JP2006304898A - 遊技球を用いたスロットマシン - Google Patents

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智貴 山崎
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隆哉 米田
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Abstract

【課題】 遊技の制御を行うマイクロコンピュータの記憶手段の未使用領域に不正プログラムが常駐することを防止できるとともに、多重割込を発生させることなく、極力早い段階で停電処理を行うことができる遊技球を用いたスロットマシンを提供すること。
【解決手段】 CPU41aは、1ゲーム毎にRAM41cの未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する。また、電断割込処理またはタイマ割込処理のいずれか一方の割込処理の実行中に他方の割込処理の割込を禁止し、電断割込処理の割込タイミングとタイマ割込処理の割込タイミングとが同時となった場合には、電断割込処理を優先して実行するとともに、タイマ割込処理の実行中に電圧低下信号が入力された場合には、当該タイマ割込処理の終了を待って電断割込処理を実行する。
【選択図】 図26

Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関し、特には遊技球を用いて賭数を設定することによりゲームを行うことが可能な遊技球を用いたスロットマシンに関する。
従来、この種のスロットマシンとしては、1ゲームが終了する毎に、遊技の制御を行うマイクロコンピュータが搭載するRAMの記憶データのうち次のゲームに持ち越す必要のないデータ(例えば、次のゲームに持ち越されない入賞の当選フラグやメダルの投入枚数等)を初期化し、次のゲームへ移行するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、パチンコ機においても、可変表示装置の制御を行う可変表示装置が可変表示装置を構成する各表示領域に対応したデータを格納する格納領域を有し、可変表示の終了時(遊技制御手段から確定コマンドを受信したとき)において前述した格納領域に格納されたデータを初期化するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、この種のスロットマシンでは、遊技(ゲーム)の制御と、遊技に関連して行われる演出の制御とが、1つの制御手段(マイクロコンピュータ)にて行われていたが、この制御手段の処理能力には一定の限界があり、ゲームの多様化やそれに伴う演出の多様化を図ることが極めて困難であるため、遊技の制御を行うメイン制御手段とは別個にサブ制御手段を設け、このサブ制御手段がメイン制御手段から送信されたコマンドに基づいて遊技に関連した演出の制御を行うようにしたスロットマシンが提案されている。
また、停電時においてもメイン制御手段が備えるRAMの内容やサブ制御手段が備えるRAMの内容、すなわちメイン制御手段やサブ制御手段の制御内容をバックアップし、不意の停電時でも復旧時に停電時の制御状態に復帰できるようにしたスロットマシンが提案されている。この種のスロットマシンには、供給電圧を監視して電断を検出する電断検出手段を設け、この電断検出手段にて電断が検出された際に、復旧時においてメイン制御手段やサブ制御手段の制御内容が正常にバックアップされているか否かを判定するためのデータ(例えば、パリティやチェックサム等)を設定する停電処理を実行し、復旧時においてメイン制御手段やサブ制御手段の制御内容のバックアップが正常であるか否かを確認できるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2001−79157号公報 特開2002−35318号公報 特開2001−87459号公報
上述した特許文献1に記載のスロットマシンにおいては、1ゲームが終了する毎に、RAMの記憶データのうち次のゲームに持ち越す必要のないデータが初期化されるものの、RAMの格納領域のうち未使用の格納領域(設計上全く使用されることのない格納領域やスタックの未使用領域)は、定期的に初期化されるものではない。このため、これらRAMの未使用領域に不正なプログラムを常駐させることにより、何らかの契機(例えば、普段行われる可能性の低い手順で操作が行われる等)で本来のプログラム(ROMに格納されているプログラム)とは異なった動作を遊技機に行わせるといった不正がなされる虞があった。
一方、一般的に特許文献3に記載されたようなスロットマシンでは、ゲームの制御を構成する複数の基本処理(例えば、BET処理、抽選処理、リール回転処理、リール停止処理、入賞判定処理等)を段階的に実行するとともに、スイッチの検出や時間のカウント、コマンドの送信等を行う割込処理を前述した基本処理に割り込んで定期的に実行するようになっている。このような構成から停電時にNMI(禁止不能な割込)によって停電処理を他の処理に割り込んで行うことが考えられる。しかしながらこの場合には、停電の発生後、速やかに停電処理を行うことができるものの前述した定期的に実行される割込処理中に停電が発生した場合には2重に割込が生じることによって制御負荷が増大するばかりか制御の整合性がとれなくなってしまう虞がある。2重割込を行わずに停電処理を行うための方法として、例えば定期的に実行される割込処理中に停電処理を行うことが考えられるが、この場合には、停電の発生後に割込処理が実行されるまで停電処理が行われないので、停電処理が行われるまでに必要な電源を確保できない可能性があり、確実に停電処理を行うことができなくなってしまうという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、遊技の制御を行うマイクロコンピュータの記憶手段の未使用領域に不正プログラムが常駐することを防止できるとともに、多重割込を発生させることなく、極力早い段階で停電処理を行うことができる遊技球を用いたスロットマシンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、
遊技者所有の遊技球を取り込む取込装置と、
遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部と、
前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置により遊技球を取り込ませる取込動作を前記取込装置に行わせる取込制御を行う取込制御手段と、
前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球数に応じて賭数の設定を行う賭数設定手段と、
を備え、
前記賭数設定手段により1ゲームに対して所定数の賭数が設定されることによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技球を用いたスロットマシンであって、
信号が入力されることにより外部割込を発生させる割込入力端子と、通常入力端子と、を有するマイクロコンピュータにて構成され、遊技の制御を行うメイン制御手段を搭載したメイン制御基板と、
前記メイン制御手段から送信された制御情報の受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段を搭載したサブ制御基板と、
前記遊技球を用いたスロットマシンで用いられる所定の電力の状態を監視し、電力供給が断たれたことに関わる電断条件が成立しているときに電断信号を出力する電断検出手段と、
前記メイン制御基板と前記サブ制御基板とを通信可能に接続する中継基板と、
を備え、
前記電断検出手段は、前記電断信号を前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータの前記割込入力端子に出力し、
前記メイン制御手段は、
データを読み出し及び書き込み可能に記憶する記憶領域を有し、電力供給が停止しても該記憶領域に記憶されているデータを保持することが可能な記憶手段であり、前記記憶領域として前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータが動作を行うためのデータが記憶されるワーク領域と、前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータが動作を行うためのデータの読み出し及び書き込みが行われることのない未使用領域と、が少なくとも割り当てられたメインデータ記憶手段と、
前記メインデータ記憶手段における記憶領域の少なくとも一部を初期化する初期化手段と、
前記メイン制御手段の起動時に、前記メインデータ記憶手段に記憶されているデータに基づいて該メイン制御手段の制御状態を復帰させるメイン制御状態復帰処理を実行するメイン制御状態復帰処理手段と、
予め定められた単位時間毎に実行中の処理に割り込んでタイマ割込処理を実行するタイマ割込処理実行手段と、
前記タイマ割込処理にて実行する処理を、遊技者の操作を検出する操作検出手段の入力状態を監視して該入力状態を示す入力情報を前記メインデータ記憶手段に記憶する処理を含む複数種類のうちから該タイマ割込処理の実行回数に応じて選択する処理選択手段と、
前記外部割込の発生に応じて、前記メイン制御手段の起動時に前記メイン制御状態復帰処理手段が該メイン制御手段の制御状態を正常に復帰できるようにするための電断処理を含む電断時割込処理を実行する電断時割込処理実行手段と、
前記タイマ割込処理または前記電断時割込処理のいずれか一方の割込処理の実行中に他方の割込処理を禁止する多重割込禁止手段と、
前記タイマ割込処理にて記憶した入力情報を読み出し、該読み出した入力情報に基づいて遊技の進行に応じた複数の制御状態を段階的に移行させることにより1ゲームの制御を行う基本処理を実行する基本処理実行手段と、
前記基本処理において遊技の進行に応じた前記制御情報を生成する制御情報生成手段と、
前記タイマ割込処理にて実行される処理により、前記制御情報生成手段にて生成された制御情報を前記サブ制御手段に対して送信する制御情報送信手段と、
を含み、
前記初期化手段は、前記メインデータ記憶手段の記憶領域における前記未使用領域を1ゲーム毎に初期化し、
前記電断時割込処理実行手段は、
前記タイマ割込処理の割込タイミングと同時に前記外部割込が発生したときに、該外部割込の発生に伴う前記電断時割込処理を前記タイマ割込処理よりも優先して実行し、
前記タイマ割込処理の実行中において前記外部割込が発生したときに、該実行中のタイマ割込処理の終了を待って前記電断時割込処理を実行する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、メインデータ記憶手段における未使用領域が1ゲーム毎に初期化されるので、メインデータ記憶手段の未使用領域を利用して不正プログラムを格納させても、当該不正プログラムが常駐してしまうことを防止できる。
また、メイン制御基板とサブ制御基板とが中継基板を介して通信可能に接続されており、メイン制御基板にサブ制御基板が直接接続されていないので、制御情報の送信線等からメイン制御手段に対して外部から不正な信号が入力され、遊技の制御に影響を与えられてしまうことを防止できる。
また、電断時割込処理またはタイマ割込処理のいずれか一方の割込処理の実行中に他方の割込処理の割込が禁止されるので、タイマ割込処理の実行中に電断信号が検出された場合でも2重に割込が生じることがなく、メイン制御手段の制御負荷が増大してしまったりデータの整合性がとれなくなってしまうことを防止できる。特に、制御情報の送信中に電断信号の検出による外部割込が生じて当該制御情報の送信が阻害されることなく、メイン制御手段が停止する前に正常に送信を完了させることができる。また、電断時割込処理の割込タイミングとタイマ割込処理の割込タイミングとが同時となった場合には、電断時割込処理を優先して実行するとともに、タイマ割込処理の実行中に電断信号が検出された場合には、当該タイマ割込処理の終了を待って電断時割込処理が実行されるようになっており、多重割込を防止しつつも極力早い段階で電断処理が行われるようになるため、メイン制御手段が停止する前に電断処理を確実に行うことができる。
尚、所定数の賭数とは、少なくとも1以上の賭数であって、2以上の賭数が設定されることや最大賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。また、複数の遊技状態に応じて定められた賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。
また、取込制御手段は、メイン制御手段に含まれていても良いし、メイン制御手段とは別個に備えていても良い。更には、メイン制御手段とは別個に設けられた制御手段、例えば、遊技球の払出制御を行う払出制御手段に含まれていても良い。
また、前記メイン制御手段の起動時とは、前記遊技球を用いたスロットマシンへの電力供給が開始されたこと(電源投入)に伴いメイン制御手段が起動するときや、メイン制御手段に不具合(一定時間以上の動作の停止等)が生じたことに伴うリセット信号の入力によりメイン制御手段が再起動するときが該当する。
また、メインデータ記憶手段は、メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータに内蔵されていても良いし、マイクロコンピュータの外部に備えていても良い。
また、初期化手段は、メインデータ記憶手段における未使用領域を1ゲーム毎に初期化するものであれば良く、1ゲームのうちのいずれかのタイミング(例えば、ゲーム開始時や終了時、1ゲーム毎に必ず実行される処理の実行時等)で少なくとも1回は、メインデータ記憶手段における未使用領域を初期化するものであれば良い。
また、初期化手段による初期化とは、例えば、対象となる記憶領域の値を0に更新したり、予め定められた初期値に更新したりする処理である。
また、前記遊技球を用いたスロットマシンで用いられる所定の電力の状態を監視し、電力供給が断たれたことに関わる電断条件が成立しているときとは、例えば、直流電圧を監視し、当該電圧が電断を判断するために定められた閾値以下となったとき、またはその期間が一定期間継続したときや、交流電圧を監視し、交流電圧の波形の乱れを検出したとき、またはその期間が一定期間継続したとき、等であり、停電を検出できるものであればその他の条件であっても良い。
本発明の請求項2に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メインデータ記憶手段の記憶領域には、前記ワーク領域及び前記未使用領域に加えてデータを一時的に格納することが可能なスタック領域が割り当てられており、
前記メイン制御手段は、
前記マイクロコンピュータが使用中のデータを前記スタック領域に退避するデータ退避手段と、
前記退避手段により前記スタック領域に退避したデータを前記マイクロコンピュータが使用するデータとして復帰させるデータ復帰手段と、
前記スタック領域のうち前記データ退避手段により退避したデータが記憶されていない未使用スタック領域を特定する未使用スタック領域特定手段と、
を含み、
前記初期化手段は、前記メインデータ記憶手段の記憶領域における前記未使用領域に加えて前記未使用スタック領域特定手段により特定される未使用スタック領域も1ゲーム毎に初期化する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、メインデータ記憶手段における未使用領域に加えてスタック領域における未使用スタック領域も1ゲーム毎に初期化されるので、メインデータ記憶手段においてその時点で使用されていない全ての領域が1ゲーム毎に初期化されることとなり、例え、未使用領域を利用せずに未使用スタック領域を利用して不正プログラムを格納させようとしても、当該不正プログラムが常駐してしまう余地を無くすことができるので、不正プログラムが常駐してしまうことを一層確実に防止できるとともに、例えば、未使用スタック領域に不正なデータ(不正プログラムが指定するアドレス等)を加え、データの復帰時にマイクロコンピュータを誤作動させることでレジスタ等を不正なものに書き換えてしまうことにより、本来のプログラムとは異なる動作を行わせてしまうような不正も防止できる。
本発明の請求項3に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、
遊技者所有の遊技球を取り込む取込装置と、
遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部と、
前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置により遊技球を取り込ませる取込動作を前記取込装置に行わせる取込制御を行う取込制御手段と、
前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球数に応じて賭数の設定を行う賭数設定手段と、
を備え、
前記賭数設定手段により1ゲームに対して所定数の賭数が設定されることによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技球を用いたスロットマシンであって、
信号が入力されることにより外部割込を発生させる割込入力端子と、通常入力端子と、を有するマイクロコンピュータにて構成され、遊技の制御を行うメイン制御手段を搭載したメイン制御基板と、
前記メイン制御手段から送信された制御情報の受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段を搭載したサブ制御基板と、
前記遊技球を用いたスロットマシンで用いられる所定の電力の状態を監視し、電力供給が断たれたことに関わる電断条件が成立しているときに電断信号を出力する電断検出手段と、
前記メイン制御基板と前記サブ制御基板とを通信可能に接続する中継基板と、
を備え、
前記電断検出手段は、前記電断信号を前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータの前記割込入力端子に出力し、
前記メイン制御手段は、
データを読み出し及び書き込み可能に記憶する記憶領域を有し、電力供給が停止しても該記憶領域に記憶されているデータを保持することが可能な記憶手段であり、前記記憶領域として前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータが動作を行うためのデータが記憶されるワーク領域と、データを一時的に格納することが可能なスタック領域と、が少なくとも割り当てられたメインデータ記憶手段と、
前記マイクロコンピュータが使用中のデータを前記スタック領域に退避するデータ退避手段と、
前記退避手段により前記スタック領域に退避したデータを前記マイクロコンピュータが使用するデータとして復帰させるデータ復帰手段と、
前記スタック領域のうち前記データ退避手段により退避したデータが記憶されていない未使用スタック領域を特定する未使用スタック領域特定手段と、
前記メインデータ記憶手段における記憶領域の少なくとも一部を初期化する初期化手段と、
前記メイン制御手段の起動時に、前記メインデータ記憶手段に記憶されているデータに基づいて該メイン制御手段の制御状態を復帰させるメイン制御状態復帰処理を実行するメイン制御状態復帰処理手段と、
予め定められた単位時間毎に実行中の処理に割り込んで実行するタイマ割込処理を実行するタイマ割込処理実行手段と、
前記タイマ割込処理にて実行する処理を、遊技者の操作を検出する操作検出手段の入力状態を監視して該入力状態を示す入力情報を前記メインデータ記憶手段に記憶する処理を含む複数種類のうちから該タイマ割込処理の実行回数に応じて選択する処理選択手段と、
前記外部割込の発生に応じて、前記メイン制御手段の起動時に前記メイン制御状態復帰処理手段が該メイン制御手段の制御状態を正常に復帰できるようにするための電断処理を含む電断時割込処理を実行する電断時割込処理実行手段と、
前記タイマ割込処理または前記電断時割込処理のいずれか一方の割込処理の実行中に他方の割込処理を禁止する多重割込禁止手段と、
前記タイマ割込処理にて記憶した入力情報を読み出し、該読み出した入力情報に基づいて遊技の進行に応じた複数の制御状態を段階的に移行させることにより1ゲームの制御を行う基本処理を実行する基本処理実行手段と、
前記基本処理において遊技の進行に応じた前記制御情報を生成する制御情報生成手段と、
前記タイマ割込処理にて実行される処理により、前記制御情報生成手段にて生成された制御情報を前記サブ制御手段に対して送信する制御情報送信手段と、
を含み、
前記初期化手段は、前記メインデータ記憶手段の記憶領域における前記未使用スタック領域特定手段により特定される未使用スタック領域を1ゲーム毎に初期化し、
前記電断時割込処理実行手段は、
前記タイマ割込処理の割込タイミングと同時に前記外部割込が発生したときに、該外部割込の発生に伴う前記電断時割込処理を前記タイマ割込処理よりも優先して実行し、
前記タイマ割込処理の実行中において前記外部割込が発生したときに、該実行中のタイマ割込処理の終了を待って前記電断時割込処理を実行する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、メインデータ記憶手段のスタック領域における未使用スタック領域が1ゲーム毎に初期化されるので、未使用スタック領域を利用して不正プログラムを格納させても、当該不正プログラムが常駐してしまうことを防止できるとともに、例えば、未使用スタック領域に不正なデータ(不正プログラムが指定するアドレス等)を加え、データの復帰時にマイクロコンピュータを誤作動させることでレジスタ等を不正なものに書き換えてしまうことにより、本来のプログラムとは異なる動作を行わせてしまうような不正も防止できる。
また、メイン制御基板とサブ制御基板とが中継基板を介して通信可能に接続されており、メイン制御基板にサブ制御基板が直接接続されていないので、制御情報の送信線等からメイン制御手段に対して外部から不正な信号が入力され、遊技の制御に影響を与えられてしまうことを防止できる。
また、電断時割込処理またはタイマ割込処理のいずれか一方の割込処理の実行中に他方の割込処理の割込が禁止されるので、タイマ割込処理の実行中に電断信号が検出された場合でも2重に割込が生じることがなく、メイン制御手段の制御負荷が増大してしまったりデータの整合性がとれなくなってしまうことを防止できる。特に、制御情報の送信中に電断信号の検出による外部割込が生じて当該制御情報の送信が阻害されることなく、メイン制御手段が停止する前に正常に送信を完了させることができる。また、電断時割込処理の割込タイミングとタイマ割込処理の割込タイミングとが同時となった場合には、電断時割込処理を優先して実行するとともに、タイマ割込処理の実行中に電断信号が検出された場合には、当該タイマ割込処理の終了を待って電断時割込処理が実行されるようになっており、多重割込を防止しつつも極力早い段階で電断処理が行われるようになるため、メイン制御手段が停止する前に電断処理を確実に行うことができる。
尚、所定数の賭数とは、少なくとも1以上の賭数であって、2以上の賭数が設定されることや最大賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。また、複数の遊技状態に応じて定められた賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。
また、取込制御手段は、メイン制御手段に含まれていても良いし、メイン制御手段とは別個に備えていても良い。更には、メイン制御手段とは別個に設けられた制御手段、例えば、遊技球の払出制御を行う払出制御手段に含まれていても良い。
また、前記メイン制御手段の起動時とは、前記遊技球を用いたスロットマシンへの電力供給が開始されたこと(電源投入)に伴いメイン制御手段が起動するときや、メイン制御手段に不具合(一定時間以上の動作の停止等)が生じたことに伴うリセット信号の入力によりメイン制御手段が再起動するときが該当する。
また、メインデータ記憶手段は、メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータに内蔵されていても良いし、マイクロコンピュータの外部に備えていても良い。
また、初期化手段は、メインデータ記憶手段におけるスタック領域のうちの未使用スタック領域を1ゲーム毎に初期化するものであれば良く、1ゲームのうちのいずれかのタイミング(例えば、ゲーム開始時や終了時、1ゲーム毎に必ず実行される処理の実行時等)で少なくとも1回は、未使用スタック領域を初期化するものであれば良い。
また、初期化手段による初期化とは、例えば、対象となる記憶領域の値を0に更新したり、予め定められた初期値に更新したりする処理である。
また、前記遊技球を用いたスロットマシンで用いられる所定の電力の状態を監視し、電力供給が断たれたことに関わる電断条件が成立しているときとは、例えば、直流電圧を監視し、当該電圧が電断を判断するために定められた閾値以下となったとき、またはその期間が一定期間継続したときや、交流電圧を監視し、交流電圧の波形の乱れを検出したとき、またはその期間が一定期間継続したとき、等であり、停電を検出できるものであればその他の条件であっても良い。
本発明の請求項4に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜3のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記初期化手段は、複数種類の初期化条件のうちいずれかの初期化条件が成立したときに、該成立した初期化条件の種類に対応して定められた領域を初期化するとともに、該成立した初期化条件の種類に関わらず前記メインデータ記憶手段の記憶領域における未使用領域及び/または前記未使用スタック領域を必ず初期化する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、複数種類の初期化条件のうちどの条件が成立した場合でも、必ずメインデータ記憶手段における未使用領域及び/またはスタック領域における未使用スタック領域が初期化されることとなるので、不正プログラムが常駐してしまうことを一層確実に防止できる。
尚、複数種類の初期化条件は、1ゲームのうちのいずれかのタイミング(例えば、ゲーム開始時や終了時、1ゲーム毎に必ず実行される処理の実行時等)で成立する初期化条件を含むものである。
本発明の請求項5に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項4に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メインデータ記憶手段には、記憶領域を特定するアドレスが割り当てられているとともに、
前記初期化手段は、2種類以上の初期化条件の種類に対応して前記メインデータ記憶手段における初期化開始アドレスが設定されるとともに、該初期化条件に共通する初期化終了アドレスが設定された初期化領域設定手段を含み、前記初期化条件が成立したときに、該初期化条件の種類に対応して前記初期化領域設定手段に設定された初期化開始アドレスから前記初期化終了アドレスまでの各アドレスが割り当てられた記憶領域を初期化する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、2種類以上の初期化条件の種類に対応する初期化開始アドレスとこれら初期化条件に共通の初期化終了アドレスのみを設定しておくことで、初期化条件の種類に対応する初期化終了アドレスを個々に設定しておくことなく、初期化条件の種類に対応する記憶領域を初期化することができるので、複数種類の初期化を行うためのプログラム容量を削減できる。
本発明の請求項6に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項4または5に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メインデータ記憶手段には、記憶領域を特定するアドレスが割り当てられているとともに、
前記初期化手段は、初期化条件の種類に対応して前記メインデータ記憶手段における初期化開始アドレスと該初期化開始アドレスに対して初期化される記憶領域のサイズが設定された初期化領域設定手段を含み、前記初期化条件が成立したときに、該初期化条件の種類に対応して前記初期化領域設定手段に設定された初期化開始アドレスから該初期化アドレスに対して設定されたサイズの記憶領域を初期化する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、初期化条件の種類に対応する初期化開始アドレスとその際初期化される記憶領域のサイズのみを設定しておくことで、初期化条件の種類に対応する初期化終了アドレスを個々に設定しておくことなく、初期化条件の種類に対応する記憶領域を初期化することができるので、複数種類の初期化を行うためのプログラム容量を削減できる。
本発明の請求項7に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜6のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段は、前記初期化手段による前記メインデータ記憶手段の記憶領域の初期化中において全ての割込処理を禁止する割込処理禁止手段を含む、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、メインデータ記憶手段に記憶されているデータを初期化している最中に電断信号が検出されても、電断時割込処理が実行されないので、例えば、初期化が完全に終了する前の段階で電断処理が行われることにより、初期化されるべきデータのうち初期化されたデータと初期化されていないデータとが混在してしまい、電断復旧時に電断前の制御状態へ正常に復帰させることができなくなってしまう等の不具合を防止できる。
本発明の請求項8に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜7のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メインデータ記憶手段における前記未使用領域及び/または前記未使用スタック領域を含む全ての記憶領域のデータを所定の演算方法にて計算する全データ演算手段を備え、
前記電断時割込処理実行手段は、前記電断処理において前記全データ演算手段による計算結果を特定の値とするための調整用データを算出し、該算出した調整用データを前記メインデータ記憶手段に格納する処理を実行し、
前記メイン制御状態復帰処理手段は、前記メイン制御手段の起動時に前記全データ演算手段による計算結果が前記特定の値か否かを判定し、該全データ演算手段による計算結果が前記特定の値であると判定したことを条件に、前記メイン制御状態復帰処理を実行する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、電断からの復旧時において、メインデータ記憶手段における未使用領域及び/または未使用スタック領域を含む全ての記憶領域に格納されているデータを所定の演算方法にて計算した結果が特定の値か否かを判定している。すなわちメインデータ記憶手段における未使用領域及び/または未使用スタック領域を含む全ての記憶領域に格納されているデータに基づいて計算された内容に基づいて、メインデータ記憶手段のデータが正常か否かを判定しているので、当該判定を正確にかつ簡便に行うことができる。
本発明の請求項9に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜8のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータは、複数種類の割込を発生させることが可能であり、
前記メイン制御手段は、前記複数種類の割込のうち未使用の割込が発生したときに、割込前の処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行する未使用割込処理実行手段を含む、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、未使用の割込が発生したときでも、すぐに割込前の処理に復帰することとなるので、ノイズ等によって未使用の割込が発生してもマイクロコンピュータが暴走してしまうといった不具合を防止できる。
本発明の請求項10に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜9のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段は、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、遊技球の付与を伴う小役入賞及び遊技状態の移行を伴う特別入賞を含む予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
前記複数種類の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲が特定可能となるように定められた範囲特定データを記憶する範囲特定データ記憶手段と、
を含み、
前記範囲特定データ記憶手段は、前記範囲特定データとして、前記特別入賞及び前記小役入賞の双方の発生を同時に許容する旨を決定することとなる判定値の範囲を特定可能な重複範囲特定データを記憶し、
前記事前決定手段は、前記範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記判定領域に入力された判定用数値データが含まれるか否かによって前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、判定領域に入力された判定用数値データが、重複範囲特定データにより特定される判定値の範囲に含まれる場合には、事前決定手段により特別入賞及び小役入賞の双方の発生を同時に許容する旨が決定されることとなるため、ゲームの結果として小役入賞が発生した場合に、特別入賞の発生が許容されていることに対して期待が持てる。また、特別入賞及び小役入賞について1つの許容判定手段により判定できるので、事前決定手段による処理を簡素化することができる。
また、前記範囲特定データ記憶手段は、前記範囲特定データとして、前記特別入賞のみの発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲を特定可能な単独範囲特定データと、前記特別入賞及び前記小役入賞の双方の発生を同時に許容する旨を決定することとなる判定値の範囲を特定可能な重複範囲特定データと、を記憶するようにしても良く、このようにすれば、ゲームの結果として小役入賞が発生しなかった場合でも、特別入賞の発生が許容されていることが否定されないので、このような状況においても特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、前記範囲特定データ記憶手段は、前記範囲特定データとして、前記小役入賞のみの発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲を特定可能な単独範囲特定データと、前記特別入賞及び前記小役入賞の双方の発生を同時に許容する旨を決定することとなる判定値の範囲を特定可能な重複範囲特定データと、を記憶するようにしても良く、このようにすれば、ゲームの結果として小役入賞が発生した場合でも、特別入賞の発生が許容されていることが否定されないので、このような状況においても特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
本発明の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項10に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段は、前記事前決定手段により前記特別入賞の発生を許容する旨が決定され、該決定により発生が許容された特別入賞が発生しなかったときに、当該決定を次ゲーム以降に持ち越す決定持越手段を更に含み、
前記許容判定手段は、前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されている場合において、前記判定領域に入力された判定用数値データが、前記範囲特定データ記憶手段に記憶されている前記重複範囲特定データにより特定される判定値の範囲に含まれる場合に、前記小役入賞のみの発生を許容する旨、または前記特別入賞の発生も前記小役入賞の発生も許容しない旨を示していると判定する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別入賞の発生を許容する旨が持ち越されているゲームにおいては、重複判定値データにより特定される判定値の範囲が、小役入賞のみの発生が許容される範囲、または特別入賞の発生も小役入賞の発生も許容されない範囲として処理されるので、特別入賞の発生を許容する旨が持ち越されているゲームであっても、複数の特別入賞が重複して許容されることがない。
本発明の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項10に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段は、前記事前決定手段により前記特別入賞の発生を許容する旨が決定され、該決定により発生が許容された特別入賞が発生しなかったときに、当該決定を次ゲーム以降に持ち越す決定持越手段を更に含み、
前記範囲特定データ記憶手段は、
前記範囲特定データとして、前記特別入賞及び前記小役入賞の双方の発生を同時に許容する旨を決定することとなる判定値の範囲を特定可能な重複範囲特定データを記憶する第1の範囲特定データ記憶手段と、
前記範囲特定データとして、前記特別入賞を除く入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲を特定可能な範囲特定データのみを記憶する第2の範囲特定データ記憶手段と、
を含み、
前記許容判定手段は、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されていない場合において、前記第1の範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記判定領域に入力された判定用数値データが含まれるか否かによって前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定し、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されている場合において、前記第2の範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記判定領域に入力された判定用数値データが含まれるか否かによって前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別入賞の発生を許容する旨が持ち越されているゲームにおいては、特別入賞を除く入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲を特定可能な範囲特定データのみを記憶する第2の範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、判定用数値データが含まれるか否かによって前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かが判定されるので、特別入賞の発生を許容する旨が持ち越されているゲームであっても、複数の特別入賞が重複して許容されることがない。
本発明の請求項11に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜9のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段は、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、遊技球の付与を伴う小役入賞及び遊技状態の移行を伴う特別入賞を含む予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
前記小役入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲が特定可能となるように定められた範囲特定データを記憶する小役入賞用範囲特定データ記憶手段と、
前記特別入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲が特定可能となるように定められた範囲特定データを記憶する特別入賞用範囲特定データ記憶手段と、
を含み、
前記事前決定手段が前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲は、前記事前決定手段が前記小役入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲と重複する判定値の範囲を含み、
前記事前決定手段は、
前記小役入賞用範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記判定領域に入力された判定用数値データが含まれるか否かによって前記小役入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する小役入賞許容判定手段と、
前記特別入賞用範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記小役入賞許容判定手段が判定に用いるのと同一の前記判定用数値データが含まれるか否かによって前記特別入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する特別入賞許容判定手段と、
を含み、
該事前決定手段は、
前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方によって入賞の発生を許容する旨を示しているか否かの判定を行い、
前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方が入賞の発生を許容する旨を示していると判定した場合に前記小役入賞及び前記特別入賞双方の発生を許容する旨を決定する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、判定領域に入力された判定用数値データが、重複範囲特定データにより特定される判定値の範囲に含まれる場合には、事前決定手段により特別入賞及び小役入賞の双方の発生を同時に許容する旨が決定されることとなるため、ゲームの結果として小役入賞が発生した場合に、特別入賞の発生が許容されていることに対して期待が持てる。
また、前記事前決定手段が前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲は、前記事前決定手段が前記小役入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲と重複しない判定値の範囲も含み、前記事前決定手段は、前記特別入賞許容判定手段のみが入賞の発生を許容する旨を示していると判定した場合に前記特別入賞のみの発生を許容する旨を決定し、前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方が入賞の発生を許容する旨を示していると判定した場合に前記小役入賞及び前記特別入賞双方の発生を許容する旨を決定するようにしても良く、このようにすれば、ゲームの結果として小役入賞が発生しなかった場合でも、特別入賞の発生が許容されていることが否定されないので、このような状況においても特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、前記事前決定手段が前記小役入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲は、前記事前決定手段が前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲と重複しない判定値の範囲を含み、前記事前決定手段は、前記小役入賞許容判定手段のみが入賞の発生を許容する旨を示していると判定した場合に前記小役入賞のみの発生を許容する旨を決定し、前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方が入賞の発生を許容する旨を示していると判定した場合に前記小役入賞及び前記特別入賞双方の発生を許容する旨を決定するようにしても良く、このようにすれば、ゲームの結果として小役入賞が発生した場合でも、特別入賞の発生が許容されていることが否定されないので、このような状況においても特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
本発明の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項11に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段は、前記事前決定手段により前記特別入賞の発生を許容する旨が決定され、該決定により発生が許容された特別入賞が発生しなかったときに、当該決定を次ゲーム以降に持ち越す決定持越手段を更に含み、
前記事前決定手段は、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されていない場合に、前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方によって入賞の発生を許容する旨を示しているか否かの判定を行い、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されている場合に、前記小役入賞許容判定手段のみによって入賞の発生を許容する旨を示しているか否かの判定を行う、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別入賞の発生を許容する旨が持ち越されているゲームにおいては、小役入賞許容判定手段のみによって入賞の発生を許容する旨を示しているか否かが判定されるので、特別入賞の発生を許容する旨が持ち越されているゲームであっても、複数の特別入賞が重複して許容されることがない。また、特別入賞の発生を許容する旨が持ち越されているゲームにおいては、小役入賞許容判定手段による判定のみを行えば良いので、事前決定手段による処理を簡素化することができる。
本発明の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項11に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段は、前記事前決定手段により前記特別入賞の発生を許容する旨が決定され、該決定により発生が許容された特別入賞が発生しなかったときに、当該決定を次ゲーム以降に持ち越す決定持越手段を更に含み、
前記事前決定手段は、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されているか否かに関わらず、前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方によって入賞の発生を許容する旨を示しているか否かの判定を行い、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されている場合に、前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方が入賞の発生を許容する旨を示していると判定した場合に、前記小役入賞許容判定手段が発生を許容する旨を示していると判定した小役入賞のみの発生を許容する旨を決定する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別入賞の発生を許容する旨が持ち越されているゲームにおいては、小役入賞許容判定手段及び特別入賞許容判定手段の双方が入賞の発生を許容する旨を示していると判定した場合でも、小役入賞許容判定手段が発生を許容する旨を示していると判定した小役入賞のみの発生を許容する旨が決定されるので、特別入賞の発生を許容する旨が持ち越されているゲームであっても、複数の特別入賞が重複して許容されることがない。
本発明の請求項12に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜11のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段は、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
いずれかの入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記複数種類の許容段階に共通して記憶するとともに、前記許容段階に共通して判定値データが記憶されていない入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データ記憶手段と、
を含み、
前記事前決定手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、判定値データ記憶手段には、いずれかの入賞について複数種類の許容段階に共通して判定値データが記憶されているので、このように複数種類の許容段階に共通して判定値データが記憶される入賞については、判定値データの記憶に必要な記憶容量が少なくて済むようになる。すなわち入賞の発生を許容するか否かの決定のために必要な判定値データのデータ量を抑えることができる。
尚、判定値データを許容段階の種類に応じて個別に記憶するとは、必ずしも許容段階の種類の数だけ個別に判定値データを記憶するものだけを意味するものではなく、全ての許容段階の種類に共通して判定値データを記憶するのでなければ、これに含まれるものとなる。例えば、許容段階の種類が6種類(第1段階〜第6段階)ある場合、第1〜第3段階までは共通、第4〜第6段階までは共通といった場合も、判定値データを許容段階の種類に応じて個別に記憶するものとなる。
また、前記許容段階設定手段により設定可能な複数種類の許容段階は、前記事前決定手段が入賞の発生を許容する割合がその全ての種類において互いに異なっていなければならないというものではなく、一部の種類における前記許容する割合が他の種類における前記許容する割合と異なっていれば良い。もっとも、全ての種類において異なっていることを妨げるものではない。
また、前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データとは、判定値の数そのものであっても良いし、判定値の範囲を定義することによって判定値の数を示すデータであっても良い。
また、前記事前決定手段が、複数種類の入賞の発生を同時に許容する旨を決定する場合と、いずれかの種類の入賞の発生を単独で許容する旨を決定する場合と、を含む場合に、前記判定値データ記憶手段は、判定値データを入賞の種類毎に記憶するものに限らず、複数種類の入賞の発生を同時に許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データと、いずれかの種類の入賞の発生を単独で許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データと、を個別に記憶するようにしても良い。
本発明の請求項13に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項12に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記判定値データ記憶手段は、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして異なる判定値の数を示す異数判定値データと、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データとを、前記入賞の種類に応じて記憶する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、判定値データ記憶手段には、いずれかの入賞について複数種類の許容段階に共通して判定値データが記憶されているとともに、他の入賞について許容段階の種類に応じたデータが個別に記憶されており、この中には、許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データも含まれている。判定値データは、許容段階に応じて事前決定手段が各々の入賞の発生を許容する旨を決定する確率を決定するものとなるが、開発用の機種においては、この判定値データを微妙に調整しながらシミュレーションを行っていくのが通常である(当初の判定値データを異なるものとしておく場合と、同じものとしておく場合とがあり得る)。そして、シミュレーションの結果で得られた適切な判定値データを量産用の機種に適用するものとしている。ここで、許容段階に応じて判定値データを変化させながらシミュレーションを行った結果として許容段階に関わらずに判定値データが同じものとなったとしても、そのような種類の入賞は、そのまま許容段階の種類に応じて個別に判定値データを記憶させておけば良い。
また、当初は許容段階の種類に応じて個別に同一の判定値を示す同数判定値データとして判定値データを記憶させておいた場合、シミュレーションの結果により当初登録しておいた判定値データのままでよければ、そのまま同数判定値データとして判定値データ記憶手段に記憶させておくことができる。シミュレーションの結果として当初登録しておいた判定値データで問題があったときには、許容段階に応じて判定値データを変化させ、異数判定値データとして判定値データ記憶手段に記憶させることができる。このため、開発用の機種における判定値データの記憶態様を量産用の機種においてそのまま転用することができるので、最初の設計段階から量産用の機種に至るまでの開発を容易に行うことができる。
本発明の請求項14に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜13のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段は、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
前記複数種類の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを記憶する判定値データ記憶手段と、
を含み、
前記事前決定手段は、前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定するとともに、
前記遊技球を用いたスロットマシンは、
所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、
遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、
前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの数値データとして入力する入力手段と、
を更に備え、
前記数値データ入力手段は、前記特定領域に入力されたnビットの数値データのうちの特定のビットのデータと、該数値データのうちの他のビットのデータを入れ替えて、該入れ替えを行ったnビットの入替数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、カウンタ回路から抽出したnビット配列のデータ信号に対応した数値データに対して、入替手段によって特定のビットのデータと他のビットのデータを入れ替えた入替数値データを、判定用数値データとして入力するものとしている。このため、賞の発生を許容するか否かを決定するために用いる判定値をバラつかせなくても、その判定に用いる判定用数値データの周期性を失わせることができる。これにより、入賞の種類毎に判定値の数を示す判定値データを用いることで入賞の種類毎に判定値が固まってしまっても、遊技者による狙い打ちの防止を図ることができるようになる。また、特定のビットの入れ替えだけで、入力手段が入力した数値データの周期性を失わせることができ、特別な回路を設けることなく、処理負荷がそれほど大きくならない。
本発明の請求項15に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜14のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段は、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
前記複数種類の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを記憶する判定値データ記憶手段と、
を含み、
前記事前決定手段は、前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定するとともに、
前記遊技球を用いたスロットマシンは、
所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、
遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、
前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段と、
所定のタイミングで第2の数値データを更新する数値更新手段と、
前記所定の抽出条件が成立することにより、前記数値更新手段が更新する第2の数値データを抽出する数値抽出手段と、
上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段と、
を更に備え、
前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと前記下位jビ
ットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2の数値データを用いて第1の数値データに対してそのまま演算を行うのではなく、第1の数値データの上位kビットに対して演算を行うことにより演算結果数値データが示す数値のバラツキが大きくなる。このため、入賞の発生を許容するか否かを決定するために用いる判定値をバラつかせなくても、その判定に用いる判定用数値データの周期性を失わせることができる。これにより、入賞の種類毎に判定値の数を示す判定値データを用いることで入賞の種類毎に判定値が固まってしまっても、遊技者による狙い打ちの防止を図ることができるようになる。また、数値更新手段からの第2の数値データの抽出と上位kビットに対する演算だけで、入力手段が入力した第1の数値データの周期性を失わせることができ、特別な回路を設けることなく、処理負荷がそれほど大きくならない。
本発明の請求項16に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜15のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段は、
前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
前記複数種類の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを記憶する判定値データ記憶手段と、
を含み、
前記事前決定手段は、前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定するとともに、
前記遊技球を用いたスロットマシンは、
所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、
遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、
前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段と、
所定のタイミングで第2の数値データを更新する第1の数値更新手段と、
所定のタイミングで前記第2の数値データとは異なる第3の数値データを更新する第2の数値更新手段と、
予め定められた抽出条件が成立することにより、前記第1の数値更新手段から第2の数値データを抽出する第1の数値抽出手段と、
所定の抽出条件が成立することにより、前記第2の数値更新手段から第3の数値データ
を抽出する第2の数値抽出手段と、
上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記第1の数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行い、下位jビットに対して前記第2の数値抽出手段が抽出した第3の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段と、
を更に備え、
前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと該演算後の下位jビットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2の数値データを用いて第1の数値データに対してそのまま演算を行うのではなく、第1の数値データの上位kビットに対しても演算を行うことにより演算結果数値データが示す数値のバラツキが大きくなる。下位jビットに対しても演算を行うことによりバラツキが更に大きくなる。このため、入賞の発生を許容するか否かを決定するために用いる判定値をバラつかせなくても、その判定に用いる判定用数値データの周期性を失わせることができる。これにより、入賞の種類毎に判定値の数を示す判定値データを用いることで入賞の種類毎に判定値が固まってしまっても、遊技者による狙い打ちの防止を図ることができるようになる。また、第1、第2の数値更新手段からの第2、第3の数値データの抽出と上位kビット及び下位jビットに対する演算だけで、入力手段が入力した第1の数値データの周期性を失わせることができ、特別な回路を設けることなく、処理負荷がそれほど大きくならない。
尚、請求項14〜16において、前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データとは、判定値の数そのものであっても良いし、判定値の範囲を定義することによって判定値の数を示すデータであっても良い。
また、請求項14〜16において、前記事前決定手段が、複数種類の入賞の発生を同時に許容する旨を決定する場合と、いずれかの種類の入賞の発生を単独で許容する旨を決定する場合と、を含む場合に、前記判定値データ記憶手段は、判定値データを入賞の種類毎に記憶するものに限らず、複数種類の入賞の発生を同時に許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データと、いずれかの種類の入賞の発生を単独で許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データと、を個別に記憶するようにしても良い。
本発明の請求項17に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜16のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記制御情報送信手段は、前記制御情報の送信後、所定の送信規制時間が経過するまで新たな制御情報の送信を禁止する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、複数の制御情報を連続して送信する場合でも、送信規制時間以上の間隔を空けて送信されるため、サブ制御手段が制御情報を確実に受信するための時間を担保できる。
本発明の請求項18に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜17のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記電断検出手段が前記所定の電力の状態として監視する監視電圧を生成する監視電圧生成手段を備え、
前記電断検出手段は、前記監視電圧を監視し、該監視電圧が所定値以下となったときに前記電断信号を出力するとともに、
前記遊技球を用いたスロットマシンは、該遊技球を用いたスロットマシンに搭載された電気部品に対して供給される電源電圧を前記監視電圧とは別個に生成する電源電圧生成手段を更に備える、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、電断検出手段が監視する監視電圧が他の電気部品の駆動によって不安定化することを回避できるので、電源の誤検出を防止できる。
本発明の請求項19に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜18のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記サブ制御手段は、
該サブ制御手段が動作を行うためのデータを記憶するとともに、電力供給が停止しても記憶されているデータを保持することが可能なサブデータ記憶手段と、
前記サブ制御手段の起動時に、前記サブデータ記憶手段に記憶されているデータに基づいて該サブ制御手段の制御状態を復帰させるサブ制御状態復帰処理を実行するサブ制御状態復帰処理手段と、
を含み、
前記遊技球を用いたスロットマシンは、前記電断検出手段により前記電断信号が出力された時点から少なくとも前記制御情報送信手段が前記制御情報を送信する処理を実行するタイマ割込処理の間隔以上の時間にわたり前記サブ制御手段を駆動させるのに最低限必要な電力供給を維持するサブ駆動電力供給維持手段を備える、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、制御情報の送信中に電断が検出された場合でも、該制御情報の送信が完了してからメイン制御手段の電断処理を行うことができるとともに、サブ制御手段は、電源断の検出時に送信された制御情報を駆動が停止する前に確実に受信し、かつ受信した制御情報をサブデータ記憶手段に記憶することができる。
尚、前記サブ制御手段の起動時とは、前記遊技球を用いたスロットマシンへの電力供給が開始されたこと(電源投入)に伴いサブ制御手段が起動するときや、サブ制御手段に不具合(一定時間以上の動作の停止等)が生じたことに伴うリセット信号の入力によりサブ制御手段が再起動するときが該当する。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、遊技島に固定される基枠1a(図4参照)と、この基枠1aの側端に回動自在に枢支された本体枠1b(図4参照)と、更にこの本体枠1bの側端に回動自在に枢支された前面扉1cと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の本体枠1bの内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「赤7」(図中黒色の7)、「青7」(図中網かけの7)、「白7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図10参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
図1に示すように、前面扉1cにおける透視窓3の下方位置には、ゲームに使用するパチンコ球及び払出装置200から払い出されたパチンコ球を貯留する(待機させる)ための上皿26が設けられた操作台4が前方に向けて膨出するように形成されており、その下方には、上皿26から溢れたパチンコ球や上皿26から返却されたパチンコ球を貯留する下皿25が設けられている。尚、下皿25の底面には、下皿25に貯留されたパチンコ球を取り出すための取出口25aが形成されており、下皿25の前部に設けられたレバー25bのスライド操作により取出口25aを閉塞するシャッタ25cを開放することで、下皿25に貯留されたパチンコ球が下皿25の下方に配置される図示しない球箱等に流出し、下皿25に貯留されたパチンコ球を容易に取り出すことができるようになっている。
また、操作台4の上面には、上皿26からパチンコ球1球の取込を指示する際に操作される1球取込スイッチ5及び上皿26から遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施例では後述の通常遊技状態及び小役ゲームにおいては3、後述のレギュラーボーナスにおいては1)を設定するのに必要な数のパチンコ球の取込を指示する際に操作されるMAXBETスイッチ6、取込済球を精算して上皿26に返却させる際、または上皿26に貯留されているパチンコ球及び後述する取込装置100内のパチンコ球を下皿25に返却させる際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、並設されたカードユニット400に受付中のプリペイドカードから読み出された有価価値の残額が表示される残額表示器28、残額表示器28に表示された有価価値の残額の範囲でパチンコ球の貸出を受ける際に操作される球貸スイッチ29、並設されたカードユニット400に受付中のプリペイドカードを返却させる際に操作される返却スイッチ30、がそれぞれ配設されているとともに、操作台4の前面には、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが配設されている。
また、MAXBETスイッチ6には、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作によるパチンコ球の取込操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図10参照)が内蔵されており、精算スイッチ10には、後述する取込準備球通路110(図6参照)内にパチンコ球が残存している旨を点灯により報知する残存球報知LED114(図10参照)が内蔵されており、ストップスイッチ8L、8C、8Rには、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図10参照)がそれぞれ内蔵されている。
また、前面扉1cにおける透視窓3と操作台4の間には、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作により取り込まれて賭数の設定に使用された使用済球数と取り込まれたもの最小単位の賭数を設定する際に必要な単位球数(本実施例では5球)に満たないために未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数との合算値である取込済球数や入賞の発生に伴う賞球数のうち既に払い出された払出済球数が表示される取込済球/払出済球表示器11、後述するビッグボーナス中の総賞球数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、パチンコ球の取込が可能な状態を点灯により報知する取込要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、前面扉1cにおける操作台4の上部位置には、上皿26に貯留されているパチンコ球を、後述する取込装置100を経由させることなく球抜き通路120を介して下皿25に返却させる際に操作される球抜きレバー31が設けられている。
図3に示すように、上皿26は操作台4の上面に凹設され、上面が開放されており、パチンコ球を貯留する(待機させる)ための凹状の貯留部26aと、貯留部26aから取込装置100に向けて流下するパチンコ球を整流する帯状の整流部26bと、から構成されている。貯留部26aは、遊技者がパチンコ球を投入可能なように、スロットマシン1の前後方向(図3中上下方向)に向けて広がるように幅広に形成されており、その底面は右側の取込装置100に向けて下方に傾斜する傾斜面とされている。また、この貯留部26aは、操作台4の上面に、スロットマシン1の前面を正面から見て左側の端部、すなわち、スロットマシン1の前面の左右方向中央位置(図3中1点鎖線で示す中央線Pの位置)よりも左側の領域に形成されている。
一方、整流部26bは、貯留部26aの右側端部から右側の取込装置100の上方位置に向けて左右方向に延びるように延設され、その前後幅は貯留部26aの前後幅よりも短寸な細長帯状に形成され、底面は右側の取込装置100に向けて下方に傾斜する傾斜面とされている。また、整流部26bには、左右方向を向く整流板が前後幅方向に向けて2枚立設され、これら整流板により3条の整流通路がそれぞれ形成されており、貯留部26aに貯留されたパチンコ球は3条に分流されて取込準備球通路110に流入し、取込装置100に供給されるようになっている。
このように本実施例では、上皿26に貯留されたパチンコ球が整流部26bで3条に分流されて取込装置100に供給されるため、上皿26から取込装置100へのパチンコ球の供給速度を向上させることが可能となり、これにより取込装置100によるパチンコ球の取込速度も向上させることができる。尚、本実施例では3条の整流通路にて構成されているが、2条または4条以上の通路としても良い。
また、図3、図6及び図7に示すように、整流部26bの下流部、すなわち、上皿26から流入したパチンコ球を取込装置100に導いて供給するための取込準備球通路110との連設部には、整流部26bを流下するパチンコ球を球抜き通路120内に流出させるための流出口121が形成されている。流出口121は、球抜きレバー31のスライド操作に連動して開閉するように設けられた開閉シャッタ122により開閉されるようになっており、該開閉シャッタ122を開放することで、上皿26のパチンコ球は流出口121から球抜き通路120内を流下し、後述する返却球誘導通路109に合流して払出口9から排出され、下皿25に返却されるようになっている。すなわち、球抜きレバー31の操作により開閉シャッタ122を開閉させることで、上皿26のパチンコ球の流路を取込装置100に連通する取込準備球通路110側または下皿25に連通する球抜き通路120及び返却球誘導通路109側のいずれかに切り換わるとともに、開閉シャッタ122を開放させることで、上皿26のパチンコ球は、取込装置100を経由することなく下皿25に返却される。尚、流出口121の近傍には、流出口121を開放する開放位置に位置している開閉シャッタ122を検出するための開閉シャッタ検出スイッチ123(図10参照)が設けられている。
また、1球取込スイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10は、図3に示すように、操作台4の上面における前記中央線Pよりも右側の領域にそれぞれ配設されている。つまり、中央線Pを基準として、操作台4の上面における貯留部26aの配設位置と反対側に配設されており、貯留部26aと1球取込スイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10とは、操作台4の上面における左右方向の両端部側にそれぞれ互いに所定距離離間して配設されていることになる。
よって、遊技者は、図3中点線で示されるように、例えばストップスイッチ8L、8C、8Rを操作する右手Rにて、1球取込スイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10を操作することができ、反対側の左手Lにて、例えば下皿25等に貯留されたパチンコ球を、上皿26における貯留部26aに投入(補給)することができる。これにより遊技者によるゲーム操作と貯留部26aへのパチンコ球の取込操作とを左右の手で効率よく行うことができるため、ゲームを進行するための操作性が効果的に向上する。
上皿26は、上面が開口する皿状に形成されていることで、貯留されているパチンコ球を上方から手で取り出すことができるようになっているとともに、下流側の整流部26bを流下したパチンコ球は、操作台4の内部に配置される取込準備球通路110内を流下し、同じく操作台4の内部に配置された後述の取込装置100に誘導されるようになっている。つまり、取込準備球通路110内に流入したパチンコ球は、後述する残存球透視窓130を除き、外部から視認不能となるとともに、手で取り出すことができない構造とされている。
前面扉1cの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23(図10参照)、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24(図10参照)、が設けられているとともに、特に、操作台4の内部には、図1に示すように、上皿26から供給されたパチンコ球を内部に取り込むための取込装置100が設けられている。
取込装置100には、図6〜図8に示すように、取込準備球通路110の各条に対応して球切り用の3つのスプロケット106が水平方向に向けて並設されている。このスプロケット106の外周には2カ所の切欠が形成されており、これらスプロケット106が取込モータ101の駆動により回転されることで切欠内に入り込んだパチンコ球が1球ずつ下方に排出されるようになっている。また、各条に対応したスプロケット106各々の切欠は、円周方向に対する配置位置が互いに異なるように(3つのスプロケット106の6つの切欠が60度間隔で配置されるように)配置されており、3つのスプロケット106が同期回転することでパチンコ球が各スプロケット106毎に排出されるようになっている。
尚、特に図7に示すように、3条の取込準備球通路110のうちの2条の取込準備球通路110からスプロケット106に供給されたパチンコ球は、2つのスプロケット106にてそれぞれ排出された後、下流側において合流して後述する取込球誘導通路108または返却球誘導通路109に流下するようになっている。
また、本実施例においては、取込準備球通路110及び取込装置100の外形を構成するケース部材は、全て透明な合成樹脂材にて形成されており、取込準備球通路110及び取込装置100内を流下するパチンコ球を、後述する残存球透視窓130を透して外部から視認することができるように構成されている。
スプロケット106の下方には、振分ソレノイド102の励磁または解除により揺動し、スプロケット106の回転により排出されたパチンコ球の流下通路を、取込球誘導通路108または返却球誘導通路109のいずれか一方に切り替えるための流路切替弁107が設けられている。
流路切替弁107は、取込球誘導通路108及び返却球誘導通路109の上流側において、2条の通路それぞれに配置される2つの流路切替弁107、107にて構成されており、これら2つの流路切替弁107、107の下端は、振分ソレノイド102の伸縮軸102aの先端に中心部が軸支されたリンク部材124の下端に一端側が連結され、2条の通路にわたって水平方向に延びる揺動軸107aに固着されている。よって、図6及び図7に示すように、振分ソレノイド102の励磁または解除により伸縮軸102aが伸縮することで、リンク部材124が軸部を中心に回動して揺動軸107aを軸心周りに回動させるため、流路切替弁107、107が揺動軸107aを中心に揺動することになる。また、振分ソレノイド102の伸縮軸102aは、励磁されていない状態において該伸縮軸102a周りに環装された図示しないコイルバネにより常時伸張方向に向けて付勢されているため、伸縮軸102aの先端にリンク部材124を介して連結されている流路切替弁107は、振分ソレノイド102が励磁されていない状態(off状態)であるときに、スプロケット106により取り込まれたパチンコ球の流路を取込球誘導通路108側とする位置(図6参照)に向けて常時付勢されている。
また、リンク部材124の上端は、図7に示すように、パチンコ球の流路が返却球誘導通路109に切り替えられたとき、すなわち、流路切替弁107、107が起立姿勢(起立位置)となったときに、振分ソレノイド102の本体近傍に設けられた流路検出スイッチ115にて検出されるようになっている。このように流路検出スイッチ115によるリンク部材124の検出状況によって、流路切替弁107によりパチンコ球の流路が取込球誘導通路108側または返却球誘導通路109側のいずれになっているか、すなわち流路切替弁107によるパチンコ球の実際の流路方向を検出できるようになっている。
また、スプロケット106の回転により排出されたパチンコ球、すなわち、取り込まれたパチンコ球は、スプロケット106とほぼ同じ高さ位置に配置される上流側の第1取込球検出スイッチ104により検出されるようになっている。
詳しくは、第1取込球検出スイッチ104は、流下するパチンコ球に当接することにより回動するように軸支された当接部材125を介してパチンコ球の通過を検出するスイッチである。当接部材125は、図6〜図8に示すように、3条の通路にわたって水平方向に延びる水平軸125aと、該水平軸125aに基端が固着され、先端が通路内に出退自在に設けられた2つの出退片125bと、水平軸125aの一端側に基端が固着された検出片125cとから構成されており、出退片125bの先端が常時通路内に突出するように、図示しないコイルバネにより付勢されている。
このように構成される当接部材125は、図6に示すように、出退片125bがパチンコ球との当接により押圧されて通路から退避することで、検出片125cの先端が第1取込球検出スイッチ104により検出されるため、第1取込球検出スイッチ104による検出状況によりパチンコ球の通過状況を検出することができるようになっている。
また、流路切替弁107の下方における取込球誘導通路108との連結部分には、第2取込球検出スイッチ105が配置されており、スプロケット106の回転により排出され、流路切替弁107により取込球誘導通路108側に振り分けられたパチンコ球が検出されるようになっている。一方、返却球誘導通路109との連結部分には、返却球検出スイッチ103が配置されており、スプロケット106の回転により排出され、流路切替弁107により返却球誘導通路109側に振り分けられたパチンコ球が検出されるようになっている。
これにより、取込球誘導通路108側に取り込まれたパチンコ球は、上流側の第1取込球検出スイッチ104と、下流側の第2取込球検出スイッチ105との2つの検出スイッチにより検出され、返却球誘導通路109側に取り込まれたパチンコ球は、上流側の第1取込球検出スイッチ104と、下流側の返却球検出スイッチ103との2つの検出スイッチにより検出されるようになっている。
特に、取込球誘導通路108側に取り込まれたパチンコ球の通過状況を、上流側に配置される第1取込球検出スイッチ104と、下流側に配置される第2取込球検出スイッチ105との双方の検出スイッチにより検出すること、例えば、スプロケット106の回転により排出されたパチンコ球が上流側の第1取込球検出スイッチ104にて検出されてから下流側の第2取込球検出スイッチ105にて検出されるまでの通過時間を監視することで、電波等による不正が行われている可能性があることや、球詰まり等が発生したこと等を報知することが可能となるとともに、検出順序を監視することで、パチンコ球を逆流させること等による不正な検出を回避することができる。
また、前述のように第1取込球検出スイッチ104は、流下するパチンコ球に当接することにより回動するように軸支された当接部材125を介してパチンコ球の通過を検出するスイッチであるのに対し、第2取込球検出スイッチ105は、パチンコ球の通過を直接検出するスイッチとされており、双方の検出スイッチそれぞれに対応した不正行為を同時に行うことを困難とすることができる。
また、取込準備球通路110の下流側端部、すなわち、スプロケット106の回転が停止したときに取込準備球通路110内に残存するパチンコ球のうち、最下流側のパチンコ球が停留する最下流位置には、該最下流位置に停留するパチンコ球を検出する残存球検出スイッチ113が設けられている。残存球検出スイッチ113は、図8に示すように、3条の通路の左右側方に離間配置される投光部及び受光部からなるフォトセンサにて構成されており、3条の通路のうちいずれかの通路における前記最下流位置に停留するパチンコ球を検出することができるようになっている。
よって、この残存球検出スイッチ113により3条の通路のうちのいずれかの通路の最下流位置にパチンコ球が停留しているか否か、すなわち、誘導経路としての取込準備球通路110内(取込装置100内に形成されている取込準備球通路110を含む)にパチンコ球が残存しているか否かを検出することができるようになっている。本実施例においては、後述するように、球抜きレバー31が操作された後、すなわち、上皿26のパチンコ球の球抜き操作が行われた後に、残存球検出スイッチ113によりパチンコ球が検出されているときに、残存球報知LED114(図3参照)を点灯させることにより取込準備球通路110内(取込装置100内)にパチンコ球が残存している旨が報知されるようになっている。また、残存球検出スイッチ113は、前述したように最下流位置にあるパチンコ球を検出可能な位置に配設されているため、取込準備球通路110内(取込装置100内)に少なくとも1個のパチンコ球が残存していれば、取込準備球通路110内(取込装置100内)にパチンコ球が残存している旨が報知されることとなる。
次に、取込装置100において上皿26から導かれたパチンコ球を賭数を設定するために取り込んで遊技者に返却せずに遊技島に排出する場合には、振分ソレノイド102の励磁が停止した状態とする。この状態では、流路切替弁107が図6に示す状態(位置)であるので、スプロケット106の回転により排出されたパチンコ球が第1取込球検出スイッチ104にて検出された後、取込球誘導通路108側に誘導され、更に第2取込球検出スイッチ105により検出された後、取込球誘導通路108を流下してスロットマシン1の後側に回り込んで、図示しない遊技島内部のアウト球タンクに回収されるようになっている。
また、上皿26のパチンコ球を下皿25に排出(返却)させる場合には、振分ソレノイド102が励磁された状態とする。この状態では、流路切替弁107がコイルバネの付勢力に抗して揺動し、図7に示す状態となるので、スプロケット106の回転により排出されたパチンコ球が第1取込球検出スイッチ104にて検出された後、返却球誘導通路109側に誘導され、更に、返却球検出スイッチ103にて検出された後、返却球誘導通路109を流下して払出口9から下皿25に排出され、遊技者に返却されるようになっている。尚、振分ソレノイド102は、上皿26のパチンコ球を下皿25に排出(返却)させる場合を除き、励磁が停止した状態とされている。すなわち上皿26のパチンコ球を下皿25に排出(返却)させる場合を除き、流路切替弁107が図6に示す状態とされ、スプロケット106の回転により排出されたパチンコ球の流路方向が取込球誘導通路108側となるようになっている。
また、返却球誘導通路109における下皿25の近傍位置には、通路内の球詰りを検出する返却球詰まり検出スイッチ111(図1、図10参照)が設けられており、例えば、下皿25が満タンのために返却球誘導通路109が球詰りを起こしていることを検出できるようになっている。
前述した取込装置100、取込準備球通路110、球抜き通路120、取込球誘導通路108、返却球誘導通路109、及び払出球誘導通路208の下部前方は、操作台4及び該操作台4の下方前面を形成するカバーパネル4a(図1参照)により被覆されており、特に取込準備球通路110や取込装置100内に流入したパチンコ球を取り出すことができない構造とされている。操作台4の上面における取込装置100の上方位置近傍には、図3に示すように、取込準備球通路110(取込装置100内)内に残存しているパチンコ球、詳しくは、球抜きレバー31の操作が行われて上皿26のパチンコ球が球抜き通路120を介して球抜きした後においても取込準備球通路110に残存し、カバーパネル4aの内部に進入して視認不能となったパチンコ球を視認するための透明パネルからなる透光部としての残存球透視窓130が形成されている。
前述したように取込準備球通路110及び取込装置100のケースカバーは透明樹脂材にて形成されているため、遊技者は残存球透視窓130を透して取込準備球通路110内(取込装置100内)にパチンコ球が残存しているか否かをスロットマシン1の外部から目視により確認することができる。よって遊技者は、取込準備球通路110内にパチンコ球が残存しているときにはその旨を確実に認識することができるため、取込準備球通路110内にパチンコ球が残存しているにも関わらず遊技を終了して遊技者が不利益を被ることを回避することができる。
図1及び図4に示すように、本体枠1bにおいて、上皿26よりも上方位置には、当該スロットマシン1が設置される遊技島等から供給されたパチンコ球を上皿26に払い出すための払出装置200が設けられている。尚、払出装置200から払い出されたパチンコ球は、払出装置200から下方に向けて延設された払出球誘導通路208を流下して、上皿26における貯留部26a側に形成された連通口13から上皿26に払い出されるようになっている。また、払出球誘導通路208は、連通口13から更に下方の下皿25に向けて延設されており、上皿26が満タンのため上皿26から溢れた余剰球は払出球誘導通路208を流下して払出口9から下皿25に払い出されるようになっている。
また、本体枠1bには、前面扉1cの透視窓3に面して、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図10参照)、各リール2L、2C、2Rの基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33(図10参照)からなるリールユニット(図示略)が設けられているとともに、その下方には、前面扉1c側に面して電源ユニット(図示略)が設けられている。この電源ユニットの前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36(図10参照)、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37(図10参照)、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38(図10参照)、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39(図10参照)、がそれぞれ配設されている。前面扉1cを開放することにより、電源ユニットの前面側に配設された打止スイッチ36、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が、スロットマシン1の前方から操作できるようになっている。
また、本体枠1bには、遊技の制御を行う遊技制御基板40、パチンコ球の払出制御を行う払出制御基板60、演出の制御を行う演出制御基板90、スロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源を生成し、各部に供給する電源基板75が設けられている。
これら各基板のうち、遊技制御基板40及び払出制御基板60は、図4に示すように、透明な合成樹脂材にて形成される1つの収容ケース150内に収容された状態で本体枠1bの背面側に配設されている。また、演出制御基板90は、本体枠1bの前面扉1c側に配設され、電源基板75は、前述した電源ユニット内に収納された状態で配設されている。
遊技制御基板40及び払出制御基板60が収容される収容ケース150は、特に図示はしないが、基板を収容可能なケース本体と、該ケース本体の開口を開閉可能なケースカバーとから構成されており、これらケース本体及びケースカバーそれぞれの左右側辺には、ワンウェイネジ(ドライバーにより一方向にしか回転させることが出来ないネジ)が螺入される複数の封止片が突設されている。
このように構成された収容ケース150は、ケース本体及びケースカバーそれぞれの左右の封止片のうち、例えば左右それぞれ1つの封止片のみにワンウェイネジを螺入するとともに、該ワンウェイネジの先端を更にスロットマシン1の背面に形成された取付孔(図示略)に螺入することで、封止片等の取り付けに関連する取り付け関連部位を破壊しない限り、ケースカバーを開放、かつ、収容ケース150をスロットマシン1から取り外すことができないように取り付けられており、これにより遊技制御基板40及び払出制御基板60に不正な改造等を施したり、不正な基板にすり替える等の不正行為が防止されている。
また、遊技制御基板40及び払出制御基板60は、図5に示すように、互いに並設された状態で1つの収容ケース150内に収容される。その際、これら遊技制御基板40と払出制御基板60とは、互いの対向端辺部に設けられた雄雌のコネクタC1、C2を介して基板対基板接続されている。
このように、遊技制御基板40を収容する収容ケース150内に、払出制御基板60を収容することで、払出制御基板60を収容する収容ケース150と遊技制御基板40を収容する収容ケース150とを各々別個に設ける必要がなく、製造コストを低く抑えられるうえに、収容ケース150内で双方の基板が接続されるので、遊技制御基板40と払出制御基板60の接続ケーブルやコネクタに細工された不正部品が取り付けられてしまうことを効果的に防止できる。
尚、本実施例においては、これら収容ケース150内に収容される遊技制御基板40と払出制御基板60とは、コネクタC1、C2を介して基板対基板接続されているが、ケーブル等を介して配線接続しても良い。この場合、ケース本体に収容されたうちの一方の基板のみを交換する場合等において、一方の配線接続を解除することで一方の基板のみを容易に取り出すことができる。
図1及び図4に示すように、スロットマシン1に供給されたパチンコ球は、本体枠1bの背面上部に設けられた補給タンク204に貯留され、補給タンクから延設される球供給通路210を流下して払出装置200に供給されるようになっている。この球供給通路210は特に図示はしないが3条の通路からなり、補給タンク204から流出したパチンコ球は3条の通路それぞれに分流された状態で払出装置200に供給されるようになっている。また、球供給通路210における払出装置200の上方所定高さ位置には各条に対応して供給球検出スイッチ205(図10参照)が設けられており、この供給球検出スイッチ205により払出装置200に供給されるパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。本実施例では、供給球検出スイッチ205が賞球の払出を伴う入賞の発生により払出装置200にて払い出される最大賞球数である75球分の球が供給されていることを検出可能な位置に設けられており、最大賞球数の払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。更に本実施例では、取込装置100にて取り込まれる最大球数が15球であり、精算スイッチ10の操作に基づき払出装置200にて最大15球のパチンコ球が払い出されるが、この場合でも、供給球検出スイッチ205により、精算スイッチ10に基づき払い出すべき球数の払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。更に、本実施例では、カードユニット400からの1回の貸出要求により25球の貸出が要求されるが、この場合でも、供給球検出スイッチ205により、貸出要求に基づき払い出すべき球数の払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かが検出されるようになっている。
払出装置200には、図9に示すように、球供給通路210の各条に対応して、払出モータ201の駆動にて回転するスプロケット206が設けられている。また、スプロケット206の下方には、賞球等の払出に基づきスプロケット206にて排出されたパチンコ球の通過を検出するための払出球検出スイッチ202が設けられており、スプロケット206の回転により排出されたパチンコ球が払出球検出スイッチ202にて検出された後、払出装置200の下部から延設される払出球誘導通路208に排出されるようになっている。
払出球誘導通路208は下皿25まで延設されており、払出装置200から払い出されたパチンコ球は払出球誘導通路208を流下して連通口13から上皿26に払い出されるとともに、上皿26から溢れた余剰球は払出口9から下皿25に払い出されるようになっている。また、払出球誘導通路208における下皿25の近傍位置には、通路内の球詰りを検出する払出球詰まり検出スイッチ112(図1、図10参照)が設けられており、例えば、下皿25が満タンのために払出球誘導通路208が球詰りを起こしているか否かを検出できるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、有価価値が記録されたプリペイドカードを受け付けるカードユニット400と並設されており、前述した球貸スイッチ29の操作に基づくカードユニット400からの要求に応じて、受付中のプリペイドカードに記録された有価価値を用いてパチンコ球の貸出を行うことが可能とされている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、上皿26に貯留されたパチンコ球を用いて賭数を設定する。賭数を設定するには、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。本実施例では、1球取込スイッチ5が操作されると、上皿26に貯留されたパチンコ球からパチンコ球が1球取り込まれ、MAXBETスイッチ6が操作されると、上皿26に貯留されたパチンコ球からその時点で遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定するのに必要な数のパチンコ球が取り込まれる。
尚、このように1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じて賭数を設定するために取込装置100により取り込まれたパチンコ球は、前述したように取込球誘導通路108を流下して、スロットマシン1の内部、すなわち、スロットマシン1における遊技者が対面する側から見て裏側に取り込まれて、前述したように図示しない遊技島内部に設けられたアウト球タンクに排出される。
規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、本実施例では、規定数の賭数として後述する通常遊技状態及びビッグボーナス中の小役ゲームにおいては3が定められており、後述するレギュラーボーナス中においては、1が定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に予め定められた図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた数のパチンコ球(賞球)が払出装置200から払出され、払出球誘導通路208を介して直接上皿26に払い出されて遊技者に対して付与される。
本実施例では、図柄の組み合わせに応じて異なる数の賞球が付与されるようになっている。特に、賭数を1設定するのに単位球数(5球)のパチンコ球が必要であるのに対して、入賞の発生に応じて付与される賞球数は、単位球数(5球)の倍数となる球数に限られず、75球を上限として入賞に応じた任意の球数のパチンコ球を付与することが可能とされており、これら入賞の発生に応じて付与される賞球数を、各入賞に応じてより細かく設定することができるようになっている。
また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図10は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図10に示すように、遊技制御基板40、払出制御基板60、演出制御基板90、電源基板75が設けられており、遊技制御基板40によって主に遊技の制御が行われ、払出制御基板60によってパチンコ球の払出制御が行われ、演出制御基板90によって遊技の進行に応じた演出の制御が行われ、電源基板75によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板75には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された払出制御基板60や演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板75には、打止スイッチ36、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1球取込スイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、リールセンサ33、第1取込球検出スイッチ104、第2取込球検出スイッチ105、返却球検出スイッチ103、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112、流路検出スイッチ115、残存球検出スイッチ113、開閉シャッタ検出スイッチ123、払出球検出スイッチ202等の各種スイッチ類が接続されているとともに、電源基板75を介して前述した打止スイッチ36、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38等の各種スイッチ類が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述した取込済球/払出済球表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、取込要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、リールモータ32L、32C、32R、残存球報知LED114、取込モータ101、振分ソレノイド102等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述の遊技制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、CPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行う遊技制御部41、所定範囲(本実施例では0〜16383)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板75を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うリールモータ駆動回路45、取込モータ101の駆動制御を行う取込モータ駆動回路50、振分ソレノイド102の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号を遊技制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはCPU41aからの初期化命令が一定期間入力されないときにCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
CPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、CPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、CPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、遊技制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
遊技制御部41は、信号入力端子DATAを備えており、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がこれら信号入力端子DATAを介して入力ポートに入力される。これら信号入力端子DATAの入力状態は、CPU41aにより監視されており、CPU41aは、信号入力端子DATAの入力状態、すなわち各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、CPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、割込1〜4の4種類の割込を実行可能であり、各割込毎にカウンタモード(信号入力端子DATAとは別個に設けられたトリガー端子CLK/TRGからの信号入力に応じて外部割込を発生させる割込モード)とタイマモード(CPU41aのクロック入力数に応じて内部割込を発生させる割込モード)のいずれかを選択して設定できるようになっている。
本実施例では、割込1〜4のうち、割込2がカウンタモードに設定され、割込3及び割込4がタイマモードに設定され、割込1は未使用とされている。トリガー端子CLK/TRGは、前述した電断検出回路48と接続されており、CPU41aは電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて割込2を発生させて後述する電断割込処理を実行する。また、CPU41aは、割込3に割り当てられたクロック入力数が第1の規定数に到達する毎、すなわち割込3に割り当てられたクロック入力数が第1の規定数に到達する間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に割込3を発生させて後述するタイマ割込処理(A)を実行するとともに、割込4に割り当てられたクロック入力数が第2の規定数に到達する毎、すなわち割込4に割り当てられたクロック入力数が第2の規定数に到達する間隔(本実施例では、約0.4ms)毎に割込4を発生させて後述するタイマ割込処理(B)を実行する。また、割込1は、未使用に設定されているが、ノイズ等によって割込1が発生することがあり得る。このため、CPU41aは、割込1が発生した場合に、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、割込2、3、4、1の順番で優先して実行するように設定されている。すなわち割込2とその他の割込が同時に発生した場合には、割込2を優先して実行し、割込3と割込4または1が同時に発生した場合には、割込3を優先して実行し、割込4と割込1が同時に発生した場合には、割込4を優先して実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の開始時に、レジスタに格納されている使用中のデータをRAM41cに設けられた後述のスタック領域に一時的に退避させるとともに、当該割込処理の終了時にスタック領域に退避させたデータをレジスタに復帰させるようになっている。
RAM41cには、DRAM(Dynamic RAM)が使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要となる。CPU41aには、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタ41R(図85参照)が設けられている。リフレッシュレジスタ41Rは、8ビットからなり、そのうちの下位7ビットが、CPU41aがROM41bから命令をフェッチする度に自動的にインクリメントされるもので、その値の更新は、1命令の実行時間毎に行われる。
また、遊技制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU41aによりリフレッシュ動作が行われてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施例では、その範囲として0〜16383が定められている。CPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用するが、その詳細については詳しく説明する。また、CPU41aは、前述のタイマ割込処理(A)により、RAM41cの特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
遊技制御部41のCPU41aは、I/Oポート41dを介して払出制御基板60と各種の信号の入出力を行う。尚、遊技制御基板40と払出制御基板60との信号の入出力については、後に説明する。
払出制御基板60には、前述した供給球検出スイッチ205、払出球検出スイッチ202、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112が接続されており、これら接続されたスイッチの検出信号が入力されるようになっている。尚、前述のように払出球検出スイッチ202、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112は、遊技制御基板40及び払出制御基板60の双方に接続されており、これら払出球検出スイッチ202、返却球詰まり検出スイッチ111、払出球詰まり検出スイッチ112の検出信号は、遊技制御基板40及び払出制御基板60の双方に入力されるようになっている。
また、払出制御基板60には、前述した払出モータ201等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、払出制御基板60に搭載された後述の払出制御部61による制御に基づいて駆動されるようになっている。
払出制御基板60には、遊技制御部41と同様にCPU61a、ROM61b、RAM61c、I/Oポート61dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、パチンコ球の払出の制御を行う払出制御部61、払出制御基板60に接続されたスイッチから入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路62、払出モータ201の駆動制御を行う払出モータ駆動回路63、各種LED等の駆動制御を行う表示駆動回路64、電源投入時またはCPU61aからの初期化命令が一定期間入力されないときにCPU61aにリセット信号を与えるリセット回路65、その他の回路等、が搭載されており、CPU61aは、遊技制御基板40から出力される信号や、払出制御基板60に接続されたスイッチからの検出信号を受けて、パチンコ球を払い出す払出制御を行い、接続端子板70を介して接続されたカードユニット400からの要求に応じてパチンコ球を貸し出す貸出制御を行うとともに、払出制御基板60に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
CPU61aは、遊技制御部41のCPU41aと同様に、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。CPU61aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(払出)を実行する。また、CPU61aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、払出制御部61には、遊技制御部41のように停電時においてバックアップ電源が供給されることはなく、停電時においてRAM61cに記憶されているデータは保持されることがない。
遊技制御部41のCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、前面扉1cに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リール2L、2C、2Rの図柄を背後から照射するリールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述の演出制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、遊技制御部41と同様にCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行う演出制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の駆動制御を行う液晶駆動回路92、演出効果LED52の駆動制御を行うランプ駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはCPU91aからの初期化命令が一定期間入力されないときにCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、その他の回路等、が搭載されており、CPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
CPU91aは、遊技制御部41のCPU41aと同様に、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。演出制御部91の割込端子(図示略)は、コマンド伝送ラインのうち、遊技制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、CPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて後述するコマンド受信割込処理を実行する。また、CPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔(約1.12ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(演出)を実行する。また、CPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU91aは、CPU41aとは異なり、ストローブ(INT)信号の入力に基づいて割込が発生した場合には、他の割込に基づく割込処理の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、他の割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。尚、ストローブ(INT)信号の入力に基づいて割込が発生した割込処理の実行中にあっては、他の割込が禁止されるようになっている。
また、演出制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU91aによりリフレッシュ動作が行われてRAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
次に、遊技制御基板40、払出制御基板60、カードユニット400において入出力される信号について説明する。
図11に示すように、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41は、払出制御基板60に対して、遊技制御基板40と払出制御基板60との接続確認を払出制御基板60側で確認するための遊技制御基板接続確認信号を出力する。そして、払出制御基板60に搭載された払出制御部61は、遊技制御基板接続確認信号の検出に基づき遊技制御基板40との接続を確認する。また、遊技制御部41は、払出制御基板60に対して、精算要求または払出要求により払出を指示する球数として0〜100の値を示す球数信号、取込済球数(既に取り込まれた球数のうち賭数の設定に用いられた使用済球数及び未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を合計した球数)の精算を要求する精算要求信号、賞球の払出を要求する払出要求信号を出力する。そして、払出制御部61は、精算要求信号または払出要求信号を検出したときに、その時点で球数信号が示す数のパチンコ球を払い出す払出制御を行う。
一方、払出制御部61は、遊技制御基板40に対して、遊技制御基板40と払出制御基板60との接続確認を遊技制御基板40側で確認するための払出制御基板接続確認信号、カードユニット400と接続されている旨を示すカードユニット接続中信号、精算要求または払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始、動作中、終了を示す動作中信号を出力する。そして、遊技制御部41は、払出制御基板接続確認信号の検出に基づき払出制御基板60との接続を確認し、カードユニット接続中信号の検出に基づき払出制御基板60とカードユニット400との接続を確認し、動作中信号の検出に基づき、払出制御部61によるパチンコ球の払出動作の開始、動作中及び終了を確認する。
カードユニット400は、マイクロコンピュータを搭載した制御ユニットを備える。カードユニット400には、図11に示すように、スロットマシン1に設けられた前述の残額表示器28が接続端子板70を介して接続されており、制御ユニットが搭載するマイクロコンピュータの制御により残額表示器28が駆動されるようになっている。また、図11に示すように、カードユニット400には、スロットマシン1に設けられた前述の球貸スイッチ29や返却スイッチ30が接続端子板70を介して接続されており、これらスイッチの検出信号が制御ユニットに入力されるようになっている。
また、カードユニット400は、カード挿入口から挿入されたプリペイドカードの記録情報の読み出し及び書き込みを行うカードリーダライタを備えており、カードリーダライタは、プリペイドカードから読み出された記録情報を制御ユニットに対して出力するとともに、制御ユニットからの指令に基づき挿入されているプリペイドカードの記録情報の更新等を行う。
図11に示すように、カードユニット400は、スロットマシン1の払出制御基板60(払出制御部61)に対して、カードユニット400が正常に接続されている旨を示すカードユニット接続信号(VL)、カードユニット400による貸出処理の開始及び終了を示すカードユニットREADY信号(BRDY)、パチンコ球の貸出を要求する貸出要求信号(BRQ)を出力する。尚、カードユニット接続信号は、制御ユニットと払出制御基板60との間で通信を行う際の電源でもある。
これに対して、払出制御基板60(払出制御部61)は、カードユニット400に対して、パチンコ球の貸出を行うことが可能な状態を示すスロットマシンREADY信号(SRDY)、BRQに基づくパチンコ球の貸出動作の開始及び完了を示す貸出完了信号(EXS)を出力する。
また、前述のようにスロットマシン1に搭載された残額表示器28、球貸スイッチ29及び返却スイッチ30はカードユニット400に接続されており、残額表示器28は、制御ユニットの制御に基づき出力される残数表示制御信号に基づき駆動されるとともに、球貸スイッチ29の検出信号(貸出操作検出信号)及び返却スイッチ30の検出信号(返却操作検出信号)は、カードユニット400に入力される。そして、カードユニット400に搭載された制御ユニットは、球貸スイッチ29が検出されることで、受付中のプリペイドカードから読み出された有価価値が残存することを条件に前述したBRDYを出力するとともに、前述したBRQを出力し、スロットマシン1に対して貸出単位分(本実施例では25球)パチンコ球の貸出を要求する処理を、残存する有価価値の範囲内で規定回数(本実施例では、10回)行い、返却スイッチ30が検出されることで、受付中のプリペイドカードを返却させる処理を行う。
図12は、電源基板75の構成を説明するための回路図であり、図13(a)は、遊技制御基板40における遊技制御部41まわりの構成を説明するための回路図であり、図13(b)は、演出制御基板90における演出制御部91まわりの構成を説明するための回路図である。
電源基板75には、図12に示すように、整流回路302、トランス304、電圧生成回路303、305〜308が搭載されている。整流回路302は、外部から供給されたAC100Vの交流電圧を直流電圧に変換し、トランス304は、整流回路302により変換された直流電圧を内部回路に伝達する。そして電圧生成回路303は、トランス304を介して伝達された直流電圧から+25Vの直流電圧を生成してコネクタ301と電圧生成回路305、306、307、308にそれぞれ出力する。電圧生成回路305、306、307、308は、電圧生成回路303にて生成された+25Vの直流電圧から、+24V、+12V(VCC)、+12V、+5Vの直流電圧を各々生成してコネクタ301に出力する。コネクタ301は遊技制御基板40等に接続され、電圧生成回路305、306、307、308により生成された直流電圧が、遊技制御基板40や払出制御基板60、演出制御基板90に搭載されたデバイス、遊技制御基板40や払出制御基板60、演出制御基板90に接続された各種電気部品を駆動するための電源として供給される。すなわち電圧生成回路303により生成された+25Vの直流電圧は、遊技制御基板40や払出制御基板60、演出制御基板90に搭載された各種デバイス、遊技制御基板40や払出制御基板60、演出制御基板90に接続された各種電気部品を駆動するための電源の生成源となっている。
電源基板75から供給される直流電圧のうち、+24Vの直流電圧は、遊技制御基板40に供給され、遊技制御基板40に接続されたリールモータ32L、32C、32R、取込モータ101、振分ソレノイド102等の電気部品の駆動電源として使用されるとともに、遊技制御基板40を介して払出制御基板60にも供給され、払出制御基板60に接続された払出モータ201等の電気部品の駆動電源として使用される。
また、+12V(VCC)の直流電圧は、遊技制御基板40を介して演出制御基板90に供給されており、演出制御部91等の演出制御基板90に搭載されたデバイスの駆動電源である後述の+5V(VCC)の元となる電源や、演出制御基板90に接続される液晶表示器51、LED、スピーカ等の電気部品の駆動電源として使用される。
また、+12Vの直流電圧は、遊技制御基板40に供給され、遊技制御基板40に接続されたLEDや表示器、センサ、スイッチ等の電気部品(電源基板75を介して遊技制御基板40に接続されたスイッチ等の電気部品を含む)の駆動電源として使用されるとともに、遊技制御基板40を介して払出制御基板60にも供給され、払出制御基板60に接続されたLEDやスイッチ等の電気部品の駆動電源として使用される。
また、+5Vの直流電圧は、遊技制御基板40に供給され、遊技制御部41等の遊技制御基板40に搭載されたデバイスの駆動電源として使用されるとともに、遊技制御基板40を介して払出制御基板60にも供給され、払出制御基板60に搭載されたデバイスの駆動電源として使用される。
また、遊技制御基板40における+5Vの直流電圧の供給ラインは、図13(a)に示すように、遊技制御基板40上で分岐して+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインを形成する。この+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインは、逆流防止用のダイオード312を介してバックアップ電源入力端子VBBに接続されているとともに、図12に示すように、電源基板75側でグラウンドレベルに接続され、その間には大容量のコンデンサ310が設けられている。これにより+5V(VBB)の直流電圧をコンデンサ310に蓄積可能とされ、停電時においても、コンデンサ310に蓄積された電圧を、当該電圧が全て放出されるまでの期間にわたりバックアップ電源として供給できるようになっている。
また、電源基板75から出力される直流電圧のうち、+25Vの直流電圧、すなわち+24V、+12V(VCC)、+12V、+5Vの直流電圧の生成源となる直流電圧は、遊技制御基板40において、図13(a)に示すように、抵抗311により減圧(本実施例では、約6.6%減圧)されて、電断検出回路48が備える監視電圧入力端子VSBに入力される。電断検出回路48は、監視電圧入力端子VSBに入力された電圧が所定の大きさ(本実施例では、+1.2V)以下となったときに、電圧低下信号出力端子RESETから電圧低下信号を出力する構成とされている。この電圧低下信号出力端子RESETは、前述のように遊技制御部41のトリガー端子CLK/TRGに接続されており、監視電圧入力端子VSBに入力された電圧が所定の大きさ以下となったときに、電圧低下信号が遊技制御部41のトリガー端子CLK/TRGに入力されるようになっている。すなわち、遊技制御部41のCPU41aは、電断検出回路48からの電圧低下信号の入力に基づき電断の発生を検知して後述する電断割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、+25Vの直流電圧が約+18V以下となったときに抵抗311により減圧された電圧が+1.2V以下となり、電圧低下信号が出力されるため、CPU41aは電圧低下信号の入力に基づいて、+25Vの直流電圧が、+18V以下となったときに電断の発生を検知することができる。
また、電圧低下信号出力端子RESETは、途中で分岐して遊技制御部41の信号入力端子DATAにも接続されており、監視電圧入力端子VSBに入力された電圧が所定の大きさ以下となったときに、電圧低下信号が遊技制御部41のトリガー端子CLK/TRGに加えて信号入力端子DATAにも入力されるようになっている。また、電断検出回路48は、監視電圧入力端子VSBに入力された電圧が所定の大きさ(+1.2V)以下となってから、当該電断検出回路48が動作不能となるか、電圧が所定の大きさ(+1.2V)を超えるまでの間、継続して電圧低下信号を出力するようになっている。このため、CPU41aは、電断検出回路48からの電圧低下信号の入力に基づく電断割込処理中にも、電圧低下信号の入力状況を監視することが可能とされている。
このように本実施例では、遊技制御部41並びに電断検出回路48が、電圧生成回路308により生成された+5Vの直流電圧にて駆動されるとともに、電断検出回路48は、電圧生成回路303により生成された+25Vの直流電圧がこれら各デバイスを駆動させる+5Vよりも高い電圧である+18V以下となったときに、電断の発生を検知し、電圧低下信号を出力するようになっており、CPU41aが電断の発生を検知した後もしばらくは+5Vの直流電圧が遊技制御部41に対して供給されるため、電圧低下信号の入力に基づきCPU41aが電断割込処理を行うのに必要な時間を十分に確保することができるようになっている。
また、本実施例では、電断検出回路48が、電圧生成回路303にて生成された+25Vの直流電圧の降下を監視するとともに、電源基板75、遊技制御基板40、払出制御基板60及び演出制御基板90に接続された電気部品を駆動するための電源電圧が、電断検出回路48が監視する+25Vの直流電圧を生成する電圧生成回路303とは別個に設けられた電圧生成回路305、306、307にて生成されるようになっており、これら電気部品の駆動状況により下降し易い電源電圧に比較して安定した電圧が電断検出回路48により監視されるので、一時的な電圧降下に伴って電断の発生が検知され、電断割込処理が行われてしまう等の誤動作を防止できる。
また、図12に示すように、電源基板75において電圧生成回路306に入力される+25Vの直流電圧のラインにはコンデンサ309が設けられており、+25Vの直流電圧から電圧生成回路306に供給される電圧を蓄積可能とされ、電圧生成回路303からの電圧の供給が途切れたときでも、コンデンサ309に蓄積された電圧が放出されるまでの期間にわたり電圧生成回路306に対して+12V(VCC)を生成するのに必要な電圧が供給されるようになっている。このため、電圧生成回路306は、停電時において電圧生成回路303からの電圧の供給が途切れたときでも一定時間の間、演出制御基板90に搭載された演出制御部91等のデバイスの電源の元となる+12V(VCC)の直流電圧の供給を維持できるようになっており、演出制御基板90に搭載されたデバイス、特に演出制御部91を、停電時において遊技制御基板40に搭載されたデバイスよりも長い時間駆動させることができるようになっている。尚、本実施例では、コンデンサ309として停電時において電断検出回路48が電圧低下信号を出力した時点、すなわち+25Vの直流電圧が+18V以下となった時点から、最低でも20ms以上の時間にわたり演出制御部91の駆動を維持することが可能な容量のコンデンサが用いられている。
また、演出制御基板90には、図13(b)に示すように、電源基板75から遊技制御基板40を介して供給された+12V(VCC)の直流電圧から+5V(VCC)を生成する電圧生成回路313が設けられており、この電圧生成回路313により生成された+5V(VCC)の直流電圧は、演出制御部91等、演出制御基板90が搭載する各種デバイスに供給され、これらデバイスの駆動電源として使用される。
また、+5V(VCC)の直流電圧の演出制御部91への供給ラインは、逆流防止用のダイオード314を介して演出制御部91のバックアップ電源入力端子VBBに接続されるとともに、グラウンドレベルに接続され、その間には大容量のコンデンサ315が設けられている。これにより+5V(VCC)の直流電圧をコンデンサに蓄積可能とされ、停電時においても、コンデンサ315に蓄積された電圧を、当該電圧が全て放出されるまでの期間にわたりバックアップ電源として供給できるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてパチンコ球の払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。以下、設定値の変更操作について説明する。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6から更に操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値が遊技制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、遊技の進行が可能な状態に移行する。
本実施例のスロットマシン1においては、遊技制御部41のCPU41aが電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理を実行する。電断割込処理では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、遊技制御部41のRAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、CPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
本実施例のスロットマシン1では、賭数の設定が可能な状態においてCPU41aが1球取込スイッチ5の操作を有効に検出すると、パチンコ球を1球取り込むための取込動作を取込装置100に行わせる取込制御(後述する取込制御処理)を実行する。また、賭数の設定が可能な状態においてCPU41aが、MAXBETスイッチ6の操作を有効に検出すると、遊技状態に応じた規定数の賭数を設定するのに必要な球数から、賭数の設定に使用された使用済球数及び取り込まれたものの未だ賭数の設定に使用されていない未使用球数を減算した球数、すなわちその時点で規定数の賭数を設定するのに必要な球数を取り込むための取込動作を取込装置100に行わせる取込制御(後述する取込制御処理)を実行する。
また、賭数の設定が可能な状態においてCPU41aが精算スイッチ10の操作を有効に検出すると、既に1以上の賭数が設定されている場合または未使用球が残存する場合、すなわち取込済球が残存する場合には、払出制御部61に対して取込済球数分のパチンコ球の精算要求を行い、これに基づき取込済球数分のパチンコ球を遊技者に返却させる精算要求制御を行うとともに、賭数が設定されておらず、未使用球が残存しない場合、すなわち取込済球が残存しない場合には、取込装置100内のパチンコ球を返却させる返却制御を行う。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施例では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス、ビッグボーナス中の小役ゲーム、通常遊技状態があり、このうちレギュラーボーナスに対応する賭数の規定数として1が定められており、小役ゲーム及び通常遊技状態に対応する賭数の規定数として3が定められている。このため、遊技状態がレギュラーボーナスにあるときには、賭数として1が設定されるとゲームを開始させることが可能となり、遊技状態が小役ゲームまたは通常遊技状態にあるときには、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されるようになっており、遊技状態に応じた規定数が1であれば、賭数として1が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化され、遊技状態に応じた規定数が3であれば、賭数として3が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(以下、有効ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、パチンコ球(賞球)の払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグが設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、そのゲームの終了時にクリアされるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいてクリアされる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグはクリアされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。もっとも、後に説明するように特別役のうちJACINの組み合わせは、当選したゲームに必ず揃うこととなるので、次のゲームへ持ち越されることはなく、それ以外の特別役の当選フラグのみ、当該フラグにより許容される役の組み合わせが揃わなかった場合に、次のゲームへ持ち越されることとなる。
図14(a)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、遊技制御部41のROM41bに予め格納され、内部抽選において当選と判定される役を判断するために用いられるものであるが、遊技状態別当選役テーブルの登録内容は、遊技状態に応じて定められた役を示すものとなる。このスロットマシン1における役としては、小役としてJAC、チェリー、スイカ、ベルが、再遊技役としてリプレイ、特別役としてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、JACINが定められている。
レギュラーボーナスの遊技状態では、小役であるJAC、チェリー、スイカ及びベルが、入賞となる役として定められており、レギュラーボーナスにおける内部抽選で抽選の対象とされる。ビッグボーナスの後述する小役ゲームでは、小役であるチェリー、スイカ及びベル、特別役であるレギュラーボーナス(2)及びJACINが入賞となる役として定められており、小役ゲームにおける内部抽選で抽選の対象とされる。通常遊技状態では、小役であるチェリー、スイカ及びベル、再遊技役であるリプレイ、特別役であるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、レギュラーボーナス(1)が入賞となる役として定められており、通常遊技状態における内部抽選で抽選の対象とされる。
尚、本実施例では、レギュラーボーナスの遊技状態において、チェリー、スイカ及びベルに加えてJACが入賞となる小役として定められているが、レギュラーボーナスの遊技状態においても、小役ゲームや通常遊技状態と同様に、チェリー、スイカ及びベルのみを入賞となる小役として定めるようにしても良い。
JACは、レギュラーボーナスにおいて有効ラインに「ベル−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、レギュラーボーナス以外の遊技状態では、この組み合わせが揃ったとしてもJAC入賞とならない。チェリーは、いずれの遊技状態においても左のリール2Lについて有効ラインのいずれかに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となる。スイカは、いずれの遊技状態においても有効ラインのいずれかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ベルは、いずれの遊技状態においても有効ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。これらの小役が入賞したときのパチンコ球(賞球)の払い出しについては後述する。
リプレイは、通常遊技状態において有効ラインのいずれかに「JAC−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、レギュラーボーナスやビッグボーナス(小役ゲーム及びレギュラーボーナス)では、この組み合わせが揃ったとしてもリプレイ入賞とならない。リプレイ入賞したときには、パチンコ球(賞球)の払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数(レギュラーボーナスではリプレイ入賞しないので必ず3)に対応した15球のパチンコ球が払い出されるのと実質的には同じこととなる。
ビッグボーナスは、通常遊技状態において有効ラインのいずれかに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせ、「白7−白7−白7」の組み合わせ、または「青7−青7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、小役ゲームと称されるゲームを行うことができる。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したパチンコ球の総数が2325球に達したときに終了する。
尚、「赤7−赤7−赤7」によるビッグボーナス、「白7−白7−白7」によるビッグボーナス、及び「青7−青7−青7」を区別する必要がある場合には、それぞれビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)と呼ぶものとする。また、ビッグボーナス(1)〜(3)は、更に、内部抽選で当選が判定される順番に応じてそれぞれ細分化されており、これらを区別する場合には、それぞれビッグボーナス(1)−A、ビッグボーナス(1)−B、ビッグボーナス(1)−C、ビッグボーナス(2)−A、ビッグボーナス(2)−B、ビッグボーナス(2)−C、ビッグボーナス(3)−A、ビッグボーナス(3)−B、ビッグボーナス(3)−Cと呼ぶものとする。
レギュラーボーナスは、小役ゲーム及び通常遊技状態において有効ラインのいずれかに「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が小役ゲームまたは通常遊技状態からレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。特に、小役ゲームにおいてレギュラーボーナス入賞すると、ビッグボーナス中にレギュラーボーナスが提供されることとなり、ビッグボーナス中フラグに併せてレギュラーボーナス中フラグもRAM41cに設定される。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したパチンコ球の総数が2325球に達したときは、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。
尚、通常遊技状態の「BAR−BAR−BAR」によるレギュラーボーナス、ビッグボーナスにおける小役ゲームの「BAR−BAR−BAR」によるレギュラーボーナスを区別する必要がある場合には、それぞれレギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)と呼ぶものとする。また、前述したビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)及びビッグボーナス(3)、レギュラーボーナス(1)及びレギュラーボーナス(2)をまてめて、単に「ボーナス」と呼ぶ場合があるものとする。
JACINは、小役ゲームにおいて有効ラインのいずれかに「スイカ−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、小役ゲーム以外の遊技状態では、この組み合わせが揃ったとしてもJACIN入賞とならない。JACIN入賞すると、ビッグボーナス中に前述したレギュラーボーナスが提供されることとなり、ビッグボーナス中フラグに併せてレギュラーボーナス中フラグも遊技制御部41のRAM41cに設定される。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したパチンコ球の総数が2325球に達したときは、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、後述するように内部抽選用の乱数(0〜16383の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技者が設定した賭数と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。本実施例においては、通常遊技状態において小役及び再遊技役の抽選と特別役の抽選とが個別に行われるので、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて小役と特別役とが同時に当選することがあり得る。
遊技状態に応じた役の参照は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス中の小役ゲームにおいては、図14(a)に示した遊技状態別当選役テーブルに基づいて行われ、通常遊技状態においては、図14(a)に示した遊技状態別当選役テーブル及び図14(c)に示す後述の特別役用の役別テーブルの双方に基づいて行われる。
遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)にあるときには、遊技状態別当選役テーブルを参照し、JAC、チェリー、スイカ、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出され、遊技状態がビッグボーナス中の小役ゲームにあるときには、チェリー、スイカ、ベル、レギュラーボーナス(2)、JACINが内部抽選の対象役として順に読み出される。もっとも、前回以前のゲームでレギュラーボーナス当選フラグ(2)が設定され、当該フラグに基づく入賞が発生しないで持ち越されているときには、レギュラーボーナス(2)及びJACINは、内部抽選の対象役とならない。
通常遊技状態にあるときには、まず、小役及び再遊技役の抽選が行われ、その後、特別役の抽選が行われる。小役及び再遊技役の抽選では、遊技状態別当選役テーブルを参照し、通常遊技状態において対象となる小役及び再遊技役、すなわちチェリー、スイカ、ベル、リプレイが内部抽選の対象役として順に読み出される。
特別役の抽選では、遊技状態別当選役テーブル及び特別役用の役別テーブルを参照し、遊技状態別当選役テーブルに登録された通常遊技状態において対象となる特別役が、特別役用の役別テーブルに登録された順に読み出される。
また、特別役の抽選においては、複数の特別役について当選が判定される間に、特別役のハズレか否かが判定されるようになっており、特別役用の役別テーブルには、特別役及び特別役のハズレがそれぞれ判定される順番に登録されている。このため、特別役の抽選においては、特別役用の役別テーブルに登録された順に特別役及び特別役のハズレが読み出されることとなる。
図14(c)に示すように、特別役用の役別テーブルには、通常遊技状態において抽選対象となる特別役として、ビッグボーナス(1)−A、ビッグボーナス(2)−A、ビッグボーナス(3)−A、ビッグボーナス(1)−B、ビッグボーナス(2)−B、ビッグボーナス(3)−B、ビッグボーナス(1)−C、ビッグボーナス(2)−C、ビッグボーナス(3)−C、レギュラーボーナス(1)が登録されているとともに、ビッグボーナス(3)−Aとビッグボーナス(1)−Bの間、ビッグボーナス(3)−Bとビッグボーナス(1)−Cの間に、それぞれハズレ−A、ハズレ−Bが登録されているので、特別役の抽選では、ビッグボーナス(1)−A、ビッグボーナス(2)−A、ビッグボーナス(3)−A、ハズレ−A、ビッグボーナス(1)−B、ビッグボーナス(2)−B、ビッグボーナス(3)−B、ハズレ−B、ビッグボーナス(1)−C、ビッグボーナス(2)−C、ビッグボーナス(3)−C、レギュラーボーナス(1)の順に読み出されることとなる。
もっとも、前回以前のゲームでレギュラーボーナス(1)、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはビッグボーナス(3)の当選フラグが設定され、当該フラグに基づく入賞が発生しないで持ち越されているときには、レギュラーボーナス(1)及びビッグボーナス(1)〜(3)は、内部抽選の対象役とならないので特別役の抽選自体行われることはない。
内部抽選では、内部抽選の対象役について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグが遊技制御部41のRAM41cに設定される。判定値数は、遊技制御部41のROMに予め格納された役別テーブルに登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。
また、特に通常遊技状態においては、まず通常遊技状態において対象となる小役及び再遊技役について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定され、当該役の当選フラグが設定される。
更に、内部抽選用乱数の加算の結果がオーバーフローしたか否かに関わらず、通常遊技状態において対象となる特別役について定められた判定値数(特別役のハズレに対応して定められた判定値数を含む)を、加算前の内部抽選用の乱数(最初に取得した乱数)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定され、当該役の当選フラグが設定される(特別役のハズレに対応して定められた判定値数の加算結果がオーバーフローしたときはこの限りではない)。すなわち通常遊技状態においては、同一の内部抽選用の乱数に基づいて小役及び再遊技役の抽選及び特別役の抽選の双方が行われるようになっている。
尚、前述のように、前回以前のゲームから前回以前のゲームでレギュラーボーナス(1)、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはビッグボーナス(3)の当選フラグが持ち越されている状態であれば、特別役の抽選が行われることはない。
図14(b)は、小役及び再遊技役用の役別テーブルの例を示す図であり、図14(c)は、特別役(及びハズレ)用の役別テーブルの例を示す図である。判定値数は、その値が256以上のものとなるものもあり、1バイト分では記憶できないので、判定値数毎に2バイト分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。
各役(及びハズレ)の判定値数は、ゲームにおいて遊技者が設定する賭数(BET)に対応して登録されている。同一の役であっても、レギュラーボーナスにおける当選確率が他の役と異なっている場合があるからである。また、各役(及びハズレ)の賭数に応じた判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
小役及び再遊技役用の役別テーブルには、図14(b)に示すように、JAC、チェリー、スイカ、ベル、リプレイの判定値数の格納アドレスが参照される順番に登録されている。
JACは、レギュラーボーナスでのみ内部抽選の対象となる役であり、レギュラーボーナスでの賭数1に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。この役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
チェリー、スイカ及びベルは、いずれの遊技状態でも内部抽選の対象となる役であり、レギュラーボーナスでの賭数1に対応する判定値数の格納アドレスと、通常遊技状態または小役ゲームでの賭数3に対応する判定値数の格納アドレスとが登録されている。チェリー及びスイカについては、共通フラグが1となっており、それぞれの賭数に対応して設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。ベルについては、共通フラグが0となっており、それぞれの賭数に対応して設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
リプレイは、通常遊技状態でのみ内部抽選の対象となる役であり、通常遊技状態での賭数3に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。この役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
特別役(及びハズレ)用の役別テーブルには、図14(c)に示すように、ビッグボーナス(1)−A、ビッグボーナス(2)−A、ビッグボーナス(3)−A、ハズレ−A、ビッグボーナス(1)−B、ビッグボーナス(2)−B、ビッグボーナス(3)−B、ハズレ−B、ビッグボーナス(1)−C、ビッグボーナス(2)−C、ビッグボーナス(3)−C、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)及びJACINの順番に各役の判定値数の格納アドレスが登録されている。
ビッグボーナス(1)−A、ビッグボーナス(2)−A、ビッグボーナス(3)−A、ハズレ−A、ビッグボーナス(1)−B、ビッグボーナス(2)−B、ビッグボーナス(3)−Bは、通常遊技状態でのみ内部抽選の対象となる役であり、通常遊技状態での賭数3に対応する判定値数の格納アドレスがそれぞれ登録されている。これらの役については、共通フラグの値は1であり、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
ハズレ−B、ビッグボーナス(1)−C、ビッグボーナス(2)−C、ビッグボーナス(3)−C、レギュラーボーナス(1)は、通常遊技状態でのみ内部抽選の対象となる役であり、通常遊技状態での賭数3に対応する判定値数の格納アドレスがそれぞれ登録されている。これらの役については、共通フラグの値は0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
レギュラーボーナス(2)及びJACINは、ビッグボーナス中の小役ゲームでのみ内部抽選の対象となる役であり、小役ゲームでの賭数3に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。この役の共通フラグの値は1であり、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
また、役別テーブルには、各役に入賞したときに払い出されるパチンコ球(賞球)の払出数も登録されている。もっとも、入賞したときにパチンコ球(賞球)の払い出し対象となる役は、小役であるJAC、チェリー、スイカ及びベルだけである。チェリー、スイカ及びベルは、賭数が1のとき(レギュラーボーナス)でも3のとき(レギュラーボーナス以外の遊技状態)でも入賞が発生可能であるが、ベルについては、賭数が1であるとき、すなわち遊技状態がレギュラーボーナスにあるときには、それ以外の40球よりも多い75球のパチンコ球(賞球)が払い出されるものとなる。
ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、及びJACINの入賞は、遊技状態の移行を伴うものであり、パチンコ球(賞球)の払い出し対象とはならない。リプレイでは、パチンコ球(賞球)の払い出しを伴わないが、次のゲームで賭数の設定に用いるパチンコ球の投入が不要となるので実質的には15球の払い出しと変わらない。また、当然ながら特別役のハズレについてはパチンコ球(賞球)の払い出し対象とはならない。
図15は、役別テーブルに登録されたアドレスに基づいて取得される判定値数の記憶領域を示す図である。この判定値数の記憶領域は、開発用の機種では遊技制御部41のRAM41cに、量産機種では遊技制御部41のROM41bに割り当てられたアドレス領域に設けられている。
例えばアドレスADD、ADD+34、ADD+36、ADD+38、ADD+40、ADD+42、ADD+44、ADD+46、ADD+48、ADD+110、ADD+112は、それぞれ内部抽選の対象役がJAC、リプレイ、ビッグボーナス(1)−A、ビッグボーナス(2)−A、ビッグボーナス(3)−A、ハズレ−A、ビッグボーナス(1)−B、ビッグボーナス(2)−B、ビッグボーナス(3)−B、レギュラーボーナス(2)、JACINであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスであり、設定値に関わらずに、それぞれ27、2245、2、2、2、263、4、4、4、32、4311が判定値数として取得される。
アドレスADD+98は、内部抽選の対象役がレギュラーボーナス(1)であって設定値が1のときに参照されるアドレスであり、このときには、ここに格納された値である31が判定値数として取得される。アドレスADD+100、ADD+102、ADD+104、ADD+106、ADD+108は、それぞれ内部抽選の対象役がレギュラーボーナス(1)であって設定値が2〜6のときに参照されるアドレスである。レギュラーボーナス(1)については、設定値に応じて個別に判定値数が記憶されているが、同一の判定値数が記憶されているので、いずれの設定値においてもレギュラーボーナス(1)の当選確率は同じとなっている。
アドレスADD+50、ADD+52、ADD+54、ADD+56、ADD+58、ADD+60は、それぞれ内部抽選の対象役がハズレ−Bであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+62、ADD+64、ADD+66、ADD+68、ADD+70、ADD+72は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)−Cであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+74、ADD+76、ADD+78、ADD+80、ADD+82、ADD+84は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(2)−Cであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+86、ADD+88、ADD+90、ADD+92、ADD+94、ADD+96は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(3)−Cであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。ハズレ−B、ビッグボーナス(1)−C、(2)−C、(3)−Cについては、設定値に応じて個別に判定値数が記憶され、しかも異なる判定値数が記憶されているので、設定値に応じてハズレ−B、ビッグボーナス(1)−C、(2)−C、(3)−Cの当選(特別役のハズレ)確率が異なることとなる。
アドレスADD+2は、賭数が1のとき、すなわちレギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象役がチェリーであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスである。アドレスADD+4は、賭数が3のとき、すなわち通常遊技状態または小役ゲームにおいて内部抽選の対象役がチェリーであるときに設定値に関わらず参照されるアドレスである。チェリーについての判定値数は、賭数に応じて登録されているが、同じ値が登録されているので、いずれの遊技状態においてもチェリーの当選確率は同じとなる。スイカについても、アドレスADD+6、ADD+8に同様にして判定値数が登録されている。
アドレスADD+10、ADD+12、ADD+14、ADD+16、ADD+18、ADD+20は、それぞれ賭数が1のとき、すなわちレギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象役がベルであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+10とADD+12、ADD+14とADD+16、ADD+18とADD+20には、それぞれ同一の値が登録されているので、レギュラーボーナス時においては、設定値1と設定値2、設定値3と設定値4、設定値5と設定値6とで、ベルの当選確率が同一となる。
アドレスADD+22、ADD+24、ADD+26、ADD+28、ADD+30、ADD+32は、それぞれ賭数が3のとき、すなわち通常遊技状態または小役ゲームにおいて内部抽選の対象役がベルであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+22、ADD+24、ADD+26、ADD+28、ADD+30、ADD+32には、互いに異なる値が登録されているので、通常遊技状態または小役ゲームにおいては、設定値に応じてベルの当選確率が異なることとなる。
図16(a)(b)、図17、図18(a)(b)は、内部抽選用の乱数の値及び各役の判定値数と、当選役との関係の例を示す図である。図16(a)(b)及び図17では通常遊技状態にあるときの、図18(a)では小役ゲームにあるときの、図18(b)ではレギュラーボーナスにあるときの例を示している。図16(a)(b)、図17、図18(a)(b)のいずれも、設定値が6の場合の例を示しており、また、図16(b)及び図17では、レギュラーボーナス及びビッグボーナスの当選フラグのいずれも設定されてない場合の例を示している。
通常遊技状態において内部抽選の対象役となる役は、レギュラーボーナス(1)、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、チェリー、スイカ、ベル、リプレイであるが、前述のように通常遊技状態においては、同一の内部抽選用の乱数につき小役及び再遊技役の抽選と特別役の抽選とが別個に行われるので、ここでは、小役及び再遊技役の抽選における内部抽選用の乱数の値及び各役の判定値数と当選役との関係、特別役の抽選における内部抽選用の乱数の値及び各役の判定値数と当選役との関係、双方の抽選を合わせた結果による内部抽選用の乱数の値及び各役の判定値数と当選役との関係、についてそれぞれ説明する。
例えば、図16(a)に示すように、通常遊技状態における小役及び再遊技役の抽選において対象となる役は、チェリー、スイカ、ベル、リプレイであり、設定値6においては、それぞれの判定値数は、269、68、3582、2245となる。最初に小役及び再遊技役の抽選の対象役となるチェリーは、判定値数の31を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる16115〜16383が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。
次に小役及び再遊技役の抽選の対象役となるスイカは、チェリーの判定値数269とスイカの判定値数68とを合計した337を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる16047〜16114が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。同様に、ベルは、12465〜16046が内部抽選用の乱数として取得されたときに、リプレイは、10220〜12464が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれ当選と判定される。
これらの判定値数に基づいて算出される小役及び再遊技役のおおよその当選確率は、チェリー、スイカ、ベル、リプレイのそれぞれについて、1/60.9、1/240.9、1/4.6、1/7.3となる。尚、0〜10219が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての小役及び再遊技役にハズレとなる。
一方、図16(b)に示すように、通常遊技状態における特別役の抽選において対象となる役は、ビッグボーナス(1)−A、ビッグボーナス(2)−A、ビッグボーナス(3)−A、ハズレ−A、ビッグボーナス(1)−B、ビッグボーナス(2)−B、ビッグボーナス(3)−B、ハズレ−B、ビッグボーナス(1)−C、ビッグボーナス(2)−C、ビッグボーナス(3)−C、レギュラーボーナス(1)であり、設定値6においては、それぞれの判定値数は、2、2、2、263、4、4、4、5883、14、14、14、31となるので、16382〜16383、16380〜16381、16378〜16379、16115〜16674、16111〜16114、16107〜16110、16103〜16106、10220〜16102、10206〜10219、10192〜10205、10178〜10191、10147〜10777が内部抽選用の乱数として取得されたときに、当選(特別役のハズレ)と判定される。また、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/8192、1/8192、1/8192、1/62.3、1/4096、1/4096、1/4096、1/2.8、1/1170.3、1/1170.3、1/1170.3、1/528.5となる。尚、0〜10146が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての特別役にハズレとなる。
そして、小役及び再遊技役の抽選においてチェリーが当選と判定される内部抽選用の乱数の範囲(16115〜16383)と特別役の抽選においてビッグボーナス(1)−A、ビッグボーナス(2)−A、ビッグボーナス(3)−Aが当選と判定される内部抽選用の乱数の範囲(16382〜16383、16380〜16381、16378〜16379)は重複するので、これら重複する範囲の値が内部抽選用の乱数として取得されたときには、それぞれビッグボーナス(1)とチェリー、ビッグボーナス(2)とチェリー、ビッグボーナス(3)とチェリーが同時に当選したと判定される。同様に、小役及び再遊技役の抽選においてスイカが当選と判定される内部抽選用の乱数の範囲(16047〜16114)と特別役の抽選においてビッグボーナス(1)−B、ビッグボーナス(2)−B、ビッグボーナス(3)−Bが当選と判定される内部抽選用の乱数の範囲(16111〜16114、16107〜16110、16103〜16106)、はそれぞれ重複するので、これら重複する範囲の値が内部抽選用の乱数として取得されたときには、それぞれビッグボーナス(1)とスイカ、ビッグボーナス(2)とスイカ、ビッグボーナス(3)とスイカが同時に当選したと判定される。
このため、通常遊技状態では、図17に示すように、16382〜16383、16380〜16381、16378〜16379が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれビッグボーナス(1)とチェリー、ビッグボーナス(2)とチェリー、ビッグボーナス(3)とチェリーが同時に当選したと判定され、16115〜16377が内部抽選用の乱数として取得されたときに、チェリーのみが単独で当選したと判定され、16111〜16114、16107〜16110、16103〜16106が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれビッグボーナス(1)とスイカ、ビッグボーナス(2)とスイカ、ビッグボーナス(3)とスイカが同時に当選したと判定され、16047〜16102が内部抽選用の乱数として取得されたときに、スイカのみが単独で当選したと判定され、12465〜16046が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ベルのみが単独で当選したと判定され、10220〜12464が内部抽選用の乱数として取得されたときに、リプレイのみが単独で当選したと判定され、10206〜10219が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(1)のみが単独で当選したと判定され、10192〜10205が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(2)のみが単独で当選したと判定され、10178〜10191が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(3)のみが単独で当選したと判定され、10147〜10177が内部抽選用の乱数として取得されたときに、レギュラーボーナス(1)のみが単独で当選したと判定されることとなる。
そしてビッグボーナス(1)とチェリー、ビッグボーナス(2)とチェリー、ビッグボーナス(3)とチェリーが同時当選するおおよその確率はそれぞれ1/8192となり、チェリーが単独で当選するおおよその確率は1/62.3となり、ビッグボーナス(1)とスイカ、ビッグボーナス(2)とスイカ、ビッグボーナス(3)とスイカが同時当選するおおよその確率はそれぞれ1/4096となり、スイカが単独で当選するおおよその確率は1/292.6となり、ベル、リプレイ、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、レギュラーボーナス(1)が単独で当選するおおよその確率はそれぞれ1/4.6、1/7.3、1/1170.3、1/1170.3、1/1170.3、1/528.5となる。尚、0〜10146が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての役にハズレとなる。
このように本実施例では、小役及び再遊技役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数及び特別役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、小役、再遊技役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようになっており、内部抽選においては、内部抽選用の乱数として取得した値が、これら判定値数により特定される小役、再遊技役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲に含まれていれば、小役、再遊技役、特別役がそれぞれ単独で当選したと判定し、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲に含まれていれば、小役及び特別役の双方が当選したと判定するようになっている。
また、本実施例では、ビッグボーナス(1)〜(3)とチェリーが重複して当選する判定値の範囲よりも、ビッグボーナス(1)〜(3)とスイカが重複して当選する判定値の範囲の方が大きくなるように設定されているため、ビッグボーナス(1)〜(3)とチェリーが同時に当選する確率よりも、ビッグボーナス(1)〜(3)とスイカが同時に当選する確率の方が高い。
また、通常遊技状態において、既にレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグのいずれかが設定されている場合、すなわちこれら当選フラグが前回以前のゲームにて設定され、持ち越されている場合には、小役及び再遊技役の抽選のみが行われるため、各役が当選と判定される乱数値及び各役の当選確率は、図16(a)に示すものとなる。
また、図18(a)に示すように、小役ゲームでは、チェリー、スイカ、ベル、レギュラーボーナス(2)、JACINが内部抽選の対象役となり、それぞれの判定値数が269、68、3582、32、4311であるので、16115〜16383、16047〜16114、12465〜16046、12433〜12464、8122〜12432が内部抽選用の乱数として取得されたときに、当選と判定される。また、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/60.9、1/240.9、1/4.6、1/512、1/3.8となる。尚、0〜8121が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての役にハズレとなる。
また、図18(b)に示すように、レギュラーボーナスでは、JAC、チェリー、スイカ、ベルが内部抽選の対象役となり、それぞれの判定値数が27、269、68、15919であるので、16357〜16383、16088〜16356、16020〜16087、101〜16019が内部抽選用の乱数として取得されたときに、当選と判定される。また、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/606.8、1/60.9、1/240.9、1/1.03となる。尚、0〜100が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての役にハズレとなる。
次に、内部抽選用の乱数の取得について、図19を参照して詳しく説明する。内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により乱数発生回路42から乱数を抽出し、これをCPU41aがソフトウェアによって加工することによって取得されるものとなる。尚、乱数発生回路42から抽出した、或いはこれを加工した乱数の最下位ビットを第0ビット、最上位ビットを第15ビットと呼ぶものとする。
図19(a)は、乱数発生回路42の構成を詳細に示すブロック図である。図示するように、乱数発生回路42は、パルス発生回路42aと、下位カウンタ42bと、上位カウンタ42cとから構成されている。下位カウンタ42b及び上位カウンタ42cは、いずれも8ビット(1バイト)のカウンタであり、下位カウンタ42bが第0ビット〜第7ビット、上位カウンタ42cが第8ビット〜第15ビットの合計で16ビットのデータ信号を出力する。
パルス発生回路42aは、CPU41aの動作クロックの周波数よりも高く、その整数倍とはならない周波数(互いに素とすることが好ましい)でパルス信号を出力する。パルス発生回路42aの出力するパルス信号が下位カウンタ42bにクロック入力される。
下位カウンタ42bは、パルス発生回路42aからパルス信号が入力される度に第0ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。正論理を適用するものとすると、Hレベルの論理値が1でLレベルの論理値が0に対応する。負論理の場合は、論理値が1の場合をLレベル、論理値が0の場合をHレベルと読み替えれば良い。第0ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第0ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第1ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。
同様に、第m−1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第m−1ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。また、第7ビットのデータ信号のレベルがHレベルからすなわち第7ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に桁上げ信号を出力する。下位カウンタ42bの出力する桁上げ信号が上位カウンタ42cにクロック入力される。
上位カウンタ42cは、下位カウンタ42bから桁上げ信号が入力される度に第8ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。第9ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第9ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。同様に、第m−1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。
下位カウンタ42bのデータ信号を下位8ビットとし、上位カウンタ42cのデータ信号を上位8ビットとした16ビットのデータ信号の論理値は、パルス発生回路42aがパルス信号を出力する度に、0(0000h)→1(0001h)→2(0002h)→…→65535(FFFFh)と値が更新毎に連続するように更新され、最大値の65535(FFFFh)の次は初期値の0(0000h)へと値が循環して、乱数発生回路42から出力されるものとなる。
サンプリング回路43は、ラッチ回路から構成され、CPU41aからのサンプリング指令(スタートスイッチ7の操作時)に基づいて、乱数発生回路42からそのときに出力されている16ビットのデータ信号をラッチし、ラッチしたデータ信号を出力する。CPU41aは、I/Oポート41dを介してサンプリング回路43から入力されたデータ信号に対応した数値データを、乱数発生回路42が発生する乱数として抽出するものとなる。尚、以下では、乱数発生回路42から出力されるデータ信号は、その論理値に応じた乱数として説明するものとする。
図19(b)は、乱数発生回路42から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの説明図である。乱数発生回路42から抽出された乱数は、CPU41aが有する16ビットの汎用レジスタ41GRに格納されるものとなる。
乱数発生回路42から抽出された乱数が汎用レジスタ41GRに格納されると、CPU41aは、他の汎用レジスタまたはRAM41cの作業領域を用いて、汎用レジスタ41GRの下位バイト(下位カウンタ42bから抽出した値)と、上位バイトの値(上位カウンタ42cから抽出した値)とを入れ替える。
次に、CPU41aは、抽出された乱数に対して上位バイトと下位バイトとが入れ替えられた乱数の値を、8080hと論理和演算をする。CPU41aの処理ワークは1バイトなので、実際には上位バイトと下位バイトとについて順次論理和演算を行うものとなる。この論理和演算によって第15ビットと第7ビットは常に1となる。更に、CPU41aは、上位1バイト(第8ビット〜第15ビット)までを1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。
CPU41aは、このときに汎用レジスタ41GRに格納されている値を、内部抽選用の乱数として取得してRAM41cの所定の領域に記憶させ、これに各役の判定値数を順次加算していくものとなる。内部抽選用の乱数の第15ビットと第14ビットは常に1となるので、内部抽選用の乱数は、14ビット(16384)の大きさを有する乱数ということになり、実質的に0〜16383の値をとるものとなる。
尚、乱数発生回路42からの乱数の抽出から加工を終了するまでの間は、CPU41aに対する割り込みが禁止される。CPU41aに対して割り込みが発生することによって、当該割り込み処理ルーチンで汎用レジスタ41GRの内容が書き換えられてしまうのを防ぐためである。
次に、リール2L、2C、2Rの図柄の配列と、停止制御とについて説明する。前述したように、リール2L、2C、2Rの回転は、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作したときから4図柄以内の引き込み範囲で停止される。停止すべき図柄は、当選フラグの設定状況に応じて選択されるものであり、各ゲームにおいて設定された有効ライン上に4図柄の引き込み範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる。当選していない役の図柄は、4図柄の引き込み範囲でハズシて停止させる。
ここで、図2に示すように、「スイカ」、「ベル」、「JAC」については、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内の間隔で配置されており、4図柄の引き込み範囲で必ず可変表示装置2の任意の位置に停止させることができる。つまり、スイカ、ベル、リプレイ、JAC、JACINの当選フラグがそれぞれ設定されているときには、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず当該役を入賞させることができる。
次に、遊技制御部41によるRAM41cの初期化について説明する。遊技制御部41のRAM41cは、512バイトの格納領域を有しており、図20に示すように、各バイト毎に7E00(H)〜7FFF(H)のアドレスが割り当てられているとともに、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、7E00(H)〜7E27(H)の40バイトの領域であり、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、ビッグボーナス終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。
一般ワークは、7E28(H)〜7E8E(H)、7EBA(H)〜7F04(H)の178バイトの領域であり、停止図柄データ、パチンコ球(賞球)の払出枚数、役の当選フラグ、ビッグボーナス中のパチンコ球(賞球)の払出総数等、ビッグボーナス終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。
特別ワークは、7E8F(H)〜7EB5(H)の39バイトの領域であり、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。
設定値ワークは、7EB6(H)の1バイトの領域であり、設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。
非保存ワークは、7EB7(H)〜7EB9(H)の3バイトの領域であり、打止スイッチ36の状態を各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。
未使用領域は、7F05(H)〜7FD1(H)の205バイトの領域であり、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、7FD2(H)〜7FFF(H)の45バイトの領域であり、このうち7FD2(H)〜スタックポインタ−1の領域は、スタック領域内の使用されていない未使用スタック領域であり、スタックポインタ〜7FFF(H)の領域は、CPU41aのレジスタから退避したデータが格納されている使用中スタック領域である。このうち未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例において遊技制御部41のCPU41aは、図21(a)に示すように、設定開始前(設定変更モードへの移行前)、ビッグボーナス終了時、起動時にRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の4つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、ビッグボーナス終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
ROM41bには、初期化1〜4に対応してそれぞれ初期化する領域の開始アドレスと初期化する領域のサイズを示す初期化サイズとが登録されており、CPU41aがRAM41cの初期化を行う際には、初期化テーブルを参照し、初期化条件に応じて初期化1〜4のいずれかに対応する開始アドレスと初期化サイズを取得し、開始アドレスにポインタを設定し、初期化サイズを設定する。また、初期化サイズが未使用スタック領域のサイズを含むものであれば、未使用スタック領域のサイズ(スタックポインタ−7FD2(H))を計算し、初期化サイズを設定する。そして、ポインタが設定された初期化アドレスから1バイトづつ該当するアドレスの領域を0クリアし、1バイトクリアする毎に初期化サイズを1減算するとともに、ポインタを1進める処理を、初期化サイズが0になるまで実行する。すなわちCPU41aがRAM41cを初期化する際には、初期化条件に応じた領域毎に初期化するのではなく、指定したアドレスから指定したサイズ分の領域を初期化することとなる。
図21(b)は、初期化テーブルを示す図である。初期化テーブルには、前述のように初期化1〜4に対応して開始アドレス及び初期化サイズが登録されている。
初期化1には、開始アドレスとして7E00(H)、初期化サイズとして1D3(H)+M(未使用スタック領域のサイズ:(スタックポインタ−7FD2))バイトが登録されているので、初期化1では、7E00(H)から1D3(H)+Mバイト分の領域が初期化される。そして、図20に示すように、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域は、7E00(H)から連続するアドレス領域に割り当てられており、これらの領域のサイズを合計すると1D3(H)+Mバイトとなるので、初期化1において、7E00(H)から1D3(H)+Mバイト分が初期化されることで、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域の順番でこれらの各領域が初期化されることとなる。
初期化2には、2つの開始アドレス及び各アドレス別の初期化サイズが登録されている。これは、初期化2において初期化される一般ワークが離れた2つのアドレス領域に割り当てられているからである。初期化2には、最初に初期化する領域の開始アドレスとして7E28(H)、初期化サイズとして67(H)バイトが登録され、次に初期化する領域の開始アドレスとして7EB7(H)、初期化サイズとして118(H)+Mバイトがそれぞれ登録されているので、初期化2では、7E28(H)から67(H)バイト分の領域及び7EB7(H)から118(H)+Mバイト分の領域が初期化される。そして、7E28(H)〜7E8E(H)の一般ワークのサイズは67(H)バイトとなり、図20に示すように、残りの一般ワークの領域、未使用領域、未使用スタック領域は、7EB7(H)から連続するアドレス領域に割り当てられ、これらの領域のサイズを合計すると118(H)+Mバイトとなるので、初期化2において、7E28(H)から67(H)バイト分が初期化され、7EB7(H)から118(H)+Mバイト分が初期化されることで、一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域の順番でこれらの各領域が初期化されることとなる。
初期化3にも、2つの開始アドレス及び各アドレス別の初期化サイズが登録されている。これは、初期化3において初期化される非保存ワークと未使用領域及び未使用スタック領域とが離れた2つのアドレス領域に割り当てられているからである。初期化3には、最初に初期化する領域の開始アドレスとして7EB7(H)、初期化サイズとして3(H)バイトが登録され、次に初期化する領域の開始アドレスとして7F05(H)、初期化サイズとしてCD(H)+Mバイトがそれぞれ登録されているので、初期化3では、7EB7(H)から3(H)バイト分の領域及び7F05(H)からCD(H)+Mバイト分の領域が初期化される。そして、図20に示すように、非保存ワークは、7EB7(H)から3バイト分の領域であり、未使用領域、未使用スタック領域は、7F05(H)から連続するアドレス領域に割り当てられ、これらの領域のサイズを合計するとCD(H)+Mバイトとなるので、初期化3において、7EB7(H)から3(H)バイト分が初期化され、7F05(H)からCD(H)+Mバイト分が初期化されることで、非保存ワーク、未使用領域、未使用スタック領域の順番でこれらの各領域が初期化されることとなる。
初期化4には、開始アドレスとして7F05(H)、初期化サイズとしてCD(H)+Mバイトが登録されているので、初期化4では、7F05(H)からCD(H)+Mバイト分の領域が初期化される。そして、図20に示すように、未使用領域、未使用スタック領域は、7F05(H)から連続するアドレス領域に割り当てられており、これらの領域のサイズを合計するとCD(H)+Mバイトとなるので、初期化4において、7F05(H)からCD(H)+Mバイト分が初期化されることで、未使用領域、未使用スタック領域の順番でこれらの各領域が初期化されることとなる。
また、初期化1〜4のうち初期化1、3については、CPU41aの起動後、割込が許可される前に行われる処理である。一方、初期化2、4については、割込が許可されている状態で行われる処理であるが、これら初期化2、4の実行中は、割込が禁止されるようになっている。すなわち初期化1〜4の実行中においては常に割込が禁止されるようになっている。
尚、本実施例においてRAM41cの記憶領域を初期化するとは、対象となる領域のデータを0クリアすること、すなわち対象となる領域の値を0に更新することであるが、例えば、対象となる領域のデータを予め定められた初期値に書き換えるようにしても良い。
次に、遊技制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対してコマンドを送信する際の制御について説明する。
図22は、遊技制御部41から演出制御基板90に対して送信されるコマンドの一例を示す図である。
BETコマンドは、取込が開始された旨または賭数が1設定された旨を示すコマンドであり、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作され、取込制御を開始したときに、取込が開始された旨を示すBETコマンドが送信され、取り込まれたパチンコ球数が単位球数に到達して賭数が設定されたときに賭数が1設定された旨を示すBETコマンドが送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールに停止する図柄、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止制御が行われる毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時の賞球数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、入賞等によるパチンコ球の払出開始を通知するコマンドであり、パチンコ球の払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、パチンコ球の払出終了を通知するコマンドであり、パチンコ球の払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか、等)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するときに送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、ビッグボーナス終了後、打止状態となったときに打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点で打止状態の発生を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定開始コマンドは、設定変更モードの開始を示すコマンドであり、設定開始時、すなわち設定変更モードに移行した時点で送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨を示すコマンドであり、設定終了時、すなわち設定変更モードの終了時に送信される。
これら各コマンドのうち初期化コマンドを除くコマンドは、後述する起動処理及びゲーム処理において生成され、RAM41cの特別ワークに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込処理(A)において送信される。尚、遊技制御部41の起動時にRAM異常エラーを示すエラーコマンドを送信する場合には、タイマ割込処理(A)ではなく起動処理において送信される。これは、後述するが遊技制御部41の起動時にRAM異常エラーが発生した場合には、割込が禁止されているからである。
図23は、前述したコマンドキューの構成を示す図である。コマンドキューには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。また、各コマンドを格納する領域には、各格納領域毎に領域番号を示す数値(0〜15)が対応付けて設定されている。更に、コマンドキューには、次に送信すべきコマンドが格納されている領域の領域番号を示す送信ポインタと次にコマンドを格納すべき領域の領域番号を示す格納ポインタが設定されている。送信ポインタは、コマンドキューに格納された未送信のコマンドが送信される毎に1加算され、格納ポインタは、コマンドを格納する際に1加算されるようになっており、未送信のコマンドが全て送信されたとき及び未送信のコマンドでコマンドキューの全ての領域が満タンとなったときに送信ポインタが示す領域番号と格納ポインタの領域番号とが同一の番号となる。尚、未送信のコマンドが格納されている場合には、未送信フラグがセットされるため、送信ポインタが示す領域番号と格納ポインタの領域番号とが同一の番号の場合に、未送信フラグがセットされていれば、コマンドキューが未送信のコマンドで満タンである旨が示され、未送信フラグがセットされていなければ未送信のコマンドが空である旨が示されるようになっている。
本実施例においてCPU41aは、前述のように約0.56msの間隔で割込3を発生させるとともに、割込3の発生によりタイマ割込処理(A)を実行するので、タイマ割込処理(A)は約0.56ms毎に実行されることとなる。また、図24に示すように、タイマ割込処理(A)では、タイマ割込1〜4が繰り返し行われるようになっており、これらタイマ割込1〜4に固有な処理が約2.24msの間隔で行われることとなる。そして、コマンドキューに格納されたコマンドの送信を行うコマンド送信処理は、タイマ割込2で実行されるので、コマンド送信処理も約2.24msの間隔で実行されることとなる。
一方、演出制御部91では、後に説明するがバッファしたコマンドを約1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(演出)において取得する。このため、CPU41aがタイマ割込処理(A)を実行する毎、すなわち約0.56msの間隔でコマンドの送信処理を行った場合には、演出制御部91側でコマンドを正常に受信できない可能性がある。
しかしながら、本実施例では、前述のようにCPU41aがタイマ割込処理(A)4回につき1回の割合、すなわち2.24msの間隔でコマンド送信処理を実行することで、2つのコマンドが連続して送信される場合でも、最低2.24msの間隔をあけて送信されることとなり、演出制御部91側でこれら連続して送信されるコマンドを確実に取得することができる。
図25(a)(b)は、本実施例におけるコマンドの送信状況の一例を示すタイミングチャートである。
本実施例では、図25(a)に示すように、ゲームの進行に応じてコマンドが生成され、コマンドキューに格納される。タイマ割込2内のコマンド送信処理においてコマンドキューに格納された未送信のコマンドが検知されると、遅延時間が設定され、設定した遅延時間が経過した時点で、コマンドキューに格納された未送信のコマンドが送信される。
具体的には、コマンド送信処理においてコマンドキューに格納された未送信のコマンドを検知すると、0〜15の範囲に設定された遅延用乱数値を取得し、取得した値を補正した2〜17の範囲の値(L)をRAM41cの特別ワークに設けられた遅延カウンタに設定する。
この際、当該遅延カウンタ値(L)を設定したコマンド送信処理及びその後のタイマ割込2内において実行するコマンド送信処理において遅延カウンタ値を1ずつ減算していき、遅延カウンタ値が0となった時点で、コマンドキューに格納されているコマンドを送信する。
すなわち、コマンド送信処理において検知されたコマンドは、コマンド送信処理の実行間隔(約2.24ms)の倍数に相当する時間、詳しくはその際取得した遅延カウンタの値(L)から1を減算した値(L−1)にコマンド送信処理の実行間隔(約2.24ms)を乗じた時間{(L)は2〜17の値なので2.24〜35.84ms}が経過した後、送信されることとなる。
また、本実施例では、コマンドキューに複数のコマンドを格納可能な領域が設けられており、コマンドキューに格納されたコマンドの送信を待たずに、新たに生成したコマンドをコマンドキューの空き領域に格納することが可能とされている。すなわち複数のコマンドを蓄積できるようになっている。このため、コマンドの送信が遅延されることに伴ってゲームの進行が停止してしまうことを回避できる。尚、コマンドキューが未送信のコマンドで満タンの場合はこの限りでない。
また、コマンド格納処理では、コマンドキューに複数のコマンドを格納する際にこれらコマンドをその生成順に格納するとともに、コマンド送信処理ではコマンドキューに格納された順番でコマンドを送信するようになっている。すなわちコマンドキューに格納されたコマンドは、常に生成された順番で送信されるようになっている。
また、コマンドキューに未送信のコマンドが複数格納されている場合には、最初に生成されたコマンドを送信した後、次に実行するコマンド送信処理において改めてコマンドキューに未送信のコマンドが格納されているかを判定し、コマンドが格納されている場合には、その時点でそのコマンドの遅延時間(遅延カウンタ値)を設定し、その遅延時間が経過した時点で送信する。このため、複数のコマンドがコマンドキューに格納されている場合には、各々の送信間隔が最短(遅延カウンタの値として2が決定された場合)でも、図25(a)に示すように、約4.48ms(2.24×2ms)の間隔をあけて送信されることとなる。言い換えれば、コマンドの送信後、4.48msが経過するまでは新たなコマンドの送信が禁止されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1では、リール2L、2C、2Rに配列された図柄数が21個とされているとともに、回転速度が約750msで1回転(1分間で80回転)するように構成されており、各リール2L、2C、2Rが1図柄移動するのに要する時間は約35.7ms(=750/21ms)となる。
また、演出制御基板90側で目押しの補助となるような演出が行われてしまうことを防止するためには、CPU41aが演出制御基板90にコマンドを送信するときに、遅延時間の最大値としてリール2L、2C、2Rが1図柄移動するのに要する時間以上の時間を設定する必要がある。すなわち本実施例では、遅延時間の最大値として35.7ms以上の時間を設定する必要がある。
一方、演出制御基板90に搭載された演出制御部91による演出と、遊技制御部41による制御とのズレが大きくなって違和感が生じるのを防止するためには、コマンド送信処理における遅延時間の最大値をできるだけ短くすることが好ましい。すなわち本実施例の場合には、遅延時間の最大値が35.7ms以上の値で、かつ35.7msに可能な限り近い値に設定されることが好ましい。また、本実施例では、前述したようにコマンド送信処理における遅延時間がコマンド送信処理の実行間隔(約2.24ms)の倍数に相当する時間のみ設定可能とされており、これら2.24msの倍数で35.7ms以上の値のうち最小の値は、2.24ms×16=35.84msとなることから、本実施例のスロットマシン1において最適な遅延時間の最大値は35.84msとなる。
このため、遅延カウンタの値(L)の上限値として17を設定すれば良く、このようにすれば遅延時間の最大値を、本実施例において目押しの補助となるような演出を防止するために最低限必要な遅延時間の最大値以上の値のうち最小の値とすることができる。
また、本実施例では、図25(b)に示すように、未送信のコマンドが検知された際に設定された遅延時間{2.24×(La−1)ms}が経過する前に停電が発生し、後述する電断割込処理が実行された場合には、当該電断割込処理においてコマンドキューに格納されたコマンド、送信ポインタ、格納ポインタの値、未送信フラグ、その時点の遅延カウンタの値La’がバックアップされるようになっている。そして、電断が復旧して割込禁止が解除された後、未送信のコマンドが残っている場合には、その時点で設定されている遅延カウンタの値La’が0となった時点で未送信のコマンドを送信する。すなわち電断復旧時には、電断時の遅延カウンタの値La’から減算が再開されるようになっており、電断復旧後、遅延時間{2.24×(La’−1)ms}が経過することで未送信のコマンドを送信するようになっている。
次に、遊技制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいて演出制御部91が実行する演出の制御について説明する。
演出制御部91のCPU91aは、遊技制御部41のCPU41aが送信したコマンドを受信した際に、ROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、CPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、CPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、CPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっている。
演出制御部91のCPU91aは、定期的に実行するタイマ割込処理(演出)を実行する毎に、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行うようになっている。
そして、CPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいて電断前の演出状態に復帰させるようになっている。具体的には、最後に実行していた制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づく制御を実行する。これにより電断前に実行していた制御パターンに基づく演出が最初から実行されることとなる。また、起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいて計算したRAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cの全ての領域を初期化するようになっている。
次に停電時における遊技制御部41のCPU41a及び演出制御部91のCPU91aの動作状況を図26のタイミングチャートに基づいて説明する。
まず、電断検出回路48は、+25Vの直流電圧(以下電源監視用電圧と称す)が+18V以下となったとき(ta1)に電圧低下信号を遊技制御部41に対して出力する。電圧低下信号が入力された際にCPU41aが後述するゲーム処理等の基本処理の実行中であれば基本処理に割り込んで電断割込処理が実行される。また、タイマ割込処理(A)の要求(割込3)と同時に電圧低下信号が入力された場合にはタイマ割込処理(A)よりも電断割込処理を優先して電断割込処理が実行される。また、CPU41aがタイマ割込処理(A)の実行中に電圧低下信号が入力された場合には実行中のタイマ割込処理(A)が終了した時点で電断割込処理が実行される(ta2)。尚、本実施例では、タイマ割込処理(A)に要する最大時間と電断割込処理に要する最大時間の合計よりも、電源監視用電圧が電圧低下信号が出力される+18VとなってからCPU41aを駆動させることが可能な電圧(+5V)(ta3)まで降下する時間の方が長いので、停電発生時にCPU41aがタイマ割込処理(A)の実行中であっても電断割込処理を確実に行える時間が担保されるようになっている。
また、演出制御部91の電源電圧(+5V(VCC))の元となる+12V(VCC)は、停電時においても電源基板75に搭載されたコンデンサ309によって電圧の降下が遅延されるようになっており、停電発生時にタイマ割込処理(A)において送信されたコマンドをバッファし、かつバッファしたコマンドをその後のタイマ割込処理(演出)において取得するのに十分な時間が経過するまで(ta4)、CPU91aを駆動させることが可能な電圧(+7V)が維持されるので、停電発生時に遊技制御基板40からコマンドをバッファした場合でも、当該コマンドを確実に取得し、RAM91cにバックアップされるデータとして反映させる時間が担保されるようになっている。尚、本実施例では、電源監視用電圧が+18V以下となった時点から20ms以上の時間が経過するまでCPU91aを駆動させることが可能な電圧が維持されるようになっているが、少なくともタイマ割込2の実行間隔(CPU91aがコマンドを確実に取得するのに十分な時間)の時間以上にわたり、CPU91aを駆動させることが可能な電圧を維持できれば良い。
次に以上説明した遊技制御部41及び払出制御部61の制御に基づくスロットマシン1の動作状況を図27〜図35のタイミングチャートに基づいて説明する。
図27は、賞球の払出を伴う入賞が発生した場合や取込済球が残存する状態で精算スイッチ10の操作が検出された場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
賞球の払出を伴う入賞が発生した場合や取込済球が残存する状態で精算スイッチ10の操作が検出された場合に、遊技制御部41は、球数信号の値を払出要求により払出を要求する球数(払出要求数)または精算要求により払出を要求する球数(精算要求数)を示す値に更新し(tb1)、払出要求信号または精算要求信号をonとする(tb2)。払出制御部61が払出要求信号または精算要求信号のonを検出すると、動作中信号をonとして払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を遊技制御部41に対して通知する(tb3)。そして、球数信号が示す数のパチンコ球を払い出す払出動作を開始し(tb4)、払出動作が終了すると(tb5)、動作中信号をoffとして払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を遊技制御部41に対して通知する(tb6)。次いで、遊技制御部41が動作中信号のoffを検出すると払出動作の終了を確認し、払出要求信号または精算要求信号をoffとする(tb7)。また、遊技制御部41は、動作中信号のonを検出してからoffが検出されるまでの期間(tb3〜tb6)においてのみ、払出球検出スイッチ202による払出球の検出を有効とし、この間に払出球が検出される毎に、RAM41cに設定された未払出球カウンタ(払出要求に基づく払出要求数のうち未だ払い出されていない未払出球数を記憶するカウンタ)の値または未精算球カウンタ(精算要求に基づく精算要求数のうち未だ払い出されていない未精算球数を記憶するカウンタ)の値を減算更新する。また、払出要求中においては、払出球が検出され、未払出球カウンタの値が1減算される毎に取込済球/払出済球表示器11に表示されている払出済球数の値が1ずつ加算更新されるようになっている。
図28は、払出要求中または精算要求中においてエラーが発生した場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
遊技制御部41は、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(tc1)から払出通信エラー判定時間のカウントを開始する。そして、図28(a)に示すように、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(tc1)から払出通信エラー判定時間が経過しても動作中信号のonを検出できない場合(tc2)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認できない場合には、払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御し、遊技補助表示器12に払出通信エラーを示すエラーコードを表示させて報知する。尚、払出通信エラーに基づいてエラー状態に制御されていても、払出要求信号または精算要求信号をonの状態に維持し、動作中信号の監視も継続する。そして、この状態で、動作中信号のonを検出し、その後、動作中信号のoffを検出した場合(tc3)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、エラー状態を自動的に解除する(tc4)。
また、図28(b)に示すように、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(tc1)から払出通信エラー判定時間が経過する前に、動作中信号のonを検出したが、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(tc1)から払出通信エラー判定時間が経過しても動作中信号のoffを検出できない場合(tc5)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合にも、払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御し、遊技補助表示器12に払出通信エラーを示すエラーコードを表示させて報知する。尚、この場合でも、払出要求信号または精算要求信号をonの状態に維持し、動作中信号の監視も継続する。そして、この状態で、動作中信号のonを検出し、その後、動作中信号のoffを検出した場合(tc6)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、エラー状態を自動的に解除する(tc7)。
このように本実施例では、遊技制御部41が払出要求または精算要求を行った後、払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認したか否かに関わらず、払出要求または精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても、当該払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合に、払出通信エラーと判定するようになっている。すなわち、払出通信エラーは、払出要求または精算要求を行った時点からカウントされる払出通信エラー判定時間にのみ基づいて判定されるようになっている。また、払出通信エラーと判定され、エラー状態に制御されている状態でも、払出制御部61との通信は継続し、払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できた時点で、エラー状態が自動的に解除されるようになっている。
尚、本実施例では、上記のように、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点から払出通信エラー判定時間が経過しても、当該払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合に、払出通信エラーと判定するようになっているが、これに限られるものではない。
図29は、払出要求中または精算要求中においてエラーが発生した場合の動作状況の変形例を示すタイミングチャートである。
この変形例では、図29(a)に示すように、遊技制御部41が、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(td1)から第1の払出通信エラー判定時間のカウントを開始し、払出要求信号または精算要求信号をonにした時点(td1)から第1の払出通信エラー判定時間が経過しても動作中信号のonを検出できない場合(td2)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認できない場合に、払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御する。尚、この場合でも、払出通信エラーに基づいてエラー状態に制御されている間、払出要求信号または精算要求信号をonの状態に維持し、動作中信号の監視も継続する。そして、この状態で、動作中信号のonを検出した場合(td3)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認した場合には、エラー状態を自動的に解除する(td4)。
また、図29(b)に示すように、遊技制御部41が、動作中信号のonを検出した時点(td5)から第2の払出通信エラー判定時間のカウントを開始し、動作中信号のonを検出した時点(td5)から第2の払出通信エラー判定時間が経過しても動作中信号のoffを検出できない場合(td6)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合に、払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御する。尚、この場合でも、払出通信エラーに基づいてエラー状態に制御されている間、払出要求信号または精算要求信号をonの状態に維持し、動作中信号の監視も継続する。そして、この状態で、動作中信号のoffを検出した場合(td7)、すなわち払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、エラー状態を自動的に解除する(td8)。
このように当該変形例では、遊技制御部41が払出要求または精算要求を行った後、第1の払出通信エラー判定時間が経過しても、当該払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認できない場合、及び払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認した後、第2の払出通信エラー判定時間が経過しても、当該払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認できない場合に、払出通信エラーと判定するようになっている。すなわち払出通信エラーは、払出要求または精算要求を行った時点から払出動作の開始を確認するまでの期間において第1の払出通信エラー判定時間が経過した場合と、払出動作の開始を確認してから払出動作の終了を確認するまでの期間において第2の払出通信エラー判定時間が経過した場合と、で別個に判定されるようになっている。また、払出通信エラーと判定され、エラー状態に制御されている状態でも、払出制御部61との通信は継続し、払出要求または精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始または終了を確認できた時点で、エラー状態が自動的に解除されるようになっている。
図30は、球貸スイッチ29の操作が検出されたことに伴いカードユニット400により貸出処理が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
球貸スイッチ29の操作が検出されると、カードユニット400の制御ユニットは、BRDYをonとして貸出処理の開始を払出制御部61に対して通知する(te1)。更に、BRQをonとして貸出単位数のパチンコ球の貸出を要求する(te2)。払出制御部61がBRQのonを検出すると、VLがonの状態であるか、すなわちカードユニット400と正常に接続されているか否かを確認し、VLがonの状態であることを条件に、EXSをonとしてBRQに基づくパチンコ球の貸出動作の開始をカードユニット400に対して通知する(te3)。そして、貸出単位数のパチンコ球を貸し出す貸出動作を開始し(te4)、貸出動作が終了すると(te6)、EXSをoffとしてBRQに基づくパチンコ球の貸出動作の終了をカードユニット400に対して通知する(te7)。尚、BRQのonを検出してもVLがonの状態でなければ、EXSをonとせず、BRQに基づくパチンコ球の貸出動作も行わないようになっている。また、払出制御部61は、遊技制御部41がBET処理中か否かに関わらず、BRQのonを検出することで貸出動作を行うことが可能とされている。一方、カードユニット400の制御ユニットがBRQをonとした後、EXSのonを検出すると貸出動作が開始した旨を確認してBRQをoffとし(te5)、EXSのonを検出した後、EXSのoffを検出すると貸出動作が終了した旨を確認し、残存する有価価値の範囲内で規定回数の貸出要求が完了していなければ、再びBRQをonとして貸出単位数のパチンコ球の貸出を要求する(te8)。また、EXSのoffを検出して貸出動作が終了した旨を確認した際に、貸出要求に必要な有価価値が残存しない場合や規定回数の貸出要求が完了した場合には、BRDYをoffとして貸出処理の終了を払出制御部61に対して通知する(te9)。
このように本実施例では、カードユニット400に搭載された制御ユニットが、球貸スイッチ29の操作が検出されることで、受付中のプリペイドカードから読み出された有価価値が残存することを条件に前述したBRDYをonとして貸出処理の開始を払出制御部61に対して通知するとともに、前述したBRQをonとして貸出単位数のパチンコ球の貸出を要求する処理を、残存する有価価値の範囲内で規定回数(本実施例では、10回)行い、貸出要求に必要な有価価値が残存しない場合や規定回数の貸出要求が完了した場合には、BRDYをoffとして貸出処理の終了を払出制御部61に対して通知するようになっている。このため、払出制御部61は、BRDYのonを検出している間、貸出要求に基づいて複数回の貸出動作を行う一連の貸出制御を行うこととなる。
尚、本実施例では、BRDYのonを検出することで貸出制御を開始し、BRDYのonが検出されている状態で、BRQのon、すなわち貸出要求を検出することで貸出動作を行うとともに、BRDYのoffを検出することで一連の貸出制御を終了するようになっている。すなわちBRDYのonを検出することで、貸出制御が行われるため、本発明における貸出要求とは、カードユニット400の制御ユニットがBRDYをonとし、かつその状態でBRQをonとすることである。
図31は、貸出動作の実行中に賞球の払出を伴う入賞が発生した場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
払出制御部61が貸出動作中に払出要求信号のonを検出すると(tf1)、貸出単位球数の貸出動作が終了するまで待機し、貸出動作が終了すると(tf2)、再びBRQがonとなった場合、すなわち貸出要求がなされた場合でも、動作中信号をonとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を遊技制御部41に対して通知する(tf3)。そして、球数信号が示す数のパチンコ球を払い出す払出動作を開始し(tf4)、払出動作が終了すると(tf5)、動作中信号をoffとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を遊技制御部41に対して通知する(tf6)。この際、BRQのonを検出している場合には、EXSをonとして貸出要求に基づくパチンコ球の貸出動作の開始をカードユニット400に対して通知し(tf7)、貸出単位球数のパチンコ球を貸し出す貸出動作を開始する(tf8)。
このように貸出動作の実行中に賞球の払出を伴う入賞が発生した場合、当該貸出動作の終了後、BRDYのonが検出されることとなり、再び貸出要求が検出される可能性がある一連の貸出制御の実行中であっても、払出要求に基づく払出動作を優先して実行するようになっている。すなわち貸出制御の実行中において賞球の払出を伴う入賞が発生した場合には、一連の貸出制御を中断して、払出要求に基づく払出動作を実行し、当該払出動作が終了した後、中断していた貸出制御を再開するようになっている。
図32は、賞球の払出動作の実行中に球貸スイッチ29の操作が検出されたことに伴いカードユニット400により貸出処理が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
払出制御部61が賞球の払出動作中にBRQがonとなっても、当該払出動作が優先されるようになっており、払出動作が終了するまで待機する。そして、払出動作が終了すると(tg1)、動作中信号をoffとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を遊技制御部41に対して通知する(tg2)。この際、BRQのonを検出している場合には、EXSをonとして貸出要求に基づくパチンコ球の貸出動作の開始をカードユニット400に対して通知し(tg3)、貸出単位球数のパチンコ球を貸し出す貸出動作を開始する(tg4)。
尚、払出制御部61は、賞球の払出動作を行っている期間を除いて、遊技制御部41の制御状態に関わらず、常に貸出要求を検出すると、当該貸出要求に基づく貸出制御を行うことが可能とされている。すなわちゲームの実行中であってもパチンコ球の貸出を受けることが可能である。
図33は、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が検出され、取込制御(後述する取込制御処理)が行われた場合や、精算スイッチ10の操作が検出され、精算制御(後述する精算制御処理)が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が有効に検出されると(th1)、遊技制御部41は、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6、精算スイッチ10の操作の検出を無効にする。そして、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作の検出に基づく取込制御が終了した際に(th2)、精算スイッチ10の操作の検出を有効にするとともに、遊技状態に応じた規定数の賭数が未だ設定されていない状態、すなわち取り込まれたパチンコ球数が規定数を設定するのに必要な球数に満たない状態であれば、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の検出を有効にする。また、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作の検出に基づく取込制御が終了した際に(th2)、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されている状態であれば、スタートスイッチ7の操作の検出を有効にする。
また、精算スイッチ10の操作が有効に検出されると(th1)、遊技制御部41は、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6、精算スイッチ10の操作の検出を無効にする。更に、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されており、スタートスイッチ7の操作の検出も有効な状態であったならば、スタートスイッチ7の操作の検出も無効にする。そして、精算スイッチ10の操作の検出に基づく精算制御が終了した際に(th2)、精算スイッチ10の操作の検出を有効にするとともに、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の検出を有効にする。
このように本実施例では、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作の検出に基づいて取込制御が行われたり、精算スイッチ10の操作の検出に基づいて精算制御が行われると、これら取込制御や精算制御が終了するまでの間、1球取込スイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、スタートスイッチ7の各操作の検出が無効化されるようになっている。
図34及び図35は、BET処理中にカードユニット400と払出制御基板60との接続が断絶した際の動作状況を示すタイミングチャートである。
図34に示すように、カードユニット400と払出制御基板60との接続が断絶し、VLのonを検出できなくなると(ti1)、払出制御部61は、貸出制御を禁止するとともに、カードユニット接続中信号をoffとしてカードユニット400と接続されていない旨を遊技制御部41に対して通知する。遊技制御部41がカードユニット接続中信号のoffを検出してカードユニット400と接続されていない旨を確認すると、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の検出を無効化し、これら1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の検出に基づく取込制御を禁止する。そして、カードユニット400がスロットマシン1に接続されていない旨を示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させて、接続エラーを報知する。
また、図35に示すように、遊技制御部41が、取込制御や精算制御を行っている途中で(tj1)、カードユニット接続中信号のoffを検出した場合には、実行中の取込制御や精算制御が終了した時点(tj2)で、これら取込制御や精算制御の実行に伴い無効化されている1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の検出を引き続き無効にし、これら1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の検出に基づく取込制御を禁止するとともに、カードユニット400がスロットマシン1に接続されていない旨を示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させて、接続エラーを報知する。
その後、図34に示すように、カードユニット400と払出制御基板60との接続が復帰し、VLのonを検出すると(ti2)、払出制御部61は、禁止されていた貸出制御を許可するとともに、カードユニット接続中信号をonとしてカードユニット400と接続されている旨を遊技制御部41に対して通知する。遊技制御部41がカードユニット接続中信号のonを検出してカードユニット400と接続されている旨を確認すると、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6の検出を有効化して取込制御を許可する。そして、接続エラーの報知を解除する。
尚、遊技状態に応じた規定数の賭数が既に設定されている状態においてカードユニット400と払出制御基板60との接続が断絶し、遊技制御部41がカードユニット接続中信号のoffを検出してカードユニット400と接続されていない旨を確認しても、スタートスイッチ7の操作の検出は有効であり、このような状態でスタートスイッチ7の操作を検出した場合でも有効にゲームが開始する。すなわち遊技状態に応じた規定数の賭数が既に設定されておりゲームの開始条件が成立している状態であれば、カードユニット400と払出制御基板60との接続状態に関わらず、常にスタートスイッチ7の操作の検出に基づき有効にゲームを開始させることが可能である。また、カードユニット400と払出制御基板60との接続が断絶し、遊技制御部41がカードユニット接続中信号のoffを検出してカードユニット400と接続されていない旨を確認しても、精算スイッチ10の操作の検出は有効であり、このような状態で精算スイッチ10の操作を検出した場合でも有効に精算制御を行う。すなわちカードユニット400と払出制御基板60との接続状態に関わらず、常に精算スイッチ10の操作の検出に基づいて精算制御を行うことが可能である。
図36は、残存球報知LED114の点灯状況の一例を示すタイミングチャートである。
まず、図36(a)に示すように、例えば球抜きレバー31の操作により上皿26及び取込準備球通路110内のパチンコ球の球抜きが行われ、その後開閉シャッタ122が閉塞され、遊技制御部41が、開閉シャッタ検出スイッチ123からの検出信号のonからoffへの遷移を検出すると(tk1)、その時点で残存球検出スイッチ113がonであれば残存球報知LED114を点灯させる。つまり、球抜きレバー31が操作されたときに取込準備球通路110内にパチンコ球が残存している場合には、残存球報知LED114を点灯して取込準備球通路110内に少なくとも1球のパチンコ球が残存していることを報知する。
また、残存球報知LED114が点灯している状態において、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が検出された時点(tk2)で、残存球検出スイッチ113がonの状態、すなわち、取込準備球通路110内にパチンコ球が残存していても、残存球報知LED114を消灯する。
また、図36(b)に示すように、例えば残存球検出スイッチ113がonの状態、すなわち、取込準備球通路110内にパチンコ球が残存しているが、残存球報知LED114が消灯中である場合においては、遊技制御部41は、精算スイッチ10の操作が検出された時点(tm1)で取込済球があれば精算要求信号をonとして精算要求処理を実行する。次いで、払出制御部61が払出制御処理を開始して動作中信号をonとした後、動作中信号をoffとして払出制御処理を終了したことに基づき、遊技制御部41が精算要求信号をoffとした時点(tm2)で残存球検出スイッチ113がonの状態であれば、残存球報知LED114を点灯して取込準備球通路110内に少なくとも1球のパチンコ球が残存していることを報知する。
その後、精算スイッチ10の操作が検出され、取込装置100の返却動作が開始されると(tm3)、当該返却動作が終了した時点(tm4)で残存球検出スイッチ113がoffの状態、すなわち、返却動作により取込準備球通路110内に残存していたパチンコ球が全て返却されてなくなった場合には残存球報知LED114を消灯する。尚、返却動作が終了した時点(tm4)で残存球検出スイッチ113がonの状態であれば、残存球報知LED114はそのまま点灯させておくことになる。
つまり、残存球報知LED114は、球抜きレバー31が操作されるか、または精算制御処理における精算要求処理または返却動作の終了後において取込準備球通路110内にパチンコ球が残存していれば点灯し、精算制御処理における返却動作の終了後において取込準備球通路110内にパチンコ球が残存していない場合、またはBET処理中において1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が検出された場合に消灯する。
次に、本実施例における遊技制御部41のCPU41aが実行する各種制御内容を、図37〜図63に基づいて以下に説明する。
CPU41aは、リセット回路49からリセット信号が入力されると、図37のフローチャートに示す起動処理を行う。尚、リセット信号は、電源投入時及び遊技制御部41の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴うCPU41aの起動時及びCPU41aの不具合に伴う再起動時に行われる処理である。
また、本実施例では、払出制御基板60に搭載された払出制御部61のCPU61a及び演出制御基板90に搭載された演出制御部91のCPU91aにおける起動処理が終了し、遊技制御部41との通信が可能な状態となるまでの時間よりも長い期間、リセット信号が入力されるようになっている。すなわち、遊技制御部41が起動処理を終了して通常の処理に移行する時点で、払出制御部61及び演出制御部91は、遊技制御部41との通信が可能な状態で待機していることとなる。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ、I/Oポート41d等を初期化した後(Sa1)、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否か、すなわち電圧が安定しているか否かを判定し(Sa2)、電圧低下信号が入力されている場合には、電圧低下信号が入力されているか否かの判定以外は、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
Sa2のステップにおいて電圧低下信号が入力されていないと判定した場合には、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(Sa3)とともに、打止スイッチ36の状態を取得し、CPU41aの特定のレジスタに打止機能の有効/無効を設定する(Sa4)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM41cの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa5)、設定キースイッチ37がONの状態か否かを判定する(Sa6)。Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態でなければ、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(Sa7)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sa8)。正常に電断割込処理が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをRAM41cに設定し(Sa10)、図38に示すエラー処理に移行する。
また、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa9)。正常に電断割込処理が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM41cのデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをRAM41cに設定し(Sa10)、図38に示すエラー処理に移行する。
エラー処理では、図38に示すように、現在の遊技補助表示器12の表示状態をスタックに退避し(Sa101)、RAM41cに設定されているエラーコードを遊技補助表示器12に表示する(Sa102)。
次いで、RAM41cに設定されているエラーコードを確認し、当該エラーコードがRAM異常エラーを示すエラーコードであるか否かを判定し(Sa103)、RAM異常エラーを示すエラーコードを示すエラーコードが設定されている場合には、エラーコードがRAM異常エラーを示すエラーコードであるか否かを判定する以外はいずれの処理も行わないループ処理に移行する。
また、Sa103のステップにおいて、RAM異常以外を示すエラーコードが設定されている場合には、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されているか否かを判定し(Sa104)、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されていなければ、更にリセットスイッチ23の操作が検出されているか否かを判定し(Sa105)、リセットスイッチ23の操作も検出されていなければ、Sa104のステップに戻る。すなわちリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作が検出されるまで、遊技の進行が不能な状態で待機する。
そして、Sa104のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出された場合、またはSa105のステップにおいてリセットスイッチ23の操作が検出された場合には、RAM41cに設定されているエラーコードをクリアし(Sa106)、遊技補助表示器12の表示状態をSa101のステップにおいてスタックに退避した表示状態に復帰させて(Sa107)、もとの処理に戻る。
このようにエラー処理においては、RAM異常エラー以外によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、RAM異常エラーによるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されてもエラー状態が解除されることはない。
図37に戻り、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(Sa11)、破壊診断用データをクリアし(Sa12)、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰する(Sa13)。
次いで、RAM41cに設定された未払出球カウンタ(払出要求に基づく払出要求数のうち未だ払い出されていない未払出球数を記憶するカウンタ)の値を取得し、未払出球カウンタの値が0か否か、すなわち払出要求に基づく未払出球が残存するか否かを判定し(Sa14)、未払出球カウンタの値が0であれば、更に、RAM41cに設定された未精算球カウンタ(精算要求に基づく精算要求数のうち未だ払い出されていない未精算球数を記憶するカウンタ)の値を取得し、未精算球カウンタの値が0か否か、すなわち精算要求に基づく未精算球が残存するか否かを判定する(Sa15)。そして、未精算球カウンタの値が0であれば、割込を許可して(Sa16)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
また、Sa14のステップにおいて未払出球カウンタの値が0でない場合、すなわち払出要求に基づく未払出球が残存する場合には、割込を許可して(Sa17)、後述する払出要求処理の先頭(図51におけるSe101のステップ)へ移行する。また、Sa15のステップにおいて未精算球カウンタの値が0でない場合、すなわち精算要求に基づく未精算球が残存する場合には、割込を許可して(Sa18)、後述する精算要求処理の先頭(図43におけるSb201のステップ)へ移行する。
また、Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態であれば、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa19)、設定値ワークに格納されている値(この時点では0)を1に補正する(Sa20)。次いで、割込を許可して(Sa21)、図39に示す設定変更処理、すなわち設定変更モードに移行し(Sa22)、設定変更処理の終了後、ゲーム処理に移行する。
設定変更処理では、図39に示すように、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワークの値は1に補正されているので、ここでは1である)を読み出す(Sa201)。
その後、リセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態となり(Sa202、Sa203)、Sa202のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出されると、Sa201のステップにおいて読み出した設定値に1を加算し(Sa204)、加算後の設定値が7であるか否か、すなわち設定可能な範囲を超えたか否かを判定し(Sa205)、加算後の設定値が7でなければ、再びSa202、Sa203のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻り、Sa205のステップにおいて加算後の設定値が7であれば設定値を1に補正した後(Sa206)、再びSa202、Sa203のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻る。
また、Sa203のステップにおいてスタートスイッチ7の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値をRAM41cの設定値ワークに格納して、設定値を確定した後(Sa207)、設定キースイッチ37がOFFの状態となるまで待機する(Sa208)。そして、Sa208のステップにおいて設定キースイッチ37のOFFが判定されると、図37のフローチャートに復帰し、ゲーム処理に移行することとなる。
このように起動処理においては、設定キースイッチ37がONの状態ではない場合に、RAMパリティが0であるか否か、破壊診断用データが正常であるか否かを判定することでRAM41cに記憶されているデータが正常か否かを判定し、RAM41cのデータが正常でなければ、異常エラー処理に移行する。RAM異常エラーによるエラー処理では、RAM異常エラーを示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させた後、いずれの処理も行わないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。そして、RAM41cのデータが正常でなければ、割込が許可されることがないので、一度RAM異常エラーによるエラー処理に移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、割込が許可されるまでは、電断しても電断割込処理は行われない。すなわち電断割込処理において新たにRAMパリティが0となるようにRAM調整用データが計算されて格納されることはなく、破壊診断用データが新たに設定されることもないので、CPU41aが再起動しても設定キースイッチ37がONの状態で起動した場合を除き、CPU41aを再起動させてもゲームを再開させることができないようになっている。
そして、RAM異常エラーによるエラー処理に一度移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域が初期化された後、設定変更処理が行われ、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわちRAM異常エラーによるエラー処理に移行した状態では、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを再開させることが可能となる。
また、起動処理では、RAM41cに記憶されているデータが正常である場合に、未払出球カウンタの値または未精算球カウンタの値が0か否かを判定し、未払出球カウンタまたは未精算球カウンタの値が0ではない場合、すなわち払出要求に基づく未払出球や精算要求に基づく未精算球が残存する場合には、払出要求処理または精算要求処理の先頭に移行する。そして、払出要求処理や精算要求処理では、後述するように未払出球カウンタの値分のパチンコ球の払出要求または未精算球カウンタの値分の未精算要求が行われることとなるので、例えば、払出要求処理中や精算要求処理中に電断し、電断時に未払出球や未精算球が残存する場合には、復旧時において、再度未払出分の払出要求または未精算分の精算要求が行われ、未払出分または未精算分のパチンコ球が払い出されることとなる。
図40は、CPU41aが実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sa301)、内部抽選処理(Sa302)、リール回転処理(Sa303)、リール停止処理(Sa304)、入賞判定処理(Sa305)、賞球付与処理(Sa306)、ゲーム終了時処理(Sa307)、を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sa301のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点で賭数を確定する処理を実行する。
Sa302のステップにおける内部抽選処理では、Sa301のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲームスタートと同時に内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
Sa303のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理を実行する。このリール回転処理においては、全てのリール2L、2C、2Rが定速回転した時点でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効とする。
Sa304のステップにおけるリール停止処理では、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出され、各リール2L、2C、2Rの停止条件が成立したことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sa305のステップにおける入賞判定処理では、Sa304のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sa306のステップにおける賞球付与処理では、Sa305のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、入賞に応じて付与される賞球数分のパチンコ球の払出を要求する処理を行う。
Sa307のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
図41は、CPU41aがSa301のステップにおいて実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
BET処理では、まず、RAM41cにおいて賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(Sb1)、当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(Sb2)。RAM41cにリプレイゲーム中である旨を示すリプレイゲーム中フラグが設定されており、当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、BETカウンタの値を1加算し、RAM41cに設定された賭数の規定数(後に説明するが、遊技状態に応じて定められた賭数の規定数であり、レギュラーボーナスにあるときには、1が設定され、通常遊技状態及び小役ゲームにあるときには、3が設定される。もっともリプレイゲームに制御されるのは通常遊技状態のみである。)を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定する処理(Sb3、Sb4)をSb4のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であると判定されるまで繰り返し実行し、Sb4のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であると判定された場合には、スタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態で待機する(Sb5)。そして、この状態でスタートスイッチ7の操作が検出されると、BET処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。
また、Sb2のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームでない場合には、開閉シャッタ検出スイッチ123の検出信号がonからoffへ遷移しているか否か、すなわち、球抜きレバー31が操作されて上皿26の球抜きが行われた否かを判定し(Sb6)、開閉シャッタ検出スイッチ123の検出信号がonからoffへ遷移していれば、残存球検出スイッチ113からの検出信号の入力状態に基づいて取込準備球通路110内の残存球が検出されているか否かを判定する(Sb7)。そして、取込準備球通路110内の残存球が検出されている場合には、残存球報知LED114を点灯させて(Sb8)、精算スイッチ10の操作を促す報知を行った後、Sb9の処理に進む。また、Sb6のステップにおいて開閉シャッタ検出スイッチ123の検出信号がonからoffに遷移していない場合、またはSb7のステップにおいて取込準備球通路110内の残存球が検出されていない場合には、そのままSb9の処理に進む。
Sb9のステップでは、カードユニット接続中信号のonが検出されているか否か、すなわちカードユニット400が払出制御基板60と接続されているか否かを判定する。
Sb9のステップにおいてカードユニット接続中信号のonが検出されている場合には、精算スイッチ10の操作が検出されているか否かを判定し(Sb10)、精算スイッチ10の操作が検出されていれば、図42に示す精算制御処理に移行し(Sb11)、精算制御処理が終了すると、Sb6のステップに戻る。また、精算制御処理に移行すると当該処理が終了するまでの間、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、スタートスイッチ7の操作の検出が無効化される。
Sb10のステップにおいて精算スイッチ10の操作が検出されていなければ、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(Sb12)、BETカウンタの値が規定数であれば、スタートスイッチ7の操作が検出されているか否かを判定し(Sb13)、スタートスイッチ7の操作が検出されていなければ、Sb6のステップに戻り、スタートスイッチ7の操作が検出されていれば、BET処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。これに伴い、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、スタートスイッチ7の操作の検出が無効化される。
Sb12のステップにおいてBETカウンタの値が規定数でなければ、1球取込スイッチ5の操作が検出されているか否かを判定し(Sb14)、1球取込スイッチ5の操作が検出されていれば、RAM41cに設定された取込球カウンタ(取り込むべき球数のうち未だ取り込まれていない球数である取込球数を記憶するカウンタ)の値を1に更新する(Sb15)。そして、図44に示す取込制御処理に移行し(Sb16)、取込制御処理が終了すると、Sb6のステップに戻る。また、取込制御処理に移行すると当該処理が終了するまでの間、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、スタートスイッチ7の操作の検出が無効化される。
Sb14のステップにおいて、1球取込スイッチの操作が検出されていなければ、更にMAXBETスイッチ6の操作が検出されているか否かを判定し(Sb17)、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていなければ、Sb6のステップに戻り、MAXBET6の操作が検出されていれば、取込球カウンタの値を(規定数×5−BETカウンタの値×5−未使用球カウンタ(RAM41cに設定されたカウンタであり、既に取り込まれているが未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を記憶するカウンタ)の値)に更新する(Sb18)。すなわち取込球カウンタの値をMAXBETスイッチ6の操作により指示された取込要求球数から既に賭数の設定に用いられている使用済球数と未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数を減算した値に更新する。そして、図44に示す取込制御処理に移行し(Sb16)、取込制御処理が終了すると、Sb6のステップに戻る。また、取込制御処理に移行すると当該処理が終了するまでの間、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、スタートスイッチ7の操作の検出が無効化される。
また、Sb9のステップにおいて、カードユニット接続中信号のonが検出されていない場合には、カードユニット400がスロットマシン1と正常に接続されていない旨を示す接続エラーを示すエラーコードをセットする(Sb19)。エラーコードがセットされると、当該エラーコードが遊技補助表示器12に表示され、接続エラーが遊技機外部に報知される。そして、精算スイッチ10の操作が検出されているか否かを判定し(Sb20)、精算スイッチ10の操作が検出されていれば、図42に示す精算制御処理に移行し(Sb11)、精算制御処理が終了すると、Sb6のステップに戻る。また、精算制御処理に移行すると当該処理が終了するまでの間、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、スタートスイッチ7の操作の検出が無効化される。
Sb20のステップにおいて精算スイッチ10の操作が検出されていなければ、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(Sb21)、BETカウンタの値が規定数であれば、スタートスイッチ7の操作が検出されているか否かを判定し(Sb22)、スタートスイッチ7の操作が検出されていれば、BET処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。これに伴い、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、スタートスイッチ7の操作の検出が無効化される。
Sb21のステップにおいてBETカウンタの値が規定数でない場合、またはSb22のステップにおいてスタートスイッチ7の操作が検出されていない場合には、カードユニット接続中信号のonが検出されているか否か、すなわちカードユニット400と払出制御基板60とが接続状態となったか否かを判定し(Sb23)、カードユニット接続中信号のonが検出されていなければ、そのままSb6のステップに戻り、カードユニット接続中信号のonが検出されていれば、Sb19のステップにおいて設定した接続エラーを示すエラーコードをクリアして(Sb24)、Sb6のステップに戻る。これに伴い遊技補助表示器12に表示されたエラーコードの表示も解除される。
図42は、CPU41aがSb11のステップにおいて実行する精算制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
精算制御処理では、まず、未使用球カウンタの値が0か否かを判定し(Sb101)、未使用球カウンタの値が0であれば、BETカウンタの値が0か否かを判定する(Sb102)。
そして、Sb101、Sb102のステップにおいて未使用球カウンタの値またはBETカウンタの値のいずれか一方でも0でない場合には、未精算球カウンタの値を(未使用球カウンタの値+BETカウンタの値×5)の値、すなわち未使用球数と使用済球数との合計値に更新し(Sb103)、未使用球カウンタ及びBETカウンタの値をクリアする(Sb104)。そして、図43に示す精算要求処理に移行し(Sb105)、精算要求処理が終了すると、残存球検出スイッチ113の検出信号の入力状態を確認して取込準備球通路110内の残存球が検出されているか否かを判定し(Sb106)、取込準備球通路110内の残存球が検出されていなければ、そのまま精算制御処理を終了し、図41のフローチャートに復帰する。また、Sb106のステップにおいて取込準備球通路110内の残存球が検出されていれば、残存球報知LED114を点灯して(Sb107)、精算スイッチ10の操作を促す報知を行った後、精算制御処理を終了し、図41のフローチャートに復帰する。
また、Sb101、Sb102のステップにおいて未使用球カウンタの値もBETカウンタの値も0の場合には、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか否か、すなわち返却球誘導通路109内に返却球が詰まっているか否かを判定し(Sb108)、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されていなければ、更に、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されているか否か、すなわち払出球誘導通路208内に払出球が詰まっているか否かを判定する(Sb109)。そして、Sb108のステップにおいて返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか、Sb109のステップにおいて払出球詰まり検出スイッチ112が検出されていれば、精算制御処理を終了し、図41のフローチャートに復帰する。
また、Sb108、Sb109のステップにおいて返却球詰まり検出スイッチ111も払出球詰まり検出スイッチ112も検出されていなければ、取込モータ101の回転駆動量を100球分に設定し(Sb110)、振分ソレノイド102をonにして(Sb111)、取り込まれたパチンコ球の流路方向を返却球誘導通路109側とする。
そして、流路切替弁107による実際の流路方向が返却球誘導通路109側か否か、すなわち流路検出スイッチ115がonの状態か否かを判定し(Sb112)、流路切替弁107による実際の流路方向が返却球誘導通路109側であれば、取込モータ101の設定をonとして取込動作を開始する(Sb113)。すなわち流路切替弁107の流路方向を検出する流路検出スイッチ115の検出状態に基づき、実際の流路方向が返却球誘導通路109側を向いていることを条件に取込モータ101の駆動を開始する。
取込モータ101の駆動中においては、流路切替弁107による実際の流路方向が返却球誘導通路109側か否か、すなわち流路検出スイッチ115がonの状態か否かを判定し(Sb114)、流路方向が返却球誘導通路109側であれば、取込モータ101の駆動停止条件が成立したか否かを判定する(Sb115〜Sb118)。詳しくは、Sb115のステップにおいて第1取込球検出スイッチ104及び第2取込球検出スイッチ105の検出状況をチェックし、最後に取込球が検出されてから規定時間(例えば3秒間)にわたり取込球が検出されていないか否かを判定し、Sb116のステップにおいて返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか否か、すなわち返却球誘導通路109内に返却球が詰まっているか否かを判定し、Sb117のステップにおいては、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されているか否か、すなわち払出球誘導通路208内に払出球が詰まっているか否かを判定し、Sb118のステップにおいては、回転駆動量分、すなわち100球分の回転が終了したか否かを判定する。
そして、Sb115〜Sb118のステップにおいて取込モータ101の駆動停止条件がいずれも成立していなければ、Sb114のステップに戻る。また、Sb115〜Sb118のステップにおいて取込モータ101の駆動条件がいずれか1つでも成立している場合、すなわち最後に取込球が検出されてから規定時間にわたり取込球が検出されていない場合、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されている場合、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されている場合または100球分の回転が終了した場合には、取込モータ101の設定をoffにして(Sb119)、振分ソレノイド102をoffにして取り込まれたパチンコ球の流路方向を取込球誘導通路108側とする(Sb120)。
次いで、残存球検出スイッチ113からの検出信号の入力状態を確認して取込準備球通路110内の残存球が検出されているか否かを判定し(Sb121)、取込準備球通路110内の残存球が検出されていなければ、残存球報知LED114を消灯した後(Sb122)、精算制御処理を終了し、図41のフローチャートに復帰する。また、Sb121のステップにおいて取込準備球通路110内の残存球が検出されていれば、残存球報知LED114を点灯して(Sb123)、精算スイッチ10の操作を促す報知を行った後、精算制御処理を終了し、図41のフローチャートに復帰する。
また、Sb112のステップまたはSb114のステップにおいて流路方向が返却球誘導通路109側ではない場合、すなわち振分ソレノイド102をonとして返却球誘導通路109側に切り替えたにも関わらず、流路切替弁107による流路方向が返却球誘導通路109側に切り替わってない場合、または取込モータ101の駆動中に、振分ソレノイド102がonの状態であり、流路方向が返却球誘導通路109側であるにも関わらず、流路切替弁107による流路方向が取込球誘導通路108側を向いている場合には、取込モータ101の設定をoffとし(Sb124)、振分ソレノイド102をoffにした後(Sb125)、流路方向の異常を示す流路方向異常エラーを示すエラーコードをセットした後(Sb126)。図38に示すエラー処理に移行する(Sb127)。そして、エラー状態が解除され、エラー処理が終了すると、精算制御処理を終了し、図41のフローチャートに復帰する。
図43は、CPU41aがSb105のステップにおいて実行する精算要求処理の制御内容を示すフローチャートである。
精算要求処理では、まず、払出制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち遊技制御基板40と払出制御基板60が接続されているか否かを判定し(Sb201)、払出制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、払出制御基板60と正常に接続されていない旨を示す払出制御基板接続エラーを示すエラーコードをセットし(Sb202)、図38に示すエラー処理に移行する(Sb203)。そして、エラー状態が解除され、エラー処理が終了すると、Sb201のステップに戻る。
また、Sb201のステップにおいて払出制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、球数信号の値を未精算球カウンタの値に更新し(Sb204)、RAM41cに設定されたエラー判定用タイマカウンタ(払出通信エラー判定時間をカウントするためのカウンタ)に初期値を設定し(Sb205)、精算要求信号をonとする(Sb206)。
次いで、動作中信号のonが検出されるまで動作中信号の出力状況を監視する(Sb207〜Sb209)。また、Sb208のステップにおいては、払出通信エラー判定時間(例えば5秒)が経過したか否か、すなわちエラー判定用タイマカウンタが0か否かを判定し、払出通信エラー判定時間が経過している場合、すなわち精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても当該精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始が確認できない場合には、払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示す払出通信エラーコードを設定し(Sb209)、再びSb207のステップに戻る。これに伴い払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードが遊技補助表示器12に表示される。
次いで、Sb207のステップにおいて、動作中信号のonが検出された場合、すなわち精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認した場合には、動作中信号のoffが検出されるまで動作中信号の出力状況を監視する(Sb210〜Sb214)。また、Sb210のステップにおいては、払出球検出スイッチ202の検出状況をチェックして払出球が検出されたか否かを判定し、払出球が検出された場合には、未精算球カウンタの値を1減算し(Sb212)、再びSb210のステップに戻る。また、Sb213のステップにおいては、払出通信エラー判定時間が経過したか否か、すなわちエラー判定用タイマカウンタが0か否かを判定し(Sb213)、払出通信エラー判定時間が経過している場合、すなわち精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても当該精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了が確認できない場合には、前述した払出通信エラーを示すエラーコードを設定し(Sb214)、再びSb210のステップに戻る。これに伴い前述のように払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードが遊技補助表示器12に表示される。
次いで、Sb211のステップにおいて、動作中信号のoffが検出された場合、すなわち精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、払出通信エラーを示すエラーコードがセットされているか否かを判定し(Sb215)、払出通信エラーを示すエラーコードがセットされていない場合には、未精算球カウンタの値が残存するか否かに関わらず未精算球カウンタの値をクリアした後(Sb217)、精算要求信号をoffにして(Sb218)、精算要求処理を終了し、図42のフローチャートに復帰する。また、Sb215のステップにおいて、払出通信エラーを示すエラーコードがセットされている場合には、当該エラーコードをクリアする(Sb216)。すなわち精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過してエラー状態に制御されている場合でも、精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、当該エラー状態が自動的に解除されるようになっている。これに伴い遊技補助表示器12に表示されたエラーコードの表示も解除される。そして、未精算球カウンタの値が残存するか否かに関わらず未精算球カウンタの値をクリアした後(Sb217)、精算要求信号をoffにして(Sb218)、精算要求処理を終了し、図42のフローチャートに復帰する。
図44は、CPU41aがSb23のステップにおいて実行する取込制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
取込制御処理では、まず、残存球報知LED114が点灯中であるか否か、すなわち、精算スイッチ10の操作を促す報知が行われているか否かを判定し(Sb301)、残存球報知LED114が点灯中である場合には、この時点で遊技者はゲームを行う意志があり、精算スイッチ10の操作を促す報知は不要であるとして、残存球報知LED114を消灯する(Sb302)。
そして、RAM41cに設定されたリトライカウンタ(取込動作の再試行回数を記憶するカウンタ)に3を設定し(Sb303)、取込球カウンタの値に応じた取込モータ101の回転駆動量、すなわち取込球カウンタに設定された値の球数を取り込むのに必要な回転駆動量を設定する(Sb304)。尚、この状態では、振分ソレノイド102はoffの状態であり、流路切替弁107による流路方向は取込球誘導通路108側を向いている状態である。
そして、流路切替弁107による実際の流路方向が取込球誘導通路108側か否か、すなわち流路検出スイッチ115がoffの状態か否かを判定し(Sb305)、流路切替弁107による実際の流路方向が取込球誘導通路108側であれば、取込モータ101の設定をonにして取込動作を開始する(Sb306)。すなわち流路切替弁107の流路方向を検出する流路検出スイッチ115の検出状態に基づき、実際の流路方向が取込球誘導通路108側を向いていることを条件に取込モータ101の駆動を開始する。
取込モータ101の駆動中においては、流路切替弁107による実際の流路方向が取込球誘導通路108側か否か、すなわち流路検出スイッチ115がoffの状態か否かを判定し(Sb307)、流路方向が取込球誘導通路108側であれば、第1取込球検出スイッチ104及び第2取込球検出スイッチ105の検出状況をチェックし、取込球が検出されたか否かを判定する(Sb308)。
Sb308のステップにおいて取込球を検出した場合には、取込球カウンタの値を1減算するとともに、未使用球カウンタの値を1加算する(Sb309)。この際、取込済球/払出済球表示器11に表示されている取込済球数も1加算する。そして、未使用球カウンタの値が5、すなわち賭数を1設定するのに必要な球数に到達したか否かを判定し(Sb310)、未使用球カウンタの値が5未満であればSb307のステップに戻る。また、Sb310のステップにおいて未使用球カウンタの値が5であれば、BETカウンタの値を1加算するとともに、未使用球カウンタの値をクリアして(Sb311)、Sb307のステップに戻る。
また、Sb308のステップにおいて取込球を検出していなければ、取込モータ101がonの状態か否か、すなわち取込モータ101が未だ駆動中か否かを判定し(Sb312)、取込モータ101がonであれば、回転駆動量分、すなわち取込球カウンタの値分の回転が終了したか否かを判定し(Sb313)、回転駆動量分の回転が終了していなければ、Sb307のステップに戻り、回転駆動量分の回転が終了していれば、取込モータ101の設定をoffにして(Sb314)、Sb307のステップに戻る。
また、Sb312のステップにおいて取込モータ101がonでなければ、取込モータ101がoffとなってから、取込モータ101の回転により取り込まれたパチンコ球が第2取込球検出スイッチ105にて検出されるまでに要する時間である検出待ち時間が経過したか否かを判定し(Sb315)、検出待ち時間が経過していなければ、Sb307のステップに戻る。
また、Sb315のステップにおいて検出待ち時間が経過していれば、取込球カウンタの値が0か否か、すなわち1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作により要求された球数が全て取り込まれたか否かを判定し(Sb316)、取込球カウンタの値が0でなければ、すなわち1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作により要求された球数が全て取り込まれていなければ、リトライカウンタの値が0か否か、すなわち不足分のパチンコ球を取り込むための取込動作が再試行回数にわたり行われたか否かを判定し(Sb317)、リトライカウンタの値が0でなければ、リトライカウンタの値を1減算して(Sb318)、Sb304のステップに戻る。
また、Sb316のステップにおいて取込球カウンタの値が0であれば、リトライカウンタの値をクリアして(Sb319)、取込制御処理を終了して、図41に示すフローチャートに復帰する。また、Sb317のステップにおいてリトライカウンタの値が0であれば、取込球カウンタの値をクリアして(Sb320)、取込制御処理を終了して、図41に示すフローチャートに復帰する。
また、Sb305のステップまたはSb308のステップにおいて流路方向が取込球誘導通路108側ではない場合、すなわち振分ソレノイド102がoffの状態であり、流路方向が取込球誘導通路108側であるにも関わらず、流路切替弁107による流路方向が返却球誘導通路109側を向いている場合、または取込モータ101の駆動中に、振分ソレノイド102がoffの状態であり、流路方向が取込球誘導通路108側であるにも関わらず、流路切替弁107による流路方向が返却球誘導通路109側を向いている場合には、取込モータ101の設定をoffとし(Sb321)、リトライカウンタ及び取込球カウンタの値をクリアした後(Sb322)、流路方向の異常を示す流路方向異常エラーを示すエラーコードをセットし(Sb323)、図38に示すエラー処理に移行し(Sb324)、エラー状態が解除され、エラー処理が終了すると、取込制御処理を終了して、図41に示すフローチャートに復帰する。
以上のようにBET処理では、精算スイッチ10の操作が有効に検出されると、精算制御処理に移行し、既に1以上の賭数が設定されている場合または未使用球カウンタの値が0でない場合、すなわち取込済球が残存する場合には、精算要求を行い、これに基づき取込済球を遊技者に返却させる精算要求処理を行った後、精算制御処理を終了する。これに対して、賭数が設定されておらず、未使用球カウンタの値が0の場合には、取込装置100により取り込まれたパチンコ球の流路方向を返却球誘導通路109側とした状態で取込モータ101を駆動させることにより、取込装置100内のパチンコ球を返却させる制御を行った後、精算制御処理を終了する。
また、精算要求処理では、精算要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても、動作中信号のoffが検出されない場合、すなわち当該精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了が確認できない場合に、払出通信エラーフラグがセットされてエラー状態に制御される。そして、当該エラー状態は、動作中信号のonを検出し、精算要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した時点で、自動的に解除されるようになっている。
また、1球取込スイッチ5の操作が有効に検出されると、1を取込球カウンタに設定して取込制御処理に移行し、取込球カウンタの値分(1球分)のパチンコ球を取り込むための動作量の取込動作を、第1取込球検出スイッチ104及び第2取込球検出スイッチ105による取込球の検出により減算された取込球カウンタの値が0となるか、取込動作を1回行う毎に減算されるリトライカウンタの値が0となるか、のいずれかの条件が成立するまで繰り返し行い、いずれか一方の条件が成立することで、取込制御処理が終了する。
また、MAXBETスイッチ6の操作が有効に検出されると、遊技状態に応じた規定数の賭数を設定するのに必要な球数(15球)から、使用済球数(BETカウンタの値×5)及び未使用球数(未使用球カウンタの値)を減算した球数、すなわちその時点で規定数の賭数を設定するのに必要な球数を取込球カウンタに設定して取込制御処理に移行し、取込球カウンタの値分のパチンコ球を取り込むための取込動作を、第1取込球検出スイッチ104及び第2取込球検出スイッチ105による取込球の検出により減算された取込球カウンタの値が0となるか、取込動作を1回行う毎に減算されるリトライカウンタの値が0となるか、のいずれかの条件が成立するまで繰り返し行い、いずれか一方の条件が成立することで、取込制御処理が終了する。
図45〜47は、CPU41aがSa302のステップにおいて実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。
内部抽選処理では、まず、詳細を後述する乱数取得処理を行う(Sc1)。この乱数取得処理においては、乱数発生回路(図示略)が発生する乱数に基づいて、内部抽選用の乱数の値が取得されることとなる。
そして、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値を読み出し(Sc2)、読み出した設定値が1〜6の範囲か否か、すなわち設定値ワークに格納されている設定値が適正な値か否かを判定し(Sc3)、読み出した設定値が1〜6の範囲の値でなければ、RAM異常を示すエラーコードをRAM41cに設定し(Sc4)、図38に示すエラー処理に移行する。
また、Sc4のステップにおいて読み出した設定値が1〜6の範囲であれば、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定し(Sc5)、通常遊技状態であれば、通常遊技状態に対応して、図14(a)に示す遊技状態別当選役テーブルに登録されている順番で小役及び再遊技役を読み出す(Sc6)。Sd1のステップで設定されたBET数(賭数)を読み出し、当該役と読み出したBET数に対応する役について、図14(b)の小役及び再遊技役用の役別テーブルから共通フラグの設定状況を取得する(Sc7)。この結果、当該役、当該BET数について共通フラグが設定されているかどうかを判定する(Sc8)。
共通フラグが設定されていれば、当該役、当該BET数について図14(b)の小役及び再遊技役用の役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(Sc9)。そして、Sc11の処理に進む。共通フラグが設定されていなければ、当該役、当該BET数について読み出した設定値に対応して小役及び再遊技役用の役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(Sc10)。そして、Sc11の処理に進む。
Sc11のステップでは、Sc9またはSc10のステップにおいて取得した判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(Sc12)。オーバーフローが生じた場合には、当該役の当選フラグをRAM41cに設定する(Sc13)。そして、図46に示すSc15の処理に進む。
Sc12のステップにおいてオーバーフローが生じていない場合には、通常遊技状態について定められた小役及び再遊技役のうちで未だ処理対象としていない役があるかどうかを判定する(Sc14)。未だ処理対象としていない役があれば、Sc6の処理に戻り、通常遊技状態について定められた小役及び再遊技役から次の役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていない役がなければ、図46に示すSc15の処理に進む。
Sc15のステップでは、前回以前のゲームでRAM41cにレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグが既に設定され、当該当選フラグに基づいて入賞することなく持ち越されているかどうかを判定する。レギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグが既に設定されていれば、内部抽選処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。また、レギュラーボーナスの当選フラグもビッグボーナスの当選フラグも設定されていなければ、内部抽選用の乱数を加算前の値、すなわちSc1の乱数取得処理において取得した値に戻す(Sc16)。
次いで、図14(a)に示す遊技状態別当選役テーブル及び図14(c)に示す特別役用の役別テーブルを参照し、遊技状態別当選役テーブルに登録されている通常遊技状態の抽選対象となる特別役を、特別役用の役別テーブルに登録されている順番で読み出す(Sc17)。この際、特別役のハズレが特別役用の役別テーブルに登録されている場合には、特別役のハズレについても登録されている順番で読み出す。更に、図14(c)の特別役用の役別テーブルから共通フラグの設定状況を取得する(Sc18)。この結果、当該役について共通フラグが設定されているかどうかを判定する(Sc19)。
共通フラグが設定されていれば、当該役について図14(c)の特別役用の役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(Sc20)。そして、Sc22の処理に進む。共通フラグが設定されていなければ、当該役について読み出した設定値に対応して特別役用の役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(Sc21)。そして、Sc22の処理に進む。
Sc22のステップでは、Sc20またはSc21のステップにおいて取得した判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(Sc23)。オーバーフローが生じた場合には、当該役がハズレ−Aまたはハズレ−Bであるか否かを判定する(Sc24)。当該役がハズレ−Aまたはハズレ−Bのいずれかであれば、内部抽選処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。また、当該役がハズレ−Aでもなく、ハズレ−Bでもなければ、当該役の当選フラグをRAM41cに設定する(Sc25)。そして、内部抽選処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。
Sc23のステップにおいてオーバーフローが生じていない場合には、通常遊技状態について定められた特別役(特別役のハズレ含む)のうちで未だ処理対象としていない役があるかどうかを判定する(Sc26)。未だ処理対象としていない役があれば、Sc17の処理に戻り、通常遊技状態について定められた特別役(特別役のハズレ含む)から次の役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていない役がなければ、内部抽選処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。
また、Sc5のステップにおいて、現在の遊技状態が通常遊技状態でなければ、小役ゲームか否かを判定する(Sc27)。小役ゲームであれば、小役ゲームに対応して、図14(a)の遊技状態別当選役テーブルに登録されている役を順番に読み出し(Sc28)、Sc30の処理に進む。Sc27のステップにおいて小役ゲームでなければ、レギュラーボーナスであるので、レギュラーボーナスに対応して図14(a)の遊技状態別当選役テーブルに登録されている役を順番に読み出し(Sc29)、Sc30の処理に進む。
Sc30のステップでは、Sc28及びSc29のステップで読み出した役の種類がレギュラーボーナス(2)またはJACINであるかどうかを判定する。レギュラーボーナス(2)またはJACINである場合には、前回以前のゲームでRAM41cにレギュラーボーナス(2)の当選フラグが既に設定され、当該当選フラグに基づいて入賞することなく持ち越されているかどうかを判定する(Sc31)。読み出した役の種類がレギュラーボーナス(2)でもJACINでもなければ、そのままSc32の処理に進む。
レギュラーボーナス(2)の当選フラグが既に設定されていれば、内部抽選処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する(レギュラーボーナス(2)及びJACINは、前述のように遊技状態別当選役テーブルにおいて小役よりも後に登録されているので、これで内部抽選処理が終了することとなるので)。読み出した役の種類がレギュラーボーナス(2)またはJACINであっても、レギュラーボーナス(2)の当選フラグが設定されていなければ、Sc32の処理に進む。
Sc32のステップでは、更にSd1のステップで設定されたBET数(賭数)を読み出し、当該役と読み出したBET数に対応する役について、図14(b)(c)の該当する役別テーブルから共通フラグの設定状況を取得する。この結果、当該役、当該BET数について共通フラグが設定されているかどうかを判定する(Sc33)。
共通フラグが設定されていれば、当該役、当該BET数について図14(b)(c)の該当する役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(Sc34)。そして、Sc36の処理に進む。共通フラグが設定されていなければ、当該役、当該BET数について読み出した設定値に対応して図14(b)(c)の該当する役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(Sc35)。そして、Sc36の処理に進む。
Sc36のステップでは、Sc34またはSc35のステップにおいて取得した判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(Sc37)。オーバーフローが生じた場合には、当該役の当選フラグをRAM41cに設定する(Sc38)。そして、内部抽選処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。
Sc37のステップにおいてオーバーフローが生じていない場合には、当該遊技状態について定められた役のうちで未だ処理対象としていない役があるかどうかを判定する(Sc39)。未だ処理対象としていない役があれば、Sc27の処理に戻り、当該遊技状態について定められた次の役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていない役がなければ、内部抽選処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。
以上のように内部抽選処理においては、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が適正な値であるか否かを判定し、設定値が適正な値でない場合には、前述したRAM異常エラーを示すエラーコードを設定してエラー処理に移行し、起動時にRAM41cのデータが正常ではないと判定された場合と同様に、RAM異常エラーによるエラー状態となり、ゲームの進行が不能化されるようになっている。
また、通常遊技状態においては、同一の内部抽選用の乱数につき小役及び再遊技役と特別役との抽選が別個に行われるようになっているため、通常遊技状態においては、当選となる乱数の範囲が重複する小役(本実施例では、チェリー及びスイカ)と特別役(本実施例では、ビッグボーナス(1)〜(3))とが同時に当選することがある。
次に、Sc1のステップにおける乱数取得処理を図48のフローチャートに基づいて詳しく説明する。乱数取得処理では、まず、割込を禁止する(Sc101)。次に、サンプリング回路43にサンプリング指令を出力し、乱数発生回路42が発生している乱数をラッチさせ、ラッチさせた乱数の値をI/Oポート41dから入力して、これを抽出する。乱数発生回路42から抽出された乱数の値は、汎用レジスタ41GRに格納される(Sc102)。
次に、汎用レジスタ41GRに格納された乱数の下位バイトの値と上位バイトの値を、RAM41cの作業領域を用いて互いに入れ替える(Sc103)。次に、汎用レジスタ41GRに格納された乱数の値を8080hと論理和演算する(Sc104)。更に上位バイト(第15〜第8ビット)を1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。このときに汎用レジスタ41GRに格納された値が内部抽選用の乱数として取得され、RAM41cの所定の領域に保存される(Sc105)。そして、Sc101のステップで禁止した割込を許可してから(Sc106)、乱数取得処理を終了して、図45のフローチャートに復帰する。
図49は、CPU41aがSa305のステップにおいて実行する入賞判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
入賞判定処理では、まず、現在の遊技状態に対応して、図14(a)の遊技状態別当選役テーブルに入賞判定の対象として登録されている役を順番に読み出し(Sd1)、読み出した役の組み合わせが有効ラインに揃っているか否かを判定する(Sd2)。そして当該役の組み合わせが有効ラインに揃っていなければ、Sd4の処理に進み、当該役の組み合わせが有効ラインに揃っていれば、当該役が入賞した旨を示す入賞フラグをRAM41cに設定した後(Sd3)、Sd4の処理進む。
Sd4のステップでは、当該遊技状態について入賞判定の対象として定められた役のうちで未だ処理対象としていない役があるかどうかを判定する。未だ処理対象としていない役があれば、Sd1の処理に戻り、遊技状態別当選役テーブルに登録されている次の役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていない役がなければ、入賞フラグを参照し、リプレイが入賞したか否かを判定し(Sd5)、リプレイが入賞していなければ、Sd7に進み、リプレイが入賞していれば、リプレイゲーム中である旨を示すリプレイゲーム中フラグをRAM41cに設定し(Sd6)、Sd7の処理進む。
Sd7のステップでは、入賞フラグを参照し、ビッグボーナスが入賞したか否かを判定し、ビッグボーナスが入賞していなければSd10の処理に進み、ビッグボーナスが入賞していれば、ビッグボーナス中である旨を示すビッグボーナス中フラグをRAM41cに設定するとともに、ビッグボーナス当選フラグをクリアし(Sd8)、RAM41cにおいてビッグボーナス中のパチンコ球(賞球)の払出総数が格納されるビッグボーナス中払出数カウンタの値を初期化し(Sd9)、Sd10の処理に進む。
Sd10のステップでは、入賞フラグを参照し、レギュラーボーナスが入賞したか否かを判定し、レギュラーボーナスが入賞していなければ、入賞判定処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。レギュラーボーナスが入賞していれば、レギュラーボーナス中である旨を示すレギュラーボーナス中フラグをRAM41cに設定するとともに、レギュラーボーナス当選フラグをクリアし(Sd11)、RAM41cにおいてレギュラーボーナスのゲーム数が格納されるレギュラーボーナスゲーム数カウンタの値及びレギュラーボーナス中の入賞回数が格納されるレギュラーボーナス中入賞カウンタの値を初期化した後(Sd12)、入賞判定処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。
図50は、CPU41aがSa306のステップにおいて実行する賞球付与処理の制御内容を示すフローチャートである。
賞球付与処理では、まず、入賞フラグが設定されているか否かに基づいて賞球の付与を伴う入賞が発生しているか否かを判定し(Se1)、賞球の付与を伴う入賞が発生していない場合には、賞球付与処理を終了して、図40に示すフローチャートに復帰する。
また、Se1のステップにおいて賞球の付与を伴う入賞が発生している場合には、当該入賞の発生により付与される賞球数を、RAM41cに設定された未払出球カウンタ(払出要求に基づく未払出球数を記憶するカウンタ)にセットする(Se2)。そして、図51に示す払出要求処理に移行し、払出要求処理が終了すると、賞球付与処理を終了して、図40に示すフローチャートに復帰する。
図51は、CPU41aがSe3のステップにおいて実行する払出要求処理の制御内容を示すフローチャートである。
払出要求処理では、まず、払出制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち遊技制御基板40と払出制御基板60が接続されているか否かを判定し(Se101)、払出制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、払出制御基板60と正常に接続されていない旨を示す払出制御基板接続エラーを示すエラーコードをセットし(Se102)、図38に示すエラー処理に移行し(Se103)、エラー状態が解除され、エラー処理が終了すると、Se101のステップに戻る。
また、Se101のステップにおいて払出制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、球数信号の値を未払出球カウンタの値に更新し(Se104)、前述したエラー判定用タイマカウンタに初期値を設定し(Se105)、払出要求信号をonとする(Se106)。
次いで、動作中信号のonが検出されるまで動作中信号の出力状況を監視する(Se107〜Se109)。また、Se108のステップにおいては、払出通信エラー判定時間(例えば5秒)が経過したか否か、すなわちエラー判定用タイマカウンタが0か否かを判定し、払出通信エラー判定時間が経過している場合、すなわち払出要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても当該払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始が確認できない場合には、前述した払出通信エラーを示すエラーコードを設定し(Se109)、再びSe107のステップに戻る。これに伴い、前述のように払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードが遊技補助表示器12に表示される。
次いで、Se107のステップにおいて、動作中信号のonが検出された場合、すなわち払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を確認した場合には、動作中信号のoffが検出されるまで動作中信号の出力状況を監視する(Se110〜Se115)。また、Se110のステップにおいては、払出球検出スイッチ202の検出状況をチェックして払出球が検出されたか否かを判定し、払出球が検出された場合には、未払出球カウンタの値を1減算し(Se112)、取込済球/払出済球表示器11に表示されている払出済球数を、(賞球数−未払出球カウンタの値)、すなわち賞球数のうちその時点で既に払い出されている払出済球数に更新し(Se113)、再びSe110のステップに戻る。また、Se114のステップにおいては、払出通信エラー判定時間が経過したか否か、すなわちエラー判定用タイマカウンタが0か否かを判定し(Se114)、払出通信エラー判定時間が経過している場合、すなわち払出要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても当該払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了が確認できない場合には、前述した払出通信エラーを示すエラーコードを設定し(Se115)、再びSe110のステップに戻る。払出通信エラーフラグがセットされると、前述のように払出制御基板60側で払出に伴う異常が発生した旨を示すエラーコードが遊技補助表示器12に表示される。
次いで、Se111のステップにおいて、動作中信号のoffが検出された場合、すなわち払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、払出通信エラーフラグがセットされているか否かを判定し(Se116)、払出通信エラーを示すエラーコードがセットされている場合には、当該エラーコードをクリアする(Se117)。すなわち払出要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過してエラー状態に制御されている場合でも、払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した場合には、当該エラー状態が自動的に解除されるようになっている。これに伴い遊技補助表示器12に表示されたエラーコードの表示も解除される。
次いで、未払出球カウンタの値が0か否かを判定し(Se118)、未払出球カウンタの値が0であれば、払出要求信号をoffにして(Se120)、払出要求処理を終了して、図50に示すフローチャートに復帰する。また、Se118のステップにおいて未払出球カウンタの値が0でなければ、未払出球カウンタの値をクリアするとともに、取込済球/払出済球表示器11に表示されている払出済球数を賞球数の値に更新する(Se119)。そして、払出要求信号をoffにして(Se120)、払出要求処理を終了して、図50に示すフローチャートに復帰する。
以上のように賞球付与処理では、賞球の付与を伴う入賞が発生した場合に、当該入賞により付与される賞球数の払出要求を行う払出要求処理を行う。
払出要求処理では、動作中信号のonが検出された後、動作中信号のoffが検出されるまでの間、すなわち払出要求に基づく払出動作が行われている期間において、払出球が検出される毎に、未払出球カウンタの値が減算されるとともに、未払出球カウンタの値が減算されることに伴って、取込済球/払出済球表示器11に表示される払出済球数が加算されるようになっている。
また、払出要求処理では、払出要求を行った時点から払出通信エラー判定時間が経過しても、動作中信号のoffが検出されない場合、すなわち当該払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了が確認できない場合に、払出通信エラーを示すエラーコードがセットされてエラー状態に制御される。そして、当該エラー状態は、動作中信号のonを検出し、払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を確認した時点で、自動的に解除されるようになっている。
図52は、CPU41aがSa307のステップにおいて実行するゲーム終了時処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム終了時処理では、まず、現在の遊技状態に対応して、ボーナス中か否か、すなわちレギュラーボーナス中、ビッグボーナス中であるか否かを判定し(Sf1)、ボーナス中でなければ、Sf3の処理に進み、ボーナス中であれば、ボーナス中に用いる各種カウンタ(前述したビッグボーナス中払出数カウンタ、レギュラーボーナスゲーム数カウンタ、レギュラーボーナス中入賞カウンタ)の値を更新し(Sf2)、Sf3の処理に進む。
Sf3のステップでは、当該ゲームがリプレイゲームであったか否かを判定し、リプレイゲームでなければSf5の処理に進み、リプレイゲームであったならば、RAM41cに設定されているリプレイゲーム中フラグをクリアし(Sf4)、Sf5の処理に進む。
Sf5のステップでは、当該ゲームがビッグボーナス中か否かを判定し、ビッグボーナス中であれば、更に当該ビッグボーナスの終了条件が成立したか否か、すなわち当該ビッグボーナス中の払出総数が2325球を越えたか否か、を判定し(Sf6)、Sf5のステップでビッグボーナス中ではない場合、またはSf6のステップにおいてビッグボーナスの終了条件が成立していなければ、Sf10の処理に進み、Sf6のステップにおいてビッグボーナスの終了条件が成立していれば、RAM41cに設定されているビッグボーナス中フラグをクリアし(Sf7)、RAM41cの未使用領域及び未使用スタック領域に加えて一般ワークを初期化する初期化2を行った後(Sf8)、Sf9の処理に進む。
Sf9のステップでは、当該ゲームがレギュラーボーナス中であるか否かを判定し、レギュラーボーナス中であれば、更に当該レギュラーボーナスの終了条件が成立したか否か、すなわちレギュラーボーナスのゲーム数が12ゲームに到達するか、レギュラーボーナス中の入賞回数が8回に到達するか、また、ビッグボーナス中に提供されたレギュラーボーナスであれば、当該ビッグボーナス中の払出総数が2325球を越えたか否か、を判定し(Sf10)、Sf9のステップでレギュラーボーナス中ではない場合、またはSf10のステップにおいてレギュラーボーナスの終了条件が成立していなければ、Sf12の処理に進み、Sf10のステップにおいてレギュラーボーナスの終了条件が成立していれば、RAM41cに設定されているレギュラーボーナス中フラグをクリアし(Sf11)、Sf12の処理に進む。
Sf12のステップでは、次ゲームの遊技状態がレギュラーボーナスであるか否かを判定し、次ゲームの遊技状態がレギュラーボーナスであれば、RAM41cに設定されている賭数の規定値を1とし(Sf13)、Sf16の処理に進む。次ゲームの遊技状態がレギュラーボーナスでない場合、すなわち次ゲームが通常遊技状態またはビッグボーナス中の小役ゲームである場合には、RAM41cに設定されている賭数の規定値を3とし(Sf14)、Sf15の処理に進む。
Sf15のステップでは、RAM41cに設定されている特別役以外の当選フラグをクリアした後、RAM41cの未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化4を行い(Sf16)、ゲーム終了時処理を終了して、図40に示すフローチャートに復帰する。
次に、CPU41aが初期化条件の成立に応じて実行する初期化1〜4の制御内容を図53〜57のフローチャートに基づいて説明する。
図53は、CPU41aが起動処理において設定変更モードへの移行前に実行する初期化1の制御内容を示すフローチャートである。
初期化1では、まず、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化1に対応して登録されている開始アドレスと初期化サイズを読み出す(Sg1)。読み出した開始アドレス(7E00(H))にポインタをセットする(Sg2)。次いで、未使用スタック領域のサイズ(M=スタックポインタ−7FD2(H))を計算し(Sg3)、初期化する領域のバイト数(1DM(H)+M)をセットする(Sg4)。そして、Sg2でセットされた開始アドレスからSg4でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理を実行し(Sg5)、RAMクリア処理が終了すると、初期化1を終了してもとの処理に復帰する。
図54は、図53のSg5のステップにおいて実行するRAMクリア処理の制御内容を示すフローチャートである。
RAMクリア処理では、ポインタが示すアドレスが示す1バイトのデータを0クリアし(Sg101)、初期化バイト数(初期化する領域としてセットされたバイト数)を1減算する(Sg102)。次いで、減算後の初期化バイト数が0となったか否か、すなわち指定されたバイト数全ての初期化が終了したか否かを判定する(Sg103)。減算後の初期化バイト数が0でなければ、ポインタを1進めて(Sg104)、Sg101の処理に戻り、初期化バイト数が0となるまでSg101〜4の処理を繰り返し行う。そして、Sg103のステップにおいて減算後の初期化バイト数が0であれば、指定されたバイト数全ての初期化が終了したこととなるので、RAMクリア処理を終了し、もとの処理に復帰する。
図55は、CPU41aがSa307のゲーム終了時処理においてビッグボーナス終了時に実行する初期化2の制御内容を示すフローチャートである。
初期化2では、まず、割込を禁止した後(Sg21)、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化2に対応して登録されている開始アドレスと初期化サイズを読み出す(Sg22)。初期化2には、2つの開始アドレス及びそれぞれに対応する初期化サイズが登録されているので、読み出した開始アドレスのうち最初に初期化する領域の開始アドレス(7E28(H))にポインタをセットし(Sg23)、最初に初期化する領域のバイト数(67(H))をセットし(Sg24)、Sg23でセットされた開始アドレスからSg24でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理(図54参照)を実行する(Sg25)。RAMクリア処理が終了すると、読み出した開始アドレスのうち2番目に初期化する領域の開始アドレス(7EBA(H))にポインタをセットし(Sg26)、未使用スタック領域のサイズ(M=スタックポインタ−7FD2(H))を計算し(Sg27)、2番目に初期化する領域のバイト数(118(H)+M)をセットする(Sg28)。そして、Sg26でセットされた開始アドレスからSg28でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理(図54参照)を実行し(Sg29)、RAMクリア処理が終了すると、Sg21のステップにおいて禁止していた割込を許可し(Sg30)、初期化2を終了してもとの処理に復帰する。
図56は、CPU41aが起動処理においてRAM41cのデータが正常である場合に実行する初期化3の制御内容を示すフローチャートである。
初期化3では、まず、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化3に対応して登録されている開始アドレスと初期化サイズを読み出す(Sg31)。初期化3には、2つの開始アドレス及びそれぞれに対応する初期化サイズが登録されているので、読み出した開始アドレスのうち最初に初期化する領域の開始アドレス(7EB7(H))にポインタをセットし(Sg32)、最初に初期化する領域のバイト数(3(H))をセットし(Sg33)、Sg32でセットされた開始アドレスからSg33でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理(図54参照)を実行する(Sg34)。RAMクリア処理が終了すると、読み出した開始アドレスのうち2番目に初期化する領域の開始アドレス(7F05(H))にポインタをセットし(Sg35)、未使用スタック領域のサイズ(M=スタックポインタ−7FD2(H))を計算し(Sg36)、2番目に初期化する領域のバイト数(CD(H)+M)をセットする(Sg37)。そして、Sg35でセットされた開始アドレスからSg37でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理(図54参照)を実行し(Sg38)、RAMクリア処理が終了すると、初期化3を終了してもとの処理に復帰する。
図57は、CPU41aがSa307のゲーム終了時処理において各ゲーム毎に実行する初期化4の制御内容を示すフローチャートである。
初期化4では、まず、割込を禁止した後(Sg41)、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化4に対応して登録されている開始アドレスと初期化サイズを読み出す(Sg42)。読み出した開始アドレス(7F05(H))にポインタをセットする(Sg43)。次いで、未使用スタック領域のサイズ(M=スタックポインタ−7FD2(H))を計算し(Sg44)、初期化する領域のバイト数(CD(H)+M)をセットする(Sg45)。そして、Sg43でセットされた開始アドレスからSg45でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理(図54参照)を実行し(Sg46)、RAMクリア処理が終了すると、Sg41のステップにおいて禁止していた割込を許可し(Sg47)、初期化4を終了してもとの処理に復帰する。
図58及び図59は、CPU41aが割込3の発生に応じて、すなわち約0.56msの間隔で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(A)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(A)においては、まず、割込を禁止する(Sh1)。すなわち、タイマ割込処理(A)の実行中に他の割込処理が実行されることを禁止する。そして、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sh2)。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(A)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Sh3)。Sh3のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(A)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sh4)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを判定し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSh8のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSh23の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sh5)。
次いで、分起用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sh6)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sh7)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sh8)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sh9)、取込モータ101の回転駆動量の更新等を行う取込モータ制御処理(Sh10)を順次実行した後、Sh2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sh22)、Sh1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sh23)、割込前の処理に戻る。
また、Sh6のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sh11)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Sh12)、各種ソフトウェア乱数を更新する乱数更新処理(Sh13)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sh14)、コマンドキューに格納されたコマンドを演出制御基板90に対して送信するコマンド送信処理(Sh15)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sh16)を順次実行した後、Sh2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sh22)、Sh1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sh23)、割込前の処理に戻る。
また、Sh4のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分起用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sh17)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理(Sh18)、定速回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過をチェックする原点通過時処理(Sh19)、各種スイッチ類の検出信号に基づいてこれら各種スイッチが検出条件を満たしているか否かを判定するスイッチ入力判定処理(Sh20)、Sh10のステップと同様の取込モータ制御処理(Sh21)を順次実行した後、Sh2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sh22)、Sh1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sh23)、割込前の処理に戻る。
また、Sh17のステップにおいてタイマ割込4であれば、有効なストップスイッチ8L、8C、8Rの検出が判定されたときに、停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Sh42)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sh25)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sh26)を順次実行した後、Sh2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sh22)、Sh1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sh23)、割込前の処理に戻る。
図60は、CPU41aが起動処理及びゲーム制御処理において遊技の進行に応じてコマンドを生成し、コマンドキューに格納する際に実行するコマンド格納処理の制御内容を示すフローチャートである。
尚、CPU41aが送信するコマンドは、2バイトで構成され、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの内容)を表す。また、本実施例で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良い。また、本実施例では、コマンドを2バイトの信号で構成しているが、これらコマンドを1バイトの信号または3バイト以上の信号で構成しても良い。
コマンド格納処理では、まず、送信すべきコマンドを構成するMODEとEXTを生成する(Si1)。そして、生成したコマンドを格納ポインタが示す領域番号の領域、すなわちコマンドキューの空き領域に格納した後(Si2)、格納ポインタが示す領域番号に1を加算する(Si3)。尚、領域番号は0〜15の範囲の数値なので、格納ポインタが示す通し番号が15の場合に1を加算して16となったときには0に更新する。
次いで、未送信フラグがセットされているか否かを判定し(Si4)、未送信フラグがセットされていなければ未送信フラグをセットする(Si5)。そして、格納ポインタが示す領域番号が送信ポインタが示す領域番号と一致したか否か、すなわち未送信のコマンドでコマンドキューの全ての領域が満タンとなったか否かを判定し、一致している場合には、コマンドキューに格納されている未送信のコマンドが送信されて格納ポインタが示す領域番号と送信ポインタが示す領域番号とが一致しなくなるまで待機し、格納ポインタが示す領域番号と送信ポインタが示す領域番号とが一致しなくなった時点、すなわちコマンドキューに空きができた時点でコマンド格納処理を終了する(Si6)。
図61は、CPU41aが前述したタイマ割込処理(A)のタイマ割込2内において実行するコマンド送信処理の制御内容を示すフローチャートである。
コマンド送信処理では、まず、コマンドの送信遅延時間を設定するための遅延カウンタが0より大きいか否か、すなわちコマンドキューに格納されたコマンドの送信待ちの状態であるか否かを判定する(Sh101)。
Sh101において送信待ちの状態でない場合には、コマンドキューに未送信のコマンドが格納されている旨を示す前述の未送信フラグがセットされているか否かを判定する(Sh102)。Sh102において未送信フラグがセットされていない場合には、送信すべきコマンドが格納されていないので、コマンド送信処理を終了する。
また、Sh102において未送信フラグがセットされている場合、すなわちコマンドキューに未送信のコマンドが格納されている場合には、乱数カウンタから0〜15の範囲でランダムに発生する乱数値を取得し(Sh103)、取得した乱数値に2を加算して2〜17の値に補正し、遅延カウンタに設定する(Sh104)。
次いで、遅延カウンタ値を1減算し(Sh105)、遅延カウンタ値が0より大きいか否か、すなわちコマンドキューの送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドの送信遅延時間が経過したか否か、を判定し(Sh106)、遅延カウンタ値が0より大きい場合、すなわち送信遅延時間が経過していない場合には、コマンド送信処理を終了する。
また、Sh106のステップにおいて遅延カウンタ値が0の場合、すなわち送信遅延時間が経過した場合には、コマンドキューの送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドを演出制御基板90に対して送信する(Sh107〜Sh110)。詳しくは、まず、コマンドキューの送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドを構成するMODEを出力し(Sh107)、コマンドを出力した旨を演出制御部91に通知するためのストローブ信号を所定時間(本実施例では、10μs)出力する(Sh108)。そして、送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドを構成するEXTを出力し(Sh109)、再度ストローブ信号を所定時間出力する(Sh110)。
次いで、送信ポインタが示す領域番号に1を加算する(Sh111)。尚、領域番号は0〜15の範囲の数値なので、送信ポインタが示す領域番号が15の場合に1を加算して16となったときには0に更新する。
次いで、送信ポインタが示す領域番号が格納ポインタが示す通し番号と一致したか否か、すなわちコマンドキューに送信すべきコマンドが格納されているか否かを判定し(Sh112)、一致している場合には、未送信フラグをクリアしてコマンド送信処理を終了する(Sh113)。
また、Sh101において遅延カウンタ値が0より大きい、すなわち送信待ちの状態であると判定した場合には、Sh105に移行し、送信遅延時間が経過した場合にはコマンドキューの送信ポインタ値が示す領域に格納されたコマンドを送信するとともに、未送信のコマンドが空になった場合には未送信フラグをクリアする等の処理を行い(Sh105〜Sh113)、コマンド送信処理を終了する。
図62は、CPU41aが割込4の発生に応じて、すなわち約0.4msの間隔で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(B)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(B)においては、まず、割込を禁止する(Sh51)。すなわち、タイマ割込処理(B)の実行中に他の割込処理が実行されることを禁止する。そして、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sh52)。
次いで、取込モータ101の駆動状態がonに設定されているか否かを判定し(Sh53)、取込モータ101の駆動状態がonに設定されていれば、RAM41cに設定された処理実行カウンタの値を更新する(Sh54)。Sh54のステップでは、初期値として20が設定されており、1回の更新毎に1減算される。そして、更新後のカウンタ値が0になると再び初期値として20が設定されるようになっている。
次いで、処理実行カウンタ値に基づいて処理を行う時期か否かを判定する(Sh55)。Sh55のステップでは、まず、取込動作に基づく駆動であるか、返却動作に基づく駆動であるか、を判定し、取込動作に基づく駆動であれば、更に処理実行カウンタ値が5の倍数、すなわち5、10、15、20のいずれかの値か否かを判定し、処理実行カウンタ値が5の倍数であれば処理を行う時期と判定する。一方、返却動作に基づく駆動であれば、更に処理カウンタ値が20であるか否かを判定し、処理実行カウンタ値が20であれば処理を行う時期と判定する。
そして、Sh55のステップにおいて処理を行う時期と判定された場合には、取込モータ101の位相信号を出力する取込モータ位相信号出力した後(Sh56)、入力ポートから取込モータ位置信号を入力し(Sh57)、Sh52においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sh58)、Sh51のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sh59)、割込前の処理に戻る。
また、Sh53のステップにおいて、取込モータ101の駆動状態としてonが設定されていない場合や、Sh55のステップにおいて、処理を行う時期ではないと判定された場合には、Sh52においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sh58)、Sh51のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sh59)、割込前の処理に戻る。
以上のようにタイマ割込処理(B)では、取込モータ101の駆動が取込動作によるものか返却動作によるものか、が判定され、それに応じて実行間隔が異なるようになっている。詳しくは、タイマ割込処理(B)による取込モータ101の駆動制御が、より正確性が要求される取込動作に基づく取込モータ101の駆動である場合には、短い間隔で実行され、取込動作に比較すると正確性が要求されない返却動作に基づく取込モータ101の駆動である場合には、長い間隔で実行されるようになっている。
図63は、CPU41aが割込2の発生に応じて、すなわち電断検出回路48からの電圧低下信号が入力されたときに起動処理やゲーム処理に割り込んで実行する電断割込処理の制御内容を示すフローチャートである。
電断割込処理においては、まず、割込を禁止する(Sj1)。すなわち電断割込処理の開始にともなってその他の割込処理が実行されることを禁止する。次いで、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sj2)。尚、前述したIレジスタ及びIYレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否かを判定する(Sj3)。この際、電圧低下信号が入力されていなければ、Sj2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sj4)、Sj1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sj5)、割込前の処理に戻る。
また、Sj3のステップにおいて電圧低下信号が入力されていれば、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットして(Sj6)、全ての出力ポートを初期化する(Sj7)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Sj8)、RAM41cへのアクセスを禁止する(Sj9)。
そして、電圧低下信号が入力されているか否かの判定(Sj10、尚、Sj10は、Sj3と同様の処理である)を除いて、何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にCPU41aは動作停止する。また、このループ処理において、電圧が回復し、電圧低下信号が入力されない状態となると、前述した起動処理が実行され、RAMパリティが0となり、かつ破壊診断用データが正常であれば、元の処理に復帰することとなる。
尚、本実施例では、RAM41cへのアクセスを禁止した後、電圧低下信号の出力状況を監視して、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理へ移行するようになっているが、ループ処理において何らの処理も行わず、ループ処理が行われている間に、電圧が回復し、リセット回路49からリセット信号が入力されたことに基づいて、起動処理へ移行するようにしても良い。
次に、演出制御基板90に搭載された演出制御部91のCPU91aが実行する各種制御内容を、図64〜66のフローチャートに基づいて以下に説明する。
CPU91aは、演出制御部91にリセット回路95からリセット信号が入力されると、図63に示す起動処理(演出)を行う。
起動処理(演出)では、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ、I/Oポート91d等を初期化した後(Sk1)、RAM91cへのアクセスを許可する(Sk2)。そして、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティを計算し(Sk3)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sk4)。RAM91cのデータが正常であれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sk4のステップにおいてRAMパリティが0であれば、RAM91cに格納されているデータが正常であるので、Sk5の処理に進み、電断前の演出状態を復帰させる。Sk5のステップでは、電断前に最後に実行していた制御パターンを設定した後、設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し(Sk6)、割込を許可して(Sk7)、ループ処理に移行する。また、Sk4のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM91cに格納されているデータが正常ではないので、RAM91cに格納されている全てのデータを初期化した後(Sk8)、待機状態を報知するための待機パターンを制御パターンとして設定した後(Sk9)、設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し(Sk6)、割込を許可して(Sk7)、ループ処理に移行する。
図65は、CPU91aが、遊技制御基板40から出力されたストローブ信号の検出に基づき他の処理に割り込んで実行するコマンド受信割込処理の制御内容を示すフローチャートである。尚、ストローブ信号は、コマンド送信時に演出制御部91の割込端子に入力される信号である。
コマンド受信割込処理においては、まず、割込を禁止し(Sk101)、レジスタをRAM91cに退避する(Sk102)。そして、入力ポートからコマンド伝送ラインの検出データ、すなわち遊技制御基板40から出力されるMODEを取得するとともに(Sk103)、再度ストローブ信号が検出されるまで待機する(Sk104)。
次いで、再度ストローブ信号を検出すると、再び入力ポートからコマンド伝送ラインの検出データ、すなわち遊技制御基板40から出力されるEXTを取得する(Sk105)。そして、MODEとEXTから構成されるコマンドをRAM91cに設けられたバッファに格納する(Sk106)。そして、Sk102において退避したレジスタを復帰し(Sk107)、Sk101において禁止した割込を許可し(Sk108)、割込前の状態に戻る。
図66は、CPU91aが内部クロックのカウントに基づいて約1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(演出)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(演出)においては、まず、バッファにコマンドが格納されているか否かを判定する(Sk201)。バッファにコマンドが格納されていなければ、Sk206の処理に進み、バッファにコマンドが格納されていれば、バッファからコマンドを取得し(Sk202)、Sk203の処理に進む。
Sk203のステップでは、取得したコマンドが初期化コマンドであるか否かを判定する。そして取得したコマンドが初期化コマンドであれば、RAM91cに格納されている全てのデータを初期化して(Sk204)、Sk206の処理に進む。
一方、Sk203のステップにおいて取得したコマンドが初期化コマンドではない場合には、取得したコマンドが内部当選コマンドの場合に、ROM91bに格納されている演出テーブルを参照し、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定する演出パターン選択処理を実行し(Sk205)、Sk206の処理に進む。
Sk206のステップでは、取得したコマンドに応じた処理(例えば、取得したコマンドが遊技状態コマンドであれば当該コマンドが示す遊技状態をRAM91cに設定する処理、等)を行うとともに、ROM91bに格納されている制御パターンテーブルを参照し、RAM91cに設定されている演出パターン及び取得したコマンドに対応して登録されている制御パターンを読み出してRAM91cに設定する制御パターン設定処理を実行し、Sk207の処理に進む。
Sk207のステップでは、Sk206のステップにおいて設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し、Sk208のステップに進む。
Sk208のステップでは、RAM91cの乱数カウンタ等の各種カウンタの値を更新する処理を行った後、Sk209の処理に進み、Sk209のステップでは、起動時にRAM91cにバックアップされているデータの内容が正常であるか否かを確認できるように、RAM91cの全ての格納領域の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし、タイマ割込処理(演出)を終了する。
すなわちCPU91aは、遊技制御部41のCPU41aのように電断検出時にRAMパリティ調整用データをセットするのではなく、定期的に実行されるタイマ割込処理(演出)毎に、RAMパリティ調整用データをセットし、いつ電断しても、復旧時にRAM91cにバックアップされているデータの内容が正常であるか否かを判定できるようになっている。
次に、払出制御基板60に搭載された払出制御部61のCPU61aが実行する各種制御内容を、図67〜82のフローチャートに基づいて以下に説明する。
CPU61aは、払出制御部61にリセット回路65からリセット信号が入力されると、図67に示す起動処理(払出)を行う。
起動処理(払出)では、まず、前述した払出制御基板接続確認信号をonに設定する(Sm1)。尚、払出制御基板接続確認信号は、電源が供給されている間常にonの状態を維持する。そして、RAM61cに格納されている全てのデータ、すなわち払出制御部61の制御状態を初期化した後(Sm2)、割込を許可して(Sm3)、ループ処理に移行する。
図68は、CPU61aが内部クロックのカウントに基づいて約2msの間隔で実行するタイマ割込処理(払出)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(払出)では、スイッチ検出処理(Sn1)、接続確認処理(Sn2)、主基板通信処理(Sn3)、貸出制御処理(Sn4)、払出制御処理(Sn5)、モータ制御処理(Sn6)を順次実行する。
Sn1のステップにおけるスイッチ検出処理では、各種センサやスイッチ、信号の検出状態を取得する処理を実行する。Sn2のステップにおける接続確認処理では、カードユニット400との接続状況を確認する処理を実行する。Sn3のステップにおける主基板通信処理では、遊技制御基板40との信号の授受を行う処理を実行する。Sn4のステップにおける貸出制御処理では、カードユニットとの信号の授受を行う処理を実行する。Sn5のステップにおける払出制御処理では、払出モータ201の駆動状態を設定する処理を実行する。Sn6のモータ制御処理では、Sn5のステップおいて設定された払出モータ201の駆動状態に基づいて払出モータ201の位相信号の出力制御を行う処理を実行する。
図69は、CPU61aがSn2のステップにおいて実行する接続確認処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
接続確認処理では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット400と接続されているか否かを判定する(Sn201)。そして、Sn201のステップにおいてVLのonが検出されている場合には、カードユニット接続中信号をonとする。また、Sn201のステップにおいてVLのonが検出されていない場合には、カードユニット接続中信号をoffとする(Sn203)。
図70は、CPU61aがSn3のステップにおいて実行する主基板通信処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
主基板通信処理では、まず、主基板通信処理の種別を示す主基板通信処理選択フラグ(0〜2)を確認し(Sn301)、主基板通信処理選択フラグが0であれば主基板通信処理1を実行し(Sn302)、主基板通信処理選択フラグが1であれば主基板通信処理2を実行し(Sn303)、主基板通信処理選択フラグが2であれば主基板通信処理3を実行する(Sn304)。
図71は、CPU61aがSn302のステップにおいて実行する主基板通信処理1の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
主基板通信処理1では、まず、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを判定し(Sn311)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、Sn311のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、払出要求信号または精算要求信号のonが検出されているか否か、すなわち遊技制御基板40から賞球の払出または取込済球の精算が要求されているか否かを判定し(Sn312、Sn313)、払出要求信号のonも精算要求信号のonも検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、Sn312、Sn313のステップにおいて払出要求信号または精算要求信号のonが検出されていれば、払出が可能か否かを判定する(Sn314〜Sn316)。詳しくは、供給球検出スイッチ205が検出されているか否か、すなわち払出球が確保されているか否かを判定し、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか否か、すなわち返却球誘導通路109内に返却球が詰まっているか否かを判定し、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されているか否か、すなわち払出球誘導通路208内に払出球が詰まっているか否かを判定する。そして、払出が可能でなければ、もとの処理に戻る。また、Sn314〜Sn316のステップにおいて、払出が可能な場合、すなわち供給球検出スイッチ205が検出されており、かつ返却球詰まり検出スイッチ111も払出球詰まり検出スイッチ112も検出されていない状態であれば、主基板通信処理選択フラグを1にして(Sn317)、もとの処理に戻る。
図72は、CPU61aがSn303のステップにおいて実行する主基板通信処理2の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
主基板通信処理2では、まず、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを判定し(Sn321)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、主基板通信処理選択フラグを0にして(Sn322)、もとの処理に戻る。また、Sn321のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、EXSがonの状態か否か、すなわちカードユニット400からの貸出要求に基づく貸出制御の実行中であるか否かを判定し(Sn323)、EXSがonの状態であれば、もとの処理に戻る。また、Sn323のステップにおいてEXSがonの状態でなければ、球数信号が示す値を読み取り(Sn324)、読み取った球数信号の値を、払出制御部61のRAMに設定された払出カウンタ(遊技制御基板40からの払出要求及び精算要求、カードユニット400からの貸出要求に基づいて払い出す球数のうち未だ払い出されていない未払出数を記憶するカウンタ)に記憶し(Sn325)、動作中信号をonとする(Sn326)。そして、主基板通信処理選択フラグを2として(Sn327)、もとの処理に戻る。
図73は、CPU61aがSn304のステップにおいて実行する主基板通信処理3の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
主基板通信処理3では、まず、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを判定し(Sn331)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、Sn331のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、払出カウンタの値が0か否か、払出カウンタ分の払出が完了したか否かを判定し(Sn332)、払出カウンタの値が0であれば、動作中信号をoffとして(Sn333)、主基板通信処理選択フラグを0にして(Sn334)、もとの処理に戻る。また、Sn332のステップにおいて払出カウンタの値が0でなければ、もとの処理に戻る。
図74は、CPU61aがSn4のステップにおいて実行する貸出制御処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出制御処理では、まず、貸出制御処理の種別を示す貸出処理選択フラグ(0〜3)を確認し(Sn401)、貸出処理選択フラグが0であれば貸出通信処理1を実行し(Sn402)、貸出処理選択フラグが1であれば貸出通信処理2を実行し(Sn403)、貸出処理選択フラグが2であれば貸出通信処理3を実行し(Sn404)、貸出処理選択フラグが3であれば貸出通信処理4を実行する(Sn405)。
図75は、CPU61aがSn402のステップにおいて実行する貸出通信処理1の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出通信処理1では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット400と接続されているか否かを判定し(Sn411)、VLのonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、Sn411のステップにおいてVLのonが検出されていれば、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを判定し(Sn412)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、Sn412のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、BRDYのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット400から貸出操作がなされた旨が通知されているか否かを判定し(Sn413)、BRDYのonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、Sn413のステップにおいてBRDYのonが検出されていれば、貸出処理選択フラグを1にして(Sn414)、もとの処理に戻る。
図76は、CPU61aがSn403のステップにおいて実行する貸出通信処理2の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出通信処理2では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット400と接続されているか否かを判定し(Sn421)、VLのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(Sn422)、もとの処理に戻る。また、Sn421のステップにおいてVLのonが検出されていれば、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを判定し(Sn423)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(Sn422)、もとの処理に戻る。また、Sn423のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、BRDYのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット400から貸出操作がなされた旨が通知されているか否かを判定し(Sn424)、BRDYのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(Sn422)、もとの処理に戻る。また、Sn424のステップにおいてBRDYのonが検出されていれば、BRQのonが検出されているか否か、すなわちパチンコ球の貸出が要求されているか否かを判定し(Sn425)、BRQのonが検出されていなければ、もとの処理に戻る。また、Sn425のステップにおいてBRQのonが検出されていれば、払出が可能か否かを判定する(Sn426〜Sn428)。詳しくは、供給球検出スイッチ205が検出されているか否か、すなわち払出球が確保されているか否かを判定し、返却球詰まり検出スイッチ111が検出されているか否か、すなわち返却球誘導通路109内に返却球が詰まっているか否かを判定し、払出球詰まり検出スイッチ112が検出されているか否か、すなわち払出球誘導通路208内に払出球が詰まっているか否かを判定する。そして、払出が可能でなければ、もとの処理に戻る。また、Sn426〜Sn428のステップにおいて、払出が可能な場合、すなわち供給球検出スイッチ205が検出されており、かつ返却球詰まり検出スイッチ111も払出球詰まり検出スイッチ112も検出されていない状態であれば、貸出処理選択フラグを2にして(Sn429)、もとの処理に戻る。
図77は、CPU61aがSn404のステップにおいて実行する貸出通信処理3の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出通信処理3では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット400と接続されているか否かを判定し(Sn431)、VLのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(Sn432)、もとの処理に戻る。また、Sn431のステップにおいてVLのonが検出されていれば、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを判定し(Sn433)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(Sn432)、もとの処理に戻る。また、Sn433のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、BRDYのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット400から貸出操作がなされた旨が通知されているか否かを判定し(Sn434)、BRDYのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(Sn432)、もとの処理に戻る。また、Sn434のステップにおいてBRDYのonが検出されていれば、払出カウンタの値が0か否か、すなわち払出カウンタ分の払出が完了したか否かを判定し(Sn435)、払出カウンタの値が0でなければ、もとの処理に戻る。また、Sn435のステップにおいて払出カウンタの値が0であれば、EXSをonとして貸出動作の開始を通知する(Sn436)。そして、1回の貸出要求により貸し出される球数である貸出単位球数(本実施例では25)を払出カウンタに記憶し(Sn437)、貸出処理選択フラグを3にして(Sn438)、もとの処理に戻る。
図78は、CPU61aがSn405のステップにおいて実行する貸出通信処理4の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
貸出通信処理4では、まず、VLのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット400と接続されているか否かを判定し(Sn441)、VLのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(Sn442)、もとの処理に戻る。また、Sn441のステップにおいてVLのonが検出されていれば、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されているか否か、すなわち、遊技制御基板40と接続されているか否かを判定し(Sn443)、遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(Sn442)、もとの処理に戻る。また、Sn443のステップにおいて遊技制御基板接続確認信号のonが検出されていれば、BRDYのonが検出されているか否か、すなわちカードユニット400から貸出操作がなされた旨が通知されているか否かを判定し(Sn444)、BRDYのonが検出されていなければ、貸出処理選択フラグを0にして(Sn442)、もとの処理に戻る。また、Sn444のステップにおいてBRDYのonが検出されていれば、払出カウンタの値が0か否か、すなわち払出カウンタ分の払出が完了したか否かを判定し(Sn445)、払出カウンタの値が0でなければ、もとの処理に戻る。また、Sn445のステップにおいて払出カウンタの値が0であれば、EXSをoffとして貸出動作の完了を通知し(Sn446)、貸出処理選択フラグを2にして(Sn447)、もとの処理に戻る。
図79は、CPU61aがSn5のステップにおいて実行する払出制御処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
払出制御処理では、まず、払出球検出スイッチ202の検出状況をチェックして払出球が検出されたか否かを判定し(Sn501)、払出球が検出された場合には、払出カウンタの値から1を減算する(Sn502)。
次いで、払出制御処理の種別を示す払出制御処理選択フラグ(0〜2)を確認し(Sn503)、払出制御処理選択フラグが0であれば払出開始待ち処理を実行し(Sn504)、払出制御処理選択フラグが1であれば払出停止待ち処理を実行し(Sn505)、払出制御処理選択フラグが2であれば払出通過待ち処理を実行する(Sn506)。
図80は、CPU61aがSn504のステップにおいて実行する払出開始待ち処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
払出開始待ち処理では、まず、払出カウンタの値が0か否か、すなわち未払出球が残存するか否かを判定し(Sn511)、払出カウンタの値が0であれば、もとの処理に戻る。また、Sn511のステップにおいて払出カウンタの値が0でなければ、払出カウンタの値に応じた払出モータ201の回転駆動量、すなわち払出カウンタに設定された値の球数を払い出すのに必要な回転駆動量を設定する(Sn512)。そして、払出モータ201の設定をonにして払出モータ201の駆動を開始する(Sn513)。そして、払出制御処理選択フラグを1にして(Sn514)、もとの処理に戻る。
図81は、払出制御部61がSn505のステップにおいて実行する払出停止待ち処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
払出停止待ち処理では、まず、回転駆動量分、すなわち払出カウンタの値分の回転が終了したか否かを判定し(Sn521)、払出カウンタの値分の回転が終了していなければ、もとの処理に戻る。また、Sn521のステップにおいて払出カウンタの値分の回転が終了していれば、払出モータ201の設定をoffにして払出モータ201の駆動を停止する(Sn522)。そして、払出制御部61のRAMに設定された通過待ちタイマカウンタ(払出モータ201の回転により払い出されたパチンコ球が払出球検出スイッチ202にて検出されるまでに要する通過待ち時間を計測するためのカウンタ)に初期値を設定し(Sn523)、払出制御処理選択フラグを2にして(Sn524)、もとの処理に戻る。
図82は、払出制御部61がSn506のステップにおいて実行する払出通過待ち処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
払出通過待ち処理では、まず、通過待ちタイマカウンタの値を1減算し(Sn531)、通過待ちタイマカウンタの値が0か否か、すなわち通過待ち時間が経過したか否かを判定し(Sn532)、通過待ちタイマカウンタの値が0でなければ、もとの処理に戻る。また、Sn532のステップにおいて通過待ちタイマカウンタの値が0であれば、払出処理選択フラグを0にして(Sn533)、もとの処理に戻る。
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1では、遊技制御部41のRAM41cにおける未使用領域が1ゲーム毎に初期化されるので、RAM41cの未使用領域を利用して不正プログラムを格納させても、当該不正プログラムが常駐してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、RAM41cにおける未使用領域に加えてスタック領域における未使用スタック領域も1ゲーム毎に初期化されるので、RAM41cにおいてその時点で使用されていない全ての領域が1ゲーム毎に初期化されることとなり、例え、RAM41cの未使用領域を利用せずに未使用スタック領域を利用して不正プログラムを格納させようとしても、当該不正プログラムが常駐してしまう余地を無くすことができるので、不正プログラムが常駐してしまうことを一層確実に防止できるとともに、例えば、未使用スタック領域に不正なデータ(不正プログラムが指定するアドレス等)を加え、データの復帰時にマイクロコンピュータを誤作動させることでレジスタを不正なものに書き換えてしまうことにより、本来のプログラムとは異なる動作を行わせてしまうような不正も防止できる。更に、未使用スタック領域に不正なデータが格納されることによって、本来であれば退避したデータを格納できるはずの領域が圧迫され、スタック領域がオーバーフローしてしまい、遊技制御部41を構成するマイクロコンピュータが暴走してしまう等の不具合も防止できる。
尚、本実施例では、ゲーム終了時にRAM41cの未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化4を毎ゲーム実行することで、RAM41cの未使用領域や未使用スタック領域を1ゲーム毎に初期化しているが、少なくとも1ゲーム毎に1回以上RAM41cの未使用領域及び/または未使用スタック領域が初期化されるものであれば、RAM41cの未使用領域及び/または未使用スタック領域の初期化を行うタイミングは、1ゲーム中のどのタイミングであっても良く、例えば、ゲーム開始時や1ゲーム毎に必ず実行される処理の実行時にRAM41cの未使用領域及び/または未使用スタック領域の初期化を行うものであっても良い。
また、設定開始前(設定変更モードへの移行前)、ビッグボーナス終了時、起動時にRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の4つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化1〜4を行うとともに、これら4種類の初期化条件のうちどの条件が成立した場合でも、必ずRAM41cにおける未使用領域及びスタック領域における未使用スタック領域が初期化されるので、不正プログラムが常駐してしまうことを一層確実に防止できる。
特に、起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないときに、必ずRAM41cにおける未使用領域及びスタック領域における未使用スタック領域が初期化されるので、RAM41cにの未使用領域や未使用スタック領域を利用して不正プログラムや不正データが格納された場合にも、当該不正プログラムや不正データが格納されたまま遊技制御部41の制御状態がRAM41cのデータに基づいて復帰してしまうことを防止できる。
また、遊技制御部41のROM41bには、初期化1〜4に対応してそれぞれ初期化する領域の開始アドレスと初期化する領域のサイズを示す初期化サイズとが登録されており、CPU41aがRAM41cの初期化を行う際には、初期化テーブルを参照し、初期化条件に応じて初期化1〜4のいずれかに対応する開始アドレスと初期化サイズを取得し、開始アドレスにポインタを設定し、初期化サイズを設定する(初期化サイズが未使用スタック領域のサイズを含むものであれば、未使用スタック領域のサイズ(スタックポインタ−7FD2(H))を計算し、初期化サイズを設定する)。そして、ポインタが設定された初期化アドレスから1バイトづつ該当するアドレスの領域を0クリアし、1バイトクリアする毎に初期化サイズを1減算するとともに、ポインタを1進める処理を、初期化サイズが0になるまで実行する。すなわちCPU41aがRAM41cを初期化する際には、初期化条件に応じた領域毎に初期化するのではなく、指定したアドレスから指定したサイズ分の領域を初期化するようになっている。
このため、ROM41bの初期化テーブルに、初期化条件の種類に対応する開始アドレスとその際初期化される領域のサイズのみを設定しておくことで、初期化条件の種類に対応する初期化終了アドレスを個々に設定しておくことなく、初期化条件の種類に対応する領域を初期化することができるとともに、複数種類の初期化を共通の処理(RAM初期化処理)を用いて行えるので、複数種類の初期化を行うためのプログラム容量を削減できる。更に、RAM初期化処理においては、初期化サイズが0か否かを判定するのみで処理の終了を判定するので、現在初期化したバイトのアドレスと終了アドレスとの比較によって処理の終了を判定する場合に比較して、処理負荷を大幅に軽減できる。
また、初期化1〜4の実行中においては常に割込が禁止されるようになっており、RAM41cに記憶されているデータを初期化している最中に電断検出回路48から電圧低下信号が入力されても、初期化が終了するまでは電断割込処理が実行されないので、例えば、初期化が完全に終了する前の段階で電断割込処理が行われることにより、初期化されるべきデータのうち初期化されたデータと初期化されていないデータとが混在してしまい、復旧時に電断前の制御状態へ正常に復帰させることができなくなってしまう等の不具合を防止できる。
また、電断割込処理において、いずれかのビットが1となる破壊診断用データをRAM41cの所定アドレスに格納した後、RAM41cの未使用領域及び未使用スタック領域を含む全てのデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、格納するとともに、復旧時においてRAM41cにおける未使用領域及び未使用スタック領域を含む全ての領域に格納されているデータに基づいて計算したRAMパリティが0か否か、及び破壊診断用データが格納されているか否か、を判定し、RAMパリティが0でなかった場合、またはRAMパリティが0であっても破壊診断用データが正常に格納されていない場合には、RAM異常エラーによるエラー状態となり、設定キースイッチ37をONの状態で電源投入し、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1が行われるまで、ゲームの進行が不可能となるので、起動時にRAM41cの未使用領域及び/または未使用スタック領域に不正プログラムが格納された場合でも、当該不正プログラムを発見して初期化することができる。
また、本実施例では、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じた場合には、RAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されるとともに、一度RAM異常エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じても、スロットマシンにより自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、本実施例では、内部抽選処理において入賞の発生を許容するか否かを決定する際に、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が適正な値(1〜6の範囲の値)でなければ、デフォルトの設定値(例えば設定1)に基づく確率で入賞の発生を許容するか否かを決定するのではなく、この場合にもRAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化され、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわ内部抽選処理において入賞の発生を許容するか否かの決定を適正に行うことができない場合にも、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、RAM41cに記憶されたデータに異常が生じるのは、停電時やCPU41aが暴走する等、制御に不具合が生じて制御を続行できないときがほとんどである。このため本実施例では、これらの状態から復旧してCPU41aが起動するときにおいてのみデータが正常か否かの判定を行うようになっているので、RAM41cに記憶されたデータが正常か否かの判定をデータに異常が生じている可能性が高い状況においてのみ行うことができる。すなわちデータに異常が生じている可能性の低い状況では、当該判定を行わずに済み、CPU41aの負荷を軽減させることができる。
また、本実施例では、電断割込処理においてRAM41cの全てのデータに基づくRAMパリティ、すなわち排他的論理和演算した結果が0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、格納するとともに、復旧時においてRAM41cにおける全ての領域に格納されているデータに基づいて計算したRAMパリティが0か否かを判定することで、RAM41cのデータが正常か否かを判定しているので、当該判定を正確にかつ簡便に行うことができる。
また、本実施例では、電断割込処理において、いずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))、すなわち0以外の特定のデータをRAM41cの所定のアドレスに格納した後、この破壊診断用データを含むRAM41cの全てのデータに基づくRAMパリティが0となる調整用データを格納し、起動時においてRAMパリティが0か否かの判定に加えて、破壊診断用データが正常に格納されているか否かの判定を行い、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データも正常に格納されていることを条件に、RAM41cのデータが正常であると判定し、RAM41cに格納されているデータに基づいて制御状態を復帰させるようになっている。これにより、全ての領域に00(H)が格納されている場合、すなわちRAM41cのデータが正常でなくても、RAM41cのデータが0クリアされてしまった場合には、起動時のRAMパリティの判定により正常であると判定されてしまうが、RAM41cのデータが0クリアされてしまった場合には、破壊診断用データが格納されるべき領域も0となり、RAM41cのデータが正常ではないと判定され、誤ってRAM41cのデータが正常であると判定されてしまうことを防止できるので、起動時においてRAM41cのデータが正しい内容であるか否かの判定精度を一層高めることができる。
また、CPU41aは、起動時においてRAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データも正常に格納されていると判定し、RAM41cのデータが正常であると判定すると、RAM41cに格納されている破壊診断用データをクリアするようになっているので、起動後もRAM41cに破壊診断用データが格納されたままの状態となることで、次回起動時においてRAM41cのデータが正常ではないにも関わらず、破壊診断用データが格納されているために正常であると誤って判定してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、RAM41cのデータに異常が生じて、ゲームの進行が不能化された場合には、ゲームの進行が不能化された状態を解除する条件となる設定値の変更操作が有効となる設定変更モード(設定変更処理)へ移行することに伴って、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域が初期化されるので、RAM41cのデータに異常が生じたことに伴うデータの初期化及び設定値の選択・設定に伴うデータの初期化を1度で行うことができ、無駄な処理を省くことができる。更に、CPU41aの起動時には、RAM41cのデータが正常か否かを判定する前に、設定キースイッチ37がONの状態であるか否かを判定し、その時点で設定キースイッチ37がONの状態であると判定した場合には、RAM41cのデータが正常か否かの判定は行わず、設定変更モードに移行し、新たに設定値が選択・設定されることとなり、この場合にも無駄な処理を省くことができる。
尚、本実施例では、設定変更処理に移行する前に、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1を行っているが、設定変更処理に移行することに伴って初期化1が行われれば良く、例えば、設定変更処理の終了後に行っても良いし、設定変更処理において設定値が確定した時点で行っても良い。尚、この場合には、確定した設定値が変更されてしまうと不都合が生じるので、初期化1においては、RAM41cの使用中スタック領域及び設定値ワークを除く全ての領域が初期化されることとなる。
また、本実施例では、一度RAM異常エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更処理が行われるまで、ゲームが不能動化されるようになっているが、RAM異常エラーによるエラー状態となったときに、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1を行うとともに、設定値を初期値(例えば、設定値1)に設定し、この状態でリセット操作がなされることで、ゲームを再開できるようにしても良い。
また、本実施例では、内部抽選処理において入賞の発生を許容するか否かを決定する際に、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が適正な値(1〜6の範囲の値)でなければ、この場合にもRAM異常エラー状態に制御されるようになっているが、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が適正な値(1〜6の範囲の値)でない場合に、設定値の初期値(例えば、設定値1)に基づく確率で入賞の発生を許容するか否かを決定するようにしても良い。
また、本実施例では、CPU41aが演出制御基板90に対して遊技の進行に応じたコマンドを送信し、演出制御基板90に搭載された演出制御部91は、遊技制御基板40から送信されたコマンドに基づいて演出の制御を行うようになっており、CPU41aは、コマンドを送信するのみで演出の制御を行う必要がないので、CPU41aの処理負荷を軽減できるうえに、演出を多彩なものにできる。
また、遊技制御基板40から演出制御基板90にコマンドが送信されるコマンド伝送ラインが、遊技制御基板40と演出制御基板90との間で演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40に演出制御基板90が直接接続される構成ではないので、コマンド伝送ラインからCPU41aに対して外部から不正な信号が入力され、遊技の制御に影響を与えられてしまうことを防止できる。
また、CPU41aは、コマンドを送信する際に、遅延カウンタの値をランダムに設定し、遅延カウンタ値が0となったときに当該コマンドを送信するようになっており、コマンドの送信タイミングが所定時間の範囲(2.24〜35.84ms)でランダムに変化するため、演出制御基板90側で遊技制御基板40から送信されたコマンドの受信タイミングに基づいて目押しの補助となるような演出が行われてしまうことを防止できる
尚、本実施例では、2.24〜35.84msの範囲でコマンドの送信タイミングが遅延されるようになっているが、少なくとも、その最大遅延時間がリール2L、2C、2Rの図柄が1図柄以上移動する時間を超えるものであれば良い。
また、複数のコマンドが連続して送信される場合でも、これらコマンドは、生成された順番でRAM41cに設けられたコマンドキューに格納され、各々のコマンドがその生成順、すなわち本来コマンドが送信されるべき順番にて送信されるため、演出制御基板90側では、CPU41aの制御状態を正確な順番で把握して演出を行うことが可能であり、演出の順番に食い違いが生じることにより遊技者に違和感を与えてしまうことを防止できる。
また、コマンドの送信を遅延させている状態、すなわちコマンドの送信待ちの状態で停電し、電断割込処理が行われた場合には、コマンドキューに格納されているコマンド、送信ポインタ、格納ポインタ、遅延カウンタ値の全てがRAM41cにバックアップされるとともに、復旧時においてはこれらRAM41cにバックアップされているコマンドキューに格納されているコマンド、送信ポインタ、格納ポインタ、遅延カウンタ値の状態でコマンドの送信制御が再開されるようになっており、コマンドの送信の送信待ちの状態で停電しても、復旧時には停電時のままの状態からコマンドの送信制御を再開できるので、CPU41aの制御を簡素化できる。
尚、本実施例では、コマンドの送信コマンドの送信の送信待ちの状態で停電し、停電が復旧した際には、停電時のままの状態からコマンドの送信制御を再開するようになっているが、コマンドの送信コマンドの送信の送信待ちの状態で停電した際に、復旧後、遅延カウンタ値を新たに再設定し、送信待ちのコマンドを再設定された遅延カウンタ値に基づく遅延時間が経過したときに送信するようにしても良い。すなわち復旧時において送信待ちのコマンドが残っている場合には、復旧時において新たに設定した遅延時間が経過したときに当該コマンドを送信するようにしても良く、このようにすることで、復旧時にも確実にコマンドの送信タイミングを変化させることができる。
また、本実施例では、トリガー端子CLK/TRGに電圧低下信号が入力されることで、CPU41aが実行中の処理に割り込んで電断割込処理を実行するようになっているが、電断割込処理では、破壊診断用データを設定する処理やRAMパリティ調整用データを計算して設定する処理等、復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等を行う前に、信号入力端子DATAに電圧低下信号が入力されているか否かを判定を行い、信号入力端子DATAにも電圧低下信号が入力されていれば、復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等を行うのに対して、信号入力端子DATAに電圧低下信号が入力されていなければ、もとの処理に復帰するようになっている。
すなわち、遊技制御部41には、電圧低下信号が2系統の入力部に入力され、CPU41aは、一方の入力部に電圧低下信号が入力されて電断割込処理を実行しても、復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等が実行される前に再度他方の入力部に電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、他方の入力部にも電圧低下信号が入力されていて初めてこれらの処理が実行されるようになっており、電断を誤って検出した際に、誤って復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等の処理が行われてしまうことが防止できるので、電断を誤って検出することに伴い、必要以上に長い間CPU41aの制御が中断されたり、必要以上に負荷がかかってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、電断検出回路48が監視する電圧と、電源基板75、遊技制御基板40及び演出制御基板90に接続された電気部品を駆動させるための電源電圧と、が別個に設けられた電圧生成回路にて生成されるようになっており、これら電気部品の駆動状況により下降し易い電源電圧に比較して安定した電圧が電断検出回路48により監視されるので、一時的な電圧降下に伴って電圧低下信号が出力され、電断割込処理が行われてしまう等の誤動作を防止できる。
また、電断割込処理、タイマ割込処理(A)及びタイマ割込処理(B)の実行中においては、他の割込が禁止されるようになっており、例えば、タイマ割込処理(A)またはタイマ割込処理(B)の実行中に電圧低下信号が入力された場合等、いずれかの割込処理の実行中に他の割込が生じた場合でも2重に割込が生じることがなく、CPU41aの処理負荷が増大してしまったりデータの整合性がとれなくなってしまうことを防止できる。特に、コマンドの送信中に電圧低下信号が入力されても、割込が生じて当該コマンドの送信が阻害されることがなく、CPU41aの駆動が停止する前に正常に送信を完了させることができる。
また、電断割込処理の割込タイミングとタイマ割込処理(A)またはタイマ割込処理(B)の割込タイミングとが同時となった場合、すなわち割込2と割込3が同時に発生した場合には、割込2を優先し、電断割込処理を実行するとともに、タイマ割込処理(A)またはタイマ割込処理(B)の実行中に割込2が発生した場合には、当該タイマ割込処理(A)またはタイマ割込処理(B)の終了を待って電断割込処理を実行するようになっており、多重割込を防止しつつも極力早い段階で電断割込処理が行われるので、CPU41aの駆動が停止する前に電断割込処理を確実に行うことができる。
また、CPU41aは、割込1〜4の4種類の割込を実行可能であり、このうち未使用に設定されている割込1が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。このため、未使用の割込1が発生したときでも、すぐに割込前の処理に復帰することとなるので、ノイズ等によって未使用の割込が発生してもCPU41aが暴走してしまうといった不具合を防止できる。
また、本実施例では、演出制御部91のCPU91aは、タイマ割込処理(A)が実行される毎に、RAMパリティ調整用データを計算して設定するようになっている。すなわち復旧時にRAM91cにバックアップされているデータの内容が正常であるか否かを判定可能とするための処理を、遊技制御基板40から送信されるコマンドに依存せずに定期的に行うようになっており、コマンドを遅延して送信する場合でもコマンドの送信が遅延されることによってCPU91aがRAMパリティ調整用データを計算して設定する前に停止してしまうようなことがないので、復旧時においてCPU91aがRAM91cにバックアップされているデータが正常であるか否かを正確に判定することができる。
また、本実施例では、CPU41aがコマンドを送信した後、最低でも4.48msの間、新たなコマンドの送信が禁止されるようになっており、演出制御部91のCPU91aがコマンドを確実に受信し、かつ受信したコマンドをRAM91cにバックアップするための時間を担保できる。尚、本実施例では、新たなコマンドの送信が禁止される時間として4.48msを適用しているが、少なくともCPU91aがコマンドを受信し、かつ受信したコマンドをRAM91cにバックアップするのに十分な時間であれば、4.48msよりも短い時間(例えば、2.24ms)を適用しても良い。
また、本実施例では、演出制御部91の電源電圧{+5V(VCC)}の元となる+12V(VCC)が、停電時においても電源基板75に搭載されたコンデンサ309によって電圧の降下が遅延され、少なくとも停電時には、タイマ割込処理(A)において送信されたコマンドをCPU91aが確実に受信するのに十分な時間(本実施例では20ms)が経過するまで、演出制御部91のCPU91aを駆動させることが可能な電圧(+7V)が維持されるようになっており、コマンドの送信中に停電した場合でも、CPU91aは、停電時に送信されたコマンドを駆動が停止する前に確実に受信することができるとともに、CPU91aが受信したコマンドのバックアップがなされる間隔(タイマ割込処理(演出)の実行間隔)よりも長く、CPU91aを駆動させることが可能な電圧(+7V)が維持されるので受信したコマンドをRAM91cに確実にバックアップすることもできる。
また、本実施例のスロットマシン1では、賞球の払出を伴う入賞が発生したゲームでは、CPU41aが入賞に応じた数のパチンコ球の払出を要求した後、動作中信号のoffを検出したとき、すなわちCPU61aから当該払出要求に基づく払出動作が終了した旨が通知されたことを条件に、次ゲームへの移行が許容される。すなわち入賞の発生に基づき払い出すべき数のパチンコ球の払出が完了したことにより、次ゲームへの移行が許容されるので、入賞の発生に基づくパチンコ球の払出が完了していないにも関わらず、次のゲームへ移行してしまうことを防止できる。
また、取込済球/払出済球表示器11には、賞球の払出を伴う入賞が発生した際に、当該入賞の発生に基づく賞球数のうち既に払い出された払出済球数が表示されるので、入賞の発生に伴い払い出されたパチンコ球数を遊技者に分かりやすく認識させることができる。更に、CPU41aは、払出球検出スイッチ202により払出球が検出される毎に、取込済球/払出済球表示器11に表示されている払出済球数を加算更新するので、賞球の払出状況を正確に報知することができる。
尚、本実施例では、遊技制御部41に払出球検出スイッチ202の検出信号が直接入力されることで、CPU41aが払出球を検出できるようになっているが、例えば、払出球検出スイッチ202の検出信号が払出制御部61にのみ入力されるようにし、CPU61aが払出球を検出した際、または所定数の払出球を検出した際に、その旨を示す払出球信号を遊技制御部41に対して出力するとともに、払出制御部61から出力された払出球信号をCPU41aが検出することで、CPU41aが払出球を検出できるようにしても良い。
また、CPU41aは、入賞の発生に基づく賞球の払出要求を行った後、動作中信号のonが検出されていること、すなわちCPU61aが、当該払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を通知した後、払出動作の終了を通知するまでの期間であることを条件に、払出球検出スイッチ202が払出球を検出する毎に、取込済球/払出済球表示器11に表示されている払出済球数が加算更新されるので、CPU61aにより払出要求に基づくパチンコ球の払出動作が行われていない状態において払出球検出スイッチ202の検出信号にノイズ等が混入しても、誤って取込済球/払出済球表示器11に表示されている払出済球数が更新されることがないばかりか、カードユニット400からの貸出要求に基づく貸出制御によって払い出されたパチンコ球が払出球検出スイッチ202により検出された場合にも、取込済球/払出済球表示器11に表示されている払出済球数が更新されることがないので、賞球の払出状況をより正確に報知することができる。
尚、本実施例では、取込済球/払出済球表示器11に表示される払出済球数として、賞球数から未払出球数を減算した値を用いているが、例えば、払出済球数を記憶する払出済球カウンタをRAM41cに設定し、払出要求に基づく払出動作により払い出された払出球が検出される毎に、払出済球カウンタの値を加算するとともに、払出済球カウンタの値を取込済球/払出済球表示器11に表示される払出済球数として用いるようにしても良い。
また、本実施例では、取込済球/払出済球表示器11に払出済球数そのものが表示されるとともに、払出球が1球検出される毎に、払出済球数が更新表示されるようになっているが、例えば、取込済球/払出済球表示器11に払出済球数を単位球数(5球)で除算した値を表示するとともに、払出球が単位球数分(5球)検出される毎に、取込済球/払出済球表示器11に表示されている値を1加算更新するようにしても良く、このようにすれば、払い出されたパチンコ球を用いて設定できる賭数を容易に把握することが可能となる。
また、CPU41aは、払出制御部61に対して払出要求を行った後、払出通信エラー判定時間が経過するまでに動作中信号のoffを検出しなかったとき、すなわち当該払出要求に基づくパチンコ球の払出の終了が確認できなかったときに、払出制御部61側の払出動作に伴う異常と判定し、エラー状態に制御して払出通信エラーを報知するようになっており、払出要求を行った時点から動作中信号のonを検出するまでの期間、すなわち当該払出要求に基づくパチンコ球の払出の開始を確認するまでの期間と、動作中信号のonを検出してから動作中信号のoffを検出するまでの期間、すなわち払出動作の開始を確認した後、当該払出動作の終了を確認するまでの期間と、の2つの期間を別個に計測して払出通信エラーを判定する必要がなく、払出要求を行った後、当該払出要求に基づくパチンコ球の払出の終了を確認するまでの期間のみ計測し、当該期間によって払出通信エラーを判定できるので、CPU41aが、払出制御部61側の異常を判定するための制御を簡素化できる。
また、CPU41aが払出通信エラーと判定し、その旨の報知中であっても、動作中信号の監視を継続する。すなわち払出制御部61との通信は継続して行われるので、このような場合でもCPU41aが払出制御部61による払出動作の状況を把握することができる。更に、CPU41aが払出通信エラーと判定し、その旨の報知中であっても、払出球検出スイッチ202が払出装置200により払い出されたパチンコ球を検出する毎に、未払出球カウンタの値が更新され、これに伴い取込済球/払出済球表示器11に表示される払出済球数も加算更新されるため、払出済球数を正確に報知することができる。
尚、本実施例では、払出通信エラーを示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示すること、すなわち表示器の表示態様にて払出通信エラーを報知しているが、ランプの点灯態様や音声の出力等によって払出通信エラーを報知するようにしても良いし、払出通信エラーを示す信号を呼出ランプやホールコンピュータ等の周辺機器に出力することで、当該払出通信エラーを報知するようにしても良い。
また、CPU41aが払出通信エラーと判定し、その旨の報知中であっても、動作中信号のoffを検出して、払出要求に基づく払出動作の終了を確認した場合、すなわち誤ってエラー状態に制御された場合や、エラー状態に制御されている間に払出制御部61側の異常が解消されて払出動作が正常に完了した場合には、エラー状態が自動的に解除され、払出通信エラーの報知も自動的に終了するので、払出通信エラーと判定とされ、その旨の報知中であっても、極力遊技に支障をきたすことがないようにできるばかりか、報知の解除操作を行う手間を省くこともできる。尚、CPU41aが払出通信エラーと判定し、エラー状態に制御された場合、すなわち、払出通信エラーの報知が行われている場合において、所定のリセット操作(例えばリセット/設定スイッチ38の操作)により該エラー状態(払出通信エラーの報知)が解除されるようにしても良く、このようにすることで、払出通信エラーとなったことを遊技場の店員等が確実に把握することができる。
また、本実施例では、CPU41aが、払出球検出スイッチ202による払出球の検出に基づいて、払出要求により要求した数のパチンコ球の払出を確認できない場合、すなわちRAM41cに設定された未払出球カウンタの値が残存する場合でも、動作終了信号のoffを検出すること、すなわち払出制御部61側で払出要求に基づくパチンコ球の払出動作が終了した旨を示す払出制御終了情報を受信することで、次ゲームへ移行することが許容される。すなわちCPU41aが払出球検出スイッチ202による払出球の検出を取りこぼした場合でも、実際に払出動作の制御を行っている払出制御部61側で正常に払い出されたことが確認されれば、次ゲームへ移行することが可能となるので、ゲームの進行を迅速に行うことができる。
また、本実施例では、電断時において、入賞の発生に伴う賞球数の未払出球数が遊技制御部41でのみバックアップされるようになっており、電断復旧時においては、遊技制御部41でバックアップされている未払出球数が残存する場合に、CPU41aは該未払出球数の払出要求を払出制御部61に対して再度行い、電断時の未払出球数の払出が行われるようになっている。このため、電断復旧時において、CPU61aは遊技制御部41から再度行われた払出要求に基づいて通常の払出動作を行うのみで済むので、遊技制御部41と払出制御部61が各々バックアップした内容の整合を図る必要がなく、電断復旧時の制御が複雑化することがない。
また、精算スイッチ10の操作を検出すると、精算制御に移行し、精算制御が終了するまで、1球取込スイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の各操作の検出が無効とされ、精算制御が終了するまでの間、これら各操作を検出しない状態に制御される。すなわち、精算制御の実行中にこれら各操作がされたときに、これら各操作に基づく制御が行われないようになっており、精算制御の実行中にこれら各操作を検出することに伴い、精算制御を中断したり、複数の制御が重複して行われるようなことがないので、CPU41aの制御を簡素化することができる。
尚、本実施例では、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作の検出に基づいて取込制御が行われたり、精算スイッチ10の操作の受付に基づいて精算制御が行われると、これら取込制御や精算制御が終了するまでの間、1球取込スイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、スタートスイッチ7の各操作の検出が無効化されるようになっているが、これら取込制御や精算制御が終了するまでの間に、1球取込スイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、スタートスイッチ7の各操作を検出した際に、当該操作の検出を記憶しておき、実行中の取込制御や精算制御が終了した時点で、操作の検出が記憶されていれば、記憶されている操作の検出に応じた制御をその時点で行うようにしても良く、この場合でも、取込制御や精算制御の実行中に新たな制御が実行されることがないので、取込制御や精算制御の実行中にこれら各操作がされることに伴い、CPU41aの制御が複雑化してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が検出されたときには、上皿26にパチンコ球が貯留されているか否かに関わらず、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作による取込要求数に応じた動作量の取込動作が行われるため、従来のように単位球数分のパチンコ球が待機していることを条件に取込動作を行う遊技機に比較してパチンコ球の取込を速やかに行うことが可能となり、遊技を円滑に進行することができる。また、取込動作の終了後、動作量に応じた数のパチンコ球が取り込まれない場合には、不足数分に応じた動作量の取込動作が再度行われるとともに、取込動作の再試行回数が所定回数(本実施例では、初回の取込動作もリトライカウンタによりカウントされるので、2回)に達しても動作量に応じた数のパチンコ球が取り込まれない場合には、一連の取込制御が終了するので、取込動作が延々と行われてしまうといった不都合を防止できる。
尚、本実施例では、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作が検出されたときに、上皿26にパチンコ球が貯留されているか否かに関わらず取込装置100により、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じた球数(1球取込スイッチ5が操作された場合には1球、MAXBETスイッチ6が操作された場合には、その時点で最大賭数を設定するのに必要な球数)を取り込むための取込動作を1度に行うようになっているが、パチンコ球を所定球数(例えば1球)ずつ取り込むための取込動作を繰り返し行い、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じて取り込むべき球数が取り込まれるか、所定回(例えば、1球取込スイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作に応じて取り込むべき球数を取り込むのに十分な回数)が行われたことを条件に取込制御を終了するようにしても良い。
また、MAXBETスイッチ6の操作が検出されると、最大賭数を設定するのに必要な球数(15球)から、既に取り込まれて賭数の設定に用いられている使用済球数(BETカウンタの値×5)及び既に取り込まれたもの、未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数(未使用球カウンタの値)を減算した球数を取込球カウンタに設定し、取込制御にて、取込球カウンタの値分のパチンコ球を取り込むための動作量の取込動作を行うようになっている。すなわち、MAXBETスイッチ6の操作が検出されると、その時点でMAXBETスイッチ6の操作に応じた賭数を設定するのに必要な球数分のみの取込動作が行われるので、パチンコ球の取込を一層速やかに行うことができる。
尚、本実施例では、パチンコ球1球の取込を要求する際に操作される1球取込スイッチ5及び最大賭数を設定するのに必要な球数の取込を要求する際に操作されるMAXBET6を備えているが、これらのスイッチに加えて、またはこれらのスイッチの代わりに、賭数を1設定するのに必要な球数の取込を要求する際に操作される1BETスイッチを設けるとともに、1BETスイッチの操作が検出されると、賭数を1設定するのに必要な球数(5球)から、既に取り込まれたもの、単位球数(5球)に満たないために未だ賭数の設定に用いられていない未使用球数(未使用球カウンタの値)を減算した球数を取込球カウンタに設定し、取込制御にて取込球カウンタの値分のパチンコ球を取り込むための動作量の取込動作を行うようにしても良い。これにより、1BETスイッチの操作が検出されると、その時点で1BETスイッチの操作に応じた賭数を設定するのに必要な球数分のみの取込動作が行われるので、パチンコ球の取込を一層速やかに行うことができる。
また、取込装置100により取り込まれた球数、すなわち使用済球数と未使用球数とを合算した取込済球数が取込済球/払出済球表示器11に表示されるので、取込済球数を外部から容易に確認することができる。
また、本実施例では、精算スイッチ10の操作が有効に検出されても、返却球詰まり検出スイッチ111や払出球詰まり検出スイッチ112が検出されている状態においては、取込装置100に供給されたパチンコ球の返却動作が行われないようになっており、下皿25が満タン状態にも関わらずパチンコ球が下皿25に返却されることがなく、返却球誘導通路109や取込装置100内にパチンコ球が詰まってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、カードユニット400から貸出要求を検出したとき、すなわちBRQのonを検出したときに、カードユニット400から出力されるカードユニット接続確認信号(VL)の出力状況に基づいてカードユニット400とスロットマシン1とが接続されているか否かを判定し、カードユニット400とスロットマシン1とが正常に接続されていることを条件にパチンコ球の貸出が行われるので、カードユニット400とスロットマシン1が正常に接続されていないにも関わらずパチンコ球の貸出が行われてしまうことを防止できる。
また、カードユニット400とスロットマシン1とが接続されていない場合には、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の検出が無効化され、取込制御が禁止される。すなわち新たにゲームを行うために賭数を設定することが不可能となるので、ゲームを行うにあたってカードユニット400とスロットマシン1の接続を担保することができる。
また、取込制御の実行中にカードユニット400との接続が断絶され、VLを検出できない状態となった場合には、これら実行中の取込制御が終了した後、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の検出が(引き続き)無効化され、新たに賭数を設定するための取込制御が禁止されるので、取込制御の実行中にカードユニット400との接続が断絶して当該取込制御が途中で遮られることにより制御が複雑化してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、カードユニット400とスロットマシン1が正常に接続されているか否かに関わらず、常に精算スイッチ10の操作を検出することで精算制御を行うことができるので、取り込まれたパチンコ球や取込装置100内に残存するパチンコ球を返却させることができずに遊技者が不利益を被ってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されており、ゲームの開始条件が成立している場合には、カードユニット400とスロットマシン1が正常に接続されているか否かに関わらず、その分についてのゲームを行うことは可能となるので、既にゲームを開始するのに必要な球数のパチンコ球が取り込まれているのにも関わらず、カードユニット400とスロットマシン1の接続が断絶して、ゲームが開始できなくなってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、カードユニット400とスロットマシン1が接続されていないと判定されたときに、その旨を示すエラーコードが遊技補助表示器12に表示され、接続エラーが報知されるようになっており、カードユニット400とスロットマシン1が接続されていない状態であることを外部から容易に認識できる。
尚、本実施例では、接続エラーを遊技補助表示器12にエラーコードを表示して報知しているが、その他の報知手段、例えば、液晶表示器51や演出効果LED52、スピーカ53、54からの音声出力等を用いて報知しても良い。
また、本実施例では、遊技の制御を行う遊技制御基板40と払出及び貸出の制御を行う払出制御基板60とが別個に設けられ、カードユニット400と払出制御基板60とが接続端子板70を介して接続されているとともに、カードユニット400から出力されるVLが払出制御基板60のみに入力され、カードユニット400とスロットマシン1とが接続されているか否かを払出制御基板60に搭載された払出制御部61のCPU61aが判定し、当該判定結果を示すカードユニット接続中信号が遊技制御基板40に対して出力され、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41のCPU41aは、払出制御基板60からカードユニット400が接続されていない旨を示すカードユニット接続中信号のoffを検出することで、1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の検出を無効化し、取込制御を禁止するようになっている。このため、遊技の制御を行う遊技制御基板40がスロットマシン1外のカードユニット400と直接接続せずに済むので、外部から不正な信号が遊技制御基板40に入力されて遊技の制御に影響を与えてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、カードユニット400により球貸スイッチ29の操作が検出されたことに伴い複数回にわたり繰返し貸出要求が行われるとともに、貸出要求を検出する毎に貸出要求に応じた数のパチンコ球の貸出動作を行う一連の貸出制御を行うようになっている。そして、一連の貸出制御の実行中に賞球の払出を伴う入賞が発生し、払出要求を検出した場合には、貸出動作の実行中であれば、当該貸出動作の終了を待って、一連の貸出制御を中断し、払出要求に基づく払出動作を貸出動作よりも優先して実行し、該払出動作が終了した後、中断した一連の貸出制御を再開し、残りの貸出動作を実行するようになっている。一方、貸出動作の実行中でなければ、その時点で一連の貸出制御を中断し、払出要求に基づく払出動作を貸出動作よりも優先して実行し、該払出動作が終了した後、中断した一連の貸出制御を再開し、残りの貸出動作を実行するようになっている。このため、一連の貸出制御の実行中において賞球の払出を伴う入賞が発生したときに、実行中の貸出制御が中断されて入賞が発生したことに基づく払出動作が即座に行われ、当該払出動作が完了することで払出要求が要求する数のパチンコ球の払出が完了した旨が遊技制御部41に対して通知され、次ゲームの賭数を設定するためのパチンコ球の取込が許容されるので、貸出制御の完了後に払出動作を行う場合に比べ、ゲームを速やかに進行することができる。
尚、本実施例では、一連の貸出制御の実行中に払出要求を検出した場合において貸出動作の実行中であれば、当該貸出動作の終了を待って、一連の貸出制御を中断するようになっているが、一連の貸出制御の実行中に払出要求を検出した場合に、貸出動作の実行中であれば、当該貸出動作を中断し、払出要求に基づく払出動作を実行し、該払出動作が終了した後、中断した貸出動作を再開するようにしても良く、この場合には、一連の貸出制御の実行中において賞球の払出を伴う入賞が発生したときに、貸出動作の実行中であっても、当該貸出動作が中断されて入賞が発生したことに基づく払出動作が即座に行われ、当該払出動作が完了することで払出要求が要求する数のパチンコ球の払出が完了した旨が遊技制御部41に対して通知され、次ゲームの賭数を設定するためのパチンコ球の取込が許容されるので、貸出制御の完了後に払出動作を行う場合に比べ、ゲームを一層速やかに進行することができる。
また、本実施例では、貸出制御において複数回の貸出動作が行われるようになっているが、貸出制御において1回の貸出動作のみを行う構成としても良く、この場合にも、前述のように、貸出制御の実行中に払出要求を検出した場合に、貸出動作の実行中であれば、当該貸出動作を中断し、払出要求に基づく払出動作を実行し、該払出動作が終了した後、中断した貸出動作を再開すれば良く、これにより、貸出制御の実行中において賞球の払出を伴う入賞が発生したときに、貸出動作の実行中であっても、当該貸出動作が中断されて入賞が発生したことに基づく払出動作が即座に行われ、当該払出動作が完了することで払出要求が要求する数のパチンコ球の払出が完了した旨が遊技制御部41に対して通知され、次ゲームの賭数を設定するためのパチンコ球の取込が許容されるので、貸出制御の完了後に払出動作を行う場合に比べ、ゲームを一層速やかに進行することができる。
また、本実施例では、払出要求に基づく払出動作の実行中においてカードユニット400により貸出要求が行われても、払出要求に基づく払出動作を優先し、当該払出動作が終了した後、貸出要求に基づく貸出動作が実行されるようになっており、払出要求に基づく払出動作が貸出要求により中断されることがないため、より一層ゲームを速やかに進行することができる。
また、本実施例のスロットマシン1では、入賞となる役の種類として、パチンコ球(賞球)の払い出しを伴う小役、次のゲームでの賭数にパチンコ球を消費しないで済む再遊技役、遊技状態の移行を伴う特別役が定められている。特別役は、遊技状態の移行を伴うものであって、そのときの遊技状態に依存するので基本的な役とは言えない。スロットマシンの遊技性は、単にゲームを行うだけではなく、ゲームの結果により遊技者が、パチンコ球(賞球)を獲得していくことにあるので、入賞によって、パチンコ球(賞球)の払い出しを伴う小役が最も基本的な役であるということができる。ここで、小役の種類としては、JAC、チェリー、スイカ、ベルがあるが、レギュラーボーナスにおいて僅かな確率で当選するJACの他は、いずれの遊技状態においても入賞となる役の種類として定められている。このように基本となる小役を、いずれの遊技状態に制御されているときであっても入賞となる役として定めることで、遊技性が遊技者にとって分かり易いものとなる。
通常遊技状態でビッグボーナス入賞すると、レギュラーボーナスへの移行を伴うJACINに比較的高い確率で当選する(取りこぼしがないので、入賞する)ビッグボーナスに遊技状態が移行される。ビッグボーナスは、消化ゲーム数に関わらず、当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出した、パチンコ球(賞球)の総数が2325球に達すると終了するものとなっている。ここでビッグボーナス(小役ゲーム及びレギュラーボーナスを含む)中のゲームでは、リプレイが内部抽選の対象役として定められていないので、リプレイ入賞することがない。リプレイは、遊技者の手持ちの、パチンコ球を減らさないものであるが、パチンコ球(賞球)の払い出しを伴わないので、ビッグボーナスの終了条件となる払い出し、パチンコ球(賞球)数に影響しない。つまり、ビッグボーナス中にリプレイ入賞させても不必要にビッグボーナスのゲーム数を増やすだけのものとなってしまうので、リプレイをビッグボーナスにおける内部抽選の対象役として定めないことで、ビッグボーナスの遊技状態を無駄に長引かせることがなく、遊技を効率良く進めることができるようになる。
また、レギュラーボーナスの遊技状態では、小役(特にベル)に高い確率で当選し、非常に多くのパチンコ球(賞球)を獲得できるようになるので、これに対する遊技者の期待感は高い。このレギュラーボーナスには、小役ゲームでJACIN入賞したときに移行されるだけではなく、通常遊技状態でレギュラーボーナス入賞したときにも移行される。このため、通常遊技状態にあるときであっても、レギュラーボーナスに対する期待感を遊技者に与えることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。更に、レギュラーボーナスにおいては、通常遊技状態や小役ゲームにおいても定められているチェリー、スイカ、ベルに加えて、JACも小役として定められている。これにより、レギュラーボーナスにおける遊技者の期待感を更に高めさせて、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ビッグボーナスにおいて小役ゲームからレギュラーボーナスに遊技状態を移行させるためのJACINの表示態様は、「スイカ−JAC−JAC」の組み合わせにより構成され、他の役の表示態様として使用されていないものである。レギュラーボーナスにおいてチェリー、スイカ、ベルの小役に加えて入賞と判定されるJACの表示態様も、「ベル−JAC−JAC」の組み合わせにより構成され、他の役の表示態様として使用されていないものである。このため、リール2L、2C、2Rの表示結果として導出された表示態様と入賞となる役との関係が明確になり、遊技者にとっては遊技性が分かりやすいものとなる。
また、リール2L、2C、2Rの回転は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されてから190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で停止されることとなるが、この間に4図柄を引き込むことができるので、停止すべき図柄は5図柄の範囲から選ぶことができる。ここで、「スイカ」、「ベル」及び「JAC」の図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても必ず5コマ以内の間隔で配置されているので、これらの図柄によって構成されるスイカ、ベル、リプレイ、JAC、及びJACINは、当選しているときには取りこぼしが生じない。特にレギュラーボーナス中のベルは、おおよそ1/1.03という非常に高い確率で当選することとなるが、これの取りこぼしが生じ得ないので、レギュラーボーナスでは遊技者が実質的には目押しをしなくても済むようになり、簡単に遊技を進められるようになる。
上記したように遊技状態毎に内部抽選の対象となる役の種類は、遊技状態別当選役テーブルに登録されているが、各役の当選確率を定める判定値数は、役別テーブルから参照されるアドレスに格納されている。役別テーブルには、各役の入賞が発生したときの、パチンコ球(賞球)数も登録されている。
役別テーブルにおいて、パチンコ球(賞球)数は賭数に応じて登録されており、チェリー、スイカ、ベルの入賞が発生したときには、賭数に応じて、パチンコ球(賞球)数が設定される(もっとも、チェリー、スイカでは、結果的に同じ、パチンコ球(賞球)数が設定される)。ここで、レギュラーボーナスにおける賭数は1で固定されているが、レギュラーボーナス以外の遊技状態における賭数は3で固定されている。これにより、賭数に応じて、賞球数を取得するだけでも、遊技状態に応じて適切な数のパチンコ球(賞球)を払い出すことができる。また、パチンコ球(賞球)数を設定する際に遊技状態を判断する必要がないので、入賞判定処理における処理ステップが簡素化される。しかも、レギュラーボーナスに対応した賭数1の方が、賭数3のときよりもベルの入賞時における、パチンコ球(賞球)数が多いので、レギュラーボーナスにおける遊技者の期待感を更に高めさせて、遊技の興趣を向上させることができる。
役別テーブルにおいて、いずれの遊技状態においても入賞となる役として定められたチェリー、スイカ、及びベルについては、賭数毎に判定値数の格納先アドレスが登録されており、賭数に従って判定値数が取得されることとなる(もっとも、チェリー、スイカでは、結果的に同じ判定値数が取得される)。ここで、レギュラーボーナスにおける賭数は1で固定されているが、レギュラーボーナス以外の遊技状態における賭数は3で固定されている。これにより、賭数に応じて判定値数を取得するだけでも、遊技状態に応じた当選確率でチェリー、スイカ、及びベルの内部抽選を行うことができる。また、判定値数を取得する際に遊技状態を判断する必要がないので、内部抽選における処理ステップが簡素化される。しかも、レギュラーボーナスに対応した賭数1の方が、賭数3のときよりもベルの当選確率が高いので、レギュラーボーナスにおける遊技者の期待感を更に高めさせて、遊技の興趣を向上させることができる。
また、役別テーブルに登録されている各役の判定値数の格納先のアドレスは、設定値に応じて異なっている場合もあるが、設定値に関わらずに当選確率を同一とするものとした役については、設定値に関わらずに判定値数が共通化して格納されるものとなる。このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。もっとも、役別テーブルにおいて、内部抽選の対象役と設定されている賭数とが同じで設定値に応じて参照される判定値数を格納したアドレスが異なっていても、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。
一般に開発段階においては、少なくとも一部の役について設定値に応じて判定値数を調整しながら(すなわち、内部抽選の当選確率を調整しながら)、シミュレーションを行っていくものとしている。当初の判定値数として、設定値に応じて異なる判定値数を登録しておいたが、シミュレーションにより調整を行った結果として、設定値が異なる場合の判定値数が同一になる場合もある。当初の判定値数として、設定値に応じて同一の判定値数を登録しておいたが、シミュレーションの結果により当初から登録してあった判定値数がそのまま用いられる場合もある(シミュレーションの結果により当初とは異なる判定値数すなわち、設定値に応じて異なる判定値数となる場合もある)。そして、それぞれの場合におけるシミュレーションで適切な結果の得られた判定値数を、量産用の機種に設定する判定値数として選ぶものとしている。
ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として設定値に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM41bに記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行うことができるようになる。
また、役別テーブルに登録されている各役の判定値数の格納先のアドレスは、賭数(1または3)に応じて異なっているが、例えば、チェリーやスイカのように異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。
開発用の機種においては、賭数に応じても判定値データを微妙に調整しながらシミュレーションを行っていくのが通常である(当初の判定値数を異なるものとしておく場合と、同じものとしておく場合とがあり得る)。ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として賭数に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM41bに記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行うことができるようになる。
また、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役の判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役の当選の有無を判定するものとしている。このため、各役の判定値数をそのまま用いて内部抽選を行うことができる。尚、実際の当選判定を行う前に当選判定用テーブルを生成する場合にはループ処理が2回必要になるが、この実施の形態によれば、抽選処理におけるループ処理が1回で済むようになり、抽選処理全体での処理効率が高いものとなる。
また、通常遊技状態における内部抽選では、同一の内部抽選用の乱数に基づいて小役及び再遊技役の抽選と特別役の抽選とを別個に行うようになっている。そして、特別役の成立後、すなわち特別役の当選フラグが持ち越されている状態においては、小役及び再遊技役の抽選のみが行われることとなる。このため、複数の特別役が重複して当選してしまうことがない。更に、特別役の成立前後において、小役及び再遊技役の抽選を共通化できるので、通常遊技状態における内部抽選を簡素化することができるとともに、特別役の成立後、持ち越されている状態においては、小役及び再遊技役の抽選のみを行えば良いので、特別役の当選が持ち越されている状態での内部抽選の処理効率も高くなる。
尚、本実施例では、同一の内部抽選用の乱数に基づいて小役及び再遊技役の抽選と特別役の抽選とを別個に行うようになっており、特別役の成立後、すなわち特別役の当選フラグが持ち越されている状態においては、小役及び再遊技役の抽選のみが行われるようになっているが、特別役の成立後も、小役及び再遊技役の抽選、及び特別役の抽選の双方を行い、特別役の抽選により特別役が当選した場合に、当該当選を無効に扱うようにしても良く、この場合でも、複数の特別役が重複して当選してしまうことがない。
また、小役及び再遊技役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数及び特別役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、小役、再遊技役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようになっており、内部抽選においては、内部抽選用の乱数として取得した値が、これら判定値数により特定される小役、再遊技役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲に含まれていれば、小役、再遊技役、特別役がそれぞれ単独で当選したと判定し、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲に含まれていれば、小役及び特別役の双方が当選したと判定するようになっている。このため、特別役と小役の双方の当選が判定される範囲の値が内部抽選用の乱数として取得された場合には、特別役と小役が同時に当選することとなり、特別役または小役の当選のみが判定される範囲の値が内部抽選用の乱数として取得された場合には、特別役または小役のみが当選することとなる。これにより、ゲームの結果として小役入賞が発生した場合でも、小役よりも有利度の高い特別役の発生が許容されていることが否定されないので、このような状況においても特別役の発生に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
尚、本実施例では、小役及び再遊技役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数及び特別役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、小役、再遊技役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようになっているが、小役及び再遊技役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数及び特別役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、再遊技役が単独で当選する判定値の範囲、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲のみが特定できるようしても良く、このような構成によれば、ゲームの結果として小役が入賞した場合に、特別役に当選していることに対して期待が持てる。また、小役及び再遊技役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数及び特別役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、再遊技役及び特別役が単独で当選する判定値の範囲、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲のみが特定できるようしても良く、このような構成によれば、ゲームの結果として小役が入賞しなかった場合でも、特別役に当選していることが否定されないので、このような状況においても特別役の入賞に対する遊技者の期待感を持続させることができる。また、小役及び再遊技役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数及び特別役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、再遊技役及び小役が単独で当選する判定値の範囲、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲のみが特定できるようしても良く、このような構成によれば、ゲームの結果として小役が入賞した場合でも、特別役に当選していることが否定されないので、このような状況においても特別役の入賞に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、本実施例では、ビッグボーナス(1)〜(3)とチェリーが重複して当選する判定値の範囲よりも、ビッグボーナス(1)〜(3)とスイカが重複して当選する判定値の範囲の方が大きくなるように設定されているため、ビッグボーナス(1)〜(3)とチェリーが同時に当選する確率よりも、ビッグボーナス(1)〜(3)とスイカが同時に当選する確率の方が高くなる。これにより、チェリーが入賞したときよりもスイカが入賞したときの方が、ビッグボーナス(1)〜(3)と同時に当選している可能性が高くなるので、小役が入賞したときに、その小役の種類によってビッグボーナス(1)〜(3)の当選に対する期待感に変化を持たせることができるため、興趣を高めることができる。
また、本実施例において乱数取得処理によって取得される内部抽選用の乱数は、サンプリング回路43により乱数発生回路42から抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工してから使用するものとしている。乱数発生回路42は、パルス発生回路42aのパルス信号の周波数で高速に更新して乱数を発生しているが、ソフトウェアにより加工した後の内部抽選用の乱数では、その加工によって更新の周期性が失われるものとなる。
これに対して、内部抽選では各役に対応した判定値数を内部抽選用の乱数の値に順次加算していくことにより行うため、図16〜図18に示したように各役を当選とする内部抽選用の乱数の値は、固まってしまうこととなる。これに対して、ソフトウェアによる加工で内部抽選用の乱数の周期性を失わせ、その値をバラつかせることによって、遊技者による狙い打ちを可能な限り防ぐことができる。
しかも、乱数発生回路42のカウンタ42b、42cの値を更新させるためにパルス発生回路42aが発生するパルス信号の周波数は、CPU41aの動作クロックの周波数よりも高く、整数倍ともなっていない。このため、乱数発生回路42が発生する乱数の更新が、CPU41aが行う処理と同期しにくくなる。しかも、パルス発生回路42aのパルス信号の周波数の方を高くすることで、乱数発生回路42が発生する乱数の更新速度を非常に速いものとすることができる。
一方、ソフトウェアによる乱数の加工は、サンプリング回路43により乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイトと下位バイトとを入れ替え、第15、第7ビットをマスクした後、上位バイトをビットシフトするだけで良い。従って、16ビット(実際にはマスクされて14ビット)という比較的大きな乱数であっても、周期性を失わせるために必要な加工の処理に要する負荷がそれほど大きくならず、容易に取得することができる。このように大きな乱数が取得できることで、内部抽選における確率設定を細かく行うことができるようになる。
また、本実施例では、サンプリング回路43により乱数発生回路42から抽出した2バイト(16ビット)の乱数のうち、特定の2ビット(本実施例では第15、第7ビット)をマスクして得られる14ビットの乱数が取得されるようになっている。これは、一般的に汎用品の乱数発生回路は、16ビットの乱数を出力するものであるが、内部抽選において用いる乱数の範囲としては、14ビットの乱数で十分であり、16ビットの乱数をそのまま取得した場合には、乱数の範囲が大き過ぎるため、役別テーブルに格納されるデータ量がも多くなってしまい、ROM41bの格納領域も圧迫されてしまううえに、内部抽選で処理する数値も大きくなってしまうので、CPU41aの負荷も大きくなってしまうからである。
このように本実施例では、サンプリング回路43により乱数発生回路42から抽出した2バイト(16ビット)の乱数のうち、特定の2ビットをマスクして得られる14ビットの乱数を取得するので、比較的安価な汎用の乱数発生回路を用いても、ROM41bの格納領域を圧迫することがなく、CPU41aの負荷も大きくなってしまうことがない。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、内部抽選に用いる判定値数が記憶されるRAM41cの判定値数記憶領域は、2バイトの領域を用いて、それぞれの場合における判定値数を記憶するものとしていた。もっとも、一般的なスロットマシンでは、特別役の判定値数は、いずれの遊技状況においても255を超えるものが設定されることはあまりない。このように255を超える判定値数を設定する必要がないものについては、1バイトの領域だけを用いて、判定値数を記憶するものとしても良い。
また、前記実施例では、判定値数が設定値に関わらず共通のものについて、その一部を設定値1〜6の全体に共通して記憶しているが、判定値数が設定値に関わらず共通のものについても、設定値1〜6のそれぞれに対して個別に記憶することもできる。また、判定値数が設定値に関わらず共通のものは、その全てを設定値1〜6の全体に共通して記憶するすることもできる。
また、前記実施例では、判定値数が、設定値1〜6の全体に共通して記憶されているか、設定値1〜6のそれぞれに対して個別に記憶されているかであった。もっとも、設定値1〜6の全体に共通して判定値数が記憶されない(設定値についての共通フラグが設定されない)ものとして、例えば、設定値1〜3については判定値数が共通、設定値4〜6については判定値数が共通のものとすることもできる。賭数についての判定値数についても同様で、例えば賭数1と2については共通、賭数3では個別とすることもできる。
また、前記実施例では、同一の設定値における同一の役について賭数に応じて参照される判定値数が賭数(1または3)のそれぞれに対して異なるアドレスに格納されていた。すなわち同一の設定値における同一の役について賭数に応じて参照される判定値数が同じであっても個別に記憶されていたが、賭数に関わらず当選確率を同一とするものとした役について、判定値数の格納先のアドレスを共通化したり、設定値及び賭数に関わらず当選確率を同一とするものとした役について、判定値数の格納先のアドレスを共通化するようにしても良く、このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。
また、前記実施例では、設定値等に応じて取得した判定値数を内部抽選用の乱数の値に順次加算していたが、取得した判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしても良い。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、内部抽選用の乱数の第15ビットと第14ビットとを「0」として、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。
また、前記実施例では、内部抽選において、取得した内部抽選用の乱数の値に遊技状況に応じた各役の判定値数を順次加算していき、加算結果がオーバーフローしたときに当該役を当選と判定するものとしていた。これに対して、遊技状況に応じた各役の判定値数に応じて、各役を当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行うものとしても良い。また、各役を当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルを予めROM41bに格納しておき、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行うものとしても良い。
また、前記実施例では、通常遊技状態及びビッグボーナス中の小役ゲームにおいて、賭数として3を設定することのみによりゲームを開始させることができた。これに対して、通常遊技状態及びビッグボーナス中の小役ゲームにおいても、賭数として1を設定してゲームを開始させることをできるようにしたり、更には賭数として2を設定してゲームを開始させることをできるようにしても良い。これにより、通常遊技状態及びビッグボーナス中の小役ゲームで賭数として1または2が設定されていたときには、賭数として3が設定されたときよりも内部抽選における小役の当選確率を低下させるともに、小役に入賞したときの賞球数を増加させることができる。例えば、通常遊技状態及びビッグボーナス中の小役ゲームで賭数として3が設定されたときには、ベルの当選確率を1/4.6、賞球数を40球とするが、賭数として1または2が設定されたときには、ベルの当選確率を1/240.9、賞球数を75球としても良い。更に賭数として1が設定されたときと2が設定されたときとで、ベルの当選確率及び賞球数を変えても良い。
また、前記実施例では、通常遊技状態における内部抽選において、同一の内部抽選用の乱数について、小役及び再遊技役用の役別テーブルを参照する小役及び再遊技役の抽選と、特別役用の役別テーブルを参照する特別役の抽選と、を別個に行うとともに、小役及び再遊技役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数及び特別役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、小役、再遊技役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようにすることにより、特別役と小役が同時に当選し得る構成としていたが、役別テーブルに、特別役のみに対応する判定値数の格納先のアドレス、特別役及び小役の双方に対応する判定値数の格納先のアドレス、小役のみに対応する判定値数の格納先アドレス、再遊技役のみに対応する判定値数の格納先アドレスをそれぞれ登録しておき、内部抽選において、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役の判定値数を加算していき、特別役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役のみの当選を判定し、特別役及び小役の双方に対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役及び小役の双方の当選を判定し、小役または再遊技役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、小役または再遊技役のみの当選を判定するようにすることで、特別役と小役が同時に当選し得る構成とすることもできる。すなわち1つの役別テーブルから、小役、再遊技役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようにすることで、特別役と小役が同時に当選し得る構成とすることもできる。
図83は、役別テーブルの変形例を示す図であり、図84は内部抽選処理の変形例を示すフローチャートである。
図83に示す役別テーブルには、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、JACIN、JAC、チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(3)+チェリー、スイカ、ビッグボーナス(1)+スイカ、ビッグボーナス(2)+スイカ、ビッグボーナス(3)+スイカ、ベル、リプレイの判定値数の格納アドレスが参照される順番に登録されている。
各役の判定値数は、ゲームにおいて遊技者が設定する賭数(BET)に対応して登録されている。同一の役であっても、レギュラーボーナスにおける当選確率が他の役と異なっている場合があるからである。また、各役の賭数に応じた判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、レギュラーボーナス(1)、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(3)+チェリー、ビッグボーナス(1)+スイカ、ビッグボーナス(2)+スイカ、ビッグボーナス(3)+スイカは、通常遊技状態でのみ内部抽選の対象となる役であり、通常遊技状態での賭数3に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。これらの役のうち、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)及びビッグボーナス(3)、レギュラーボーナス(1)については、共通フラグの値が0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。また、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(3)+チェリー、ビッグボーナス(1)+スイカ、ビッグボーナス(2)+スイカ、ビッグボーナス(3)+スイカについては、共通フラグの値が1であり、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。レギュラーボーナス(2)及びJACINは、ビッグボーナス中の小役ゲームでのみ内部抽選の対象となる役であり、小役ゲームでの賭数3に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。この役の共通フラグの値は1であり、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
JACは、レギュラーボーナスでのみ内部抽選の対象となる役であり、レギュラーボーナスでの賭数1に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。この役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。リプレイは、通常遊技状態でのみ内部抽選の対象となる役であり、通常遊技状態での賭数3に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。この役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
チェリー、ベル、及びスイカは、いずれの遊技状態でも内部抽選の対象となる役であり、レギュラーボーナスでの賭数1に対応する判定値数の格納アドレスと、通常遊技状態または小役ゲームでの賭数3に対応する判定値数の格納アドレスとが登録されている。チェリー及びスイカについては、共通フラグが1となっており、それぞれの賭数に対応して設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。ベルについては、共通フラグが0となっており、それぞれの賭数に対応して設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
次に、図84に示すフローチャートに基づいて、CPU41aが実行する内部抽選処理の変形例を説明する。
この内部抽選処理では、乱数取得処理を行う(Sc1001)。この乱数取得処理においては、乱数発生回路42が発生する乱数に基づいて、内部抽選用の乱数の値が取得されることとなる。
そして、RAMの設定値ワークに格納されている設定値を読み出し(Sc1002)、読み出した設定値が1〜6の範囲か否か、すなわち設定値ワークに格納されている設定値が適正な値か否かを判定し(Sc1003)、読み出した設定値が1〜6の範囲の値でなければ、RAM異常を示すエラーコードをRAM41cに設定し(Sc1004)、図38に示すエラー処理に移行する。
また、Sc1003のステップにおいて読み出した設定値が1〜6の範囲であれば、現在の遊技状態に対応して、図83の役別テーブルに登録されている役を順番に読み出す(Sc1005)。ここで読み出した役の種類がレギュラーボーナス(レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2))、ビッグボーナス(ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)(+チェリー、+スイカは含まず))であるかどうかを判定する(Sc1006)。レギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはJACINのいずれかである場合には、前回以前のゲームでRAM41cにレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグが既に設定され、当該当選フラグに基づいて入賞することなく持ち越されているかどうかを判定する(Sc1007)。読み出した役の種類がレギュラーボーナスでもレギュラーボーナスでもなければ、そのままSc1008の処理に進む。
レギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグが既に設定されていれば、Sc1005の処理に戻り、更に遊技状態別当選役テーブルに次に登録されている役を読み出すものとなる(レギュラーボーナス、ビッグボーナス及びJACINは、役別テーブルにおいて最初に登録されており、これで抽選処理が終了となることはないので)。読み出した役の種類がレギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはJACINであっても、レギュラーボーナスの当選フラグもビッグボーナスの当選フラグも設定されていなければ、Sc1008の処理に進む。
Sc1008では、更にSa301のステップで設定されたBET数を読み出し、当該役と読み出したBET数に対応する役について、図83の役別テーブルから共通フラグの設定状況を取得する。この結果、当該役、当該BET数について共通フラグが設定されているかどうかを判定する(Sc1009)。
共通フラグが設定されていれば、当該役、当該BET数について図83の役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(Sc1010)。そして、Sc1012の処理に進む。共通フラグが設定されていなければ、RAM41cに設定されている設定値を読み出し、当該役、当該BET数について読み出した設定値に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(Sc1011)。そして、Sc1012の処理に進む。
Sc1012のステップでは、Sc1010またはSc1011のステップにおいて取得した判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(Sc1013)。オーバーフローが生じた場合には、当該役がビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(3)+チェリー、またはビッグボーナス(1)+スイカ、ビッグボーナス(2)+スイカ、ビッグボーナス(3)+スイカであるか否かを判定する(Sc1014)。当該役がビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(3)+チェリー、またはビッグボーナス(1)+スイカ、ビッグボーナス(2)+スイカ、ビッグボーナス(3)+スイカでなければ、当該役の当選フラグをRAM41cに設定する(Sc1014)。そして、内部抽選処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。
Sc1014のステップにおいて、当該役がビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(3)+チェリー、またはビッグボーナス(1)+スイカ、ビッグボーナス(2)+スイカ、ビッグボーナス(3)+スイカであれば、前回以前のゲームでRAM41cにレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグが既に設定され、当該当選フラグに基づいて入賞することなく持ち越されているかどうかを判定する(Sc1016)。レギュラーボーナスの当選フラグもビッグボーナスの当選フラグも設定されていなければ、ビッグボーナス(1)〜(3)の該当する当選フラグ及びチェリーの当選フラグ、またはビッグボーナス(1)〜(3)の該当する当選フラグ及びスイカの当選フラグをそれぞれRAM41cに設定する(Sc1017)。そして、内部抽選処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。
Sc1016のステップにおいてレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグが既に設定されていれば、チェリーの当選フラグまたはスイカの当選フラグをRAM41cに設定する(Sc1018)。そして、内部抽選処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。
Sc1013のステップにおいてオーバーフローが生じていない場合には、当該遊技状態について定められた役のうちで未だ処理対象としていない役があるかどうかを判定する(Sc1019)。未だ処理対象としていない役があれば、Sc1005の処理に戻り、遊技状態別当選役テーブルに登録されている次の役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていない役がなければ、内部抽選処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。
上記のように、図83に示す役別テーブル及び図84に示す内部抽選処理を適用した変形例によれば、特別役と小役の双方の当選が判定される範囲の値が内部抽選用の乱数として取得された場合には、特別役と小役が同時に当選することとなり、特別役の当選のみが判定される範囲の値が内部抽選用の乱数として取得された場合には、特別役のみが当選することとなる。これにより、ゲームの結果として小役入賞が発生した場合でも、小役よりも有利度の高い特別役の発生が許容されていることが否定されないので、このような状況においても特別役の発生に対する遊技者の期待感を持続させることができる。また、特別役のハズレに対応する判定値数を登録する必要がないので、ROM41bの容量を節約できるとともに、遊技状態に関わらず、内部抽選処理を共通化できるので、プログラムも簡素化することができる。
尚、上記の構成においては、図83に示す役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、小役、再遊技役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようになっているが、役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、再遊技役が単独で当選する判定値の範囲、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲のみが特定できるようしても良く、このような構成によれば、ゲームの結果として小役が入賞した場合に、特別役に当選していることに対して期待が持てる。また、役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、再遊技役及び特別役が単独で当選する判定値の範囲、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲のみが特定できるようしても良く、このような構成によれば、ゲームの結果として小役が入賞しなかった場合でも、特別役に当選していることが否定されないので、このような状況においても特別役の入賞に対する遊技者の期待感を持続させることができる。また、役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、再遊技役及び小役が単独で当選する判定値の範囲、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲のみが特定できるようしても良く、このような構成によれば、ゲームの結果として小役が入賞した場合でも、特別役に当選していることが否定されないので、このような状況においても特別役の入賞に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、上記の構成においては、特別役の成立後、すなわち特別役の当選フラグが持ち越されている状態において、特別役が単独で当選する判定値の範囲の値が内部抽選用の乱数として取得された場合にハズレと判定され、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲の値が内部抽選用の乱数として取得された場合に、小役のみの当選が判定されることで、複数の特別役が当選してしまうことがないようになっているが、小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲の値が内部抽選用の乱数として取得された場合にもハズレと判定するようにしても良く、この場合でも、複数の特別役が重複して当選してしまうことがない。また、特別役の成立後は、特別役が単独で当選する判定値の範囲や小役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲を特定可能なデータが登録されていない役別テーブル、すなわち再遊技役が当選する判定値の範囲を特定可能なデータと小役のが当選する判定値の範囲を特定可能なデータのみが登録された役別テーブルによって内部抽選処理を行うようにしても良く、この場合でも、複数の特別役が重複して当選してしまうことがない。
また、前記実施例では、乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイト全体を下位バイトで置換し、下位バイト全体を上位バイトで置換するという入れ替えを行っていた。これに対して、乱数発生回路42から抽出した乱数のビットのうちの特定のビットのデータを他のビットのデータ(但し、マスクされる第7、第15ビット以外)で置換するだけであっても良い。また、乱数発生回路42から抽出した乱数の値を、そのまま内部抽選用の乱数として取得するものとしても良い。更に、上記の実施の形態とは異なる方法により内部抽選用の乱数に加工するものとしても良い。
図85は、乱数発生回路42から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理の第1の変形例の説明図である。この第1の変形例でも、乱数発生回路42から抽出された乱数は、CPU41aが有する16ビットの汎用レジスタ41GRに格納されるものとなる。
乱数発生回路42から抽出された乱数が汎用レジスタ41GRに格納されると、CPU41aは、更に内部のリフレッシュレジスタ41Rの値を加工用の乱数として抽出する。CPU41aは、汎用レジスタ41GRの上位バイトの値(上位カウンタ42cから抽出した値)にリフレッシュレジスタ41Rから抽出した加工用の乱数を加算する。汎用レジスタ41GRの下位バイトの値(下位カウンタ42bから抽出した値)は、そのままにしておく。
次に、CPU41aは、汎用レジスタ41GRの値、すなわち上位バイトに加工用の乱数を加算した値を、8080hと論理和演算をする。更に、CPU41aは、上位1バイト(第8ビット〜第15ビット)までを1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。CPU41aは、このときに汎用レジスタ41GRに格納されている値を内部抽選用の乱数として取得し、これに判定値数を順次加算していくものとなる。
図86は、乱数発生回路42から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理の第2の変形例の説明図である。この例でも、乱数発生回路42から抽出された乱数は、CPU41aが有する16ビットの汎用レジスタ41GRに格納されるものとなる。
乱数発生回路42から抽出された乱数が汎用レジスタ41GRに格納されると、CPU41aは、更に内部のリフレッシュレジスタ41Rの値を加工用の乱数として抽出する。CPU41aは、汎用レジスタ41GRの上位バイトの値(上位カウンタ42cから抽出した値)にリフレッシュレジスタ41Rから抽出した加工用の乱数を加算する。また、汎用レジスタ41GRの下位バイトの値(下位カウンタ42bから抽出した値)にもリフレッシュレジスタ41Rから抽出した加工用の乱数を加算する。
次に、CPU41aは、汎用レジスタ41GRの値、すなわち上位バイト及び下位バイトにそれぞれ加工用の乱数を加算した値を、8080hと論理和演算をする。更に、CPU41aは、上位1バイト(第8ビット〜第15ビット)までを1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。CPU41aは、このときに汎用レジスタ41GRに格納されている値を内部抽選用の乱数として取得し、これに判定値数を順次加算していくものとなる。
以上説明した第1、第2の変形例では、リフレッシュレジスタ41Rの値を加工用の乱数として抽出し、これを乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイト(第2の変形例では、更に下位バイト)に加算して、乱数の加工を行うものとしている。ここで適用した乱数の加工には、少なくとも加工用の乱数を上位バイトに加算する処理を含んでいる。これにより、内部抽選用の乱数のバラツキを大きくすることができ、遊技者による狙い打ちを可能な限り防ぐことができる。
また、加工用の乱数をリフレッシュレジスタ41Rから抽出するものとしたことで、加工用の乱数を生成する手段として特別な構成が必要ない。しかも、リフレッシュレジスタ41Rの値は、CPU41aの命令フェッチ毎に更新されるもので、その更新間隔は一定しないので、ランダム性の高い乱数を加工用の乱数として抽出することができる。そして、加工用の乱数のランダム性が高いことから、これを用いて生成される内部抽選用の乱数のランダム性も高くなる。
尚、上記第1、第2の変形例において、乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイト(及び下位バイト)にリフレッシュレジスタ41Rから抽出した値を加算していたが、リフレッシュレジスタ41R以外でハードウェアまたはソフトウェアにより周期的に更新される値を加算しても良い。また、リフレッシュレジスタ41Rから抽出した値(或いは、リフレッシュレジスタ41Rに代わるもの値)を加算するのではなく、減算や、論理和、論理積などの論理演算を行っても良い。
また、前記実施例で示した上位バイトと下位バイトとの入れ替えのようなビットの置換を、第1、第2の変形例に併用するものとしても良い。上記第1、第2の変形例においても、乱数発生回路42からの乱数の抽出から加工を終了するまでの間は、汎用レジスタ41GRの内容が書き換えられてしまうのを防ぐため、CPU41aに対する割り込みが禁止されるものとなる。
また、第2の変形例においては、乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイトと下位バイトにそれぞれ加算する加工用の乱数を、リフレッシュレジスタ41Rから異なるタイミングで別々に抽出しても良い。上位バイトに加算する加工用の乱数を更新する手段と、下位バイトに加算する加工用の乱数を更新する手段とを別々に用意し、それぞれから上位バイト用、下位バイト用の加工用の乱数を抽出する手段を設けるものとしても良い。この場合において、上位バイト用の加工用の乱数を更新する手段と下位バイト用の加工用の乱数を更新する手段の一方をリフレッシュレジスタ41Rによって構成するものとすることができる。
また、前記実施例では、乱数発生回路42が発生する乱数、すなわちハードウェア乱数機能により抽出した乱数をソフトウェアにより加工する場合に本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、上記したソフトウェアによる乱数の加工は、ソフトウェアにより周期的に更新される乱数に適用しても良い。例えば、遊技制御部41を構成するマイクロコンピュータとは別の第2のマイクロコンピュータにおいてタイマ割り込みなどにより周期的に更新される乱数を、CPU41aが第2のマイクロコンピュータに指示を送って抽出させ、I/Oポート41dを介してCPU41aに入力して、汎用レジスタ41GRに格納するものとすることができる。第2のマイクロコンピュータの機能は、遊技制御部41を構成するマイクロコンピュータに含まれていても良い。この場合にも、加工後に取得される乱数の値をバラつかせることができるようになり、遊技者による狙い打ちの防止の効果を図ることができる。
前記実施例において、CPU41aがRAM41cの初期化を行う際には、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化条件に応じて初期化1〜4のいずれかに対応する開始アドレスと初期化サイズを取得し、開始アドレスにポインタを設定し、初期化サイズを設定するとともに、ポインタが設定された初期化アドレスから1バイトづつ該当するアドレスの領域を0クリアし、1バイトクリアする毎に初期化サイズを1減算するとともに、ポインタを1進める処理を、初期化サイズが0になるまで実行することで、初期化条件に応じたRAM41cの領域を初期化しているが、初期化1〜4において初期化される領域を連続するアドレス領域に設定するとともに、初期化テーブルには、初期化条件に応じて初期化1〜4のいずれかに対応する開始アドレスと、初期化1〜4の全てに共通する終了アドレスと、を登録しておき、CPU41aがRAM41cの初期化を行う際に、初期化テーブルを参照し、初期化条件に応じて初期化1〜4のいずれかに対応する開始アドレスを取得し、開始アドレスにポインタを設定するとともに、ポインタが設定された初期化アドレスから1バイトづつ該当するアドレスの領域を0クリアし、1バイトクリアする毎に、ポインタを進める処理を、初期化1〜4に共通の終了アドレスの領域がクリアされるまで実行することで、初期化条件に応じたRAM41cの領域を初期化するようにしても良い。
尚、この場合、1バイトクリアする毎に、ポインタが示すアドレスが終了アドレスであるかを判定し、終了アドレスであれば初期化を終了させるようにしても良いが、まず、初期化テーブルから取得した開始アドレスから共通の終了アドレスまでの初期化バイト数を計算して設定し、開始アドレスから1バイトクリアする毎に初期化バイト数を1減算するとともに、ポインタを1進める処理を、初期化バイト数が0になるまで実行し、初期化バイト数が0となった時点で終了アドレスの領域がクリアされたと判定し、初期化を終了することが好ましい。これは、ポインタが示すアドレスと終了アドレスを1バイト毎に比較する処理を行うよりも、初期化バイト数が0か否かを判定する処理の方が処理効率が高いからである。
図87(a)は、RAM41cの格納領域の変形例を示す図であり、図87(b)は、初期化テーブルの変形例を示す図であり、図88は、初期化1の変形例を示すフローチャートである。
図87(a)に示すように、この変形例においては、RAM41cの格納領域が7E00(H)から、設定値ワーク、特別ワーク、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域、使用中スタック領域の順番で割り当てられている。このため、初期化1、2、4のいずれを行った場合でも、初期化される領域が連続するアドレス領域となる。詳しくは、初期化1において初期化される領域は、使用中スタック領域を除く全ての領域、すなわち、設定値ワーク、特別ワーク、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域であり、これらの領域は、7E00(H)〜スタックポインタまでの連続するアドレス領域である。また、初期化2において初期化される領域は、一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域であり、これらの領域は、7E53(H)〜スタックポインタまでの連続するアドレス領域である。また、初期化4において初期化される領域は、未使用領域、未使用スタック領域であり、これらの領域は、7F05(H)〜スタックポインタまでの連続するアドレス領域である。尚、初期化2において一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域が初期化されるのに対して、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域、未使用スタック領域が初期化されるので、初期化3において初期化される未使用領域及び未使用スタック領域は、連続するアドレス領域となるが、非保存ワークは連続しないアドレス領域となる。
図87(b)に示すように、この変形例において適用する初期化テーブルには、初期化1〜4に対応して開始アドレスが登録されているとともに、初期化1〜4に共通する終了アドレスが登録されている。また、初期化3については、非保存ワークが連続しないアドレス領域となるので、非保存ワークの開始アドレスに対応して初期化サイズが登録されている。
次に、図88に示すフローチャートに基づいて、CPU41aが実行する初期化1の変形例を説明する。
この初期化1では、まず、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化1に対応して登録されている開始アドレスを読み出す(Sm101)。そして、読み出した開始アドレス(7E00(H))にポインタをセットする(Sm102)。次いで、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化1〜4に共通の終了アドレスを読み出す(Sm103)。そして、Sm101で読み出した開始アドレス(7E00(H))からSm103で読み出した終了アドレス(スタックポインタ)までのバイト数を計算し(Sm104)、計算したバイト数を初期化する領域のバイト数をセットする(Sm105)。そして、Sm102でセットされた開始アドレスからSm105でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理を実行し(Sm106)、RAMクリア処理が終了すると、初期化1を終了してもとの処理に復帰する。
また、初期化2、4の変形例は、図88に示す初期化1の変形例とほぼ同様の処理であり、初期化テーブルに登録されている初期化2または初期化4の開始アドレスを取得し、開始アドレスから共通の終了アドレスまでのバイト数を計算し、開始アドレスから計算したバイト数にわたりデータをクリアする処理を行う。また、初期化3の変形例では、まず、初期化テーブルに登録されている非保存ワークの開始アドレスと初期化サイズを取得し、開始アドレスから初期化サイズ分のバイト数にわたりデータをクリアした後、初期化テーブルに登録されている未使用領域及び未使用スタック領域の開始アドレスを取得し、開始アドレスから共通の終了アドレスまでのバイト数を計算し、開始アドレスから計算したバイト数にわたりデータをクリアする処理を行う。
上記のようなRAM41cの初期化の変形例によれば、複数の初期化条件について、初期化テーブルに対応する開始アドレスとこれら複数の初期化条件に共通の終了アドレスのみを設定しておくことで、複数の初期化条件に対応する終了アドレスを個々に設定しておくことなく、複数の初期化条件に対応する領域を初期化することができるので、複数種類の初期化を行うためのプログラム容量を削減できる。
また、前記実施例では、電断割込処理においてRAM41cのRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを格納し、復旧時においてRAM41cのRAMパリティが0か否かを判定することで、RAM41cのデータが正常か否かを判定しているが、もちろん電断割込処理においてRAM41cのRAMパリティが1となるようにRAMパリティ調整用データを格納し、復旧時においてRAM41cのRAMパリティが1か否かを判定することで、RAM41cのデータが正常か否かを判定するようにしても良い。更には、電断割込処理においてRAM41cの全ての領域のチェックサム(該当する領域に格納されているデータの排他的論理和)を計算し、特定の領域に格納するとともに、復旧時において、RAM41cのチェックサムが格納されている特定の領域を含む全ての領域のチェックサムを計算し、その結果が00(H)であればRAM41cのデータが正常であると判定し、00(H)でなければRAM41cのデータが異常であると判定するようにしても良い。
これは、電断割込処理において正常にチェックサムが格納されていれば、復旧時において特定の領域を除く領域のチェックサムと特定の領域に格納されているデータ(電断時に計算したチェックサム)が同じ値をとるはずであり、特定の領域を除く領域のチェックサムと特定の領域に格納されているデータが一致するのであれば、双方のデータの排他的論理和を計算するとその結果が00(H)となるので、RAM41cのチェックサムが格納されている特定の領域を含む全ての領域のチェックサムを計算した結果が00(H)であれば、RAM41cのデータが正常であると判定できるためである。
尚、この場合にも、電断割込処理において、チェックサムを計算する前にいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(例えば5A(H))を所定のアドレスに格納し、復旧時においては、チェックサムが00(H)か否かの判定に加えて、破壊診断用データが正常に格納されているか否かの判定を行い、チェックサムが00(H)であり、かつ破壊診断用データも正常であることを条件に、RAM41cのデータが正常であると判定することが好ましい。RAM41cのデータが正常でなくても、全ての領域に00(H)が格納されている場合には、起動時のチェックサムの判定により正常であると判定されてしまうが、停電時にいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納した後、チェックサムを計算し、特定の領域に格納しておくとともに、起動時にチェックサムの判定に加えて破壊診断用データのチェックも行うことで、例え、起動時において全ての領域が0クリアされてしまい、チェックサムが00(H)となり正常と判定された場合にも、破壊診断用データが停電時に格納された値と一致しなくなり、異常と判定されるため、RAM41cに格納されているデータの異常の判定精度を高めることができる。
また、上記では、電断割込処理においてRAM41cのRAMパリティまたはチェックサムを計算し、RAM41cに格納するとともに、復旧時においてRAM41cの全ての領域に基づいて計算したRAMパリティが0であるか否か、またはRAM41cの全ての領域に基づいて計算したチェックサムが00(H)であるか否か、に基づいてRAM41cのデータが正常か否かを判定しているが、電断割込処理においてRAM41cのRAMパリティまたはチェックサムを計算し、特定の領域に格納するとともに、復旧時においてRAM41cの特定の領域を除くRAMパリティまたはチェックサムを計算し、特定の領域に格納されているRAMパリティまたはチェックサムとの比較結果が一致するか否かによってRAM41cのデータが正常か否かを判定するようにしても良い。尚、この場合にも上記と同様に、RAMパリティやチェックサムを計算する前にいずれかのビットが1となる破壊診断用データを所定のアドレスに格納し、復旧時においては、RAMパリティやチェックサムが一致するか否かの判定に加えて、破壊診断用データが正常に格納されているか否かの判定を行い、RAMパリティやチェックサムが一致し、かつ破壊診断用データも正常であることを条件に、RAM41cのデータが正常であると判定することが好ましい。
また、前記実施例では、電断割込処理において破壊診断用データとして、5A(H)をRAM41cに格納しているが、0以外のデータを格納し、起動時に確認できるものであれば、例え、起動時において全ての領域が0クリアされてしまった場合にも、破壊診断用データが停電時に格納された値と一致しなくなり、異常と判定されるため、RAM41cに格納されているデータの異常の判定精度を高めることができる。
また、前記実施例では、CPU41aの起動時において、RAM41cのRAMパリティを計算し、その結果が0であるか否かを判定し、RAMパリティが0であることを条件に破壊診断用データが正常に格納されているか否かの判定を行っているが、まず、破壊診断用データが正常に格納されているか否かを判定し、破壊診断用データが正常に格納されていることを条件に、RAM41cのRAMパリティを計算し、その結果が0であるか否かを判定するようにしても良く、このようにすれば、破壊診断用データが正常に格納されていない場合には、RAMパリティを計算せずに、RAM41cのデータが異常である旨を判定することができる。
また、前記実施例では、遊技制御部41の起動時においてのみRAM41cのデータが正常か否かを判定しているが、その他の契機、例えば、1ゲーム毎に判定するようにしても良い。
また、前記実施例では、遊技制御部41とは別個に設けられたリセット回路49からのリセット信号に基づいて遊技制御部41が起動するようになっているが、リセット回路を遊技制御部41を構成するマイクロコンピュータが搭載していても良い。
また、前記実施例では、遊技制御部41を構成するマイクロコンピュータにRAM41cが搭載されているが、マイクロコンピュータの外部に当該マイクロコンピュータのワークとして用いるRAMを搭載したものであっても良い。
また、前記実施例では、電断検出回路48が、スロットマシン1に用いられる直流電圧を監視し、当該直流電圧が一定の電圧以下となったときに電断を検出しているが、例えば、当該直流電圧が一定の電圧以下となった期間が一定期間継続したときに電断を検出するようにしても良い。また、スロットマシン1に供給される交流電圧を監視し、交流電圧の波形の乱れを検出したとき、またはその期間が一定期間継続したときに電断を検出するようにしても良い。
また、前記実施例では、電断検出回路48が、遊技制御基板40に搭載されているが、その他の場所に搭載されていても良く、例えば、電源基板75や電源基板75から遊技制御基板40への電源の供給ラインが経由する中継基板等に搭載されていても良い。
また、前記実施例では、カードユニット400とスロットマシン1とが接続されているか否かを払出制御基板60が搭載する払出制御部61のCPU61aが判定し、当該判定結果を示すカードユニット接続中信号が遊技制御基板40に対して出力されるようになっているが、カードユニット400が正常に接続されている旨を示すカードユニット接続信号(VL)を、図89に示すように、接続端子板70や払出制御基板60にて分岐して払出制御基板60及び遊技制御基板40の双方に入力する構成とし、CPU61a及びCPU41aがカードユニット400とスロットマシン1とが接続されているか否かを各々判定し、CPU61aは、カードユニット400とスロットマシン1とが接続されていると判定したことを条件に貸出要求に応じたパチンコ球の貸出を行い、CPU41aは、カードユニット400とスロットマシン1とが接続されていないと判定した場合に1球取込スイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の検出を無効化し、取込制御を禁止するようにしても良く、このようにすることで、CPU61aの制御負荷を分散して軽減できるうえに、CPU61a及びCPU41aの双方で、カードユニット400が接続されているか否かを確実に判定することができる。また、この場合には、カードユニット400が正常に接続されている旨を示す2系統のカードユニット接続信号が別個にカードユニット400から出力され、一方の信号が遊技制御基板40に入力され、他方の信号が払出制御基板60に入力されるようにしても良い。
また、前記実施例では、一連の貸出制御の実行中に賞球の払出を伴う入賞が発生し、払出要求を検出した場合には、貸出動作の実行中であれば、当該貸出動作の終了を待って、一連の貸出制御を中断し、払出要求に基づく払出動作を貸出動作よりも優先して実行し、該払出動作が終了した後、中断した一連の貸出制御を再開し、残りの貸出動作を実行する一方、貸出動作の実行中でなければ、その時点で一連の貸出制御を中断し、払出要求に基づく払出動作を貸出動作よりも優先して実行し、該払出動作が終了した後、中断した一連の貸出制御を再開し、残りの貸出動作を実行するようになっているが、一連の貸出制御の実行中に賞球の払出を伴う入賞が発生し、払出要求を検出した場合の制御は、前記実施例の構成に限られるものではない。
図90は、払出制御中の貸出制御の第1の変形例及び第2の変形例を適用したスロットマシンの構成を示すブロック図である。
これら払出制御中の貸出制御の第1の変形例及び第2の変形例を適用したスロットマシンでは、払出制御部61のRAM61cの記憶領域の一部に、前述した払出カウンタに加えて、入賞用払出カウンタ1及び入賞用払出カウンタ2が設けられており、CPU61aは、貸出動作の実行中以外で遊技制御部41から払出要求を検出したときに、球数信号から読み取った値、すなわち入賞の発生により払い出すべきパチンコ球数を入賞用払出カウンタ1及び払出カウンタに記憶し、貸出動作の実行中に遊技制御部41から払出要求を検出したときに、球数信号から読み取った値を入賞用払出カウンタ1及び入賞用払出カウンタ2に記憶するようになっている。
そして、CPU61aは、これらのうち入賞用払出カウンタ1の値を、払出動作の実行中であるか、貸出動作の実行中であるか、に関わらず、払出球検出スイッチ202がパチンコ球の払出を検出する毎に、1ずつ減算するようになっており、入賞用払出カウンタ1の値が0となったときに、動作中信号がoffとし、遊技制御部41に対して払出要求に基づく払出動作が終了した旨を通知するようになっている。また、CPU61aは、入賞用払出カウンタ2の値を、貸出動作の実行中において払出球検出スイッチ202がパチンコ球の払出を検出しても減算せず、払出カウンタの値が0になった時点、すなわち、貸出動作が完了した時点で払出カウンタに記憶するようになっている。
尚、上記の構成では、CPU61aが、貸出動作の実行中以外で遊技制御部41から払出要求を検出したときに、球数信号から読み取った値を入賞用払出カウンタ1及び払出カウンタに記憶し、貸出動作の実行中に遊技制御部41から払出要求を検出したときに、球数信号から読み取った値を入賞用払出カウンタ1及び入賞用払出カウンタ2に記憶するようになっているが、貸出動作の実行中か否かに関わらず、遊技制御部41から払出要求を検出したときに、球数信号から読み取った値を入賞用払出カウンタ1及び入賞用払出カウンタ2の双方に記憶し、常に入賞用払出カウンタ2の値に基づいて払出動作を行うようにしても良い。
図91は、払出制御中の貸出制御の第1の変形例を適用したスロットマシンにおいて、貸出動作の実行中に賞球の払出を伴う入賞が発生した場合の動作状況を示すタイミングチャートである。
この変形例では、CPU61aが貸出動作中に払出要求信号のonを検出すると、球数信号の値を入賞用払出カウンタ1及び入賞用払出カウンタ2にそれぞれ記憶し、動作中信号をonとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を遊技制御部41に対して通知する(tn1)。そして、貸出動作が終了するまで待機し、貸出動作が終了すると(tn2)、再びBRQのonを検出した場合でも、入賞用払出カウンタ2の値を払出カウンタに移動して、払出カウンタに記憶されている数、すなわち払出要求により要求された数のパチンコ球を払い出す払出動作を開始する(tn3)。そして、当該払出動作が終了する前でも、入賞用払出カウンタ1に記憶されている値が0となった時点、すなわち貸出動作によって払い出されたパチンコ球数と、その後の払出動作によって払い出されたパチンコ球数と、の合計が払出要求によって要求された数に到達した時点で動作中信号をoffとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を遊技制御部41に対して通知する(tn4)。そして、払出動作が終了すると(tn5)、EXSをonとしてBRQに基づくパチンコ球の貸出動作の開始をカードユニット400に対して通知し(tn6)、貸出単位数のパチンコ球を貸し出す貸出動作を開始する(tn7)。
このように払出制御中の貸出制御の第1の変形例を適用したスロットマシンでは、カードユニット400からの貸出要求に基づく貸出動作の実行中において賞球の払出を伴う入賞が発生し、CPU61aが払出要求を検出したときに、当該払出要求に基づくパチンコ球の払出動作を貸出動作が完了してから行うが、払出要求を検出した後、払出動作に基づく払出か貸出動作に基づく払出かに関わらず、払出要求が要求する数のパチンコ球が払い出された時点で、払出要求が要求する数のパチンコ球の払出が完了した旨が遊技制御部41に対して通知され、次ゲームの賭数を設定するためのパチンコ球の取込が許容されるため、貸出動作の完了後に行われる払出動作の完了に基づいて払出が完了した旨を通知する場合に比べ、ゲームを速やかに進行することができる。
図92は、払出制御中の貸出制御の第2の変形例を適用したスロットマシンにおいて貸出動作の実行中に賞球の払出を伴う入賞が発生した場合の動作状況の変形例を示すタイミングチャートである。
この変形例では、CPU61aが貸出動作中に払出要求信号のonを検出すると、球数信号の値を入賞用払出カウンタ1及び入賞用払出カウンタ2にそれぞれ記憶し、動作中信号をonとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の開始を遊技制御部41に対して通知する(tp1)。そして、貸出動作の実行中に入賞用払出カウンタ1に記憶されている値が0となった時点、すなわち貸出動作によって払い出されたパチンコ球数が払出要求によって要求された数に到達した時点で動作中信号をoffとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を遊技制御部41に対して通知する(tp2)。そして、貸出動作の終了後、BRDYのoffを検出すると(tp3)、入賞用払出カウンタ2の値を払出カウンタに移動して、払出カウンタに記憶されている数、すなわち払出要求により要求された数のパチンコ球を払い出す払出動作を開始する(tp4)。尚、貸出動作の実行中に入賞用払出カウンタ1に記憶されている値が0とならず、その後の払出動作の実行中に0となった場合には、その時点で動作中信号をoffとして払出要求に基づくパチンコ球の払出動作の終了を遊技制御部41に対して通知する。
このように払出制御中の貸出制御の第2の変形例を適用したスロットマシンでは、貸出動作の実行中に入賞が発生し、当該貸出動作の終了後、BRDYのonが検出されており、再び貸出要求が検出される可能性がある場合には、BRDYのonが検出されている間は、貸出要求に基づく貸出動作を優先して実行し、BRDYのoffが検出された後、すなわち一連の貸出制御が終了した後、払出動作を実行するが、払出要求を検出した後、払出動作に基づく払出か貸出動作に基づく払出かに関わらず、払出要求が要求する数のパチンコ球が払い出された時点で、払出要求が要求する数のパチンコ球の払出が完了した旨が遊技制御部41に対して通知され、次ゲームの賭数を設定するためのパチンコ球の取込が許容されるため、ゲームを速やかに進行することができる。
また、これら払出制御中の貸出制御の第1の変形例または第2の変形例を適用したスロットマシンでは、払出制御部61のRAM61cの記憶領域の一部に、前述した払出カウンタに加えて、貸出動作の実行中か否かに関わらず、遊技制御部41から払出要求を検出したときに、当該払出要求が払出を要求するパチンコ球数が記憶される入賞用払出カウンタ1と、貸出動作の実行中に遊技制御部41から払出要求を検出したときに、当該払出要求が払出を要求するパチンコ球数が記憶される入賞用払出カウンタ2と、が設けられており、このうち入賞用払出カウンタ1の値は、払出動作に基づく払出か貸出動作に基づく払出かに関わらず、パチンコ球の払出が検出される毎に1ずつ減算され、入賞用払出カウンタ1の値が0となったときに動作中信号がoffとなり、遊技制御部41に対して払出要求に基づく払出動作が終了した旨が通知されるので、当該通知を正確なタイミングで行うことができる。更に、遊技制御部41のCPU41aが動作中信号のoffを検出することで、次ゲームの賭数を設定するためのパチンコ球の取込が許容されるので、正確なタイミングでパチンコ球の取込を許容することができる。また、貸出動作の終了後、入賞用払出カウンタ2の値が0でないとき、すなわち貸出動作の実行中に払出要求を検出したときには、入賞用払出カウンタ2の値を払出カウンタに記憶し、払出動作を行うようになっているので、払出要求が要求する数のパチンコ球の払出を確実に完了させることができる。
また、前記実施例では、供給球検出スイッチ205による検出信号は払出制御部61のみに入力されるようになっており、CPU61aは、精算要求信号や払出要求信号が入力されたとき、払出を実行する前に当該払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かを供給球検出スイッチ205にて確認し、供給されていない場合には払出動作を実行しないようになっているが、例えば供給球検出スイッチ205による検出信号が払出制御部61と遊技制御部41の双方に入力されるようにし、賞球の払出を伴う入賞が発生したときや精算による払出を払出制御部61に要求する前において、CPU41aが払出に必要なパチンコ球が待機しているか否かを供給球検出スイッチ205にて確認し、供給されていない場合には精算要求信号や払出要求信号を出力しないようにしても良く、このようにすることで、CPU41aが不要な信号を出力しなくて済むため、制御負荷を効果的に軽減することができる。
また、前記実施例では、遊技の制御を行う遊技制御部41と払出及び貸出の制御を行う払出制御部61とを別個に設けているが、遊技制御部41が遊技の制御に加えて払出の制御を行うようにしても良い。また、パチンコ球の取込制御を遊技制御部41にて行っているが、払出制御部61で取込の制御を行ったり、別個に取込制御用の制御部を設けて、当該制御部が取込の制御を行うようにしても良い。
また、前記実施例では、払出制御基板60とカードユニット400とを接続端子板70を介して接続しているが、遊技制御基板40に搭載された遊技制御部41が遊技の制御に加えて払出及び貸出の制御を行う構成とし、遊技制御基板40とカードユニット400とが直接、または接続端子板70等を介して接続されるようにしても良い。
また、前記実施例では、CPU41aが球数信号が示す値を未払出球数に更新した状態で、払出要求信号をonとすることで、払出制御部61に対して未払出球数分の払出要求を行っている、すなわち本発明における払出要求信号をパラレル信号にて出力しているが、シリアル信号により未払出球数分の払出要求を出力するようにしても良い。また、CPU41aが球数信号が示す値を未精算球数に更新した状態で、精算要求信号をonとすることで、払出制御部61に対して未精算球数分の精算要求を行っているが、同様にシリアル信号により未精算球数分の精算要求を出力するようにしても良い。
また、前記実施例では、CPU61aが動作中信号をonとすることで、払出要求(精算要求)に基づく払出動作(払出制御)の開始を遊技制御部41に対して通知し、払出動作を行っている間、動作中信号のonを継続することで、払出動作(払出制御)中である旨を遊技制御部41に対して通知し、動作中信号をoffとすることで、払出動作(払出制御)が終了した旨を遊技制御部41に対して通知している。すなわち本発明における払出制御開始信号、払出制御中信号、払出制御終了信号を、1種類のパルス信号にて出力しているが、各信号に対応するパルス信号を別個に出力するようにしても良いし、これら各信号をパラレル信号にて出力するようにしても良い。更に、これら各信号をシリアル信号にて出力するようにしても良く、例えば、払出動作(払出制御)が開始したときに、払出動作(払出制御)が開始した旨を示す情報をシリアル信号にて送信し、払出動作(払出制御)中においては定期的に払出動作(払出制御)中である旨を示す情報をシリアル信号にて送信し、払出動作(払出制御)が終了したときに、払出動作(払出制御)が終了した旨を示す情報をシリアル信号にて送信するようにしても良い。
また、前記実施例では、スロットマシン1をカードユニット400と接続して用いる例を説明しているが、これらカードユニット400等の貸出装置とは接続せずに、スロットマシン1を単体で使用できるものであっても良い。
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示装置(リール2L、2C、2R)と、
遊技者所有の遊技球(パチンコ球)を取り込む取込装置(取込装置100)と、
遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部(1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6)と、
前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置により遊技球を取り込ませる取込動作を前記取込装置に行わせる取込制御(取込制御処理)を行う取込制御手段(CPU41a)と、
前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球数に応じて賭数の設定を行う賭数設定手段(CPU41aによるBET処理)と、
を備え、
前記賭数設定手段により1ゲームに対して所定数の賭数(1または3)が設定されることによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技球を用いたスロットマシン(スロットマシン1)であって、
信号が入力されることにより外部割込(割込2)を発生させる割込入力端子(トリガー端子CLK/TRG)と、通常入力端子(信号入力端子DATA)と、を有するマイクロコンピュータにて構成され、遊技の制御を行うメイン制御手段(メイン制御部41)を搭載したメイン制御基板(遊技制御基板40)と、
前記メイン制御手段から送信された制御情報(コマンド)の受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段(サブ制御部91)を搭載したサブ制御基板(演出制御基板90)と、
前記遊技球を用いたスロットマシンで用いられる所定の電力(+25V)の状態を監視し、電力供給が断たれたことに関わる電断条件が成立しているとき(+18V以下となったとき)に電断信号(電圧低下信号)を出力する電断検出手段(電断検出回路48)と、
前記メイン制御基板と前記サブ制御基板とを通信可能に接続する中継基板(演出中継基板80)と、
を備え、
前記電断検出手段は、前記電断信号を前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータの前記割込入力端子に出力し、
前記メイン制御手段は、
データを読み出し及び書き込み可能に記憶する記憶領域を有し、電力供給が停止しても該記憶領域に記憶されているデータを保持することが可能な記憶手段であり、前記記憶領域として前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータが動作を行うためのデータが記憶されるワーク領域(重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク)と、前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータが動作を行うためのデータが読み出し及び書き込みが行われることのない未使用領域と、が少なくとも割り当てられたメインデータ記憶手段(RAM41c)と、
前記メインデータ記憶手段における記憶領域の少なくとも一部を初期化する初期化手段(CPU41aによるRAM41cの初期化)と、
前記メイン制御手段の起動時に、前記メインデータ記憶手段に記憶されているデータに基づいて該メイン制御手段の制御状態を復帰させるメイン制御状態復帰処理(レジスタの復帰)を実行するメイン制御状態復帰処理手段(CPU41aによる起動処理)と、
予め定められた単位時間(0.56ms)毎に実行中の処理に割り込んでタイマ割込処理を実行するタイマ割込処理実行手段(CPU41aによるタイマ割込処理)と、
前記タイマ割込処理にて実行する処理を、遊技者の操作を検出する操作検出手段(1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R等のスイッチ類)の入力状態を監視して該入力状態を示す入力情報を前記メインデータ記憶手段に記憶する処理(ポート入力処理)を含む複数種類のうちから該タイマ割込処理の実行回数に応じて選択する処理選択手段(CPU41aによるタイマ割込1〜4の選択)と、
前記外部割込の発生に応じて、前記メイン制御手段の起動時に前記メイン制御状態復帰処理手段が該メイン制御手段の制御状態を正常に復帰できるようにするための電断処理(RAMパリティ調整用データの計算及び格納、破壊診断用データの設定)を含む電断時割込処理を実行する電断時割込処理実行手段(CPU41aによる電断割込処理)と、
前記タイマ割込処理または前記電断時割込処理のいずれか一方の割込処理の実行中に他方の割込処理を禁止する多重割込禁止手段(割込処理中の割込禁止)と、
前記タイマ割込処理にて記憶した入力情報を読み出し、該読み出した入力情報に基づいて遊技の進行に応じた複数の制御状態を段階的に移行させることにより1ゲームの制御を行う基本処理を実行する基本処理実行手段(CPU41aによる基本処理)と、
前記基本処理において遊技の進行に応じた前記制御情報を生成する制御情報生成手段(CPU41aによるコマンド格納処理)と、
前記タイマ割込処理にて実行される処理により、前記制御情報生成手段にて生成された制御情報を前記サブ制御手段に対して送信する制御情報送信手段(CPU41aによるコマンド送信処理)と、
を含み、
前記初期化手段は、前記メインデータ記憶手段の記憶領域における前記未使用領域を1ゲーム毎(1ゲーム終了毎)に初期化し、
前記電断時割込処理実行手段は、
前記タイマ割込処理の割込タイミング(割込3)と同時に前記外部割込が発生したときに、該外部割込の発生に伴う前記電断時割込処理を前記タイマ割込処理よりも優先して実行し、
前記タイマ割込処理の実行中において前記外部割込が発生したときに、該実行中のタイマ割込処理の終了を待って前記電断時割込処理を実行する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項2に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メインデータ記憶手段(RAM41c)の記憶領域には、前記ワーク領域(重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク)及び前記未使用領域に加えてデータを一時的に格納することが可能なスタック領域が割り当てられており、
前記メイン制御手段(メイン制御部41)は、
前記メイン制御手段が使用中のデータを前記スタック領域に退避するデータ退避手段(CPU41aによるレジスタの退避)と、
前記退避手段により前記スタック領域に退避したデータを前記メイン制御手段が使用するデータとして復帰させるデータ復帰手段(CPU41aによるレジスタの復帰)と、
前記スタック領域のうち前記データ退避手段により退避したデータが記憶されていない未使用スタック領域を特定する未使用スタック領域特定手段(CPU41aによるスタックポインタから未使用領域のサイズの計算)と、
を含み、
前記初期化手段(CPU41aによるRAM41cの初期化)は、前記メインデータ記憶手段の記憶領域における前記未使用領域に加えて前記未使用スタック領域特定手段により特定される未使用スタック領域も1ゲーム毎(1ゲーム終了毎)に初期化する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項3に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示装置(リール2L、2C、2R)と、
遊技者所有の遊技球(パチンコ球)を取り込む取込装置(取込装置100)と、
遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部(1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6)と、
前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置により遊技球を取り込ませる取込動作を前記取込装置に行わせる取込制御(取込制御処理)を行う取込制御手段(CPU41a)と、
前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球数に応じて賭数の設定を行う賭数設定手段(CPU41aによるBET処理)と、
を備え、
前記賭数設定手段により1ゲームに対して所定数の賭数(1または3)が設定されることによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技球を用いたスロットマシン(スロットマシン1)であって、
信号が入力されることにより外部割込(割込2)を発生させる割込入力端子(トリガー端子CLK/TRG)と、通常入力端子(信号入力端子DATA)と、を有するマイクロコンピュータにて構成され、遊技の制御を行うメイン制御手段(メイン制御部41)を搭載したメイン制御基板(遊技制御基板40)と、
前記メイン制御手段から送信された制御情報(コマンド)の受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段(サブ制御部91)を搭載したサブ制御基板(演出制御基板90)と、
前記遊技球を用いたスロットマシンで用いられる所定の電力(+25V)の状態を監視し、電力供給が断たれたことに関わる電断条件が成立しているとき(+18V以下となったとき)に電断信号(電圧低下信号)を出力する電断検出手段(電断検出回路48)と、
前記メイン制御基板と前記サブ制御基板とを通信可能に接続する中継基板(演出中継基板80)と、
を備え、
前記電断検出手段は、前記電断信号を前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータの前記割込入力端子に出力し、
前記メイン制御手段は、
データを読み出し及び書き込み可能に記憶する記憶領域を有し、電力供給が停止しても該記憶領域に記憶されているデータを保持することが可能な記憶手段であり、前記記憶領域として前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータが動作を行うためのデータが記憶されるワーク領域(重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク)と、データを一時的に格納することが可能なスタック領域と、が少なくとも割り当てられたメインデータ記憶手段(RAM41c)と、
前記メイン制御手段が使用中のデータを前記スタック領域に退避するデータ退避手段(CPU41aによるレジスタの退避)と、
前記退避手段により前記スタック領域に退避したデータを前記メイン制御手段が使用するデータとして復帰させるデータ復帰手段(CPU41aによるレジスタの復帰)と、
前記スタック領域のうち前記データ退避手段により退避したデータが記憶されていない未使用スタック領域を特定する未使用スタック領域特定手段(CPU41aによるスタックポインタから未使用領域のサイズの計算)と、
前記メインデータ記憶手段における記憶領域の少なくとも一部を初期化する初期化手段(CPU41aによるRAM41cの初期化)と、
前記メイン制御手段の起動時に、前記メインデータ記憶手段に記憶されているデータに基づいて該メイン制御手段の制御状態を復帰させるメイン制御状態復帰処理(レジスタの復帰)を実行するメイン制御状態復帰処理手段(CPU41aによる起動処理)と、
予め定められた単位時間(0.56ms)毎に実行中の処理に割り込んでタイマ割込処理を実行するタイマ割込処理実行手段(CPU41aによるタイマ割込処理)と、
前記タイマ割込処理にて実行する処理を、遊技者の操作を検出する操作検出手段(1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R等のスイッチ類)の入力状態を監視して該入力状態を示す入力情報を前記メインデータ記憶手段に記憶する処理(ポート入力処理)を含む複数種類のうちから該タイマ割込処理の実行回数に応じて選択する処理選択手段(CPU41aによるタイマ割込1〜4の選択)と、
前記外部割込の発生に応じて、前記メイン制御手段の起動時に前記メイン制御状態復帰処理手段が該メイン制御手段の制御状態を正常に復帰できるようにするための電断処理(RAMパリティ調整用データの計算及び格納、破壊診断用データの設定)を含む電断時割込処理を実行する電断時割込処理実行手段(CPU41aによる電断割込処理)と、
前記タイマ割込処理または前記電断時割込処理のいずれか一方の割込処理の実行中に他方の割込処理を禁止する多重割込禁止手段(割込処理中の割込禁止)と、
前記タイマ割込処理にて記憶した入力情報を読み出し、該読み出した入力情報に基づいて遊技の進行に応じた複数の制御状態を段階的に移行させることにより1ゲームの制御を行う基本処理を実行する基本処理実行手段(CPU41aによる基本処理)と、
前記基本処理において遊技の進行に応じた前記制御情報を生成する制御情報生成手段(CPU41aによるコマンド格納処理)と、
前記タイマ割込処理にて実行される処理により、前記制御情報生成手段にて生成された制御情報を前記サブ制御手段に対して送信する制御情報送信手段(CPU41aによるコマンド送信処理)と、
を含み、
前記初期化手段は、前記メインデータ記憶手段の記憶領域における前記未使用スタック領域特定手段により特定される未使用スタック領域を1ゲーム毎(1ゲーム終了毎)に初期化し、
前記電断時割込処理実行手段は、
前記タイマ割込処理の割込タイミング(割込3)と同時に前記外部割込が発生したときに、該外部割込の発生に伴う前記電断時割込処理を前記タイマ割込処理よりも優先して実行し、
前記タイマ割込処理の実行中において前記外部割込が発生したときに、該実行中のタイマ割込処理の終了を待って前記電断時割込処理を実行する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項4に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜3のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記初期化手段(CPU41aによるRAM41cの初期化)は、複数種類の初期化条件(設定開始前、ビッグボーナス終了時、電源投入時でRAM41cが壊れていないとき、1ゲーム終了時)のうちいずれかの初期化条件が成立したときに、該成立した初期化条件の種類に対応して定められた領域(図21(a))を初期化するとともに、該成立した初期化条件の種類に関わらず前記メインデータ記憶手段(RAM41c)の記憶領域における未使用領域及び/または前記未使用スタック領域を必ず初期化する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項5に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項4に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メインデータ記憶手段(RAM41c)には、記憶領域を特定するアドレスが割り当てられているとともに、
前記初期化手段(CPU41aによるRAM41cの初期化)は、2種類以上の初期化条件(設定開始前、ビッグボーナス終了時、1ゲーム終了時)の種類に対応して前記メインデータ記憶手段における初期化開始アドレス(開始アドレス)が設定されるとともに、該初期化条件に共通する初期化終了アドレス(終了アドレス)が設定された初期化領域設定手段(ROM41bの初期化テーブル(図87(b))を含み、前記初期化条件が成立したときに、該初期化条件の種類に対応して前記初期化領域設定手段に設定された初期化開始アドレスから前記初期化終了アドレスまでの各アドレスが割り当てられた記憶領域を初期化する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項6に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項4または5に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メインデータ記憶手段(RAM41c)には、記憶領域を特定するアドレスが割り当てられているとともに、
前記初期化手段(CPU41aによるRAM41cの初期化)は、初期化条件(設定開始前、ビッグボーナス終了時、電源投入時でRAM41cが壊れていないとき、1ゲーム終了時)の種類に対応して前記メインデータ記憶手段における初期化開始アドレス(開始アドレス)と該初期化開始アドレスに対して初期化される記憶領域のサイズ(初期化サイズ)が設定された初期化領域設定手段(ROM41bの初期化テーブル(図21(b))を含み、前記初期化条件が成立したときに、該初期化条件の種類に対応して前記初期化領域設定手段に設定された初期化開始アドレスから該初期化アドレスに対して設定されたサイズの記憶領域を初期化する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項7に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜6のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(メイン制御部41)は、前記初期化手段(CPU41aによるRAM41cの初期化)による前記メインデータ記憶手段(RAM41c)の記憶領域の初期化中において全ての割込処理を禁止する割込処理禁止手段(初期化中の割込禁止)を含む、
ことを特徴としている。
本発明の請求項8に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜7のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メインデータ記憶手段(RAM41c)における前記未使用領域及び/または前記未使用スタック領域を含む全ての記憶領域のデータを所定の演算方法(排他的論理和)にて計算する全データ演算手段(CPU41aによるRAMパリティの計算)を備え、
前記電断時割込処理実行手段(CPU41aによる電断割込処理)は、前記電断処理において前記全データ演算手段による計算結果(RAMパリティ)を特定の値(0)とするための調整用データ(パリティ調整用データ)を算出し、該算出した調整用データを前記メインデータ記憶手段に格納する処理を実行し、
前記メイン制御状態復帰処理手段(CPU41aによる起動処理)は、前記メイン制御手段の起動時に前記全データ演算手段による計算結果が前記特定の値か否かを判定し、該全データ演算手段による計算結果が前記特定の値であると判定したことを条件に、前記メイン制御状態復帰処理(レジスタの復帰)を実行する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項9に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜8のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(メイン制御部41)を構成するマイクロコンピュータは、複数種類の割込(割込1〜4)を発生させることが可能であり、
前記メイン制御手段は、前記複数種類の割込のうち未使用の割込(割込1)が発生したときに、割込前の処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行する未使用割込処理実行手段(CPU41aによる未使用割込処理)を含む、
ことを特徴としている。
本発明の請求項10に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜9のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(遊技制御部41)は、
前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、遊技球の付与を伴う小役入賞(小役)及び遊技状態の移行を伴う特別入賞(特別役)を含む予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段(CPU41aによる内部抽選処理)と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲(0〜16383)内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データ(内部抽選用の乱数)として判定領域に入力する数値データ入力手段(CPU41aによる乱数の取得)と、
前記複数種類の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲が特定可能となるように定められた範囲特定データ(判定値数の格納アドレス)を記憶する範囲特定データ記憶手段(役別テーブル(図83))と、
を含み、
前記範囲特定データ記憶手段は、前記範囲特定データとして、前記特別入賞及び前記小役入賞の双方の発生を同時に許容する旨を決定することとなる判定値の範囲を特定可能な重複範囲特定データ(ビッグボーナス+チェリー、ビッグボーナス+スイカの判定値数の格納アドレス)を記憶し、
前記事前決定手段は、前記範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記判定領域に入力された判定用数値データが含まれるか否かによって前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段(役の当選判定)を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定する、
ことを特徴としている。
本発明の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項10に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(メイン制御部41)は、前記事前決定手段(CPU41aによる内部抽選処理)により前記特別入賞(特別役)の発生を許容する旨が決定され、該決定(特別役の当選フラグ)により発生が許容された特別入賞が発生しなかったときに、当該決定を次ゲーム以降に持ち越す決定持越手段(CPU41aによる当選フラグの持越)を更に含み、
前記許容判定手段(役の当選判定)は、前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されている場合において、前記判定領域に入力された判定用数値データ(内部抽選用の乱数)が、前記範囲特定データ記憶手段(役別テーブル(図58))に記憶されている前記重複範囲特定データ(ビッグボーナス+チェリー、ビッグボーナス+スイカの判定値数の格納アドレス)により特定される判定値の範囲に含まれる場合に、前記小役入賞(チェリー、スイカ)のみの発生を許容する旨、または前記特別入賞の発生も前記小役入賞の発生も許容しない旨(ハズレ)を示していると判定する、
ことを特徴としている。
本発明の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項10に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(メイン制御部41)は、前記事前決定手段(CPU41aによる内部抽選処理)により前記特別入賞(特別役)の発生を許容する旨が決定され、該決定(特別役の当選フラグ)により発生が許容された特別入賞が発生しなかったときに、当該決定を次ゲーム以降に持ち越す決定持越手段(CPU41aによる当選フラグの持越)を更に含み、
前記範囲特定データ記憶手段(役別テーブル)は、
前記範囲特定データとして、前記特別入賞及び前記小役入賞(小役)の双方の発生を同時に許容する旨を決定することとなる判定値の範囲を特定可能な重複範囲特定データを記憶する第1の範囲特定データ記憶手段(例えば、小役及び特別役の双方が当選と判定される判定値数の格納領域のアドレスが記憶された役別テーブル)と、
前記範囲特定データとして、前記特別入賞を除く入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲を特定可能な範囲特定データのみを記憶する第2の範囲特定データ記憶手段(例えば、小役または再遊技役が当選と判定される判定値数の格納領域のアドレスのみが記憶された役別テーブル)と、
を含み、
前記許容判定手段(役の当選判定)は、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されていない場合(特別役の成立前)において、前記第1の範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記判定領域に入力された判定用数値データが含まれるか否かによって前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定し、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されている場合(特別役の成立後)において、前記第2の範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記判定領域に入力された判定用数値データが含まれるか否かによって前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項11に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜9のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(遊技制御部41)は、
前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、遊技球の付与を伴う小役入賞(小役)及び遊技状態の移行を伴う特別入賞(特別役)を含む予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段(CPU41aによる内部抽選処理)と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲(0〜16383)内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データ(内部抽選用の乱数)として判定領域に入力する数値データ入力手段(CPU41aによる乱数の取得)と、
前記小役入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲が特定可能となるように定められた範囲特定データ(小役の判定値数の格納アドレス)を記憶する小役入賞用範囲特定データ記憶手段(小役及び再遊技役用の役別テーブル)と、
前記特別入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲が特定可能となるように定められた範囲特定データ(特別役の判定値数の格納アドレス)を記憶する特別入賞用範囲特定データ記憶手段(特別役用の役別テーブル)と、
を含み、
前記事前決定手段が前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲は、前記事前決定手段が前記小役入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲と重複する判定値の範囲(ビッグボーナス−A、ビッグボーナス−Cの判定値の範囲)を含み、
前記事前決定手段は、
前記小役入賞用範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記判定領域に入力された判定用数値データが含まれるか否かによって前記小役入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する小役入賞許容判定手段(小役及び再遊技役の当選判定)と、
前記特別入賞用範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記小役入賞許容判定手段が判定に用いるのと同一の前記判定用数値データが含まれるか否かによって前記特別入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する特別入賞許容判定手段(特別役の当選判定)と、
を含み、
該事前決定手段は、
前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方によって入賞の発生を許容する旨を示しているか否かの判定を行い、
前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方が入賞の発生を許容する旨を示していると判定した場合に前記小役入賞及び前記特別入賞双方の発生を許容する旨を決定する、
ことを特徴としている。
本発明の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項11に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(メイン制御部41)は、前記事前決定手段(CPU41aによる内部抽選処理)により前記特別入賞(特別役)の発生を許容する旨が決定され、該決定(特別役の当選フラグ)により発生が許容された特別入賞が発生しなかったときに、当該決定を次ゲーム以降に持ち越す決定持越手段(CPU41aによる当選フラグの持越)を更に含み、
前記事前決定手段は、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されていない場合(特別役の成立前)に、前記小役入賞許容判定手段(小役及び再遊技役の当選判定)及び前記特別入賞許容判定手段(特別役の当選判定)の双方によって入賞の発生を許容する旨を示しているか否かの判定を行い、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されている場合(特別役の成立後)に、前記小役入賞許容判定手段のみによって入賞の発生を許容する旨を示しているか否かの判定を行う、
ことを特徴としている。
本発明の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項11に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(メイン制御部41)は、前記事前決定手段(CPU41aによる内部抽選処理)により前記特別入賞(特別役)の発生を許容する旨が決定され、該決定(特別役の当選フラグ)により発生が許容された特別入賞が発生しなかったときに、当該決定を次ゲーム以降に持ち越す決定持越手段(CPU41aによる当選フラグの持越)を更に含み、
前記事前決定手段は、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されているか否かに関わらず、前記小役入賞許容判定手段(小役及び再遊技役の当選判定)及び前記特別入賞許容判定手段(特別役の当選判定)の双方によって入賞の発生を許容する旨を示しているか否かの判定を行い、
前記決定持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されている場合(特別役の成立後)に、前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方が入賞の発生を許容する旨を示していると判定した場合に、前記小役入賞許容判定手段が発生を許容する旨を示していると判定した小役入賞のみの発生を許容する旨を決定する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項12に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜11のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(メイン制御部41)は、
前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段(CPU41aによる内部抽選処理)と、
前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階(設定値)のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段(CPU41aによる設定変更処理)と、
前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合(当選確率)が異なる複数種類の許容段階(設定値)のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段(CPU41aによる設定変更処理)と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲(0〜16383)内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データ(内部抽選用の乱数)として判定領域に入力する数値データ入力手段(CPU41aによる乱数の取得)と、
いずれかの入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数(判定値数)を示す判定値データ(判定値数の格納アドレス)を、前記複数種類の許容段階に共通して記憶する(例えば、チェリー、スイカ)とともに、前記許容段階に共通して判定値データが記憶されていない入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する(例えば、ベル、レギュラーボーナス(1))判定値データ記憶手段(役別テーブル)と、
を含み、
前記事前決定手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段(役の当選判定)を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項13に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項12に記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記判定値データ記憶手段(役別テーブル)は、前記許容段階(設定値)の種類に応じて個別に記憶する判定値データ(判定値数の格納アドレス)として異なる判定値の数(判定値数)を示す異数判定値データ(ベルの判定値数の格納アドレス)と、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データ(レギュラーボーナス(1)の判定値数の格納アドレス)とを、前記入賞の種類に応じて記憶する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項14に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜13のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(メイン制御部41)は、
前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段(CPU41aによる内部抽選処理)と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲(0〜16383)内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データ(内部抽選用の乱数)として判定領域に入力する数値データ入力手段(CPU41aによる乱数の取得)と、
前記複数種類の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数(判定値数)を示す判定値データ(判定値数の格納アドレス)を記憶する判定値データ記憶手段(役別テーブル)と、
を含み、
前記事前決定手段は、前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段(役の当選判定)を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定するとともに、
前記遊技球を用いたスロットマシン(スロットマシン1)は、
所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路(パルス発生回路42a)と、
nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路(下位カウンタ42b、上位カウンタ42c)と、
遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路(サンプリング回路43)と、
前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの数値データとして入力する入力手段(CPU41aによる汎用レジスタ41GRへの乱数発生回路42から出力された16ビットのデータ信号の入力)と、
を更に備え、
前記数値データ入力手段は、前記特定領域に入力されたnビットの数値データのうちの特定のビットのデータ(上位8ビットのデータ)と、該数値データのうちの他のビットのデータ(下位8ビットのデータ)を入れ替えて、該入れ替えを行ったnビットの入替数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項15に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜14のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(メイン制御部41)は、
前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段(CPU41aによる内部抽選処理)と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲(0〜16383)内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データ(内部抽選用の乱数)として判定領域に入力する数値データ入力手段(CPU41aによる乱数の取得)と、
前記複数種類の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数(判定値数)を示す判定値データ(判定値数の格納アドレス)を記憶する判定値データ記憶手段(役別テーブル)と、
を含み、
前記事前決定手段は、前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段(役の当選判定)を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定するとともに、
前記遊技球を用いたスロットマシン(スロットマシン1)は、
所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路(パルス発生回路42a)と、
nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路(下位カウンタ42b、上位カウンタ42c)と、
遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路(サンプリング回路43)と、
前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段(CPU41aによる汎用レジスタ41GRへの乱数発生回路42から出力された16ビットのデータ信号の入力)と、
所定のタイミングで第2の数値データを更新する数値更新手段(リフレッシュレジスタ41R)と、
前記所定の抽出条件が成立することにより、前記数値更新手段が更新する第2の数値データを抽出する数値抽出手段(CPU41aによるリフレッシュレジスタ41Rの値の抽出)と、
上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段(CPU41aによる汎用レジスタ41GRの上位バイトの値へのリフレッシュレジスタ41Rから抽出した加工用の乱数の加算)と、
を更に備え、
前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと前記下位jビ
ットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項16に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜15のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記メイン制御手段(メイン制御部41)は、
前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段(CPU41aによる内部抽選処理)と、
前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲(0〜16383)内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データ(内部抽選用の乱数)として判定領域に入力する数値データ入力手段(CPU41aによる乱数の取得)と、
前記複数種類の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数(判定値数)を示す判定値データ(判定値数の格納アドレス)を記憶する判定値データ記憶手段(役別テーブル)と、
を含み、
前記事前決定手段は、前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段(役の当選判定)を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定するとともに、
前記遊技球を用いたスロットマシン(スロットマシン1)は、
所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路(パルス発生回路42a)と、
nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路(下位カウンタ42b、上位カウンタ42c)と、
遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路(サンプリング回路43)と、
前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段(CPU41aによる汎用レジスタ41GRへの乱数発生回路42から出力された16ビットのデータ信号の入力)と、
所定のタイミングで第2の数値データを更新する第1の数値更新手段(リフレッシュレジスタ41R)と、
所定のタイミングで前記第2の数値データとは異なる第3の数値データを更新する第2の数値更新手段(リフレッシュレジスタ41R)と、
予め定められた抽出条件が成立することにより、前記第1の数値更新手段から第2の数値データを抽出する第1の数値抽出手段(CPU41aによるリフレッシュレジスタ41Rの値の抽出)と、
所定の抽出条件が成立することにより、前記第2の数値更新手段から第3の数値データ
を抽出する第2の数値抽出手段(CPU41aによるリフレッシュレジスタ41Rの値の抽出)と、
上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記第1の数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行い、下位jビットに対して前記第2の数値抽出手段が抽出した第3の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段(CPU41aによる汎用レジスタ41GRの上位バイト及び下位バイトの値へのリフレッシュレジスタ41Rから抽出した加工用の乱数の加算)と、
を更に備え、
前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと該演算後の下位jビットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項17に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜16のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記制御情報送信手段(CPU41aによるコマンド送信処理)は、前記制御情報(コマンド)の送信後、所定の送信規制時間(4.48ms)が経過するまで新たな制御情報の送信を禁止する、
ことを特徴としている。
本発明の請求項18に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜17のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記電断検出手段(電断検出回路48)が前記所定の電力(+25V)の状態として監視する監視電圧を生成する監視電圧生成手段(電圧生成回路303)を備え、
前記電断検出手段は、前記監視電圧を監視し、該監視電圧が所定値(+18V)以下となったときに前記電断信号(電圧低下信号)を出力するとともに、
前記遊技球を用いたスロットマシン(スロットマシン1)は、該遊技球を用いたスロットマシンに搭載された電気部品に対して供給される電源電圧(+24V、+12V(VCC)、+12V、+5V)を前記監視電圧とは別個に生成する電源電圧生成手段(電圧生成回路305〜308)を更に備える、
ことを特徴としている。
本発明の請求項19に記載の遊技球を用いたスロットマシンは、請求項1〜18のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシンであって、
前記サブ制御手段(サブ制御部91)は、
該サブ制御手段が動作を行うためのデータを記憶するとともに、電力供給が停止しても記憶されているデータを保持することが可能なサブデータ記憶手段(RAM91c)と、
前記サブ制御手段の起動時に、前記サブデータ記憶手段に記憶されているデータに基づいて該サブ制御手段の制御状態を復帰させるサブ制御状態復帰処理(電断時の制御パターンの復帰)を実行するサブ制御状態復帰処理手段(CPU91aによる起動処理(サブ))と、
を含み、
前記遊技球を用いたスロットマシン(スロットマシン1)は、前記電断検出手段(電断検出回路48)により前記電断信号(電圧低下信号)が出力された時点から少なくとも前記制御情報送信手段(CPU41aによるコマンド送信処理)が前記制御情報(コマンド)を送信する処理を実行するタイマ割込処理(タイマ割込2)の間隔(2.24ms)以上の時間(20ms)にわたり前記サブ制御手段を駆動させるのに最低限必要な電力供給(+7V)を維持するサブ駆動電力供給維持手段(電源基板100のコンデンサ309)を備えることを特徴としている。
本発明が適用された実施例のスロットマシンの正面図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンに設けられた操作台を示す平面図である。 スロットマシンの背面図である。 遊技制御基板と払出制御基板との接続状況を示す概略図である。 スロットマシンに設けられた取込装置の断面図である。 スロットマシンに設けられた取込装置の断面図である。 図7に示す取込装置のA−A断面図である。 スロットマシンに設けられた払出装置の断面図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 遊技制御基板と払出制御基板、払出制御基板とカードユニットの間でやりとりされる信号を示す図である。 電源基板の構成を説明するための回路図である。 (a)は、遊技制御基板における遊技制御部まわりの構成を説明するための回路図である。(b)は、演出制御基板における演出制御部まわりの構成を説明するための回路図である。 (a)は、遊技状態別役テーブルを示す図である。(b)は、小役及び再遊技役用の役別テーブルを示す図である。(c)は、特別役用の役別テーブルである。 役別テーブルに登録されたアドレスに基づいて取得される判定値数の記憶領域を示す図である。 (a)(b)は、通常遊技状態における内部抽選用の乱数の値及び各役の判定値数と、当選役との関係の例をそれぞれ示す図である。 通常遊技状態における内部抽選用の乱数の値及び各役の判定値数と、当選役との関係の例をそれぞれ示す図である。 (a)は小役ゲームの、(b)はレギュラーボーナスの、内部抽選用の乱数の値及び各役の判定値数と、当選役との関係の例をそれぞれ示す図である。 (a)は乱数発生回路の構成を詳細に示すブロック図である。(b)は乱数発生回路から抽出した乱数をCPUがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの説明図である。 遊技制御部のRAMの格納領域の構成を示す図である。 (a)は、遊技制御部のCPUが行う初期化1〜4において初期化される領域を示す図である。(b)は、遊技制御部のROMに格納された初期化テーブルを示す図である。 遊技制御基板から演出制御基板に対して送信されるコマンドの一例を示す図である。 遊技制御部のRAMに設定されるコマンドキューの構成を示す図である。 遊技制御部のCPUが行うタイマ割込処理(A)の発生状況を示すタイミングチャートである。 (a)(b)は、遊技制御部のCPUによるコマンドの送信状況の一例を示すタイミングチャートである。 停電時における各電圧の降下状況、遊技制御部及び演出制御部のCPUの動作状況を示すタイミングチャートである。 賞球の払出を伴う入賞が発生した場合や取込済球が残存する状態で精算スイッチの操作が検出された場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 (a)(b)は、払出要求中または精算要求中においてエラーが発生した場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 (a)(b)は、払出要求中または精算要求中においてエラーが発生した場合の動作状況の変形例を示すタイミングチャートである。 球貸スイッチの操作が検出されたことに伴いカードユニット400により貸出処理が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 貸出動作の実行中に賞球の払出を伴う入賞が発生した場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 賞球の払出動作の実行中に球貸スイッチが検出されたことに伴いカードユニット400により貸出処理が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 1球取込スイッチまたはMAXBETスイッチの操作が検出され、取込制御(取込制御処理)が行われた場合や、精算スイッチ10の操作が検出され、精算制御(精算制御処理)が行われた場合の動作状況を示すタイミングチャートである。 BET処理中にカードユニット400と払出制御基板60との接続が断絶した際の動作状況を示すタイミングチャートである。 BET処理中にカードユニット400と払出制御基板60との接続が断絶した際の動作状況を示すタイミングチャートである。 (a)(b)は、残存球報知LED114の点灯状況の一例を示すタイミングチャートである。 遊技制御部のCPUが起動時に実行する起動処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUがエラー発生時に実行するエラー処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUが起動処理において実行する設定変更処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUが起動処理後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUがゲーム制御処理において実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUがBET処理において実行する精算制御処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUが精算制御処理において実行する精算要求処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUがBET処理において実行する取込制御処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUがゲーム処理において実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUがゲーム処理において実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUがゲーム処理において実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUが内部抽選処理において実行する乱数取得処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUがゲーム処理において実行する入賞判定処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUがゲーム処理において実行する賞球付与処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUが賞球付与処理において実行する払出要求処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUがゲーム処理において実行するゲーム終了時処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUが起動処理において実行する初期化1の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUが初期化1〜4において実行するRAMクリア処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUがビッグボーナス終了時に実行する初期化2の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUが起動処理において実行する初期化3の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUが1ゲーム終了毎に実行する初期化4の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUが定期的に実行するタイマ割込処理(A)の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUが定期的に実行するタイマ割込処理(A)の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUがコマンドを生成し、コマンドキューに格納する際に実行するコマンド格納処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUがタイマ割込処理(A)において実行するコマンド送信処理の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUが定期的に実行するタイマ割込処理(B)の制御内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のCPUが、電断検出回路から電圧低下信号の入力されることによって実行する電断割込処理の制御内容を示すフローチャートである。 演出制御部のCPUが起動時に実行する起動処理(演出)の制御内容を示すフローチャートである。 演出制御部のCPUが、遊技制御基板からストローブ(INT)信号が入力されることによって実行するコマンド受信割込処理の制御内容を示すフローチャートである。 演出制御部のCPUが、定期的に実行するタイマ割込処理(演出)の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUが起動時に実行する起動処理(払出)の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUが、定期的に実行するタイマ割込処理(払出)の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn2のステップにおいて実行する接続確認処理の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn3のステップにおいて実行する主基板通信処理の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn302のステップにおいて実行する主基板通信処理1の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn303のステップにおいて実行する主基板通信処理2の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn304のステップにおいて実行する主基板通信処理3の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn4のステップにおいて実行する貸出制御処理の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn402のステップにおいて実行する貸出通信処理1の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn403のステップにおいて実行する貸出通信処理2の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn404のステップにおいて実行する貸出通信処理3の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn405のステップにおいて実行する貸出通信処理4の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn5のステップにおいて実行する払出制御処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn504のステップにおいて実行する払出開始待ち処理の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn505のステップにおいて実行する払出停止待ち処理の制御内容を示すフローチャートである。 払出制御部のCPUがSn506のステップにおいて実行する払出通過待ち処理の制御内容を示すフローチャートである。 役別テーブルの変形例を示す図である。 遊技制御部のCPUがゲーム処理において実行する内部抽選処理の変形例を示すフローチャートである。 乱数発生回路から抽出した乱数をCPUがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理の第1の変形例の説明図である。 乱数発生回路から抽出した乱数をCPUがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理の第2の変形例の説明図である。 (a)は、遊技制御部におけるRAMの格納領域の変形例を示す図である。(b)は、初期化テーブルの変形例を示す図である。 遊技制御部のCPUが実行する初期化1の変形例を示す図である。 遊技制御基板と払出制御基板、払出制御基板とカードユニットの間でやりとりされる信号の変形例を示す図である。 払出制御中の貸出制御の第1の変形例及び第2の変形例を適用したスロットマシンの概略を示すブロック図である。 払出制御中の貸出制御の第1の変形例を適用したスロットマシンにおいて貸出動作の実行中に賞球の払出を伴う入賞が発生した場合の動作状況の変形例を示すタイミングチャートである。 払出制御中の貸出制御の第2の変形例を適用したスロットマシンにおいて貸出動作の実行中に賞球の払出を伴う入賞が発生した場合の動作状況の変形例を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 スロットマシン
2L、2C、2R リール
40 遊技制御基板
41 遊技制御部
41a CPU
41b ROM
41c RAM
42 乱数発生回路
43 サンプリング回路
48 電断検出回路
60 払出制御基板
61 払出制御部
61a CPU
61b ROM
61c RAM
80 演出中継基板
90 演出制御基板
91 演出制御部
91a CPU
91b ROM
91c RAM

Claims (19)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、
    遊技者所有の遊技球を取り込む取込装置と、
    遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部と、
    前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置により遊技球を取り込ませる取込動作を前記取込装置に行わせる取込制御を行う取込制御手段と、
    前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球数に応じて賭数の設定を行う賭数設定手段と、
    を備え、
    前記賭数設定手段により1ゲームに対して所定数の賭数が設定されることによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技球を用いたスロットマシンであって、
    信号が入力されることにより外部割込を発生させる割込入力端子と、通常入力端子と、を有するマイクロコンピュータにて構成され、遊技の制御を行うメイン制御手段を搭載したメイン制御基板と、
    前記メイン制御手段から送信された制御情報の受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段を搭載したサブ制御基板と、
    前記遊技球を用いたスロットマシンで用いられる所定の電力の状態を監視し、電力供給が断たれたことに関わる電断条件が成立しているときに電断信号を出力する電断検出手段と、
    前記メイン制御基板と前記サブ制御基板とを通信可能に接続する中継基板と、
    を備え、
    前記電断検出手段は、前記電断信号を前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータの前記割込入力端子に出力し、
    前記メイン制御手段は、
    データを読み出し及び書き込み可能に記憶する記憶領域を有し、電力供給が停止しても該記憶領域に記憶されているデータを保持することが可能な記憶手段であり、前記記憶領域として前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータが動作を行うためのデータが記憶されるワーク領域と、前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータが動作を行うためのデータの読み出し及び書き込みが行われることのない未使用領域と、が少なくとも割り当てられたメインデータ記憶手段と、
    前記メインデータ記憶手段における記憶領域の少なくとも一部を初期化する初期化手段と、
    前記メイン制御手段の起動時に、前記メインデータ記憶手段に記憶されているデータに基づいて該メイン制御手段の制御状態を復帰させるメイン制御状態復帰処理を実行するメイン制御状態復帰処理手段と、
    予め定められた単位時間毎に実行中の処理に割り込んでタイマ割込処理を実行するタイマ割込処理実行手段と、
    前記タイマ割込処理にて実行する処理を、遊技者の操作を検出する操作検出手段の入力状態を監視して該入力状態を示す入力情報を前記メインデータ記憶手段に記憶する処理を含む複数種類のうちから該タイマ割込処理の実行回数に応じて選択する処理選択手段と、
    前記外部割込の発生に応じて、前記メイン制御手段の起動時に前記メイン制御状態復帰処理手段が該メイン制御手段の制御状態を正常に復帰できるようにするための電断処理を含む電断時割込処理を実行する電断時割込処理実行手段と、
    前記タイマ割込処理または前記電断時割込処理のいずれか一方の割込処理の実行中に他方の割込処理を禁止する多重割込禁止手段と、
    前記タイマ割込処理にて記憶した入力情報を読み出し、該読み出した入力情報に基づいて遊技の進行に応じた複数の制御状態を段階的に移行させることにより1ゲームの制御を行う基本処理を実行する基本処理実行手段と、
    前記基本処理において遊技の進行に応じた前記制御情報を生成する制御情報生成手段と、
    前記タイマ割込処理にて実行される処理により、前記制御情報生成手段にて生成された制御情報を前記サブ制御手段に対して送信する制御情報送信手段と、
    を含み、
    前記初期化手段は、前記メインデータ記憶手段の記憶領域における前記未使用領域を1ゲーム毎に初期化し、
    前記電断時割込処理実行手段は、
    前記タイマ割込処理の割込タイミングと同時に前記外部割込が発生したときに、該外部割込の発生に伴う前記電断時割込処理を前記タイマ割込処理よりも優先して実行し、
    前記タイマ割込処理の実行中において前記外部割込が発生したときに、該実行中のタイマ割込処理の終了を待って前記電断時割込処理を実行する、
    ことを特徴とする遊技球を用いたスロットマシン。
  2. 前記メインデータ記憶手段の記憶領域には、前記ワーク領域及び前記未使用領域に加えてデータを一時的に格納することが可能なスタック領域が割り当てられており、
    前記メイン制御手段は、
    前記マイクロコンピュータが使用中のデータを前記スタック領域に退避するデータ退避手段と、
    前記退避手段により前記スタック領域に退避したデータを前記マイクロコンピュータが使用するデータとして復帰させるデータ復帰手段と、
    前記スタック領域のうち前記データ退避手段により退避したデータが記憶されていない未使用スタック領域を特定する未使用スタック領域特定手段と、
    を含み、
    前記初期化手段は、前記メインデータ記憶手段の記憶領域における前記未使用領域に加えて前記未使用スタック領域特定手段により特定される未使用スタック領域も1ゲーム毎に初期化する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  3. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、
    遊技者所有の遊技球を取り込む取込装置と、
    遊技球の取込を要求する際に操作される取込要求操作部と、
    前記取込要求操作部が操作されたときに、前記取込装置により遊技球を取り込ませる取込動作を前記取込装置に行わせる取込制御を行う取込制御手段と、
    前記取込装置の取込動作により取り込まれた遊技球数に応じて賭数の設定を行う賭数設定手段と、
    を備え、
    前記賭数設定手段により1ゲームに対して所定数の賭数が設定されることによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置の表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技球を用いたスロットマシンであって、
    信号が入力されることにより外部割込を発生させる割込入力端子と、通常入力端子と、を有するマイクロコンピュータにて構成され、遊技の制御を行うメイン制御手段を搭載したメイン制御基板と、
    前記メイン制御手段から送信された制御情報の受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段を搭載したサブ制御基板と、
    前記遊技球を用いたスロットマシンで用いられる所定の電力の状態を監視し、電力供給が断たれたことに関わる電断条件が成立しているときに電断信号を出力する電断検出手段と、
    前記メイン制御基板と前記サブ制御基板とを通信可能に接続する中継基板と、
    を備え、
    前記電断検出手段は、前記電断信号を前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータの前記割込入力端子に出力し、
    前記メイン制御手段は、
    データを読み出し及び書き込み可能に記憶する記憶領域を有し、電力供給が停止しても該記憶領域に記憶されているデータを保持することが可能な記憶手段であり、前記記憶領域として前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータが動作を行うためのデータが記憶されるワーク領域と、データを一時的に格納することが可能なスタック領域と、が少なくとも割り当てられたメインデータ記憶手段と、
    前記マイクロコンピュータが使用中のデータを前記スタック領域に退避するデータ退避手段と、
    前記退避手段により前記スタック領域に退避したデータを前記マイクロコンピュータが使用するデータとして復帰させるデータ復帰手段と、
    前記スタック領域のうち前記データ退避手段により退避したデータが記憶されていない未使用スタック領域を特定する未使用スタック領域特定手段と、
    前記メインデータ記憶手段における記憶領域の少なくとも一部を初期化する初期化手段と、
    前記メイン制御手段の起動時に、前記メインデータ記憶手段に記憶されているデータに基づいて該メイン制御手段の制御状態を復帰させるメイン制御状態復帰処理を実行するメイン制御状態復帰処理手段と、
    予め定められた単位時間毎に実行中の処理に割り込んで実行するタイマ割込処理を実行するタイマ割込処理実行手段と、
    前記タイマ割込処理にて実行する処理を、遊技者の操作を検出する操作検出手段の入力状態を監視して該入力状態を示す入力情報を前記メインデータ記憶手段に記憶する処理を含む複数種類のうちから該タイマ割込処理の実行回数に応じて選択する処理選択手段と、
    前記外部割込の発生に応じて、前記メイン制御手段の起動時に前記メイン制御状態復帰処理手段が該メイン制御手段の制御状態を正常に復帰できるようにするための電断処理を含む電断時割込処理を実行する電断時割込処理実行手段と、
    前記タイマ割込処理または前記電断時割込処理のいずれか一方の割込処理の実行中に他方の割込処理を禁止する多重割込禁止手段と、
    前記タイマ割込処理にて記憶した入力情報を読み出し、該読み出した入力情報に基づいて遊技の進行に応じた複数の制御状態を段階的に移行させることにより1ゲームの制御を行う基本処理を実行する基本処理実行手段と、
    前記基本処理において遊技の進行に応じた前記制御情報を生成する制御情報生成手段と、
    前記タイマ割込処理にて実行される処理により、前記制御情報生成手段にて生成された制御情報を前記サブ制御手段に対して送信する制御情報送信手段と、
    を含み、
    前記初期化手段は、前記メインデータ記憶手段の記憶領域における前記未使用スタック領域特定手段により特定される未使用スタック領域を1ゲーム毎に初期化し、
    前記電断時割込処理実行手段は、
    前記タイマ割込処理の割込タイミングと同時に前記外部割込が発生したときに、該外部割込の発生に伴う前記電断時割込処理を前記タイマ割込処理よりも優先して実行し、
    前記タイマ割込処理の実行中において前記外部割込が発生したときに、該実行中のタイマ割込処理の終了を待って前記電断時割込処理を実行する、
    ことを特徴とする遊技球を用いたスロットマシン。
  4. 前記初期化手段は、複数種類の初期化条件のうちいずれかの初期化条件が成立したときに、該成立した初期化条件の種類に対応して定められた領域を初期化するとともに、該成立した初期化条件の種類に関わらず前記メインデータ記憶手段の記憶領域における未使用領域及び/または前記未使用スタック領域を必ず初期化する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  5. 前記メインデータ記憶手段には、記憶領域を特定するアドレスが割り当てられているとともに、
    前記初期化手段は、2種類以上の初期化条件の種類に対応して前記メインデータ記憶手段における初期化開始アドレスが設定されるとともに、該初期化条件に共通する初期化終了アドレスが設定された初期化領域設定手段を含み、前記初期化条件が成立したときに、該初期化条件の種類に対応して前記初期化領域設定手段に設定された初期化開始アドレスから前記初期化終了アドレスまでの各アドレスが割り当てられた記憶領域を初期化する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  6. 前記メインデータ記憶手段には、記憶領域を特定するアドレスが割り当てられているとともに、
    前記初期化手段は、初期化条件の種類に対応して前記メインデータ記憶手段における初期化開始アドレスと該初期化開始アドレスに対して初期化される記憶領域のサイズが設定された初期化領域設定手段を含み、前記初期化条件が成立したときに、該初期化条件の種類に対応して前記初期化領域設定手段に設定された初期化開始アドレスから該初期化アドレスに対して設定されたサイズの記憶領域を初期化する、
    請求項4または5に記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  7. 前記メイン制御手段は、前記初期化手段による前記メインデータ記憶手段の記憶領域の初期化中において全ての割込処理を禁止する割込処理禁止手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  8. 前記メインデータ記憶手段における前記未使用領域及び/または前記未使用スタック領域を含む全ての記憶領域のデータを所定の演算方法にて計算する全データ演算手段を備え、
    前記電断時割込処理実行手段は、前記電断処理において前記全データ演算手段による計算結果を特定の値とするための調整用データを算出し、該算出した調整用データを前記メインデータ記憶手段に格納する処理を実行し、
    前記メイン制御状態復帰処理手段は、前記メイン制御手段の起動時に前記全データ演算手段による計算結果が前記特定の値か否かを判定し、該全データ演算手段による計算結果が前記特定の値であると判定したことを条件に、前記メイン制御状態復帰処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  9. 前記メイン制御手段を構成するマイクロコンピュータは、複数種類の割込を発生させることが可能であり、
    前記メイン制御手段は、前記複数種類の割込のうち未使用の割込が発生したときに、割込前の処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行する未使用割込処理実行手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  10. 前記メイン制御手段は、
    前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、遊技球の付与を伴う小役入賞及び遊技状態の移行を伴う特別入賞を含む予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
    前記複数種類の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲が特定可能となるように定められた範囲特定データを記憶する範囲特定データ記憶手段と、
    を含み、
    前記範囲特定データ記憶手段は、前記範囲特定データとして、前記特別入賞及び前記小役入賞の双方の発生を同時に許容する旨を決定することとなる判定値の範囲を特定可能な重複範囲特定データを記憶し、
    前記事前決定手段は、前記範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記判定領域に入力された判定用数値データが含まれるか否かによって前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定する、
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  11. 前記メイン制御手段は、
    前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、遊技球の付与を伴う小役入賞及び遊技状態の移行を伴う特別入賞を含む予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
    前記小役入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲が特定可能となるように定められた範囲特定データを記憶する小役入賞用範囲特定データ記憶手段と、
    前記特別入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲が特定可能となるように定められた範囲特定データを記憶する特別入賞用範囲特定データ記憶手段と、
    を含み、
    前記事前決定手段が前記特別入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲は、前記事前決定手段が前記小役入賞の発生を許容する旨を決定することとなる判定値の範囲と重複する判定値の範囲を含み、
    前記事前決定手段は、
    前記小役入賞用範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記判定領域に入力された判定用数値データが含まれるか否かによって前記小役入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する小役入賞許容判定手段と、
    前記特別入賞用範囲特定データ記憶手段に記憶された範囲特定データにより特定される判定値の範囲に、前記小役入賞許容判定手段が判定に用いるのと同一の前記判定用数値データが含まれるか否かによって前記特別入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する特別入賞許容判定手段と、
    を含み、
    該事前決定手段は、
    前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方によって入賞の発生を許容する旨を示しているか否かの判定を行い、
    前記小役入賞許容判定手段及び前記特別入賞許容判定手段の双方が入賞の発生を許容する旨を示していると判定した場合に前記小役入賞及び前記特別入賞双方の発生を許容する旨を決定する、
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  12. 前記メイン制御手段は、
    前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段が入賞の発生を許容する旨を決定する割合が異なる複数種類の許容段階のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段と、
    前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
    いずれかの入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記複数種類の許容段階に共通して記憶するとともに、前記許容段階に共通して判定値データが記憶されていない入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データ記憶手段と、
    を含み、
    前記事前決定手段は、前記許容段階設定手段により設定された許容段階に対応して前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定する、
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  13. 前記判定値データ記憶手段は、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして異なる判定値の数を示す異数判定値データと、前記許容段階の種類に応じて個別に記憶する判定値データとして同一の判定値の数を示す同数判定値データとを、前記入賞の種類に応じて記憶する、
    ことを特徴とする請求項12に記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  14. 前記メイン制御手段は、
    前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
    前記複数種類の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを記憶する判定値データ記憶手段と、
    を含み、
    前記事前決定手段は、前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定するとともに、
    前記遊技球を用いたスロットマシンは、
    所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
    nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、
    遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、
    前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの数値データとして入力する入力手段と、
    を更に備え、
    前記数値データ入力手段は、前記特定領域に入力されたnビットの数値データのうちの特定のビットのデータと、該数値データのうちの他のビットのデータを入れ替えて、該入れ替えを行ったnビットの入替数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、
    ことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  15. 前記メイン制御手段は、
    前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
    前記複数種類の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを記憶する判定値データ記憶手段と、
    を含み、
    前記事前決定手段は、前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定するとともに、
    前記遊技球を用いたスロットマシンは、
    所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
    nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、
    遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、
    前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段と、
    所定のタイミングで第2の数値データを更新する数値更新手段と、
    前記所定の抽出条件が成立することにより、前記数値更新手段が更新する第2の数値データを抽出する数値抽出手段と、
    上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段と、
    を更に備え、
    前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと前記下位jビ
    ットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、
    ことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  16. 前記メイン制御手段は、
    前記可変表示装置の表示結果が導出される前に、予め定められた複数種類の入賞を発生させることを許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段により決定を行う前に、所定のタイミングで所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に判定用数値データとして判定領域に入力する数値データ入力手段と、
    前記複数種類の入賞について、前記判定領域に入力された判定用数値データに対して前記事前決定手段が発生を許容する旨を決定することとなる判定値の数を示す判定値データを記憶する判定値データ記憶手段と、
    を含み、
    前記事前決定手段は、前記判定値データ記憶手段に記憶された判定値データに応じて、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記入賞の発生を許容する旨を示しているか否かを判定する許容判定手段を含み、該許容判定手段により発生を許容する旨を示していると判定された入賞の発生を許容する旨を決定するとともに、
    前記遊技球を用いたスロットマシンは、
    所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
    nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、
    遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、
    前記判定領域とは異なる特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段と、
    所定のタイミングで第2の数値データを更新する第1の数値更新手段と、
    所定のタイミングで前記第2の数値データとは異なる第3の数値データを更新する第2の数値更新手段と、
    予め定められた抽出条件が成立することにより、前記第1の数値更新手段から第2の数値データを抽出する第1の数値抽出手段と、
    所定の抽出条件が成立することにより、前記第2の数値更新手段から第3の数値データ
    を抽出する第2の数値抽出手段と、
    上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記第1の数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行い、下位jビットに対して前記第2の数値抽出手段が抽出した第3の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段と、
    を更に備え、
    前記数値データ入力手段は、前記演算手段による演算後の上位kビットと該演算後の下位jビットからなる演算結果数値データを、前記判定用数値データとして前記判定領域に入力する、
    ことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  17. 前記制御情報送信手段は、前記制御情報の送信後、所定の送信規制時間が経過するまで新たな制御情報の送信を禁止する、
    ことを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  18. 前記電断検出手段が前記所定の電力の状態として監視する監視電圧を生成する監視電圧生成手段を備え、
    前記電断検出手段は、前記監視電圧を監視し、該監視電圧が所定値以下となったときに前記電断信号を出力するとともに、
    前記遊技球を用いたスロットマシンは、該遊技球を用いたスロットマシンに搭載された電気部品に対して供給される電源電圧を前記監視電圧とは別個に生成する電源電圧生成手段を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
  19. 前記サブ制御手段は、
    該サブ制御手段が動作を行うためのデータを記憶するとともに、電力供給が停止しても記憶されているデータを保持することが可能なサブデータ記憶手段と、
    前記サブ制御手段の起動時に、前記サブデータ記憶手段に記憶されているデータに基づいて該サブ制御手段の制御状態を復帰させるサブ制御状態復帰処理を実行するサブ制御状態復帰処理手段と、
    を含み、
    前記遊技球を用いたスロットマシンは、前記電断検出手段により前記電断信号が出力された時点から少なくとも前記制御情報送信手段が前記制御情報を送信する処理を実行するタイマ割込処理の間隔以上の時間にわたり前記サブ制御手段を駆動させるのに最低限必要な電力供給を維持するサブ駆動電力供給維持手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の遊技球を用いたスロットマシン。
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