JP4286801B2 - 発光装置、発光強度調整方法及び液晶表示装置 - Google Patents

発光装置、発光強度調整方法及び液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、環境温度が変化した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルが発光されるようにした発光装置、それを実現するための発光強度調整方法、及び、そのような発光装置を液晶パネルの背面に配置することにより色再現性が向上した液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、内蔵するゲートドライバ及びソースドライバが、パーソナルコンピュータ(以下、PCという)などから入力された映像信号に基づいて液晶パネルの各画素のオン/オフを制御し、映像信号に応じたデータ電圧を画素に印加することによって、液晶の電気光学特性により決定される光透過率を制御して画像を表示する。液晶パネルは、CRT(Cathode Ray Tube)、有機系や無機系の発光材料を用いたELディスプレイ(Electro Luminescent Display)、PDP(Plasma Display Panel)のような自発光型のデバイスではなく、液晶パネルの背面にバックライトのような発光装置を配置する必要があり、液晶表示装置では、液晶パネルと同様に発光装置の発光スペクトルが表示品位を決定する大きな要因である。
液晶表示装置用のバックライトとして用いられる従来の発光装置は、例えば、蛍光放電灯から放出された出射光を、導光体の入光面から導光体へ入光し、導光体の底面に設けられた反射板の反射作用などにより導光体の出光面から出射光として出射し、液晶パネルへ入射する構成としている。蛍光放電灯は、電極温度が低い状態では電流量が少なくなり、発光量も少ない。また、電極温度が上昇すると電流量が増加し、発光量が増える。したがって、電極温度の変動により出射光の輝度が変動して表示画面の視認性が低下するという問題がある。また、蛍光放電灯を用いた場合、ホワイトバランス(白色の色度)を調整すること、色バランスを変えて演色効果を付与することなどは困難であるという問題がある。
そこで、近年、赤色、緑色及び青色の3原色の発光ダイオード(LED)を備え、各LEDからの出射光を混色することで白色光を得て、広い色域を再現することができる発光装置が提案されている。特許文献1には、液晶パネルを背面から照明するための発光色が異なる3種類のバックライトと、3種類の発光色に対応した3種類の光センサーとを備え、バックライトの温度変化及び経年変化に対して、液晶パネルが表示する画像のホワイトバランスが常に設定値と等しくなるように動作させることを特徴とした液晶表示装置が開示されている。
特許文献2には、2以上n種類の透過スペクトル選択手段と、スペクトル分布の異なるm種類の光源と、このm種類の光源による照射を時分割に制御する光源制御手段と、光源制御手段とn種類の透過スペクトル選択手段とにより生成されるn+1種類以上、n×m種類以下のカラー光源と、光の透過率又は反射率を画像情報に応じて制御するライトバルブとを備える画像表示装置が開示されている。このような画像表示装置は、2種類以上のスペクトルを持つ光源とカラーフィルタを組み合わせることにより、カラーフィルタ方式の副画素の数を増大させること無く原色数を増大させることが可能であることから、開口率の低下による消費電力の増大や、解像度の低下をきたすことなく多原色表示システムを実現することができる。
特許文献3には、少なくとも同色系の2以上のLEDを用い、1画素中の同色系のLEDは、同色系の複数のLEDを一定の発光波長範囲ごとに分類した複数の発光波長域のうち、主発光波長が第1の発光波長域内であるLED群から選択された第1のLEDと、第1の発光波長域よりも主発光波長が長波長側にある第2の発光波長域内のLED群から選択された第2のLEDであるとするLED表示器が開示されている。このようなLED表示器は、画素ごとの同色系の色むらを混色によりキャンセルして、比較的均一な単色性発光波長で発光することができる。
特開平11−295689号公報 特開2003−107472号公報 特許第3219000号公報
しかしながら、発光スペクトルのドミナント波長(ピーク波長)が環境温度によって変化するという特性を有するため、バックライトにLEDを用いた液晶表示装置は、装置の起動直後と安定時とで再現可能な色域が変化するとともに、色自体も変化してしまうという問題があった。例えば、図17に示すように、発光スペクトルのピーク波長が、環境温度が25℃のときには波長λ1、環境温度が80℃のときには波長λ2のようにドリフトしてしまう。特に、赤色のLEDは、図18に示すように、環境温度が25℃から80℃に変化した場合、出力電流によらず、波長ドリフト量が9nmと大きく、ホワイトバランスを一定に保つことができたとしても、赤色の色味が変化してしまうという問題があった。
また、LEDは、半導体製造プロセスによって製造されることから、その形成条件が極めて複雑で、原料ガス流量、基板温度、不純物濃度のわずかの差で発光特性などにバラツキが生じ、同一種のLEDであっても、製造バラツキによってピーク波長が相違する虞がある。
したがって、特許文献1に開示された技術においては、赤色、緑色及び青色の各色のピーク波長が温度変化によってシフトした場合、ホワイトバランスが常に設定値と等しくなるように動作させることはできるが、各色のスペクトル変化による色ずれを解消することはできない。
また特許文献2及び特許文献3に開示された技術においては、色再現領域を広げるためにピーク波長の異なる複数の光源を3原色に使用しているが、光源のピーク波長が温度によって変化した場合には、各色のスペクトル変化による色ずれを解消することはできない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、ピーク波長が異なる複数の発光体の合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように、各発光体の発光強度を各別に制御することにより、各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルで発光されるようにした発光装置の提供を目的とする。
また本発明は、ピーク波長が異なる複数の発光体のピーク波長を取得し、各発光体のピーク波長とピーク波長の目標値(所定値)とに基づいて各発光体の発光強度を制御することにより、各発光体のピーク波長に基づくフィードバック処理を行って、各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルが発光されるようにした発光装置、それを実現するための発光強度調整方法、及び、そのような発光装置を液晶パネルの背面に配置することにより色再現性が向上した液晶表示装置の提供を目的とする。
また本発明は、発光体又は発光体近傍の温度を計測し、計測された温度に基づいて各発光体の発光強度を制御することにより、環境温度の変化によって各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルが発光されるようにした発光装置、それを実現するための発光強度調整方法、及び、そのような発光装置を液晶パネルの背面に配置することにより色再現性が向上した液晶表示装置の提供を目的とする。
また本発明は、出射光の輝度及び/又は色度の設定値を受け付けるとともに、スペクトルを計測し、計測された分光スペクトルに基づいて輝度及び/又は色度を算出し、算出された輝度及び/又は色度と受け付けた輝度及び/又は色度の設定値との差分値を算出し、算出された差分値に基づいて各発光体の発光強度の比率を保持した状態で各発光体の発光強度をさらに制御することにより、各色のスペクトルの強度を調整して、受け付けた輝度及び/又は色度の設定値で発光させることができる発光装置の提供を目的とする。
第1発明に係る発光装置は、ピーク波長が異なる複数の発光体を有し、各発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御する発光強度制御手段を備えることを特徴とする。
第1発明にあっては、ピーク波長が異なる複数の発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御する。これにより、各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルが発光される。
第2発明に係る発光装置は、第1発明において、少なくとも3原色で発光するように構成され、前記3原色のうちの少なくとも1つにピーク波長が異なる複数の発光体を備えることを特徴とする。
第2発明にあっては、少なくとも3原色で発光する場合に、3原色のうちの少なくとも1つにピーク波長が異なる複数の発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御する。これにより、各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルが発光される。
第3発明に係る発光装置は、第2発明において、各発光体のピーク波長を取得するピーク波長取得手段を備え、前記発光強度制御手段は、前記ピーク波長取得手段によって取得された各発光体のピーク波長及び前記所定値に基づいて各発光体の発光強度を制御するようにしてあることを特徴とする。
第3発明にあっては、ピーク波長取得手段にて各発光体のピーク波長を取得し、取得された各発光体のピーク波長とピーク波長の目標値(所定値)とに基づいて各発光体の発光強度を制御する。これにより、各発光体のピーク波長に基づくフィードバック処理を行って、各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルが発光される。
第4発明に係る発光装置は、第3発明において、前記ピーク波長取得手段によって取得された各発光体のピーク波長と前記所定値との差分値を算出する算出手段を備え、前記発光強度制御手段は、前記算出手段によって算出された差分値に基づいて各発光体の発光強度を制御するようにしてあることを特徴とする。
第4発明にあっては、ピーク波長取得手段にて取得された各発光体のピーク波長と合成スペクトルのピーク波長の目標値(所定値)との差分値を算出手段にて算出し、算出された差分値に基づいて各発光体の発光強度を制御する。例えば、差分値が小さい発光体の発光強度を差分値が大きい発光体の発光強度より高くすることにより、差分値が小さい発光体の合成スペクトルへの寄与率を高めることができることから、各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルが発光される。
第5発明に係る発光装置は、第2発明において、各発光体のピーク波長及び合成スペクトルのピーク波長を取得するピーク波長取得手段と、該ピーク波長取得手段によって取得された各発光体のピーク波長と前記合成スペクトルのピーク波長との第1差分値と、前記ピーク波長取得手段によって取得された合成スペクトルのピーク波長と前記所定値との第2差分値とを算出する算出手段とを備え、前記発光強度制御手段は、前記算出手段によって算出された第1差分値及び第2差分値に基づいて各発光体の発光強度を制御するようにしてあることを特徴とする。
第5発明にあっては、ピーク波長取得手段にて各発光体のピーク波長及び合成スペクトルのピーク波長を取得し、取得された各発光体のピーク波長と合成スペクトルのピーク波長との第1差分値と、合成スペクトルのピーク波長と合成スペクトルのピーク波長の目標値(所定値)との第2差分値とを算出手段にて算出し、算出された第1差分値及び第2差分値に基づいて各発光体の発光強度を制御する。このように、第2差分値が小さくなるように、各発光体の発光強度の調整を繰り返すことで第2差分値が収束する。そして、第2差分値が収束した状態で各発光体を発光させる。
第6発明に係る発光装置は、第2発明において、前記発光体又は発光体近傍の温度を計測する温度計測手段を備え、前記発光強度制御手段は、前記温度計測手段によって計測された温度に基づいて各発光体の発光強度を制御するようにしてあることを特徴とする。
第6発明にあっては、温度計測手段にて発光体又は発光体近傍の温度を計測し、計測された温度に基づいて各発光体の発光強度を制御する。これにより、環境温度が変化することによって各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルが発光される。
第7発明に係る発光装置は、第2発明において、前記発光体又は発光体近傍の温度を計測する温度計測手段と、該温度計測手段によって計測された温度における合成スペクトルのピーク波長が前記所定値となる各発光体の発光強度の情報が記憶された記憶部とを備え、前記発光強度制御手段は、前記記憶部に記憶されている情報に基づき、前記温度計測手段によって計測された温度に応じて各発光体の発光強度を制御するようにしてあることを特徴とする。
第7発明にあっては、温度計測手段にて発光体又は発光体近傍の温度を計測する。また、記憶部には、温度計測手段によって計測された温度における合成スペクトルのピーク波長が前記所定値となる各発光体の発光強度の情報が記憶されており、記憶部に記憶されている情報に基づき、温度計測手段によって計測された温度に応じて各発光体の発光強度を制御する。このように、環境温度が変化した場合であっても、温度計測手段によって計測した温度における各発光体の発光強度の情報を読み出し、その発光強度で各発光体を発光するようにすることで、合成スペクトルのピーク波長が所定値となり、処理手順を簡略化することができる。
第8発明に係る発光装置は、第2発明乃至第7発明のいずれかにおいて、出射光の輝度及び/又は色度の設定値を受け付ける受付手段と、出射光の分光スペクトルを計測するためのスペクトル計測手段と、該スペクトル計測手段によって計測された分光スペクトルに基づいて輝度及び/又は色度を算出する第2の算出手段と、該第2の算出手段によって算出された輝度及び/又は色度と前記受付手段にて受け付けた輝度及び/又は色度の設定値との差分値を算出する第3の算出手段とを備え、前記発光強度制御手段は、前記第3の算出手段によって算出された差分値に基づいて、各発光体の発光強度の比率を保持した状態で各発光体の発光強度をさらに制御するようにしてあることを特徴とする。
第8発明にあっては、受付手段にて出射光の輝度及び/又は色度の設定値を受け付ける。そして、スペクトル計測手段にて出射光の分光スペクトルを計測し、スペクトル計測手段によって計測された分光スペクトルに基づいて輝度及び/又は色度を第2の算出手段にて算出する。そして、算出された輝度及び/又は色度と受付手段にて受け付けた輝度及び/又は色度の設定値との差分値を第3の算出手段にて算出し、算出された差分値に基づいて各発光体の発光強度の比率を保持した状態で各発光体の発光強度をさらに制御する。これにより、各色のスペクトルの強度を調整して、受け付けた輝度及び/又は色度の設定値で発光させることができる。
第9発明に係る発光強度調整方法は、ピーク波長が異なる複数の発光体を有し、各発光体の発光強度を調整する発光装置の発光強度調整方法であって、各発光体のピーク波長を取得し、取得したピーク波長に基づいて各発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御することを特徴とする。
第9発明にあっては、ピーク波長が異なる複数の発光体のピーク波長を取得し、取得された各発光体のピーク波長とピーク波長の目標値(所定値)とに基づいて各発光体の発光強度を制御する。これにより、各発光体のピーク波長に基づくフィードバック処理を行って、各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルが発光される。
第10発明に係る発光強度調整方法は、ピーク波長が異なる複数の発光体を有し、各発光体の発光強度を調整する発光装置の発光強度調整方法であって、発光体又は発光体近傍の温度を計測し、計測した温度に基づいて各発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御することを特徴とする。
第10発明にあっては、発光体又は発光体近傍の温度を計測し、計測された温度に基づいて各発光体の発光強度を制御する。これにより、環境温度が変化することによって各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルが発光される。
第11発明に係る液晶表示装置は、液晶パネルと、該液晶パネルの背面に配置され、3原色のうちの少なくとも1つにピーク波長が異なる複数の発光体を有する発光装置とを備える液晶表示装置であって、各発光体のピーク波長を取得するピーク波長取得手段と、該ピーク波長取得手段によって取得された各発光体のピーク波長に基づいて各発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御する発光強度制御手段とを備えることを特徴とする。
第11発明にあっては、3原色のうちの少なくとも1つにピーク波長が異なる複数の発光体のピーク波長を取得し、取得された各発光体のピーク波長に基づいて各発光体の発光強度を制御して、一定ピーク波長の発光スペクトルを発光させる。これにより、各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、色味が変化してしまう虞はない。
第12発明に係る液晶表示装置は、第11発明において、前記スペクトル取得手段は着脱可能になしてあることを特徴とする。
第12発明にあっては、各発光体のピーク波長を取得するためのスペクトル取得手段が着脱可能であることにより、各発光体のピーク波長を取得する場合にスペクトル取得手段を装着すればよく、不要の場合は装着する必要はない。
第13発明に係る液晶表示装置は、液晶パネルと、該液晶パネルの背面に配置され、3原色のうちの少なくとも1つにピーク波長が異なる複数の発光体を有する発光装置とを備える液晶表示装置であって、前記発光体又は発光体近傍の温度を計測する温度計測手段と、該温度計測手段が計測した温度に基づいて各発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御する発光強度制御手段とを備えることを特徴とする。
第13発明にあっては、3原色のうちの少なくとも1つにピーク波長が異なる複数の発光体を備えており、発光体又は発光体近傍の温度を計測し、計測された温度に基づいて各発光体の発光強度を制御して、一定ピーク波長の発光スペクトルを発光させる。これにより、各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、色味が変化してしまう虞はない。
本発明によれば、ピーク波長が異なる複数の発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御することにより、各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルで発光させることができる。例えば、少なくとも3原色で発光する場合に、3原色のうちの少なくとも1つにピーク波長が異なる複数の発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御するようにすることで、各色を一定ピーク波長の発光スペクトルで発光させることができることから、色再現性に優れた発光装置とすることができる。
本発明によれば、各発光体のピーク波長を取得し、取得された各発光体のピーク波長とピーク波長の目標値(所定値)とに基づいて各発光体の発光強度を制御することにより、各発光体のピーク波長に基づくフィードバック処理を行って、各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルで発光させることができる。また、各発光体のピーク波長と合成スペクトルのピーク波長の目標値(所定値)との差分値を算出し、算出された差分値に基づいて各発光体の発光強度を制御するようにすれば、差分値が小さい発光体の発光強度を差分値が大きい発光体の発光強度より高くすることにより、差分値が小さい発光体の合成スペクトルへの寄与率を高めることができることから、各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルで発光させることができる。さらに、各発光体のピーク波長及び合成スペクトルのピーク波長を取得し、取得された各発光体のピーク波長と合成スペクトルのピーク波長との第1差分値と、合成スペクトルのピーク波長と合成スペクトルのピーク波長の目標値(所定値)との第2差分値とを算出し、算出された第1差分値及び第2差分値に基づいて各発光体の発光強度を制御するようにすれば、第2差分値が小さくなるように、各発光体の発光強度の調整を繰り返すことで第2差分値を収束させ、第2差分値が収束した状態で各発光体を発光させることにより、各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、確実に一定ピーク波長の発光スペクトルで発光させることができる。
本発明によれば、発光体又は発光体近傍の温度を計測し、計測された温度に基づいて各発光体の発光強度を制御することにより、環境温度が変化することによって各発光体のスペクトルのピーク波長が変動した場合であっても、一定ピーク波長の発光スペクトルで発光させることができる。また、計測された温度における合成スペクトルのピーク波長が合成スペクトルのピーク波長の目標値(所定値)となる各発光体の発光強度の情報を予め用意しておき、環境温度が変化した場合であっても、その環境温度における各発光体の発光強度の情報を読み出し、その発光強度で各発光体を発光するようにすることで、合成スペクトルのピーク波長が所定値となり、処理手順を簡略化することができる。
本発明によれば、出射光の輝度及び/又は色度の設定値を受け付けるとともに、スペクトルを計測し、計測された分光スペクトルに基づいて輝度及び/又は色度を算出し、算出された輝度及び/又は色度と受け付けた輝度及び/又は色度の設定値との差分値を算出し、算出された差分値に基づいて各発光体の発光強度の比率を保持した状態で各発光体の発光強度をさらに制御することにより、各色のスペクトルの強度を調整して、受け付けた輝度及び/又は色度の設定値で発光させることができる等、優れた効果を奏する。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1に係る発光装置の構成例を示すブロック図である。
本発明の実施形態1に係る発光装置1は、制御部10、発光部20、駆動部30、記憶部40、入力部50、スペクトルセンサ60などを備えている。制御部10は、目標分光スペクトル演算部10a、分光スペクトル差分演算部10b、LED出力演算部10cとして機能するマイコンなどの電子回路から構成され、ハードウェア的に種々の処理を実行する。なお、制御部10がROM及びRAMを備えるCPUで構成され、目標分光スペクトル演算部10a、分光スペクトル差分演算部10b、LED出力演算部10cと同等のソフトウェアのプログラムを予めROMに格納しておき、格納されたプログラムに従って種々のソフトウェア的機能を実行するようにしてもよい。
発光部20は、ピーク波長が異なる赤色系の第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色系の緑色LED22、青色系の青色LED23から構成される。例えば、第1赤色LED21aのピーク波長は、図2の破線に示すように25℃の環境下で621nm、図3の破線に示すように80℃の環境下で625nmである。一方、第2赤色LED21bのピーク波長は、図2の一点鎖線に示すように25℃の環境下で629nm、図3の一点鎖線に示すように80℃の環境下で633nmである。このように、LEDは、環境温度によってピーク波長が変動する特性を有している。
入力部50には発光装置1の輝度及び色度を設定するための輝度・色度設定信号が入力され、入力された輝度・色度設定信号は制御部10へ与えられる。スペクトルセンサ60は、例えば、発光部20の発光面に配設され、発光部20からの出射光を分光して、出射光の波長に対する強度の情報(以下、分光スペクトル情報)を取得して制御部10へ与える。
記憶部40は、ソフト的に書き換え可能なデバイスであり、第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bの合成スペクトル、緑色LED22のスペクトル、及び青色LED23のスペクトルを特定するリファレンス分光スペクトル情報40aと、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとの合成スペクトルが所定値となるようなPWM出力比率、入力部50に入力された輝度・色度設定信号によって指定される輝度及び色度となるような第1赤色LED21a、第2赤色LED21b、緑色LED22のスペクトル、及び青色LED23のPWM出力比率40bとを記憶するためのものである。なお、記憶部40は、リファレンス分光スペクトル情報40a及びPWM出力比率40bを適宜更新して記憶する機能を有しており、例えば、工場でリファレンス分光スペクトル情報40aは更新され、所定時間毎に、又は使用者の指示に基づいて、自動的にPWM出力比率40bが更新される。なお、各LEDのスペクトルは、使用することによって変わってしまう虞があることから、所定時間毎に、又は使用者の指示に基づいて、リファレンス分光スペクトル情報40aを更新するようにしてもよい。
制御部10は、目標分光スペクトル演算部10a、分光スペクトル差分演算部10b、LED出力演算部10cから構成され、入力部50から与えられた輝度・色度設定信号とスペクトルセンサ60から与えられた分光スペクトル情報とに基づいて、演算処理などの各種の制御がなされて、各LEDの発光強度を決定する制御信号を生成して駆動部30へ与える。
駆動部30は、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22、及び青色LED23を駆動するための第1赤色LED駆動回路31a,第2赤色LED駆動回路31b、緑色LED駆動回路32、及び青色LED駆動回路33から構成され、制御部10から与えられた制御信号に基づいて、発光部20(第1赤色LED,第2赤色LED、緑色LED、及び青色LED)を駆動して発光させる。
本発明において、制御部10は、環境温度が変化した場合であっても、赤色系のピーク波長が所定値(ここでは626nm)となるように、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとの発光比率を決定する。例えば、図2に示すように、25℃の環境下では、第1赤色LED21a、第2赤色LED21bのピーク波長はそれぞれ621nm(破線)、629nm(一点鎖線)であることから、第2赤色LED21bの発光比率を第1赤色LED21aの発光比率より高めることにより、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとの合成スペクトルのピーク波長を626nmとする(実線)。
一方、図3に示すように、80℃の環境下では、第1赤色LED21a、第2赤色LED21bのピーク波長がドリフトしてしまい、それぞれ625nm(破線)、633nm(一点鎖線)となることから、第1赤色LED21aの発光比率を第2赤色LED21bの発光比率より高めることにより、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとの合成スペクトルのピーク波長を626nmとする(実線)。
つまり、本実施形態では、ピーク波長が異なる複数種類の同色系のLEDを用い、環境温度が変化した場合であっても、環境温度の変化に伴って変化する各LEDのピーク波長を計測し、各LEDのピーク波長に基づいて各LEDの発光比率を調整することによって、各LEDのスペクトルを合成した合成スペクトルのピーク波長を目標値に近づけ、常に略同一のピーク波長を持つ発光装置を提供することにある。
より具体的には、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bの発光比率を適宜設定(例えば、第1赤色LED,第2赤色LEDのPWM出力値を最大に設定)して第1赤色LED21a,第2赤色LED21bを個別に発光させる。そして、スペクトルセンサ60にて第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのスペクトルを計測し、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのピーク波長を取得する。ここで、スペクトルの計測は工場にて行うようにしておく。また、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのいずれのピーク波長が大きいかを予め決めておくことで、スペクトルを計測する必要はない。
また、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとを同時に発光させ、第1赤色LED21aのスペクトルと第2赤色LED21bのスペクトルとの合成スペクトルを計測し、合成スペクトルの合成ピーク波長を取得する。
そして、分光スペクトル差分演算部10bにて、合成スペクトルの合成ピーク波長と目標とするピーク波長(ピーク波長目標値)との差分値とを算出し、LED出力演算部10cは、差分値が小さくなるように第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率を変更するフィードバック処理を行う。このフィードバック処理を繰り返すことによって、差分値を小さくすること(差分値=0が理想)ができ、赤色系のピーク波長を目標値に近づけることができる。もちろん、本例では、説明を簡略化するために、赤色系のLEDのみに第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとを用いた場合について説明するが、赤色系のLEDが3つ以上から構成されていてよいし、緑色系のLED及び/又は青色系のLEDが2つ以上から構成されていてもよいことは言うまでもない。
フィードバック処理としては、第1赤色LED21aのピーク波長が第2赤色LED21bのピーク波長より短いとすると、合成スペクトルのピーク波長が目標値より長い場合、すなわち差分値が正の場合には、合成スペクトルのピーク波長を短波長側にシフトすべく、第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bのうちのピーク波長の短い方の第1赤色LEDのPWM出力値を増加させるとともに、ピーク波長の長い方の第2赤色LEDのPWM出力値を減少させる。
つまり、発光比率(第1赤色LED21aのPWM出力値/(第1赤色LED21aのPWM出力値+第2赤色LED21bのPWM出力値))を高める。逆に、合成スペクトルの波長が目標値より短い場合、すなわち差分値が負の場合には、合成スペクトルのピーク波長を長波長側にシフトすべく、第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bのうちのピーク波長の長い方の第2赤色LED21bのPWM出力値を増加させるとともに、ピーク波長の短い方の第1赤色LED21aのPWM出力値を減少させる。つまり、発光比率を低くする。このようにして、差分値が小さくなるように、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率の調整を繰り返すことになって、差分値が収束(理想は0)する。そして、差分値が収束した状態におけるPWM出力比率を記憶部40に記憶する。
また、制御部10は、上述したように環境温度が変化した場合であっても、赤色系のピーク波長が所定値となるように第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率を制御するとともに、入力部50に入力された輝度・色度設定信号に基づいて、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率を保持した状態で、第1赤色LED21a、第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23のPWM出力値を変更する。
より具体的には、スペクトルセンサ60にて、図4に示すように、第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bの合成スペクトル(実線)、緑色LED22のスペクトル(破線)、及び青色LED23のスペクトル(一点鎖線)からなる合成スペクトルを計測して、リファレンス分光スペクトル情報40aとして記憶部40に記憶する。なお、リファレンス分光スペクトル情報40aの記憶は工場にて行われる。分光スペクトル差分演算部10bは、各スペクトルに基づいて輝度及び色度を算出し、算出された輝度及び色度と入力部50にて入力された輝度・色度設定信号に基づく輝度及び色度の設定値との差分値を算出する。そして、LED出力演算部10cは、算出された差分値に基づいて、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率を保持した状態で、第1赤色LED21a、第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23のPWM出力値を変更する。
リファレンス分光スペクトル情報40aは、図5に示すように、第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bの合成スペクトル、緑色LED22のスペクトル、及び青色LED23のスペクトルの各波長に対する発光強度を示すものであり、このリファレンス分光スペクトル情報40aに基づいて、輝度・色度設定信号によって指定された輝度及び色度となるように、第1赤色LED21a、第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23のPWM出力値をさらに変更する。
つまり、目標分光スペクトル演算部10aは、輝度・色度設定信号によって指定された輝度及び色度の設定値からCIE1931表色系でのXYZ三刺激値(以下、XYZ値という)を算出するとともに、リファレンス分光スペクトル情報40aを記憶部40から読み出し、算出したXYZ設定値に基づいて目標とする赤色、緑色及び青色の分光スペクトルの理想ピーク強度を算出し、LED出力演算部10cが、理想ピーク強度となるように、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのPWM出力比率を保持した状態で、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23のPWM出力値を変更する。そして、各LEDのPWM出力値に基づいて、各LEDを駆動する制御信号を駆動部30へ出力することにより、入力された輝度・色度設定信号にて指示された輝度及び色度の光が発光部20から発光される。
次に、本発明の実施形態1に係る発光装置1の発光強度調整方法をフローチャートを用いて説明する。
本発明の実施形態1に係る発光装置1の発光強度調整方法は、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとの発光比率を調整して、第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bの合成スペクトルのピーク波長を所定値に近づける第1の処理手順と、第1の処理手順によって調整された第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとの発光比率を保持した状態で、第1赤色LED21a、第2赤色LED21b、緑色LED22、及び青色LED23の発光強度をさらに調整して、目標の輝度及び色度に近づける第2の処理手順とを含んでいる。
図6は本発明の実施形態1に係る発光装置の発光強度調整方法の第1の処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、制御部10は、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのPWM出力値を最大に設定し(ステップS1)、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bをそれぞれ個別に発光させ、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bの分光スペクトルをスペクトルセンサ60にて個別に計測して、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのピーク波長λ1,λ2を取得する(ステップS2)。スペクトルセンサ60からは、適宜設定された波長毎の発光強度が出力されるので、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのスペクトルのうちの発光強度がもっとも高い波長をピーク波長λ1,λ2とする。以下、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bを識別するためλ1<λ2であるとし、また、赤色系の合成ピーク波長を目標値とする(後述する差分値を0とする)場合について説明する。なお、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのいずれのピーク波長が大きいかを予め決めておくようにすれば、S2の処理は不要であるが、各LEDのピーク波長は、使用することによって変位する虞があるため、発光強度を調整する毎に、ピーク波長λ1,λ2を取得するようにすることも可能である。
次に、第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bを同時に発光させ、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとの合成スペクトルをスペクトルセンサ60にて計測して、合成スペクトルの合成ピーク波長λを取得する(ステップS3)。スペクトルセンサ60からは、適宜設定された波長毎の発光強度が出力されるので、第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bの合成スペクトルのうちの発光強度がもっとも高い波長を合成ピーク波長λとする。
そして、制御部10は、合成ピーク波長λとピーク波長目標値λTとの差分値Δλ(λ−λT)を算出する(ステップS4)。なお、ピーク波長目標値λTは、予め発光装置1の固有値として記憶部40に記憶されているものとする。もちろん、ピーク波長目標値λTが直接的に受け付けられるようにしてもよい。
そして、S4にて算出された差分値Δλが正であるか否かを判定する(ステップS5)。S5において、差分値Δλが正であると判定された場合(S5:YES)、すなわち、合成ピーク波長λがピーク波長目標値λTより長いと判定された場合は、合成ピーク波長λを短波長方向にシフトさせる必要があるので、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのピーク波長λ1,λ2のうちのピーク波長の短い第1赤色LED21aのPWM出力値を増加させ、ピーク波長の長い第2赤色LED22bのPWM出力値を減少させるべく、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのPWM出力比率を変更し(ステップS6)、ステップS3へ移行する。
一方S5において、差分値Δλが正でないと判定された場合(S5:NO)、すなわち、合成ピーク波長λがピーク波長目標値λTより長くはないと判定された場合は、差分値Δλが負であるか否かを判定する(ステップS7)。S7において、差分値Δλが負であると判定された場合(S7:YES)、すなわち、合成ピーク波長λがピーク波長目標値λTより短いと判定された場合は、合成ピーク波長λを長波長方向にシフトさせる必要があるので、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのピーク波長λ1,λ2のうちのピーク波長の長い第2赤色LED21bのPWM出力値を増加させ、ピーク波長の短い第1赤色LED21aのPWM出力値を減少させるべく、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのPWM出力比率を変更し(ステップS8)、ステップS3へ移行する。
一方S7において、差分値Δλが負でないと判定された場合(S7:NO)は、この第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのPWM出力比率を保持すれば、合成ピーク波長λをピーク波長目標値λTと同一にすることができる、つまり、ピーク波長目標値λTとなる第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのPWM出力比率が決定されたことになるので、このときのPWM出力比率を記憶部40に記憶する(ステップS9)。このようにして、環境温度が変化した場合であっても、赤色系のピーク波長が所定値となるように、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとの発光比率を決定する。したがって、環境温度が変化した場合であっても、常に一定ピーク波長の赤色系のスペクトルが発光される。
図7は本発明の実施形態1に係る発光装置の発光強度調整方法の第2の処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、発光装置1は、輝度・色度設定信号が入力部50に入力されることによって、輝度及び色度の設定値を受け付ける(ステップS11)。なお、輝度及び色度の設定値は、その数値自体を使用者によって直接的に入力されることによって受け付けられるようにしてもよい。
そして、制御部10は、S11にて受け付けた輝度及び色度の設定値からXYZ設定値を算出する(ステップS12)。このように、本例では、一旦、輝度及び色度の情報をXYZ情報に変換するようにする。次に、制御部10は、記憶部40からリファレンス分光スペクトル情報40aを読み出し、S12にて算出したXYZ設定値に基づいて、目標とする赤色、緑色及び青色の分光スペクトルの理想ピーク強度IR,IG,IBを算出する(ステップS13)。また、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23の合成スペクトルの分光スペクトルをスペクトルセンサ60にて計測し、計測した合成スペクトルの赤色、緑色及び青色の分光スペクトルのピーク強度IR1,IG1,IB1を算出する(ステップS14)。
次に、制御部10は、合成スペクトルのピーク強度IR1,IG1,IB1と理想ピーク強度IR,IG,IBとの差分値を算出する(ステップS15)。そして、差分値が0であるか否かを判定し(ステップS16)、差分値が0であると判定された場合(S16:YES)、輝度及び色度が設定値となったと判断して処理を終了する。一方、差分値が0でないと判定された場合(S16:NO)、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのPWM出力比率を保持した状態で、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b,緑色LED22及び青色LED23のPWM出力値を変更し(ステップS17)、S13へ移行して、変更したPWM出力値での分光スペクトルを再度計測する。第1の処理手順と第2の処理手順は、所定時間毎に又は使用者の指示に基づいて行われる。このように、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b,緑色LED22及び青色LED23のPWM出力値をさらに変更して、受け付けた輝度及び色度のスペクトルで発光する。また、第2の処理手順では、第1の処理手順にて決定した第1赤色LED21a,第2赤色LED21bの発光比率を保持することから、環境温度が変化した場合であっても、赤色系のピーク波長が所定値となり、常に一定の輝度及び色度で発光することができる。
(実施形態2)
図8は本発明の実施形態2に係る発光装置の構成例を示すブロック図である。
本発明の実施形態2に係る発光装置2は、制御部11、発光部20、駆動部30、記憶部41、入力部50、カラーセンサ61、温度センサ62などを備えている。制御部11は、目標XYZ演算部11a、XYZ差分演算部11b、LED出力演算部11cとして機能するマイコンなどの電子回路から構成され、ハードウェア的に種々の処理を実行する。なお、制御部11がROM及びRAMを備えるCPUで構成され、目標XYZ演算部11a、XYZ差分演算部11b、LED出力演算部11cと同等のソフトウェアのプログラムを予めROMに格納しておき、格納されたプログラムに従って種々のソフトウェア的機能を実行するようにしてもよい。
カラーセンサ61は、例えば、発光部20の発光面に配設され、発光部20からの出射光から、赤色、緑色及び青色の発光強度を取得して制御部11へ与える。温度センサ62は、発光部20又は発光部20近傍の温度を計測するものであって適宜の位置に配設される。
記憶部41は、ソフト的に書き換え可能なデバイスであり、所定の発光環境温度における第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22、及び青色LED23のXYZ値を特定するリファレンスXYZ情報41aと、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bの環境温度の変化に伴うXYZ値の変化率を特定するXYZ温度変化率情報41bと、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとの合成スペクトルが所定値となるようなPWM出力比率、入力部50に入力された輝度・色度設定信号によって指定される輝度及び色度となるような第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23のPWM出力比率41cとを記憶するためのものである。なお、記憶部41は、PWM出力比率41cを適宜更新して記憶する機能を有しており、例えば、所定時間毎に、又は使用者の指示に基づいて、自動的にPWM出力比率41cが更新される。
制御部11は、目標XYZ演算部11a、XYZ差分演算部11b、LED出力演算部11cから構成され、入力部50から与えられた輝度・色度設定信号とカラーセンサ61及び温度センンサ62から与えられた各種の情報とに基づいて、演算処理などの各種の制御がなされて、各LEDの発光強度を決定する制御信号を生成して駆動部30へ与える。
本実施形態では、ピーク波長が異なる複数種類の同色系のLEDを用い、環境温度が変化した場合であっても、環境温度を測定するとともに、環境温度の変化に伴って変化する各LEDの発光強度を計測し、予め求めて記憶部41に記憶されているリファレンスXYZ情報41a及びXYZ温度変化率情報41bに基づいて各LEDの発光比率を調整することによって、各LEDのスペクトルを合成した合成スペクトルのピーク波長を目標値に近づけ、常に略同一のピーク波長を持つ発光装置を提供することにある。
より具体的には、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bの発光比率を適宜設定(例えば、第1赤色LED,第2赤色LEDのPWM出力値を最大に設定)して第1赤色LED21a,第2赤色LED21bを発光させる。そして、適宜時間が経過した後に、温度センサ62にて環境温度を計測するとともに、カラーセンサ61にて第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23を個別に発光させ、発光強度を計測し、XYZ情報に変換して記憶部41にリファレンスXYZ情報41aとして記憶する。リファレンスXYZ情報41aは、図9に示すように、所定の発光環境温度における第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22、及び青色LED23のXYZ値を特定するものである。
また、異なる温度環境下での第1赤色LED21a,第2赤色LED21bの発光強度をカラーセンサ61にて計測し、XYZ情報にそれぞれ変換して、環境温度の変化に伴うXYZ値の変化率を算出してXYZ温度変化率情報41bとして記憶する。XYZ温度変化率情報41bは、図10に示すように、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bの環境温度の変化に伴うXYZ値の変化率を特定するものである。
そして、XYZ差分演算部11bにて、合成ピーク波長となるXYZ値と、目標とするピーク波長となるXYZ目標値との差分値を算出し、LED出力演算部11cは、算出された差分値が小さくなるように第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率を変更するフィードバック処理を行う。このようにして、差分値が小さくなるように、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率の調整を繰り返すことになって、差分値が収束(理想は0)する。そして、差分値が収束した状態におけるPWM出力比率を記憶部41に記憶する。
また、制御部11は、上述したように環境温度が変化した場合であっても、赤色系のピーク波長が所定値を示すXYZ値となるように第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率を制御するとともに、入力部50に入力された輝度・色度設定信号に基づいて、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率を保持した状態で、第1赤色LED21a、第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23のPWM出力値を変更する。
より具体的には、カラーセンサ61にて第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bの合成スペクトル、緑色LED22、及び青色LED23の発光強度を計測し、各発光強度、リファレンスXYZ情報41a及びXYZ温度変化率情報41bに基づいて、第1赤色LED21a、第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23の合成スペクトルのXYZ値を算出する。そして、XYZ差分演算部11bは、合成スペクトルのXYZ値と、輝度・色度設定信号に基づくXYZ目標値との差分値を算出する。そして、LED出力演算部11cは、算出された差分値に基づいて、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率を保持した状態で、第1赤色LED21a、第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23のPWM出力値を変更する。
次に、本発明の実施形態2に係る発光装置2の発光強度調整方法をフローチャートを用いて説明する。
本発明の実施形態2に係る発光装置2の発光強度調整方法は、第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bのXYZ温度変化率情報を記憶部に記憶させる第1の処理手順と、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとの発光比率を調整して、第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bの合成スペクトルのピーク波長を所定値に近づける第2の処理手順と、第2の処理手順によって調整された第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとの発光比率を保持した状態で、第1赤色LED21a、第2赤色LED21b、緑色LED22、及び青色LED23の発光強度をさらに調整して、目標の輝度及び色度に近づける第3の処理手順とを含んでいる。なお、一般的に、第1の処理手順は発光装置2の製造者側、すなわち製造工程で処理され、第2の処理手順及び第3の処理手順は発光装置の使用者側で処理されるものである。
図11は本発明の実施形態2に係る発光装置の発光強度調整方法の第1の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、第1の処理手順は、例えば、発光装置2を温度制御可能な恒温槽に配置した状態で行う。
まず、恒温槽内の温度を第1温度に設定した後、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23のPWM出力値を最大に設定し(ステップS21)、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23を発光させる。各LEDの発光によって環境温度が変化するため、環境温度が収束するまで待機する。そして、温度センサ62にて発光部20の環境温度(第1発光環境温度T1)を測定する(ステップS22)。
また、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23をそれぞれ個別に発光させ、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23の発光強度をカラーセンサ61にて個別に計測して、計測された発光強度に基づいてXYZ値X1,Y1,Z1に変換する(ステップS23)。そして、S23にて変換したXYZ値X1,Y1,Z1と、そのときの発光部20の第1発光環境温度T1をリファレンスXYZ情報41aとして記憶部41に記憶する(ステップS24)。
次に、上述した環境温度とは異なる温度にて同様の処理を行う。例えば、恒温槽内の温度を第1温度とは異なる第2温度に設定した後、環境温度が収束するまで待機する。そして、温度センサ62にて発光部20の環境温度(第2発光環境温度T2)を測定する(ステップS25)。また、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23をそれぞれ個別に発光させ、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23の発光強度をカラーセンサ61にて個別に計測して、計測された発光強度に基づいてXYZ値X2,Y2,Z2に変換する(ステップS26)。
そして、S23にて変換されたXYZ値X1,Y1,Z1、S26にて変換されたXYZ値X2,Y2,Z2、及び環境温度の変化量(T2−T1)を式(1),式(2),式(3)に代入して、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのXYZ温度変化率情報ΔX,ΔY,ΔZを算出し、XYZ温度変化率情報41bとして記憶部41に記憶する(ステップS27)。このようにして、環境温度が変化した場合のXYZ温度変化率情報41bを予め求めて記憶部41に記憶しておく。
ΔX=(X2−X1)/(T2−T1)…式(1)
ΔY=(Y2−Y1)/(T2−T1)…式(2)
ΔZ=(Z2−Z1)/(T2−T1)…式(3)
ここでは2点の補間で計算する方法を例示したが、テーブルなどを用いてテーブルのデータが存在しない区間を補間で求める方法を用いることも可能である。
図12及び図13は本発明の実施形態2に係る発光装置の発光強度調整方法の第2の処理手順及び第3の処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、温度センサ62にて発光部20の環境温度(発光環境温度T)を測定するとともに(ステップS31)、発光環境温度Tにおける第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23の発光強度をカラーセンサ61にて計測する(ステップS32)。
そして、記憶部41に記憶されたリファレンスXYZ情報41a及びXYZ温度変化率情報41bを読み出し、S32にて計測された発光強度のうちの第1赤色LED21a,第2赤色LED21bの発光強度と、読み出したリファレンスXYZ情報41a及びXYZ温度変化率情報41bとに基づいて、第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bの合成スペクトルのXYZ値X,Y,Zを算出する(ステップS33)。
次に、制御部11は、合成スペクトルのXYZ値X,Y,ZとXYZの目標値(赤色スペクトルの目標値)との差分値を算出する(ステップS34)。なお、XYZの目標値は、予め発光装置2の固有値として記憶部41に記憶されているものとする。もちろん、XYZの目標値が直接的に受け付けられるようにしてもよい。
そして、差分値が0であるか否かを判定し(ステップS35)、差分値が0であると判定された場合(S35:YES)、赤色スペクトルが目標値となったと判断する。なお、差分値が0であると判定された場合の第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのPWM出力比率は記憶部41に記憶される。一方、差分値が0でないと判定された場合(S35:NO)、第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bのPWM出力値を変更し(ステップS36)、S32へ移行して、変更したPWM出力値での発光強度を再度計測する。このように、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのPWM出力値を、差分値に応じて増加又は減少させるフィードバック処理を繰り返すことによって差分値を収束させ、収束したPWM出力値の比率をPWM出力比率41cとして記憶する。以上、S31〜S36の処理が、第1赤色LED21a及び第2赤色LED21bの合成スペクトルのピーク波長を所定値に近づける第2の処理に相当する。つまり、ピーク波長が所定値となるように赤色スペクトルの目標値を設定するようにしておけば、環境温度が変化した場合であっても、赤色系の合成スペクトルのXYZ値X,Y,Zが赤色スペクトルの目標値、すなわち、合成スペクトルのピーク波長を所定値に近づけることができる。したがって、環境温度が変化した場合であっても、常に一定ピーク波長の赤色系のスペクトルが発光される。
次に、発光装置2は、輝度・色度設定信号が入力部50に入力されることによって、輝度及び色度の設定値を受け付ける(ステップS37)。なお、輝度及び色度の設定値は、その数値自体を使用者によって直接的に入力されることによって受け付けられるようにしてもよい。
そして、制御部11は、S37にて受け付けた輝度及び色度の設定値からXYZ設定値を算出する(ステップS38)。このように、本例では、一旦、輝度及び色度の情報をXYZ情報に変換するようにする。また、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23の発光強度をカラーセンサ61にて計測する(ステップS39)。
そして、記憶部41に記憶されたリファレンスXYZ情報41a及びXYZ温度変化率情報41bを読み出し、S39にて計測された第1赤色LED21a,第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23の発光強度と、読み出したリファレンスXYZ情報41a及びXYZ温度変化率情報41bとに基づいて、第1赤色LED21a、第2赤色LED21b、緑色LED22及び青色LED23の合成スペクトルのXYZ値X,Y,Zを算出する(ステップS40)。
次に、制御部11は、合成スペクトルのXYZ値X,Y,ZとXYZ設定値(全スペクトルの目標値)との差分値を算出する(ステップS41)。そして、差分値が0であるか否かを判定し(ステップS42)、差分値が0であると判定された場合(S42:YES)、輝度及び色度が設定値となったと判断して処理を終了する。一方、差分値が0でないと判定された場合(S42:NO)、第1赤色LED21a,第2赤色LED21bのPWM出力比率を保持した状態で、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b,緑色LED22及び青色LED23のPWM出力値を変更し(ステップS43)、S39へ移行して、変更したPWM出力値での発光強度を再度計測する。以上、S37〜S43の処理が、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとの発光比率を保持した状態で、第1赤色LED21a、第2赤色LED21b、緑色LED22、及び青色LED23の発光強度をさらに調整して、目標の輝度及び色度に近づける第3の処理に相当する。第2の処理手順と第3の処理手順は、所定時間毎に又は使用者の指示に基づいて行われる。このようにして、第1赤色LED21a,第2赤色LED21b,緑色LED22及び青色LED23のPWM出力値をさらに変更して、受け付けた輝度及び色度のスペクトルで発光する。また、第3の処理手順では、第2の処理手順にて決定した第1赤色LED21a,第2赤色LED21bの発光比率を保持することから、環境温度が変化した場合であっても、赤色系のピーク波長が所定値となり、常に一定の輝度及び色度で発光することができる。
なお、本実施形態では、第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率を変更するフィードバック処理を行って、赤色系の合成スペクトルのピーク波長が目標のピーク波長とする形態について説明したが、発光環境温度に対して、赤色系の合成スペクトルのピーク波長が目標のピーク波長となる第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率を特定するPWM出力比率情報テーブル(図14)を記憶部41に記憶しておいてもよい。例えば、発光装置2の製造者側、すなわち製造工程で、発光装置2を複数の環境温度で、上述したフィードバック処理を行い、赤色系の合成スペクトルのピーク波長が目標のピーク波長となる第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率を求めて、PWM出力比率情報テーブルとして記憶しておく。このようにすれば、環境温度が変化した場合であっても、温度センサ62にて計測した温度における第1赤色LED21aと第2赤色LED21bとのPWM出力比率をPWM出力比率情報テーブルから抽出することによって、赤色系のピーク波長が所定値となり、処理手順を簡略化することができる。
(実施形態3)
図15は本発明の実施形態3に係る液晶表示装置の構成例を示す斜視図である。
本発明の実施形態3に係る液晶表示装置5は、液晶パネル90及びバックライトとして機能する発光装置1(2)から構成される。発光装置1(2)は、実施形態1又は実施形態2にて説明した発光装置であり、液晶パネル90の背面に配置される。
液晶パネル90は、一対のガラス基板が対向配置され、その間隙内に液晶物質である液晶層が形成された構成を有し、一方のガラス基板には複数の画素電極と、画素電極のそれぞれにドレインを接続したTFTとが、他方のガラス基板には共通電極が形成されている。TFTのゲート及びソースは、図示しない液晶駆動部(ゲートドライバ及びソースドライバ)に接続される。発光装置1(2)の発光部20から発光された出射光は、液晶パネル90に入射し、透過率が調整され、表示画面91から出射されることによって映像が表示される。このように、発光装置1(2)を液晶表示装置5のバックライトに用いることにより色再現性が向上する。また、ホワイトバランス(白色の色度)を調整すること、色バランスを変えて演色効果を付与することが可能である。
(実施形態4)
図16は本発明の実施形態4に係る液晶表示装置の構成例を示すブロック図である。
本発明の実施形態4に係る液晶表示装置6は、制御部10、発光部20、駆動部30、記憶部40、入力部50、スペクトルセンサ60、液晶パネル90などを備えている。制御部10は、実施形態1にて説明した目標分光スペクトル演算部10a、分光スペクトル差分演算部10b、LED出力演算部10cに加えて、液晶パネル90を駆動するための液晶駆動部10dから構成される。
また、入力部50には、輝度・色度設定信号に加えて映像信号が入力され、入力された映像信号は制御部10へ与えられる。液晶駆動部10dは、主としてゲートドライバとソースドライバとから構成されており、入力された映像信号に基づいて液晶パネル90を駆動する。このように、液晶表示装置5は、入力部50に入力された映像信号に基づいて、液晶パネル90の表示画面91に映像を表示する機能を有する。
スペクトルセンサ60は、着脱可能になしてあり、液晶パネル90の表示画面に配置される。その他の構成及び各部によって処理される処理手順は実施形態1と同様であるので、対応する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。このように、発光装置1と同等の構成で液晶表示装置6を構成することにより、液晶表示装置6の色再現性が向上する。また、ホワイトバランス(白色の色度)を調整すること、色バランスを変えて演色効果を付与することが可能である。
なお、本実施形態では、実施形態1にて説明した発光装置1と同等の構成とすることにしたが、実施形態2にて説明した発光装置2と同等の構成としてもよいことはもちろんである。
本発明の実施形態1に係る発光装置の構成例を示すブロック図である。 25℃の環境下における第1赤色LED及び第2赤色LEDの各スペクトル、並びに合成スペクトルを示すグラフである。 80℃の環境下における第1赤色LED及び第2赤色LEDの各スペクトル、並びに合成スペクトルを示すグラフである。 第1赤色LED及び第2赤色LEDの合成スペクトル、緑色LEDのスペクトル、及び青色LEDのスペクトルを示すグラフである。 リファレンス分光スペクトル情報を示すテーブル図である。 本発明の実施形態1に係る発光装置の発光強度調整方法の第1の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る発光装置の発光強度調整方法の第2の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る発光装置の構成例を示すブロック図である。 リファレンスXYZ情報を示すテーブル図である。 XYZ温度変化率情報を示すテーブル図である。 本発明の実施形態2に係る発光装置の発光強度調整方法の第1の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る発光装置の発光強度調整方法の第2の処理手順及び第3の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る発光装置の発光強度調整方法の第2の処理手順及び第3の処理手順の一例を示すフローチャートである。 PWM出力比率情報テーブルの一例を示すテーブル図である。 本発明の実施形態3に係る液晶表示装置の構成例を示す斜視図である。 本発明の実施形態4に係る液晶表示装置の構成例を示すブロック図である。 発光スペクトルのドミナント波長ドリフトを説明するための説明図である。 ドミナント波長ドリフトの一例を示すテーブル図である。
符号の説明
1,2 発光装置
5,6 液晶表示装置
10,11 制御部
20 発光部
21a 第1赤色LED
21b 第2赤色LED
22 緑色LED
23 青色LED
30 駆動部
40,41 記憶部
50 入力部
60 スペクトルセンサ
61 カラーセンサ
62 温度センサ
90 液晶パネル

Claims (13)

  1. ピーク波長が異なる複数の発光体を有し、
    各発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御する発光強度制御手段を備えること
    を特徴とする発光装置。
  2. 少なくとも3原色で発光するように構成され
    前記3原色のうちの少なくとも1つにピーク波長が異なる複数の発光
    備えることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 各発光体のピーク波長を取得するピーク波長取得手段を備え、
    前記発光強度制御手段は、
    前記ピーク波長取得手段によって取得された各発光体のピーク波長及び前記所定値に基づいて各発光体の発光強度を制御するようにしてあること
    を特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記ピーク波長取得手段によって取得された各発光体のピーク波長と前記所定値との差分値を算出する算出手段を備え、
    前記発光強度制御手段は、
    前記算出手段によって算出された差分値に基づいて各発光体の発光強度を制御するようにしてあること
    を特徴とする請求項3に記載の発光装置。
  5. 各発光体のピーク波長及び合成スペクトルのピーク波長を取得するピーク波長取得手段と、
    該ピーク波長取得手段によって取得された各発光体のピーク波長と前記合成スペクトルのピーク波長との第1差分値と、前記ピーク波長取得手段によって取得された合成スペクトルのピーク波長と前記所定値との第2差分値とを算出する算出手段と
    を備え、
    前記発光強度制御手段は、
    前記算出手段によって算出された第1差分値及び第2差分値に基づいて各発光体の発光強度を制御するようにしてあること
    を特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  6. 前記発光体又は発光体近傍の温度を計測する温度計測手段を備え、
    前記発光強度制御手段は、
    前記温度計測手段によって計測された温度に基づいて各発光体の発光強度を制御するようにしてあること
    を特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  7. 前記発光体又は発光体近傍の温度を計測する温度計測手段と、
    該温度計測手段によって計測された温度における合成スペクトルのピーク波長が前記所定値となる各発光体の発光強度の情報が記憶された記憶部と
    を備え、
    前記発光強度制御手段は、
    前記記憶部に記憶されている情報に基づき、前記温度計測手段によって計測された温度に応じて各発光体の発光強度を制御するようにしてあること
    を特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  8. 出射光の輝度及び/又は色度の設定値を受け付ける受付手段と、
    出射光の分光スペクトルを計測するためのスペクトル計測手段と、
    該スペクトル計測手段によって計測された分光スペクトルに基づいて輝度及び/又は色度を算出する第2の算出手段と、
    該第2の算出手段によって算出された輝度及び/又は色度と前記受付手段にて受け付けた輝度及び/又は色度の設定値との差分値を算出する第3の算出手段と
    を備え、
    前記発光強度制御手段は、
    前記第3の算出手段によって算出された差分値に基づいて、各発光体の発光強度の比率を保持した状態で各発光体の発光強度をさらに制御するようにしてあること
    を特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれかに記載の発光装置。
  9. ピーク波長が異なる複数の発光体を有し、各発光体の発光強度を調整する発光装置の発光強度調整方法であって、
    各発光体のピーク波長を取得し、取得したピーク波長に基づいて各発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御すること
    を特徴とする発光強度調整方法。
  10. ピーク波長が異なる複数の発光体を有し、各発光体の発光強度を調整する発光装置の発光強度調整方法であって、
    発光体又は発光体近傍の温度を計測し、計測した温度に基づいて各発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御すること
    を特徴とする発光強度調整方法。
  11. 液晶パネルと、該液晶パネルの背面に配置され、3原色のうちの少なくとも1つにピーク波長が異なる複数の発光体を有する発光装置とを備える液晶表示装置であって、
    各発光体のピーク波長を取得するピーク波長取得手段と、
    該ピーク波長取得手段によって取得された各発光体のピーク波長に基づいて各発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御する発光強度制御手段と
    を備えることを特徴とする液晶表示装置。
  12. 前記スペクトル取得手段は着脱可能になしてあること
    を特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置。
  13. 液晶パネルと、該液晶パネルの背面に配置され、3原色のうちの少なくとも1つにピーク波長が異なる複数の発光体を有する発光装置とを備える液晶表示装置であって、
    前記発光体又は発光体近傍の温度を計測する温度計測手段と、
    該温度計測手段が計測した温度に基づいて各発光体の発光強度を各別に調整して合成スペクトルのピーク波長が所定値となるように制御する発光強度制御手段と
    を備えることを特徴とする液晶表示装置。
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