JP4270579B2 - 縫合糸アンカー組立体 - Google Patents
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Description
本発明は、全体として、縫合糸を骨に取り付ける装置、より具体的には、セルフタッピング式の縫合糸の取り付け装置に関する。
発明の背景
セルフタッピング式の縫合糸アンカーは、当該技術分野で周知である。例えば、一端に形成されたドリル部分と、他端に形成されたねじ山部分とを有する円筒状の縫合糸アンカーを開示する、1986年12月30日付けでゴブレ(Goble)及びその他の者に付与された米国特許第4,632,100号を参照するとよい。一本の縫合糸が縫合糸アンカーから伸長するように、該縫合糸アンカーに固定状態にて取り付けられている。この縫合糸アンカーは、スプライン結合式継手によりアンカーと合わせ係合するドライバによって回転させ、従って、目標とする骨内に取り付け、縫合糸の自由端はドライバの本体内に格納される。実際には、この縫合糸アンカーのドリル端部は、目標とする骨に対して配置し、次に、ドライバにより縫合糸アンカーを回転させる。これにより、縫合糸アンカーのドリル部分が骨に切り込んでいく。縫合糸アンカーのドリル部分が骨に切り込み、骨に穴を形成すれば、縫合糸アンカーのねじがその穴の内面に係合する。先のねじ山部分は、後続のねじ山部分が位置する部分を提供し得るように穴にねじを切る。縫合糸アンカーが位置する部分に達ならば、ドライバを骨から引き出して、ドライバの内部から格納した縫合糸が繰り出されるようにする。
このゴブレその他の者により教示された型式の縫合糸アンカーは、全体として良好に機能するものの、縫合糸を骨に取り付けなければならないあらゆる種類の外科手術にて完全に満足し得るものではない。特に、ゴブレ及びその他の者による縫合糸アンカーの場合、縫合糸は、その縫合糸をディスクに締結することによりアンカーに取り付け、その後、そのディスクをアンカーの基端に形成された盲穴内の所定位置に固定する。不都合なことに、特に、アンカーを比較的小さい寸法で形成しなければならないとき、この配置は手間がかかる。更に、ゴブレ及びその他の者による縫合糸アンカーの場合、ドライバをアンカーに接続するために使用されるスプライン結合式継手は、ドライバに形成された多角形の雄型部分と、アンカーに形成された、対応する多角形の雌型部分とから成っている。この構造体は、特に、アンカーを比較的小さい寸法で形成することが望まれる場合、制約がある。更に、ゴブレ及びその他の者のアンカーは、この特許に教示された方法で目標とする骨内に取り付けたとき、その縫合糸アンカーのねじは、その骨の皮質層に確実に係合しないことが多い。このことは、特に、比較的小さい寸法のアンカーを使用するとき、骨内で縫合糸アンカー保持する状態が不良となる場合がある。
発明の目的
従って、本発明の一つの目的は、新規な縫合糸アンカー、及びそのアンカーを骨内で展開させる新規な縫合糸アンカーのインサータ(inserter)を提供することである。
本発明の別の目的は、全て、単一の構造体として形成された、ドリル手段と、ねじ手段と、縫合糸の取り付け手段とを備える新規な縫合糸アンカーを提供することである。
本発明の別の目的は、縫合糸アンカーのインサータに形成された、対応する非円形の凹部に受け入れ得るようにした非円形の形状とした基端部分を有する新規な縫合糸アンカーを提供することである。
本発明の別の目的は、縫合糸アンカーのインサータに形成された、対応する多角形の凹部に受け入れ得るようにした多角形の形状とした基端部分を有する新規な縫合糸アンカーを提供することである。
本発明の更に別の目的は、ねじ山部分がアンカーの非円形の形状とした基端部分を含む、アンカーの少なくとも一部に沿って伸長する、新規な縫合糸アンカーを提供することである。
本発明の更に別の目的は、縫合糸アンカーを骨内で展開させるとき、海綿状骨及び皮質骨の双方に係合し得るようにした新規な縫合糸アンカーを提供することである。
本発明の更に別の目的は、製造コストが低廉で済む、新規な縫合糸アンカー組立体を提供することである。
本発明の更に別の目的は、縫合糸アンカーと、該縫合糸アンカーに取り付けられた縫合糸と、縫合糸を骨内で展開させて、該縫合糸が骨から伸長し且つ骨内で固定されるようにするインサータとを備える、新規なシステムを提供することである。
本発明の更に別の目的は、縫合糸を骨内で固定するための改良された方法を提供することである。
発明の概要
本発明の上記及びその他の目的は、新規な縫合糸アンカーと、該縫合糸アンカーに取り付けられた縫合糸と、縫合糸アンカーを骨内で展開させ、縫合糸が骨から伸長し且つ骨に固定されるようにする新規なインサータとを備える、新規な縫合糸アンカー組立体を提供し且つその組立体を使用することにより達成される。
この新規な縫合糸アンカーは、全体として、ドリル手段と、ねじ手段と、縫合糸の取り付け手段とを備えている。このドリル手段は、アンカーの末端部分に配置され、また、ドリル手段を骨に押し付け、アンカーをその長手方向軸線を中心として回転させたとき、骨に貫入し得るように配置されている。このねじ手段は、アンカーの長さの少なくとも一部分に沿って伸長し且つアンカーを回転させたとき、アンカーを骨を貫通して押し進め得るようにされている。このアンカーの基端部分は、基端面にて終端となる非円形の形状とした断面を有している。このねじ手段は、アンカーの上述の基端部分に沿って(且つその末端のアンカーの少なくとも一部に沿って)伸長し、基端面に隣接する位置にて終端となっている。このアンカーの基端部分は、(i)縫合糸アンカーを目標とする骨内に挿入する前に、新規なインサータの末端内に受け入れられるようにされ、また、(ii)縫合糸アンカーを目標とする骨内に完全に取り付けたならば、皮質骨、又は皮質及び/又は海綿状骨とねじ係合し得るようにされている。この縫合糸の取り付け手段は、アンカーの基端部分内に配置され且つ一本の縫合糸をアンカーに取り付け得るようにされている。
好適な実施の形態において、該ドリル手段は、アンカーの末端部分に設けられた尖った末端面と、該末端面から基端方向に伸長する少なくとも一つの切断溝とを備えている。このねじ手段は、アンカーの末端面からアンカーの基端面まで伸長する単一の連続的なねじ部分を備えている。このアンカーの基端部分は、非円形の断面、又は多角形の断面の何れかにすることができるが、六角形の断面であることが好ましい。この縫合糸の取り付け手段は、アンカーの基端部分を完全に貫通する穴と、該穴の両端とアンカーの基端面との間にて伸長する一対の通路とを備えている。これらの一対の通路は、次の目的のため、一本の縫合糸の一部を受け入れ得るようにされている。即ち、(i)一本の縫合糸をアンカーに取り付ける間に、縫合糸アンカーをその関係するインサータの末端に取り付け得るようにすることと、(ii)縫合糸アンカーを目標とする骨内に挿入する間に、アンカーの基端のねじ部分が縫合糸に切り込むのを防止することと、(iii)縫合糸アンカーを目標とする骨内に取り付けたならば、縫合糸がアンカーの基端部分に関して摺動するのを許容することとが可能であるようにされている。
上述の縫合糸アンカーは、本発明の新規なインサータを使用して、目標とする骨内に取り付け得るようにしてある。この新規なインサータは、管状シャフト先端部材を有する管状のシャフトを備えている。この管状シャフト先端部材は、その末端まで基端方向に伸長する凹部を有している。この凹部は、縫合糸アンカーの基端部分を合わせ可能に受け入れて、インサータを使用して、縫合糸アンカーをその長手方向軸線を中心として回転させ得るような寸法及び形状にしてある。この管状シャフトは、アンカーの基端部分から伸長する一本以上の縫合糸を制御し且つ格納する手段を更に備えている。
本発明の代替的な実施の形態において、この縫合糸アンカーの末端からそのドリル手段を省くこともできる。この場合、目標とする骨に予め穿孔された穴内に縫合糸アンカーを取り付けるために、インサータが使用される。
【図面の簡単な説明】
本発明の上記及びその他の目的、特徴及び利点は、同様の部品を同様の番号で表示する添付図面と共に参照すべきである、本発明の好適な実施の形態に関する以下の詳細な説明により完全に開示され、又はこの説明により明らかになるであろう。添付図面において、
図1は、本発明に従って形成された縫合糸アンカー組立体を示す、一部断面図とした側面図である。
図2は、縫合糸アンカーを図1に示した位置からその長手方向軸線を中心として90°回転させたときの図1に示した縫合糸アンカーの側面図である。
図3は、図2に示した縫合糸アンカーの後端の図である。
図4は、図3に示した縫合糸アンカーの断面図である。
図5は、縫合糸アンカーを図2に示した位置からその長手方向軸線を中心として90°時計方向に回転させたときの、図2に示した縫合糸アンカーの別の側面図である。
図6は、図5に示した縫合糸アンカーの後端の図である。
図7は、図5に示した縫合糸アンカーの連続的なねじ部分の部分拡大図である。
図8は、図2に示した縫合糸アンカーの前端の図である。
図9は、図1に示したインサータ組立体を示す、一部切り欠き且つ一部断面図とした側面図である。
図10は、インサータの管状シャフトの一部切り欠き且つ一部断面図とした側面図である。
図11は、図10に示した管状シャフトの前端の図である。
図12は、インサータの管状シャフト先端の側面図である。
図13は、図12に示した管状シャフト先端の後端の図である。
図14は、図12に示した管状シャフト先端の前端の図である。
図15は、図12の線15−15に沿った、図12に示した管状シャフト先端の断面側面図である。
図16は、インサータの縫合糸グリッパの側面図である。
図17は、図16に示した縫合糸グリッパの前端の図である。
図18は、インサータの縫合糸スリーブの側面図である。
図19は、図18に示した縫合糸スリーブの前端の図である。
図20は、インサータのキャップの断面側面図である。
図21は、図20に示したキャップの前端の図である。
図22は、縫合糸アンカーの尖った末端面が目標とする骨の皮質層に貫入した後の縫合糸アンカー組立体を示す、一部断面図とした側面図である。
図23は、縫合糸アンカーが目標とする骨に完全に貫入した後の縫合糸アンカー組立体を示す、一部断面図とした側面図である。
図24は、インサータの管状シャフト先端部材を目標とする骨の表面から引き出し、縫合糸を骨から繰り出した、目標とする骨に取り付けられた縫合糸アンカーを示す、一部断面図とした側面図である。
図25乃至図29は、本発明の新規な縫合糸アンカーの代替的な実施の形態を示す図である。
図30乃至図35は、本発明の新規な本発明アンカーの更に別の代替的な実施の形態を示す図である。
好適な実施の形態の詳細な説明
先ず、図1を参照すると、本発明に従って形成された縫合糸アンカー組立体1が図示されている。該縫合糸アンカー組立体1は、全体として、縫合糸アンカー5と、縫合糸10と、インサータ15とを備えている。
より具体的には、図2乃至図8を参照すると、縫合糸アンカー5は、単一の構造体であり、全体として、長手方向軸線18と、末端部分20と、基端部分25と、連続的なねじ部分30と、少なくとも一つの切断溝35と、縫合糸の取り付け手段40とを備えている(図5)。縫合糸アンカー5は、当該技術分野で周知の各種の生体適合性又は生体吸収性材料の任意のもので形成することができる。例えば、縫合糸アンカー5は、その他の材料の内、ジルコニア・セラミック、ステンレス鋼合金及びポリ−L−乳酸ポリマーで製造することができる。一つの好適な実施の形態において、縫合糸アンカー5は、外科等級チタニウム合金のブランクで製造される。
縫合糸アンカーの末端部分20は、末端先端50にて終端となる末端面45を備えている。好適な実施の形態において、末端部分20は、略円錐形の前先端を有する略円筒状の形状をしている。勿論、該末端部分20は、本発明の範囲から逸脱せずに、円錐体又は多角形のようなその他の形状とすることも可能であることが理解されよう。好適な実施の形態において、末端面45は、末端先端50の周りで略90°の夾角を形成する。これと代替的に、その他の夾角を採用しても有利な結果が得られる。
基端部分25は、末端部分20から隔たった位置にある基端面55(図2、図3及び図6)を備えている。好適な実施の形態において、該基端部分25は、略多角形の断面とすることができる。より具体的には、基端部分25は、複数の隅部57により分離された複数の平坦側部56を含む多面体の外形とすることもできる(図3及び図6)。例えば、一つの好適な実施の形態において、基端部分25は六角形の断面とされている。勿論、本発明の範囲から逸脱せずに、各種のその他の多面体又は全体として非円形の断面とすることも可能であることが理解されよう。
図2、図4及び図5に示すように、連続的なねじ部分30がアンカーの末端部分20の少なくとも一部を横断し且つアンカーの基端部分25の少なくとも一部を横断して伸長している。より具体的には、好適な実施の形態において、ねじ部分30は、末端部分20に沿って伸長する第一の部分58と、基端部分25に沿って伸長する第二の部分59とを備えている(図5及び図6)。第一の部分58及び第二の部分59は、(i)山径60及び谷径65(図5)と、(ii)約5°乃至約45°の範囲、約36°が好適である、ねじ山の角度66(図7)と、(iii)約5°乃至約45°の範囲、約13°が好適である、フランク角67(図7)とを備えている。しかしながら、アンカーの基端部分25が多角形の断面であるため、図5及び図6に示すように、ねじ部分30の第二の部分59は、基端部分25の隅部57を主として横断するように保持される。隅部57の間にて、ねじ部分30の第二の部分59は、基端部分25の各平坦側部56を形成し得るように平坦とされている(図3及び図4)。この構造の結果、縫合糸アンカー5の基端部分25は、インサータ15によって合わせ可能に受け入れられるように多角形断面に形成することができる。この場合、連続的なねじ部分30は、以下に更に詳細に説明するように、骨内で展開させたとき、縫合糸アンカーに対しより大きい保持力を提供し得るように、基端部分25の全長に沿って伸長している。
次に、図2、図4、図5及び図8を参照すると、少なくとも一つの切断溝35がねじ部分30の長さの相当な部分に沿って末端面45の一部分から基端方向に伸長している。好適な実施の形態において、二つの切断溝35が設けられている(図8)。切断溝35の各々は、アンカー5の末端部分20に沿ってのみ伸長し、アンカー5の基端部分25内には伸長していないようにすることが好ましい。溝35の各々は、アンカー5が一回転する毎に、十分な骨を能動的に除去して、ねじ部分30の各ねじ山が目標とする骨内に更に進み得るようにする寸法及び形状とされる。この点に関して、一回転毎に、アンカー5が目標とする骨内に前進する程度は、そのねじ部分30のピッチにより決まることが理解されよう。
一つの好適な実施の形態において、各溝35は、アンカーの長手方向軸線18に対して約15°乃至約25°の範囲の角度、好ましくは約20°の角度である、角度68(図2)を形成する。また、溝35の各々は、アンカー5上にて約50°乃至約70°の範囲の角度、好ましくは、約60°の横夾角69(図8)を形成する。勿論、これらの角度に選択された値は、溝の選択した長さ、及び当該技術分野で周知のその他のファクタに従って変更することが可能である。
図5及び図6に最も良く示すように、縫合糸の取り付け手段40は、アンカーの基端部分25を横断状に貫通して伸長する穴75を有している。この穴75は、基端部分25の直径方向に対向した2つの平坦な側部56上に中心があるように配置される。一対の表面通路80が穴75の両端と連通し且つその両端から基端方向に伸長している。通路80は、アンカーの基端面55にて開口し、縫合糸10が次のものの間を通るための隙間を提供する。即ち、(i)縫合糸アンカーをインサータ15内に取り付けたとき、縫合糸アンカー5とインサータ15の隣接する部分との間を通り、また、(ii)縫合糸アンカー5を目標とする骨内に取り付けた後、縫合糸アンカー5と隣接する骨との間を通るための隙間である。特に、(i)縫合糸アンカーをインサータ15の末端内に最初に所定の位置に配置する間、及び(ii)その後に、縫合糸アンカーを目標とする骨内に挿入する間に、ねじ部分30が誤って縫合糸を傷付けるのを防止し得るように、縫合糸10が通路80内に安全に所定の位置に達するような通路80の寸法とされている。更に、縫合糸アンカーを目標とする骨内に取り付けたならば、縫合糸10が縫合糸アンカー5に関して自由に摺動し得るような穴75及び通路80の寸法とされている。
縫合糸アンカー5は、新規なインサータ5によって目標とする骨内に取り付けることを目的としている。次に、図9を参照すると、インサータ15は、全体として、管状シャフト100と、管状シャフト先端部材105と、縫合糸グリッパ110と、縫合糸スリーブ115と、キャップ120とを備えている。好適な実施の形態において、インサータ15は、当該技術分野で周知の各種の生体適合性金属、又はポリマーの一つ、又は二つ以上のもので製造されている。
より具体的には、図10及び図11を参照すると、管状シャフト100は、全体として、末端面127にて終端となる末端部分125と、基端面132にて終端となる基端部分130と、中央通路135とを備えている。末端の皿穴145が中央通路135を末端面127に接続する。末端の皿穴145は、以下に、更に詳細に開示するように、管状のシャフト先端105を受け入れ得るようにされている。末端の皿穴145が中央通路135と交差する部分には、内側肩部147が画成されている。基端の皿穴155は、中央通路135を基端面132に接続する。基端の皿穴155は、以下に詳細に開示するように、キャップ120を受け入れ得るようにされている。基端の皿穴155が中央通路135と交差する部分には、内側肩部157が画成されている。
次に、図12乃至図15を参照すると、管状シャフト先端部材105(図12)は、末端面162にて終端となる末端部分160と、基端面167にて終端となる円筒状の基端部分165と、末端面162と基端面167との間を連通させる中央通路170とを備えている。環状の突起175が管状シャフト先端部材105の末端付近にて中央通路170内に突き出している(図13、図14、図15)。中央通路170の末端部分190(図15)(即ち、環状の突起175と末端面162との間を伸長する中央通路170の部分)は、多角形又は略非円形の断面形態とされている。この末端部分190の特別な断面の形態は、アンカー5の基端部分25の断面形状に対応し得るような寸法及び形状とされている。この構造の結果、以下に、更に詳細に開示するように、アンカー5を目標とする骨内に取り付ける前に、ねじ部分30の部分58及び/又は59を損傷させることなく、アンカー5の基端部分を、中央通路の末端部分190内に確実に受け入れることができる。上述の方法にて、アンカー5を管状シャフト先端部材105に取り付けるとき、環状の突起175は、縫合糸アンカーの基端面55が当接するストッパとして作用することを理解すべきである。また、縫合糸アンカーの基端面55がインサータの環状の突起175に当接したとき、縫合糸アンカーの第二のねじ部分59が完全にインサータの外側に留まるような管状シャフト先端部材105及び縫合糸アンカー5の寸法にしてあることを理解すべきである。その結果、縫合糸アンカーの第二のねじ部分59は、アンカーを回転させる間に、損傷しないように保護される。縫合糸アンカーの第二のねじ部分59が少しでも損傷すれば、アンカーの適正な展開が妨げられる可能性があるから、このことは重要なことである。
末端部分160は、截頭円錐形又は円筒状の形状の何れかとすることができる。管状シャフト先端部材105の円筒状部分165は、末端部分160の基端面197に当接する末端195を備えている。このように、シャフトの先端の円筒状部分165は、シャフトの先端の末端部分160から基端方向に突出することが理解される。
次に、図16及び図17を参照すると、縫合糸グリッパ110は、端面225、227との間を連通させる内側通路220を有する円筒体215を備えている。縫合糸グリッパ110は、全体として、エラストマー材料で出来ており、管状シャフト100の中央通路135内にきちっと嵌まり得る寸法及び形状とされている。縫合糸グリッパ110の内部通路220は、縫合糸アンカー5をインサータ15に完全に組み付けたとき、縫合糸10をきちっと受け入れ且つ制御し得るような寸法及び形状とされている。
次に、図18及び図19を参照すると、縫合糸スリーブ115は、管状シャフト100内に摺動可能に受け入れ得るようにされた細長い管を備えている。縫合糸スリーブ115は、末端面230と、基端面233と、末端面230と基端面233との間を伸長する中央通路235とを備えている。以下に更に詳細に開示するように、縫合糸アンカー5をインサータ15に完全に組み付けたとき、縫合糸スリーブ115は、縫合糸10を緩く受け入れ得るようにされている。
次に、図20及び図21を参照すると、キャップ120は、全体として、エラストマー材料で出来ており、本体部分240と、環状縁部245と、盲穴250とを備えている。キャップ120は、末端面252及び基端面253にて終端となっている。本体部分240は略円筒状であり、管状シャフト100の皿穴155内にきちっと嵌まる寸法及び形状とされている(図10)。環状縁部245が本体部分240から半径方向外方に突出し、以下に更に詳細に開示するように、キャップの本体部分240をシャフトの皿穴155内に配置したとき、管状シャフト100の基端面132に係合し得る寸法及び形状とされている。盲穴250は、基端面253にて開放し且つ本体部分240内まで末端方向に伸長している。該盲穴250は、以下に更に詳細に開示するように、キャップ120を管状シャフト100に組み付ける間に、キャップ120の基端部分が曲がるのを可能にする。
縫合糸アンカー5、縫合糸10及びインサータ15は、次の方法で組み立てることが好ましい。
先ず、縫合糸10をアンカー5の穴75を通じて引き出し且つ後方に引っ張り、該縫合糸がアンカーの二つの通路80内に位置するようにする。この位置にて、縫合糸10は、アンカー基端面55から基端方向に伸長する。
次に、管状シャフト100の先端105を管状シャフト100に組み付ける。これは、先ず、管状シャフト先端の基端部分165(図12)を管状シャフトの末端の皿穴145(図10)と整合させることで行われる。次に、管状シャフト先端部材の円筒状部分165が管状シャフトの皿穴145内に入るように、管状シャフト先端部材105を管状シャフト100に向けて動かす。管状シャフト先端部材の基端面167(図12)が管状シャフトの環状肩部147(図10)に係合する迄、管状のシャフト先端105を皿穴145内に進める。この係合状態となったとき、管状シャフト先端部材の末端部分160の基端面197(図12)が管状シャフト100の末端面127(図10)に係合する。
次に、シャフト先端の中央通路170の末端部分190、環状突起175、次に、管状シャフト100の中央通路135を通じて縫合糸10の自由端を進め、該縫合糸の自由端が管状シャフトの開口した基端外に出るようにする。
縫合糸の自由端がその前の部分をうまく通り抜けたならば、アンカー5を管状シャフト先端部材105の末端に取り付けることができる。より具体的には、アンカー5は次のような方向に設定する。即ち、アンカーの基端部分25の平坦な側部56及び隅部57が管状シャフト先端部材の中央通路170の末端部分190に形成されたその対応する釣合い部分と整合されるような方向にする。次に、アンカーの基端部分25がシャフト先端の末端部分190内に完全の所定の位置に達する迄、アンカー5を管状シャフト先端部材105に向けて動かし、縫合糸アンカーの基端面55が管状シャフト先端部材の環状突起175に対して当接するようにする。この点に関して、アンカーの基端部分25及び管状シャフト先端部材105の相対的寸法は、アンカー5と管状のシャフト先端105との間に押し込み係合状態が実現されるようなものを選択することが理解されよう。また、この形態にあるとき、アンカーのねじ部分30の第二の部分59には、管状シャフト先端部材105が係合し且つ該第二の部分が該先端内に安全に所定の位置に達する一方、縫合糸アンカー5の末端は管状シャフト先端部材の前方から突出することが理解されよう。
アンカー5が管状シャフト先端部材105の末端部分190内に確実に配置されたならば、縫合糸10を引っ張って緊張させる。次に、縫合糸10の自由端を縫合糸グリッパの内部通路220を通じて進めることにより、縫合糸グリッパ110を縫合糸10の上方で摺動させる。次に、縫合糸グリッパ110を管状シャフトの中央通路135の基端内に挿入し、管状シャフトの中央通路135内で末端方向に摺動させ、縫合糸グリッパ110が管状シャフト先端部材の基端面167に当接するようにする。縫合糸グリッパ110がシャフト先端の末端面167に係合するとき、縫合糸10を緊張状態に保つことにより、縫合糸グリッパが縫合糸10と掴み係合する結果、アンカー5を管状シャフト先端部材105に取り付けた状態を保つのに役立つ。
次に、縫合糸10の自由端を縫合糸スリーブ115の中央通路235を通じて進める。次に、縫合糸スリーブ115を管状シャフト100内に挿入する。縫合糸スリーブの末端面230(図18)が縫合糸グリッパの基端面227(図16)に係合する迄、縫合糸スリーブ115を管状シャフトの中央通路135に沿って末端方向に摺動させる。次に、縫合糸スリーブ115の外面と管状シャフト100(図1)の内面との間に形成された環状の隙間内に縫合糸10の自由端を挿入する。
次に、管状シャフトの開口した基端内にキャップ120を挿入することにより、管状シャフト100を締め切る。より具体的には、キャップの本体部分240を管状シャフト100の基端と整合させる。次に、キャップの末端面252(図20)が管状シャフトの内側肩部157(図10)に係合する迄、キャップ120を管状シャフト100に向けて動かす。この係合状態になったならば、キャップの環状縁部245が管状シャフトの基端面132に係合し、これにより、管状シャフト100の中央通路135を密封する。
次に、図22乃至図24を参照すると、縫合糸アンカー5は、次のようにして目標とする骨324内に取り付け得るようにされている。
先ず、シャフトを回転させるため、当該技術分野で周知の型式の回転手段(図示せず)に縫合糸アンカー組立体1を組み付ける。例えば、Tハンドルインサータのような典型的な動力作動式回転ドリル、又は手動ドリルのチャックに縫合糸アンカー組立体1を取り付けることができる。上述の回転手段に取り付けたならば、縫合糸アンカー組立体1は、次のような方向に設定する。即ち、縫合糸アンカー5が皮質骨層325の上方の位置に配置され、アンカーの末端先端50が骨324の上面326に当接するような方向にする。この位置になったならば、アンカー5が回転されるように、回転手段を作動させる。回転手段が作動されたならば、溝35が皮質骨層325の一部分を切り取り始める迄、アンカーの末端先端50が骨の上面326に貫入する。この操作中、溝35によって切り取られる皮質骨層325の部分が増大するように、回転手段に軸方向への圧力を加える。この点に関して、アンカーの末端先端50及び切断溝35は、アンカーが一回転する毎に、前進するアンカーを受け入れるのに少なくとも必要な量の骨材料を除去し得るような形態とされていることが理解されよう。
末端先端50及び切断溝35が皮質骨層325の一部分に貫入したならば、ねじ部分30は、切断溝35により形成された穴に係合し始める。このようにして、ねじ部分30は、ねじ部分30の後続のねじ山部分が皮質骨層325に確実に係合するように、骨の内面にねじを切る。
勿論、アンカー5は、皮質骨層の予め穿孔した穴内に挿入してもよいことが理解されよう。より具体的には、この状況のとき、ねじ部分30の谷径65(図5)と略等しい直径を有する穴を目標とする皮質骨層に予め穿孔してもよい。次に、その予め穿孔した穴内にアンカー5を回転させて、上述に開示したのと同一の方法にて穴にねじが切られるようにしてもよい。
図23に示すように、縫合糸アンカー5が皮質骨層325内に貫入して海綿状の骨材料328内に切り込むとき、管状シャフト先端105の末端面162は、骨324の外面326に係合する。回転手段によりアンカー5を回転させ続けると、骨324に形成される穴のねじ切りした内面にねじ部分30が係合した状態が保たれる。このようにして、回転するアンカー5は、目標とする骨324内に深く推進される。この状態のとき、アンカーのねじ部分30の第二の部分59は、皮質骨層325の穴のねじ切りした内面に係合し始める。より具体的には、山径60を有する隅部57は、皮質骨層325のねじ切りした穴に係合する。このようにして、ねじ部分30の追加の系のねじ山(アンカーのねじ部分30の第二の部分59に対応するねじ山)が皮質骨層に係合し、これによって、目標とする骨324内でのアンカー5の保持力を増大させる。
アンカー5を皮質骨層328内に更に深く進めると、回転するアンカーは、インサータの管状シャフト先端部材105内のその所定位置から引き出されて自由となる。この状態のときに、縫合糸10がインサータ15の内部から繰り出される。アンカー5が管状シャフト先端部材105から完全に分離したならば、アンカーの回転推進状態が停止される。次に、骨324の表面326からインサータ15を引き抜く(図24)。インサータ15が骨324から引き抜かれたならば、追加の縫合糸10がインサータ15の内部から繰り出される。
本発明の範囲及び精神から逸脱せずに、上述した新規なアンカー縫合糸及び新規なインサータには、各種の改変例、変更及び変化を加え得ることを理解すべきである。
例えば、図25乃至図29を参照すると、縫合糸アンカー305の一つの代替的な形態が開示されている。該縫合糸アンカー305は、以下に説明し、又は図面に示す点を除いて、上記に詳細に開示した縫合糸アンカー5と略同一であることが好ましい。特に、アンカー305は、長手方向軸線318に関して鋭角な夾角を形成し得るように形成された末端面345と、末端先端350とを備えている。更に、縫合糸アンカー305には、切断溝35は全く形成されていない。
更なる例として、図30乃至図35を参照すると、縫合糸アンカー405のもう一つの代替的な形態が図示されている。縫合糸アンカー405は、以下に説明し、又は図面に図示する点を除いて、上記に詳細に開示した縫合糸アンカー5と略同一である。特に、アンカー405は、略鈍角な末端面445と、少なくとも1つの切断溝450とを備えている。縫合糸アンカー405は、鋭角に貫入する先端が無いため、この縫合糸アンカー405は、目標とする骨に予め形成された導入穴内で展開することを目的とするものである。
アンカー5に関して上記に教示したインサータ15に組み付け且つ該インサータ15により、アンカー305又は405の何れか一方を、展開させることができる。
また、本発明の範囲から逸脱せずに、上記に教示した内容からインサータ15の構造を改変することも考えられる。例えば、インサータ15の上記の実施の形態の場合、管状シャフト100及び管状シャフト先端部材105は、組み立て中に順次、共に接続される別個の且つ異なる部材として形成されている。しかしながら、管状シャフト100及び管状シャフト先端部材105は、その部材を単一片の材料で成形し又は機械加工することにより、単一の一体の部材として形成することが可能であると考えられる。
本発明の範囲から逸脱せずに、上記に開示した実施の形態に更にその他の変更を加えることも可能である。
Claims (13)
- 縫合糸アンカーにして、
該縫合糸アンカー(5)の末端部分(20)に設けられたドリル手段(35、45)であって、該ドリル手段(35、45)が骨(324)に押し付けられ、該縫合糸アンカーが回転されたとき、該骨(324)に貫入し、尖った末端面(45)と、該末端面(45)から基端方向に伸長する少なくとも1つの切断溝(35)とを備える、前記ドリル手段(35、45)と、
該縫合糸アンカー(5)の長さの少なくとも一部に沿って前記ドリル手段(35、45)から基端方向に伸長するねじ手段(30)であって、前記縫合糸アンカー(5)が回転されたとき、該縫合糸アンカー(5)を前記骨(324)を通じて推し進める前記ねじ手段(30)とを備え、
前記縫合糸アンカーの基端部分(25)が、該基端部分(25)の前記ねじ手段(30)を設けられた外径部分において周方向複数箇所に点在された複数のねじ付きの隅部(57)と、隣接する該隅部(57)どうしを接続し且つ該基端部分(25)の基端面(55)にて終端となる複数の平坦な側部(56)とを有する断面を備え、
前記平坦な側部(56)は、前記ねじ手段(30)の基端部分(25)の外径部分を除いた内方部分は前記ねじ手段(30)のねじ部分を設けられておらず、
1本の縫合糸(10)を前記縫合糸アンカー(5)に取り付けるべく前記縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)に配置された縫合糸の取り付け手段(40)を備え、
前記縫合糸の取り付け手段(40)が、前記基端部分の1つの平坦な側部(56)から前記基端部分の別の平坦な側部(56)まで、前記縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)を完全に貫通して伸長する穴(75)を備えることを特徴とする縫合糸アンカー。 - 請求項1に記載の縫合糸アンカーにおいて、
前記ドリル手段(35、45)、前記ねじ手段(30)及び前記縫合糸の取り付け手段(40)が単一の構造体から成ることを特徴とする縫合糸アンカー。 - 請求項1に記載の縫合糸アンカーにおいて、
前記縫合糸アンカー(5)が骨(324)内に展開されたとき、該縫合糸アンカー(5)が、皮質骨層(325)及び海綿状骨層(328)の双方とねじ係合し得るようにされたことを特徴とする縫合糸アンカー。 - 請求項1に記載の縫合糸アンカーにおいて、
前記縫合糸アンカー(5)が前記骨(324)内に完全に取り付けられたならば、該縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)が骨(324)の皮質骨層(325)の少なくとも一部分と係合し得るようにされることを特徴とする縫合糸アンカー。 - 請求項1に記載の縫合糸アンカーにおいて、
前記縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)が、捩り荷重を伝達し得るようにされた断面を有することを特徴とする縫合糸アンカー。 - 請求項5に記載の縫合糸アンカーにおいて、
前記縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)が、六角形の断面を有することを特徴とする縫合糸アンカー。 - 請求項1に記載の縫合糸アンカーにおいて、
前記縫合糸の取り付け手段(40)が、前記穴(75)の両端と前記縫合糸アンカー(5)の前記基端面(55)との間を連通させる1対の通路(80)を更に備えることを特徴とする縫合糸アンカー。 - 請求項7に記載の縫合糸アンカーにおいて、
前記通路(80)の各々が、前記縫合糸の取り付け手段(40)に取り付けられた縫合糸(10)の長さの一部分を受け入れて、
(i)前記縫合糸アンカー(5)を前記骨(324)内に挿入する間に、前記ねじ手段(30)が前記縫合糸の長さ部分を切断するのを防止し、
(ii)前記縫合糸アンカー(5)が骨(324)内に取り付けられたならば、前記縫合糸(10)が前記縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)に対して相対的に摺動するのを許容し得るようにしたことを特徴とする縫合糸アンカー。 - 縫合糸を骨に取り付けるシステムにして、
縫合糸アンカー(5)と、
縫合糸アンカーのインサータ(15)とを備え、
前記縫合糸アンカー(5)が、
前記縫合糸アンカー(5)の末端部分(20)に設けられたドリル手段(35、45)であって、該ドリル手段(35、45)が前記骨(324)に押し付けられ且つ前記縫合糸アンカー(5)が回転されたとき、骨(324)に貫入し、前記縫合糸アンカー(5)の末端部分(20)に配置された尖った末端面(45)と、該末端面(45)から基端方向に伸長する少なくとも1つの切断溝(35)とを備える前記ドリル手段(35、45)と、
前記縫合糸アンカー(5)が回転されたとき、前記縫合糸アンカー(5)を骨を通じて推し進め得るように、前記縫合糸アンカー(5)の長さの少なくとも一部に沿って前記ドリル手段(35、45)から基端方向に伸長するねじ手段(30)とを備え、
前記縫合糸アンカー(5)の基端部分(25)が、該基端部分(25)の前記ねじ手段(30)を設けられた外径部分において周方向複数箇所に点在された複数のねじ付きの隅部(57)と、隣接する該隅部(57)どうしを接続し且つ該基端部分(25)の基端面(55)にて終端となる複数の平坦な側部(56)とを有する断面を備え、
前記平坦な側部(56)は、前記ねじ手段(30)の基端部分(25)の外径部分を除いた内方部分は前記ねじ手段(30)のねじ部分を設けられておらず、
1本の縫合糸(10)を前記縫合糸アンカー(5)に取り付け得るように前記縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)に配置された縫合糸の取り付け手段(40)を備え、
前記縫合糸の取り付け手段(40)が、前記基端部分(25)の1つの平坦な側部(56)から前記基端部分の別の平坦な側部(56)まで、前記縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)を完全に貫通して伸長する穴(75)を備え、
前記縫合糸アンカーのインサータ(15)が、
その末端まで基端方向に伸長する平坦な側部付きの凹部(190)を有する管状シャフト先端部材(105)を有する管状シャフト(100)を備え、
前記平坦な側部付きの凹部(190)が、前記縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)と解放可能に係合し、これにより、前記インサータ(15)を回転させることにより、前記縫合糸アンカー(5)を骨(324)内に推し進め得るようにされたことを特徴とするシステム。 - 硬い細長い本体を備える縫合糸アンカー(5)にして、
尖った末端(50)及び切削縦溝(35)を有する前記本体の末端部分(20)と、
前記本体の長さの少なくとも一部に沿って前記ドリル手段(35、45)から基端方向に伸長するねじ部(30)を有する前記本体のねじ付き部分(30)と、
前記本体の基端部分(25)は、該基端部分(25)の前記ねじ部(30)を設けられた外径部分において周方向複数箇所に点在された複数のねじ付きの隅部(57)と、隣接する該隅部(57)どうしを接続し且つ該基端部分(25)の基端面(55)にて終端となる複数の平坦な側部(56)とを有する断面を備え、
該平面状側部(56)は基端部分の外径部分を除いた内方部分は前記ねじ手段(30)のねじ部分を設けられておらず、
前記本体の前記基端部分(25)は、前記本体を貫通して前記平坦な側部の第一のもの(56)から前記平坦な側部の第二のもの(56)まで伸びる穴(75)を画成することを特徴とする、縫合糸アンカー。 - 硬い細長い本体を備える縫合糸アンカーにして、
前記本体の長さの少なくとも一部に沿って前記ドリル手段(35、45)から基端方向に伸長するねじ部(30)と、
前記本体の基端部分(25)は、該基端部分(25)の前記ねじ部(30)を設けられた外径部分において周方向複数箇所に点在された複数のねじ付きの隅部(57)と、隣接する該隅部(57)どうしを接続し且つ基端面(55)から伸びる複数の平坦な側部(56)とを有する断面を備え、
基端部分の外径部分を除いた内方部分は前記ねじ手段(30)のねじ部分を設けられておらず、
前記本体の前記基端部分(25)は、前記本体を貫通して前記平坦な側部分の第一のもの(56)から前記平坦な側部分の第二のもの(56)まで伸びる穴(75)を画成することを特徴とする、縫合糸アンカー。 - 縫合糸アンカーにして、
前記縫合糸アンカー(5)が目標とする骨(324)に形成された穴内に配置され且つ回転されたとき、前記縫合糸アンカー(5)を該骨の穴の中に推し進め得るように前記縫合糸アンカー(5)の長さの少なくとも一部に沿って前記ドリル手段(35、45)から基端方向に伸長するねじ手段(30)を備え、
前記縫合糸アンカー(5)の基端部分(25)が、該基端部分(25)の前記ねじ部(30)を設けられた外径部分において周方向複数箇所に点在された複数のねじ付きの隅部(57)と、隣接する該隅部(57)どうしを接続し且つ該基端部分(25)の基端面(55)にて終端となる複数の平坦な側部(56)とを有する断面を備え、
前記平坦な側部(56)は、基端部分の外径部分を除いた内方部分は前記ねじ手段(30)のねじ部分を設けられておらず、
1本の縫合糸(10)を前記縫合糸アンカー(5)に取り付けるべく前記縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)に配置された縫合糸の取り付け手段(40)を備え、
前記縫合糸の取り付け手段(40)が、前記基端部分(25)の1つの平坦な側部(56)から前記基端部分の別の平坦な側部(56)まで、前記縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)を完全に貫通して伸長する穴(75)を備えることを特徴とする縫合糸アンカー。 - 縫合糸を骨に取り付けるシステムにして、
縫合糸アンカー(5)と、
縫合糸アンカーのインサータ(15)と、を備え、
前記縫合糸アンカー(5)は、
該縫合糸アンカー(5)が、目標とする骨(324)に形成された穴内に配置され且つ回転されたとき、前記縫合糸アンカー(5)を該骨の穴の中に推し進め得るように前記縫合糸アンカー(5)の長さの少なくとも一部に沿って前記ドリル手段(35、45)から基端方向に伸長するねじ手段(30)を備え、
前記縫合糸アンカー(5)の基端部分(25)が、該基端部分(25)の前記ねじ部(30)を設けられた外径部分において周方向複数箇所に点在された複数のねじ付きの隅部(57)と、隣接する該隅部(57)どうしを接続し且つ該基端部分(25)の基端面(55)にて終端となる複数の平坦な側部(56)とを有する断面を備え、
前記平坦な側部(56)は、基端部分の外径部分を除いた内方部分は前記ねじ手段(30)のねじ部分を設けられておらず、
1本の縫合糸(10)を前記縫合糸アンカー(5)に取り付け得るように前記縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)に配置された縫合糸の取り付け手段(40)を備え、
前記縫合糸の取り付け手段(40)が、前記基端部分の1つの平坦な側部(56)から前記基端部分の別の平坦な側部(56)まで、前記縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)を完全に貫通して伸長する穴(75)を備え、
前記縫合糸アンカーのインサータ(15)が、
その末端まで基端方向に伸長する平坦な側部付きの凹部(190)を有する管状シャフト先端部材(105)を有する管状シャフト(100)を備え、
前記凹部(190)が、前記縫合糸アンカー(5)の前記基端部分(25)と解放可能に係合し、これにより、前記インサータ(15)を回転させることにより、前記縫合糸アンカー(5)を前記骨内に推進させ得るようにしたことを特徴とするシステム。
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