JP4277027B2 - 湿式伸線加工用潤滑剤及びそれを用いた湿式伸線加工方法 - Google Patents

湿式伸線加工用潤滑剤及びそれを用いた湿式伸線加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、湿式伸線加工用潤滑剤及びそれを用いた湿式伸線加工方法に関する。更に詳しくは、金属粉に対する濡れ性及び分散性に優れた湿式伸線加工用潤滑剤及びそれを用いた湿式伸線加工方法に関する。
従来、線材をより細く延伸させる伸線工程では、使用されるダイスの長寿命化、及び、加工して得られた線材の表面品位向上等の目的で潤滑剤が用いられている。この伸線加工における潤滑方式には、ダイス部を潤滑させる一方キャプスタン(巻き取り機)は乾燥した状態のまま使用する乾式伸線加工と、ダイス及びキャプスタンの両方を潤滑させる湿式伸線加工と、が知られている。湿式伸線加工は、ダイス及びキャプスタンの両方を潤滑剤に半没又は浸漬させて潤滑させたり、これらの両方の部位に潤滑剤を散布して潤滑させる加工方法である。これらの乾式伸線加工及び湿式伸線加工は、主に線材(被加工材)の材質や線径等により使い分けられている。特に湿式伸線加工は、線材が非鉄金属材である場合、軟鋼材である場合、及び線材が小径である場合等に多く使用される。
これまで、湿式伸線加工については、下記特許文献1〜4に開示された技術が知られている。即ち、下記特許文献1では、精製鉱油、ナタネ油、石油系溶剤及び界面活性剤を含む水溶性の潤滑剤を銅系材料の湿式伸線加工に用いる技術が開示されている。また、下記特許文献2では、ポリブテン中にフッ素樹脂粒子を分散させた潤滑剤を銅合金の湿式伸線加工に用いる技術が開示されている。更に、下記特許文献3では、有機カルボン酸アミン塩、有機リン酸エステルアミン塩等からなる潤滑剤をめっき鋼材の湿式伸線加工に用いる技術が開示されている。また、下記特許文献4では、5℃以下に冷却したアルコールを潤滑剤として鋼材の湿式伸線加工に用いる技術が開示されている。その他、銅、銅合金及び軟鋼材等において水引き等の湿式潤滑伸線加工が行われることがあることは下記非特許文献1に開示されている。
特開2004−017049号公報 特開2001−001036号公報 特開2002−241781号公報 特開2002−028716号公報 田代均、「伸線加工におけるトライポロジー」、月刊トライボロジー、2005年3月、第211号、p.50−53
これらの湿式伸線加工では、線材の搬送や加工に伴い金属粉を生じる。この金属粉がダイスに巻き込まれるとダイス内部に傷が付き、加工の線材表面にダイスマークを生じることがある等、表面品位の低下をまねき易いという問題がある。更に、キャプスタンに金属粉が巻き込まれると、異音の発生や断線トラブルをまねき易いという問題がある。上記各潤滑剤及びその使用方法により上記問題をある程度抑制できるものの、更に優れた湿式伸線加工用潤滑剤が求められている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、新規な湿式伸線加工用潤滑剤であって、特に金属粉に対する濡れ性及び分散性に優れることにより、金属粉の洗浄性及び上記巻き込みを防止する性能に優れた湿式伸線加工用潤滑剤及びそれを用いた湿式伸線加工方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下に示す通りである。
〔1〕下記化学式(1)で表されるジアルキルスルホコハク酸エステル塩と、炭素数6以上のカルボン酸塩と、を含有し、
本湿式伸線加工用潤滑剤全体を100質量%とした場合に、上記ジアルキルスルホコハク酸エステル塩の含有量が0.1〜50質量%であり、上記カルボン酸塩の含有量が1〜20質量%であることを特徴とする湿式伸線加工用潤滑剤。
Figure 0004277027
〔但し、R1及びR2は炭素数4〜20のアルキル基であり、各々、同一であっても異なってもよい。また、Mはアルカリ金属元素である。〕
〔2〕下記化学式(1)で表されるジアルキルスルホコハク酸エステル塩と、炭素数6以上のカルボン酸塩と、を含有し、
本湿式伸線加工用潤滑剤全体を100質量%とした場合に、上記ジアルキルスルホコハク酸エステル塩の含有量が0.1〜50質量%であり、上記カルボン酸塩の含有量が1〜20質量%であり、
且つ、該ジアルキルスルホコハク酸エステル塩と該カルボン酸塩との合計量を100質量%とした場合に該ジアルキルスルホコハク酸エステル塩が40〜80質量%であることを特徴とする湿式伸線加工用潤滑剤。
Figure 0004277027
〔但し、R1及びR2は炭素数4〜20のアルキル基であり、各々、同一であっても異なってもよい。また、Mはアルカリ金属元素である。〕
〔3〕上記化学式(1)におけるR1及びR2のうちの少なくとも一方が、炭素数8〜12の直鎖状アルキル基、又は主鎖の炭素数が6以上である分枝状アルキル基である上記〔1〕又は〔2〕に記載の湿式伸線加工用潤滑剤。
〔4〕上記カルボン酸塩は、炭素数6〜20の脂肪酸のアルカリ金属塩、及び/又は、炭素数6〜20の脂肪酸のアミン塩である上記〔1〕乃至〔3〕のうちのいずれかに記載の湿式伸線加工用潤滑剤。
〔5〕銅、銅合金又は軟鋼の伸線加工に用いる上記〔1〕乃至〔4〕のうちのいずれかに記載の湿式伸線加工用潤滑剤。
〔6〕上記〔1〕乃至〔4〕のいずれかに記載の湿式伸線加工用潤滑剤を用いて被加工材の湿式伸線加工を行うことを特徴とする湿式伸線加工方法。
〔7〕上記被加工材は、銅、銅合金又は軟鋼である上記〔6〕に記載の湿式伸線加工方法。
本発明の湿式伸線加工用潤滑剤によれば、金属粉に対する濡れ性及び分散性に優れ、金属粉の洗浄性及び上記巻き込みを防止する性能に優れた湿式伸線加工用潤滑剤となる。また、この湿式伸線加工用潤滑剤を用いれば、伸線時のビビリがなく、少ない引抜力で伸線加工を行うことができる。
他の本発明の湿式伸線加工用潤滑剤によれば、金属粉に対する濡れ性及び分散性に優れ、金属粉の洗浄性及び上記巻き込みを防止する性能に優れた湿式伸線加工用潤滑剤となる。また、この湿式伸線加工用潤滑剤を用いれば、伸線時のビビリがなく、少ない引抜力で伸線加工を行うことができる。
上記化学式(1)におけるR1及びR2のうちの少なくとも一方が、炭素数8〜12の直鎖状アルキル基、又は主鎖の炭素数が6以上である分枝状アルキル基である場合は、金属粉の洗浄性及び巻き込み防止性により優れる。
上記カルボン酸塩が炭素数6〜20の脂肪酸のアルカリ金属塩、及び/又は、炭素数6〜20の脂肪酸のアミン塩である場合は、金属粉の洗浄性及び巻き込み防止性により優れる。
銅、銅合金又は軟鋼の伸線加工に用いる場合は、特に優れた効果的に金属粉の洗浄性及び巻き込み防止性を発揮でき、伸線時のビビリがなく、少ない引抜力で伸線加工を行うことができる。
本発明の湿式伸線加工方法によれば、伸線時のビビリがなく、少ない引抜力で伸線加工を行うことができる。
上記被加工材が銅、銅合金又は軟鋼である場合は、特に伸線時のビビリがなく、特に少ない引抜力で伸線加工を行うことができる。
以下、本発明を詳しく説明する。
[1]湿式伸線加工用潤滑剤
本発明の湿式伸線加工用潤滑剤は、下記化学式(1)で表されるジアルキルスルホコハク酸エステル塩と、炭素数6以上のカルボン酸塩と、を含有し、本湿式伸線加工用潤滑剤全体を100質量%とした場合に、上記ジアルキルスルホコハク酸エステル塩の含有量が0.1〜50質量%であり、上記カルボン酸塩の含有量が1〜20質量%であることを特徴とする。
Figure 0004277027
〔但し、R1及びR2は炭素数4〜20のアルキル基であり、各々、同一であっても異なってもよい。また、Mはアルカリ金属元素である。〕
上記「ジアルキルスルホコハク酸エステル塩」(以下、単に「エステル塩」ともいう)は、上記化学式(1)で表されるアルカリ金属塩である。
上記化学式(1)におけるR1は及びR2は炭素数4〜20のアルキル基である。このアルキル基は直鎖状であってもよく、分枝状であってもよく、環状であってもよい。このアルキル基としては、例えば、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基(2−エチルヘキシル基など)、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、及びオクタデシル基などが挙げられる。これらのなかでも炭素数6〜18のものが好ましく、更には、炭素数8〜12(即ち、例えば、オクチル基、ノニル基、デシル基及びドデシル基)のものがより好ましい。R1及びR2の炭素数が4未満であると湿式伸線加工用潤滑剤としての潤滑性能が十分に得られ難く、炭素数が21以上であると湿式伸線加工用潤滑剤が高粘度化又は固化する場合があり作業性が低下するため好ましくない。
また、このR1及びR2は、これらのうちの少なくとも一方(好ましくは両方)が、炭素数8〜12の直鎖状アルキル基、又は主鎖の炭素数が6以上である分枝状アルキル基であることが好ましい。炭素数8〜12の直鎖状アルキル基としてはn−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、及びn−ドデシル基が挙げられる。また、炭素数8〜12且つ主鎖の炭素数が6以上である分枝状アルキル基としては、エチルヘキシル基(2−エチルヘキシル基など)、トリメチルヘキシル基(2,3,5−トリメチルヘキシル基など)、エチルジメチルヘプタン(4−エチル−3,3−ジメチルヘプタンなど)、メチルエチルオクタン(4−メチル−5−エチルオクタンなど)、及びジプロピルヘキサン(3,4−ジプロピルヘキサンなど)等が挙げられる。R1及びR2が、炭素数8〜12の直鎖状アルキル基、又は主鎖の炭素数が6以上である分枝状アルキル基であることにより、金属粉に対するより優れた濡れ性及び分散性が得られる。
更に、エステル塩を構成する金属元素Mは、アルカリ金属元素である。アルカリ金属塩であることで水溶性を得ることができる。従って、水不溶性又は水難溶性の塩を形成し得るアルカリ土類金属元素は好ましくない。また、上記Mとしてはナトリウム、カリウム、及びリチウム等が挙げられる。これらのなかでもナトリウム及びカリウムが好ましい。上記Mがナトリウム又はカリウムであることでより安定な水溶性の塩を生成である。
これらのR1、R2及びMの組合せによる各種エステル塩は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、エステル塩の含有量は、本湿式伸線加工用潤滑剤全体を100質量%とした場合に0.1〜50質量%である。このエステル塩の含有量は0.5〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、5〜30質量%が更に好ましく、8〜25質量%が特に好ましい。0.1質量%未満であると金属粉に対する濡れ性、金属粉に対する分散性、及び潤滑性が十分に得られ難い。一方、カルボン酸塩が必要量含有される範囲で50質量%を超えるエステル塩が含有されてもよいが、50質量%を超えて含有されても金属粉に対する濡れ性及び分散性の向上並びに潤滑性の向上は大きくない。
上記「カルボン酸塩」は、炭素数6以上のカルボン酸塩である。このカルボン酸塩を構成するカルボン酸の炭素数は6〜20が好ましく、10〜20がより好ましく、10〜18が特に好ましい。また、カルボキシル基の数は特に限定されないが、通常、1価又は2価であることが好ましく、1価であることがより好ましい。更に、脂肪族カルボン酸であってもよく、芳香族カルボン酸であってもよい。これらのなかでは脂肪族カルボン酸が好ましい。また、直鎖状であってもよく、分枝状であってもよい。更に、飽和であってもよく、不飽和であってもよい。
即ち、炭素数6以上のカルボン酸としては、オレイン酸、リノール酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、リノレン酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、及びマルガリン酸等の脂肪族カルボン酸、並びに、ナフテン酸、安息香酸、ジメチル安息香酸、及びフタル酸等の芳香族カルボン酸などが挙げられる。これらのなかでは、炭素数が10〜18である1価の飽和脂肪酸及び1価の不飽和脂肪酸が好ましい。即ち、オレイン酸、リノール酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、及びリノレン酸等が好ましい。
また、この炭素数6以上のカルボン酸塩を構成する塩基は特に限定されないが、金属及びアミン等が挙げられる。従って、カルボン酸塩としては、炭素数6以上(好ましくは6〜20、より好ましくは10〜20、特に好ましくは10〜18)の脂肪酸アルカリ金属塩(更には、1価脂肪酸アルカリ金属塩)、及び炭素数6以上(好ましくは6〜20、より好ましくは10〜20、特に好ましくは10〜18)の脂肪酸アミン塩(更には、1価脂肪酸アミン塩)が好ましい。
また、上記金属種は特に限定されないが、通常、アルカリ金属が用いられる。このアルカリ金属のなかでも、ナトリウム、カリウム及びリチウムが好ましく、特にナトリウム及びカリウムが好ましい。更に、上記アミン種は特に限定されず、1級アミン、2級アミン、3級アミン、アルキルアミン、アルカノールアミン、環状アミン及び芳香族アミン等を用いることができる。
上記カルボン酸及び上記塩基の組合せによる炭素数6以上のカルボン酸塩は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、カルボン酸塩の含有量は、本湿式伸線加工用潤滑剤全体を100質量%とした場合に1〜20質量%である。このカルボン酸塩の含有量は3〜17質量%がより好ましく、5〜15質量%がより好ましい。1質量%未満であると金属粉に対する濡れ性、金属粉に対する分散性、及び潤滑性が十分に得られ難い。一方、エステル塩が必要量含有される範囲で20質量%を超えるカルボン酸塩が含有されてもよいが、20質量%を超えて含有されても金属粉に対する濡れ性及び分散性の向上並びに潤滑性の向上は大きくない。
上記エステル塩及び上記カルボン酸塩は、いずれか一方のみでは効果が十分に得られず、併用することによって特異的に金属粉に対する優れた濡れ性及び分散性がバランスよく得られている。これらエステル塩とカルボン酸塩との配合割合は特に限定されないが、エステル塩とカルボン酸塩との合計含有量を100質量%とした場合に、エステル塩は40〜80質量%(より好ましくは45〜75質量%、更に好ましくは50〜70質量%、特に好ましくは55〜70質量%)であることが好ましい。この範囲では金属粉に対するより優れた濡れ性及び分散性が得られ、特に金属粉に対する濡れ性が非常によくなる。
本発明の湿式伸線加工用潤滑剤は、上記エステル塩及びカルボン酸塩以外にも他の成分を含有することができる。他の成分としては、潤滑油成分が挙げられる。潤滑油成分としては、合成潤滑油、鉱物油及び油脂等が挙げられる。上記合成潤滑油としては、各種脂肪酸、脂肪酸とアルコールとのエステル、ポリブテン等のポリαオレフィン、ポリエチレングリコール、ポリオール、ポリオールエステル、ポリエーテル若しくはポリエステル及び高級アルコール等が挙げられる。鉱物油としては、石油系炭化水素、灯油、軽油、スピンドル油、マシン油、ニュートラル油、タービン油、シリンダー油及び流動パラフィン等が挙げられる。油脂としては、牛脂、豚脂、ナタネ油、ヤシ油、パーム油、ヌカ油及びこれらの水素添加油等が挙げられる。これらの合成潤滑油、鉱物油及び油脂は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのなかでも脂肪酸とアルコールのエステル(ステアリン酸メチル等)、ポリオールエステル(ポリオキシエチレンモノオレート等)、石油系炭化水素、及びポリコールエーテル(グリコールエーテル等)などが併せて含有されることが好ましい。これらの各種成分の含有量は特に限定されないが、湿式伸線加工用潤滑油全体を100質量%した場合に、脂肪酸とアルコールのエステルは1〜15質量%(好ましくは1〜10質量%)、ポリオールエステルは10〜30質量%(好ましくは15〜25質量%)、石油系炭化水素は1〜20質量%(好ましくは5〜15質量%)、ポリコールエーテルは1〜20質量%(好ましくは5〜15質量%)とすることができる。
更に、上記潤滑油成分以外にもその他の成分を含有できる。その他の成分としては、防菌剤、防黴剤、消泡剤、防錆剤、防食剤、酸化防止剤、希釈剤等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、希釈剤としては、水及び低級アルコール(エタノール、メタノール等)等を用いることができる。希釈剤の含有量は特に限定されないが、湿式伸線加工用潤滑剤全体を100質量%とした場合に10〜40質量%(好ましくは20〜40質量%)とすることができる。
また、ヒンダードエステル、アルキルアミン等の油性剤、ポリスルフィド、硫化油脂等の有機硫黄化合物、(亜)リン酸エステル、酸性(亜)リン酸エステル等の有機リン化合物などの極圧添加剤、ジチオリン酸亜鉛、ジチオカルバミン酸モリブデン等の有機金属塩、黒鉛、二硫化モリブデン等の固体潤滑剤等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらを含有することで、より過酷な湿式伸線加工条件下で使用される場合には焼付き防止性能が向上される。
本発明の湿式伸線加工用潤滑剤の形態は特に限定されないが、通常、常温(約25℃)において液状又はゲル状である。
本発明の湿式伸線加工用潤滑剤は、湿式伸線加工に用いる潤滑剤である。この湿式伸線加工により加工する材料は特に限定されない。即ち、例えば、銅、銅合金(Cu−Fe系合金、Cu−Sn系合金、Cu−Zr系合金、Cu−Ni−Fe系合金、Cu−Ni−Zn系合金、Cu−Ni−Si−Mg系合金など、以下同様)、軟鋼、ステンレス鋼、高合金鋼、アルミニウム、チタニウム、ニッケル又はそれらの合金等が挙げられる。これらの加工材料は、線材全体を構成してもよく、めっき層のみを構成してもよい。これらの材料のうちでも、銅、銅合金又は軟鋼が好ましく、特に銅及び銅合金が好ましい。これらの材料からなる金属粉に対する濡れ性及び分散性に特に優れているからである。尚、金属粉は、伸線加工されるダイスやロール等を通過する前に搬送等の種々の原因により生じて付着された金属粉や、伸線加工に伴って生じた摩耗粉等を含むものである。
尚、本発明の湿式伸線加工用潤滑剤は、そのまま用いてもよく、水及び/又は低級アルコール等の極性有機溶媒により希釈して用いてもよい。また、本発明の湿式伸線加工潤滑剤は、伸線加工を目的とする以外に、伸線自体を目的とはせず、表面光沢を付与するため又は表面光沢を向上させるため等の目的で行われる表面加工を含むものである。即ち、湿式伸線加工法により表面加工を行う場合に用いる潤滑剤としても用いることができる。
他の本発明の湿式伸線加工用潤滑剤は、湿式伸線加工用潤滑剤全体を100質量%とした場合にエステル塩の含有量が0.1〜50質量%であり、カルボン酸塩の含有量が1〜20質量%であること以外は前記本発明の湿式伸線加工用潤滑剤をそのまま適用できる。また、上記エステル塩とカルボン酸塩との含有割合についても前記本発明の湿式伸線加工用潤滑剤における含有割合をそのまま適用できる。
[2]湿式伸線加工方法
本発明の湿式伸線加工方法は、本発明及び/又は他の本発明の湿式伸線加工用潤滑剤を用いて被加工材の湿式伸線加工を行うことを特徴とする。
上記湿式伸線加工用潤滑剤は、前記本発明の湿式伸線加工用潤滑剤をそのまま適用できる。
また、上記被加工材は線材であればよく、その線径(加工前の線径)は特に限定されないが、0.1〜5mm(より好ましくは0.3〜2mm、更により好ましくは0.5〜1.4mm)が好ましい。即ち、より細い線径の線材の伸線加工に用いることが好ましい。より細い線径の線材には高い加工精度が要求されるため、潤滑性及び洗浄性等が特に高性能な潤滑剤が求められるからである。尚、この線材の断面形状は特に限定されず、円形、楕円形、四角形、三角形等とすることができる。
上記被加工材の材料については特に限定はない。被加工材としては、例えば、銅、銅合金、軟鋼、ステンレス鋼、高合金鋼、アルミニウム、チタニウム、ニッケル又はそれらの合金等が挙げられる。これらのなかでも、銅、銅合金又は軟鋼が好ましく、特に銅及び銅合金が好ましい。これらの材料からなる粉末(金属粉)に対する濡れ性及び分散性に特に優れているからである。
本発明にいう湿式伸線加工とは、伸線加工のうち湿式で行う加工である。この湿式伸線加工は、ダイスを用いたダイス伸線加工であってもよく、ロールを用いたロール伸線加工であってもよい。また、湿式とは、前記本発明の湿式伸線加工用潤滑剤が被加工材に付着させ、且つ、本発明の湿式伸線加工用潤滑剤がダイス又はロールに付着させて伸線加工で用いることを意味する。ダイス等(ダイス及びロール等)のみでなく、ダイス等を通過する前の被加工材にも本潤滑剤が作用されることで、被加工材に付着された金属粉が予め洗い流されてから被加工材がダイス等を通過することになり、伸線加工時の不具合を防止できる。
この潤滑剤を付着する方法は特に限定されない。例えば、被加工材、ダイス及びロールをこの潤滑剤に浸漬して付着させることや、潤滑剤を吹き付けて付着させることができる。尚、吹き付けで付着させる場合には、浸漬して付着させる場合と同様な十分な量の潤滑剤を吹き付けることが好ましい。
更に、この湿式伸線加工では、伸線されてダイス又はロールから引き出された加工材にも、本発明の湿式伸線加工用潤滑剤が付着されることが好ましい。即ち、ダイス等を通過する前の被加工材、ダイス等、及びダイス等から引き出された加工材のいずれにも本発明の湿式伸線加工用潤滑剤が作用されることが好ましい。これによりダイス等の通過の前後にわたって線材が洗浄され、ダイス等における伸線加工時の不具合及びキャプスタンによる巻き取りの際の不具合などを総合的に防止できる。特に連続式伸線加工、即ち、例えば、直径5mm→3mm→1mmと線材を連続的に伸線する場合などでは、ダイスからキャプスタンまでが一括して本発明の湿式伸線加工用潤滑剤で潤滑されていることが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]湿式伸線加工用潤滑剤の調製
表1に示す含有割合となるように、表1に示す2種のジアルキルスルホコハク酸エステル塩(ジー2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、及びジドデシルスルホコハク酸ナトリウム)、2種の炭素数6以上のカルボン酸塩(オレイン酸ナトリウム、及びリノール酸ナトリウム)、ステアリン酸メチル、ポリオキシメエチレンモノオレート、石油系炭化水素、グリコールエーテル及び水を混合して実施例1〜10及び比較例1〜4の湿式伸線加工用潤滑剤を調製した。
Figure 0004277027
ジー2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム(ジアルキルスルホコハク酸エステル塩)
;前記式(1)におけるMがNa、R1及びR2が2−エチルヘキシル基である。
ジドデシルスルホコハク酸ナトリウム(ジアルキルスルホコハク酸エステル塩)
;前記化学式(1)におけるMがNa、R1及びR2がドデシル基である。
石油系炭化水素
;40℃における動粘度が50mm/sである精製鉱油である。
[2]性能評価
(1)銅粉末に対する濡れ性評価
上記[1]で得られた各湿式伸線加工用潤滑剤を10倍体積に水を混合して希釈して得られた試験液を各々100mLのメスシリンダーに投入した。次いで、銅粉末(純正化学株式会社製、純度99.85%以上、200mesh、温度20℃における比重が8.9)1gを静かに上記メスシリンダー内の試験液の表面に添加し、添加直後から5分までの銅粉末の様子を観察し、濡れ性として、その結果を以下の基準にあてはめて表1に併記した。
◎;自重のみでほぼ全量の銅粉末が試験液中に分散された状態。
○;自重のみで半量以上の銅粉末が試験液中に分散された状態。
△;自重のみで少量(半量より少ない)の銅粉末が試験液中に分散されたが、残部は試験液
の表面に浮いたまま残存された状態。
×;自重のみではほぼ全量の銅粉末が試験液中に分散されず、試験液の表面に浮いたままの
状態。
(2)銅粉末に対する分散性評価
上記[2](1)の観察を銅粉末の添加から5分までの間で行った後、メスシリンダーを上下に激しく20回振とうした。次いで、1時間静置した後に銅粉末の様子を観察し、分散性として、その結果を以下の基準にあてはめて表1に併記した。
○;ほぼ全量の銅粉末が試験液中に分散されて、浮上及び沈降していない状態。
△;半量以下の銅粉末のみは試験液中に分散されて、残部は浮上又は沈降されている状態。
×;ほぼ全量の銅粉末が試験液の表面部に浮上又は底部に沈降されている状態。
(3)湿式伸線加工試験
図1に示す引抜試験機を用いて、伸線加工時に要する引抜力と、加工時のビビリの有無を試験した。この図1に示す引抜試験機にはオートグラフ(株式会社島津製作所製、形式「AG−10TC」)を用いた。このオートグラフには、その支柱間テーブル側にダイスを固定し、更に、ダイスよりテーブル側に潤滑剤を入れるための有底パイプを用意した。被加工材は一端がオートグラフのチャックに固定されてクロスヘッドに引き上げられる。また、被加工材は、有底パイプ内に投入された潤滑剤が付着されてから、同じ潤滑剤が予め付着されたダイス内を通過しながら湿式伸線加工される仕組みとなっている。更に、この試験に際しては引抜き速度は0.5m/分とした。また、被加工材には、直径5.5mm(線長20cm)の銅−ニッケル電気抵抗線を用い、この被加工材を直径4.1mmにまで湿式伸線加工する際の評価を行った。更に、有底パイプ内には各湿式伸線加工用潤滑剤(実施例1〜10及び比較例1〜4)を各々20mLずつ投入して用いた。
上記評価におけるビビリとは、試験機で観察される振動である。この振動はダイスの内面と線材の外表面との間の潤滑性が不十分となったために、連続的に流れている線材の流れが断続的になって生じ、スティックスリップ(付着すべり)と同じ現象と考えられる。ビビリが生じると異音が発生し、引抜き荷重の急激な上昇等を生じて伸線加工にトラブルをきたす場合がある。
上記評価では引抜きに伴うビビリを生じたか否かを観察し、その結果を表1に併記した。表1には、ビビリを生じなかった湿式伸線加工用潤滑剤に「○」、ビビリを生じた湿式伸線加工用潤滑剤に「×」と評価した。
[3]実施例の効果
表1より、エステル塩又はカルボン酸塩のうちの一方を含有しない本発明の範囲外である比較例1〜4では、濡れ性又は分散性のうちのいずれかにおいて十分な結果が得られていない(×又は△)。また、特にエステル塩を含有しない場合にはビビリを生じ、引抜力も705〜710kgfと大きくなっている。
これに対して、エステル塩及びカルボン酸塩を含んでいる実施例1〜10では、濡れ性及び分散性のいずれもが○又は◎であり、優れた結果が得られている。特にエステル塩とカルボン酸塩との合計を100質量%とした場合にエステル塩を40〜80質量%の範囲(66質量%)で含有する実施例2及び実施例4では、濡れ性が極めて優れていることが分かる。また、いずれも伸線時のビビリは生じず、引抜力は660〜675kgfと小さいことが分かる。
尚、本発明においては、上記具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
実施例で用いた引抜試験機を模式的に示す説明図である。
符号の説明
10;引抜試験機、11;オートグラフ、12;チャック、13;ダイス、14;被加工材、15;潤滑剤、16;有底パイプ。

Claims (7)

  1. 下記化学式(1)で表されるジアルキルスルホコハク酸エステル塩と、炭素数6以上のカルボン酸塩と、を含有し、
    本湿式伸線加工用潤滑剤全体を100質量%とした場合に、上記ジアルキルスルホコハク酸エステル塩の含有量が0.1〜50質量%であり、上記カルボン酸塩の含有量が1〜20質量%であることを特徴とする湿式伸線加工用潤滑剤。
    Figure 0004277027
    〔但し、R1及びR2は炭素数4〜20のアルキル基であり、各々、同一であっても異なってもよい。また、Mはアルカリ金属元素である。〕
  2. 下記化学式(1)で表されるジアルキルスルホコハク酸エステル塩と、炭素数6以上のカルボン酸塩と、を含有し、
    本湿式伸線加工用潤滑剤全体を100質量%とした場合に、上記ジアルキルスルホコハク酸エステル塩の含有量が0.1〜50質量%であり、上記カルボン酸塩の含有量が1〜20質量%であり、
    且つ、該ジアルキルスルホコハク酸エステル塩と該カルボン酸塩との合計量を100質量%とした場合に該ジアルキルスルホコハク酸エステル塩が40〜80質量%であることを特徴とする湿式伸線加工用潤滑剤。
    Figure 0004277027
    〔但し、R1及びR2は炭素数4〜20のアルキル基であり、各々、同一であっても異なってもよい。また、Mはアルカリ金属元素である。〕
  3. 上記化学式(1)におけるR1及びR2のうちの少なくとも一方が、炭素数8〜12の直鎖状アルキル基、又は主鎖の炭素数が6以上である分枝状アルキル基である請求項1又は2に記載の湿式伸線加工用潤滑剤。
  4. 上記カルボン酸塩は、炭素数6〜20の脂肪酸のアルカリ金属塩、及び/又は、炭素数6〜20の脂肪酸のアミン塩である請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の湿式伸線加工用潤滑剤。
  5. 銅、銅合金又は軟鋼の伸線加工に用いる請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の湿式伸線加工用潤滑剤。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載の湿式伸線加工用潤滑剤を用いて被加工材の湿式伸線加工を行うことを特徴とする湿式伸線加工方法。
  7. 上記被加工材は、銅、銅合金又は軟鋼である請求項6に記載の湿式伸線加工方法。
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