JP4284454B2 - ルーズフランジにより接続された配管間の開拡工具 - Google Patents
ルーズフランジにより接続された配管間の開拡工具 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ルーズフランジにより接続された配管間のパッキンを取り替えるために特に工夫した開拡工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種プラント等の大型工場においては、保守管理の一つとして配管の接続に使用されているパッキンが定期的に取り替えられる。その手順としては、まず、接続両フランジの締付けボルトを外し、パッキンを挟むフランジ間が開拡される。この開拡手段として、以前に、配管フランジ間の開拡工具を提案した(特開平7−246570号広報)。
【0003】
その開拡工具は、フランジに有するボルトの通し孔に引っ掛けて使用するもので、その構造については、上端に横部片を有する逆L字形の握りフレームが主体であって、その下端にフランジのボルト通し孔に引っ掛ける爪としての支持ボルトを突設し、上端の横部片に雄ねじの推進軸を縦に螺入し、推進軸の下端に両フランジ間に差し込む楔を、上端にハンドルをそれぞれ取り付けてあって、ねじと楔の倍力で両フランジ間が開拡されるので、この工具を使って、開拡された間からパッキンを抜き取り、新たなパッキンを挿入して取り替えることができる。しかしこの工具によれば、ルーズフランジであると、それが特殊であるため、パッキンを取り替えることができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図1、図4に示すように、ルーズフランジ30は、普通のフランジと同様に鋼鉄製で分厚い形状であって、ステンレス等の配管Pに溶接されない言わば遊合するものである。すなわち、ステンレス管では同金属のフランジであると溶接可能であるが、コスト高となるので、経済的な問題からこのような鋼鉄製のフランジが非溶接の取付け方となっている。そこで、パッキン31を挟むパッキン面部35が屈折して形成されるラップジョイント33が配管Pに溶接され、それにルーズフランジ30が掛止されている。この状態では、両ルーズフランジ30、30がボルトで締め付けられると、パッキン面部35、35間のパッキン31が締め付けられる。
【0005】
ルーズフランジによるこのような配管の接続においては、ルーズフランジ間を前記の工具の楔で押し広げても、その開拡がパッキン面部35、35間の開拡には及ばない。そこで、従来、ルーズフランジであるときには、一つの配管を挟む(一つ置きの)両側の配管に引き離すように相反する方向の力を加えながら、その一つの配管を引き抜くことによって、パッキンを取り替えていたので、作業が大掛かりとなり、作業性が悪く能率的ではなかった。また、楔を深くパッキン面部35、35の間に食い込ませると、ラップジョイント33が薄く弱い材質であるため、パッキン面部35、35が楔で曲げたりして損傷することになるという問題もあった。
【0006】
また、実開平1−101778号公報に示すように、両配管に跨ぎ状にして取り付け、隣接する両配管に力を加えてフランジ間を開拡し、パッキンを取り外すフランジ取り外し工具の提案が見られるが、両配管をクランプする固定力に乏しく、また、開拡がリンク機構によるためにその力にも乏しく、ルーズフランジが使用されるような大型プラントにおける配管には到底役に立たないという問題があった。
【0007】
この発明は、上記のような実情に鑑みて、隣接する両配管をクランプする固定力と、両配管間を開拡する力とがそれぞれねじの倍力によるために、大型の配管においても確実にパッキンの取替えが可能となるルーズフランジにより接続された配管間の開拡工具を提供することを目的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明は、ルーズフランジによって接続される前後両配管をそれぞれねじの倍力で挟む前後一対のクランプと、両クランプの間を均等に開拡する複数の推進ねじとからなるルーズフランジにより接続された配管間の開拡工具において、両クランプが、配管を挟む一対の固定フレームからなり、各固定フレームには配管をくわえ込むように「く」字形の屈曲凹面が形成したから、屈曲凹面の上下両面に配管に対する滑止部材を固着してある縦部片と、その中間から突出する横部片とからなるほぼT字形に形成され、ねじの倍力で配管を挟み得るように、縦部片の上下両端にナット締め可能に締めねじの通し孔を設け、隣接する一方の固定フレームの横部片に推進ねじの螺入孔を、他方の固定フレームの横部片に推進ねじの先端が突っ込まれる受け孔をそれぞれ設け、受け孔の周囲にそれに落ち込むように案内斜面を形成したことを特徴とするルーズフランジにより接続された配管間の開拡工具を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明においては、クランプC、Cについて、ねじによる倍力で配管Pを締め付けてそれに固定できるものであれば、後記実施例に限定するものではなく、例えば、固定フレーム1、2を一端で開閉可能に連結し、他端をねじで締めるようにしても良い。また、締めねじ3には、ターンバックルのように両端が逆ねじのボルトを使用することもできる。
【0010】
また、実施例では、クランプC、Cが、螺進孔17を有する固定フレーム1と、受け孔19を有する固定フレーム2とからなっているが、そのいずれか一方のみであっても良い。つまり、一方のクランプCが固定フレーム1、1からなり、他方のクランプCが固定フレーム2、2からなる組み合わせとすることもできる。
【0011】
推進ねじ5、5については、これには実施例の如くボルトを用いる他に、ターンバックルのような逆ねじを使用することもできる。また、回転手段については、スパナ等で回転するようにしても良いし、ハンドル9により回転するようにしても良い。この推進ねじ5、5によるねじの倍力で両配管P,Pの間が開かれるので、配管に一体に溶接されているフランジ(一般のフランジ)間を開拡してパッキンを取り替えることができ、この場合には、フランジ間が均等に開かれるために、この点でパッキンの取替えが容易である。なお、推進ねじ5の受け孔19には、案内斜面21を必ずしも全周に設けることを要しなく、左右に設けても良い。
【0012】
【発明の効果】
この発明によれば、以上説明したように、隣接する両配管をクランプする固定力と、両配管を開拡する力とがそれぞれの倍力によるために、大型の配管においても、配管の両パッキン面部間と共にルーズフランジ間を開拡して、能率良く確実にパッキンの取替えが可能となる。また、ステンレス配管では、パッキン面部を損傷することもなく安全に使用できる。また、両クランプの各固定フレームには配管をくわえ込むように「く」字形の屈曲凹面が形成され、屈曲凹面の上下両面に配管に対する滑止部材を固着してあるから配管の大小にかかわらずに確実にクランプを固着することができる。また、固定フレームの縦部片の上下両端にナット締め可能に締めねじの通し孔を設け、隣接する一方の固定フレームの横部片に推進ねじの螺入孔を、他方の固定フレームの横部片に推進ねじの先端が突っ込まれる受け孔をそれぞれ設けたから、構造が簡単で取扱いが容易となるという優れた効果がある。
【0013】
【実施例】
次に、この発明を具体的に実施例の図面に基づいて説明する。
【0014】
図1ないし図3は、一実施例を示したもので、その開拡工具Tは、接続する両方の配管P、Pに締め付けて固定する前後一対のクランプC、Cと、そのクランプC、Cの間を開拡する左右一対の推進ねじ5、5とからなるもので、クランプCは、それぞれ左右一対の固定フレーム1、2と、その左右固定フレーム1、2を上下で締め付ける締めねじ3、3とからなっている。また、締めねじ3にはそれぞれナット7が、推進ねじ5にはそれぞれハンドル9が付いている。
【0015】
固定フレーム1、2は、縦部片11の中間に横部片12を突設したT字形であって、縦部片11の中間部が配管Pの側面に安定して当たるよう「く」字形に屈折し、両端に締めねじ3の通し孔13、13が形成されている。また、その屈曲凹面14の上下両内面には、配管Pと当たる板状の滑止部材15、15を固着し、その取付けについては、固定フレーム1、2に凹欠部を設けてそこに落とし込んでビス止めされる。
【0016】
固定フレーム1、2は、上記の構造であるが、隣接関係にある一方の固定フレーム1については、横部片12の先端に推進ねじ5を螺入する雌ねじの螺進孔17を設け、他方の固定フレーム2には推進ねじ5の受け孔19が設けてある。これについては、推進ねじ5の先端が丸く尖らせてあって、受け孔19をその先端が嵌まる窪みとして形成するとともに、その周囲にその窪みに傾斜する案内斜面21が形成される。また、推進ねじ5の頭部には棒状ハンドル9を通す孔25を設け、ハンドル9によっても回転できるようになっている。
【0017】
上記の開拡工具Tを使用するときには、まず、クランプC、Cの各左右固定フレーム1、2を配管Pに挟ませて上下締めねじ3、3により締め付け固定する。それから、隣接関係にある一方の固定フレーム1に螺入した推進ねじ5を他方の固定フレーム2に目掛けてねじ込みその受け孔19に突っ込みながら、両方の推進ねじ5、5を螺進させると、ねじの倍力により両方の配管P、Pが相反する方向に押されて、それと一体のパッキン面部35、35の間と、それに掛止されるルーズフランジ30、30との間がそれぞれ開くので、その間からパッキン31を外すことができ、また、新たなパッキンを嵌め込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のルーズフランジにより接続された配管間の開拡工具を示す分解斜視図である。
【図2】 同開拡工具の使用状態を示す平面から見た断面図である。
【図3】 図2のA−A線矢視の断面図である。
【図4】 ルーズフランジによる配管の説明図である。
【符号の説明】
C クランプ
P 配管
T 開拡工具
1、2 固定フレーム
3 締めねじ
5 推進ねじ
11 縦部片
12 横部片
14 屈曲凹面
15 滑止部材
17 螺進孔
19 受け孔
21 案内斜面
30 ルーズフランジ
Claims (1)
- ルーズフランジによって接続される前後両配管をそれぞれねじの倍力で挟む前後一対のクランプと、両クランプの間を均等に開拡する複数の推進ねじとからなるルーズフランジにより接続された配管間の開拡工具において、両クランプが、配管を挟む一対の固定フレームからなり、各固定フレームには配管をくわえ込むように「く」字形の屈曲凹面が形成され、屈曲凹面の上下両面に配管に対する滑止部材を固着してある縦部片と、その中間から突出する横部片とからなるほぼT字形に形成され、ねじの倍力で配管を挟み得るように、縦部片の上下両端にナット締め可能に締めねじの通し孔を設け、隣接する一方の固定フレームの横部片に推進ねじの螺入孔を、他方の固定フレームの横部片に推進ねじの先端が突っ込まれる受け孔をそれぞれ設け、受け孔の周囲にそれに落ち込むように案内斜面を形成したことを特徴とするルーズフランジにより接続された配管間の開拡工具。
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JP26913398A JP4284454B2 (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | ルーズフランジにより接続された配管間の開拡工具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP26913398A JP4284454B2 (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | ルーズフランジにより接続された配管間の開拡工具 |
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Family Applications (1)
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JP26913398A Expired - Fee Related JP4284454B2 (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | ルーズフランジにより接続された配管間の開拡工具 |
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1998
- 1998-09-24 JP JP26913398A patent/JP4284454B2/ja not_active Expired - Fee Related
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