JP4285594B2 - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくはタイヤ荷重耐久性能と操縦安定性能を向上させた重荷重用空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空気入りタイヤの骨格を構成するタイヤケーシングは、図8を代表例として示すように、ベルト層9およびカーカス層11がトレッド部2から左右両側のサイド部3を経てビード部4に至るように配置され、カーカス層両端部11eをそれぞれビードコア6の周りにタイヤ内側から外側にビードフィラー7を包み込むように巻き上げ、ビード部補強層12を更にカーカス外側に配置して構成されていた。
【0003】
したがって、タイヤケーシングが上記のように構成されていることにより、カーカス層両端部11eやタイヤ外側ビード補強層端部12eに次のような諸問題を生じていた。
まず、タイヤをインフレートさせると内圧によりビードコア6まわりにカーカス層11が回転するように内側に引張られるため、カーカス層両端部11eやタイヤ外側ビード補強層端部12eに図中の矢印(図中T→)で示す方向に引っ張り応力を生じる。
【0004】
また、タイヤの接地領域ではタイヤに極端に大きい負荷が加わると同じくカーカス層両端部11eやタイヤ外側ビード補強層端部12eには、図中に矢印(図中B→)で示す方向に曲げられることにより圧縮応力が生じる。この引張りと圧縮の繰り返しにより、カーカス層両端部11eやタイヤ外側ビード補強層端部12eでのタイヤの荷重耐久性が損なわれるのである。
そこで、図9のようにスチールタイヤ外側ビード補強層12に変えて、テキスタイルビード部補強コード13を使用したり様々な改良策が試みられているが、カーカス層両端部11eの荷重耐久性能の向上には限界が有った。
【0005】
さらに耐え難いことには、タイヤがコーナリング時などの横方向変形を受けた場合、車両の旋回内側のビード部分が8図中の矢印(図中B→)と同じ方向に変形を受けるため、縦方向荷重と横方向変形が共同してリムからタイヤビード部分を内側に移動する方向に働き、非接地領域ではまた元の状態に戻ろうとする。このような繰り返しがタイヤにギクシャクした動きを与え、操舵時の車両の動きが滑らかでなくタイヤ操縦安定性の評価における所謂腰くだけ感が生じ易い等の不都合が有った。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】
発明の目的は、タイヤ構成部品点数を増加しなくても、タイヤ荷重耐久性能と操縦安定性能を向上するようにした重荷重用空気入りタイヤを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、タイヤ内側の骨格を形成するケーシングを、トレッド部から左右両側のビード部に至るように配置し、その両端部をそれぞれ各ビードコアに巻き上げることなく該ビードコア近傍で終端させたカーカス層本体と、前記カーカス層本体の両端部を、それぞれ前記ビードコアの内周側から左右両側へ折り返すように挟み込むカーカスホールド層とから構成し、さらに少なくともタイヤ外側に配置する前記カーカスホールド層の端部は折り曲げられた2層構造からなる重荷重用空気入りタイヤが提供される。
【0008】
また本発明によれば、前記カーカスホールド層が補強コードを平行に埋設したゴムシートを部分的に2層バイアス積層してなり、しかも前記カーカスホールド層の折り曲げ端部で補強コードが連続している重荷重用空気入りタイヤが提供される。
【0009】
また本発明によれば、タイヤ外側に配置する前記カーカスホールド層の折り曲げ端部がリムフランジ高さとタイヤ最大断面幅位置との間に配置してなる重荷重用空気入りタイヤが提供される。
【0010】
また本発明によれば、タイヤ外側に配置する前記カーカスホールド層の折り曲げ端部と前記カーカス層本体の層間距離が1.5mm以下である重荷重用空気入りタイヤが提供される。
【0011】
また本発明によれば、タイヤ外側と内側に配置する前記カーカスホールド層と前記カーカス層本体の接触長さが合計で40mm以上である重荷重用空気入りタイヤが提供される。
【0012】
また本発明によれば、前記カーカスホールド層の補強コードがテキスタイルコードおよび/またはスチールコードからなる重荷重用空気入りタイヤが提供される。
【0013】
また本発明によれば、前記カーカスホールド層の外側と内側の両折り曲げ端部で補強コードが連続している重荷重用空気入りタイヤが提供される。
【0014】
また本発明によれば、前記カーカスホールド層の補強コードがスチールコードからなり、かつスチールコードフィラメントの太さが直径0.10mmから0.175mmである重荷重用空気入りタイヤが提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を用いて説明するが、本発明の範囲はこれらの実施形態に限定されないこともちろんである。
図1は、本発明の一実施形態の重荷重用空気入りタイヤを示す子午線方向半断面図である。
【0016】
図1の実施形態は空気入りタイヤの骨格を形成するタイヤケーシング10が、ベルト層9とスチールコードからなるカーカス層本体1と、同じくスチールコードからなるカーカスホールド層8とから構成されている。さらに、タイヤ外側に配置するカーカスホールド層8の折り曲げ端部8fは折り曲げられた2層構造であって、カーカス層本体1は、タイヤ内側にトレッド部2から左右のサイド部3を経てビード部4に至るように配置され、その端部1eは、ビードコア6に巻き上げられることなく、ビードコア6の外周側の位置で終端となっている。このカーカス層本体1の端部1eは、ビードフィラー7の内側に配置された状態で、ビードコア6の内周側から左右両側へ折り返すようにしたカーカスホールド層8により、挟み込まれている。
【0017】
上述した構成の空気入りタイヤによると、グリーンタイヤの成形加硫時のリフト操作(タイヤにパターンを付けるため未加硫タイヤを小さく作り、加硫工程で10%弱大きくすること。)により、カーカス層本体1の端部1eがトレッド側に引張られるが、その張力がカーカスホールド層8とカーカス本体層1との間に相対移動(ズレ)を生じて吸収されるため、ビードコア6が捩じられて変形することがない。そのため、内圧充填時にビードコア6廻りの回転モーメントが生じなくなるばかりでなく、タイヤが横方向の変形を受けても縦方向荷重と横方向変形が共同してリムからタイヤビード部分を内側に移動する方向に働かなくなるため、タイヤ操縦安定性の評価における所謂タイヤの腰くだけ感が生じ難くなる。
【0018】
本発明において、カーカスホールド層8は補強コードを平行に埋設したゴムシートを折り曲げ端部8fで折り曲げることにより、折り曲げ端部8fで補強コードが連続しておりしかもタイヤ周方向に対して20度〜60度でバイアス積層しているため、補強コードの切断破面が応力の集中する折り曲げ端部8fに存在しない。また、カーカス層本体1の端部1eは比較的変形の小さいビードコア近傍に位置する構成にすることにより、カーカス層本体の端部1eやカーカスホールド層8の折り曲げ端部8fの耐久性能を向上できる。
【0019】
本発明において、カーカスホールド層8の折り曲げ端部8fのタイヤ内外における延長高さは同じであっても、異なっていてもよいが、少なくともタイヤ外側の折り曲げ端部8fはリムフランジ高さP1とタイヤ最大断面幅位置P2との間に配置することが好ましい。それによって、比較的変形の小さい領域にカーカスホールド層8の折り曲げ端部8fが位置し、荷重耐久性能が向上する。
【0020】
さらに、本発明において、タイヤ外側に位置するカーカスホールド層8の折り曲げ端部8fとカーカス層本体1との層間距離が1.5mm以下である。層間ゲージを1.5mm以下とするのが好ましいのは、車両操舵時の応答性が高まるからである。車両の操舵はリムを介してタイヤに伝えられ、さらにケーシングを介して路面に力が伝播される。1.5mm超では層間での緩和が大きいために見かけ上補強層の剛性が抵下し応答性が悪くなる。
【0021】
さらに本発明において、好ましくは、カーカス層本体1の端部1eとカーカスホールド層8とのタイヤ半径方向の接触長さを少なくとも40mm以上にするのがよい。このような構成にすることにより、カーカス層本体の端部をビードコアに巻き上げなくても、タイヤケーシングを十分な強度に維持することができる。
【0022】
すなわち、図1に示す通りカーカス層本体1とカーカスホールド層8の層間せん断剛性の代用値として40mm未満では、カーカスコードの引っ張り破断強度とほぼ等価な引き抜き強度が得られないため、圧力容器として必要な静的強度が低くなるため、使用空気圧に対するタイヤの破壊空気圧(水圧)の余裕率が低下するため好ましくない。
【0023】
さらに本発明において、カーカスホールド層8の補強コードの材質はテキスタイルコードの素材としては、ナイロン66、ナイロン64等のナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル、レーヨン、ビニロン、アクリル、アラミド、ポリ−p−フェニレンベンズビスオキサゾール、脂肪族ポリケトンなどの合成重合体が挙げられる。また、スチールコードの素材としてはフィラメントの太さが直径0.10mmから0.175mmであれば、コード構造、撚り数、撚りピッチ、エンド数を、従来公知のタイヤの補強コードとして使用されている範囲で差し支えない。例えばスチールコード3+9×0.17、3+9+15×0.17+0.15、3/9×0.17、3×4×0.15などタイヤサイズによって適宜選択される。
【0024】
図2は本発明の他の実施形態の重荷重用空気入りタイヤのビード部を示す子午線方向半断面図である。
図2の実施形態では、タイヤケーシング10がカーカス層本体1とカーカスホールド層8とに分離構成されている基本構造は図1のタイヤと同じであるが、カーカスホールド層8の折り曲げ端部8fがタイヤ内・外共に設けてある点で図1の重荷重用空気入りラジアルタイヤの構成と異なっている。
かかる構成とすることで、タイヤケーシング10のタイヤ径方向の剛性が著しく高まり、更に荷重耐久性能に優れる重荷重用空気入りタイヤが提供できる。
【0025】
図3は、本発明の他の実施形態の重荷重用空気入りタイヤのビード部を示す子午線方向半断面図である。
図3の実施形態では、タイヤケーシング10がカーカス層本体1とカーカスホールド層8とに分離構成されている基本構造は図1のタイヤと同じであるが、カーカスホールド層8を補強コード入りのテープ状材料を巻きまわして筒状に成形し、つぶすことで製作しタイヤ内側と外側両者が折り曲げ端部になった2層積層バイアス構造からなる点で図1の重荷重用空気入りタイヤの構成と異なっている。
かかる構成とすることで、タイヤケーシング10のタイヤ周方向の剛性が著しく高まり、特に操縦性能に優れる重荷重用空気入りタイヤが提供できる。
【0026】
なお、特にカーカスホールド層8の補強コードの材質をスチールコードとした場合はスチールコードのフィラメントの太さが直径0.10mmから0.175mmである事が望ましい。0.175mm超ではカーカスホールド層8の折り曲げ端部8fの成形が困難になるばかりでなく、折り曲げ部の表面歪が大きくなり荷重耐久性能の向上が少ない。また、0.10mm未満ではカーカスホールド層8の剛性が不足し操縦安定性の向上が少ないし、スチールコード材料コストの増加を伴い好ましくない。
【0027】
図4は本発明の他の実施形態の重荷重用空気入りタイヤのビード部を示す子午線方向半断面図である。
図4の実施形態では、タイヤケーシング10がカーカス層本体1とカーカスホールド層とに分離構成されている基本構造は図1のタイヤと同じであるが、カーカス層本体1の端部1eがタイヤ外側に終端し、しかもカーカスホールド層8の折り曲げ端部8fで外側に折り曲げられている点で図1の重荷重用空気入りタイヤの構成と異なっている。
かかる構成とすることで、カーカスコードパスをよりタイヤ表面側に配置可能になり、タイヤ重量当たりのタイヤ内容積が増加し、燃費性能の良好な重荷重用空気入りタイヤが提供できる。
【0028】
図5は本発明の他の実施形態の重荷重用空気入りタイヤのビード部を示す子午線方向半断面図である。
図5の実施形態では、タイヤケーシング10がカーカス層本体1とカーカスホールド層8とに分離構成されている基本構造は図1のタイヤと同じであるが、カーカスホールド層8の材質がテキスタイルからなり、タイヤ内側のカーカスホールド層まで2層となっている点で図1の重荷重用空気入りタイヤの構成と異なっている。なお、補強コードのタイヤ周方向に対する角度は適宜であって良いが20度未満の角度では、径方向の引っ張り剛性が低くなりすぎ好ましくない。
かかる構成とすることで、ビード部の曲げ剛性を低く押さえることが可能になり、乗り心地性能の良好な重荷重用空気入りタイヤが提供できる。
【0029】
図6は本発明の他の実施形態の重荷重用空気入りタイヤのビード部を示す子午線方向半断面図である。
図6の実施形態では、タイヤケーシング10がカーカス層本体1とカーカスホールド層8とに分離構成されている基本構造は図1のタイヤと同じであるが、カーカスホールド層8がテキスタイル補強コード入りのテープ状材料を巻きまわして筒状に成形し、つぶすことで製作した2層積層バイアス構造でタイヤ内側と外側両者が折り曲げ端部になっている点で図1の重荷重用空気入りタイヤの構成と異なっている。なお、補強コードのタイヤ周方向に対する角度は適宜であって良いが60度超の角度では、周方向の引っ張り剛性が低くなりすぎ好ましくない。
【0030】
図7は本発明の他の実施形態の重荷重用空気入りタイヤのビード部を示す子午線方向半断面図である。
図7の実施形態では、タイヤケーシング10がカーカス層本体1とカーカスホールド層8とに分離構成されている基本構造は図1のタイヤと同じであるが、カーカスホールド層8の補強コードがスチールコードとテキスタイルコードからなり、テキスタイルコード補強層がスチールコード補強層を内包して折り曲げられた点で図1の重荷重用空き入りタイヤの構成と異なっている。なお、補強コードのタイヤ周方向に対する角度は適宜であって良いが、タイヤ周方向に対するスチールコードとテキスタイルコードの角度は異なっている方が補強効果が大きく良好である。
【0031】
また、カーカス層本体1及びカーカスホールド層8の層数は、それぞれ単層であっても、複数層であってもよく、タイヤの使用目的や用途に応じて決めればよい。また、同一タイヤにおいてカーカス層本体1とカーカスホールド層8の層数は同じであっても、異なっていてもよい。
【0032】
さらに、複数層使用されるカーカス層本体1あるいはカーカスホールド層8の補強コードは全て同一種類であってもよく、両者間または各層間で互いに異なる種類であってもよい。
【0033】
カーカス層本体の補強コードのコード角度は、好ましくはタイヤ周方向に対して60°〜90°、カーカスホールド層の補強コードのコード角度は、好ましくは20°〜60°であり、両者間または各層間では互いに同一方向であっても、異なっていてもよい。
【0034】
【実施例】
タイヤサイズが11R22.5 16PRの重荷重用ラジアルタイヤとして、ベルト層及びタイヤケーシングを表1に記載するように設定した図1の構造を有する本発明タイヤ1と、図4の構造を有する本発明タイヤ2と、図5の構造を有する本発明タイヤ3と、図8の構造を有する従来タイヤ1と、図9の構造を有する従来タイヤ2とを製作した。なお、カーカス層、カーカス層本体及びカーカスホールド層のエンド数はリムフランジ高さの位置における値で、各タイヤともに単位幅当たりの強度をほぼ同じにしてある。
【0035】
なお、上記実施例では、本発明をラジアルタイヤに適用した場合について説明したが、本発明はバイアスタイヤにも同様に適用することができる。
【0036】
各タイヤについて、下記条件で、荷重耐久性能と操縦安定性能及び乗り心地性能を測定したところ、表1の結果を得た。表中の数値は指数であって、従来タイヤ1の測定値を100とし数値が大きい方が良好であることを示している。
【0037】
〔荷重耐久性能〕
日本自動車タイヤ協会1999年版JATMAイヤーブックの標準リムを使用して、最大負荷能力に対応する空気圧を充填し最大負荷能力の150%の負荷で60km/hで破壊するまで走行した。
【0038】
〔操縦安定性能&乗り心地性能〕
日本自動車タイヤ協会1999年版JATMAイヤーブックの標準リムを使用して、最大負荷能力に対応する空気圧を充填し、8トン平ボデー車で80%積載条件にて一定間隔で立てられているパイロンをスラローム走行し、所要時間と車両の安定性を操縦安定性評価の専門スタッフ2名で評価した。また、同一車両条件で凹凸を有する直進テストコースを50km/hで走行し、乗り心地評価の専門スタッフ2名で評価した。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】
以上詳述の通り、本発明によれば、タイヤケーシングについて、両端部をそれぞれ各ビードコアに巻き上げることなく終端させたカーカス層本体と、このカーカス本体層の端部をビードコアの内周側から左右両側へ折り返すように挟み込むカーカスホールド層とから分離構成し、さらに少なくともタイヤ外側に配置する前記カーカスホールド層の端部は折り曲げられた2層構造としたので、タイヤ構成部品点数を増加しなくても、タイヤ荷重耐久性能と操縦安定性能を向上する重荷重用空気入りタイヤを提供可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による重荷重用空気入りタイヤの子午線方向半断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態による重荷重用空気入りタイヤのビード部の子午線方向半断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施形態による重荷重用空気入りタイヤのビード部の子午線方向半断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施形態による重荷重用空気入りタイヤのビード部の子午線方向半断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施形態による重荷重用空気入りタイヤのビード部の子午線方向半断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態による重荷重用空気入りタイヤのビード部の子午線方向半断面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施形態による重荷重用空気入りタイヤのビード部の子午線方向半断面図である。
【図8】従来の重荷重用空気入りタイヤの子午線方向半断面図である。
【図9】従来の他の重荷重用空気入りタイヤのビード部の子午線方向半断面図である。
【符号の説明】
1 カーカス層本体
1e (カーカス層本体の)端部
2 トレッド部
3 サイド部
4 ビード部
6 ビードコア
7 ビードフィラー
8 カーカスホールド層
8f (カーカスホールド層)折り曲げ端部
9 べルト部
10 ケーシング部
11 カーカス層
12 ビード部補強層
13 テキスタイルビード補強コード
P1 リムフランジ高さ
P2 タイヤ最大断面幅位置
Claims (8)
- タイヤ内側の骨格を形成するケーシングを、トレッド部から左右両側のビード部に至るように配置し、その両端部をそれぞれ各ビードコアに巻き上げることなく前記ビードコア近傍で終端させたカーカス層本体と、前記カーカス層本体の両端部を、それぞれ前記ビードコアの内周側から左右両側へ折り返すように挟み込むカーカスホールド層とから構成し、さらに少なくともタイヤ外側に配置する前記カーカスホールド層の端部は折り曲げられた2層構造からなる重荷重用空気入りタイヤ。
- 前記カーカスホールド層が補強コードを平行に埋設したゴムシートを部分的に2層バイアス積層してなり、しかも前記カーカスホールド層の折り曲げ端部で補強コードが連続している請求項1記載の重荷重用空気入りタイヤ。
- タイヤ外側に配置する前記カーカスホールド層の折り曲げ端部がリムフランジ高さとタイヤ最大断面幅位置との間に配置してなる請求項1または2に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
- タイヤ外側に配置する前記カーカスホールド層の端部と前記カーカス層本体の層間距離が1.5mm以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
- タイヤ外側と内側に配置する前記カーカスホールド層と前記カーカス層本体の接触長さが合計で40mm以上である請求項1から4のいずれか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
- 前記カーカスホールド層の補強コードがテキスタイルコードおよび/またはスチールコードからなる請求項1から5のいずれか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
- 前記カーカスホールド層の外側と内側の両折り曲げ端部で補強コードが連続している請求項1から6のいずれか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
- 前記カーカスホールド層の補強コードがスチールコードからなり、かつスチールコードフィラメントの太さが直径0.10mmから0.175mmである請求項1から7のいずれか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
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