JP4270038B2 - 制御装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、1つ以上の工業用ロボットを含む複数の制御対象機器を統括的に制御するための制御装置、及びその制御装置に搭載されるシステムタスク群としてのコンピュータプログラムに関する。
図7は、コンベアによって搬送されるワークを工業用ロボットを用いて加工する生産ライン1の一構成例を示す斜視図である。直線状のコンベア2は、行き用のコンベア2F,戻り用のコンベア2Bの2本からなり、行き用のコンベア2Fの途中部位にロボット3及び加工機4が配置されている。そして、ロボット3の僅かに上流には、パレット検出用のセンサ6が配置されている。また、加工機4の下流側隣には、ワーク供給装置7が配置されている。
上記構成における加工処理の流れを概略的に説明する。
(0)作業者によって生産ライン1の起動ボタンが操作されると、初期化処理として、各部に配置されている図示しないセンサの入力信号が参照され、安全状態がチェックされると共に、各ユニットにおけるアクチュエータなどの原位置が確認される。それらがOKであれば、電源やエアなどの供給が開始されてコンベア2が起動される。
(1)コンベア2Fの上流側より、パレット8に載置されたワーク9が前工程より供給される。
(2)パレット8が、コンベア2F上を搬送され所定位置に到達したことがセンサ6により検出される。
(3)すると、ロボット3のハンドがワーク9上に移動して当該ワーク9を把持し、上昇させる。
(4)ロボット3は加工機4に問合せを行い、「投入OK」の応答があれば、把持したワーク9を加工機4の投入位置に移動させ、一旦ハンド切替えを行うと加工機4による加工済みのワーク9を把持し、再びハンド切替えを行って未加工のワーク9を投入位置に投入する。
(5)続いて、ロボット3は、加工済みのワーク9をコンベア2Fの下流側に移動させ、パレット8に載置する。尚、パレット8は、コンベア2Fの上流側と下流側との間を、図示しないリフタを介してコンベア2Fの下方側を移動して移送されるようになっている。
(6)次に、ロボット3は、ワーク供給装置7にハンドを移動させて当該装置7より供給される別のワーク10をチャックすると、(5)のパレット位置まで移動させ、加工済みのワーク9にワーク10を組み付ける。
(7)そして、コンベア2F上のワークストッパを解除して、組付け後のワーク11が載置されたパレット8を下流側に搬出する。
その後、下流側においていつかの工程が実施された後、パレット8は戻り用のコンベア2Bに乗せ替えられて上流側に搬送される。
上記のような構成においては、ロボット3の他に、コンベア2や加工機4等も同時に制御する必要がある。また、各設備に配置されているセンサ6などによって出力される信号の状態も監視しながら、必要に応じてロボット3やコンベア2などを停止させるなどの制御も必要となる。
図8は、従来、上記のような生産ライン1について制御を行う制御系の構成を概略的に示すものである。即ち、ロボット3は専用のロボットコントローラ12によって制御され、コンベア2についてはモーションコントローラ13によって制御される。また、加工機4は加工機用制御装置14によって制御される。
そして、これらのコントローラ12〜14は、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)15によって統括的に制御されるようになっている。また、PLC15には、加工状態などを画像で監視するための例えばCCD(Charge Coupled Device)で構成されるカメラ16及びそのカメラ16を制御する視覚コントローラ17や、各種のセンサ6などによって入力される信号及びバルブ等へ出力される信号なども与えられている。また、図8と同様の制御系の構成は、例えば特許文献1に開示されている。
近年、製品コスト低減のため、設備コスト低減が強く望まれており、部品費低減や設計・調整工数の低減が必須となっている。コスト低減のためには、ハード的アプローチとして使用部品点数の削減(例えばPLC、視覚装置、操作盤の統合など)が有効である。また、ソフト的アプローチとしては、ソフトの汎用化・標準化(例えば、言語の統一など)が有効である。更に、システム的アプローチとしては、設備内で最も汎用的な装置であるロボットに機能を集約して設備をシンプル化することが有効であろう。
その1つのアプローチとして、特許文献1に開示されているように、PLC機能の一部である通信管理機能をロボットコントローラに持たせることで、イニシャルコスト低減を実現する手段がある。しかし、より理想的な構成としては、PLC本来の機能である設備制御機能をロボットコントローラに取り込むことが望ましい。
特開2001−92517号公報,図4参照
ロボットコントローラにPLCの設備制御機能を搭載することを想定すると、ロボットの動作と設備制御動作とを同時に管理・実行する必要がある。そして、近年、ロボットに求められる機能は多様化しており、同時に実行しなければならない処理が増加している。そのため、ロボットコントローラにはマルチタスクOS(オペレーティングシステム)が搭載されているものが増加しており、複数の処理タスクを同時に実行可能な環境が整ってきている。
そして、上述したように制御機能の集約を図るためには、ロボットコントローラに搭載されているマルチタスクOS上において、ロボット動作用のタスクと設備制御用のタスクとを実行させるように構成することが最適であると考える。
ここで、設備制御用タスクの内容を大別すると、一般に、以下の2つに分けることができる。1つは、設備全体が一元管理される自動モードにおいて、シーケンシャルに処理される設備動作タスク、もう1つは、設備のモードが上記自動モード、また、設備の各部を個別的に動作させる各個モードの如何にかかわらず、常時安全監視や異常処理、各動作タスクの起動条件の監視などを行う設備管理タスクである。
このような2種類のタスクを並存させる場合、必要時にのみ実行させれば良い設備動作タスクと、常時実行させなければならない設備管理タスクとをどのように調和させてシステムを成立させるかが重要となる。尚、前提条件として、設備管理タスクは、設備動作タスクよりも優先的に実行させる必要がある。尚、設備動作タスクをロボットコントローラに組み込むとすれば、ロボットの動作タスクも同じレベルのタスクとしてこれらの一部に含まれることになる。
通常、マルチタスク環境下では、優先的に実行させたいタスクにはその生成時に高い優先度を設定する。すると、生成された各タスクは、マルチタスクOSによって自動的に優先度順に実行されることになる。ここで問題となるのは、タスクを生成させるのは、コントローラを供給するメーカではなく、そのコントローラを使用するユーザが作成したプログラムによることである。即ち、ユーザプログラムがどのような処理になるのか、また、どのくらいの量になるのかはユーザによってまちまちである。
そのため、単純に設備管理タスクの優先度を高く設定するだけでは、その設備管理タスクの処理時間(プログラム量)が増大すると、設備動作タスクの処理時間が圧迫され、CPUによる処理時間が十分に与えられず、システムとして成立しなくなる危険性が高い。一方、これらのタスクの優先度を同じレベルに設定すると、例えば設備動作タスクの処理時間が増大すれば設備管理タスクの処理時間が圧迫されるため、同様の危険性がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、1つ以上の工業用ロボットを含む複数の制御対象機器を統括的に制御するシステムを構築可能とする制御装置、及びその制御装置に搭載され、前記制御を適切に実行可能とするためのコンピュータプログラムを提供することにある。
本発明の制御装置によれば、マルチタスクOSを搭載し、そのOS上でユーザによって作成されるユーザプログラム(アプリケーションプログラム)を動作させることで、1つ以上の工業用ロボットを含む複数の制御対象機器を統括的に制御する。そして、マルチタスクOSとユーザプログラムとの間に位置するようなシステムタスク群を用意する。このシステムタスク群は、制御装置をユーザに供給するメーカによって作成され、予め搭載された状態で製品としての制御装置が出荷される。そして、そのシステムタスク群には、少なくとも、割込み周期内において動作タスク群並びに設備管理タスク群にハードウエア資源を割り当てて実行させるための優先順位を設定する優先順位切り替えタスクを用意する。
優先順位切り替えタスクは、設備管理タスク群の優先順位を、動作タスク群についての優先順位設定可能領域よりも高く設定する第1期間と、前記領域よりも低く設定する第2期間とに周期的に切換えるように制御し、割込み周期の開始時に第1期間を設定した後第2期間を設定すると共に、第1期間よりも第2期間が長くなるように切換えを行う。即ち、第1期間においては、設備管理タスク群は、動作タスク群の実行状態に影響されることなく設備管理を行うことができ、第2期間においては、ロボットを含む制御対象機器の動作を優先的に実行させることができる。そして、各期間が交互に繰り返されることで、設備管理タスク群と動作タスク群とを夫々実行させる期間が周期的に確保されるようになり、各制御対象機器を動作させて本来の処理動作を随時進めながら、その動作状態を監視して安全管理を図ることができる。
そして、斯様なソフトウエア構成を採用すれば、ユーザは、ユーザプログラムを作成する際に、動作タスク群と設備管理タスク群との優先順位をどのように設定するかについては意識する必要がなくなり、プログラムの作成をより簡単に行うことができる。また、PLC本来の機能を取り込み、複数の制御対象機器を制御する装置が1つに統合されることで、コストを低下させることができると共に、1つ以上の工業用ロボットを含む複数の制御対象機器によって構成されるシステムの汎用性をより高めることができる。
以下、本発明の一実施例について図1乃至図6を参照して説明する。尚、図7及び図8と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。図5は、図8相当図であり、図7に示す生産ライン1と同様の構成を制御対象機器として、それらを本発明の設備制御装置21によって制御する場合の構成を機能ブロック図で示すものである。即ち、設備制御装置21は、コントローラ12,13,17及びPLC15に代わり、生産ライン1を構成するコンベア2,ロボット3,カメラ16などを制御対象機器として統括的に制御するコントローラである。
また、図6は、設備制御装置21の概略構成をソフトウエア的な構成を中心として概念的に示すものである。設備制御装置21は、具体的には図示しないが、CPUやメモリ,ハードディスク,I/Oなどからなるハードウエア22を備えて構成されている。また、ソフトウエア的な構成として、マルチタスクOS(オペレーティングシステム)23を備えている。マルチタスクOS23は、ハードウエア22のCPUによって実行され、ユーザによって作成されるユーザプログラムとハードウエア22との間を仲介するように、設備制御装置21の資源管理を行うものである。
そして、設備制御装置21を製品として出荷するメーカは、マルチタスクOS23上で動作するアプリケーションプログラムの1つとしてシステムタスク群26を作成し、そのシステムタスク群26を予め搭載した状態で設備制御装置21をユーザに供給するようになっている。システムタスク群26は、ユーザが設備制御装置21上でユーザプログラムを動作させ、様々な制御対象機器を制御する場合において、共通する基本的な制御内容(例えば、設備制御装置21のマンマシンインターフェイス部分や、外部機器との通信処理に関するものなど)を実行して処理させるために搭載される。
ユーザは、ユーザプログラムとして、動作タスク群24,設備管理タスク群25を記述作成し、それらを設備制御装置21のハードディスクなどにインストールすることで、マルチタスクOS23並びにシステムタスク群26上において、ユーザプログラムをハードウエア22のCPUに実行させるようになっている。尚、コンピュータプログラムである各タスクに基づく処理を実際に実行する主体は、ハードウエア22のCPUであるが、何れのタスク群又はタスクが動作しているのかを明確にする都合上、以下においては各タスクが処理の主体であるように記述を行なう。
動作タスク群24は、各制御対象機器に対応した動作タスクで構成され、図5に示すように、ロボット3を制御するためのロボット動作タスク27,コンベア2を制御するためのモーション動作タスク28,加工機4を制御装置14を介して制御するための加工機用動作タスク29,視覚コントローラ17に代わりカメラ16を制御する視覚動作タスク30などを備えて構成されている。
また、設備管理タスク群25は、設備監視タスク32,設備全体制御タスク33などを備えて構成されている。設備監視タスク32は、カメラ16の画像信号をパターン認識したり、各種センサ6などによって入力されるセンサ信号を参照することで、各制御対象機器の動作状態などを監視している。設備全体制御タスク33は、動作タスク群24の実行を制御する。そして、前述したように生産ライン1に人が近付いた場合や、或いは設備の一部が破損する可能性がある状況が発生した場合には、設備監視タスク32がその状態を検知し、設備全体制御タスク33が生産ライン1の動作を安全側に移行させるように制御する。ここで、「安全側に移行させるように制御する」とは、生産ライン1の動作の一部若しくは全てを停止させたり、或いは、動作速度を低減させたりすることをいう。
次に、本実施例の作用について図1乃至図4も参照して説明する。図2は、設備制御装置21に搭載されたシステムタスク群26の一部をなす、優先順位切換えタスク34によって実行されるタスク管理制御の内容を示すフローチャートである。優先順位切換えタスク34はこのフローチャートに基づいて動作することで、システムタスク群26の下位において、動作タスク群24,設備管理タスク群25に夫々ハードウエア資源を割り当てて実行させるための優先順位をダイナミックに変更するようになっている。
尚、図2の制御を実行するための前提として、ハードウエア22は、図3に示すように2ms周期,8ms周期で夫々タイマ割り込みを発生させるようになっており、優先順位切換えタスク34は2ms割り込みを認識するようになっている。また、8ms周期のタイマ割り込みが発生した場合は、ハードウエア22によって8ms割り込みフラグがセットされるように構成されており、優先順位切換えタスク34は、その8ms割り込みフラグを参照するようになっている。
図2において、優先順位切換えタスク34は、2ms割り込みが発生するまで待機しており(ステップS1)、2ms割り込みが発生すると(「YES」)8ms割り込みフラグがセットされているか否かを判断する(ステップS2)。ハードウエア22により8ms割り込みフラグがセットされている場合(「ON」)、優先順位切換えタスク34は、設備管理タスク群25の優先順位を「TOP」に設定(変更)して(ステップS3)、優先順位TOPフラグをセット(ON)する(ステップS4)。それから、8ms割り込みフラグをリセット(OFF)すると(ステップS5)ステップS1に移行する。
ここで、図1を参照する。図1は、優先順位切換えタスク34が図2に示すフローチャートを実行することで、各タスク群の処理優先度が設定される状態をマップとして示すものであり、図1中では、上方に位置するほど優先順位が高くなっている。システムタスク群26についての優先順位設定可能領域は、動作タスク群24,設備管理タスク群25よりも上位となるように予め設定されており、その設定は変更されない。そして、図2のステップS3における優先順位「TOP」は、システムタスク群26の優先順位設定可能領域よりも下位であり、且つ動作タスク群24の優先順位設定可能領域よりも上位となる優先度を示す。
再び図2を参照する。また、ステップS2において、8ms割り込みフラグがセットされていない場合(「OFF」)、優先順位切換えタスク34は、優先順位TOPフラグがセットされているか否かを判断する(ステップS6)。そして、優先順位TOPフラグがセットされていなければ(「OFF」)そのままステップS1に移行する。
一方、ステップS6において優先順位TOPフラグがセットされている場合(「ON」)、優先順位切換えタスク34は、設備管理タスク群25の優先順位を「BOTTOM」に変更して(ステップS7)、優先順位TOPフラグをリセット(OFF)すると(ステップS8)ステップS1に移行する。そして、図2のステップS3における優先順位「BOTTOM」は、図1に示すように、動作タスク群24についての優先順位設定可能領域よりも下位であり最低の優先順位となっている。
以上のようにタスク管理が実行されることにより、図4に示すように、8ms周期T2のうち冒頭の2msである期間T1(第1期間)については優先順位が「TOP」に設定されることで、設備管理タスク群25が動作タスク群24よりも優先的に実行される。即ち、その時点まで生成された状態で待ち行列中にある複数の設備管理タスクが、この期間T1の間に順次実行されて消滅する。そして、残りの(T2−T1)である6msの期間(第2期間)については優先順位が「BOTTOM」に設定されることで、動作タスク群24が設備管理タスク群25よりも優先的に実行されるようになる。これらの期間の切換えは、以降周期的に実行される。
尚、図4は、優先順位の関係をあくまでも設備管理タスク群25と動作タスク群24とに限って示したものである。システムタスク群26の優先順位はこれらよりも高いので、システムタスクが発生すると、その時点で設備管理タスク群25又は動作タスク群24を抑えて優先的に実行されることは言うまでもない。また、更にマルチタスクOS23は、それらの上位に位置しており、最優先で実行されることになる。
以上のように本実施例によれば、設備制御装置21にマルチタスクOS23を搭載すると共に、そのOS23上で動作するシステムタスク群26を予め搭載しておき、ユーザプログラムである動作タスク群24,設備管理タスク群25を動作させることで、コンベア2,ロボット3,加工機4などを統括的に制御するようにした。
従って、ユーザは、動作タスク群24,設備管理タスク群25の実行優先順位を意識することなく、ユーザプログラムの作成をより簡単に行うことができるようになる。また、システムタスク群26は、ユーザが設備制御装置21上でユーザプログラムを動作させ、様々な制御対象機器を制御する場合に共通する基本的な制御内容も実行して処理するように記述されているので、ユーザプログラムの作成が一層簡単になる。
そして、優先順位切換えタスク34は、設備管理タスク群25にハードウエア22を割り当てて処理を実行させるための優先順位を、システムタスク群26についての優先順位設定可能領域の下位において、動作タスク群24について設定される優先順位設定可能領域よりも高く設定する期間T1と、前記領域よりも低く設定する期間(T2−T1)とに周期的に切換えるように制御する。従って、設備管理タスク群25と動作タスク群24とを夫々適切に実行させることが可能となり、各制御対象機器を動作させて本来の処理動作を随時進めながら、その動作状態を並行的に監視して安全管理を図ることができる。
ここで、近年、何れの製品についても多様化が進むと共に夫々のライフサイクルは短くなる傾向にあり、生産ラインを数ヶ月単位で組み替える場合も少なくない。しかしながら、図8に示す従来の制御系においては、生産ライン1を構成するロボット3の種類やその他の周辺装置を組み替えた場合には、夫々のコントローラについて制御プログラムを新たに作成し直したり或いは一部を変更すると共に、PLC15の制御プログラムも変更しなければならない。従って、プログラムの作成が非常に煩わしいという問題もあった。
また、一般に、PLC15についてはラダー言語プログラムという独特の制御プログラムが作成されて動作するが、ラダー言語プログラムは、複雑なプログラムを作成する場合を想定しておらず、基本的にシーケンシャルに記述されるようになっている。即ち、ラダー言語プログラムは記述形態について構造化が図られていないため、その一部を再利用してプログラムの変更や修正を行うことが困難である。
上記のような事情に対して、本発明によれば、設備制御装置21がPLC15本来の機能を取り込んで、複数の制御対象機器を制御する装置が1つに統合されることで、コストを低下させることができると共に、制御対象機器の一部を入れ替えて変更する場合でも、ユーザプログラムの修正を容易に行うことができる。従って、複数の制御対象機器によって構成されるシステムの汎用性をより高めることができる。
尚、本発明の設備制御装置21がマルチタスクOS23を搭載する構成であるが、斯様な設備制御装置21に類似する先行技術としては、(1)特開平5−216694号公報や(2)特開平8−320712号公報などがある。ここで、本発明とこれらの先行技術との比較を行っておく。
(1)は、外部機器と汎用通信を行うFAコントローラを前提としており、そのFAコントローラに搭載されるマルチタスクOSに関する技術である。そして、通信を行う場合には、受信バッファの残量を適切に管理する必要があることから、受信タスクの処理優先度をダイナミックに変更するようにしている。しかしながら、この先行技術は、本願発明とは前提とする構成が相違しており、単にタスクの処理優先度を変更する点については共通しているが、その目的並びに作用効果は全く相違している。
また、(2)については、一見、本発明と同様に、ロボットとその周辺装置とを1つの制御装置30によって統括的に制御している構成のよう見えるが、図1に示すように制御装置30の実態は3つのコントローラ31〜33によって構成されている。そして、(2)においては、マルチタスクOSを用いて制御を行うことを想定すると、そのOSの仕様によって制御形態が限定されてしまうことを問題としており、マルチタスクOSを用いることなく各制御対象機器を制御することを目的としている。しかしながら、マルチタスクOSを用いない場合には、そのOSが行なうべき機能の全てをユーザがユーザプログラムでカバーする必要が生じる。従って、ユーザの負担が極めて重くなることが想定され、本発明の技術課題を解決するのに適切な構成であるとは言えない。
以上のように、本発明がこれらの先行技術と相違する構成であることは明らかである。
本発明は上記し且つ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形または拡張が可能である。
制御対象機器は、生産ライン1に限ることなく、少なくとも1つの工業用ロボットを含むものであれば、個別の応用形態に応じて適宜選択を行って実施すれば良い。従って、それに応じて動作タスク群や設備管理タスク群によって実行される処理も異なることは勿論である。
動作タスク群と設備管理タスク群との優先順位の切換えを行う期間は、2ms/6msに限ることなく、制御対象の構成に応じて適切な処理バランスとなるように適宜選択して実施すれば良い。
システムタスク群は、少なくとも優先順位切換えタスクを備えていれば良く、その他の機能については、制御装置の個別のアプリケーションにおいて、専用に必要となることが想定される処理機能を適宜選択したタスクを用意すれば良い。
本発明の一実施例であり、システムタスク群の一部をなす優先順位切換えタスクが図2に示すフローチャートを実行することで、各タスク群の処理優先度が設定される状態をマップとして示す図 優先順位切換えタスクによって実行されるタスク管理制御の内容を示すフローチャート タイマ割り込みの発生状態を示すタイミングチャート 図2に示すフローチャートの実行に伴う、設備管理タスク群と動作タスク群との間の優先順位の変化を示すタイミングチャート 図7に示す生産ラインと同様の構成を制御対象機器として、それらを本発明の制御装置により制御する場合の制御系の構成を示す機能ブロック図 制御装置の概略構成をソフトウエア的な構成を中心として概念的に示す図 コンベアによって搬送されるワークを、工業用ロボットを用いて加工する生産ラインの一構成例を示す斜視図 従来技術を示す図5相当図
符号の説明
図面中、2はコンベア(制御対象機器)、3はロボット(工業用ロボット,制御対象機器)、4は加工機(制御対象機器)、21は設備制御装置、22はハードウエア、23はマルチタスクOS、24は動作タスク群、25は設備管理タスク群、26はシステムタスク群、27はロボット動作タスク、28はモーション動作タスク、29は加工機用動作タスク、30は視覚動作タスク、34は優先順位切換えタスク(コンピュータプログラム)を示す。

Claims (2)

  1. マルチタスクOSを搭載し、メーカによって作成されるシステムタスク群が前記マルチタスクOS上で動作し、ユーザによって作成されるユーザプログラムが前記システムタスク群上で動作することで、1つ以上の工業用ロボットを含む複数の制御対象機器を統括的に制御するように構成される制御装置において、
    前記ユーザプログラムが、各制御対象機器の動作を夫々制御するための動作タスク群と、各制御対象機器の動作状態を監視することで異常を検知すると、その異常が検知された制御対象機器の動作を安全側に移行させるように制御するための設備管理タスク群とで構成される場合に、
    前記システムタスク群は、割込み周期内において前記ハードウエア資源を前記設備管理タスク群に割り当てるための優先順位を、前記動作タスク群についての優先順位設定可能領域よりも高く設定する第1期間と、前記領域よりも低く設定する第2期間とに周期的に切換えるように制御する優先順位切り替えタスクを有し、
    前記優先順位切り替えタスクは、前記割込み周期の開始時に前記第1期間を設定した後前記第2期間を設定すると共に、前記第1期間よりも前記第2期間が長くなるように切換えを行うことを特徴とする制御装置。
  2. 1つ以上の工業用ロボットを含む複数の制御対象機器を統括的に制御するように構成される制御装置に搭載されて前記制御装置を構成するコンピュータによりマルチタスクOS上で実行され、前記マルチタスクOSとユーザによって作成されるユーザプログラムとの中間に位置するシステムタスク群としてのコンピュータプログラムであって、
    前記ユーザプログラムが、各制御対象機器の動作を夫々制御するための動作タスク群と、各制御対象機器の動作状態を監視することで異常を検知すると、その異常が検知された制御対象機器の動作を安全側に移行させるように制御するための設備管理タスク群とで構成される場合に、
    割込み周期内において前記ハードウエア資源を前記設備管理タスク群に割り当てるための優先順位を、前記動作タスク群についての優先順位設定可能領域よりも高く設定する第1期間と、前記領域よりも低く設定する第2期間とに周期的に切換えるように制御させ、前記割込み周期の開始時に前記第1期間を設定した後前記第2期間を設定すると共に、前記第1期間よりも前記第2期間が長くなるように切換えを行う機能を有していることを特徴とするコンピュータプログラム。
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