JP4283380B2 - 異種材料溶接型タービンロータ及びその製造方法 - Google Patents
異種材料溶接型タービンロータ及びその製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、異種材料溶接型タービンロータ及びその製造方法に関する技術分野に属し、詳細には、Crを9〜13質量%含有する鋼からなるタービンロータとCr含有量:3質量%以下(0質量%を含まず)の低合金鋼からなるタービンロータとが溶接により接合されてなる異種材料溶接型の一体型タービンロータ及びその製造方法に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
タービンロータには蒸気タービンロータやガスタービンロータがあり、これらは火力発電機等に使用される。火力発電機等に使用されるタービンロータは、発電効率を向上させるため、より高い蒸気温度で使用される傾向がみられる。
【0003】
蒸気タービンは、高圧タービン、中圧タービン、低圧タービンを有して構成され、これらの高圧タービン、中圧タービン、低圧タービンはそれぞれ別の車室に設置されている。このため、各タービンロータの周囲の雰囲気の蒸気温度、圧力等は、各車室毎に相違する。
【0004】
タービンロータの構成材料としては、使用蒸気の条件における圧力及び温度等によって、この条件に適した材料が適用されており、大別して蒸気温度:600 ℃未満の場合には、Cr含有量:3質量%以下の低合金鋼(いわゆる低合金耐熱鋼)が適用され、蒸気温度:600 ℃超の場合には、高温でのクリープ強度面から、Cr含有量:9〜13質量%の鋼(いわゆる12%Cr鋼)が適用されている〔火力原子力発電,Vol.45,No.10 (1994) p.92 〜121 等参照〕。
【0005】
最近、発電効率の向上、タービンの設置スペースのコンパクト化を狙い、低合金耐熱鋼を用いて、各車室での蒸気条件に対応すべく、熱処理をタービンロータ領域別に変えることにより、機械的性質を変化させたタイプの高低圧一体型タービンロータの開発ならびに実用化の検討が行われている。
【0006】
しかしながら、このタイプの高低圧一体型タービンロータは、従来12%Cr鋼が使用されている温度領域、即ち、蒸気温度:600 ℃超の条件においては、高温強度が不足し、適用できない状況にある。
【0007】
適用範囲の広い一体型タービンロータを実現するためには、より厳しい使用条件に耐え得る12%Cr鋼と、安価で且つ600 ℃未満の使用条件において充分な性能を有する低合金鋼を組み合わせた一体型タービンロータを開発することが有効であると考えられるが、かかる異種金属材料接合タイプの一体型タービンロータは実用化されていないのが現状である。
【0008】
かかる12%Cr鋼と低合金鋼とを接合してなる異種金属材料接合タイプの一体型タービンロータを開発する上で最も問題となるのは、接合法である。
【0009】
異種金属材料接合タイプの一体型タービンロータの製造方法として、それぞれの材料の成分組成の大型電極を準備し、エレクトロスラグ溶解により、先ず一方の材料(電極)で鋼塊を製造し、凝固が完了しない状態で、引き続き、他方の材料(電極)で連続的に鋼塊を製造することにより、金属接合状態の異種材料一体型鋼塊を得、この異種材料一体型鋼塊を鍛造し、熱処理して異種金属材料接合タイプの一体型タービンロータを得る方法が考えられる。
【0010】
しかしながら、この製造方法により12%Cr鋼と低合金鋼とを接合してなる一体型タービンロータの製造を試みた場合の問題点として、12%Cr鋼及び低合金鋼の両者がそれぞれ所定の機械的性質を発揮するための最適熱処理条件が異なっている点がある。例えば、12%Cr鋼の熱処理工程において重要な工程であるパーライト変態処理(700 ℃前後で200 時間以上の保持)を、一体型の状態(異種材料一体型鋼塊を鍛造したもの)に施すと、低合金鋼側の性能劣化を来すという問題点がある。
【0011】
また、鋼塊段階で異種材料の接合がなされるので、鋼塊製造の際の冷却時、その後の鍛造工程、更に熱処理工程において、接合界面近傍に拡散挙動による成分移動が起こり、具体的には低合金鋼側に脱炭層が生成し、そのため接合部近傍の機械的性質が劣化し、特に疲労強度が著しく劣化するという問題点がある。
【0012】
そこで、12%Cr鋼と低合金鋼とを接合してなる異種金属材料接合タイプの一体型タービンロータの製造方法として、12%Cr鋼の鋼塊を製造し鍛造し熱処理して12%Cr鋼製タービンロータを得、一方、低合金鋼の鋼塊を製造し鍛造し熱処理して低合金鋼製タービンロータを得、この12%Cr鋼製タービンロータと低合金鋼製タービンロータとを溶接により接合して、異種金属材料接合タイプの一体型タービンロータ、即ち、異種材料溶接型タービンロータを得る手法が好適であると考えられる。
【0013】
しかしながら、12%Cr鋼製タービンロータと低合金鋼製タービンロータとを溶接により接合するに際し、ある溶接材料を用いて単に突き合わせ溶接した場合、溶接後に施工される応力除去焼鈍時に、溶接部近傍の低合金鋼側の溶接金属や12%Cr鋼側の溶接金属に、低合金鋼や12%Cr鋼と溶接金属とのCr含有量の差に起因する脱炭層が生成し、そのため溶接接合部の機械的性質が劣化し、特に疲労強度が著しく劣化するという問題点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情に着目してなされたものであって、その目的は、12%Cr鋼〔Crを9〜13質量%含有する鋼〕製タービンロータと低合金鋼〔Cr含有量:3質量%以下(0質量%を含まず)の低合金鋼〕製タービンロータとが溶接により接合されてなる異種材料溶接型タービンロータであって、溶接接合部に材質劣化をきたす如き脱炭層がなく、溶接接合部も健全であって機械的性質に優れている異種材料溶接型タービンロータ及びその製造方法を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る異種材料溶接型タービンロータ及びその製造方法は、請求項1記載の異種材料溶接型タービンロータ、及び、請求項2記載の異種材料溶接型タービンロータの製造方法としており、それは次のような構成としたものである。
【0016】
即ち、請求項1記載の異種材料溶接型タービンロータは、Crを9〜13質量%含有する鋼からなるタービンロータとCr含有量:3質量%以下(0質量%を含まず)の低合金鋼からなるタービンロータとが溶接により接合されてなる異種材料溶接型タービンロータであって、前記Crを9〜13質量%含有する鋼とCr含有量:3質量%以下の低合金鋼との間の溶接部がタービン軸方向に2層以上の異なった平均Cr含有量の溶接金属層からなると共に、前記Crを9〜13質量%含有する鋼のCr含有量と該鋼に隣接する溶接金属層の平均Cr含有量の差、溶接部内で隣接する溶接金属層の間の平均Cr含有量の差、及び、前記Cr含有量:3質量%以下の低合金鋼のCr含有量と該鋼に隣接する溶接金属層の平均Cr含有量の差がそれぞれ3質量%以下であることを特徴とする異種材料溶接型タービンロータである(第1発明)。
【0017】
請求項2記載の異種材料溶接型タービンロータの製造方法は、Crを9〜13質量%含有する鋼からなるタービンロータとCr含有量:3質量%以下(0質量%を含まず)の低合金鋼からなるタービンロータとを溶接するに際し、予め少なくとも一方の鋼の溶接面に肉盛溶接を施すと共に、該肉盛溶接により形成される溶接金属層の平均Cr含有量と該肉盛溶接が施された鋼のCr含有量の差が3質量%以下となるようにし、しかる後、前記2種のタービンロータを突き合わせ溶接することを特徴とする請求項1記載の異種材料溶接型タービンロータの製造方法である(第2発明)。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は例えば次のようにして実施する。
Crを9〜13質量%含有する鋼(以下、12%Cr鋼という)の鋼塊を製造し鍛造し熱処理して12%Cr鋼製タービンロータを得、一方、Cr含有量:3質量%以下(0質量%を含まず)の低合金鋼、即ち、Cr含有量:0質量%超3質量%以下の低合金鋼(以下、低合金鋼という)の鋼塊を製造し鍛造し熱処理して低合金鋼製タービンロータを得る。
【0019】
上記12%Cr鋼製タービンロータの一端部を溶接面とし、該溶接面に肉盛溶接を施すと共に、該肉盛溶接により形成される溶接金属層(肉盛溶接金属層)の平均Cr含有量(即ち、平均のCr含有量)と該肉盛溶接が施された12%Cr鋼のCr含有量の差が3質量%以下となるようにする。しかる後、この肉盛溶接が施された12%Cr鋼製タービンロータと前記低合金鋼製タービンロータとを突き合わせ溶接する。このとき、突き合わせ溶接により形成される溶接金属層(突き合わせ溶接金属層)と前記肉盛溶接金属層との間の平均Cr含有量の差が3質量%以下となると共に、突き合わせ溶接金属層の平均Cr含有量(平均Cr含有量を、以下、Cr含有量という)と前記低合金鋼のCr含有量の差が3質量%以下となるように、突き合わせ溶接材料を選定して用い、突き合わせ溶接する。
【0020】
又は、前記低合金鋼製タービンロータの一端部を溶接面とし、該溶接面に肉盛溶接を施すと共に、肉盛溶接金属層と該肉盛溶接が施された低合金鋼との間のCr含有量の差が3質量%以下となるようにする。しかる後、この肉盛溶接が施された低合金鋼製タービンロータと前記12%Cr鋼製タービンロータとを突き合わせ溶接する。このとき、突き合わせ溶接金属層と前記肉盛溶接金属層との間のCr含有量の差が3質量%以下となると共に、突き合わせ溶接金属層と前記12%Cr鋼との間のCr含有量の差が3質量%以下となるように、突き合わせ溶接材料を選定して用い、突き合わせ溶接する。
【0021】
前記12%Cr鋼製タービンロータと低合金鋼製タービンロータとのCr含有量の差が比較的大きく、前記の如く一方のタービンロータのみに肉盛溶接を施した後、このタービンロータと他方のタービンロータとを突き合わせ溶接する方法では、他方のタービンロータと突き合わせ溶接金属層との間のCr含有量の差、又は/及び、突き合わせ溶接金属層と肉盛溶接金属層との間のCr含有量の差を3質量%以下とし得ない場合には、次のようにする。
【0022】
即ち、前記12%Cr鋼製タービンロータの一端部を溶接面とし、該溶接面に肉盛溶接を施すと共に、肉盛溶接金属層と該肉盛溶接が施された12%Cr鋼との間のCr含有量の差が3質量%以下となるようにする。一方、前記低合金鋼製タービンロータの一端部を溶接面とし、該溶接面に肉盛溶接を施すと共に、肉盛溶接金属層と該肉盛溶接が施された低合金鋼との間のCr含有量の差が3質量%以下となるようにする。しかる後、この12%Cr鋼製タービンロータと低合金鋼製タービンロータとを突き合わせ溶接する。このとき、突き合わせ溶接金属層と前記12%Cr鋼製タービンロータの肉盛溶接金属層との間のCr含有量の差が3質量%以下となると共に、突き合わせ溶接金属層と前記低合金鋼製タービンロータの肉盛溶接金属層との間のCr含有量の差が3質量%以下となるように、突き合わせ溶接材料を選定して用い、突き合わせ溶接する。
【0023】
このような形態で本発明に係る異種材料溶接型タービンロータの製造方法が実施され、そして本発明に係る異種材料溶接型タービンロータが得られる。
【0024】
以下、本発明について主にその作用効果を説明する。
【0025】
12%Cr鋼〔Crを9〜13質量%含有する鋼〕製タービンロータと低合金鋼〔Cr含有量:3質量%以下(0質量%を含まず)の低合金鋼〕製タービンロータとを単に突き合わせ溶接したものは、溶接後の応力除去焼鈍時に溶接部近傍の低合金鋼側の溶接金属や12%Cr鋼側の溶接金属に脱炭層が生成し、そのため溶接接合部の機械的性質が劣化するという問題点がある。
【0026】
この脱炭層の生成は、隣接する材料のCr含有量差(低合金鋼や12%Cr鋼と溶接金属とのCr含有量の差)に起因し、応力除去焼鈍時(昇温時、降温時も含む)に低Cr含有量側の材料のCが高Cr含有量側の材料に拡散により移動し、高Cr含有量側の材料ではCr炭化物が生成すると共に、低Cr含有量側の材料では脱炭層が生成されることにより起こる現象である。
【0027】
かかる脱炭層は、応力除去焼鈍時の保持温度が高く、保持時間が長いほど生成しやすく、隣接する材料のCr含有量差が大きいほど脱炭層の生成が促進される傾向がある。
【0028】
仮にCr量:11質量%の12%Cr鋼とCr量:2.5 質量%の低合金鋼とが溶接され、中間にCr量:6質量%の溶接金属層が形成されていたとすると、溶接金属層と12%Cr鋼とのCr含有量差は5質量%となり、溶接金属層と低合金鋼とのCr含有量差は3.5 質量%となる。この溶接後の材料に応力除去焼鈍として例えば650 ℃×30Hrの処理を施すと、12%Cr鋼側の溶接金属に脱炭層が生成すると共に、低合金鋼の熱影響部に脱炭層が生成してしまう。
【0029】
脱炭層は各材料における強度確保のベースとなっているCの量が低下した軟化層であることから、タービンロータの継手部(溶接接合部)として重要な性能である疲労強度を著しく劣化させる要因となる。
【0030】
かかる継手部(溶接接合部)における疲労強度等の機械的性質の劣化の要因となる脱炭層の生成を防止するには、12%Cr鋼と低合金鋼との溶接接合部の溶接金属層が2層以上の異なったCr含有量の溶接金属層(例えば、溶接金属層Aと溶接金属層Bとからなる2層)からなるようにし、12%Cr鋼と該鋼に隣接する溶接金属層(例えば溶接金属層A)との間のCr含有量の差、低合金鋼と該鋼に隣接する溶接金属層(例えば溶接金属層B)との間のCr含有量の差、溶接部内で隣接する溶接金属層(例えば溶接金属層Aと溶接金属層B)の間のCr含有量の差が、いずれも3質量%以下であればよいとの知見が得られた。
【0031】
このようにCr含有量の差を3質量%以下とするには、12%Cr鋼と低合金鋼との溶接接合部の溶接金属層が上記の如く2層以上の異なったCr含有量の溶接金属層からなることが必要であり、12%Cr鋼と低合金鋼とを突き合わせ溶接した場合の如く溶接接合部の溶接金属層が1層のみ(溶接金属層X)からなる場合には、12%Cr鋼と該鋼に隣接する溶接金属層(溶接金属層X)との間のCr含有量の差、及び/又は、低合金鋼と該鋼に隣接する溶接金属層(溶接金属層X)との間のCr含有量の差を3質量%以下にし得ず、ひいては溶接後の応力除去焼鈍によって溶接金属層に脱炭層が生成し、溶接接合部の機械的性質が劣化する。
【0032】
本発明はかかる知見に基づき完成されたものであり、本発明に係る異種材料溶接型タービンロータは、Crを9〜13質量%含有する鋼〔12%Cr鋼〕からなるタービンロータとCr含有量:3質量%以下(0質量%を含まず)の低合金鋼〔低合金鋼〕からなるタービンロータとが溶接により接合されてなる異種材料溶接型タービンロータであって、前記Crを9〜13質量%含有する鋼〔12%Cr鋼〕とCr含有量:3質量%以下の低合金鋼〔低合金鋼〕との間の溶接部がタービン軸方向に2層以上の異なったCr含有量の溶接金属層からなると共に、前記Crを9〜13質量%含有する鋼〔12%Cr鋼〕のCr含有量と該鋼に隣接する溶接金属層のCr含有量(平均Cr含有量)の差、溶接部内で隣接する溶接金属層の間のCr含有量(平均Cr含有量)の差、及び、前記Cr含有量:3質量%以下の低合金鋼〔低合金鋼〕のCr含有量と該鋼に隣接する溶接金属層のCr含有量(平均Cr含有量)の差がそれぞれ3質量%以下であることを特徴とする異種材料溶接型タービンロータであることとしている(第1発明)。
【0033】
従って、本発明に係る異種材料溶接型タービンロータは、12%Cr鋼製タービンロータと低合金鋼製タービンロータとが溶接により接合されてなる異種材料溶接型タービンロータであって、溶接後の応力除去焼鈍の際に溶接接合部に脱炭層が生成せず、このため、溶接接合部に材質劣化をきたす如き脱炭層がなく、溶接接合部も健全であって機械的性質に優れた異種材料溶接型タービンロータとなる。
【0034】
ここで、12%Cr鋼と該鋼に隣接する溶接金属層との間のCr含有量の差、溶接部内で隣接する溶接金属層の間のCr含有量の差、及び、低合金鋼と該鋼に隣接する溶接金属層との間のCr含有量の差がそれぞれ3質量%以下であることとしているのは、これらの隣接金属間のCr含有量の差の1種以上が3質量%を超えると、溶接後の応力除去焼鈍によって溶接金属層に脱炭層が生成し、溶接接合部の機械的性質が劣化するからである。
【0035】
本発明に係る異種材料溶接型タービンロータの製造方法は、前述の如く、Crを9〜13質量%含有する鋼〔12%Cr鋼〕からなるタービンロータとCr含有量:3質量%以下(0質量%を含まず)の低合金鋼〔低合金鋼〕からなるタービンロータとを溶接するに際し、予め少なくとも一方の鋼の溶接面に肉盛溶接を施すと共に、該肉盛溶接により形成される溶接金属層のCr含有量(平均Cr含有量)と該肉盛溶接が施された鋼のCr含有量の差が3質量%以下となるようにし、しかる後、前記2種のタービンロータを突き合わせ溶接することを特徴とする請求項1記載の異種材料溶接型タービンロータの製造方法であることとしている(第2発明)。
【0036】
従って、上記突き合わせ溶接に際して突き合わせ溶接材料を選定して用い、突き合わせ溶接することにより、前記の如き優れた特性を有する本発明に係る異種材料溶接型タービンロータを得ることができる。
【0037】
即ち、12%Cr鋼製タービンロータに肉盛溶接を施すと共に、該肉盛溶接により形成される溶接金属層(肉盛溶接金属層)と該肉盛溶接が施された12%Cr鋼との間のCr含有量の差が3質量%以下となるようにし、しかる後、この肉盛溶接が施された12%Cr鋼製タービンロータと低合金鋼製タービンロータとを突き合わせ溶接する場合には、突き合わせ溶接材料を選定して用いることにより、突き合わせ溶接により形成される溶接金属層(突き合わせ溶接金属層)と前記肉盛溶接金属層との間のCr含有量の差が3質量%以下、且つ、突き合わせ溶接金属層と前記低合金鋼との間のCr含有量の差が3質量%以下となるようにし得、従って、本発明に係る異種材料溶接型タービンロータを得ることができる。
【0038】
低合金鋼製タービンロータに肉盛溶接を施すと共に、該肉盛溶接により形成される溶接金属層(肉盛溶接金属層)と該肉盛溶接が施された低合金鋼との間のCr含有量の差が3質量%以下となるようにし、しかる後、この肉盛溶接が施された低合金鋼製タービンロータと12%Cr鋼製タービンロータとを突き合わせ溶接する場合には、突き合わせ溶接材料を選定して用いることにより、突き合わせ溶接により形成される溶接金属層(突き合わせ溶接金属層)と前記肉盛溶接金属層との間のCr含有量の差が3質量%以下、且つ、突き合わせ溶接金属層と前記12%Cr鋼との間のCr含有量の差が3質量%以下となるようにし得、従って、本発明に係る異種材料溶接型タービンロータを得ることができる。
【0039】
12%Cr鋼製タービンロータに肉盛溶接を施すと共に、該肉盛溶接により形成される溶接金属層(肉盛溶接金属層)と該肉盛溶接が施された12%Cr鋼との間のCr含有量の差が3質量%以下となるようにし、一方、低合金鋼製タービンロータに肉盛溶接を施すと共に、該肉盛溶接により形成される溶接金属層(肉盛溶接金属層)と該肉盛溶接が施された低合金鋼との間のCr含有量の差が3質量%以下となるようにし、しかる後、この12%Cr鋼製タービンロータと低合金鋼製タービンロータとを突き合わせ溶接する場合には、突き合わせ溶接材料を選定して用いることにより、突き合わせ溶接金属層と前記12%Cr鋼製タービンロータの肉盛溶接金属層との間のCr含有量の差が3質量%以下、且つ、突き合わせ溶接金属層と前記低合金鋼製タービンロータの肉盛溶接金属層との間のCr含有量の差が3質量%以下となるようにし得、従って、本発明に係る異種材料溶接型タービンロータを得ることができる。
【0040】
本発明において、12%Cr鋼〔Crを9〜13質量%含有する鋼〕としては、600 ℃以上の蒸気温度で通常使用されるタービンロータ用材料として一般的に使用されているものを主に使用する。この材料は、Cr:9〜13質量%を含有すると共に、C:0.3 質量%以下、Si:0.1 質量%以下、Mn:1質量%以下を含有するものである。更に、種々の目的(強度、耐食性等)に応じて、Cu、Ni、Mo、Nb、V、W、Co、Ta等を適宜含有させることができる。これらを適宜含有させる場合の各元素の含有量については、Cu:2質量%以下、Ni:1質量%以下、Mo:2.5 質量%以下、Nb:0.2 質量%以下、V:1質量%以下、W:4質量%以下、Co:4質量%以下、Ta:4質量%以下とされることが多い。
【0041】
低合金鋼〔Cr含有量:3質量%以下(0質量%を含まず)の低合金鋼〕としては、600 ℃未満の蒸気温度で通常使用されるタービンロータ用材料として一般的に使用されているものを主に使用する。この材料は、Cr:0質量%超3質量%以下を含有すると共に、C:0.35質量%以下、Si:1質量%以下、Mn:1質量%以下を含有するものである。更に、種々の目的(強度、耐食性等)に応じて、Cu、Ni、Mo、Nb、V、W、Co、Ta等を適宜含有させることができる。これらを適宜含有させる場合の各元素の含有量については、Cu:2質量%以下、Ni:4質量%以下、Mo:2質量%以下、Nb:0.2 質量%以下、V:0.5 質量%以下、W:4質量%以下、Co:4質量%以下、Ta:4質量%以下とされることが多い。
【0042】
肉盛溶接や突き合わせ溶接に用いられる溶接材料(溶接ワイヤ)としては、本発明に係る異種材料溶接型タービンロータでのCr含有量の差を満足し得るように選択する必要がある。Cr以外の元素については、得ようとするタービンロータ特性に応じて元素種及び含有量を適宜調節すればよい。このとき、既存の溶接材料の中から、上記本発明に係る異種材料溶接型タービンロータでのCr含有量の差を満足し得、また、タービンロータとしての特性を損なうことのない溶接材料を選択することが推奨される。
【0043】
【実施例】
〔実施例1(Cr含有量の差と脱炭層生成の有無との関係についての調査)〕
表1に示す成分組成の12%Cr鋼よりなる鋼板(厚み:30mm、幅:300mm 、長さ:500mm )、及び、表1に示す成分組成の低合金鋼よりなる鋼板(厚み:30mm、幅:300mm 、長さ:500mm )をそれぞれ母材とし、表7に示す種々の組成の溶接材料(溶接ワイヤ)を用いて、ビードオンプレート溶接を行った(図1参照)。この溶接後のものについて、650 ℃×30Hrの応力除去焼鈍を行った後、溶接金属のCr量を分析して求め、又、ミクロ組織観察を行って脱炭層の有無を調べた。
【0044】
このとき、溶接はTIG溶接により行い、溶接電流、溶接速度と共に溶接ワイヤ送給量を変化させ、これにより種々のCr含有量を有する溶接金属を得るようにした。表2に溶接条件の範囲を示す。
【0045】
上記溶接金属のCr量の分析の結果、及び、ミクロ組織観察による脱炭層の有無の調査の結果を表3に示す。表に示す如く、12%Cr鋼または低合金鋼と溶接金属との間のCr含有量の差が3質量%を境とし、Cr含有量の差が3質量%より大きい場合には脱炭層が生成しており、3質量%以下の場合には脱炭層が生成していないことが確認された。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】
〔実施例2(12%Cr鋼と低合金鋼との突き合わせ溶接試験)〕
12%Cr鋼と低合金鋼との突き合わせ溶接試験に係る試験材製作に用いた溶接材料の種類等を表5に示す。尚、この表5において、溶接材料の欄でのNo. は表7でのNo. に相当する。即ち、溶接材料の欄においてNo.1と記載されたものは、溶接材料として表7のNo.1に示す成分組成の溶接材料を用いたことを意味する。
【0054】
上記表5に示す如く、各種試験材を製作した。この詳細を以下に説明する。
【0055】
12%Cr鋼と低合金鋼とを、それぞれ開先加工を施し、突き合わせ溶接をし、比較例に係る試験材(A、B、C)を得た。
【0056】
12%Cr鋼と低合金鋼とをそれぞれ開先加工を施し、12%Cr鋼の開先面に肉盛溶接し、開先加工を施した後、この12%Cr鋼と前記開先加工後の低合金鋼とを突き合わせ溶接し、実施例に係る試験材(F)、比較例に係る試験材(H)を得た。
【0057】
12%Cr鋼と低合金鋼とをそれぞれ開先加工を施し、低合金鋼の開先面に肉盛溶接し、開先加工を施した後、この低合金鋼と前記開先加工後の12%Cr鋼とを突き合わせ溶接し、実施例に係る試験材(G)を得た。
【0058】
12%Cr鋼と低合金鋼とをそれぞれ開先加工を施し、12%Cr鋼の開先面に肉盛溶接し、開先加工を施し、一方、低合金鋼の開先面に肉盛溶接し、開先加工を施した後、この12%Cr鋼と低合金鋼とを突き合わせ溶接し、実施例に係る試験材(D、E)を得た。
【0059】
このとき、12%Cr鋼及び低合金鋼としては、表1に示す成分組成の12%Cr鋼及び低合金鋼を用いた。溶接継手は、板厚:40mm、長さ:300mm の寸法とし、開先の形状は図2に示す如き形状とした。
【0060】
突き合わせ溶接は、TIGアークによる1層パスの自動溶接を適用して行なった。このTIG溶接の際の溶接条件は表4に示す通りである。
【0061】
肉盛溶接はTIG溶接により行った。この肉盛溶接の際の溶接条件は表2に示す範囲の溶接条件とした。
【0062】
このようにして得られた試験材について、650 ℃×30Hrの応力除去焼鈍を行った後、溶接部での溶接金属のCr量を分析して求め、又、ミクロ組織観察を行って脱炭層の生成の有無を調べた。更に、溶接継手部から回転曲げ疲労試験片を採取し、回転曲げ疲労試験を行い、疲労強度特性を評価した。このときの回転曲げ疲労試験片の採取位置を図3に示す。
【0063】
上記溶接金属各部のCr含有量の分析の結果、ミクロ組織観察による脱炭層生成の有無の調査の結果、及び、疲労強度特性の評価の結果を表6に示す。尚、疲労強度特性の評価に関しては、低合金鋼から採取した回転曲げ疲労試験片についての1×107 サイクルの疲労限界応力振幅を基準とし、これと同等もしくはそれ以上の疲労限界応力振幅を示したものを合格(○)、それ以外を不合格(×)とした。
【0064】
表6に示す如く、比較例に係る試験材A、B、Cは、12%Cr鋼と低合金鋼とを突き合わせ溶接してなるものであり、いずれも応力除去焼鈍により脱炭層が生成しており、疲労強度特性については不合格(×)である。
【0065】
比較例に係る試験材Hは、12%Cr鋼に肉盛溶接した後、12%Cr鋼と低合金鋼とを突き合わせ溶接してなるものであり、隣接する金属間のCr含有量の差の中、12%Cr鋼と肉盛溶接金属層との間のCr含有量の差、及び、突き合わせ溶接金属層と低合金鋼との間のCr含有量の差は、いずれも3質量%以下であるものの、肉盛溶接金属層と突き合わせ溶接金属層との間のCr含有量の差が4.2 (=9.20−5.00)質量%であって3質量%超であり、このため、応力除去焼鈍により脱炭層が生成しており、疲労強度特性については不合格(×)である。
【0066】
これらに対し、本発明の実施例に係る試験材D、E、F、Gは、12%Cr鋼および/又は低合金鋼に肉盛溶接した後、12%Cr鋼と低合金鋼とを突き合わせ溶接してなるものであり、隣接する金属間のCr含有量の差が全て3質量%以下であり、脱炭層が生成しておらず、疲労強度特性も合格(○)であり、充分な疲労強度を有し、優れていることが確認された。
【0067】
【発明の効果】
本発明に係る異種材料溶接型タービンロータは、12%Cr鋼〔Crを9〜13質量%含有する鋼〕製タービンロータと低合金鋼〔Cr含有量:3質量%以下(0質量%を含まず)の低合金鋼〕製タービンロータとが溶接により接合されてなる異種材料溶接型タービンロータであって、溶接後の応力除去焼鈍の際に溶接接合部に脱炭層が生成せず、このため、溶接接合部に材質劣化をきたす如き脱炭層がなく、溶接接合部も健全であって機械的性質に優れた異種材料溶接型タービンロータとなる。従って、本発明に係る異種材料溶接型タービンロータは、高圧タービン、中圧タービン、低圧タービンを一体化して一軸に配置して1車室化することによって発電効率の向上やタービンの設置スペースのコンパクト化を図る際に、異種金属材料溶接型の一体型タービンロータとして好適に用いることができる。つまり、一体型タービンロータの接合部やその近傍での機械的性質や疲労強度の劣化等という支障の発生を伴うことなく、発電効率の向上やタービンの設置スペースのコンパクト化が図れるという顕著な効果を奏する。
【0068】
本発明に係る異種材料溶接型タービンロータの製造方法によれば、上記の如き優れた特性を有する本発明に係る異種材料溶接型タービンロータを製造して得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に係るビードオンプレート溶接により得られた試験材の概要を示す斜視図である。
【図2】 実施例2に係る突き合わせ溶接試験材の開先の形状を示す側面図である。
【図3】 実施例2に係る溶接継手部からの回転曲げ疲労試験片の採取位置を示す図である。
Claims (2)
- Crを9〜13質量%含有する鋼からなるタービンロータとCr含有量:3質量%以下(0質量%を含まず)の低合金鋼からなるタービンロータとが溶接により接合されてなる異種材料溶接型タービンロータであって、前記Crを9〜13質量%含有する鋼とCr含有量:3質量%以下の低合金鋼との間の溶接部がタービン軸方向に2層以上の異なった平均Cr含有量の溶接金属層からなると共に、前記Crを9〜13質量%含有する鋼のCr含有量と該鋼に隣接する溶接金属層の平均Cr含有量の差、溶接部内で隣接する溶接金属層の間の平均Cr含有量の差、及び、前記Cr含有量:3質量%以下の低合金鋼のCr含有量と該鋼に隣接する溶接金属層の平均Cr含有量の差がそれぞれ3質量%以下であることを特徴とする異種材料溶接型タービンロータ。
- Crを9〜13質量%含有する鋼からなるタービンロータとCr含有量:3質量%以下(0質量%を含まず)の低合金鋼からなるタービンロータとを溶接するに際し、予め少なくとも一方の鋼の溶接面に肉盛溶接を施すと共に、該肉盛溶接により形成される溶接金属層の平均Cr含有量と該肉盛溶接が施された鋼のCr含有量の差が3質量%以下となるようにし、しかる後、前記2種のタービンロータを突き合わせ溶接することを特徴とする請求項1記載の異種材料溶接型タービンロータの製造方法。
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