JP4274485B2 - 自高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機 - Google Patents

自高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機 Download PDF

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Description

本発明に係る技術領域は、電力電子、直流/直流換流技術及びエネルギー・テクノロジーの範疇を含み、本発明に係る技術領域は広範ではあるが、主としてクリーン・エネルギー源を分散式発電システムに応用することにあり、且つ蓄電池を補助電源システムとして、マルチ・インプット・メカニズム、低圧変換形式の充電回路、電圧クランピング及び同期整流技術を採用し、現在のクリーン・エネルギーを分散式発電システムに応用する上での欠点を改善することにある。
石油危機のために、エネルギー不足の問題が起こり、新しいエネルギーの開発が重要な課題の一つとなっている。地球の自然環境の加速度的破壊を避けるため、新しいエネルギー開発の中でも、クリーン・エネルギーの発展が最も重要性を持っている。燃料電池・太陽光電池などの低汚染性エネルギーは、分散式発電装置に広く応用することができる、例えば、新世代電化交通道具・無停電システム及び独立発電システム…などである。分散式発電システムにクリーン・エネルギーを応用する場合、一般に蓄電池を補助電源システムとすると、クリーン・エネルギーの備蓄容量を有効に引き下げることが出来、更にシステムの購入及び給電コストを節減することができる。
従来のシステム構成では、複数セットの変換機を直流高圧バス[1]-[2]に並列接続して、インバーターのフロント電源とし、または直接回路装置を応用している。しかし、択一変換機には蓄電池充電用として二方向回路機能が必要であり、そして充電に要するエネルギーはクリーン・エネルギーから来ており、このエネルギーは何回も変換を経て、初めて蓄電池に役立てることができる、このことはクリーン・エネルギーの利用率を大幅に引き下げる。全体的に見て、従来のシステム構成には体積が大きく、回路が複雑及びコストが高いという欠点がある[2]。回路の構造を簡略化し、性能を向上させ、コストを下げるため、一段式で、マルチ・インプット及び二方向回路を備えた高効率の変換機が欠かせない装置となっており、又、これは現在国内外の研究で努力されている目標でもある[3]-[7]。
参考文献[8]-[9]には、マルチ・コイル変圧器の形式で、マルチ・インプットの目的を達成する方法が提出されている。参考文献[8]に提出されている構成は極めて簡単なもので、且つタイム・シェアリング(Time Sharing)の制御手段によって、変圧器の複数セット電圧源の同時給電を処理しているので、電圧クランピング(Voltage Clamping)の問題を引き起こし易い。しかも、前記制御手段は、駆動回路の複雑性をも増加させ、且つタイム・シェアリングで分割される影響で、各々の電圧源において擁するタイム・シェアリングも減少し、変換機の電圧ゲインが減衰する。このほかにも、給電主回路上にダイオードを直列接続すると、クリーン・エネルギーの低電圧高電流の特性から、導通損失が増え、変換効率が低下することになり、且つ充電回路の実行可能性を失い、クリーン・エネルギーを分散式発電システムに応用することの実現には不利である。参考文献[9]では、電流源の観念を利用して、複数セットの電圧源に同時に給電する電圧クランピングの問題を克服できるほか、完全なタイム・シェアリングで出力電圧を調節している。しかし、その主回路も又多くのダイオードを直列接続し、且つスイッチの数が多すぎて、しかも充電回路を備えていない状況下では、余分の充電回路が必要となり、構成が複雑過ぎ、且つ変換効率がよくない。
クリーン・エネルギーの低電圧・高電流の電気特性のために、高電圧出力を有するクリーン・エネルギー源の体積が大きくなり製造も容易でなく、出力電圧が負荷の変動に伴って影響を及ぼし易く、一方、高積層数によって組成された高圧蓄電池ユニットの信頼性が低く、高電圧ニーズに対応する場合、マルチ・インプット変換機には高昇圧比能力を備えなければならないことを十分表している。隔離型変圧器を利用して昇圧構造とすることは、常用される技術手段である[8]-[9]。
しかし、前記類型の昇圧構造の最高電圧ゲインはただ巻線比例に等しいだけで、且つ整流ダイオードの出力は少なくとも出力電圧の応力の二倍に耐えなければならず、高出力電圧条件下では、ダイオード耐圧規格を選び出すのは容易ではない。
参考文献[10]-[11]では、何れも非隔離式カップリング・インダクター構造を提出して、高昇圧比に必要な条件としている。カップリング・インダクター構造は、高昇圧比を提供できるほか、スイッチの耐圧性を下げたり、ダイオードの逆方向回復電流を軽減することもできる。しかしながら、この種のカップリング・インダクター昇圧構造では、リーケージ・インダクター・エネルギーの処理がそのキーポイント技術の一つであり、若し処理を誤ると、高電圧スパークを引き起こし、スイッチの耐圧規格をアップしなければならず、ただ導通損失を招くだけである[10]。参考文献[11]では、低圧側リーケージ・インダクターのエネルギー放出径路を提供し、スイッチ電圧のスパーク問題の解決に成功し、且つスイッチ耐圧を有効にクランピングして、低消耗素子を使用できるようにしている。残念なことに、出力ダイオードにはバッファー回路を付け加えて、高圧側コイルのリーケージ・インダクターによる高電圧スパークを抑制しなければならない。尚、参考文献[10]-[11]には、マルチ・インプットの機能がない。以上を総合すると、高性能クリーン・エネルギー源分散式発電システムの電源変換装置には、マルチ・インプットのメカニズム、充電回路、高昇圧比及び高変換効率の条件を備えていなければならないことが分かる。
備考:参考文献
[1] K. Agbossou, M. Kolhe, J. Hamelin, and T. K. Bose, “Performance of a stand-alone renewable energy system based on energy storage as hydrogen,” IEEE Trans. Energy Conversion, vol. 19, no. 3, pp. 633-640, 2004.
[2] L. Solero, A. Lidozzi, and J. A. Pomilio, “Design of multiple-input power converter for hybrid vehicles,” IEEE Applied Power Electronics Conference and Exposition, 2004, pp. 1145-1151.
[3] B. G. Dobbs and P. L. Chapman, “A multiple-input DC-DC converter topology,” IEEE Power Electron. Letter, vol. 1, no. 1, pp. 6-9, 2003.
[4] F. Z. Peng, H. Li, G. J. Su, and J. S. Lawler, “A new ZVS bidirectional DC-DC converter for fuel cell and battery application,” IEEE Trans. Power Electron., vol. 19, no. 1, pp. 54-65, 2004.
[5] Z. Jiang and R. A. Dougal, “Synergetic control of power converters for pulse current charging of advanced batteries from a fuel cell power source,” IEEE Trans. Power Electron., vol. 19, no. 4, pp. 1140-1150, 2004.
[6] Z. Jiang, L. Gao, and R. A. Dougal, “Flexible multiobjective control of power converter in active hybrid fuel cell/battery power sources,” IEEE Trans. Power Electron., vol. 20, no. 1, pp. 244-253, 2005.
[7] L. Gao, Z. Jiang, and R. A. Dougal, “Evaluation of active hybrid fuel cell/battery power sources,” IEEE Trans. Aero. Electron. Syst., vol. 41, no. 1, pp.346-355, 2005.
[8] H. Matsuo, W. Z. Lin, F. Kurokawa, T. Shigemizu, and N. Watanabe, “Characteristics of the multiple-input DC-DC converter,” IEEE Trans. Ind. Electron., vol. 51, pp. 625-631, 2004.
[9] Y. M. Chen, Y. C. Liu, and F. Y. Wu, “Multi-input DC/DC converter based on the multiwinding transformer for renewable energy applications,” IEEE Trans. Ind. Appl., vol. 38, pp. 1096-1104, 2002.
[10] K. Hirachi, M. Yamanaka, K. Kajiyama, and S. Isokane, “Circuit configuration of bidirectional DC/DC converter specific for small scale load leveling system,” IEE Power Conversion Conf., 2002, pp. 603-609.
[11] Q. Zhao and F. C. Lee, “High-efficiency, high step-up DC-DC converters,” IEEE Trans. Power Electron., vol. 18, no. 1, pp. 65-73, 2003.
本発明の目的は、クリーン・エネルギーを分散式発電システムに応用し、且つ蓄電池を補助電源システムとして、マルチ・インプット・メカニズムと、低圧変換機形式の充電回路と、電圧クランピング及び同期整流技術を採用して、現在のクリーン・エネルギーを分散式発電システムに応用する面での欠点を改善することにある。
本件に掲げる高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機は、クリーン・エネルギーの電圧が負荷の変動によって変化する自然特性及び蓄電池の安定電圧源の特性を利用して、スイッチの切り替え状態を計画に従って放電状態・独立状態及び充電状態にて操作することができる。両者の電圧源は何れも直接電圧源形式でスリー・コイル・カップリング・インダクターの入力側としている。蓄電池とクリーン・エネルギー源とで同時に連合給電する場合は、クリーン・エネルギーの所属するコイル電圧は、蓄電池の所属するコイル電圧によって電圧調整を行い、蓄電池所属のコイル電圧とバランスを保つ、従って、複雑な制御方法及び余分の回路設計を必要とせず、電圧源入力時のコイル電圧が不一致という問題を克服できる。同様に、充電回路もカップリング・インダクターを通してエネルギー伝達を行い、低圧変換の形式を備えている、従って、エネルギーの利用率が従来の補助電源システムより高い。尚、カップリング・インダクターを回路の主体とすると、高電圧ゲインの特性も兼ね備えているので、本発明では、更に一歩進めて、高圧側コイル電圧を十分利用しており、その電圧ゲインは従来のカップリング・インダクター構造より更に高く、低圧電源特性のクリーン・エネルギーに派生する電力変換の問題を克服するのに役立つ。本発明に必要なスイッチ及びダイオードには何れも電圧クランピング効果があり、リーケージ・インダクターのエネルギーによって引き起こされる電圧スパーク現象を有効に処理し、且つリーケージ・インダクターには電流の瞬間変化を制限する特性があることを利用して、ダイオードに逆方向高回復電流がないようにしている。以上を総合すると、本発明の回路構成は、高効率一段式マルチ・インプット二方向電力変換の目的を達成でき、高性能のクリーン・エネルギー源分散式発電システムに適用できるものである。
すなわち、本願発明は、第一直流入力電圧源によって構成された第一直流入力回路と、充・放電できる蓄電池としての第二直流入力電圧源によって構成された第二直流入力回路と、カップリング・インダクターの一次側コイル及び第一パワー半導体スイッチによって構成された一次側回路と、カップリング・インダクターの二次側コイル及び第二パワー半導体スイッチによって構成された二次側回路と、カップリング・インダクターの三次側コイルと、平衡キャパシターと、第一高圧ダイオードと、第二高圧ダイオードと、第一高圧キャパシター及び第二高圧キャパシターによって構成された三次側回路と、クランピング・キャパシターと、第一クランピング・ダイオード及び第二クランピング・ダイオードによって構成されたクランピング回路と、負荷によって構成され、直流高圧バスとしての直流出力回路と、第一直流入力電圧源の電圧、第二直流入力電圧源の電圧及び直流出力電圧をフィードバックして、充・放電制御及び駆動回路を経由してデューティ・サイクルを調整できる駆動信号を生じ、第一及び第二パワー半導体スイッチを触発及びカットオフできる充・放電制御及び駆動回路と、を含み、前記第一直流入力電圧源のプラス側は、前記カップリング・インダクターの一次側コイルの一端に直列接続され、マイナス側は、第一パワー半導体スイッチの一端に並列接続され、前記第二直流入力電圧源のプラス側は、前記カップリング・インダクターの二次側コイルの一端に直列接続され、マイナス側は、第二パワー半導体スイッチの一端に並列接続され、前記カップリング・インダクターの一次側コイルの他端第一パワー半導体スイッチの他端、及び前記第一クランピング・ダイオードの入力側に接続され、第一パワー半導体スイッチのスイッチオン・スイッチオフによってカップリング・インダクターの一次側コイルのエネルギー保存及び放出を制御し、前記カップリング・インダクターの二次側コイルの他端第二パワー半導体スイッチの他端、及び前記第二クランピング・ダイオードの入力側に接続され、前記カップリング・インダクターの三次側コイルの一端は第一高圧ダイオードの入力側に接続され、第一高圧ダイオードの出力側は更に第一高圧キャパシターのプラス側に接続され、第一高圧キャパシターのマイナス側は第二高圧キャパシターのプラス側へ接続され、第二高圧ダイオードの出力側は再び第一高圧ダイオードの入力側へ戻って接続され、同時に、前記カップリング・インダクターの三次側コイルの別の一端は平衡キャパシターの一端と直列接続され、前記平衡キャパシターの別の一端は第一高圧キャパシターのマイナス側へ接続され、前記第一クランピング・ダイオードの出力側及び第二クランピング・ダイオードの出力側はそれぞれクランピング・キャパシターのプラス側、第二高圧ダイオードの入力側、及び第二高圧キャパシターのマイナス側と接続され、前記クランピング・キャパシタのマイナス側は、前記第一直流入力電圧源のマイナス側、前記第二直流入力電圧源のマイナス側、第一パワー半導体スイッチの一端、及び前記直流出力回路の直流出力電圧のマイナス側に接続され、前記直流出力回路の直流出力電圧のプラス側は、前記第一高圧キャパシターのプラス側に接続される、高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機であることを要旨としている。
また、前記発明において、前記充・放電制御及び駆動回路の放電状態は、第一直列入力電圧源及び第二直列入力電圧源を利用し、前記高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機によって変換した後、大幅に直流入力電圧源のレベルを引き上げ、高電圧に必要な負荷を供給し、一次側回路の第一パワー半導体スイッチ及び二次側回路の第二パワー半導体スイッチが同時に導通した時、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクター及び二次側励磁インダクターが共同励磁して各コイル電圧を立ち上げ、且つエネルギーを保存し、この時、カップリング・インダクターの三次側コイルの極性ポイントはプラス電圧であり、三次側回路の第一高圧ダイオードが導通出来、更に第一高圧キャパシターに対して充電し、且つエネルギーを保存する、カップリング・インダクターの三次側コイルの電流も又一次側コイル及び二次側コイルの共同インダクトによって提供される、第一パワー半導体スイッチ及び第二パワー半導体スイッチが同時にスイッチオフする時、クランピング回路の第一クランピング・ダイオード及び第二クランピング・ダイオードが導通した状況下で、クランピング・キャパシターに対して充電することによって、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクター及び二次側コイルのリーケージ・インダクターが放出するエネルギーを吸収し、スイッチ両端のスパイク電圧現象の発生を減少すし、同時に、磁束不滅定理によって、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクター及び二次側励磁インダクターがその保存するエネルギーを、カップリング・インダクターの三次側コイルから三次側回路の第二高圧キャパシターに対して充電するのに必要なエネルギーに変換する、第一高圧キャパシター、第二高圧キャパシター、及びクランピング・キャパシター三者の電圧を直列接続して加算し、安定した直流出力電圧を取得することができる
また、前記発明において、前記充・放電制御及び駆動回路の充・放電状態は、第一直流入力電圧源を利用し、前記高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機によって変換後、大幅に直流入力電圧源のレベルを引き上げ、高電圧に必要な負荷を提供できるほか、第一直流入力電圧源のパワーを第二直流入力電圧源に対しても直接充電動作を行うことができ、一次側回路の第一パワー半導体スイッチが導通した時、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターが励磁して各コイル電圧を立ち上げ、且つエネルギーを保存し、この時、カップリング・インダクターの二次側コイルの極性ポイント・インダクターはプラス電圧であり、且つ二次側回路の第二パワー半導体スイッチが導通し、第二直流入力電圧源に対して充電し、前記第二パワー半導体スイッチには同期整流の効果があり、このほか、カップリング・インダクターの三次側コイルの極性ポイントもプラス電圧で、三次側回路の第一高圧ダイオードによって導通し、第一高圧キャパシターに対して充電し、エネルギーを保存する、この時、カップリング・インダクターの二次側コイル電流及び三次側コイル電流は何れも一次側コイル電流によって提供される、第一パワー半導体スイッチがカットオフした時、クランピング回路の第一クランピング・ダイオードが導通した状態下で、クランピング・キャパシターに対して充電することによって、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターが放出するエネルギーを吸収し、スパイク電圧による回路素子の損壊を避け、同時に、カップリング・インダクターの三次側コイル電流が転向した後、磁束不滅定理によって、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターに保存されたエネルギーを、カップリング・インダクターの三次側コイルが三次側回路の第二高圧キャパシターに対して充電するのに必要なエネルギーに変換する、前記第一高圧キャパシター、第二高圧キャパシター及びクランピング・キャパシター三者の電圧を直列加算した後、安定した直流出力電圧を取得することを特徴とする本願の第1発明に記載の高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機であることを要旨としている。
また、前記発明において、前記充・放電制御及び駆動回路の独立状態は、第一直流入力電圧源及び一次側回路の第一パワー半導体スイッチのスイッチオン・スイッチオフのみを利用し、前記高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機によって変換した後、大幅に直流入力電圧源のレベルを引き上げ、高電圧に必要な負荷を供給する、一次側回路の第一パワー半導体スイッチが導通した時、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターが励磁して各コイル電圧を立ち上げ、且つエネルギーを保存し、カップリング・インダクターの三次側コイルの極性ポイントがプラス電圧となることによって、三次側回路の第一高圧ダイオードが導通出来、更に第一高圧キャパシターに対して充電する、そして前記カップリング・インダクターの三次側コイル電流も又一次側コイル電流によって供給され、一次側パワー半導体スイッチがカットオフした時、クランピング回路の第一クランピング・ダイオードが導通した状態下で、クランピング・キャパシターに対して充電することによって、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターの放出するエネルギーを吸収し、同時に、磁束不滅定理によって、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターに保存されたエネルギーを、カップリング・インダクターの三次側コイルが三次側回路の第二高圧キャパシターに対して充電するのに必要なエネルギーに変換する、前記第一高圧キャパシター、第二高圧キャパシター及びクランピング・キャパシター三者の電圧を直列加算した後、安定した直流出力電圧を取得することができる
また、前記発明において、前記三次側回路のカップリング・インダクターの三次側コイルは、カップリング・インダクターの一次側コイル及び二次側コイルの極性ポイント位置が変わらない状態下で、前記コイルの極性ポイント位置をもう一方の側へ置き換えた場合も、回路を正常に作動させ、どちらも三次側回路の第一高圧キャパシター及び第二高圧キャパシターに対して充電し、エネルギーを保存することができ、違いはただ充電順序の後先にあるものとすることができる
また、前記発明において、前記充・放電制御及び駆動回路の独立状態は、第一直流入力電圧源を第一優先供給者として設定され、独立状態は第一パワー半導体スイッチのスイッチオン・スイッチオフの状態、そして第二パワー半導体スイッチが導通しない条件において操作され、若し第一直流入力電圧源が故障し、機械を止めて保守点検する必要がある場合も、独立状態は第二パワー半導体スイッチのスイッチオン・スイッチオフの状態、そして第一パワー半導体スイッチが導通しない状況において操作することができ、且つ第二直流入力電圧源によって負荷側へ給電されることを特徴とするものである
本発明は、国内外文献及び従来回路に対して先行技術を改善するもので、その原理及び対照効能は次の通りである。
(1)マルチ・インプット・メカニズムを備えている。本発明に掲げる高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機は、異なる電気特性の電圧源を入力側とすることが出来、共同で電圧レベルを向上させ、複数セットの変換機を昇圧させて並列給電する構造を簡略化できる。複数セットの電圧源の電気曲線によって、カップリング・インダクターの各コイル間の巻線比を設計し、且つシングル・セットの鉄心コアを利用することによって、複数セットの電圧源からエネルギーを伝達して負荷側へ給電することができる。
(2)高昇圧比を備えている。本発明に掲げる高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機では、カップリング・インダクターは低巻線比及び緩いデューティ・サイクルの制御だけによって高電圧ゲインを出力でき、又、従来のカップリング・インダクター構造の電圧源より高い、その原因は、本回路の構造は高圧側コイル電圧を十分利用していることにある。
(3)低圧変換形式の充電回路を備え、充電効率が高い。特定電圧源の電気特性によって専用補助電源システムを構成し、余分の充電回路を必要とせず、従来型補助システムのような多段変換によるパワー損失を避けると共に、同期整流技術を運用して導通損失を軽減することができる。
(4)全てのスイッチ及びダイオードは皆電圧クランピングの機能を達成できる。本発明に掲げる高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機では、スイッチが導通する時のショート電流及びダイオードの逆方向高回復電流の問題がなく、且つバッファー回路を付け加える必要がない。
(5)変換効率が高い。本発明に掲げる高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機は、非隔離構造の下で、低圧側大電流と、高圧側低電流の特性を厳格に区分し、それぞれ電圧範囲に適した低コスト高効率パワーの素子を選んで使うことができる。
(6)スイッチが負担すべき電圧と入力電圧とは無関係である。本発明に掲げる高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機では、パワー半導体スイッチが負担する電圧は直流出力電圧及びカップリング・インダクターの巻線比にのみ関係があり、この特長は直流入力電圧の大範囲に変動する電源変換装置に一層適している。注目すべきことは、必要条件は直流入力電圧源がパワー半導体スイッチの耐圧性より高くてはならないことである。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
本件に掲げる高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の構造は、図1に示すように、第一直流入力電圧源V1によって構成される第一直流入力回路101と、充・放電することのできる蓄電池としての第二直流入力電圧源V2によって構成される第二直流入力回路102と、カップリング・インダクターの一次側コイルL1及び第一パワー半導体スイッチS1によって構成される一次側回路103と、カップリング・インダクターの一次側コイルL1と第一パワー半導体スイッチS1とが直列接続し、第一パワー半導体スイッチS1のスイッチオン・スイッチオフによってカップリング・インダクターの一次側コイルL1のエネルギー保存及び放出を制御する、カップリング・インダクターの二次側コイルL2と第二パワー半導体スイッチS2とが直列接続し、カップリング・インダクターの二次側コイルL2及び第二パワー半導体スイッチS2によって構成される二次側回路104と、カップリング・インダクターの三次側コイルL3と、平衡キャパシターCbと、第一高圧ダイオードD1と、第二高圧ダイオードD2と、第一高圧キャパシターCo1及び第二高圧キャパシターCo2によって構成される三次側回路105と、カップリング・インダクターの三次側コイルL3の一端は第一高圧ダイオードD1の入力側に接続され、第一高圧ダイオードD1の出力側は更に第一高圧キャパシターCo1のプラス側に接続され、第一高圧キャパシターCo1のマイナス側は第二高圧キャパシターCo2のプラス側に接続され、第二高圧キャパシターCo2のマイナス側は第二高圧ダイオードD2の入力側に接続され、第二高圧ダイオードD2の出力側は更に第一高圧ダイオードD1の入力側へ戻って接続される、同時に、カップリング・インダクターの三次側コイルL3の別の一端は平衡キャパシターCbの一端と直列接続し、そして平衡キャパシターCbの別の一端は第一高圧キャパシターCo1のマイナス端点と接続される、クランピング・キャパシターCO3と、第一クランピング・ダイオードDc1及び第二クランピング・ダイオードDC2によって構成されるクランピング回路106と、第一クランピング・ダイオードDc1の出力側及び第二クランピング・ダイオードDC2の出力側はそれぞれクランピング・キャパシターCO3のプラス側と接続され、直流高圧バスである負荷ROによって構成される直流出力回路107と、第一直流入力電圧源V1の電圧、第二直流入力電圧源V2の電圧及び直流出力電圧VOをフィードバックし、充・放電制御及び駆動回路108を経由して、調整可能なタイム・シエアリング駆動信号を発生させ、第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2を触発及びカットオフする充・放電制御及び駆動回路108と、第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2の切り替え状態は、三種類の状態に分けられ、且つ第一直流入力電圧源V1を第一優先供給者として設定する、その一つは放電状態で、第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2を同時にスイッチオン・スイッチオフする、その二は充電状態で、第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2を同時にスイッチオン・スイッチオフする、その三は独立状態で、第一パワー半導体スイッチS1のみスイッチオン・スイッチオフする。
本発明の放電状態は、第一直流入力電圧源V1及び第二直流入力電圧源V2を利用し、本件に掲げる高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機で変換した後、大幅に直流入力電圧源V1及びV2のレベルをアップし、高電圧に必要な負荷ROを提供する、一次側回路103の第一パワー半導体スイッチS1及び二次側回路104の第二パワー半導体スイッチS2が同時に導通すると、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1及び二次側励磁インダクターLm2が共同励磁して各コイルの電圧を立ち上げ且つエネルギーを保存する、この時、カップリング・インダクターの三次側コイルL3の極性ポイントはプラス電圧である、従って三次側回路105の第一高圧ダイオードD1が導通でき、更に第一高圧キャパシターCo1に対して充電し、エネルギーを保存する、そして、カップリング・インダクターの三次側コイルL3の電流iL3も、一次側コイルL1及び二次側コイルL2によって共同インダクトして提供される、第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2が同時にカットオフすると、クランピング回路106の第一クランピング・ダイオードDc1及び第二クランピング・ダイオードDC2が導通する状況下で、クランピング・キャパシターCO3に対して充電し、及びカップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターLK1及び二次側コイルのリーケージ・インダクターLK2が放出するエネルギーを吸収して、スイッチ両端のスパーク電圧現象の発生を減少する。同時に、磁束不滅定理によって、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1及び二次側励磁インダクターLm2に保存されているエネルギーをカップリング・インダクターの三次側コイルL3の三次側回路105の第二高圧キャパシターCo2に対する充電に必要なエネルギーに変換する、第一高圧キャパシターCo1、第二高圧キャパシターCo2及びクランピング・キャパシターCO3三者の電圧を直列に加算することによって、安定した直流出力電圧VOを取得する。
本発明の充電状態は、第一直流入力電圧源V1を利用し、本件に掲げる高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機で変換した後、直流入力電圧源V1のレベルを大幅にアップして高電圧に必要な負荷ROを供給するほか、第一直流入力電圧源V1のパワーを直接第二直流入力電圧源V2に対して充電することもできる。一次側回路103の第一パワー半導体スイッチS1が導通すると、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1が励磁して各コイル電圧を立ち上げ、且つエネルギーを保存する。この時、カップリング・インダクターの二次側コイルL2の極性ポイント感應はプラス電圧であり、且つ二次側回路104の第二パワー半導体スイッチS2が導通する、従って第二直流入力電圧源V2に対して充電する、前記第二パワー半導体スイッチS2には同期整流の効果がある。尚、カップリング・インダクターの三次側コイルL3の極性ポイントもプラス電圧で、三次側回路105の第一高圧ダイオードD1を経て導通し、第一高圧キャパシターCo1に対してエネルギーを充電し、保存する、この時、カップリング・インダクターの二次側コイル電流iL2及び三次側コイル電流iL3は、何れも一次側コイル電流iL1によって提供される、第一パワー半導体スイッチS1がスイッチオフすると、クランピング回路106の第一クランピング・ダイオードDc1が導通する状況下で、クランピング・キャパシターCO3に対して充電することによって、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターLk1によって放出されるエネルギーを吸収し、スパーク電圧によって回路素子が損壊することを避ける。同時に、カップリング・インダクターの三次側コイル電流iL3が転向すると、磁束不滅定理によって、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1に保存されたエネルギーをカップリング・インダクターの三次側コイルL3の三次側回路105の第二高圧キャパシターCo2に対する充電に必要なエネルギーに変換する、第一高圧キャパシターCo1、第二高圧キャパシターCo2及びクランピング・キャパシターCO3三者の電圧を直列に加算することによって、安定した直流出力電圧VOを取得する。
本発明の独立状態は、第一直流入力電圧源V1及び一次側回路103の第一パワー半導体スイッチS1のスイッチオン・スイッチオフのみを利用して、本件に掲げる高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機によって変換した後、大幅に直流入力電圧源V1のレベルをアップし、高電圧に必要な負荷ROを供給する。一次側回路103の第一パワー半導体スイッチS1が導通すると、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1が励磁して各コイル電圧を立ち上げ、且つエネルギーを保存する、この時、カップリング・インダクターの三次側コイルL3の極性ポイントはプラス電圧である。従って三次側回路105の第一高圧ダイオードD1が導通でき、更に第一高圧キャパシターCo1に対して充電し、そしてカップリング・インダクターの三次側コイル電流iL3も一次側コイル電流iL1によって提供される、第一パワー半導体スイッチS1がカットオフされると、クランピング回路106の第一クランピング・ダイオードDc1が導通する状態下で、クランピング・キャパシターCO3に対して充電することによって、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターLk1が放出するエネルギーを吸収する。同時に、磁束不滅定理によって、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1が保存したエネルギーをカップリング・インダクターの三次側コイルL3の三次側回路105の第二高圧キャパシターCo2に対する充電に必要なエネルギーを変換する、第一高圧キャパシターCo1、第二高圧キャパシターCo2及びクランピング・キャパシターCO3三者の電圧を直列に加算することによって、安定した直流出力電圧VOが取得できる。
説明を簡略化して理解し易く、専門名詞が冗長にならないように、回路の帰属符合(例えば、回路101)を省き、直接説明に所属する図式を対照説明すると分かり易い。本発明の第一直流入力電圧源V1は、内部抵抗の比較的大きい電圧源が許され、その電圧特性は負荷の変動に伴って大幅に変化し易い、例えば、燃料電池、太陽光電池…など。第一直流入力電圧源V1が提供するパワーによって、蓄電池が十分放電したか或いは作動しないかを決定する。第一直流入力電圧源V1の電圧とパワーの関係は下記の方程式(1)及び(2)によって説明される。
Figure 0004274485
Figure 0004274485
V1maxは開回路電圧で、この時パワー出力はゼロであり、即ちP1min=0、P1maxは第一直流入力電圧源V1の過負荷パワー(Overload Power)であり、僅か短時間操作でき、且つその大小は定格パワーの約1.5倍である、この時、出力電流は最大であり、且つ高内部抵抗の電圧源である場合は、その出力電圧値は最小電圧V1minである。注目すべきことは、長期的にP1maxにおいて操作する場合は、前記電源装置を損壊しやすいことである。従って、常態操作パワーは定格パワーP1dであるべきで、対応する電圧値をV1dに設定し、負荷ROに必要なパワーが第一直流入力電圧源V1の提供するパワーP1dより大きい場合は、第二直流入力電圧源V2 (蓄電池)は負荷側へ放電し、その不足を補うべきで、この状況が放電常態である、負荷ROに必要なパワーがより小さく、即ち軽負荷でる場合は、第一直流入力電圧源V1に余分のパワーがあり、蓄電池に対して充電を行うことができる。この時、第一直流入力電圧源V1が提供するパワーはR1Cで、その対応電圧値はV1Cに設定される。この状況が充電状態である。そこで、負荷ROに必要なパワーが第一直流入力電圧源V1の提供するパワーP1d及びP1Cの間に介し、即ちP1aである場合、その対応電圧値をV1aに設定すると、第一直流入力電圧源V1は独立して負荷側へ給電する。この状況が独立状態である。
図2は、本発明の高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の等価回路であり、図2(a)は、放電状態の等価回路である。図2(b)は、独立状態及び充電状態の等価回路である。二種類の等価回路の差異性は、カップリング・インダクターの二次側コイルL2に等価励磁インダクターLm2があるかどうかにかかっている。回路素子の電圧極性及び電流の流れ方向の定義は図2に示すものを基準とする。尚、分析の方便から、パワー半導体スイッチ及びダイオードの導通降圧を略して計算しない。図2の等価回路図の中で、カップリング・インダクターTrの一次側コイルL1、二次側コイルL2及び三次側コイルL3の巻線はそれぞれN1、N2、N3であり、その巻線比n13、n23、n12は、下記のように現される。
Figure 0004274485
Figure 0004274485
Figure 0004274485
図2(a)放電状態等価回路の中において、カップリング・インダクターTrの一次側コイルL1及び二次側コイルL2はそれぞれ励磁インダクターLm1、Lm2及びリーケージ・インダクターLk1、LK2を含むとすれば、両コイルのカップリング係数k1、k2の定義は
Figure 0004274485
Figure 0004274485
となる。
本発明のカップリング・インダクターTrはサンドイッチ重ねまき方式を採用しているので、コイルのカップリング程度が高い、従って、k1及びk2は何れも1に近い、又、製作過程では、k1はk1に等しくなりにくい。一方、本発明では、第一直流入力電圧源V1を第一優先供給者として設定するので、従ってk2> k1及びV1> V2を回路のタイミング及び作業模式分析の根拠としている。本発明の高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の回路には合計三組の回路タイミング及び作業模式がある、図3及び図4A〜Dは、放電状態の説明であり、図5及び図6A〜Hは充電状態を述べたもので、図7及び図8A〜Fは独立状態を開示したものである。以下、図3から図8 Fによって、詳しく本発明の作業原理を述べる。
<放電状態>
負荷ROに必要なパワーが定格パワーP1dを超える場合は、
Figure 0004274485
となり、且つS1及びS2が同時にスイッチオン・スイッチオフする、この時、前記回路は放電状態で操作され、その回路の作業模式をそれぞれ下記に説明すると、
模式一:時間[t0〜t1]、図4A
第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2は既に短時間導通しており、この導通期間中に、励磁インダクターLm1が立ち上げた電圧は、
Figure 0004274485
で、且つカップリング・インダクターの一次側励磁インダクター電圧vLm1が二次側コイルL2及び三次側コイルL3へインダクトした電圧はそれぞれ、
Figure 0004274485
Figure 0004274485
となる。
方程式(9)によれば、第二直流入力電圧源V2は、vLm2=n12k1V1より大きくて初めてパワーを提供でき、且つV2>n12k1V1の状況下では、二つの励磁インダクターLm1及びLm2は同時に励磁し、二つのコイルL1及びL2のカップリング程度が異なるため、カップリング係数のより低い方が、大部分の励磁電流を負担する。これに反し、カップリング係数のより高い方は、大部分のカップリング・インダクターの三次側コイルL3がインダクトした電流iL3を負担する。従って、カップリング・インダクターの一次側コイルL1の励磁インダクターLm1に大部分の励磁電流が生じエネルギーを保存する、カップリング・インダクターの二次側コイルL2は、大部分の三次側コイルL3に必要なインダクト電流iL3を提供する。方程式(10)から分かることは、カップリング・インダクターの三次側コイルL3の極性ポイントはプラス電圧である、従って、第一高圧ダイオードD1が導通でき、更に第一高圧キャパシターCo1に対して充電する。そのCo1電圧は、
Figure 0004274485
である。
vCbは三次側回路105の平衡キャパシターCb電圧を表す。
模式二:時間[t1〜t2]、図4B
第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2は、t=t1の時にカットオフする、この時、カップリング・インダクターの一次側コイル電流iL1及び二次側コイル電流iL2は、それぞれ先ず第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2の寄生キャパシターに対して充電する。スイッチ両端の電圧vs1及びvs2がクランピング・キャパシターCO3電圧vCo3より高い場合、第一クランピング・ダイオードDc1及び第二クランピング・ダイオードDC2が導通し、クランピング・キャパシターCO3に対して充電し、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターLk1及び二次側コイルのリーケージ・インダクターLk2が放出するエネルギーを吸収することによって、スイッチ両端のスパーク電圧現象の発生を減少することができる。カップリング・インダクターの三次側コイル電流iL3は、三次側コイルL3のリーケージ・インダクターが続けて流す関係で、持続的に第一高圧ダイオードD1から第一高圧キャパシターCo1へ充電することによって、三次側コイルL3のリーケージ・インダクターが放出するエネルギーをiL3=0になるまで吸収する。
模式三:時間[t2〜t3]、図4C
カップリング・インダクターの三次側コイル電流iL3は、t=t2の時ゼロに下がり、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターの電流iLm1及び二次側励磁インダクターの電流iLm2がエネルギーを放出し、三次側コイル電流iL3までインダクトしてゆっくり上昇し非極性ポイントから流出する。三次側コイル電流iL3は第一高圧ダイオードD1に対してカットオフに必要な逆方向回復電流を与えることによって、カットオフ電圧vD1を立ち上げる。同時に、第二高圧ダイオードD2のカットオフ電圧vD2は、第一高圧ダイオードD1のカットオフ電圧vD1が次第に上昇するためにゼロまで下降する。二つのダイオードD1及びD2の電流総和はカップリング・インダクターの三次側コイル電流iL3に等しく、且つ三次側コイルL3のリーケージ・インダクターが電流の変化速度を制限する。従って、ダイオードの逆方向回復電流及び順方向導通電流は非常に小さい。一方、カップリング・インダクターの二次側リーケージ・インダクターLk2電流iL2の続けて流れる特性から、第二クランピング・ダイオードDC2はクランピング・キャパシターCO3の充電回路に向かって導通する時、第二パワー半導体スイッチS2の兩端電圧は第二パワー半導体スイッチS2にあるべきクランピング電圧vS2よりやや高い、従って、カップリング・インダクターの二次側コイル電流iL2の放電スロープは一次側コイル電流iL1の放電スロープより大きく、カップリング・インダクターの二次側コイル電流iL2が一次側コイル電流iL1より早めにゼロになるまで放電する、カップリング・インダクターの二次側コイル電流iL2がゼロになると、第二パワー半導体スイッチS2の両端電圧vS2は設計されたクランピング電圧まで戻る。
模式四:時間[t3〜t4]、図4D
第二高圧ダイオードD2のカットオフ電圧vD2は、t=t3の時、ゼロまで放出して導通する、同時に、第一高圧ダイオードD1がカットオフする。磁束不滅の定理により、カップリング・インダクターの三次側コイルL3が第二高圧キャパシターCo2に対して必要なエネルギー、つまりカップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1及び二次側励磁インダクターLm2により模式一の時に保存したエネルギー、を充電する。ボルト・セカンド・バランス(Volt-second Balance)の理論によると、カップリング・インダクターの各コイル電圧は下記のように表すことができる。
Figure 0004274485
Figure 0004274485
Figure 0004274485
Dは、スイッチのデューティ・サイクル(Duty Cycle)である。従って、クランピング・キャパシターCO3の電圧vCo3は、下記のように表すことができる。
Figure 0004274485
カプリン係数k1及びk2は何れも1に近いので、カップリング・インダクターTrのリーケージ・インダクターLk1及びLk2のエネルギーはマグネティック・コアの容量より小さく、且つリーケージ・インダクターのエネルギーはクランピング・キャパシターCO3によって有効に吸収されることができ、電圧スパーク現象が発生することはない、従って、リーケージ・インダクターによって生じる電圧は茲では省ける、そこで、方程式(15)は下記のように書き直すことができる。
Figure 0004274485
尚、第一パワー半導体スイッチS1のカットオフ電圧vS1も、方程式(16)に示すものと同等であり、第二パワー半導体スイッチS2のカットオフ電圧vS2は、
Figure 0004274485
となる。
一方、方程式(14)から、第二高圧キャパシターCo2の電圧vCo2
Figure 0004274485
であることが分かる。
スイッチのデューティ・サイクルがD≠0.5の時は、カップリング・インダクターの三次側コイル電圧vN3の形成するプラス・マイナス電圧の大小が異なるので、特にスイッチのデューティ・サイクルが0.5とかけ離れている時は、第一高圧キャパシター電圧vCo1及び第二高圧キャパシター電圧vCo2との相異が非常に大きく、素子の選定が困難になる、従って、三次側回路105の平衡キャパシターCbを利用すると、二つの高圧キャパシター電圧vCo1及びvCo2を同じくすることができ、更に方程式(11)及び(18)によって平衡キャパシター電圧vCbを求めることができる。
Figure 0004274485
更に第一高圧キャパシター電圧vCo1及び第二高圧キャパシター電圧vCo2は、
Figure 0004274485
であることが分かる。
これによって分かるように、カップリング・インダクターの三次側コイルL3は、カップリング・インダクターの一次側コイルL1及び二次側コイルL2の極性ポイント位置が変わらない状況下で、前記コイルL3の極性ポイント位置をもう一方の側へ置き換えても、回路を正常に運営することが出来、何れも三次側回路105の第一高圧キャパシターCo1及び第二高圧キャパシター電圧Co2に対して充電し、エネルギーを保存することが出来、その差別は僅か充電順序の後先にあるのみである。尚、方程式(16)及び(20)から、出力電圧VOは、
Figure 0004274485
であることが分かる。
従って、変換機の放電状態における電圧ゲインを下記のように表すことができる。
Figure 0004274485
方程式(22)から、この変換機は非常に大きなデューティ・サイクルDを必要とせず、高昇圧比のゲインを提供することができる。一方、方程式(16)、(17)及び(21)を観察すると、第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2のカットオフ電圧vS1及びvS2は出力電圧VOより低いことがはっきり分かり、高圧出力の際に、低耐圧規格のスイッチ素子を選ぶことができるので有利である。
模式五:時間[t4〜t5]、図4E
第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS1は、t=t4の時に瞬間導通し、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1及び二次側励磁インダクターLm2において再び励磁してエネルギーを保存する。カップリング・インダクターの三次側コイル電流iL3は、依然第二高圧ダイオードD2によって引き続き導通することによって、三次側コイルL3のリーケージ・インダクターのエネルギーを放出し、且つ第二高圧キャパシターCo2によってそのエネルギーを吸収する。第一高圧ダイオードD1は依然インバースしており、そのカットオフ電圧vD1も、方程式(23)に示すように、第二高圧ダイオードD2のt=t0〜t2におけるカットオフ電圧vD2と同じである。且つ方程式(21)から第一高圧ダイオードD1及び第二高圧ダイオードD2のカットオフ電圧vD1及びvD2は、出力電圧VOより小さいことが分かる。
Figure 0004274485
模式六:時間[t5〜t0]、図4F
カップリング・インダクターの三次側コイルL3のリーケージ・インダクターのエネルギーはt=t5の時にゼロまで放出される、従って、カップリング・インダクターの三次側コイル電流iL3が転向することが出来、且つ第一高圧ダイオードD1に放電させる。同時に、第二高圧ダイオードD2に充電してカットオフ電圧vD2を立ち上げる、第一高圧ダイオードD1が導通した瞬間(t=t0)に、全てのスイッチング・サイクル(Switching Cycle)を完成し、その後直ぐ続いて作業模式は模式一の状態に戻る。
<充電状態>
負荷ROに必要なパワーが比較的小さい場合は、第一直流入力電圧源V1には余分にパワーがあって蓄電池に対して充電動作を行うことができ、
Figure 0004274485
となる、且つS1及びS2が同時にスイッチオン・スイッチオフする、この時、前記回路は充電状態で操作され、その回路作業の模式を以下に分けて述べる。
模式一:時間[t0〜t1]、図6A
第一パワー半導体スイッチS1および第二パワー半導体スイッチS2は既に短時間導通しており、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1が励磁してエネルギーを保存すると共に二次側コイルL2及び三次側コイルL3へインダクトして電圧を立ち上げる、その対応電圧vN2及びvN3はそれぞれ方程式(9)及び(10)に示す通りである。第二直流入力電圧源V2がvN2=n12k1V1より小さい場合、カップリング・インダクターの二次側コイル電流iL2は極性ポイントから流れ出し、第二直流入力電圧源V2に対して充電の動作を行う、この時、第二パワー半導体スイッチS2には同期整流の効果がある。尚、カップリング・インダクターの三次側コイルL3の極性ポイントはプラス電圧で、第一高圧ダイオードD1によって導通し、第一高圧キャパシターCo1に対して充電する。この時、インダクト電流iL2及びiL3は、何れもカップリング・インダクターの一次側コイルL1によって提供される。
模式二:時間[t1〜t2]、図6B
第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2は、t=t1の時にカットオフする、この時、カップリング・インダクターの一次側コイル電流iL1は、先ず第一パワー半導体スイッチS1の寄生キャパシターに対して充電する。スイッチの両端電圧vS1がクランピング・キャパシターCO3の電圧vCo3より高い場合、第一クランピング・ダイオードDc1が導通し、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターLk1が放出するエネルギーを吸収する。カップリング・インダクターの二次側コイル電流iL2は、第二パワー半導体スイッチS2のボディ・ダイオード(Body Diode)の導通を利用して流れを続け、カップリング・インダクターの二次側コイルL2のリーケージ・インダクターLk2に保存されたエネルギーを放出すると共に、第二直流入力電圧源V2によって吸収されなければならない。このほか、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターLk1がこの模式二で立ち上げたリーケージ・インダクター電圧vLk1は、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1の電圧vLm1の極性が直ぐには変わらないようにさせるに足り、極性ポイントは依然プラス電圧である、従って、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1は励磁し続ける、しかし電流スロープは模式一の励磁電流iLm1|tn〜t1のスロープより小さい。一方、カップリング・インダクターの三次側コイル電流iL3は、依然第一高圧キャパシターCo1に対して充電し、カップリング・インダクターの三次側コイルL3のリーケージ・インダクターが保存したエネルギーを放出するのに役立つ。
模式三:時間[t2〜t3]、図6C
カップリング・インダクターの二次側コイル電流iL2はt=t2の時にゼロであり、且つ電流iL2の方向が転向し始め、第二パワー半導体スイッチS2の寄生キャパシターに対して充電し、カットオフ電圧vS2を立ち上げる。同時に、カップリング・インダクターの三次側コイルL3のリーケージ・インダクターのエネルギーが放出されてゼロになると、一次側励磁インダクターの電流iLm1がカップリング・インダクターの三次側コイルL3に対して、第一高圧ダイオードD1のカットオフに必要な逆方向回復電流を提供することによって、カットオフ電流vD1を立ち上げる、同時に、第二高圧ダイオードD2のカットオフ電圧vD2は、第一高圧ダイオードD1のカットオフ電圧vD1が次第に上昇するにつれて下降する。
模式四:時間[t3〜t4]、図6D
第二高圧ダイオードD2のカットオフ電圧vD2は、t=t3の時に放出してゼロになり、導通する、同時に、第一高圧ダイオードD1がカットオフする。カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1は、保存したエネルギーを、第二高圧ダイオードD2が導通する便を利用して、第二高圧キャパシターCo2に対して充電し、エネルギーを放出する。方程式(10)、(11)、(14)、(18)、(19)及び(20)の論証精神によって、第一及び第二高圧キャパシター電圧vCo1及びvCo2は、
Figure 0004274485
であることが分かる。
Dtは、この模式時間t=t4-t3が全体のスイッチング・サイクルTに占めるデューティ・サイクルを表す。これによって、カップリング・インダクターの三次側コイルL3は、カップリング・インダクターの一次側コイルL1及び二次側コイルL2の極性ポイント位置が不変である状況下で、前記コイルL3の極性ポイント位置をもう一方の側へ置き換えても、回路を正常に運営させ、何れも三次側回路105の第一高圧キャパシターCo1及び第二高圧キャパシターCo2に対してエネルギーを充電し、保存できることが分かる、違いはただ充電順序の後先のみである。尚、方程式(8)、(12)、(15)及び(16)からも、クランピング・キャパシター電圧vCo3は、
Figure 0004274485
で、第二高圧ダイオード電流iD2の最大値にn13を掛けると励磁インダクターの電流iLm1の模式一における最大値に近似することが分かる。カップリング・インダクターの一次側コイルL1のリーケージ・インダクターの圧力降下vLk1を無視すると、第二高圧ダイオードD2の平均電流ID2は、次のように表すことができる。
Figure 0004274485
第二高圧ダイオードD2の平均電流ID2と負荷電流Ioは同じであるため、Dtは次のように表すことができる。
Figure 0004274485
方程式(24)、(25)及び(27)によって、変換機を充電状態下で不連続電流で操作する時、電圧ゲインは、
Figure 0004274485
となる、
茲で強調できることは、充電状態は負荷電流Ioが小さい時であり、従ってカップリング・インダクターの一次側励磁電流iLm1は、不連続電流の模式において操作され、連続模式に比べ、比較的大きい電流リップルがある。しかし、負荷電流Ioも小さいため、この電流リップルによって起こるパワー損失は変換効率にとって限られた影響しかない。
模式五:時間[t4〜t5]、図6E
カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターの電流iLm1は、t=t4の時にゼロまで下降するので、能動的に各コイルのクロスオーバーを制御出来ない。この時、外部半導体素子の寄生キャパシターの影響を受け易く、微小な電流によって、半導体素子の切り替え過程において切り替え損失を減少するのに役立つ共振現象が起こる。一次側回路103の中で、第一パワー半導体スイッチS1の寄生キャパシターがカップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターLk1に対し放電して共振が発生する、第一パワー半導体スイッチのカットオフ電圧vS1に第一クランピング・ダイオードのカットオフ電圧vDc1を加えるとクランピング・キャパシターCo3の電圧vCo3に等しいので、第一クランピング・ダイオードDc1の両端電圧vDc1は第一パワー半導体スイッチのカットオフ電圧vS1の下降に伴って上昇する。同一理由から、第二パワー半導体スイッチS2、カップリング・インダクターの二次側コイルのリーケージ・インダクターLk2及び第二クランピング・ダイオードDc2三者の関係も又前に述べた通りである。同様に、三次側回路105の中で、第一高圧ダイオードD1の寄生キャパシターとカップリング・インダクターの三次側コイルL3のリーケージ・インダクターが共振し、且つ第二高圧ダイオードD2の両端電圧vD2は、第一高圧ダイオードのカットオフ電圧vD1の下降によって上昇する。
模式六:時間[t5〜t6]、図6F
カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターの電流iLm1は、t=t5の時にゼロに戻り、共振の半周期を完成する。第一パワー半導体スイッチS1のカットオフ電圧vS1は最低点へ到達し、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターLk1は、第一パワー半導体スイッチS1の寄生キャパシターが放出するエネルギーを獲得して、前記エネルギーを更に第一パワー半導体スイッチS1の寄生キャパシターに対して共振させる、このほか、第一クランピング・ダイオードDc1の両端電圧も又第一パワー半導体スイッチのカットオフ電圧vS1の上昇に伴って下降する。第二パワー半導体スイッチS2、カップリング・インダクターの二次側コイルのリーケージ・インダクターLk2及び第二クランピング・ダイオードDc2三者の関係も又第一パワー半導体スイッチS1、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターLk1及び第一クランピング・ダイオードDc1の関係と一致する。同様に、三次側回路105の中で、第一高圧ダイオードD1之寄生キャパシターとカップリング・インダクターの三次側コイルL3のリーケージ・インダクターも共振半周期を完成した後、カップリング・インダクターの三次側コイルL3のリーケージ・インダクターは更に第一高圧ダイオードD1の寄生キャパシターに対してエネルギーを放出し、且つ第二高圧ダイオードD2の両端電圧vD2は、第一高圧ダイオードのカットオフ電圧vD1の上昇に伴って下降する。以降、模式五及び模式六が繰り返し発生し、第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2が導通するまで、小電流形式で共振現象が発生する。
模式七:時間[t6〜t7]、図6G
第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2は、t=t6の時に瞬間導通し、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1が再び励磁してエネルギーを保存すると共に電壓vLm1を立ち上げ、且つ二次側コイルL2及び三次側コイルL3までインダクトする。しかし、変圧器のカップリング初期においては、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターLk1が存在する関係で、一次側励磁インダクター電圧vLm1が方程式(8)に示す電圧k1V1より小さくなり、更に二次側コイル電圧vN2及び三次側コイル電圧vN3にまで影響する。そのため、第二パワー半導体スイッチS2が導通した瞬間に、第二直流入力電圧源V2からカップリング・インダクターの二次側コイルL2へ放電される、幸い、この模式時間t=t7-t6は短く且つ放電電流が小さいので、第二直流入力電圧源V2の充電効率に影響することはない。同時に、カップリング・インダクターの三次側コイルL3へインダクトした電流iL3によって第二高圧ダイオードD2でカットオフ電圧vD2の立ち上げに必要な逆方向回復電流提供する、従って、第一高圧ダイオードD1も又第二高圧ダイオードD2のカットオフ電圧vD2の立ち上に伴ってそのカットオフ電圧vD1を遞減する。
模式八:時間[t7〜t0]、図6H
第一高圧ダイオードD1は、t=t7の時に導通し、且つカップリング・インダクターの三次側コイルL3の極性ポイント側はプラス電圧であり、第一高圧キャパシターCo1に対して充電することができる。一方、カップリング・インダクターの二次側コイル電流iL2は依然正方向の電流(第二直流入力電圧源V2は依然持続放電している)である。しかしスロープはマイナスで、その電流iL2は既にだんだん下がっていることを表し、電流iL2がゼロに下がった時(t=t0)、スイッチング・サイクル(Switching Cycle)を完成する、その後直ぐ、作業模式は模式一の状況に戻る。
<独立状態>
負荷ROに必要なパワーが第一直流入力電圧源V1の提供するパワーP1d及びP1cの間に介する場合、即ちP1aの時、その対応する電圧値をV1aに設定すれば、第一直流入力電圧源V1は独立して負荷側へ給電する。即ちV1d<V1=V1a<V1cで、且つS1だけがスイッチオン・スイッチオフする。この時、前記回路は独立状態で操作され、その回路作業の模式を以下に分けて述べる。
模式一:時間[t0〜t1]、図8A
第一パワー半導体スイッチS1は既に短時間導通している、導通期間中、一次側励磁インダクターLm1で立ち上げた電圧は方程式(8)に示す通りであり、且つカップリング・インダクターの二次側コイル繞組L2及び三次側コイルL3へインダクトする電圧はそれぞれ方程式(9)及び(10)に示す通りである。独立状態で操作されるとき、第二直流入力電圧源V2はvN2=n12k1V1より大きく等しく、且つ第二パワー半導体スイッチS2は導通しない。方程式(10)から、カップリング・インダクターの三次側コイルL3の極性ポイントはプラス電圧であることが分かる、第一高圧ダイオードD1は導通され、更に第一高圧キャパシターCo1に対して充電する。カップリング・インダクターの一次側コイルL1は、三次側コイルL3に必要なインダクト電流iL3を提供するほか、その一次側励磁インダクターLm1も又大電流形式でエネルギーを保存する。
模式二:時間[t1〜t2]、図8B
第一パワー半導体スイッチS1はt=t1の時にカットオフする、この時、カップリング・インダクターの一次側コイル電流iL1は、先ず第一パワー半導体スイッチS1の寄生キャパシターに対して充電する。スイッチ両端の電圧vS1がクランピング・キャパシターCo3電圧vCo3より高い場合、第一クランピング・ダイオードDc1が導通し、且つクランピング・キャパシターCo3に対して充電し、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターLk1から放出されるエネルギーを吸収することによって、スイッチ両端のスパイク電圧現象の発生を軽減することができる。第二パワー半導体スイッチS2は、この時、一次コイルのリーケージ・インダクターLk1及び二次側コイルのリーケージ・インダクターLk2が存在するため、直ぐにはカットオフ電圧vS2を立ち上げない。尚、第一高圧ダイオードD1は引き続き導通し、第一高圧キャパシターCo1によって三次側コイルL3のリーケージ・インダクターLk1から放出されるエネルギーを、iL3=0になるまで吸収するため、カップリング・インダクターの三次側コイル電流iL3は流れ続けなければならない。
模式三:時間[t2〜t3]、図8C
カップリング・インダクターの三次側コイル電流iL3はt=t2の時にゼロまで逓減し、一次側励磁インダクターの電流iLm1からカップリング・インダクターの三次側コイルL3へ逆方向電流を提供する。前記電流は、第一高圧ダイオードD1のカットオフに必要な逆方向回復電流を与えることによって、カットオフ電圧vD1を立ち上げる、同時に、第二高圧ダイオードD2のカットオフ電圧vD2は、第一高圧ダイオードD1のカットオフ電圧vD1が次第に上昇するにつれて下降する。このほか、第二パワー半導体スイッチS2のカットオフ電圧vS2を立ち上げるため、一次側励磁インダクターの電流iLm1も又二次側コイルへ電流iL2を提供する。
模式四:時間[t3〜t4]、図8D
第二高圧ダイオードD2のカットオフ電圧vD2は、t=t3の時にゼロまで逓減して導通し、同時に、第一高圧ダイオードD1がカットオフする。カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1が模式一において保存したエネルギーを、第二高圧ダイオードD2が導通するついでに、第二高圧キャパシターCo2に対し充電してエネルギーを放出する、その電圧vCo2は、方程式(20)に示す通りである、同時に、第一高圧キャパシターCo1の電圧vCo1も又第二高圧キャパシター電圧vCo2に等しい。これより推論して分かることは、カップリング・インダクターの三次側コイルL3は、カップリング・インダクターの一次側コイルL1及び二次側コイルL2の極性ポイント位置が変わらない状況下で、前記コイルL3の極性ポイント位置をもう一方の側へ置き換えた場合も、回路は正常に作動し、何れも三次側回路105の第一高圧キャパシターCo1及び第二高圧キャパシターCo2に対して充電し、エネルギーを保存する、違いは充電順序の後先にあるだけである。尚、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターLk1のエネルギーが消耗しつくすと、一次側コイル電流iL1はゼロとなり、且つクランピング・キャパシターCo3によってリーケージ・インダクターのエネルギーを吸収する、前記クランピング・キャパシター電圧vCo3は、方程式(16)に示す通りである。この独立状態は連続電流模式において操作される、従って、その電圧ゲインも方程式(22)に示す通りである。
模式五:時間[t4〜t5]、図8E
第一パワー半導体スイッチS1は、t=t4の時に瞬間導通し、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターLm1が再び励磁してエネルギーを保存する。カップリング・インダクターの三次側コイル電流iL3は依然第二高圧ダイオードD2によって引き続き導通することによって、三次側コイルL3のリーケージ・インダクターのエネルギーを放出し、且つ第二高圧キャパシターCo2によってそのエネルギーを吸収する。第一高圧ダイオードD1は依然インバース状態であり、そのカットオフ電圧vD1も、方程式(23)に示すように、第二高圧ダイオードD2のt= t0〜t2におけるカットオフ電圧と同じであり、且つ方程式(21)を観察すると、第一高圧ダイオードD1及び第二高圧ダイオードD2のカットオフ電圧vD1及びvD2は何れも出力電圧VOより小さいことが分かる。
模式六:時間[t5〜t0]、図8F
カップリング・インダクターの三次側コイルL3のリーケージ・インダクターのエネルギーをt= t5の時にゼロまで放出する。従って、カップリング・インダクターの三次側コイル電流iL3が転向すると共に、第一高圧ダイオードD1に放電させ、且つ第二高圧ダイオードD2に充電してカットオフ電圧vD2を立ち上げる。尚、第二パワー半導体スイッチS2の寄生キャパシターも又、電圧を放出し始めると、カットオフ電圧vS2が下降し、但し不導通状態を呈す。第一高圧ダイオードD1が導通した瞬間(t= t0)、スイッチング・サイクル(Switching Cycle)を完成し、その後直ぐ作業模式は模式一の状態に戻る。
以上に述べたように、本発明では、第一直流入力電圧源V1を第一優先供給者として設定する、従って、独立状態では第一パワー半導体スイッチS1のスイッチオン・スイッチオフによって操作する、そして第二パワー半導体スイッチS2は導通しない条件の下で、若し第一直流入力電圧源V1が故障して機械を止めて保守点検する必要がある場合も、独立状態では第二パワー半導体スイッチS2のスイッチオン・スイッチオフによって操作する、第一パワー半導体スイッチS1が導通しない状況で、且つ第二直流入力電圧源V2から負荷側へ給電する、その作業原理は図7及び図8A〜Fに掲げる理論分析と同じであるので、ここでは贅述しない。
一般的に言って、変換機は大半が連続電流模式において操作される、従って、電圧ゲインは方程式(22)が適している。カップリング係数k1=0.96を方程式(22)へ代入すると、巻線比n13がそれぞれ4、6及び8の時、デューティ・サイクルD及び変換機電圧ゲインGV1の曲線は、図9(a)に示す通りである。図9(a)の中で「*」と標示したものが本発明の電圧ゲイン曲線であり、実線部分が従来のカップリング・インダクター回路[11]の電圧ゲイン曲線である。図中二種類の曲線を観察すると、同じ巻線比の状況下で、本発明の昇圧比は従来のカップリング・インダクター回路より高い、その原因は、本発明にて掲げる変換機は、高圧側コイル電圧を十分利用しているからである。更に、図9(a)のデータから一つ巻線比n13=6を選んで固定すると、カップリング係数k1は0.9から次第に1まで高まる、デューティ・サイクルD及び変換機の電圧ゲインGV1曲線を描くと、図9(b)に示す通りとなる。図中から、カップリング係數k1の電圧ゲインGV1に対する影響は大きくないことが認められる、従って、カップリング係數k1を1に設定し、変換機の特性分析に役立てることができる。カプリン係數k1を1として方程式(22)へ代入すると、電圧ゲインGV1は次のように簡略化できる。
Figure 0004274485
カップリング係數k1を1として方程式(16)に代入すると、第一パワー半導体スイッチS1のカットオフ電圧vS1は、次のように簡略化できる。
Figure 0004274485
更に方程式(30)から方程式(29)へ代入すると、第一パワー半導体スイッチS1の受ける電圧は、
Figure 0004274485
であることが分かる。
方程式(31)を観察して、直流出力電圧VO及び巻線比n13を固定すると、第一パワー半導体スイッチS1のカットオフ電圧vS1及び第一直流入力電圧源V1及びデューティ・サイクルDは無関係である、従って、スイッチが受ける電圧を定値として確保することができる。第一直流入力電圧源V1は第一パワー半導体スイッチの耐圧性vS1より高くない条件下で、方程式(31)で設計された変換機に、元の高昇圧比の特性を組合わせると、燃料電池・太陽光電池…などのような、電圧の大範囲変動の低圧直流入力電圧源を受け入れることができる。
本発明に掲げる高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機では、第一直流入力電圧源V1としてアメリカH-Power社製の燃料電池PowerPEMTM-PS250を採用、前記燃料電池の定格パワーは250Wで、その電気曲線は図10に示す通りである。実施例で前述の原理分析を十分表すため、各状況の判断条件によって、第一直流入力電圧源V1の操作ポイントを定義すると、定格パワーP1dは250Wで、対応する電圧V1dは29.6Vである。パワーP1cは165Wで、対応する電圧V1cは31.5Vである。尚、第二直流入力電圧源V2には12V蓄電池二組を選んで24Vの直列蓄電池セットとした。負荷ROに必要なパワーが定格パワーP1d =250Wを超える場合、蓄電池から放電パワーP2dを負荷ROへ提供する。この状況が放電状態である。負荷ROに必要なパワーがより小さい場合は、蓄電池は充電動作を行い、その負荷ROに必要なパワー及び蓄電池充電パワーP2cを、第一直流入力電圧源によって提供する、第一直流入力電圧源V1がこの状況の下で提供できる最大パワーをP1c =165Wに設定する、この状況が充電状態である。負荷ROに必要なパワーが第一直流入力電圧源V1の提供するパワーP1d =250W及びP1c =165Wの間に介する場合は、第一直流入力電圧源V1は独立して負荷側へ給電する。この状況が独立状態である。充・放電制御及び駆動回路108は、三種類の状態の第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2の切り替え状況を決定できる。実施例に必要な250W燃料電池及び24V蓄電池セットの電気特性から、並びに蓄電池の飽和電圧、カップリング・インダクターの一次側コイルのリーケージ・インダクターLk1及び二次側コイルのリーケージ・インダクターLk2の影響を考慮して、巻線比n12をN2/N1=6/7と設定した。
スイッチのデューティ・サイクルDが約0.5の時、各回路素子の導通電流には比較的小さいリップル成分があるため、特に、導通関係が相互補完する素子においては、その影響は一層顕著である。例えば、第一パワー半導体スイッチS1と第一クランピング・ダイオードDc1、第一高圧ダイオードD1と第二高圧ダイオードD2…などである。図10から分かることは、前記燃料電池の常態操作電圧は約30V前後で、且つ直流出力電圧VOは400Vに設定し、方程式(29)によって、n13が得られ、その整數を取ってN3/N1=6となる。VO=400V及びn13=6を方程式(31)へ代入すると、第一パワー半導体スイッチS1のクランピング電圧vS1は約57V前後であることが分かる、第二パワー半導体スイッチS2のクランピング電圧vS2は、理想状況においては
Figure 0004274485
で、方程式(16)及び(17)から、vS2/vS1= n12を推定することができる、従って、n12=6/7が1より小さい時、そのクランピング電圧vS2は第一パワー半導体スイッチS1のクランピング電圧vS1よりやや小さい。そのため、第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2は何れも同等級数の耐圧耐流規格を採用した。本実施例では、MOSFETを選び、番号はIRFB4710である、導通インピーダンスRDS(on),max=14mΩ、耐圧100V及び定格電流75A、パッケージ形式TO-220ABである。本実施例の切り替え頻度は100kHzで、その他詳細な規格は下記の通りである。
V1:28〜36V
V2:24V
VO:400V
Tr:N1:N2:N3=7T:6T:42T
L1=15.2μH
L2=11μH
L3=534.1μH
Lk1=0.5μH
Lk2=0.2μH
k1=0.967
k2=0.98
core:EE-55
S1及びS2:IRFB4710,100V/75A,標準値RDS(on)=11mΩ,最大値RDS(on)=14mΩ,TO-220AB
D1及びD2:SF1006G,400V/10A,TO-220
Dc1及びDc2:SR20100,100V/20A,ショットキー・ダイオード,TO-220
Cb:13.6μF
Co1:20μF
Co2:20μF
Co3:60μF
本発明の内容を一歩進めて理解するため、以下に述べる実施例の実験波形・回路素子の電圧及び電流の符号は、図2を参照されたい。
図11A〜Dは、本発明の高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の実施例の一つであり、直流出力回路107の出力パワーがPO=513Wで、燃料電池の出力パワーがP1=250Wの時、放電状態での各素子の実験波形である。図11Aを観察すると、第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2のクランピング特性は明らかで、そのクランピング電圧vS1及びvS2は、それぞれ約60V及び50Vである。図11Bは、三つのコイルの電流波形を表す、カップリング係数の違いによって、カップリング・インダクターの一次側コイル電流iL1には大部分の励磁電流が含まれる。従って、電流スロープはプラスである。一方、カップリング・インダクターの三次側コイル電流iL3は、大部分カップリング・インダクターの二次側コイル電流iL2によって提供される、従って、二次側コイル電流iL2にはより多くのインダクト電流成分が含まれている。図11Cは、第一及び第二クランピング・ダイオードDc1及びDc2の電圧電流波形で、第一パワー半導体スイッチS1のクランピング電圧が低いので、第一クランピング・ダイオードDc1及び第二クランピング・ダイオードDc2のカットオフ電圧も低くなり、低消耗パワー及び低導通電圧のショットキー・ダイオードを使うことができるようになる。図11Dは、第一及び第二高圧ダイオードD1及びD2の電圧電流波形で、そのカットオフ電圧vD1及びvD2は何れも直流出力電圧VO=400Vより小さく、高出力電圧の時、ダイオードの耐圧規格を選び易いという利点がある。第一高圧ダイオードD1と第二高圧ダイオードD2が相互にクランピングするので、電圧振動の事情がなく、バッファー回路を使う必要もない。このほか、カップリング・インダクターの三次側コイルL3のリーケージ・インダクターが電流変化の速度を制限するので、第一及び第二高圧ダイオードD1及びD2のどちらにも逆方向回復電流がない。
図12 A〜Dは、本発明の高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の実施例の一つである。直流出力回路107の出力パワーがPO=96W及び蓄電池充電パワーがP2c=40Wの時、充電状態の各素子の実験波形である。図12Aから、第一及び第二パワー半導体スイッチS1及びS2の電圧クランピング特性が良く、且つスイッチ両端の共振状態はスイッチ切り替えの損失を軽減するのに役立つことが分かる。共振の原因は、カップリング・インダクターの一次側励磁インダクターの電流iLm1がゼロの時、コイルのリーケージ・インダクターと半導体素子の寄生キャパシターが共振を起こすことによる。一方、カップリング・インダクターの二次側コイル電流iL2は極性ポイントから流れ出し、第二直流出力電圧源V2 (蓄電池)に対して充電動作を行う。この時、第二パワー半導体スイッチS2には同期整流の効果があり、ダイオードを使用する場合に比べ、導通損失が比較的小さく、変換効率アップに有利である。図12Bは、各コイルの電流波形で、この充電状態は不連続電流模式で操作されるので、カップリング・インダクターの一次側励磁電流iLm1は殆どゼロから上昇し始め、更に二次側コイル電流iL2の影響で、一次側コイル電流iL1に比較的大きい電流リップルをもたらすが、本実施例では、低導通インピーダンスのパワー半導体スイッチ素子を使用したので、この電流リップルの変換効率に対する影響は大きくない。
図13 A〜Dは、本発明の高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の実施例の一つで、直流出力回路107の出力パワーがPO=235Wの時の、独立状態の各素子の実験波形である。図13Aから分かることは、独立状態で操作する場合、第二パワー半導体スイッチS2は導通しない。従って、第一パワー半導体スイッチS1が導通する時、第二パワー半導体スイッチS2には電流が流れない。図13Bは、各コイルの電流波形で、カップリング・インダクターの一次側コイル電流iL1が一次側励磁電流iLm1を負担し、且つ三次側コイル電流iL3のインダクト電流を提供するが、二種類の電流スロープは相反し、カップリング・インダクターの一次側コイル電流iL1と合成する時、電流波形は殆ど方形波に近く、スイッチの導通損失軽減に役立つ。
図14は、本発明の高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の実施例の一つで、充電状態・独立状態及び放電状態の変換効率を表す。図14から分かることは、各状態の変換効率は大半が95%を超え、且つ独立状態で操作する場合は、最高効率が97%を超えている。充電状態では、不連続電流模式で操作し、比較的大きい電流リップルがあるが、しかし、低導通インピーダンス・スイッチ素子を使用し、同期整流効果及び共振によってもたらされるソフト切り替え状態では、本発明の充電状態には依然悪くない変換効率がある。独立状態で操作する場合は、第一パワー半導体スイッチ電流iS1は低リップルの方形波に近似しているので、変換率が高い。放電状態で操作する場合は、直流出力回路107の出力パワーが大幅に増えても、燃料電池及び蓄電池が一緒に給電するので、第一パワー半導体スイッチS1及び第二パワー半導体スイッチS2でそれぞれ所属電圧源の電流を負担し、分流の効果がある、従って、変換効率が高く且つ出力パワーの増加に拘わらず快速に下降する。
本発明では前述の好ましい実施例を掲げているが、しかし、本発明を制限するものではなく、この技芸について熟知しているものは、誰でも本発明の精神及び範囲を逸脱しない範囲で、各種の変動及び修正を行うことができる。従って、本発明の保護範囲は特許請求の範囲に準じるものとする。
本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の回路構成図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の等価回路図である。(a)は放電状態の等価回路図、(b)は独立状態及び充電状態の等価回路図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の放電状態回路のタイミング図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の放電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の放電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の放電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の放電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の放電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の放電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の充電状態回路のタイミング図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の充電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の充電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の充電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の充電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の充電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の充電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の充電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の充電状態作業模式図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の独立状態回路のタイミング図である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の独立状態作業模式図ある。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の独立状態作業模式図ある。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の独立状態作業模式図ある。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の独立状態作業模式図ある。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の独立状態作業模式図ある。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機の独立状態作業模式図ある。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機及び従来型カップリング・インダクター回路の電圧ゲイン曲線である。(a)カップリング係数k1=0.96、巻線比が異なる場合の、デューティ・サイクルD及び変換機電圧ゲイン曲線、(b)巻線比n13は6で、カップリング係数がk1=0.9からk1=1まで変化、デューティ・サイクルD及び換流器電圧ゲイン曲線である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つ、第一直流入力電圧源で、燃料電池の電気特性曲線である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つで、直流出力回路の出力パワーが513W及び燃料電池の出力パワーが250Wの時、放電状態各素子の実験波形である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つで、直流出力回路の出力パワーが513W及び燃料電池の出力パワーが250Wの時、放電状態各素子の実験波形である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つで、直流出力回路の出力パワーが513W及び燃料電池の出力パワーが250Wの時、放電状態各素子の実験波形である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つで、直流出力回路の出力パワーが513W及び燃料電池の出力パワーが250Wの時、放電状態各素子の実験波形である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つで、直流出力回路の出力パワーが96W及び蓄電池充電パワーが40Wの時、充電状態各素子の実験波形である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つで、直流出力回路の出力パワーが96W及び蓄電池充電パワーが40Wの時、充電状態各素子の実験波形である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つで、直流出力回路の出力パワーが96W及び蓄電池充電パワーが40Wの時、充電状態各素子の実験波形である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つで、直流出力回路の出力パワーが96W及び蓄電池充電パワーが40Wの時、充電状態各素子の実験波形である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つで、直流出力回路の出力パワーが235Wの時、独立状態各素子の実験波形である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つで、直流出力回路の出力パワーが235Wの時、独立状態各素子の実験波形である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つで、直流出力回路の出力パワーが235Wの時、独立状態各素子の実験波形である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つで、直流出力回路の出力パワーが235Wの時、独立状態各素子の実験波形である。 本発明に係る高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機実施例の一つで、充電状態・独立状態及び放電状態の変換効率である。
符号の説明
101:第一直流入力回路
102:第二直流入力回路
103:一次側回路
104:二次側回路
105:三次側回路
106:クランピング回路
107:直流出力回路
108:充・放電制御及び駆動回路
V1:第一直流入力電圧源
V2:第二直流入力電圧源
Tr:高励磁電流を有する変圧器(カップリング・インダクター)
S1:第一パワー半導体スイッチ
TS1:第一パワー半導体スイッチの駆動信号
L1:カップリング・インダクターの一次側コイル
S2:第二パワー半導体スイッチ
TS2:第二パワー半導体スイッチの駆動信号
L2:カップリング・インダクターの二次側コイル
L3:カップリング・インダクターの三次側コイル
Cb:三次側回路の平衡キャパシター
D1:三次側回路の第一高圧ダイオード
D2:三次側回路の第二高圧ダイオード
Co1:三次側回路の第一高圧キャパシター
Co2:三次側回路の第二高圧キャパシター
Co3:クランピング回路のクランピング・キャパシター
Dc1:クランピング回路の第一クランピング・ダイオード
Dc2:クランピング回路の第二クランピング・ダイオード
RO:負荷
IO:負荷電流
VO:直流出力電圧

Claims (1)

  1. 第一直流入力電圧源によって構成された第一直流入力回路と、
    充・放電できる蓄電池としての第二直流入力電圧源によって構成された第二直流入力回路と、
    カップリング・インダクターの一次側コイル及び第一パワー半導体スイッチによって構成された一次側回路と、
    カップリング・インダクターの二次側コイル及び第二パワー半導体スイッチによって構成された二次側回路と、
    カップリング・インダクターの三次側コイルと、平衡キャパシターと、第一高圧ダイオードと、第二高圧ダイオードと、第一高圧キャパシター及び第二高圧キャパシターによって構成された三次側回路と、
    クランピング・キャパシターと、第一クランピング・ダイオード及び第二クランピング・ダイオードによって構成されたクランピング回路と、
    負荷によって構成され、直流高圧バスとしての直流出力回路と、
    第一直流入力電圧源の電圧、第二直流入力電圧源の電圧及び直流出力電圧をフィードバックして、充・放電制御及び駆動回路を経由してデューティ・サイクルを調整できる駆動信号を生じ、第一及び第二パワー半導体スイッチを触発及びカットオフできる充・放電制御及び駆動回路と、を含み、
    前記第一直流入力電圧源のプラス側は、前記カップリング・インダクターの一次側コイルの一端に直列接続され、マイナス側は、第一パワー半導体スイッチの一端に並列接続され、
    前記第二直流入力電圧源のプラス側は、前記カップリング・インダクターの二次側コイルの一端に直列接続され、マイナス側は、第二パワー半導体スイッチの一端に並列接続され、
    前記カップリング・インダクターの一次側コイルの他端第一パワー半導体スイッチの他端、及び前記第一クランピング・ダイオードの入力側に接続され、第一パワー半導体スイッチのスイッチオン・スイッチオフによってカップリング・インダクターの一次側コイルのエネルギー保存及び放出を制御し、
    前記カップリング・インダクターの二次側コイルの他端第二パワー半導体スイッチの他端、及び前記第二クランピング・ダイオードの入力側に接続され、
    前記カップリング・インダクターの三次側コイルの一端は第一高圧ダイオードの入力側に接続され、第一高圧ダイオードの出力側は更に第一高圧キャパシターのプラス側に接続され、第一高圧キャパシターのマイナス側は第二高圧キャパシターのプラス側へ接続され、第二高圧ダイオードの出力側は再び第一高圧ダイオードの入力側へ戻って接続され、同時に、前記カップリング・インダクターの三次側コイルの別の一端は平衡キャパシターの一端と直列接続され、前記平衡キャパシターの別の一端は第一高圧キャパシターのマイナス側へ接続され、
    前記第一クランピング・ダイオードの出力側及び第二クランピング・ダイオードの出力側はそれぞれクランピング・キャパシターのプラス側、第二高圧ダイオードの入力側、及び第二高圧キャパシターのマイナス側と接続され、
    前記クランピング・キャパシタのマイナス側は、前記第一直流入力電圧源のマイナス側、前記第二直流入力電圧源のマイナス側、第一パワー半導体スイッチの一端、及び前記直流出力回路の直流出力電圧のマイナス側に接続され、
    前記直流出力回路の直流出力電圧のプラス側は、前記第一高圧キャパシターのプラス側に接続される、
    高効率一段式マルチ・インプット二方向変換機。
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