JP4274432B2 - 動脈硬化診断用マーカー及びその使用 - Google Patents

動脈硬化診断用マーカー及びその使用 Download PDF

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Description

本発明は、動脈硬化病変の検出及び診断に関し、特に、動脈硬化病変を特異的に検出及び診断するのに用いる動脈硬化診断用ポリペプチドマーカー及び動脈硬化診断用遺伝子マーカー、更には該マーカーを用いた動脈硬化の検出及び診断方法に関する。
動脈硬化症は、大動脈、冠状動脈、脳動脈或いは頚動脈に多く発生し、心筋梗塞や脳梗塞などの主因となっている疾患である。現在、死亡原因の最上位を占める虚血性心疾患や脳血管障害などの虚血性臓器疾患発症の基礎には、粥状動脈硬化(アテローム性動脈硬化)の存在が重要であるといわれている。動脈硬化病変の病理形態学的特徴は、内皮下にコレステロールエステルを蓄積した細胞(泡沫化細胞)が集積した脂肪線状、更に進行した状態である平滑筋細胞、マクロファージ、T細胞などの浸潤と細胞壊死と脂肪蓄積が認められる繊維性硬班(fibrous plaque)にある。脂肪蓄積した部位は構造的脆弱性を示し、血行力学的な力が引き金となり硬班が破綻し、組織因子と血液凝固系因子との反応により急激に血栓が形成される。冠動脈で硬班が破綻し血栓性閉塞が起きることが急性心筋梗塞、不安定狭心症、心臓性突然死などのいわゆる急性冠症候群の発症に密接に関係することが明らかにされて来ている(N. Eng. J. Med.,326,242-250,1992)。
動脈硬化は、自覚症状がないまま徐々に進行し、突如として心筋梗塞、脳梗塞、狭心症などに襲われるため早期発見が必要である。動脈硬化の病変の診断は、従来から、超音波検査、血管撮影、MRI等の画像検査、心電図、脳波測定などが広く行われて来ているが、動脈硬化の病変の診断を早期発見に繋げるためには、生化学的検査による方法が望まれている。
生化学的検査による動脈硬化の病変の診断には、従来の方法としては血清中或いは血漿中のLDL(低密度リポタンパク質)、リポ蛋白(α)、レムナントリポ蛋白、酸化LDLなどの血管壁脂質蓄積と関連する動脈硬化症惹起性のリポ蛋白の測定が用いられてきた。特に、近年血液中の動脈硬化関連物質の測定が注目され、炎症性物質:CRPの測定、クラミジア抗体価の測定が有用であるとの報告がある。
最近、これらの動脈硬化症惹起性のリポ蛋白を測定する動脈硬化の病変の多くの診断方法が開示されている。例えば、LDLの測定に関するものとしては、血清若しくは血漿中に存在する酸化LDLと複合体を形成するクラトフェリン、ミエロペルオキシダーゼ、又は顆粒球エラストラーゼなどの血清若しくは血漿中の好中球、単球/マクロファージなどの炎症細胞由来成分を免疫学的方法で測定するもの(特開2002−48790号公報)、酸化LDL受容体の細胞外領域と免疫グロブリンの重鎖の定常領域の一部からなる融合ポリペプチドを用いた免疫学的アッセイ法を用いるもの(特開2002−17353号公報)、酸化LDLとα1アンチトリプシン複合体を特異的に認識する抗ヒトアルデヒド修飾−α1アンチトリプシンモノクローナル抗体を用いるもの(特開2000−184885号公報、特開平10−142226号公報)、血漿中のLDLの酸化変性度をV−70等のアゾ化合物からなる酸化剤により測定することよりなるもの(特開平9−203736号公報)等が開示されている。
更にリポ蛋白を測定する動脈硬化の病変の診断に関するものとしては、変性血液中のレムナントリポ蛋白(IPL)を測定するもの(特開2002−181820号公報)、ヒト軟骨GP39−Lポリペプチドの遺伝子の発現を検出して、リュウマチや動脈硬化の病変の診断を行うもの(特開2002−142781号公報)、血液中のアポB100リポ蛋白を測定して動脈硬化の病変の診断を行うもの(特開2002−55106号公報)、ヒトリン脂質転送タンパク質(PLTP)に対するモノクローナル抗体を用いてPLTPを測定することによるもの(特開平11−346782号公報)、及びアポリポ蛋白A−I抗体を動脈硬化診断用マーカーとして用いるもの(特開平8−160042号公報)等が開示されている。
また、動脈硬化の病変の診断に関するその他のものとしては、ナトリウム依存性胆汁酸トランスポータータンパク質の抗体を用いて、高脂血症や動脈硬化の病変の診断を行うもの(特開2003−310281号公報)、第VII凝固因子−活性プロテアーゼ(FSAP)をアテローム性動脈硬化症の危険因子として測定して診断するもの(特開2003−304873号公報)、血管内皮細胞・平滑筋細胞由来ニューロピリン様分子(ESDN)、やその遺伝子の発現を検出して動脈硬化の検査を行うもの(特開2003−189872号公報)、抗ヒト肝性トリグリセリドリパーゼ抗体を用いるもの(特開2002−308900号公報)、血漿試料中のセロトニン濃度をマーカーとして動脈硬化の病変の診断を行うもの(特開2002−277461号公報、特開2002−131313号公報))、等が開示されている。
更に、動脈硬化の病変の診断に関するその他のものとして、サイトカイン/増殖因子のTGF−βフアミリーのメンバーであるDPPのシグナル伝達に必要とされるMADのイソ型sMAD3ポリペプチドを標的として、慢性腎不全、アテローム性動脈硬化の診断を行うもの((特開2002−238589号公報)、血液中のLp(α)とα2−マクログロブリン/インターロイキン6との複合体を測定対象とし、その抗体を用いて免疫学的方法により測定するもの(特開2001−249128号公報)、パラオキソナ−ゼに対するモノクローナル抗体を用いるもの(特開2000−333674号公報)、飽和極長脂肪酸を測定して動脈硬化の検定を行うもの(特開2000−206113号公報)、RC−9タンパク質、及びその抗体を用いてアテローム性動脈硬化症の診断を行うもの(特表2000−503764号公報)等が開示されている。このように、動脈硬化の病変の診断に関する生化学的検査については、近年多くの方法が開示されているが、それらの検出マーカーはリスクマーカーがほとんどで、動脈硬化の病変の特異的診断のためには、該病変を特異的に検出できるマーカーの更なる開発が要望されている。
一方、メタロプロテアーゼのADAM(A Disintegrin And Metalloprotease)の特徴を示し、そして更にスロンボスポンジン(thrombospondin)ドメイン(TS)を含むタンパク質としてADAMTSタンパク質が知られている。プロトタイプのADAMTSは、マウスにおいて同定され、心臓及び腎臓内で発現され、そして炎症誘発性の刺激によりアップレギュレートされることが判明している(Journal of Biological Chemistry,272,556,January 1997)。ADAMTSはこれまで9つのメンバーが認められており、このフアミリーのメンバーは、軟骨に重要な機械特性を提供し、そして関節炎の進行の間に失われる高分子量のプロテオグリカンであるアグレカン(aggrecan)を分解する能力を持つことが知られている。
例えば、マウスADAMTS−1タンパク質は、マトリックスメタロプロテアーゼドメイン及びディスインテグリンドメインを有し、また、スロンボスポンジンドメインを有するが、マトリックスメタロプロテアーゼドメイン及びディスインテグリンドメインを有するADAMフアミリーには、骨や筋肉代謝、癌増殖抑制、又は受精に関与する各種タンパク質が含まれ、また、スロンボスポンジンには血管新生阻害作用、及び癌抑制作用があることが知られており、近年、ADAMTSタンパク質を医薬として利用することのいくつかの開示がなされている(特開2003−180384号公報;特開2002−330762号公報;特開2002−330761号公報;特開2001−327297号公報;特開2001−309794号公報;特開平11−46781号公報)。ヒトADAMTS5〜7については、J. Biol. Chem. 274(36),25555-25563,1999,に報告されている。
特開2003−310281号公報。 特開2003−304873号公報。 特開2003−189872号公報。 特開2003−180384号公報。 特開2002−330762号公報。 特開2002−330761号公報。 特開2002−308900公報。 特開2002−277461号公報。 特開2002−238589号公報。 特開2002−181820号公報。 特開2002−142781号公報。 特開2002−131313号公報。 特開2002−55106号公報。 特開2002−48790号公報。 特開2002−17353号公報。 特開2001−327297号公報。 特開2001−309794号公報。 特開2001−249128号公報。 特開2000−333674号公報。 特開2000−206113号公報。 特開2000−184885号公報。 特開平11−346782号公報。 特開平11−46781号公報。 特開平10−142226号公報。 特開平9−203736号公報。 特開平8−160042号公報。 特表2000−503764号公報。 N. Eng. J. Med.,326,242-250,1992。 Journal of Biological Chemistry,272,556,January 1997。 J. Biol. Chem. 274(36),25555-25563,1999
本発明の課題は、動脈硬化病変の検出及び診断に用いる、動脈硬化病変を特異的に検出可能な動脈硬化診断用ポリペプチドマーカー及び動脈硬化診断用遺伝子マーカー、該動脈硬化診断用ポリペプチドに特異的に結合する抗体、該動脈硬化診断用遺伝子の発現を検出するプローブ、更には該マーカーを用いた動脈硬化病変の検出及び診断方法を提供することにある。
本発明者は、動脈硬化病変を特異的に検出することが可能な動脈硬化診断用マーカーを見い出すべく、動脈硬化性病変羅患患者の血清中に発現するタンパク質について、探索を行った結果、スロンボスポンディン タイプ1のモチーフ7を有するディスインテグリン−様及びメタロプロテアーゼであるADAMTS7が、動脈硬化病変を特異的に検出することが可能な動脈硬化診断用ポリペプチドマーカーとなることを見い出し、本発明を完成するに至った。本発明は、本発明の動脈硬化診断用ポリペプチドマーカー、該ポリペプチドマーカーを検出するための、該ポリペプチドマーカーに特異的に結合する抗体を含むものである。本発明の動脈硬化診断用ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列表の配列番号1に示される。
本発明は、上記本発明の動脈硬化診断用ポリペプチドをコードする塩基配列からなる動脈硬化診断用遺伝子マーカーを含むものであり、該塩基配列にストリンジェントな条件でハイブリダイズするDNA配列を有する動脈硬化診断用マーカー遺伝子検出用プローブを含むものである。該動脈硬化診断用マーカー遺伝子の塩基配列は配列表の配列番号2に示される。
更に、本発明者は、動脈硬化病変を特異的に検出することが可能な動脈硬化診断用マーカーを見い出すべく探索を行った結果、更に34クローンの遺伝子を動脈硬化診断用遺伝子マーカーとして検出し、該遺伝子の塩基配列について同定を行った。該遺伝子の塩基配列は配列表の配列番号3〜36に示される。本発明は、該塩基配列にストリンジェントな条件でハイブリダイズするDNA配列を有する動脈硬化診断用マーカー遺伝子検出用プローブをもまた含むものである。
更に、本発明は、上記本発明の動脈硬化診断用ポリペプチドマーカー及び動脈硬化診断用遺伝子マーカーを利用した動脈硬化の検出及び診断方法、及び該検出及び診断方法に用いるキット等を含むものである。
本発明において、発明を完成するに至った経緯について説明すると、本発明者は、動脈硬化病変を特異的に検出することが可能な動脈硬化診断用マーカーを見い出すべく、病院、及び協力施設に入院した動脈硬化性病変罹患患者の血清を本人、または家族の了解を得てスクリーニングを行った。得られたcDNAクローンはプラスミドpBlueScriptIIに組み込み塩基配列を決定した。その後プラスミドpGEXに組み替え大腸菌に導入し、IPTGを加えてタンパク質を大量発現させタンパク質抽出液を調製した。それを用いて多数の患者血清との反応をウェスタン法により調べた。その結果、本発明のマーカーである35クローンが動脈硬化病変罹患患者血清と陽性反応を示し動脈硬化性病変の存在、もしくは不安定性プラークの特異的マーカーとして有用であることを見い出した。そして、これらのクローンの抗原性や遺伝子のプローブを利用し、動脈硬化の検出及び診断方法を開発し、更には該検出及び診断方法に用いる遺伝子及びプロテインアレイでの診断キットの作製を可能とした。
すなわち具体的には本発明は、(1)被検試料における、クローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、及びクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる1又は2以上の遺伝子の発現をイン ビトロで検出することを特徴とする動脈硬化病変の検出方法や、(2)被検試料における、クローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子の発現の検出を、該遺伝子がコードするポリペプチド、又は該ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチドからなる動脈硬化診断用ポリペプチドマーカーの検出によって行なわれることを特徴とする前記(1)記載の動脈硬化病変の検出方法や、(3)被検試料における、クローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子の発現の検出が、該遺伝子の塩基配列、又は該遺伝子の塩基配列を含む塩基配列からなる動脈硬化診断用遺伝子マーカーの検出によって行なわれることを特徴とする前記(1)記載の動脈硬化病変の検出方法や、(4)被検試料における、クローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子がコードするポリペプチドの発現のイン ビトロでの検出を、該ポリペプチドにより誘導され、該ポリペプチドに特異的に結合する抗体を用いて行うことを特徴とする前記(1)又は(2)記載の動脈硬化病変の検出方法や、(5)抗体が、モノクローナル抗体であることを特徴とする前記(4)記載の動脈硬化病変の検出方法からなる。
また本発明は、(6)抗体を用いたクローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子がコードするポリペプチドの発現のイン ビトロでの検出を、被験体血中における抗体の発現を検出することによって行うことを特徴とする前記(4)又は(5)記載の動脈硬化病変の検出方法や、(7)抗体を用いる動脈硬化診断用マーカーポリペプチドの発現の検出を、ウェスタンブロット法、ELISA法、プロテインアレイ法、放射線免疫検定法、蛍光抗体法、又はSEREX法を用いて行うことを特徴とする前記(4)又は(5)記載の動脈硬化病変の検出方法や、(8)被検試料における、クローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子の発現のイン ビトロでの検出を、TOF−MASS法又はプロテインチップ法を用いて行うことを特徴とする前記(1)又は(2)記載の動脈硬化病変の検出方法や、(9)クローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子の塩基配列、又は該遺伝子の塩基配列を含む塩基配列からなる動脈硬化診断用遺伝子マーカーの検出による、被検試料におけるクローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子がコードするポリペプチドの発現の検出を、該遺伝子の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA配列を有する動脈硬化マーカー遺伝子検出用プローブを用いて行うことを特徴とする前記(3)記載の動脈硬化病変の検出方法からなる。
更に本発明は(10)前記(9)記載の遺伝子の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA配列を有する動脈硬化マーカー遺伝子検出用プローブが、該塩基配列のアンチセンス鎖からなる動脈硬化マーカー遺伝子検出用プローブであることを特徴とする前記(9)記載の動脈硬化病変の検出方法や、(11)動脈硬化マーカー遺伝子検出用プローブを用いる動脈硬化病変の検出を、前記(9)又は(10)記載の動脈硬化マーカー遺伝子検出用プローブであるDNAの少なくとも1つ以上を固定化させた、動脈硬化マーカー遺伝子検出用マイクロアレイ又はDNAチップを用いて行うことを特徴とする前記(9)又は(10)記載の動脈硬化病変の検出方法や、(12)動脈硬化マーカー遺伝子の発現の検出を、ノーザンブロッティング法を用いて行うことを特徴とする前記(9)記載の動脈硬化病変の検出方法や、(13)動脈硬化マーカー遺伝子の発現の検出が、定量的又は半定量的PCRの使用を含んでいることを特徴とする前記(9)〜(12)のいずれか記載の動脈硬化病変の検出方法や、(14)定量的又は半定量的PCRの使用が、RT−PCR法、又はリアルタイムPCR法であることを特徴とする前記(13)記載の動脈硬化病変の検出方法や、(15)前記(9)又は(10)記載の動脈硬化マーカー遺伝子検出用プローブ、該プローブを固定した前記(11)記載の動脈硬化マーカー遺伝子検出用マイクロアレイ又はDNAチップ、及び前記(4)又は(5)記載の抗体の少なくとも一つ以上を装備してなる動脈硬化病変の検出用キットや、(16)前記(2)記載の動脈硬化診断用ポリペプチドマーカーの少なくとも一つ以上を搭載した動脈硬化マーカー抗体検出用診断キットからなる。
動脈硬化は、自覚症状がないまま徐々に進行し、突如として心筋梗塞、脳梗塞、狭心症などに襲われるため早期発見が必要である。動脈硬化の病変の診断は、従来から、超音波検査、血管撮影、MRI等の画像検査、心電図、脳波測定などが広く行われて来ているが、動脈硬化の病変の診断を早期発見に繋げるためには、生化学的検査による方法が重要である。本発明のポリペプチドマーカーや遺伝子マーカーを利用することにより、動脈硬化の病変の特異的な検出診断が可能となり、動脈硬化の病変の早期発見に繋げることが可能となる。また、本発明のポリペプチドマーカーや遺伝子マーカーの検出のために、本発明のマーカーポリペプチドに結合する抗体や本発明のマーカー遺伝子にハイブリダイズするDNAプローブ等をチップやアレイの形で用意することにより、簡便な操作で動脈硬化の病変の検出及び診断を行うことが可能となり、動脈硬化の早期発見に大きく貢献することが期待できる。
本発明は、動脈硬化の病変で特異的に発現する、動脈硬化診断用マーカーポリペプチド又は動脈硬化診断用マーカー遺伝子の発現を検出して、動脈硬化の病変の検出及び診断を行うことよりなる。本発明において動脈硬化診断用遺伝子マーカーとなる遺伝子は、配列表の配列番号配列番号3〜10に示される塩基配列を有する遺伝子である。
本発明に関連する動脈硬化診断用遺伝子マーカーとなるポリペプチド及び遺伝子として、配列表の配列番号1に示されるポリペプチドは、スロンボスポンディン タイプ1のモチーフ7を有するディスインテグリン−様及びメタロプロテアーゼ(a disintegrin-like and metalloprotease(reprolysin type) with thrombospondin type 1 motif,7)であるADAMTS7のポリペプチドであり、配列表の配列番号2に示される遺伝子は、該ポリペプチドをコードするADAMTS7の遺伝子である(J. Biol. Chem. 274(36),25555-25563,1999)。該ポリペプチドは、細胞外マトリックス分解酵素のひとつであり、自然免疫や炎症反応において重要な役割を担っている。本発明の動脈硬化診断用マーカーポリペプチド及びマーカー遺伝子のアミノ酸配列及びDNA配列情報は、NCBIの遺伝子データーベースにおいて、アクセッションナンバー:NM_014272によりアプローチすることができる。
更に、本発明の動脈硬化診断用マーカー遺伝子、及び、本発明に関連する動脈硬化診断用マーカー遺伝子は、以下に列挙するクローンの遺伝子であり、その塩基配列は以下に記載するそれぞれの配列表の配列番号に示され、該遺伝子のDNA配列(塩基配列)情報は、NCBIの遺伝子データーベースにおいて、以下に記載するそれぞれのアクセッションナンバーによりアプローチすることができる。
すなわち、本発明の動脈硬化診断用マーカー遺伝子は、[クローン名:S8A;配列表の配列番号3;Accession No.:NM_001402;遺伝子名: eukaryotic translation elongation factor 1 alpha 1;遺伝子の説明:アミノアシルtRNAの輸送に関与する。]、[クローン名:S1A1;配列表の配列番号4;Accession No.:NM_003938;遺伝子名:Adaptor-related protein complex 3, delta 1 subunit 遺伝子の説明:細胞内小胞輸送に関与する。]、[クローン名:N4J3;配列表の配列番号5;Accession No.:NM_003118;遺伝子名: Secreted protein, acidic, cysteine-rich (osteonectin);遺伝子の説明:細胞外マトリックスの構築に関与する分泌タンパク質。]、[クローン名:N11D1;配列表の配列番号6;Accession No.:NM_002337;遺伝子名: Low density lipoprotein-related protein-associated protein 1:遺伝子の説明:LDLレセプター構成タンパク質のひとつ。]、[クローン名:S3T3;配列表の配列番号7;Accession No.:NM_002946;遺伝子名: replication protein A2;遺伝子の説明:DNA修復に関与。]、[クローン名:S3M1;配列表の配列番号8;Accession No.:NM_139281;遺伝子名: T-cell activation WD repeat protein;遺伝子の説明:不詳。]、[クローン名:S104;配列表の配列番号9;Accession No.:NM_145117;遺伝子名: Neuron navigator 2;遺伝子の説明:ビタミンAを介する神経成長に関与。]、及び、[クローン名:47B2;配列表の配列番号10;Accession No.:NM_003246;遺伝子名:thrombospondin 1;遺伝子の説明:内皮細胞の血栓形成等の調節。]からなる。
また、本発明に関連する動脈硬化診断用マーカー遺伝子は、[クローン名:S8K2;配列表の配列番号11;Accession No.:NM_006597;遺伝子名: heat shock 70kDa protein 8;遺伝子の説明:シャペロン。]、[クローン名:S25Q2;配列表の配列番号12;遺伝子:heat shock 27kDa protein 1と相同性が高い;遺伝子の説明:シャペロン。]、[クローン名:S1A2;配列表の配列番号13;Accession No.:NM_004926;遺伝子名: Zinc finger protein 36, C3H type-like 1;遺伝子の説明:転写因子と想定される。]、[クローン名:S1B1;配列表の配列番号14;Accession No.:AF483215;遺伝子名:Histocompatibility (minor) 13;遺伝子の説明:免疫に関与する膜タンパク質。]、[クローン名:S1I2;配列表の配列番号15;Accession No.:NM_014684;遺伝子名: KIAA0373 gene product;遺伝子の説明:機能不詳。]、[クローン名:S1L2;配列表の配列番号16;Accession No.:NM_000967;遺伝子名: Ribosomal protein L3t;遺伝子の説明:60Sリボゾームタンパク質の構成要素。]、[クローン名:S1T;配列表の配列番号17;Accession No.:NM_133494;遺伝子名:NIMA (never in mitosis gene a)-related kinase 7;遺伝子の説明:アスペルギルスの分裂関連タンパク質に相同性あり。]、[クローン名:S3B;配列表の配列番号18;Accession No.:NM_002945;遺伝子名:replication protein A1;遺伝子の説明:DNA複製、修復なに関係するDNA結合タンパク質。]、及び[クローン名:S3C2;配列表の配列番号19;Accession No.:NM_005054;遺伝子名:RAN binding protein 2-like 1;遺伝子の説明:RNA結合タンパク質。]からなる。
更に、本発明に関連する動脈硬化診断用マーカー遺伝子は、[クローン名:S3Q4;配列表の配列番号20;Accession No.:NM_144582;遺伝子名:testis expressed sequence 11;遺伝子の説明:マウス精巣に発現する遺伝子に相似。]、[クローン名:S8N;配列表の配列番号21;Accession No.:NM_015089;遺伝子名:Homo sapiens p53-associated parkin-like cytoplasmic protein;遺伝子の説明:p53の細胞質内局在を行う。]、[クローン名:S11F;配列表の配列番号22;Accession No.:XM_168590;遺伝子名:zuotin related factor 1;遺伝子の説明:M期タンパク質。]、[クローン名:S11H;配列表の配列番号23;Accession No.:AY026527;遺伝子名:TBC1 domain family, member 2;遺伝子の説明:SEREX法で同定された前立腺抗原。]、[クローン名:S11N3;配列表の配列番号24;Accession No.:NM_005324;遺伝子名:H3 histone, family 3B (H3.3B);遺伝子の説明:ヒストンファミリー。]、[クローン名:S13C;配列表の配列番号25;Accession No.:NM_015548;遺伝子名:dystonin;遺伝子の説明:S細胞骨格、細胞接着に関与。]、[クローン名:S13H2;配列表の配列番号26;Accession No.:NM_004566;遺伝子名:6-phosphofructo-2-kinase/fructose -2,6-biphosphatase 3;遺伝子の説明:糖代謝に関与。]、及び、[クローン名:S25J2;配列表の配列番号27;Accession No.:NM_032121;遺伝子名:implantation-associated protein;遺伝子の説明:機能不詳]からなる。
また、本発明に関連する動脈硬化診断用マーカー遺伝子は、[クローン名:S25P1;配列表の配列番号28;Accession No.:NM_001071;遺伝子名:thymidylate synthetase;遺伝子の説明:DNA修復、複製に関与。]、[クローン名:S25S2;配列表の配列番号29;Accession No.:BC007942;遺伝子名:synaptonemal complex protein SC65;遺伝子の説明:肝質性膀胱炎の自己抗原。]、[クローン名:723J;配列表の配列番号30;Accession No.:NM_032025;遺伝子名:eukaryotic translation initiation factor (eIF) 2A;遺伝子の説明:翻訳に関連。]、[クローン名:1341F1;配列表の配列番号31;Accession No.:AB011175;遺伝子名:TBC1 domain family, member 4;遺伝子の説明:TBCドメインを有するタンパク質。]、[クローン名:N47K;配列表の配列番号32;Accession No.:NM_002778;遺伝子名:prosaposin;遺伝子の説明:saposinの前駆タンパク質。]、[クローン名:N47M;配列表の配列番号33;Accession No.:NM_003400;遺伝子名:exportin 1;遺伝子の説明:シグナル伝達に関連。]、[クローン名:N47O2;配列表の配列番号34;Accession No.:NM_016441;遺伝子名:cysteine-rich motor neuron 1;遺伝子の説明:運動神経の成長に関連]、[クローン名:N47T1;配列表の配列番号35;Accession No.:NM_001404;遺伝子名:eukaryotic translation elongation factor 1 gamma;遺伝子の説明:タンパク質翻訳に関連。]、[クローン名:S1J3;配列表の配列番号36;Accession No.:NM_006129];遺伝子名:Bone morphogenetic protein 1;遺伝子の説明:プロテアーゼ。]からなる。
本発明において、本発明の動脈硬化診断用マーカー遺伝子の発現を検出するには公知の遺伝子の発現の検出方法を用いることができる。例えば、本発明のADAMTS7遺伝子の発現を検出するために、ノーザンブロッティング法を用いることができる。また、本発明の遺伝子マーカーにより、動脈硬化の病変を検出、識別するために、本発明の動脈硬化診断用遺伝子マーカーのDNA配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA配列を有するプローブを用いることができる。該プローブを用いて動脈硬化の病変を検出するには、公知の方法を用いて適宜実施することができる。例えば、配列表に示した遺伝子マーカーのDNA配列から適宜の長さのDNAプローブを作製し、適宜蛍光標識等の標識を付与しておき、これを被検体とハイブリダイズすることにより、動脈硬化のマーカー遺伝子の発現の検出を行う。該DNAプローブとしては、配列表に示した本発明の遺伝子マーカーの塩基配列のアンチセンス鎖の全部又は一部からなる動脈硬化診断用マーカー遺伝子検出用プローブを用いることができる。また、該プローブを、少なくとも1つ以上を固定化させたマーカー遺伝子検出用のマイクロアレイ又はDNAチップの形で用いることもできる。
なお、上記DNAプローブの作製に際して、本発明の塩基配列において、「動脈硬化診断用マーカー遺伝子のDNA配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする」条件としては、例えば、42℃でのハイブリダイゼーション、及び1×SSC(0.15M NaCl、0.015M クエン酸ナトリウム)、0.1%のSDS(Sodium dodecyl sulfate)を含む緩衝液による42℃での洗浄処理を挙げることができ、65℃でのハイブリダイゼーション、及び0.1×SSC、0.1%のSDSを含む緩衝液による65℃での洗浄処理をより好ましく挙げることができる。なお、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーに影響を与える要素としては、上記温度条件以外に種々の要素があり、当業者であれば種々の要素を組み合わせて、上記例示したハイブリダイゼーションのストリンジェンシーと同等のストリンジェンシーを実現することが可能である。
本発明において、本発明の動脈硬化診断用ポリペプチドマーカーの検出を行うには、該ポリペプチドによって誘導され、該ポリペプチドに特異的に結合する抗体を用いて行うことができる。該抗体としては、モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体を挙げることができる。該抗体の作製は、本発明のポリペプチドマーカーを抗原として、常法により作製することができる。本発明の抗体を用いて、被検試料における動脈硬化診断用マーカーポリペプチドの発現を検出するには、公知の抗体を用いた免疫学的測定法を用いて実施することができる。該免疫学的測定法としては、例えばウェスタンブロット法、ELISA法、放射線免疫検定法、蛍光抗体法を挙げることができる。また、組換え発現クローニングによる血清学的抗原同定法であるSEREX(Serological identification of antigens by recombinant cDNA expression cloning)法を用いることもできる。
本発明においては、本発明の動脈硬化診断用マーカー遺伝子検出用プローブ及び/又は本発明の動脈硬化診断用マーカーポリペプチド検出用抗体を用いて、被検試料における動脈硬化診断用マーカー遺伝子及び/又は動脈硬化診断用マーカーポリペプチドの発現を検出し、動脈硬化の病変を診断することができる。被検細胞における動脈硬化診断用マーカー遺伝子の検出に際しては、被検試料における遺伝子を増幅するために、定量的又は半定量的PCRを用いることができる。該PCRとしてはRT−PCR(逆転写PCR)又はリアルタイムPCR法を用いることができる。該PCRを行うに際しては、本発明の動脈硬化診断用マーカー遺伝子を増幅するためのセンスプライマー及びアンチセンスプライマーからなるプライマーを用いる。該プライマーの構築は、配列表の配列番号2及び配列表の配列番号3〜36に示される塩基配列に基づいて適宜行うことができる。
本発明において、動脈硬化の病変の検出及び診断を行うには、被検試料の細胞における遺伝子を、上記のセンスプライマー及びアンチセンスプライマーの少なくとも1対以上のプライマーを用いて増幅し、増幅した遺伝子を本発明の動脈硬化診断用マーカー遺伝子検出用プローブを用いて検出する。
本発明の抗体を用いて蛍光抗体法を用いて、被検試料細胞における動脈硬化診断用マーカーポリペプチドの発現を検出し、可視的に動脈硬化の病変の検出を行うことができる。蛍光抗体法により動脈硬化診断用ポリペプチドを発現している細胞を標識化するには、本発明の動脈硬化診断用ポリペプチドマーカーに特異的に結合する抗体を蛍光標識し、これを抗原を発現している試料細胞に結合させて、動脈硬化診断用ポリペプチドマーカーを発現する細胞を標識化する(直接蛍光抗体法)か、或いは、抗原を発現している細胞に、未標識の本発明の特異抗体を結合させた後に、標識化した二次抗体(抗免疫グロブリン抗体)を結合させて動脈硬化診断用ポリペプチドを標識化し(間接蛍光抗体法)、該標識化した動脈硬化診断用ポリペプチドを発現する細胞を検出し、診断を行う。
本発明の動脈硬化病変の検出及び診断に用いる動脈硬化診断用マーカー遺伝子検出用プローブ、該プローブを固定した動脈硬化診断用マーカー遺伝子検出用マイクロアレイ又はDNAチップ、及び本発明の動脈硬化診断用マーカーポリペプチド検出用の抗体は、それらを装備した動脈硬化病変の検出及び診断用キットとして製品化しておくことができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[実験手順−SEREX法、ウェスタン法、ELISA法]
(試料の調製)
(1)病院および研究協力施設を受診した頚動脈狭窄症患者を対象とし、外来受診者の中から性別・年齢(±5歳)を一致させた,正常被験者をコントロールとして選択した。外来受診時又は脳神経外科入院時に,1)研究目的や研究協力の任意性などを家族に説明しインフォームド・コンセントを得た上で,2)家族歴・既往歴・飲酒や喫煙難などのライフスタイル,作業態様に関する問診を行い,3)採血を行って血清と血球成分を分離凍結保存する。さらに,4)医師の診療録を基に,臨床的重症度,治療経過,血液検査所見などを記載する。解析対象の患者血液は血清分離後マイナス80度にて研究開始まで凍結保存する。抗体および診療録は暗号匿名化した後、使用する。
(2)血清によるスクリーニング対象はヒト臍帯静脈内皮(HUVEC)由来cDNAライブラリーを組み込んだ市販λZAP IIファージベクター(STRATAGENE)を用いる。
(SEREX法実験手順)
(3)SEREX法によるスクリーニングはSahinらの方法に準じて実施する。
1)上記(2)のファージベクターを大腸菌(XL1-Blue)に感染させ、15cmNZYagar培地上で培養する。
2)プラークが出現したのを確認後、IPTG(isopropyl thiogalactoside)処理したニトロセルロース膜を培地上にのせ膜にファージ由来タンパク質を発現、転写させる。
3)0.5%BSA/PBSで2000倍希釈した患者血清と膜と一夜インキュベートし発現タンパク質と血清中抗体を反応させる。
4)洗浄後2次抗体としてアルカリフォスファターゼ標識ヤギ抗ヒトIgG抗体を膜と反応させる。
5)発色試薬としてNBT、BCIPを使い血清IgG認識クローンを同定する。
6)陽性クローンは2、3次スクリーニング(10cm dish)を行い、偽陽性クローンを排除する。
7)選択されたファージをExAssist helper phage system(Stratagene, La Jolla, CA)によりpBlueScriptに変換する。
8)Rapid plasmid miniprep system(Marigen)を用いプラスミドを精製する。
9)塩基配列決定は外部委託もしくはDNA Sequencing kit Big Dye Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction (Applied Biosystems)を使用しABI PRISM 3700 DNA Analyzer (Applied Biosystems)により実施する。得られた塩基配列を公開されているデータベース上の塩基配列と照合し得られえたクローンの相同性検索を行う。この時点で読み枠の違ったクローンを除外し残ったものを抗原タンパク質候補としタンパク質精製の過程へと進める。
(ELISA法実験手順)
(4)2次スクリーニングとしてのELISA法の準備
1)抗原タンパク質候補のインサートを含むpBlueScriptをタンパク質発現、精製用ベクターpGEX−4T(Amersham bioscience)への組み換えを行う。得られた塩基配列情報よりpBlueScriptよりpGEXへの組み換えに適した制限酵素、pGEXプラスミド(4T1-3)を選択し制限酵素処理を行う。
2)ポリアクリルアミドゲル電気泳動後目的のバンドを精製キットGeneElute Minus EtBr Spin Columns(SIGMA)を用い切り出し,制限酵素処理されたインサートおよびpGEXを回収する。
3)Ligation kit ver.2(Takara)を用いインサートとpGEXをライゲーションしインサートを含むプラスミドを作製する。
4)クローンにより適当な制限酵素が存在しない場合にはPCR法によりインサートを作製する。あらかじめ制限酵素認識部位を持つプライマーを外注により作製し動脈瘤組織より抽出したRNAを鋳型に逆転写PCRを行い、cDNAを作製、さらにPCRを行い全長のインサートを得る。以下は同様に制限酵素、ライゲーションキットを用いたライゲーションを行う
5)真核細胞タンパク質発現用に改良された大腸菌コンピテントセルBL21(DE3) RIL codon plus(STRATAGENE)に得られたpGEXを形質転換する
6)アンピシリン入りLB培地で培養、IPTGでインサートDNA由来タンパク質の発現を誘導する。
7)大腸菌を遠心分離回収し超音波破砕、可溶画分と不溶画分に分離する
8)目的タンパク質が不溶画分に入る場合は尿素を用い可溶化を行う
9)得られた可溶タンパク質を、GSTrapFF(Amersham Bioscience)を用いGST融合タンパク質のみを精製する
10)カラムよりのタンパク質の抽出はトロンビン切断により行う。
(ウェスタン法実験手順)
(5)ウェスタン法による2次スクリーニング
1)上記で得られた形質転換されたBL21(DE3) RIL codon plusをLBアンピシリン2mlで1夜培養する。
2)LBアンピシリン20mlに移し変え1時間培養後IPTG終濃度1mMとなるように加えたものとコントロールをさらに3時間培養する。
3)培養液を遠心後、大腸菌を回収しサンプルバッファーにて溶解、ウェスタン法のサンプルとする。
4)12%ポリアクリルアミドゲル上でサンプルを電気泳動後、転写装置でニトロセルロース膜にタンパク質を転写する。
5)1%スキムミルクでblocking後、5000倍患者血清を1次抗体として加え、1夜インキュベートする。
6)TBSTで洗浄後、1万倍希釈HRP標識ヤギ抗ヒトIgG抗体を加え20分間反応させる
7)TBSTで洗浄後、発色試薬Immunostar (WAKO)を使い発色させる。
8)フィルムに感光させる。
9)コントロールに無くIPTG誘導に存在するバンドを陽性バンドとする。
(ELISA法実験手順)
(6)ELISA法による2次スクリーニング
1)SEREX法にて得られた精製タンパク質をELISA法の固相とする。96穴ELISAプレートに50μg/mlの濃度の精製タンパク質を入れ一晩4℃で保存、固相化させる。
2)前述のタンパク質精製によりクローンあたり5mgの精製タンパク質の採取を目標とする。
3)PBS洗浄、1%スキムミルクでブロッキング後患者血清、および対照血清を2000倍希釈し固相化したタンパク質と反応させる。
4)PBS洗浄後HRP標識ヤギ抗ヒトIgG抗体を加える
5)基質を加え発色させプレートリーダーにてOD490nmの吸収を測定する
6)各タンパク質、血清とも3回の実験を行い、平均を血清抗体値とする。
[ウエスタンブロット法によるペプチドマーカーの検出]
病院、及び協力施設に入院した動脈硬化性病変罹患患者の血清を本人、または家族の了解を得てスクリーニングに用いた。得られたcDNAクローンはプラスミドpBlueScriptIIに組み込みシークエンス。その後プラスミドpGEXに組み替え大腸菌に導入し、IPTGを加えてタンパクを大量発現させタンパク質抽出液を調製した。それを用いて多数の患者血清との反応をウエスタン法により調べた。
ウエスタン法による解析には、λZAPIIをベクターとするヒト臍帯静脈内皮細胞由来cDNAライブラリーを使用した。組み込まれたcDNAをIPTG処理により発現させ、動脈硬化病変罹患患者に存在する抗体と反応するものを単離した。単離したcDNAクローンについてさらにpGEXプラスミドに組み替えタンパク質の大量発現を行った後、動脈硬化病変罹患患者の反応をウェスタン法により解析し、陽性反応を示すクローンを選択した。ウェスタン ブロット法により検出したクローンのブロッティングの写真を図1に示す。
[SEREX法によるペプチドマーカー遺伝子の確認]
検出したクローンの遺伝子の配列決定をSEREX法を用いて行った。得られたDNA配列を、公開されている遺伝子データーベース上の塩基配列と照合した結果、得られたクローンの遺伝子は、細胞外マトリクス分解酵素のひとつであるスロンボスポンディン タイプ1のモチーフ7を有するディスインテグリン−様及びメタロプロテアーゼ(a disintegrin-like and metalloprotease(reprolysin type) with thrombospondin type 1 motif,7):ADAMTS7のポリペプチドのDNA配列と一致した。
[実験手順−ELISA法による抗体価の測定]
上記実施例1の実験手順を用いて、検出した8つのクローンの遺伝子について、ELISA法による抗体価の測定を行い、動脈硬化患者における遺伝子の発現を確認した。その測定値を以下に示す:[クローンS8A(配列表の配列番号3):ELISA法による抗体価測定−動脈硬化患者:0.84±0.29;健常対象:0.71±0.13 (p<0.05)]、[クローンS1A1(配列表の配列番号4):ELISA法による抗体価測定−動脈硬化患者:2.56±1.93;健常対象:1.63±1.18 (p<0.05)]、[クローンN4J3(配列表の配列番号5):ELISA法による抗体価測定−動脈硬化患者:0.83±0.69;健常対象:0.29±0.15 (p<0.05)]、[クローンN11D1(配列表の配列番号6):ELISA法による抗体価測定−動脈硬化患者:23.9±22.0;健常対象:9.96±15.6 (p<0.05)]、[クローンS3T3(配列表の配列番号7):ELISA法による抗体価測定−動脈硬化患者:66.2±58.3;健常対象:37.2±22.5(p<0.05)]、[クローンS3M1(配列表の配列番号8):ELISA法による抗体価測定−動脈硬化患者:73.9±101.9;健常対象:34.8±24.2 (p<0.05)]、[クローンS104(配列表の配列番号9):ELISA法による抗体価測定−動脈硬化患者:1.88±1.04;健常対象:1.39±0.77 (p<0.05)]、「クローン47B2(配列表の配列番号10):ELISA法による抗体価測定−動脈硬化患者:9.58±8.95 健常対象:2.63±13.4 (p<0.05)]。
[実験手順−SEREX法による遺伝子発現の確認]
上記実施例1の実験手順を用いて、検出した9つのクローンの遺伝子について、SEREX法により、動脈硬化患者における遺伝子の発現を確認した。その検出結果(SEREX法による陽性プラーク)を以下の図2に示す:[クローンS8K2(配列表の配列番号11):図2−a]、[クローンS25Q2(配列表の配列番号12):図2−b]、[クローンS1A2(配列表の配列番号13):図2−c]、[クローンS1B1(配列表の配列番号14):図2−d]、[クローンS1I2(配列表の配列番号15):図2−e]、[クローンS1L2(配列表の配列番号16):図2−f]、[クローンS1T(配列表の配列番号17):図2−g]、[クローンS3B(配列表の配列番号18):図2−h]、[クローンS3C2(配列表の配列番号19):図2−i]。
[実験手順−SEREX法による遺伝子発現の確認]
上記実施例1の実験手順を用いて、検出した8つのクローンの遺伝子について、SEREX法により、動脈硬化患者における遺伝子の発現を確認した。その検出結果(SEREX法による陽性プラーク)を以下の図3に示す:[クローンS3Q4(配列表の配列番号20):図3−a]、[クローンS8N(配列表の配列番号21):図3−b]、[クローンS11F(配列表の配列番号22):図3−c]、[クローンS11H(配列表の配列番号23):図3−d]、[クローンS11N3(配列表の配列番号24):図3−e]、[クローンS13C(配列表の配列番号25):図3−f]、[クローンS13H2(配列表の配列番号26):図3−g]、[クローンS25J2(配列表の配列番号27):図3−h]。
[実験手順−SEREX法による遺伝子発現の確認]
上記実施例1の実験手順を用いて、検出した9つのクローンの遺伝子について、SEREX法により、動脈硬化患者における遺伝子の発現を確認した。その検出結果(SEREX法による陽性プラーク)を以下の図4に示す:[クローンS25P1(配列表の配列番号28):図4−a]、[クローンS25S2(配列表の配列番号29):図4−b]、[クローン723J(配列表の配列番号30):図4−c]、[クローン1341F1(配列表の配列番号31):図4−d]、[クローンN47K(配列表の配列番号32):図4−e]、[クローンN47M(配列表の配列番号33):図4−f]、[クローンN47O2(配列表の配列番号34):図4−g]、[クローンN47T1(配列表の配列番号35):図4−h]、[クローンS1J3(配列表の配列番号36):図4−i]。
本発明の実施例において、検出した動脈硬化診断用のポリペプチドを用いたウエスタン ブロット法により血中抗体を検出したメンブレンの写真である。 本発明の実施例において、本発明において検出した9つのクローンの遺伝子産物について、SEREX法により、動脈硬化患者における血中抗体の存在を確認した結果(SEREX法による陽性プラーク)を示す図である。a〜iは、それぞれクローンS8K2、クローンS25Q2、クローンS1A2、クローンS1B1、クローンS1I2、クローンS1L2、クローンS1T、クローンS3B、及びクローンS3C2の遺伝子のSEREX法による陽性プラークの検出結果を示す写真である。 本発明の実施例において、本発明において検出した8つのクローンの遺伝子産物について、SEREX法により、動脈硬化患者における血中抗体の存在を確認した結果(SEREX法による陽性プラーク)を示す図である。a〜hは、それぞれクローンS3Q4、クローンS8N、クローンS11F、クローンS11H、クローンS11N3、クローンS13C、クローンS13H2、及びクローンS25J2の遺伝子のSEREX法による陽性プラークの検出結果を示す写真である。 本発明の実施例において、本発明において検出した8つのクローンの遺伝子産物について、SEREX法により、動脈硬化患者における血中抗体の存在を確認した結果(SEREX法による陽性プラーク)を示す図である。a〜iは、それぞれクローンS25P1、クローンS25S2、クローン723J、クローン1341F1、クローンN47K、クローンN47M、クローンN47O2、クローンN47T1、及びクローンS1J3の遺伝子のSEREX法による陽性プラークの検出結果を示す写真である。

Claims (16)

  1. 被検試料における、クローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、及びクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる1又は2以上の遺伝子の発現をイン ビトロで検出することを特徴とする動脈硬化病変の検出方法。
  2. 被検試料における、クローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子の発現の検出を、該遺伝子がコードするポリペプチド、又は該ポリペプチドのアミノ酸配列を含むポリペプチドからなる動脈硬化診断用ポリペプチドマーカーの検出によって行なわれることを特徴とする請求項1記載の動脈硬化病変の検出方法。
  3. 被検試料における、クローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子の発現の検出が、該遺伝子の塩基配列、又は該遺伝子の塩基配列を含む塩基配列からなる動脈硬化診断用遺伝子マーカーの検出によって行なわれることを特徴とする請求項1記載の動脈硬化病変の検出方法。
  4. 被検試料における、クローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子がコードするポリペプチドの発現のイン ビトロでの検出を、該ポリペプチドにより誘導され、該ポリペプチドに特異的に結合する抗体を用いて行うことを特徴とする請求項1又は2記載の動脈硬化病変の検出方法。
  5. 抗体が、モノクローナル抗体であることを特徴とする請求項4記載の動脈硬化病変の検出方法。
  6. 抗体を用いたクローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子がコードするポリペプチドの発現のイン ビトロでの検出を、被験体血中における抗体の発現を検出することによって行うことを特徴とする請求項4又は5記載の動脈硬化病変の検出方法。
  7. 抗体を用いる動脈硬化診断用マーカーポリペプチドの発現の検出を、ウェスタンブロット法、ELISA法、プロテインアレイ法、放射線免疫検定法、蛍光抗体法、又はSEREX法を用いて行うことを特徴とする請求項4又は5記載の動脈硬化病変の検出方法。
  8. 被検試料における、クローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子の発現のイン ビトロでの検出を、TOF−MASS法又はプロテインチップ法を用いて行うことを特徴とする請求項1又は2記載の動脈硬化病変の検出方法。
  9. クローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子の塩基配列、又は該遺伝子の塩基配列を含む塩基配列からなる動脈硬化診断用遺伝子マーカーの検出による、被検試料におけるクローンS8A(配列表の配列番号3)、クローンS1A1(配列表の配列番号4)、クローンN4J3(配列表の配列番号5)、クローンN11D1(配列表の配列番号6)、クローンS3T3(配列表の配列番号7)、クローンS3M1(配列表の配列番号8)、クローンS104(配列表の配列番号9)、又はクローン47B2(配列表の配列番号10)からなる遺伝子がコードするポリペプチドの発現の検出を、該遺伝子の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA配列を有する動脈硬化マーカー遺伝子検出用プローブを用いて行うことを特徴とする請求項3記載の動脈硬化病変の検出方法。
  10. 請求項9記載の遺伝子の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA配列を有する動脈硬化マーカー遺伝子検出用プローブが、該塩基配列のアンチセンス鎖からなる動脈硬化マーカー遺伝子検出用プローブであることを特徴とする請求項9記載の動脈硬化病変の検出方法。
  11. 動脈硬化マーカー遺伝子検出用プローブを用いる動脈硬化病変の検出を、請求項9又は10記載の動脈硬化マーカー遺伝子検出用プローブであるDNAの少なくとも1つ以上を固定化させた、動脈硬化マーカー遺伝子検出用マイクロアレイ又はDNAチップを用いて行うことを特徴とする請求項9又は10記載の動脈硬化病変の検出方法。
  12. 動脈硬化マーカー遺伝子の発現の検出を、ノーザンブロッティング法を用いて行うことを特徴とする請求項9記載の動脈硬化病変の検出方法。
  13. 動脈硬化マーカー遺伝子の発現の検出が、定量的又は半定量的PCRの使用を含んでいることを特徴とする請求項9〜12のいずれか記載の動脈硬化病変の検出方法。
  14. 定量的又は半定量的PCRの使用が、RT−PCR法、又はリアルタイムPCR法であることを特徴とする請求項13記載の動脈硬化病変の検出方法。
  15. 請求項9又は10記載の動脈硬化マーカー遺伝子検出用プローブ、該プローブを固定した請求項11記載の動脈硬化マーカー遺伝子検出用マイクロアレイ又はDNAチップ、及び請求項4又は5記載の抗体の少なくとも一つ以上を装備してなる動脈硬化病変の検出用キット。
  16. 請求項2記載の動脈硬化診断用ポリペプチドマーカーの少なくとも一つ以上を搭載した動脈硬化マーカー抗体検出用診断キット。
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