JP4273835B2 - 信号処理装置、および電子カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像部のオプチカルブラック領域で生成されるOB信号に対して欠陥補正を行う信号処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、オプチカルブラック領域の欠陥画素による画像処理の異常を改善する技術として、下記の特許文献1が知られている。
この特許文献1では、予め記憶されているオプチカルブラック領域のキズアドレスに基づいて、OB信号の読み出しを禁止したり、隣接するOB信号に置換することによって、OB信号の欠陥補正を行う。
このようなOB信号の欠陥補正により、撮像素子の良品率を高めることが可能になり、電子カメラに使用する撮像素子のコストを低減できる。
【特許文献1】
特開2001−145026号公報(請求項1,請求項2,段落0061)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、オプチカルブラック領域で生成されるOB信号は、OBクランプの他にも、画像処理の基準として他用途に使用される傾向にある。そのため、OB信号の欠陥補正については、これらの画像処理に支障を生じないよう、高精度かつ確実な欠陥補正が好ましい。
そこで、本発明では、OB信号のキズ欠陥の補正精度や確実性を一段と高めることによって、オプチカルブラック領域のキズ欠陥に起因する画像処理の異常をさらに改善することを目的する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明について説明する。
【0005】
《請求項1》
請求項1に記載の信号処理装置は、被写体像を光電変換する有効画素領域と、遮光状態のオプチカルブラック領域とを備えた撮像部の出力信号に対して、信号処理を施す信号処理装置であって、オプチカルブラック領域の出力信号(以下『OB信号』という)に対して欠陥補正の空間フィルタ処理を行い、欠陥補正済みのOB信号を得るOB欠陥補正部と、欠陥補正済みのOB信号を基準レベルとして、有効画素領域の出力信号を補正する信号補正部とを備える。
なお、このオプチカルブラック領域および有効画素領域には、1画素ラインおきに同じ配列パターンとなるカラーフィルタアレイが配置される。上述のOB欠陥補正部は、オプチカルブラック領域の1画素ラインおきのOB信号を区分し、これらの同じ配列パターンとなる区分別に空間フィルタ処理を行うことにより、OB信号の欠陥補正を行う。
【0006】
《請求項2》
請求項2に記載の信号処理装置は、『被写体像を光電変換する有効画素領域』および『遮光状態のオプチカルブラック領域』を有する信号生成領域と、信号生成領域で生成された信号を分配して出力する複数の出力アンプとを備えた撮像部の出力信号に対して、信号処理を施す信号処理装置であって、オプチカルブラック領域の出力信号(以下『OB信号』という)に対して欠陥補正の空間フィルタ処理を行い、欠陥補正済みのOB信号を得るOB欠陥補正部と、欠陥補正済みのOB信号を基準レベルとして有効画素領域の出力信号を補正する信号補正部とを備える。特に、上述のOB欠陥補正部は、複数の出力アンプの出力別にOB信号の欠陥補正を実施する。
【0007】
《請求項3》
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の信号処理装置において、オプチカルブラック領域は、有効画素領域の水平方向に沿って配置された上部オプチカルブラック領域を含み、信号補正部は、信号補正として、欠陥補正済みのOB信号に基づいて、出力アンプ別に水平シェーディングをそれぞれ求め、求めた水平シェーディングを有効画素領域の出力信号から減算することを特徴とする。
【0008】
《請求項4》
請求項4に記載の信号処理装置は、被写体像を光電変換する有効画素領域と、遮光状態のオプチカルブラック領域とを備えた撮像部の出力信号に対して、信号処理を施す信号処理装置であって、オプチカルブラック領域の出力信号(以下『OB信号』という)に対して欠陥補正の空間フィルタ処理を行い、欠陥補正済みのOB信号を得るOB欠陥補正部と、欠陥補正済みのOB信号を基準レベルとして、有効画素領域の出力信号を補正する信号補正部とを備える。なお、この有効画素領域およびオプチカルブラック領域には、カラーフィルタアレイが配置される。特に、上述のOB欠陥補正部は、このカラーフィルタアレイの色別にOB信号を区分し、その区分別に欠陥補正を実施する。
【0009】
《請求項5》
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の信号処理装置において、オプチカルブラック領域は、有効画素領域の垂直方向に沿って配置された側部オプチカルブラック領域を含み、信号補正部は、OB欠陥補正部により、色ごとに欠陥補正されたOB信号に基づいて、有効画素領域の水平ラインの色単位に光学的黒レベルを求め、水平ラインの色毎の光学的黒レベルを一定に揃えるように、有効画素領域の出力信号をクランプすることを特徴とする。
【0010】
《請求項6》
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の信号処理装置において、OB欠陥補正部が実施する空間フィルタ処理は、メディアンフィルタであることを特徴とする。
【0011】
《請求項7》
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の信号処理装置において、OB欠陥補正部は、空間フィルタ処理で参照する局所範囲の空白箇所にデフォルト値を補填することを特徴とする。
【0012】
《請求項8》
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の信号処理装置において、OB欠陥補正部は、空間フィルタ処理で参照する局所範囲に、既に欠陥補正済みのOB信号を逐次含めることを特徴とする。
【0013】
《請求項9》
請求項9に記載の電子カメラは、被写体像を光電変換する有効画素領域と、遮光状態のオプチカルブラック領域とを備えた撮像部と、請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の信号処理装置とを備えたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明にかかる実施形態を説明する。
図1は、本実施形態における電子カメラ11を示す図である。
図1において、電子カメラ11には、撮影レンズ12が装着される。この撮影レンズ12の像空間には、撮像素子13の撮像面が配置される。
【0015】
この撮像素子13の撮像面には、図2に示すように、有効画素領域13A,上部オプチカルブラック領域13B,および側部オプチカルブラック領域13Cがそれぞれ設けられる。これら領域の上には、ベイヤー配列のカラーフィルタアレイが配置される。
この有効画素領域13Aは、被写体像を光電変換して画像信号を生成する領域である。一方、上部オプチカルブラック領域13Bは、有効画素領域13Aの水平方向に沿って上部に配置された領域であり、アルミ遮光膜によって遮光状態に置かれる。また、側部オプチカルブラック領域13Cは、有効画素領域13Aの垂直方向に沿って左右にそれぞれ配置された領域であり、アルミ遮光膜によって遮光状態に置かれる。
【0016】
タイミングジェネレータ14は、撮像素子13を駆動して、上記の各領域13A〜13Cからの出力信号を、図2に示す主走査方向Hおよび副走査方向Vに走査して順次に読み出す。撮像素子13の内部では、これらの出力信号の経路は、R色およびB色の信号経路(RBch)と、G色の信号経路(Gch)とに分けられる。このRBchの出力信号は、出力アンプ13Dを介して外部に出力される。一方、Gchの出力信号は、出力アンプ13Eを介して外部に出力される。
【0017】
これらの出力信号は、A/D変換部15を介してデジタル化された後、信号処理装置16に入力される。また、タイミングジェネレータ14からは、出力信号と同期した水平同期信号HD,垂直同期信号VDおよび画素クロックPが出力される。これら信号も、信号処理装置16に入力される。
この信号処理装置16の内部には、下記の構成要件が設けられる。
【0018】
[1]側部OBキズ補正部18
[2]上部OBキズ補正部19
[3]シェーディングバッファ20
[4]水平シェーディング補正部21
[5]暗電流検出部22
[6]暗電流オフセット部23
[7]クランプバッファ24
[8]OBクランプ部25
[9]ゲイン補正部26
これらの構成要件は、図1に示す信号経路に沿って出力信号をパイプライン式に、ほぼリアルタイムに処理する。
【0019】
信号処理装置16から出力された有効画素領域13Aの出力信号(すなわち画像信号)は、バッファメモリ27に一時記憶される。
このバッファメモリ27のデータバスには、画像信号に色補間や輪郭強調などを施す画像処理部28と、画像信号を画像圧縮する画像圧縮部29とが接続される。この画像圧縮部29で生成された画像圧縮ファイルは、記録部30によって着脱自在な記録媒体に記録される。
さらに、電子カメラ11には、システムコントロール用のマイクロプロセッサ31が搭載される。例えば、このマイクロプロセッサ31は、信号処理装置16の各構成要件に対してレジスタ値を設定することによって、信号処理装置16に対して種々の動作設定を行う。
【0020】
[発明との対応関係]
以下、発明と本実施形態との対応関係について説明する。なお、ここでの対応関係は、参考のために一解釈を例示するものであり、本発明を徒らに限定するものではない。
請求項記載のOB欠陥補正部は、側部OBキズ補正部18または上部OBキズ補正部19に対応する。
請求項記載の信号補正部は、水平シェーディング補正部21,暗電流オフセット部23,またはOBクランプ部25に対応する。
請求項記載の撮像部は、撮像素子13およびタイミングジェネレータ14に対応する。
【0021】
[信号処理装置16の動作説明]
以下、本発明の特徴である信号処理装置16の信号処理について説明する。
まず、図2に示した走査順で撮像素子13から順次出力される出力信号は、A/D変換部15を介してデジタル化された後、側部OBキズ補正部18に入力される。
【0022】
この側部OBキズ補正部18は、側部オプチカルブラック領域13Cの出力信号(側部OB信号)を、図3に示すように、カラーフィルタアレイの色ごとに区分する。側部OBキズ補正部18は、これら側部OB信号の色区分別にメディアンフィルタをかけて、側部OB信号のキズ欠陥を補正する。
ちなみに、図3では、RG行のG(いわゆるGr)と、GB行のG(いわゆるGb)とを区別することにより、4色に区分している。この場合、Gr,Gb,R,およびBに対して同一態様のメディアンフィルタを使用することが可能になり、演算処理のタイミングや演算回路の構成が単純化できるという利点がある。
【0023】
なお、Gr,GbをまとめてG色として扱って、メディアンフィルタをかけてもよい。この場合は、より近い位置のG色を使って、欠陥箇所のG色をより正確に補正できる。
このような側部OBキズ補正部18の処理後、出力信号は上部OBキズ補正部19に順次入力される。上部OBキズ補正部19は、図4に示すように、上部オプチカルブラック領域13Bの出力信号(上部OB信号)を、出力アンプ13Dを通過したRB信号と、出力アンプ13Eを通過したG信号とに区分する。上部OBキズ補正部19は、上部OB信号のこの区分別にメディアンフィルタをかけて、上部OB信号のキズ欠陥を補正する。
【0024】
なお、上部OBキズ補正部19は、図5に示すように、上部OB信号を1画素ラインおきに区分してもよい。この場合、カラーフィルタアレイのRG行とBG行とに上部OB信号が区分される。このような区分別にメディアンフィルタをかけることによって、上部OB信号のキズ欠陥を補正してもよい。
【0025】
シェーディングバッファ20は、上部OBキズ補正部19を通過した出力信号の内、欠陥補正済みの上部OB信号を選択的に取り込む。シェーディングバッファ20は、この上部OB信号をRBchとGchとに分けて、それぞれ垂直方向に加算して平均化する。さらに、シェーディングバッファ20は、このように垂直方向に平均化された上部OB信号から、出力アンプ(RBch,Gch)ごとに水平方向のレベル変動を抽出し、RBchの水平シェーディング分、およびGchの水平シェーディング分として別々に保持する。
【0026】
水平シェーディング補正部21は、上部OBキズ補正部19を通過した出力信号をRBchとGchとに区分して取り込む。水平シェーディング補正部21は、RBchの出力信号からRBchの水平シェーディングを減算する。水平シェーディング補正部21は、同様にGchのGchの水平シェーディングを減算する。
このようにして、撮像素子13の出力アンプごとに、水平シェーディングの補正処理が実行される。
【0027】
暗電流検出部22は、水平シェーディング補正部21を通過した出力信号の内、欠陥補正済みの上部OB信号を取り込む。暗電流検出部22は、この欠陥補正済みの上部OB信号を平均化して直流分を抽出し、暗電流分として保持する。
暗電流オフセット部23は、水平シェーディング補正部21を通過した出力信号を取り込む。暗電流オフセット部23は、この出力信号から、暗電流検出部22に保持される暗電流分を一様に減算して、暗電流オフセット補正済みの出力信号を出力する。なお、この暗電流オフセット補正は、電子カメラ11の長時間露光時のみ実施してもよい。
【0028】
クランプバッファ24は、暗電流オフセット部23を通過した出力信号の内、欠陥補正済みの側部OB信号を選択的に取り込む。クランプバッファ24は、この側部OB信号を水平ラインの色単位に平均化し、平均化された側部OB信号を、後続する当該ラインの色毎の光学的黒ラベルとして保持する。
【0029】
OBクランプ部25は、暗電流オフセット部23を通過した出力信号の内、有効画素領域13Aの出力信号を色ごとに取り込む。OBクランプ部25は、色ごとの光学的黒レベルを一定値に揃えるように、有効画素領域13Aの出力信号を色ごとにクランプする。
OBクランプ部25を通過した出力信号は、ゲイン補正部26においてゲイン補正された後、信号処理装置16から出力される。
【0030】
[メディアンフィルタの詳細説明]
次に、側部OBキズ補正部18および上部OBキズ補正部19が実施するメディアンフィルタの具体的な処理内容について説明する。
図6[A]は、図3〜5に示す区分後のOB信号のデータ配列である(なお、G色やRB色を選択的に抽出した場合には、市松模様状のデータ配列となる)。ここでは、説明を簡明にするため、OB信号の正常値を200とし、異常値を4000として示している。
【0031】
まず、メディアンフィルタは、この区分後のデータ配列上において、処理対象であるOB信号の位置を中心に、距離の近い順に所定数の周辺OB信号を抽出する。メディアンフィルタは、このように抽出した複数のOB信号を局所範囲(例えば、3×3の範囲)とする。メディアンフィルタは、この局所範囲の各値からメディアン値(ソート後の中央値)を求める。メディアンフィルタは、処理対象のOB信号をこのメディアン値に置き換える。
【0032】
図6[B]は、上記のメディアンフィルタを実施した処理結果である。ここでは、図6[A]に示される縦キズ(異常値4000の縦並び)が正常値200に欠陥補正されている。一方、四隅の値ゼロは、抽出した局所範囲の大半がデータ配列の外側にはみ出したために、メディアンフィルタを正常に施すことができなかった箇所である。
【0033】
このような四隅の異常値発生を避けるためには、局所範囲の空白箇所にデフォルト値(ここでは180)を補填して、メディアンフィルタを実施することが好ましい。図6[C]は、このようなデフォルト値を補填した場合の処理結果である。この場合、四隅において異常値の発生を回避することができる。
図7[A]は、OB信号に縦キズと横キズが交差状態に発生したケースである。図7[B]は、上述したメディアンフィルタをこのケースに施した処理結果である。この処理結果では、縦キズと横キズの交差箇所から異常値4000が周囲に波及する。これは、縦キズと横キズの交差箇所において、局所範囲内の異常値の個数が正常値の個数を上回るために生じる現象である。
【0034】
このようなキズの集結箇所において異常値の波及や残存を防止するためには、既に欠陥補正済みのOB信号を局所範囲に逐次含めることが好ましい。図7[C]は、このように欠陥補正済みのOB信号を局所範囲に逐次含めて欠陥補正を行った結果である。この場合、キズ欠陥の集結箇所において、異常値の個数が正常値の個数を上回ることがないため、異常値の波及や残存を防止することが可能になる。さらに、このような処理では、欠陥補正の進行に合わせてOB信号を逐次更新すればよく、欠陥補正の前後のOB信号を別個に記憶しておく必要がない。そのため、処理に必要なメモリ容量を低減することも可能になる。
【0035】
[本実施形態の補足事項]
本実施形態では、図2に示す主走査方向Hおよび副走査方向Vに対応付けて、撮像面の水平方向および垂直方向を特定している。しかしながら、本発明の水平方向および垂直方向は、これに限定されるものではない。例えば、主走査方向を垂直方向とし、副走査方向を水平方向として本発明を実施してもかまわない。
【0036】
また、本実施形態では、メディアンフィルタを用いてOB信号の欠陥補正を行っている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、バイリニアやバイキュービックなどの公知の補間法を用いて、OB信号のキズ欠陥を補正してもよい。
【0037】
なお、本実施形態では、上部オプチカルブラック領域を有効画素領域の上辺側に配置している。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。上部オプチカルブラック領域は、有効画素領域の水平方向に沿って配置されていればよい。例えば、上部オプチカルブラック領域を有効画素領域の下辺側に配置してもよい。
【0038】
【発明の効果】
《請求項1》
請求項1の発明では、オプチカルブラック領域に、例えば、ベイヤー配列におけるRGライン/BGラインの交互配置のように、1画素ラインおきに同じ配列パターンのカラーフィルタが並ぶ。本発明では、オプチカルブラック領域をこの1画素ラインおきに区分し、配列パターンの等しい区分別にOB信号の欠陥補正を実施する。
通常、同じ配列パターンのラインは、信号の生成・読み出しの条件が略等しい。そのため、これら同じ配列パターンのOB信号は類似性が高くなる。
そこで、類似性の高い1画素ラインおき(同じ配列パターン)のOB信号を参照することで、欠陥部分のOB信号を一段と高い精度で推測(欠陥補正)することが可能になる。
また、この区分別の欠陥補正では、異なる配列パターンのOB信号の値が混入しないため、同じ配列パターンのOB信号が持つ特徴をよく保存することができる点で優れている。
その結果、配列パターンを区別しないOB信号の欠陥補正よりも、高い精度でOB信号の欠陥補正を行うことが可能になる。その結果、オプチカルブラック領域の欠陥による画像処理の異常を従来以上に改善することが可能になる。
【0039】
《請求項2,3》
請求項2,3の発明では、撮像部の出力アンプの出力別に、OB信号の欠陥補正を実施する。
通常、共通の出力アンプを通過したOB信号は、ゲイン特性や位相特性が共通する。さらに、同じ出力アンプを通過したOB信号は、撮像部の内部経路もかなりの部分が共通する。
これらの理由から、共通の出力アンプを通過したOB信号は、異なる出力アンプを通過したOB信号に比べて、類似性が極めて高い。そこで、出力アンプごとにOB信号の欠陥補正を行うことで、類似性の高い近傍のOB信号を選択的に参照することが可能になり、OB信号の欠陥部分を一段と高い精度で推測することが可能になる。
また、この区分別の欠陥補正では、異なる出力アンプを通過したOB信号の値が混入しないため、同じ出力アンプを通過したOB信号が持つ特徴をよく保存できる点で優れている。
その結果、出力アンプを区別しないOB信号の欠陥補正よりも、高い精度でOB信号の欠陥補正を行うことが可能になる。その結果、オプチカルブラック領域の欠陥による画像処理の異常を従来以上に改善することが可能になる。
なお、請求項3の発明では、上記のように出力アンプの出力別にOB信号の欠陥補正を行った後、OB信号を基準にしたシェーディング補正を出力アンプの出力別に実施する。
この場合、出力アンプ別にOB信号を欠陥補正しているため、欠陥補正後のOB信号には、出力アンプの出力別に現れるシェーディング変化の特徴が厳密に保存されている。このOB信号を基準に、出力アンプ別にシェーディング補正を実施することにより、有効画素領域のシェーディングをより高精度に除去することが可能になる。
【0040】
《請求項4,5》
請求項4の発明では、オプチカルブラック領域におけるカラーフィルタアレイの色別に、OB信号の欠陥補正を実施する。
通常、カラーフィルタアレイの色が共通するOB信号は、信号の生成・読み出しの条件が略等しい。そのためカラーフィルタの色ごとに区別したOB信号は極めて類似性が高くなる。
そこで、カラーフィルタの色ごとに区別してOB信号の欠陥補正を行うことで、類似性の高い近傍のOB信号を選択的に参照することが可能になり、OB信号の欠陥部分を一段と高い精度で補正することが可能になる。
その結果、色ごとの区別をしないOB信号の欠陥補正よりも、高い精度でOB信号の欠陥補正を行うことが可能になる。その結果、オプチカルブラック領域の欠陥による画像処理の異常を従来以上に改善することが可能になる。
また、この区分別の欠陥補正では、異なる色のOB信号の値が混入しないため、色別のOB信号が持つ特徴をよく保存できる点で優れている。
なお、請求項5の発明では、上記のようにカラーフィルタの色別にOB信号の欠陥補正を行った後、OBクランプ(光学的黒レベルを基準にしたクランプ補正)をカラーフィルタの色別に実施する。
この場合、色別にOB信号を欠陥補正しているため、カラーフィルタの色が異なるOB信号が欠陥補正によって混入するおそれが一切なく、色毎の光学的黒レベルを厳密に保つことができる。そのため、カラーフィルタの色別のOBクランプを厳密に実施することが可能になり、有効画素領域の黒レベルを高精度に補正できる。
【0041】
《請求項6》
請求項6の発明では、OB信号の欠陥補正にメディアンフィルタを使用する。上述した特許文献1では、欠陥箇所を1画素前のOB信号で置換する。そのため、欠陥箇所に限定して置換処理を実施しなければならない(仮に、全域にわたって置換処理を実施すると、欠陥箇所の次の画素には欠陥値が置換されてしまうため、欠陥箇所が移動するだけで消滅することはない)。
そのため、特許文献1では、オプチカルブラック領域の欠陥箇所のアドレスを事前に記憶しておく必要がある。この場合、経年変化によって欠陥箇所が変化(増加)した場合に柔軟に対応できない。
しかしながら、請求項6の発明では、メディアンフィルタによって欠陥補正を行う。そのため、オプチカルブラック領域のほぼ全域にメディアンフィルタをかけることで、OB信号の殆どの欠陥箇所を補正できる。この場合は、特許文献1とは異なり、欠陥箇所のアドレスを事前に記憶しておく必要がない。さらに、製品の経年変化により欠陥箇所が変化(例えば増加)しても柔軟に対応することができる。
【0042】
《請求項7》
請求項7の発明では、OB信号の欠陥補正に際して、空間フィルタ処理において参照する局所範囲に空白箇所がある場合、その空白箇所にデフォルト値を補填する。
その結果、空白箇所を含む局所範囲についても、OB信号の欠陥補正が可能となる。そのため、もともと少ないOB信号のデータ数が欠陥補正を経て極端に減ってしまうことがなく、OB信号を用いた画像処理に支障は生じにくい。
【0043】
《請求項8》
請求項8の発明では、OB信号の欠陥補正に際して、空間フィルタ処理で参照する局所範囲に、既に欠陥補正済みのOB信号を逐次含める。
通常、オプチカルブラック領域において複数の欠陥箇所が連続して集結した場合、その集結範囲の中央まで欠陥補正を及ぼすことは困難になる。しかしながら、欠陥補正済みのOB信号を局所範囲に逐次含めることにより、欠陥箇所の集結範囲の端から中央へ欠陥補正を強力に推し進めることができる。その結果、従来困難であったキズ欠陥が連続した集結箇所をより確実に欠陥補正することが可能になる。
その結果、オプチカルブラック領域の複数の欠陥箇所が連続している撮像部を良品として使用することが可能になり、撮像部の要求仕様を下げて低コスト化を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における電子カメラ11を示す図である。
【図2】撮像素子13の撮像面を説明する図である。
【図3】側部OB信号を色単位に区分する様子を説明する図である。
【図4】上部OB信号を出力アンプごとに区分する様子を説明する図である。
【図5】上部OB信号を1画素ラインおきに区分する様子を説明する図である。
【図6】メディアンフィルタによるOB信号の欠陥補正を説明する図である。
【図7】メディアンフィルタによるOB信号の欠陥補正を説明する図である。
【符号の説明】
13 撮像素子
13A 有効画素領域
13B 上部オプチカルブラック領域
13C 側部オプチカルブラック領域
14 タイミングジェネレータ
15 A/D変換部
16 信号処理装置
18 側部OBキズ補正部
19 上部OBキズ補正部
20 シェーディングバッファ
21 水平シェーディング補正部
22 暗電流検出部
23 暗電流オフセット部
24 クランプバッファ
25 OBクランプ部
26 ゲイン補正部
27 バッファメモリ
28 画像処理部
29 画像圧縮部
30 記録部
31 マイクロプロセッサ

Claims (9)

  1. 被写体像を光電変換する有効画素領域と、遮光状態のオプチカルブラック領域とを備えた撮像部の出力信号に対して、信号処理を施す信号処理装置であって、
    前記オプチカルブラック領域の出力信号(以下『OB信号』という)に対して欠陥補正の空間フィルタ処理を行い、欠陥補正済みのOB信号を得るOB欠陥補正部と、
    前記欠陥補正済みのOB信号を基準レベルとして、前記有効画素領域の出力信号を補正する信号補正部とを備え、
    前記オプチカルブラック領域および前記有効画素領域には、1画素ラインおきに同じ配列パターンとなるカラーフィルタアレイが配置され、
    前記OB欠陥補正部は、前記オプチカルブラック領域を前記1画素ラインおきに区分し、前記区分別に前記空間フィルタ処理を行うことにより、前記OB信号の欠陥補正を行う
    ことを特徴とする信号処理装置。
  2. 被写体像を光電変換する有効画素領域、および遮光状態のオプチカルブラック領域を有する信号生成領域と、前記信号生成領域で生成された信号を分配して出力する複数の出力アンプとを備えた撮像部の出力信号に対して、信号処理を施す信号処理装置であって、
    前記オプチカルブラック領域の出力信号(以下『OB信号』という)に対して欠陥補正の空間フィルタ処理を行い、欠陥補正済みのOB信号を得るOB欠陥補正部と、
    前記欠陥補正済みのOB信号を基準レベルとして、前記有効画素領域の出力信号を補正する信号補正部とを備え、
    前記OB欠陥補正部は、
    前記複数の出力アンプの出力別に、前記OB信号の前記欠陥補正を実施する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  3. 請求項2に記載の信号処理装置において、
    前記オプチカルブラック領域は、前記有効画素領域の水平方向に沿って配置された上部オプチカルブラック領域を含み、
    前記信号補正部は、欠陥補正済みの前記OB信号に基づいて、前記出力アンプ別に水平シェーディングを求め、求めた前記水平シェーディングを前記有効画素領域の出力信号から減算する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  4. 被写体像を光電変換する有効画素領域と、遮光状態のオプチカルブラック領域とを備えた撮像部の出力信号に対して、信号処理を施す信号処理装置であって、
    前記オプチカルブラック領域の出力信号(以下『OB信号』という)に対して欠陥補正の空間フィルタ処理を行い、欠陥補正済みのOB信号を得るOB欠陥補正部と、
    前記欠陥補正済みのOB信号を基準レベルとして、前記有効画素領域の出力信号を補正する信号補正部とを備え、
    前記オプチカルブラック領域および前記有効画素領域には、複数色からなるカラーフィルタアレイが配置され、
    前記OB欠陥補正部は、前記カラーフィルタアレイの色別に前記欠陥補正を実施する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  5. 請求項4に記載の信号処理装置において、
    前記オプチカルブラック領域は、前記有効画素領域の垂直方向に沿って配置された側部オプチカルブラック領域を含み、
    前記信号補正部は、色ごとに欠陥補正された前記OB信号に基づいて、前記有効画素領域の水平ラインの色単位に光学的黒レベルを求め、前記水平ラインの色毎の前記光学的黒レベルを一定に揃えるように、前記有効画素領域の出力信号をクランプする
    ことを特徴とする信号処理装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の信号処理装置において、
    前記OB欠陥補正部が実施する前記空間フィルタ処理は、メディアンフィルタである
    ことを特徴とする信号処理装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の信号処理装置において、
    前記OB欠陥補正部は、前記空間フィルタ処理で参照する局所範囲の空白箇所にデフォルト値を補填する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の信号処理装置において、
    前記OB欠陥補正部は、前記空間フィルタ処理で参照する局所範囲に、既に欠陥補正済みのOB信号を逐次含める
    ことを特徴とする信号処理装置。
  9. 被写体像を光電変換する有効画素領域と、遮光状態のオプチカルブラック領域とを備えた撮像部と、
    請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の信号処理装置と
    を備えたことを特徴とする電子カメラ。
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