JP4276132B2 - 再生装置及び再生制御方法 - Google Patents
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Description
DVD-Video規格では、主たるビデオコンテンツである1または複数のビデオタイトルの他、再生するビデオタイトルの選択の受け付けや、再生言語等の再生環境設定を受け付けるためのメニューの定義を、DVD-Videoディスク中に含めることができる。
また、映画等のビデオタイトルが記録された一般的なDVD-Videoディスクでは、以下のような再生シーケンスが定義されていることが多い。
すなわち、まず、メニューを表示し、ユーザから再生言語等の再生環境設定を受け付けと、再生するビデオタイトルの選択の受け付けを行う。そして、受け付けた再生環境によって、選択されたビデオタイトルの再生を開始する。
なお、このようなDVDビデオ再生装置におけるメニューを用いた再生制御の技術としては、メニューにおいてユーザが選択可能なビデオタイトルを自動的に順次再生する技術などが知られている(たとえば、特許文献1)。
すなわち、たとえば、DVD-VideoディスクをDVDビデオ再生装置に装着して再生を開始させた後に、メニューの再生出力を目安に、ビデオタイトル視聴のために照明や音量や表示装置の向きなどを調整する場合に、調整中にビデオタイトルの再生が開始されてしまう場合がある。また、DVDビデオ再生装置が車載のDVDビデオ再生装置である場合には、自動車搭乗後のアクセサリ電源オン操作に連動してDVDビデオ再生装置に電源が投入されDVD-Videoディスクの再生が開始された場合に、ユーザがシートベルトの装着やシートポジションの調整を行っている間に、ビデオタイトルの再生が開始されてしまう場合がある。また、この他、メニュー表示期間中を利用して、席を外してちょっとした所要(トイレやコンビニエンスストアでのジュースの購入)を済ませようとした場合に、席に戻ったときには、既にビデオタイトルの再生が進んでいるような場合もある。
図1に、本実施形態に係るDVDビデオ再生装置の構成を示す。
図示するように、DVDビデオ再生装置は、DVD-Videoディスク1にリードアクセスするDVD-ROMドライバ10、ナビゲーションマネージャ11、ビデオ再生出力を行うプレゼンテーションエンジン12、表示制御装置13、表示装置14、音声を出力するスピーカ等の音声出力装置15、入力装置16とを有する。
プレゼンテーションには、タイトル全体用のメニューのプレゼンテーションと、ビデオタイトルセットVTSと呼ばれるタイトルのセット内の各タイトルについて共通に用いるメニューのプレゼンテーションと、個々のタイトルのプレゼンテーションの3種類がある。そして、各プレゼンテーションの再生シーケンスは、1以上のプログラムチェインPGCにより規定され、PGCの構成を定義するのがプログラムチェイン情報PGCIである。
図3に示すように、VD-Video規格に従ったアプリケーションデータは、タイトル全体用のメニューのデータであるビデオマネージャVMGと、複数のタイトルのデータであるビデオタイトルセットVTSを含む(図3a)。
そして、VMGは、ビデオマネージャ情報VMGIと、ビデオマネージャメニュー用ビデオオブジェクトセットVMGM_VOBSを含む。そして、VMGIは、DVD-Videoディスク再生開始時に最初に再生すべきPGCの記述FP_PGCIと、VMGM_VOBSを用いてタイトル全体用のメニューのプレゼンテーションの再生を制御するためのPGCIであるVMGM_PGCIとを含む(図3b)。
ここで、以上のPCI、DSI、VMGI、VTSIがおおよそ前述したナビゲーションデータに対応し、VOBUのNV_PCKを除く部分が前述したプレゼンテーションデータにおおよそ対応する。また、図2中の破線のブロックは、プレゼンテーションの再生構造と、PGCIとVOBSとの対応を示している。
メニュー画面は、動画a1上に、ハイライト情報HLIに従って操作したサブピクチャa2を合成することにより形成される。また、サブピクチャa2は基本的には静止画であり、ハイライト情報HLIに記述されたサブピクチャ上の矩形の領域(a3)が個々のボタンの領域となる。そして、このボタンの領域に対してハイライト情報HLIによってボタンコマンドBTN_CMDが定義される。
以下、このようなDVDビデオ再生装置における再生動作について説明する。
前述したように、DVDビデオ再生装置のナビゲーションマネージャ11は、DVD-ROMドライバ10を介して読み込んだナビゲーションデータに従って、ナビゲーションデータと、メニュー画面表示時のボタン操作などユーザ操作とに応じて、以上に示したPRE_CMD、POST_CMD、C-CM、BTN_CMDを実行しながら、順次、再生すべきPGCを決定し、その再生をプレゼンテーションエンジン12に行わせる。
図示するように、この処理では、実行すべきコマンド(PRE_CMDまたはPOST_CMDまたはC-CMD)の発生を待つ(ステップ502)。そして、実行すべきコマンドが発生したならば、現在再生中の空間がメニュー空間であるかどうかを調べる(ステップ504)。ここで、現在再生中の空間がメニュー空間であるとは、図3のVMGのVMGM_PGCIのPGCまたはVTSのVTSM_PGCIのPGCが現在の再生対象となっている状態、すなわち、メニューのプレゼンテーションが行われている状態を示す。
まず、現在再生対象となっているPGCが、図4aを用いて説明したボタンコマンドBTN_CMDが定義されたメニュー画面のPGCであれば、現在再生対象となっているPGCを次再生候補PGCとする。一方、現在再生対象となっているPGCがボタンコマンドBTN_CMDが定義されたメニュー画面のPGCでなければ、当該PGCを再生してもユーザ操作を受け付けられない状態となるので、現在再生対象となっているドメイン(VMGドメインまたはVTSMドメイン)に、再生対象ドメインが最後に切り替わった後に最初に再生した、現在再生対象となっているドメインのPGCを次再生候補PGCとする。ここで、VMGドメインが再生対象となっているとは、VMGのVMGM_PGCIのPGCが再生対象となっていることを示し、VTSMドメインが再生対象となっているとは、VTSのVTSM_PGCIのPGCが再生対象となっていることを示す。
または、ステップ516では、無条件に、現在再生対象となっているドメイン(VMGドメインまたはVTSMドメイン)に、再生対象ドメインが最後に切り替わった後に最初に再生した、現在再生対象となっているドメインのPGCを次再生候補PGCとするようにしてもよい。
そして、次再生候補PGCを算定に成功したかどうかを調べ(ステップ518)、算定に失敗した場合には、発生したコマンドを実行し(ステップ506)、ステップ502に戻る。一方、再生対象PGCを算定に成功した場合には、再生対象PGCを、算定した次再生候補PGCに切替えることにより(ステップ520)、プレゼンテーションエンジン12に次再生候補PGC先頭からの再生動作を開始させ、ステップ502に戻る。
以上のように本実施形態によれば、DVD-Videoデータに、メニュー再生後、自動的に所定のビデオタイトルの再生を開始する再生シーケンスが定義されている場合であっても、ユーザの明示的な指示がない限りビデオタイトルの再生を開始しないようにすることができる。したがって、ユーザの意図しない、ビデオタイトルの自動的な再生開始を抑制することができる。
このようにしても、DVD-Videoデータに、メニュー再生後、自動的に所定のビデオタイトルの再生を開始する再生シーケンスが定義されている場合であっても、ユーザの明示的な指示がない限りビデオタイトルの再生を開始しないようにすることができる。
また、以上の実施形態におけるコマンド実行制御処理は以下のように修正してもよい。すなわち、ステップ504において、VMGドメインまたはVTSMドメイン再生中かどうかを判定し、いずれかを再生中でなければステップ506に進み、いずれかを再生中であればステップ508に進むように。また、ステップ508で、発生コマンドが再生対象ドメインを他ドメインに遷移させるコマンドであるかどうかを調べ、他ドメインに遷移させるコマンドでなければステップ506に進み、他ドメインに遷移させるコマンドであればステップ512に進むようにする。ただし、他ドメインに遷移させるコマンドでない場合には、前述のように、そのままステップ516に進むようにしてもよい。ここで、再生対象ドメインを他ドメインに遷移させるコマンドとは、VMGドメイン再生中の場合は図3のVTS内のVTSTT_PGCIのPGC、または、VTSのVTSM_PGCIのPGCを次に再生すべきことを指示するコマンドであり、VTSMドメイン再生中は、図3のVMG内のVMGM_PGCIのPGC、または、VTSのVTSTT_PGCのPGCを次に再生すべきことを指示するコマンドである。なお、この場合には、再生対象ドメインを他ドメインに遷移させるコマンドには、他ドメインのPGCの再生を指示するJUMPSSも含まれることになる。
Claims (5)
- 音声と動画とを含むビデオタイトルと、前記ビデオタイトルの再生動作に関するユーザ操作を受け付けるためのメニューとを含むビデオコンテンツを再生する再生装置であって、
再生終了後にビデオタイトルの再生へ遷移すべき再生ポイントが、前記メニューに対して前記ビデオコンテンツ内において定義されている場合に、当該再生ポイントまで、メニューの再生が終了したときに、前記ビデオタイトルの再生に遷移せずに、ユーザに対して前記ビデオタイトルの再生を開始するか否かを問い合わせる再生開始可否受付手段と、
前記再生開始可否受付手段が、前記問い合わせに対するユーザの応答としてビデオタイトルの再生を開始することの指示をユーザから受け付けた場合に、前記ビデオタイトルの再生を開始し、前記再生開始可否受付手段が、前記問い合わせに対するユーザの応答としてビデオタイトルの再生を開始しないことの指示をユーザから受け付けた場合に、前記再生ポイントまで再生が終了したメニューの全体もしくは一部を再度再生する再生制御手段とを有することを特徴とする再生装置。 - 音声と動画とを含むビデオタイトルと、前記ビデオタイトルの再生動作に関するユーザ操作を受け付けるためのメニューとを含むビデオコンテンツを再生する再生装置であって、
前記メニューの再生中に当該メニューに対して行われた、ユーザのビデオタイトルの再生開始指示操作に応じて、当該ビデオタイトルの再生を開始するユーザ選択ビデオタイトル再生開始手段と、
再生終了後にビデオタイトルの再生へ遷移すべき再生ポイントが、前記メニューに対して前記ビデオコンテンツ内において定義されている場合に、当該再生ポイントまで、メニューの再生が終了したときに、前記ビデオタイトルの再生に遷移せずに、当該再生ポイントまで再生が終了したメニューの全体もしくは一部を再度再生する自動ビデオタイトル再生抑止手段とを有することを特徴とする再生装置。 - 請求項1または2記載の再生装置であって、
前記ビデオコンテンツは、DVD-Videoディスクに記録されたDVD-Video規格に従ったアプリケーションデータであり、
前記メニューは、VMGM_PGCIとVTSM_PGCIとの少なくとも一方によって規定されるプレゼンテーションであり、前記ビデオタイトルはVTS_PGCIによって規定されるプレゼンテーションであることを特徴とする再生装置。 - 音声と動画とを含むビデオタイトルと、前記ビデオタイトルの再生動作に関するユーザ操作を受け付けるためのメニューとを含むビデオコンテンツの再生を制御する再生制御方法であって、
再生終了後にビデオタイトルの再生へ遷移すべき再生ポイントが、前記メニューに対して前記ビデオコンテンツ内において定義されている場合に、当該再生ポイントまで、メニューの再生が終了したときに、前記ビデオタイトルの再生に遷移せずに、ユーザに対して前記ビデオタイトルの再生を開始するか否かを問い合わせるステップと、
前記問い合わせに対するユーザの応答としてビデオタイトルの再生を開始することの指示をユーザから受け付けた場合に、前記ビデオタイトルの再生を開始し、前記問い合わせに対するユーザの応答として、ビデオタイトルの再生を開始しないことの指示をユーザから受け付けた場合に、前記再生ポイントまで再生が終了したメニューの全体もしくは一部を再度再生するステップとを有することを特徴とする再生制御方法。 - 音声と動画とを含むビデオタイトルと、前記ビデオタイトルの再生動作に関するユーザ操作を受け付けるためのメニューとを含むビデオコンテンツの再生を制御する再生制御方法であって、
再生終了後にビデオタイトルの再生へ遷移すべき再生ポイントが、前記メニューに対して前記ビデオコンテンツ内において定義されている場合に、当該再生ポイントまで、メニューの再生が終了したときに、前記ビデオタイトルの再生に遷移せずに、当該再生ポイントまで再生が終了したメニューの全体もしくは一部を再度再生するステップと、
前記メニューの再生中に当該メニューに対して行われた、ユーザのビデオタイトルの再生開始指示操作に応じて、当該ビデオタイトルの再生を開始するステップとを有することを特徴とする再生制御方法。
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