JP4265806B2 - 光変調器 - Google Patents

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Description

本発明は高速で駆動電圧が低く、かつ製作の歩留まりの良い光変調器の分野に属する。
リチウムナイオベート(LiNbO)のように電界を印加することにより屈折率が変化する、いわゆる電気光学効果を有する基板(以下、リチウムナイオベート基板をLN基板と略す)に光導波路と進行波電極を形成した進行波電極型リチウムナイオベート光変調器(以下、LN光変調器と略す)は、その優れたチャーピング特性から2.5Gbit/s、10Gbit/sの大容量光伝送システムに適用されている。最近はさらに40Gbit/sの超大容量光伝送システムにも適用が検討されており、キーデバイスとして期待されている。
このLN光変調器では進行波電極を伝搬する電気信号の等価屈折率nと光導波路を伝搬する光の等価屈折率nおよび、電気信号の伝搬損失が光変調の応答帯域に決定的な役割を果たすが、その中でも、電気信号の等価屈折率nと光の等価屈折率nとはその値が大きく異なっており、光変調の応答帯域を制限する決定的な要因となっている。そこで、これらを一致させる(電気信号と光の速度整合、あるいは簡単に速度整合と言う)ために、研究・開発が進められている。
z−カットLN基板についてはリッジ構造が考案されるとともにその有効性が実証されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、x−カットLN基板についてはまだ決定的に優れた構造がないのが実情である。
このx−カットLN基板において電気信号と光の速度整合を達成するための従来技術が、特許文献2に開示されている。その従来技術の斜視図を図13に、図13中のA−A’における断面図を図14及び図15に、B−B’における断面図を図16に示す。
LN光変調器を光通信システムにおいて実際に使用するためには、取り扱いに便利なように、単一モード光ファイバを具備するLN光変調器モジュールとする必要があるが、説明の簡単のために図13にはLN光変調器モジュールとしてではなく、LN光変調器チップとしての形態を示している。以下の説明においては、簡単のためにLN光変調器チップとLN光変調器モジュールの双方をLN光変調器と呼んでいる場合がある。図14及び図15は電気信号と光が相互作用する、いわゆる相互作用部の断面図に対応する。なお、図15は図14に電気力線等を追記したものである。
図中、1はx−カットLN基板、2は接着剤からなる低誘電率接着層、3は保持基体である。4はx−カットLN基板1にTiを蒸着後、1050℃で約10時間熱拡散して形成した光導波路であり、マッハツェンダ干渉系(あるいは、マッハツェンダ光導波路)を構成している。また、4a、4bは電気信号と光が相互作用する部位(相互作用部と言う)における光導波路、つまりマッハツェンダ光導波路の2本のアームである。光導波路4は、さらに、光を入射するための入力光導波路と、相互作用光導波路において変調された結果生成された信号光を出射する出力導波路を有している。進行波電極5は中心導体5a、接地導体5b、5cからなっている。6aと6bは電気信号の電気力線であり、これらの電気力線6a、6bと光導波路4a、4bを伝搬する光のパワーの重なり積分が半波長電圧Vπと相互作用長Lとの積Vπ・Lを決定する。
図14から分かるように、x−カットLN基板1はその一方の面1aに光導波路4と進行波電極5の中心導体5aと接地導体5b、5cが形成されており、主基板としての機能を果たしている。低誘電率接着層2はx−カットLN基板1の他方の面1bに十分な機械的強度を有する保持基体3の一方の面3aを固定する役割をする。
さて、図15に示すようにx−カットLN基板1の一方の面1aに平行な方向をx方向、垂直な方向をy方向とすると、x方向の比誘電率εrxとy方向の比誘電率εryは各々28、43と大変大きい。そのため、通常、電気信号の等価屈折率nは3.0〜4.2程度と、光の等価屈折率n(約2.14)よりも大きな値となる。
そこで、この従来技術においては、低誘電率接着層2の比誘電率は3〜5と低いことを利用し、電気力線6a、6bにこの低誘電率接着層2の領域を通過させることにより電気信号の等価屈折率nを下げ、光の等価屈折率nに近づけるようにしている。なお、説明を簡単にするために図15においては空気中に存在する電気力線の図示を省略している。
電気力線6a、6bにこの低誘電率接着層2の領域を通過させるためには、x−カットLN基板1の厚みTを10μm程度まで薄くする必要がある。しかしながら、その程度の厚みのx−カットLN基板1のみでは機械的な強度が極めて弱くなってしまい、不図示のパッケージ筺体にx−カットLN基板1をそのまま固定し、光変調器として使用することは事実上不可能となる。
この問題を回避するには機械的強度を高める必要がある。そのため、前述のようにx−カットLN基板1の光導波路4や進行波電極5を形成していない他方の面1bに、低誘電率接着層2を用いて十分な機械的強度を有する保持基体3の面3aを固定することにより、LN光変調器全体としての機械的強度を高めている。さらに、次に示す図16のように、保持基体3の他方の面3bをパッケージ筺体に固定することにより、通信に使用できる形態とする。なお、特許文献2によれば保持基体3としてx−カットLN基板そのものを用いている。
前述のように、図13に示した従来技術であるLN光変調器チップを光通信システムにおいて実際に使用する場合には、取り扱いに便利なように、通常、単一モード光ファイバを具備するLN光変調器モジュールとする必要がある。LN光変調器チップとして示した図13のB−B’における断面図に対応する通常のLN光変調器モジュールの断面図の一部を図16に示す。但し、図16にはLN光変調器モジュールにおいて本明細書での説明に必要な光変調器構成要素のみを示している。
図16において、7はLN光変調器モジュールのパッケージ筺体の底部である。8はLN光変調器モジュールの筺体の一部をなすとともに、図13に示した従来技術のLN光変調器チップを固定するための台座、9a、9bはx−カットLN基板1の上面(光導波路4が形成された面)に固定された端面接着補強材、10a、10bは単一モード光ファイバ(一般にはLN光変調器チップへの光入射側の単一モード光ファイバには偏波保存型の単一モード光ファイバが使用される)、11a及び11bは単一モード光ファイバ10a及び10bを保持するガラスビーズ、12a及び12bは紫外線硬化接着剤(あるいは、UVキュア接着剤)である。
LN光変調器のパッケージ筺体内に形成された台座8の上にx−カットLN基板1、低誘電率接着層2、保持基体3からなるLN光変調器チップを固定している(なお、説明の簡単のために、図13における光導波路4や進行波電極5は省略した)。
単一モード光ファイバ10a、10bは各々ガラスビーズ11a、11bに固定されており、ガラスビーズ11a、11bの各端面は紫外線硬化接着剤12aや12bにより、各々端面接着補強材9a、9b、保持基体3及びx−カットLN基板1の両側の端面に固定されている。なお、図13に示した斜視図について、端面接着補強材9a、9bを含むより詳しい斜視図を示すと図17のようになる。
特開平4−288518号公報 特開2003−215519号公報
しかしながら、この特許文献2に示される従来技術は、次に示す解決すべき課題を有している。前述のように、低誘電率接着層2の比誘電率は3〜5と低く、電気力線6a、6bにこの低誘電率接着層2の領域を通過させることにより電気信号の等価屈折率nを下げ、光の等価屈折率nに近づけるようにしている。しかし、この電気力線6a、6bは厚みTが通常30μm程度の低誘電率接着層2を突き抜け、保持基体3に達してしまう。
前述のように、この保持基体3の材料としてはx−カットLN基板を用いている。つまり保持基体3の比誘電率は光導波路4と進行波電極5が形成されているx−カットLN基板1と同様に大きいので、電気信号の等価屈折率nは光の等価屈折率nよりも大きくなりやすい。特に進行波電極5の中心導体5aの幅Sや、中心導体5aと接地導体5b、5cの間のギャップWが数十μmと大きい場合には、電気力線6a、6bの広がり方がさらに大きくなり、低誘電率接着層2を突き抜け、保持基体3に達してしまう。このように進行波電極のサイズが大きい場合には、電気信号の等価屈折率nがより一層大きくなり、光の等価屈折率nから大きく外れてしまうという問題点があった。
なお、保持基体3として比誘電率の大きなx−カットLN基板の代わりに、アルミナ基板や石英基板を用いることも考えられる。しかしながら、これらは比誘電率が3〜5である低誘電率接着層2に比べて比誘電率が高く(約10前後)、やはり電気信号の等価屈折率nが大きくなる傾向は免れ得ない。
さらに、アルミナ基板や石英基板はx−カットLN基板1と比較して熱膨張係数が数桁大きい。従って、これらを保持基体3として用いた場合には温度の変化とともにLN基板にストレスが発生し、電気信号に重畳するバイアス電圧がドリフトする、あるいは最悪の場合にはx−カットLN基板1その物が破壊される場合もある。
また、図13から図17に示した従来技術では、光導波路4と進行波電極5が形成されているx−カットLN基板1の他に、別途、保持基体3を使用するので、当然のことながら保持基体3の部材費とその形状に加工するための加工費が必要となる。さらに、保持基体3の一方の面3aと、光導波路と進行波電極が形成されているLN基板1の他方の面1bとの接着固定するための工程が必要となり、結果的にコスト上昇につながってしまっていた。
さらに重要な問題として、この従来技術を実現するに当たっては、薄片化した直径3インチもしくは4インチのx−カットLN基板1の裏面全体に直径3インチもしくは4インチの保持基体3を貼り付ける必要があるが、この接着固定の際に低誘電率接着層2と保持基体3の一方の面3aとの間に空気が入りやすいという問題点があった。低誘電率接着層2と保持基体3の一方の面3aとの間に空気が入った場合には、その後の高温試験の際に、保持基体3の一方の面3aとの間に入った空気が熱膨張し、厚みが10μm程度と薄くて機械的な強度が低いx−カットLN基板1を破裂・破壊し、歩留まりが低下する原因となっていた。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1の光変調器は、電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光を導波するための光導波路と、前記光を変調するための電圧を印加する、前記基板の一方の面側に形成された中心導体及び接地導体からなる進行波電極と、前記基板の他方の面側で前記基板に接着して形成され、前記基板の比誘電率より低い材料からなる低誘電率接着層とを具備し、前記光導波路が、前記光を入射側光ファイバから入射するための入力光導波路と、前記中心導体と前記接地導体との間に前記電圧を印加することにより前記光の位相を変調するための相互作用光導波路と、前記相互作用光導波路において変調された結果生成された信号光を出射側光ファイバへ出射する出力光導波路からなる光変調器において、前記相互作用光導波路の近傍を伝搬する電気信号の電気力線のうち、空気中以外に存在する電気力線が前記基板と前記低誘電率接着層を通過することにより該電気信号の等価屈折率が下がり、前記光導波路を伝搬する前記光の等価屈折率に近づくように前記低誘電率接着層の厚みを設定するとともに、該低誘電率接着層が前記基板の破損を抑え、記基板の一方の面側の前記中心導体のマイクロ波入出力口および前記相互作用光導波路が形成されていない部位で前記基板の短手方向側の端に長手方向補強材(16)が前記基板の長手方向に延設されるとともに、当該長手方向補強材が前記基板の一方の面側の長手方向の端に前記基板の短手方向に延設された、前記長手方向補強材と同じ厚さの端面補強材(15a,15b)と連結され、さらに、前記端面補強材より幅の太い短手方向補強材(17a,17b)が、前記端面補強材の上方と前記長手方向補強材の上方の一部にて、前記端面補強材と前記長手方向補強材との連結部を覆って当該両補強材に接着固定され、前記低誘電率接着層と前記基板と前記端面補強材と前記短手方向補強材とは、いずれも前記入射側および出射側光ファイバを保持するビーズ(11a,11b)と接触し接着固定可能となるよう互いに固定されており、前記基板の長手方向における撓み強度を増加することを特徴とする。
本発明の請求項の光変調器は、請求項1に記載の光変調器において、前記相互作用光導波路の近傍を伝搬する電気信号の電気力線のうち、空気中以外に存在する電気力線が前記基板と前記低誘電率接着層のみを通過することを特徴とする。
本発明の請求項の光変調器は、請求項1または2に記載の光変調器において、前記基板の厚みが50μm以下であることを特徴とする。
本発明の請求項の光変調器は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の光変調器において、前記基板の前記他方の面が略平坦であることを特徴とする。
本発明の請求項の光変調器は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の光変調器において、前記基板がx−カットリチウムナイオベート基板であることを特徴とする。
本発明の請求項の光変調器は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の光変調器において、前記基板がz−カットリチウムナイオベート基板であることを特徴とする。
本発明の請求項の光変調器は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の光変調器において、前記基板の厚み、前記低誘電率接着層の比誘電率、前記中心導体の幅と厚み、前記接地導体の厚み、及び前記中心導体と前記接地導体との間のギャップを、前記進行波電極を伝搬する電気信号の等価屈折率と前記光導波路を伝搬する前記光の等価屈折率が近くなるように、それぞれの値を設定したことを特徴とする。
本発明の請求項の光変調器は、請求項1乃至及び請求項のいずれか1項に記載の光変調器において、前記基板の厚み、前記低誘電率接着層の比誘電率、前記中心導体の幅と厚み、前記接地導体の厚み、前記中心導体と前記接地導体との間のギャップ、及びバッファ層の厚みを、前記進行波電極を伝搬する電気信号の等価屈折率と前記光導波路を伝搬する前記光の等価屈折率とが近くなるように、それぞれの値を設定したことを特徴とする
本発明においては、従来では接着層と考えられていた低誘電率接着層を厚く、また強度の強い材料を使用して保持基台とすることにより、従来技術の保持基体の機能を持つようにしたので、光導波路や進行波電極を形成した基板の下に保持基体の役割をする比誘電率が3〜5程度と低い低誘電率接着層が厚く存在する。その結果、電気信号の等価屈折率nを下げ、光の等価屈折率nに近づけることが容易になるばかりでなく、電気信号の等価屈折率nの設定にばらつきがなくなり、光変調帯域についての歩留まりが著しく向上する。
また、従来はx−カットLN基板により製作していた保持基体その物が不要となるため、部品点数が減ることによる光変調器のコスト低減を実現できるばかりでなく、LN基板の他方の面1bを低誘電率接着層2を介して保持基体に接着固定する工程が不要となり、一層のコスト低減を図ることができる。さらに、特にこの接着工程その物がないので、接着固定する際に問題となっていた低誘電率接着層2と保持基体3の一方の面3aとの間に空気が入ることによる歩留まりの低下を完全に解決できるという利点がある。本発明の極めて大きな特徴として低誘電率接着層により形成した保持基台が機械的な強度を有するばかりでなく、x−カットLN基板の上面あるいは低誘電率接着層による形成した保持基台の下に基板強度補強材を設けているため、捩れや撓みに対する機械的強度が著しく大きいという利点がある。また本発明はx−カットLN基板のみでなく、z−カットLN基板にも適用可能であるという利点もある。
以下、本発明の実施形態について説明するが、図13から図17に示した従来技術と同一番号は同一機能部に対応しているため、ここでは同一番号を持つ機能部の説明を省略する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態における光変調器について、そのx−カットLN光変調器の斜視図を図1に、図1のC−C’における断面図を図2に、D−D’における断面図を図3に示す。
図1から図3に示すように、本実施形態におけるLN光変調器チップでは従来技術である図13から図17に示した高い比誘電率を有するx−カットLN基板からなる保持基体3が存在しない。その代わりに、低誘電率接着層からなる保持基台13がx−カットLN基板1の下方に設けられている。そして、x−カットLN基板1の他方の面1bに保持基台13の一方の面13aが接着して形成されるとともに、図3に示すように保持基台13のもう一方の面13bはLN光変調器モジュールのパッケージ筺体の底部7に形成した台座8に直接固定されている。
この保持基台13は、図13から図17に示した従来技術の低誘電率接着層2と同様、誘電率が低い低誘電率接着層から形成されている。しかし、x−カットLN基板1と保持基体3との接着層として使用していた従来技術とは異なり、強度の高い材料で形成されるとともに、その厚みが機械的強度を有するように厚く形成されている。
図1から図3において、14は光導波路4が形成された側のx−カットLN基板1の基板表面近傍(図1や図2では、進行波電極5の接地導体5bの表面)に固定された基板強度補強材14である。後述するように、この基板強度補強材14は捩れや撓みに対するLN光変調器の機械的強度を著しく増加するという極めて重要な役割を果たしている。
ここで、x−カットLN基板1の厚みTと低誘電率接着層からなる保持基台13の厚みT13は各々約10μm、約2000μmとし、進行波電極の厚みTは20μmとした。なお、保持基台13は紫外線硬化接着剤をスピナーでスピンコートしたのち、紫外線を照射し固化した。スピナーでスピンコートすることにより重ね塗りが可能であり、容易に2000μm程度の保持基台13を製作することができた。
本発明では、保持基台13としてエポキシ系やアクリル系等の接着剤を使用している。接着剤の固化の方法としては、紫外線硬化、加熱あるいはそれらを併用しても良い。注意すべきことは、低誘電率接着層を保持基台13として用いているので、熱膨張係数や特に機械的強度等、つまり従来技術の保持基体3において要求される条件を満たすことができる接着剤を使用することが重要である。なお、接着剤は、固化時の収縮率が2%以下と小さいことが望ましく、かつ熱膨張係数としては0.5×10−5/K〜3×10−5/Kの範囲で選ぶと良い。
なお、x−カットLN基板1の他方の面1bは、研磨により略平坦とした。これは主基板としてz−カットあるいはy−カットなどその他の方位の基板でも同じである。ここで、この略平坦とは研磨など加工の範囲内における凹凸や湾曲などを含んで平坦という意味である。
また、前述のように、保持基台13の他方の面13bを、LN光変調器モジュールのパッケージ筺体の底部7に形成した台座8に固定することにより、通信に使用できる形態とする。このことについては後で詳しく述べる。
図15と同様に、図2には電気力線6a、6bを示している。なお、説明を簡単にするために、図2においては空気中に存在する電気力線の図示を省略している。
図2から分かるように電気力線6a、6bは比誘電率の高いx−カットLN基板1を突き抜けた後、低い比誘電率を持つ保持基台13の内部に全て分布している。従って、電気力線6a、6bがx−カットLN基板1を突き抜けた後、比誘電率が大きなx−カットLN基板からなる保持基体3に入射する図13から図17に示した従来技術とは異なり、電気信号の等価屈折率nを下げ、光の等価屈折率nに近づけることが容易になるばかりでなく、電気信号の等価屈折率nの設定にばらつきがなくなり、光変調帯域についての歩留まりを著しく向上できる。
なお、電気力線6a、6bは比誘電率が高いx−カットLN基板1を突き抜けた後、低い比誘電率を持つ保持基台13の内部に全て分布せず、保持基台13の下に少し突き抜ける場合でも、保持基台13が充分な機械的強度を有している場合には本発明に属する。
さらに、前述のように進行波電極5の中心導体5aの幅Sや、中心導体5aと接地導体5b、5cの間のギャップWが大きい場合には、電気力線6a、6bの広がり方が大きくなるが、電気力線6a、6bはx−カットLN基板1を突き抜けた後、低い比誘電率を持つ保持基台13に全てが入っているので、電気信号の等価屈折率nを低く抑え、光の等価屈折率nに近くすることが可能である。つまり、進行波電極5の寸法が大きい場合に、電気信号の等価屈折率nが大きくなりやすいという従来技術が有していた問題を顕著に解決することができる。
また、一般に誘電体基板の熱膨張係数はx−カットLN基板1の値より数桁大きいが、接着剤は各種の材料を混ぜて製作されているため、x−カットLN基板1と同程度の製品もある。そうした接着剤を保持基台13として用いることにより、x−カットLN基板1と保持基台13との熱膨張係数差を小さくすることができるので、使用環境温度が大きく変化しても熱膨張係数差のためにDCドリフトが生じる、あるいは素子が破壊されるという心配もない。
前述のように、図13から図17に示した従来技術では、LN光変調器を製作する工程において、薄片化した直径3インチもしくは4インチのx−カットLN基板1の裏面全体に直径3インチもしくは4インチの保持基体3を貼り付ける必要があるが、保持基体3を準備するための部材費や加工費、さらには従来必要であったx−カットLN基板1とx−カットLN基板からなる保持基体3という大きなウェーハ同士を極めて注意深く接着する工程が不要となり、人件費に起因するコストを低減できる。
さらに、x−カットLN基板1と保持基体3との接着固定の際に問題となっていた低誘電率接着層2と保持基体3の一方の面3aとの間に空気が入りやすいという問題も、本発明では保持基体3そのものが存在しないので、当然のことながら解決できる。
また、x−カットLN基板1の厚みが10μm程度と薄いので電気力線6a、6bはx−カットLN基板1に閉じこもる傾向がある。その結果、光導波路4a、4bを伝搬する光との相互作用の効率が上昇するので、半波長電圧Vπと相互作用長Lとの積Vπ・Lを小さくすることができ、結果的に駆動電圧を低減することが可能となる。
さて、前述のようにLN光変調器を光通信システムにおいて実際に使用するためには、単一モード光ファイバを具備する光変調器モジュールの形態とする必要がある。本発明は光変調器としてのモジュールを構成する上で有用であるという特徴があるので、モジュールの観点から本発明の第1実施形態について説明する。
図3において、基板強度補強材14はその端面14a、14bが端面接着補強材9a、9bにも不図示の紫外線硬化接着剤により固定されており、保持基台13とともにLN光変調器としての機械的強度を著しく増す働きをしている。つまり、基板強度補強材14はx−カットLN基板1の基板表面や接地導体5bと端面接着補強材9a、9bの両方に固定されているので、特にLN光変調器の機械的強度を著しく増加するという極めて重要な役割を果たしている。なお、基板強度補強材14と端面接着補強材9a、9bの厚みは1mmで、基板強度補強材14の幅も1mmとしたが、これ以外の厚みや幅でも良いことは言うまでも無い。
基板強度補強材14はx−カットLN基板1の基板表面や進行波電極5の接地導体5bに固定すれば良く、3インチや4インチのx−カットLN基板1の全面に固定する必要はない。従って、LN光変調器の製作時には3インチや4インチの大きさの保持基体3を貼り付ける必要のある従来技術と異なり、幅や長さなど大きさが小さい基板強度補強材14を接着する際に紫外線硬化接着剤に気泡が入る心配はない。
なお、本実施形態のみならず、本発明における他の実施形態においても、この基板強度補強材14はx−カットLN基板1の基板表面に固定しても良いし、進行波電極5の接地導体5bに固定しても良い。あるいは進行波電極5の厚みは20μm程度と薄いため、その厚みの影響は無視できるので、x−カットLN基板1の基板表面と、進行波電極5の接地導体5bの両方に渡って固定しても良い。いずれにしても、図13から図17に示した従来技術と異なり、この基板強度補強材14は3インチや4インチのx−カットLN基板1の全面に固定する必要はないので、基板強度補強材14を接着する際に紫外線硬化接着剤に空気などの気泡による泡が入る心配はない。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態における光変調器について、その斜視図を図4に、図4のE−E’における断面図を図5に、F−F’における断面図を図6に示す。
この本発明の第2実施形態では、第1の基板強度補強材15a、15bと第2の基板強度補強材16が、光導波路4が形成された側の基板表面近傍(あるいは、進行波電極5の接地導体5bの表面)に固定されている。この第1の基板強度補強材15a、15bと第2の基板強度補強材16はほぼ同じ厚みであることが望ましい。そして、端面接着補強材17aは第1の基板強度補強材15aと第2の基板強度補強材16に、端面接着補強材17bは第1の基板強度補強材15bと第2の基板強度補強材16に不図示の紫外線硬化接着剤により接着固定されている。従って、第1の基板強度補強材15a、15bと第2の基板強度補強材16は端面接着補強材17a、17bを介して剛性を得ており、LN光変調器チップの機械的強度を著しく増加するという極めて重要な役割を果たしている。
図4と図6において、例えば、第1の基板強度補強材15a、15bと第2の基板強度補強材16の厚みを各々500μm、第1の基板強度補強材15a、15bの幅W15を1mm、第2の基板強度補強材16の幅W16を2mmとする。端面接着補強材17a、17bの厚みを500μm、幅W17を2mmとした場合には、図6からわかるように、端面接着補強材17a、17bは第1の基板強度補強材15a、15bに1mmの幅W15で接着し、第2の基板強度補強材16には(W17−W15)xW16(つまり、1mmx2mm)で接着している。なお、これらの寸法は1例であってこの限りでないことは言うまでも無い。
また、本実施形態のみならず、本発明における他の実施形態においても、この基板強度補強材16はx−カットLN基板1の基板表面に固定しても良いし、進行波電極5の接地導体5bに固定しても良いし、あるいは進行波電極5の厚みは20μm程度と薄いため、その厚みの影響は無視できるので、x−カットLN基板1の基板表面と、進行波電極5の接地導体5bの両方に渡って固定しても良い。
図13から図17に示した従来技術と異なり、第1の基板強度補強材15a、15b、第2の基板強度補強材16、端面接着補強材17a、17bは3インチや4インチのx−カットLN基板1の全面に固定する必要はないので、その接着の際に紫外線硬化接着剤に気泡が入る心配はない。
[第3実施形態]
以上の実施形態において示したようにLN光変調器に光を入射させる際には穴のあいたガラスビーズ11a、11bを用い、その穴の中に単一モード光ファイバ10a、10bを通してx−カットLN基板1に形成した光導波路4の端面に固定する。
ガラスビーズとx−カットLN基板1に形成した光導波路4を含む端面との接着面積が不足する場合には、LN基板の上面に使われる端面接着補強材(本明細書の9a、9bや17a、17b)の他に、光導波路4の端面においてガラスビーズとの接着面積を増加するための端面接着下部補強材をLN基板の下側の一部もしくは下部全体に設置し、光導波路の端面付近を紫外線硬化接着剤などで固定しておけば良い。
LN基板の下側の一部に端面接着下部補強材18a、18bを用いた実施形態の1例を本発明の第3実施形態として図7に示す。19a、19bは紫外線硬化接着剤であり、低誘電率接着層からなる保持基台13と端面接着下部補強材18a、18bも紫外線硬化接着剤19a、19bにより固定されている。なお、図7において、端面接着下部補強材18a、18bと保持基台13とが紫外線硬化接着剤19a、19bで接着固定されている箇所を矢印で示している。
[第4実施形態]
なお、x−カットLN基板1の下部全体に、端面接着下部補強材20を設置する場合を第4実施形態として図8に示す。端面接着下部補強材20は端面接着補強材9a、9bの下方においてのみ保持基台13に接着固定されている。この場合にも、LN光変調器としての機械的強度は基板強度補強材14により極めて充分に確保されているので、図8中において紫外線硬化接着剤21a、21bが使用されている矢印の領域からわかるように、電気信号と光とが相互作用する相互作用部近辺において、端面接着下部補強材20と保持基台13とは互いに一部の領域が接着固定されていれば良く、互いに全部の領域が接着固定されている必要はない。なお、端面接着下部補強材20は、基板強度補強材としての機能を兼ねている。
[第5実施形態]
また、図7に示した第3実施形態と図8に示した第4実施形態では、x−カットLN基板1の上面側の構造は図1に示した第1実施形態と同じであったが、例えば図8に示した本発明の第4実施形態において、x−カットLN基板1の上面に固定した基板強度補強材14をなくした場合も本発明の実施形態となる。この場合にも、電気信号と光とが相互作用する相互作用部近辺の下方において、端面接着下部補強材20と保持基台13とは互いに接着固定されている必要はない。このx−カットLN基板1の上面に固定した基板強度補強材14をなくした場合を第5実施形態として図9に示す。
従って、第3実施形態、第4実施形態、及び第5実施形態においては、図13から図17に示した従来技術のように、低誘電率接着層2と保持基体3の一方の面3aとの間に空気が入り、その後の高温試験の際に、保持基体3の一方の面3aとの間に入った空気が熱膨張し、厚みが10μm程度と薄くて機械的な強度が低いx−カットLN基板1を破裂・破壊するという心配はない。
さらに、この場合、x−カットLN基板1の下側に置く端面接着下部補強材18a、18b、20の表面は略平坦でなくても良い。この場合にも、本発明では薄いLN基板と低誘電率接着層からなる厚い保持基台13の効果により電気信号の等価屈折率nを低減できることは言うまでもない。なお、その際、この光変調器を固定するパッケージの表面は略平坦でも良いし、平坦でなくても良い。
以上、本発明の第1実施形態を基本として本発明の第3実施形態から第5実施形態について説明したが、本発明の第2実施形態あるいはその他の実施形態を基本として本発明のその他の実施形態を実現することも可能である。
[第6実施形態]
以上のように、本発明ではLN光変調器の機械的強度を高くすることが特徴であり、図1の第1実施形態を基本形態として、x−カットLN基板1の上面に形成した基板強度補強材14を低誘電率接着層からなる保持基台13の下にさらに設ける構成としてもよい。なお、これらの実施形態以外にも各種の構成をとることができる。
図1に示した第1実施形態を変形したその他の実施形態の1例を第6実施形態として、斜視図を図10に、G−G’における断面図を図11に、H−H’における断面図を図12に示す。
これらの図からわかるように、本発明の第6実施形態ではLN光変調器の長さ方向の機械的な剛性を極めて大きくする基板強度補強材23a、23bを低誘電率接着層からなる保持基台24の下に設けている(正確には、図11からわかるようにこの例では保持基台24の中に一部埋まった形とした)。また、基板強度補強材23aの端面は端面接着下部補強材22aに接着固定することにより、LN光変調器の長さ方向の剛性を極めて高くしている。
なお、図11や図12からわかるように、本発明では低誘電率接着層からなる保持基台24を機械的な強度が高くなるように厚く構成しており、電気信号と光との相互作用部の下方における機械的な強度は保持基台24によりまかなっている。
さらに、図10から図12に示した第6実施形態は、図1に示した第1実施形態の変形であるが、図4から図6に示した本発明の第2実施形態を変形して、保持基台13の下に基板強度補強材を設けても良い。また、第6実施形態を含めこれらの実施形態では、保持基台の下に設けた基板強度補強材はx−カットLN光変調器の光入射端面や光出射端面まで伸ばしても良い。
[各実施形態について]
なお、本発明の実施形態としてx−カットLN基板1を用いて説明したが、z−カットLN基板を用いても良いことは言うまでもない。また、x−カットLN基板(あるいはz−カットLN基板)の厚みとして10μm程度を好適な例として上げたが、進行波電極5の中心導体5aの幅や中心導体5aと接地導体5b、5cとのギャップ、さらにはこれらの厚みやバッファ層9の材料や厚みなどによっては、LN基板の厚みとしてその他の厚みでも良いことは言うまでもない。つまり、20μm、30μmあるいは50μmなど厚くても良い。さらに、低誘電率接着層からなる保持基台13の厚み(例えば、図2におけるT13)として、2000μmを例にとり説明をしたが、進行波電極の寸法に応じてさらに薄くても良いし、厚くても良いことは言うまでもない。
以上の実施形態に示したx−カットLN光変調器ではSiOなどのバッファ層が無いとして説明したが、もちろんバッファ層はあっても良い。バッファ層は電気信号の等価屈折率nを低減する効果を有するので、ない場合と比較してx−カットLN基板1の厚みは厚くても高速光変調を実現できることになる。バッファ層がある場合には、基板強度補強材14や第2の基板強度補強材16はLN基板の表面や接地導体の他に、バッファ層の上に固定される場合も有り得る。
また、上方の空気の部分以外における電気信号の電気力線は、x−カットLN基板1と保持基台13、24(もしくはz−カットLN基板、バッファ層、及び保持基台13)の中に全て入っていても良いし、一部がそれらの下に突き抜けていても良い。
なお、進行波電極5を構成する金などの金属は光を吸収し、光の挿入損失を増加させてしまう。そのため、中心導体5aのエッジ付近にのみバッファ層を形成し、その上方に中心導体4aのエッジを形成しておけば光導波路4a、4bを中心導体5aのエッジ付近に近づけることが可能となる。また、図1からわかるように、本発明においては接地導体5bの下に光導波路4が配置されるとともに、進行波電極5の中心導体5aが電気信号と光の相互作用部付近において光導波路を横切るので、これらの部分にバッファ層を形成しておけば光の挿入損失を低減できることになる。
さらに、電極としてコプレーナウェーブガイド(CPW)型の進行波電極を想定したが、非対称コプレーナストリップ(ACPS)など、他の構造の進行波電極でも良いし、請求項においては、進行波電極と述べているが、本発明はもちろんキャパシタンスを低減するために集中定数型電極にも適用できる。また、基板としてLN基板を想定したがリチウムタンタレートなどその他の誘電体基板、さらには半導体基板でも良い。また、本発明では低誘電接着層からなる充分に厚い保持基台を形成しているので、製作したLN光変調器のチップを固定するパッケージの内部の表面は平坦であっても良いが、平坦でなくても良い。
以上のように、本発明にかかる光変調器は、従来接着層と考えられていた低誘電率接着層を厚く、また強度の強い材料を使用して保持基台とすることにより、電気信号の等価屈折率nを下げ、光の等価屈折率nに近づけることが容易になるばかりでなく、電気信号の等価屈折率nの設定にばらつきがなくなり、光変調帯域についての歩留まりが著しく向上した光変調器として有用である。
本発明の光変調器の第1実施形態の斜視図 図1のC−C’における断面図 図1のD−Dにおける断面図に対応するLN光変調器モジュールの概略的な断面図 本発明の第2実施形態の断面図 図4のE−E’における断面図 図4のF−F’における断面図に対応するLN光変調器モジュールの概略的な断面図 本発明の光変調器の第3実施形態の断面図 本発明の光変調器の第4実施形態の断面図 本発明の光変調器の第5実施形態の断面図 本発明の光変調器の第6実施形態の斜視図 図4のG−G’における断面図 図4のH−H’における断面図に対応するLN光変調器モジュールの概略的な断面図 従来技術の光変調器の斜視図 図13のA−A’における断面図 図13のA−A’における断面図で動作原理を説明する図 図13のB−B’における断面図に対応するLN光変調器モジュールの概略的な断面図 従来技術の光変調器のより詳しい斜視図
符号の説明
1:x−カットLN基板
2:低誘電率接着層
3:保持基体
4:Ti熱拡散光導波路(光導波路)
4a、4b:マッハツェンダ光導波路の2本のアーム(相互作用光導波路)
5:進行波電極
5a:進行波電極の中心導体
5b、5c:進行波電極の接地導体
6a、6b:電気信号の電気力線
7:LN光変調器モジュールの筺体の底部の一部
8:LN光変調器チップを固定するための台座
9a、9b:端面接着補強材
10a、10b:単一モード光ファイバ
11a、11b:10a、10bを保持するガラスビーズ
12a、12b:紫外線硬化接着剤
13:低誘電率接着層からなる保持基台
14:基板強度補強材
14a、14b:基板強度補強材の端面
15a、15b:第1の基板強度補強材
16:第2の基板強度補強材
17a、17b:端面接着補強材
18a、18b:端面接着下部補強材
19a、19b:紫外線硬化接着剤
20:端面接着下部補強材
21a、21b:紫外線硬化接着剤
22a、22b:端面接着下部補強材
23a、23b:基板強度補強材
24:低誘電率接着層からなる保持基台

Claims (8)

  1. 電気光学効果を有する基板と、該基板に形成された光を導波するための光導波路と、前記光を変調するための電圧を印加する、前記基板の一方の面側に形成された中心導体及び接地導体からなる進行波電極と、前記基板の他方の面側で前記基板に接着して形成され、前記基板の比誘電率より低い材料からなる低誘電率接着層とを具備し、前記光導波路が、前記光を入射側光ファイバから入射するための入力光導波路と、前記中心導体と前記接地導体との間に前記電圧を印加することにより前記光の位相を変調するための相互作用光導波路と、前記相互作用光導波路において変調された結果生成された信号光を出射側光ファイバへ出射する出力光導波路からなる光変調器において、
    前記相互作用光導波路の近傍を伝搬する電気信号の電気力線のうち、空気中以外に存在する電気力線が前記基板と前記低誘電率接着層を通過することにより該電気信号の等価屈折率が下がり、前記光導波路を伝搬する前記光の等価屈折率に近づくように前記低誘電率接着層の厚みを設定するとともに、該低誘電率接着層が前記基板の破損を抑え、
    記基板の一方の面側の前記中心導体のマイクロ波入出力口および前記相互作用光導波路が形成されていない部位で前記基板の短手方向側の端に長手方向補強材(16)が前記基板の長手方向に延設されるとともに、当該長手方向補強材が前記基板の一方の面側の長手方向の端に前記基板の短手方向に延設された、前記長手方向補強材と同じ厚さの端面補強材(15a,15b)と連結され、
    さらに、前記端面補強材より幅の太い短手方向補強材(17a,17b)が、前記端面補強材の上方と前記長手方向補強材の上方の一部にて、前記端面補強材と前記長手方向補強材との連結部を覆って当該両補強材に接着固定され、
    前記低誘電率接着層と前記基板と前記端面補強材と前記短手方向補強材とは、いずれも前記入射側および出射側光ファイバを保持するビーズ(11a,11b)と接触し接着固定可能となるよう互いに固定されており、
    前記基板の長手方向における撓み強度を増加することを特徴とする光変調器。
  2. 前記相互作用光導波路の近傍を伝搬する電気信号の電気力線のうち、空気中以外に存在する電気力線が前記基板と前記低誘電率接着層のみを通過することを特徴とする請求項1に記載の光変調器。
  3. 前記基板の厚みが50μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の光変調器。
  4. 前記基板の前記他方の面が略平坦であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光変調器。
  5. 前記基板がx−カットリチウムナイオベート基板であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光変調器。
  6. 前記基板がz−カットリチウムナイオベート基板であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光変調器。
  7. 前記基板の厚み、前記低誘電率接着層の比誘電率、前記中心導体の幅と厚み、前記接地導体の厚み、及び前記中心導体と前記接地導体との間のギャップを、前記進行波電極を伝搬する電気信号の等価屈折率と前記光導波路を伝搬する前記光の等価屈折率が近くなるように、それぞれの値を設定したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光変調器。
  8. 前記基板の厚み、前記低誘電率接着層の比誘電率、前記中心導体の幅と厚み、前記接地導体の厚み、前記中心導体と前記接地導体との間のギャップ、及びバッファ層の厚みを、前記進行波電極を伝搬する電気信号の等価屈折率と前記光導波路を伝搬する前記光の等価屈折率とが近くなるように、それぞれの値を設定したことを特徴とする請求項1乃至4及び請求項6のいずれか1項に記載の光変調器。
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