JP4269723B2 - タービンノズル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンエンジンのタービンノズルに係り、特に、翼が高さ方向で腹側に放物線を描いて湾曲しているタービンノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、従来または本発明に係るタービンノズルが用いられるガスタービンエンジンの概略構成について説明する。
【0003】
図1は、ガスタービンエンジン1の概略構成を示す断面図である。
【0004】
ガスタービンエンジン1は、例えばジェットエンジンとして航空機に使用されるものであり、高温高圧の燃焼ガスを噴出させることによって推進力または回転力を得るエンジンである。
【0005】
ガスタービンエンジン1は、エンジン外筒3と、エンジン外筒3の内側に、エンジン外筒3と一体的にほぼ同心状に設けられた中空のエンジンケース5とをベースとして備えている。エンジンケース5の内側には環状のエンジン流路7が形成され、エンジン外筒3とエンジンケース5との間には、環状のバイパス流路9が形成されている。
【0006】
エンジンケース5の内側前部(ガスの流れ方向からみての上流側の部分)には、エンジン流路7を隔てて、前支持フレーム11Aがエンジンケース5に一体的に設けられており、エンジンケース5の内側後部には、エンジン流路7を隔てて、後支持フレーム11Bがエンジンケース5に一体的に設けられており、前支持フレーム11A、後支持フレーム11Bは、ベアリングを介して低圧タービン軸13を回転可能なように支持し、また、前支持フレーム11A、後支持フレーム11Bは、ベアリングを介して、中空の高圧タービン軸15を回転可能かつ低圧タービン軸13と同心になるように支持している。
【0007】
低圧タービン軸13の前端側には、エンジン流路7およびバイパス流路9に空気を送り込むファン17が設けられている。
【0008】
エンジン流路7の上流側には、低圧圧縮器19が設けられている。低圧圧縮器19は、空気を低圧圧縮しつつ下流側(ガス流れ方向からみて下流側であり、図1の右側)へ送るものである。
【0009】
低圧圧縮器19は、ファン17の下流側で、低圧タービン軸13に一体的に設けられた環状の翼支持部材21と、翼支持部材21の外周部にエンジン流路7に沿って設けられた複数段の低圧圧縮動翼列23と、エンジンケース5の内側にエンジン流路7に沿って、複数段の低圧圧縮動翼列23と交互に設けられた複数の低圧圧縮静翼列25とを具備する。
【0010】
エンジン流路7における低圧圧縮器19の下流側には、高圧圧縮器27が設けられ、高圧圧縮器27は、低圧圧縮器19で低圧圧縮された空気を高圧圧縮しつつ下流側へ送るようになっている。
【0011】
高圧圧縮器27は、エンジン流路7に沿って高圧タービン軸15に設けられた複数段の高圧圧縮動翼列29と、エンジンケース5の内側に、エンジン流路7に沿って、複数段の高圧圧縮動翼列29と交互に設けられた複数段の高圧圧縮静翼列31とを具備する。
【0012】
エンジン流路7における高圧圧縮器27の下流側には、環状の燃焼室33が設けられ、この燃焼室33は、圧縮空気中で燃料を燃焼させて高温高圧の燃焼ガスを発生させるものである。
【0013】
エンジン流路7における上記燃焼室33の下流側には、高圧タービン35が設けられ、この高圧タービン35は、上記燃焼室33からの高温高圧の燃焼ガスの膨張によって回転力を得て、高圧タービン軸15を回転駆動させるものである。
【0014】
上記高圧タービン35は、高圧タービン軸15にエンジン流路7に沿って設けられかつ高温高圧の燃焼ガスによって回転する複数段の高圧タービン動翼列37と、エンジンケース5の内側にエンジン流路7に沿って、上記複数段の高圧タービン動翼列37と交互に設けられた高圧タービン静翼列39とを具備する。
【0015】
エンジン流路7における上記高圧タービン35の下流側には低圧タービン41が設けられ、この低圧タービン41は、上記燃焼室33からの高温高圧の燃焼ガスの膨張によって回転力を得て、低圧タービン軸13を回転駆動させるものである。
【0016】
上記低圧タービン41は、低圧タービン軸13にエンジン流路7に沿って設けられ、かつ高温高圧の燃焼ガスによって回転する複数段の低圧タービン動翼列43と、エンジンケース5の内側にエンジン流路7に沿って、上記複数段の低圧タービン動翼列43と交互に設けられた複数段の低圧タービン静翼列45とを具備し、従来のタービンノズルや本発明に係るタービンノズルによって、上記低圧タービン静翼列45が形成されることになる。
【0017】
タービンノズルは、ノズル翼(静翼;以下、単に「翼」という場合がある。)が環状に並べて形成されている。より、詳しく説明すると、内側の円環状のハブと、上記ハブの外側で上記ハブから離隔し上記ハブと同心かつほぼ同一平面状に配置された円環状のチップとの間で、上記ハブとチップとに対して一体的に設けられている。
【0018】
また、上記各翼は、上記ハブと上記チップとが設けられている平面上に、放射状かつほぼ直線状に延伸して設けられている。また、上記各翼に延伸方向の延長線のそれぞれは、上記円環状のハブと上記円環状のチップとのほぼ中心を通過するようになっている。
【0019】
また、組立や保守のときに分解しやすいようにするため、ガスタービンエンジン1の中心軸(低圧タービン軸13の回転中心軸)を通る平行な幾つかの平面で、タービンノズルが複数の略扇形形状のものに分割されている場合がある。なお、本件明細書では、上記分割されているものもタービンノズルと呼ぶ場合がある。
【0020】
ところで、翼のフラッター(自励振動)に対する安定性を高めるため、すなわち、ガスタービンエンジン1の稼動中における翼のフラッターを極力抑えるための対策として、翼の固有振動数を上げること、翼の低次振動モードにおける回転中心(ねじり中心)の位置を安定な位置に設置することの2つの対策が考えられる。
【0021】
なお、上記各対策を実施する場合、通常、翼の翼厚や翼のコード長等の変更による翼の断面形状(翼の高さ方向に垂直な平面による断面の形状)を変更することが考えられる。
【0022】
しかし、翼の断面形状を変更することは、空力性能への影響が大きく、空力性能が悪くなると燃費が悪くなる等の弊害が発生する。また、高効率のタービンの設計においては、翼の断面形状変更のマージン(設計余裕)が少なく、翼の安定性を確保するために、翼の形状を再設計しなおす必要がある。また、上記再設計に際して、機械的な要求(たとえば機械的な強度等)も同時に満足させる必要があり、翼の断面形状の変更は困難な場合が多い。
【0023】
そこで、特許文献1に示すように、翼の断面形状を変更することなく、翼のスタッキングをした構成のもの、たとえば、翼の高さ方向の中間部を翼の腹側に突出して翼を湾曲させた構成のものが知られている。ここで、スタッキングとは、断面形状を高さ方向に積層することで、翼形状を構成することをいう。
【0024】
【特許文献1】
特開平10−196303号公報
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1に記載の翼では、湾曲の具体的形態(たとえば、湾曲の形状、湾曲量)が示されておらず、湾曲の形態によっては、ガスタービンエンジン1を運転しているときにおけるタービンノズルの翼のフラッターがあまり減少せず、また、タービンノズルの製作が困難になる場合があるという問題がある。
【0026】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ガスタービンエンジンのタービンノズルにおいて、上記ガスタービンエンジンを運転しているときにおける上記タービンノズルのフラッターを極力抑えることができると共に、製作が容易であるタービンノズルを提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、翼が高さ方向でスタッキングされているタービンノズルにおいて、前方または後方から覗いた場合における上記翼の背側の頂上部であって、上記翼の高さ方向に連続して形成されている頂上部が、放物線を描いて上記翼の腹側に湾曲し、上記頂上部とハブとの交差部位と、上記頂上部とチップとの交差部位とを互いにむすぶ直線に対して、上記頂上部が上記翼の高さ方向の中央で最大に湾曲し、上記頂上部の最大湾曲値が、上記翼の高さの0.02倍〜0.03倍の範囲内にあるタービンノズルである。
【0028】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明の実施形態に係るタービンノズル45Aの概略構成を示す斜視図である。
【0029】
タービンノズル45Aは、図1に示すガスタービンエンジン1の低圧タービン静翼列45を構成しているタービンノズルのうちで、もっとも前側(高圧タービン35側)に位置しているものである。また、図2の紙面の手前側が、ガスタービンエンジン1のほぼ前側になっており、図2の紙面の奥側が、ガスタービンエンジン1のほぼ後側になっている。
【0030】
タービンノズル45Aは、複数の翼47を備え、これらの各翼47の基端部側(内側)には、円弧状のハブ49が一体的に設けられ、上記各翼47の先端部側(外側)には、円弧状のチップ51が一体的に設けられている。
【0031】
また、タービンノズル45Aは、上述のように略扇形に形成され、複数のタービンノズル45Aが互いに組み合わさってリング状のタービンノズル45Aを形成するものである。
【0032】
そして、リング状のタービンノズル45Aが形成された状態では、内側に円環状のハブ(複数のハブ49を組み合わせたもの)が配置され、上記円環状のハブ49から離隔し上記円環状のハブ49の外側で上記円環状のハブ49と同心かつほぼ同一平面に円環状のチップ(複数のチップ51を組み合わせたもの)が配置され、上記円環状のハブ49と上記円環状のチップ51との間で、上記円環状のハブ49と上記円環状のチップ51とに対して一体的に翼47が複数設けられている。
【0033】
各翼47は、環状に並べて配置されている。換言すれば、上記各翼47のそれぞれは、上記円環状のハブ49と上記円環状のチップ51とが設けられている平面に沿うように、上記円環状のハブ49と上記円環状のチップ51との中心から放射状に延伸して設けられている。そして、従来の翼と異なる点は、直線状に延伸していない点にある。
【0034】
次に、翼47の形態について詳しく説明する。
【0035】
図3、図4は、翼47の形態を示す図である。
【0036】
図3は、図2に示す各翼47のうちの1つの翼を、ガスタービンエンジン1の前側から見たとき(ガスタービンエンジン1の低圧タービン軸13の回転軸に平行な方向で前側から見たとき)の形態を示す図であり、図4は、図3におけるIVA−IVB断面、IVC−IVD断面、IVE−IVF断面の各断面の形状を相対的な位置関係を保ったまま示した図である。
【0037】
また、図3では、湾曲している翼47の背側の頂上部とチップ51との交点(交差部位)P2と、湾曲している翼47の背側の頂上部とハブ49との交点(交差部位)P4と、を互いにむすぶ直線(ガスタービンエンジン1の低圧タービン軸13の回転軸にほぼ直角な直線)をx軸とし、上記交点P2と交点P4とを互いにむすぶ線分の中点P0を通り、上記x軸に直交する直線をy軸とする。
【0038】
そして、x軸方向を翼47の高さ方向とし、y軸方向を翼47の背側−腹側方向とし、図3の紙面に直角な方向を翼47の幅方向とする。なお、翼47の凸部側(図4参照)、すなわち、図3の右側を翼47の背側とし、また、翼47の凹部側(図4参照)、すなわち、図3の左側を翼47の腹側とする。
【0039】
また、湾曲している翼47の背側の頂上部とは、上記タービンノズル45Aの前方または後方(ガスタービンエンジン1の低圧タービン軸13の回転軸に平行な前方や後方)から覗いた場合における上記翼47の背側の頂上部(上記翼47の高さ方向の位置に応じて変化する頂上部の集合)であって、上記翼47の高さ方向に連続して形成されている頂上部をいい、この頂上部は、翼47がこの高さ方向でスタッキングされて形成されていることにより、図3に示すように、放物線を描き、上記翼47の腹側に湾曲した曲線(二次関数曲線)53を描く。なお、図4に示す各頂上部P6、P8、P10は、図3に示された各頂上部P6、P8、P10と同じ頂上部である。
【0040】
また、頂上部P6は、曲線53の頂上部のうちで、もっとも腹側(翼47の腹側)に位置していると共に、y軸上に位置しており、このy軸は、翼47の高さ方向の中央に位置しているので、翼47の高さ方向の中央において、曲線53は翼47の腹側に最も湾曲している。換言すれば、翼47の背側の頂上部が翼47の高さ方向の中央で腹側に最大に湾曲している。
【0041】
また、翼47の背側の頂上部の最大湾曲値(図3に示す頂上部P6と中点P0との間の距離)が、上記翼47の高さ(交差部位P2と交差部位P4とを互いに結ぶ線分の長さ)の0.025倍になっている。
【0042】
ここで、交差部位P2と交差部位P4とを互いに結ぶ線分の長さを「h」とし、図3における右方向(背側の方向)をy軸のプラス方向とし、図3における下方向(ハブ49側の方向)をx軸のプラス方向とすると、交差部位P2の座標値は、「(−h/2,0)」であり、交差部位P4の座標値は、「(h/2,0)」であり、頂上部P6の座標値は、「(0,−0.025h)」であり、上記3点を通過する曲線53の方程式を、「y=(0.1/h)x2−0.025h」で表すことができる。
【0043】
なお、上記「0.025」の値を「0.02〜0.03」の範囲内で変更してもよい。
【0044】
次に、タービンノズル45Aにおける各翼47のフラッターの解析結果について説明する。
【0045】
翼47のフラッターは、翼47の低次振動モードにおいて主に発生するものであり、上記低次振動モードとして、上記翼47がこの背側と腹側とを互いに結ぶ方向に振動する振動モード1と、上記翼47の高さ方向に延伸した軸を中心にして、上記翼47がねじれて振動する振動モード2とが主に存在する。
【0046】
そして、上記フラッターについて解析する場合には、上記各振動モード1、2の各回転中心(ねじり中心)位置を求め、この求めた回転中心位置に対して翼47の安定性を評価する必要がある。具体的には、タービンノズル45Aを備えたガスタービンエンジン1の運転時における翼47の固有振動数、ガスの流速および翼47の代表長さ(コード長)によって算出される無次元量(Reduced Velocity)RV1を、上記ねじり中心位置から算出される許容無次元量(Reduced Velocity)RV2と比較する。そして、上記比較値が許容値を下回っていれば、翼47がフラッターに対して安定していることになる。
【0047】
なお、上記無次元量RV1は、「RV1=v/(f・d)」で表される。ここで、「v」は、翼47を通過する流体の流速であり、「f」は、振動モード1または振動モード2における翼47の固有振動数であり、「d」は翼47のコード長の1/2である。ここで、コード長とは、たとえば、図4に示すような、翼47の肉厚方向の中心線CL1の長さをいう。
【0048】
上記許容無次元量RV2は、次に示す文献2から、各振動モードの回転中心によって算出されるものである。
【0049】
【文献2】
J.Panovsky,R.E.Keilb,“A Design Method to Prevent Low Pressure Turbine Blade Flutter”, Vol.122,January 2000,Journal of Engineering for Gas Turbine and Power,Transaction of ASME。
【0050】
図5、図6は、タービンノズル45Aにおける翼47のフラッターの解析結果を示す図である。
【0051】
なお、図5は、各振動モード1、2における、翼47の突き出し量と、Reduced Velocity比との関係を示し、図5では、翼47の高さ方向の中央部位の湾曲量(図3に示す頂上部P6と中点P0との間の距離)を、翼47の高さ(図3に示す交差部位P2と交差部位P4との間の距離)で除した値を、「突き出し量/スパン長」として横軸にとり、上記無次元量RV1を上記許容無次元量RV2で除した値を、「Reduced Velocity比」として縦軸にとっている。
【0052】
図5の横軸の値が「0.00」のときは、翼47が湾曲しておらず、上記横軸の値がプラス値であると翼47が腹側に湾曲し、上記横軸の値がマイナス値であると翼47が背側に湾曲していることになる。また、図5の縦軸の値が「1」以下のときは、翼47はフラッターに対して安定状態であり、「1」以上のときは、翼47は不安定状態にある。
【0053】
また、図5に示す一点鎖線のグラフは、振動モード1(翼47の背側−腹側方向における撓みの低次振動)の解析結果を示し、実線のグラフは、振動モード2(翼47のねじれの低次振動)の解析結果を示す。
【0054】
ここで、図5を参照すれば、翼47の突き出し量が大きくなるほど、各振動モード1、2に対して、翼47の安定性が増すことが理解でき、「突き出し量/スパン長」が、「0.02」以上であれば、振動モード2での「Reduced Velocity比」が約「0.7」以下になり、翼47が振動モード2に対して確実に安定するようになる。
【0055】
また、図6は、各振動モード1、2における、翼47の突き出し量と、固有振動数比との関係を示し、図6では、図5と同様に、「突き出し量/スパン長」を横軸にとり、翼47の各振動モード1、2における固有振動数を、翼47が湾曲していない(「突き出し量/スパン長=0」)ときの翼47の固有振動数で除した値を、「固有振動数比」として、縦軸にとっている。
【0056】
翼47の固有振動数が高くなり、固有振動数比が大きくなるほど、翼47のフラッターに対する安定性は増すので、上記固有振動数比が「1」を超えて大きくなるほど、翼47のフラッターに対する安定性が増す。なお、図6では、破線のグラフが、振動モード1の解析結果を示し、実線のグラフが、振動モード2の解析結果を示す。
【0057】
ここで、図6を参照すれば、翼47の突き出し量が大きくなるほど、各振動モード1、2に対して、翼47の安定性が増すことが理解できる。ただし、「突き出し量/スパン長」の値が、「0.03」を超えると、振動モード2における固有振動数比の増加割合が鈍っていることがわかる。
【0058】
本実施形態のタービンノズル45Aによれば、翼47の背側の頂上部が放物線を描いて上記翼47の腹側に湾曲し、上記頂上部と上記タービンノズル45Aのハブ49との交差部位と、上記頂上部と上記タービンノズル45Aのチップ51との交差部位とを互いにむすぶ直線に対して、上記頂上部が上記翼47の高さ方向の中央で最大に湾曲し、上記最大湾曲値が、上記翼の高さの0.02倍〜0.03倍の範囲内にあるので、図5や図6から理解されるように、ガスタービンエンジン1を運転しているときにおける上記タービンノズル45Aのフラッター(各振動モード1、2における振動)を極力抑えることができる。
【0059】
また、本実施形態のタービンノズル45Aによれば、上記最大湾曲量を0.03以下にしたことによって、図6に示すように固有振動数比の増加が鈍りまた最大湾曲量が無駄に増加することを防止することができ、翼47の湾曲量が大きいことによって製作が困難になることを回避可能することができ、換言すれば、翼47を具備するタービンノズル45Aの製作が容易になる。
【0060】
なお、突き出し量/スパン長」の値を「0.025」もしくはこの近傍の値にすることによって、翼47のフラッターの抑制と、翼47を備えたタービンノズル45Aの製作の容易性とのバランスを最も良い状態に保つことができる。
【0061】
なお、上記実施の形態では、ガスタービンエンジン1の低圧タービン静翼列45を構成しているタービンノズル45Aのうちで、もっとも、前側(高圧タービン35側)に位置しているタービンノズル45Aを例に掲げて説明したが、その他のタービンノズル(高圧タービンノズルをふくむ)、たとえば、低圧タービン静翼列45の中段を構成しているタービンノズルにも上記実施形態を適用することができる。さらに、1軸もしくは3軸以上の複数のタービン軸を備えたガスタービンエンジンのタービンノズルにも、上記実施形態を適用することができる。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、ガスタービンエンジンのタービンノズルにおいて、上記ガスタービンエンジンを運転しているときにおける上記タービンノズルのフラッターを極力抑えることができると共に、製作が容易であるタービンノズルを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ガスタービンエンジンの概略構成を示す断面図である。
【図2】 本発明の実施形態に係るタービンノズルの概略構成を示す斜視図である。
【図3】 タービンノズルの翼の形態を示す図である。
【図4】 タービンノズルの翼の形態を示す図である。
【図5】 タービンノズルにおける翼のフラッターの解析結果を示す図である。
【図6】 タービンノズルにおける翼のフラッターの解析結果を示す図である。
【符号の説明】
1 ガスタービンエンジン
45A タービンノズル
47 翼
49 ハブ
51 チップ
Claims (1)
- 翼が高さ方向でスタッキングされているタービンノズルにおいて、
前方または後方から覗いた場合における上記翼の背側の頂上部であって、上記翼の高さ方向に連続して形成されている頂上部が、放物線を描いて上記翼の腹側に湾曲し、
上記頂上部とハブとの交差部位と、上記頂上部とチップとの交差部位とを互いにむすぶ直線に対して、上記頂上部が上記翼の高さ方向の中央で最大に湾曲し、
上記頂上部の最大湾曲値が、上記翼の高さの0.02倍〜0.03倍の範囲内にあることを特徴とするタービンノズル。
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