JP4274114B2 - 低域フィルタおよび配線基板 - Google Patents

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Description

この発明は低域フィルタおよび配線基板に関する。詳しくは、絶縁層の一方の面に配線層、他方の面に接地層を設け、配線層に形成した信号線路の線路方向に対して直交する方向にスリットを設けることで接地層の分割を行い、分割後の各接地層にスタブを形成して、このスタブを介して接地し、信号線路に入力された信号の周波数が所望の周波数以上となったとき、信号線路に入力された信号に応じて分割後の各接地層に流れる帰還電流が阻止されるように分割後の各接地層の位置や大きさを設定して、入力された信号の帯域制限を行うものである。
通信装置、例えば携帯電話や無線LANアダプタなどでは、無線周波数帯の高周波信号の送受信処理を行う送受信部に、デュプレクサやダイプレクサ等の分波器を設けて、高周波信号の送信や受信の切り換え、周波数帯の切り換え等が行われている。また、周波数の干渉を防止するため、送信する高周波信号の生成や受信した高周波信号の処理を行うRF信号処理部と送受信部との間に例えば低域フィルタが設けられている。
図12は、800MHzの周波数帯を用いるGSM(Global System for Mobile Communication)方式と、GSM方式を1.8GHzの周波数帯で用いるDCS方式とを用いたデュアルバンド携帯電話機の構成を示している。
ベースバンド処理部81は、送信する音声データ等の符号化処理等を行い送信データを生成してRF信号処理部82のGSM用変復調部821とDCS用変復調部822に供給する。またGSM用変復調部821やDCS用変復調部822から供給された受信データの復号化処理等を行い音声データ等を生成する。
GSM用変復調部821は、ベースバンド処理部81から供給された送信データをGMSK(Gaussian filtered Minimum Shift Keying:ガウス・フィルタMSK)方式で変調して、800MHzの周波数帯を用いる送信信号を生成し、低域フィルタ等を用いて構成されたGSM用フィルタ部83aを介して送受信部84のGSM用アンテナスイッチ841に供給する。また、GSM用アンテナスイッチ841からGSM用フィルタ部83aを介して供給された受信信号の復調処理を行い、得られた受信データをベースバンド処理部81に供給する。
DCS用変復調部822は、ベースバンド処理部81から供給された送信データをGSM用変復調部821と同様に変調して、1.8GHzの周波数帯を用いる送信信号を生成し、低域フィルタ等を用いて構成されたDCS用フィルタ部83bを介して送受信部84のDCS用アンテナスイッチ842に供給する。また、DCS用アンテナスイッチ842からDCS用フィルタ部83bを介して供給された受信信号の復調処理を行い、得られた受信データをベースバンド処理部81に供給する。
送受信部84のGSM用アンテナスイッチ841は、GSM方式で送信を行う場合、GSM用フィルタ部83aから供給された送信信号を分波器843に供給する。GSM方式の無線信号の受信が行われたとき、分波器843から供給された受信信号を、GSM用フィルタ部83aを介してGSM用変復調部821に供給する。DCSM用アンテナスイッチ842は、DCS方式で送信を行う場合、DCS用フィルタ部83aから供給された送信信号を分波器843に供給する。DCS方式の無線信号の受信が行われたとき、分波器843から供給された受信信号を、DCS用フィルタ部83bを介してDCS用変復調部822に供給する。
分波器843は、GSM用アンテナスイッチ841あるいはDCS用アンテナスイッチ842から供給された送信信号をアンテナ845に供給する。また、アンテナ845で得られた受信信号をGSM用アンテナスイッチ841やDCS用アンテナスイッチ842に供給する。
また、デュアルバンド携帯電話機は、図13に示すように、分波器843に代えてアンテナモジュール844を用いて送受信部84’を構成することにより、帯域の切り分けが行われる。なお、図13において、図12と対応する部分については同一符号を付している。
このような携帯電話機では、特許文献1に示されているように、セラミック多層基板内層にチップ部品を設けるものとしたり、樹脂多層基板の表面にセラミック多層基板で構成したチップ部品等を搭載して、GSM用フィルタ部やDCS用フィルタ部を構成することで、小型化や薄型化が行われている。
特開2003−249868号公報
ところで、携帯電話や無線LAN等の通信機器では、小型化・軽量化のために部品点数の削減も図られており、部品点数を削減することで、通信機器の製造も容易となる。しかし、チップ部品を用いてフィルタを構成するものとした場合、チップ部品を載置するスペースやチップ部品を基板に搭載する作業が必要となってしまう。
また、樹脂多層基板の表面にセラミック多層基板で構成したチップ部品等を搭載すると、樹脂多層基板を屈曲させたときにチップ部品と樹脂多層基板との接続部分に負荷が加わるため、樹脂多層基板を屈曲させて回路間を接続することが困難となってしまう。
そこで、この発明では、部品点数を削減できる低域フィルタ、および部品点数の削減やRF信号を用いる回路間を容易に接続できる配線基板を提供するものである。
この発明に係る低減フィルタは、絶縁層と、絶縁層の一方の面に設けられた配線層と、絶縁層の他方の面に設けられた接地層とを備え、接地層には、配線層に形成された信号線路の線路方向に対して直交する方向にスリット設けられることで該接地層の分割われ、分割後の各接地層にスタブが形成されて、該スタブを介して接地されスリットの幅が信号線路の線路幅の2倍以下とされることで、信号線路に入力された信号の周波数が所望の周波数以上となったとき、信号線路に入力された信号に応じて分割後の各接地層に流れる帰還電流が阻止されるように、入力された信号の帯域制限を行うものである。
また、この発明に係る配線基板は、絶縁層と、絶縁層の一方の面に設けられた配線層と、絶縁層の他方の面に設けられた接地層とを備え、配線層には、1あるいは複数の線路形成され、接地層には、配線層に形成された所定の線路の線路方向に対して直交する方向にスリット設けられることで該接地層の分割われ、分割後の各接地層にスタブ形成されて、該スタブを介して接地されスリットの幅が信号線路の線路幅の2倍以下とされることで、所定の線路に入力された信号の周波数が所望の周波数以上となったとき、所定の線路に入力された信号に応じて分割後の各接地層に流れる帰還電流が阻止されるように、入力された信号の帯域制限を行うものである。
この発明においては、絶縁層の一方の面に配線層、他方の面に接地層が設けられる。この接地層は、配線層に形成した信号線路の線路方向に対して直交する方向にスリットが設けられて複数に分割される。信号線路は、分割後の接地層における線路方向の中心軸から、線路方向に対して直交する方向にオフセットして形成される。分割後の各接地層にスタブを形成して、このスタブを介して接地層が接地されて、信号線路に信号を入力したときに、分割後の接地層に帰還電流が流される。分割後の各接地層の外周長は、信号線路に入力された信号の周波数が所望の周波数以上となったとき、分割後の接地層で共振を生じる長さ、例えば所望の周波数の1/2波長に設定されて、信号線路に入力された信号の周波数が所望の周波数以上となったとき、信号線路に入力された信号に応じて分割後の各接地層に流れる帰還電流が阻止されて入力された信号の帯域制限が行われる。また、分割後の接地層が共振するようにスリットの幅は例えば信号線路の線路幅の2倍以下に設定される。さらに、配線層には、電力や信号線路に入力する信号よりも低い周波数の信号を供給するための線路が設けられる。
この発明によれば、入力された信号の周波数が所望の周波数以上となったとき、入力された信号に応じて分割後の各接地層に流れる帰還電流が阻止されるように分割後の各接地層の位置や大きさが設定されて、入力された信号の帯域制限が行われる。このように、配線基板に低域フィルタを取り込むことができるので、チップ部品等を用いる必要がなく部品点数を少なくできる。また、部品点数を少なくできることから通信装置等のコストダウンが可能となる。
また、入力された信号の周波数が所望の周波数以上となったとき、分割後の接地層で共振を生じるように、分割後の各接地層の外周長が設定されるので、所望の周波数よりも低い周波数の信号を阻止することなく伝送できる。また、信号線路を分割後の接地層における線路方向の中心軸から、線路方向に対して直交する方向にオフセットさせて形成することにより、分割後の接地層の外周側に帰還電流を多く流すことができるので、減衰特性を良好にできる。また、スリットの幅は信号線路の線路幅の2倍以下とすることで、分割後の接地層の結合が強くなり、減衰特性を急峻とすることができる。さらに、配線層には、電力や信号線路に入力する信号よりも低い周波数の信号を供給するための線路を設けることで、効率よく部品の配置やパターニングを行うことができる。
以下、図を参照しながら、この発明の実施の一形態について説明する。図1は、この発明に係る配線基板を用いた通信機器の構成を示している。
通信装置10のベースバンド処理部11は、送信データを生成してRF信号処理部12に供給する。また、RF信号処理部12から供給された受信データの処理を行う。
RF信号処理部12は、ベースバンド処理部11から供給された送信データを変調して送信信号を生成し、配線基板13を介して送受信部14のアンテナスイッチ141に供給する。また、アンテナスイッチ141から供給された受信信号の復調処理を行い、得られた受信データをベースバンド処理部11に供給する。アンテナスイッチ141は、送信信号をアンテナ145に供給する。また、アンテナ145で得られた受信信号をアンテナスイッチ141に供給する。
ここで、通信機器が携帯電話である場合、ベースバンド処理部11は、マイクからの音声信号や送信する情報信号等に基づいて送信データを生成してRF信号処理部12に供給する。またRF信号処理部12から供給された受信データを処理し、得られた音声信号をスピーカに供給する。また受信データを処理して得られた情報信号に基づき表示素子を駆動して、情報表示等を行う。
RF信号処理部12は、供給された送信データを、GSM方式やDCS方式あるいはその他の携帯電話システムで用いられる方式で変調して送信信号を生成してアンテナスイッチ141に供給する。また、アンテナスイッチ141から供給された受信信号の復調処理を行い得られた受信データをベースバンド処理部11に供給する。
また、通信機器が無線LANアダプタである場合、ベースバンド処理部11は、コンピュータ装置等から供給された情報信号のパケットに対して送信先を示すMACアドレスや送信元である自己のMACアドレス等を示すヘッダ情報を付加してMACフレームを生成し、RF信号処理部12に供給する。またRF信号処理部12より供給された信号から自己のMACアドレスを宛先とするMACフレームを検出して、このMACフレームから情報信号のパケットを取り出してコンピュータ装置等に供給する。
RF信号処理部12は、供給された送信データを、無線LANシステムで用いられる方式で変調して送信信号を生成してアンテナスイッチ141に供給する。また、アンテナスイッチ141から供給された受信信号の復調処理を行い得られた受信データをベースバンド処理部11に供給する。
図2は本発明の配線基板の基本構造、図3は図2におけるI−I’位置の断面図、図4は配線基板の分解斜視図を示している。この配線基板20は、配線層や接地層のパターン形状やパターン配置を制御して低域フィルタを取り込んだものであり、この配線基板20を例えばRF信号処理部12と送受信部14との接続に用いる配線基板13としたときには、RF信号処理部12と送受信部14と間に、低域フィルタを設ける必要がなく通信装置の部品点数を削減できる。
配線基板20は、絶縁層21と、絶縁層21の一方の面に形成された配線層22と、絶縁層21の他方の面に形成された接地層23を有している。さらに、接地層23上には絶縁層24を介して接地層25を形成する。配線層22には、信号線路22aを形成して、この信号線路22aと絶縁層21および接地層23でマイクロストリップラインを構成する。
絶縁層21,24は、エポキシ系樹脂やセラミック等を用いて構成する。また、配線層22や接地層23,25は、CCL(Copper Clad Laminate))等の金属膜を用いる。接地層23には、信号線路22aの線路方向に対して直交する方向に幅Gpのスリット31を設けるものとして、接地層23を複数の領域に分割する。例えば図2に示すように接地層23aと接地層23bに分割する。また、接地層23aの配線基板接続側の端部にスタブ23e、接地層23bの配線基板接続側の端部にスタブ23fをそれぞれ形成する。
また、信号線路22aの位置は、接地層23a,23bの中心から信号線路22aの線路方向に対して直交する方向にオフセットさせて、信号線路22aに信号を入力したとき、接地層23a,23bに流れる帰還電流が接地層23a,23bの外縁を流れるようにする。
絶縁層24には、スタブ23e,23fの位置にビアホール(via hole)やスルーホール(through hole)等の接続部(以下単に「ビア」という)24-vを設け、接地層23aと接地層25および接地層23bと接地層25を接続する。この接地層25は分割することなく1つの接地層として形成することで、接地層23aと接地層23bを接続するする。
このように配線基板20を構成すると、信号線路22aを流れる信号に対する帰還電流は、接地層23にスリット31が形成されているので経路が断たれて、接地層23aの外縁を流れてスタブ23eからビア24-vを介して接地層25に流れる。同様に、接地層23bの外縁を流れてスタブ23fからビア24-vを介して接地層25に流れる。
接地層23aや接地層23bに帰還電流が流れ、スリット部分や信号線路22aと接地層23aや接地層23bで共振が生じると、接地層23aに流れる帰還電流と接地層23bに流れる帰還電流が打ち消しあって帰還電流が阻止されて、入力された信号が流れ難くなる。すなわち、信号線路22aに入力される信号の周波数が高くなって波長が短くなり共振が生じると、入力された信号の帯域制限が行われることとなり、配線基板20は低域フィルタを取り込んだものとなる。
ここで、スリット31を設ける位置や幅を制御して、分割後の各接地層の位置や大きさを制御すると、共振の生じる周波数や共振の生じやすさ等を制御できる。このため、スリット31の幅Gpは、信号線路22aに入力された信号の周波数が所望の周波数以上となったとき、スリット部分で共振が生じやすくなるように設定する。例えば、信号線路22aの線路幅をWとしたときには、Gp=0.1W〜2W程度に設定する。なお、スリット31の幅Gpが狭いときには結合が強くなることから、フィルタ特性の減衰傾度が大きくなる。
また、信号線路22aに入力された信号に対して、所望の周波数以上で帯域制限を行う場合、所望の周波数の波長を「λm」としたとき、接地層23aの外縁の長さや接地層23bの外縁の長さをλm/2とすれば、所望の周波数で共振を生じて帰還電流が阻止されることから、所望の周波数以上で帯域制限を行うことができ、所望の周波数よりも低い周波数の信号を通過させる低域フィルタを配線基板20に取り込むことができる。
このように構成される配線基板20をRF信号処理部12と送受信部14との接続に用いる配線基板13として用いて、例えば送信信号を信号線路22aに供給すると、フィルタ素子等を設けることなくフィルタ処理がなされた送信信号をアンテナスイッチ141に供給できる。
ところで、アンテナ145から複数の周波数帯で信号の送受信を行う場合、アンテナモジュール144を用いて、アンテナの特性を切り換えることが行われている。図5はアンテナモジュール144を用いた通信装置の構成を示している。なお、図5において、図1と対応する部分については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
RF信号処理部12’は、ベースバンド処理部11から供給された送信データを変調して異なる周波数帯の例えば2つの送信信号を生成し、配線基板40を介して1つの送信信号を送受信部14’のアンテナスイッチ141、他の送信信号をアンテナスイッチ142に供給する。また、アンテナスイッチ141,142から供給された受信信号の復調処理を行い、得られた受信データをベースバンド処理部11に供給する。
アンテナスイッチ141,142から供給された送信信号は、アンテナモジュール144を介してアンテナ145供給する。また、アンテナ145で得られた受信信号は、アンテナモジュール144を介してアンテナスイッチ141やアンテナスイッチ142に供給する。また、アンテナモジュール144には、アンテナ特性を切り換えるための制御信号やアンテナモジュール144を動作させるための電力の供給が行われる。このため、配線基板40に低域フィルタを取り込むだけでなく制御信号や電力供給のための線路を設けるものとすれば、送受信部14’とRF信号処理部12等の接続を容易に行うことができる。
図6は、制御信号や電力供給を行うための線路を設けた配線基板40の構造、図7は図6におけるII−II’位置の断面図、図8は配線基板40の分解斜視図を示している。この配線基板40は、配線基板20と同様にして低域フィルタを取り込み、部品点数を削減するものである。なお、図6〜図8では、説明を簡単とするため、1つの送信信号をアンテナスイッチに供給する信号線路と制御信号と電力をアンテナモジュールに供給する線路のみを示している。
配線基板40は、絶縁層41と、絶縁層41の一方の面に形成された配線層42と、絶縁層41の他方の面に形成された接地層43を有している。配線層42には、送信信号のための信号線路42aを形成して、信号線路42aと絶縁層41および接地層43でマイクロストリップラインを構成する。また、配線層42には、電力供給のための電力供給線路42bと制御信号供給のための制御信号供給線路42c,42d、および後述するスタブ43e,43f,43g,43hと対向する位置に接続端子42-gp1〜42-gp4を形成する。
絶縁層41は、エポキシ系樹脂やセラミック等を用いて構成する。また、配線層42や接地層43は、CCL(Copper Clad Laminate))等の金属膜を用いる。さらに、配線層42に形成した信号線路42aや電力供給線路42bおよび制御信号供給線路42c,42dや接地層43を、他の信号線路や接地層あるいは部品等と良好に接続するため、各線路の端部や接続端子には、Auメッキ処理やNi/Auメッキ処理等を必要に応じて施すものとする。
接地層43には、信号線路42aの線路方向に幅Gpのスリット51を設けるものとして、接地層43を複数の領域に分割する。さらに、信号線路42aと対向する位置領域に、信号線路42aの線路方向に対して直交する方向に幅Gpのスリット52を設けるものとして、分割された接地層をさらに分割する。例えば図4に示すように、接地層43を接地層43aと接地層43bと接地層43cに3分割する。また、接地層43aの配線基板接続側の端部にスタブ43e、接地層43bの配線基板接続側の端部にスタブ43fをそれぞれ形成して接続端子とする。さらに、接地層43cの配線基板接続側の両端部にそれぞれスタブ43g,43hを形成して接続端子とする。また、接地層43には、各線路の端部と対向する位置に、他の基板や部品等と接続するための接続端子43-p1〜43-p8を形成する。
信号線路42aの位置は、接地層43a,43bの中心から信号線路42aの線路方向に対して直交する方向にオフセットさせて、信号線路42aに信号を入力したとき、接地層43a,43bに流れる帰還電流が接地層43a,43bの外縁を流れるようにする。
絶縁層41には、信号線路42aの端部と接続端子43-p1,43-p2、電力供給線路42bの端部と接続端子43-p3,43-p4、制御信号供給線路42c,42dの端部と接続端子43-p5,43-p6,43-p7,43-p8、スタブ43eと接続端子42-gp1、スタブ43fと接続端子42-gp2、スタブ43gと接続端子42-gp3、スタブ43gと接続端子42-gp4をそれぞれ接続するためのビア41-vを設ける。
なお、図示せずも、配線基板40と接続される他の基板や部品等によって、接続端子42-gp1と接続端子42-gp3やスタブ43eとスタブ43gが接続されて、接地層43aと接地層43cが接続される。また、接続端子42-gp2と接続端子42-gp4やスタブ43fとスタブ43hが接続されて、接地層43bと接地層43cが接続される。すなわち、上述の配線基板20では、接地層25を介して接地層23aと接地層23bを接続して帰還電流が流れるようにしているが、配線基板40では、配線基板40の一方の端子側に接続された基板の接地層と他方の端子側に接続された基板の接地層が接地層43cを介して接続されて、この配線基板40に接続された基板の接地層や、配線基板40の接地層43cを介して、帰還電流が流れるようになされる。
このように配線基板40を構成すると、信号線路42aに入力された信号に対する帰還電流は、接地層43にスリット51,52が形成されているので経路が断たれて、接地層43aの外縁を流れてスタブ43eから接地層43cに流れる。同様に、接地層43bの外縁を流れてスタブ43fから接地層43cに流れる。
ここで、接地層43aや接地層43bに帰還電流が流れ、スリット部分や信号線路42aと接地層43aや接地層43bで共振が生じると、接地層43aに流れる帰還電流と接地層43bに流れる帰還電流が打ち消しあって帰還電流が阻止される。すなわち、信号線路42aに入力された信号の周波数が高くなって波長が短くなり共振が生じると、帰還電流が阻止されて信号が流れ難くなることから、配線基板40は低域フィルタを取り込んだものとなる。
また、スリット52の幅Gpは、上述のように信号の周波数が所望の周波数以上となったとき、スリット部分で共振が生じやすくなるように設定する。さらに、所望の周波数の波長を「λm」としたとき、接地層43aの外縁の長さや接地層43bの外縁の長さをλm/2とすれば、所望の周波数よりも周波数の低い信号を通過させる低域フィルタを構成できる。
このように、アンテナモジュールを用いてリコンフィギュアラブルアンテナを実現し、ダイプレクサ等を使わないで、周波数の切り分けを実現する場合、低域フィルタを取り込んだ配線基板を用いることで、部品点数を削減して、効率よく配線を行うことが可能となる。なお、上述の形態では、マイクロストリップラインを構成するものとしたが、ストリップラインを構成して、ストリップラインの接地層を上述のように分割するものとしても良いことは勿論である。
図9は本発明の実施例の構成、図10は実施例におけるIII−III’位置の断面図である。実施例の配線基板60において、絶縁層61の一方の面には配線層62を設け、絶縁層61の他方の面には接地層63を設けている。さらに、配線層62上と接地層63上には、各層を保護したり、配線基板が所望の機械的強度を得ることができるように、絶縁層64,65を設けている。
絶縁層61の厚さは25μm、絶縁層64,65の厚さは20μmとする。絶縁層61,64,65の比誘電率は3.3、tanδは0.02である。配線層62と接地層63は銅で形成し、厚さはそれぞれ18μmとする。
配線基板の長さL1は1mm、接地層部分の長さL2は1mm、分割した接地層の幅L3は2.425mmとする。各線路の線路幅Wは100μm、各線路の線路間隔Ptは0.75mmとし、信号線路62aは配線基板60の側端部から距離SF=2.225mmの位置に形成する。スリット71,72の幅Gpは150μmとする。
以上のように配線基板を構成して、信号線路62aに信号を入力したときの透過特性と反射特性は図11に示すものとなり、略5.5GHz以下の信号を通過させる低域フィルタの特性を有した配線基板を得ることができる。
以上のように、本発明に係る低域フィルタや配線基板は、無線信号を用いる通信装置等に有用であり、装置の小型軽量化に適している。
通信装置の構成を示す図である。 配線基板の基本構造を示す図である。 I−I’位置の断面図である。 配線基板の分解斜視図である。 アンテナモジュールを用いた通信装置の構成を示す図である。 配線基板の構成を示す図である。 II−II’位置の断面図である。 配線基板の分解斜視図である。 実施例の構成を示す図である。 III−III’位置の断面図である。 配線基板の特性を示す図である。 デュアルバンド携帯電話機の構成を示す図である。 デュアルバンド携帯電話機の他の構成を示す図である。
符号の説明
10・・・通信装置、11,81・・・ベースバンド処理部、12,12’,82・・・RF信号処理部、13,20,40,60・・・配線基板、14,14’,84、84’・・・送受信部、21,24,41,61,64,65・・・絶縁層、22,42,62・・・配線層、22a、42a、62a・・・信号線路、23,23a,23b,25,43,43a、43b、43c,63・・・接地層、23e,23f,43e,43f,43g,43h・・・スタブ、24-v,41-v・・・ビア、31,51,52,71,72・・・スリット、42-gp1〜42-gp4,43-p1〜43-p8・・・接続端子、42b・・・電力供給線路、42c,42d・・・制御信号供給線路、83a・・・GSM用フィルタ部、83b・・・DCS用フィルタ部、141,142・・・アンテナスイッチ、144,844・・・アンテナモジュール、145,845・・・アンテナ、821・・・GSM用変復調部、822・・・DCS用変復調部、841・・・GSM用アンテナスイッチ、842・・・DCS用アンテナスイッチ、843・・・分波器

Claims (7)

  1. 絶縁層と、
    前記絶縁層の一方の面に設けられた配線層と、
    前記絶縁層の他方の面に設けられた接地層とを備え、
    前記接地層には、前記配線層に形成された信号線路の線路方向に対して直交する方向にスリット設けられることで該接地層の分割われ、分割後の各接地層にスタブが形成されて、該スタブを介して接地され
    前記スリットの幅が前記信号線路の線路幅の2倍以下とされることで、前記信号線路に入力された信号の周波数が所望の周波数以上となったとき、前記信号線路に入力された信号に応じて前記分割後の各接地層に流れる帰還電流が阻止されるように、前記入力された信号の帯域制限を行う低域フィルタ。
  2. 前記分割後の各接地層の外周長は、前記信号線路に入力された信号の周波数が所望の周波数以上となったとき、前記分割後の接地層で共振を生じる長さに設定されている請求項1記載の低域フィルタ。
  3. 前記分割後の接地層の各外周長は、前記所望の周波数の1/2波長に設定されている請求項2記載の低域フィルタ。
  4. 前記信号線路は、前記分割後の接地層における前記線路方向の中心軸から、線路方向に対して直交する方向にオフセットさて形成される請求項1記載の低域フィルタ。
  5. 前記接地層上に第2の絶縁層を介して第2の接地層形成され
    前記第2の絶縁層に前記スタブと対向させてビア設けられ、該ビアを介して前記スタブと第2の接地層接続されて前記分割後の接地層接地される請求項1記載の低域フィルタ。
  6. 絶縁層と、
    前記絶縁層の一方の面に設けられた配線層と、
    前記絶縁層の他方の面に設けられた接地層とを備え、
    前記配線層には、1あるいは複数の線路形成され
    前記接地層には、前記配線層に形成された所定の線路の線路方向に対して直交する方向にスリット設けられることで該接地層の分割われ、分割後の各接地層にスタブ形成されて、該スタブを介して接地され
    前記スリットの幅が前記信号線路の線路幅の2倍以下とされることで、前記所定の線路に入力された信号の周波数が所望の周波数以上となったとき、前記所定の線路に入力された信号に応じて前記分割後の各接地層に流れる帰還電流が阻止されるように、前記入力された信号の帯域制限を行う配線基板。
  7. 前記配線層には、電力や前記所定の線路に入力する信号よりも低い周波数の信号を供給するための線路設けられた請求項記載の配線基板。
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