JP4270145B2 - 多段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などの車両において、原動機と駆動輪との間に設けられる多段変速機に関し、特にその変速機の多段化に関するものである。
車両においては、予め定められた複数の変速比或いは変速段を選択するために複数の遊星歯車装置とそれらを構成する要素を結合するための係合要素たとえばクラッチおよびブレーキとを用いた多段変速機が多用されている。たとえば、特許文献1に記載の多段変速機では、2個の切換不能な前置遊星歯車装置を設けることによって後置遊星歯車装置へ3つの異なる回転速度を出力可能とし、それによって少なくとも前進7段の変速段を成立させることができるようになっている。
特表2003−514195号公報 特開2002−206601号公報 特開2002−213545号公報 特開2002−227940号公報 特開2002−266956号公報 特開2002−295609号公報
ところで、変速機を多段化するに際しては、変速段間の変速比ステップをバランスよく保ちながら多段化する必要があるが、前記特許文献1に記載の多段変速機は変速比ステップのバランスが必ずしも良くないという問題がある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、変速比ステップをバランス良く保ちつつ多段化することができる多段変速機を提供することにある。
かかる目的を達成する第1発明は、(a)入力回転部材の回転を減速して伝達する第1中間出力部材および前記入力回転部材の回転をその第1中間出力部材よりも大きく減速して伝達する第2中間出力部材を有する第1変速部と、2組の遊星歯車装置のサンギア、キャリヤおよびリングギアの一部が互いに連結されることにより4つの回転要素が構成される第2変速部と、を有する一方、(b)前記4つの回転要素の回転速度を直線で表すことができる共線図上においてその4つの回転要素を一端から他端に向かって順番に第1回転要素、第2回転要素、第3回転要素、第4回転要素としたとき、前記第1中間出力部材とその第4回転要素とを選択的に連結する第1クラッチ要素と、前記入力回転部材とその第2回転要素とを選択的に連結する第2クラッチ要素と、前記第1中間出力部材とその第1回転要素とを選択的に連結する第3クラッチ要素と、前記入力回転部材とその第1回転要素とを選択的に連結する第4クラッチ要素と、前記第2中間出力部材とその第1回転要素とを選択的に連結する第5クラッチ要素と、その第1回転要素を選択的に回転停止する第1ブレーキ要素と、その第2回転要素を選択的に回転停止する第2ブレーキ要素と、を有することを特徴とする多段変速機である。
また、第2発明は、第1発明の多段変速機において、(a)前記第1クラッチ要素および前記第2ブレーキ要素が係合させられることによって第1変速段が成立し、(b)前記第1クラッチ要素および前記第1ブレーキ要素が係合させられることによって第2変速段が成立し、(c)前記第1クラッチ要素および前記第5クラッチ要素が係合させられることによって第3変速段が成立し、(d)前記第1クラッチ要素および前記第3クラッチ要素が係合させられることによって第4変速段が成立し、(e)前記第1クラッチ要素および前記第4クラッチ要素が係合させられることによって第5変速段が成立し、(f)前記第1クラッチ要素および前記第2クラッチ要素が係合させられることによって第6変速段が成立し、(g)前記第2クラッチ要素および前記第4クラッチ要素が係合させられることによって第7変速段が成立し、(h)前記第2クラッチ要素および前記第3クラッチ要素が係合させられることによって第8変速段が成立し、(i)前記第2クラッチ要素および前記第5クラッチ要素が係合させられることによって第9変速段が成立することを特徴とする。
また、第3発明は、第2発明の多段変速機において、さらに、前記第2クラッチ要素および前記第1ブレーキ要素が係合させられることによって第10変速段が成立することを特徴とする。
また、第4発明は、第1発明の多段変速機において、(a)前記第1クラッチ要素および前記第2ブレーキ要素が係合させられることによって成立する第1変速段、(b)前記第1クラッチ要素および前記第1ブレーキ要素が係合させられることによって成立する第2変速段、(c)前記第1クラッチ要素および前記第5クラッチ要素が係合させられることによって成立する第3変速段、(d)前記第1クラッチ要素および前記第3クラッチ要素が係合させられることによって成立する第4変速段、(e)前記第1クラッチ要素および前記第4クラッチ要素が係合させられることによって成立する第5変速段、(f)前記第1クラッチ要素および前記第2クラッチ要素が係合させられることによって成立する第6変速段、(g)前記第2クラッチ要素および前記第4クラッチ要素が係合させられることによって成立する第7変速段、(h)前記第2クラッチ要素および前記第3クラッチ要素が係合させられることによって成立する第8変速段、(i)前記第2クラッチ要素および前記第5クラッチ要素が係合させられることによって成立する第9変速段、(j)前記第2クラッチ要素および前記第1ブレーキ要素が係合させられることによって成立する第10変速段、
のうち、前記第1変速段、第2変速段および第3変速段の何れかの変速段を除いた9速段を用いて変速が行われることを特徴とする。
また、第5発明は、第1発明乃至第4発明のいずれかの多段変速機において、(a)前記第1変速部は、シングルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびダブルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、(b)その第1前置遊星歯車装置のリングギアが常に回転停止され、(c)その第2前置遊星歯車装置のリングギアが前記第1中間出力部材とされ、(d)その第1前置遊星歯車装置のサンギアとその第2前置遊星歯車装置のサンギアとが互いに連結されるとともに前記入力回転部材に連結され、(e)その第1前置遊星歯車装置のキャリヤとその第2前置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されるとともに前記第2中間出力部材とされていることを特徴とする。
また、第6発明は、第1発明乃至第4発明のいずれかの多段変速機において、(a)前記第1変速部は、シングルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびダブルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、(b)その第1前置遊星歯車装置のリングギアが常に回転停止され、(c)その第2前置遊星歯車装置のリングギアが前記第1中間出力部材とされ、(d)その第1前置遊星歯車装置のサンギアとその第2前置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されるとともに前記入力回転部材に連結され、(e)その第1前置遊星歯車装置のキャリヤとその第2前置遊星歯車装置のサンギアとが互いに連結されるとともに前記第2中間出力部材とされていることを特徴とする。
また、第7発明は、第1発明乃至第4発明のいずれかの多段変速機において、(a)前記第1変速部は、シングルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびダブルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、(b)その第1前置遊星歯車装置のリングギアとその第2前置遊星歯車装置のサンギアが常に回転停止され、(c)その第2前置遊星歯車装置のリングギアが前記第1中間出力部材とされ、(d)その第1前置遊星歯車装置のサンギアとその第2前置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されるとともに前記入力回転部材に連結され、(e)その第1前置遊星歯車装置のキャリヤが前記第2中間出力部材とされていることを特徴とする。
また、第8発明は、第1発明乃至第4発明のいずれかの多段変速機において、(a)前記第1変速部は、シングルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびダブルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、(b)その第1前置遊星歯車装置のリングギアとその第2前置遊星歯車装置のキャリヤが常に回転停止され、(c)その第2前置遊星歯車装置のサンギアが前記第1中間出力部材とされ、(d)その第1前置遊星歯車装置のサンギアが前記入力回転部材に連結され、(e)その第1前置遊星歯車装置のキャリヤとその第2前置遊星歯車装置のリングギアとが互いに連結されるとともに前記第2中間出力部材とされていることを特徴とする。
また、第9発明は、第1発明乃至第4発明のいずれかの多段変速機において、(a)前記第1変速部は、シングルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびダブルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、(b)その第1前置遊星歯車装置のサンギアが前記入力回転部材に連結され、(c)その第1前置遊星歯車装置のキャリヤとその第2前置遊星歯車装置のリングギアとが互いに連結されて前記第2中間出力部材とされ、(d)その第1前置遊星歯車装置のリングギアとその第2前置遊星歯車装置のサンギアが常に回転停止され、(e)その第2前置遊星歯車装置のキャリヤが前記第1中間出力部材とされていることを特徴とする。
また、第10発明は、第1発明乃至第4発明のいずれかの多段変速機において、(a)前記第1変速部は、ダブルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびシングルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、(b)その第1前置遊星歯車装置のサンギアとその第2前置遊星歯車装置のサンギアとが互いに連結されるとともに前記入力回転部材に連結され、(c)その第2前置遊星歯車装置のキャリヤが前記第2中間出力部材とされ、(d)その第1前置遊星歯車装置のキャリヤとその第2前置遊星歯車装置のリングギアが常に回転停止され、(e)その第1前置遊星歯車装置のリングギアが前記第1中間出力部材とされていることを特徴とする。
また、第11発明は、第1発明乃至第4発明のいずれかの多段変速機において、(a)前記第1変速部は、ダブルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびシングルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、(b)その第2前置遊星歯車装置のサンギアが前記入力回転部材に連結され、(c)その第1前置遊星歯車装置のリングギアとその第2前置遊星歯車装置のリングギアとが互いに連結されるとともに前記第2中間出力部材とされ、(d)その第1前置遊星歯車装置のサンギアが常に回転停止され、(e)その第1前置遊星歯車装置のキャリヤとその第2前置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されるとともに前記第1中間出力部材とされていることを特徴とする。
また、第12発明は、第1発明乃至第4発明のいずれかの多段変速機において、(a)前記第1変速部は、ダブルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびシングルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、(b)その第2前置遊星歯車装置のサンギアが前記入力回転部材に連結され、(c)その第1前置遊星歯車装置のリングギアとその第2前置遊星歯車装置のリングギアが互いに連結されて前記第2中間出力部材とされ、(d)その第1前置遊星歯車装置のキャリヤが常に回転停止され、(e)その第1前置遊星歯車装置のサンギアとその第2前置遊星歯車装置のキャリヤが互いに連結されるとともに前記第1中間出力部材とされていることを特徴とする。
また、第13発明は、第1発明乃至第4発明のいずれかの多段変速機において、(a)前記第1変速部は、ダブルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびシングルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、(b)その第1前置遊星歯車装置のキャリヤとその第2前置遊星歯車装置のサンギアとが互いに連結されるとともに前記入力回転部材に連結され、(c)その第2前置遊星歯車装置のリングギアが第2中間出力部材とされ、(d)その第1前置遊星歯車装置のサンギアが常に回転停止され、(e)その第1前置遊星歯車装置のリングギアとその第2前置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されるとともに前記第1中間出力部材とされていることを特徴とする。
また、第14発明は、第1発明乃至第4発明のいずれかの多段変速機において、(a)前記第1変速部は、ダブルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびシングルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、(b)その第1前置遊星歯車装置のサンギアとその第2前置遊星歯車装置のサンギアとが互いに連結されるとともに前記入力回転部材に連結され、(c)その第2前置遊星歯車装置のリングギアが第2中間出力部材とされ、(d)その第1前置遊星歯車装置のキャリヤが常に回転停止され、(e)その第1前置遊星歯車装置のリングギアとその第2前置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されるとともに前記第1中間出力部材とされていることを特徴とする。
また、第15発明は第1発明乃至第14発明のいずれかの多段変速機において、(a)前記第2変速部は、ダブルピニオン型の第1後置遊星歯車装置およびシングルピニオン型の第2後置遊星歯車装置を備え、(b)その第1後置遊星歯車装置のキャリヤとその第2後置遊星歯車装置のサンギアとが互いに連結されて前記第1回転要素が構成され、(c)その第1後置遊星歯車装置のリングギアとその第2後置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されて前記第2回転要素が構成され、(d)その第2後置遊星歯車装置のリングギアによって前記第3回転要素が構成され、(e)その第1後置遊星歯車装置のサンギアによって前記第4回転要素が構成されていることを特徴とする。
上記第1発明によれば、第1変速部において、入力回転部材の回転が減速させられることにより入力回転部材の回転速度に加えて2つの減速回転が得られ、4つの回転要素、5つのクラッチ要素、および2つのブレーキ要素を有する第2変速部において、第1変速部の3種類の回転速度がさらに変速されるので、変速比ステップをバランス良く保ちつつ多段化が可能となる。
第2発明または第4発明によれば9段変速が可能となり、また、第3発明によれば10段変速が可能となる。
本発明の多段変速機(以下、変速機という)の車両に対する搭載姿勢は、変速機の軸線が車両の幅方向となるFF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両などの横置き型でも、変速機の軸線が車両の前後方向となるFR(フロントエンジン・リヤドライブ)車両などの縦置き型でも良い。
変速機は、アクセル操作量や車速などの運転状態に応じて自動的に変速段を切り換えるものでも良いが、運転者のスイッチ操作(アップダウン操作など)に従って変速段を切り換えるものでも良い。本発明の変速機は、第2発明のようにして、第1変速段〜第9変速段の9段変速を可能としても良いし、さらに、第3発明のようにして10段変速を可能としても良い。また、第4発明のように、第1変速段〜第10変速段から第1変速段、第2変速段、第3変速段のうち何れか1段を除いた変速段により9段変速を可能としてもよい。第1変速段、第2変速段、第3変速段のいずれか1段を除いたとしても、変速比ステップのバランスを適切に保つことが可能であるからである。
第1クラッチ要素〜第5クラッチ要素、第1、第2ブレーキ要素としては、油圧シリンダによって摩擦係合させられる多板式や単板式、ベルト式などの油圧式摩擦係合装置が好適に用いられるが、電磁式等の他の形式の係合装置を採用することもできる。変速制御を容易にするため、それ等のブレーキやクラッチと並列または直列に一方向クラッチを設けることもできる。例えば第2ブレーキと並列に一方向クラッチを設ければ、第1クラッチを係合させるだけで第1変速段が成立させられ、更に第1ブレーキを係合させるだけで第2変速段へ切り換えることができる。エンジンブレーキが必要無い場合には、第2ブレーキに代えて一方向クラッチを設けるだけでも良い。回転を停止する点で一方向クラッチはブレーキと同様の機能が得られるのである。
第1変速部としては、第5発明乃至第14発明のように、2組の遊星歯車装置を有するものを用いることができるが、それ以外にも、変速機に互いに平行な2本の軸心が備えられるとともに、その2本の軸心上にそれぞれ配設される1対のギアから構成されるカウンタギア対が3つ備えられ、1つのカウンタギア対の変速比が1とされ、残りの2つのカウンタギア対の変速比が1より小さく且つ互いに異なる値とされることにより第1変速部が構成されてもよい。さらには、遊星歯車装置とカウンタギア対とを組み合わせて第1変速部が構成されてもよい。すなわち、遊星歯車装置により入力部回転部材の回転を減速するとともに、カウンタギア対によっても入力回転部材の回転を遊星歯車装置とは異なる減速比で減速するように構成されていてもよい。なお、第1変速部にカウンタギア対が備えられている場合には、変速機が互いに平行な2本の軸心を備えていることが必須となるのに対して、第1変速部が2組の遊星歯車装置を備えている場合には、変速機の各構成部材を1つの軸心上に配置することが可能であるが、第1変速部が2組の遊星歯車装置を備えた構成の場合にも、変速機が互いに平行な2本の軸心を有し、第1変速部が第1の軸心上に配置され、第2変速部が第1の軸心上に配置されてもよい。
また、好ましくは、エンジンなどの駆動力源の出力は、流体伝動装置を介して前記入力回転部材に入力される。このようにすれば、コンパクトな変速機の設計が可能となる。流体転動装置としては、トルクコンバータが好適に用いられるが、トルクコンバータに代えてフルードカップリングを用いてもよい。なお、流体伝動装置にはロックアップクラッチが備えられることが好ましいが、ロックアップクラッチが備えられていなくても良いし、また、流体伝動装置に代えて、磁粉式電磁クラッチ、多板或いは単板式の油圧クラッチが設けられていてもよい。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された変速機10の構成を説明する骨子図である。図1において、変速機10は車体に取り付けられるトランスミッションケース(以下、単にケースという)12内において共通の軸心上に、流体伝動装置としてのロックアップクラッチ13付のトルクコンバータ14、このトルクコンバータ14に連結された入力軸16、第1遊星歯車装置18と第2遊星歯車装置20とを主体として構成されている第1変速部28、第3遊星歯車装置22と第4遊星歯車装置24とを主体として構成されている第2変速部30、および出力軸26が順次配設されている。この変速機10は、車両において縦置きされるFR用自動変速機として好適に用いられるものであり、エンジン8と図示しない駆動輪との間に設けられ、エンジン8の出力を駆動輪に伝達する。上記入力軸16はトルクコンバータ14のタービン軸であり、入力軸16は入力回転部材に相当する。また、出力軸26は出力回転部材に相当し、たとえば図示しない差動歯車装置等を介して左右の駆動輪を回転駆動する。また、トランスミッションケース12は非回転部材に相当し、トルクコンバータ14はエンジン8のクランク軸9に連結されている。なお、変速機10はその軸心に対して対称的に構成されているため、第1図の骨子図においてはその下側が省略されている。
上記第1変速部28を構成している第1遊星歯車装置18および第2遊星歯車装置20はそれぞれシングルピニオン型およびダブルピニオン型であり、第1遊星歯車装置18は第1前置遊星歯車装置に相当し、第2遊星歯車装置20は第2前置遊星歯車装置に相当する。第1遊星歯車装置18は、第1サンギアS1、第1ピニオンギアP1、その第1ピニオンギアP1を自転および公転可能に支持する第1キャリヤCA1、第1ピニオンギアP1を介して第1サンギアS1と噛み合う第1リングギアR1を備えており、第2遊星歯車装置20は、第2サンギアS2、互いに噛み合う複数対の第2ピニオンギアP2、その第2ピニオンギアP2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2ピニオンギアP2を介して第2サンギアS2と噛み合う第2リングギアR2を備えている。
上記第1変速部28においては、第1サンギアS1と第2サンギアS2とが互いに連結されるとともに入力軸16に連結されて回転駆動され、第1キャリヤCA1と第2キャリヤCA2とが互いに連結され、第1リングギアR1はケース12に一体的に固定されて回転不能とされている。この構成により、第2リングギアR2は、入力軸16に対して減速回転させられ、互いに連結された第1キャリヤCA1および第2キャリヤCA2は、その第2リングギアR2よりもさらに減速回転させられるので、第2リングギアR2がが第1中間出力部材M1に相当し、互いに連結された第1キャリヤCA1および第2キャリヤCA2が第2中間出力部材M2に相当する。
第2変速部30を構成している第3遊星歯車装置22および第4遊星歯車装置24はそれぞれダブルピニオン型およびシングルピニオン型であり、第3遊星歯車装置22は第1後置遊星歯車装置に相当し、第4遊星歯車装置24は第2後置遊星歯車装置に相当する。第3遊星歯車装置22は、第3サンギアS3、互いに噛み合う複数対の第3ピニオンギアP3、その第3ピニオンギアP3を自転および公転可能に支持する第3キャリヤCA3、第3ピニオンギアP3を介して第3サンギアS3と噛み合う第3リングギアR3を備えており、第4遊星歯車装置24は、第4サンギアS4、第4ピニオンギアP4、その第4ピニオンギアP4を自転および公転可能に支持する第4キャリヤCA4、第4ピニオンギアP4を介して第4サンギアS4と噛み合う第4リングギアR4を備えている。
上記第2変速部30においては、第3キャリヤCA3と第4サンギアS4とが互いに連結されて第1回転要素RE1が構成され、第3リングギアR3と第4キャリヤCA4とが互いに連結されて第2回転要素RE2が構成され、第4リングギアR4によって第3回転要素RE3が構成され、第3サンギアS3によって第4回転要素RE4が構成されている。
また、第2変速部30は、第1乃至第5クラッチC1〜C5(すなわち第1クラッチ要素乃至第5クラッチ要素)、および第1、第2ブレーキB1、B2(すなわち第1、第2ブレーキ要素)を備えている。第1クラッチC1は、前記第1中間出力部材M1(すなわち第2リングギアR2)と第4回転要素RE4(S3)とを選択的に連結し、第2クラッチC2は入力軸16と第2回転要素RE2(R3、CA4)とを選択的に連結し、第3クラッチC3は第1中間出力部材M1と第1回転要素RE1(CA3、S4)とを選択的に連結し、第4クラッチC4は入力軸16と第1回転要素RE1(CA3、S4)とを選択的に連結し、第5クラッチC5は前記第2中間出力部材M2(すなわち第1キャリヤCA1および第2キャリヤCA2)と第1回転要素RE1(CA3、S4)とを選択的に連結している。また、第1ブレーキB1は第1回転要素RE1(CA3、S4)を選択的にケース12に連結して回転停止させ、第2ブレーキB2は第2回転要素RE2(R3、CA4)を選択的にケース12に連結して回転停止させる。なお、第1クラッチC1乃至第5クラッチC5、および第1、第2ブレーキB1、B2は、何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる多板式等の油圧式摩擦係合装置である。
図2は、上記第1変速部28および第2変速部30の各回転要素の回転速度を直線で表すことができる共線図であり、下の横線X1が回転速度「0」で、上の横線X2が回転速度「1.0」すなわち入力軸16と同じ回転速度である。また、第1変速部28の各縦線は、左側から順番に、第1リングギアR1、一体的に連結された第1キャリヤCA1および第2キャリヤCA2、第2リングギアR2、一体的に連結された第1サンギアS1および第2サンギアS2を表しており、それらの間隔は、サンギアとキャリヤとの間を「1」とするとキャリヤとリングギアとの間がρとなるように、第1遊星歯車装置18および第2遊星歯車装置20のギア比(=サンギアの歯数/リングギアの歯数)ρ1、ρ2に応じて定められる。また、第2変速部30の4本の縦線は、左側から順番に第1回転要素RE1(CA3、S4)、第2回転要素RE2(R3、CA4)、第3回転要素RE3(R4)、第4回転要素RE4(S3)を表しており、それ等の間隔は第3遊星歯車装置22のギア比ρ3および第4遊星歯車装置24のギア比ρ4に応じて定められる。
そして、この共線図から明らかなように、第1クラッチC1が係合させられることにより第4回転要素RE4が第1中間出力部材M1と連結されるとともに、第2ブレーキB2が係合させられることにより第2回転要素RE2が回転停止させられると、出力軸26に連結された第3回転要素RE3は「1st」で示す回転速度で回転し、最も大きい変速比(=入力軸16の回転速度/出力軸26の回転速度)の第1変速段「1st」が成立する。
また、第1クラッチC1が係合させられることにより第4回転要素RE4が第1中間出力部材M1に連結されるとともに、第1ブレーキB1が係合させられることにより第1回転要素RE1が回転停止させられると、第3回転要素RE3は「2nd」で示す回転速度で回転させられ、第1変速段「1st」よりも変速比が小さい第2変速段「2nd」が成立する。
また、第1クラッチC1が係合させられることにより第4回転要素RE4が第1中間出力部材M1に連結されるとともに、第5クラッチC5が係合させられることにより第1回転要素RE1が第2中間出力部材M2に連結されると、第3回転要素RE3は「3rd」で示す回転速度で回転させられ、第2変速段「2nd」よりも変速比が小さい第3変速段「3rd」が成立する。
また、第1クラッチC1および第3クラッチC3が係合させられることにより、第4回転要素RE4および第1回転要素RE1がともに第1中間出力部材M1に連結されると、第2変速部30は第1中間出力部材M1と同じ回転速度で一体回転するので、第3回転要素RE3は「4th」で示す回転速度で回転させられ、第3変速段「3rd」よりも変速比が小さい第4変速段「4th」が成立する。
また、第1クラッチC1が係合させられることにより第4回転要素RE4が第1中間出力部材M1に連結されるとともに、第4クラッチC4が係合させられることにより第1回転要素RE1が入力軸16に連結されると、第3回転要素RE3は「5th」で示す回転速度で回転させられ、第4変速段「4th」よりも変速比が小さい第5変速段「5th」が成立する。
また、第1クラッチC1が係合させられることにより第4回転要素RE4が第1中間出力部材M1に連結されるとともに、第2クラッチC2が係合させられることにより第2回転要素RE2が入力軸16に連結されると、第3回転要素RE3は「6th」で示す回転速度で回転させられ、第5変速段「5th」よりも変速比が小さい第6変速段「6th」が成立する。
また、第2クラッチC2および第4クラッチC4が係合させられることにより、第2回転要素RE2および第1回転要素RE1がともに入力軸16に連結されると、第2変速部30は入力軸16と同じ回転速度で一体回転するので、第3回転要素RE3は「7th」で示す回転速度で回転させられ、第6変速段「6th」よりも変速比が小さい第7変速段「7th」が成立する。この第7変速段「7th」の変速比は1である。
また、第2クラッチC2が係合させられることにより第2回転要素RE2が入力軸16に連結されるとともに、第3クラッチC3が係合させられることにより第1回転要素RE1が第1中間出力部材M1に連結されると、第3回転要素RE3は「8th」で示す回転速度で回転させられ、第7変速段「7th」よりも変速比が小さい第8変速段「8th」が成立する。
また、第2クラッチC2が係合させられることにより第2回転要素RE2が入力軸16に連結されるとともに、第5クラッチC5が係合させられることにより第1回転要素RE1が前記第2中間出力部材M2に連結されると、第3回転要素RE3は「9th」で示す回転速度で回転させられ、第8変速段「8th」よりも変速比が小さい第9変速段「9th」が成立する。
また、第2クラッチC2が係合させられることにより第2回転要素RE2が入力軸16に連結されるとともに、第1ブレーキB1が係合させられることにより第1回転要素RE1が回転停止させられると、第3回転要素RE3は「10th」で示す回転速度で回転させられ、第9変速段「9th」よりも変速比が小さい第10変速段「10th」が成立する。
さらに、第2ブレーキB2が係合させられることにより第2回転要素RE2が回転停止させられるとともに、第5クラッチC5が係合させられることにより第1回転要素RE1が第2中間出力部材M2に連結されると、第3回転要素RE3は「Rev1」で示す回転速度で逆回転させられ、第1後進変速段「Rev1」が成立する。また、第2ブレーキB2が係合させられることにより第2回転要素RE2が回転停止させられるとともに、第3クラッチC3が係合させられることにより第1回転要素RE1が第1中間出力部材M1に連結されると、第3回転要素RE3は「Rev2」で示す回転速度で逆回転させられ、第1後進変速段「Rev1」よりも変速比が小さい第2後進変速段「Rev2」が成立する。また、第2ブレーキB2が係合させられることにより第2回転要素RE2が回転停止させられるとともに、第4クラッチC4が係合させられることにより第1回転要素RE1が入力軸16に連結されると、第3回転要素RE3は「Rev3」で示す回転速度で逆回転させられ、第2後進変速段「Rev2」よりも変速比が小さい第3後進変速段「Rev3」が成立する。
図3は、上記各変速段を成立させる際の係合要素および変速比を説明する作動表であり、「○」は係合を表しており、空欄は解放である。第1遊星歯車装置18、第2遊星歯車装置20、第3遊星歯車装置22、第4遊星歯車装置24の各ギア比ρ1〜ρ4を適宜定めることにより、図3に示す各変速段の変速比が得られる。この図3に示すものにあっては、変速比の値が略適切であるとともに、ギア比ステップ(各変速段間の変速比の比)も適切であり、トータルの変速比幅(=4.545/0.626)も7.267程度と大きく、後進変速段「Rev1」、「Rev2」、「Rev3」の変速比も適当で、全体として適切な変速比特性が得られている。また、第9変速段と第10変速段との間のギア比ステップが比較的小さくなっている。しかも、クラッチC1〜C5およびブレーキB1、B2の何れか2つを掴み替えるだけで各変速段の変速を行うことができるため、変速制御が容易で変速ショックの発生が抑制される。また、飛び変速の場合にも、クラッチC1〜C5およびブレーキB1、B2の何れか2つを掴み替えることにより変速が達成できるので、飛び変速も容易となる。
図4は、本実施例の変速機10を制御するための電子制御装置40に入力される信号及びその電子制御装置40から出力される信号を例示している。この電子制御装置40は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン8の出力制御や変速機10の変速制御を行う。
上記電子制御装置40には、図4に示す各センサやスイッチから、エンジン水温を示す信号、シフトポジションを表す信号、エンジン8の回転速度であるエンジン回転速度Nを表す信号、エアコンの作動を示すエアコン信号、出力軸26の回転速度に対応する車速信号、変速機10の作動油温を示す油温信号、サイドブレーキ操作を示す信号、フットブレーキ操作を示す信号、触媒温度を示す触媒温度信号、アクセルペダルの操作量を示すアクセル開度信号、カム角信号、スノーモード設定を示すスノーモード設定信号、車両の前後加速度を示す加速度信号、オートクルーズ走行を示すオートクルーズ信号を表す信号などが、それぞれ供給される。
また、上記電子制御装置40からは、スロットル弁の開度を操作するスロットルアクチュエータへの駆動信号、過給圧を調整するための過給圧調整信号、電動エアコンを作動させるための電動エアコン駆動信号、エンジン8の点火時期を指令する点火信号、シフトインジケータを作動させるためのシフトポジション(操作位置)表示信号、ギア比を表示させるためのギア比表示信号、スノーモードであることを表示させるためのスノーモード表示信号、制動時の車輪のスリップを防止するABSアクチュエータを作動させるためのABS作動信号、変速機10の油圧式摩擦係合装置の油圧アクチュエータを制御するために油圧制御回路に含まれる電磁弁を作動させるバルブ指令信号、上記油圧制御回路の油圧源である電動油圧ポンプを作動させるための駆動指令信号、電動ヒータを駆動するための信号、クルーズコントロール制御用コンピュータへの信号等が、それぞれ出力される。
このように本実施例の変速機10は、第1変速部28において、入力軸16の回転が減速させられることにより入力軸16の回転速度に加えて2つの減速回転が得られ、4つの回転要素RE1〜RE4、5つのクラッチC1〜C5、および2つのブレーキB1、B2を有する第2変速部30において、第1変速部28の3種類の回転速度がさらに変速されるので、変速比ステップをバランス良く保ちつつ、10段変速が可能となる。また、第1変速段、第2変速段、第3変速段のいずれか1段を除いたとしても、変速比ステップのバランスを適切に保つことが可能であるため、前進9段変速の変速機とすることも可能である。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と実質的に共通する部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
図5は本発明の第2実施例の変速機50の構成を説明する骨子図である。図6は変速機50の各ギア段における回転要素の回転速度を示す共線図である。この変速機50を第1実施例の変速機10と比較すると、第1変速部52の構成が相違しているのみであり、第1実施例の変速機10と同一の第2変速部30を備えている。
第1変速部52は、シングルピニオン型の第1遊星歯車装置54およびダブルピニオン型の第2遊星歯車装置56を主体として構成されており、第1遊星歯車装置54が第1前置遊星歯車装置に相当し、第2遊星歯車装置56が第2前置遊星歯車装置に相当する。第1遊星歯車装置54は、第1サンギアS1、第1ピニオンギアP1、その第1ピニオンギアP1を自転および公転可能に支持する第1キャリヤCA1、第1ピニオンギアP1を介して第1サンギアS1と噛み合う第1リングギアR1を備えており、第2遊星歯車装置56は、第2サンギアS2、互いに噛み合う複数対の第2ピニオンギアP2、その第2ピニオンギアP2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2ピニオンギアP2を介して第2サンギアS2と噛み合う第2リングギアR2を備えている。
上記第1変速部52においては、第1サンギアS1と第2キャリヤCA2とが互いに連結されるとともに入力軸16に連結されて回転駆動され、第1キャリヤCA1と第2サンギアS2とが互いに連結され、第1リングギアR1がケース12に一体的に固定されて回転不能とされている。この構成により、第2リングギアR2は、入力軸16に対して減速回転させられ、互いに連結された第1キャリヤCA1および第2サンギアS2は、その第2リングギアR2よりもさらに減速回転させられるので、第2リングギアR2が第1中間出力部材M1に相当し、互いに連結された第1キャリヤCA1および第2サンギアS2が第2中間出力部材M2に相当する。
第1変速部52は、第1遊星歯車装置54および第2遊星歯車装置56の要素の一部が互いに連結されることにより、入力軸16に連結されて回転駆動させられる部材(S1、CA2)、第1中間出力部材M1(R2)、第2中間出力部材M2(CA1,S2)、および、常に回転停止させられている部材(R1)が構成されている点において第1実施例と同じである。また、前述のように第2変速部30は第1実施例と同一である。
図6に示される共線図において、第1変速部52の各縦線は、左から順番に、第1リングギアR1,第2中間出力部材M2(CA1,S2),第1中間出力部材M1(R2),一体的に連結された第1サンギアS1および第2キャリヤCA2を表しており、また、第2変速部30は第1実施例と構成が変わらないため、各縦線は第1実施例と同様である。従って、共線図は回転要素に基づくと図2の第1実施例と同様となる。また、共線図が第1実施例と同様となることから、各変速段を成立させる際の係合要素および変速比を説明する作動表は、前述の図3に示すものとなる。従って、第1実施例と同様の作用効果が得られる。
このように本実施例の変速機50も、第1変速部52において、入力軸16の回転が減速させられることにより入力軸16の回転速度に加えて2つの減速回転が得られ、4つの回転要素RE1〜RE4、5つのクラッチC1〜C5、および2つのブレーキB1、B2を有する第2変速部30において、第1変速部52の3種類の回転速度がさらに変速されるので、変速比ステップをバランス良く保ちつつ、10段変速が可能となる。
次に、本発明の第3実施例を説明する。図7は本発明の第3実施例の変速機60の構成を説明する骨子図である。図8は変速機60の各ギア段における回転要素の回転速度を示す共線図である。この変速機60も、第1実施例の変速機10と比較すると、第1変速部62の構成が相違しているのみであり、第1実施例の変速機10と同一の第2変速部30を備えている。
第1変速部62は、シングルピニオン型の第1遊星歯車装置64およびダブルピニオン型の第2遊星歯車装置66を主体として構成されており、第1遊星歯車装置64が第1前置遊星歯車装置に相当し、第2遊星歯車装置66が第2前置遊星歯車装置に相当する。第1遊星歯車装置64は、第1サンギアS1、第1ピニオンギアP1、その第1ピニオンギアP1を自転および公転可能に支持する第1キャリヤCA1、第1ピニオンギアP1を介して第1サンギアS1と噛み合う第1リングギアR1を備えており、第2遊星歯車装置66は、第2サンギアS2、互いに噛み合う複数対の第2ピニオンギアP2、その第2ピニオンギアP2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2ピニオンギアP2を介して第2サンギアS2と噛み合う第2リングギアR2を備えている。
上記第1変速部62においては、互いに連結された第1サンギアS1および第2キャリヤCA2が入力軸16に連結されて回転駆動され、第1リングギアR1と第2サンギアS2がケース12に一体的に固定されて回転不能とされている。この構成により、第2リングギアR2は、入力軸16に対して減速回転させられ、第1キャリヤCA1は、その第2リングギアR2よりもさらに減速回転させられるので、第2リングギアR2が第1中間出力部材M1に相当し、第1キャリヤCA1が第2中間出力部材M2に相当する。
第1変速部62は、第1遊星歯車装置64および第2遊星歯車装置66の要素の一部が互いに連結されることにより、入力軸16に連結されて回転駆動させられる部材(S1,CA2)、第1中間出力部材M1(R2)、第2中間出力部材M2(CA1)、および、常に回転停止させられている部材(R1,S2)が構成されている点において第1実施例と同じである。また、前述のように第2変速部30は第1実施例と同一である。
図8に示される共線図において、第1変速部62の各縦線は、左から順番に、第1リングギアR1および第2サンギアS2,第2中間出力部材M2(CA1),第1中間出力部材M1(R2),一体的に連結された第1サンギアS1および第2キャリヤCA2を表しており、また、第2変速部30は第1実施例と構成が変わらないため、各縦線は第1実施例と同様である。従って、共線図は回転要素に基づくと図2の第1実施例と同様となる。また、共線図が第1実施例と同様となることから、各変速段を成立させる際の係合要素および変速比を説明する作動表は、前述の図3に示すものとなる。従って、第1実施例と同様の作用効果が得られる。
このように本実施例の変速機60も、第1変速部62において、入力軸16の回転が減速させられることにより入力軸16の回転速度に加えて2つの減速回転が得られ、4つの回転要素RE1〜RE4、5つのクラッチC1〜C5、および2つのブレーキB1、B2を有する第2変速部30において、第1変速部62の3種類の回転速度がさらに変速されるので、変速比ステップをバランス良く保ちつつ、10段変速が可能となる。
次に、本発明の第4実施例を説明する。図9は本発明の第4実施例の変速機70の構成を説明する骨子図である。図10は変速機70の各ギア段における回転要素の回転速度を示す共線図である。この変速機70も、第1実施例の変速機10と比較すると、第1変速部72の構成が相違しているのみであり、第1実施例の変速機10と同一の第2変速部30を備えている。
第1変速部72は、シングルピニオン型の第1遊星歯車装置74およびダブルピニオン型の第2遊星歯車装置76を主体として構成されており、第1遊星歯車装置74が第1前置遊星歯車装置に相当し、第2遊星歯車装置76が第2前置遊星歯車装置に相当する。第1遊星歯車装置74は、第1サンギアS1、第1ピニオンギアP1、その第1ピニオンギアP1を自転および公転可能に支持する第1キャリヤCA1、第1ピニオンギアP1を介して第1サンギアS1と噛み合う第1リングギアR1を備えており、第2遊星歯車装置76は、第2サンギアS2、互いに噛み合う複数対の第2ピニオンギアP2、その第2ピニオンギアP2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2ピニオンギアP2を介して第2サンギアS2と噛み合う第2リングギアR2を備えている。
上記第1変速部72においては、第1サンギアS1が入力軸16に連結されて回転駆動され、第1キャリヤCA1と第2リングギアR2とが互いに連結され、第1リングギアR1と第2キャリヤCA2がケース12に一体的に固定されて回転不能とされている。この構成により、第2サンギアS2は、入力軸16に対して減速回転させられ、互いに連結された第1キャリヤCA1および第2リングギアR2は、その第2サンギアS2よりもさらに減速回転させられるので、第2サンギアS2が第1中間出力部材M1に相当し、互いに連結された第1キャリヤCA1および第2リングギアR2が第2中間出力部材M2に相当する。
第1変速部72は、第1遊星歯車装置74および第2遊星歯車装置76の要素の一部が互いに連結されることにより、入力軸16に連結されて回転駆動させられる部材(S1)、第1中間出力部材M1(S2)、第2中間出力部材M2(CA1,R2)、および、常に回転停止させられている部材(R1,CA2)が構成されている点において第1実施例と同じである。また、前述のように第2変速部30は第1実施例と同一である。
図10に示される共線図において、第1変速部72の各縦線は、左から順番に、第1リングギアR1および第2キャリヤCA2,第2中間出力部材M2(CA1、R2),第1中間出力部材M1(S2),第1サンギアS1を表しており、また、第2変速部30は第1実施例と構成が変わらないため、各縦線は第1実施例と同様である。従って、共線図は回転要素に基づくと図2の第1実施例と同様となる。また、共線図が第1実施例と同様となることから、各変速段を成立させる際の係合要素および変速比を説明する作動表は、前述の図3に示すものとなる。従って、第1実施例と同様の作用効果が得られる。
このように本実施例の変速機70も、第1変速部72において、入力軸16の回転が減速させられることにより入力軸16の回転速度に加えて2つの減速回転が得られ、4つの回転要素RE1〜RE4、5つのクラッチC1〜C5、および2つのブレーキB1、B2を有する第2変速部30において、第1変速部72の3種類の回転速度がさらに変速されるので、変速比ステップをバランス良く保ちつつ、10段変速が可能となる。
次に、本発明の第5実施例を説明する。図11は本発明の第5実施例の変速機80の構成を説明する骨子図である。図12は変速機80の各ギア段における回転要素の回転速度を示す共線図である。この変速機80も、第1実施例の変速機10と比較すると、第1変速部82の構成が相違しているのみであり、第1実施例の変速機10と同一の第2変速部30を備えている。
第1変速部82は、シングルピニオン型の第1遊星歯車装置84およびダブルピニオン型の第2遊星歯車装置86を主体として構成されており、第1遊星歯車装置84が第1前置遊星歯車装置に相当し、第2遊星歯車装置86が第2前置遊星歯車装置に相当する。第1遊星歯車装置84は、第1サンギアS1、第1ピニオンギアP1、その第1ピニオンギアP1を自転および公転可能に支持する第1キャリヤCA1、第1ピニオンギアP1を介して第1サンギアS1と噛み合う第1リングギアR1を備えており、第2遊星歯車装置86は、第2サンギアS2、互いに噛み合う複数対の第2ピニオンギアP2、その第2ピニオンギアP2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2ピニオンギアP2を介して第2サンギアS2と噛み合う第2リングギアR2を備えている。
上記第1変速部82においては、第1サンギアS1が入力軸16に連結されて回転駆動され、第1キャリヤCA1と第2リングギアR2とが互いに連結され、第1リングギアR1と第2サンギアS2とがケース12に一体的に固定されて回転不能とされている。この構成により、第2キャリヤCA2は入力軸16に対して減速回転させられ、互いに連結された第1キャリヤCA1と第2リングギアR2は、その第2キャリヤCA2よりもさらに減速回転させられるので、第2キャリヤCA2が第1中間出力部材M1に相当し、互いに連結された第1キャリヤCA1および第2リングギアR2が第2中間出力部材M2に相当する。
第1変速部82は、第1遊星歯車装置84および第2遊星歯車装置86の要素の一部が互いに連結されることにより、入力軸16に連結されて回転駆動させられる部材(S1)、第1中間出力部材M1(CA2)、第2中間出力部材M2(CA1、R2)、および、常に回転停止させられている部材(R1、S2)が構成されている点において第1実施例と同じである。また、前述のように第2変速部30は第1実施例と同一である。
図12に示される共線図において、第1変速部82の各縦線は、左から順番に、第1リングギアR1および第2サンギアS2,第2中間出力部材M2(CA1、R2),第1中間出力部材M1(CA2),第1サンギアS1を表しており、また、第2変速部30は第1実施例と構成が変わらないため、各縦線は第1実施例と同様である。従って、共線図は回転要素に基づくと図2の第1実施例と同様となる。また、共線図が第1実施例と同様となることから、各変速段を成立させる際の係合要素および変速比を説明する作動表は、前述の図3に示すものとなる。従って、第1実施例と同様の作用効果が得られる。
このように本実施例の変速機80も、第1変速部82において、入力軸16の回転が減速させられることにより入力軸16の回転速度に加えて2つの減速回転が得られ、4つの回転要素RE1〜RE4、5つのクラッチC1〜C5、および2つのブレーキB1、B2を有する第2変速部30において、第1変速部82の3種類の回転速度がさらに変速されるので、変速比ステップをバランス良く保ちつつ、10段変速が可能となる。
次に、本発明の第6実施例を説明する。図13は本発明の第6実施例の変速機90の構成を説明する骨子図である。図14は変速機90の各ギア段における回転要素の回転速度を示す共線図である。この変速機90も、第1実施例の変速機10と比較すると、第1変速部92の構成が相違しているのみであり、第1実施例の変速機10と同一の第2変速部30を備えている。
第1変速部92は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置94およびシングルピニオン型の第2遊星歯車装置96を主体として構成されており、第1遊星歯車装置94が第1前置遊星歯車装置に相当し、第2遊星歯車装置96が第2前置遊星歯車装置に相当する。第1遊星歯車装置94は、第1サンギアS1、互いに噛み合う複数対の第1ピニオンギアP1、その第1ピニオンギアP1を自転および公転可能に支持する第1キャリヤCA1、第1ピニオンギアP1を介して第1サンギアS1と噛み合う第1リングギアR1を備えており、第2遊星歯車装置96は、第2サンギアS2、第2ピニオンギアP2、その第2ピニオンギアP2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2ピニオンギアP2を介して第2サンギアS2と噛み合う第2リングギアR2を備えている。
上記第1変速部92においては、第1サンギアS1と第2サンギアS2とが互いに連結されるとともに入力軸16に連結されて回転駆動され、第1キャリヤCA1と第2リングギアR2とがケース12に一体的に固定されて回転不能とされている。この構成により、第1リングギアR1は入力軸16に対して減速回転させられ、第2キャリヤCA2は、その第1リングギアR1よりもさらに減速回転させられるので、第1リングギアR1が第1中間出力部材M1に相当し、第2キャリヤCA2が第2中間出力部材M2に相当する。
第1変速部92は、第1遊星歯車装置94および第2遊星歯車装置96の要素の一部が互いに連結されることにより、入力軸16に連結されて回転駆動させられる部材(S1、S2)、第1中間出力部材M1(R1)、第2中間出力部材M2(CA2)、および、常に回転停止させられている部材(CA1,R2)が構成されている点において第1実施例と同じである。また、前述のように第2変速部30は第1実施例と同一である。
図14に示される共線図において、第1変速部92の各縦線は、左から順番に、第1キャリヤCA1および第2リングギアR2、第2中間出力部材M2(CA2)、第1中間出力部材M1(R1)、第1サンギアS1および第2サンギアS2を表しており、また第2変速部30は第1実施例と構成が変わらないため、各縦線は第1実施例と同様である。従って、共線図は回転要素に基づくと図2の第1実施例の共線図と同様となる。また、共線図が第1実施例と同一となることから、各変速段を成立させる際の係合要素および変速比を説明する作動表は、前述の図3に示すものとなる。従って、第1実施例と同様の作用効果が得られる。
このように本実施例の変速機90も、第1変速部92において、入力軸16の回転が減速させられることにより入力軸16の回転速度に加えて2つの減速回転が得られ、4つの回転要素RE1〜RE4、5つのクラッチC1〜C5、および2つのブレーキB1、B2を有する第2変速部30において、第1変速部92の3種類の回転速度がさらに変速されるので、変速比ステップをバランス良く保ちつつ、10段変速が可能となる。
次に、本発明の第7実施例を説明する。図15は本発明の第7実施例の変速機100の構成を説明する骨子図である。図16は変速機100の各ギア段における回転要素の回転速度を示す共線図である。この変速機100も、第1実施例の変速機10と比較すると、第1変速部102の構成が相違しているのみであり、第1実施例の変速機10と同一の第2変速部30を備えている。
第1変速部102は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置104およびシングルピニオン型の第2遊星歯車装置106を主体として構成されており、第1遊星歯車装置104が第1前置遊星歯車装置に相当し、第2遊星歯車装置106が第2前置遊星歯車装置に相当する。第1遊星歯車装置104は、第1サンギアS1、互いに噛み合う複数対の第1ピニオンギアP1、その第1ピニオンギアP1を自転および公転可能に支持する第1キャリヤCA1、第1ピニオンギアP1を介して第1サンギアS1と噛み合う第1リングギアR1を備えており、第2遊星歯車装置106は、第2サンギアS2、第2ピニオンギアP2、その第2ピニオンギアP2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2ピニオンギアP2を介して第2サンギアS2と噛み合う第2リングギアR2を備えている。
上記第1変速部102においては、第2サンギアS2が入力軸16に連結されて回転駆動され、第1キャリヤCA1および第2キャリヤCA2が互いに連結され、第1リングギアR1および第2リングギアR2が互いに連結され、第1サンギアS1がケース12に一体的に固定されて回転不能とされている。この構成により、第1キャリヤCA1および第2キャリヤCA2は互いに連結されるとともに入力軸16に対して減速回転させられ、第1リングギアR1および第2リングギアR2は互いに連結されるとともに、その第1キャリヤCA1および第2キャリヤCA2よりもさらに減速回転させられるので、第1キャリヤCA1および第2キャリヤCA2が第1中間出力部材M1に相当し、第1リングギアR1および第2リングギアR2が第2中間出力部材M2に相当する。
第1変速部102は、第1遊星歯車装置104および第2遊星歯車装置106の要素の一部が互いに連結されることにより、入力軸16に連結されて回転駆動させられる部材(S2)、第1中間出力部材M1(CA1,CA2)、第2中間出力部材M2(R1,R2)、および、常に回転停止させられている部材(S1)が構成されている点において第1実施例と同じである。また、前述のように第2変速部30は第1実施例と同一である。
図16に示される共線図において、第1変速部102の各縦線は、左から順番に、第1サンギアS1、第2中間出力部材M2(R1,R2)、第1中間出力部材M1(CA1,CA2)、第2サンギアS2を表しており、また第2変速部30は第1実施例と構成が変わらないため、各縦線は第1実施例と同様である。従って、共線図は回転要素に基づくと図2の第1実施例の共線図と同様となる。さらに、共線図が第1実施例と同一となることから、各変速段を成立させる際の係合要素は、前述の図3に示すものと同様となり、また、各変速段の変速比およびギア比ステップは各遊星歯車装置のギア比を適切に設定したことにより図17に示されるような好適な変速比およびギア比ステップとなる。従って、第1実施例と同様の作用効果が得られる。
このように本実施例の変速機100も、第1変速部102において、入力軸16の回転が減速させられることにより入力軸16の回転速度に加えて2つの減速回転が得られ、4つの回転要素RE1〜RE4、5つのクラッチC1〜C5、および2つのブレーキB1、B2を有する第2変速部30において、第1変速部102の3種類の回転速度がさらに変速されるので、変速比ステップをバランス良く保ちつつ、10段変速が可能となる。
次に、本発明の第8実施例を説明する。図18は本発明の第8実施例の変速機110の構成を説明する骨子図である。図19は変速機110の各ギア段における回転要素の回転速度を示す共線図である。この変速機110も、第1実施例の変速機10と比較すると、第1変速部112の構成が相違しているのみであり、第1実施例の変速機10と同一の第2変速部30を備えている。
第1変速部112は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置114およびシングルニオン型の第2遊星歯車装置116を主体として構成されており、第1遊星歯車装置114が第1前置遊星歯車装置に相当し、第2遊星歯車装置116が第2前置遊星歯車装置に相当する。第1遊星歯車装置114は、第1サンギアS1、互いに噛み合う複数対の第1ピニオンギアP1、その第1ピニオンギアP1を自転および公転可能に支持する第1キャリヤCA1、第1ピニオンギアP1を介して第1サンギアS1と噛み合う第1リングギアR1を備えており、第2遊星歯車装置116は、第2サンギアS2、第2ピニオンギアP2、その第2ピニオンギアP2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2ピニオンギアP2を介して第2サンギアS2と噛み合う第2リングギアR2を備えている。
上記第1変速部112においては、第2サンギアS2が入力軸16に連結されて回転駆動され、第1サンギアS1と第2キャリヤCA2とが互いに連結され、第1リングギアR1と第2リングギアR2とが互いに連結され、第1キャリヤCA1がケース12に一体的に固定されて回転不能とされている。この構成により、第1サンギアS1および第2キャリヤCA2は入力軸16に対して減速回転させられ、互いに連結された第1リングギアR1および第2リングギアR2は、その第1サンギアS1および第2キャリヤCA2よりもさらに減速回転させられるので、互いに連結された第1サンギアS1および第2キャリヤCA2が第1中間出力部材M1に相当し、互いに連結された第1リングギアR1および第2リングギアR2が第2中間出力部材M2に相当する。
第1変速部112は、第1遊星歯車装置114および第2遊星歯車装置116の要素の一部が互いに連結されることにより、入力軸16に連結されて回転駆動させられる部材(S2)、第1中間出力部材M1(S1,CA2)、第2中間出力部材M2(R1,R2)、および、常に回転停止させられている部材(CA1)が構成されている点において第1実施例と同じである。また、前述のように第2変速部30は第1実施例と同一である。
図19に示される共線図において、第1変速部112の各縦線は、左から順番に、第1キャリヤCA1、第2中間出力部材M2(R1,R2)、第1中間出力部材M1(S1,CA2)、第2サンギアS2を表しており、また第2変速部30は第1実施例と構成が変わらないため、各縦線は第1実施例と同様である。従って、共線図は回転要素に基づくと図2の第1実施例の共線図と同様となる。さらに、共線図が第1実施例と同一となることから、各変速段を成立させる際の係合要素は、前述の図3に示すものとなり、また、各ギア段の変速機およびギア比ステップは、図17に示すものとなる。従って、第1実施例と同様の作用効果が得られる。
このように本実施例の変速機110も、第1変速部112において、入力軸16の回転が減速させられることにより入力軸16の回転速度に加えて2つの減速回転が得られ、4つの回転要素RE1〜RE4、5つのクラッチC1〜C5、および2つのブレーキB1、B2を有する第2変速部30において、第1変速部112の3種類の回転速度がさらに変速されるので、変速比ステップをバランス良く保ちつつ、10段変速が可能となる。
次に、本発明の第9実施例を説明する。図20は本発明の第9実施例の変速機120の構成を説明する骨子図である。図21は変速機120の各ギア段における回転要素の回転速度を示す共線図である。この変速機120も、第1実施例の変速機10と比較すると、第1変速部122の構成が相違しているのみであり、第1実施例の変速機10と同一の第2変速部30を備えている。
第1変速部122は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置124およびシングルピニオン型の第2遊星歯車装置126を主体として構成されており、第1遊星歯車装置124が第1前置遊星歯車装置に相当し、第2遊星歯車装置126が第2前置遊星歯車装置に相当する。第1遊星歯車装置124は、第1サンギアS1、互いに噛み合う複数対の第1ピニオンギアP1、その第1ピニオンギアP1を自転および公転可能に支持する第1キャリヤCA1、第1ピニオンギアP1を介して第1サンギアS1と噛み合う第1リングギアR1を備えており、第2遊星歯車装置126は、第2サンギアS2、第2ピニオンギアP2、その第2ピニオンギアP2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2ピニオンギアP2を介して第2サンギアS2と噛み合う第2リングギアR2を備えている。
上記第1変速部122においては、第1キャリヤCA1および第2サンギアS2が入力軸16に連結されて回転駆動され、第1リングギアR1と第2キャリヤCA2とが互いに連結され、第1サンギアS1がケース12に一体的に固定されて回転不能とされている。この構成により、第1リングギアR1および第2キャリヤCA2が互いに連結されるとともに入力軸16に対して減速回転させられ、第2リングギアR2はその第1リングギアR1および第2キャリヤCA2よりもさらに減速回転させられるので、互いに連結された第1リングギアR1および第2キャリヤCA2が第1中間出力部材M1に相当し、第2リングギアR2が第2中間出力部材M2に相当する。
第1変速部122は、第1遊星歯車装置124および第2遊星歯車装置126の要素の一部が互いに連結されることにより、入力軸16に連結されて回転駆動させられる部材(CA1、S2)、第1中間出力部材M1(R1,CA2)、第2中間出力部材M2(R2)、および、常に回転停止させられている部材(S1)が構成されている点において第1実施例と同じである。また、前述のように第2変速部30は第1実施例と同一である。
図21に示される共線図において、第1変速部122の各縦線は、左から順番に、第1サンギアS1、第2中間出力部材M2(R2)、第1中間出力部材M1(R1,CA2)、第1キャリヤCA1および第2サンギアS2を表しており、また第2変速部30は第1実施例と構成が変わらないため、各縦線は第1実施例と同様である。従って、共線図は回転要素に基づくと図2の第1実施例の共線図と同様となる。さらに、共線図が第1実施例と同一となることから、各変速段を成立させる際の係合要素は、前述の図3に示すものとなり、また、各ギア段の変速比およびギア比ステップは、図17に示すものとなる。従って、第1実施例と同様の作用効果が得られる。
このように本実施例の変速機120も、第1変速部122において、入力軸16の回転が減速させられることにより入力軸16の回転速度に加えて2つの減速回転が得られ、4つの回転要素RE1〜RE4、5つのクラッチC1〜C5、および2つのブレーキB1、B2を有する第2変速部30において、第1変速部122の3種類の回転速度がさらに変速されるので、変速比ステップをバランス良く保ちつつ、10段変速が可能となる。
次に、本発明の第10実施例を説明する。図22は本発明の第10実施例の変速機130の構成を説明する骨子図である。図23は変速機130の各ギア段における回転要素の回転速度を示す共線図である。この変速機130も、第1実施例の変速機10と比較すると、第1変速部132の構成が相違しているのみであり、第1実施例の変速機10と同一の第2変速部30を備えている。
第1変速部132は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置134およびシングルピニオン型の第2遊星歯車装置136を主体として構成されており、第1遊星歯車装置134が第1前置遊星歯車装置に相当し、第2遊星歯車装置136が第2前置遊星歯車装置に相当する。第1遊星歯車装置124は、第1サンギアS1、互いに噛み合う複数対の第1ピニオンギアP1、その第1ピニオンギアP1を自転および公転可能に支持する第1キャリヤCA1、第1ピニオンギアP1を介して第1サンギアS1と噛み合う第1リングギアR1を備えており、第2遊星歯車装置136は、第2サンギアS2、第2ピニオンギアP2、その第2ピニオンギアP2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2ピニオンギアP2を介して第2サンギアS2と噛み合う第2リングギアR2を備えている。
上記第1変速部132においては、第1サンギアS1および第2サンギアS2が入力軸16に連結されて回転駆動され、第1リングギアR1と第2キャリヤCA2とが互いに連結され、第1キャリヤCA1がケース12に一体的に固定されて回転不能とされている。この構成により、第1リングギアR1および第2キャリヤCA2が互いに連結されるとともに入力軸16に対して減速回転させられ、第2リングギアR2はその第1リングギアR1および第2キャリヤCA2よりもさらに減速回転させられるので、互いに連結された第1リングギアR1および第2キャリヤCA2が第1中間出力部材M1に相当し、第2リングギアR2が第2中間出力部材M2に相当する。
第1変速部132は、第1遊星歯車装置134および第2遊星歯車装置136の要素の一部が互いに連結されることにより、入力軸16に連結されて回転駆動させられる部材(S1、S2)、第1中間出力部材M1(R1,CA2)、第2中間出力部材M2(R2)、および、常に回転停止させられている部材(CA1)が構成されている点において第1実施例と同じである。また、前述のように第2変速部30は第1実施例と同一である。
図23に示される共線図において、第1変速部132の各縦線は、左から順番に、第1キャリヤCA1、第2中間出力部材M2(R2)、第1中間出力部材M1(R1,CA2)、第1サンギアS1および第2サンギアS2を表しており、また第2変速部30は第1実施例と構成が変わらないため、各縦線は第1実施例と同様である。従って、共線図は回転要素に基づくと図2の第1実施例の共線図と同様となる。さらに、共線図が第1実施例と同一となることから、各変速段を成立させる際の係合要素は、前述の図3に示すものとなり、また、各ギア段の変速機およびギア比ステップは、図17に示すものとなる。従って、第1実施例と同様の作用効果が得られる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の各実施例では、エンジン8とトルクコンバータ14とはクランク軸9を介して直結されていたが、たとえばギア、ベルト等を介して作動的に連結されておればよく、共通の軸心上に配置される必要もない。また、エンジン8は他の駆動力源たとえば電動モータ等であってもよい。
また、前述の各実施例では、エンジン8と入力軸16との間に流体伝動装置としてロックアップクラッチ13付のトルクコンバータ14が設けられていたが、ロックアップクラッチ13は備えられてなくてもよい。また、そのトルクコンバータ14に替えて、フルードカップリング、磁粉式電磁クラッチ、多板或いは単板式の油圧クラッチが設けられていてもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明の一実施例である多段変速機の要部構成を説明する骨子図である。 図1の変速機の作動を説明する共線図である。 図1の変速機の変速段とそれを成立させるために必要な油圧式摩擦係合装置の作動との関係を示す作動表である。 図1の変速機を制御するための電子制御装置に入力される信号及びその電子制御装置から出力される信号を例示する図である。 本発明の第2実施例における多段変速機の要部構成を説明する骨子図である。 図5の変速機の作動を説明する共線図である。 本発明の第3実施例における多段変速機の要部構成を説明する骨子図である。 図7の変速機の作動を説明する共線図である。 本発明の第4実施例における多段変速機の要部構成を説明する骨子図である。 図9の変速機の作動を説明する共線図である。 本発明の第5実施例における多段変速機の要部構成を説明する骨子図である。 図11の変速機の作動を説明する共線図である。 本発明の第6実施例における多段変速機の要部構成を説明する骨子図である。 図13の変速機の作動を説明する共線図である。 本発明の第7実施例における多段変速機の要部構成を説明する骨子図である。 図15の変速機の作動を説明する共線図である。 図15の変速機の変速段とそれを成立させるために必要な油圧式摩擦係合装置の作動との関係を示す作動表である。 本発明の第8実施例における多段変速機の要部構成を説明する骨子図である。 図18の変速機の作動を説明する共線図である。 本発明の第9実施例における多段変速機の要部構成を説明する骨子図である。 図20の変速機の作動を説明する共線図である。 本発明の第10実施例における多段変速機の要部構成を説明する骨子図である。 図22の変速機の作動を説明する共線図である。
符号の説明
10、50、60、70、80、90、100、110、120、130:多段変速機
16:入力軸(入力回転部材)
18、54、64、74、84、94、104、114、124、134:第1遊星歯車装置(第1前置遊星歯車装置)
20、56、66、76、86、96、106、116、126、136:第2遊星歯車装置(第2前置遊星歯車装置)
28、52、62、72、82、92、102、112、122、132:第1変速部
22:第3遊星歯車装置(第1後置遊星歯車装置)
24:第4遊星歯車装置(第2後置遊星歯車装置)
30:第2変速部
M1:第1中間出力部材、 M2:第2中間出力部材、 RE1:第1回転要素、 RE2:第2回転要素、 RE3:第3回転要素、 RE4:第4回転要素、 C1:第1クラッチ、 C2:第2クラッチ、 C3:第3クラッチ、 C4:第4クラッチ、 B1:第1ブレーキ、 B2:第2ブレーキ

Claims (15)

  1. 入力回転部材の回転を減速して伝達する第1中間出力部材および前記入力回転部材の回転を該第1中間出力部材よりも大きく減速して伝達する第2中間出力部材を有する第1変速部と、2組の遊星歯車装置のサンギア、キャリヤおよびリングギアの一部が互いに連結されることにより4つの回転要素が構成される第2変速部と、を有する一方、
    前記4つの回転要素の回転速度を直線で表すことができる共線図上において該4つの回転要素を一端から他端に向かって順番に第1回転要素、第2回転要素、第3回転要素、第4回転要素としたとき、前記第1中間出力部材と該第4回転要素とを選択的に連結する第1クラッチ要素と、前記入力回転部材と該第2回転要素とを選択的に連結する第2クラッチ要素と、前記第1中間出力部材と該第1回転要素とを選択的に連結する第3クラッチ要素と、前記入力回転部材と該第1回転要素とを選択的に連結する第4クラッチ要素と、前記第2中間出力部材と該第1回転要素とを選択的に連結する第5クラッチ要素と、該第1回転要素を選択的に回転停止する第1ブレーキ要素と、該第2回転要素を選択的に回転停止する第2ブレーキ要素とを有することを特徴とする多段変速機。
  2. 前記第1クラッチ要素および前記第2ブレーキ要素が係合させられることによって第1変速段が成立し、
    前記第1クラッチ要素および前記第1ブレーキ要素が係合させられることによって第2変速段が成立し、
    前記第1クラッチ要素および前記第5クラッチ要素が係合させられることによって第3変速段が成立し、
    前記第1クラッチ要素および前記第3クラッチ要素が係合させられることによって第4変速段が成立し、
    前記第1クラッチ要素および前記第4クラッチ要素が係合させられることによって第5変速段が成立し、
    前記第1クラッチ要素および前記第2クラッチ要素が係合させられることによって第6変速段が成立し、
    前記第2クラッチ要素および前記第4クラッチ要素が係合させられることによって第7変速段が成立し、
    前記第2クラッチ要素および前記第3クラッチ要素が係合させられることによって第8変速段が成立し、
    前記第2クラッチ要素および前記第5クラッチ要素が係合させられることによって第9変速段が成立する
    ことを特徴とする請求項1に記載の多段変速機。
  3. さらに、前記第2クラッチ要素および前記第1ブレーキ要素が係合させられることによって第10変速段が成立することを特徴とする請求項2に記載の多段変速機。
  4. 前記第1クラッチ要素および前記第2ブレーキ要素が係合させられることによって成立する第1変速段、
    前記第1クラッチ要素および前記第1ブレーキ要素が係合させられることによって成立する第2変速段、
    前記第1クラッチ要素および前記第5クラッチ要素が係合させられることによって成立する第3変速段、
    前記第1クラッチ要素および前記第3クラッチ要素が係合させられることによって成立する第4変速段、
    前記第1クラッチ要素および前記第4クラッチ要素が係合させられることによって成立する第5変速段、
    前記第1クラッチ要素および前記第2クラッチ要素が係合させられることによって成立する第6変速段、
    前記第2クラッチ要素および前記第4クラッチ要素が係合させられることによって成立する第7変速段、
    前記第2クラッチ要素および前記第3クラッチ要素が係合させられることによって成立する第8変速段、
    前記第2クラッチ要素および前記第5クラッチ要素が係合させられることによって成立する第9変速段、
    前記第2クラッチ要素および前記第1ブレーキ要素が係合させられることによって成立する第10変速段、
    のうち、前記第1変速段、第2変速段および第3変速段の何れかの変速段を除いた9速段を用いて変速が行われることを特徴とする請求項1に記載の多段変速機。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多段変速機であって、
    前記第1変速部は、シングルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびダブルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、
    該第1前置遊星歯車装置のリングギアが常に回転停止され、
    該第2前置遊星歯車装置のリングギアが前記第1中間出力部材とされ、
    該第1前置遊星歯車装置のサンギアと該第2前置遊星歯車装置のサンギアとが互いに連結されるとともに前記入力回転部材に連結され、
    該第1前置遊星歯車装置のキャリヤと該第2前置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されるとともに前記第2中間出力部材とされている
    ことを特徴とする多段変速機。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多段変速機であって、
    前記第1変速部は、シングルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびダブルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、
    該第1前置遊星歯車装置のリングギアが常に回転停止され、
    該第2前置遊星歯車装置のリングギアが前記第1中間出力部材とされ、
    該第1前置遊星歯車装置のサンギアと該第2前置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されるとともに前記入力回転部材に連結され、
    該第1前置遊星歯車装置のキャリヤと該第2前置遊星歯車装置のサンギアとが互いに連結されるとともに前記第2中間出力部材とされている
    ことを特徴とする多段変速機。
  7. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多段変速機であって、
    前記第1変速部は、シングルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびダブルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、
    該第1前置遊星歯車装置のリングギアと該第2前置遊星歯車装置のサンギアが常に回転停止され、
    該第2前置遊星歯車装置のリングギアが前記第1中間出力部材とされ、
    該第1前置遊星歯車装置のサンギアと該第2前置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されるとともに前記入力回転部材に連結され、
    該第1前置遊星歯車装置のキャリヤが前記第2中間出力部材とされている
    ことを特徴とする多段変速機。
  8. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多段変速機であって、
    前記第1変速部は、シングルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびダブルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、
    該第1前置遊星歯車装置のリングギアと該第2前置遊星歯車装置のキャリヤが常に回転停止され、
    該第2前置遊星歯車装置のサンギアが前記第1中間出力部材とされ、
    該第1前置遊星歯車装置のサンギアが前記入力回転部材に連結され、
    該第1前置遊星歯車装置のキャリヤと該第2前置遊星歯車装置のリングギアとが互いに連結されるとともに前記第2中間出力部材とされている
    ことを特徴とする多段変速機。
  9. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多段変速機であって、
    前記第1変速部は、シングルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびダブルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、
    該第1前置遊星歯車装置のサンギアが前記入力回転部材に連結され、
    該第1前置遊星歯車装置のキャリヤと該第2前置遊星歯車装置のリングギアとが互いに連結されて前記第2中間出力部材とされ、
    該第1前置遊星歯車装置のリングギアと該第2前置遊星歯車装置のサンギアが常に回転停止され、
    該第2前置遊星歯車装置のキャリヤが前記第1中間出力部材とされている
    ことを特徴とする多段変速機。
  10. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多段変速機であって、
    前記第1変速部は、ダブルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびシングルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、
    該第1前置遊星歯車装置のサンギアと該第2前置遊星歯車装置のサンギアとが互いに連結されるとともに前記入力回転部材に連結され、
    該第2前置遊星歯車装置のキャリヤが前記第2中間出力部材とされ、
    該第1前置遊星歯車装置のキャリヤと該第2前置遊星歯車装置のリングギアが常に回転停止され、
    該第1前置遊星歯車装置のリングギアが前記第1中間出力部材とされている
    ことを特徴とする多段変速機。
  11. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多段変速機であって、
    前記第1変速部は、ダブルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびシングルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、
    該第2前置遊星歯車装置のサンギアが前記入力回転部材に連結され、
    該第1前置遊星歯車装置のリングギアと該第2前置遊星歯車装置のリングギアとが互いに連結されるとともに前記第2中間出力部材とされ、
    該第1前置遊星歯車装置のサンギアが常に回転停止され、
    該第1前置遊星歯車装置のキャリヤと該第2前置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されるとともに前記第1中間出力部材とされている
    ことを特徴とする多段変速機。
  12. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多段変速機であって、
    前記第1変速部は、ダブルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびシングルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、
    該第2前置遊星歯車装置のサンギアが前記入力回転部材に連結され、
    該第1前置遊星歯車装置のリングギアと該第2前置遊星歯車装置のリングギアが互いに連結されて前記第2中間出力部材とされ、
    該第1前置遊星歯車装置のキャリヤが常に回転停止され、
    該第1前置遊星歯車装置のサンギアと該第2前置遊星歯車装置のキャリヤが互いに連結されるとともに前記第1中間出力部材とされている
    ことを特徴とする多段変速機。
  13. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多段変速機であって、
    前記第1変速部は、ダブルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびシングルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、
    該第1前置遊星歯車装置のキャリヤと該第2前置遊星歯車装置のサンギアとが互いに連結されるとともに前記入力回転部材に連結され、
    該第2前置遊星歯車装置のリングギアが第2中間出力部材とされ、
    該第1前置遊星歯車装置のサンギアが常に回転停止され、
    該第1前置遊星歯車装置のリングギアと該第2前置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されるとともに前記第1中間出力部材とされている
    ことを特徴とする多段変速機。
  14. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多段変速機であって、
    前記第1変速部は、ダブルピニオン型の第1前置遊星歯車装置およびシングルピニオン型の第2前置遊星歯車装置を備え、
    該第1前置遊星歯車装置のサンギアと該第2前置遊星歯車装置のサンギアとが互いに連結されるとともに前記入力回転部材に連結され、
    該第2前置遊星歯車装置のリングギアが第2中間出力部材とされ、
    該第1前置遊星歯車装置のキャリヤが常に回転停止され、
    該第1前置遊星歯車装置のリングギアと該第2前置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されるとともに前記第1中間出力部材とされている
    ことを特徴とする多段変速機。
  15. 請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の多段変速機であって、
    前記第2変速部は、ダブルピニオン型の第1後置遊星歯車装置およびシングルピニオン型の第2後置遊星歯車装置を備え、
    該第1後置遊星歯車装置のキャリヤと該第2後置遊星歯車装置のサンギアとが互いに連結されて前記第1回転要素が構成され、
    該第1後置遊星歯車装置のリングギアと該第2後置遊星歯車装置のキャリヤとが互いに連結されて前記第2回転要素が構成され、
    該第2後置遊星歯車装置のリングギアによって前記第3回転要素が構成され、
    該第1後置遊星歯車装置のサンギアによって前記第4回転要素が構成されていることを特徴とする多段変速機。
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