JP4274301B2 - 変性核酸の高分解能ゲル電気泳動のためのサンプル緩衝液および方法 - Google Patents

変性核酸の高分解能ゲル電気泳動のためのサンプル緩衝液および方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、ゲル電気泳動のためのサンプル緩衝液および方法に関する。より詳細には、本発明は、変性核酸の高分解能電気泳動分離を改良する、サンプル緩衝液および方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
ゲル電気泳動は、通常、デオキシリボ核酸(「DNA」)、リボ核酸(「RNA」)およびタンパク質のような生物学的分子を分子サイズによって分離するために使用される。ゲル電気泳動を実施するために、ポリマーゲル(例えば、ポリアクリルアミド)は、ガラス管中、または空間をあけたガラスもしくはプラスチックプレートとの間に形成される。次いで、この管またはプレートは、ゲルの頂部および底部で、アノードおよびカソードエレメントに沿って、チャンバに配置される。ゲルの頂部に形成されるサンプルウェルは、まず、泳動緩衝溶液で満たされ、次いで追跡色素を含み得るサンプル緩衝液中に調製された分子サンプルで満たされる。伝導性イオンを含む電気泳動用泳動緩衝溶液は、チャンバに添加されて、ゲルと、ウェル中のサンプルと、アノードおよびカソードエレメントとの間の電気的接触を生成する。次いで、電圧は、ゲルを横切って印加(apply)され、サンプル分子および任意の追跡色素を、ゲルの底部に向かう移動を生じさせ、そしてバンドに分離され、このバンドの移動距離は分子サイズに依存する。
【0003】
ゲルを通過する高分子の移動速度は、一般的に5つの原則要因に依存する:(1)ゲル孔隙率;(2)印加される電場強度;(3)電気泳動温度;(4)高分子電荷密度;ならびに(5)高分子のサイズおよび形状。再現可能な高分解能電気泳動のために、これらの5つの要因は、一般的に、ゲル間で、またはサンプル間で正確に制御されなければならない。
【0004】
最初の4つの要因は、一般的に、核酸を分離するための重要な問題を引き起こさない。製造された形成済みの電気泳動ゲルは、高度に均一のゲル間間隙率を維持するために使用され得、そして多数のゲル型が、異なる高分子を分離するために利用可能である。更に、近年の電気泳動機器は、分離の間の温度および電圧を正確に制御する。さらに、DNAおよびRNAの電荷密度は、陰イオン性リン酸骨格の繰り返し構造のために、非常に均一である。この電荷の均一性は、分子長または塩基数との移動度の正確な逆相関関係を導き、核酸が1つの塩基単位によって変化して、電気泳動によって分解されることを可能にする。
【0005】
DNA塩基配列決定は、変性ゲル電気泳動分離の最も有用な実施態様の1つである。DNA塩基配列決定において、DNA配列決定する産物は変性され、そして得られる一本鎖DNAサンプルが、電気泳動ゲルに適用される。DNAおよびRNAのネイティブ構造形態は、核酸の2つの鎖の相補配列の間、または一本鎖の相補領域の間の水素結合相互作用から生じる。これらの相互作用は、電気泳動の前および間に完全に破壊されて、二次構造を取り除かれねばならず、その結果、サイズと移動度との正確な相関関係が維持される。
【0006】
熱および有機溶媒(例えば、ホルムアミドおよび/または尿素)は、水溶液中で使用されて、水素結合を破壊し得、変性DNAおよびRNAを生じる。従って、変性DNAの分離は、代表的には、トリス(ヒドロキシメチル)アミノ−メタン、ホウ酸、エチレンジアミン四酢酸(「TBE」)ゲルおよび泳動緩衝液(pH8.3〜9.0)を含む6%ポリアクリルアミドゲル中で、変性剤として作用する6〜8M尿素および/または2〜12Mホルムアミドとともに実施される。さらに、DNAの分離は、代表的には、高い操作温度(代表的には、45〜55℃)で行われ、完全に変性したDNAを維持する。
【0007】
DNAの分離は、頻繁に、25〜50cmの長さおよび約0.4mmの厚さの2つのガラスシート間の鋳物のゲルで行われる。このゲルは、垂直に配置され、そしてサンプル分子(サンプル緩衝液濃縮物での配列決定反応の後で混合される)は、ゲルの頂部付近の小サンプルウェルにアプライされる。これらのサンプルウェルは、ゲル中で予め形成され得るか、またはJoseph Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual 13.45−13.46(第2版、1989)によって記載されるような「サメの歯の櫛(sharks toothed comb)」の使用によって予め形成される。
【0008】
サンプル適用領域は、代表的には、ゲル泳動緩衝液で満たされる。サンプル分子(これは、泳動緩衝液よりも高密度である)は、泳動緩衝液の下および暴露されるゲル表面の頂部に、注意深く重層される。明確に良好に規定されたバンドを達成するために、サンプルの垂直深度は、最小化されるべきである。DNAは、ゲル中での移動より、ローディング緩衝液中の遊離溶液中でより早く移動するので、DNAは濃縮され、従って、ゲルに浸透する前にゲル表面で、明確になる。それにもかかわらず、サンプルウェル中のサンプルの上向きの分散および/または拡散は、この明確にする効果の効率を減少し、そして所定のゲル上で明確に分解され得る塩基の数を制限する。
【0009】
分解能を増加するために、電気泳動は、0.4mmより薄いゲルを使用して行われ得、この厚さは、電気泳動移動の間、より少ないバンドの分散を作製する。最近、Novel Experimental Technology,Inc.(「NOVEX」)は、DNA塩基配列決定のために、QuickPointTMプレキャストミニゲル(10cm幅、12.5cm長、および0.25mmの厚さ)を開発した。QuickPointTMは、6%ポリアクリルアミド、7M尿素、および中性のpHの緩衝液で調製され、この緩衝液は、安定な電気泳動および保存状態を提供する。QuickPointTMゲルは、非常に高い分解能力有し、そして100ボルト/cmよりも大きな電圧勾配で操作され得、60から100を超えるDNA塩基を11cmのゲル内で10分未満で分解することを可能にする。
【0010】
このような薄いゲルの強力な分離効率を実現するために、サンプルバンドは、電気泳動の実行の開始から、非常に明確でなければならない。しかし、ゲルは非常に薄いので、ゲル上にサンプル分子を注意深く重層し、そしてロードの間の分散を最小化することはより困難である。また、サンプル分子は、迅速にロードされなければならない。なぜなら、最終サンプルがロードされる前および電気泳動が開始される前に、最初のわずかなサンプルは、緩衝液およびゲルに分散し始めるからである。従って、本発明の目的は、変性核酸サンプルを変性電気泳動ゲル中のサンプルウェルにアプライして、サンプル分解能およびスループットを最大化するための方法を提供することである。
【0011】
一旦、電気泳動が開始し、そして分子がバンドに分離されると、このバンドは広がり得、そして上向きに曲がり始め得、さらに微細な分解能の分離を損なう。バンドの明確さおよび平坦さは、とりわけ、再生、および拡散に影響される。さらに、サンプル中の任意の遊離イオンは、サンプル領域のコンダクタンスを増加し、サンプル領域を横切る低電圧ドロップを引き起こし、これは、分離時間を増加し、さらに平坦さおよび明確さを損なう。
【0012】
先行技術の電気泳動システムは、サンプル緩衝液を使用して、サンプル密度を増加し、そしてバンドの明確さおよび平坦さを増強する。高密度のサンプルは、迅速にサンプルウェルに据えられ、そしてサンプルロードの速度を増し、結果として分解能を改善する。理想的には、電気泳動サンプル緩衝液は、いくつかの重要な機能を提供する:
1.電気泳動の間のサンプルゾーンのpHの制御;
2.電気泳動の間のイオンおよびサンプル分子の移動の制御;
3.サンプルの密度および/または粘度を増加して、サンプルをサンプルウェルにロードすることを補助する;
4.追跡色素を提供して、電気泳動の進行のモニタリングを補助する;
5.変性剤を提供して、高分子をその一次構造に破壊する;および
6.種々の化学還元剤および/またはキレート剤を提供して、サンプルの化学物性を制御する。
【0013】
6つの全ての機能を提供する先行技術のサンプル緩衝液は、U.K.Laemmli,227 Nature 680−86(1970)によって、およびNOVEX,NOVEX Catalogue 59−73(1996)によって開発された、非連続の還元性ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(「SDS−PAGE」)で、一般的に使用される。特に、これらの先行技術のサンプル緩衝液は、サンプル分子を、非常に明確な開始ゾーン内に濃縮する。このプロセス(「スタッキング」と呼ばれる)は、ゲル、サンプル緩衝液および泳動緩衝液からなる緩衝液システムに含まれる一般的な緩衝化イオンによって制御される。一般的な緩衝化イオンは、代表的には、アミンまたは置換アミンであり、例えば、トリス(ヒドロキシメチル)アミノ−メタン(「Tris」)またはビス−(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン(「Bis−Tris」)であり、それぞれ、最大pH制御のための緩衝液システムの所望のpHに近いpKaを有する。
【0014】
スタッキングは、TrisまたはBis−Trisを緩衝液システムの所望のpHに滴定するために使用される陰イオンが、サンプル分子より早く移動する場合、および泳動緩衝液中の陰イオンが、サンプル分子より遅い場合に生じる。この条件下で、サンプル分子は濃縮されるか、または堆積され、そしてスタッキング効果の程度は、ゲルおよび/またはサンプル緩衝液中の先導(leading)陰イオンの濃度に比例する。スタッキングは、分離の続く明確さを増強し、そして高分解能電気泳動に重要である。
【0015】
しかし、変性核酸電気泳動のための先行技術のサンプル緩衝液は、このスタッキング効果を利用するように設計されていない。この主要な理由は、核酸電気泳動のために使用される緩衝液システムが、一般的に連続しており、ゲル中の同じ緩衝化アミンおよび滴定化陰イオン、泳動緩衝液、ならびに必要に応じてサンプル緩衝液を有することである。例えば、NOVEXのTBE−Ureaサンプル緩衝液は、以下を含む:(1)TBE緩衝液;(2)尿素(変性剤として作用する);(3)エチレンジアミン四酢酸(「ETDA」)(サンプル中で二価陽イオンに結合するキレート剤として作用する);および(4)FicollTM(400型)(高度に分枝した400kDaのポリサッカリドであり、サンプルの密度および粘度を増加し、そして分子の拡散を遅延させる)。
【0016】
さらに、変性核酸ポリアクリルアミドゲル電気泳動のための先行技術のサンプル緩衝液は、イオンキレート化を増強するために開発されてきたが、スタッキングを改良する必要はなかった。例えば、SequenaseTM Version 2.0 DNA Sequencing Kit(United States Biochemical/Amersham Life Science)は、最も一般的な先行技術のサンプル緩衝液(または停止溶液)、およびDNAを変性するための方法を使用する。これらの緩衝液は、以下を含む:(1)95%ホルムアミド;(2)20mM EDTA(水酸化ナトリウムでpH8.0に滴定された);ならびに(3)0.05%ブロモフェノールブルーおよび0.05%キシレンシアノールFF。酵素活性およびネイティブDNA構造を配列決定するために必要なので、ホルムアミドは、変性剤として作用し、そしてEDTAは、マグネシウムイオンを結合するイオンキレート剤として作用する。
【0017】
DNAサンプルを変性するためのSequenaseTM法は、3.5容量のサンプル分子を4容量のサンプル緩衝液/停止溶液と組み合わせ、サンプルウェル中に10.7mM EDTAおよび51%ホルムアミドを生じる。SequenaseTM法の一般的な改変は、6容量のサンプル分子を4容量のサンプル緩衝液/停止溶液と組み合わせ、サンプルウェル中に8mM EDTAおよび38%ホルムアミドを生じる。
【0018】
さらに、Taborら、米国特許第4,795,699号(「Tabor」)は、DNA配列決定分析を記載し、ここで、90%(容量/容量)ホルムアミド、10mM EDTA、および0.10%(重量/容量)キシレンシアノールを含むサンプル緩衝液は、ゲル電気泳動の前に、各配列決定反応サンプルに添加される。配列決定分析のための変性DNAサンプルを調製するために、Toborの方法は、3容量のDNA配列決定反応サンプルを6容量のサンプル緩衝液と組み合わせ、配列決定ゲルのサンプルウェル中に6.6mMの濃度のEDTAおよび60%の濃度のホルムアミドを生じる。
【0019】
NOVEX TBE−尿素サンプル緩衝液は、ほとんどスタッキング機能を提供し、そして標準的な変性核酸分析のための合理的なウェルとして作用するが、DNA配列決定に使用される場合、最大変性能力を提供しない。さらに、TBE緩衝液は、比較的高いpH(8.3)を有し、これは、尿素アミド基を加水分解し、それにより、非常に伝導性のイオン、pHにおける変化、および非均一の結果を生じる変性強度における還元を作製する。さらに、全ての先行技術のサンプル緩衝液は、8から9の範囲のpHを有するので、尿素およびホルムアミドの加水分解は、全ての先行技術のサンプル緩衝液についての問題である。
【0020】
さらに、EDTAを含む先行技術のサンプル緩衝液は、水酸化ナトリウムを添加することによって滴定される。しかし、水酸化ナトリウムは、遊離ナトリウムイオンを生成し、これは、サンプルの伝導性を増加し、分離を遅らせ、熱生成を増加し、そしてサンプル分子の対流混合および拡散を増強する。それゆえ、高濃度のEDTAを含むが低いサンプル伝導性を有する中性pHサンプル緩衝液を産生することもまた所望される。
【0021】
さらに、SequenaseTMおよびTaborのサンプル緩衝液は、イオンのキレート化を増強するが、サンプル溶液の密度は十分に増加しない。さらに、両方の緩衝液は、伝導性を増加し、それゆえ、分離時間を増加する。それゆえ、イオンのキレート化を増強し、サンプル溶液の密度を増加し、そしてサンプル溶液の伝導性を減少するサンプル緩衝液を提供することが所望される。
【0022】
さらに、先行技術のサンプル緩衝液は、いくらかのスタッキングおよびイオンのキレート化を達成するが、このようなシステムは、この目的に最適化されていない。それゆえ、サンプル分子を完全に変性し、イオンのキレート化およびスタッキングを増強し、そして拡散を阻害することによって、電気泳動の分解能を増強するサンプル緩衝液を産生することもまた所望される。
【0023】
(発明の要旨)
本発明の目的は、変性核酸サンプルを変性電気泳動ゲル中のサンプルウェルにアプライして、サンプルの分解能およびスループットを最大化するための方法を提供することである。
【0024】
本発明の別の目的は、高濃度のEDTAを含むが低いサンプル伝導性を有する、中性pHサンプル緩衝液を提供することである。
【0025】
本発明のさらなる目的は、イオンのキレート化を増強し、サンプル溶液の密度を増加し、そしてサンプル溶液の伝導性を減少するサンプル緩衝液を提供することである。
【0026】
本発明のさらなる目的は、サンプル分子を完全に変性し、イオンのキレート化およびスタッキングを増強し、そして拡散を阻害することによって、電気泳動の分解能を増強するサンプル緩衝液を生成することである。
【0027】
本発明に従って、本出願人らは、変性を最大化し、イオンのキレート化およびスタッキングを増強し、そして拡散を減少する、サンプル緩衝液および方法を記載する。さらに、本出願人らは、サンプル分解能およびスループットを最大化するゲル電気泳動法を記載する。
【0028】
本発明の上記および他の目的ならびに利点は、以下の詳細な説明の考慮に基づいて明らかである。
【0029】
(発明の詳細な説明)
本出願人は、高分解能電気泳動分離を促進するサンプル緩衝液および方法を記載する。これらのサンプル緩衝液および方法を使用して調製されたサンプルは、増強されたバンドの明確さおよび平坦さを示す。
【0030】
本発明に従うサンプル緩衝液は、以下を含む:(1)尿素、(2)ホルムアミド、および(3)ポリサッカリド。ホルムアミドおよび尿素は、DNAサンプルを変性し、そして反応混合物中の酵素活性を不活化する。さらに、ホルムアミドおよび尿素はサンプルの密度を増加し、これはサンプル中の分子のサンプルウェル中への迅速な沈没を生じ、それゆえスタッキングを増強する。
【0031】
本明細書中で使用される場合、ポリサッカリドは、2つ以上のサッカリドを意味し、そしてジサッカリド、直鎖状ポリサッカリド、および分枝状ポリサッカリドを含むがこれらに限定されない。本発明のサンプル緩衝液の好ましい実施態様としてはFicollTMが挙げられ、これは分枝状ポリサッカリドであり、密度を増加し、そして粘度をわずかに増加し、そしてDNAおよびRNAのサンプルウェルの壁への拡散を最小化する。FicollTMはまた、相補的DNAおよびRNAの再アニーリングの速度を減少し、それにより相同な構造形態を生成し、そしてバンドの明確さおよび平坦さを改善する。当業者は、本発明の緩衝液に有用な他のポリサッカリドは、スクロースのようなジサッカリドおよびデキストランのような直鎖状ポリサッカリドを含むがこれらに限定されないことを理解する。
【0032】
本発明のサンプル緩衝液の別の実施態様としてはさらに、一級有機アミンまたは置換有機アミンおよび酸(例えば、双性イオン酸、無機酸、または有機酸)が挙げられる。本発明の好ましいサンプル緩衝液としては、約6.5〜9.5のpKを有する一級有機アミンまたは置換有機アミン(二価陽イオンキレート剤で滴定された)が挙げられる。好ましくは、一級有機アミンまたは置換有機アミンは、TrisまたはBis−Trisである。当業者は、本発明の緩衝液に有用である他の一級有機アミンまたは置換有機アミンは、N−(2−ヒドロキシ−エチル)モルフォリン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミンを含むがこれらに限定されないことを認識する。
【0033】
好ましくは、酸は、二価陽イオンキレート剤であるEDTAである。EDTAは、マグネシウムイオン(SequenaseTMおよび他のポリメラーゼに必要である)を除去するイオンキレート剤として、ならびにゲル電気泳動の間にDNAおよびRNAバンドの初期の一過性のスタッキング効果を提供する先導イオンとしての両方で役立つ。当業者は、他の酸が本発明の緩衝液に有用であることを認識する。このような酸としては以下が挙げられるがこれらに限定されない:(1)ギ酸、酢酸、およびプロピオン酸のような有機酸;(2)塩酸、リン酸、および硫酸のような無機酸;ならびに(3)(2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸)(「MES」)、アスパラギン酸、およびグルタミン酸のような双性イオン酸。
【0034】
本発明のサンプル緩衝液のさらに別の実施態様としてはまた、1つ以上の追跡色素が挙げられる。追跡色素は、電気泳動の進行をモニターするため、および特定の塩基長の核酸の位置を示すために使用され得る。例えば、NOVEX 6% QuickPointTMゲルでは、ブロモフェノールブルーのバンド色素が、変性DNAの26塩基長とともに移動する。同様に、アシッドレッド4色素は、変性DNAの60塩基長とともに同時移動し、そしてキシレンシアノールFFは、変性DNAの110塩基長とともに同時移動する。しかし、自動化DNA配列決定のようないくつかの応用のために、追跡色素が使用されるべきではない。なぜなら、この色素は、蛍光色素分子で標識された電気泳動で分離されたDNA分子の分光学的検出を妨害するからである。
【0035】
本発明のサンプル緩衝液の実施態様において、約6.5〜約9.0(好ましくは、約6.5〜約7.0)のpKaを有する一級有機アミンまたは置換有機アミンを含むサンプル緩衝溶液はEDTAで滴定され、その結果、このサンプル緩衝液のpHは、約pH6.5と約pH9.0との間、好ましくは約pH6.5〜約7.5、および最も好ましくはpH6.5〜pH7.0である。
【0036】
尿素の濃度は、約6M(36%重量/容量)〜約8M(48%重量/容量)、好ましくは7M(42%重量/容量)であり得る。ホルムアミドの濃度は、約30%〜約45%(容量/容量)、好ましくは約40%であり得る。約6%〜約18%の濃度で約300kDa〜約500kDaの分枝状ポリサッカリド、および最も好ましくは、約300kDa〜約500kDaの分枝状ポリスクロース(FicollTM、400型)は高密度であり(約1.4〜1.6g/mL)、そして水および極性有機溶媒(例えば、ホルムアミド)に非常に可溶性であり、そして粘度を増加させ得る。
【0037】
本発明のサンプル緩衝液の好ましい実施態様は以下を含む:7M尿素、20〜45%(容量/容量)ホルムアミド、6〜18%(重量/容量)FicollTM(400型)、21〜50mM EDTA(遊離酸)、100mM〜200mM Bis−Tris、ならびに0.025%(重量/容量)キシレンシアノールFF、0.025%(重量/容量)ブロモフェノールブルーおよび0.025%(重量/容量)アシッドレッド4を含む追跡色素。当業者は、3つ全ての色素がともに使用される必要はなく、他の追跡色素がサンプル緩衝液において有用であり得ることを認識する。
【0038】
本発明のサンプル緩衝液の最も好ましい実施態様は、7M尿素、40%(容量/容量)ホルムアミド、12%(重量/容量)FicollTM(400型)、30mM EDTA(遊離酸)、100mM Bis−Tris、ならびに0.025%(重量/容量)キシレンシアノールFF、0.025%(重量/容量)アシッドレッド4および0.025%(重量/容量)ブロモフェノールブルーを含む追跡色素を含み、1.18g/ml(20℃)の密度および7.0のpHを有する溶液を形成する。
【0039】
変性核酸サンプルを、変性電気泳動ゲル中のサンプルウェルにアプライするための好ましい方法において、サンプル溶液はまず、3容量の核酸サンプルを、7容量の本発明のサンプル緩衝液と合わせることによって調製される。次に、このサンプル溶液は、75℃にて2分間加熱され、そして氷水浴中に2分間置かれる。最後に、約0.2μL〜約3μLが、各サンプルウェルの頂部内にピペッティングされる。約0.25mmのゲルの厚さについては、約0.4μlのサンプル溶液が、各サンプルウェルの頂部内にピペッティングされる。
【0040】
特に好ましい方法において、サンプル溶液はまず、3容量の核酸サンプルを、上記の最も好ましいサンプル緩衝液の7容量と合わせることによって調製される。得られるサンプル溶液は、21mM EDTA、4.9M尿素、28%ホルムアミド、8.4% FicollTMを含み、そして1.13g/mlの密度(20℃での純粋なホルムアミドと同様)および約5cPの相対粘度(20℃)を有する。このサンプル溶液は加熱され、次いで上記のように冷却され、次いで約0.2μL〜約3μLが各サンプルウェルの頂部内にピペッティングされる。約0.25mmのゲルの厚さについては、約0.4μLのサンプル溶液が、各サンプルウェルの頂部内にピペッティングされる。記載される方法は、非常に迅速かつ容易であり、そして明確なバンド、全てのロードされたサンプルの長い配列決定の読み取り長、および結果的に高いサンプルスループットを生じる。
【0041】
これらおよび他の実施態様は、以下の例示的実施例および比較実施例を参照することによって理解され得る。
【0042】
(実施例)
Bis−Trisを、Research Organics(Cleveland,OH)から購入した。EDTA、ホルムアミド、FicollTM(400型)およびブロモフェノールブルーを、Sigma(St.Louis,MO)から購入した。尿素を、Amresco(Solon,OH)から購入した。アシッドレッド4を、Aldrich Chemical Co.(Milwaukee,WI)から購入した。キシレンシアノールFFを、Serva(Heidelberg,Germany)から購入した。他の全ての化学物質は、標準的な供給源からの、「超純粋」または「電気泳動グレード」の試薬であった。DNA配列決定ゲルQuickPointTMおよび泳動緩衝液は、NOVEX(San Diego,CA)からであった。ゲルは、6%ポリアクリルアミドゲルであり、中性pH緩衝液中に7M尿素を含んでいた。このゲルを、10cm幅、12.5cm長の寸法で、0.25mmのスペーサーを有する、ミニゲル形式で製造する。ピペットチップ(10μL、平坦かつ円形の設計)を、Rainin(Woburn,MA)から購入した。
【0043】
DNA配列決定サンプルを、Amersham Life Science(Cleveland,OH)からの、SequenaseTM Version 2.0 DNA Sequencing Kitを使用して調製した。M13mp18一本鎖DNAを、テンプレートとして反応に使用した。この配列決定サンプルを、New England Nuclear(Boston,MA)から購入したdATP、αS、35Sで標識した。Kodak(Rochester,NY)から購入したBioMax MRフィルムを、標識したDNAバンドのオートラジオグラフィーによる可視化のために使用した。この配列決定反応を、キットからのSequenaseTM停止溶液/サンプル緩衝液、または本発明者らのサンプル緩衝液発明品の種々の実施例のいずれかを添加することによって停止した。全てのサンプルを75℃にて2分間加熱し、そして氷水浴中で2分間0℃にて冷却し、その後、標準的な「下張り(underlay)」ピペッティング法または本発明に従う方法によって、配列決定ゲルのウェルにサンプルをアプライした。
【0044】
電気泳動を、50℃にて、QuickPointTM Rapid DNA Sequencing Cellで、1200V定電圧にて、製造業者の説明書に従って行い、そしてブロモフェノールブルー色素がゲルの底部に到達したときに(約9分)、電気泳動を停止した。このゲルを、製造業者の説明書に従って、固定しそして乾燥し、そしてそのDNAバンドを、フィルムに一晩暴露した後に可視化した。
【0045】
(実施例1)
種々の濃度のEDTA遊離酸(20、30、40、50、60、80、100mM)を一定量のBis−Tris遊離塩基(100mM)を添加することを除いて、ミニゲルDNA配列決定のために好ましい実施態様であるサンプル緩衝液を調製した。得られるサンプル緩衝液のpH範囲は、20mM EDTAで7.2から50mM EDTAで6.5であった;60mMおよびより高い濃度のEDTAで、EDTAのいくらかの部分が不溶性のままであり、これらのサンプル緩衝液は、さらに試験しなかった。サンプル緩衝液の残りの組成は、7M(42%、重量/容量)尿素、40%(容量/容量)ホルムアミド、12%(重量/容量)FicollTM(400型)、0.025%(重量/容量)ブロモフェノールブルー、0.025%(重量/容量)アシッドレッド4、0.025%(重量/容量)キシレンシアノールFFであった。4セットのDNA配列決定反応を、7容量(14μL)の試験サンプル緩衝液を3容量(6μL)の反応サンプルに添加することによって停止した。この実施例において、最終サンプル中のEDTAの濃度は、14mM、21mM、28mMおよび35mMであった。このサンプルを加熱し、冷却し、そして配列決定ゲルのサンプルウェルの頂部にアプライした。標準的な電気泳動、プロセシング、およびオートラジオグラフィーを、上記のように行った。結果は、サンプルウェル中の14mM EDTAを用いて、DNA塩基配列を、70〜83塩基を読み得たことを示した。21mM〜35mM EDTAを用いると、バンドは、わずかにより明確であり、そしてDNA配列を、83〜85塩基読み得た。それゆえ、EDTAの濃度がより高いことは、配列決定ゲルの読み取り長を、有意に改善する。
【0046】
(実施例2)
本出願人は、2セットのDNA配列決定反応を調製した。第1セットを、SequenaseTMキットからの7容量(14μL)の停止溶液を、3容量(6μL)の配列決定反応物に添加することによって停止した。第2セットを、サンプル緩衝液の好ましい実施態様の7容量(14μL)を、3容量(6μL)の配列決定反応物に添加することによって停止した。これらのサンプルを加熱し、次いで、標準的な方法によって冷却した。これらのサンプルを以下のようにアプライした。
【0047】
1.SequenaseTM停止溶液を用いて調製したサンプルを、先行技術の方法を使用して2つのミニゲルにアプライした:170μmの平坦なピペットチップをウェルの内側に挿入して、ウェルの底部にサンプルを分配することによる。
【0048】
2.SequenaseTM停止溶液を用いて調製したサンプルを、本発明の好ましい方法を使用して2つのミニゲルにアプライした:ウェルの頂部にピペットチップを接触させ、ウェルの内側にチップを挿入せずにサンプルを分配することによる。
【0049】
3.好ましいサンプル緩衝液を用いて調製したサンプルを、本発明の好ましい方法を使用して2つのミニゲルにアプライした。
【0050】
先行技術のローディング方法は、非常に難しいことが証明されており、両方のゲルに(4サンプルを8セット)ロードするのに13分以上を要した。特に、ピペットからの気泡が、サンプルウェル中に頻繁に捕捉されるようになり、取り除くのが困難であった。さらに、サンプルは拡散して、サンプルウェル中の緩衝液と混合し、そして一様でないサンプルの量が、混合が生じた場合に分配された。これらの問題の結果として、これらの配列決定の結果は、非常に不一致であった:0塩基〜76塩基が読み取り可能であった。さらに、これらのバンドは、U型の形状であり、そしていくつかのサンプルは、DNAバンドがぼやける結果として読み取り不能であった。
【0051】
対照的に、サンプルをアプライするための本発明の好ましい方法は、迅速かつ簡単で、両方のゲルにロードするのに、わずか5.5分しか必要としなかった。しかし、重要なことには、SequenaseTM停止溶液を用いて調製したサンプルは、ぼやけたバンドを産生し、これは約62塩基の読み取り長を生じた。最終ウェルにアプライした2つのサンプルは、76塩基を読むのに充分な明確さを有した。
【0052】
本発明のサンプル緩衝液および方法を使用して調製しロードしたサンプルは、最も明確で最も平坦なバンドを生じた。実際に、結果は、両方のゲルにわたって一貫して良好な質を示し(全ての8セットのサンプル)、これは、83塩基の読み取り長を生じた。
【0053】
これらの結果、および実施例1の結果は、本発明のサンプル緩衝液が、標準的な方法よりも濃縮された量で使用した場合でさえ、最も一般的な先行技術のサンプル緩衝液と比べて、DNAバンドの明確さおよび平坦さを有意に改善することを実証する。結果は、20mM EDTA(これは、SequenaseTM緩衝溶液と同じ濃度である)を含むサンプル緩衝液を本発明者らが使用した場合でさえ、ポリサッカリドによって生じる密度増加が性能を改善することをさらに示す。
【0054】
本発明のサンプル緩衝液および方法は、約1.13g/mLのサンプル密度を生じるのに対し、SequenaseTM停止溶液を用いて調製されそして本発明の方法を使用してアプライされたサンプルは、約1.09g/mLの密度を有する。さらに、サンプル中のFicollTMの存在は、わずかな粘度の増加を提供し、これは、サンプル中のDNA分子の分散および拡散を減少する。本発明のサンプル緩衝液および方法を使用することによって、DNAの読み取り長およびサンプルのスループットが増加する。
【0055】
本発明を、その好ましい実施態様に関して説明してきたが、その種々の改変は、当業者に明らかになることが理解される。前述の開示は、本発明を限定すること、または任意のこのような他の実施態様、適用、変更、および等価な取り合わせを他の点で排除するためであると解釈されることを意図しておらず、本発明は、添付の特許請求の範囲およびその等価物によってのみ限定される。

Claims (16)

  1. 変性核酸のゲル電気泳動のためのサンプル緩衝液であって、該サンプル緩衝液が、尿素、ホルムアミド、ポリサッカリド、および電気泳動用ゲルのサンプルウェル中にスタッキングを生じる成分を含み、スタッキング成分が、一級有機アミンまたは置換有機アミン、ならびに双性イオン酸、無機酸、および有機酸からなる群から選択される酸を含む、サンプル緩衝液。
  2. 約7Mの尿素、約30%〜約45%(容量/容量)のホルムアミド、および約6%〜約18%(重量/容量)のポリサッカリドを含有する、請求項1に記載のサンプル緩衝液。
  3. 前記ポリサッカリドが、ジサッカリド、直鎖状ポリサッカリド、および分枝状ポリサッカリドからなる群から選択される、請求項1に記載のサンプル緩衝液。
  4. 前記サンプル緩衝液が、約6.5〜約9.0のpHを有する、請求項1に記載のサンプル緩衝液。
  5. キシレンシアノールFF、アシッドレッド4およびブロモフェノールブルーからなる群から選択される、少なくとも1つの追跡色素をさらに含む、請求項1に記載のサンプル緩衝液。
  6. 前記一級有機アミンまたは置換有機アミンが、約6.5〜約9.0のpKaを有する、請求項1に記載のサンプル緩衝液。
  7. 前記有機酸が、二価陽イオンキレート剤である、請求項1に記載のサンプル緩衝液。
  8. 前記二価陽イオンキレート剤が、エチレンジアミン四酢酸である、請求項7に記載のサンプル緩衝液。
  9. 約21mM〜約50mMのエチレンジアミン四酢酸を含む、請求項8に記載のサンプル緩衝液。
  10. 前記一級有機アミンまたは置換有機アミンが、ビス−(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタンおよびトリス(ヒドロキシメチル)アミノ−メタンからなる群から選択される、請求項1に記載のサンプル緩衝液。
  11. 前記サンプル緩衝液が、約7.0のpHを有する、請求項1に記載のサンプル緩衝液。
  12. 変性電気泳動ゲル中の複数のサンプルウェルに変性核酸サンプルをアプライするための方法であって、該方法は、以下:
    尿素、ホルムアミド、およびポリサッカリドを含むサンプル緩衝液中に該核酸サンプルを溶解することによってサンプル溶液を調製する工程;ならびに
    該サンプルウェルの頂部内に、該サンプル溶液をピペッティングする工程、
    を包含する、方法。
  13. 前記サンプル緩衝液が、エチレンジアミン四酢酸をさらに含み;そして、
    前記サンプル溶液を調製する工程が、約15mM〜約35mMのエチレンジアミン四酢酸の濃度を得るように、該サンプル緩衝液中に前記核酸サンプルを溶解する工程を包含する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記変性電気泳動ゲルが約0.4mm以下の厚さを有し;そして、
    前記サンプルウェルの前記頂部内に前記サンプル溶液をピペッティングする工程が、各サンプルウェルの該頂部内に約0.2μL〜約3μLのサンプル溶液をピペッティングする工程を包含する、請求項12に記載の方法。
  15. 前記変性電気泳動ゲルが約0.25mmの厚さを有し;そして、
    前記サンプルウェルの前記頂部内に前記サンプル溶液をピペッティングする工程が、各サンプルウェルの該頂部内に約0.4μLのサンプル溶液をピペッティングする工程を包含する、請求項12に記載の方法。
  16. 前記サンプル溶液を調製する工程が、以下:
    約3容量の前記核酸サンプルと約7容量の前記サンプル緩衝液を合わせる工程:
    該サンプル溶液を、約2分間、約75℃で加熱する工程;および
    該サンプル溶液を、約2分間、氷水中で冷却する工程、
    をさらに包含する、請求項12に記載の方法。
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