以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明が適用された実施例の遊技機を図面に基づいて説明すると、本実施例の遊技機であるスロットマシン1には、図1に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2Rが水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄がスロットマシン1の前面に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ34L、34C、34R(図7参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
また、透視窓3の下方には、ゲームに使用するパチンコ球及び払出装置200から払い出されたパチンコ球を貯留する上皿12が設けられているとともに、その下方には、上皿12から取込装置100により取り込まれて排出(返却)されたパチンコ球を貯留する下皿11が設けられている。尚、下皿11の底面には、下皿11に貯留されたパチンコ球を取り出すための取出口11aが形成されており、下皿11の前部に設けられたレバー11bのスライド操作により取出口11aを閉塞するシャッタ11cを開放することで、下皿11に貯留されたパチンコ球が該下皿11の下方に配置される図示しない球箱等に流出し、下皿11に貯留されたパチンコ球を容易に取り出すことができるようになっている。
また、スロットマシン1には、上皿12から賭数を1設定するのに必要な数のパチンコ球の取込を指示する際に操作される1BETスイッチ5及び上皿12から1ゲームにおいて許容される最大賭数(本実施例では3)を設定するのに必要な数のパチンコ球の取込を指示する際に操作されるMAXBETスイッチ6、これら1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作により取り込まれて賭数の設定に使用された使用済球数と取り込まれたものの、最小単位の賭数を設定する際に必要な単位球数(本実施例では5球)に満たないために未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数との合算値である取込済球数や入賞の発生に伴う賞球数のうち既に払い出された払出済球数が表示される取込済球/払出済球表示器16、並設されたカードユニット15に受付中のプリペイドカードから読み出された有価価値の残額が表示される残額表示器18、残額表示器18に表示された有価価値の残額の範囲でパチンコ球の貸出を受ける際に操作される球貸スイッチ19、並設されたカードユニット15に受付中のプリペイドカードを返却させる際に操作される返却スイッチ20、後述するビッグボーナスやレギュラーボーナス中における総賞球数やエラーが検知された際に当該エラーの種類を示すエラーコードが表示される遊技補助表示器17、取込済球を精算して上皿12に返却させる際、または上皿12に貯留されているパチンコ球及び後述する取込装置100内のパチンコ球を下皿11に返却させる際に操作される精算スイッチ10、上皿12に貯留されているパチンコ球を、後述する取込装置100を経由させることなく球抜き通路120を介して下皿11に返却させる際に操作される球抜きレバー21、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、等が設けられている。
これら1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10、残額表示器18、球貸スイッチ19、返却スイッチ20、及び上皿12は、図2に示すように、それぞれスロットマシン1の前面における透視窓3の下方位置から前方に向けて膨出するように形成された操作台4の上面に配設されているとともに、ストップスイッチ8L、8C、8Rは操作台4の前面に配設されている。また、スロットマシン1の前面における操作台4及び該操作台4から下皿11までの領域は、非透光性の合成樹脂材からなるカバーパネル4a(カバー部材)にて構成されており、このカバーパネル4aの内部には、後述する取込装置100等の各種装置や取込準備球通路110等の各種球通路が配設されている。すなわち、取込装置100や取込準備球通路110はカバーパネル4aにより被覆されていることで、カバーパネル4aの前方から取込装置100や取込準備球通路110の内部に針金等の異物を挿入すること等が困難となるため、異物を挿入して不正に球検出を行わせて賭数を設定するといった不正行為が効果的に抑止される。
上皿12は操作台4の上面に凹設されてなり、投入されるパチンコ球が貯留される貯留部12aと、貯留部12aから取込装置100に向けて流下するパチンコ球を整流する帯状の整流部12bと、から構成されている。また、図2及び図4、図5に示すように、整流部12bの下流部、すなわち、上皿12から流入したパチンコ球を取込装置100に導いて供給するための取込準備球通路110との連設部には、整流部12bを流下するパチンコ球を球抜き通路120内に流出させるための流出口121が形成されているとともに、流出口121は、球抜きレバー21のスライド操作に応じて連動するように設けられた開閉シャッタ122により開閉されるようになっている。
また、本実施例では、図2に示されるように、上皿12の長手方向の一端部側に貯留部12aが形成されていることで、例えばスロットマシン1の側方に玉貸機(図示略)が配置された場合等において、この玉貸機から延設される供給ノズル(図示略)を介して貸出される貸出球を上皿12に直接受け入れることができるようになっている。さらに、操作台4の長手方向における左側端部にパチンコ球を貯留するための貯留部12aを配設されているとともに、右側端部にゲームを開始するために操作するスタートスイッチ7が配設されている。すなわち、貯留部12aとスタートスイッチ7とがそれぞれスロットマシン1の前面における左右端部側にそれぞれ別々に離間して配設されているため、遊技者によるゲームの開始操作と貯留部12aへのパチンコ球の投入操作とを左右の手で効率よく行うことが出来るため、ゲームを進行するための操作性が効果的に向上する。尚、貯留部12a(遊技球貯留凹部)とスタートスイッチ7(開始操作手段)とは、スロットマシン1の前面における左右方向の中央位置を基準として、それぞれが前記中央位置よりも左右端部側に別々に配設されていれば、それぞれがスロットマシン1の前面における左右方向の端部側に配設されていることになる。
また、スロットマシン1の内部における上皿12の下方位置には、上皿12から供給されたパチンコ球を内部に取り込むための取込装置100が設けられているとともに、上皿12の上方位置には、当該スロットマシン1が設置される遊技島(図示略)等から供給されたパチンコ球を上皿12に払い出すための払出装置200が設けられている。尚、払出装置200から払い出されたパチンコ球は、払出装置200から下方に向けて延設された払出球誘導通路208を流下して、上皿12における貯留部12a側に形成された連通口13から上皿12に払い出されるようになっている。また、払出球誘導通路208は、連通口13からさらに下方の下皿11に向けて延設されており、上皿12が満タンのため上皿12から溢れた余剰球は払出球誘導通路208を流下して下皿11に払い出されるようになっている。
本実施例では、図2に示すように、上皿12に貯留されたパチンコ球は、下流側の整流部12bにおいて3条に分流されるとともに、図3に示すように、これら分流されたパチンコ球が、取込準備球通路110を流下して取込装置100に供給されるようになっている。また、上皿12は上面が開口する皿状に形成されていることで、貯留されているパチンコ球を上方から手で取り出すことができるようになっているとともに、下流側の整流部12bを流下したパチンコ球は、操作台4の内部に配置される取込準備球通路110内を流下し、同じく操作台4の内部に配置された取込装置100に誘導されるようになっている。よって、取込準備球通路110内に流入したパチンコ球は、後述する残存球透視窓130を除き、カバーパネル4aの外部から視認不能となるとともに、手で取り出すことができない構造とされている。
このように本実施例では、上皿12に貯留されたパチンコ球が下流側で3条に分流されて取込装置100に供給されるため、上皿12から取込装置100へのパチンコ球の供給速度を向上させることが可能となり、これにより取込装置100によるパチンコ球の取込速度も向上させることができる。
取込装置100には、図3〜図5に示すように、取込準備球通路110の各条に対応して球切り用の3つのスプロケット106が水平方向に向けて並設されている。このスプロケット106の外周には2カ所の切欠が形成されており、これらスプロケット106が取込モータ101の駆動により回転されることで切欠内に入り込んだパチンコ球が1球ずつ下方に排出されるようになっている。また、各条に対応したスプロケット106各々の切欠は、円周方向に対する配置位置が互いに異なるように(3つのスプロケット106の6つの切欠が60度間隔で配置されるように)配置されており、3つのスプロケット106が同期回転することでパチンコ球が各スプロケット106毎に排出されるようになっている。
尚、特に図5に示すように、3条の取込準備球通路110のうちの2条の取込準備球通路110からスプロケット106に供給されたパチンコ球は、2つのスプロケット106にてそれぞれ排出された後、下流側において合流して後述する取込球誘導通路108または返却球誘導通路109に流下するようになっている。
また、本実施例においては、取込準備球通路110及び取込装置100の外形を構成するケース部材は、全て透明な合成樹脂材にて形成されており、取込準備球通路110及び取込装置100内を流下するパチンコ球を、後述する残存球透視窓130を透して外部から視認することができるように構成されている。
スプロケット106の下方には、振分ソレノイド102の励磁または解除により揺動し、スプロケット106の回転により排出されたパチンコ球の流下通路を、取込球誘導通路108または返却球誘導通路109のいずれか一方に切り替えるための流路切替弁107が設けられている。
流路切替弁107は、取込球誘導通路108及び返却球誘導通路109の上流側において、2条の通路それぞれに配置される2つの流路切替弁107、107にて構成されており、これら2つの流路切替弁107、107の下端は、振分ソレノイド102の伸縮軸102aの先端に中心部が軸支されたリンク部材124の下端に一端側が連結され、2条の通路にわたって水平方向に延びる揺動軸107aに固着されている。よって、図3及び図4に示すように、振分ソレノイド102の励磁または解除により伸縮軸102aが伸縮することで、リンク部材124が軸部を中心に回動して揺動軸107aを軸心周りに回動させるため、流路切替弁107、107が揺動軸107aを中心に揺動することになる。また、振分ソレノイド102の伸縮軸102aは、励磁されていない状態において該伸縮軸102a周りに環装された図示しないコイルバネにより常時伸張方向に向けて付勢されているため、伸縮軸102aの先端にリンク部材124を介して連結されている流路切替弁107は、振分ソレノイド102が励磁されていない状態(off状態)であるときに、スプロケット106により取り込まれたパチンコ球の流路を取込球誘導通路108側とする位置(図3参照)に向けて常時付勢されている。
また、リンク部材124の上端は、図4に示すように、パチンコ球の流路が返却球誘導通路109に切り替えられたとき、すなわち、流路切替弁107、107が起立姿勢(起立位置)となったときに、振分ソレノイド102の本体近傍に設けられた流路検出スイッチ115にて検出されるようになっている。このように流路検出スイッチ115によるリンク部材124の検出状況によって、流路切替弁107によりパチンコ球の流路が取込球誘導通路108側または返却球誘導通路109側のいずれになっているか、すなわち流路切替弁107によるパチンコ球の実際の流路方向を検出できるようになっている。
また、スプロケット106の回転により排出されたパチンコ球、すなわち、取り込まれたパチンコ球は、スプロケット106とほぼ同高さ位置に配置される上流側の第1取込球検出スイッチ104により検出されるようになっている。
詳しくは、第1取込球検出スイッチ104は、流下するパチンコ球に当接することにより回動するように軸支された当接部材125を介してパチンコ球の通過を検出するスイッチである。当接部材125は、図3〜図5に示すように、3条の通路にわたって水平方向に延びる水平軸125aと、該水平軸125aに基端が固着され、先端が通路内に出退自在に設けられた2つの出退片125bと、水平軸125aの一端側に基端が固着された検出片125cとから構成されており、出退片125bの先端が常時通路内に突出するように、図示しないコイルバネにより付勢されている。
このように構成される当接部材125は、図3に示すように、出退片125bがパチンコ球との当接により押圧されて通路から退避することで、検出片125cの先端が第1取込球検出スイッチ104により検出されるため、第1取込球検出スイッチ104による検出状況によりパチンコ球の通過状況を検出することができるようになっている。
また、流路切替弁107の下方における取込球誘導通路108との連結部分には、第2取込球検出スイッチ105が配置されており、スプロケット106の回転により排出され、流路切替弁107により取込球誘導通路108側に振り分けられたパチンコ球が検出されるようになっている。一方、返却球誘導通路109との連結部分には、返却球検出スイッチ103が配置されており、スプロケット106の回転により排出され、流路切替弁107により返却球誘導通路109側に振り分けられたパチンコ球が検出されるようになっている。
これにより、取込球誘導通路108側に取り込まれたパチンコ球は、上流側の第1取込球検出スイッチ104と、下流側の第2取込球検出スイッチ105との2つの検出スイッチにより検出され、返却球誘導通路109側に取り込まれたパチンコ球は、上流側の第1取込球検出スイッチ104と、下流側の返却球検出スイッチ103との2つの検出スイッチにより検出されるようになっている。
特に、取込球誘導通路108側に取り込まれたパチンコ球の通過状況を、上流側に配置される第1取込球検出スイッチ104と、下流側に配置される第2取込球検出スイッチ105との双方の検出スイッチにより検出すること、例えば、スプロケット106の回転により排出されたパチンコ球が上流側の第1取込球検出スイッチ104にて検出されてから下流側の第2取込球検出スイッチ105にて検出されるまでの通過時間を監視することで、電波等による不正が行われている可能性があることや、球詰まり等が発生したこと等を報知することが可能となるとともに、検出順序を監視することで、パチンコ球を逆流させること等による不正な検出を回避することができる。
また、前述のように第1取込球検出スイッチ104は、流下するパチンコ球に当接することにより回動するように軸支された当接部材125を介してパチンコ球の通過を検出するスイッチであるのに対し、第2取込球検出スイッチ105は、パチンコ球の通過を直接検出するスイッチとされており、双方の検出スイッチそれぞれに対応した不正行為を同時に行うことを困難とすることができる。
次に、取込装置100において上皿12から供給されたパチンコ球を賭数を設定するために取り込んで遊技者に返却せずに遊技島に排出する場合には、振分ソレノイド102の励磁が停止した状態とする。この状態では、流路切替弁107が図3に示す状態(位置)であるので、スプロケット106の回転により排出されたパチンコ球が第1取込球検出スイッチ104にて検出された後、取込球誘導通路108側に誘導され、更に第2取込球検出スイッチ105により検出された後、取込球誘導通路108を流下してスロットマシン1の後側に回り込んで、図示しない遊技島内部のアウト球タンクに回収されるようになっている。
また、上皿12のパチンコ球を下皿11に排出(返却)させる場合には、振分ソレノイド102が励磁された状態とする。この状態では、流路切替弁107がコイルバネの付勢力に抗して揺動し、図4に示す状態となるので、スプロケット106の回転により排出されたパチンコ球が第1取込球検出スイッチ104にて検出された後、返却球誘導通路109側に誘導され、更に、返却球検出スイッチ103にて検出された後、返却球誘導通路109を流下して払出口9から下皿11に排出され、遊技者に返却されるようになっている。尚、振分ソレノイド102は、上皿12のパチンコ球を下皿11に排出(返却)させる場合を除き、励磁が停止した状態とされている。すなわち上皿12のパチンコ球を下皿11に排出(返却)させる場合を除き、流路切替弁107が図3に示す状態とされ、スプロケット106の回転により排出されたパチンコ球の流路方向が取込球誘導通路108側となるようになっている。
また、返却球誘導通路109における下皿11の近傍位置には、通路内の球詰りを検出する返却球詰まり検出スイッチ111(図1、図7参照)が設けられており、例えば、下皿11が満タンのために返却球誘導通路109が球詰りを起こしていることを検出できるようになっている。
前述した取込装置100、取込準備球通路110、球抜き通路120、取込球誘導通路108、返却球誘導通路109、及び払出球誘導通路208の下部前方は、操作台4及び該操作台4の下方前面を形成するカバーパネル4aにより被覆されており、特に取込準備球通路110や取込装置100内に流入したパチンコ球を取り出すことができない構造とされており、操作台4における取込装置100の上方位置近傍には、取込準備球通路110(取込装置100内に形成されている取込準備球通路110を含む)内に残存しているパチンコ球、詳しくは、球抜きレバー21の操作が行われて上皿12のパチンコ球が球抜き通路120を介して球抜きした後においても取込準備球通路110に残存し、カバーパネル4aの内部に進入して視認不能となったパチンコ球を視認するための透明パネルからなる透光部としての残存球透視窓130が形成されている。
前述したように取込準備球通路110及び取込装置100のケースカバーは透明樹脂材にて形成されているため、遊技者は残存球透視窓130を透して取込準備球通路110(取込装置100内に形成されている取込準備球通路110を含む)内にパチンコ球が残存しているか否かをスロットマシン1の外部から目視により確認することができる。よって遊技者は、取込準備球通路110内にパチンコ球が残存しているときにはその旨を確実に認識することができるため、取込準備球通路110内にパチンコ球が残存しているにも関わらず遊技を終了して遊技者が不利益を被ることを回避させることができる。
次に、遊技島より各スロットマシン1に供給されたパチンコ球は、図1中点線で示されるように、スロットマシン1の背面上部に設けられた補給タンク204に貯留され、補給タンクから延設される球供給通路210を流下して払出装置200に供給されるようになっている。この球供給通路210は特に図示はしないが3条の通路からなり、補給タンク204から流出したパチンコ球は3条の通路それぞれに分流された状態で払出装置200に供給されるようになっている。また、球供給通路210における払出装置200の上方所定高さ位置には各条に対応して供給球検出スイッチ205(図7参照)が設けられており、この供給球検出スイッチ205により払出装置200に供給されるパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。本実施例では、供給球検出スイッチ205が賞球を伴う入賞の発生により払出装置200にて払い出される最大賞球数である75球分の球が供給されていることを検出可能な位置に設けられており、最大賞球数の払出を要求する前に、当該球数の払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。更に本実施例では、取込装置100にて取り込まれる最大球数が15球であり、精算スイッチ10の操作に基づき払出装置200にて最大15球のパチンコ球が払い出されるが、この場合でも、精算スイッチ10に基づき払い出すべき球数の払出を要求する前に、供給球検出スイッチ205により、当該球数の払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。更に、本実施例では、カードユニット15からの1回の貸出要求により25球の貸出が要求されるが、この場合でも、貸出要求に基づき払い出すべき球数の払出を要求する前に、供給球検出スイッチ205により、当該球数の払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。
払出装置200には、図6に示すように、球供給通路210の各条に対応して、払出モータ201の駆動にて回転するスプロケット206が設けられている。また、スプロケット206の下方には、賞球等の払出に基づきスプロケット206にて排出されたパチンコ球の通過を検出するための払出球検出スイッチ202が設けられており、スプロケット206の回転により排出されたパチンコ球が払出球検出スイッチ202にて検出された後、払出装置200の下部から延設される払出球誘導通路208に排出されるようになっている。
払出球誘導通路208は下皿11まで延設されており、払出装置200から払い出されたパチンコ球は払出球誘導通路208を流下して連通口13から上皿12に払い出されるとともに、上皿12から溢れた余剰球は払出口9を介して下皿11に払い出されるようになっている。また、払出球誘導通路208における下皿11の近傍位置には、通路内の球詰りを検出する払出球詰まり検出スイッチ112(図1、図7参照)が設けられており、例えば、下皿11が満タンのために払出球誘導通路208が球詰りを起こしているか否かを検出できるようになっている。
実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、有価価値が記録されたプリペイドカードを受け付けるカードユニット15と並設されており、前述した球貸スイッチ19の操作に基づくカードユニット15からの要求に応じて、受付中のプリペイドカードに記録された有価価値を用いてパチンコ球の貸出を行うことが可能とされている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、上皿12に貯留されたパチンコ球を使用して賭数を設定する。賭数を設定するには、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。本実施例では、上皿12に貯留されたパチンコ球からその時点で賭数を1設定するのに必要な数のパチンコ球が取り込まれ、MAXBETスイッチ6が操作されると、上皿12に貯留されたパチンコ球からその時点で1ゲームにおいて許容される最大賭数を設定するのに必要な数のパチンコ球が取り込まれる。
尚、このように1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じて賭数を設定するために取込装置100により取り込まれたパチンコ球は、前述したように取込球誘導通路108を流下して、スロットマシン1の内部、すなわち、スロットマシン1における遊技者が対面する側から見て裏側に取り込まれて、前述したように図示しない遊技島内部に設けられたアウト球タンクに排出される。
次いで、所定数の賭数が設定されると、設定された賭数に応じて入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では賭数として最大賭数(3)が設定されたとき、すなわち15球のパチンコ球が取り込まれたときにゲームが開始可能な状態となる。尚、本実施例においては、賭数として最大賭数(3)が設定されたときにゲームが開始可能な状態となるが、少なくとも賭数として1または2が設定された時点、すなわち5球または10球のパチンコ球が取り込まれた時点でゲームが開始可能な状態となるようにしても良い。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に予め定められた図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた数のパチンコ球(賞球)が払出装置200から払出され、払出球誘導通路208を介して直接上皿12に払い出されて遊技者に対して付与される。
本実施例では、図柄の組み合わせに応じて異なる数の賞球が付与されるようになっている。特に、賭数を1設定するのに単位球数(5球)のパチンコ球が必要であるのに対して、入賞の発生に応じて付与される賞球数は、単位球数(5球)の倍数となる球数に限られず、75球を上限として入賞に応じた任意の球数のパチンコ球を付与することが可能とされており、これら入賞の発生に応じて付与される賞球数を、各入賞に応じてより細かく設定することができるようになっている。
図7は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図7に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板202が設けられており、遊技制御基板40によって主に遊技状態が制御され、払出制御基板60によってパチンコ球の払出が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御されるとともに、電源基板202から遊技制御基板40、払出制御基板60、演出制御基板90の電源が供給される。
電源基板202には、遊技制御基板40が接続されており、外部から供給されたAC100Vの電源に基づいてスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された払出制御基板60や演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板202には、電源投入時に出玉率の設定変更を行うための設定キースイッチ36、設定の切替を行うための設定スイッチ37、エラーの解除等を行うためのリセットスイッチ38、ボーナス終了時に遊技の進行を不能動化させるか否かを設定するための打止めスイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10、ストップスイッチ8L、8C、8R、第1取込球検出スイッチ104、第2取込球検出スイッチ105、返却球検出スイッチ103、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112、流路検出スイッチ115、払出球検出スイッチ202、供給球検出スイッチ205に加えて、リール2L、2C、2Rの基準位置を検出するリールセンサ35等の各種スイッチ類が接続されているとともに、電源基板202を介して前述した設定キースイッチ36、設定スイッチ37、リセットスイッチ38、打止めスイッチ39が接続されており、これら接続されたスイッチやセンサの検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したリールモータ34L、34C、34Rや取込済球/払出済球表示器16、遊技補助表示器17、取込モータ101、振分ソレノイド102等の電気部品が接続されており、遊技制御基板40に搭載された後述の遊技制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、所定の手順で演算を行うCPU、CPUの制御プログラムや各種データテーブル等を格納するROM、必要なデータの書き込み及び読み出しを行うRAM、各種信号の入出力を行うI/Oポートを備えたマイクロコンピュータからなる遊技制御部41、遊技制御基板40に直接または電源基板202を介して接続されたスイッチ、センサから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路42、リールモータ34L、34C、34Rの駆動制御を行う第1モータ回路43、取込モータ101の駆動制御を行う第2モータ回路44、振分ソレノイド102の駆動制御を行うソレノイド駆動回路45、取込済球/払出済球表示器16、遊技補助表示器17を含む各種表示器や各種LED等の駆動制御を行う表示駆動回路46、スロットマシン1に供給される電源電圧の低下を検出する電源監視用IC47等、が搭載されており、遊技制御部41は、遊技制御基板40に直接または電源基板202を介して接続されたスイッチ、センサの検出信号を受けて、ゲームの進行に応じた各種の制御を行う。
遊技制御部41は、図9(b)に示すように、信号入力端子PORTを備えている。この信号入力端子PORTは、マイクロコンピュータが備える入力ポートの1端子であり、該信号入力端子PORTの信号入力状態は、マイクロコンピュータにより監視されている。更に、信号入力端子PORTとは別に、割込入力端子CLK/TRGを備えており、この割込入力端子CLK/TRGに信号が入力されることで外部割込が発生し、遊技制御部41のCPUは外部割込に応じて割込処理1を各種スイッチ類の検出に応じて段階的に移行する基本処理に割り込んで実行可能とされている。また、遊技制御部41は、内部タイマ(図示略)を備えており、遊技制御部41のCPUは、内部タイマの出力に基づいて割込処理2及び割込処理3を基本処理に割り込んで定期的に実行可能とされている。また、遊技制御部41のCPUは、割込処理1を割込処理2よりも優先して実行し、割込処理2を割込処理3よりも優先して実行するよう設定されており、割込処理1と割込処理2または割込処理3が同時に要求された場合には、割込処理1を優先して実行し、割込処理2と張り込み処理3が同時に要求された場合には、割込処理2を優先して実行するようになっている。また、割込処理1、割込処理2または割込処理3の実行中においては、他の割込処理が禁止されるようになっている。
遊技制御部41のRAMは、停電時においてもバックアップ電源より電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。
払出制御基板60には、前述した供給球検出スイッチ205、払出球検出スイッチ202、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112が接続されており、これら接続されたスイッチの検出信号が入力されるようになっている。尚、前述のように供給球検出スイッチ205、払出球検出スイッチ202、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112は、遊技制御基板40及び払出制御基板60の双方に接続されており、これら供給球検出スイッチ205、供給球検出スイッチ205、払出球検出スイッチ202、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112の検出信号は、遊技制御基板40及び払出制御基板60の双方に入力されるようになっている。
また、払出制御基板60には、前述した払出モータ201等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、払出制御基板60に搭載された後述の払出制御部61による制御に基づいて駆動されるようになっている。
払出制御基板60には、遊技制御部41と同様にCPU、ROM、RAM、I/Oポートを備えたマイクロコンピュータからなる払出制御部61、払出制御基板60に接続されたスイッチから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路62、払出モータ201の駆動制御を行うモータ回路63、各種LED等の駆動制御を行う表示駆動回路64等、が搭載されており、払出制御部61は、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41から出力される信号や、払出制御基板60に接続されたスイッチからの検出信号を受けて、パチンコ球を払い出す払出制御を行う。また、払出制御基板60は、接続端子板70を介して並設されるカードユニット15と接続されており、払出制御部61は、カードユニット15に搭載された制御ユニット(図示略)からの要求に応じてパチンコ球を貸し出す貸出制御を行う。
払出制御部61は、遊技制御部41と同様に内部タイマ(図示略)を備えており、払出制御部61のCPUは内部タイマの出力に基づいて割込処理を基本処理に割り込んで定期的に実行可能とされている。尚、払出制御部61のRAMは、遊技制御部41のRAMと異なり、バックアップ電源が供給されることはなく、停電時において記憶されたデータが保持されないようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面に配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述の演出制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、遊技制御部41と同様のCPU、ROM、RAM、I/Oポートを備えたマイクロコンピュータからなる演出制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の駆動制御を行う液晶駆動回路92、演出効果LED52の駆動制御を行うランプ駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94等、が搭載されており、演出制御部91は、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41から送信されたコマンドを受けて演出を行うための各種の制御を行う。
演出制御部91は、遊技制御部41と同様に信号入力端子(図示略)と割込入力端子(図示略)を別個に備えているとともに、内部タイマ(図示略)を備えており、演出制御部91のCPUは割込入力端子からの信号入力に基づいて発生する外部割込に応じて割込処理1を基本処理に割り込んで実行可能とされ、内部タイマの出力に基づいて割込処理2を基本処理に割り込んで定期的に実行可能とされている。また、演出制御部91のCPUにおいても、割込処理1を割込処理2よりも優先して実行するよう設定されており、割込処理1と割込処理2が同時に要求された場合には、割込処理1を優先して実行するようになっている。また、遊技制御部41では、割込処理1の実行中は割込処理2の割込が禁止されるようになっているのに対して、演出制御部91は、割込処理2の実行中においては、割込処理1の割込が可能とされている。
演出制御部91のRAMは、遊技制御部41のRAMと同様に、停電時においてバックアップ電源により電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。
図8に示すように、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41は、払出制御基板60に対して、遊技制御基板40と払出制御基板60との接続確認を払出制御基板60側で確認するための遊技制御基板接続確認信号を出力する。そして、払出制御基板60に搭載された払出制御部61は、遊技制御基板接続確認信号の検出に基づき遊技制御基板40との接続を確認する。また、遊技制御部41は、払出制御基板60に対して、精算要求または払出要求により払出を指示する球数として0〜100の値を示す球数信号、取込済球数(既に取り込まれた球数のうち賭数の設定に用いられた使用済球数及び未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を合計した球数)の精算を要求する精算要求信号、賞球の払出を要求する払出要求信号を出力する。そして、払出制御部61は、精算要求信号または払出要求信号を検出したときに、その時点で球数信号が示す数のパチンコ球を払い出す払出制御を行う。
一方、払出制御部61は、遊技制御基板40に対して、遊技制御基板60に対して、遊技制御基板40と払出制御基板60との接続確認を遊技制御基板40側で確認するための払出制御基板接続確認信号、カードユニット15と接続されている旨を示すカードユニット接続中信号、精算要求または払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始、動作中、終了を示す動作中信号を出力する。そして、遊技制御部41は、払出制御基板接続確認信号の検出に基づき払出制御基板60との接続を確認し、カードユニット接続中信号の検出に基づき払出制御基板60とカードユニット15との接続を確認し、動作中信号の検出に基づき、払出制御部61によるパチンコ球の払出動作の開始、動作中及び終了を確認する。
カードユニット15は、マイクロコンピュータを搭載した制御ユニットを備える。カードユニット15には、図8に示すように、スロットマシン1に設けられた前述の残額表示器18が接続端子板70を介して接続されており、制御ユニットが搭載するマイクロコンピュータの制御により残額表示器18が駆動されるようになっている。また、図8に示すように、カードユニット15には、スロットマシン1に設けられた前述の球貸スイッチ19や返却スイッチ20が接続端子板70を介して接続されており、これらスイッチの検出信号が制御ユニットに入力されるようになっている。
また、カードユニット15は、カード挿入口から挿入されたプリペイドカードの記録情報の読み出し及び書き込みを行うカードリーダライタを備えており、カードリーダライタは、プリペイドカードから読み出された記録情報を制御ユニットに対して出力するとともに、制御ユニットからの指令に基づき挿入されているプリペイドカードの記録情報の更新等を行う。
図8に示すように、カードユニット15は、スロットマシン1の払出制御基板60(払出制御部61)に対して、カードユニット15が正常に接続されている旨を示すカードユニット接続信号(VL)、カードユニット15による貸出処理の開始及び終了を示すカードユニットREADY信号(BRDY)、パチンコ球の貸出を要求する貸出要求信号(BRQ)を出力する。尚、カードユニット接続信号は、制御ユニットと払出制御基板60との間で通信を行う際の電源でもある。
これに対して、遊技制御基板40(遊技制御部41)は、カードユニット15に対して、パチンコ球の貸出を行うことが可能な状態を示すスロットマシンREADY信号(SRDY)、BRQに基づくパチンコ球の貸出動作の開始及び完了を示す貸出完了信号(EXS)を出力する。
また、前述のようにスロットマシン1に搭載された残額表示器18、返却スイッチ20及び球貸スイッチ19はカードユニット15に接続されており、残額表示器18は、制御ユニットの制御に基づき出力される残数表示制御信号に基づき駆動されるとともに、返却スイッチ20の検出信号(返却操作検出信号)及び球貸スイッチ19の検出信号(貸出操作検出信号)は、カードユニット15に入力される。そして、カードユニット15に搭載された制御ユニットは、球貸スイッチ19が検出されることで、受付中のプリペイドカードから読み出された有価価値が残存することを条件に前述したBRDYを出力するとともに、前述したBRQを出力し、スロットマシン1に対して貸出単位分(本実施例では25球)パチンコ球の貸出を要求する処理を、残存する有価価値の範囲内で規定回数(本実施例では、10回)行い、返却スイッチ20が検出されることで、受付中のプリペイドカードを返却させる処理を行う。
図9(a)は、電源基板202の構成を説明するための回路図であり、図9(b)は、遊技制御基板40における遊技制御部41への電源まわりの構成を説明するための回路図である。
電源基板202には、図9(a)に示すように、整流回路302、トランス304、電圧生成回路303、305〜308が搭載されている。整流回路302は、外部から供給されたAC100Vの交流電圧を直流電圧に変換し、トランス304は、整流回路302により変換された直流電圧を内部回路に伝達する。そして電圧生成回路303は、トランス302を介して伝達された直流電圧から+25Vの直流電圧を生成してコネクタ301と電圧生成回路305、306、307、308にそれぞれ出力する。電圧生成回路305、306、307、308は、電圧生成回路303にて生成された+25Vの直流電圧から、+24V、+12V(VCC)、+12V、+5Vの直流電圧を各々生成してコネクタ301に出力する。コネクタ301は遊技制御基板40等に接続され、電圧生成回路305、306、307、308により生成された直流電圧が、遊技制御基板40や払出制御基板60、演出制御基板90に搭載されたデバイス、遊技制御基板40や払出制御基板60、演出制御基板90に接続された各種電気部品を駆動するための電源として供給される。すなわち電圧生成回路303により生成された+25Vの直流電圧は、遊技制御基板40や払出制御基板60、演出制御基板90に搭載された各種デバイス、遊技制御基板40や払出制御基板60、演出制御基板90に接続された各種電気部品を駆動するための電源の生成源となっている。
電源基板202から供給される直流電圧のうち、+24Vの直流電圧は、遊技制御基板40に供給されるとともに、遊技制御基板40を介して払出制御基板60に供給され、遊技制御基板40に接続されたリールモータ34L、34C、34R、取込モータ101、振分ソレノイド102等の電気部品、払出モータ200等、払出制御基板60に接続された電気部品の駆動電源として使用される。また、+12Vの直流電圧は、遊技制御基板40に供給されるとともに、遊技制御基板40を介して払出制御基板60に供給され、遊技制御基板40に接続されたLEDや表示器、センサ、スイッチ等の電気部品(電源基板202を介して遊技制御基板40に接続されたスイッチ等の電気部品を含む)、払出制御基板60に接続されたLEDやスイッチ等の電気部品の駆動電源として使用される。また、+12V(VCC)の直流電圧は、遊技制御基板40を介して演出制御基板90に供給されており、演出制御部91やバックアップRAM等の演出制御基板90に搭載されたデバイスを駆動させるための元となる電源や、演出制御基板90に接続される液晶表示器51、LED、ランプ、蛍光灯等の電気部品の駆動電源として使用される。また、+5Vの直流電圧は、遊技制御基板40に供給されるとともに、遊技制御基板40を介して払出制御基板60に供給され、遊技制御部41や電源監視用IC47等の遊技制御基板40に搭載されたデバイス、払出制御部61等の払出制御基板60に搭載されたデバイスの駆動電源として使用される。
また、遊技制御基板40における+5Vの直流電圧の供給ラインは、図9(b)に示すように、遊技制御基板40上で分岐して+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインを形成する。この+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインは、逆流防止用のダイオード312を介してメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されているとともに、図9(a)に示すように、電源基板202側でグラウンドレベルに接続され、その間には大容量のコンデンサ310が設けられている。これにより+5V(VBB)の直流電圧をコンデンサ310に蓄積可能とされ、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサ310に蓄積された電圧を、当該電圧が全て放出されるまでの期間にわたり遊技制御部41におけるRAMの記憶状態を保持するためのバックアップ電源として供給できるようになっている。
また、電源基板202から出力される直流電圧のうち、+25Vの直流電圧、すなわち+24V、+12V(VCC)、+12V、+5Vの直流電圧の生成源となる直流電圧は、遊技制御基板40において、図9(b)に示すように、抵抗311により減圧(本実施例では、約6.6%減圧)されて、電源監視用IC47が備える監視電圧入力端子VSBに入力される。電源監視用IC47は、監視電圧入力端子VSBに入力された電圧が所定の大きさ(本実施例では、+1.2V)以下となったときに、電圧低下信号出力端子RESETから電圧低下信号を出力する構成とされている。この電圧低下信号出力端子RESETは、遊技制御部41の割込入力端子CLK/TRGに接続されており、監視電圧入力端子VSBに入力された電圧が所定の大きさ以下となったときに、電圧低下信号が遊技制御部41の割込入力端子CLK/TRGに入力されるようになっている。すなわち、遊技制御部41は、電源監視用IC47からの電圧低下信号の入力に基づき電源断の発生を検知して割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、+25Vの直流電圧が約+18V以下となったときに抵抗311により減圧された電圧が+1.2V以下となり、電圧低下信号が出力されるため、遊技制御部41は電圧低下信号の入力に基づいて、+25Vの直流電圧が、+18V以下となったときに電源断の発生を検知することができる。
また、電圧低下信号出力端子RESETは、途中で分岐して遊技制御部41の信号入力端子PORTにも接続されており、監視電圧入力端子VSBに入力された電圧が所定の大きさ以下となったときに、電圧低下信号が遊技制御部41の割込入力端子CLK/TRGに加えて信号入力端子PORTにも入力されるようになっている。また、電源監視用IC47は、監視電圧入力端子VSBに入力された電圧が所定の大きさ(+1.2V)以下となってから、当該電源監視用IC47が動作不能となるか、電圧が所定の大きさ(+1.2V)を超えるまでの間、継続して電圧低下信号を出力するようになっている。このため、遊技制御部41では、電源監視用IC47からの電圧低下信号の入力に基づく割込処理中にも、電圧低下信号の入力状況を監視することが可能とされている。
このように本実施例では、遊技制御部41並びに電源監視用IC47が、電圧生成回路308により生成された+5Vの直流電圧にて駆動されているとともに、電源監視用IC47は、電圧生成回路303により生成された+25Vの直流電圧がこれら各デバイスを駆動させる+5Vよりも高い電圧である+18V以下となったときに、電源断の発生を検知し、電圧低下信号を出力するようになっており、遊技制御部41が電源断の発生を検知した後もしばらくは+5Vの直流電圧が遊技制御部41等のデバイスに対して供給されるため、電圧低下信号の入力に基づき遊技制御部41が後述の電源断割込処理を行うのに必要な時間を十分に確保することができるようになっている。
また、本実施例では、電源監視用IC47が、電圧生成回路303にて生成された+25Vの直流電圧の降下を監視するとともに、遊技制御基板40が搭載する各種デバイス、遊技制御基板40に接続された電気部品、演出制御基板90が搭載する各種デバイス、演出制御基板90に接続された電気部品を駆動するための電源電圧が、電源監視用IC47が監視する+25Vの直流電圧を生成する電圧生成回路303とは別個に設けられた電圧生成回路305、306、307、308にて生成されるようになっており、これら電気部品の駆動状況により下降し易い電源電圧に比較して安定した電圧が電源監視用IC47により監視されるので、一時的な電圧降下に伴って電源断の発生が判別され、後述の電源断割込処理が行われてしまう等の誤動作を防止できる。
また、図9(a)に示すように、電源基板202において電圧生成回路306に入力される+25Vの直流電圧のラインにはコンデンサ309が設けられており、+25Vの直流電圧から電圧生成回路306に供給される電圧を蓄積可能とされ、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されて電圧生成回路303からの電圧の供給が途切れたときでも、一定時間、電圧生成回路306に対して+12V(VCC)を生成するのに必要な電圧が供給されるようになっている。このため、電圧生成回路306は、停電時において電圧生成回路303からの電圧の供給が途切れたときでも一定時間の間、演出制御基板90に搭載された演出制御部91等のデバイスの電源の元となる+12V(VCC)の直流電圧の供給を維持できるようになっており、演出制御基板90に搭載されたデバイスは、停電時において遊技制御基板40に搭載されたデバイスよりも長い時間駆動させることができるようになっている。尚、本実施例では、コンデンサ309として停電時において電源監視用IC47が電圧低下信号を出力した時点、すなわち+25Vの直流電圧が+18V以下となった時点から、最低でも20ms以上の時間にわたり演出制御部91の駆動を維持することが可能な容量のコンデンサが用いられている。
また、演出制御基板90には、特に図示しないが、電源基板202から遊技制御基板40を介して供給された+12V(VCC)の直流電圧から+5V(VCC)を生成する電圧生成回路が設けられており、この電圧生成回路により生成された+5V(VCC)の直流電圧は、演出制御部91等、演出制御基板90が搭載する各種デバイスに供給され、これらデバイスの駆動電源として使用される。
また、+5V(VCC)の直流電圧の演出制御部91への供給ラインは、逆流防止用のダイオード(図示略)を介して演出制御部91のメモリバックアップ電源入力端子(図示略)に接続されるとともに、グラウンドレベルに接続され、その間には大容量のコンデンサ(図示略)が設けられている。これにより+5V(VCC)の直流電圧をコンデンサに蓄積可能とされ、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサに蓄積された電圧を、当該電圧が全て放出されるまでの期間にわたり演出制御部91のRAMの記憶状態を保持するためのバックアップ電源として供給できるようになっている。
次に、本実施例における遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41が実行する各種制御内容を、図10〜図27に基づいて以下に説明する。
遊技制御部41は、電源が投入されてCPUがリセットされると、図10のフローチャートに示す電源投入時処理(遊技)を行う。尚、本実施例では、遊技制御部41のCPUに対して、電源投入時において払出制御基板60に搭載された払出制御部61のCPU及び演出制御基板90に搭載された演出制御部91のCPUにおける電源投入時処理が終了し、遊技制御部41との通信が可能な状態となるまでの時間よりも長い期間、リセット信号が入力されるようになっている。すなわち、遊技制御部41が電源投入時処理(遊技)が終了して通常の処理に移行する時点で、払出制御部61及び演出制御部91は、遊技制御部41との通信が可能な状態で待機していることとなる。
電源投入時処理(遊技)では、まず、前述した遊技制御基板接続確認信号をonに設定する(Sa1)。尚、遊技制御基板接続確認信号は、電源が供給されている間常にonの状態を維持する。そして、遊技制御部41のRAMのデータチェック(本実施例ではパリティチェック。尚、パリティとはデータ列を足し合わせた総和の最下位bitのことである)を行う(Sa2、Sa3)。詳しくは、現在のパリティを作成し、電断時に格納されたパリティと一致するか否かによってバックアップされているデータが正常か否かを判断する。
チェック結果が正常であれば、電断時に作成されたRAM診断用データを確認し(Sa4)、正常か否かを判定する(Sa5)。そして、RAM診断用データが正常であれば、設定キースイッチ36がonの状態か否かを確認し(Sa6)、設定キースイッチ36がonでなければ、全レジスタを復帰する(Sa7)。そして、後述するように割込禁止が解除されて電断前の処理に戻った際に、球数信号、精算要求信号、払出要求信号等が出力され、払出制御部60が出力された信号に基づく処理を行ってしまうといった不都合が生じることがないように、これら球数信号、精算要求信号、払出要求信号の出力状態を初期化する(Sa8)。
次いで、遊技制御部41のRAMに設定された未払出球カウンタ(後述する払出要求に基づく払出要求数のうち未だ払い出されていない未払出球数を記憶するカウンタ)の値を取得し、未払出球カウンタの値が0か否か、すなわち払出要求に基づく未払出球が残存するか否かを確認し(Sa9)、未払出球カウンタの値が0であれば、更に、遊技制御部41のRAMに設定された未精算球カウンタ(後述する精算要求に基づく精算要求数のうち未だ払い出されていない未精算球数を記憶するカウンタ)の値を取得し、未精算球カウンタの値が0か否か、すなわち精算要求に基づく未精算球が残存するか否かを確認する(Sa10)。そして、未精算球カウンタの値が0であれば、割込禁止を解除し(Sa11)、電断前の処理に戻る。
また、Sa9のステップにおいて未払出球カウンタの値が0でない場合、すなわち払出要求に基づく未払出球が残存する場合には、割込禁止を解除し(Sa12)、後述する払出要求処理の先頭(図17におけるSc101のステップ)へ移行する。また、Sa10のステップにおいて未精算球カウンタの値が0でない場合、すなわち精算要求に基づく未精算球が残存する場合には、割込禁止を解除し(Sa13)、後述する精算要求処理の先頭(図14におけるSb201のステップ)へ移行する。
また、Sa6のステップにおいて設定キースイッチ36がonの状態であれば、RAMに記憶されているデータ、すなわち遊技制御部41の制御状態を初期化する初期化処理を実行する(Sa14)。そして、出玉率の設定を変更する設定変更処理を実行した後(Sa15)、割込禁止を解除し(Sa16)、ゲーム制御処理に移行する。
また、Sa3のステップにおいてデータチェックの結果が正常でない場合やSa5のステップにおいてRAM診断用データが正常でない場合には、遊技状態を電断時の状態に戻すことができないので、RAM異常エラーコードをセットする(Sa17)。すなわち当該エラーコードを遊技補助表示器17に表示させて、RAM異常エラーを報知する。そして、設定キースイッチ36がonの状態か否かを確認し(Sa18)、設定キースイッチ36がonでなければ、Sa14のステップ同様の初期化処理を実行した後(Sa19)、割込禁止を解除して(Sa20)、遊技の進行を不能動化するエラー処理を実行する(Sa21)。エラー処理は、遊技の進行を不能動化する必要のあるエラーが発生した際に共通して実行される処理であり、リセットスイッチ38が検出されるとエラー状態が解除されるようになっている。そして、Sa21のステップにおいてエラー状態が解除されると、ゲーム制御処理に移行する。
また、Sa18のステップにおいて、設定キースイッチがonの状態であれば、Sa14のステップに移行し、初期化処理、設定変更処理を実行した後、割込禁止を解除して、ゲーム制御処理に移行する。
以上のように電源投入時処理(遊技)では、バックアップされているデータが正常の場合に、未払出球カウンタの値または未精算球カウンタの値が0か否かを判定し、未払出球カウンタまたは未精算球カウンタの値が0ではない場合、すなわち払出要求に基づく未払出球や精算要求に基づく未精算球が残存する場合には、電断時の処理に応じて払出要求処理または精算要求処理の先頭に移行する。そして、払出要求処理や精算要求処理では、後述するように未払出球カウンタの値分のパチンコ球の払出要求または未精算球カウンタの値分の未精算要求が行われることとなるので、例えば、払出要求処理中や精算要求処理中に電断し、電断時に未払出球や未精算球が残存する場合には、電断復旧時において、再度未払出分の払出要求または未精算分の精算要求が行われ、未払出分または未精算分のパチンコ球が払い出されることとなる。
また、電源投入後、割込禁止が解除されるまでの間、全ての割込はマスクされており、後述する電断割込処理を含め全ての割込処理が行われないようになっている。
なお、本実施例においては、未払出球カウンタや未精算球カウンタの値を確認する前に球数信号、精算要求信号、払出要求信号全てを初期化する処理を行っているが、これら信号の出力状態を初期化する処理は割込禁止を解除する前であればいつでも良く、例えば未払出球カウンタや未精算球カウンタの値が0であるか否かに関わらず、各カウンタ値の確認後において、いずれかの信号が出力状態にある場合のみ該当する信号を初期化するようにしてもよい。
図11は、遊技制御部41が基本処理として実行するゲーム制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム制御処理では、BET処理(Sa101)、内部抽選処理(Sa102)、リール回転処理(Sa103)、リール停止処理(Sa104)、入賞判定処理(Sa105)、賞球付与処理(Sa106)、遊技状態更新処理(Sa107)を順に実行する。
Sa101のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点で賭数を確定する処理を実行する。また、前回のゲームでリプレイ入賞が発生した場合には、前回のゲームと同じ賭数を設定する。
Sa102のステップにおける内部抽選処理では、Sa101のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲームスタートと同時に取得した乱数値と各入賞の当選確率を定めた内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定し、その結果に応じて内部当選フラグを設定する処理を実行する。
Sa103のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理を実行する。このリール回転処理においては、全てのリール2L、2C、2Rが定速回転した時点でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効とする。
Sa104のステップにおけるリール停止処理では、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるか、リール2L、2C、2Rが定速回転した時点から遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されることなく自動停止時間が経過したこと、すなわち各リール2L、2C、2Rの停止条件が成立したことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sa105のステップにおける入賞判定処理では、Sa104のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止されたと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sa106のステップにおける賞球付与処理では、Sa105のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、入賞に応じて付与される賞球数分のパチンコ球の払出を要求する処理を行う。
Sa107のステップにおける遊技状態更新処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
図12は、遊技制御部41がSa101のステップにおいて実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
BET処理では、まず今回のゲームがリプレイゲームであるかを確認し(Sb1)、リプレイゲームの場合には、スタートスイッチ7の検出待ちの状態となり(Sb2)、この状態でスタートスイッチ7が検出されると、ゲームを開始して図11に示す内部抽選処理に移行する。この際、遊技制御部41のRAMに設定されたBETカウンタ(その時点で設定されている賭数の値を記憶するカウンタ)には、前のゲームの賭数がそのまま設定されているので、前のゲームと同一の賭数にてゲームを開始して、図11に示す内部抽選処理に移行する。尚、この際、取込済球/払出済球表示器16に前のゲームの払出済球数が表示されている場合には、当該払出済球数の表示をクリアする。
また、Sb1のステップにおいてリプレイゲームでない場合には、BETカウンタの値をクリアして(Sb3)、カードユニット接続中信号のonが検出されているか否か、すなわちカードユニット15が払出制御基板60と接続されているか否かを確認する(Sb4)。
Sb4のステップにおいてカードユニット接続中信号のonが検出されている場合には、精算スイッチ10が検出されたか否かを確認し(Sb5)、BETカウンタの値が3か否か、すなわち最大賭数が設定されているか否かを確認し(Sb6)、BETカウンタの値が3未満であれば、1BETスイッチ5が検出されたか否かを確認し(Sb7)、1BETスイッチ5が検出されていなければ、更にMAXBETスイッチ6が検出されたか否かを確認する(Sb8)。
そして、Sb7、Sb8のステップにおいて1BETスイッチ5も検出されず、MAXBETスイッチ6も検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。
また、Sb6のステップにおいてBETカウンタの値が3の場合には、スタートスイッチ7が検出されたか否かを確認し(Sb9)、スタートスイッチ7が検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。
また、Sb4のステップにおいてカードユニット接続中信号のonが検出されない場合には、カードユニット15がスロットマシン1に接続されていない旨を示す接続エラーフラグをセットする(Sb10)。エラーフラグがセットされると、エラーフラグの種類を特定可能なエラーコードが遊技補助表示器17に表示され、エラーが遊技機外部に報知される。接続エラーフラグがセットされると、カードユニット15がスロットマシン1に接続されていない旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17に表示されるので、カードユニット15との接続異常が遊技機外部に報知されるようになる。
次いで、精算スイッチ10が検出されたか否かを確認し(Sb11)、精算スイッチ10が検出されていない場合には、BETカウンタの値が3か否かを確認し(Sb12)、BETカウンタの値が3の場合、すなわち最大賭数が設定されている場合には、スタートスイッチ7が検出されたか否かを確認する(Sb13)。そして、Sb13のステップにおいてBETカウンタの値が3未満の場合、またはSb14のステップにおいてスタートスイッチ7が検出されていない場合には、カードユニット接続中信号のonが検出されているか否か、すなわちカードユニット15と払出制御基板60とが接続状態となったか否かを確認し(Sb14)、カードユニット接続中信号のonが検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。一方、Sb14のステップにおいてカードユニット接続中信号のonが検出されていれば、Sb10のステップにおいて設定した接続エラーフラグをクリアする(Sb15)。これに伴い遊技補助表示器17に表示されたエラーコードの表示も解除される。そして、Sb4のステップに戻る。
また、Sb5またはSb11のステップにおいて精算スイッチ10が検出されている場合には、図13に示す精算制御処理に移行し(Sb16)、精算制御処理が終了すると、Sb4のステップに戻る。
また、Sb9のステップまたはSb13のステップにおいてスタートスイッチ7が検出されている場合には、BETカウンタの値を賭数として確定し(Sb17)、ゲームを開始して図11に示す内部抽選処理に移行する。この際、取込済球/払出済球表示器16に表示されている取込済球数の表示をクリアする。
また、Sb7のステップにおいて1BETスイッチ5が検出されている場合には、遊技制御部41のRAMに設定された取込球カウンタ(取り込むべき球数のうち未だ取り込まれていない球数である取込球数を記憶するカウンタ)の値を{5−未使用球カウンタ(遊技制御部41のRAMに設定されたカウンタであり、既に取り込まれているが未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を記憶するカウンタ)の値)に更新する(Sb18)。すなわち取込球カウンタの値を1BETスイッチ5の操作により指示された取込要求球数から未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を減算した値に更新する。尚、この際、取込済球/払出済球表示器16に前のゲームの払出済球数が表示されている場合には、当該払出済球数の表示をクリアし、取込済球数の値として0を表示する。そして、図15に示す取込制御処理に移行し(Sb20)、取込制御処理が終了すると、Sb4のステップに戻る。
また、Sb8のステップにおいてMAXBETスイッチ6が検出されている場合には、取込球カウンタの値を(15−BETカウンタの値×5−未使用球カウンタの値)に更新する(Sb19)。すなわち取込球カウンタの値をMAXBETスイッチ6の操作により指示された取込要求球数から既に賭数の設定に用いられている使用済球数と未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を減算した値に更新する。尚、この際、取込済球/払出済球表示器16に前のゲームの払出済球数が表示されている場合には、当該払出済球数の表示をクリアし、取込済球数の値として0を表示する。そして、図15に示す取込制御処理に移行し(Sb20)、取込制御処理が終了すると、Sb4のステップに戻る。
図13は、遊技制御部41がSb16のステップにおいて実行する精算制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
精算制御処理では、まず、未使用球カウンタの値が0か否かを確認し(Sb101)、未使用球カウンタの値が0であれば、BETカウンタの値が0か否かを確認する(Sb102)。
そして、Sb101、Sb102のステップにおいて未使用球カウンタの値またはBETカウンタの値のいずれか一方でも0でない場合には、未精算球カウンタの値を(未使用球カウンタの値+BETカウンタの値×5)の値、すなわち未使用球数と使用済球数との合計値に更新し(Sb103)、未使用球カウンタ及びBETカウンタの値をクリアする(Sb104)。この際、取込済球/払出済球カウンタに表示されている取込済球数を0に更新する。そして、図14に示す精算要求処理に移行し(Sb105)、精算要求処理が終了すると、図12に示すSb4のステップに戻る。
また、Sb101、Sb102のステップにおいて未使用球カウンタの値もBETカウンタの値も0の場合には、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか否か、すなわち返却球誘導通路109内に返却球が詰まっているか否かを確認し(Sb106)、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されていなければ、更に、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されているか否か、すなわち払出球誘導通路208内に払出球が詰まっているか否かを確認する(Sb107)。そして、Sb106のステップにおいて返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか、Sb107のステップにおいて払出球詰まり検出スイッチ112が検出されていれば、図12に示すSb4のステップに戻る。
また、Sb106、Sb107のステップにおいて返却球詰まり検出スイッチ111も払出球詰まり検出スイッチ112も検出されていなければ、取込モータ101の回転駆動量を100球分に設定し(Sb108)、振分ソレノイド102を励磁(駆動)させる駆動信号を振分ソレノイド102に対して出力して振分ソレノイド102をonとして(Sb109)、取り込まれたパチンコ球の流路方向を返却球誘導通路109側とする。
そして、流路切替弁107による実際の流路方向が返却球誘導通路109側か否か、すなわち流路検出スイッチ115がonの状態か否かを確認し(Sb110)、流路切替弁107による実際の流路方向が返却球誘導通路109側であれば、取込モータ101の設定をonとして取込動作を開始する(Sb111)。すなわち流路切替弁107の流路方向を検出する流路検出スイッチ115の検出状態に基づき、実際の流路方向が返却球誘導通路109側を向いていることを条件に取込モータ101の駆動を開始する。
取込モータ101の駆動中においては、流路切替弁107による実際の流路方向が返却球誘導通路109側か否か、すなわち流路検出スイッチ115がonの状態か否かを確認し(Sb112)、流路方向が返却球誘導通路109側であれば、取込モータ101の駆動停止条件が成立したか否かを確認する(Sb113〜Sb116)。詳しくは、Sb113のステップにおいて第1取込球検出スイッチ104及び第2取込球検出スイッチ105の検出状況をチェックし、最後に取込球が検出されてから規定時間(例えば3秒間)にわたり取込球が検出されていないか否かを確認し、Sb114のステップにおいて返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか否か、すなわち返却球誘導通路109内に返却球が詰まっているか否かを確認し、Sb115のステップにおいては、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されているか否か、すなわち払出球誘導通路208内に払出球が詰まっているか否かを確認し、Sb116のステップにおいては、回転駆動量分、すなわち100球分の回転が終了したか否かを確認する。
そして、Sb113〜Sb116のステップにおいて取込モータ101の駆動停止条件がいずれも成立していなければ、Sb112のステップに戻る。また、Sb113〜Sb116のステップにおいて取込モータ101の駆動条件がいずれか1つでも成立している場合、すなわち最後に取込球が検出されてから規定時間にわたり取込球が検出されていない場合、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されている場合、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されている場合または100球分の回転が終了した場合には、取込モータ101の設定をoffにして(Sb117)、振分ソレノイド102を励磁(駆動)を解除するために振分ソレノイド102に対する駆動信号の出力をoffとして振分ソレノイド102をoffとして取り込まれたパチンコ球の流路方向を取込球誘導通路108側とし(Sb118)、図12に示すSb4のステップに戻る。
また、Sb110のステップまたはSb112のステップにおいて流路方向が返却球誘導通路109側ではない場合、すなわち振分ソレノイド102をonとして返却球誘導通路109側に切り替えたにも関わらず、流路切替弁107による流路方向が返却球誘導通路109側に切り替わってない場合、または取込モータ101の駆動中に、振分ソレノイド102がonの状態であり、流路方向が返却球誘導通路109側であるにも関わらず、流路切替弁107による流路方向が取込球誘導通路108側を向いている場合には、取込モータ101の設定をoffとし(Sb119)、振分ソレノイド102をoffとした後(Sb120)、流路方向の異常を示す流路方向異常エラーフラグをセットする(Sb121)。流路方向異常エラーフラグがセットされると、流路方向の異常を示すエラーコードが遊技補助表示器17に表示されるので、流路方向の異常が遊技機外部に報知されるようになる。次いで、遊技者の操作を検出する各種スイッチを無効として遊技の進行を不能動化するエラー処理を実行する(Sb122)。エラー処理は、流路検出スイッチ115がoffの状態、すなわち流路切替弁107による流路方向が振分ソレノイド102の駆動状態と一致する状態でリセットスイッチ38が検出されると解除され、図12に示すSb4のステップに戻る。
図14は、遊技制御部41がSb105のステップ及び電源投入時処理において精算要求に基づく未精算球が残存する場合において実行する精算要求処理の制御内容を示すフローチャートである。
精算要求処理では、まず、払出制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち遊技制御基板40と払出制御基板60が接続されているか否かを確認し(Sb201)、払出制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、払出制御基板60と正常に接続されていない旨を示す払出制御基板接続エラーフラグをセットする(Sb202)。払出制御基板接続エラーフラグがセットされると、払出制御基板60と正常に接続されていない旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17に表示されるので、その旨が遊技機外部に報知されるようになる。次いで、前述したエラー処理を実行し(Sb203)、当該エラー処理の実行中にリセットスイッチ38が検出され、エラー処理が解除されると、Sb201のステップに戻る。
また、Sb201のステップにおいて払出制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、球数信号の値を未精算球カウンタの値に更新し(Sb204)、遊技制御部41のRAMに設定されたエラー判定用タイマカウンタ(払出通信エラー判定時間をカウントするためのカウンタ)に初期値を設定し(Sb205)、精算要求信号をonとする(Sb206)。
次いで、動作中信号のonが検出されるまで動作中信号の出力状況を監視する(Sb207〜Sb209)。また、Sb208のステップにおいては、払出通信エラー判定時間(例えば5秒)が経過したか否か、すなわちエラー判定用タイマカウンタが0か否かを確認し、払出通信エラー判定時間が経過している場合、すなわち精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても当該精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始が確認できない場合には、払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示す払出通信エラーフラグを設定し(Sb209)、再びSb207のステップに戻る。払出通信エラーフラグがセットされると、払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17に表示されるので、その旨が遊技機外部に報知されるようになる。
次いで、Sb207のステップにおいて、動作中信号のonが検出された場合、すなわち精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認した場合には、動作中信号のoffが検出されるまで動作中信号の出力状況を監視する(Sb210〜Sb214)。また、Sb210のステップにおいては、払出球検出スイッチ202の検出状況をチェックして払出球が検出されたか否かを確認し、払出球が検出された場合には、未精算球カウンタの値を1減算し(Sb212)、再びSb210のステップに戻る。また、Sb213のステップにおいては、払出通信エラー判定時間が経過したか否か、すなわちエラー判定用タイマカウンタが0か否かを確認し(Sb213)、払出通信エラー判定時間が経過している場合、すなわち精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても当該精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了が確認できない場合には、前述した払出通信エラーフラグを設定し(Sb214)、再びSb210のステップに戻る。払出通信エラーフラグがセットされると、前述のように払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17に表示され、その旨が遊技機外部に報知されるようになる。
次いで、Sb211のステップにおいて、動作中信号のoffが検出された場合、すなわち精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、払出通信エラーフラグがセットされているか否かを確認し(Sb215)、払出通信エラーフラグがセットされていない場合には、未精算球カウンタの値が残存するか否かに関わらず未精算球カウンタの値をクリアした後(Sb217)、精算要求信号をoffにして(Sb218)、図12に示すSb4のステップに戻る。また、Sb215のステップにおいて、払出通信エラーフラグがセットされている場合には、払出通信エラーフラグをクリアする(Sb216)。すなわち精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過してエラー状態に制御されている場合でも、精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、当該エラー状態が自動的に解除されるようになっている。これに伴い遊技補助表示器17に表示されたエラーコードの表示も解除される。そして、未精算球カウンタの値が残存するか否かに関わらず未精算球カウンタの値をクリアした後(Sb217)、精算要求信号をoffにして(Sb218)、図12に示すSb4のステップに戻る。
図15は、遊技制御部41がSb20のステップにおいて実行する取込制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
取込制御処理では、まず、遊技制御部41のRAMに設定されたリトライカウンタ(取込動作の再試行回数を記憶するカウンタ)に3を設定し(Sb301)、取込球カウンタの値に応じた取込モータ101の回転駆動量、すなわち取込球カウンタに設定された値の球数を取り込むのに必要な回転駆動量を設定する(Sb302)。尚、この状態では、振分ソレノイド102はoffの状態であり、流路切替弁107による流路方向は取込球誘導通路108側を向いている状態である。
そして、流路切替弁107による実際の流路方向が取込球誘導通路108側か否か、すなわち流路検出スイッチ115がoffの状態か否かを確認し(Sb303)、流路切替弁107による実際の流路方向が取込球誘導通路108側であれば、取込モータ101の設定をonにして取込動作を開始する(Sb304)。すなわち流路切替弁107の流路方向を検出する流路検出スイッチ115の検出状態に基づき、実際の流路方向が取込球誘導通路108側を向いていることを条件に取込モータ101の駆動を開始する。
取込モータ101の駆動中においては、流路切替弁107による実際の流路方向が取込球誘導通路108側か否か、すなわち流路検出スイッチ115がoffの状態か否かを確認し(Sb305)、流路方向が取込球誘導通路108側であれば、第1取込球検出スイッチ104及び第2取込球検出スイッチ105の検出状況をチェックし、取込球が検出されたか否かを確認する(Sb306)。
Sb306のステップにおいて取込球を検出した場合には、取込球カウンタの値を1減算するとともに、未使用球カウンタの値を1加算する(Sb307)。この際、取込済球/払出済球表示器16に表示されている取込済球数も1加算する。そして、未使用球カウンタの値が5、すなわち賭数を1設定するのに必要な球数に到達したか否かを確認し(Sb308)、未使用球カウンタの値が5未満であればSb305のステップに戻る。また、Sb308のステップにおいて未使用球カウンタの値が5であれば、BETカウンタの値を1加算するとともに、未使用球カウンタの値をクリアして(Sb309)、Sb305のステップに戻る。
また、Sb306のステップにおいて取込球を検出していなければ、取込モータ101がonの状態か否か、すなわち取込モータ101が未だ駆動中か否かを確認し(Sb310)、取込モータ101がonであれば、回転駆動量分、すなわち取込球カウンタの値分の回転が終了したか否かを確認し(Sb311)、回転駆動量分の回転が終了していなければ、Sb305のステップに戻り、回転駆動量分の回転が終了していれば、取込モータ101の設定をoffにして(Sb312)、Sb305のステップに戻る。
また、Sb310のステップにおいて取込モータ101がonでなければ、取込モータ101がoffとなってから、取込モータ101の回転により取り込まれたパチンコ球が第2取込球検出スイッチ105にて検出されるまでに要する時間である検出待ち時間が経過したか否かを確認し(Sb313)、検出待ち時間が経過していなければ、Sb305のステップに戻る。
また、Sb313のステップにおいて検出待ち時間が経過していれば、取込球カウンタの値が0か否か、すなわち1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作により要求された球数が全て取り込まれたか否かを確認し(Sb314)、取込球カウンタの値が0でなければ、リトライカウンタの値が0か否か、すなわち再試行回数にわたり取込動作が行われたか否かを確認し(Sb315)、リトライカウンタの値が0でなければ、リトライカウンタの値を1減算して(Sb316)、Sb302のステップに戻る。
また、Sb314のステップにおいて取込球カウンタの値が0であれば、リトライカウンタの値をクリアして(Sb317)、図12に示すSb4のステップに戻る。また、Sb315のステップにおいてリトライカウンタの値が0であれば、取込球カウンタの値をクリアして(Sb318)、図12に示すSb4のステップに戻る。
また、Sb303のステップまたはSb306のステップにおいて流路方向が取込球誘導通路108側ではない場合、すなわち振分ソレノイド102がoffの状態であり、流路方向が取込球誘導通路108側であるにも関わらず、流路切替弁107による流路方向が返却球誘導通路109側を向いている場合、または取込モータ101の駆動中に、振分ソレノイド102がoffの状態であり、流路方向が取込球誘導通路108側であるにも関わらず、流路切替弁107による流路方向が返却球誘導通路109側を向いている場合には、取込モータ101の設定をoffとし(Sb319)、リトライカウンタ及び取込球カウンタの値をクリアした後(Sb320)、流路方向の異常を示す流路方向異常エラーフラグをセットする(Sb321)。流路方向異常エラーフラグがセットされると、流路方向の異常を示すエラーコードが遊技補助表示器17に表示されるので、流路方向の異常が遊技機外部に報知されるようになる。次いで、遊技者の操作を検出する各種スイッチを無効として遊技の進行を不能動化するエラー処理を実行する(Sb322)。エラー処理は、流路検出スイッチ115がoffの状態、すなわち流路切替弁107による流路方向が振分ソレノイド102の駆動状態と一致する状態でリセットスイッチ38が検出されると解除され、図12に示すSb4のステップに戻る。
以上のようにBET処理では、精算スイッチ10が有効に受け付けられると、精算制御処理に移行し、既に1以上の賭数が設定されている場合または未使用球カウンタの値が0でない場合、すなわち取込済球が残存する場合には、精算要求を行い、これに基づき取込済球を遊技者に返却させる精算要求処理を行った後、精算制御処理を終了する。これに対して、賭数が設定されておらず、未使用球カウンタの値が0の場合には、取込装置100により取り込まれたパチンコ球の流路方向を返却球誘導通路109側とした状態で取込モータ101を駆動させることにより、取込装置100内のパチンコ球を返却させる制御を行った後、精算制御処理を終了する。
また、精算要求処理では、精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても、動作中信号のoffが検出されない場合、すなわち当該精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了が確認できない場合に、払出通信エラーフラグがセットされてエラー状態に制御される。そして、当該エラー状態は、動作中信号のonを検出し、精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した時点で、自動的に解除されるようになっている。
また、1BETスイッチ5の操作が有効に受け付けられると、賭数を1設定するのに必要な球数(5球)から未使用球数(未使用球カウンタの値)を減算した球数、すなわちその時点で賭数を1設定するのに必要な球数を取込球カウンタに設定して取込制御処理に移行し、取込球カウンタの値分のパチンコ球を取り込むための動作量の取込動作を、第1取込球検出スイッチ104及び第2取込球検出スイッチ105による取込球の検出により減算された取込球カウンタの値が0となるか、取込動作を1回行う毎に減算されるリトライカウンタの値が0となるか、のいずれかの条件が成立するまで繰り返し行い、いずれか一方の条件が成立することで、取込制御処理が終了する。
また、MAXBETスイッチ6の操作が有効に受け付けられると、最大賭数を設定するのに必要な球数(15球)から、使用済球数(BETカウンタの値×5)及び未使用球数(未使用球カウンタの値)を減算した球数、すなわちその時点で最大賭数を設定するのに必要な球数を取込球カウンタに設定して取込制御処理に移行し、取込球カウンタの値分のパチンコ球を取り込むための取込動作を、第1取込球検出スイッチ104及び第2取込球検出スイッチ105による取込球の検出により減算された取込球カウンタの値が0となるか、取込動作を1回行う毎に減算されるリトライカウンタの値が0となるか、のいずれかの条件が成立するまで繰り返し行い、いずれか一方の条件が成立することで、取込制御処理が終了する。
また、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作は、BETカウンタの値が3未満、すなわち未だ最大賭数が設定されていないことを条件に有効に受け付けられ、取込制御処理に移行することとなる。すなわち、最大賭数が設定されている状態においては、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作が無効とされる。また、BETカウンタの値が3未満であっても、カードユニット接続中信号のonが検出されない場合、すなわちカードユニット15が正常に接続されていない場合には、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作が無効とされる。
また、スタートスイッチ7の操作は、BETカウンタの値が3、すなわち最大賭数が設定されていることを条件に有効に受け付けられ、ゲームが開始することとなる。すなわち、賭数が3未満であれば、ゲームの開始条件が成立していないので、スタートスイッチ7の操作は無効とされる。尚、BETカウンタの値が3であれば、カードユニット接続中信号のonが検出されない場合、すなわちカードユニット15が正常に接続されていない場合でも、スタートスイッチ7の操作は有効とされる。
また、精算スイッチ10の操作が有効に受け付けられ、精算制御処理に移行すると、当該精算制御処理が終了するまでの間、すなわち精算スイッチ10の操作に基づく精算制御が終了するまでの間、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の各操作の受付が無効とされる。同様に、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が有効に受け付けられ、取込制御処理に移行すると、当該取込制御処理が終了するまでの間、すなわち1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に基づく取込制御が終了するまでの間、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の各操作の受付が無効とされる。更に、スタートスイッチ7の操作が有効に受け付けられると、当該操作に基づき開始したゲームが終了し、次ゲームのBET処理に移行するまで、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の各操作の受付が無効とされる。また、精算制御処理や取込制御処理の途中でカードユニット接続中信号のonが検出されなくなった場合、すなわちカードユニット15との接続が断絶した場合には、実行中の精算制御処理や取込制御処理が終了しても、引き続き1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6の各操作の受付が無効とされる。また、ゲームの実行中にカードユニット接続中信号のonが検出されなくなった場合にも、ゲームの終了後、次ゲームのBET処理に移行した際に引き続き1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6の各操作の受付が無効とされる。
図16は、遊技制御部41がSa106のステップにおいて実行する賞球付与処理の制御内容を示すフローチャートである。
賞球付与処理では、まず、賞球の付与を伴う入賞が発生しているか否かを確認し(Sc1)、賞球の付与を伴う入賞が発生していない場合には、図9に示すSa107の遊技状態更新処理に移行する。
また、Sc1のステップにおいて賞球の付与を伴う入賞が発生している場合には、当該入賞の発生により付与される賞球数を、遊技制御部41のRAMに設定された未払出球カウンタ(払出要求に基づく未払出球数を記憶するカウンタ)にセットする(Sc2)。この際、取込済球/払出済球表示器16に払出済球として0を表示する。そして、図17に示す払出要求処理に移行し、払出要求処理が終了すると、図9に示すSa107の遊技状態更新処理に移行する。
図17は、遊技制御部41がSc3のステップ及び電源投入時処理において払出要求に基づく未払出球が残存する場合において実行する払出要求処理の制御内容を示すフローチャートである。
払出要求処理では、まず、払出制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち遊技制御基板40と払出制御基板60が接続されているか否かを確認し(Sc101)、払出制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、払出制御基板60と正常に接続されていない旨を示す払出制御基板接続エラーフラグをセットする(Sc102)。払出制御基板接続エラーフラグがセットされると、払出制御基板60と正常に接続されていない旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17に表示されるので、その旨が遊技機外部に報知されるようになる。次いで、前述したエラー処理を実行し(Sc103)、当該エラー処理の実行中にリセットスイッチ38が検出され、エラー処理が解除されると、Sc101のステップに戻る。
また、Sc101のステップにおいて払出制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、球数信号の値を未払出球カウンタの値に更新し(Sc104)、前述したエラー判定用タイマカウンタに初期値を設定し(Sc105)、払出要求信号をonとする(Sc106)。
次いで、動作中信号のonが検出されるまで動作中信号の出力状況を監視する(Sc107〜Sc109)。また、Sc108のステップにおいては、払出通信エラー判定時間(例えば5秒)が経過したか否か、すなわちエラー判定用タイマカウンタが0か否かを確認し、払出通信エラー判定時間が経過している場合、すなわち払出要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても当該払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始が確認できない場合には、前述した払出通信エラーフラグを設定し(Sc109)、再びSc107のステップに戻る。払出通信エラーフラグがセットされると、前述のように払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17に表示されるので、その旨が遊技機外部に報知されるようになる。
次いで、Sc107のステップにおいて、動作中信号のonが検出された場合、すなわち払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認した場合には、動作中信号のoffが検出されるまで動作中信号の出力状況を監視する(Sc110〜Sc115)。また、Sc110のステップにおいては、払出球検出スイッチ202の検出状況をチェックして払出球が検出されたか否かを確認し、払出球が検出された場合には、未払出球カウンタの値を1減算し(Sc112)、取込済球/払出済球表示器16に表示されている払出済球数を、(賞球数−未払出球カウンタの値)、すなわち賞球数のうちその時点で既に払い出されている払出済球数に更新し(Sc113)、再びSc110のステップに戻る。また、Sc114のステップにおいては、払出通信エラー判定時間が経過したか否か、すなわちエラー判定用タイマカウンタが0か否かを確認し(Sc114)、払出通信エラー判定時間が経過している場合、すなわち払出要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても当該払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了が確認できない場合には、前述した払出通信エラーフラグを設定し(Sc115)、再びSc110のステップに戻る。払出通信エラーフラグがセットされると、前述のように払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17に表示され、その旨が遊技機外部に報知されるようになる。
次いで、Sc111のステップにおいて、動作中信号のoffが検出された場合、すなわち払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、払出通信エラーフラグがセットされているか否かを確認し(Sc116)、払出通信エラーフラグがセットされている場合には、払出通信エラーフラグをクリアする(Sc117)。すなわち払出要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過してエラー状態に制御されている場合でも、払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、当該エラー状態が自動的に解除されるようになっている。これに伴い遊技補助表示器17に表示されたエラーコードの表示も解除される。
次いで、未払出球カウンタの値が0か否かを確認し(Sc118)、未払出球カウンタの値が0であれば、払出要求信号をoffにして(Sc120)、図9に示すSa107の遊技状態更新処理に移行する。また、Sc118のステップにおいて未払出球カウンタの値が0でなければ、未払出球カウンタの値をクリアするとともに、取込済球/払出済球表示器16に表示されている払出済球数を賞球数の値に更新する(Sc119)。そして、払出要求信号をoffにして(Sc120)、図9に示すSa107の遊技状態更新処理に移行する。
以上のように賞球付与処理では、賞球の付与を伴う入賞が発生した場合に、当該入賞により付与される賞球数の払出要求を行う払出要求処理を行う。
払出要求処理では、動作中信号のonが検出された後、動作中信号のoffが検出されるまでの間、すなわち払出要求に基づく払出動作が行われている期間において、払出球が検出される毎に、未払出球カウンタの値が減算されるとともに、未払出球カウンタの値が減算されることに伴って、取込済球/払出済球表示器16に表示される払出済球数が加算されるようになっている。
また、払出要求処理では、払出要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても、動作中信号のoffが検出されない場合、すなわち当該払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了が確認できない場合に、払出通信エラーフラグがセットされてエラー状態に制御される。そして、当該エラー状態は、動作中信号のonを検出し、払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した時点で、自動的に解除されるようになっている。
図18及び図19は、遊技制御部41が内部タイマからの出力に基づき前述した割込処理3として基本処理(本実施例ではゲーム制御処理)に割り込んで定期的(本実施例では0.56ms毎)に実行するタイマ割込処理(A)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(A)においては、まず、割込禁止を設定する(Sd1)。すなわち、タイマ割込処理の開始に伴って他の割込処理の実行を禁止する。そして、基本処理のレジスタをRAMに退避し(Sd2)、タイマ割込処理(A)の終了後に、割込前の処理に復帰できるようにする。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理において実行すべきタイマ割込を識別するために遊技制御部41のRAMに設定された分岐用カウンタを1進める(Sd3)。Sd3のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(A)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sd4)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ34L、34C、34Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ34L、34C、34Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSd8のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSd23の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sd5)。
次いで、分起用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sd6)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ34L、34C、34Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sd7)、リールモータ34L、34C、34Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sd8)、リールモータ34L、34C、34Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sd9)、取込モータ101の回転駆動量の更新等を行う取込モータ制御処理(Sd10)を順次実行した後、Sd2において退避したレジスタを復帰し(Sd22)、割込禁止を解除して(Sd23)、割込前の処理に戻る。
また、Sd6のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sd11)、各種ランプ等の点灯信号や外部出力信号等のデータをポートに出力する制御信号等出力処理(Sd12)、各種ソフトウェア乱数を更新する乱数更新処理(Sd13)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sd14)、基本処理においてセットされたコマンドを演出制御部91に対して送信するコマンド送信処理(Sd15)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sd16)を順次実行した後、Sd2において退避したレジスタを復帰し(Sd22)、割込禁止を解除して(Sd23)、割込前の処理に戻る。
また、Sd4のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分起用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sd17)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、入力ポートから各種スイッチ類(電源監視用IC47から入力される電圧低下信号を含む)の検出データを入力するポート入力処理(Sd18)、定速回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過をチェックする原点通過時処理(Sd19)、各種スイッチ類の検出信号に基づいてこれら各種スイッチが検出条件を満たしているか否かを判定し、検出条件を満たしていればその旨を示すスイッチオンフラグをセットするスイッチ入力判定処理(Sd20)、Sd10のステップと同様の取込モータ制御処理(Sd21)を順次実行した後、Sd2において退避したレジスタを復帰し(Sd22)、割込禁止を解除して(Sd23)、割込前の処理に戻る。
また、Sd17のステップにおいてタイマ割込4であれば、有効な停止スイッチ8L、8C、8Rの検出が判定されたときに、停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Sd24)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sd25)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sd26)を順次実行した後、Sd2において退避したレジスタを復帰し(Sd22)、割込禁止を解除して(Sd23)、割込前の処理に戻る。
本実施例では、上述のようなタイマ割込処理(A)が0.56msの間隔で行われることにより、図20に示すように、タイマ割込1〜4に固有な処理が2.24msの間隔で行われるようになっている。特に本実施例では、コマンド送信処理が行われるタイマ割込2の間隔として、演出制御部91側でコマンドを受信し、受信したコマンドをバッファした後、新たなコマンドを検出してもこのコマンドを確実にバッファするのに必要な時間を十分に確保できる時間(2.24ms)が設定されている。更に、後に詳述するが、演出制御部91では、1.12ms毎にタイマ割込処理(演出)が実行され、その中でバックアップが行われるようになっているため、遊技制御部41から演出制御部91に対して連続してコマンドを送信する場合でも、演出制御部91がコマンドを確実に受信し、かつ受信したコマンドをバックアップするための時間を確保することができるようになっている。
尚、本実施例では、タイマ割込処理(A)が行われる毎に分岐用カウンタ値が更新されるとともに、この分岐用カウンタ値に対応するタイマ割込1〜4の処理が行われる、すなわちタイマ割込1〜4がタイマ割込処理(A)の回数に応じて順番に行われるようになっており、タイマ割込1〜4がそれぞれ同一の間隔(2.24ms)で行われるようになっているが、例えば、これらタイマ割込1〜4をその実行頻度に応じて定められた異なる間隔で行うようにしても良い。
図21は、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41から演出制御基板90の演出制御部91に対して送信されるコマンドの一例を示す図である。
演出制御基板90の演出制御部91に対して送信されるコマンドのうち、BETコマンドは、賭数が1設定された旨を特定可能なコマンドであり、単位球数分のパチンコ球が取り込まれて賭数が設定されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始されたとき、すなわちスタートスイッチ7が操作されたときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、各リールの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールに停止する図柄、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作が検出される毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時の払出球数、を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、入賞等によるパチンコ球の払出開始を通知するコマンドであり、パチンコ球の払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、パチンコ球の払出終了を通知するコマンドであり、パチンコ球の払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常ゲームであるか、BB中であるか等)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨を示すコマンドであり、前述した初期化処理により遊技状態が初期化されたときに送信される。
これら各コマンドのうち初期化コマンドを除くコマンドは、前述したゲーム制御処理においてゲームの進行に応じて生成された後、遊技制御部41のRAMに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込2のコマンド送信処理(A)において演出制御部91に対して送信される。尚、初期化コマンドは、前述した初期化処理においてコマンドキューに一時格納され、その後割込禁止が解除されて最初に実行されるタイマ割込2のコマンド送信処理(A)において演出制御基板90に対して送信される。
図22は、前述したコマンドキューの構成を示す図である。コマンドキューには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。また、各コマンドを格納する領域には、領域の識別番号として領域の通し番号を示す数値(0〜15)が対応付けて設定される。さらに、コマンドキューには、次に送信すべきコマンドが格納されている領域の通し番号を示す送信ポインタと次にコマンドを格納すべき領域の通し番号を示す格納ポインタが設定されている。送信ポインタは、コマンドキューに格納された未送信のコマンドが送信される毎に1加算され、格納ポインタは、コマンドを格納する際に1加算されるようになっており、未送信のコマンドが全て送信されたとき及び未送信のコマンドでコマンドキューの全ての領域が満タンとなったときに送信ポインタが示す通し番号と格納ポインタの通し番号とが同一の番号となる。尚、未送信のコマンドが格納されている場合には、未送信フラグがセットされるため、送信ポインタが示す通し番号と格納ポインタの通し番号とが同一の番号の場合に、未送信フラグがセットされていれば、コマンドキューが未送信のコマンドで満タンである旨が示され、未送信フラグがセットされていなければ未送信のコマンドが空である旨が示されるようになっている。
図23は、遊技制御部41のゲーム制御処理や初期化処理においてコマンドを生成して、コマンドキューに格納する際に実行するコマンド格納処理の制御内容を示すフローチャートである。
尚、遊技制御部41から送信されるコマンドは、2バイトで構成され、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの内容)を表す。また、本実施例で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良い。また、本実施例では、コマンドを2バイトの信号で構成しているが、これらコマンドを1バイトの信号または3バイト以上の信号で構成しても良い。
コマンド格納処理では、まず、送信すべきコマンドを構成するMODEとEXTを生成する(Se1)。
次いで、生成したコマンドを格納ポインタが示す通し番号の領域、すなわちコマンドキューの空き領域に格納した後(Se2)、格納ポインタが示す通し番号に1を加算する(Se3)。尚、通し番号は0〜15の範囲の数値なので、格納ポインタが示す通し番号が15の場合に1を加算して16となったときには0に更新する。
次いで、未送信フラグがセットされているか否かを確認し(Se4)、未送信フラグがセットされていなければ未送信フラグをセットする(Se5)。
次いで、格納ポインタが示す通し番号が送信ポインタが示す通し番号と一致したか否か、すなわち未送信のコマンドでコマンドキューの全ての領域が満タンとなったか否かを確認し、一致している場合には、コマンドキューに格納されている未送信のコマンドが送信されて格納ポインタが示す通し番号と送信ポインタが示す通し番号とが一致しなくなるまで待機し、格納ポインタが示す通し番号と送信ポインタが示す通し番号とが一致しなくなった時点、すなわちコマンドキューに空きができた時点でコマンド格納処理を終了する(Se6)。
図24は、遊技制御部41が前述したタイマ割込処理(A)のタイマ割込2内において実行するコマンド送信処理の制御内容を示すフローチャートである。
コマンド送信処理では、まず、コマンドの送信遅延時間を設定するための遅延カウンタが0より大きいか否か、すなわちコマンドキューに格納されたコマンドの送信待ちの状態であるか否かを判定する(Sf1)。
Sf1において、送信待ちの状態でない場合には、コマンドキューに未送信のコマンドが格納されている旨を示す前述の未送信フラグがセットされているか否かを判定する(Sf2)。
Sf2において未送信フラグがセットされていない場合には、送信すべきコマンドが格納されていないので、処理を終了する。
また、Sf2において未送信フラグがセットされている場合、すなわちコマンドキューに未送信のコマンドが格納されている場合には、乱数カウンタから0〜15の範囲でランダムに発生する乱数値を取得し(Sf3)、取得した乱数値に2を加算して2〜17の値に補正し、遅延カウンタに設定する(Sf4)。
次いで、遅延カウンタ値を1減算し(Sf5)、遅延カウンタ値が0より大きいか否か、すなわちコマンドキューの送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドの送信遅延時間が経過したか否か、を判定し(Sf6)、遅延カウンタ値が0より大きい場合、すなわち送信遅延時間が経過していない場合には、処理を終了する。
また、Sf6のステップにおいて遅延カウンタ値が0の場合、すなわち送信遅延時間が経過した場合には、コマンドキューの送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドを演出制御部91に対して送信する(Sf7〜Sf10)。詳しくは、まず、コマンドキューの送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドを構成するMODEを出力し(Sf7)、コマンドを出力した旨を演出制御部91に通知するためのストローブ信号を所定時間(本実施例では、10μs)出力する(Sf8)。そして、送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドを構成するEXTを出力し(Sf9)、再度ストローブ信号を所定時間出力する(Sf10)。
次いで、送信ポインタが示す通し番号に1を加算する(Sf11)。尚、通し番号は0〜15の範囲の数値なので、送信ポインタが示す通し番号が15の場合に1を加算して16となったときには0に更新する。
次いで、送信ポインタが示す通し番号が格納ポインタが示す通し番号と一致したか否か、すなわちコマンドキューに送信すべきコマンドが格納されているか否かを確認し(Sf12)、一致している場合には、未送信フラグをクリアして処理を終了する(Sf13)。
また、Sf1において遅延カウンタ値が0より大きい、すなわち送信待ちの状態であると判定した場合には、Sf5に移行し、送信遅延時間が経過した場合にはコマンドキューの送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドを送信するとともに、未送信のコマンドが空になった場合には未送信フラグをクリアする等の処理を行い、処理を終了する(Sf5〜Sf13)。
図25(a)(b)は、本実施例におけるコマンドの送信状況の一例を示すタイミングチャートである。
本実施例では、図25(a)に示すように、ゲーム制御処理中または初期化処理中のコマンド格納処理においてコマンドが生成され、コマンドキューに格納されるとともに、タイマ割込処理(A)のタイマ割込2内のコマンド送信処理においてコマンドキューに格納された未送信のコマンドが検知されると、遅延時間が設定され、設定した遅延時間が経過した時点で、コマンドキューに格納された未送信のコマンドが送信される。
具体的には、コマンド送信処理においてコマンドキューに格納された未送信のコマンドを検知すると、0〜15の範囲に設定された遅延用乱数値を取得し、取得した値を補正した2〜17の範囲の値(L)を遅延カウンタに設定する。
この際、当該遅延カウンタ値(L)を設定したコマンド送信処理及びその後のタイマ割込2内において実行するコマンド送信処理において遅延カウンタ値を1ずつ減算していき、遅延カウンタ値が0となった時点で、コマンドキューに格納されているコマンドを送信する。
すなわち、コマンド送信処理において検知されたコマンドは、コマンド送信処理の実行間隔(2.24ms)の倍数に相当する時間、詳しくはその際取得した遅延カウンタの値(L)から1を減算した値(L−1)にコマンド送信処理の実行間隔(2.24ms)を乗じた時間{(L)は2〜17の値なので2.24〜35.84ms}が経過した後、送信されることとなる。
また、本実施例では、コマンドキューに複数のコマンドを格納可能な領域が設けられており、コマンドキューに格納されたコマンドの送信を待たずに、新たにゲーム制御処理において生成したコマンドをコマンドキューの空き領域に格納することが可能とされている。すなわち複数のコマンドを蓄積できるようになっている。このため、コマンドの送信が遅延されることに伴ってゲーム制御処理の進行が停止してしまうことを回避できる。尚、コマンドキューが未送信のコマンドで満タンの場合はこの限りでない。
また、コマンド格納処理では、コマンドキューに複数のコマンドを格納する際にこれらコマンドをその生成順に格納するとともに、コマンド送信処理ではコマンドキューに格納された順番でコマンドを送信するようになっている。すなわちコマンドキューに格納されたコマンドは、常に生成された順番で送信されるようになっている。
また、コマンドキューに未送信のコマンドが複数格納されている場合には、最初に生成されたコマンドを送信した後、次に実行するコマンド送信処理において改めてコマンドキューに未送信のコマンドが格納されているかを判定し、コマンドが格納されている場合には、その時点でそのコマンドの遅延時間(遅延カウンタ値)を設定し、その遅延時間が経過した時点で送信する。このため、複数のコマンドがコマンドキューに格納されている場合には、各々の送信間隔が最短(遅延カウンタの値として2が決定された場合)でも、図25(a)に示すように、4.48ms(2.24×2ms)の間隔をあけて送信されることとなる。言い換えれば、コマンドの送信後、4.48msが経過するまでは新たなコマンドの送信が禁止されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1では、リール2L、2C、2Rに配列された図柄数が21個とされているとともに、回転速度が750msで1回転(1分間で80回転)するように構成されており、各リール2L、2C、2Rが1図柄移動するのに要する時間は35.7ms(=750/21ms)となる。
また、演出制御部91により目押しの補助となるような演出が行われてしまうことを防止するためには、遊技制御部41から演出制御部91に各種コマンドを送信するときに、遅延時間の最大値としてリール2L、2C、2Rが1図柄移動するのに要する時間以上の時間を設定する必要がある。すなわち本実施例では、遅延時間の最大値として35.7ms以上の時間を設定する必要がある。
一方、演出制御部91による演出と、遊技制御部41による制御とのズレが大きくなって違和感が生じるのを防止するためには、コマンド送信処理における遅延時間の最大値をできるだけ短くすることが好ましい。すなわち本実施例の場合には、遅延時間の最大値が35.7ms以上の値で、かつ35.7msに可能な限り近い値に設定されることが好ましい。また、本実施例では、前述したようにコマンド送信処理における遅延時間がコマンド送信処理の実行間隔(2.24ms)の倍数に相当する時間のみ設定可能とされており、これら2.24msの倍数で35.7ms以上の値のうち最小の値は、2.24ms×16=35.84msとなることから、本実施例のスロットマシン1において最適な遅延時間の最大値は35.84msとなる。
このため、遅延カウンタの値(L)の上限値として17を設定すれば良く、このようにすれば遅延時間の最大値を、本実施例において目押しの補助となるような演出を防止するために最低限必要な遅延時間の最大値以上の値のうち最小の値とすることができる。
また、本実施例では、図25(b)に示すように、未送信のコマンドが検知された際に設定された遅延時間{2.24×(La−1)ms}が経過する前に停電が発生し、後述する電断割込処理が実行された場合には、当該電断割込処理においてコマンドキューに格納されたコマンド及び格納されている領域の通し番号、送信ポインタ及び格納ポインタの値、未送信フラグがバックアップされるのに対して、遅延カウンタの値、すなわち遅延時間のバックアップは行わないようになっている。そして、電断が復旧して割込禁止が解除された後、最初に実行されるタイマ割込処理1のコマンド送信処理において電断前に未送信のコマンドが残っている場合には、遅延カウンタの値を再度設定し、ここで設定された遅延カウンタの値が0となった時点で、未送信のコマンドを送信する。すなわち電断の復旧後に再設定した遅延時間{2.24×(La’−1)ms}が経過することで未送信のコマンドを送信するようになっている。
図26は、遊技制御部41が内部タイマからの出力に基づき前述した割込処理3として基本処理(本実施例ではゲーム制御処理)に割り込んで定期的(本実施例では0.4ms毎)に実行するタイマ割込処理(B)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(B)においては、まず、割込禁止を設定する(Sg1)。すなわち、タイマ割込処理の開始に伴って他の割込処理の実行を禁止する。そして、基本処理のレジスタをRAMに退避し(Sg2)、タイマ割込処理(B)の終了後に、割込前の処理に復帰できるようにする。
次いで、取込モータ101の駆動状態がonに設定されているか否かを確認し(Sg3)、取込モータ101の駆動状態がonに設定されていれば、遊技制御部41のRAMに設定された処理実行カウンタの値を更新する(Sg4)。Sg4のステップでは、初期値として20が設定されており、1回の更新毎に1減算される。そして、更新後のカウンタ値が0になると再び初期値として20が設定されるようになっている。
次いで、処理実行カウンタ値に基づいて処理を行う時期か否か確認する(Sg5)。Sg5のステップでは、まず、取込動作に基づく駆動であるか、返却動作に基づく駆動であるか、を判定し、取込動作に基づく駆動であれば、更に処理実行カウンタ値が5の倍数、すなわち5、10、15、20のいずれかの値か否かを判定し、処理実行カウンタ値が5の倍数であれば処理を行う時期と判定する。一方、返却動作に基づく駆動であれば、更に処理カウンタ値が20であるか否かを判定し、処理実行カウンタ値が20であれば処理を行う時期と判定する。
そして、Sg5のステップにおいて処理を行う時期と判定された場合には、取込モータ101の位相信号を出力する取込モータ位相信号出力した後(Sg6)、入力ポートから取込モータ位置信号を入力し(Sg7)、Sg2において退避したレジスタを復帰し(Sg8)、割込禁止を解除して(Sg9)、割込前の処理に戻る。
また、Sg3のステップにおいて、取込モータ101の駆動状態としてonが設定されていない場合や、Sg5のステップにおいて、処理を行う時期ではないと判定された場合には、Sg2において退避したレジスタを復帰し(Sg8)、割込禁止を解除して(Sg9)、割込前の処理に戻る。
以上のようにタイマ割込処理(B)では、取込モータ101の駆動が取込動作によるものか返却動作によるものか、が判定され、それに応じて実行間隔が異なるようになっている。詳しくは、より正確性が要求される取込動作に基づく取込モータ101の駆動である場合には、短い間隔で実行され、取込動作に比較すると正確性が要求されない返却動作に基づく取込モータ101の駆動である場合には、長い間隔で実行されるようになっている。
図27は、遊技制御部41が電源監視用IC47からの電圧低下信号の検出に基づいて割込処理1として基本処理(本実施例ではゲーム制御処理)に割り込んで実行する電断割込処理を示すフローチャートである。
電断割込処理においては、まず、割込禁止に設定する。すなわち、電断割込処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する(Sh1)。次いで、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避し(Sh2)、電断処理が中止された場合や電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、入力ポートから電圧低下信号の検出データを入力するポート入力処理を実行し(Sh3)、電圧低下信号が入力されているか否かを確認する(Sh4)。この際、電圧低下信号が入力されていなければ、Sh2において退避したレジスタを復帰し(Sh5)、割込禁止を解除して(Sh6)、割込前の処理に戻る。
また、Sh4のステップにおいて電圧低下信号が入力されていれば、RAM診断用データをセットして(Sh7)、全出力ポートを初期化する(Sh8)。次いでRAM領域の全バイトの排他的論理和が0になるようにRAMパリティデータを計算してセットし(Sh9)、RAMアクセスを禁止する(Sh10)。
そして、電圧低下信号が入力されているか否かの判定(Sh11、Sh12、尚、Sh11及びSh12は、Sh3、Sh4と同様の処理である)を除いて、何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実に遊技制御部41は動作停止する。また、このループ処理において、電圧が回復し、電圧低下信号が入力されない状態となると、前述した電源投入時処理(遊技)が実行され、パリティチェックやRAM診断用データが正常であれば、元の処理に復帰することとなる。
尚、本実施例では、RAMへのアクセスを禁止した後、電圧低下信号の出力状況を監視して、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、電源投入時処理(遊技)へ移行するようになっているが、例えば、所定期間クリアされずにタイムアップするとリセット信号を出力するリセット回路(いわゆるウォッチドッグタイマ)を備えるものであれば、ループ処理において何らの処理も行わず、ループ処理が行われている間に、リセット信号が入力されたことに基づいて、電源投入時処理(遊技)へ移行するようにしても良い。
次に、本実施例における演出制御基板90に搭載された演出制御部91が実行する各種制御内容を、図28〜図30のフローチャートに基づいて以下に説明する。
演出制御部91は、電源が投入されてCPUがリセットされると、図28に示す電源投入時処理(演出)を行う。
電源投入時処理(演出)では、まず演出制御部91のRAMのデータチェック(本実施例ではパリティチェック)を行う(Sj1、Sj2)。詳しくは、現在のパリティを作成し、電断前に格納されたパリティと一致するか否かによってバックアップされているデータが正常か否かを判断する。
チェック結果が正常であれば、電断前に作成されたRAM診断用データを確認し(Sj3)、正常か否かを判定する(Sj4)。そして、RAM診断用データが正常であれば、全レジスタを復帰した後(Sj5)、割込禁止を解除する(Sj6)。すなわち電断時の演出状態に復帰する。
また、Sj2のステップにおいてデータチェックの結果が正常でない場合やSj4のステップにおいてRAM診断用データが正常でない場合には、演出状態を電断時の状態に戻すことができないので、RAMに記憶されているデータ、すなわち演出制御部91の制御状態を初期化する演出初期化処理を実行した後(Sj7)、割込禁止を解除する(Sj6)。
図29は、演出制御部91が、遊技制御部41から出力されたストローブ信号の検出に基づき割込処理1として他の処理に割り込んで実行するコマンド受信割込処理の制御内容を示すフローチャートである。尚、ストローブ信号は、コマンド送信時に演出制御部91の割込入力端子に入力される信号である。
コマンド受信割込処理においては、まず、割込禁止に設定する(Sk1)。そして、レジスタをRAMに退避して(Sk2)、コマンド受信割込処理の終了後に、割込前の処理に復帰できるようにする。
次いで、遊技制御部41から出力されるMODEを取得するとともに(Sk3)、再度ストローブ信号が検出されるまで待機して(Sk4)、再度ストローブ信号を検出すると遊技制御部41から出力されるEXTを取得する(Sk5)。そして、MODEとEXTから構成されるコマンドを演出制御部91のRAMに設けられたバッファに格納する(Sk6)。
次いで、Sk2において退避したレジスタを復帰し(Sk7)、割込禁止を解除し(Sk8)、割込前の処理に戻る。
図30は、演出制御部91が内部タイマからの出力に基づき定期的(本実施例では1.12ms毎)に実行する割込処理2としてのタイマ割込処理(演出)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(演出)においては、まず、レジスタをRAMに退避して(Sm1)、タイマ割込処理(演出)の終了後に、割込前の処理に復帰できるようにする。
次いで、バッファにコマンドが格納されているか否かを確認する(Sm2)。格納されていれば、バッファからコマンドを取得し(Sm3)、取得したコマンドが初期化コマンドであるか否かを判定する(Sm4)。そして取得したコマンドが初期化コマンドであれば、前述した演出初期化処理を実行し(Sm5)、Sm1において退避したレジスタを復帰した後(Sm10)、割込前の処理に戻る。
また、Sm4において、取得したコマンドが初期化コマンドでないと判定された場合には、コマンドの内容に応じた演出用周辺機器の制御内容を設定する演出設定処理と(Sm6)、設定された制御内容に従って演出用周辺機器を制御する演出制御処理を行うことにより(Sm7)、コマンドに応じた演出状態に制御するとともに、各種カウンタを更新するカウンタ更新処理を行う(Sm8)。
次いで、演出制御部91のRAMの内容、すなわち演出状態のバックアップを正常に行うための処理、詳しくは、前述した電源投入時処理(演出)でバックアップされているデータが正常か否かを確認するためのパリティやRAM診断データを作成して保存するバックアップ処理を行い(Sm9)、Sm1において退避したレジスタを復帰した後(Sm10)、割込前の処理に戻る。
次に停電時における遊技制御部41及び演出制御部91の動作状況を図31のタイミングチャートに基づいて説明する。
まず、電源監視用IC47は、+25Vの直流電圧(以下電源監視用電圧と称す)が+18V以下となったとき(ta1)に電圧低下信号(on)を遊技制御部41に対して出力する。遊技制御部41が電圧低下信号を検出した際にゲーム制御処理の実行中であればゲーム制御処理に割り込んで電断割込処理を実行する。また、遊技制御部41がタイマ割込処理の要求と同時に電圧低下信号を検出した場合にはタイマ割込処理(A)よりも電断割込処理を優先して電断割込処理を実行する。また、遊技制御部41がタイマ割込処理(A)の実行中に電圧低下信号を検出した場合には実行中のタイマ割込処理(A)が終了した時点で電断割込処理を実行する(ta2)。尚、本実施例では、タイマ割込処理(A)に要する最大時間と電断割込処理に要する最大時間の合計よりも、電源監視用電圧が電圧低下信号が出力される+18Vとなってから遊技制御部41を駆動させることが可能な電圧(+5V)(ta3)まで降下する時間の方が長いので、停電時に遊技制御部41がタイマ割込処理(A)の実行中であっても電断割込処理を確実に行える時間が担保されるようになっている。
また、演出制御部91の電源電圧{+5V(VCC)}の元となる+12V(VCC)は、停電時においても電源基板202に搭載されたコンデンサ309によって電圧の降下が遅延されるようになっており、停電時にタイマ割込処理(A)において送信されたコマンドを受信し、かつ受信したコマンドをその後のタイマ割込処理(演出)においてバックアップ処理に反映するのに十分な時間が経過するまで(ta4)、演出制御部91を駆動させることが可能な電圧(+7V)が維持されるので、停電時に遊技制御部41からコマンドを受信した場合でも、当該コマンドを確実にバックアップ処理に反映させる時間が担保されるようになっている。尚、本実施例では、電源監視用電圧が+18V以下となった時点から20ms以上の時間が経過するまで演出制御部91を駆動させることが可能な電圧が維持されるようになっているが、少なくともタイマ割込1の実行間隔(演出制御部91がコマンドを確実に受信するのに十分な時間)の時間以上にわたり、演出制御部91を駆動させることが可能な電圧を維持できれば良い。
次に、本実施例における払出制御基板60に搭載された払出制御部61が実行する各種制御内容を、図32〜図47に基づいて以下に説明する。
払出制御部61は、電源が投入されてCPUがリセットされると、図32のフローチャートに示す電源投入時処理(払出)を行う。
払出制御部61は、電源投入時処理(払出)では、まず、前述した払出制御基板接続確認信号をonに設定する(Sp1)。尚、払出制御基板接続確認信号は、電源が供給されている間常にonの状態を維持する。そして、RAMに記憶されているデータ、すなわち払出制御部61の制御状態を初期化する初期化処理を実行した後(Sp2)、割込禁止を解除し(Sp3)、ループ処理に移行する。
図33は、払出制御部61が割込禁止を解除した後、内部タイマの出力に基づいて定期的に実行する割込処理(払出)の制御内容を示すフローチャートである。
割込処理(払出)では、スイッチ検出処理(Sq1)、接続確認処理(Sq2)、主基板通信処理(Sq3)、貸出制御処理(Sq4)、払出制御処理(Sq5)、モータ制御処理(Sq6)を順次実行する。
Sq1のステップにおけるスイッチ検出処理では、各種センサやスイッチ、信号の検出状態を取得する処理を実行する。Sq2のステップにおける接続確認処理では、カードユニット15との接続状況を確認する処理を実行する。Sq3のステップにおける主基板通信処理では、遊技制御基板40との信号の授受を行う処理を実行する。Sq4のステップにおける貸出制御処理では、カードユニットとの信号の授受を行う処理を実行する。Sq5のステップにおける払出制御処理では、払出モータ201の駆動状態を設定する処理を実行する。Sq6のモータ制御処理では、Sq5のステップおいて設定された払出モータ201の駆動状態に基づいて払出モータ201の位相信号の出力制御を行う処理を実行する。
図34は、払出制御部61がSq2のステップにおいて実行する接続確認処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
接続確認処理では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100と接続されているか否かを確認する(Sr1)。そして、Sr1のステップにおいてVLのonが検出されている場合には、カードユニット接続中信号をonとする。また、Sr1のステップにおいてVLのonが検出されていない場合には、カードユニット接続中信号をoffとする(Sr3)。
図35は、払出制御部61がSq3のステップにおいて実行する主基板通信処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
主基板通信処理では、まず、主基板通信処理の種別を示す主基板通信処理選択フラグ(0〜2)を確認し(Ss1)、主基板通信処理選択フラグが0であれば主基板通信処理1を実行し(Ss2)、主基板通信処理選択フラグが1であれば主基板通信処理2を実行し(Ss3)、主基板通信処理選択フラグが2であれば主基板通信処理3を実行する(Ss4)。
図36は、払出制御部61がSs2のステップにおいて実行する主基板通信処理1の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
主基板通信処理1では、まず、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(Ss11)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、Ss11
のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、払出要求信号または精算要求信号のonが検出されているか否か、すなわち遊技制御基板40から賞球の払出または取込済球の精算が要求されているか否かを確認し(Ss12、Ss13)、払出要求信号のonも精算要求信号のonも検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、Ss12、Ss13のステップにおいて払出要求信号または精算要求信号のonが検出されていれば、払出が可能か否かを確認する(Ss14〜Ss16)。詳しくは、供給球検出スイッチ205が検出されているか否か、すなわち払出球が確保されているか否かを確認し、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか否か、すなわち返却球誘導通路109内に返却球が詰まっているか否かを確認し、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されているか否か、すなわち払出球誘導通路208内に払出球が詰まっているか否かを確認する。そして、払出が可能でなければ、もとの処理に戻る。また、Ss14〜Ss16のステップにおいて、払出が可能な場合、すなわち供給球検出スイッチ205が検出されており、かつ返却球詰まり検出スイッチ111も払出球詰まり検出スイッチ112も検出されていない状態であれば、主基板通信処理選択フラグを1にして(Ss17)、もとの処理に戻る。
図37は、払出制御部61がSs3のステップにおいて実行する主基板通信処理2の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
主基板通信処理2では、まず、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(Ss21)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、主基板通信処理選択フラグを0にして(Ss22)、もとの処理に戻る。また、Ss21のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、EXSがonの状態か否か、すなわちカードユニット100からの貸出要求に基づく貸出制御の実行中であるか否かを確認し(Ss23)、EXSがonの状態であれば、もとの処理に戻る。また、Ss23のステップにおいてEXSがonの状態であれば、球数信号が示す値を読み取り(Ss24)、読み取った払出数信号の値を、払出制御部61のRAMに設定された払出カウンタ(遊技制御基板40からの払出要求及び精算要求、カードユニット100からの貸出要求に基づいて払い出す球数のうち未だ払い出されていない未払出数を記憶するカウンタ)に記憶し(Ss25)、動作中信号をonとする(Ss26)。そして、主基板通信処理選択フラグを2として(Ss27)、もとの処理に戻る。
図38は、払出制御部61がSs4のステップにおいて実行する主基板通信処理3の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
主基板通信処理3では、まず、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(Ss31)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、Ss31のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、払出カウンタの値が0か否か、払出カウンタ分の払出が完了したか否かを確認し(Ss32)、払出カウンタの値が0であれば、動作中信号をoffとして(Ss33)、主基板通信処理選択フラグを0にして(Ss34)、もとの処理に戻る。また、Ss32のステップにおいて払出カウンタの値が0でなければ、もとの処理に戻る。
図39は、払出制御部61がSq4のステップにおいて実行する貸出制御処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出制御処理では、まず、貸出制御処理の種別を示す貸出処理選択フラグ(0〜3)を確認し(St1)、貸出処理選択フラグが0であれば貸出通信処理1を実行し(St2)、貸出処理選択フラグが1であれば貸出通信処理2を実行し(St3)、貸出処理選択フラグが2であれば貸出通信処理3を実行し(St4)、貸出処理選択フラグが3であれば貸出通信処理4を実行する(St5)。
図40は、払出制御部61がSt2のステップにおいて実行する貸出通信処理1の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出通信処理1では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100と接続されているか否かを確認し(St11)、VLのonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、St11のステップにおいてVLのonが検出されていれば、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(St12)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、St12のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、BRDYのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100から貸出操作がなされた旨が通知されているか否かを確認し(St13)、BRDYのonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、St13のステップにおいてBRDYのonが検出されていれば、貸出処理選択フラグを1にして(St14)、もとの処理に戻る。
図41は、払出制御部61がSt3のステップにおいて実行する貸出通信処理2の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出通信処理2では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100と接続されているか否かを確認し(St21)、VLのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St22)、もとの処理に戻る。また、St21のステップにおいてVLのonが検出されていれば、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(St23)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St22)、もとの処理に戻る。また、St23のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、BRDYのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100から貸出操作がなされた旨が通知されているか否かを確認し(St24)、BRDYのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St22)、もとの処理に戻る。また、St24のステップにおいてBRDYのonが検出されていれば、BRQのonが検出されているか否か、すなわちパチンコ球の貸出が要求されているか否かを確認し(St25)、BRQのonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、St25のステップにおいてBRQのonが検出されていれば、払出が可能か否かを確認する(St26〜St28)。詳しくは、供給球検出スイッチ205が検出されているか否か、すなわち払出球が確保されているか否かを確認し、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか否か、すなわち返却球誘導通路109内に返却球が詰まっているか否かを確認し、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されているか否か、すなわち払出球誘導通路208内に払出球が詰まっているか否かを確認する。そして、払出が可能でなければ、もとの処理に戻る。また、St26〜St28のステップにおいて、払出が可能な場合、すなわち供給球検出スイッチ205が検出されており、かつ返却球詰まり検出スイッチ111も払出球詰まり検出スイッチ112も検出されていない状態であれば、貸出処理選択フラグを2にして(St29)、もとの処理に戻る。
図42は、払出制御部61がSt4のステップにおいて実行する貸出通信処理3の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出通信処理3では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100と接続されているか否かを確認し(St31)、VLのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St32)、もとの処理に戻る。また、St31のステップにおいてVLのonが検出されていれば、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(St33)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St32)、もとの処理に戻る。また、St33のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、BRDYのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100から貸出操作がなされた旨が通知されているか否かを確認し(St34)、BRDYのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St32)、もとの処理に戻る。また、St34のステップにおいてBRDYのonが検出されていれば、払出カウンタの値が0か否か、すなわち払出カウンタ分の払出が完了したか否かを確認し(St35)、払出カウンタの値が0でなければ、もとの処理に戻る。また、St35のステップにおいて払出カウンタの値が0であれば、EXSをonとして貸出動作の開始を通知する(St36)。そして、1回の貸出要求により貸し出される球数である貸出単位球数(本実施例では25)を払出カウンタに記憶し(St37)、貸出処理選択フラグを3にして(St38)、もとの処理に戻る。
図43は、払出制御部61がSt5のステップにおいて実行する貸出通信処理4の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出通信処理4では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100と接続されているか否かを確認し(St41)、VLのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St42)、もとの処理に戻る。また、St41のステップにおいてVLのonが検出されていれば、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを確認し(St43)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St42)、もとの処理に戻る。また、St43のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、BRDYのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット100から貸出操作がなされた旨が通知されているか否かを確認し(St44)、BRDYのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(St42)、もとの処理に戻る。また、St44のステップにおいてBRDYのonが検出されていれば、払出カウンタの値が0か否か、すなわち払出カウンタ分の払出が完了したか否かを確認し(St45)、払出カウンタの値が0でなければ、もとの処理に戻る。また、St45のステップにおいて払出カウンタの値が0であれば、EXSをoffとして貸出動作の完了を通知し(St46)、貸出処理選択フラグを2にして(St47)、もとの処理に戻る。
図44は、払出制御部61がSq5のステップにおいて実行する払出制御処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
払出制御処理では、まず、払出球検出スイッチ202の検出状況をチェックして払出球が検出されたか否かを確認し(Su1)、払出球が検出された場合には、払出カウンタの値から1を減算する(Su2)。
次いで、払出制御処理の種別を示す払出制御処理選択フラグ(0〜2)を確認し(Su3)、払出制御処理選択フラグが0であれば払出開始待ち処理を実行し(Su4)、払出制御処理選択フラグが1であれば払出停止待ち処理を実行し(Su5)、払出制御処理選択フラグが2であれば払出通過待ち処理を実行する(Su6)。
図45は、払出制御部61がSu4のステップにおいて実行する払出開始待ち処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
払出開始待ち処理では、まず、払出カウンタの値が0か否か、すなわち未払出球が残存するか否かを確認し(Su11)、払出カウンタの値が0であれば、もとの処理に戻る。また、Su11のステップにおいて払出カウンタの値が0でなければ、払出カウンタの値に応じた払出モータ201の回転駆動量、すなわち払出カウンタに設定された値の球数を払い出すのに必要な回転駆動量を設定する(Su12)。そして、払出モータ201の設定をonにして払出モータ201の駆動を開始する(Su13)。そして、払出制御処理選択フラグを1にして(Su14)、もとの処理に戻る。
図46は、払出制御部61がSu5のステップにおいて実行する払出停止待ち処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
払出停止待ち処理では、まず、回転駆動量分、すなわち払出カウンタの値分の回転が終了したか否かを確認し(Su21)、払出カウンタの値分の回転が終了していなければ、もとの処理に戻る。また、Su21のステップにおいて払出カウンタの値分の回転が終了していれば、払出モータ201の設定をoffにして払出モータ201の駆動を停止する(Su22)。そして、払出制御部61のRAMに設定された通過待ちタイマカウンタ(払出モータ201の回転により払い出されたパチンコ球が払出球検出スイッチ202にて検出されるまでに要する通過待ち時間を計測するためのカウンタ)に初期値を設定し(Su23)、払出制御処理選択フラグを2にして(Su24)、もとの処理に戻る。
図47は、払出制御部61がSu6のステップにおいて実行する払出通過待ち処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
払出通過待ち処理では、まず、通過待ちタイマカウンタの値を1減算し(Su31)、通過待ちタイマカウンタの値が0か否か、すなわち通過待ち時間が経過したか否かを確認し(Su32)、通過待ちタイマカウンタの値が0でなければ、もとの処理に戻る。また、Su32のステップにおいて通過待ちタイマカウンタの値が0であれば、払出処理選択フラグを0にして(Su33)、もとの処理に戻る。
次に以上説明した遊技制御部41及び払出制御部61の制御に基づくスロットマシン1の動作状況を図48〜図57のタイミングチャートに基づいて説明する。
図48は、賞球を伴う入賞が発生した場合や取込済球が残存する状態で精算スイッチ10の操作が受け付けられた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
賞球を伴う入賞が発生した場合や取込済球が残存する状態で精算スイッチ10の操作が受け付けられた場合に、遊技制御部41は、球数信号の値を払出要求により払出を要求する球数(払出要求数)または精算要求により払出を要求する球数(精算要求数)を示す値に更新し(tb1)、払出要求信号または精算要求信号をonとする(tb2)。払出制御部61が払出要求信号または精算要求信号のonを検出すると、動作中信号をonとして払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を遊技制御部41に対して通知する(tb3)。そして、球数信号が示す数のパチンコ球を払い出す払出動作を開始し(tb4)、払出動作が終了すると(tb5)、動作中信号をoffとして払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を遊技制御部41に対して通知する(tb6)。次いで、遊技制御部41が動作中信号のoffを検出すると払出動作の終了を確認し、払出要求信号または精算要求信号をoffとする(tb7)。また、遊技制御部41は、動作中信号のonを検出してからoffが検出されるまでの期間(tb3〜tb6)においてのみ、払出球検出スイッチ202による払出球の検出を有効とし、この間に払出球が検出される毎に、遊技制御部41のRAMに設定された未払出球カウンタの値または未精算球カウンタの値を減算更新する。また、払出要求中においては、払出球が検出され、未払出球カウンタの値が1減算される毎に取込済球/払出済球表示器16に表示されている払出済球数の値が1ずつ加算更新されるようになっている。
図49は、払出要求中または精算要求中においてエラーが発生した場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
遊技制御部41は、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(tc1)から払出通信エラー判定時間のカウントを開始する。そして、図49(a)に示すように、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(tc1)から払出通信エラー判定時間が経過しても動作中信号のonを検出できない場合(tc2)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認できない場合には、払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御し、遊技補助表示器17に払出通信エラーを示すエラーコードを表示させて報知する。尚、払出通信エラーに基づいてエラー状態に制御されていても、払出要求信号または精算要求信号をonの状態に維持し、動作中信号の監視も継続する。そして、この状態で、動作中信号のonを検出し、その後、動作中信号のoffを検出した場合(tc3)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、エラー状態を自動的に解除する(tc4)。
また、図49(b)に示すように、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(tc1)から払出通信エラー判定時間が経過する前に、動作中信号のonを検出したが、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(tc1)から払出通信エラー判定時間が経過しても動作中信号のoffを検出できない場合(tc5)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合にも、払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御し、遊技補助表示器17に払出通信エラーを示すエラーコードを表示させて報知する。尚、この場合でも、払出要求信号または精算要求信号をonの状態に維持し、動作中信号の監視も継続する。そして、この状態で、動作中信号のonを検出し、その後、動作中信号のoffを検出した場合(tc6)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、エラー状態を自動的に解除する(tc7)。
このように本実施例では、遊技制御部41が払出要求または精算要求を行った後、払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認したか否かに関わらず、払出要求または精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても、当該払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合に、払出通信エラーと判定するようになっている。すなわち、払出通信エラーは、払出要求または精算要求を行った時点からカウントされる払出通信エラー判定時間にのみ基づいて判定されるようになっている。また、払出通信エラーと判定され、エラー状態に制御されている状態でも、払出制御部61との通信は継続し、払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できた時点で、エラー状態が自動的に解除されるようになっている。
尚、本実施例では、上記のように、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点から払出通信エラー判定時間が経過しても、当該払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合に、払出通信エラーと判定するようになっているが、これに限られるものではない。
図50は、払出要求中または精算要求中においてエラーが発生した場合の動作状況の変形例を示すタイミングチャートである。
この変形例では、図50(a)に示すように、遊技制御部41が、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(td1)から第1の払出通信エラー判定時間のカウントを開始し、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(td1)から第1の払出通信エラー判定時間が経過しても動作中信号のonを検出できない場合(td2)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認できない場合に、払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御する。尚、この場合でも、払出通信エラーに基づいてエラー状態に制御されている間、払出要求信号または精算要求信号をonの状態に維持し、動作中信号の監視も継続する。そして、この状態で、動作中信号のonを検出した場合(td3)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認した場合には、エラー状態を自動的に解除する(td4)。
また、図50(b)に示すように、遊技制御部41が、動作中信号のonを検出した時点(td5)から第2の払出通信エラー判定時間のカウントを開始し、動作中信号のonを検出した時点(td5)から第2の払出通信エラー判定時間が経過しても動作中信号のoffを検出できない場合(td6)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合に、払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御する。尚、この場合でも、払出通信エラーに基づいてエラー状態に制御されている間、払出要求信号または精算要求信号をonの状態に維持し、動作中信号の監視も継続する。そして、この状態で、動作中信号のoffを検出した場合(td7)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、エラー状態を自動的に解除する(td8)。
このように当該変形例では、遊技制御部41が払出要求または精算要求を行った後、第1の払出通信エラー判定時間が経過しても、当該払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認できない場合、及び払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認した後、第2の払出通信エラー判定時間が経過しても、当該払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合に、払出通信エラーと判定するようになっている。すなわち払出通信エラーは、払出要求または精算要求を行った時点から払出動作の開始を確認するまでの期間において第1の払出通信エラー判定時間が経過した場合と、払出動作の開始を確認してから払出動作の終了を確認するまでの期間において第2の払出通信エラー判定時間が経過した場合と、で別個に判定されるようになっている。また、払出通信エラーと判定され、エラー状態に制御されている状態でも、払出制御部61との通信は継続し、払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始または終了を確認できた時点で、エラー状態が自動的に解除されるようになっている。
図51は、球貸スイッチ19が検出されたことに伴いカードユニット15により貸出処理が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
球貸スイッチ19の操作が検出されると、カードユニット15の制御ユニットは、BRDYをonとして貸出処理の開始を払出制御部61に対して通知する(te1)。更に、BRQをonとして貸出単位数のパチンコ球の貸出を要求する(te2)。払出制御部61がBRQのonを検出すると、VLがonの状態であるか、すなわちカードユニット15と正常に接続されているか否かを確認し、VLがonの状態であることを条件に、EXSをonとしてBRQに基づくパチンコ球の貸出動作の開始をカードユニット15に対して通知する(te3)。そして、貸出単位数のパチンコ球を貸し出す貸出動作を開始し(te4)、貸出動作が終了すると(te6)、EXSをoffとしてBRQに基づくパチンコ球の貸出動作の終了をカードユニット15に対して通知する(te7)。尚、BRQのonを検出してもVLがonの状態でなければ、EXSをonとせず、BRQに基づくパチンコ球の貸出動作も行わないようになっている。また、払出制御部61は、遊技制御部41がBET処理中か否かに関わらず、BRQのonを検出することで貸出動作を行うことが可能とされている。一方、カードユニット15の制御ユニットがBRQをonとした後、EXSのonを検出すると貸出動作が開始した旨を確認してBRQをoffとし(te5)、EXSのonを検出した後、EXSのoffを検出すると貸出動作が終了した旨を確認し、残存する有価価値の範囲内で規定回数の貸出要求が完了していなければ、再びBRQをonとして貸出単位数のパチンコ球の貸出を要求する(te8)。また、EXSのoffを検出して貸出動作が終了した旨を確認した際に、貸出要求に必要な有価価値が残存しない場合や規定回数の貸出要求が完了した場合には、BRDYをoffとして貸出処理の終了を払出制御部61に対して通知する(te9)。
図52は、貸出動作の実行中に賞球を伴う入賞が発生した場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
払出制御部61が貸出動作中に払出要求信号のonを検出すると(tf1)、貸出単位球数の貸出動作が終了するまで待機し、貸出動作が終了すると(tf2)、再びBRQがonとなった場合、すなわち貸出要求がなされた場合でも、動作中信号をonとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を遊技制御部41に対して通知する(tf3)。そして、球数信号が示す数のパチンコ球を払い出す払出動作を開始し(tf4)、払出動作が終了すると(tf5)、動作中信号をoffとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を遊技制御部41に対して通知する(tf6)。この際、BRQのonを検出している場合には、EXSをonとして貸出要求に基づくパチンコ球の貸出動作の開始をカードユニット15に対して通知し(tf7)、貸出単位球数のパチンコ球を貸し出す貸出動作を開始する(tf8)。
このように貸出動作の実行中に賞球を伴う入賞が発生した場合には、当該貸出動作の終了後、カードユニット15からの貸出要求に基づく貸出動作よりも賞球の発生に基づく払出動作を優先して行うようになっている。
図53は、賞球の払出動作の実行中に球貸スイッチ19が検出されたことに伴いカードユニット15により貸出処理が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
払出制御部61が賞球の払出動作中にBRQがonとなっても、当該払出動作が優先されるようになっており、払出動作が終了するまで待機する。そして、払出動作が終了すると(tg1)、動作中信号をoffとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を遊技制御部41に対して通知する(tg2)。この際、BRQのonを検出している場合には、EXSをonとして貸出要求に基づくパチンコ球の貸出動作の開始をカードユニット15に対して通知し(tg3)、貸出単位球数のパチンコ球を貸し出す貸出動作を開始する(tg4)。
尚、払出制御部61は、賞球の払出動作を行っている期間を除いて、遊技制御部41の制御状態に関わらず、常に貸出要求を検出すると、当該貸出要求に基づく貸出制御を行うことが可能とされている。すなわちゲームの実行中であってもパチンコ球の貸出を受けることが可能である。
図54は、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が受け付けられ、取込制御(取込制御処理)が行われた場合や、精算スイッチ10の操作が受け付けられ、精算制御(精算制御処理)が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が有効に受け付けられると(th1)、遊技制御部41は、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6、精算スイッチ10の操作の受付を無効にする。更に、最大賭数が設定されており、スタートスイッチ7の操作の受付も有効な状態であったならば、スタートスイッチ7の操作の受付も無効にする。そして、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づく取込制御が終了した際に(th2)、精算スイッチ10の操作の受付を有効にするとともに、最大賭数が未だ設定されていない状態、すなわち取り込まれたパチンコ球数が最大賭数を設定するのに必要な15球に満たない状態であれば、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を有効にする。また、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づく取込制御が終了した際に(th2)、最大賭数が設定されている状態であれば、スタートスイッチ7の操作の受付も有効にする。
また、精算スイッチ10の操作が有効に受け付けられると(th1)、遊技制御部41は、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6、精算スイッチ10の操作の受付を無効にする。更に、最大賭数が設定されており、スタートスイッチ7の操作の受付も有効な状態であったならば、スタートスイッチ7の操作の受付も無効にする。そして、精算スイッチ10の操作の受付に基づく精算制御が終了した際に(th2)、精算スイッチ10の操作の受付を有効にするとともに、最大賭数が未だ設定されていない状態、すなわち取り込まれたパチンコ球数が最大賭数を設定するのに必要な15球に満たない状態であれば、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を有効にする。また、精算スイッチ10の操作の受付に基づく精算制御が終了した際に(th2)、最大賭数が設定されている状態であれば、スタートスイッチ7の操作の受付も有効にする。
このように本実施例では、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づいて取込制御が行われたり、精算スイッチ10の操作の受付に基づいて精算制御が行われると、これら取込制御や精算制御が終了するまでの間、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、スタートスイッチ7の各操作の受付が無効化されるようになっている。
図55及び図56は、BET処理中にカードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶した際の動作状況を示すタイミングチャートである。
図55に示すように、カードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶し、VLのonを検出できなくなると(ti1)、払出制御部61は、貸出制御を禁止するとともに、カードユニット接続中信号をoffとしてカードユニット15と接続されていない旨を遊技制御部41に対して通知する。遊技制御部41がカードユニット接続中信号のoffを検出してカードユニット15と接続されていない旨を確認すると、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を無効化し、これら1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づく取込制御を禁止する。そして、カードユニット15がスロットマシン1に接続されていない旨を示すエラーコードを取込済球表示器16に表示させて、接続エラーを報知する。
また、図56に示すように、遊技制御部41が、取込制御や精算制御を行っている途中で(tj1)、カードユニット接続中信号のoffを検出した場合には、実行中の取込制御や精算制御が終了した時点(tj2)で、これら取込制御や精算制御の実行に伴い無効化されている1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を引き続き無効にし、これら1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づく取込制御を禁止するとともに、カードユニット15がスロットマシン1に接続されていない旨を示すエラーコードを取込済球表示器16に表示させて、接続エラーを報知する。
その後、図55に示すように、カードユニット15と払出制御基板60との接続が復帰し、VLのonを検出すると(ti2)、払出制御部61は、禁止されていた貸出制御を許可するとともに、カードユニット接続中信号をonとしてカードユニット15と接続されている旨を遊技制御部41に対して通知する。遊技制御部41がカードユニット接続中信号のonを検出してカードユニット15と接続されている旨を確認すると、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の検出を有効化して取込制御を許可する。そして、接続エラーの報知を解除する。
尚、最大賭数が既に設定されている状態においてカードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶し、遊技制御部41がカードユニット接続中信号のoffを検出してカードユニット15と接続されていない旨を確認しても、スタートスイッチ7の操作の受付は有効であり、このような状態でスタートスイッチ7の操作を受け付けた場合でも有効にゲームが開始する。すなわち最大賭数が既に設定されておりゲームの開始条件が成立している状態であれば、カードユニット15と払出制御基板60との接続状態に関わらず、常にスタートスイッチ7の操作の受付に基づき有効にゲームを開始させることが可能である。また、カードユニット15と払出制御基板60との接続が断絶し、遊技制御部41がカードユニット接続中信号のoffを検出してカードユニット15と接続されていない旨を確認しても、精算スイッチ10の操作の受付は有効であり、このような状態で精算スイッチ10の操作を受け付けた場合でも有効に精算制御を行う。すなわちカードユニット15と払出制御基板60との接続状態に関わらず、常に精算スイッチ10の操作の受付に基づいて精算制御を行うことが可能である。
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1では、賞球を伴う入賞が発生したゲームでは、遊技制御部41が払出入賞に応じた数のパチンコ球の払出を要求した後、動作中信号のoffを検出したとき、すなわち払出制御部61から当該払出要求に基づく払出動作が終了した旨が通知されたことを条件に、次ゲームへの移行が許容される。すなわち入賞の発生に基づき払い出すべき数のパチンコ球の払出が完了したことにより、次ゲームへの移行が許容されるので、入賞の発生に基づくパチンコ球の払出が完了していないにも関わらず、次のゲームへ移行してしまうことを防止できる。
また、取込済球/払出済球表示器16には、賞球を伴う入賞が発生した際に、当該入賞の発生に基づく賞球数のうち既に払い出された払出済球数が表示されるので、入賞の発生に伴い払い出されたパチンコ球数を遊技者に分かりやすく認識させることができる。更に、遊技制御部41は、払出球検出スイッチ202により払出球が検出される毎に、取込済球/払出済球表示器16に表示されている払出済球数を加算更新するので、賞球の払出状況を正確に報知することができる。
尚、本実施例では、遊技制御部41に払出球検出スイッチ202の検出信号が直接入力されることで、遊技制御部41が払出球を検出できるようになっているが、例えば、払出球検出スイッチ202の検出信号が払出制御部61にのみ入力されるようにし、払出制御部61が払出球を検出した際、または所定数の払出球を検出した際に、その旨を示す払出球信号を遊技制御部41に対して出力するとともに、払出制御部61から出力された払出球信号を遊技制御部41が検出することで、遊技制御部41が払出球を検出できるようにしても良い。
また、遊技制御部41は、入賞の発生に基づく賞球の払出要求を行った後、動作中信号のonが検出されていること、すなわち払出制御部61が、当該払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を通知した後、払出動作の終了を通知するまでの期間であることを条件に、払出球検出スイッチ202が払出球を検出する毎に、取込済球/払出済球表示器16に表示されている払出済球数が加算更新されるので、払出制御部61により払出要求に基づくパチンコ球の払出動作が行われていない状態において払出球検出スイッチ202の検出信号にノイズ等が混入しても、誤って取込済球/払出済球表示器16に表示されている払出済球数が更新されることがないばかりか、カードユニット15からの貸出要求に基づく貸出制御によって払い出されたパチンコ球が払出球検出スイッチ202により検出された場合にも、取込済球/払出済球表示器16に表示されている払出済球数が更新されることがないので、賞球の払出状況をより正確に報知することができる。
尚、本実施例では、取込済球/払出済球表示器16に表示される払出済球数として、賞球数から未払出球数を減算した値を用いているが、例えば、払出済球数を記憶する払出済球カウンタを遊技制御部41のRAMに設定し、払出要求に基づく払出動作により払い出された払出球が検出される毎に、払出済球カウンタの値を加算するとともに、払出済球カウンタの値を取込済球/払出済球表示器16に表示される払出済球数として用いるようにしても良い。
また、本実施例では、取込済球/払出済球表示器16に払出済球数そのものが表示されるとともに、払出球が1球検出される毎に、払出済球数が更新表示されるようになっているが、例えば、取込済球/払出済球表示器16に払出済球数を単位球数(5球)で除算した値を表示するとともに、払出球が単位球数分(5球)検出される毎に、取込済球/払出済球表示器16に表示されている値を1加算更新するようにしても良く、このようにすれば、払い出された遊技球を用いて設定できる賭数を容易に把握することが可能となる。
また、遊技制御部41は、払出制御部61に対して払出要求を行った後、払出通信エラー判定時間が経過するまでに動作中信号のoffを検出しなかったとき、すなわち当該払出要求に基づくパチンコ球の払出の終了が確認できなかったときに、払出制御部61側の払出動作に伴う異常と判定し、エラー状態に制御して払出通信エラーを報知するようになっており、払出要求を行った時点から動作中信号のonを検出するまでの期間、すなわち当該払出要求に基づくパチンコ球の払出の開始を確認するまでの期間と、動作中信号のonを検出してから動作中信号のoffを検出するまでの期間、すなわち払出動作の開始を確認した後、当該払出動作の終了を確認するまでの期間と、の2つの期間を別個に計測して払出通信エラーを判定する必要がなく、払出要求を行った後、当該払出要求に基づくパチンコ球の払出の終了を確認するまでの期間のみ計測し、当該期間によって払出通信エラーを判定できるので、遊技制御部41が、払出制御部61側の異常を判定するための制御を簡素化できる。
また、遊技制御部41側が払出通信エラーと判定し、その旨の報知中であっても、動作中信号の監視を継続する。すなわち払出制御部61との通信は継続して行われるので、このような場合でも遊技制御部41が払出制御部61による払出動作の状況を把握することができる。更に、遊技制御部41側が払出通信エラーと判定し、その旨の報知中であっても、払出球検出スイッチ202が払出装置200により払い出されたパチンコ球を検出する毎に、未払出球カウンタの値が更新され、これに伴い取込済球/払出済球表示器16に表示される払出済球数も加算更新されるため、払出済球数を正確に報知することができる。
尚、本実施例では、払出通信エラーを示すエラーコードを遊技補助表示器17に表示すること、すなわち表示器の表示態様にて払出通信エラーを報知しているが、ランプの点灯態様や音声の出力等によって払出通信エラーを報知するようにしても良いし、払出通信エラーを示す信号を呼出ランプやホールコンピュータ等の周辺機器に出力することで、当該払出通信エラーを報知するようにしても良い。
また、遊技制御部41が払出通信エラーと判定し、その旨の報知中であっても、動作中信号のoffを検出して、払出要求に基づく払出動作の終了を確認した場合、すなわち誤ってエラー状態に制御された場合や、エラー状態に制御されている間に払出制御部61側の異常が解消されて払出動作が正常に完了した場合には、エラー状態が自動的に解除され、払出通信エラーの報知も自動的に終了するので、払出通信エラーと判定とされ、その旨の報知中であっても、極力遊技に支障をきたすことがないようにできるばかりか、報知の解除操作を行う手間を省くこともできる。尚、遊技制御部41側で払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御された場合、すなわち、払出通信エラーの報知が行われている場合において、所定のリセット操作(例えばリセットスイッチ38の操作)により該エラー状態(払出通信エラーの報知)が解除されるようにしても良く、このようにすることで、払出通信エラーとなったことを遊技場の店員等が確実に把握することができる。
また、本実施例では、遊技制御部41が、払出球検出スイッチ202による払出球の検出に基づいて、払出要求により要求した数のパチンコ球の払出を確認できない場合、すなわち遊技制御部41のRAMに設定された未払出球カウンタの値が残存する場合でも、動作終了信号のoffを検出すること、すなわち払出制御部61側で払出要求に基づくパチンコ球の払出動作が終了した旨を示す払出制御終了情報を受信することで、次ゲームへ移行することが許容される。すなわち遊技制御部41側で払出球検出スイッチ202による払出球の検出を取りこぼした場合でも、実際に払出動作の制御を行っている払出制御部61側で正常に払い出されたことが確認されれば、次ゲームへ移行することが可能となるので、ゲームの進行を迅速に行うことができる。
また、本実施例では、電断時において、入賞の発生に伴う賞球数の未払出球数が遊技制御部41でのみバックアップされるようになっており、電断復旧時においては、遊技制御部41でバックアップされている未払出球数が残存する場合に、該未払出球数の払出要求を払出制御部61に対して再度行い、電断時の未払出球数の払出が行われるようになっている。このため、電断復旧時において、払出制御部61は遊技制御部41から再度行われた払出要求に基づいて通常の払出動作を行うのみで済むので、遊技制御部41と払出制御部61が各々バックアップした内容の整合を図る必要がなく、電断復旧時の制御が複雑化することがない。
また、本実施例では、遊技制御部41が、割込入力端子CLK/TRGに電圧低下信号が入力されることで、実行中の処理に割り込んで電断割込処理を実行するが、電断割込処理では、RAM診断用データの設定やパリティデータの設定等、電断復旧時に電断前の制御状態に復帰するための処理を行う前に、信号入力端子PORTに電圧低下信号が入力されているか否かを判定を行い、信号入力端子PORTにも電圧低下信号が入力されていれば、電断復旧時に電断前の制御状態に復帰するための処理や出力ポートの初期化等の処理を行うのに対して、信号入力端子PORTにも電圧低下信号が入力されていなければ、もとの処理に復帰するようになっている。すなわち、遊技制御部41には、電圧低下信号が2系統の入力部に入力され、一方の入力部に電圧低下信号が入力されて電断割込処理が実行されても、電断復旧時に電断前の制御状態に復帰するための処理が実行される前に再度他方の入力部に電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、他方の入力部にも電圧低下信号が入力されていて初めて電断復旧時に電断前の制御状態に復帰するための処理や出力ポートの初期化等の処理が実行されるようになっており、電断を誤って検出した際に、誤って電断復旧時に電断前の制御状態に復帰するための処理や出力ポートの初期化等の処理が行われてしまうことが防止できるので、電断を誤って検出することに伴い、必要以上に長い間遊技制御部41の制御が中断されたり、必要以上に負荷がかかってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、遊技制御部41が電源投入時に電断前の状態に復帰できない場合、すなわちパリティチェックの結果が正常でない場合やRAM診断データが正常でない場合や、設定キースイッチがonの場合には、遊技制御部41のRAMを初期化して、遊技制御部41の制御状態を初期化する初期化処理が行われる。そして、遊技制御部41では、電源投入後、初期化処理を含め、割込禁止が解除されるまでの期間、全ての割込はマスクされるようになっており、この間電断有り込み処理を含め全ての割込処理が行われないようになっている。このため、遊技制御部41が初期化されている最中に電断が検出されても、電断割込処理が実行されないので、初期化処理中、すなわちデータをバックアップする必要のない状態で、無駄に電断割込処理が行われてしまうことを防止できる。
また、本実施例のスロットマシン1では、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作を受け付ける(検出する)と、取込制御に移行し、取込制御が終了するまで、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の各操作の受付が無効とされ、取込制御が終了するまでの間、これら各操作を受け付けない状態に制御される。すなわち、取込制御の実行中にこれら各操作がされたときに、これら各操作に基づく制御が行われないようになっており、取込制御の実行中にこれら各操作を受け付けることに伴い、取込制御を中断したり、複数の制御が重複して行われるようなことがないので、遊技制御部41の制御を簡素化することができ、遊技制御部41の制御が複雑化してしまうことを防止できる。
また、精算スイッチ10の操作を受け付ける(検出する)と、精算制御に移行し、精算制御が終了するまで、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の各操作の受付が無効とされ、精算制御が終了するまでの間、これら各操作を受け付けない状態に制御される。すなわち、精算制御の実行中にこれら各操作がされたときに、これら各操作に基づく制御が行われないようになっており、精算制御の実行中にこれら各操作を受け付けることに伴い、精算制御を中断したり、複数の制御が重複して行われるようなことがないので、遊技制御部41の制御を簡素化することができ、遊技制御部41の制御が複雑化してしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、取込制御や精算制御の実行中に、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の各操作の検出を無効とすることで、取込制御や精算制御の実行中にこれら各操作がされても、これら各操作に基づく制御が行われないようになっているが、取込制御や精算制御の実行中に、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の各操作自体は検出するが、これら操作の検出に基づく制御を行わないようにしても良いし、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の各操作がされたときに、取込制御や精算制御が行われていないことを条件に、これら各操作に基づく制御を行うようにしても良く、これらの場合でも、取込制御や精算制御の実行中にこれら各操作を受け付けることに伴い、実行中の取込制御または精算制御を中断したり、複数の制御が重複して行われるようなことがないので、遊技制御部41の制御を簡素化することができ、遊技制御部41の制御が複雑化してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作の受付に基づいて取込制御が行われたり、精算スイッチ10の操作の受付に基づいて精算制御が行われると、これら取込制御や精算制御が終了するまでの間、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、スタートスイッチ7の各操作の受付が無効化されるようになっているが、これら取込制御や精算制御が終了するまでの間に、1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、スタートスイッチ7の各操作を受け付けた際に、受け付けた操作を記憶しておき、実行中の取込制御や精算制御が終了した時点で、操作の受付が記憶されていれば、記憶されている操作に応じた制御をその時点で行うようにしても良く、この場合でも、取込制御や精算制御の実行中に新たな制御が実行されることがないので、取込制御や精算制御の実行中にこれら各操作がされることに伴い、遊技制御部41の制御が複雑化してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されたときには、上皿12にパチンコ球が貯留されているか否かに関わらず、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作による取込要求数に応じた動作量の取込動作が行われるため、従来のように単位球数分のパチンコ球が待機していることを条件に取込動作を行う遊技機に比較してパチンコ球の取込を速やかに行うことが可能となり、遊技を円滑に進行することができる。また、取込動作の終了後、動作量に応じた数のパチンコ球が取り込まれない場合には、不足数分に応じた動作量の取込動作が再度行われるとともに、取込動作の再試行回数が所定回数(本実施例では、初回の取込動作もリトライカウンタによりカウントされるので、2回)に達しても動作量に応じた数のパチンコ球が取り込まれない場合には、一連の取込制御が終了するので、取込動作が延々と行われてしまうといった不都合を防止できる。
尚、本実施例では、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作がなされたときに、上皿12にパチンコ球が貯留されているか否かに関わらず取込装置100により、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じた球数(1BETスイッチ5が操作された場合には、その時点で賭数を1設定するのに必要な球数、MAXBETスイッチ6が操作された場合には、その時点で最大賭数を設定するのに必要な球数)を取り込むための取込動作を1度に行うようになっているが、パチンコ球を所定球数(例えば1球)ずつ取り込むための取込動作を繰り返し行い、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じて取り込むべき球数が取り込まれるか、所定回(例えば、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じて取り込むべき球数を取り込むのに十分な回数)が行われたことを条件に取込制御を終了するようにしても良い。
また、1BETスイッチ5の操作が有効に受け付けられると、賭数を1設定するのに必要な球数(5球)から、既に取り込まれたものの、単位球数(5球)に満たないために未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数(未使用球カウンタの値)を減算した球数を取込球カウンタに設定し、取込制御にて取込球カウンタの値分のパチンコ球を取り込むための動作量の取込動作を行い、MAXBETスイッチ6の操作が有効に受け付けられると、最大賭数を設定するのに必要な球数(15球)から、既に取り込まれて賭数の設定に用いられている使用済球数(BETカウンタの値×5)及び既に取り込まれたものの、未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数(未使用球カウンタの値)を減算した球数を取込球カウンタに設定し、取込制御にて、取込球カウンタの値分のパチンコ球を取り込むための動作量の取込動作を行うようになっている。すなわち、1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が有効に受け付けられると、その時点で1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じた賭数を設定するのに必要な球数分のみの取込動作が行われるので、パチンコ球の取込を一層速やかに行うことができる。
また、取込装置100により取り込まれたものの、使用済球数と未使用球数とを合算した取込済球数が取込済球表示器16に表示されるので、取込済球数を外部から容易に確認することができる。
また、本実施例では、精算スイッチ10の操作が有効に受け付けられても、返却球詰まり検出スイッチ111や払出球詰まり検出スイッチ112が検出されている状態においては、取込装置100に供給されたパチンコ球の返却動作が行われないようになっており、下皿11が満タン状態にも関わらずパチンコ球が下皿11に返却されることがなく、返却球誘導通路109や取込装置100内にパチンコ球が詰まってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、カードユニット15から貸出要求を検出したとき、すなわちBRQのonを検出したときに、カードユニット15から出力されるカードユニット接続確認信号(VL)の出力状況に基づいてカードユニット15とスロットマシン1とが接続されているか否かを判定し、カードユニット15とスロットマシン1とが正常に接続されていることを条件にパチンコ球の貸出が行われるので、カードユニット15とスロットマシン1が正常に接続されていないにも関わらずパチンコ球の貸出が行われてしまうことを防止できる。
また、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されていない場合には、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付が無効化され、取込制御が禁止される。すなわち新たにゲームを行うために賭数を設定することが不可能となるので、ゲームを行うにあたってカードユニット15とスロットマシン1の接続を担保することができる。
また、取込制御の実行中にカードユニット15との接続が断絶され、VLを検出できない状態となった場合には、これら実行中の取込制御が終了した後、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付が(引き続き)無効化され、新たに賭数を設定するための取込制御が禁止されるので、取込制御の実行中にカードユニット15との接続が断絶して当該取込制御が途中で遮られることにより制御が複雑化してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、最大賭数が設定されており、ゲームの開始条件が成立している場合には、カードユニット15とスロットマシン1が正常に接続されているか否かに関わらず、その分についてのゲームを行うことは可能となるので、既にゲームを開始するのに必要な球数のパチンコ球が取り込まれているのにも関わらず、カードユニット15とスロットマシン1の接続が断絶して、ゲームが開始できなくなってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、カードユニット15とスロットマシン1が正常に接続されているか否かに関わらず、常に精算スイッチ10の操作を受け付けることで精算制御を行うことができるので、取り込まれたパチンコ球や取込装置100内に残留するパチンコ球を返却させることができずに遊技者が不利益を被ってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、カードユニット15とスロットマシン1が接続されていないと判定されたときに、その旨を示すエラーコードが遊技補助表示器17に表示され、接続エラーが報知されるようになっており、カードユニット15とスロットマシン1が接続されていない状態であることを外部から容易に認識できる。
尚、本実施例では、接続エラーを遊技補助表示器17にエラーコードを表示して報知しているが、その他の報知手段、例えば、液晶表示器51や演出効果LED52、スピーカ53、54からの音声出力等を用いて報知しても良い。
また、本実施例では、遊技の制御を行う遊技制御基板40と払出及び貸出の制御を行う払出制御基板60とが別個に設けられ、カードユニット15と払出制御基板60とが接続端子板70を介して接続されているとともに、カードユニット15から出力されるVLが払出制御基板60のみに入力され、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されているか否かを払出制御基板60に搭載された払出制御部61が判定し、当該判定結果を示すカードユニット接続中信号が遊技制御基板40に対して出力され、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41は、払出制御基板60からカードユニット15が接続されていない旨を示すカードユニット接続中信号のoffを検出することで、1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を無効化し、取込制御を禁止するようになっている。このため、遊技の制御を行う遊技制御基板40がスロットマシン1外のカードユニット15と直接接続せずに済むので、外部から不正な信号が遊技制御基板40に入力されて遊技の制御に影響を与えてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されているか否かを払出制御基板60が搭載する払出制御部61が判定し、当該判定結果を示すカードユニット接続中信号が遊技制御基板40に対して出力されるようになっているが、カードユニット15が正常に接続されている旨を示すカードユニット接続信号(VL)を、図57に示すように、接続端子板70や払出制御基板60にて分岐して払出制御基板60及び遊技制御基板40の双方に入力する構成とし、払出制御基板60が搭載する払出制御部61及び遊技制御基板40が搭載する遊技制御部41がカードユニット15とスロットマシン1とが接続されているか否かを各々判定し、払出制御部61は、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されていると判定したことを条件に貸出要求に応じたパチンコ球の貸出を行い、遊技制御部41は、カードユニット15とスロットマシン1とが接続されていないと判定した場合に1BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の受付を無効化し、取込制御を禁止するようにしても良く、このようにすることで、遊技制御手段の制御負荷を分散して軽減できるうえに、遊技制御部41と払出制御部61の双方で、カードユニット15が接続されているか否かを確実に判定することができる。また、この場合には、カードユニット15が正常に接続されている旨を示す2系統のカードユニット接続信号が別個にカードユニット15から出力され、一方の信号が遊技制御基板40に入力され、他方の信号が払出制御基板60に入力されるようにしても良い。
また、本実施例では、球貸スイッチ19が検出されたことに伴い複数回にわたり繰返し貸出要求が行われるとともに、貸出動作の実行中に入賞が発生して払出要求を検出した場合に、当該貸出動作が終了した時点で再び貸出要求がおこなわれても、払出要求に基づく払出動作を貸出要求に基づく貸出動作よりも優先して実行し、当該払出動作が終了した後、貸出要求に基づく貸出動作を行うようになっており、速やかに次ゲームへ移行するため、ゲームを速やかに進行することができる。
また、本実施例では、払出要求に基づく払出動作の実行中においてカードユニット15により貸出要求が行われても、払出要求に基づく払出動作を優先し、当該払出動作が終了した後、貸出要求に基づく貸出動作が実行され、払出要求に基づく払出動作が貸出要求により中断されることがないため、より一層ゲームを速やかに進行することができる。
また、本実施例のスロットマシン1では、遊技制御部41から演出制御部91に対して送信されるコマンドの送信タイミングが所定時間の範囲(2.24〜35.84ms)でランダムに変化するため、演出制御部91により遊技制御部41から送信されるコマンドの受信タイミングに基づいて目押しの補助となるような演出が行われてしまうことを防止できるとともに、複数のコマンドが連続して送信される場合でも、各々のコマンドがその生成順、すなわち本来コマンドが送信されるべき順番にて送信されるため、演出制御部91は遊技制御部41の制御状態を正確な順番で把握して演出を行うことが可能であり、演出の順番に食い違いが生じることにより遊技者に違和感を与えてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、2.24〜35.84msの範囲でコマンドの送信タイミングが遅延されるようになっているが、少なくとも、その最大遅延時間がリール2L、2C、2Rの図柄が1図柄以上移動する時間を超えるものであれば良い。
また、本実施例の遊技制御部41では、電断割込処理またはタイマ割込処理(A)、タイマ割込処理(B)のいずれかの割込処理の実行中に他の割込処理の割込が禁止されるので、タイマ割込処理(A)やタイマ割込処理(B)の実行中に電圧低下信号を検出した場合、すなわち電断が検出された場合でも2重に割込が生じることがなく、遊技制御部41の制御負荷が増大してしまったりデータの整合性がとれなくなってしまうことを防止できる。特に、コマンドの送信中に電断の検出による割込が生じて当該コマンドの送信が阻害されることなく、遊技制御部41が停止する前に正常に送信を完了させることができる。
また、電断割込処理の割込タイミングとタイマ割込処理(A)やタイマ割込処理(B)の割込タイミングとが同時となった場合には、電断割込処理を優先して実行するとともに、タイマ割込処理(A)やタイマ割込処理(B)の実行中に電断が検出された場合には、当該タイマ割込処理(A)、タイマ割込処理(B)の終了を待って電源断割込処理が実行されるようになっており、多重割込を防止しつつも極力早い段階で電源断割込処理が行われるため、遊技制御部41の駆動が停止する前に電源断割込処理を確実に行うことができる。
また、本実施例では、遊技制御部41からのコマンドに依存せずに定期的に演出制御部91の制御状態がバックアップされるので、コマンドを遅延して送信する場合でも従来のように停電を示すコマンドの送信が遅延されることによって演出制御部91のバックアップが行えなくなってしまうようなことがなく、演出制御部91の制御状態のバックアップを確実に行うことができる。
また、本実施例では、遊技制御部41がコマンドを送信した後、最低でも4.48msの間、新たなコマンドの送信が禁止されるため、演出制御部91がコマンドを確実に受信し、かつ受信したコマンドをバックアップするための時間を担保できる。尚、本実施例では、新たなコマンドの送信が禁止される時間として4.48msが適用されているが、少なくとも演出制御部91がコマンドを受信し、かつ受信したコマンドをバックアップするのに十分な時間であれば、4.48msよりも短い時間(例えば、2.24ms)を適用しても良い。
また、本実施例では、電源監視用IC47が監視する電圧と、遊技制御基板40が搭載する各種デバイス、遊技制御基板40に接続された電気部品、演出制御基板90が搭載する各種デバイス、演出制御基板90に接続された電気部品を駆動させるための電源電圧と、が別個に設けられた電圧生成回路にて生成されるようになっており、これら電気部品の駆動状況により下降し易い電源電圧に比較して安定した電圧が電源監視用IC47により監視されるので、一時的な電圧降下に伴って電源断の発生が判別され、後述の電源断割込処理が行われてしまう等の誤動作を防止できる。
また、本実施例では、演出制御部91の電源電圧{+5V(VCC)}の元となる+12V(VCC)が、停電時においても電源基板202に搭載されたコンデンサ309によって電圧の降下が遅延され、少なくとも停電時にタイマ割込処理(A)において送信されたコマンドを確実に受信するのに十分な時間(本実施例では20ms)が経過するまで、演出制御部91を駆動させることが可能な電圧(+7V)が維持されるようになっており、コマンドの送信中に電源断が検出された場合でも、演出制御部91は、電源断の検出時に送信されたコマンドを駆動が停止する前に確実に受信することができるとともに、演出制御部91がバックアップを実行する間隔よりも長く、演出制御部91を駆動させることが可能な電圧(+7V)が維持されるので受信したコマンドを確実にバックアップすることもできる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、遊技の制御を行う遊技制御基板40と払出及び貸出の制御を行う払出制御基板60とを別個に設けているが、遊技制御基板40側で全ての制御を行うようにしても良い。また、払出制御基板60側で取込の制御を行ったり、別個に取込制御用の基板を設けて、当該基板が取込の制御を行うようにしても良い。
また、前記実施例では、払出制御基板60とカードユニット15とを接続端子板70を介して接続しているが、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41が遊技の制御に加えて払出及び貸出の制御を行う構成とし、遊技制御基板40とカードユニット15とが直接、または接続端子板70等を介して接続されるようにしても良い。
また、前記実施例では、遊技制御基板40と払出制御基板60や演出制御基板90とを直接接続しているが、中継基板等を介して接続するようにしても良い。特に、演出制御基板90と接続する際に中継基板を介して接続することで、遊技制御基板40と演出制御基板90との配線接続が容易になるとともに、演出制御基板90から遊技制御基板40に対して不正な信号等が直接入力されることを抑制することができる。
また、前記実施例では、遊技制御部41が球数信号が示す値を未払出球数に更新した状態で、払出要求信号をonとすることで、払出制御部61に対して未払出球数分の払出要求を行っている、すなわち本発明における払出要求信号をパラレル信号にて出力しているが、シリアル信号により未払出球数分の払出要求を出力するようにしても良い。また、遊技制御部41が球数信号が示す値を未精算球数に更新した状態で、精算要求信号をonとすることで、払出制御部61に対して未精算球数分の精算要求を行っているが、同様にシリアル信号により未精算球数分の精算要求を出力するようにしても良い。
また、前記実施例では、払出制御部61が動作中信号をonとすることで、払出要求(精算要求)に基づく払出動作(払出制御)の開始を遊技制御部41に対して通知し、払出動作を行っている間、動作中信号のonを継続することで、払出動作(払出制御)中である旨を遊技制御部41に対して通知し、動作中信号をoffとすることで、払出動作(払出制御)が終了した旨を遊技制御部41に対して通知している。すなわち本発明における払出制御開始信号、払出制御中信号、払出制御終了信号を、1種類のパルス信号にて出力しているが、各信号に対応するパルス信号を別個に出力するようにしても良いし、これら各信号をパラレル信号にて出力するようにしても良い。更に、これら各信号をシリアル信号にて出力するようにしても良く、例えば、払出動作(払出制御)が開始したときに、払出動作(払出制御)が開始した旨を示す情報をシリアル信号にて送信し、払出動作(払出制御)中においては定期的に払出動作(払出制御)中である旨を示す情報をシリアル信号にて送信し、払出動作(払出制御)が終了したときに、払出動作(払出制御)が終了した旨を示す情報をシリアル信号にて送信するようにしても良い。
また、前記実施例では、記憶媒体として有価価値が記憶されたプリペイドカードを受け付けて、受け付けたプリペイドカードから読み出された有価価値を用いてパチンコ球の貸出を遊技機に行わせるカードユニット15を貸出装置として適用しているが、例えば、貨幣を受け付けて、受け付けた貨幣金額に基づく有価価値を装置内に設けられた記憶媒体(例えば、遊技者が取り出せないように内封された記録媒体やRAM等の貸出装置が内蔵するメモリ)に記憶し、この装置内の記憶媒体に記憶された有価価値を用いてパチンコ球の貸出を遊技機に行わせる貸出装置を適用しても良い。
また、前記実施例では、遊技機としてスロットマシンを適用しているが、遊技球を取込装置により取り込むことでゲームを行う遊技機であれば、その種類に関わらず適用可能であり、例えば所定数の遊技媒体を遊技領域に打ち込むことでゲームを行う雀球遊技機やアレンジボール遊技機等にも適用可能である。この場合、ゲームに先立って遊技領域に打ち込むための遊技媒体の付与を受けるために、取込装置により遊技球を取り込むものであれば良い。尚、遊技領域に打ち込まれる遊技媒体は、取込装置により取り込まれた遊技球でも良いし、取込装置により取り込まれた遊技球とは別に用意された打ち込み用の遊技媒体であっても良い。
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、
遊技球(パチンコ球)を用いて1ゲームに対して所定数(15球)の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技球を用いたスロットマシン(1)であって、
遊技者所有の遊技球(パチンコ球)を貯留する遊技球貯留部(上皿12)と、
前記遊技球貯留部に貯留された遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部(1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6)と、
前記遊技球貯留部に貯留された遊技球を取り込む取込動作を行う取込装置(100)と、
前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球を検出する取込遊技球検出手段(第1取込球検出スイッチ104、第2取込球検出スイッチ105)と、
前記遊技球(賞球)の払出を伴う払出入賞が発生したことに基づいて前記遊技球の払出を行う払出装置(200)と、
前記払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出手段(払出球検出スイッチ202)と、
前記払出入賞が発生したことに基づいて前記払出装置により払い出された払出球数(払出済球数)に関する情報を表示する払出球数表示手段(取込済球/払出済球表示器17)と、
遊技の制御を行うメイン制御手段(遊技制御部41)と、
前記メイン制御手段と接続され、前記払出装置の制御を行うサブ制御手段(払出制御部61)と、
を備え、
前記メイン制御手段は、
前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置の取込動作により遊技球を取り込むための取込制御を行う取込制御手段{遊技制御部41(取込制御処理)}と、
前記取込装置の取込動作により1単位の賭数を設定するのに必要な単位球数(5球)の遊技球が取り込まれる毎に賭数の設定を行う賭数設定手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb309)}と、
前記払出入賞に応じた遊技球数(賞球数)のうち未払出分の未払出球数を記憶する未払出球数記憶手段{遊技制御部41のRAM(未払出球カウンタ)}と、
前記払出入賞が発生したときに、該払出入賞に応じた遊技球数を前記未払出球数記憶手段の未払出球数として設定する未払出球数設定手段{遊技制御部41(賞球付与処理におけるSc2)}と、
前記払出入賞が発生したときに、前記未払出球数記憶手段に設定された未払出球数の遊技球の払出を要求する払出要求信号(払出要求信号:on、球数信号)を前記サブ制御手段に対して出力する払出要求信号出力手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc104、106)}と、
前記払出球検出手段が前記払出装置により払い出された遊技球を所定数検出する毎に、前記払出球数表示手段に表示されている払出球数に関する情報を更新表示する払出球数表示更新手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc113)}と、
前記払出球検出手段が前記払出装置により払い出された遊技球を検出する毎に、前記未払出球数記憶手段に記憶されている未払出球数を減算更新する未払出球数更新手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc112)}と、
を含み、
前記サブ制御手段は、
前記払出要求信号を検出したときに、該払出要求信号が要求する数の遊技球を前記払出装置により払い出させる払出制御(払出動作)を開始し、前記払出球検出手段により検出された遊技球数が、該払出要求信号が要求する遊技球数に到達することで当該払出制御を終了する払出制御手段{払出制御部61(払出制御処理)}と、
前記払出制御が開始したときに、前記メイン制御手段に対して払出制御開始信号(動作中信号:on)を出力する払出制御開始信号出力手段{払出制御部61(主基板通信処理2)}と、
前記払出制御中に、前記メイン制御手段に対して払出制御中信号(動作中信号:on)を出力する払出制御中信号出力手段{払出制御部61(主基板通信処理3)}と、
前記払出制御が終了したときに、前記メイン制御手段に対して払出制御終了信号(動作中信号:off)を出力する払出制御終了信号出力手段{払出制御部61(主基板通信処理3)}と、
を含み、
前記取込制御手段は、
前記取込要求操作部が操作されたことにより、前記遊技球貯留部に遊技球が貯留されているか否かに関わらず、規定の動作量(所定球数を取り込むための動作量)の取込動作を前記取込装置に行わせる取込動作制御手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb302〜313)}と、
前記取込動作が終了した後に前記取込要求操作部の操作による取込要求数に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたか否かを判定する取込遊技球数判定手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb314)}と、
前記取込遊技球数判定手段により前記取込要求数に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されていないと判定されたときに、前記規定の動作量の取込動作を前記取込装置に再度行わせる取込動作再制御手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb314〜316)}と、
前記取込遊技球数判定手段により前記取込要求操作部の操作による取込要求数に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたと判定されたとき、または前記取込動作再制御手段による取込動作の再試行(リトライ)回数が所定回数(2回)に達したとき(リトライカウンタの値が0のとき)に取込制御を終了させる取込制御終了手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb318)}と、
前記取込装置(100)の取込動作により既に遊技球(パチンコ球)が取り込まれている状態において前記取込要求操作部(1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6)が操作されたときに、該取込要求操作部の操作に対して定められた取込指定数(1BETスイッチ5:5球、MAXBETスイッチ6:15球)から前記既に取り込まれた遊技球数(1BETスイッチ5が操作された場合:未使用球カウンタの値、MAXBETスイッチ6が操作された場合:BET数×5+未使用球カウンタの値)を減算した数を前記取込要求数(取込球カウンタの値)として設定する取込要求数設定手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb18、19)}と、
を含み、
前記メイン制御手段は、
前記払出入賞が発生したときに、前記払出要求信号出力手段が該払出入賞に基づく払出要求信号を出力した後、前記払出制御終了信号を検出したことを条件に、次ゲームへの移行を許容する移行許容手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc111)}と、
前記サブ制御手段側の前記払出制御に伴う異常(払出通信エラー)を判定する払出制御異常判定手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc108、114)}と、
前記払出制御異常判定手段が前記払出制御に伴う異常を判定したときに、該異常を報知する(遊技補助表示器17に払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードを表示する)払出異常報知手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc109、115)}と、
を更に含み、
前記未払出球数記憶手段は、電力供給が停止しても前記未払出球数の記憶を保持することが可能であり、
前記払出要求信号出力手段は、電断復旧時において前記未払出球数記憶手段に記憶されている未払出球数が残存する場合に、該残存する未払出球数の遊技球の払出を要求する払出要求信号を前記サブ制御手段に対して出力し、
前記払出制御異常判定手段は、前記払出要求信号出力手段が前記サブ制御手段に対して前記払出要求信号を出力した後、所定期間(払出通信エラー判定時間)が経過するまでに前記払出制御終了信号を検出しなかったときに、前記サブ制御手段側の前記払出制御に伴う異常を判定する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項2に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、
遊技球(パチンコ球)を用いて1ゲームに対して所定数(15球)の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技球を用いたスロットマシン(1)であって、
遊技者所有の遊技球(パチンコ球)を貯留する遊技球貯留部(上皿12)と、
前記遊技球貯留部に貯留された遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部(1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6)と、
前記遊技球貯留部に貯留された遊技球を取り込む取込動作を行う取込装置(100)と、
前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球を検出する取込遊技球検出手段(第1取込球検出スイッチ104、第2取込球検出スイッチ105)と、
前記遊技球(賞球)の払出を伴う払出入賞が発生したことに基づいて前記遊技球の払出を行う払出装置(200)と、
前記払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出手段(払出球検出スイッチ202)と、
前記払出入賞が発生したことに基づいて前記払出装置により払い出された払出球数(払出済球数)に関する情報を表示する払出球数表示手段(取込済球/払出済球表示器17)と、
遊技の制御を行うメイン制御手段(遊技制御部41)と、
前記メイン制御手段と接続され、前記払出装置の制御を行うサブ制御手段(払出制御部61)と、
を備え、
前記メイン制御手段は、
前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置の取込動作により遊技球を取り込むための取込制御を行う取込制御手段{遊技制御部41(取込制御処理)}と、
前記取込装置の取込動作により1単位の賭数を設定するのに必要な単位球数(5球)の遊技球が取り込まれる毎に賭数の設定を行う賭数設定手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb309)}と、
前記払出入賞に応じた遊技球数(賞球数)のうち未払出分の未払出球数を記憶する未払出球数記憶手段{遊技制御部41のRAM(未払出球カウンタ)}と、
前記払出入賞が発生したときに、該払出入賞に応じた遊技球数を前記未払出球数記憶手段の未払出球数として設定する未払出球数設定手段{遊技制御部41(賞球付与処理におけるSc2)}と、
前記払出入賞が発生したときに、前記未払出球数記憶手段に設定された未払出球数の遊技球の払出を要求する払出要求信号(払出要求信号:on、球数信号)を前記サブ制御手段に対して出力する払出要求信号出力手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc104、106)}と、
前記払出球検出手段が前記払出装置により払い出された遊技球を所定数検出する毎に、前記払出球数表示手段に表示されている払出球数に関する情報を更新表示する払出球数表示更新手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc113)}と、
前記払出球検出手段が前記払出装置により払い出された遊技球を検出する毎に、前記未払出球数記憶手段に記憶されている未払出球数を減算更新する未払出球数更新手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc112)}と、
を含み、
前記サブ制御手段は、
前記払出要求信号を検出したときに、該払出要求信号が要求する数の遊技球を前記払出装置により払い出させる払出制御(払出動作)を開始し、前記払出球検出手段により検出された遊技球数が、該払出要求信号が要求する遊技球数に到達することで当該払出制御を終了する払出制御手段{払出制御部61(払出制御処理)}と、
前記払出制御が開始したときに、前記メイン制御手段に対して払出制御開始信号(動作中信号:on)を出力する払出制御開始信号出力手段{払出制御部61(主基板通信処理2)}と、
前記払出制御中に、前記メイン制御手段に対して払出制御中信号(動作中信号:on)を出力する払出制御中信号出力手段{払出制御部61(主基板通信処理3)}と、
前記払出制御が終了したときに、前記メイン制御手段に対して払出制御終了信号(動作中信号:off)を出力する払出制御終了信号出力手段{払出制御部61(主基板通信処理3)}と、
を含み、
前記取込制御手段は、
前記取込要求操作部が操作されたことにより、前記遊技球貯留部に遊技球が貯留されているか否かに関わらず、該取込要求操作部の操作による取込要求数に応じた動作量(取込球カウンタの値分のパチンコ球を取り込むための動作量)の取込動作を前記取込装置に行わせる取込動作制御手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb302〜313)}と、
前記取込動作が終了した後に動作量に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたか否かを判定する取込遊技球数判定手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb314)}と、
前記取込遊技球数判定手段により前記動作量に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されていないと判定されたときに、前記取込要求数から前記取込遊技球検出手段により検出された遊技球数を減算した不足数分に応じた動作量の取込動作を前記取込装置に再度行わせる取込動作再制御手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb314〜316)}と、
前記取込遊技球数判定手段により前記動作量に応じた数の遊技球が前記取込遊技球検出手段により検出されたと判定されたとき、または前記取込動作再制御手段による取込動作の再試行(リトライ)回数が所定回数(2回)に達したとき(リトライカウンタの値が0のとき)に取込制御を終了させる取込制御終了手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb318)}と、
前記取込装置(100)の取込動作により既に遊技球(パチンコ球)が取り込まれている状態において前記取込要求操作部(1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6)が操作されたときに、該取込要求操作部の操作に対して定められた取込指定数(1BETスイッチ5:5球、MAXBETスイッチ6:15球)から前記既に取り込まれた遊技球数(1BETスイッチ5が操作された場合:未使用球カウンタの値、MAXBETスイッチ6が操作された場合:BET数×5+未使用球カウンタの値)を減算した数を前記取込要求数(取込球カウンタの値)として設定する取込要求数設定手段{遊技制御部41(取込制御処理におけるSb18、19)}と、
を含み、
前記メイン制御手段は、
前記払出入賞が発生したときに、前記払出要求信号出力手段が該払出入賞に基づく払出要求信号を出力した後、前記払出制御終了信号を検出したことを条件に、次ゲームへの移行を許容する移行許容手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc111)}と、
前記サブ制御手段側の前記払出制御に伴う異常(払出通信エラー)を判定する払出制御異常判定手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc108、114)}と、
前記払出制御異常判定手段が前記払出制御に伴う異常を判定したときに、該異常を報知する(遊技補助表示器17に払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードを表示する)払出異常報知手段{遊技制御部41(払出要求処理におけるSc109、115)}と、
を更に含み、
前記未払出球数記憶手段は、電力供給が停止しても前記未払出球数の記憶を保持することが可能であり、
前記払出要求信号出力手段は、電断復旧時において前記未払出球数記憶手段に記憶されている未払出球数が残存する場合に、該残存する未払出球数の遊技球の払出を要求する払出要求信号を前記サブ制御手段に対して出力し、
前記払出制御異常判定手段は、前記払出要求信号出力手段が前記サブ制御手段に対して前記払出要求信号を出力した後、所定期間(払出通信エラー判定時間)が経過するまでに前記払出制御終了信号を検出しなかったときに、前記サブ制御手段側の前記払出制御に伴う異常を判定する、
ことを特徴としている。