JP4279313B2 - 撮像装置及び撮像装置における階調変換方法 - Google Patents

撮像装置及び撮像装置における階調変換方法 Download PDF

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Description

本発明は、撮像素子により得られた画素毎の信号値を持つ画像データに対して所定の階調変換処理を施す撮像装置に関り、特に、原稿上の文字、人の顔の特徴、血管パターン、指紋パターンなど、被写体の細部における小さな輝度の変化を検出するのに適した階調補正手段を有する撮像装置及び撮像方法に関する。
従来の撮像装置の階調(補正)制御として非線形の階調変換特性を複数備え、画像の輝度(明度平均の最大値)に応じて階調変換特性を選択することで被写体のダイナミックレンジ拡大を実現したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−363726号公報(第9頁、第5図)
しかしながら、撮像により得られる画像の細部の輝度の小さな変化(高周波数の画像信号として検出される)が、画面全体の輝度の大きな変化(低周波数の画像信号として検出される)に重畳されている場合に、撮像装置のダイナミックレンジが低周波数信号成分に対して最適化されるため、特に、人の顔の特徴、血管パターン、指紋パターンなど、被写体の画像の細部の小さな輝度差を鮮明に再現することができないと言う問題があった。
本発明に係わる撮像装置は、
固体撮像素子と、
前記固体撮像素子から得られる撮像出力に比例した撮像信号から輝度分布とその最大レベルと最小レベルを検出する輝度分布検出手段と、
前記撮像信号にオフセット補正及び利得補正を行う補正手段と、
前記輝度分布検出手段により検出された前記最大レベルと前記最小レベルに基づいて、前記補正手段から出力される補正撮像信号の変化範囲を拡大するように補正量を制御する補正量決定手段と、
前記補正手段の出力を非線形変換特性で階調変換する階調変換手段とを備え
前記階調変換手段の非線形変換特性は、前記階調変換手段の入力が第1の範囲にあるときは、該入力の変化に対する出力の変化が比較的小さく、前記階調変換手段の入力が第2の範囲にあるときは、該入力の変化に対する出力の変化が比較的大きいものであり、
前記輝度分布検出手段は、
前記撮像信号の低周波数成分を抽出することで、前記撮像信号の局所的領域の平均を検出する低周波数成分抽出手段と、
前記撮像信号の高周波数成分を抽出する高周波数成分抽出手段と、
前記高周波数成分抽出手段で抽出された高周波数成分の前記局所的領域の振幅を検出する振幅検出手段と、
前記低周波数成分抽出手段で検出された前記局所的領域の平均と前記振幅検出手段で検出された前記局所的領域の振幅とを加算することで、前記最大レベルを求める加算手段と、
前記低周波数成分抽出手段で検出された前記局所的領域の平均から前記振幅検出手段で検出された前記局所的領域の振幅を減算することで、前記最小レベルを求める減算手段とを有し、
前記補正量決定手段は、前記最大レベル及び前記最小レベルを、前記階調変換手段の入力が取り得る値の範囲の最大値及び最小値に近い値に変換し、前記最大レベル及び前記最小レベル以外の値を、前記階調変換手段の入力が取り得る値の範囲の最大値及び最小値の間に均等に割り振った値とするためのオフセット補正量及び利得補正量を決定する
ことを特徴とする。
本発明によれば、撮像信号の輝度分布とその最大レベルと最小レベルに基づいて、撮像信号のオフセット補正、利得補正及び階調変換特性を適応的に制御するようにしたので、画像の細部の小さな輝度差を鮮明に再現することができる。
また、撮像画像内の被写体の形状を検出し、被写体領域内の撮像信号の輝度分布とその最大レベルと最小レベルに基づいて、撮像信号のオフセット補正、利得補正及び階調変換特性を適応的に制御するようにしたので、被写体画像の細部の小さな輝度差を更に鮮明に再現することができる。
この発明の実施の形態1の撮像装置を示すブロック図である。 (A)〜(C)は、実施の形態1の階調変換手段の変換特性の一例を示す線図である。 実施の形態1で用いられる輝度分布検出手段の一例を示すブロック図である。 図3のヒストグラム生成部が生成したヒストグラムの一例を示す図である。 図1の補正量決定手段によるオフセット補正量及び利得補正量の決定方法を説明するための図である。 図1の輝度分布検出手段で検出された最小レベル値の値から利得補正量を求める場合に用いられる表の一例である。 (A)及び(B)は、実施の形態1における補正量決定手段による階調変換手段の制御の一例を示す図である。 (A)及び(B)は、実施の形態1における補正量決定手段による階調変換手段の制御の一例を示す図である。 (A)〜(G)は、実施の形態1の撮像装置の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態1の処理手順を示すフローチャートである。 (A)〜(C)は、実施の形態1による補正が階調変換後の信号に与える影響を示す図である。 (A)〜(C)は、実施の形態1による階調補正動作の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2における画面の分割の例を示す図である。 実施の形態2の処理手順を示すフローチャートである。 (A)〜(G)は、この発明の実施の形態3の動作を示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態4の撮像装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態4の処理手順を示すフローチャートである。 (A)〜(G)は、実施の形態4の撮像装置の動作を示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態5を示すブロック図である。 (A)〜(G)は、実施の形態5の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態5の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態6で用いられる輝度分布手段の一例を示すブロック図である。 (A)及び(B)は、図22の輝度分布手段31の動作を示す波形図である。 図22の振幅検出手段の一例を示すブロック図である。 明るさの異なる領域を含む画面の一例を示す図である。 (A)〜(C)は、実施の形態6による階調補正動作の一例を示す図である。
符号の説明
1 固体撮像素子、 2 増幅手段、 3 A/D変換手段、 4 露出制御手段、 5 撮像信号メモリ手段、 6 補正手段、 61 オフセット補正手段、 62 利得補正手段、 7 補正制御手段、 8 階調変換手段、 9 画像処理手段、 10 被写体形状認識手段、 11 輝度分布検出手段、 12 補正量決定手段。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の撮像装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1に係る撮像装置は、固体撮像素子1と、増幅手段2と、A/D変換手段3と、露出制御手段4と、撮像信号メモリ手段5と、補正手段6と、補正制御手段7と、階調変換手段8と、画像処理手段9と、被写体形状認識手段10とを備えている。
また、補正手段6は、オフセット補正手段61と利得補正手段62により構成され、補正制御手段7は、輝度分布検出手段11と補正量決定手段12とで構成されている。
固体撮像素子1は、被写体から入射した光を画素ごとに光電変換して、固体撮像素子の出力信号(「撮像出力」と呼ぶことがある)を出力する。固体撮像素子1は、2次元的に、即ち、水平方向、垂直方向に配列された複数の画素を構成する光電変換素子を有し、光電変換素子からは、入射光の光量に応じた大きさのアナログ信号が出力される。固体撮像素子1からの信号の出力は、各水平ラインに水平方向に並んだ画素から順次出力されるものであり、このような画素ごとの信号を画素信号と呼ぶこともある。
固体撮像素子1は、例えばCCD撮像素子であり、その光電荷蓄積時間の制御及び蓄積された電荷の取り出しのタイミング制御で、シャッター速度及びシャッターの開閉に相当する制御を行なうことができる。そのため、固体撮像素子1に対する電荷蓄積時間の制御を電子シャッター機能と呼ぶことがある、本実施の形態では、露出制御手段4により、電荷蓄積時間の制御が行なわれる。
固体撮像素子1は、白黒センサでも、カラーセンサーでも良い。カラーセンサーとしては、原色フィルタ配列のものでも、補色フィルタ配列のものでも良い。また、固体撮像素子1は、CMOS撮像素子を用いたものでも良い。
原色フィルタを用いた撮像素子の輝度信号Yは、
Y=0.299×R+0.587×G+0.114×B
で得られる。
また、補色フィルタを用いた撮像素子の輝度信号は、
Y=(Cy+Mg)+(Ye+G)
または、
Y=(Cy+G)+(Ye+Mg)
で得られる。
なお、モノクロの撮像素子においては、Y信号をそのまま使用する。
増幅手段2は、固体撮像素子1の撮像出力を増幅して撮像出力に比例した撮像信号を出力する。増幅手段2の出力を増幅出力と呼ぶことがある。増幅手段2の増幅利得は、露出制御手段4により制御される。
A/D変換手段3は、増幅手段2の出力をA/D(アナログ−デジタル)変換して、デジタル信号(「A/D出力」或いは「撮像データ」と呼ぶことがある)Scを出力する。デジタル信号は画素ごとの輝度を表すものであり、画素毎のデジタル信号を、画素データと呼ぶこともある。A/D出力Scもまた固体撮像素子1の撮像出力に比例した撮像信号である。
露出制御手段4は、撮像出力に比例したA/D出力の輝度(Y)信号、または緑(G)信号の値に応じて、固体撮像素子1の露出量及び増幅手段2の増幅利得を制御する。
本実施の形態の露出量の制御は、固体撮像素子1の電荷蓄積時間の制御により実現されるが、代わりに、被写体を照らす光源の光量の制御や、絞りの開放値を調整するアイリス制御、或いはこれらの組み合わせにより実現しても良い。
撮像信号メモリ手段5は、A/D出力(撮像データ)をフレーム単位で保持するメモリ容量をもち、1フレームの撮像信号をメモリに書き込みを行う間に、1フレーム前に書き込まれた撮像信号を読み出すことが可能である。撮像信号メモリ手段5から読み出された信号Sdを、「撮像信号メモリ出力」と呼ぶことがある。
オフセット補正手段61は、例えば減算器で構成され、補正量決定手段12からのオフセット補正量(Kb)を、撮像信号メモリ5の出力から減算し、減算した結果を利得補正手段62へ出力する。オフセット補正手段61の出力を「オフセット補正出力」と呼ぶことがある。
利得補正手段62は、例えば乗算器で構成され、補正量決定手段12からの利得補正量(Ka)をオフセット補正手段61の出力に乗算し、乗算した結果を階調変換手段8へ出力する。利得補正手段62の出力Sfを「補正撮像信号」と呼ぶことがある。
階調変換手段8は、補正撮像信号Sfを階調変換し出力する。階調変換手段8の出力Sgを「階調変換出力」と呼ぶことがある。
図2(A)は、階調変換手段8の階調変換特性の一例を示す。横軸は入力(「階調変換入力」と呼ぶ)であり、縦軸は出力(「階調変換出力」と呼ぶ)である。図示の例では、入力は10ビットの数値であり、最小が0であり、最大が1023であり、出力は8ビットの数値であり、最小が0であり、最大が255である。
図2(A)の階調変換特性横軸の下方の図2(B)に入力信号Sfの一例が示され、そのような入力信号に対する出力信号Sgが、階調変換特性曲線の右方の図2(C)に示されている。
図示の階調変換特性は、入力が小さい部分(乃至範囲)では、入力の増加に対する出力の増加が比較的大きく(特性曲線の傾きが比較的急であり)、入力が大きくなるに連れて、次第に特性曲線の傾きが緩やかになるものである。図示の例ではまた、入力が最大値の略1/2以下では、入力に対する出力の変化が直線的である。このような特性は、比較的輝度の低い部分を比較的明るく、かつ高いコントラストで再現するとともに、比較的輝度の高い部分も階調再現でき、ダイナミックレンジの広い画像を得ることができると言う利点がある。
なお、階調変換特性は、γ特性、折れ線特性などを用いることができ、モニターの特性、被写体の状態、照明光の状態など種々の撮像条件を考慮して決められるものであるが、本発明は、入力の範囲のうちの一部について他の部分よりも特性曲線の傾きを急にして信号の変化を強調したい場合、即ち特性極性の傾きが比較的緩やかな第1の部分(範囲)と、特性曲線の傾きが比較的急な第2の部分(範囲)とを有する場合に適用できる。
階調変換手段8は、例えばルックアップテーブル(LUT)により実現することができる。また、変換特性曲線が折れ線で表されるものである場合、比較的簡単な演算により実現することが可能であり、ハードウェアロジックで実現することも可能である。
補正量決定手段8の出力Kcは、階調変換手段8の階調変換特性を切替えるための切替信号である。例えば、階調変換手段8内に、複数の階調変換特性を保持できるハードウエア構成の場合、高速にフレーム単位で階調変換特性を切替えることが可能である。また、階調変換手段8の階調変換特性を折れ線で構成する場合は、補正量決定手段8の出力Kcは、折れ線特性を実現するための、折れ点位置の座標値(入力値及び出力値)などをフレーム単位で、階調変換手段8に供給するものであっても良い。この場合、階調変換手段8に複数の階調変換特性を実現するための記憶領域を持つ必要が無く、ゲート規模、メモリ容量を削減し得る効果がある。
画像処理手段9は、ホワイトバランス制御、ベイヤー配列やハニカム配列の固体撮像素子1の出力から各画素のRGB信号を生成するための補間信号処理、ノイズ除去、RGB信号からYCbCr信号に変換する処理、モニターへ表示するための画質改善の処理など一般的なカメラの信号処理を実現するための機能を有する。
また、文字認識、顔・静脈・指紋の認識などの画像処理を実現する。
なお、オフセット補正手段61、利得補正手段62、階調変換手段8、及び画像処理手段9は、ASIC(application−specific integrated
circuit)、FPGA(field programmable gate array)などハードウェアを用いて構成することもでき、ソフトウエアで、即ちプログラムされたコンピュータで構成することもできる。
画像処理手段9を、パーソナルコンピュータ、高性能の組み込みマイコン、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)等で構成することで、統計系的演算、パターン認識を行い、これにより、ノイズ成分除去や複雑な信号処理を容易に実現することができる。
輝度分布検出手段11は、図3に示すように、ヒストグラム生成部111、最大レベル値検出部112、及び最小レベル値検出部113を備える。最大レベル値検出部112と最小レベル値検出部113とで最大・最小レベル値検出手段114が構成されている。
輝度分布検出手段11は、被写体形状認識部手段10(詳細な機能は後述する)から、被写体と認識される画素領域か、被写体と認識されない画素領域の検出結果をもとに、被写体と認識される画素領域のみの輝度分布を検出する。
被写体ではない画素領域の信号レベルが、被写体の信号レベルと異なる場合、例えば被写体の信号レベルに比べて低い或いは高い信号である場合に、被写体の信号レベルを有効に検出することが可能となり、検出精度が向上する。
なお、輝度分布検出手段11は、1フレーム以上の画像情報を記憶することも可能である。複数のフレームごとの輝度分布を検出することで、フレーム間の輝度分布の検出誤差を小さくすることができ、輝度分布検出手段11の出力信号の精度を向上することができる。
輝度分布検出手段11は、1フレーム分のA/D出力Scから、被写体形状認識部10により被写体と認識された領域の画素データから緑信号の信号レベルや、輝度信号(Y)の信号レベルについて、ヒストグラム生成部111において輝度信号レベル(階調)の分布(輝度ヒストグラム)を生成し、最大レベル値検出部112、及び最小レベル値検出部113によりその輝度ヒストグラムから被写体の有効輝度信号レベルの最大レベル値及び最小レベル値を求める。
ここで、「有効輝度信号レベルとは、画素欠陥、ノイズなどによる孤立した値(他の値に比べて例外的に大きい値、例外的に小さい値)以外の信号レベルを言う。
被写体形状認識部10は、被写体の形状パターンを認識し、有効な被写体領域を検出する。この被写体領域は、被写体の特徴領域(指紋認証の場合は指、静脈認証の場合は掌や指、顔認証の場合は顔に対応する領域)を意味する。
前記被写体領域の検出結果の有効性の判定については、その被写体固有の形状、例えば、指紋形状、静脈形状、目、鼻、口の相対位置関係などの幾何学的特徴により判定する方法や、色や輝度変化パターンの特徴により判定する方法があるが詳細は省略する。
なお、輝度ヒストグラムの生成及び有効輝度信号レベルの最大レベル値及び最小レベル値の検出は被写体領域内についてのみ行っても良いし、被写体領域内と被写体領域外のそれぞれについて行っても良いが、以下簡単のために、被写体領域内のみの例に限定して説明する。
被写体形状認識手段10は、輝度分布検出手段11へ、被写体と認識した場合は、認識したことを示す値、例えば「1」を有する信号(「認識信号」或いは「領域内信号」)を出力し、認識できない場合は、認識しないことを示す値、例えば「0」を有する信号(「認識不可信号」或いは「領域外信号」)を出力する。輝度分布検出手段11は、前述のように、輝度分布の検出要否を判断することが可能となる。
なお、被写体形状認識手段10の出力が、補正量決定手段12を制御する構成でも良い。この場合は、補正量決定手段12内で、輝度分布検出手段11の出力と、被写体形状認識手段10の出力をもとに、補正量を設定することが可能となる。
図4は、ヒストグラム生成部111が生成したヒストグラムの一例を示す図である。横軸は階調を示すが、画素データScの0から1023の階調を32個の区分に分割し、各区分の階調値の平均値を代表値として表している。即ち、ヒストグラム生成部111は、32階調ごと、すなわち1024階調分を32個の区分に分割して度数を計数した場合のヒストグラムを生成している。
このように1024階調を32個の区分に分割した場合、1区分あたりの階調値の数は上記のように、32になる。図4の横軸に示された数字は、その区分内の中心付近の階調値を代表値として示したものである。例えば、横軸の数値「16」は、階調値0〜31から成る区分の代表値であり、「16」の位置に示された度数は、1フレームの画素データScに含まれる、階調値0〜31の画素の数を表す。
なお、各区分が1個の階調値から成り、画素データScの階調値の数、例えば画素データが10ビットの場合は、0から1023のように1024個の階調値の各々について生成するようにしても良い。
ヒストグラム生成部111は、1フレーム分の画素データScの階調区分ごとの度数を計数し、図4に示すような1フレーム分のヒストグラムを生成する。
最大レベル値検出部112は、生成されたヒストグラムの最も明るい(大きい)階調区分から順次より低い区分に累積した度数Hasが、あらかじめ設定された閾値Ctaを超える階調区分を検出し、その区分の代表値を最大レベル値Scaとして出力する。
同様にして、最小レベル値検出部113は、生成されたヒストグラムの最も暗い(小さい)階調区分から順次より高い区分に累積した度数Hbsが、あらかじめ設定された閾値Ctbを超える階調区分を検出し、その区分の代表値を最小レベル値Scbとして出力する。
以上のように生成されたヒストグラムに対して、階調値が低い区分から順に度数を累積することで、暗い側の累積度数Hbsが得られ、同様に階調値が高い区分から順に度数を累積することで明るい側の累積度数Hasを得ることができる。累積度数Hbsが、あらかじめ設定された閾値Ctbを超えたところを最小レベル値Scb(図4の場合48)とし、累積度数Hasが設定値Ctaを超えたところを最大レベル値Sca(図4の場合848)として出力する。
なお、ヒストグラムを用いずに、被写体と形状認識された画像領域の輝度信号レベルから輝度の最大値と輝度の最小値を検出する構成することにより、ハードウェアのゲート規模削減やソフト処理時間の短縮が図ることが可能となる。
これらの最大レベル値Sca、及び最小レベル値Scbは、補正量決定手段12に供給される。
補正量決定手段12は、輝度分布検出手段11から供給される最大レベル値Sca及び最小レベル値Scbに基づいて、オフセット補正量Kb及び利得補正量Kaを求める。
以下、オフセット補正手段61及び利得補正手段62による補正の仕方を説明し、その後でKb,Kaの求め方を説明する。
仮に輝度分布検出手段11で求めた最大レベル値Sca及び最小レベル値Scbを図5に示すごとくであるとする。図1の回路では、A/D出力Scが一旦撮像信号メモリ5に記憶された後、撮像信号メモリ5から読み出されて補正手段6に供給される。補正手段6に供給される信号は符号Sdで表されているが、その値自体はA/D出力Scと変わらない。また、後述のように、A/D出力Scに基づいて定めたオフセット補正量Kb,利得補正量Kaは、当該A/D出力Scが撮像信号メモリ5に記憶された後読み出されて補正手段6で補正されるときに、その補正に用いられる。そこで、以下暫くの間、A/D出力Scがそのまま補正手段6に入力されるものとして説明する。
また、図5においては、A/D出力Sc及び撮像信号メモリ5から読み出された信号Sdの値を符号Xで表し、その1フレーム内の最大レベル値Sca、最小レベル値ScbをそれぞれXa、Xbで表し、さらに便宜上補正手段6の出力をY、その可変範囲(とり得る値の範囲)の最大レベル値をYmで表している。
補正手段6の働きは、その入力Xが最小レベル値Xbのときに、補正撮像信号(補正手段6の出力)Y(=Sf)の値がα×Ymであり、補正手段6の入力Xが最大レベル値Xaのときに、補正撮像信号Yの値が(1−β)×Ymであるようにするものである。
ここで、α及びβはともに例えば0.1に定められる。
このようにすれば、補正手段6の入力X(即ちA/D出力Sc)の平均値がどのような値であれ、かつ最大レベル値Xaと最小レベル値Xbの差が小さい場合にも、最大レベル値Sca及び最小レベル値Scbが、(1−β)×Ym、α×Ymに変換され、輝度の変化をα×Ymから(1−β)×Ymの範囲に拡大した後で、階調変換手段8による階調変換を行うことができる。
但し、本実施の形態では、最小レベル値Xb(=Scb)が所定の閾値Xbt(例400)よりも大きいときに限り、補正を行うこととし、最小レベル値Xb(=Scb)が所定の閾値Xbt(例400)以下のときは補正を行わない(Kb=0、Ka=1とする)こととしている。
なお、最小レベル値Xbが所定の閾値Xbt(例400)以下のときも、最小レベル値Xbが閾値Xbtよりも大きいときと同じように補正を行うようにしても良い。
Xa、Xb、Ymの間には以下の関係がある。
(Xa−Kb)×Ka=(1−β)×Ym …(1)
(Xb−Kb)×Ka=α×Ym …(2)
式(1)及び(2)を連立で解くと、
Kb={α×Xa−(1−β)×Xb}/{α−(1−β)} …(3)
Ka=[α×Ym×{α−(1−β)}]/{α×(Xb−Xa)}
…(4)
α=βの場合には、
Kb={α×Xa−(1−α)×Xb}/{2×α−1)} …(5)
Ka={α×Ym×(2×α−1)}/{α×(Xb−Xa)}
…(6)
なお、
α=β=0.1の場合には、
Kb={0.1×Xa−0.9×Xb}/{2×0.1−1)}
={0.1×Xa−0.9×Xb}/(−0.8) …(7)
Ka={0.1×Ym×(2×0.1−1)}
/{(−0.1)×(Xb−Xa)}
={−0.08×Ym}/{0.1×(Xb−Xa)}
…(8)
仮にXm=Ymとし、
Xa=0.8×Xm、Xb=0.4×Xmすると、
Kb=0.35×Xm …(9)
Ka=2 …(10)
補正量決定手段12は、式(3)、(4)により、利得補正量Ka、オフセット補正量Kbを求め、このようにして用いられた利得補正量Ka、オフセット補正量Kbを利得補正手段7及びオフセット補正手段61に供給する。
オフセット補正手段61では、撮像信号メモリ5の出力からオフセット補正量Kbを減算し、利得補正手段62では、オフセット補正手段61の出力Seに利得補正量Kaを乗算して、利得補正出力Y(=Sf)を出力する。
以上のように、オフセット補正手段61におけるオフセット補正量Kbの減算及び利得補正手段62における利得補正量Kaの乗算による補正は、A/D出力、即ち補正手段6の入力の最大レベル値Xaを、補正手段6の出力、即ち階調変換手段8の入力の可変範囲の最大値Ymに近い値(1−β)×Ymにし、A/D出力、即ち補正手段6の入力の最小レベル値Xbを補正手段6の出力、即ち階調変換手段8の入力の可変範囲の最小値(0)に近い値(α×Ym)にし、A/D変換の出力、即ち補正手段6の入力の最大レベル値Xa及び最小レベル値Xb以外の値は、それぞれ(1−β)×Ymからα×Ymまでの範囲に均等に割り振った値とするものである。
なお、利得補正量Kaを式(4)の値とする代わりに式(4)で求まる値よりも小さな値としても良い。
なおまた、オフセット補正量Kb、利得補正量Kaの値は、上記の式(3)、(4)で求めず、最小レベル値Xb,最大レベル値Xaの値の範囲に基づき予め用意した表で求めるようにしても良い。
さらにまた、上記の例では、最小レベル値Xb,最大レベル値Xaの双方からオフセット補正量Kb,利得補正量Kaを求めているが、簡便法として、最小レベル値Xbのみからオフセット補正量Kbを求め、最大レベル値Xaと最小レベル値Xbの平均値(中間値)と補正手段21の出力の可変範囲の最大値Ymとの関係から利得補正量Kaを求めるようにしても良い。
図6は、最小レベル値Xbの値から利得補正量Kaを求める場合に用いられる表の一例である。
補正量決定手段12はまた、階調変換制御信号Kcにより、階調変換手段8の階調変換特性を制御する。補正量決定手段12による階調変換特性の制御のための動作の一例を図7(A)及び(B)、並びに図8(A)及び(B)を用いて説明する。
図7(A)は、A/D変換手段3の出力Scの1フレームのヒストグラムを示しており、低階調(図示の例では、階調値区分の代表値が447以下の階調)の出現度数が高い特性を示している。このような状態の被写体においては、図7(B)に破線TCC1で示す階調特性を用いることで、低階調のコントラストを強調した出力が可能となる。
図8(A)は、中間階調(図示の例では、階調値区分の代表値が447から831の階調)の出現度数が高い特性を示している。このような状態の被写体においては、図8(B)に破線TCC2で示す階調特性を用いることで、中間階調のコントラストを強調した出力が可能となる。
このように、A/D変換手段3の出力Scの階調値のヒストグラムに基づいて、階調変換制御信号Kcを決定し、階調変換制御信号Kcにより階調特性を制御することが可能となる。
なお、制御の方法としては、ルックアップテーブルで実現された階調特性(図7(B)、図8(B)に破線TCC1、TCC2で示される)を数個の特性を持ったうえで、Kcに基づき切替えることとしても良く、論理回路を使用し、折れ線で構成された階調特性(図7(B)、図8(B)に実線TCD1、TCD2で示される)の折れ点の座標値などを階調変換制御信号Kcに基づき変更することとしても良い。
図9(A)〜(G)は、実施の形態1の撮像装置の動作を示すタイミングチャートである。図9(A)のVDは、1フレーム期間(Tf)の同期信号(垂直同期信号)を示している。図9(B)は、A/D変換出力Scの出力のタイミングを示し、図9(C)は、撮像メモリ出力Sdの読出しのタイミングを示し、図9(D)は、最大レベルXa、最小レベルXb、補正量Ka、Kbの決定のタイミングを示し、図9(E)は、補正量Xa、Xbの出力のタイミングを示し、図9(F)は、補正手段6からの信号Sfの出力のタイミングを示す。図9(G)は、使用される階調変換特性Ftを示す。
フレーム期間は、高速読出し、長時間露光など撮像状況に応じて時間間隔を調整することも可能で、高速読み出しの場合は、フレーム期間が短く(フレームレートが高く)設定され、長時間露光の場合は、フレーム期間が長く(フレームレートが低く)設定される。
なお、階調変換手段8における階調変換特性は図9(G)に示されるFt(a)が使用されるものとする。
第1のフレーム期間F1に、図9(B)に示されるA/D出力Sc1が出力され、撮像信号メモリ手段5へ書込まれ、続く第2のフレーム期間F2で、図9(C)に示すように撮像信号メモリ出力Sd1として読出される。以下同様であり、撮像メモリ出力Sdi(i=1、2、…)はA/D出力Sci(i=1、2、…)と同じ内容のものである。
第1のフレーム期間F1には、図9(B)に示すようにA/D出力Sc1が撮像メモリ手段5へ書込まれるとともに、輝度分布検出手段11に供給される。輝度分布検出手段11では、A/D出力Sc1を受けてヒストグラムを生成し、第1のフレーム期間F1の最後のブランキング期間BLにおいて、図9(D)に示すように、最大レベル値Xa1,最小レベル値Xb1の検出が行われ、その結果が補正量決定手段12に供給され、補正量決定手段12では、供給された最大レベル値Xa1、最小レベル値Xb1に基づいて第1のフレーム期間F1にA/D変換手段3から出力されたデータSc1のためのオフセット補正量Kb1、利得補正量Ka1を決定する。
決定されたオフセット補正量Kb1、利得補正量Ka1は、図9(E)に示すように、次の第2のフレーム期間F2(そのとき、第1のフレーム期間F1にA/D変換手段3から出力されたデータSc1と同じデータSd1が撮像信号メモリ手段4から出力される)にオフセット補正手段61及び利得補正手段62に供給される。これらの補正量を用いた補正の結果図9(F)に示される信号Sfが補正手段6から出力される。
第2のフレーム期間F2には、撮像信号メモリ手段5からのメモリ出力Sd1の読み出し(図9(C))と、A/D出力Sc2(次のフレームのデータ)の撮像メモリ手段5への書き込み(図9(B))とが行われる。
以下同様にして、第iのフレーム期間Fi(i=1、2、…)にA/D変換手段3から出力されたデータSciと同じ内容のデータSdi(=Xi)が撮像信号メモリ手段5から読み出されて補正手段6に供給されるときに、第iのフレーム期間FiにA/D変換手段3から出力されたデータSciに基づいて決定されたオフセット補正量Kbi、利得補正量Kaiが補正手段6に供給されて、補正が行われる。
この補正の内容は
Yi=(Xi−Kbi)×Kai (i=1、2、…) …(11)
で表される。
補正撮像信号Sf(=Y)は、階調変換手段8で階調変換特性Ft(a)による階調を受け、その結果として得られる階調変換出力Sgが画像処理手段9へ出力される。
図10は、実施の形態1の処理手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS1にて撮影を行い、被写体2から得られる画像信号に対応したA/D出力Scを得る。ステップS2では、最大レベル値Xa、最小レベル値Xbを検出する。
ステップS3では、最小レベル値Xbと閾値Xbt(例えばXbt=400)との比較
により、補正を行うか判断を行う。最小レベル値Xb閾値Xbtより大きい場合は、補正を行う必要があると判断し、ステップS4へ進む。
ステップS4では、利得補正量Ka、オフセット補正量Kbを算出する。利得補正量Kaとオフセット補正量Kbの算出は、補正量決定手段12について上記した方法で行われる。
ステップS5では、利得補正量Ka、オフセット補正量Kbを用いて補正処理を行う。ステップS6では、階調変換を実施する。
ステップS3で、最小レベル値Xbが閾値Xbt以下で、補正が不要と判断されると、補正を行うことなく(即ち、オフセット補正手段61で減算されることなく(言い換えるとオフセット補正量Kbが「0」とされ)、利得補正手段62で利得を大きくされることなく(利得補正量Kaが「1」とされる)、階調変換(ステップS6)が実施される。
上記のうち、ステップS1の処理は、固体撮像素子1により行われ、ステップS2とステップS3の処理は、輝度分布検出手段11により行われ、ステップS4の処理は補正量決定手段12により行われ、ステップS5の処理は、補正手段6により行われ、ステップS6の処理は、階調変換手段8により行われる。
なお、最大レベル値Xa、最小レベル値Xb、或いはヒストグラムから得られる他の情報から、例えば、前フレームから極端に(大幅に)信号量が変化したことが検知された場合、補正を行わないこととすることも可能である。
被写体から得られる画像信号に対応するA/D出力Scが、図11(B)に符号Faで示すようなものであり、ピークが略1023、ボトムが略623で振動する高周波数成分を有するものと仮定する。図11(B)に示す画像信号Faは、被写体が全体的に明るく(直流成分が大きい場合)、低輝度の信号が少ない場合に得られるものである。
図11(A)では、階調変換手段8の変換特性として、γ=0.7の場合のγ特性を用いた場合を用いて説明を行う。
このような、信号Faを仮にそのまま階調変換したとすると、階調変換手段8の出力は図11(C)に符号Gaに示すように、入力よりも高周波数信号成分の振幅がより小さいものとなる(ここで振幅は、階調変換手段8の入力、出力がそれぞれ取り得る値の範囲の最大値を1として正規化した値で比較する)。
そこで、オフセット補正を加え、高周波数信号成分のピーク値とボトム値の差を保ったままで、低輝度側に矢印FGで示すようにシフトして信号Fbを形成した上で、階調変換手段8に入力して階調変換を行うと、階調変換手段8の出力は図11(C)に符号Gbで示すようになり、高周波数信号成分の振幅がより大きなものとなる。
さらに、オフセット補正を加えるのみでなく、利得補正を加えることにより、信号Fcを形成した上で、階調変換手段8に入力して階調変換を行うと、階調変換手段8の出力は図11(C)に符号Gcで示すようになり、高周波数信号成分の振幅が一層大きなものとなる。
このように、補正手段21により信号Faを信号Fb又はFcに変換した後に、階調変換手段8に入力することにより、階調変換手段8の出力側に、高周波数信号成分、言換えると画像の細部の細かなパターンを鮮明に再現することができる。そのため、人の顔の特徴、血管パターン、指紋パターンなど、被写体の画像の細部の小さな輝度差を鮮明に再現することができる。
実施の形態1の処理を実施することで、例えば、元画像の撮像結果が図12(A)及び(B)に示すようなものであっても、図12(C)に示される補正された画像信号を得ることができる。ここで、図12(A)〜(C)を参照して説明を加える。図12(A)は、被写体の元画像の概略を示し、図12(B)は図12(A)の破線SLに沿う画像信号(破線SL上の画素から信号を順に読み出すことにより得られる信号)を示し、図12(C)は、図12(B)の信号に対し本実施の形態による補正を加えることにより得られる信号を示す。
図12(A)に示すように、指紋は、隆線部とその他の部分で反射光量(光学系の構成によっては、散乱光量、透過光量の場合もありえる。)が異なることで、図12(B)に示すとおり、信号量として指紋の凹凸に対する信号差(コントラスト)が出力される。また、指中央が、指の端に対して明るい色をしている。このような被写体を撮像した場合、図12(B)に示すような、指の端から中央にかけて信号レベルが大きくなり、指紋凹凸の信号のコントラストを重畳した信号が出力される。
実施の形態1の処理を実施することで、図12(C)に示すように指紋の凹凸のコントラストがはっきりとした信号を出力することができる。
図12(A)〜(C)は一例であり、コントラストを強調したい信号に対して、同様の効果を実現することができる。
実施の形態2.
実施の形態2の撮像装置の全体的構成は、図1に示されるごとくであるが、以下の点で異なる。即ち、実施の形態1では、1フレームの画素信号の最大レベル値、最小レベル値を求め、これに基づきそのフレームの画素データのためのオフセット補正量Kb,利得補正量Kaを求めて、同じフレームのデータに対する補正を行っているが、図13に示すように画面を複数のエリア乃至ブロックDV1〜DV12に分け、それぞれのエリアに対して別個に最大レベル値、最小レベル値を検出し、オフセット補正量Kb,利得補正量Kaを定めて、これを用いてそれぞれのエリア内の画素データに対する補正を行うようにしても良い。
オフセット補正手段61、利得補正手段62、及び輝度分布検出手段11、及び補正量決定手段12が、エリアごとの処理を実現するために、輝度分布検出手段11が、エリアごとにヒストグラムを生成し、最大レベル値Sca及び最小レベル値Scbを求め、補正量決定手段12がエリア毎にオフセット補正量Kb及び利得補正量Kaを定める。そして、補正手段6では、各エリア内の画素の画素データに対して、オフセット補正量Kb及び利得補正量Kaを用いて補正を行う。その他の点では、図1などを参照して説明した実施の形態1と同じである。
図14は、実施の形態2の処理手順を示す。図14は、図10と概して同じであるが、エリアごとの処理(ステップS8、ステップS9、ステップS10、ステップS11)が追加された点で異なる。
ステップS8では、エリア数を初期化(0に設定)する。ステップS9では、画面内の最後のエリアか(図13に示す例では12番目のエリアか)の判定を行う。ステップS9でNOであれば、ステップS2に戻る。ステップS9でYESであれば、ステップS10に進む。
ステップS10では、エリア数を初期化(0に設定)する。ステップS11では、画面内の最後のエリアか(図13に示す例では12番目のエリアか)の判定を行う。ステップS11でNOであれば、ステップS3に戻る。ステップS11でYESであれば、ステップS6に進む。
ステップS8及びステップS9の処理は、輝度分布検出手段11で行われ、ステップS10及びステップS11の処理は、補正量決定手段12で行われる。
画面を複数のエリアに区切ることで、エリア毎の明るさのオフセット分を補正することが可能となり、エリア毎に最適なコントラストの改善を行うことができる。
実施の形態3.
実施の形態3の撮像装置の全体的構成は、図1に示されるごとくであるが、実施の形態1及び実施の形態2と異なり、エリア毎に補正を行うことで、撮像信号メモリ手段5として、メモリ容量が1フレームよりも小さいもの、例えば数段(2乃至8段程度)のシフトレジスタ、ラインメモリ(画素データ1ライン分のメモリ)、FIFOで構成したものを用いることもできる。
また、輝度分布検出手段11は、固体撮像素子の撮像画面内の任意の位置の画素を中心として、水平方向前後数画素、ならびに垂直方向前後数ラインの画素のデータを、例えばラインメモリから読み出し、それを元に、ヒストグラムを作成して最大レベル値Sca、最小レベル値Scbを検出する。
これ以外の点では、実施の形態3は、実施の形態1及び実施の形態2の形態と同じであるが、実施の形態1や実施の形態2と同様の効果が得られる。また、フレームメモリを用いる必要が無いので、処理の高速化、コスト低減できる。
図15(A)〜(G)は、実施の形態3のタイミングチャートである。図中、図15(A)に示される「PS」は、基本的な処理の時間単位の同期信号を示し、この同期信号で区切られる処理周期内P1,P2,P3,…で、輝度分布検出、利得補正量Ka、オフセット補正量Kb決定などが実行される。処理周期は、固体撮像素子1の水平転送クロックを最小単位として、1フレーム期間より短い期間である。
なお、基本的な処理の時間単位としては、1ブロックの信号処理を実現できる時間以上の時間を用いる。
図15(B)は、A/D変換出力Scの出力のタイミングを示し、図15(C)は、撮像メモリ出力Sdの読出しのタイミングを示し、図15(D)は、最大レベルXa、最小レベルXb、補正量Ka、Kbの決定のタイミングを示し、図15(E)は、補正量Xa、Xbの出力のタイミングを示し、図15(F)は、補正手段6からの信号Sfの出力のタイミングを示す。図15(G)は、使用される階調変換特性Ftを示す。
なお、階調変換手段8においては、同じ階調変換特性(符号Ft(a)で示される)が使用され続ける。
第1の処理周期P1には、図15(B)に示すように、A/D出力Sc1が撮像メモリ手段5に書き込まれるとともに、輝度分布検出手段11に供給される。輝度分布検出手段11では、A/D出力Sc1を受けてヒストグラムを生成し、第1の処理周期F1の最後のブランキング期間BLにおいて、図15(D)に示すように、最大レベル値Xa1,最小レベル値Xb1の検出が行われ、その結果が補正量決定手段12に供給され、補正量決定手段12では、供給された最大レベル値Xa1、最小レベル値Xb1に基づいて第1の処理周期P1にA/D変換手段3から出力されたデータSc1のためのオフセット補正量Kb1、利得補正量Ka1を決定する。
決定されたオフセット補正量Kb1、利得補正量Ka1は、図15(E)に示されるように、次の第2の処理周期P2(そのとき、第1の処理周期P1にA/D変換手段3から出力されたデータSc1と同じデータSd1(図15(C))が撮像信号メモリ手段5から出力される)にオフセット補正手段61及び利得補正手段62に供給される。これらの補正量を用いた補正の結果図15(F)に示される信号Sfが補正手段6から出力される。
次の第2の処理周期P2には、撮像信号メモリ手段5からのメモリ出力Sd1の読み出し(図15(C))と、A/D出力Sc2(次の処理周期のデータ)の撮像メモリ手段5への書き込み(図15(B))とが行われる。
以下同様にして、第iの処理周期Pi(i=1、2、…)にA/D変換手段3から出力されたデータSciと同じ内容のデータSdi(=Xi)が撮像信号メモリ手段5から読み出されて補正手段6に供給されるときに、第iの処理周期FiにA/D変換手段3から出力されたデータSciに基づいて決定されたオフセット補正量Kbi、利得補正量Kaiが補正手段6に供給されて、補正が行われる。
この補正の内容は、
Yi=(Xi−Kbi)×Kai (i=1、2、…) …(12)
で表される。式(12)は式(11)と同様であるが、iがフレームの番号ではなく、処理期間の番号を表す点で異なる。
処理周期Piごとに補正を実現できることにより、被写体の画像の細部の小さな輝度差検出を高速に実現することができる。
実施の形態4.
図16はこの発明の実施の形態4の構成を示すブロック図である。図16において図1と同一の符号は同様の部材を示す。実施の形態4の撮像装置は、実施の形態1の撮像装置と概して同じであるが、実施の形態1の撮像信号メモリ手段5を用いておらず画像処理手段9を撮像装置本体に内蔵せず、補正制御手段7と被写体形状認識手段10を撮像装置本体に内蔵しない撮像装置の構成を示している。ここで、画像処理手段9、補正制御手段7、被写体形状認識手段10は、パーソナルコンピュータ、マイコン等の信号処理可能な信号処理装置で構成されている。
図16に示される撮像装置はさらに、逆階調変換手段13を備え、図1の輝度分布検出手段11の代わりに輝度分布検出手段14が設けられている点で異なる。補正量決定手段12と、逆階調変換手段13と、輝度分布検出手段14で補正制御手段7が構成されている。
逆階調変換手段13は、階調変換手段8の階調変換特性とは逆の階調変換特性を有するものである。即ち、階調変換手段8の変換特性と逆階調変換特性13の変換特性の積は線形性を持つ。従って、逆階調変換手段13の出力Sgは固体撮像素子1の撮像出力に比例した信号である。
輝度分布検出手段14は、A/D変換手段3の出力ではなく、逆階調変換手段13の出力Shを受けて、ヒストグラムの生成、最大レベル値Sha、最小レベル値Shbの検出を行う。この場合、実施の形態1についての説明の最大レベル値Xa、最小レベル値XbとしてSha、Shbを用いる。
補正量決定手段12は、輝度分布検出手段14で検出された最大レベル値Sha、最小レベル値Shbに基づき、利得補正量Ka、オフセット補正量Kbを算出する。
階調変換手段8で階調変換された信号Sgを、逆階調変換手段13で元の階調特性(階調変換を受ける前の特性)の信号Shに戻すので、輝度分布検出手段14及び補正量決定手段12では、階調変換手段8の階調変換特性を考慮することなくデータ処理を行うことができる。
実施の形態1の形態では、輝度分布検出手段14がA/D出力に基づいて補正の制御(輝度分布検出、即ち、ヒストグラム生成、最大レベル値、最小レベル値の検出、及びこれに基づくKa、Kbの決定)を行なうが、実施の形態4では、階調変換手段8の出力Sgを受ける逆階調変換手段13の出力Shに基づいて補正の制御を行う点が異なる。
図17は、実施の形態4の処理手順を示すフローチャートである。図17は、概して図10と同じであるが、逆階調変換を行うステップS12が付加されている点で異なる。ステップS12の処理は、逆階調変換手段12でおこなわれる。
図18(A)〜(G)は、実施の形態4の撮像装置の動作を示すタイミングチャートである。図18(A)〜(G)は、図9(A)〜(G)と同様である。但し、図18(C)は、逆階調変換手段13の出力を示す。また、一つのフレーム((i−1)番目のフレーム)F(i−1)の画素データSh(i−1)に基づいて決定された補正量Ka(i−1)、Kb(i−1)が次のフレーム(i番目のフレーム)Fiの画素データSciの補正に用いられる。
従って、補正手段21における補正の内容は、
Yi={Xi−Kb(i−1)}×Ka(i−1) (i=1、2、…)
…(13)
で表される。
一般的に、動画像を撮影した場合、連続する2フレームの画素データの相関は高い。図18(C)、(D)、(E)に示されるように前フレームの画素データに基づいて決定された補正データを用いて補正を行うことで、動画像の補正を実現することができる。
なお、一つのフレーム((i−1)番目のフレーム)F(i−1)の画素データSh(i−1)と、次のフレーム(i番目のフレーム)F(i)の画素データSh(i)の双方に基づいて、さらにその次のフレーム((i+1)番目のフレームの補正量Ka(i+1)、Kb(i+1)を決定することとしても良い。
以上のように撮像装置本体外に信号処理機能を有することで、撮像装置内に高性能なマイコンを用いることなく、撮像装置のコスト削減、実装面積の削減が実現できる。また、パーソナルコンピュータによる補正精度の向上も図れる。
なお、実施の形態4についても、実施の形態2で説明したように複数のエリアに分割して処理する構成とすることができる。
実施の形態5.
図19はこの発明の実施の形態5の撮像装置の構成を示すブロック図である。図19において図16と同一の符号は同様の部材を示す。実施の形態5の撮像装置は、実施の形態4の撮像装置と概して同じであるが、実施の形態4の逆階調変換手段13を用いておらず、実施の形態4の階調変換手段8の代わりに階調変換手段15が用いられ、実施の形態4の補正量決定手段12の代わりに補正量決定手段16が用いられ、輝度分布輝度分布検出手段14が、階調変換手段15の出力を受けてそのヒストグラムを生成し、最大レベル値Sgh、最小レベル値Shbを検出する点が異なる。さらに、階調変換手段15の変換特性を制御する変換特性制御手段17を備えている。変換特性制御手段17も、A/D変換手段3からの出力にタイミングを合わせて動作するように(図示しない制御手段により)制御されている。実施の形態5では、変換特性制御手段17と、輝度分布検出手段14と、補正量決定手段16とで、補正制御手段7が構成されている。
変換特性制御手段17は、補正量決定手段16からの階調変換制御信号Kcと、フレーム単位のタイミングを示す信号を受け、フレーム単位で、階調変換手段15の階調変換特性を、線形変換と非線形変換の間で、切り換えることができる。
これ以外の点では、実施の形態5は、実施の形態4と同じであり、実施の形態4と略同じ効果が得られる。
図20(A)〜(G)は、実施の形態5の撮像装置の動作を示すタイミングチャートである。図20(A)〜(G)は、図18(A)〜(G)と同様である。但し、以下の点で異なる。
第1のフレーム期間F1では、補正量決定手段16は、変換特性制御手段17に対し、階調変換手段15が線形変換を行うよう指示する。図20(G)には、線形変換を行うときの階調変換特性をFt(b)で表している。階調変換手段15が線形変換を行うときは、階調変換手段15の出力は固体撮像素子1の撮像出力に比例した信号となる。
そして、階調変換手段15の出力Sg1に基づき輝度分布検出手段14がヒストグラムの生成し、最大レベル値Sga1、最小レベル値Sgb1の検出を行い、補正量決定手段16が輝度分布検出手段14からの最大レベル値Sga1、最小レベル値Sgb1に基づき、利得補正量Ka1、オフセット補正量Kb1を定める。この場合、実施の形態1についての説明の最大レベル値Xa、XbとしてSga1、Sgb1を用いる。
第2のフレームF2のみ、或いは第2のフレームF2以降の数フレーム(例えば第2のフレームF2及び,第3のフレームF3)では、上記の第1のフレームのデータに基づいて定められたKa1、Kb1を用いて補正を行い、階調変換手段15は補正量決定手段16の出力に基づいて変換特性制御手段17で選択された非線形の階調変換特性(符号Ft(a)で示す)を用いて、階調変換を行う。
このように、実施の形態5では、あるフレーム(例えばF1)のデータに基づいて決定された利得補正量Ka1、オフセット補正量Kb1を次のフレーム(F2)のみ或いは次のフレーム以降の数フレーム(例えばF2,F3)の撮像データの補正に用いる。
図21は、実施の形態5の処理手順を示すフローチャートである。図21は、概して図10と同じであるが、ステップS14及びステップS15が付加されている点で異なる。ステップS14では、階調変換特性として線形の階調変換特性Ft(b)を設定する。ステップS15では、階調変換特性として、非線形の階調変換特性Ft(a)を設定する。ステップS14及びステップS15の処理は、変換制御手段17により行われる。
この処理を行うことで、実施の形態4の逆階調変換手段13を設けなくても、静止画撮影を行う際に、あるフレームのデータに基づき、オフセット補正量Kb1、利得補正量Ka1の決定を行えば、その後、数フレームにわたりそのオフセット補正量Kb1,利得補正量Ka1を用いて補正を行うことができ、1フレーム毎に利得補正量Ka、オフセット補正量Kbの算出を行う必要が無くなり、撮像に要する時間を短縮することができる。
実施の形態6.
以上の実施の形態1乃至5では、輝度分布検出手段(11,14)がヒストグラムを生成し、最小レベル値Xa、最大レベル値Xbを求めているが、被写体自身のコントラスト(例えば、指紋検出の隆線、顔検出の目耳鼻など)の変化は、照明光のコントラスト変化の周波数成分に比べ、高周波になるため、A/D出力Scの低周波数成分、高周波数成分の振幅などを検出することにより、1フレーム内の局所的最大レベル値、最小レベル値を求めることができる。
図22は、そのような輝度分布検出手段18の一例を示す。図23(A)及び(B)は、図22の輝度分布手段18の動作を示す波形図である。なお、処理されるデータはデジタル信号であるが、図23(A)及び(B)では、デジタル信号の値を結ぶ連続した曲線で表している。
以下、図22の輝度分布検出手段18を図1の輝度分布検出手段11の代わりに用いる場合について説明するが、図22の輝度分布検出手段14は、図16や図19の輝度分布検出手段14の代わりに用いることもできる。
図22に示される輝度分布検出手段18は、低周波数成分抽出手段19と、高周波数成分抽出手段20と、振幅検出手段21と、減算器22と、加算器23とを有する。
低周波数成分抽出手段19は、A/D出力(図23(A)の実線で示される)を受けてその低周波数成分(図23(A)の点線LSで示される)を抽出する。この低周波数成分は、A/D出力Scの局所的平均を表すものと見ることもできる。低周波数成分抽出手段19としては通常のデジタルLPFのほかにメディアンフィルタ、イプシロンフィルタを用いることもできる。ここで、局所的平均とは、数画素(例えば、水平3画素×垂直3画素)から数百画素程度(例えば水平30画素×垂直30画素)の平均を示す。
低周波成分抽出手段19のカットオフ周波数、周波数応答を調整することで、局所領域の輝度変化や、画面の大局的乃至全体的な輝度変化を検出することができる。照明光による輝度変化などは大局的乃至全体的な輝度変化として検出できる。低周波成分抽出手段19のカットオフ周波数を調整することで、局所領域のサイズ(面積)を調整し、局所領域サイズに応じた輝度変化を検出することができる。つまり、画面内に夜間の照明灯のように照明光がスポット光として入射した場合や、室内の蛍光灯のように、画面全体に均一照明として入射した場合など、状況に応じた輝度変化を検出することができる。
低周波成分抽出手段19のカットオフ周波数、周波数応答を数千画素(例えば、水平50画素×垂直50画素)から数万画素(例えば、水平200画素×垂直200画素)相当の輝度変化が検出できる周波数(画素ピクセル×ピクセルクロック)のように設定する。
高周波数成分抽出手段20は、A/D出力Sc(又は逆階調変換手段)を受けてその高周波数成分(図23(B))を抽出する。高周波数成分抽出手段20としては通常のデジタルHPFを用いることができる。
振幅検出手段21は、高周波数成分抽出手段20の出力HSの局所的領域の最大振幅(振動のピークレベル値(LP)とボトムレベル値(LB)の差の1/2)AMを検出する。この場合、例えば、低周波数成分のピークレベル値と、ボトムレベル値の差の1/2を最大振幅AMとする。
なお、局所的領域内の最も高い値及び最も低い値をピークレベル値、ボトムレベル値としても良いが、その代わりに、最も高い値からn番目(nは自然数)の値(n番目に高い値)をピークレベル値とし、最も低い値からn番目の値(n番目に低い値)をボトムレベル値としても良い。そのために、例えば、振幅検出手段21が、図24に示すように、ヒストグラム生成部211と、ピークレベル値検出部212と、ボトムレベル値検出部213と、演算部215とを含み、高周波数成分抽出手段20で抽出された高周波数成分HSを示すデータのうち上記の局所的領域内のものについてヒストグラムを生成し、図4を参照して説明した方法同様に(図4の説明で最大レベル値及び最小レベル値を求めたのと同様にして)ピークレベル値LP及びボトムレベル値LBを求め、このようにして求めたピークレベル値LPとボトムレベル値LBの差の1/2を演算部215で求め、演算の結果を最大振幅AMとすることとしても良い。なお、上記のうち、ピークレベル値検出部212とボトムレベル値検出部213とでピーク・ボトムレベル値検出手段214が構成されている。
減算器22は、低周波数成分抽出手段19の出力LSから振幅検出器21の出力AMを減算する。その減算結果が最小レベル値Xbとして用いられる。
加算器23は、低周波数成分抽出手段19の出力LSと、振幅検出器21の出力AMを加算する。その加算結果が最大レベル値Xaとして用いられる。
補正量決定手段12は、水平カウンタ、垂直カウンタを備えることで、撮像出力が撮像信号メモリ5を経て補正手段6に供給されるタイミングと、補正制御手段7におけるオフセット補正量Kb、利得補正量Kaの発生のタイミングを対応付けることが可能である。
このように、実施の形態6の輝度分布検出手段18を用いれば、局所的な平均輝度の変化を補正することが可能となり、領域をあらかじめ特定する必要がなく、領域ごとのコントラスト検出結果の連続性を向上すること(即ち、隣接領域間で、コントラストの検出結果に大きな差が生じないようにすること)が可能となる。
例えば図25に示すように、画面内に明るい領域A1と暗い領域A2とがある場合には、明るい領域A1の信号は例えば図11(B)に符号Faで示すごとくであるが、オフセット補正量Kbにより、低輝度側にシフトして信号Fbのように変換し、或いはそれに加えて利得補正量Kaにより振幅を拡大して信号Fcのように変換した上で、階調変換を行うことで、高周波数成分が十分なコントラストで再現される。暗い領域A2の信号は、オフセット補正を行なわずにそのまま(或いは必要に応じて利得補正のみを行い)階調変換が行われ、それにより十分なコントラストで再現される。
図25に示すように明るい領域A1の一部に暗い領域A2が存在する理由としては、照明が不均一である場合、被写体の一部が影により照明を受けていない場合、或いは汚れている場合などがあるが、そのような場合にも、細かな輝度の変化パターンを確実に再現することができる。
実施の形態6の処理を実施することで、例えば、元画像の撮像結果が図26(A)及び(B)に示すようなものであっても、図26(C)に示される、補正された画像信号を得ることができる。ここで、図26(A)及び(B)は、実施の形態1についての図12(A)及び(B)と同様のものである。図26(C)は、図26(B)の信号に対し本実施の形態による補正を加えることにより得られる信号を示す。
実施の形態6の処理を実施することで、指の端から中央へ変化している暗い色から明るい色へ変化する低周波の輝度成分を除くことが可能となり、指の凹凸のコントラストを図26(C)に示すようにはっきりとした信号を出力することができる。
図26(A)〜(C)は一例であり、コントラストを強調したい信号に対して、同様の効果を実現することができる。
上記の実施の形態の補正手段、補正制御手段、階調変換手段、及び画像処理手段は、少なくともその一部をソフトウエアにより、即ちプログラムされたコンピュータにより実現することができる。また、以上本発明の実施の形態の補正手段、補正制御手段、階調変換手段、及び画像処理手段について説明したが、これらの装置に関する説明により明らかにした補正、補正制御、階調変換、及び画像処理の方法もまた本発明の一部を成す。
本発明の活用例として、例えば原稿上の文字、人の顔の特徴、血管パターン、指紋パターンなど、被写体の細部における小さな輝度の変化を検出するのに適した階調補正手段を有する撮像装置に応用することができる。

Claims (5)

  1. 固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子から得られる撮像出力に比例した撮像信号から輝度分布とその最大レベルと最小レベルを検出する輝度分布検出手段と、
    前記撮像信号にオフセット補正及び利得補正を行う補正手段と、
    前記輝度分布検出手段により検出された前記最大レベルと前記最小レベルに基づいて、前記補正手段から出力される補正撮像信号の変化範囲を拡大するように補正量を制御する補正量決定手段と、
    前記補正手段の出力を非線形変換特性で階調変換する階調変換手段とを備え
    前記階調変換手段の非線形変換特性は、前記階調変換手段の入力が第1の範囲にあるときは、該入力の変化に対する出力の変化が比較的小さく、前記階調変換手段の入力が第2の範囲にあるときは、該入力の変化に対する出力の変化が比較的大きいものであり、
    前記輝度分布検出手段は、
    前記撮像信号の低周波数成分を抽出することで、前記撮像信号の局所的領域の平均を検出する低周波数成分抽出手段と、
    前記撮像信号の高周波数成分を抽出する高周波数成分抽出手段と、
    前記高周波数成分抽出手段で抽出された高周波数成分の前記局所的領域の振幅を検出する振幅検出手段と、
    前記低周波数成分抽出手段で検出された前記局所的領域の平均と前記振幅検出手段で検出された前記局所的領域の振幅とを加算することで、前記最大レベルを求める加算手段と、
    前記低周波数成分抽出手段で検出された前記局所的領域の平均から前記振幅検出手段で検出された前記局所的領域の振幅を減算することで、前記最小レベルを求める減算手段とを有し、
    前記補正量決定手段は、前記最大レベル及び前記最小レベルを、前記階調変換手段の入力が取り得る値の範囲の最大値及び最小値に近い値に変換し、前記最大レベル及び前記最小レベル以外の値を、前記階調変換手段の入力が取り得る値の範囲の最大値及び最小値の間に均等に割り振った値とするためのオフセット補正量及び利得補正量を決定する
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記階調変換手段の出力を、前記階調変換手段の変換特性とは逆の変換特性で変換する逆階調変換手段を更に有し、
    前記輝度分布検出手段は、前記逆階調変換手段の出力を、前記固体撮像素子の撮像出力に比例した信号として輝度分布の検出を行うことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  3. 前記輝度分布手段は、1画面の画素数に対する前記固体撮像素子の出力に比例した信号レベルが、第一の範囲に入る画素数が、あらかじめ決められた設定値以上の場合、前記補正量決定手段を動作させる信号を出力し、あらかじめ決められた設定値に満たない場合、前記補正量決定手段を非動作とする信号を出力することを特徴とした請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記輝度分布検出手段は、前記撮像出力に比例した信号が画像の色を表す成分を含むものであり、前記撮像出力に比例した信号の輝度成分、又は緑色の成分を表す信号に基づいて前記輝度分布の検出を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 固体撮像素子の撮像出力に比例した撮像信号から輝度分布とその最大レベルと最小レベルを検出する輝度分布検出ステップと、
    前記撮像信号にオフセット補正及び利得補正を行う補正ステップと、
    前記輝度分布検出ステップで検出された前記最大レベルと前記最小レベルに基づいて、前記補正ステップによる補正の結果得られる補正撮像信号の変化範囲を拡大するように補正量を制御する補正量決定ステップと、
    前記補正撮像信号を非線形変換特性で階調変換する階調変換ステップとを備え、
    前記階調変換ステップの非線形変換特性は、前記階調変換ステップの入力が第1の範囲にあるときは、該入力の変化に対する出力の変化が比較的小さく、前記階調変換ステップの入力が第2の範囲にあるときは、該入力の変化に対する出力の変化が比較的大きいものであり、
    前記輝度分布検出ステップは、
    前記撮像信号の低周波数成分を抽出することで、前記撮像信号の局所的領域の平均を検出する低周波数成分抽出ステップと、
    前記撮像信号の高周波数成分を抽出する高周波数成分抽出ステップと、
    前記高周波数成分抽出ステップで抽出された高周波数成分の前記局所的領域の振幅を検出する振幅検出ステップと、
    前記低周波数成分抽出ステップで検出された前記局所的領域の平均と前記振幅検出ステップで検出された前記局所的領域の振幅とを加算することで、前記最大レベルを求める加算ステップと、
    前記低周波数成分抽出ステップで検出された前記局所的領域の平均から前記振幅検出ステップで検出された前記局所的領域の振幅を減算することで、前記最小レベルを求める減算ステップとを有し、
    前記補正量決定ステップは、前記最大レベル及び前記最小レベルを、前記階調変換ステップの入力が取り得る値の範囲の最大値及び最小値に近い値に変換し、前記最大レベル及び前記最小レベル以外の値を、前記階調変換ステップの入力が取り得る値の範囲の最大値及び最小値の間に均等に割り振った値とするためのオフセット補正量及び利得補正量を決定する
    ことを特徴とする撮像方法。
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