JP4277465B2

JP4277465B2 - Application method

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Publication number: JP4277465B2
Application number: JP2001190759A
Authority: JP
Inventors: 美喜男都丸; 俊博萬代; 秀明武隈
Original assignee: Fujifilm Corp
Current assignee: Fujifilm Corp
Priority date: 2000-06-26
Filing date: 2001-06-25
Publication date: 2009-06-10
Anticipated expiration: 2021-06-25
Also published as: JP2002086050A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗布方法に係り、特に可撓性支持体（以下「ウエブ」という）に、薄く均一な塗布層を多層に、且つ高速で塗布するための塗布方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、磁気記録媒体、写真感光材料、電子材料、塗布型電池、反射防止等の光学膜、研磨テ−プ、情報記録紙等の高機能化・高性能化に伴い、ウエブに薄く均一な塗布層を多層に、且つ高速で塗布する要求が高まっている。
【０００３】
例えば、磁気記録媒体の製造においては媒体の高密度化に伴い、磁気記録層の薄層化や多層化が検討されている。特に、ＭＲヘッドなど高感度の磁気ヘッドの普及により磁性記録層の薄層化への要求が急激に高まっており、乾膜状態で０．０２〜０．２μｍ（湿潤状態で０．２〜２μｍ）と極めて薄い磁性記録層を形成できる塗布方法が要求されている。また、この磁性層の表面は、非常に高い平滑性が要求されることから、磁性記録層の下層（ウエブに接する層）として厚み０．２〜３μｍ程度の非磁性の塗布層を設けることでウエブの面の突起を平坦化し、これにより磁性記録層の性能向上を図っている。従って、磁気記録媒体の製造における生産性の観点から、薄く均一な磁性記録層・その他の層を、ウエブに如何に高速で多層塗布できるか否かが重要になっている。
【０００４】
従来、乾膜状態で厚みが０．５μｍ以下の磁性記録層を塗布形成する方法としては、特許２５８１９７５号、特開平６−２９６９１７号等の塗布方法や装置が提案されている。この塗布方法や装置は、同時に２層の塗布層を塗布形成する方法で、非磁性の下層を適量塗布することでエアーの混入を防ぐことによって、上層の磁性記録層を湿潤状態でおよそ２μｍ程度まで薄く塗布することが可能である。
【０００５】
また、特許２９４２９３８号等には、予め低粘度の下層用塗布液をウエブに塗布し、この下層用塗布液の一部を掻き落とすことによりエアーの混入を抑止しながら磁性記録層となる塗布液を塗布する方法も提案されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の塗布方法や装置を使用しても、磁性記録層の厚みを０．２μｍ以下（湿潤状態で２μｍ以下）に塗布しようとすると、磁性記録層の表面に等ピッチのスジが発生するという欠点がある。このスジの発生が、製品としての磁気記録媒体の性能を落とす原因となっていた。
【０００７】
このことは、何も磁性記録層の塗布に限ったことではなく、磁気記録媒体の製造以外の塗布においても、下層の塗布液が乾燥しないうちに上層を塗布する、いわゆるウェットオンウェットで２層以上の塗布層を多層塗布する場合、特に下層以外の層の湿潤状態での厚みを２μｍ以下にしようとする場合には、塗布層表面に等ピッチのスジが発生する。
【０００８】
このような背景から、多層塗布された複数の層の湿潤状態での厚みを２μｍ以下に、好ましくは１μｍ以下にしても等ピッチのスジが発生しない塗布方法が要望されている。
【０００９】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、多層塗布により薄い塗布層、特に湿潤状態で２μｍ以下、好ましくは１μｍ以下の塗布層を高速塗布で形成しても、塗布層の表面に等ピッチスジの発生を抑止することのできる塗布方法を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、連続走行する可撓性支持体と塗布ヘッドのエッジ面とを相対的に押しつけると共に、前記塗布ヘッド内に供給した複数の塗布液を、各スリットを介して前記エッジ面の前記可撓性支持体幅方向に形成された各スリット吐出口から吐出して前記可撓性支持体にウエットオンウエットで多層塗布する塗布方法において、前記可撓性支持体の３０〜１５００ｍ／分の範囲内での走行速度をＵ［ｍ／秒］、前記複数の塗布液の平均ハイシェア粘度をμ［Ｐａ・秒］、前記多層塗布された層のうちの最上層塗布液の表面張力をσ［Ｎ／ｍ］としたときに、次式、Ｃａ＝Ｕμ／σで計算されるキャピラリー数Ｃａが０．１＜Ｃａ＜４を満足するように前記走行速度、平均ハイシェア粘度、及び最上層塗布液の表面張力を調整して塗布することにより、前記多層塗布における前記可撓性支持体に接する下層を除く他の層の厚みを湿潤状態で２μｍ以下にすることを特徴とする。
【００１１】
本発明によれば、複数のスリットを有する塗布ヘッドで可撓性支持体に多層塗布する場合、或いは可撓性支持体の塗布面に予め過剰の下層用塗布液を塗布して下層を形成しておき、該下層が湿潤状態にあるうちにその一部を、１つ以上のスリットを有する塗布ヘッドのエッジ面における上流側エッジ部で掻き落としながら多層塗布する場合において、可撓性支持体の走行速度をＵ［ｍ／秒］、複数又は１つ以上の塗布液の平均ハイシェア粘度をμ［Ｐａ・秒］、多層塗布層のうちの最上層塗布液の表面張力をσ［Ｎ／ｍ］としたときに、次式、Ｃａ＝Ｕμ／σで計算されるキャピラリー数Ｃａが０．１＜Ｃａ＜４を満足するように前記走行速度、平均ハイシェア粘度、及び最上層塗布液の表面張力を調整して塗布するようにした。これにより、薄い塗布層、特に湿潤状態で２μｍ以下の塗布層を高速塗布で形成した場合でも塗布層表面に等ピッチスジの発生を抑止することができる。従って、上記塗布方法を用いて製造された塗布製品は、湿潤状態で２μｍ以下の薄く、且つ等ピッチスジのない塗布層を得ることができるので、塗布層が例えば磁性記録層の場合には、製品である磁性記録媒体の性能を顕著に向上させることができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係る塗布方法の好ましい実施の形態について詳説する。
【００１３】
図１は、本発明の塗布方法を適用するエクストルージョン型の塗布装置の一例を示す全体構成図であり、複数（図１では２個）スリットを有する１つの塗布ヘッドでウエブにチキソトロピー性を有する２種類の塗布液を多層塗布する例である。この場合、形成される塗布層が磁性記録層の場合、異なる２つの磁性塗布液でもよいが、下層（ウエブに接する層）となる下層用塗布液は非磁性な下塗り用或いは低粘度なプレコート用の塗布液でもよい。
【００１４】
図１に示すように、塗布装置１０は、主として、連続走行するウエブ１２と、ウエブ１２に塗布液を塗布する塗布ヘッド１４と、塗布ヘッド１４を挟んだウエブ走行方向の上流側と下流側にそれぞれ設けられ、連続走行するウエブを装架する一対のガイドローラ１８、１８とで構成される。そして、連続走行するウエブ１２と塗布ヘッド１４のエッジ面１６とを相対的に押しつけた状態で、ウエブ１２に塗布液が塗布される。
【００１５】
塗布ヘッド１４には、その内部にウエブ１２の幅方向に平行な円筒状の２個のポケット部２２、２２が形成され、各ポケット部２２と前記２種類の塗布液を貯留する各塗布液タンク２４、２４とが定量送液ポンプ２６、２６を介して配管２８、２８により接続される。これにより、各塗布液タンク２４から塗布液がそれぞれのポケット部２２に供給されて塗布幅に対応する幅に拡流される。各ポケット部２２で拡流された２つの塗布液は、それぞれのスリット３０、３０を上昇して前記エッジ面１６に形成されたそれぞれのスリット吐出口３０Ａ、３０Ａから吐出される。
【００１６】
図２は、塗布ヘッド１４の先端部の拡大図であり、塗布ヘッド１４は２つのスリット３０を挟んで３つのブロック３２、３４、３６で構成され、エッジ面１６は各ブロック３２、３４、３６ごとにウエブ１２の走行方向から順に、フロントエッジ面３２Ａ、下層用ドクターエッジ面３４Ａ、上層用ドクターエッジ面３６Ａで構成される。フロントエッジ面３２Ａは、長さ（ウエブ走行方向の長さ）が０．１〜３０ｍｍの範囲の寸法に形成され、面形状は平面状であっても或いはある曲率を有した円弧状に形成されてもよい。また、下層用及び上層用のドクターエッジ面３４Ａ、３６Ａは、長さ（ウエブ走行方向の長さ）が０．５〜２０ｍｍの範囲の寸法に形成され、面形状はある曲率を有した円弧状に形成されるか、若しくは円弧と平面との組み合わせた形状に形成される。また、スリット３０は、通常、０．０３〜２ｍｍ程度のスリット幅に形成される。尚、図２では、フロントエッジ面３２Ａを曲率Ｒ１ｍｍ、下層用と上層用のドクターエッジ面３４Ａ、３６Ａを曲率Ｒ２ｍｍとし、スリット幅を０．２ｍｍとして構成した一例である。
【００１７】
そして、ウエブ走行方向の上流側のスリット３０からは下層液（下層となる塗布液）が吐出され、下流側のスリット３０からは上層液（上層となる塗布液）が吐出され、ウエブ１２の面に上層と下層の２層から成る塗布層Ａを形成する。この場合、ウエブ１２と、塗布ヘッド１４のウエブ走行方向における上流側のフロントエッジ面３２Ａとの間に隙間を形成し、該隙間に下層液を溢れ出させた状態で、上層液を塗布するとよい。このように、下層液を溢れ出させるメリットは、下層液を非常に薄く塗る場合に、ウエブ１２に同伴されるエアーの混入を防止できることと、フロントエッジとウエブ１２の接触によるウエブの削れが発生しないことである。
【００１８】
また、図３は、１つの塗布ヘッド１４に３つのスリットを有する場合の塗布ヘッド先端部の拡大図である。塗布ヘッド１４は、３つのスリット３０を挟んで４つのブロック３２、３４、３５、３６で構成され、エッジ面１６は各ブロック３２、３４、３５、３６ごとにウエブ１２の走行方向から順に、フロントエッジ面３２Ａ、下層用ドクターエッジ面３４Ａ、中層用ドクターエッジ面３５Ａ、上層用ドクターエッジ面３６Ａで構成される。各エッジ面３２Ａ、３４Ａ、３５Ａ、３６Ａの長さ、面形状、及びスリット幅の好ましい形態は図２の場合と同様である。尚、図３では、フロントエッジ面３２Ａを平面状とし、下層用ドクターエッジ面３４Ａを曲率Ｒ４ｍｍとし、中層用と上層用ドクターエッジ面３５Ａ、３６Ａを曲率Ｒ６ｍｍとし、スリット幅を０．２ｍｍとして構成した一例である。
【００１９】
本発明の塗布方法を適用する塗布装置としては、上記したように１つの塗布ヘッド１４に形成された複数のスリット３０から異なる塗布液を吐出して多層塗布する塗布装置１０（特許２５８１９７５号、特公平６─４９１７１号、特許２９３５１４８号参照）の他にも、図４に示すように、複数の塗布ヘッド１４、１４を用いてそれぞれのスリット３０、３０から塗布液を吐出し、塗布液が湿潤状態にあるうちに塗り重ねて多層塗布する塗布装置１０（特許２６４６２６５号参照）を使用することができる。
【００２０】
更には、図５に示したように、連続走行するウエブ１２の上流側に位置する下層液用スリット３０ａから下層液を吐出して、予めウエブ１２の塗布面に下層を形成しておき、下層が湿潤状態にあるうちにその一部を、下流側のフロントエッジ部３２ａで掻き落としながら、中層液用スリット３０ｂ、中層液用スリット３０ｃから中層液と上層液を吐出して下層の上に塗り重ねる塗布装置１０（特許２６８４４８６号、特許２６０１３６７号参照）を使用することができる。この場合、下層液の塗布ヘッドと、中層液及び上層液の塗布ヘッドとを別個に設けることも可能であるが、１つの塗布ヘッドとして一体構成すると、装置をコンパクト化することができると共に、予め形成した下層の下層塗布液が湿潤状態にあるうちに中層液と上層液を塗布するウェットオンウェット方式の塗布には好適である。
尚、図５では、下層液用スリット３０ａのスリット幅を０．３ｍｍとし、下層液用スリット３０ａの上流側のエッジ面端部１７のテーパ角度を２０°にすると共に、中層液と上層液の塗布ヘッド１４ａのフロントエッジ面を曲率Ｒ３ｍｍ、中層用ドクターエッジ面を曲率Ｒ３ｍｍ、上層用ドクターエッジ面を曲率Ｒ２ｍｍとし、スリット幅を０．１ｍｍとして構成した一例である。
【００２１】
しかし、上記した何れの塗布装置１０の場合も、従来の塗布方法で塗布を行ったのでは、複層から成る塗布層Ａのうち、下層を除く上層及び／又は中間層の厚みを０．２μｍ以下（湿潤状態で２μｍ以下）に塗布しようとすると、塗布層Ａの表面に等ピッチのスジが発生するという欠点がある。
【００２２】
本発明者は、この等ピッチのスジの発生要因を鋭意研究した結果、この等ピッチのスジが塗布ヘッド１４のウエブ走行方向における下流側の自由表面で発生する不安定現象であることをつきとめると共に、この不安定現象は塗布液全体のキャピラリー数に大きく影響されるという知見を得た。
【００２３】
本発明の塗布方法は、上記知見に基づいて成されたもので、複数のスリットを有する塗布ヘッドでウエブに多層塗布する場合、或いはウエブの塗布面には予め過剰の下層用塗布液を塗布して下層を形成しておき、その下層の塗布液が湿潤状態にあるうちにその一部を、１つ以上のスリットを有する塗布ヘッドのフロントエッジ面の上流側エッジ部で掻き落としながら１つ以上の塗布液を下層に塗り重ねる場合において、次式（１）、
【００２４】
［数１］Ｃａ＝Ｕμ／σ…（１）で計算されるキャピラリー数Ｃａが０．１＜Ｃａ
＜４を満足するように調整して塗布することにより、前記多層塗布における前記可撓性支持体に接する下層を除く他の層の厚みを湿潤状態で２μｍ以下にするように構成したものである。
【００２５】
ここで、Ｕ：ウエブの走行速度を［ｍ／秒］
μ：複数又は１つ以上の塗布液の平均ハイシェア粘度［Ｐａ・秒］
σ：多層塗布された層のうちの最上層塗布液の表面張力［Ｎ／ｍ］
である。
【００２６】
また、平均ハイシェア粘度とは、先ず、高せん断粘度計を用いて各層を形成する塗布液のせん断速度１００００ｓｅｃ^−１での粘度を測定し、次に各層の塗布しようとする厚みで重み付けをして平均の粘度を計算したものである。具体的には、例えば、ウェットオンウェットでＡ液をＸ_Ａμｍ、Ｂ液をＸ_Ｂμｍ、Ｃ液をＸcμｍの厚みに同時に塗り重ねる多層塗布において、Ａ液の粘度をμ_Ａ、Ｂ液の粘度をμ_Ｂ、Ｃ液の粘度をμ_Ｃとした場合、平均ハイシェア粘度μ_ＡＶＥは、次式（２）、
【００２７】
［数２］
μ_ＡＶＥ＝（Ｘ_Ａμ_Ａ＋Ｘ_Ｂμ_Ｂ＋Ｘcμ_Ｃ）／（Ｘ_Ａ＋Ｘ_Ｂ＋Ｘc）…（２）
により定義されるものとする。
【００２８】
また、最上層塗布液の表面張力σ［Ｎ／ｍ］は、塗布液中に含まれる分子量が１０００以下の高分子結合剤、溶剤、潤滑材、界面活性剤を混合した溶液の表面張力を測定して用いた。
【００２９】
そして、上記の如く構成した塗布装置１０に、本発明の塗布方法を適用することにより、下層を除く上層及び／又は中間層の厚みを湿潤状態で２μｍ以下の薄層になるように、且つ高速で塗布した場合でも塗布層Ａの表面に等ピッチスジの発生を抑止することができる。これにより、塗布性能を向上させることができるので、製品品質を向上させることができるばかりでなく、生産性をアップさせることができる。
【００３０】
また、本発明の塗布方法を用いてウェットオンウェット方式で製造された塗布製品であって、特に、多層塗布された層のうち、下層以外の少なくとも１つの層を湿潤状態の厚みを２μｍ以下に形成したものは、優れた性能を発揮することができる。例えば、磁性記録層の場合には、製品である磁性記録媒体の性能を顕著に向上させることができる。
【００３１】
また、本発明の塗布方法を用いていわゆるウェットオンウェット方式で製造された塗布製品であって、特に、多層塗布された層のうち、下層以外の少なくとも１つの層を湿潤状態の厚みを１μｍ以下に形成したものは、優れた性能を発揮することができる。例えば、磁性記録層の場合には、製品である磁性記録媒体の性能を顕著に向上させることができる。
【００３２】
上記した本発明の塗布方法は、塗布速度が３０〜１５００ｍ／ｍｉｎの広い範囲で使用されることが一般的であるがこれに限定されるものではない。ウエブ１２は走行の安定性と塗布ヘッド１４への押付けの均一化の観点から、ウエブｌｍ幅当たり５〜５０ｋｇｆの張力で走行させることが望ましく、塗布条件により適宜調整する必要がある。また、ガイドローラ１８と塗布ヘッド１４との距離は５０〜３００ｍｍ程度に設定するのが好ましい。ウエブ１２の塗布ヘッド１４への侵入角度や離れ角度を塗布条件により調整可能なように、ガイドローラ１８及び／又は塗布ヘッド１４を移動可能なように構成することが好ましい。また、剛性が低いウエブ１２の場合には、ツレ皺を抑止するために、ガイドローラ１８として、エキスパンダーロールやクラウンロール、コンケーブロール等を用いることも好ましい。
【００３３】
尚、ウエブ１２としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン‐２，６‐ナフタレート、セルロースダイアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド等のプラスティックフィルムあるいは紙、ラミネート紙、アルミニウム、銅等の金属箔更にはガラスやセラミックス等があるがこれに限定するものではない。
【００３４】
ウエブ１２は、幅が０．１〜３ｍ、長さが１０００〜１０００００ｍ、厚さが０．５〜１００μｍが一般的であるがこれに限るものではない。また、ウエブ１２には、予め接着層等の下地層を設け、乾燥硬化させたもの、或いはその他の機能層が予め設けられたものを用いても良い。
【００３５】
【実施例】
試験に供した塗布液の調製方法は次の通りである。
【００３６】
実施例１、２では、表１に示す成分組成の塗布原液Ａをニーダーで混合した後、サンドミルを用い分散し、得られた液をｌμｍの平均孔を有するフィルターを用いてろ過し、適量のメチルエチルケトン、トルエン、酢酸ブチル、ステアリン酸、ステアリン酸ブチルを加え、上層液Ａ１〜Ａ８を得た。各液のハイシェア粘度と表面張力を表２に示す。
【００３７】
【表１】

【００３８】
【表２】

【００３９】
また、表３に示す成分組成の塗布原液Ｂをニーダーで混合した後、サンドミルを用い分散し、得られた液を１μｍの平均孔を有するフィルターを用いてろ過し、適量のメチルエチルケトン、トルエン、酢酸ブチル、ステアリン酸、ステアリン酸ブチルを加え、下層液Ｂ１〜Ｂ５を得た。各液のハイシェア粘度を表４に示す。
【００４０】
【表３】

【００４１】
【表４】

【００４２】
（実施例１）
表２の上層液と表４の下層液とを組合わせた２種類の塗布液を使用すると共に、２個のスリットを有する１つの塗布ヘッドを備えた図２の塗布装置を用いて、厚み６μｍのポリエチレンテレフタレートのウエブに、塗布速度、塗布液の種類、塗布厚みの塗布条件を変えて多層塗布を行った。そして、このときの塗布層表面における等ピッチスジの発生の有無を評価した。
【００４３】
塗布条件及び評価結果を図６に示す。図６の面性において、○は等ピッチスジの発生がなく良好、×は等ピッチスジの発生やムラがあり不良であることを意味する。
【００４４】
図６から分かるように、キャピラリー数Ｃａが０．１＜Ｃａ＜４を満足する試験区である、条件１（Ｃａ数＝１．６）、条件２（Ｃａ数＝３．１）、条件７（Ｃａ数＝３．８）、条件８（Ｃａ数＝３．７）、条件９（Ｃａ数＝３．８）、条件１１（Ｃａ数＝０．５）の塗布層の面性は、何れも等ピッチスジの発生がなく良好な結果となった。
【００４５】
これに対し、キャピラリー数Ｃａが下限値である０．１に満たない条件１２（Ｃａ数＝０．１）、及びキャピラリー数Ｃａが上限値である４を超えた条件３（Ｃａ数＝４．７）、条件４（Ｃａ数＝６．２）、条件５（Ｃａ数＝４．６）、条件６（Ｃａ数＝４．２）、条件１０（Ｃａ数＝４．３）の塗布層の面性は、何れも等ピッチスジの発生やムラがあり、不良の結果となった。
（実施例２）
表２の上層液Ａ５と表４の下層液Ｂ１の他に表２のＡ４を中層液とした３種類の塗布液を使用すると共に、予めウエブの塗布面に下層を塗布形成してから下層が湿潤状態にあるうちにその一部を掻き落としながら中層液、上層液を塗布する図５の塗布装置を用いて、厚み３．５μｍのポリアミドのウエブに、塗布速度、塗布液の種類、塗布厚みの塗布条件を変えて多層塗布を行った。そして、このときの塗布層表面における等ピッチスジの発生の有無を評価した。
【００４６】
塗布条件及び評価結果を図７に示す。図７の面性において、○は等ピッチスジの発生がなく良好、×は等ピッチスジの発生やムラがあり不良であることを意味する。
【００４７】
図７から分かるように、キャピラリー数Ｃａが０．１＜Ｃａ＜４を満足する試験区である、条件１３（Ｃａ数＝１．１）、条件１４（Ｃａ数＝２．２）、条件１５（Ｃａ数＝３．４）の塗布層の面性は、何れも等ピッチスジの発生がなく良好な結果となった。
【００４８】
これに対し、キャピラリー数Ｃａが下限値である０．１に満たない条件１７（Ｃａ数＝０．０９）、キャピラリー数Ｃａが上限値である４を超えた条件１６（Ｃａ数＝４．５）の塗布層の面性は、何れも等ピッチスジの発生やムラがあり、不良の結果となった。
【００４９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の塗布方法によれば、多層塗布により薄い塗布層、特に湿潤状態で２μｍ以下、好ましくは１μｍ以下の塗布層を高速塗布で形成しても、塗布層の表面に等ピッチスジの発生を抑止することができる。これにより、塗布性能を向上させることができるので、製品品質を向上させることができるばかりでなく、生産性をアップさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の塗布方法を適用する塗布装置の一例を示した全体構成図
【図２】２個のスリットを有する１つの塗布ヘッドでウエブに塗布する塗布装置を設営する説明図
【図３】３個のスリットを有する１つの塗布ヘッドでウエブに塗布する塗布装置を説明する説明図
【図４】複数の塗布ヘッドを用いて多層塗布する塗布装置を説明する説明図
【図５】予めウエブの塗布面に下層液を塗布してからその一部を掻き落としながら中層液、上層液を多層塗布する塗布装置を説明する説明図
【図６】実施例１の結果を説明する説明図
【図７】実施例２の結果を説明する説明図
【符号の説明】
１０…塗布装置、１２…ウエブ、１４…塗布ヘッド、１６…エッジ面、１８…ガイドローラ、２２…ポケット部、２４…塗布液タンク、２６…定量送液ポンプ、３０…スリット、Ａ…塗布層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a coating how, particularly in the flexible support (hereinafter referred to as "web"), a thin uniform coating layer on the multilayer, and relates to the application of how to be applied in high speed.
[0002]
[Prior art]
In recent years, thin and uniform coating on webs with higher functionality and higher performance of magnetic recording media, photographic light-sensitive materials, electronic materials, coating-type batteries, optical films such as antireflection, polishing tapes, and information recording paper. There is an increasing demand for applying layers in multiple layers at high speed.
[0003]
For example, in the manufacture of a magnetic recording medium, the magnetic recording layer is being made thinner or multilayered as the density of the medium increases. In particular, with the widespread use of high-sensitivity magnetic heads such as MR heads, the demand for thin magnetic recording layers is rapidly increasing, and is 0.02 to 0.2 μm in a dry film state (0.2 to 2 μm in a wet state). And a coating method capable of forming a very thin magnetic recording layer. Further, since the surface of this magnetic layer is required to have very high smoothness, a nonmagnetic coating layer having a thickness of about 0.2 to 3 μm is provided as a lower layer (a layer in contact with the web) of the magnetic recording layer. The protrusions on the web surface are flattened to improve the performance of the magnetic recording layer. Therefore, from the viewpoint of productivity in the production of magnetic recording media, it is important how thin and uniform magnetic recording layers and other layers can be applied to the web at a high speed.
[0004]
Conventionally, as a method for coating and forming a magnetic recording layer having a thickness of 0.5 μm or less in a dry film state, coating methods and apparatuses such as Japanese Patent No. 2581975 and Japanese Patent Laid-Open No. 6-296917 have been proposed. This coating method and apparatus is a method of coating and forming two coating layers at the same time. By applying an appropriate amount of a non-magnetic lower layer to prevent air mixing, the upper magnetic recording layer is about 2 μm in a wet state. It is possible to apply thinly.
[0005]
Also, in Japanese Patent No. 2942938, etc., a low-viscosity lower layer coating solution is applied to a web in advance, and a part of this lower layer coating solution is scraped off, thereby preventing air from entering and applying as a magnetic recording layer. There has also been proposed a method of coating the film.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, even if the above-described conventional coating method and apparatus are used, if the thickness of the magnetic recording layer is applied to 0.2 μm or less (2 μm or less in a wet state), streaks of equal pitch are formed on the surface of the magnetic recording layer. There is a disadvantage that it occurs. The generation of the streaks has caused the performance of the magnetic recording medium as a product to deteriorate.
[0007]
This is not limited to the application of the magnetic recording layer. In the application other than the manufacture of the magnetic recording medium, the upper layer is applied before the lower layer coating solution is dried, so-called wet-on-wet two layers. When the above coating layers are applied in multiple layers, streaks of equal pitch are generated on the surface of the coating layer, particularly when the thickness of the layers other than the lower layer is to be 2 μm or less.
[0008]
From such a background, there is a demand for a coating method that does not generate uniform pitch streaks even when the thickness of a plurality of layers coated in multiple layers is 2 μm or less, preferably 1 μm or less.
[0009]
The present invention has been made in view of such circumstances. Even if a thin coating layer is formed by multilayer coating, particularly a coating layer of 2 μm or less, preferably 1 μm or less in a wet state, is formed by high-speed coating, the surface of the coating layer and to provide a coating how that can suppress the occurrence of equal Pitchisuji to.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-mentioned object, the present invention relatively presses the continuously running flexible support and the edge surface of the coating head, and allows a plurality of coating liquids supplied into the coating head to pass through each slit. In the coating method, the multi-layer coating is applied to the flexible support by wet-on-wet by discharging from each slit discharge port formed in the width direction of the flexible support on the edge surface. The running speed in the range of 30 to 1500 m / min is U [m / sec], the average high shear viscosity of the plurality of coating liquids is μ [Pa · sec], and the uppermost layer coating liquid among the multilayer coated layers When the surface tension of [sigma] is [sigma] [N / m], the running speed and average high shear viscosity so that the capillary number Ca calculated by the following formula, Ca = U [mu] / [sigma] satisfies 0.1 <Ca <4. , And the surface tension of the top layer coating solution By applying to integer, characterized by the following the 2μm in other thick wet state of layers except a lower layer in contact with the flexible support in a multi-layer coating.
[0011]
According to the present invention, when a multilayer coating is applied to a flexible support with a coating head having a plurality of slits, or an excessive lower layer coating solution is applied in advance to the coating surface of the flexible support to form a lower layer. In the case where a multilayer coating is applied while scraping off a part of the lower layer while the lower layer is in a wet state at the upstream edge portion of the edge surface of the coating head having one or more slits, The running speed is U [m / sec], the average high shear viscosity of plural or one or more coating liquids is μ [Pa · sec], and the surface tension of the uppermost coating liquid in the multilayer coating layer is σ [N / m]. , The running speed, the average high shear viscosity, and the surface tension of the uppermost coating solution are set so that the capillary number Ca calculated by the following equation, Ca = Uμ / σ, satisfies 0.1 <Ca <4. It was adjusted and applied. Thereby, even when a thin coating layer, particularly a coating layer of 2 μm or less in a wet state, is formed by high-speed coating, it is possible to suppress the occurrence of uniform pitch streaks on the surface of the coating layer. Accordingly, a coated product manufactured by using the above coating method can obtain a thin coated layer having a thickness of 2 μm or less and no uniform pitch streaks in a wet state. Therefore, when the coated layer is a magnetic recording layer, for example, The performance of the magnetic recording medium can be remarkably improved.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Will be described in detail preferred embodiments of the coating how according to the present invention with reference to the accompanying drawings.
[0013]
FIG. 1 is an overall configuration diagram showing an example of an extrusion-type coating apparatus to which the coating method of the present invention is applied, and the web has thixotropy with a single coating head having a plurality of (two in FIG. 1) slits. This is an example in which two types of coating solutions are applied in multiple layers. In this case, when the coating layer to be formed is a magnetic recording layer, two different magnetic coating solutions may be used, but the lower layer coating solution that is the lower layer (the layer in contact with the web) is used for nonmagnetic undercoating or for low-viscosity precoating. The coating liquid may be used.
[0014]
As shown in FIG. 1, the coating apparatus 10 mainly includes a web 12 that runs continuously, a coating head 14 that applies a coating solution to the web 12, and an upstream side and a downstream side in the web running direction across the coating head 14. Each is provided with a pair of

guide rollers

18 and 18 on which a continuously running web is mounted. Then, the coating liquid is applied to the web 12 in a state in which the continuously running web 12 and the edge surface 16 of the coating head 14 are relatively pressed.
[0015]
The coating head 14 is formed with two

cylindrical pocket portions

22, 22 parallel to the width direction of the web 12. Each coating liquid tank stores the pocket portions 22 and the two types of coating liquids. 24 and 24 are connected to each other by

pipes

28 and 28 via fixed liquid feeding pumps 26 and 26. As a result, the coating liquid is supplied from each coating liquid tank 24 to each pocket portion 22 and is spread to a width corresponding to the coating width. The two coating liquids spread in the pocket portions 22 are discharged from the slit discharge ports 30 </ b> A and 30 </ b> A formed in the edge surface 16 by raising the

respective slits

30 and 30.
[0016]
FIG. 2 is an enlarged view of the tip portion of the coating head 14, and the coating head 14 is composed of three

blocks

32, 34, and 36 with two slits 30 interposed therebetween, and the edge surface 16 is composed of the

blocks

32, 34, and 36. Each is composed of a front edge surface 32A, a lower layer doctor edge surface 34A, and an upper layer doctor edge surface 36A in order from the running direction of the web 12. The front edge surface 32A is formed to have a length (length in the web running direction) in the range of 0.1 to 30 mm, and the surface shape may be a flat shape or an arc shape having a certain curvature. May be. The doctor edge surfaces 34A and 36A for the lower layer and the upper layer are formed in a dimension having a length (length in the web running direction) in the range of 0.5 to 20 mm, and the surface shape is an arc shape having a certain curvature. Or a combined shape of an arc and a plane. Moreover, the slit 30 is normally formed in the slit width of about 0.03-2 mm. FIG. 2 shows an example in which the front edge surface 32A has a curvature R1 mm, the lower and upper doctor edge surfaces 34A and 36A have a curvature R2 mm, and the slit width is 0.2 mm.
[0017]
Then, the lower layer liquid (the lower layer coating liquid) is discharged from the upstream slit 30 in the web traveling direction, and the upper layer liquid (the upper layer coating liquid) is discharged from the downstream slit 30, so that the surface of the web 12. A coating layer A composed of two layers, an upper layer and a lower layer, is formed. In this case, the upper layer liquid may be applied in a state where a gap is formed between the web 12 and the upstream front edge surface 32A in the web running direction of the coating head 14 and the lower layer liquid overflows into the gap. . In this way, the merit of overflowing the lower layer liquid is that, when the lower layer liquid is applied very thinly, it is possible to prevent air entrained by the web 12 and web scraping due to the contact between the front edge and the web 12 occurs. Is not to.
[0018]
FIG. 3 is an enlarged view of the tip of the coating head when one coating head 14 has three slits. The coating head 14 is composed of four

blocks

32, 34, 35, and 36 with three slits 30 interposed therebetween, and the edge surface 16 is arranged in order from the running direction of the web 12 for each of the

blocks

32, 34, 35, and 36. It comprises an edge surface 32A, a lower layer doctor edge surface 34A, an intermediate layer doctor edge surface 35A, and an upper layer doctor edge surface 36A. The preferred form of the length, surface shape, and slit width of each of the edge surfaces 32A, 34A, 35A, 36A is the same as in FIG. In FIG. 3, the front edge surface 32A is planar, the lower doctor edge surface 34A has a curvature R4 mm, the middle and upper doctor edge surfaces 35A and 36A have a curvature R6 mm, and the slit width is 0.2 mm. This is an example.
[0019]
As a coating apparatus to which the coating method of the present invention is applied, as described above, a coating apparatus 10 that applies different coating liquids from a plurality of slits 30 formed in one coating head 14 to perform multilayer coating (Japanese Patent No. As shown in FIG. 4, the coating liquid is discharged from the

slits

30 and 30 using a plurality of coating heads 14 and 14 to wet the coating liquid. It is possible to use the coating apparatus 10 (see Japanese Patent No. 2646265) that applies multiple layers while being in a state.
[0020]
Further, as shown in FIG. 5, the lower layer liquid is discharged from the lower layer liquid slit 30a located on the upstream side of the continuously running web 12, and the lower layer is formed in advance on the application surface of the web 12. While the liquid is in a wet state, the middle layer liquid and the upper layer liquid are discharged from the middle layer liquid slit 30b and the middle layer liquid slit 30c while being scraped off by the downstream front edge portion 32a, and applied onto the lower layer. A coating apparatus 10 (see Japanese Patent No. 2684486 and Japanese Patent No. 2601367) can be used. In this case, the lower-layer liquid coating head and the intermediate-layer liquid and upper-layer liquid coating heads can be provided separately. It is suitable for wet-on-wet coating in which the middle layer solution and the upper layer solution are coated while the lower layer lower layer coating solution is in a wet state.
In FIG. 5 , the slit width of the lower layer liquid slit 30a is set to 0.3 mm, the taper angle of the edge surface end portion 17 on the upstream side of the lower layer liquid slit 30a is set to 20 °, and the middle layer liquid and the upper layer liquid are separated. This is an example in which the front edge surface of the coating head 14a has a curvature R3 mm, the doctor edge surface for the middle layer has a curvature R3 mm, the doctor edge surface for the upper layer has a curvature R2 mm, and the slit width is 0.1 mm.
[0021]
However, in any of the above-described coating apparatuses 10, when the coating is performed by the conventional coating method, the thickness of the upper layer and / or the intermediate layer excluding the lower layer of the multilayer coating layer A is 0.2 μm. If it is applied below (2 μm or less in a wet state), there is a drawback that streaks of equal pitch are generated on the surface of the coating layer A.
[0022]
As a result of earnest study of the cause of the occurrence of this equal pitch streak, the present inventor has found that this equal pitch streak is an unstable phenomenon that occurs on the free surface on the downstream side in the web running direction of the coating head 14. It was found that this unstable phenomenon is greatly influenced by the number of capillaries in the entire coating solution.
[0023]
The coating method of the present invention is based on the above knowledge. When a multilayer coating is applied to a web with a coating head having a plurality of slits, or an excessive lower layer coating solution is applied in advance to the coated surface of the web. The lower layer is formed, and one or more of the lower layer coating liquid is scraped off at the upstream edge portion of the front edge surface of the coating head having one or more slits while the lower layer coating solution is in a wet state. In the case where the coating liquid is applied on the lower layer, the following formula (1),
[0024]
[Equation 1] Ca = Uμ / σ (1) The capillary number Ca calculated by (1) is 0.1 <Ca.
By adjusting and coating so as to satisfy <4, the thickness of the other layers excluding the lower layer in contact with the flexible support in the multilayer coating is configured to be 2 μm or less in a wet state. .
[0025]
Where U: web travel speed [m / sec]
μ: Average high shear viscosity [Pa · sec] of multiple or one or more coating solutions
σ: Surface tension [N / m] of the uppermost layer coating solution among the layers coated with multiple layers
It is.
[0026]
The average high shear viscosity is measured by first measuring the viscosity at a shear rate of 10000 sec ⁻¹ of the coating solution for forming each layer using a high shear viscometer, and then weighting with the thickness of each layer to be coated. The average viscosity is calculated. Specifically, for example, in a multi-layer coating in which wet-on-wet A liquid is X _A μm, B liquid is X _B μm, and C liquid is simultaneously coated to a thickness of Xc μm, the viscosity of A liquid is μ _A , When the viscosity is μ _B and the viscosity of the liquid _C is μ _C , the average high shear viscosity μ _AVE is expressed by the following formula (2):
[0027]
[Equation 2]
_{_{_{μ AVE = (X A μ A}}} + X B μ B + Xcμ C) / (X A + X B + Xc) ... (2)
Shall be defined by
[0028]
The surface tension σ [N / m] of the top layer coating solution is the surface tension of a solution containing a polymer binder, solvent, lubricant, and surfactant with a molecular weight of 1000 or less contained in the coating solution. Used.
[0029]
Then, by applying the coating method of the present invention to the coating apparatus 10 configured as described above, the thickness of the upper layer and / or the intermediate layer excluding the lower layer becomes a thin layer of 2 μm or less in a wet state and at high speed. Even when the coating is applied, the occurrence of equal pitch streaks on the surface of the coating layer A can be suppressed. Thereby, since application | coating performance can be improved, not only product quality can be improved, but productivity can also be improved.
[0030]
In addition, it is a coated product manufactured by a wet-on-wet method using the coating method of the present invention, and in particular, at least one layer other than the lower layer among the multilayer coated layers has a wet thickness of 2 μm or less. The formed one can exhibit excellent performance. For example, in the case of a magnetic recording layer, the performance of the product magnetic recording medium can be remarkably improved .
[0031]
Further, it is a coated product manufactured by a so-called wet-on-wet method using the coating method of the present invention, and in particular, at least one layer other than the lower layer among the multilayer coated layers has a wet thickness of 1 μm or less. What was formed in can perform the outstanding performance. For example, in the case of a magnetic recording layer, the performance of the product magnetic recording medium can be remarkably improved.
[0032]
The above-described coating method of the present invention is generally used in a wide range of coating speed of 30 to 1500 m / min, but is not limited thereto. The web 12 is preferably run at a tension of 5 to 50 kgf per lm width of the web 12 from the viewpoint of running stability and uniform pressing to the coating head 14, and it is necessary to adjust the web 12 appropriately according to the coating conditions. The distance between the guide roller 18 and the coating head 14 is preferably set to about 50 to 300 mm. It is preferable that the guide roller 18 and / or the coating head 14 be configured to be movable so that the angle of entry or separation of the web 12 from the coating head 14 can be adjusted according to the coating conditions. Further, in the case of the web 12 having low rigidity, it is also preferable to use an expander roll, a crown roll, a concave roll, or the like as the guide roller 18 in order to suppress creaking.
[0033]
As the web 12, plastic film or paper such as polyethylene terephthalate, polyethylene-2,6-naphthalate, cellulose diacetate, cellulose triacetate, cellulose acetate propionate, polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride, polycarbonate, polyimide, polyamide, etc. There are metal foils such as laminated paper, aluminum, and copper, but also glass and ceramics, but it is not limited thereto.
[0034]
The web 12 generally has a width of 0.1 to 3 m, a length of 1000 to 100000 m, and a thickness of 0.5 to 100 μm, but is not limited thereto. In addition, the web 12 may be provided with a base layer such as an adhesive layer in advance and dried and cured, or with another functional layer provided in advance.
[0035]
【Example】
The method for preparing the coating solution used for the test is as follows.
[0036]
In Examples 1 and 2, the coating stock solution A having the component composition shown in Table 1 was mixed with a kneader, and then dispersed using a sand mill, and the resulting solution was filtered using a filter having an average pore size of 1 μm to obtain an appropriate amount. Methyl ethyl ketone, toluene, butyl acetate, stearic acid, and butyl stearate were added to obtain upper layer liquids A1 to A8. Table 2 shows the high shear viscosity and surface tension of each solution.
[0037]
[Table 1]

[0038]
[Table 2]

[0039]
In addition, after mixing the coating stock solution B having the component composition shown in Table 3 with a kneader, the mixture was dispersed using a sand mill, and the resulting solution was filtered using a filter having an average pore size of 1 μm to obtain appropriate amounts of methyl ethyl ketone, toluene, acetic acid. Butyl, stearic acid, and butyl stearate were added to obtain lower layer liquids B1 to B5. Table 4 shows the high shear viscosity of each solution.
[0040]
[Table 3]

[0041]
[Table 4]

[0042]
(Example 1)
Using the two types of coating liquids in which the upper layer liquid of Table 2 and the lower layer liquid of Table 4 are combined, and using the coating apparatus of FIG. 2 having one coating head having two slits, the thickness is 6 μm. The polyethylene terephthalate web was subjected to multi-layer coating by changing the coating speed, the type of coating liquid, and the coating thickness. And the presence or absence of generation | occurrence | production of the equal pitch streaks in the coating layer surface at this time was evaluated.
[0043]
Application conditions and evaluation results are shown in FIG. In the surface property of FIG. 6, “◯” indicates that there is no occurrence of equal pitch streaks, and “x” indicates that there are occurrences of equal pitch streaks, unevenness, and failure.
[0044]
As can be seen from FIG. 6, condition 1 (Ca number = 1.6), condition 2 (Ca number = 3.1), condition 7 are test sections where the capillary number Ca satisfies 0.1 <Ca <4. The surface properties of the coating layers of (Ca number = 3.8), Condition 8 (Ca number = 3.7), Condition 9 (Ca number = 3.8), and Condition 11 (Ca number = 0.5) There was no occurrence of equal pitch streaks, and the results were good.
[0045]
On the other hand, the condition 12 (Ca number = 0.1) where the capillary number Ca is less than the lower limit of 0.1 and the condition 3 (Ca number = 4. 7), condition 4 (Ca number = 6.2), condition 5 (Ca number = 4.6), condition 6 (Ca number = 4.2), condition 10 (Ca number = 4.3) As for the surface property, there were occurrences of uneven pitch streaks and unevenness, resulting in failure.
(Example 2)
In addition to the upper layer liquid A5 in Table 2 and the lower layer liquid B1 in Table 4, three types of coating liquids having A4 in Table 2 as the middle layer liquid are used, and the lower layer is formed after the lower layer is previously formed on the coated surface of the web. Applying the middle layer liquid and the upper layer liquid while scraping a part of the liquid while it is in a wet state, the coating speed, the type of coating liquid, and the coating thickness are applied to a 3.5 μm thick polyamide web. The coating conditions were changed to perform multilayer coating. And the presence or absence of generation | occurrence | production of the equal pitch streaks in the coating layer surface at this time was evaluated.
[0046]
Application conditions and evaluation results are shown in FIG. In the surface property of FIG. 7, “◯” indicates that there is no occurrence of equal pitch streaks, and “x” indicates that the occurrence of equal pitch streaks or unevenness is poor.
[0047]
As can be seen from FIG. 7, condition 13 (Ca number = 1.1), condition 14 (Ca number = 2.2), condition 15 are test sections where the capillary number Ca satisfies 0.1 <Ca <4. As for the surface property of the coating layer of (Ca number = 3.4), there was no occurrence of equal pitch streaks, and good results were obtained.
[0048]
On the other hand, the condition 17 (Ca number = 0.09) where the capillary number Ca is less than 0.1 which is the lower limit value, and the condition 16 (Ca number = 4.5 which exceeds the upper limit value 4). As for the surface property of the coating layer, the occurrence of uneven pitch streaks and unevenness resulted in failure .
[0049]
【The invention's effect】
As described above, according to the coating method of the present invention, even when a thin coating layer, particularly a coating layer of 2 μm or less, preferably 1 μm or less in a wet state, is formed by high-speed coating by multilayer coating, it is applied to the surface of the coating layer. Generation of equal pitch streaks can be suppressed. Thereby, since application | coating performance can be improved, not only a product quality can be improved, but productivity can also be improved .
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall configuration diagram showing an example of a coating apparatus to which a coating method of the present invention is applied. FIG. 2 is an explanatory diagram for setting up a coating apparatus for coating a web with one coating head having two slits. 3 is an explanatory diagram for explaining a coating apparatus for coating a web with one coating head having three slits. FIG. 4 is an explanatory diagram for explaining a coating apparatus for multilayer coating using a plurality of coating heads. Explanatory drawing explaining the coating apparatus which coat | covers a middle layer liquid and an upper layer liquid multilayerly, applying a lower layer liquid on the application | coating surface of a web, and scraping off a part of it. [FIG. 6] Explanatory drawing explaining the result of Example 1. 7 is an explanatory diagram for explaining the results of Example 2. FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 ... Application | coating apparatus, 12 ... Web, 14 ... Application | coating head, 16 ... Edge surface, 18 ... Guide roller, 22 ... Pocket part, 24 ... Application liquid tank, 26 ... Metering liquid feed pump, 30 ... Slit, A ... Application layer

Claims

The flexible support that continuously runs and the edge surface of the coating head are relatively pressed, and a plurality of coating liquids supplied into the coating head are passed through the slits to the flexible support on the edge surface. In a coating method in which a multilayer coating is performed by wet-on-wet on the flexible support by discharging from each slit discharge port formed in the width direction,
The travel speed of the flexible support within a range of 30 to 1500 m / min is U [m / sec], the average high shear viscosity of the plurality of coating liquids is μ [Pa · sec], and the multilayer coated layer When the surface tension of the uppermost layer coating liquid is σ [N / m],
Other than the lower layer in contact with the flexible support in the multilayer coating, the capillary number Ca calculated by Ca = Uμ / σ is adjusted so as to satisfy 0.1 <Ca <4 . A coating method, wherein the thickness of the layer is 2 μm or less in a wet state .

The coating method according to claim 1, wherein the coating head for coating the lower layer coating liquid and the coating head for coating the one or more coating liquids are integrally configured.