JP4265737B2 - 文書検索装置、文書検索方法、文書検索プログラム、及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、文書検索装置、文書検索方法、文書検索プログラム、及びその記録媒体に関し、より詳細には、ユーザの検索要求に対して関連語を追加することで検索精度を向上する、文書検索装置、文書検索方法、文書検索プログラム、及びその記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
文書検索として、複数の文書から検索タームなどの検索条件に適合する文書を検索するものがあるが、この文書検索において、ユーザの検索要求に対して適切な関連語を追加することができれば検索精度を向上することができる。追加する関連語を選択する方法として、検索要求に対して検索された1個以上の文書中の単語ごとに検索要求に対する関連度を計算し、関連度の大きなものを関連語とするものがある。このような方法を適合フィードバックといい、適合フィードバックに基づく従来技術としては、例えば特許文献1,特許文献2などが挙げられる。
【0003】
図16は、従来技術による、適合フィードバックを用いた文書検索装置の一例を示す図である。
ここで例示する文書検索装置100は、文書を保存しておく文書データベース106を備え、そこで保存された登録文書からユーザの検索要求に基づいて適合する文書を検索する装置である。文書登録部104では、登録文書を文書データベース106に登録し、格納する。検索条件作成部101では、ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する。文書検索部105では、検索条件を満足する文書を文書データベース106から検索する。一方、検索条件修正部103では、検索要求に対する関連語を、文書検索部105での検索結果に基づいて検索条件に追加する。関連語が追加された検索条件(修正検索条件)に基づいて、文書検索部105は文書データベース106から適合する文書を検索し、検索結果としてユーザ側に提示する。なお、文書データベース106には、登録文書を保存するだけでなく、検索を高速化するための索引(詳しくは、例えば非特許文献1を参照)を持たせてもよい。
【0004】
図17は、図16の文書検索装置における文書検索処理の手順を説明するためのフロー図である。
まず、ステップS101の検索条件作成処理では、検索要求から名詞などの内容語を取り出す。例えば、検索要求が「リコーの環境保護への取り組み」であれば、「リコー or 環境保護 or 取り組み」のような検索条件ができる。次に、この検索条件により文書検索を行い、初期検索結果を得る(ステップS102)。文書検索はこの分野で一般的な方法(例えば、非特許文献1を参照)により実行すればよい。ステップS103の検索条件修正処理では、初期検索結果に含まれる1つ以上の文書中の単語ごとに対し関連度を計算し、その値の大きなものを関連語として選択して検索条件に追加する。関連度の計算は、例えば以下の式(1)或いは式(2)により行えばよい。
【0005】
W=log((a+0.5)/(b+0.5)) …(1)
W=log(((a+0.5)*(d+0.5))/((c+0.5)*(b+0.5)) …(2)
【0006】
上式において、
a:検索条件を満足する文書でその単語が出現している文書数、
b:検索条件を満足する文書でその単語が出現していない文書数、
c:検索条件を満足しない文書でその単語が出現している文書数、
d:検索条件を満足しない文書でその単語が出現していない文書数。
【0007】
検索条件を満足するかしないかは、ユーザが検索条件修正部103に直接指示してもよいが、初期検索結果の上位適当数(例えば上位10件)のものを検索条件を満足するものとし、それ以外の文書を満足しないものとしてよい。或いは、c,dの代わりに登録文書全体でその単語が出現している/いない文書数を用いてもよい。a,b,c,dを求めるために必要であれば文書検索部を利用する。例えば、先の検索要求に対して「省エネ」,「節電」,「対応」が関連語として選択されれば、修正検索条件は「リコー or 環境保護 or 取り組み or 省エネ or 節電 or 対応」のようになる。修正検索条件を用いた文書検索は、初期検索と同じように行えばよい。或いは、検索において関連語を選択するために用いた関連度を利用してもよい。こうして得られた最終検索結果をユーザに返す。なお、検索条件修正を行わずに、初期検索結果をそのままユーザに返してもよい。また、検索条件修正部103が選択した関連語をユーザに提示してもよい。
【0008】
一方、文書管理を行う上では、文書ごとにどのユーザが読む(閲覧)・変更・印刷するなどの権利があるかを管理するアクセス権管理や、文書の内容だけでなく、文書の作成者,作成日などの書誌情報管理を行う必要がある。
【0009】
しかしながら、上述のごとき従来の文書検索装置では、アクセス権管理との組み合わせがよく検討されておらず、実用的な文書検索装置を提供できないという問題があった。実際に、上述のごとき文書検索装置では、アクセス権管理を、その文書検索装置自体へのアクセスの可否によって行うか、或いは文書データベースをアクセス権のレベルに応じて予め格納することにより行うしかなかった。前者の方法では詳細なアクセス権の設定ができない。後者の方法では、例えば、(A)アクセス権レベル1,2,3,4に対しそれぞれ文書群1,2,3,4を設けておき、レベル1のユーザ群は文書群1のみから検索可、レベル4のユーザ群は文書群1,2,3,4から検索可など、或いは、(B)レベル1のユーザ群は文書群1のみから検索可、レベル4のユーザ群は文書群4のみから検索可などと設定しておくとよい。このような後者の方法では、アクセス権レベルとして設けるレベル数が増加すると、(A)の場合には、文書データベースの数が増え、(B)の場合には、文書データベースの数が増え且つ高アクセス権をもつユーザが実行した文書検索が遅くなる、といった問題を生ずる。結果的に、前者,後者いずれの方法においても、実用的なアクセス権管理が可能な文書検索装置が提供できない。
【0010】
また、他のアクセス権管理方法として、全文書を対象とした検索を行い、最終的な検索結果を文書名(ファイル名)の配列として出力して、そのファイルを開こうとした時点で、アクセス不可のユーザであればアクセス不能とする方法も考えられるが、ファイル名(や関連語)などがアクセス権の無いユーザに判ってしまって、アクセス権の無いユーザにそのファイル名や関連語から内容を類推されてしまう可能性があるなど、検索に対するアクセス権を無視することになってしまう。
【0011】
図18は、アクセス権を判定して文書を検索することが可能な文書検索装置の一例を示す図で、図19は、図18の文書検索装置における文書検索処理の手順を説明するためのフロー図である。
図18で例示する文書検索装置は、図16で例示した文書検索装置においてアクセス権管理部117及びアクセス権判定部112を備えるものとする。なお、ここでは図16及び図17で説明した装置と異なる部分を中心に説明する。
【0012】
ここで例示する文書検索装置110は、文書データベース116を備え、文書登録部114により文書データベース116に保存された登録文書から、ユーザの検索要求及びユーザ情報(例えばID,パスワード等による認識情報)に基づいて、ユーザアクセス可能で且つ適合する文書を検索する装置である。アクセス権管理部117では、文書登録部114において登録された文書のアクセス権を、各文書にアクセス権レベルを設定するなどして管理する。アクセス権判定部112は、ユーザ情報に対応したユーザのアクセス権に基づいて、アクセス権管理部117を参照し、アクセス権有りと判定された対象文書を、文書データベース116から抽出する。文書検索部115では、対象文書となった文書から、検索条件を満足する文書を検索する。一方、検索条件修正部113で関連語が追加された検索条件(修正検索条件)に基づいて、文書検索部115は対象文書から適合する文書を検索し、最終検索結果をユーザ側に出力する。
【0013】
文書検索装置110での処理としては、検索要求から名詞などの内容語を取り出すことで検索条件を作成し(ステップS111)、また、ユーザ情報に基づいて、文書データベース116から対象文書を抽出する(ステップS112)。次に、検索条件により対象文書から文書検索を行い、初期検索結果を得る(ステップS113)。そして、初期検索結果に含まれる1つ以上の文書中の単語から関連語を選択して検索条件に追加し、修正検索条件とする(ステップS114)。最後に、この修正検索条件に基づいて、対象文書から適合文書を検索して最終検索結果をユーザ側に提示する(ステップS115)。
【0014】
しかしながら、図18及び図19で説明した文書検索装置においては、文書データベースの登録文書数に応じて、アクセス権を判定する文書数が多くなってしまうだけでなく、迅速な文書検索を実行することができない。
【0015】
また、上述のごとき文書検索装置では、書誌情報管理との組み合わせがよく検討されておらず、実用的な文書検索装置を提供できないという問題があった。実際に、例えば図16及び図17で説明したような文書検索装置では、書誌情報検索装置を単純に付加することで書誌情報管理を行うことが可能であり、例えば、文書検索装置で得られた最終的な検索結果を書誌情報検索装置に渡し、ユーザからの書誌条件に基づいてその検索結果をさらに絞り込むといった方法を採用すればよい。
【0016】
図20は、書誌条件に基づいて文書を検索することが可能な文書検索装置の一例を示す図で、図21は、図20の文書検索装置における文書検索処理の手順を説明するためのフロー図である。
図20で例示する文書検索装置は、図16で例示した文書検索装置において書誌情報管理部129及び書誌条件判定部128を備え、上述とは異なる方法で書誌情報管理を行うものである。なお、ここでは図16及び図17で説明した装置と異なる部分を中心に説明する。
【0017】
ここで例示する文書検索装置120は、文書データベース126を備え、文書登録部124により文書データベース126に保存された登録文書から、ユーザからの検索要求及び書誌条件に適合する文書を検索する装置である。書誌情報管理部129では、文書登録部124において登録された文書の書誌情報を、各文書に添付のプロパティなどから取り出し、各文書名に書誌情報を関連付けて格納するなどして管理する。書誌条件判定部128は、ユーザからの検索要求に含まれる書誌条件或いは検索要求とは別に入力された書誌条件に基づいて、書誌情報管理部129を参照し、書誌条件に合致すると判定された対象文書を、文書データベース126から抽出する。文書検索部125では、対象文書となった文書から、検索条件を満足する文書を検索する。一方、検索条件修正部123で関連語が追加された検索条件(修正検索条件)に基づいて、文書検索部125は対象文書から適合する文書を検索し、最終検索結果をユーザ側に出力する。
【0018】
文書検索装置120での処理としては、検索要求から名詞などの内容語を取り出すことで検索条件を作成し、且つ検索要求から書誌条件を抽出する(ステップS121)。また、書誌条件に基づいて、文書データベース126から対象文書を抽出する(ステップS122)。次に、検索条件により対象文書から文書検索を行い、初期検索結果を得る(ステップS123)。そして、初期検索結果に含まれる1つ以上の文書中の単語から関連語を選択して検索条件に追加し、修正検索条件とする(ステップS124)。最後に、この修正検索条件に基づいて、対象文書から適合文書を検索して最終検索結果をユーザ側に提示する(ステップS125)。
【0019】
しかしながら、図20及び図21で説明した文書検索装置においては、文書データベースの登録文書数に応じて、書誌条件を判定する文書数が多くなってしまい、迅速な文書検索を実行することができない。また、文書検索装置で得られた最終的な検索結果を書誌情報検索装置に渡す方法では、関連語が書誌条件を鑑みて選択されていないため、正確で迅速な文書検索を実行することができない。
【0020】
【特許文献1】
特許第2773682号公報
【特許文献2】
特開平9−101969号公報
【非特許文献1】
W.B.Frakes Ed., Information Retrieval−Data Structures & Algorithms,Prentice Hall, 1992
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、文書管理を行う上で必要となるアクセス権の管理が可能で、アクセス権情報に基づいた迅速で実用的且つ高精度の文書検索が可能な、文書検索装置、文書検索方法、文書検索プログラム、及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することをその目的とする。
【0022】
また、本発明は、文書管理を行う上で必要となる書誌情報の管理が可能で、書誌情報に基づいた迅速で実用的且つ高精度の文書検索が可能な、文書検索装置、文書検索方法、文書検索プログラム、及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを他の目的とする。
【0023】
さらに、本発明は、文書管理を行う上で必要となるアクセス権及び書誌情報の管理が可能で、アクセス権及び書誌情報に基づいた迅速で実用的且つ高精度の文書検索が可能な、文書検索装置、文書検索方法、文書検索プログラム、及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを他の目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、上述のアクセス権に関する目的を達成するために、文書ごとのアクセス権を管理するアクセス権管理部、及び検索結果からユーザのアクセス権のない文書を除去するアクセス権判定部を、文書検索装置に追加して、検索を行っているユーザのアクセス権がない文書が検索結果として返されることがないようにする。さらに、関連語を求める際にも文書のアクセス権を考慮して、より的確な関連語を選択する。
【0025】
また、本発明においては、上述の書誌情報に係わる目的を達成するために、文書ごとに書誌情報を管理する書誌情報管理部、及び検索結果からユーザの指定した書誌条件を満足しない文書を除去する書誌条件判定部を、文書検索装置に追加して、検索を行っているユーザ指定した書誌条件を満足しない文書が検索結果として返されることがないようにする。さらに、関連語を求める際にも文書の書誌情報を考慮して、より的確な関連語を選択する。
【0026】
請求項1の発明は、文書検索装置であって、
複数の文書を格納する文書データベースと、
前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎のアクセス権を管理するアクセス権管理部と、
ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する検索条件作成部と、
前記検索条件を満足する文書を、前記文書データベースから検索し、該当する文書を初期検索結果として出力する文書検索部と、
前記検索条件を満足する前記初期検索結果に対して前記アクセス権管理部を参照することによって前記ユーザのアクセス権の有無を判定し、アクセス権が有る文書をアクセス権判定済み検索結果として出力するアクセス権判定部と、
前記アクセス権判定済み検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合に該関連語を前記検索条件に追加することで前記検索条件を修正する検索条件修正部と、
を備え、
前記アクセス権判定部は、前記検索条件修正部による検索条件の修正が1回以上行われた場合に、前記アクセス権判定済み検索結果をユーザに提示するために、前記アクセス権判定済み検索結果をアクセス権判定済み最終結果として出力することを特徴としたものである。
【0027】
請求項2の発明は、文書検索装置であって、
複数の文書を格納する文書データベースと、
前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎に作成者、作成日を含む書誌情報を関連付けて管理する書誌情報管理部と、
ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する検索条件作成部と、
前記検索条件を満足する文書を、前記文書データベースから検索し、該当する文書を初期検索結果として出力する文書検索部と、
ユーザから入力された書誌条件に基づいて前記書誌情報管理部を参照し、前記検索条件を満足する前記初期検索結果の中から前記書誌条件を満たす文書を判定し、満たすと判定された文書を書誌条件判定済み検索結果として出力する書誌条件判定部と、
前記書誌条件判定済み検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合に該関連語を前記検索条件に追加することで前記検索条件を修正する検索条件修正部と、
を備え、
前記書誌条件判定部は、前記検索条件修正部による検索条件の修正が1回以上行われた場合に、前記書誌条件判定済み検索結果をユーザに提示するために、前記書誌条件判定済み検索結果を書誌条件判定済み最終結果として出力することを特徴としたものである。
【0028】
請求項3の発明は、文書検索装置であって、
複数の文書を格納する文書データベースと、
前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎のアクセス権を管理するアクセス権管理部と、
前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎に作成者、作成日を含む書誌情報を関連付けて管理する書誌情報管理部と、
ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する検索条件作成部と、
前記検索条件を満足する文書を、前記文書データベースから検索し、該当する文書を初期検索結果として出力する文書検索部と、
前記検索条件を満足する前記初期検索結果に対して前記アクセス権管理部を参照することによって前記ユーザのアクセス権の有無を判定し、且つ、ユーザから入力された書誌条件に基づいて前記書誌情報管理部を参照し、前記検索条件を満足する前記初期検索結果の中から前記書誌条件を満たす文書を判定し、アクセス権が有り且つ前記書誌条件を満たす文書をアクセス権及び書誌条件判定済み検索結果として出力する判定部と、
前記アクセス権及び書誌条件判定済み検索結果検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合に該関連語を前記検索条件に追加することで前記検索条件を修正する検索条件修正部と、
を備え、
前記判定部は、前記検索条件修正部による検索条件の修正が1回以上行われた場合に、前記アクセス権及び書誌条件判定済み検索結果をユーザに提示するために、前記アクセス権及び書誌条件判定済み検索結果をアクセス権及び書誌条件判定済み最終結果として出力することを特徴としたものである。
【0029】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1の発明において、文書を前記文書データベースに登録する文書登録部を備えることを特徴としたものである。
【0033】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1の発明において、前記検索条件修正部は、求めた関連語をユーザに提示することを特徴としたものである。
【0034】
請求項6の発明は、請求項1乃至4のいずれか1の発明において、前記検索条件修正部は、求めた関連語をユーザに提示し、該提示した関連語をユーザに修正させることを特徴としたものである。
【0035】
請求項7の発明は、複数の文書を格納する文書データベースから文書を検索する文書検索方法であって、
アクセス権管理部が、前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎のアクセス権を管理するアクセス権管理ステップと、
検索条件作成部が、ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する検索条件作成ステップと、
文書検索部が、前記検索条件を満足する文書を、前記文書データベースから検索し、該当する文書を初期検索結果として出力する文書検索ステップと、
アクセス権判定部が、前記検索条件を満足する前記初期検索結果に対して、前記アクセス権管理ステップで管理されたアクセス権を参照することによって前記ユーザのアクセス権の有無を判定し、アクセス権が有る文書をアクセス権判定済み検索結果として出力するアクセス権判定ステップと、
検索条件修正部が、前記アクセス権判定済み検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合に該関連語を前記検索条件に追加することで前記検索条件を修正する検索条件修正ステップと、
を含み、
前記アクセス権判定ステップは、前記検索条件修正ステップによる検索条件の修正が1回以上行われた場合に、前記アクセス権判定済み検索結果をユーザに提示するために、前記アクセス権判定済み検索結果をアクセス権判定済み最終結果として出力することを特徴としたものである。
【0036】
請求項8の発明は、複数の文書を格納する文書データベースから文書を検索する文書検索方法であって、
書誌情報管理部が、前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎に作成者、作成日を含む書誌情報を関連付けて管理する書誌情報管理ステップと、
検索条件作成部が、ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する検索条件作成ステップと、
文書検索部が、前記検索条件を満足する文書を、前記文書データベースから検索し、該当する文書を初期検索結果として出力する文書検索ステップと、
書誌条件判定部が、ユーザから入力された書誌条件に基づいて前記書誌情報管理ステップで管理された書誌情報を参照し、前記検索条件を満足する前記初期検索結果の中から前記書誌条件を満たす文書を判定し、満たすと判定された文書を書誌条件判定済み検索結果として出力する書誌条件判定ステップと、
検索条件修正部が、前記書誌条件判定済み検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合に該関連語を前記検索条件に追加することで前記検索条件を修正する検索条件修正ステップと、
を含み、
前記書誌条件判定ステップは、前記検索条件修正ステップによる検索条件の修正が1回以上行われた場合に、前記書誌条件判定済み検索結果をユーザに提示するために、前記書誌条件判定済み検索結果を書誌条件判定済み最終結果として出力することを特徴としたものである。
【0037】
請求項9の発明は、複数の文書を格納する文書データベースから文書を検索する文書検索方法であって、
アクセス権管理部が、前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎のアクセス権を管理するアクセス権管理ステップと、
書誌情報管理部が、前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎に作成者、作成日を含む書誌情報を関連付けて管理する書誌情報管理ステップと、
検索条件作成部が、ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する検索条件作成ステップと、
文書検索部が、前記検索条件を満足する文書を、前記文書データベースから検索し、該当する文書を初期検索結果として出力する文書検索ステップと、
判定部が、前記検索条件を満足する前記初期検索結果に対して前記アクセス権管理ステップで管理されたアクセス権を参照することによって前記ユーザのアクセス権の有無を判定し、且つ、ユーザから入力された書誌条件に基づいて前記書誌情報管理ステップで管理された書誌情報を参照し、前記検索条件を満足する前記初期検索結果の中から前記書誌条件を満たす文書を判定し、アクセス権が有り且つ前記書誌条件を満たす文書をアクセス権及び書誌条件判定済み検索結果として出力する判定ステップと、
検索条件修正部が、前記アクセス権及び書誌条件判定済み検索結果検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合に該関連語を前記検索条件に追加することで前記検索条件を修正する検索条件修正ステップと、
を含み、
前記判定ステップは、前記検索条件修正ステップによる検索条件の修正が1回以上行われた場合に、前記アクセス権及び書誌条件判定済み検索結果をユーザに提示するために、前記アクセス権及び書誌条件判定済み検索結果をアクセス権及び書誌条件判定済み最終結果として出力することを特徴としたものである。
【0045】
請求項10の発明は、コンピュータに、請求項7乃至9のいずれか1記載の文書検索方法における各ステップを実行させるための文書検索プログラムである。
【0046】
請求項11の発明は、請求項10記載の文書検索プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0047】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を説明するための参考例に係る文書検索装置の構成を示すブロック図である。
本参考例に係る文書検索装置10は、文書ごとのアクセス権を管理するアクセス権管理部17と、検索結果からユーザのアクセス権のない文書を除去するアクセス権判定部12とを備えることを特徴とし、複数の文書を登録して格納(保存)しておく文書データベース16に保存された登録文書から、ユーザ情報及びユーザからの検索要求に基づいて、アクセス権を鑑みた適合文書を検索する装置である。実際、文書管理を行う上では、文書ごとにどのユーザが読む(閲覧)・変更・印刷するなどの権利があるかを管理するアクセス権管理を行う必要があり、本参考例においては、このアクセス権管理を可能としている。
【0048】
文書登録部14では、登録文書を文書データベース16に登録し、格納する。なお、文書のアクセス権は、文書登録時に設定するが、実際には登録後も変更可能としておくことが好ましい。検索条件作成部11では、ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する。文書検索部15では、検索条件を満足する文書を文書データベース16から検索する。一方、検索条件修正部13では、検索要求に対する関連語を、文書検索部15での検索結果に基づいて選択し検索条件に追加する。すなわち、検索条件修正部13では、検索要求に対して文書検索部15で検索された検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合にその関連語を元の検索条件に追加することで検索条件を修正する。関連語が追加された検索条件(修正検索条件)に基づいて、文書検索部15は文書データベース16から適合する文書を検索し、最終検索結果としてアクセス権判定部12に渡す。なお、文書データベース16には、登録文書を保存するだけでなく、検索を高速化するための索引(詳しくは、例えば非特許文献1を参照)を持たせてもよい。なお、関連語による検索条件の追加は、1回だけでなく複数回行うよう、処理を繰り返してもよい。
【0049】
アクセス権管理部17では、文書登録部14において登録された文書のアクセス権を、各文書,各ユーザ情報にアクセス権レベルを設定するなどして管理する。アクセス権判定部12は、ユーザ情報に対応したユーザのアクセス権に基づいて、アクセス権管理部17を参照し、文書検索部15から渡された最終検索結果の中からアクセス権が有る文書を判定し、アクセス権有りと判定された文書をアクセス権判断済み最終検索結果としてユーザ側に出力(提示)する。アクセス権判定部12及びアクセス権管理部17を備えることにより、ユーザアクセス可能で且つ適合する文書を迅速に精度良く検索することが可能となる。
【0050】
ここで、ユーザ情報とは、例えばID,パスワード等による認識情報であり、文書検索装置10にアクセスする際(文書検索装置10が後述のごとくコンピュータの一機能として構成されている場合にはその文書検索機能を利用する際)にユーザが入力すべき情報である。このユーザ情報は、アクセス権管理部17において、各文書に、直接或いはアクセス権レベルの設定情報として関連付けられて格納されている。
【0051】
また、アクセス権レベルの設定方法にも様々な形態があり、その一例として、文書データベース16に登録する文書の各々に対してアクセス権レベル(この場合「アクセス権フラグ」ともいえる)1,2,3,4を設定し、且つユーザ情報に対してもアクセス権レベル1,2,3,4を設定しておき、入力されたユーザ情報から、対応するアクセス権レベルを求め、そのアクセス権レベルをもつ文書群を、最終的な検索対象とする、すなわちその文書群に含まれる文書のみを検索結果として出力する(検索条件修正部へ出力する形態も他の実施形態で説明する)ようにする。他の例として、文書1つ1つにアクセス不可(レベル1),閲覧のみ可(レベル2),閲覧・印刷のみ可(レベル3),編集可(レベル4)、といったアクセス権レベルを設定し、各文書とアクセス権レベルとを関連付けて格納しておき、且つユーザ情報に対してもアクセス権レベル1,2,3,4のうちいずれかのレベルを設定しておき、入力されたユーザ情報から、対応するアクセス権レベルを求め、そのアクセス権レベルをもつ文書群を、最終的な検索対象とするようにしてもよい。この例の場合、検索対象となるのはレベル2〜4であり、レベル2〜4間の違いは検索結果として表示された文書(或いは文書名)に対して、印刷ができるのか、編集ができるのか、で生じることとなる。アクセス権レベル設定のその他の例は省略する。
【0052】
図2は、図1の文書検索装置における文書検索処理の一例を説明するためのフロー図である。
文書検索装置10における検索手順は、図17で説明した従来技術による検索手順と比較すると、最終検索結果が得られた後にアクセス権判断を行い、ユーザがアクセスできない文書を除去している点が異なる。このように、検索の最終段階でアクセス権の判断を行うことで、ユーザがアクセスできない文書が検索結果に含まれることがなくなるともに、アクセス権の判断は最小回数で済み、アクセス権の判断を行うことによる速度低下は最小限にすることが可能である。以下、この検索手順を説明する。
【0053】
まず、ステップS1の検索条件作成処理では、検索要求から名詞などの内容語を検索条件として取り出す。例えば、検索要求が「リコーの環境保護への取り組み」であれば、「リコー or 環境保護 or 取り組み」のような検索条件ができる。次に、この検索条件により文書検索を行い、初期検索結果を得る(ステップS2)。文書検索はこの分野で一般的な方法(例えば、非特許文献1を参照)により実行すればよい。ステップS3の検索条件修正処理では、初期検索結果に含まれる1つ以上の文書中の単語ごとに対し関連度を計算し、その値の大きなものを関連語として選択して検索条件に追加する。関連度の計算は、従来技術で説明した通りである。また、検索条件修正部13が選択した関連語をユーザに提示して(又は提示して修正させて)もよいが、関連語がアクセス権の有無を判定せずに出たものであることを注意すべきである。なお、検索条件修正を行わずに、初期検索結果をそのままアクセス権判定部12でアクセス権判定した後、ユーザに返す処理を行えるようにしておいてもよい。
【0054】
図3は、図1の文書検索装置により検索された初期検索結果の一例を示す図である。
本参考例に係る方法によれば、検索条件修正部13が計算する関連度及び追加される関連語は、図16及び図17で説明した従来技術のそれと同じとなる。例えば、関連度を式(1)で計算する、且つ検索条件を満足する文書を初期検索結果の上位5個の文書とする、且つ初期検索結果は図3(最初の欄21が文書ID、次の欄22が文書内容。ただし、文書内容には検索語以外の主な単語だけを示している)の一覧20であるとする。この場合、初期検索結果一覧20の初期検索結果231,232,233,234,235,236,237,238のうち、太線で囲まれた文書231,232,233,234,235中の太字の単語が関連語の候補となり、以下のように関連度が計算される。ここで、関連度の上位3個を関連語とするならば、「節電」,「省エネ」,「対応」が選択されることとなる。
【0055】
W(コピー)=log(1.5/4.5)=−0.477
W(節電)=log(3.5/2.5)=0.146
W(対応)=log(3.5/2.5)=0.146
W(省エネ)=log(4.5/1.5)=0.477
W(表彰)=log(1.5/4.5)=−0.477
…
【0056】
再度、図2を参照すると、ステップS3に続き、追加検索条件に基づいて文書データベース16から適合する文書を検索し、最終検索結果を得る(ステップS4)。最後に、最終検索結果をアクセス権判定部12へ渡し、そこでアクセス権判断を行い、アクセス権判断済み最終検索結果をユーザ側に提示する(ステップS5)。
【0057】
本参考例によれば、文書データベースの登録文書数に応じて、アクセス権を判定する文書数が直接的に多くなることもなく、結果的に少ないアクセス権判定で済み、迅速で実用的且つ正確な文書検索を実行することができる。
【0058】
図4は、本発明の一実施形態に係る文書検索装置の構成例を示すブロック図で、図5は、図4の文書検索装置における文書検索処理の一例を説明するためのフロー図である。
図4及び図5を参照して説明する、本発明の一実施形態に係る文書検索装置30は、図1及び図2を参照して説明した参考例に係る文書検索装置10と比べて、アクセス権判定部32の位置が文書検索部35の直後にある点(初期検索結果を検索条件修正に入力する際にもアクセス権判断を行い、アクセス権のある文書だけを使って検索条件修正を行う点)が異なり、その他同様の部分の説明は省略する。
【0059】
文書検索装置30は、検索条件作成部31,アクセス権判定部32,検索条件修正部33,文書登録部34,文書検索部35,文書データベース36,アクセス権管理部37を備えるものとする。アクセス権判定部32は、ユーザ情報に対応したユーザのアクセス権に基づいて、アクセス権管理部37を参照し、文書検索部35から渡された初期検索結果の中からアクセス権が有る文書を判定し、アクセス権有りと判定された文書を、アクセス権判断済み初期検索結果として、検索条件修正部33に渡す。このアクセス権判断済み初期検索結果は、検索条件修正部33に出力すると共に、ユーザ側に提示するか、或いはユーザ側に提示し且つ関連語の確認,修正させる(複数から選択させるものも含む)ようにしてもよい。この関連語はアクセス権判断がなされたものであり、ユーザ側に提示しても何ら問題がない。また、アクセス権判定部32は、ユーザ情報に対応したユーザのアクセス権に基づいて、アクセス権管理部37を参照し、文書検索部35から渡された最終検索結果の中からアクセス権が有る文書を判定し、アクセス権有りと判定された文書を、アクセス権判断済み最終検索結果としてユーザ側に出力(提示)する。なお、関連語による検索条件の追加は、1回だけでなく複数回行うよう、処理を繰り返してもよい。アクセス権判定部32及びアクセス権管理部37をこの配置で備えることにより、ユーザアクセス可能で且つ適合する文書を迅速にさらに精度良く検索することが可能となる。
【0060】
まず、ステップS11の検索条件作成処理では、検索要求から名詞などの内容語を検索条件として取り出す。次に、この検索条件により文書検索を行い、初期検索結果を得る(ステップS12)。次に、アクセス権判定部32において、この初期検索結果に対しアクセス権判断を行い(ステップS13)、アクセス権判断済み初期検索結果を検索条件修正部33へ渡す。ステップS14の検索条件修正処理では、初期検索結果に含まれる1つ以上の文書中の単語ごとに対し関連度を計算し、その値の大きなものを関連語として選択して検索条件に追加する。なお、検索条件修正を行わずに、アクセス権判断済み初期検索結果をそのままユーザに返す処理を行えるようにしておいてもよい。
【0061】
図2の検索手順と比較すると、初期検索結果を検索条件修正に入力する際にもアクセス権判断を行い、アクセス権のある文書だけを使って検索条件修正を行う点が異なる。このように、関連語を追加する検索条件修正のためにもアクセス権の判断を行うことで、ユーザがアクセスできない文書からは関連語が選択されることがなくなり、そのユーザにあった関連語を選択することができ、検索精度の向上につながる。さらに、検索条件修正部33が提示する関連語からアクセスできない文書の内容をユーザが類推できてしまう状況を防げるというメリットもある。
【0062】
図6は、図4の文書検索装置により検索された初期検索結果の一例を示す図である。
本実施形態に係る方法によれば、検索条件修正部33が計算する関連度及び追加される関連語、すなわちこの方法による関連語の選択結果は、図1乃至図3で説明した例とは異なる。関連度計算式、検索条件を満足する文書を上位5文書とし、初期検索結果が図3の一覧20の通りであっても、アクセス権判定により図6のようにグレーにした文書ID=3,4,5に対応する初期検索結果233,234,235にはアクセスできないとする(すなわちこの場合ユーザにはこれらは非表示になる)。この場合、関連度は以下のように計算される。ここで、関連度の上位3個を関連語とするならば、「コピー」,「節電」,「省エネ」が選択され、図1乃至図3で説明した結果とは異なる結果が得られる。
【0063】
W(コピー)=log(4.5/1.5)=0.477
W(節電)=log(3.5/2.5)=0.146
W(対応)=log(2.5/3.5)=−0.146
W(省エネ)=log(4.5/1.5)=0.477
W(表彰)=log(1.5/4.5)=−0.477
…
【0064】
再度、図5を参照すると、ステップS14に続き、追加検索条件に基づいて文書データベース36から適合する文書を検索し、最終検索結果を得る(ステップS15)。最後に、最終検索結果をアクセス権判定部32へ渡し、そこでアクセス権判断を行い、アクセス権判断済み最終検索結果をユーザ側に提示する(ステップS16)。
【0065】
本実施形態によれば、文書データベースの登録文書数に応じて、アクセス権を判定する文書数が直接的に多くなることもなく、結果的に少ないアクセス権判定で済み、また、ユーザがアクセスできない文書からは関連語が選択されることがなくなるのでそのユーザにあった関連語を選択することができ、迅速で実用的且つさらに正確な文書検索を実行することができる。
【0066】
図7は、本発明を説明するための参考例に係る文書検索装置の構成を示すブロック図である。
本参考例に係る文書検索装置40は、文書ごとに作成者・作成日などの書誌情報を管理する書誌情報管理部49と、検索結果からユーザの指定した書誌条件を満足しない文書を除去する書誌条件判定部48とを備えることを特徴とし、複数の文書を登録して格納(保存)しておく文書データベース46に保存された登録文書から、ユーザからの検索要求及び書誌条件に基づいて、書誌情報を鑑みた適合文書を検索する装置である。実際、文書管理を行う上では、文書の内容だけでなく、文書の作成者,作成日などの書誌情報管理を行う必要があり、本参考例においては、この書誌情報管理を可能としている。
【0067】
文書登録部44では、登録文書を文書データベース46に登録し、格納する。なお、文書の書誌情報は、文書登録時に設定するが、実際には登録後も変更可能としておくことが好ましい。検索条件作成部41では、ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する。文書検索部45では、検索条件を満足する文書を文書データベース46から検索する。一方、検索条件修正部43では、検索要求に対する関連語を、文書検索部45での検索結果に基づいて選択し検索条件に追加する。すなわち、検索条件修正部43では、検索要求に対して文書検索部45で検索された検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合にその関連語を元の検索条件に追加することで検索条件を修正する。関連語が追加された検索条件(修正検索条件)に基づいて、文書検索部45は文書データベース46から適合する文書を検索し、最終検索結果として書誌条件判定部48に渡す。なお、文書データベース46には、登録文書を保存するだけでなく、検索を高速化するための索引(詳しくは、例えば非特許文献1を参照)を持たせてもよい。なお、関連語による検索条件の追加は、1回だけでなく複数回行うよう、処理を繰り返してもよい。
【0068】
書誌情報管理部49では、文書登録部44において登録された文書の書誌情報を、各文書と関連付けて格納し管理する。書誌条件判定部48は、ユーザから入力された書誌条件に基づいて、書誌情報管理部49を参照し、文書検索部45から渡された最終検索結果の中から書誌条件を満たす文書を判定し、書誌条件を満たすと判定された文書を書誌条件判断済み最終検索結果としてユーザ側に出力(提示)する。なお、実際には、検索要求に書誌条件を含ませてユーザが入力する形態を採用してもよく、その場合、ユーザ入力された検索要求を検索条件解釈部(図示せず)に入力し、書誌条件を抽出して書誌条件判定部48へ渡し、その他の要求を検索条件作成部41へ渡すこととなる。書誌条件判定部48及び書誌情報管理部49を備えることにより、書誌条件に合致し且つ検索要求に適合する文書を迅速に精度良く検索することが可能となる。
【0069】
本参考例に係る文書検索においては、書誌情報に関する書誌条件は指定してもしなくても構わない。書誌条件としては、「作成者=中田」或いは「2001/1/1≦作成日≦2001/12/31」などがある。前者は文書の作成者が中田さんである文書、後者は作成日が2001/1/1から2001/12/31の間である文書を検索することを指定するものである。
【0070】
書誌条件を指定しない場合の検索手順は図17と同じである。また、検索要求は入力せず、書誌条件だけの検索を行うことも可能である。以下では、本参考例の特徴である、検索要求に加えて書誌条件を指定した場合の検索手順を説明する。
【0071】
図8は、図7の文書検索装置における文書検索処理の一例を説明するためのフロー図である。
文書検索装置40における検索手順は、図17で説明した従来技術による検索手順と比較すると、最終検索結果が得られた後に書誌条件判断を行い、ユーザが指定した書誌条件を満足しない文書を除去している点が異なる。このように、検索の最終段階で書誌条件判断を行うことで、ユーザが必要としない文書が検索結果に含まれることがなくなるともに、書誌条件判断は最小回数で済み、書誌条件判断を行うことによる速度低下は最小限にすることが可能である。以下、この検索手順を説明する。
【0072】
まず、ステップS21の検索条件作成処理では、検索要求から名詞などの内容語を検索条件として取り出す。例えば、検索要求が「リコーの環境保護への取り組み」であれば、「リコー or 環境保護 or 取り組み」のような検索条件ができる。次に、この検索条件により文書検索を行い、初期検索結果を得る(ステップS22)。文書検索はこの分野で一般的な方法(例えば、非特許文献1を参照)により実行すればよい。ステップS23の検索条件修正処理では、初期検索結果に含まれる1つ以上の文書中の単語ごとに対し関連度を計算し、その値の大きなものを関連語として選択して検索条件に追加する。関連度の計算は、従来技術で説明した通りである。また、検索条件修正部43が選択した関連語をユーザに提示してもよいが、関連語が書誌条件との合致を判定せずに出たものであることを注意すべきである。なお、検索条件修正を行わずに、初期検索結果をそのまま書誌条件判定部48で書誌条件判定の後、ユーザに返す処理を行えるようにしておいてもよい。
【0073】
ステップS23に続き、追加検索条件に基づいて文書データベース46から適合する文書を検索し、最終検索結果を得る(ステップS24)。最後に、最終検索結果を書誌条件判定部48へ渡し、そこで書誌条件判断を行い、書誌条件判断済み最終検索結果をユーザ側に提示する(ステップS25)。
【0074】
本参考例によれば、文書データベースの登録文書数に応じて、書誌条件を判定する文書数が直接的に多くなることもなく、結果的に少ない書誌条件判定で済み、迅速で実用的且つ正確な文書検索を実行することができる。
【0075】
図9は、本発明の他の実施形態に係る文書検索装置の構成例を示すブロック図で、図10は、図9の文書検索装置における文書検索処理の一例を説明するためのフロー図である。
図9及び図10を参照して説明する、本発明の他の実施形態に係る文書検索装置50は、図7及び図8を参照して説明した実施形態に係る文書検索装置40と比べて、書誌条件判定部58の位置が文書検索部55の直後にある点(初期検索結果を検索条件修正に入力する際にも書誌条件判断を行い、書誌条件を満たす文書だけを使って検索条件修正を行う点)が異なり、その他同様の部分の説明は省略する。
【0076】
文書検索装置50は、検索条件作成部51,検索条件修正部53,文書登録部54,文書検索部55,文書データベース56,書誌条件判定部58,書誌情報管理部59を備えるものとする。書誌条件判定部58は、ユーザから入力された書誌条件に基づいて、書誌情報管理部59を参照し、文書検索部55から渡された初期検索結果の中から書誌条件を満たす文書を判定し、書誌条件を満たすと判定された文書を書誌条件判断済み初期検索結果として、検索条件修正部53に渡す。この書誌条件判断済み初期検索結果は、検索条件修正部53に出力すると共に、ユーザ側に提示するか、或いはユーザ側に提示し且つ関連語の確認,修正させる(複数から選択させるものも含む)ようにしてもよい。この関連語は書誌条件判断がなされたものであり、ユーザ側に無条件に提示しても何ら問題がない。また、書誌条件判定部58は、ユーザから入力された書誌条件に基づいて、書誌情報管理部59を参照し、文書検索部55から渡された最終検索結果の中から書誌条件を満たす文書を判定し、書誌条件を満たすと判定された文書を書誌条件判断済み最終検索結果としてユーザ側に出力(提示)する。なお、関連語による検索条件の追加は、1回だけでなく複数回行うよう、処理を繰り返してもよい。書誌条件判定部58及び書誌情報管理部59をこの配置で備えることにより、書誌条件に合致し且つ検索要求に適合する文書を迅速にさらに精度良く検索することが可能となる。
【0077】
まず、ステップS31の検索条件作成処理では、検索要求から名詞などの内容語を検索条件として取り出す。次に、この検索条件により文書検索を行い、初期検索結果を得る(ステップS32)。次に、書誌条件判定部58において、この初期検索結果に対し書誌条件判断を行い(ステップS33)、書誌条件判断済み初期検索結果を検索条件修正部53へ渡す。ステップS34の検索条件修正処理では、初期検索結果に含まれる1つ以上の文書中の単語ごとに対し関連度を計算し、その値の大きなものを関連語として選択して検索条件に追加する。なお、検索条件修正を行わずに、書誌条件判断済み初期検索結果をそのままユーザに返す処理を行えるようにしておいてもよい。
【0078】
図8の検索手順と比較すると、初期検索結果を検索条件修正に入力する際にも書誌条件判断を行い、書誌条件を満たす文書だけを使って検索条件修正を行う点が異なる。このように、関連語を追加する検索条件修正のためにも書誌条件判断を行うことで、書誌条件を満足しない文書からは関連語が選択されることがなくなり、そのユーザにあった関連語を選択することができ、検索精度の向上につながる。
【0079】
再度、図10を参照すると、ステップS34に続き、追加検索条件に基づいて文書データベース56から適合する文書を検索し、最終検索結果を得る(ステップS35)。最後に、最終検索結果を書誌条件判定部58へ渡し、そこで書誌条件判断を行い、書誌条件判断済み最終検索結果をユーザ側に提示する(ステップS36)。
【0080】
本実施形態によれば、文書データベースの登録文書数に応じて、書誌条件を判定する文書数が直接的に多くなることもなく、結果的に少ない書誌条件判定で済み、また、ユーザが指定した書誌条件に合致しない文書からは関連語が選択されることがなくなるのでそのユーザにあった関連語を選択することができ、迅速で実用的且つさらに正確な文書検索を実行することができる。
【0081】
図11は、本発明を説明するための参考例に係る文書検索装置の構成を示すブロック図で、図12は、図11の文書検索装置における文書検索処理の一例を説明するためのフロー図である。
図11及び図12を参照して説明する、本参考例に係る文書検索装置60は、図1及び図2を参照して説明した参考例に係る文書検索装置10と図7及び図8を参照して説明した参考例に係る文書検索装置40とを組み合わせ、アクセス権管理及び書誌情報管理を合せて行うことが可能な文書検索装置であり、重複する部分の説明は省略する。
【0082】
文書検索装置60は、検索条件作成部61,アクセス権判定部62,検索条件修正部63,文書登録部64,文書検索部65,文書データベース66,アクセス権管理部67,書誌条件判定部68,書誌情報管理部69を備えるものとする。なお、ここでは、アクセス権判断の方が書誌条件判断より時間がかかる場合の好適な例として、書誌条件を書誌条件判定部68にて判断した後に、アクセス権判定部62にてアクセス権を判断する例を示すが、その順序を逆にしてもよい。
【0083】
書誌条件判定部68は、ユーザから入力された書誌条件に基づいて、書誌情報管理部69を参照し、文書検索部65から渡された最終検索結果の中から書誌条件を満たす文書を判定し、書誌条件を満たすと判定された文書を書誌条件判断済み最終検索結果としてユーザ側に出力(提示)する。なお、実際には、検索要求に書誌条件を含ませてユーザが入力する形態を採用してもよく、その場合、ユーザ入力された検索要求を検索条件解釈部(図示せず)に入力し、書誌条件を抽出して書誌条件判定部68へ渡し、その他の要求を検索条件作成部61へ渡すこととなる。アクセス権判定部62は、ユーザ情報に対応したユーザのアクセス権に基づいて、アクセス権管理部67を参照し、書誌条件判定部68から渡された書誌条件判定済み最終検索結果の中からアクセス権が有る文書を判定し、アクセス権有りと判定された文書をアクセス権・書誌条件判断済み最終検索結果としてユーザ側に出力(提示)する。なお、関連語による検索条件の追加は、1回だけでなく複数回行うよう、処理を繰り返してもよい。書誌条件判定部68及び書誌情報管理部69とアクセス権判定部62及びアクセス権管理部67とを併せて備えることにより、書誌条件に合致し且つユーザアクセス可能で且つ適合する文書を迅速に精度良く検索することが可能となる。
【0084】
まず、ステップS41の検索条件作成処理では、検索要求から名詞などの内容語を検索条件として取り出す。例えば、検索要求が「リコーの環境保護への取り組み」であれば、「リコー or 環境保護 or 取り組み」のような検索条件ができる。次に、この検索条件により文書検索を行い、初期検索結果を得る(ステップS42)。文書検索はこの分野で一般的な方法(例えば、非特許文献1を参照)により実行すればよい。ステップS43の検索条件修正処理では、初期検索結果に含まれる1つ以上の文書中の単語ごとに対し関連度を計算し、その値の大きなものを関連語として選択して検索条件に追加する。関連度の計算は、従来技術で説明した通りである。また、検索条件修正部63が選択した関連語をユーザに提示してもよいが、関連語が書誌条件との合致を判定せずに出たものであることを注意すべきである。なお、検索条件修正を行わずに、初期検索結果をそのまま書誌条件判定部68で書誌条件判定の後、ユーザに返す或いはアクセス権判定部62へ渡す処理を行えるようにしておいてもよい。
【0085】
ステップS43に続き、追加検索条件に基づいて文書データベース66から適合する文書を検索し、最終検索結果を得る(ステップS44)。次に、最終検索結果を書誌条件判定部68へ渡し、そこで書誌条件判断を行い、書誌条件判断済み最終検索結果をアクセス権判定部62へ渡す(ステップS45)。最後に、アクセス権判定部62において、書誌条件判断済み最終検索結果のアクセス権判断を行い、アクセス権・書誌条件判断済み最終検索結果をユーザ側に提示する(ステップS46)。
【0086】
本参考例によれば、文書データベースの登録文書数に応じて、アクセス権,書誌条件を判定する文書数が直接的に多くなることもなく、結果的に少ないアクセス権判定及び書誌条件判定で済み、迅速で実用的且つ正確な文書検索を実行することができる。
【0087】
図13は、本発明の他の実施形態に係る文書検索装置の構成例を示すブロック図で、図14は、図13の文書検索装置における文書検索処理の一例を説明するためのフロー図である。
図13及び図14を参照して説明する、本発明の他の実施形態に係る文書検索装置70は、図4及び図5を参照して説明した実施形態に係る文書検索装置30と図9及び図10を参照して説明した実施形態に係る文書検索装置50とを組み合わせ、アクセス権管理及び書誌情報管理を合せて行うことが可能な文書検索装置であり、重複する部分の説明は省略する。なお、本実施形態に係る文書検索装置70は、図11及び図12を参照して説明した文書検索装置60と比べて、書誌条件判定部78の位置が文書検索部75の直後にある点(初期検索結果を検索条件修正に入力する際にも書誌条件判断を行い、書誌条件を満たす文書だけを使って検索条件修正を行う点)と、アクセス権判定部72の位置が書誌条件判定部78の直後にある点(初期検索結果を検索条件修正に入力する際にもアクセス権判断を行い、アクセス権のある文書だけを使って検索条件修正を行う点)とが異なる。
【0088】
文書検索装置70は、検索条件作成部71,アクセス権判定部72,検索条件修正部73,文書登録部74,文書検索部75,文書データベース76,アクセス権管理部77,書誌条件判定部78,書誌情報管理部79を備えるものとする。なお、ここでは、アクセス権判断の方が書誌条件判断より時間がかかる場合の好適な例として、書誌条件を書誌条件判定部78にて判断した後に、アクセス権判定部72にてアクセス権を判断する例を示すが、その順序を逆にしてもよい。
【0089】
書誌条件判定部78は、ユーザから入力された書誌条件に基づいて、書誌情報管理部79を参照し、文書検索部75から渡された初期(,最終)検索結果の中から書誌条件を満たす文書を判定し、書誌条件を満たすと判定された文書を書誌条件判断済み初期(,最終)検索結果としてアクセス権判定部72に渡す。アクセス権判定部72は、ユーザ情報に対応したユーザのアクセス権に基づいて、アクセス権管理部77を参照し、書誌条件判定部78から渡された書誌条件判定済み初期(,最終)検索結果の中からアクセス権が有る文書を判定し、アクセス権有りと判定された文書をアクセス権・書誌条件判断済み初期(,最終)検索結果として後段(検索条件修正部73,ユーザ側)に出力する。なお、関連語による検索条件の追加は、1回だけでなく複数回行うよう、処理を繰り返してもよい。書誌条件判定部78及び書誌情報管理部79とアクセス権判定部72及びアクセス権管理部77とを併せて配置良く備えることにより、書誌条件に合致し且つユーザアクセス可能で且つ適合する文書を迅速に精度良く検索することが可能となる。
【0090】
まず、ステップS51の検索条件作成処理では、検索要求から名詞などの内容語を検索条件として取り出す。次に、この検索条件により文書検索を行い、初期検索結果を得る(ステップS52)。次に、書誌条件判定部78において、この初期検索結果に対し書誌条件判断を行い(ステップS53)、書誌条件判断済み初期検索結果をアクセス権判定部72へ渡す。次に、アクセス権判定部72において、この初期検索結果に対しアクセス権判断を行い(ステップS54)、アクセス権・書誌条件判断済み初期検索結果を検索条件修正部73へ渡す。ステップS55の検索条件修正処理では、その初期検索結果に含まれる1つ以上の文書中の単語ごとに対し関連度を計算し、その値の大きなものを関連語として選択して検索条件に追加する。なお、検索条件修正を行わずに、アクセス権・書誌条件判断済み初期検索結果をそのままユーザに返す処理を行えるようにしておいてもよい。
【0091】
ステップS55に続き、追加検索条件に基づいて文書データベース76から適合する文書を検索し、最終検索結果を得る(ステップS56)。次に、最終検索結果を書誌条件判定部78へ渡し、そこで書誌条件判断を行い、書誌条件判断済み最終検索結果をアクセス権判定部72へ渡す(ステップS57)。最後に、アクセス権判定部72において、書誌条件判断済み最終検索結果のアクセス権判断を行い、アクセス権・書誌条件判断済み最終検索結果をユーザ側に提示する(ステップS58)。
【0092】
本実施形態によれば、文書データベースの登録文書数に応じて、アクセス権,書誌条件を判定する文書数が直接的に多くなることもなく、結果的に少ないアクセス権判定及び書誌条件判定で済み、迅速で実用的且つさらに正確な文書検索を実行することができる。
【0093】
図11乃至図14において、アクセス権判断と書誌条件判断との組み合わせ例を説明したが、図1及び図2を参照して説明した参考例に係る文書検索装置10と図9及び図10を参照して説明した実施形態に係る文書検索装置50とを組み合わせるか、或いは、図4及び図5を参照して説明した実施形態に係る文書検索装置30と図7及び図8を参照して説明した参考例に係る文書検索装置40とを組み合わせるかにより、アクセス権管理及び書誌情報管理を合せて行うようにしてもよい。なお、これらの形態の説明は重複するため省略する。
【0094】
以上、本発明の文書検索装置をその構成要素(各部)毎に説明してきたが、上述した各実施形態における文書検索装置をコンピュータ(情報処理装置)にて実現する場合の形態の一構成例を、図15に示す一般的な情報処理装置の構成例を参照して説明する。なお、本発明の文書検索装置は、上述の構成要素(各部)の一部をハードモジュールとして構成することも可能である。
【0095】
本発明に係る文書検索装置で取り扱われるデータは、その処理時に一時的にRAM(Random Access Memory)82に蓄積される。また、コンピュータを文書検索装置として機能させるための、CPU81の処理を記述する制御プログラム及び必要データ(閾値や出力値等)が、ROM83等の記憶部に蓄積されている。CPU(中央演算処理装置)81はこの制御プログラムを読み出すことにより、本発明に係る所定の文書検索を検索要求等に対して施し、その検索結果や関連語を、プリンタ,通信ポート等の出力装置86(或いはCRT,LCD,PDP等の表示装置85)に出力することとなる。また、各種ユーザが使用する際に容易となるような表示装置85用のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を備え、閾値や出力値の設定画面、処理方法の選択画面、処理の途中経過や途中結果等は、表示装置85を通してユーザに提示され、必要な場合には、キーボード,マウス(ポインティングデバイス)等からユーザが処理に必要なパラメータ(修正する関連語の情報等)を入力・修正することで指定するようにすればよい。また、その他の処理の実行中に作られる中間データもRAM82に蓄積され、必要に応じて、CPU81によって読み出し、修正・書き込みが行われる。なお、CPU81,RAM82やROM83の記憶部,入力装置84,表示装置85,出力装置86は、バス(内部バス)87により接続されるか、各要素の一部がLAN等のネットワークを介して接続されていればよい。なお、ネットワークを介した通信も、CPU81による指示に従って制御されることとなる。
【0096】
以上、本発明の文書検索装置を中心に各実施形態を説明してきたが、フロー図を参照して説明したように、上述した各実施形態における文書検索装置の処理手順を実行する文書検索方法や各ステップを含む文書検索方法としての形態も採り得る。また、本発明は、コンピュータをそれら装置として機能させるための、或いはコンピュータにそれら装置の処理手順(それらの文書検索方法)を実行させるためのプログラムとしても、或いは、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としての形態も可能である。
【0097】
さらに、本発明は、それらプログラムやデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としての形態も可能である。記録媒体としては、具体的には、CD−ROM、光磁気ディスク、DVD−ROM、FD、フラッシュメモリ、メモリスティック、及びその他各種ROMやRAM等が想定でき、これら記録媒体に上述した本発明の各実施形態の装置の機能をコンピュータに実行させ、文書検索の機能を実現するためのプログラムを記録して流通させることにより、当機能の実現を容易にする。そして図15で説明したような情報処理装置に上述のごとくの記録媒体を装着して、情報処理装置によりプログラムを読み出すか、若しくは情報処理装置が備えている記録媒体に当プログラムを記憶させておき、必要に応じて読み出すことにより、本発明に係わる文書検索の機能を実行することができる。
【0098】
【発明の効果】
本発明によれば、関連語を用いることで検索精度が高く、ユーザにアクセス権を考慮した検索を、高速に実現できる。また、関連語を求める際にもユーザのアクセス権を考慮することで検索精度のより高い検索を実現できる。
【0099】
また、本発明によれば、関連語を用いることで検索精度が高く、書誌条件を考慮した検索を、高速に実現できる。また、本発明によれば、関連語を求める際に書誌条件を考慮することで検索精度のより高い検索を実現できる。
【0100】
さらに、本発明によれば、関連語を用いることで検索精度が高く、書誌条件及びユーザのアクセス権を考慮した検索を、高速に実現できる。また、関連語を求める際にもそれらを考慮することで検索精度のより高い検索を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を説明するための参考例に係る文書検索装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の文書検索装置における文書検索処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図3】 図1の文書検索装置により検索された初期検索結果の一例を示す図である。
【図4】 本発明の一実施形態に係る文書検索装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】 図4の文書検索装置における文書検索処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図6】 図4の文書検索装置により検索された初期検索結果の一例を示す図である。
【図7】 本発明を説明するための参考例に係る文書検索装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 図7の文書検索装置における文書検索処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図9】 本発明の他の実施形態に係る文書検索装置の構成例を示すブロック図である。
【図10】 図9の文書検索装置における文書検索処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図11】 本発明を説明するための参考例に係る文書検索装置の構成を示すブロック図である。
【図12】 図11の文書検索装置における文書検索処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図13】 本発明の他の実施形態に係る文書検索装置の構成例を示すブロック図である。
【図14】 図13の文書検索装置における文書検索処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図15】 一般的な情報処理装置の構成例を示す図である。
【図16】 従来技術による、適合フィードバックを用いた文書検索装置の一例を示す図である。
【図17】 図16の文書検索装置における文書検索処理の手順を説明するためのフロー図である。
【図18】 アクセス権を判定して文書を検索することが可能な文書検索装置の一例を示す図である。
【図19】 図18の文書検索装置における文書検索処理の手順を説明するためのフロー図である。
【図20】 書誌条件に基づいて文書を検索することが可能な文書検索装置の一例を示す図である。
【図21】 図20の文書検索装置における文書検索処理の手順を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
10,30,40,50,60,70…文書検索装置、11,31,41,51,61,71…検索条件作成部、12,32,62,72…アクセス権判定部、13,33,43,53,63,73…検索条件修正部、14,34,44,54,64,74…文書登録部、15,35,45,55,65,75…文書検索部、16,36,46,56,66,76…文書データベース、17,37,67,77…アクセス権管理部、20…初期検索結果一覧、48,58,68,78…書誌条件判定部、49,59,69,79…書誌情報管理部、81…CPU、82…RAM、83…ROM、84…入力装置、85…表示装置、86…出力装置。
Claims (11)
- 複数の文書を格納する文書データベースと、
前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎のアクセス権を管理するアクセス権管理部と、
ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する検索条件作成部と、
前記検索条件を満足する文書を、前記文書データベースから検索し、該当する文書を初期検索結果として出力する文書検索部と、
前記検索条件を満足する前記初期検索結果に対して前記アクセス権管理部を参照することによって前記ユーザのアクセス権の有無を判定し、アクセス権が有る文書をアクセス権判定済み検索結果として出力するアクセス権判定部と、
前記アクセス権判定済み検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合に該関連語を前記検索条件に追加することで前記検索条件を修正する検索条件修正部と、
を備え、
前記アクセス権判定部は、前記検索条件修正部による検索条件の修正が1回以上行われた場合に、前記アクセス権判定済み検索結果をユーザに提示するために、前記アクセス権判定済み検索結果をアクセス権判定済み最終結果として出力することを特徴とする文書検索装置。 - 複数の文書を格納する文書データベースと、
前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎に作成者、作成日を含む書誌情報を関連付けて管理する書誌情報管理部と、
ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する検索条件作成部と、
前記検索条件を満足する文書を、前記文書データベースから検索し、該当する文書を初期検索結果として出力する文書検索部と、
ユーザから入力された書誌条件に基づいて前記書誌情報管理部を参照し、前記検索条件を満足する前記初期検索結果の中から前記書誌条件を満たす文書を判定し、満たすと判定された文書を書誌条件判定済み検索結果として出力する書誌条件判定部と、
前記書誌条件判定済み検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合に該関連語を前記検索条件に追加することで前記検索条件を修正する検索条件修正部と、
を備え、
前記書誌条件判定部は、前記検索条件修正部による検索条件の修正が1回以上行われた場合に、前記書誌条件判定済み検索結果をユーザに提示するために、前記書誌条件判定済み検索結果を書誌条件判定済み最終結果として出力することを特徴とする文書検索装置。 - 複数の文書を格納する文書データベースと、
前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎のアクセス権を管理するアクセス権管理部と、
前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎に作成者、作成日を含む書誌情報を関連付けて管理する書誌情報管理部と、
ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する検索条件作成部と、
前記検索条件を満足する文書を、前記文書データベースから検索し、該当する文書を初期検索結果として出力する文書検索部と、
前記検索条件を満足する前記初期検索結果に対して前記アクセス権管理部を参照することによって前記ユーザのアクセス権の有無を判定し、且つ、ユーザから入力された書誌条件に基づいて前記書誌情報管理部を参照し、前記検索条件を満足する前記初期検索結果の中から前記書誌条件を満たす文書を判定し、アクセス権が有り且つ前記書誌条件を満たす文書をアクセス権及び書誌条件判定済み検索結果として出力する判定部と、
前記アクセス権及び書誌条件判定済み検索結果検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合に該関連語を前記検索条件に追加することで前記検索条件を修正する検索条件修正部と、
を備え、
前記判定部は、前記検索条件修正部による検索条件の修正が1回以上行われた場合に、前記アクセス権及び書誌条件判定済み検索結果をユーザに提示するために、前記アクセス権及び書誌条件判定済み検索結果をアクセス権及び書誌条件判定済み最終結果として出力することを特徴とする文書検索装置。 - 文書を前記文書データベースに登録する文書登録部を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の文書検索装置。
- 前記検索条件修正部は、求めた関連語をユーザに提示することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1記載の文書検索装置。
- 前記検索条件修正部は、求めた関連語をユーザに提示し、該提示した関連語をユーザに修正させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1記載の文書検索装置。
- 複数の文書を格納する文書データベースから文書を検索する文書検索方法であって、
アクセス権管理部が、前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎のアクセス権を管理するアクセス権管理ステップと、
検索条件作成部が、ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する検索条件作成ステップと、
文書検索部が、前記検索条件を満足する文書を、前記文書データベースから検索し、該当する文書を初期検索結果として出力する文書検索ステップと、
アクセス権判定部が、前記検索条件を満足する前記初期検索結果に対して、前記アクセス権管理ステップで管理されたアクセス権を参照することによって前記ユーザのアクセス権の有無を判定し、アクセス権が有る文書をアクセス権判定済み検索結果として出力するアクセス権判定ステップと、
検索条件修正部が、前記アクセス権判定済み検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合に該関連語を前記検索条件に追加することで前記検索条件を修正する検索条件修正ステップと、
を含み、
前記アクセス権判定ステップは、前記検索条件修正ステップによる検索条件の修正が1回以上行われた場合に、前記アクセス権判定済み検索結果をユーザに提示するために、前記アクセス権判定済み検索結果をアクセス権判定済み最終結果として出力することを特徴とする文書検索方法。 - 複数の文書を格納する文書データベースから文書を検索する文書検索方法であって、
書誌情報管理部が、前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎に作成者、作成日を含む書誌情報を関連付けて管理する書誌情報管理ステップと、
検索条件作成部が、ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する検索条件作成ステップと、
文書検索部が、前記検索条件を満足する文書を、前記文書データベースから検索し、該当する文書を初期検索結果として出力する文書検索ステップと、
書誌条件判定部が、ユーザから入力された書誌条件に基づいて前記書誌情報管理ステップで管理された書誌情報を参照し、前記検索条件を満足する前記初期検索結果の中から前記書誌条件を満たす文書を判定し、満たすと判定された文書を書誌条件判定済み検索結果として出力する書誌条件判定ステップと、
検索条件修正部が、前記書誌条件判定済み検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合に該関連語を前記検索条件に追加することで前記検索条件を修正する検索条件修正ステップと、
を含み、
前記書誌条件判定ステップは、前記検索条件修正ステップによる検索条件の修正が1回以上行われた場合に、前記書誌条件判定済み検索結果をユーザに提示するために、前記書誌条件判定済み検索結果を書誌条件判定済み最終結果として出力することを特徴とする文書検索方法。 - 複数の文書を格納する文書データベースから文書を検索する文書検索方法であって、
アクセス権管理部が、前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎のアクセス権を管理するアクセス権管理ステップと、
書誌情報管理部が、前記文書データベース内の文書に対して、該文書毎に作成者、作成日を含む書誌情報を関連付けて管理する書誌情報管理ステップと、
検索条件作成部が、ユーザが指定した検索要求から適切な検索語を抽出して検索条件を作成する検索条件作成ステップと、
文書検索部が、前記検索条件を満足する文書を、前記文書データベースから検索し、該当する文書を初期検索結果として出力する文書検索ステップと、
判定部が、前記検索条件を満足する前記初期検索結果に対して前記アクセス権管理ステップで管理されたアクセス権を参照することによって前記ユーザのアクセス権の有無を判定し、且つ、ユーザから入力された書誌条件に基づいて前記書誌情報管理ステップで管理された書誌情報を参照し、前記検索条件を満足する前記初期検索結果の中から前記書誌条件を満たす文書を判定し、アクセス権が有り且つ前記書誌条件を満たす文書をアクセス権及び書誌条件判定済み検索結果として出力する判定ステップと、
検索条件修正部が、前記アクセス権及び書誌条件判定済み検索結果検索結果としての1以上の文書に対し、関連語を求め、1以上の関連語が有る場合に該関連語を前記検索条件に追加することで前記検索条件を修正する検索条件修正ステップと、
を含み、
前記判定ステップは、前記検索条件修正ステップによる検索条件の修正が1回以上行われた場合に、前記アクセス権及び書誌条件判定済み検索結果をユーザに提示するために、前記アクセス権及び書誌条件判定済み検索結果をアクセス権及び書誌条件判定済み最終結果として出力することを特徴とする文書検索方法。 - コンピュータに、請求項7乃至9のいずれか1記載の文書検索方法における各ステップを実行させるための文書検索プログラム。
- 請求項10記載の文書検索プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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