JP4275423B2 - 移動棚装置 - Google Patents

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JP4275423B2
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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、所定の検知範囲における物体の有無を検知する物体検知装置を適用した移動棚装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の移動棚装置として、複数の移動棚が整列した状態に設けられると共に、各移動棚に搭載されたモータの制御により各移動棚が整列方向に移動するものがある(特許文献1参照)。
【0003】
この移動棚装置では、所望の移動棚とその隣りの移動棚との間に通路を形成する場合、現在形成中の作業通路を閉じるように各移動棚が順次に移動して、所望の移動棚間に作業用の通路を形成するようになっている。
【0004】
ところで、上述のような移動棚装置では、新しい作業通路を形成するときに、現在形成中の作業通路を閉じることとなる。このため、閉じようとする作業通路に、作業者等の物体が存在しないか否かを検知する必要がある。
【0005】
一般的に、所定範囲における物体の存否を検知するためには、例えば、複数の透過型の光センサを設置したり、或は、特許文献1のように、床面に向けて光を投光する投光器と、この投光器から投光されて床面で乱反射する光を受光する受光器を複数組設置した構成等を採用することができる。
【0006】
このように、ある程度の広がりを持つ所定範囲における物体の存否を検知するためには、複数の検知手段を設ける必要がある。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−343009号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、複数の検知手段を設けた場合、その検知結果に基づいて所定の処理を行う制御手段と各検知手段との各間に、それぞれ信号線を敷設する必要があり、構成の複雑化を招いていた。
【0009】
そこで、この発明の課題は、検知信号を出力するための信号線を可及的に少なくすることができる物体検知装置を適用した移動棚装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、複数の移動棚が所定の配列方向に沿って配設され、前記各移動棚を前記所定の配列方向に沿って移動させることにより、所定の移動棚とその隣の移動棚との間に通路を形成する移動棚装置であって、隣合う前記移動棚に、通信検知光を照射する発光部と通信検知光を受光する受光部とを有する親検知ユニットと、通信検知光を受光する受光部と通信検知光を照射する発光部と前記受光部で通信検知光が受光されると前記発光部から通信検知光を照射させる子通信制御部とを有する複数の子検知ユニットとが設けられ、前記親検知ユニットの発光部から前記各子検知ユニットを順次経由して前記親検知ユニットの受光部に至る光通信検知ラインが確立されると共に、前記各通信検知光が隣合う前記移動棚間に形成されることとなる通路を通るように設定され、前記親検知ユニットの受光部における通信検知光の受光状態に基づいて隣合う前記移動棚間の物体の存否を判断し、物体の存在有りと判断されると、前記各移動棚の移動を禁止するものである。
【0012】
また、前記親検知ユニット及び前記各子検知ユニットのうち少なくとも1つについて、前記発光部は、受光先となる発光部に向けて通信検知光を照射すると共に、隣合う前記移動棚間に形成されることとなる通路内における所定の周辺検知範囲にも通信検知光を照射するように設定され、前記発光部から前記周辺検知範囲に向けて照射され当該周辺検知範囲内の物体により反射された光を受光するための反射光受光部を備え、前記子検知ユニットにおける前記反射光受光部の反射光の受光状態に基づく物体の存否を示す情報は通信検知光を介して前記親検知ユニットに伝えられ、前記親検知ユニットの受光部における通信検知光の受光状態及び前記反射光受光部における反射光の受光状態に基づいて、隣合う前記各移動棚間における物体の存否を判断するものである。
【0013】
請求項2記載の発明は、前記親検知ユニットの発光部及び前記各子検知ユニットの発光部のうち少なくとも1つは、隣合う前記移動棚間に形成されることとなる通路の入出口を通過するように通信検知光を照射し、前記入出口を通過する通信検知光の受光先における受光状態及び前記反射光受光部における反射光の受光状態に基づいて、隣合う前記移動棚間に形成されることとなる通路に対する物体の進入又は退出を判断するものである。
【0014】
請求項3記載の発明は、前記親検知ユニットと前記子検知ユニットとの間、前記各子検知ユニット間のうち少なくとも1つの間で、通信検知光が前記各移動棚の移動方向に対して斜交する方向に沿って照射され、斜めに通信検知光を照射する発光部は、隣合う前記移動棚が閉じられた状態から開かれた状態にかけて受光先となる発光部に向けて光を照射可能な範囲で通信検知光を照射するものである。
【0015】
請求項4記載の発明は、前記各移動棚に、隣合う前記各移動棚間の通路における物体の検知状態を報知する報知手段が設けられたものである。
【0016】
請求項5記載の発明は、前記報知手段は、隣合う前記移動棚間の通路内側から視認可能な表示手段であるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
{第1の実施の形態}
以下、この発明の第1の実施の形態に係る物体検知装置について説明する。
【0018】
図1は物体検知装置の全体構成を示す概略図である。この物体検知装置は、所定の検知範囲Mにおける物体の存否を検知するための装置である。図1では2点鎖線で囲まれる略矩形状範囲を、所定の検知範囲Mとしている。
【0019】
この物体検知装置は、1つの親検知ユニット10と、複数(ここでは5つ)の子検知ユニット20(1)〜20(5)を備えている。
【0020】
図2は親検知ユニット10の電気的構成を示すブロック図であり、図3は子検知ユニット20(1)〜20(5)の電気的構成を示すブロック図である。
【0021】
親検知ユニット10は、発光部11と、受光部12と、親通信制御部13とを備えている。
【0022】
発光部11は、例えば赤外線発光ダイオード等の発光素子により構成されており、所定方向に向けて通信検知光A▲1▼(図1参照)を照射する。受光部12は、フォトダイオード或はフォトトランジスタ等の受光素子により構成されており、所定方向からの通信検知光A▲6▼(図1参照)を受光する。
【0023】
親通信制御部13は、CPU等によって構成されており、上記発光部11の発光駆動制御を行う。また、受光部12で通信検知光A▲6▼が受光されると、その受光信号が親通信制御部13に入力されるようになっている。そして、その受光信号が入力されたときに、上記所定の検知範囲Mにおいて物体が存在すると判断し、出力端子を通じて検知出力を出力する。
【0024】
子検知ユニット20(1)は、発光部21と受光部22と子通信制御部23とを備えている。
【0025】
発光部21は、例えば赤外線発光ダイオード等の発光素子により構成されており、所定方向に向けて通信検知光A▲2▼〜A▲6▼(図1参照)を照射する。受光部22は、フォトダイオード或はフォトトランジスタ等の受光素子により構成されており、所定方向からの通信検知光A▲1▼〜A▲5▼(図1参照)を受光する。
【0026】
子通信制御部23は、CPU等によって構成されており、上記受光部22における受光状態に基づいて、発光部21の発光駆動制御を行う。即ち、上記受光部22で通信検知光A▲1▼〜A▲5▼が受光されると、その受光信号が子通信制御部23に入力される。子通信制御部23は、受光部22からの受光信号が入力されると、発光部21を発光駆動させて通信検知光A▲2▼〜A▲5▼を照射させる。
【0027】
子検知ユニット20(2)〜20(5)も、上記子検知ユニット20(1)と同様の構成となっている。
【0028】
上記親検知ユニット10及び各子検知ユニット20(1)〜20(5)は、次の態様にて検知範囲Mに配設されている。
【0029】
すなわち、親検知ユニット10が検知範囲Mの1つのコーナ部、即ち、一方側長辺(図1では上側の長辺)の一端部に配設されている。子検知ユニット20(1)は他方側長辺(図1では下側の長辺)の略中央部に配設されている。子検知ユニット20(2)は検知範囲Mの他のコーナ部、即ち、一方側長辺の他端部に配設されている。子検知ユニット20(3)は検知範囲Mのさらに他のコーナ部、即ち、他方側長辺の他端部に配設されている。子検知ユニット20(4)一方側長辺の略中央部に配設されている。子検知ユニット20(5)は検知範囲Mのさらに他のコーナ部、即ち、他方側長辺の一端部に配設されている。
【0030】
また、親検知ユニット10の発光部11及び受光部12と各子検知ユニット20(1)〜20(4)の発光部21及び受光部22について、親検知ユニット10から子検知ユニット20(1)へ、子検知ユニット20(1)から子検知ユニット20(2)へ、子検知ユニット20(2)から子検知ユニット20(3)へ、子検知ユニット20(3)から子検知ユニット20(4)へ、子検知ユニット20(4)から子検知ユニット20(5)へ、子検知ユニット20(5)から親検知ユニット10へ、それぞれ通信検知光A▲1▼〜A▲6▼が照射及び受光されるように、それぞれの照射範囲及び受光範囲が設定されている。図1では、各通信検知光Aの照射順序をA▲1▼〜A▲6▼で示している。
【0031】
換言すれば、親検知ユニット10の発光部11から各子検知ユニット20(1)〜20(5)を順次経由して親検知ユニット10の受光部12に至る光通信検知ラインが確立されるように設定され、かつ、各通信検知光A▲1▼〜A▲6▼が所定の検知範囲Mを通るように設定されている。ここで、検知範囲Bを通るとは、通信検知光A▲3▼〜A▲6▼のように、検知範囲Mとその外周囲との境界線を通る場合を含む。
【0032】
なお、上記親検知ユニット10及び各子検知ユニット20(1)〜20(5)の配設個数及びその配設態様は一例であり、各子検知ユニット20(1)〜20(5)の配設個数を増減し、検知範囲Mにおける通信検知光A▲1▼〜▲6▼の通過ラインがより粗又は密になるように設定してもよい。
【0033】
この物体検知装置では、例えば、人等が検知範囲M内に侵入すると、その人体によりいずれかの通信検知光Aが遮光される。例えば、子検知ユニット20(2)と子検知ユニット20(3)との間に人が侵入すると、通信検知光A▲3▼が遮光され、子検知ユニット20(3)で通信検知光A▲3▼が受光されない状態となる。これにより、子検知ユニット20(4),20(5)以降の光通信が途絶え、親検知ユニット10の受光部12で非受光状態となり、親検知ユニット10から検知範囲Mにおける物体を検知した旨の検知信号が出力される。
【0034】
このように出力された検知信号は、外部の所定の制御部に入力され、当該制御部が所定の検知範囲Mにおける物体の存否に基づいて所定の制御を行う。制御内容としては、例えば、検知範囲Mにおける物体の存否に基づいて、後述するように移動棚装置に適用した例のように、検知範囲Mへの可動体の移動を禁止する制御や、検知範囲Mへの侵入者に対する警報を発する制御等が挙げられる。
【0035】
以上のよう構成された物体検知装置によると、親検知ユニット10の受光部12における通信検知光A▲6▼の受光状態に基づいて検知範囲Mにおける物体の存否を検知することができるため、各子検知ユニット20(1)〜20(5)から外部に引出される信号線を少なくすることができる。
【0036】
なお、各通信検知光A▲1▼〜▲6▼のうちの一部について、遮光の有無、即ち、物体の存否を、その存在位置を特定して検知したい場合には、次の構成にて実現できる。例えば、通信検知光A▲3▼について遮光の有無を検知したいときには、子検知ユニット20(3)側で通信検知光A▲3▼が受光されたときに、子検知ユニット20(3)から子検知ユニット20(2)にアンサーバック光信号を送信する。そして、子検知ユニット20(3)と親検知ユニット10との間で、直接或は子検知ユニット20(1)を介した光通信を行い、或は、有線通信を行うことで、上記子検知ユニット20(2)から親検知ユニット10にアンサーバック光信号の有無を送信する。そして、親検知ユニット10では、アンサーバック光信号が無い旨送信されたときに、通信検知光A▲3▼の遮光、即ち、その通信検知光A▲3▼の通過ライン上での物体の存在を判断することができる。
【0037】
上述のように一部の通信検知光A▲1▼〜▲6▼について遮光の有無を特定した場合であっても、全ての子検知ユニット20(1)〜20(5)から検知信号を出力する必要はなく、当該特定したい箇所に対応する一部の子検知ユニット20(1)〜20(5)だけから検知信号を出力するようにすればよいから、全ての子検知ユニット20(1)〜20(5)から検知信号を出力する場合に比べて、検知信号を出力するための信号線を削減することができる。
【0038】
{第2の実施の形態}
この発明の第2の実施の形態に係る移動棚装置について説明する。
【0039】
図4は移動棚装置の全体構成を示す斜視図である。この移動棚装置は所定の配列方向に沿って配設された複数の移動棚30を備えている。
【0040】
この移動棚30が設置されるエリアの床面には、所定方向に沿ってレール35が敷設されており、このレール35に沿って上記各移動棚30が往復移動自在に配設されている。また、各移動棚30は、棚移動手段としての駆動用モータ46(図5参照)を備えており、この駆動用モータ46がレール35上の車輪を駆動することにより、各移動棚30がレール35上を前記所定の配列方向に沿って往復移動する構成となっている。
【0041】
また、各移動棚30の一方側外側面の右側(左側又は左右両側にあってもよい)には、作業通路34の形成を指示するための通路形成用操作スイッチ30aが設けられている。そして、所定の通路形成用操作スイッチ30aを操作することによって、各移動棚30が自動的に移動し、当該操作を行った所定の通路形成用操作スイッチ30aに対応する所定の移動棚30とその隣り(図1に示す例では右隣り)の移動棚30との間に、作業通路34が形成されるようになっている。図4では最も左の移動棚30とその右隣の移動棚30との間に作業通路34が形成された状態を示している。
【0042】
また、他の通路形成用操作スイッチ30aを操作すると、現在形成中の作業通路34を閉じるようにして、各移動棚30が移動し、当該次に操作された通路形成用操作スイッチ30aに対応する移動棚30間に新たな作業通路を形成する。
【0043】
なお、上記各移動棚30間には、各棚間隔を検出する手段として、棚間隔検出部38が設けられている。棚間隔検出部38は、例えば、一端部側が回動自在に相互連結されると共に、他端部側がそれぞれ隣合う移動棚30に回動自在に連結した一対の連結アーム部と、一対の連結アーム部が交わる角度を検出するポテンショメータ或はロータリエンコーダ等の角度検出部とを備えた構成を採用することができる。この棚間隔検出部38では、隣合う移動棚30間の棚間隔に応じて一対の連結アーム部の交わる角度が変化する。このため、当該一対の連結アーム部の交わる角度を検出することで、棚間隔を検出する構成となっている。この棚間隔検出部38からの棚間隔検出信号は、隣合う各移動棚の移動制御部40に与えられると共に、送受回路44から通信回路を通じて本移動棚装置の全体動作を制御する主制御部48にも与えられる。
【0044】
図5は移動棚装置の電気的構成を示すブロック図である。
【0045】
この移動棚装置では、各移動棚30のそれぞれが、それぞれの移動制御を行う移動制御部40と、形成された作業通路34間に物体が存在するか否かを判定する判定部42を備えている。
【0046】
移動制御部40及び判定部42は、例えば、CPU、ROMおよびRAM等を備える一般的なマイクロコンピュータによって構成されており、予め格納されたソフトウエアプログラムによって以下に説明する所定の動作を実行する。
【0047】
判定部42には、後述する親検知ユニット50からの検知信号が出力されており、この検知信号に基づいて作業通路34内における物体の存否を判断する。
【0048】
移動制御部40には、上記判定部42からの判定結果が与えられると共に、棚間隔検出部38からの棚間隔検出信号及び通路形成用操作スイッチ30aを介して入力される通路形成信号が入力される。また、この移動制御部40は、送受回路44から通信ライン49を介して、本移動棚装置の全体動作を制御する主制御部48との間で相互通信可能とされている。そして、棚間隔情報等を含む信号及び通路形成用操作スイッチ30aの操作信号を、通信ライン49を通じて主制御部48に送信する。これらの情報に基づいて主制御部48では、各移動棚30の移動方向や移動方向前方における隣りの移動棚30との間に形成すべき棚間隔、移動タイミング等が決定され、これらが再び通信ライン49を通じて各移動棚30の移動制御部40に指令されるようになっている。なお、主制御部48は、例えば、各移動棚30の一方端部側の移動棚30に設けられている(図4参照)。
【0049】
また、この指令を受けて各移動制御部40は、各移動棚30の移動制御を行う。すなわち、判定部42により作業通路34内に物体の存在しないと判断されているときに、上記主制御部48からの指令に応じて、図示省略の駆動回路を通じてモータ46を駆動させることにより、所定の移動タイミングで所定方向に向けて移動棚30の移動を行う。そして、移動方向前方の移動棚30の間の棚間隔が、指令された棚間隔と略同一になると、移動棚30の移動を停止させる。各移動棚30の移動が終了すると、所定の移動棚30間に作業通路34が形成されることとなる。
【0050】
一方、判定部42により作業通路34内に物体が存在すると判断されているときには、自身の移動棚30の移動を禁止すると共に、その禁止指令を、通信ライン49を通じて他の移動棚30にも与える。或は、他の移動棚30から移動禁止指令が与えられたときに、自身の移動棚30の移動を禁止する。
【0051】
なお、上記主制御部48を省略し、各移動棚30に設けられた移動制御部40が相互通信を行って互いに連携制御しつつ、本移動棚装置の全体制御及び各移動棚30の移動制御を行ってもよいし、また、各移動棚30の移動制御を集中して行う単一の集中制御部を、いずれか一つの移動棚30或はその他の箇所に設けてもよい。
【0052】
図6は本移動棚装置に適用された物体検知装置の全体構成を示す概略平面図である。図6では隣合う所定の2つの移動棚30間に設けられた物体検知装置について説明するが、他の移動棚30間にも同様の物体検知装置が設けられている。
【0053】
この物体検知装置は、隣合う移動棚30間に形成された作業通路34において物体の存否を検知するものであり、1つ親検知ユニット50と複数(ここでは3つ)の子検知ユニット60(1)〜60(3)とを備えている。
【0054】
図7は親検知ユニット50の電気的構成を示すブロック図であり、図8は子検知ユニット60(1)の電気的構成を示すブロック図である。
【0055】
親検知ユニット50は、発光部51と受光部52と親通信制御部53と表示用発光部54とを備えている。
【0056】
発光部51は、例えば赤外線発光ダイオード等の発光素子により構成されており、所定方向及び所定範囲に向けて通信検知光を照射する。受光部52は、フォトダイオード或はフォトトランジスタ等の受光素子により構成されており、所定方向及び所定範囲からの通信検知光を受光する。これら発光部51の照射範囲及び受光部52の受光範囲については後に詳述する。
【0057】
親通信制御部53は、CPU等によって構成されており、上記発光部51の駆動制御を行う。
【0058】
また、受光部52で光が受光されると、その受光信号が親通信制御部53に入力されるようになっている。そして、親通信制御部53は、その入力信号に応じて、3つの出力端子からそれぞれ検知出力を出す。この検知出力は、対応する作業通路34の両側の移動棚30の判定部42にそれぞれ与えられる。
【0059】
また、表示用発光部54は、可視光発光ダイオード等の発光素子により構成されている。この表示用発光部54は、移動棚30間の作業通路34側より視認可能なように、その発光面を作業通路34側に指向させた姿勢とされている。そして、上記親通信制御部53は、検知出力を出力しているときに、当該表示用発光部54を発光させる。この表示用発光部54の発光を手掛りとして、作業通路34側に存在する作業者等において、自己の存在が検知されているか否かを知ることができる。
【0060】
なお、表示用発光部54の代りに、液晶表示パネルや所定の警報を発する発音体を設けてもよい。また、作業通路外から視認可能な姿勢に設けてもよい。
【0061】
子検知ユニット60(1)は、第1発光部61と受光部62と親通信制御部53と第2発光部64とを備えている。
【0062】
第1発光部61及び第2発光部64は、例えば赤外線発光ダイオード等の発光素子により構成されている。第1発光部61は、所定方向及び所定範囲に向けて通信検知光を照射する。また、第2発光部64は所定方向に向けてアンサーバック光信号を照射する。受光部62は、フォトダイオード或はフォトトランジスタ等の受光素子により構成されており、所定方向及び所定範囲からの通信検知光を受光する。これら第1発光部61及び第2発光部64の照射範囲、受光部62の受光範囲については、後に詳述する。
【0063】
子通信制御部63は、CPU等によって構成されており、上記受光部62における受光状態に基づいて、第1発光部61及び第2発光部64の発光駆動制御を行う。これにおり、第1発光部61から所定の検知通信光が照射されると共に、第2発光部64から所定の光信号がアンサーバック光信号として送信される。
【0064】
他の子検知ユニット60(2)は、光信号をアンサーバック光信号として送信する代りに、親検知ユニット50に向けて所定の検知信号を送信する他は、上記子検知ユニット60(1)と同様の構成となっている。また、子検知ユニット60(3)は、子検知ユニット60(1)と同様構成となっている。
【0065】
なお、上記親検知ユニット50及び各子検知ユニット60(1)〜(3)から照射される通信検知光や後述するアンサーバック信号、検知信号が相互に混同しないように、当該各光信号は、予め各別に登録された識別情報を含んでいる。受信先の各上記親検知ユニット50及び各子検知ユニット60(1)〜(3)では、各受光信号が予め登録された識別情報を含んでいるか否かを判断することで、各発行元からの通信検知光が受光されたか否か或は後述する反射光が受光されたか否か等を判断する。
【0066】
この物品検知装置は、上記第1の実施の形態と同様に、親検知ユニット50から各子検知ユニット60(1)〜60(3)を経由して親検知ユニット50に戻る光通信検知ラインを形成して、親検知ユニットの受光部における通信検知光の受光状態に基づいて移動棚30間の物体の存否を検知する機能と、光通信検知ライン周辺に照射された通信検知光の反射光を利用して光検知ラインの周辺検知領域における物体の存否を検知する機能を有している。
【0067】
まず、前者の機能に係る動作を中心に説明すると、図6に示すように、上記親検知ユニット50と各子検知ユニット60(1)〜60(3)は、所定の移動棚30間に形成されることとなる作業通路34の4つのコーナ部にそれぞれ設置されている。
【0068】
より具体的には、親検知ユニット50は、所定の作業通路34を挟む一対の移動棚30のうち一方側の移動棚30の幅方向一端部側であって当該作業通路34に面する部分に設けられている。ここで、移動棚30の幅方向は当該移動棚の移動方向(所定の配列方向)に直交する方向を意味している。
【0069】
また、子検知ユニット60(1)は他方側の移動棚30の幅方向一端部側であって所定の作業通路34に面する部分に設けられている。即ち、子検知ユニット60(1)は、親検知ユニット50に対して作業通路34を挟んで対向する位置に設けられている。
【0070】
子検知ユニット60(2)は、一方側の移動棚30の幅方向他端部側であって作業通路34に面する部分に設けられている。即ち、この子検知ユニット60(2)は、上記子検知ユニット60(1)に対して作業通路34の対角線を挟んで対向する位置に設けられている。
【0071】
子検知ユニット60(3)は、他方側の移動棚30の幅方向他端部側であって作業通路34に面する部分に設けられている。即ち、この子検知ユニット60(3)は、子検知ユニット60(3)は、子検知ユニット60(2)に対して作業通路34を挟んで対向する位置であり、かつ、親検知ユニット50に対して作業通路34の対角線を挟んで対向する位置に設けられている。
【0072】
そして、親検知ユニット50の発光部51から照射された通信検知光B▲1▼が、子検知ユニット60(1)の受光部62で受光される。次に、子検知ユニット60(1)の第1発光部61から照射された通信検知光B▲2▼が作業通路34の対角線上を通って子検知ユニット60(2)の受光部62で受光される。その次に、子検知ユニット60(2)の第1発光部61から照射された通信検知光B▲3▼が子検知ユニット60(3)で受光される。最後に、子検知ユニット60(3)から照射された通信検知光B▲4▼が作業通路34の対角線上を通って親検知ユニット50の受光部52で受光される。
【0073】
換言すれば、親検知ユニット50の発光部51から各子検知ユニット60(1)〜60(3)を順次経由して親検知ユニット50の受光部52に至る光通信検知ラインが確立されるように設定され、かつ、各通信検知光B▲1▼〜B▲4▼が移動棚30間の作業通路34を通るように設定されている。ここで、作業通路34を通る場合とは、通信検知光B▲1▼,B▲3▼のように、作業通路34の外周境界線を通る場合を含む。
【0074】
なお、上述した親検知ユニット50及び各子検知ユニット60(1)〜60(3)の配設個数及びその配設態様は一例であり、各子検知ユニット60(1)〜60(3)の配設個数を増減し、作業通路34における通信検知光の通過ラインがより粗又は密になるように設定してもよい。
【0075】
また、本実施の形態では、作業通路34の出入口部分で物体の存否を検知できるように、即ち、通信検知光B▲1▼、B▲3▼の遮光の有無を検知できるように次の構成を採用している。
【0076】
すなわち、親検知ユニット50からの通信検知光B▲1▼が子検知ユニット60(1)の受光部62で受光されると、子検知ユニット60(1)は第2発光部64から親検知ユニット50に向けてアンサーバック光信号D1を送信する。親検知ユニット50では、通信検知光B▲1▼を照射した後所定時間内にアンサーバック光信号D1が受光されないときに、通信検知光B▲1▼の遮光、即ち、作業通路34の一方側出入口部分における物体の存在を検知する。
【0077】
また、子検知ユニット60(2)からの通信検知光B▲3▼が子検知ユニット60(3)の受光部62で受光されると、子検知ユニット60(3)は第2発光部64から子検知ユニット60(2)に向けてアンサーバック光信号D2を送信する。子検知ユニット60(2)では、通信検知光B▲3▼を照射した後所定時間内にアンサーバック光信号D2が受光されないときに、その第2発光部64から親検知ユニット50に向けて所定の出入口物体検知光信号D3を送信する。親検知ユニット50では、子検知ユニット60(2)からの出入口物体検知光信号D3が受光部52で受信されたときに、他方側出入口における物体の存在を検知する。
【0078】
このようにして、作業通路34の出入口における物体の存否が検知される。なお、本実施の形態では、通信検知光B▲1▼〜B▲4▼は作業通路34の出入口又は作業通路34の対角線のいずれかを通過するので、作業通路34の出入口における物体の存在が検知されないときに、上述したように親検知ユニット50の受光部52が非受光状態となったときには、作業通路34の対角線を通る通信検知光B▲2▼、B▲4▼のいずれかが遮光されたと判別される。
【0079】
このようにして、作業通路34の入出口を通過する通信検知光B▲1▼、B▲3▼の受光状態に基づいて、当該入出口における物体の存否が判断される。
【0080】
図9は親検知ユニット50から各子検知ユニット60(1)〜60(3)を経由して親検知ユニット50に至る通信動作を説明するためのフローチャートである。
【0081】
同図に示すように、まず、ステップS1において、親検知ユニット50から通信検知光B▲1▼が照射される。
【0082】
次に、ステップS2において、子検知ユニット60(1)で、当該通信検知光B▲1▼が受光されたか否かが判断される。通信検知光B▲1▼が受光されないときには、光通信検知ラインを経由する光通信が途絶えた状態となる。一方、当該通信検知光B▲1▼が受光されたときには、ステップS3において、子検知ユニット60(1)から親検知ユニット50にアンサーバック光信号D1が送信される。続いて、ステップS4に進んで、子検知ユニット60(1)から子検知ユニット60(2)へ通信検知光B▲2▼が照射される。
【0083】
続くステップS5では、子検知ユニット60(2)で通信検知光B▲2▼が受光されたか否かが判断される。通信検知光B▲2▼が受光されないときには、光通信検知ラインを経由する光通信が途絶えた状態となる。一方、通信検知光B▲2▼が受光されたときには、ステップS6に進んで、子検知ユニット60(2)から子検知ユニット60(3)へ通信検知光B▲3▼を照射する。
【0084】
次に、ステップS7において、子検知ユニット60(3)で通信検知光B▲3▼が受光されたか否かが判断される。ここで、通信検知光B▲3▼が受光されたなかったときには、子検知ユニット60(3)から子検知ユニット60(2)へアンサーバック光信号D2が送信されない状態となるので、ステップS11に進み、子検知ユニット60(2)から親検知ユニット50に向けて、アンサーバック光信号なき旨の物体検知光信号D3を送信する。このとき、光通信検知ラインを経由する光通信は途絶えた状態となる。
【0085】
一方、ステップS7において、通信検知光B▲1▼を受光したときには、ステップS8に進んで、子検知ユニット60(3)から子検知ユニット60(2)に向けてアンサーバック光信号D2が送信される。続いて、ステップS9において、子検知ユニット60(3)から親検知ユニット50へ通信検知光B▲4▼が照射される。
【0086】
そして、ステップS10において親検知ユニット50で通信検知光B▲4▼の受光の有無、即ち、通信の成否が判断されて、1サイクルの通信が終了する。この通信検知サイクルは、隣合う移動棚30間に通路34が形成されている途中、所定時間毎に繰返し行われる。
【0087】
この動作において、親検知ユニット50は、子検知ユニット60(1)からのアンサーバック光信号D1が受光されなかったとき(ステップS2及びS3参照)、及び、子検知ユニット60(2)からアンサーバック光信号なき旨の物体検知光信号D3が送信されたときに(ステップS7,S11参照)、作業通路34の出入口における物体検知を示す検知出力1を出力する。また、光通信検知ラインを通る光通信が途絶えたとき、即ち、親検知ユニットで通信検知光B▲4▼が受光されなかったとき(ステップS2,S5,S7参照)に、その旨の検知出力2を出力する。
【0088】
次に、光検知ラインの周辺検知領域における物体の存否を検知する動作について説明する。
【0089】
図6に示すように、親検知ユニット50の発光部51は、受光先となる子検知ユニット60(1)に向けて通信検知光B▲1▼を照射すると共に、作業通路34内における所定の周辺検知範囲C▲1▼に向けても通信検知光を照射するように設定されている。本実施の形態では、作業通路34の1つのコーナ部から作業通路34内に向けて中心角が略90度である扇状の周辺検知範囲C▲1▼に向けて通信検知光を照射している。
【0090】
そして、親検知ユニット50の受光部は、上記周辺検知範囲C▲1▼からの反射光を受光可能に構成されている。これにより、上記発光部51から照射された通信検知光が、周辺検知範囲C▲1▼内の物体により反射されると、その反射光が受光部52で受光されるように構成されている。親検知ユニット50では、その反射光の受光状態、即ち、反射光の受光の有無に基づいて、作業通路34内における周辺検知範囲C▲1▼での物体の存否を判断する。
【0091】
他の子検知ユニット60(1)〜(3)についても、同様に作業通路34の各コーナ部から作業通路34内の扇状の周辺検知範囲C▲2▼〜C▲4▼に向けて扇状に光を照射し、その反射光の受光状態に基づいて、各周辺検知範囲C▲2▼〜C▲4▼における物体の存否を判断する。なお、親検知ユニット50及び各子検知ユニット60(1)〜(3)のうちいずれか1つ又は複数のものについて反射光の検知を行うようにしてもよい。
【0092】
なお、親検知ユニット50及び子検知ユニット60(1)〜(3)は、各対応する周辺検知範囲C▲1▼〜C▲4▼における物体の存在を検知した場合、その存在を示す情報を、次の通信検知サイクルの際における各通信検知光B▲1▼〜B▲4▼に含めて送信し、その情報が通信検知光B▲1▼〜B▲4▼を介して親検知ユニット50に伝えられるようになっている。そして、親検知ユニット50では、受信した通信検知光B▲4▼に周辺検知範囲C▲1▼〜C▲4▼における物体の存在を検知した旨の情報が含まれているときに、所定の検知端子から検知出力3を出力する。
【0093】
次に、物体検知装置からの検知出力に基づく、移動棚30の移動動作制御を説明する。図10は、移動棚30の移動動作を説明するためたのフローチャートである。
【0094】
まず、ステップS21に示すように、隣合う移動棚30間に作業通路34が形成されると、ステップS22に進んで、初期状態としてアイドルモードに移行すると共に、作業通路34内における物体の検出動作を開始する。このアイドルモードは、通路34内に作業者等の物体が存在しないと判断している状態である。
【0095】
次に、ステップS23に進んで通路34を閉じないか否か、即ち、通路形成用操作スイッチ30aが操作されていないか否かが判断され、通路34を閉じないときには、ステップS24に進んで、作業通路34における物体検知装置において光検知ラインを通った光通信の成立の有無が判断される。
【0096】
ここで、光通信が成立していると判断されたときには、次に、ステップS25に進み、作業通路34に対する侵入又は退出の有無が判断される。
【0097】
ここで、作業通路34に対する進入又は退出の区別は次のようにしてなされる。即ち、作業者等の物体Xが作業通路34内に進入したときには、図11に示すように作業通路34の入出口部分を通る通信検知光B▲1▼(又はB▲3▼)を遮光した後に、図12に示すように周辺検知範囲C▲1▼或はC▲2▼(又はC▲3▼或はC▲4▼)における反射光が検知される。このため、上記検知出力1の後に、検知出力3が出力されたときに、作業通路34内への進入が判断される。逆に、検知出力3の後に、検知出力1が出力されたときには、作業通路34からの退出が判断される。なお、検知出力3は実際の検知時より1通信検知サイクル遅れて出力される。進入又は退出の判断をより正確に行うためには、上記通信検知サイクル間隔を可及的に短くすることが好ましい。
【0098】
図10に戻って、ステップS25において、退出と判断され或は入退出が無いと判断されると、ステップS22に戻り、アイドルモードを継続すると共に、検出動作を再度行う。
【0099】
一方、ステップS25において進入があると判断されたとき及びステップS24において通信不成立と判断されたときには、ステップS26に進んで物体検知モードに移行する。この物体検知モードは、作業通路34内に作業者等の物体が存在すると判断している状態である。
【0100】
次に、ステップS27に進んで、通路34を閉じないか否か、即ち、通路形成用操作スイッチ30aが操作されていないか否かが判断され、通路34を閉じないときには、ステップS28に進んで再度作業通路34に対する侵入又は退出の有無が判断される。
【0101】
ステップS28において、作業通路34内に対する進入が判断されたとき或は入退出が無いと判断されたときには、ステップS26に戻って物体検知モードを継続する。一方、ステップS28において退出が判断されると、ステップS22に戻ってアイドルモードに移行し、ステップS22以降の動作を再度行う。
【0102】
ステップS23及びステップS27において、通路を閉じると判断されたときには、ステップS29に進む。
【0103】
ステップS29では、アイドルモードが否かが判断され、アイドルモードで無い場合、即ち、物体検知モードであるときには、ステップS33に進んで作業通路34に移動棚30の移動を禁止する。一方、アイドルモードと判断されたときには、ステップS30に進んで移動棚30の移動を開始する。
【0104】
そして、ステップS31に進み、通信の成立の有無を判断し、通信が不成立のときにはステップS30に進んで移動棚30の移動を禁止する。一方、通信が成立しているときには、ステップS32に進んで通路34が閉じられたか否かが判断され、通路34が閉じられていない場合には、ステップS31に進んで移動棚30の移動を継続しつつステップS31の判断を再度行う。
【0105】
ステップS32で通路34が閉じられたと判断されると、移動棚の移動を停止し、処理を終了する。
【0106】
なお、この移動棚装置では、図13及び図14に示すように、各移動棚30の移動方向に対して斜めに照射される通信検知光B▲2▼,B▲4▼、即ち、子検知ユニット60(1),60(3)の第1発光部61から照射される通信検知光B▲2▼,B▲4▼は、隣合う移動棚30が閉じられた状態から開かれた状態にかけて、受光先となる子検知ユニット60(2)の受光部62及び親検知ユニット50の受光部52に向けてそれぞれ光を照射可能な範囲に照射されている。本実施の形態では、それらの間で直接光により光通信可能で、かつ、上述した周辺検知範囲C▲2▼,C▲4▼で反射光の受光が可能な程度の光強度で光が照射されている。
【0107】
これにより、隣合う移動棚30間の通路34を閉じるように各移動棚30が移動する際にも、子検知ユニット60(1)から子検知ユニット60(2)及び子検知ユニット60(3)から親検知ユニット50への光通信が可能となる。このため、移動棚30の移動中においても通信の成否による物体の検知を行うことができる。即ち、移動棚30の移動に伴う、その斜め検知ラインの移動軌跡上において物体の検知を行えるようになっている。従って、隣合う移動棚30が閉じていくと、当該移動棚30間に存在する物体は何れかの時点において必然的にその斜めの検知ラインを通過する通信検知光B▲2▼,B▲4▼を遮光することとなる。
【0108】
このため、比較的簡易な構成でより広範囲かつきめ細かな物体の検知をより確実に行えるようになっている。しかも、通信光の光軸のずれが生じ難く、継続して確実に光通信を行え、また、施工時の設置も比較的容易に行える。
【0109】
以上のように構成された移動棚装置によると、親検知ユニット50の受光部52における通信検知光B▲4▼の受光状態に基づいて通路34内における物体の存否を判断しているため、各子検知ユニット60(1)〜60(3)から外部に引出される信号線を少なくすることができ、検知信号を出力するための信号線を可及的に少なくすることができる。特に、可動な移動棚30間で信号線を少なくすることができる利点が大きい。
【0110】
さらに、通信検知ライン以外でも、周辺検知範囲C▲1▼〜C▲4▼における物体による反射光の受光状態により、物体の存否を検知しているため、比較的簡易な構成でより広範囲かつきめ細かな物体の検知を行える。
【0111】
また、作業通路34の入出口部分における通信検知光B▲1▼,B▲3▼における遮光の有無と周辺検知範囲C▲1▼〜C▲4▼における物体による反射光の受光状態により、作業通路34に対する進入又は退出を区別することができ、作業通路34における物体の存否をより正確に判断することができる。なお、この場合に、作業通路34に対する進入数及び退出数をカウントし、進入数と退出数とが同じときに、作業通路34内に作業者等の物体が存在しないと判断するようにしてもよい。また、作業通路34が比較的狭い場合、周辺検知範囲C▲1▼〜C▲4▼に照射された光が隣りの移動棚30で反射されてしまうので、この場合には、親検知ユニット50の受光部52における通信検知光B▲4▼の受光状態のみに基づいて、作業通路34における物体の存否を判断するようにするとよい。
【0112】
また、検知出力1〜3の出力時に、表示用発光部54を発光させているため、移動棚装置の利用者等が通路における検知状況を知ることができ便利である。なお、表示用発光部54が判定部42による判定状態に基づいて発光する構成であってもよい。
【0113】
また、本実施の形態では、各発光部51,61が通信検知光B▲1▼〜B▲4▼を照射する機能と周辺検知範囲C▲1▼〜C▲4▼に光を照射する機能の双方を持っているが、これらの機能別に別々の発光手段を設けてもよい。また、各受光部52,62が通信検知光B▲1▼〜B▲4▼を受光する機能と、反射光を受光する機能と、アンサーバック光信号や物体検知光信号等を受光する機能とを持っているが、これらの機能別に別々の受光手段を設けてもよい。これらの場合に、例えば、通信検知光B▲1▼〜B▲4▼と周辺検知範囲C▲1▼〜C▲4▼に照射される光の波長を変えるようにしてもよい。もっとも、1つの発光手段又は受光手段に複数の機能を持たせることにより、構成の簡易化が図られる。
【0115】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、親検知ユニットの受光部における通信検知光の受光状態に基づいて通路内における物体の存否を判断しているため、各子検知ユニットから外部に引出される信号線を少なくすることができ、検知信号を出力するための信号線を可及的に少なくすることができる。特に、可動な移動棚間で信号線を少なくすることができる利点が大きい。
【0116】
さらに、通信検知ライン以外でも、周辺検知範囲における物体による反射光の受光状態により、物体の存否を検知でき、比較的簡易な構成でより広範囲かつきめ細かな物体の検知を行える。
【0117】
また、請求項2記載の発明によれば、移動棚間の通路に対する物体の進入又は退出を判断することができ、通路における物体の存否をより正確に判断することができる。
【0118】
さらに、請求項3記載の発明によれば、移動棚の移動に伴って、発光部と受光部とを斜めに結ぶ斜め検知ラインが傾斜するように移動する。その斜め検知ラインの移動軌跡上において、物体の検知を行える。このため、比較的簡易な構成でより広範囲かつきめ細かな物体の検知を行える。
【0119】
請求項4記載の発明によれば、移動棚装置の利用者等が、通路における物体の存否が検知なされているか否かを知ることができる。
【0120】
請求項5記載の発明によれば、通路内の利用者等において、自己が検知されているか否かを知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る物体検知装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】親検知ユニットの電気的構成を示すブロック図である。
【図3】子検知ユニットの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】この発明の第2の実施の形態に係る移動棚装置の全体構成を示す斜視図である。
【図5】移動棚装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】移動棚装置に適用された物体検知装置の全体構成を示す概略平面図である。
【図7】親検知ユニットの電気的構成を示すブロック図である。
【図8】子検知ユニットの電気的構成を示すブロック図である。
【図9】親検知ユニット50から各子検知ユニットを経由する通信動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】移動棚の移動動作を説明するためたのフローチャートである。
【図11】作業通路への進入状態を示す説明図である。
【図12】作業通路への進入状態を示す説明図である。
【図13】斜めの通信検知光の照射範囲を示す説明図である。
【図14】移動棚の移動中における斜めの通信検知光の通信ラインを示す説明図である。
【符号の説明】
10 親検知ユニット
11 発光部
12 受光部
13 親通信制御部
20(1)〜20(5) 子検知ユニット
21 発光部
22 受光部
23 子通信制御部
30 移動棚
30a 通路形成用操作スイッチ
34 作業通路
40 移動制御部
42 判定部
50 親検知ユニット
51 発光部
52 受光部
53 親通信制御部
54 表示用発光部
60(1)〜60(3) 子検知ユニット
61 第1発光部
62 受光部
63 子通信制御部
64 第2発光部
A▲1▼〜A▲6▼ 通信検知光
B▲1▼〜B▲4▼ 通信検知光
C▲1▼〜C▲4▼ 周辺検知範囲
M 検知範囲

Claims (5)

  1. 複数の移動棚が所定の配列方向に沿って配設され、前記各移動棚を前記所定の配列方向に沿って移動させることにより、所定の移動棚とその隣の移動棚との間に通路を形成する移動棚装置であって、
    隣合う前記移動棚に、通信検知光を照射する発光部と通信検知光を受光する受光部とを有する親検知ユニットと、通信検知光を受光する受光部と通信検知光を照射する発光部と前記受光部で通信検知光が受光されると前記発光部から通信検知光を照射させる子通信制御部とを有する複数の子検知ユニットとが設けられ、
    前記親検知ユニットの発光部から前記各子検知ユニットを順次経由して前記親検知ユニットの受光部に至る光通信検知ラインが確立されると共に、前記各通信検知光が隣合う前記移動棚間に形成されることとなる通路を通るように設定され、
    前記親検知ユニットの受光部における通信検知光の受光状態に基づいて隣合う前記移動棚間の物体の存否を判断し、物体の存在有りと判断されると、前記各移動棚の移動を禁止し、
    前記親検知ユニット及び前記各子検知ユニットのうち少なくとも1つについて、
    前記発光部は、受光先となる発光部に向けて通信検知光を照射すると共に、隣合う前記移動棚間に形成されることとなる通路内における所定の周辺検知範囲にも通信検知光を照射するように設定され、
    前記発光部から前記周辺検知範囲に向けて照射され当該周辺検知範囲内の物体により反射された光を受光するための反射光受光部を備え、
    前記子検知ユニットにおける前記反射光受光部の反射光の受光状態に基づく物体の存否を示す情報は通信検知光を介して前記親検知ユニットに伝えられ、
    前記親検知ユニットの受光部における通信検知光の受光状態及び前記反射光受光部における反射光の受光状態に基づいて、隣合う前記各移動棚間における物体の存否を判断する、移動棚装置。
  2. 請求項1記載の移動棚装置であって、
    前記親検知ユニットの発光部及び前記各子検知ユニットの発光部のうち少なくとも1つは、隣合う前記移動棚間に形成されることとなる通路の入出口を通過するように通信検知光を照射し、
    前記入出口を通過する通信検知光の受光先における受光状態及び前記反射光受光部における反射光の受光状態に基づいて、隣合う前記移動棚間に形成されることとなる通路に対する物体の進入又は退出を判断する、移動棚装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の移動棚装置であって、
    前記親検知ユニットと前記子検知ユニットとの間、前記各子検知ユニット間のうち少なくとも1つの間で、通信検知光が前記各移動棚の移動方向に対して斜交する方向に沿って照射され、
    斜めに通信検知光を照射する発光部は、隣合う前記移動棚が閉じられた状態から開かれた状態にかけて受光先となる発光部に向けて光を照射可能な範囲で通信検知光を照射する、移動棚装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の移動棚装置であって、
    前記各移動棚に、隣合う前記各移動棚間の通路における物体の検知状態を報知する報知手段が設けられた移動棚装置。
  5. 請求項4記載の移動棚装置であって、
    前記報知手段は、隣合う前記移動棚間の通路内側から視認可能な表示手段である、移動棚装置。
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