JP4265978B2 - 多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援方法及び多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラム - Google Patents

多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援方法及び多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラム Download PDF

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本発明は、熱設計シミュレーション支援方法及び熱設計シミュレーション支援プログラムに係り、特に多層プリント回路基板の熱設計に関するものである。
多層プリント回路基板を設計する際には、一般的に発熱源の熱的影響を予測するためにシミュレーションや試作を繰り返し、発熱源に対する十分な配慮を行うようにしている。これは、基板上に設けられる発熱源が基板全体の熱設計に非常に大きな影響を与えるからであり、多層プリント回路基板の熱設計を支援するシミュレーションシステムやプログラムも様々なものが開発されている。(例えば、特許文献1を参照。)
図10は、従来技術に係る多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション方法を示す説明図である。図10において、40は熱設計シミュレーションモデルであり、40aは第1層、40bは第2層、40cは第3層、40dは第4層、41a〜41hは配線パターン、42a〜42lはスルーホール、43a,43bは発熱源、44a〜44dは樹脂を示す。図10(a)に示した熱設計シミュレーションモデル40は、4つの層を持つプリント回路基板に関するものである。第1層40aないし第4層40dは、4つの層をそれぞれモデル化したものである。発熱源43a,43bは、CPU、トランスなどの発熱するデバイスをモデル化したものである。
従来技術におけるシミュレーションでは、シミュレーションモデル40の発熱源42a,b以外の部分を均一な物質と仮定して伝熱解析を行い、発熱源42a,bによる熱的影響を予測している。しかし、現実には、発熱源43a,43b以外の部分には、図10(b)に示すように、配線パターン41a〜41h、スルーホール42a〜42l、樹脂44a〜44dなどプリント回路基板を構成する各種の要素が存在している。したがって、これらを図10(a)のようにすべて均一化してしまえば、当然のことながら熱的影響を精確に予測することは困難になり、解析結果の信頼性は低くなる。したがって、解析結果を参考にしながら、試作品を製作して熱設計実験を繰り返し行い、熱設計に必要なデータを得ることが一般に行われている。
しかしながら、実験によって熱設計に必要なデータを得るためには、大きな時間とコストを要することになる。さらに、適切な実験を行うためには、相当程度の実験経験も必要になる。もちろん、熱設計シミュレーションモデル40に対して、図10(b)に示した各種の要素を最初から盛り込んでおけば、熱的影響を精確に予測することは可能である。しかし、設計者がこのようなモデルをシミュレーションシステム上で作成することは、膨大な作業を要するので、現実的な解決策とは言えない。
特開平9−245076 第4頁ないし第10頁、並びに図1ないし図19に記載
本発明は、以上の課題に鑑みて、多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援方法及び多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムにおいて、熱的影響を精確に予測することが可能なシミュレーションモデルを作成できる方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための手段として、本発明は、多層プリント回路基板の二次元CAD形式の作図データファイルから全てのレイヤーの情報を取得して記憶手段に保存する第1の手順と、前記ラインの情報から、閉じているべき図形のラインが分断されている部分を特定し、その箇所を補修した情報を前記記憶手段に保存する第2の手順と、
入力手段から入力された、それぞれの前記レイヤーの属性に関する情報と、前記多層プリント回路基板に形成されるビアホールに関する情報と、前記多層プリント回路基板に設けられる発熱源に関する情報とを設定するとともに、前記レイヤーの属性に関する情報から解析に不要な内部樹脂パターンに関する情報を除去して前記記憶手段に保存する第3の手順と、第3の手順で保存した情報を熱解析の実行可能なシミュレーションシステムにおいて利用可能な所定形式データに変換する第4の手順をコンピュータ上で実行することを特徴とすることを特徴とするものとした。
第4の手順を実行した後、前記所定形式データをファイルとして出力する第5の手順を前記コンピュータ上で実行することを特徴とするものとした。
第4の手順を実行した後、前記所定形式データに基づく伝熱解析を第2のコンピュータに実行させて熱解析結果をディスプレイに表示させるべく、前記所定形式データを前記第2のコンピュータへ送出させる手順を前記コンピュータ上で実行することを特徴とするものとした。
したがって、上記の手段によれば、多層プリント回路基板の設計する際に必要となる二次元CAD形式の作図データファイルを利用してシミュレーションシモデルを作成することによって、設計しようとしている多層プリント回路基板の構成を当該モデルに忠実に反映させることができる上に、CADシステムやシミュレーションシステムを構成しているコンピュータ上で当該モデルを作成することができる。
なお、熱設計シミュレーション支援プログラムにおいて、前記第5の手順に代えて、前記シミュレーションシステムへ前記所定形式データをシミュレーションシモデルとして入力し、前記前記シミュレーションシステムに前記多層プリント回路基板の熱設計シミュレーションを実行させる手順を実行することができる。
また、前記レイヤーの属性に関する情報は、それぞれの前記レイヤーの高さに関する情報、前記レイヤーの材質に関する情報を含むものとすることができる。
くわえて、前記前記レイヤーの属性に関する情報は、さらに、伝熱解析に必要な解析対象レイヤーの選択に関する情報を含むものとすることもできる。
本発明は、二次元CAD形式によるプリント回路基板の作図データファイルからレイヤーの情報を取得し、これに熱解析に必要な情報を付加して熱解析シミュレーションを実行するので、熱的影響を精確に予測することができ、多層プリント回路基板の設計業務の効率化が可能となる。さらに、的確な設計が可能になるので、多層プリント回路基板の品質の向上も可能になる。
本発明の各実施例は、ANSYS(登録商標)、MSC(登録商標)などのシミュレーションプログラムを利用して多層プリント回路基板の熱解析シミュレーションを行う場合において、CADプログラムで作成した二次元CAD形式の作図データファイルからシミュレーションモデルを作成することに大きな特徴がある。以下に、この特徴を有する実施例について図面を参照しながら詳しく説明する。
まず、本発明におけるシミュレーションモデルの構成について、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施例に係るシミュレーションモデルの構成を示す説明図である。図1において、10は熱設計シミュレーションモデルであり、10aは第1層、10bは第2層、10cは第3層、10dは第4層、11a〜11hは配線パターン、12a〜12lはスルーホール、13a,13bは発熱源、14a〜14dは樹脂を示す。
図1(a)に示した熱設計シミュレーションモデル10は、4つの層を持つプリント回路基板に関するものである。第1層10aないし第4層10dは、4つの層をそれぞれモデル化したものである。図1(b)に示すように、第1層10aには、樹脂14aに対して、配線パターン11a,11b、スルーホール12a,12b、及び発熱源13aが配置されている。第2層10bには、樹脂14bに対して、配線パターン11c,11d、及びスルーホール12c〜12fが配置されている。また、第3層10cには、樹脂14cに対して、配線パターン11e,11f、及びスルーホール12g〜12jが配置されている。さらに、第4層10cには、樹脂14dに対して、配線パターン11g,11h、スルーホール12k,12l、及び発熱源13bが配置されている。
また、以上の熱設計シミュレーションモデル10の構成要素の形状及び配置は、実際に設計している多層プリント回路基板の各構成要素をそのまま反映している。ただし、後述するように、伝熱解析を行う上で必要ない樹脂については、熱設計シミュレーションモデル10から除外している。したがって、ANSYSなどを用いて熱設計シミュレーションモデル10の伝熱解析を行えば、多層プリント回路基板における発熱源の熱的影響を精確に予測することが可能となる。ひいては、多層プリント回路基板の熱設計実験を繰り返し行う必要がなくなるので、多層プリント回路基板の設計業務の大幅な効率化が実現可能となる。
さらに、本発明の実施例における熱設計シミュレーションの作業概要について説明する。図2は、本発明の実施例における熱設計シミュレーションの作業概要を示すフローチャートである。本発明においては、まずCADプログラムで二次元CAD形式の作図データファイルを作成する(S1)。そして、後述する多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムを操作して、二次元CAD形式の作図データファイルから熱設計シミュレーションモデル10の作成に必要な情報を取り出す。同時に、取り出した情報の、CADプログラムの仕様等に起因して発生する不都合な部分を修正する。さらに、熱設計シミュレーションモデル10を作成する上で不足する情報を入力し、熱設計シミュレーションモデル10をシミュレーションシステムで利用可能なものにする(S2)。
次に、シミュレーションプログラムに熱設計シミュレーションモデル10のデータを入力し、解析条件などの設定を行った上で解析を実行し(S3)、その結果をディスプレイ等に表示する(S4)。表示されている発熱源の熱的影響の解析結果が、設計上想定された範囲内であるか確認する。そして、設計上想定された範囲からはずれている場合は、S3に戻って条件の再設定を行う(S5)。また、設計上想定された範囲内であれば、多層プリント回路基板の試作を行って、熱的影響の最終的な確認を行う(S6)。
なお、図2に示した例においては、多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムの操作と、シミュレーションプログラムの操作を個別に行うものとして説明したが、多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムとシミュレーションプログラムを連動するようにしても良い。すなわち、多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムにおいて、熱設計シミュレーションモデル10の作成、及びシミュレーションプログラムに必要な設定を行い、熱設計シミュレーションモデル10を自動的にシミュレーションプログラムに受け渡すようにすれば、熱設計シミュレーションモデル10の作成から解析結果の表示までを一気に行うことが可能になる。
続けて、本発明の多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムをインストールするコンピュータの構成例について説明する。図6は、多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムをインストールしたコンピュータの構成例を示す説明図である。31はCPU、32はROM、33はRAM、34はキーボード、35はメディアドライブ、36はディスプレイ、37はネットワーク・インタフェース、38はハードディスク・ドライブ、39はバスである。
図6に示したコンピュータは、非常に一般的なものであり、本発明の多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムは一般的なコンピュータにインストールして利用できる。もちろん、図6の構成は一例を示したにすぎず、マウス、ペンタブレットなど他のデバイスを備えていても良い。また、シミュレーションプログラムをインストールしたコンピュータにインストールして2つのプログラムを同時に利用できるようにしても良い。さらに、ネットワーク・インタフェース37を介してシミュレーションシステムを備えたコンピュータ・ネットワークに接続しても良い。
すなわち、ネットワーク・インタフェースを有するとともに、多層プリント回路基板の二次元CAD形式の作図データファイルから全てのレイヤーの情報を取得して保存する第1の手順と、前記ラインの情報から、閉じているべき図形のラインが分断されている部分を特定し、その箇所を補修した情報を保存する第2の手順と、外部から入力された、それぞれの前記レイヤーの属性に関する情報と、前記多層プリント回路基板に形成されるビアホールに関する情報と、前記多層プリント回路基板に設けられる発熱源に関する情報とを設定するとともに、前記レイヤーの属性に関する情報から解析に不要な内部樹脂パターンに関する情報を除去して保存する第3の手順と、第3の手順で保存した情報を熱解析の実行可能なシミュレーションシステムにおいて利用可能な所定形式データに変換する第4の手順と、前記所定形式データを前記ネットワーク・インタフェースから送信する第5の手順を実行可能な多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムがインストールされた第1のコンピュータと、伝熱解析可能なシミュレーションプログラムがインストールされ、ディスプレイと、ネットワーク・インタフェースを有するとともに、このネットワーク・インタフェースによって該第1のコンピュータから送出された前記所定形式データを受信し、受信した前記所定形式データに基づいて前記シミュレーションプログラムによって伝熱解析を実行し、解析結果を前記ディスプレイで表示可能な第2のコンピュータと、を備えたことを特徴とするコンピュータ・ネットワークシステム、とすることが可能である。
次に、二次元CAD形式の作図データファイルからシミュレーションプログラムで利用可能な熱設計シミュレーションモデルを作成する多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムの動作について説明する。図3及び図4は、多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムの動作を示すフローチャート(1)及び(2)である。なお、これらの図では、上述のように多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムとシミュレーションプログラムを連動するようにした例である。また、これらのプログラムは、図6に示したコンピュータにインストールされたものとして説明する。さらに、以下の例においては、二次元CAD形式の作図データファイルに含まれるパターンの加工作業と、熱設計シミュレーションモデルの作成作業とを独立して実行可能なプログラムとして説明する。
二次元CAD形式のフォーマットには、DXF、GDSなど多様なフォーマットが存在する。そこで、まず多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムに対して必要なフォーマットを設定できるように、設計者等のキーボード34の操作に従って、二次元CAD形式の作図データファイルのフォーマットをRAM33に記憶しておく(S11)。なお、設定状態は、設計者等が設定する、及びその設定を確認する作業を容易にするために、ディスプレイ36に設定用のユーザインタフェースを常時表示することが好ましい。
次に、キーボード34の操作に従って、入力される二次元CAD形式の作図データファイルの図形パターンデータの寸法単位(mm、cm、pointなど)をRAM33に記憶しておく(S12)。同様に、出力する熱設計シミュレーションモデルに対する出力オプションの設定もRAM33に記憶しておく(S13)。この出力オプションは、シミュレーションプログラムによって異なる部分があるが、例えばANF形式(ANSYSの形式)で出力するのであれば、モデルの寸法単位などの設定を可能とする。S12及びS13の動作は、多層プリント回路基板の大きさ等を設定する上で必要である。
さらに、キーボード34の操作に従って、メディアドライブ35に装着されたメディアからシミュレーションモデルを作成するファイルを読み出し(S14)、読み出した各レイヤーのパターンをディスプレイ36に表示し、設計者等が確認できるようにする(S15)。
次に、CADプログラムの構成の関係上、配線等のパターンが閉じた図形になっていないので、パターンを閉じたものに修復する(S16)。S16について、さらに詳しく説明する。図8は、多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムによるパターン修復の説明図である。二次元CAD形式の作図データファイルから読み出した図形パターンは、図8(a)に示すように、ポリライン頂点I及びJが重なっており、さらに、これらとポリライン頂点Kの間が分断されている。そこで、S16では、重なったポリライン頂点を整理するとともに、分断されたポリライン頂点を接続して図8(b)に示すように修復する。
図3に戻り、S16の次に、キーボード34の操作に従って、多層プリント回路基板の層数、各レイヤーの材質などの情報をRAM33に記憶しておく(S17)。そして、RAM33に記憶した多層プリント回路基板の情報をANF形式などのファイルに編集して、ハードディスク・ドライブ38、またはメディアドライブ35のメディアに保存する(S18)。ここで、設計者等の作業をいったん終了することも可能である。なお、ここでANF形式などのファイルとして保存することが不要な場合には、伝熱解析のためのシミュレーションモデルの作成をそのまま継続可能な構成にしても良い。この場合、作業を効率化するために、このプログラムをS18でファイルの保存を行わずに、直ちにS19実行できるような仕様にすることもできる。
さらに、図4のS19で、設計者等の指示に従って、伝熱解析のためのシミュレーションモデルを自動的に作成するツールを起動させる(S19)。このとき、設計者等がモデルを容易に作成でき、かつ、情報の入力漏れ等を確認できるように、ディスプレイ36に表示されたウインドー上にモデル作成に必要となる情報を分かりやすく列挙することが望ましい。
ここで、この情報表示の事例について具体的に説明しておく。図7は、モデル作成に必要となる情報のディスプレイ表示例を示す説明図である。図7では、スルーホールを始めとして、各種パターンの厚さなどの情報をキーボード34から入力するとともに、入力した情報をディスプレイ36上で確認可能な構成としている。もちろん、これは一例であり、別の構成を採用しても良い。例えば、まず情報入力の対象となるパターンを表示しておき、そのパターンに必要となる厚さ等の情報を入力したら次の対象となるパターンが表示されるなどの構成であっても良い。
図4に戻り、S19で図7に示したウインドーに対してキーボード34から数値等の入力があったときには、それをディスプレイ36に表示するとともに、RAM33に記憶しておく(S20)。そして、キーボード34からの指示に従って、S18でメディアドライブ35のメディアなどに保存したファイルを読み出す(S21)。なお、このファイルは、S18までの手順を実行したものであり、かつ、S20で入力した情報に適合するものであれば、いずれのものであっても良い。また、このとき、読み出したファイルに対して、配線等が閉じていないパターンが存在するか確認することが非常に望ましい。配線等が閉じていないパターンが存在した場合には、その旨に関するメッセージをディスプレイ36に表示するとともに、そのパターンに対する修正動作を行えるようにすることが望ましい。
次に、キーボード34からの指示に従って、指示されたレイヤーのパターンをディスプレイ36に表示するとともに、指定された内部樹脂パターンの抜き取りを実行し、その結果をRAM33に記憶し、さらにディスプレイ36に表示する(S22)。
ここで、内部樹脂パターンの抜き取りについて具体的に説明しておく。図9は、内部樹脂パターンの抜き取り例を示す説明図である。図9において、20,22は金属パターン、21は樹脂パターンを示す。図9(a)に示すように、配線パターンによっては、金属パターン20と金属パターン22との間に介在している樹脂パターン21のように、孤島のような樹脂パターンを含んでいるものがある。樹脂パターン21のような金属パターン内部にあるものは、伝熱解析のためのシミュレーションモデルを自動的に作成する上で障害になる場合がある。そこで、伝熱解析の計算精度を向上させるために、設計者等の指示に従ってあらかじめ抜きとっておくことがこの手順の目的である。
図4に戻り、S22の次に、キーボード34からの指示に従って、指示されたトランス、CPUなどのパターンを発熱源と、発熱源が接続されるレジストパターンを設定し、さらに発熱源を部品面に指定するか、はんだ面に指定するかの設定も指示に従って行い、これらの設定情報をRAM33に記憶する(S23)。さらに、キーボード34からの指示に従って、各パターンの熱伝導率や熱放射率や、熱輻射の有無等の設定、多層プリント回路基板の設置方向、各シミュレーションプログラムに特有なオプションの設定などをRAM33に記憶する(S24〜S26)。なお、S22からS26まで設定内容についても、ディスプレイ36に表示して設計者等の確認を容易にすることが非常に望ましい。また、S22からS26までの順序は、適宜入れ替えが可能である。
そして、RAM33に記憶した情報をANSYSなどの各シミュレーションプログラムに渡して伝熱解析を実行させる(S27)。解析が終了したら、その解析結果画像をシミュレーションプログラムがディスプレイ36に表示し(S28)、さらにこの画像をメディアドライブ35のメディアなどに保存する(S29)。以上で、多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムを終了する。なお、伝熱解析を繰り返し実行することを容易にするために、多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムを、S29の終了後にS19以降の手順を実行可能な状態で待機するようにしても良い。なお、以上の各手順の動作制御は、CPU31で行う。
また、本発明は、多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムとシミュレーションプログラムとを連動させずに、全く別個のものとすることも可能である。図5は、シミュレーションプログラムとを連動多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムを示すフローチャートである。図5は、図4に相当するものであり、図5に先立って図3に示した手順の処理を実行することを前提としている。さらに、S29までは図4と同じである。この例においては、S26までの手順で得られたシミュレーションモデルに関する情報を1つのファイルとして、メディアドライブ35のメディアなどに保存する(S30)。この構成によれば、多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムをシミュレーションプログラムが利用困難な旧式のコンピュータにインストールすることができる。
以上のように、本発明は、図1に示したような多層プリント回路基板のシミュレーションモデルを利用して熱設計シミュレーションを行うので、解析結果の信頼性が非常に高くなる。また、試作品による試行錯誤的な実験を繰り返す必要がない。さらに、プログラム操作が簡単に簡単であるので、シミュレーションモデルの作成も極めて容易である。
本発明の実施例に係るシミュレーションモデルの構成を示す説明図である。 本発明の実施例における熱設計シミュレーションの作業概要を示すフローチャートである。 多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムの動作を示すフローチャート(1)である。 多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムの動作を示すフローチャート(2)である。 シミュレーションプログラムとを連動多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムを示すフローチャートである。 多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムをインストールしたコンピュータの構成例を示す説明図である。 モデル作成に必要となる情報のディスプレイ表示例を示す説明図である。 多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラムによるパターン修復の説明図である。 内部樹脂パターンの抜き取り例を示す説明図である。 従来技術に係る多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション方法を示す説明図である。
符号の説明
10:熱設計シミュレーションモデル
10a:第1層
10b:第2層
10c:第3層
10d:第4層
11a〜11h:配線パターン
12a〜12l:スルーホール
13a,13b:発熱源
14a〜14d:樹脂
20:金属パターン
21:樹脂パターン
22:金属パターン
31:CPU
32:ROM
33:RAM
34:キーボード
35:メディアドライブ
36:ディスプレイ
37:ネットワーク・インタフェース
38:ハードディスク・ドライブ
39:バス
40:熱設計シミュレーションモデル
40a:第1層
40b:第2層
40c:第3層
40d:第4層
41a〜41h:配線パターン
42a〜42l:スルーホール
43a,43b:発熱源
44a〜44d:樹脂

Claims (6)

  1. 多層プリント回路基板の二次元CAD形式の作図データファイルから全てのレイヤーの情報を取得して記憶手段に保存する第1の手順と、
    前記ラインの情報から、閉じているべき図形のラインが分断されている部分を特定し、その箇所を補修した情報を前記記憶手段に保存する第2の手順と、
    入力手段から入力された、それぞれの前記レイヤーの属性に関する情報と、前記多層プリント回路基板に形成されるビアホールに関する情報と、前記多層プリント回路基板に設けられる発熱源に関する情報とを設定するとともに、前記レイヤーの属性に関する情報から解析に不要な内部樹脂パターンに関する情報を除去して前記記憶手段に保存する第3の手順と、
    第3の手順で保存した情報を熱解析の実行可能なシミュレーションシステムにおいて利用可能な所定形式データに変換する第4の手順をコンピュータ上で実行することを特徴とする多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラム。
  2. 第4の手順を実行した後、前記所定形式データをファイルとして出力する第5の手順を前記コンピュータ上で実行することを特徴とする多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラム。
  3. 第4の手順を実行した後、前記所定形式データに基づく伝熱解析を第2のコンピュータに実行させて熱解析結果をディスプレイに表示させるべく、前記所定形式データを前記第2のコンピュータへ送出させる手順を前記コンピュータ上で実行することを特徴とする多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラム。
  4. 前記第5の手順に代えて、前記シミュレーションシステムへ前記所定形式データをシミュレーションモデルとして入力し、前記前記シミュレーションシステムに前記多層プリント回路基板の熱設計シミュレーションを実行させる手順を実行することを特徴とする請求項2に記載の多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラム。
  5. 前記レイヤーの属性に関する情報は、それぞれの前記レイヤーの高さに関する情報、前記レイヤーの材質に関する情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラム。
  6. 前記前記レイヤーの属性に関する情報は、さらに、伝熱解析に必要な解析対象レイヤーの選択に関する情報を含むことを特徴とする請求項5に記載の多層プリント回路基板の熱設計シミュレーション支援プログラム。
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