JP4277590B2 - 汚泥の固化処理方法 - Google Patents
汚泥の固化処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4277590B2 JP4277590B2 JP2003174898A JP2003174898A JP4277590B2 JP 4277590 B2 JP4277590 B2 JP 4277590B2 JP 2003174898 A JP2003174898 A JP 2003174898A JP 2003174898 A JP2003174898 A JP 2003174898A JP 4277590 B2 JP4277590 B2 JP 4277590B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sludge
- cement
- waste
- heat
- strength
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/30—Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies
- Y02W10/37—Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy
Landscapes
- Treatment Of Sludge (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理が困難な汚泥を容易に固化することができ、また同様に処理が困難な保温屑のリサイクルにも有用な汚泥の固化処理方法に関する。なお、本発明において、汚泥とは、基本的には無機物のみからなる汚泥のことを意味するが、有機物を少量(10mass% 以下)含有する場合も含まれる。
【0002】
【従来の技術】
浄水場や排水処理場等から発生する沈殿汚泥や、ダム湖に堆積する堆積汚泥、製紙工場から発生するパルプ廃液を含む有機性汚泥、港湾の浚渫工事によって発生するヘドロなどの有機汚泥、工場等の水処理から発生するスラジ等の無機汚泥は、水分を多量に含む流動体であるため、取扱いが極めて厄介である。そこで、有機汚泥は固化処理または焼却処理実施後、また無機汚泥は脱水または天日乾燥によって流動性を失わせ、産業廃棄物処理場に搬入して投棄するのが普通である。
【0003】
また、これらの汚泥(焼却処理後の残渣を含む)に基準を超える有害物が含まれる場合、無害化もしくは固化処理を行い、溶出を防止してからでなければ埋立処分することはできない。
【0004】
かかる固化処理方法としては、汚泥にセメントを混合する方法が知られている。しかし、汚泥は、一般に、含有する有機物やS、Zn等の成分によりセメントの水和反応が阻害されるため、セメントのみによって固化することは困難である。そこで、この困難を解消する手段として、汚泥にセメント、石膏を混合する固化処理方法が提案されている(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−61496号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、汚泥にセメントの固化反応を阻害する成分が多く含まれている場合、セメント、石膏といった固化剤を多量に混合しないと、必要な強度が得られず、固化処理費用、とくに固化剤購入費用が嵩む問題がある。一方、工場等や住宅等で各種炉の断熱材として使用後に廃棄物となったグラスウール、ロックウール等(以下、保温屑という)は、埋立処分場に投棄されるのが普通であるが、埋立処分場が逼迫する問題があり、特に保温屑は嵩張るため問題が大きい。そのため、かかる保温屑を有利にリサイクルしうる方法も要望されていた。
【0007】
かかる事情に鑑み、本発明は、汚泥を高強度に固化できかつ保温屑を有利にリサイクルしうる汚泥の固化処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、水分を含む流動体からなる汚泥にセメントおよび保温屑を添加し、混練するとともに、前記汚泥1m 3 に対して前記セメントと前記保温屑の合計重量を 1500 〜 2300kg とし、前記セメントと前記保温屑の合計重量に対する前記保温屑の重量比を 20 〜 40 %とすることを特徴とする汚泥の固化処理方法である。また、前記混練時には必要に応じて溶出防止材および/または水を添加することができる。ここで、保温屑は、グラスウールまたはロックウール等の断熱材の廃棄物で繊維状のものである。
【0009】
これにより、用いるセメントの一部を廃棄物としての保温屑で置換し、保温屑の繊維強化作用により十分な強度の固形物を得ることができるので、固化処理費用、とくにセメント購入費を削減できる。また、得られた固形物については、有機物の溶出がない場合は路盤材等の使途に活用できるから、保温屑の有利なリサイクル方法も確立されたことになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明では、汚泥にセメントおよび保温屑を添加し、混練する際、汚泥に対する使用量は、汚泥1m3 に対してセメントと保温屑の合計重量を1500〜2300kg に設定し、該合計重量に対する保温屑の重量比を20〜40%に設定することによって、固形物の強度を十分に大きくすることができる。すなわち繊維強化作用のためには、保温屑の重量比を20%以上とする必要がある。そしてこの繊維強化作用は重量比40%で飽和する。また、セメントに対して水の重量比を50%程度(セメント:水≒2:1)に設定することにより、コンシステンシーやスランプを大きくして固化処理時の濃度や混練性を良好にして良好な作業能率を得ることができる。
【0011】
セメントとしては、ポルトランドセメントの他、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュなどの混合セメント、アルミナセメント、超速硬性セメントなどのアルミン酸カルシウム系セメント等が使用できる。
【0012】
汚泥とセメントおよび保温屑の混練に用いる混練機は、特別なものである必要はなく、汚泥等の粘度・粒径等に応じた適宜の混練機を使用すればよい。
【0013】
なお、汚泥は、流動性を上げ、全体の混練性を高めるために、セメントおよび保温屑の添加前に予め練っておくことが好ましい。この汚泥の予練りには、その後の混練に用いる混練機と同じものを使用できる。
【0014】
また、必要に応じて添加される溶出防止材としては、亜硫酸塩や硫化物等を含むキレート剤、または工場で発生する廃塩化鉄等を使用することができる。
【0015】
混練後の混練物は、所定の大きさに造粒し、養生する。1ヶ月程度の養生により混練物が固化する。なお、養生前に混練物を所定の大きさに造粒する代わりに、混練物を適宜の寸法形状で養生し、得られた固形物を所定の大きさに破砕・整粒してもよい。
【0016】
かくして得られた粒状の固形物は、路盤材等の使途に活用される。路盤材は、固形物単体でも使用できるが、スラグや砕石等と混合して使用してもよい。
【0017】
また、本発明によれば、固形物に十分な強度を付与できるため、コンクリート製品の製作も可能である。
【0018】
また、本発明では、発生量が多く、他に安価な処理方法が無いという点から、被処理汚泥として、金属水酸化物を含む水処理スラジを用いることが好ましい。
【0019】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。なお、以下の(実施例1)〜(実施例4)では、次の(1) 〜(5) の作業を順次行う処理方法を共通して採用した。
(1) 汚泥、セメント、保温屑を所定量計量。
(2) パドル式の混練機にて、まず汚泥を練り、汚泥の流動性を上げる。
(3) 練った汚泥にセメント、保温屑、水を添加し、混練。なお、保温屑は発明例では添加、比較例では無添加とした。配合比は重量比で表すものとする。
(4) モールドに充填。
(5) 1ヶ月間、25℃で養生後、得られた固形物製品の1軸圧縮強度(以下、単に強度という。)を測定。
(実施例1)
汚泥はスラジA(圧水スラジ:めっき排水の水処理スラジで、S:7mass% 、Zn:5mass% 等を含む、セメント固化性の低いスラジ)、セメントはポルトランドセメント、保温屑はロックウールを用い、配合比(汚泥:セメント:保温屑)は、比較例では(70:30:0 )、(50:50:0 )、発明例では(40:30:30)とした。
【0020】
この結果、図1に示すように、強度は保温屑添加(ここでは汚泥あるいはさらにセメントの一部を保温屑で置換)により大幅に向上すること、また、図2に示すように、保温屑添加によって格段に低いセメント購入費で高強度を達成できることが確認された。
(実施例2)
汚泥、セメント、保温屑は(実施例1)と同じものを用い、配合比(汚泥:セメント:保温屑)は、比較例では(80:20:0)、(70:30:0)、(60:40:0 )、発明例では(60:20:20)、(40:20:40)、(60:30:10)、(50:30:20)、(40:30:30)、(30:30:40)、(40:40:20)、(30:40:30)とした。
【0021】
この結果、図3に示すように、広いセメント配合量範囲にわたって保温屑添加(ここでは汚泥の一部を保温屑で置換)による強度向上効果が確認された。
(実施例3)
汚泥は(実施例1)と同じもの、セメントは高炉セメント、保温屑はグラスウールを用いた。配合比(汚泥:セメント:保温屑)は、比較例では(70:30:0)、(60:40:0 )、発明例では(70:30:5 )、(70:30:10)、(60:40:5 )、(50:50:5 )、(50:50:10)とした。なお、本例では、保温屑は配合比を外数として示した。
【0022】
この結果、図4に示すように、セメントと保温屑の種類を変えた場合も、広いセメント配合量範囲にわたって保温屑添加(ここでは汚泥+セメントに保温屑を追加)による強度向上効果が確認された。
(実施例4)
汚泥はスラジB(塗装排水処理スラジ)、セメント、保温屑は(実施例1)と同じものを用い、配合比は、比較例では(70:30:0 )、発明例では(40:30:30)とした。
【0023】
この結果、図5に示すように、保温屑添加(ここでは汚泥の一部を保温屑で置換)による強度向上効果が確認された。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、少ないセメント量で汚泥から高強度の固形物が得られるとともに、保温屑をリサイクル活用できるようになるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(実施例1)の発明例と比較例の強度比較図である。
【図2】(実施例1)の発明例と比較例についてのセメント単価指標と強度指標の関係を示す図である。
【図3】(実施例2)の発明例と比較例についての汚泥と保温屑の配合比と強度の関係を示す図である。
【図4】(実施例3)の発明例と比較例についての保温屑と汚泥の配合比と強度の関係を示す図である。
【図5】(実施例4)の発明例と比較例の強度比較図である。
Claims (1)
- 水分を含む流動体からなる汚泥にセメントおよび保温屑を添加し、混練するとともに、前記汚泥1m 3 に対して前記セメントと前記保温屑の合計重量を 1500 〜 2300kg とし、前記セメントと前記保温屑の合計重量に対する前記保温屑の重量比を 20 〜 40 %とすることを特徴とする汚泥の固化処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003174898A JP4277590B2 (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | 汚泥の固化処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003174898A JP4277590B2 (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | 汚泥の固化処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005007304A JP2005007304A (ja) | 2005-01-13 |
JP4277590B2 true JP4277590B2 (ja) | 2009-06-10 |
Family
ID=34098246
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003174898A Expired - Fee Related JP4277590B2 (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | 汚泥の固化処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4277590B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007132160A (ja) * | 2005-11-14 | 2007-05-31 | Port & Airport Research Institute | 浚渫粘性土を利用した人工干潟材料及び該材料を使用した人工干潟造成方法 |
-
2003
- 2003-06-19 JP JP2003174898A patent/JP4277590B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005007304A (ja) | 2005-01-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4030636B2 (ja) | 下水汚泥焼却灰を用いたセメント組成物およびこのセメント組成物の使用方法 | |
JP2583729B2 (ja) | 有害重金属等含有廃棄物の無害化安定化処理方法 | |
JP4277590B2 (ja) | 汚泥の固化処理方法 | |
JP2002121552A (ja) | 含水土壌用固化剤及びそれを用いた含水土壌の固化方法 | |
JP2008029937A (ja) | 副生物の処理方法 | |
JP3879847B2 (ja) | 六価クロム溶出が抑制された石炭灰造粒砂の製造方法 | |
JP4663905B2 (ja) | 重金属汚染土壌の重金属溶出抑制剤および重金属溶出抑制方法 | |
EP1239927A1 (en) | Process for immobilising toxic metals in solid industrial residues | |
KR20010025183A (ko) | 폐기물의 중금속 용출방지를 위한 고형체 제조방법 및이에 의해 제조된 고형체 | |
JP3213054B2 (ja) | 重金属含有焼却灰の処理方法 | |
JP4209224B2 (ja) | 硫化カルシウム系重金属固定化剤の製造方法 | |
JP3086200B2 (ja) | 溶融飛灰の固化・安定化処理方法 | |
JP2005041750A (ja) | 産業廃棄物再生骨材及びその製造方法 | |
JP6749126B2 (ja) | 有害物質の処理材及び処理方法 | |
JPH11278911A (ja) | 固化材 | |
JP4139371B2 (ja) | 管工事布設用埋戻材の製造方法及び管工事布設用埋戻材 | |
JP3980109B2 (ja) | 焼却灰の焼成方法・焼成物及び焼成物の使用方法 | |
JP4136025B2 (ja) | 焼却灰を主原料とする砂の代替品およびその製造方法 | |
JP3443653B2 (ja) | 土木・建築用資材 | |
JP2004197356A (ja) | ソイル柱材、ソイル柱及びソイル柱造成方法 | |
JPH10272435A (ja) | 重金属含有廃棄物用処理剤及び重金属含有廃棄物の安定化処理法 | |
JP2004105783A (ja) | 土壌の固化処理材および固化処理方法 | |
JP2000102776A (ja) | 重金属汚染土壌用固化処理材及びその製造方法 | |
JPH10192819A (ja) | 塩素、アルカリ、有害重金属を含む焼却飛灰およびダ ストの安定固化方法および固化生成物 | |
JP5117930B2 (ja) | 泥土の中性固化工法及び新規石コウ系固化改良材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060427 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081031 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081111 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090107 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090217 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090302 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |