JP4267956B2 - 無線データ通信カード、電子機器、基地局システム、及び無線データ通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線データ通信カード、電子機器、基地局システム、及び無線データ通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
PIAFS(Personal Handy-phone System Internet Access Forum Standard)は、「Personal Handy-phone System;PHS(登録商標)」と呼ばれる携帯電話の一方式を使ったディジタルデータ通信規格であり、ここで32kbps及び64kbpsのデータ通信を行うための伝送制御プロトコルが規格化されている。
【0003】
ところで、上記したPIAFS対応の無線通信カードは、基地局との間でPIAFS、パソコンとの間でPPP(Point-to-Point)の各プロトコルに従う通信を行う。そして、発呼時には、パソコン側からどちらの通信速度で接続するかにつきATコマンドを用いて指定するようになっている。
【0004】
PIAFSの発呼処理について以下に簡単に説明する。
TDMA(Time Division Multiple Access)フレームにおいて、通信チャネル(TCH)を1本(1スロット)使えば32kbpsの通信速度での通信が可能である。2本(2スロット)使えば64kbpsの通信速度で通信が可能である。図8に従来の64kPIAFSの発呼処理が示されている。ここでは、通信チャネル(TCH)追加、解放の仕組みが示されており、PIAFS対応の無線通信カードを実装した移動機と基地局間の動作シーケンスが示されている。
【0005】
図8において、まず、パソコン等の移動機がダイヤル(S71)してリンクチャネル確立要求を発行(S701)することにより基地局がリンクチャネルを割当てる(S702)。そして、移動機がTCHの追加要求を発行し(S703)、基地局がそのTCHを割当てる(S704)。ここで、移動機が通信チャネル追加要求を発行しなければ通信チャネルは1本のままとなり、32kbpsの通信が行われる。
【0006】
ここでは、移動機が基地局による通信チャネルの追加割当てを得、呼設定(64k要求)を発行(S705)して基地局に受付けられる(S706)ことによって64k通信が開始される(S72)。
なお、ユーザAが64kの通信速度で通信中、新たなユーザBから呼の要求があったときに割当て可能な通信チャネルが存在しない場合、基地局は、ユーザAのTCHを1本解放する。この結果、ユーザAの移動機の通信速度は32kbpsとなり、ユーザBの移動機は32kbpsでの通信が可能となる。
【0007】
そして、ユーザBの呼が終了すると、基地局は、ユーザAに対してTCH追加指示を出す。ユーザAの移動機は、追加指示に対する応答を返した後、TCH追加要求を基地局に送り、基地局はTCH追加割当てを行う。これによりユーザAは64kでの通信に戻る。
【0008】
また、基地局と移動端末局との間で、基地局がデータ通信が高速通信か通常通信かを区別し、通信データに組み込まれた高速通信識別情報に基づき移動端末局への送信処理を行ない、移動端末局が高速通信識別情報に基づき受信処理を行うものもある(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−341557号公報(第3頁、第1図、第4図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところでインターネットは通信データ量に増減があるにもかかわらず、常に64kbpsの通信速度で通信が行われた場合、システム側のリソースに無駄が生じる。また、上記したベストエフォートにより、基地局から32kbpsと64kbpsの通信速度の切替えがおこなわれるが、これは単に通信環境に依存して発生するものであり、通信データ量の増減が反映されたものではない。従って、データ量が少なくとも通信環境が良ければ64kbpsでの通信が行われ、基地局側のリソースにとって好ましくない状況となる。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、パソコン等の電子機器と無線データ通信カード間のデータ通信量に応じて無線通信カードと基地局間の通信速度を切替えることにより、無線チャネルの使用の効率化をはかった、無線データ通信カード、電子機器、基地局システム、及び無線データ通信システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために本発明は、電子機器に実装されることにより基地局との間で無線データ通信を行う無線データ通信カードであって、前記電子機器と前記無線データ通信カード間のデータ通信量に応じて前記無線通信カードと基地局間の通信速度を切替える通信速度切替え手段、を備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、通信速度切替え手段が、電子機器と無線データ通信カード間のデータ通信量に応じて無線通信カードと基地局間の通信速度を切替えることにより無線チャネルの利用効率を上げることが出来、基地局側のリソースの有効活用をはかった無線データ通信カードを提供することができる。
【0014】
また、本発明において、前記基地局と無線データ通信カード間はPIAF(Personal Handy-phone System Internet Access Forum Standard)、前記無線データ通信カードと電子機器間はPPP(Point-to-Point)に従う手順でデータ通信を行うことを特徴とする。
【0015】
また、本発明において、前記通信速度切替え手段は、PPPフレームからデータ量を示す情報を取り込み、あらかじめ定義される閾値と比較して前記無線通信カードと基地局間の通信速度を切替えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明において、前記閾値として、位置登録時に前記基地局から無線送信されるデータを用いることを特徴とする。
【0017】
また、本発明において、前記閾値としてあらかじめ定義される固定値を前記電子機器に記録しておくことを特徴とする。
【0018】
また、本発明において、前記閾値を前記通信速度の切替え頻度に応じてヒステリシスを持たせることを特徴とする。
【0019】
また、本発明において、少なくとも2本の通信チャネルを備え、一方、もしくは両方のチャネルを用いて前記無線データ通信を行う無線通信手段と、前記電子機器との間のデータ通信量に応じ、前記一方のチャネルの切断もしくは追加を行う発呼処理手段と、を備えたことを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、発呼処理手段が、電子機器との間のデータ通信量に応じ、一方のチャネルの切断もしくは追加を行うことにより、チャネルの利用効率を上げることが出来、基地局側のリソースの有効活用をはかった無線データ通信カードを提供することができる。
【0021】
また、本発明の実施の形態においては、発呼処理手段(発呼処理部210)が、一方のチャネルの切断実行、もしくは基地局に対して他方のチャネルの追加要求を発行し、それぞれ、基地局に対する切断完了通知の発行、もしくは追加割当てを得ることを特徴とする。
【0022】
上記した課題を解決するために本発明は、少なくとも2本の通信チャネルを備え、一方、もしくは両方のチャネルを用いて基地局との間で無線データ通信を行う無線データ通信カードを備えた電子機器であって、前記電子機器と前記無線データ通信カード間のデータ通信量に応じ、前記一方のチャネルの切断もしくは追加を行う発呼処理手段、を備えたことを特徴とする。
【0023】
本発明によれば、発呼処理手段が、電子機器と無線データ通信カード間のデータ通信量に応じ、一方のチャネルの切断もしくは追加を行うことにより、チャネルの利用効率を上げることが出来、基地局側のリソースの有効活用をはかった無線データ通信カードを備えた電子機器を提供することができる。
【0024】
また、本発明の実施の形態においては、発呼処理手段(発呼処理部210)が、一方のチャネルの切断実行、もしくは基地局に対して他方のチャネルの追加要求を発行し、それぞれ、基地局に対する切断完了通知の発行、もしくは追加割当てを得ることを特徴とする。
【0025】
また、本発明において、前記基地局から通信環境に応じて発行される前記チャネルの切断、追加指示に対し、無視もしくは拒否応答を行うベストエフォート整合手段、を備えたことを特徴とする。
【0026】
上記した課題を解決するために本発明は、少なくとも2本の通信チャネルを備え、前記通信チャネルの一方、もしくは両方を用い、無線データ通信カードを備えた電子機器との間で無線データ通信を行う基地局システムであって、前記電子機器と前記無線データ通信カード間のデータ通信量に応じ、前記電子機器により発行される一方のチャネルの切断完了信号の受信、もしくは他方のチャネルの追加要求を受信して当該チャネルの追加割当てを行う発呼処理手段、を備えたことを特徴とする。
【0027】
本発明によれば、発呼処理手段が、電子機器と無線データ通信カード間のデータ通信量に応じ、電子機器により発行される一方のチャネルの切断完了信号の受信、もしくは他方のチャネルの追加要求を受信して当該チャネルの追加割当てを行うことにより、チャネルの利用効率を上げることが出来、基地局のリソースの有効活用をはかった基地局システムを提供することができる。
【0028】
上記した課題を解決するために本発明は、電子機器と、基地局と、前記電子機器に実装される無線データ通信カードとからなる無線データ通信システムであって、前記無線データ通信カードは、少なくとも2本の通信チャネルを備え、一方、もしくは両方のチャネルを用いて前記基地局との間で無線データ通信を行う無線通信手段と、前記電子機器との間のデータ通信量に応じ、前記一方のチャネルの切断もしくは追加を行う発呼処理手段と、を具備することを特徴としている。
【0029】
本発明によれば、無線データ通信カードの発呼処理手段が、電子機器との間のデータ通信量に応じ、一方のチャネルの切断もしくは追加を行うことにより、チャネルの利用効率を上げることが出来、基地局側のリソースの有効活用をはかった無線データ通信システムを提供することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の無線データ通信カード、及び同カードを備えた電子機器が接続される通信インフラを説明するために引用した図である。
【0031】
図1において、1は、パソコンやPDA(Personal Digital Assistants)等の電子機器であり、無線データ通信カード2が実装される通信スロットを備えてあるものとする。3は、無線基地局であり、図示せぬ基地局サーバにより無線データ通信カード2が持つアンテナを介して電子機器と無線公衆回線網、あるいはISDN網4との接続中継を行う。5は、ISPサーバであり、電子機器1からの接続要求に基づき無線データ通信カード2、最寄りの基地局3、公衆電話回線網もしくはISDN網4を介してインターネットアクセスを許す。
【0032】
図2は、図1に示す無線データ通信カードの内部構成を示すブロック図である。無線データ通信カード2は、A/D(Analog/Digital)及びD/A(Digital/Analog)変換、コーデック処理機能等を含み、PHS(登録商標)に必要な信号処理を行うベースバンド(BB)回路21と、基地局3との間でデータを含む制御信号を送受信する無線回路22と、データ通信制御回路本体23とから構成される。データ通信制御回路本体23は、CPU24と、ROM25と、RAM26と、電子機器1とのデータ通信を制御するPPP制御回路27と、基地局3とのデータ通信を制御するPIAFS制御回路28とから構成される。
【0033】
上記したBB回路21、データ通信制御回路本体23は、データ通信制御回路本体23が持つアドレス、データ、コントロールのためのラインなどの複数本で構成される内部バス29に、共通に接続される。
【0034】
なお、PPP制御回路27、PIAFS制御回路28の各機能を実現するためのプログラムをROM25に記録しておき、CPU24が、該プログラムを実行することにより、それら機能を実現させるものであってもよい。また、該プログラムはROM25からRAM26にロードして実行するようにしてもよい。
【0035】
図3は、図1に示す電子機器、無線データ通信カードの内部構成を機能展開して示したブロック図である。図3において、電子機器1は、インタフェース部100と、通信制御部110を備える。インタフェース部100は無線データ通信カード2との間でデータを送受する機能を持つ。通信制御部110は無線等の通信回線を介してデータ通信するための通信制御機能を持つ。
【0036】
無線データ通信カード2は、通信速度切替え部200と、発呼処理部210と、ベストエフォート整合部220と、インタフェース部230と、通信制御部240を備える。
【0037】
通信速度切替え部200は、電子機器1と無線データ通信カード2間のデータ通信量に応じて無線通信カード2と基地局3間の通信速度を切替える機能を持つ。通信速度切り替え部200は、通信量を示すデータを検出し、通信速度を切り替えるかどうかの判断を行い、判断結果に基づき通信速度を切り替える。
【0038】
発呼処理部210は、電子機器1と無線データ通信カード間2のデータ通信量に応じ、一方のチャネルの切断実行、もしくは基地局3に対して他方のチャネルの追加要求を発行し、それぞれ、基地局3に対する切断完了通知の発行、もしくは追加割当てを得る機能を持つ。発呼処理部210は、通信速度切替え部200の通信速度切換え指示により、その処理を実行する。
【0039】
ベストエフォート(BE)整合部220は、基地局3から通信環境に応じて発行されるチャネルの切断、追加指示に対し、無視もしくは拒否応答を行う機能を持つ。
【0040】
インタフェース部230は電子装置1との間でデータを送受する機能を持つ。通信制御部240は基地局3との間で通信するための通信制御機能を持つ。
【0041】
なお、通信速度切替え部200は、具体的には、図2に示すデータ通信制御回路本体23上で実現されるものであり、CPU24がROM25に記録された制御プログラムを実行し、内部バス29に接続される周辺回路を制御することにより、上記機能が実現される。
【0042】
また、発呼処理部210、ベストエフォート整合部220、通信制御部240についても、同様にデータ通信制御回路本体23上で実現される。
【0043】
また、インタフェース部100と230は、具体的にはPCカード規格に準拠したものであり、該規格に基づいて相互にデータを送受する。
【0044】
ここで、基地局3と無線データ通信カード2間は、PIAF(Personal Handy-phone System Internet Access Forum Standard)、無線データ通信カード2と電子機器1間はPPP(Point-to-Point)に従う手順でデータ通信を行うこととし、通信速度切替え部200は、PPPフレームからデータ量を示す情報を取り込み、あらかじめ定義される閾値と比較して無線通信カード2と基地局3間の通信速度を切替える。通信速度切替え部200は、複数のPPPフレームの全部ではなく、少なくとも一つのPPPフレームを読み込めば良い。例えば、最初のPPPフレームを読むか、タイマにより一定間隔でPPPフレームを読む方法も可能である。また一つのPPPフレームの全部のデータではなく、データ量を示す情報部分のみマスクして取り出し、読み込むことも可能である。
【0045】
閾値としては、位置登録時に基地局3から無線送信されるデータが使用されるか、あるいは、あらかじめ実験の結果得られる値を固定値として電子機器1に記録しておくか、更には、通信速度の切替え頻度に応じてヒステリシスを持たせ、電子機器1側で管理することが考えられる。
【0046】
なお、上記した各機能ブロック200、210、220は、いずれも本発明と関係する部分のみ抽出されたものであり、本発明と直接関係しない機能ブロックは省略してある。
【0047】
図4〜図6は、図1〜図3に示す本発明実施形態の動作を説明するために引用した動作シーケンス図である。いずれも無線データ通信カード2を備えた電子機器(移動機(PS))と、基地局(CS)間の動作が示されている。
【0048】
以下、図4〜図6に示す動作シーケンス図を参照しながら図1〜図3に示す本発明実施形態の動作について詳細に説明する。
【0049】
TDMAフレームにおいて、TCHを1本(1スロット)使うと32kbpsでの通信が可能であり、2本(2スロット)使うと64kbpsでの通信が可能であることは図8に示すフローチャートを用いて説明した通りである。ここでは、TCHを1本にするか2本にするかをデータ量に応じて変化させることを発明の主旨としている。
【0050】
図4は、上記した64KbpsPIAFSの発呼処理について説明するために引用した動作シーケンス図である。64kbpsによる接続までの動作は図8に示す従来例と同様であり、ここではそのシーケンスを省略してある。すなわち、発呼時は、基地局3の指示通り、TCHを2本で接続し、その後データ量(ここでは密度として示してある)に従ってTCHの切断と追加が行われる。
【0051】
具体的に、S41においてデータ密度のチェックが行われ、無線データ通信カード2の通信速度切替え部200において閾値との比較判断が行われる。閾値との比較の結果低いと判断された場合に一方のTCHを強制的に切断し(S42)、発呼処理部210を介して基地局3へその結果をTCH切断完了信号として通知する(S401)。すなわち、ここでは、2チャネルを用いて通信していたものを無線通信データカード2が勝手に1チャネル切断したことになる。
【0052】
64kbpsによるデータ通信が32kbpsのデータ通信速度になった(S43)ところで、更に、データ密度のチェックが行われる(S44)。ここでも上記同様、無線データ通信カード2の通信速度切替え部200による閾値との比較が行われ、高いと判断されたときに、発呼処理部210を介してTCH追加要求を発行し(S402)、基地局3がこれを受けて移動機(PS)に対してTCH追加割り当てを行ない(S403)、64kbpsの通信に切替わる(S45)。
【0053】
なお、データ密度の比較は、PPPフレームに含まれるデータレングス情報を用いる。無線データ通信カード2は、タイマを内蔵しており、このタイマによって一定時間を計測し、その期間に伝播するPPPフレームのデータレングスからデータ密度を算出することができる。ここで算出されるデータ密度とあらかじめ設定される閾値と比較することにより32kbpsによる通信か64kbpsによる通信かを決定することができる。
【0054】
閾値は、PHS(登録商標)において基地局3とのデータ通信中、位置データを取得する際に制御フレームを受ける仕組みがあるので、そのフレームに載せて基地局3から移動機である電子機器1に通知される。あるいは、あらかじめ行われる実験等により得られる閾値を電子機器1が保持してあっても良い。データ密度が閾値近傍にあって通信速度の切替えが頻繁に発生するようであれば、それを回避するために判定処理にヒステリシス処理を加えてもよい。
【0055】
このため、従来、PPPフレームは、そのままFIAFSフレームに載って伝送されるため無線データ通信カード2の制御プログラムはPPPフレームの内容を理解する必要は無かったが、上記したようにデータ密度をチェックするためにPPPフレームを内部で解釈する必要があり、従って図2に示すデータ通信制御回路本体23のROMに格納される制御プログラムにPPPフレームの解釈処理が付加されることになる。
【0056】
図5は、64kPIAFS発呼処理における他の実施形態の動作を説明するために引用した動作シーケンス図である。
【0057】
ここでは、発呼時は、64kbpsPIAFSで接続するコマンドが入力されていてもTCHの追加割り当て要求は発行せず、まず、32Kbpsで接続し、その後のデータ密度に従ってTCHの切断と追加を行うこととしている。
【0058】
図5において、発呼時、64kbpsPIAFSで接続するコマンドが入力されるが(S51)、TCHの追加要求は行わない。
【0059】
なお、移動機から発行される呼設定(S503)は、基地局3へ知らせるために必要である。このようにして32kBPSに従う通信が行なわれる(S52)。
【0060】
以降、無線データ通信カード2側でデータ密度のチェックが行われ(S53、S55)、発呼処理部210によりデータ密度の高低によって図4に示す動作シーケンス図同様、そのデータ密度に従うTCHの追加(S505、S506)、あるいは切断の処理(S507)が行われる。
【0061】
図6は、基地局3においてベストエフォートが機能するときの整合性を説明するために引用した動作シーケンス図である。
【0062】
すなわち、通信環境によりベストエフォートが機能すれば基地局3からの指示により32kbps/64kbpsの切替えが発生し、上記した本発明による通信速度の切替え処理が有効に機能しなくなる。そこで、本発明によれば、基地局3からのTCH切替えに関する指示を無視するか、応答の拒否を行うこととした。このような応答を返してもシステム障害が発生することはない。
【0063】
図6に示されるように、基地局3からTCH追加指示があっても(S602またはS604)、BE整合部220が無視(S603)するか、あるいはTCH追加拒否応答を返す(S605)。
【0064】
以上の説明のように本発明は、パソコン等の電子機器と無線データ通信カード間のデータ通信量に応じて無線通信カードと基地局間の通信速度を切替えることにより、無線チャネルの使用の効率化をはかったものである。
【0065】
なお、本発明の他の実施形態として、図7に示すように、基地局3(基地局サーバ)に発呼処理部300を備えるようにしてもよい。この発呼処理部300は、電子機器1と無線データ通信カード2間のデータ通信量に応じ、電子機器1により発行される一方のチャネルの切断完了信号の受信、もしくは他方のチャネルの追加要求を受信して当該チャネルの追加割当てを行う機能を持つ。
【0066】
また、無線データ通信カードと基地局間で3つ以上のタイムスロットを使用したり、あるいは無線データ通信カードが複数の基地局との間で同時にデータ通信することによって、通信速度の高速化を図るようにしてもよい。以下に、その高速化方法(a)〜(d)を示す。
(a)1基の基地局との間で、3タイムスロットを使用する。これにより、通信速度は1タイムスロットの場合に比べて3倍速となる。
(b)2基の基地局との間で、各々2タイムスロットずつを使用する。これにより、通信速度は1タイムスロットの場合に比べて4倍速となる。
(c)使用するタイムスロットは1つとし、2基の基地局との間で同時にデータ通信する。これにより、通信速度は1タイムスロットの場合に比べて4倍速となる。
(d)従来の基地局の中には、無線機を2台備えることにより2周波数同時に送受信可能なものが実現されている。この基地局では、一方向の通信用にタイムスロットを送受別に8つずつ持つ。8つのタイムスロットの内、1つは制御チャネル用であり、残りの7つが通信チャネル用に使用することができる。そこで、移動局でも無線機を2台備えて、1基の基地局との間で最大7つタイムスロットを使用可能なようにする。これにより、通信速度は1タイムスロットの場合に比べて最大7倍速まで実現可能となる。
【0067】
このように、より多くのタイムスロットを使用したり、または複数の基地局との間で同時にデータ通信することによって、通信速度の高速化が可能である。この高速化した場合にも本発明を適用すれば、通信量に応じて多数のチャネルに渡りチャネルの追加要求、切断を行うことができるようになり、無線チャネルの使用効率を向上することが可能となる。
【0068】
なお、上記した本発明実施形態は、TDMAを無線アクセス方式として動作する通信インフラについてのみ説明したが、CDMA(Code Division Multiple Access)を無線アクセス方式として動作する通信インフラについても同様に応用可能である。特に、マルチキャリアCDMAでは、キャリア数を変えることにより通信速度の変更が可能である。
【0069】
また、図3または図7に示す発呼処理部210、300、通信速度切替え部200、BE整合部220のそれぞれが持つ機能を実現するためのプログラムを、それぞれコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムを、コンピュータに読み込ませ、当該コンピュータが上記プログラムを逐次読み出し実行することによって、本発明の無線データ通信カード及び同カードを備えた電子機器並びに基地局システムが構築される。また、ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺機器等のハードウアを含むものとする。
【0070】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
【0071】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0072】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0073】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0074】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明のように本発明によれば、電子機器と無線データ通信カード間のデータ通信量に応じて無線通信カードと基地局間の通信速度を切替えることにより、無線チャネルの利用効率を上げることが出来、基地局側のリソースの有効活用をはかった無線データ通信カード、電子機器、基地局システム、及び無線データ通信システムを提供することができる。
【0076】
また、基地局が通信環境に応じて通信速度を切替える際にも、その指示を無視、もしくは拒否応答することによって基地局の処理に影響を与えることなく本発明を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の無線データ通信カード、及び同カードを備えた電子機器が接続される通信インフラを説明するために引用した図である。
【図2】 図1に示す無線データ通信カードの内部構成を示すブロック図である。
【図3】 図1に示す電子機器、無線データ通信カードの内部構成を機能展開して示したブロック図である。
【図4】 本発明実施形態の動作を説明するために引用した動作シーケンス図である。
【図5】 本発明実施形態の動作を説明するために引用した動作シーケンス図である。
【図6】 本発明実施形態の動作を説明するために引用した動作シーケンス図である。
【図7】 図1に示す電子機器、無線データ通信カード、基地局(基地局サーバ)の他の実施形態による内部構成を機能展開して示したブロック図である。
【図8】 従来の64kPIAFSの発呼処理を説明するために引用した動作シーケンス図である。
【符号の説明】
1…電子機器(移動機)
2…無線データ通信カード
3…基地局
4…公衆電話回線/ISDN網
5…ISP
210(300)…発呼処理部
200…通信速度切替え部
220…ベストエフォート整合部
Claims (2)
- 電子機器に実装されることにより基地局との間でPIAF(Personal Handy-phone System Internet Access Forum Standard)、前記電子機器とはPPP(Point-to-Point)に従う手順で無線データ通信を行う無線データ通信カードであって、
前記電子機器と前記無線データ通信カード間のデータ通信量としてPPPフレームからデータ量を示す情報を取り込み、前記データ量を示す情報を前記基地局との位置登録時に前記基地局から無線送信されるデータを用いた閾値と比較して、前記電子機器と前記無線データ通信カード間のデータ通信量に応じて前記無線通信カードと前記基地局間の通信速度を切替える通信速度切替え手段、
を備えたことを特徴とする無線データ通信カード。 - 前記無線データ通信カードは、
少なくとも2本の通信チャネルを備え、一方、もしくは両方のチャネルを用いて前記基地局と前記無線データ通信カード間で無線データ通信を行う無線通信手段と、
前記電子機器との間のデータ通信量に応じ、前記一方のチャネルの切断もしくは追加を行う発呼処理手段と、
前記基地局から通信環境に応じて発行される前記チャネルの切断、追加指示に対し、無視もしくは拒否応答を行うベストエフォート整合手段、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線データ通信カード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003114802A JP4267956B2 (ja) | 2002-04-18 | 2003-04-18 | 無線データ通信カード、電子機器、基地局システム、及び無線データ通信システム |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002116570 | 2002-04-18 | ||
JP2003114802A JP4267956B2 (ja) | 2002-04-18 | 2003-04-18 | 無線データ通信カード、電子機器、基地局システム、及び無線データ通信システム |
Publications (2)
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