JP4284992B2 - Toroidal continuously variable transmission - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明に係るトロイダル型無段変速機は、自動車用自動変速装置を構成する変速ユニットとして、或はポンプ等の各種産業機械の運転速度を調節する為の変速機として利用する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用変速機を構成する変速ユニットの一種としてトロイダル型無段変速機が知られ、一部で実施されている。この様な既に一部で実施されているトロイダル型無段変速機は、入力部から出力部への動力の伝達を互いに平行な2系統に分けて行なう、所謂ダブルキャビティ型と呼ばれているものである。この様なトロイダル型無段変速機は従来から、特許文献1〜4等、多数の文献に記載されて周知であるが、その基本構造に就いて、図7〜9により説明する。
【0003】
この図7〜9に示したトロイダル型無段変速機は、特許請求の範囲に記載した第一の回転軸に相当する入力回転軸1を有する。そして、この入力回転軸1の中間部基端寄り(図7〜8の左寄り)部分及び先端寄り(図7〜8の右寄り)部分の周囲に、それぞれが特許請求の範囲に記載した外側ディスクに相当する入力側ディスク2a、2bを支持している。これら両入力側ディスク2a、2bは上記入力回転軸1に対し、それぞれがトロイド曲面であって特許請求の範囲に記載した軸方向片側面に相当する入力側内側面3、3同士を互いに対向させた状態で、それぞれボールスプライン4、4を介して支持している。従って上記両入力側ディスク2a、2bは、上記入力回転軸1の周囲に、この入力回転軸1の軸方向の変位自在に、且つ、この入力回転軸1と同期した回転自在に支持されている。
【0004】
又、上記入力回転軸1の基端部と上記入力側ディスク2aの外側面との間に、転がり軸受5と、ローディングカム式の押圧装置6とを設けている。そして、この押圧装置6を構成するカム板7を、駆動軸8により回転駆動自在としている。これに対して、上記入力回転軸1の先端部と上記別の入力側ディスク2bの外側面との間に、ローディングナット9と、大きな弾力を有する皿板ばね10とを設けている。
【0005】
上記入力回転軸1の中間部は、トロイダル型無段変速機を収納したケーシング11内に設置した隔壁部12に設けた通孔13を挿通している。この通孔13の内径側には、特許請求の範囲に記載した回転筒に相当する円筒状の出力筒14を、1対の転がり軸受15、15により回転自在に支持しており、この出力筒14の中間部外周面に、特許請求の範囲に記載した第一の歯車に相当する第一の出力歯車16を固設している。又、この出力筒14の両端部で上記隔壁部12の両外側面から突出した部分に、それぞれが特許請求の範囲に記載した内側ディスクに相当する出力側ディスク17a、17bを、スプライン係合により、上記出力筒14と同期した回転自在に支持している。
【0006】
この状態で、それぞれがトロイド曲面であって特許請求の範囲に記載した軸方向片側面に相当する、上記各出力側ディスク17a、17bの出力側内側面18、18が、前記各入力側内側面3、3に対向する。又、これら両出力側ディスク17a、17bの内周面のうちで上記出力筒14の端縁よりも突出した部分と上記入力回転軸1の中間部外周面との間に、それぞれニードル軸受19、19を設けて、上記各出力側ディスク17a、17bに加わる荷重を支承しつつ、上記入力回転軸1に対するこれら各出力側ディスク17a、17bの回転及び軸方向変位を自在としている。
【0007】
又、上記ケーシング11の内側には、上記入力回転軸1と平行に、特許請求の範囲に記載した第二の回転軸に相当する出力回転軸20を回転自在に支持している。そして、この出力回転軸20の一端(図7〜8の左端)に固定した、特許請求の範囲に記載した第二の歯車に相当する第二の出力歯車21を上記第一の出力歯車16に直接噛合させ、この第一の出力歯車16の動力を上記出力回転軸20に伝達自在としている。
【0008】
又、上記入力回転軸1の周囲で上記入力側、出力側両内側面3、18同士の間部分(キャビティ)に、それぞれ複数個(一般的には2個又は3個)ずつのパワーローラ22、22を配置している。これら各パワーローラ22、22はそれぞれ、上記入力側、出力側両内側面3、18に当接する周面23、23を球状凸面とされたもので、トラニオン24、24の内側面部分に、変位軸25、25と、ラジアルニードル軸受26、26と、スラスト玉軸受27、27と、スラストニードル軸受28、28とにより、回転及び若干の揺動変位自在に支持されている。即ち、上記各変位軸25、25は基半部と先半部とが互いに偏心した偏心軸であり、このうちの基半部を上記各トラニオン24、24の中間部に、別のラジアルニードル軸受29、29により、揺動変位自在に支持している。
【0009】
上記各パワーローラ22、22は、この様な変位軸25、25の先半部に、上記ラジアルニードル軸受26、26と上記スラスト玉軸受27、27とにより、回転自在に支持している。又、構成各部材の弾性変形に基づく、上記入力回転軸1の軸方向に関する上記各パワーローラ22、22の変位を、上記別のラジアルニードル軸受29、29と上記各スラストニードル軸受28、28とにより、自在としている。
【0010】
更に、上記各トラニオン24、24は、それぞれの両端部に設けた枢軸30、30を、前記ケーシング11内に設置した支持板31、31に、揺動並びに軸方向の変位自在に支持している。即ち、上記各トラニオン24、24は、図8の時計方向及び反時計方向の変位自在に支持すると共に、アクチュエータ32、32により、上記枢軸30、30の軸方向(図7、9の上下方向、図8の表裏方向)に変位させられる様にしている。
【0011】
上述の様に構成するトロイダル型無段変速機の運転時には、前記駆動軸8により前記入力側ディスク2aを、前記押圧装置6を介して回転駆動する。この押圧装置6は、軸方向の推力を発生させつつ上記入力側ディスク2aを回転駆動するので、上記入力側ディスク2aを含む1対の入力側ディスク2a、2bが、前記各出力側ディスク17a、17bに向け押圧されつつ、互いに同期して回転する。この結果、上記各入力側ディスク2a、2bの回転が、上記各パワーローラ22、22を介して上記各出力側ディスク17a、17bに伝わり、前記出力筒14を介してこれら各出力側ディスク17a、17bと結合された、前記第一の出力歯車16が回転する。そして、この第一の出力歯車16に噛合した前記第二の出力歯車21を介して前記出力回転軸20が、上記第一の出力歯車16と反対方向に、これら第一、第二の出力歯車16、21の歯数に応じた速度で回転する。
【0012】
運転時には上記押圧装置6が発生する推力により、上記各パワーローラ22、22の周面23、23と上記入力側、出力側両内側面3、18との各当接部の面圧が確保される。又、この面圧は、上記駆動軸8から上記第一の出力歯車16に伝達する動力(トルク)が大きくなる程高くなる。この為、トルク変化に拘らず、良好な伝達効率を得られる。又、伝達すべきトルクが0若しくは僅少の場合にも、前記皿板ばね10及び上記押圧装置6の内径側に設けた予圧ばね33により、上記各当接部の面圧を或る程度確保する。従って、上記各当接部でのトルク伝達は、起動直後から、過大な滑りを伴う事なく、円滑に行なわれる。
【0013】
上記駆動軸8と上記第一の出力歯車16との間の変速比を変える場合には、上記アクチュエータ32、32により上記各トラニオン24、24を、図9の上下方向に変位させる。この場合、この図9の左半部のトラニオン24と、同図の右半部のトラニオン24とは、互いに逆方向に、同じ量だけ変位させる。この変位に伴って、上記各パワーローラ22、22の周面23、23と上記入力側、出力側両内側面3、18との当接部の接線方向に加わる力の向きが変化する。そして、この接線方向の力によって、上記各トラニオン24、24が、それぞれの両端部に設けた枢軸30、30を中心として揺動する。
【0014】
この揺動に伴って、上記各パワーローラ22、22の周面23、23と上記入力側、出力側両内側面3、18との当接部の、これら両内側面3、18の径方向に関する位置が変化する。これら各当接部が、上記入力側内側面3の径方向外側に、上記出力側内側面18の径方向内側に、それぞれ変化する程、上記変速比は増速側に変化する。これに対して、図8に示す様に、上記各当接部が、上記入力側内側面3の径方向内側に、上記出力側内側面18の径方向外側に、それぞれ変化する程、上記変速比は減速側に変化する。
【0015】
尚、特許文献5には、ケーシング内に設置した隔壁部に設けた転がり軸受の動トルク損失の低減を図るべく、第一の出力歯車及び第二の出力歯車を、やまば歯車若しくは互いに傾斜方向が逆である1対のはすば歯車とした構造が記載されている。この様な構造の場合には、上記第一、第二の両出力歯車の噛合部分で発生する軸方向荷重が打ち消される為、この第一の出力歯車を固設した出力筒を回転自在に支持する上記転がり軸受の動トルク損失を小さくでき、トロイダル型無段変速機の伝達効率の向上を図れる。又、特許文献6には、入力軸の軸方向位置を固定した構造で、出力側ディスクを支持する為の隔壁部及びこの隔壁部との間の転がり軸受を省略した、トロイダル型無段変速機に関する発明が記載されている。又、特許文献7には、特許文献6と同様に隔壁部及びこの隔壁部との間の転がり軸受を省略すると共に、第一の出力歯車及び第二の出力歯車を1対のはすば歯車とした構造が記載されている。
【0016】
【特許文献1】
特開平2−283949号公報
【特許文献2】
特開平8−4869号公報
【特許文献3】
特開平8−61453号公報
【特許文献4】
特開平1−193454号公報
【特許文献5】
特開平9−89063号公報
【特許文献6】
特開平10−267106号公報
【特許文献7】
特開2002−106665号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
前述の図7〜9に示した従来構造や特許文献5等に記載された従来構造の場合、1対の出力側ディスク17a、17bの外側面34、34同士の間に、第一の出力歯車16に加えて1対の転がり軸受15、15、並びにこの転がり軸受15、15を支持する為の隔壁部12を設置している。この様な隔壁部12及び各転がり軸受15、15を設置する理由は、次の通りである。
【0018】
即ち、運転時に入力側、出力側各ディスク2a、2b、17a、17bの入力側、出力側内側面3、18と各パワーローラ22、22の周面23、23との各当接部(トラクション部)に所定の押し付け力を付与しつつ、構成各部材の弾性変形に基づくこれら構成各部材の変位を吸収可能とするには、上記各入力側ディスク2a、2bと上記各出力側ディスク17a、17bとを(上記各パワーローラ22、22と共に)、入力回転軸1の軸方向に関して若干の相対変位を可能に支持する必要がある。そしてこの為に上記従来構造の場合には、ケーシング11に上記各出力側ディスク17a、17bを、上記入力回転軸1の軸方向並びに径方向に関して実質的に変位不能に支持する一方、上記各入力側ディスク2a、2b及び入力回転軸1を、軸方向に関する若干の変位可能に支持している。
【0019】
この様な構造の場合、上記各出力側ディスク17a、17bの位置決めが(極端に)悪いと、押圧装置6の作動に基づく上記各当接部の押し付け力が、前後のキャビティで不一致になる可能性がある。そして、この様に各当接部の押し付け力が不一致になると、伝達トルクが低下する他、著しい場合には、何れかの出力側ディスク17a(17b)の外側面34と上記隔壁部12とが接触(干渉)する可能性もある。
【0020】
そこでこの様な不都合を防止する為に、上記出力側ディスク17a、17bを上記ケーシング11に、隔壁部12及び1対の転がり軸受15、15により出力筒14を介して支持する事により、この出力側ディスク17a、17bの位置決め精度を確保していた。より具体的には、これら各出力側ディスク17a、17bの軸方向に関する位置決めを、上記各転がり軸受15、15の内輪35、35と上記各出力側ディスク17a、17bの外側面34、34との間にスペーサ36、36を設け、これら各スペーサ36、36の厚さを調節する事により精度を確保していた。又、上記各出力側ディスク17a、17bの径方向に関する位置決め精度(各出力側ディスク17a、17bと各入力側ディスク2a、2bとの同心性)は、上記各転がり軸受15、15を支持する上記隔壁部12の位置決めを高精度に行なう事により確保していた。
【0021】
ところが、この様に隔壁部12の位置決めを高精度に行なうには、この隔壁部12を上記ケーシング11に、このケーシング11の上下左右方向に関して高精度に位置決めした状態で、位置決めピン等により固定する必要がある。この様な隔壁部12を位置決めピン等により固定する構造の場合、部品点数や組立工程数の増大、加工作業や組立作業の複雑化等を招き、製造コストが嵩む事が避けられない。
【0022】
又、上記各転がり軸受15、15及び上記隔壁部12を設置する事に伴って、上記各出力側ディスク17a、17bの両外側面34、34同士の間隔D34(図8)が大きくなる。この為、トロイダル型無段変速機の軸方向寸法が嵩み、このトロイダル型無段変速機が大型化し重量が増大する。この様な大型化は、このトロイダル型無段変速機をエンジンルーム内や車体の底面のフロアトンネル等の限られた空間内に組み付ける場合に、設計の自由度が低下させる等、好ましくない。特にFF車(前置エンジン前輪駆動車)の場合には、上記トロイダル型無段変速機を上記エンジンルーム内に横向きに(車両の幅方向とトロイダル型無段変速機の軸方向とが一致する状態で)設置する。この為、上述の様に軸方向寸法が嵩むと、著しい場合には上記トロイダル型無段変速機を上記エンジンルーム内に組み込めなくなる。又、上記重量の増大は、運動性能及び燃費性能の悪化を招く為、好ましくない。
【0023】
尚、特許文献6には、1対の出力側ディスクを一体に形成し、この一体に形成した出力側ディスクの外周縁に第一の出力歯車を設けると共に、隔壁部並びに転がり軸受を省略した構造が記載されている。但し、この特許文献6に記載された構造の場合には、上述の図7〜9に示した様な構造と異なり、ケーシングに入力回転軸を、1対の円すいころ軸受により軸方向変位を不能に支持している。この為、運転時にトラクション部に所定の押し付け力を付与しつつ、構成各部材の弾性変形に基づくこれら構成各部材の変位を吸収する為に、押圧装置の発生する推力に基づいて上記出力側ディスクが軸方向に変位すると考えられる。言い換えれば、この出力側ディスクは上記ケーシングに軸方向に関する変位を阻止されない状態で、上記入力回転軸を介して支持されている。この様な構造では、上記出力側ディスクの回転を取り出す為の歯車伝達部の噛合状態を適正に保つ事が難しいものと考えられる。
【0024】
又、特許文献7には、第一、第二の出力歯車をそれぞれ1対のはすば歯車とすると共に、このうちの第二の出力歯車を固設した出力回転軸(第二の回転軸)を、ケーシングに対して軸方向変位を阻止した状態で支持した構造が記載されている。但し、上記出力回転軸の支持部分の構造に就いては、詳しく述べられていない。しかも、上記ケーシングに対してこの出力回転軸を1個の単列深溝玉軸受と1個のラジアルニードル軸受とにより支持している為、この出力回転軸に加わる軸方向荷重に基づいて、この出力回転軸が軸方向に変位する可能性もある。
【0025】
即ち、押圧装置の推力が直接加わる一方の入力側ディスクがパワーローラを介して出力側ディスクを軸方向(他方の側)に押圧する力と、この力の反力として上記押圧装置から入力回転軸を介して他方の入力側ディスクに加わり、この他方の入力側ディスクが別のパワーローラを介して上記出力側ディスクを軸方向(一方の側)に押圧する力とでは、多くの摺動部分を介して加わる後者の方が前者に比べて小さい値となる。特にトロイダル型無段変速機が大きな動力を伝達している状態では、上記摺動部分の摩擦抵抗が大きくなり、これに伴って上記出力側ディスクを軸方向両側から押圧する力の差が大きくなる。この様な力の差は、第一、第二の出力歯車の噛合部分を介して上記出力回転軸に加わるが、この出力回転軸は上述の様に軸方向の剛性の低い1個の単列深溝玉軸受及び1個のラジアルニードル軸受に支持されている為、この出力回転軸が上記出力側ディスクと共に軸方向に変位する可能性がある。
本発明のトロイダル型無段変速機は、上述の様な事情に鑑みて発明したものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明のトロイダル型無段変速機は、前述した従来から知られているトロイダル型無段変速機と同様に、ケーシングと、第一の回転軸と、1対の外側ディスクと、回転筒と、1対の内側ディスクと、第一の歯車と、第二の回転軸と、第二の歯車と、トラニオンと、パワーローラとを備える。
このうちの第一の回転軸は、上記ケーシング内に回転自在に、且つ、軸方向に関する若干の変位を可能に支持されている。
又、上記各外側ディスクは、それぞれが断面円弧形である互いの軸方向片側面同士を対向させた状態で上記第一の回転軸に、この第一の回転軸と同期した回転を自在として支持されている。
又、上記回転筒は、上記第一の回転軸の中間部周囲に、この第一の回転軸に対する相対回転を自在に支持されている。
又、上記各内側ディスクは、上記回転筒の周囲に、この回転筒と同期した回転を自在として、それぞれが断面円弧形である軸方向片側面を上記外側ディスクの軸方向片側面に対向させた状態で支持されている。
又、上記第一の歯車は、上記両内側ディスク同士の間で上記回転筒の中間部外周面に固設されている。
又、上記第二の回転軸は、上記第一の回転軸と平行に配置されて上記ケーシング内に回転自在に支持されている。
又、上記第二の歯車は、上記第二の回転軸に固定されて上記第一の歯車と噛合する。
又、上記トラニオンは、軸方向に関して上記各内側ディスクの軸方向片側面と上記各外側ディスクの軸方向片側面との間位置にそれぞれ複数個ずつ、上記第一の回転軸に対し捩れの位置にある枢軸を中心とする揺動変位を自在に設けられている。
又、上記パワーローラは、上記各トラニオンに回転自在に支持され、球状凸面としたそれぞれの周面を、上記各内側ディスクの軸方向片側面と各外側ディスクの軸方向片側面とに当接させている。
【0027】
特に、本発明のトロイダル型無段変速機に於いては、上記第一、第二の歯車をそれぞれやまば歯車とすると共に、このうちの第二の歯車を固定した上記第二の回転軸を、上記ケーシングに軸方向変位を阻止した状態で支持している。そして、この様な構成により、上記ケーシングに対して上記各内側ディス及び上記回転筒を、これら各内側ディスク及び回転筒の何れに関しても、直接転がり軸受により支持する事なく、上記各内側ディスクの軸方向に関する変位を阻止している。又、これと共に上記第二の回転軸を、位置決め調整手段により軸方向に関して所定の位置に位置決めした状態で支持している。更に、上記各外側ディスクと上記各内側ディスクとを互いに近付く方向に押圧する為の押圧装置を、ローディングカム式のものとすると共に、この押圧装置を構成するカム板を、このカム板と別体の駆動軸により回転駆動自在とし、且つ、上記第一の回転軸を上記ケーシングに対し軸方向に関する変位を可能に支持している。
尚、上記位置決め調整手段としては、第二の回転軸を支持する転がり軸受の軸方向側面とこの側面に対向するケーシングの側面との間に、スペーサを設ける事が好ましい。そして、このスペーサの厚さを調節する事により、上記第二の回転軸を軸方向に関して所定の位置に支持する。
【0028】
又、より好ましくは、上記第二の回転軸を接触角の方向を互いに異ならせた少なくとも1対の転がり軸受により支持すると共に、予圧調整手段によりこれら各転がり軸受に所定の予圧を付与する。この様な予圧調整手段としては、上記1対の転がり軸受のうちの少なくとも一方の転がり軸受の軸方向側面とこの側面に対向するケーシングの側面との間に、スペーサを設ける事が好ましい。そして、このスペーサの厚さを調節する事により、上記各転がり軸受に所定の予圧を付与する。
【0029】
【作用】
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、1対の内側ディスク同士の間に、転がり軸受、並びにこの転がり軸受を支持する為の隔壁部を設置する必要がなくなる。この為、これら両内側ディスク同士の間隔を縮め、トロイダル型無段変速機の小型・軽量化を図れる。又、第一、第二の歯車をそれぞれやまば歯車とする事により、これら第一、第二の歯車の噛合いに基づいて、これら第一、第二の歯車同士が互いに軸方向に変位するのを阻止できる。しかも、この第二の歯車やこの第二の歯車を固定した第二の回転軸の軸方向に関する位置決めを、位置決め調整手段により十分な精度で行なう事で、上記第一の歯車、延いてはこの第一の歯車を設けた回転筒並びにこの回転筒に支持した各内側ディスクの軸方向の位置決めを十分な精度で行なえる。
【0030】
一方、これら各内側ディスクの径方向に関する位置決め精度(各内側ディスクと各外側ディスクとの同心性)は、上記回転筒及び各内側ディスクを各外側ディスクと共に第一の回転軸の周囲に、この第一の回転軸により支持する事で確保できる。この為、上記ケーシングに上記各内側ディスクを、上記隔壁部や上記転がり軸受を配置する事なく、軸方向並びに径方向の位置決めを高精度に確保した状態で回転自在に支持する事ができる。従って、部品点数や組立工程数の低減、加工作業や組立作業の簡素化により、製造コストの低減も図れる。
【0031】
又、上記第二の回転軸を少なくとも接触角の方向を互いに異ならせた1対の転がり軸受により支持すると共に、予圧調整手段によりこれら各転がり軸受に所定の予圧を付与した場合には、上記内側ディスクに加わる軸方向荷重の差に基づいて上記第二の回転軸に加わる軸方向荷重に拘らず、この第二の回転軸が軸方向に変位する事を十分に阻止できる。尚、この様な内側ディスクに加わる軸方向荷重の差に基づく力は、やまば歯車である上記第一、第二の歯車の噛合いにより十分に支持できる(第一、第二の歯車の噛合いがずれない)大きさである。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1〜2は、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、トロイダル型無段変速機の小型・軽量化を図るべく、第一の出力歯車16a及び出力側ディスク17a、17bの支持構造を工夫した点にある。その他の部分の構成及び作用は、前述の図7〜9に示した従来構造と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0033】
本例の場合、特許請求の範囲に記載した回転筒に相当する出力筒14aの両端部に、同じくそれぞれが特許請求の範囲に記載した内側ディスクに相当する上記1対の出力側ディスク17a、17bを、スプライン係合により、この出力筒14aと同期した回転自在に支持している。又、これら両出力側ディスク17a、17bの内周面のうちで上記出力筒14aの端縁よりも突出した部分と、特許請求の範囲に記載した第一の回転軸に相当する入力回転軸1の中間部外周面との間に、それぞれニードル軸受19、19を設けて、上記各出力側ディスク17a、17bに加わる荷重を支承しつつ、上記入力回転軸1に対するこれら各出力側ディスク17a、17b並びに上記出力筒14aの回転を自在としている。又、上記入力回転軸1はケーシング11に、ニードル軸受69及び滑り軸受70により、直接又は駆動軸8を介して、軸方向に関する若干の変位を可能に、且つ、回転自在に支持している。
【0034】
又、上記出力筒14aの中間部で上記各出力側ディスク17a、17bの間部分に、特許請求の範囲に記載した第一の歯車に相当する、前記第一の出力歯車16aを固設している。本例の場合は、上記出力筒14aの中間部に他の部分よりも大径の段部37を設け、この段部37の中間部に上記第一の出力歯車16aを固設している。又、上記段部37の軸方向両側面(段差面)に上記各出力側ディスク17a、17bの外側面34、34の内径側端部を当接させ、これら各出力側ディスク17a、17bがそれ以上互いに近付く方向に変位するのを阻止している。
【0035】
又、上記ケーシング11の内側には、特許請求の範囲に記載した第二の回転軸に相当する出力回転軸20を、上記入力回転軸1と平行に回転自在に支持している。そして、この出力回転軸20の一端(図1〜2の左端)に固定した、特許請求の範囲に記載した第二の歯車に相当する第二の出力歯車21aを、上記第一の出力歯車16aに直接噛合させ、この第一の出力歯車16aの動力を上記出力回転軸20に伝達自在としている。本例の場合、上記第二の出力歯車21aを、小径部と大径部とから成る円筒状の伝達部材38の大径部(図1〜2の右半部)の外周面に固設している。又、この伝達部材38の小径部(図1〜2の左半部)の内周面と上記出力回転軸20の一端寄り(図1〜2の左端寄り)部分の外周面とをスプライン係合させた状態で、この出力回転軸20の一端部にナット59を螺合、緊締する事により、この出力回転軸20に上記伝達部材38を、軸方向並びに回転方向の変位不能に固定している。
【0036】
そして、本例の場合には、上記第一の出力歯車16a及び第二の出力歯車21aを、それぞれやまば歯車としている。この様なやまば歯車としては、互いに逆方向に等しく傾斜させた1対のはすば歯車やねじりはすば歯車を組み合わせて成るものや、本例の様な一体に成形したものが使用可能である。そして、この様なやまば歯車とする事により、これら第一、第二の出力歯車16a、21aの噛合いに基づいて、これら第一、第二の出力歯車16a、21a同士が互いに軸方向に変位する(ずれる)のを阻止できる様にしている。又、これと共に、上記第二の出力歯車21a並びにこの第二の出力歯車21aを固定した上記出力回転軸20を上記ケーシング11に、軸方向変位を阻止した状態で支持している。そしてこの様な構成により、前述の図7〜9に示した従来構造の様に出力筒14や各出力側ディスク17a、17bを、転がり軸受15、15によりケーシング11に対して直接支持する事なく、上記各外側ディスク17a、17bの軸方向に関する変位を阻止している。
【0037】
即ち、図2に詳示する様に、上記ケーシング11に上記出力回転軸20を、複数個(本例の場合3個)の転がり軸受39a、39b、40により、軸方向並びに径方向の変位を阻止した状態で回転自在に支持している。このうちの出力回転軸20は、上述の様に上記第二の出力歯車21aを設けた上記伝達部材38を、その一端寄り(図1〜2の左端寄り)部分に外嵌固定している。又、これと共に、この出力回転軸20の他端寄り(図1〜2の右端寄り)部分に、他の部分よりも大径の段部41を形成している。一方、上記ケーシング11は、ケーシング本体42と、このケーシング本体42の各側面にそれぞれ固定自在の1対の覆い部材43a、43bとから成る。
【0038】
そして、上記出力回転軸20の他端寄り部分の外周面と、この出力回転軸20を挿通自在の上記ケーシング本体11の開口部内周面及び上記覆い部材43bの貫通孔44の内周面との間に、接触角の方向を互いに異ならせた{正面組み合わせ(DF)型の接触角を付与した}1対の玉軸受39a、39bを設けている。これら各玉軸受39a、39bはそれぞれ、外輪45、45と、内輪46、46と、複数個の玉47、47と、保持器48、48とを備える。このうちの各外輪45、45は、上記ケーシング本体42の開口部内周面及び上記覆い部材43bの貫通孔44の内周面に、それぞれ内嵌している。又、上記各内輪46、46は、上記段部41の軸方向両側面にそれぞれの軸方向端面を当接させた状態で、上記出力回転軸20の他端寄り部分の外周面に外嵌している。
【0039】
そして、上記各外輪45、45の内周面に形成されたアンギュラ型の外輪軌道49、49と上記各内輪46、46の外周面に形成された深溝型の内輪軌道50、50との間に、上記各玉47、47を転動自在に設けている。又、上記各外輪45、45の軸方向外側面(互いの反対側端面)と、これら各外側面に対向する、上記ケーシング本体42の開口部に設けた突部51の側面、並びに、上記覆い部材に43bの貫通孔44に設けた段差面との間に、それぞれスペーサ52、52を設けている。そして、これら各スペーサ52、52の厚さを調節する事により、上記各外輪45、45、延いては上記出力回転軸20の軸方向に関する位置決めを図ると共に、上記1対の玉軸受39a、39bに所定の予圧を付与している。尚、本例の場合は、上記ケーシング本体42の開口部内周面に設けた一方(図1〜2の左方)のスペーサ52を、特許請求の範囲に記載した位置決め調整手段である位置決め調整用のスペーサ52とすると共に、上記覆い部材43bの貫通孔44の内周面に設けた他方(図1〜2の右方)のスペーサ52を、特許請求の範囲に記載した予圧調整手段である予圧調整用のスペーサとしている。
【0040】
一方、上記出力回転軸20の一端部(図1〜2の左端部)を、上記ケーシング本体42に固定のアクチュエータボディー53に、シェル型ニードル軸受40により回転自在に支持している。即ち、上記出力回転軸20の一端部外周面に固定した上記伝達部材38の小径部外周面と、上記アクチュエータボディー53に固定した支持環54の内周面との間に、上記シェル型ニードル軸受40を設けている。このシェル型ニードル軸受40は、上記アクチェータボディー53に固定した支持環54の内周面に内嵌固定自在の外輪55の内周面の外輪軌道56と、上記伝達部材38の小径部の外周面に直接形成した円筒状の内輪軌道57との間に、複数個のニードル58、58を設けて成る。又、上記外輪55の軸方向両端部に、上記内輪軌道57に向けて突出した鍔部を設けている。そして、この様なシェル型ニードル軸受40と上記各玉軸受39a、39bとにより、上記ケーシング11に対して上記出力回転軸20を回転自在に支持している。
【0041】
又、本例の場合、上記ケーシング11に上記出力回転軸20を、次の様に組み付ける。先ず、出力回転軸20、伝達部材38、ナット59、支持環54、各玉軸受39a、39b、鍔付きころ軸受40、1対のスペーサ52、52、並びに上記出力回転軸20を挿通自在の覆い部材43b以外で必要な部材を、予め上記ケーシング11内に組み付ける。この状態で、上記支持環54に、上記シェル型ニードル軸受40及び伝達部材38を組み付ける。この組み付け作業は、上記支持環54を上記アクチュエータボディー53に固定する以前に行なう。そして、組み付け後に、上記伝達部材38に固設した前記第二の出力歯車21aを前記第一の出力歯車16aに噛合させつつ、上記支持環54を上記アクチュエータボディー53に固定する。この際には、未だ上記伝達部材38と上記出力回転軸20とは組み合わせていない。
【0042】
一方、上記ケーシング本体42の開口部に、一方(図1〜2の左方)のスペーサ52を組み付ける。そして、このケーシング本体42の開口部又は上記出力回転軸20の他端寄り部分に一方の玉軸受39aを組み付けた状態で、上記出力回転軸20を上記ケーシング本体42の開口部に挿入しつつ、この出力回転軸20の先端部(=一端部)を上記伝達部材38の中心孔に挿入する。次いで、上記出力回転軸20の先端部に前記ナット59を螺合、緊締し、上記伝達部材38と上記出力回転軸20とを結合する。
【0043】
この状態で、上記出力回転軸20、この出力回転軸20に固定した上記伝達部材38、この伝達部材38に固設した上記第二の出力歯車21a、この第二の出力歯車21aに噛合した上記第一の出力歯車16a、この第一の出力歯車16aを固設した前記出力筒14a、そしてこの出力筒14aの軸方向両端部に支持した前記各出力側ディスク17a、17bが、それぞれ適正な位置で支持される。次いで、上記覆い部材43bの貫通孔44に、他方(図1〜2の右方)のスペーサ52を組み付ける。そして、この覆い部材43bの貫通孔44又は上記出力回転軸20の他端寄り部に他方の玉軸受39bを組み付けた状態で、この覆い部材43bを上記ケーシング本体42の側面に固定する。この状態で、上記各玉軸受39a、39bに(定位置予圧による)適正な予圧が付与される。
【0044】
尚、上記各スペーサ52、52の厚さY1 、Y2 は、各部の寸法を測定する事により予め求める事ができる。先ず、位置決め調整用のスペーサ52である、上記ケーシング本体42の開口部内周面に設けた一方のスペーサ52の厚さY1 は、上記出力回転軸20の先端部に設けた段差面71の上記ケーシング本体42の内側面からの突出量Dが所定の値となる様に調整する。即ち、一方の玉軸受39aの軸方向寸法B1 と、上記ケーシング本体42の開口部の深さ(ケーシング本体42の外側面と段部51の側面との距離)Xと、上記段差面71と上記出力回転軸20の中間寄り部に設けた段部41の側面との距離Cとを測定し、これらB1 、X、C、及びケーシングの厚さTの値から、上記突出量D{=C−B1 −Y1 −(T−X)}が所定の値になる様に上記Y1 を求める。
【0045】
一方、予圧調整用のスペーサである、上記覆い部材43bの貫通孔44の内周面に設けた他方のスペーサ52の厚さY2 は、予圧隙間が所望の値となる様に調整する。即ち、他方の玉軸受39bの軸方向寸法B2 と、上記覆い部材43bの貫通孔44の段差面の深さZと、上記段部41の軸方向寸法Aとを測定し、これらB2 、Z、A及び上記B1 、X、Y1 の値から、上記予圧隙間{(X+Z−Y1 −Y2 )−(A+B1 +B2 )}が所定の値になる様に上記Y2 を求める。尚、上記各スペーサ52、52の厚さY1 、Y2 は、予圧を付与した状態で僅かに変化する(小さくなる)。この様な変化量は無視できるほど小さい値であるが、この値を予め求め、上記各スペーサ52、52の厚さY1 、Y2 に反映させる事もできる。
【0046】
上述の様に本例のトロイダル型無段変速機の場合には、1対の出力側ディスク17a、17b同士の間に、前述の図7〜9に示した従来構造の様に転がり軸受15、15、並びにこの転がり軸受15、15を支持する為の隔壁部12を設置する必要がなくなる。この為、これら両出力側ディスク17a、17b同士の間隔を縮め、トロイダル型無段変速機の小型・軽量化を図れる。又、上記第一、第二の出力歯車16a、21aをそれぞれやまば歯車とする事により、これら第一、第二の出力歯車16a、21a同士の噛合に基づいて、これら第一、第二の出力歯車16a、21a同士が互いに軸方向に変位するのを阻止できる。しかも、この第二の出力歯車21aを固設した伝達部材38やこの伝達部材38を固定した出力回転軸20の軸方向に関する位置決めを、位置決め調整手段である一方のスペーサ52により十分な精度で行なう事で、上記第一の出力歯車16a、延いてはこの第一の出力歯車16aを設けた出力筒14a並びにこの出力筒14aに支持した各出力側ディスク17a、17bの軸方向の位置決めを、十分な精度で行なえる。
【0047】
一方、これら各出力側ディスク17a、17bの径方向に関する位置決め精度(各出力側ディスク17a、17bと各入力側ディスク2a、2bとの同心性)は、上記出力筒14a及び各出力側ディスク17a、17bを各入力側ディスク2a、2bと共に入力回転軸1の周囲に、ニードル軸受19、19により支持する事で確保できる。この為、上記ケーシング11に上記各出力側ディスク17a、17bを、上記隔壁部12や上記転がり軸受15、15を配置する事なく、軸方向並びに径方向の位置決めを十分な精度を確保した状態で、回転自在に支持する事ができる。
【0048】
又、上述した出力回転軸20の組み付け工程の説明から分かる様に、上記各出力側ディスク17a、17bの位置調整を、これら各出力側ディスク17a、17bや入力回転軸1、各入力側ディスク2a、2b、押圧装置6、各トラニオン24、24、各パワーローラ22、22(8〜9参照)等を所定の位置に組み付けた状態で行なえる。従って、部品点数や組立工程数の低減、加工作業や組立作業の簡素化により、製造コストの低減を図れる。又、上記各出力側ディスク17a、17bの周辺は、各パワーローラ22、22等の部材が複雑に入り組んでスペースが制限されるのに対し、上記出力回転軸20の周辺は入り組んでいない為、この出力回転軸20の軸方向に関する位置決めを高精度に行なう為の設計の自由度も確保し易い。
【0049】
更には、上記出力回転軸20を接触角の方向を互いに異ならせた1対の玉軸受39a、39bにより支持すると共に、予圧調整手段である他方のスペーサ52によりこれら各玉軸受39a、39bに所定の予圧を付与している為、上記各出力側ディスク17a、17bに加わる軸方向荷重の差に基づいて上記出力回転軸20に加わる軸方向荷重に拘らず、この出力回転軸20が軸方向に変位する事を十分に防止できる。尚、この様な各出力側ディスク17a、17bに加わる軸方向荷重の差に基づく力は、やまば歯車である上記第一、第二の出力歯車16a、21aの噛合いにより十分支持できる(第一、第二の出力歯車16a、21aの噛合いがずれない)大きさである。
【0050】
又、本例の場合、1対の入力側ディスク2a、2bのうちの他方(図1の右方)の入力側ディスク2bを、入力回転軸1の先端部(図1の右端部)にスプライン係合させた状態で軸方向変位不能に固定している。又、これと共に、この入力回転軸1の基端部(図1の左端部)と押圧装置6を構成するカム板7との間に、皿板ばね10a及びスラストニードル軸受68を設けている。従って、上記押圧装置6の推力に基づいて上記他方の入力側ディスク2bは、上記入力回転軸1と共に軸方向に変位する。
【0051】
又、本例の場合、上記第一の出力歯車16aを上記出力筒14aに固設しているが、この様な構造に限定するものではない。例えば、図示は省略するが、1対の出力側ディスクのうちの少なくとも何れかの出力側ディスクの外周縁に第一の出力歯車を形成しても良い。又、出力筒を省略すると共に、1対の出力側ディスを互いに同期した回転を自在としても良い。更には、これら1対の出力側ディスクを一体に形成しても良い。この様な構造を採用すれば、トロイダル型無段変速機の更なる軸方向寸法の短縮化を図れる。
【0052】
次に、図3は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、出力回転軸20を支持する複数個(本例の場合は3個)の転がり軸受39a´、39b´、40のうちの、この出力回転軸20の他端寄り(図3の右端寄り)部分に設けた1対の玉軸受39a´、39b´を、それぞれ深溝型玉軸受としている。即ち、前述した実施の形態の第1例の場合、1対の玉軸受39a、39bを構成する各外輪45、45の外輪軌道49、49をアンギュラ型とすると共に、各内輪46、46の内輪軌道50、50(図1〜2参照)を深溝型としていた。これに対して本例の場合には、各外輪45´、45´の外輪軌道49´、49´も深溝型としている。この様に1対の玉軸受39a´、39b´を深溝型玉軸受としても、やまば歯車である第一、第二の出力歯車16a、21a(図1参照)の噛合部で発生する軸方向荷重は殆どない(あったとしても各歯車の不可避的な寸法誤差や弾性変形等に基づく僅かな値である)為、この様な軸方向荷重を十分に支持できる。又、出力側ディスク17a、17b(図1参照)に加わる軸方向荷重の差に基づいて加わる荷重に関しても、十分に支持できる。その他の構成及び作用は、上述した第1例と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
【0053】
次に、図4は、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合、出力回転軸20を支持する複数個(本例の場合は3個)の転がり軸受40、60、60のうちの、この出力回転軸20の他端寄り(図4の右端寄り)部分に設けた1対の転がり軸受60、60を、接触角の方向を互いに異ならせた{正面組み合わせ(DF)型の接触角を付与した}1対の円すいころ軸受60、60としている。これら各円すいころ軸受60、60はそれぞれ、各外輪61、61の内周面に形成した円すい凹面状の外輪軌道62、62と各内輪63、63の外周面に形成した円すい凸面上の内輪軌道64、64との間に、複数個の円すいころ65、65を転動自在に設けて成る。そして、これら各円すいころ65、65を、各保持器66、66により転動自在に保持している。その他の構成及び作用は、前述した第1例と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
【0054】
次に、図5は、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合は、ケーシング11に出力回転軸20を、接触角の方向を互いに異ならせた{正面組み合わせ(DF)型の接触角を付与した}1対の転がり軸受39a、39bにより、回転自在に支持している。即ち、上記出力回転軸20の一端部(図5の左端部)外周面に固定した伝達部材38の小径部外周面とアクチュエータボディー53(図1参照)に固定した支持環54の内周面との間、並びに、この出力回転軸20の他端寄り(図5の右端寄り)部分の外周面とこの出力回転軸20を挿通自在の覆い部材43bの貫通孔44の内周面との間に、それぞれ玉軸受39a、39bを設けている。本例の場合、これら各玉軸受39a、39bを構成する各外輪45、45の内周面にアンギュラ型の外輪軌道49、49を形成すると共に、同じく各内輪46、46の外周面に深溝型の内輪軌道50、50を形成している。
【0055】
又、上記各外輪45、45の軸方向外側面(互いの反対側端面)と、これら各外側面に対向する、上記支持環54の一端開口部に設けた突部67の側面、並びに、上記覆い部材に43bの貫通孔44に設けた段差面との間に、それぞれスペーサ52、52を設けている。そして、これら各スペーサ52、52の厚さを調節する事により、上記各外輪45、45、延いては上記出力回転軸20の軸方向に関する位置決めを図ると共に、上記1対の玉軸受39a、39bに所定の予圧を付与している。
【0056】
又、本例の場合、上記ケーシング11に上記出力回転軸20を、次の様に組み付ける。先ず、上記出力回転軸20、伝達部材38、ナット59、支持環54、各玉軸受39a、39b、スペーサ52、52、並びに覆い部材43b以外の必要な部材を、予め上記ケーシング11に組み付ける。この状態で、上記支持環54に、一方(図5の左方)の玉軸受39a、スペーサ52及び伝達部材38を組み付ける。そして、この伝達部材38に固設した第二の出力歯車21aを第一の出力歯車16aに噛合させつつ、上記支持環54を上記アクチュエータボディー53(図1参照)に固定する。
【0057】
一方、上記覆い部材43bの貫通孔44に、他方(図5の右方)の玉軸受39b及びスペーサ52を組み付けると共に、上記出力回転軸20をこの覆い部材43bの貫通孔44に挿入し、この出力回転軸20を覆い部材43bに組み付ける。そしてこの状態で、この出力回転軸20を上記ケーシング本体42(図1等参照)の開口部に挿入しつつ、この出力回転軸20の先端部を上記伝達部材38の中心孔に挿入する。そして、上記覆い部材43bを上記ケーシング本体42の側面に固定すると共に、上記出力回転軸20の先端部に上記ナット59を螺合、緊締し、上記伝達部材38と上記出力回転軸20とを結合する。
【0058】
この状態で、上記出力回転軸20、この出力回転軸20に固定した上記伝達部材38、この伝達部材38に固設した上記第二の出力歯車21a、この第二の出力歯車21aに噛合した上記第一の出力歯車16a、この第一の出力歯車16aを固設した出力筒14a(図1参照)、そしてこの出力筒14aの軸方向両端部に支持した各出力側ディスク17a、17b(図1参照)が、それぞれ適正な位置で支持される。又、この状態で、上記各玉軸受39a、39bに適性な予圧が付与される。その他の構成及び作用は、前述した第1〜2例と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
【0059】
次に、図6は、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例の場合には、出力回転軸20を支持する1対の転がり軸受60、60を、接触角の方向を互いに異ならせた{正面組み合わせ(DF)型の接触角を付与した}1対の円すいころ軸受60、60としている。これら各円すいころ軸受60、60はそれぞれ、各外輪61、61の内周面に形成した円すい凹面状の外輪軌道62、62と各内輪63、63の外周面に形成した円すい凸面上の内輪軌道64、64との間に、複数個の円すいころ65、65を転動自在に設けて成る。そして、これら各円すいころ65、65を、各保持器66、66により転動自在に保持した状態で、円周方向等間隔に配置している。その他の構成及び作用は、上述した第4例と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
【0060】
【発明の効果】
本発明は、以上に述べた通り構成され作用するので、軸方向寸法を短縮して、製造コストの低減を図りつつ、小型・軽量化が可能になり、より小型の車体に組み付け可能になる等、トロイダル型無段変速機の実用化に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す要部断面図。
【図2】図1のA部を、一部を省略して示す拡大図。
【図3】本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同様の断面図。
【図4】同第3例を示す、図2と同様の断面図。
【図5】同第4例を示す、図2と同様の断面図。
【図6】同第5例を示す、図2と同様の断面図。
【図7】従来から知られているトロイダル型無段変速機の1例を示す断面図。
【図8】図7のB−B断面図。
【図9】図7のC−C断面図。
【符号の説明】
1 入力回転軸
2a、2b 入力側ディスク
3 入力側内側面
4 ボールスプライン
5 転がり軸受
6 押圧装置
7 カム板
8 駆動軸
9 ローディングナット
10、10a 皿板ばね
11 ケーシング
12 隔壁部
13 通孔
14、14a 出力筒
15 転がり軸受
16、16a 第一の出力歯車
17a、17b 出力側ディスク
18 出力側内側面
19 ニードル軸受
20 出力回転軸
21、21a 第二の出力歯車
22 パワーローラ
23 周面
24 トラニオン
25 変位軸
26 ラジアルニードル軸受
27 スラスト玉軸受
28 スラストニードル軸受
29 ラジアルニードル軸受
30 枢軸
31 支持板
32 アクチュエータ
33 予圧ばね
34 外側面
35 内輪
36 スペーサ
37 段部
38 伝達部材
39a、39a′、39b、39b′ 玉軸受
40 シェル型ニードル軸受
41 段部
42 ケーシング本体
43a、43b 覆い部材
44 貫通孔
45、45′ 外輪
46 内輪
47 玉
48 保持器
49、49′ 外輪軌道
50 内輪軌道
51 突部
52 スペーサ
53 アクチュエータボディー
54 支持環
55 外輪
56 外輪軌道
57 内輪軌道
58 ニードル
59 ナット
60 円すいころ軸受
61 外輪
62 外輪軌道
63 内輪
64 内輪軌道
65 円すいころ
66 保持器
67 突部
68 スラストニードル軸受
69 ニードル軸受
70 滑り軸受
71 段差面[0001]
[Industrial application fields]
The toroidal continuously variable transmission according to the present invention is used as a transmission unit constituting an automatic transmission for an automobile or as a transmission for adjusting the operating speed of various industrial machines such as a pump.
[0002]
[Prior art]
A toroidal-type continuously variable transmission is known as a type of transmission unit that constitutes a transmission for an automobile, and is partially implemented. Such a toroidal type continuously variable transmission that has already been implemented in part is a so-called double cavity type that transmits power from the input unit to the output unit in two parallel systems. It is. Such a toroidal type continuously variable transmission is conventionally described in many documents such as
[0003]
The toroidal continuously variable transmission shown in FIGS. 7 to 9 has an input
[0004]
Further, a rolling bearing 5 and a loading cam
[0005]
The intermediate portion of the input
[0006]
In this state, the output side
[0007]
An output
[0008]
Further, a plurality of (generally, two or three)
[0009]
The
[0010]
Further, each
[0011]
During operation of the toroidal continuously variable transmission configured as described above, the
[0012]
Due to the thrust generated by the
[0013]
When changing the gear ratio between the
[0014]
Along with this swinging, the radial direction of the
[0015]
In
[0016]
[Patent Document 1]
JP-A-2-283949
[Patent Document 2]
JP-A-8-4869
[Patent Document 3]
JP-A-8-61453
[Patent Document 4]
Japanese Patent Laid-Open No. 1-193454
[Patent Document 5]
JP-A-9-89063
[Patent Document 6]
Japanese Patent Laid-Open No. 10-267106
[Patent Document 7]
JP 2002-106665 A
[0017]
[Problems to be solved by the invention]
In the case of the conventional structure shown in FIGS. 7 to 9 or the conventional structure described in
[0018]
That is, during operation, the abutment portions (traction) between the input side and output side
[0019]
In the case of such a structure, if the positioning of the
[0020]
Therefore, in order to prevent such inconvenience, the
[0021]
However, in order to position the
[0022]
Further, as the rolling
[0023]
[0024]
In Patent Document 7, the first and second output gears are each a pair of helical gears, and an output rotary shaft (second rotary shaft) in which the second output gear is fixed. ) Is supported with respect to the casing in a state in which axial displacement is prevented. However, the structure of the support portion of the output rotating shaft is not described in detail. Moreover, since the output rotary shaft is supported by the single casing deep groove ball bearing and the radial needle bearing with respect to the casing, the output rotational shaft is based on the axial load applied to the output rotary shaft. There is also a possibility that the rotating shaft is displaced in the axial direction.
[0025]
That is, one input-side disk to which the thrust of the pressing device is directly applied presses the output-side disk in the axial direction (the other side) via the power roller, and a reaction force of this force from the pressing device to the input rotating shaft. With the force that is applied to the other input side disk via the other and the other input side disk presses the output side disk in the axial direction (one side) via another power roller, many sliding parts are The latter, which is added via, has a smaller value than the former. In particular, when the toroidal continuously variable transmission is transmitting a large amount of power, the frictional resistance of the sliding portion increases, and accordingly, the difference in force for pressing the output side disk from both axial sides increases. . Such a difference in force is applied to the output rotation shaft via the meshing portion of the first and second output gears. This output rotation shaft is a single row having low axial rigidity as described above. Since it is supported by the deep groove ball bearing and one radial needle bearing, the output rotating shaft may be displaced in the axial direction together with the output side disk.
The toroidal type continuously variable transmission of the present invention has been invented in view of the above-described circumstances.
[0026]
[Means for Solving the Problems]
The toroidal type continuously variable transmission of the present invention, like the above-described conventionally known toroidal type continuously variable transmissions, a casing, a first rotating shaft, a pair of outer disks, a rotating cylinder, A pair of inner disks, a first gear, a second rotating shaft, a second gear, a trunnion, and a power roller are provided.
Of these, the first rotating shaft is supported in the casing so as to be rotatable and capable of being slightly displaced in the axial direction.
In addition, each of the outer disks can freely rotate on the first rotating shaft in synchronization with the first rotating shaft in a state where the axial side surfaces of the outer disks face each other. It is supported.
The rotating cylinder is supported around the intermediate portion of the first rotating shaft so as to freely rotate relative to the first rotating shaft.
Each of the inner disks is rotatable around the rotating cylinder in synchronization with the rotating cylinder, and each axial side surface having an arcuate cross section is opposed to the axial side surface of the outer disk. It is supported in the state.
The first gear is fixed to the outer peripheral surface of the intermediate portion of the rotating cylinder between the inner disks.
The second rotating shaft is disposed in parallel with the first rotating shaft and is rotatably supported in the casing.
The second gear is fixed to the second rotating shaft and meshes with the first gear.
The trunnions are arranged in a twisted position with respect to the first rotating shaft, each in a plurality of positions between the axial side surface of each inner disk and the axial side surface of each outer disk. Oscillating displacement about a certain pivot axis is freely provided.
Further, the power roller is rotatably supported by each trunnion, and each circumferential surface formed as a spherical convex surface is brought into contact with one axial side surface of each inner disk and one axial side surface of each outer disk. ing.
[0027]
In particular, in the toroidal-type continuously variable transmission according to the present invention, the first and second gears are helical gears, and the second rotating shaft to which the second gear is fixed is provided. The casing is supported in a state in which axial displacement is prevented. With such a configuration, the inner disk and the rotating cylinder are not directly supported by the rolling bearing with respect to the inner disk and the rotating cylinder with respect to the casing. Prevents displacement in the direction. At the same time, the second rotating shaft is supported in a state of being positioned at a predetermined position in the axial direction by the positioning adjusting means.Further, the pressing device for pressing each outer disk and each inner disk in a direction approaching each other is a loading cam type, and the cam plate constituting the pressing device is separated from the cam plate. The first rotation shaft is supported so as to be capable of displacement in the axial direction with respect to the casing.
The positioning adjustment meansAs for, it is preferable to provide a spacer between the axial side surface of the rolling bearing that supports the second rotating shaft and the side surface of the casing that faces this side surface. Then, by adjusting the thickness of the spacer, the second rotating shaft is supported at a predetermined position in the axial direction.
[0028]
More preferably, the second rotating shaft is supported by at least one pair of rolling bearings whose contact angles are different from each other, and a predetermined preload is applied to each rolling bearing by the preload adjusting means. As such a preload adjusting means, it is preferable to provide a spacer between the axial side surface of at least one of the pair of rolling bearings and the side surface of the casing facing the side surface. A predetermined preload is applied to each of the rolling bearings by adjusting the thickness of the spacer.
[0029]
[Action]
In the toroidal type continuously variable transmission of the present invention configured as described above, it is not necessary to install a rolling bearing and a partition for supporting the rolling bearing between a pair of inner disks. . For this reason, the space | interval of these both inner side disks can be shortened, and the toroidal type continuously variable transmission can be reduced in size and weight. Also, by making the first and second gears into helical gears, the first and second gears are axially displaced from each other based on the meshing of the first and second gears. Can be prevented. In addition, the positioning of the second gear and the second rotating shaft to which the second gear is fixed with respect to the axial direction is performed with sufficient accuracy by the positioning adjusting means, so that the first gear, and thus this Positioning in the axial direction of the rotating cylinder provided with the first gear and the inner disks supported by the rotating cylinder can be performed with sufficient accuracy.
[0030]
On the other hand, the positioning accuracy in the radial direction of each inner disk (concentricity between each inner disk and each outer disk) is determined so that the rotating cylinder and each inner disk together with each outer disk are arranged around the first rotating shaft. It can be secured by supporting with one rotating shaft. For this reason, it is possible to rotatably support each inner disk on the casing in a state in which the positioning in the axial direction and the radial direction is ensured with high accuracy without disposing the partition wall portion and the rolling bearing. Therefore, the manufacturing cost can be reduced by reducing the number of parts and the number of assembling steps and simplifying the processing work and the assembling work.
[0031]
In addition, when the second rotating shaft is supported by a pair of rolling bearings having at least different contact angle directions, a predetermined preload is applied to each of the rolling bearings by the preload adjusting means. Regardless of the axial load applied to the second rotary shaft based on the difference in the axial load applied to the disk, it is possible to sufficiently prevent the second rotary shaft from being displaced in the axial direction. Note that the force based on the difference in the axial load applied to the inner disk can be sufficiently supported by the meshing of the first and second gears, which are spur gears (meshing of the first and second gears). It is a size that does not change.
[0032]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1 and 2 show a first example of an embodiment of the present invention. The feature of this example is that the support structure for the
[0033]
In the case of this example, the pair of
[0034]
Further, the
[0035]
An
[0036]
In the case of this example, the
[0037]
That is, as shown in detail in FIG. 2, the displacement of the
[0038]
And the outer peripheral surface of the portion near the other end of the
[0039]
And between the angular
[0040]
On the other hand, one end portion (the left end portion in FIGS. 1 and 2) of the
[0041]
In the case of this example, the
[0042]
On the other hand, one spacer 52 (left side in FIGS. 1 and 2) is assembled to the opening of the
[0043]
In this state, the
[0044]
The thickness Y of each
[0045]
On the other hand, the thickness Y of the
[0046]
As described above, in the case of the toroidal type continuously variable transmission of the present example, the rolling
[0047]
On the other hand, the positioning accuracy (the concentricity between the
[0048]
As can be seen from the description of the assembly process of the
[0049]
Further, the
[0050]
In the case of this example, the other
[0051]
In the present example, the
[0052]
Next, FIG. 3 shows a second example of the embodiment of the present invention. In the case of this example, of the plurality (three in this example) of rolling
[0053]
Next, FIG. 4 shows a third example of the embodiment of the present invention. In the case of this example, of the plurality (three in this example) of rolling
[0054]
Next, FIG. 5 shows a fourth example of the embodiment of the present invention. In the case of this example, the
[0055]
Further, the outer side surfaces of the
[0056]
In the case of this example, the
[0057]
On the other hand, the other (right side in FIG. 5)
[0058]
In this state, the
[0059]
Next, FIG. 6 shows a fifth example of the embodiment of the present invention. In the case of this example, a pair of rolling
[0060]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured and operates as described above, it can be reduced in size and weight while shortening the axial dimension and reducing the manufacturing cost, and can be assembled to a smaller vehicle body. This can contribute to the practical use of toroidal type continuously variable transmissions.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an essential part showing a first example of an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged view showing part A of FIG.
FIG. 3 is a cross-sectional view similar to FIG. 2, showing a second example of an embodiment of the present invention.
4 is a cross-sectional view similar to FIG. 2, showing the third example. FIG.
FIG. 5 is a sectional view similar to FIG. 2, showing the fourth example.
6 is a cross-sectional view similar to FIG. 2, showing the fifth example. FIG.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing an example of a conventionally known toroidal continuously variable transmission.
8 is a cross-sectional view taken along the line BB in FIG.
9 is a cross-sectional view taken along the line CC of FIG.
[Explanation of symbols]
1 Input rotation axis
2a, 2b Input side disk
3 Input side inner surface
4 Ball spline
5 Rolling bearing
6 Pressing device
7 Cam plate
8 Drive shaft
9 Loading nut
10, 10a Plate spring
11 Casing
12 Bulkhead
13 through holes
14, 14a Output cylinder
15 Rolling bearing
16, 16a First output gear
17a, 17b Output disk
18 Output side inner surface
19 Needle bearing
20 Output rotation axis
21, 21a Second output gear
22 Power Roller
23 Circumference
24 Trunnion
25 Displacement axis
26 Radial needle bearings
27 Thrust ball bearing
28 Thrust Needle Bearing
29 Radial needle bearings
30 Axis
31 Support plate
32 Actuator
33 Preload spring
34 Outside
35 inner ring
36 Spacer
37 steps
38 Transmission member
39a, 39a ', 39b, 39b' ball bearing
40 Shell type needle bearing
41 steps
42 Casing body
43a, 43b Cover member
44 Through hole
45, 45 'outer ring
46 inner ring
47 balls
48 Cage
49, 49 'outer ring raceway
50 Inner ring raceway
51 protrusion
52 Spacer
53 Actuator body
54 Support ring
55 Outer ring
56 Outer ring raceway
57 Inner ring raceway
58 needle
59 nuts
60 tapered roller bearings
61 Outer ring
62 Outer ring raceway
63 inner ring
64 Inner ring raceway
65 yen tapered roller
66 Cage
67 Projection
68 Thrust Needle Bearing
69 Needle bearing
70 plain bearings
71 Step surface
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