JP4265313B2 - Front body structure of the vehicle - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の前部車体構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両の前部車体構造としては、下記特許文献1が知られている。本文献には、バンパーの衝撃吸収性能を落とすことなく、自動車衝突時における対向物(例えば、相手車のバンパー)が自車の上方へ乗り上げるのを防止するためのバンパー構造が開示されている。つまり、相手車の下部へ潜り込んでしまうのを防止するバンパー構造が提案されている。
【0003】
ところで、近年、自動車の使い方の多様化により、車高の低いタイプの車両に対して、車高の高いタイプの車両の比率が高まりつつある。例えば、レジャービークル(所謂、RV車)、或いはスポーツユーティリティビークル(所謂、SUV車)が車高の高いタイプの車両である。
【0004】
車高の低いタイプの車両、或いは車高の高いタイプの車両に係らず、一般的に、車両の前部は、車両側方視模式図である図6(A)に示すように、車両前方部側方において前後方向に延び、途中、衝撃エネルギーを吸収する蛇腹部90aを備えた左右一対のフロントサイドフレーム90と、該フロントサイドフレーム90の前端部に設けられ側方視略四角形状で衝撃エネルギーを吸収する蛇腹状のクラッシュ管91と、該クラッシュ管91の前端部において車幅方向に向かって延びるバンパーレインフォースメント92と、フロントサイドフレーム90前端部よりやや後方の側面部から下方に延びる支持部材93と、左右の支持部材93の下方部を連結する第1クロスメンバ94とを有した構造とされているものが多い。
【0005】
このような前部車体構造を有する車両は、図6(B)に示すように、バンパー位置が略同じ高さに設けられた車両との前面衝突、あるいは高い壁等との前面衝突に対しては、衝突部96から入力される衝突エネルギーがバンパーレインフォースメント92からクラッシュ管91に伝達されてクラッシュ管91が潰されることにより衝撃を一部吸収し、さらに残りの衝撃エネルギーは、フロントサイドフレーム90に伝達されて蛇腹部90aが潰されることにより衝撃を吸収し、最終的には、車室前部のダッシュパネル95の後退を抑えるようにされている。
【0006】
これは、バンパーレインフォースメント92前面に均一に衝撃エネルギーが加わり、矢印のように、バンパーレインフォースメント92、クラッシュ管91、更にはフロントサイドフレーム90の蛇腹部90aを潰していく過程で衝撃エネルギーを十分に吸収することができるためである。
【0007】
しかし、下記特許文献1に記載されているような車高の低いタイプの車両が、車高の高いタイプの車両に対して前方から衝突した場合、或いは、車高の高低に係らず、その車両のバンパーレインフォースメントよりも僅かに低い高さの障害物に前方から衝突した際には、車高の高い車両、或いは障害物よりも僅かに高い位置にバンパーレインフォースメントを備える車両は衝突エネルギーを十分に吸収できず、ダッシュパネルの後退を抑え難い。
【0008】
図6(C)は、その車高の高いタイプの車両が受けた衝撃エネルギーの伝達、及び車体の変形を模式的に示す図である。ここでは、車高の低いタイプの車両と車高の高いタイプの車両との前面衝突について説明するが、車高の低いタイプの車両の衝突部を、障害物と読み替えても良いし、車幅方向左右のどちらかの車両前部に衝突する、所謂、オフセット衝突で考えても良い。
【0009】
図6(C)に示すように、車高の低いタイプの車両と車高の高いタイプの車両との前面衝突では、車高の低いタイプの車両の衝突部(例えば、フロントバンパー)97は、車高の高いタイプの車両のフロントバンパー(不図示)を介してバンパーレインフォースメント92の下部に衝突する。この段階でクラッシュ管91の下部は押し潰されるが、バンパーレインフォースメント92の上部には衝突部97が直接、衝突していないので、上部と下部とに伝達される衝撃エネルギーに差が生じる。
【0010】
したがって、クラッシュ管91の下部は潰されるが、クラッシュ管91の上部は押し潰される長さが短くなってしまう。そして、クラッシュ管91の下部は大きな衝撃エネルギーが入力されているため、吸収しきれないエネルギーが更にフロントサイドフレーム90の下部に伝達されて蛇腹部90aの下部を潰す。
【0011】
このようになると、フロントサイドフレーム90の前方部は下方に向かって折れ曲がる状態に変形するが、矢印で示すように、フロントサイドフレーム90の上部に入力されたエネルギーが小さいがために、その下部に伝達されたエネルギーは逆に大きく、蛇腹部90aの下部が潰れても、エネルギーが吸収しきれず、その結果、フロントサイドフレーム90の前部が下方に折れ曲がり、この折れ曲がった状態のまま、さらにエネルギーが車両後方に伝達していくことになる。
【0012】
したがって、車室とエンジンルームとを仕切るダッシュパネル95には、フロントサイドフレーム90からのエネルギーが伝達され、結果、ダッシュパネル95の後退が抑えきれず、乗員の安全確保が困難となってしまう。
【0013】
【特許文献1】
特開平4−368248号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以上から本発明は、車両のバンパーレインフォースメントの下部に障害物との衝突による衝撃エネルギーが加わった際、フロントサイドフレームに均等に衝撃エネルギーを伝達し、確実なエネルギー吸収により、乗員の安全を確保することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に関わる第一の構成は、エンジンルームの側壁を構成するホイールエプロンに沿って前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレームの前端部分にバンパーが取付けられる車両の前部車体構造であって、バンパーの後方には車幅方向に延びるバンパーレインフォースメントが配設され、バンパーレインフォースメントの車幅方向側端部とフロントサイドフレームの前端部とが連結部材で連結され、連結部材のフロントサイドフレームより前方部は、車両側面視で前窄み略三角形状の衝撃吸収部とされ、衝撃吸収部の車両前方側頂部近傍は、バンパーレインフォースメントの車幅方向側端部の後面部に連結されており、連結部材は、少なくとも、頂部から後上方に延びる上辺面部と、同後下方に延びる下辺面部と、上辺面部と下辺面部の車幅方向内方側端部を連結する内方側壁面部と、上辺面部と下辺面部の車幅方向外方側端部を連結する外方側壁面部とから成るボックス形状とされているものである。
【0016】
第一の構成によれば、バンパーの車両後方で車幅方向に延びるバンパーレインフォースメントと、フロントサイドフレームの前端部とが車両側面視で前窄みの略三角形状の連結部材で連結される。より具体的には、連結部材は、車両前方側頂部がバンパーレインフォースメントの車幅方向側端部の後面部に連結されるとともに、連結部材の後方部がフロントサイドフレーム前端部に連結されている。
【0017】
車両の前部車体構造を上記構造にしておくと、バンパーレインフォースメントの下部に障害物が衝突した瞬間、まず、バンパーレインフォースメントには、前方下部から後方上部に向かう荷重が加わる。その際、略三角形状の連結部材の下面側に荷重が入力されてくるが、その荷重は、バンパーレインフォースメントを介して連結部材の頂部にも入力される。そして、その後に障害物からの全荷重が頂部に入力されるようになると、略三角形状の連結部材の上辺部と下辺部とに略均等に荷重が分配され、これら略均等な荷重は、クラッシュ管の機能を有する連結部材の上辺部と下辺部を均等に潰して衝撃エネルギーを吸収する。そして、ここで吸収し切れなかった衝撃エネルギーは、フロントサイドフレームの上面部と下面部に略均等に伝達され、通常、フロントサイドフレームの前方部に設けられている蛇腹状の衝撃吸収部で吸収される。なお、連結部材の上辺部と下辺部は、上下方向からの荷重に対しては、所定の強度を備えている。
【0018】
したがって、従来技術で示したように、フロントサイドフレームが下方に向って屈曲して、衝撃吸収が十分にできなくなってしまうのが回避できる。即ち、バンパーレインフォースメントの前面全体に衝撃荷重が加わる場合と同じように、クラッシュ管の機能を有する連結部材、及びフロントサイドフレームが上下均等に潰れて衝撃吸収が十分になされ、ダッシュパネルの後退長さが短くなって、乗員の安全が確保できるようになる。
【0019】
また、連結部材は、上辺面部、下辺面部、内方側壁面部、及び外方側壁面部とから成るボックス形状とされている。つまり、側面視三角形状であるとともに、頂部を挟む上下二辺である上辺部と下辺部が、車両外方と内方とにおいて夫々、側壁面で結ばれた形状とされているので、バンパーレインフォースメントの下部に障害物が衝突し、頂部に衝突によるエネルギーが入力された際、側壁面を通して頂部を挟む二辺夫々に、略均等に衝撃エネルギーが伝達されるようになる。また、側壁が設けられていない構造、つまり1枚の板部材を単に略三角形に屈曲形成した構造では、頂部に衝突によるエネルギーが入力された際、上下二辺の内の何れか一方、又は両方がエネルギーを吸収することなく簡単に潰れてしまうのに対し、側壁が設けられることによって剛性が増すので、衝撃エネルギー吸収のためのクラッシュ管の機能が発揮できる。
【0020】
以上から、バンパーレインフォースメントの下部に障害物が衝突し、頂部に衝突によるエネルギーが入力された際、頂部を挟む二辺に略均等に衝撃荷重を分配し、衝撃エネルギーを吸収しつつ、後方のフロントサイドフレームの上部と下部にも略均等に衝撃エネルギーを伝達することが可能となって、結果、フロントサイドフレームが下方に屈曲することなく衝撃エネルギーの吸収ができ、ダッシュパネルの後退長さが短くなって、乗員の安全が確保できるようになる。
【0021】
本発明に関わる第二の構成は、衝撃吸収部は、車両側面視で底辺長さよりも長い二辺を有する略二等辺三角形状とされ、長い二辺によって挟まれる頂部近傍は、フロントサイドフレームの前端面の上下幅略中間高さに設けられていると共に、バンパーレインフォースメントの車幅方向側端部の後面部に連結されているものである。
【0022】
第二の構成によれば、衝撃吸収部は、頂部とフロントサイドフレームの前端面の上下幅略中間高さを結ぶ水平線に対して、線対称の略二等辺三角形とされており、且つ頂部近傍は、バンパーレインフォースメントの車幅方向側端部の後面部に連結されているので、長い二辺が夫々、上辺部、下辺部となり、衝撃エネルギーで潰れる長さが長くでき、十分にエネルギー吸収することが可能となると共に、バンパーレインフォースメントの車幅方向側端部の後面部から入力される衝撃エネルギーが上辺部と下辺部とに略均等に分配、伝達され、結果、クラッシュ管の機能を有する連結部材の衝撃吸収部、及びフロントサイドフレームが上下均等に潰れて衝撃吸収が十分になされ、ダッシュパネルの後退長さが短くなって、乗員の安全が確保できるようになる。
【0023】
本発明に関わる第三の構成は、連結部材は、衝撃吸収部の後端側から連続して後方に延びる連結面部を備え、連結面部がフロントサイドフレーム前端部に設けられた開口に挿入固定されているものである。
【0024】
第三の構成によれば、連結部材は、衝撃吸収部の後端側から連続して後方に延びる連結面部を備え、連結面部がフロントサイドフレーム前端部に設けられた開口に挿入固定されているので、従来では通常、フロントサイドフレームとクラッシュ管とはフランジ接合されているのに対して、車両前後方向視で取付けフランジ等が無くコンパクトになると共に、連結部材に入力された衝撃エネルギーを直接、フロントサイドフレームに伝達することが可能となって、結果、フロントサイドフレームが下方に屈曲することなく衝撃エネルギーの吸収ができ、ダッシュパネルの後退長さが短くなって、乗員の安全が確保できるようになる。
【0025】
本発明に関わる第四の構成は、衝撃吸収部の車両前方側頂部近傍の上下辺面部は、バンパーレインフォースメントの車幅方向側端部の後面部によって挟み込むようにして結合されているものである。
【0026】
第四の構成によれば、バンパーレインフォースメントは、衝撃吸収部の車両前方側頂部近傍を上下で挟み込むようにして結合されているので、バンパーレインフォースメントの下部、略中央高さ位置、或いは上部のどこに衝撃エネルギーが入力されても、頂部から連結部材の上辺及び下辺に衝撃エネルギーを略均等に分配して伝達でき、連結部材は衝撃吸収をしつつ、フロントサイドフレームの上部と下部にも略均等に衝撃エネルギーを伝達することが可能となる。結果、フロントサイドフレームが下方に屈曲することなく衝撃エネルギーの吸収ができ、ダッシュパネルの後退長さが短くなって、乗員の安全が確保できるようになる。
【0027】
【発明の効果】
以上より本発明は、車両のバンパーレインフォースメントの下部に障害物との衝突による衝撃エネルギーが加わった際、フロントサイドフレームに均等に衝撃エネルギーを伝達し、確実なエネルギー吸収により、乗員の安全を確保することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図5に基づいて説明する。図1は、本発明に関わる車両の前部車体構造を示す斜視図、図2は、図1における連結部材とフロントサイドフレームの連結構造の第1の実施形態を示す図、図3は、図2で説明する連結部材の詳細図、図4は、連結部材とフロントサイドフレームの連結構造の第2の実施形態を示す図である。図5は、第1の実施の形態の構造を基に、車体前部が衝撃エネルギーを吸収する過程を説明する図である。
【0029】
本発明に関わる車両の前部車体構造は、図1に示すように、エンジンルームERの左右側壁であるホイールエプロン3、3に沿って前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム5、5の前端部分に、車両側方視で前窄み略三角形の形状の衝撃吸収部9A、9Aを有する連結部材9、9が連結され、さらに連結部材9、9を連結するバンパーレインフォースメント11が車幅方向に配設されている。また、連結部材9、9やバンパーレインフォースメント11等を覆うように、車両前方からバンパー1が白抜き矢印の如く近接配設される。
【0030】
なお、本発明では、連結部材9において、フロントサイドフレーム5よりも前方に位置する衝撃吸収部9Aは車両側面視で略三角形状としている。第1及び第2の実施の形態では、その前端頂部T(図2(B)参照)が車幅方向に延び、上下方向に僅かな頂部幅を有する前面部31T(図3参照)が形成された衝撃吸収部9Aを示しているが、この前面部31Tは僅かな頂部幅であるため、車両側方視での衝撃吸収部9Aとしては略三角形状と言える。したがって、本発明では、これら実施形態の衝撃吸収部9Aの形状も略三角形状と呼び、さらにはその前面部が前方に向かって円弧状になっているものも略三角形状と呼ぶものとする。
【0031】
図1から分かるように、バンパーレインフォースメント11の車幅方向端部11Aは、連結部材9における衝撃吸収部9Aの形状に沿うように車両側面視略く字状とされ、頂部T(図2(B)参照)を挟むようにして上下面複数の溶接点Wで結合されている。また、バンパーレインフォースメント11の車幅方向内方部11Bは、車幅方向断面視で略逆コ字状とされ、車両前方から入力される衝撃エネルギーを高面積で受けるようになっている。
【0032】
フロントサイドフレーム5の車両外方面の前下部には、下方に延びる支持部材8が固定され、支持部材8の下部車両内方面には第1クロスメンバ7が固定されている。第1クロスメンバ7は、もう一方のフロントサイドフレーム5に固定された支持部材に向かって車幅方向に配設されており、フロントサイドフレーム5、5間における第1クロスメンバ7の上面部(符号なし)には、ラジエータやコンデンサ(不図示)を支持するシュラウド13がマウント部材(不図示)を介して支持されている。なお、シュラウド13の上部は、左右後方に延びる延設部13a、13aの先端部がホイールエプロン3、3に固定される。
【0033】
次に、図2と図3に基づいて、連結部材9の構造、及び連結部材9とフロントサイドフレーム5との連結構造について説明する。
【0034】
図2において、図2(A)は、図1における(A)方向矢視図であり、図2(B)は、図1における(B)方向矢視図である。なお、図2では、ホイールエプロン3、第1クロスメンバ7、支持部材8、及びシュラウド13は省略している。
【0035】
また、図3において、図3(A)は、連結部材9の構造を示す図であり、図3(B)は、連結部材9を構成する部材の分解図である。
【0036】
図2(A)に示すように、フロントサイドフレーム5の前端部には連結部材9が連結されている。連結部材9は、略三角形状の衝撃吸収部9Aと、フロントサイドフレーム5の前端部内に挿入固定されている連結面部9Bとから成り、フロントサイドフレーム5に設けられた複数の孔5h、5hと、連結部材9に設けられた複数の孔(図3参照)とが位置合わせされて図示しない締結部材によって連結される。
【0037】
図1で説明したように、連結部材9の衝撃吸収部9A頂部は、バンパーレインフォースメント11の車幅方向端部11Aと連結されている。詳細には、バンパーレインフォースメント11の車幅方向端部11Aは、連結部材9の衝撃吸収部9Aが車両側方視で略三角形状であるため、その上辺面部31Uに沿う上面部11Uと、下辺面部31Lとに沿う下面部11Lを有し、夫々、上面部11Uは上辺面部31Uに、下面部11Lは下辺面部31Lに溶接により連結されている。つまり、車両側方視で略三角形状を成す連結部材9の衝撃吸収部9Aの車両前方側に位置する頂部Tは、バンパーレインフォースメント11の車幅方向端部11Aにおける車両後方面部によって挟まれるようにして結合されている。なお、頂部Tは、フロントサイドフレームの前端面の上下幅略中間高さに設けられており、ハッチングで示すように、連結部材9の最前面の前面部31Tだけでなく、上辺面部31Uと下辺面部31Lの前方部を含むものとする。
【0038】
また、フロントサイドフレーム5には、連結部材9と連結される位置よりも後方で、蛇腹状の衝撃エネルギー吸収部5Aが設けられている。なお、衝撃エネルギー吸収部5Aは、フロントサイドフレーム5の車両外方面部5Sa(図3(B)参照)と、車両内方面部5Sb(図3(B)参照)との両方に対面するように設けられ、衝撃エネルギーが車両前方から入力された際、その長さが短くなるように潰れて、衝撃エネルギーを車両前部で吸収する役割を有している。
【0039】
図2(B)、図3(A)、及び図3(B)に基づいて連結部材9の構造、及び連結部材9とフロントサイドフレーム5との連結構造を、より詳細に説明する。
【0040】
まず、図3(B)に示すように、連結部材9は、車両側方視で略く字状に折り曲げられた形状の中央部材31と、中央部材31の車両幅方向外方側に設けられる外方側壁部材32と、中央部材31の車両幅方向内方側に設けられる内方側壁部材33とから構成されている。
【0041】
中央部材31は、図2(A)に示したように、上辺面部31Uと下辺面部31Lとを有し、上下方向に僅かな頂部幅を有する前面部31Tが、上辺面部31Uと下辺面部31Lの前部を繋いでいる。
【0042】
上辺面部31Uの後端部には、水平に後方に向かって延びる上部連結面部31Ubが、また、下辺面部31Lの後端部には、水平に後方に向かって延びる下部連結面部31Lbが設けられ、上部連結面部31Ubと下部連結面部31Lbとには夫々、孔31h、31hが形成されている。
【0043】
外方側壁部材32は、中央部材31の上辺面部31U、前面部31T、及び下辺面部31Lの車両幅方向外方側端部を覆う車両側方視略三角形の外方側壁面部32aと、外方側壁面部32aの後部から連続して後方に延びる外方連結面部32bと、さらに、外方側壁面部32aから、中央部材31の上辺面部31Uの下面に連結されるように折り曲げられて車両内方に延びる上部延設固定面部32U、及び外方側壁面部32aから、中央部材31の下辺面部31Lの上面に連結されるように折り曲げられて車両内方に延びる下部延設固定面部32Lとが設けられている。
【0044】
また、外方連結面部32bには、複数の孔32h、32hが形成されている。
【0045】
内方側壁部材33は、中央部材31の上辺面部31U、前面部31T、及び下辺面部31Lの車両幅方向外方側端部を覆う車両側方視略三角形の内方側壁面部33aと、内方側壁面部33aの後部からから連続して後方に延びる内方連結面部33bと、さらに、内方側壁面部33aから、中央部材31の上辺面部31Uの下面に連結されるように折り曲げられて車両外方に延びる上部延設固定面部33U、及び内方側壁面部33aから、中央部材31の下辺面部31Lの上面に連結されるように折り曲げられて車両外方に延びる下部延設固定面部33Lとが設けられている。
【0046】
また、内方連結面部33bには、複数の孔33h、33hが形成されている。
【0047】
これら、中央部材31と、外方側壁部材32と、内方側壁部材33とを組み立てた連結部材9が、図3(A)に示されている。なお、図中、X印は溶接箇所を示す。同図から分かるように、連結部材9は、中央部材31の上辺面部31Uが、外方側壁部材32の上部延設固定面部32U、及び内方側壁部材33の上部延設固定面部33Uと複数箇所で溶接固定されるとともに、下辺面部31Lも、外方側壁部材32の下部延設固定面部32L、及び内方側壁部材33の下部延設固定面部33Lと複数箇所で溶接固定され、ボックス形状とされている。
【0048】
図2(B)に示すように、連結部材9とフロントサイドフレーム5との連結は、連結部材に形成された孔とフロントサイドフレームに形成された孔とを位置合せし、図示しない締結部材で連結されている。
【0049】
具体的には、フロントサイドフレーム5は、車両前後方向視で中空の略四角形状とされ、上面部5Uと、車両外方面部5Saと、底面部5Lと、車両内方面部5Sbとから構成されている。
【0050】
これら上面部5Uと、車両外方面部5Saと、底面部5Lと、車両内方面部5Sbとを周縁部として、開口Kがフロントサイドフレーム5の前端部に形成されており、開口K内に連結部材9の上部連結面部31Ub、下部連結面部31Lb、外方連結面部32b、及び内方連結面部33bが挿入、連結されている。
【0051】
フロントサイドフレーム5の上面部5Uと、車両外方面部5Saと、底面部5Lと、車両内方面部5Sbとには、夫々少なくとも1つの孔5hが形成されており、これらの孔5h、5hに対応するように連結部材9の孔31h、32h、33hは形成されているので、位置合わせした後、締結部材でフロントサイドフレーム5に連結部材9が連結されている。具体的には、例えば、連結部材9の上面部5Uに形成された孔5hと連結部材9における上部連結面部31Ubに形成された孔31hとが位置合せされるが、予め上部連結面部31Ubにおける内面の孔31hには、内面ナット部材(不図示)が固定されており、このナット部材に対して孔5h側からボルト部材(不図示)を通して締め付けていくことでフロントサイドフレーム5の上面部5Uと連結部材9における上部連結面部31Ubとが連結されているものである。
【0052】
以上の説明を簡単にまとめると、図2(A)に示した連結部材9における車両側方視で略三角形状の衝撃吸収部9Aは、上辺面部31Uと、下辺面部31Lと、外方側壁面部32aと、内方側壁面部33aとから成り、フロントサイドフレーム5の前端部内に挿入固定されている連結面部9Bは、上部連結面部31Ubと、下部連結面部31Lbと、外方連結面部32bと、内方連結面部33bとから成っている。
【0053】
なお、図3では、3つの部材を組み合わせた連結部材を説明したが、1枚の板材を成形したものであっても良い。
【0054】
次に、図4に基づいて、第2の実施形態を説明する。なお、図4は、図2(B)と同じ方向からの斜視図である。
【0055】
第2の実施の形態では、第1の実施の形態で説明した連結部材9における上部連結面部31Ub、下部連結面部31Lb、外方連結面部32b、及び内方連結面部33bが後方に向かって延びるのではなく、車幅方向に延びるように設けられているものである。したがって、中央部材31の車幅方向長さと、上辺面部31Uの後端部と下辺面部31Lの後端部との距離は、第1の実施の形態よりもやや短くなっており、車両側方視で略二等辺三角形の衝撃吸収部を有した構造である。連結部材9を構成する中央部材31と外方側壁部材32との連結構造、及び中央部材31と内方側壁部材33との連結構造は、第1の実施の形態と同じで良い。頂部Tは、フロントサイドフレームの前端面の上下幅略中間高さに設けられており、第1の実施の形態と同じく、ハッチングで示すように、連結部材9の最前面の前面部31Tだけでなく、上辺面部31Uと下辺面部31Lの前方部を含むものとする。
【0056】
図4から分かるように、連結部材9において、上辺面部31U後端部からは上方に屈曲された上部フランジ部31UFが、下辺面部31L後端部からは下方に屈曲された下部フランジ部31LFが、外方側壁面部32a後端部からは車幅方向外方に屈曲された外方側フランジ32Fが、さらに内方側壁面部33a後端部からは車幅方向内方に屈曲された内方側フランジ33Fが設けられている。これら、上部フランジ部31UF、下部フランジ部31LF、外方側フランジ32F、及び内方側フランジ33Fは、いずれも連結面部としてフロントサイドフレーム5にエネルギーを伝達する機能を有している。
【0057】
一方、フロントサイドフレーム5の前端部には、上面部5Uと、車両外方面部5Saと、底面部5Lと、車両内方面部5Sbとを連結すると共に、内方に開口K’を有するフランジ部材5Fが固定されており、フランジ部材5Fの前面部に連結部材9の上部フランジ部31UF、下部フランジ部31LF、外方側フランジ32F、及び外方側フランジ33Fが、例えば、レーザ溶接により連結されている。
【0058】
以上説明したように、本発明は、バンパー1の車両後方で車幅方向に延びるバンパーレインフォースメント11と、フロントサイドフレーム5の前端部とが連結部材9で連結され、連結部材9はフロントサイドフレーム5より前方部が車両側面視で略三角形状の衝撃吸収部9Aとされ、衝撃吸収部9Aの車両前方側に位置する頂部Tは前記バンパーレインフォースメント側端部11Aの後面部に連結されており、これにより、車両前方部から衝撃エネルギーが入力された際、バンパーレインフォースメント11から連結部材9を経て、さらにフロントサイドフレーム5に衝撃エネルギーが伝達されるが、その過程で連結部材9がクラッシュ管の役目をして潰れるとともに、フロントサイドフレーム5が下方に折れ曲がることなく潰れて衝撃エネルギーを十分に吸収できるものである。
【0059】
このような効果が発揮できる理由について、自車のバンパーレインフォースメントの下部に、自車よりも車高の低い車両、即ち、自車のバンパーレインフォースメントよりも低い位置にバンパーレインフォースメントが配設された車両が衝突した場合を例とし、図5に基づいて説明を加える。なお、この自車よりも車高の低い車両のバンパーレインフォースメントを、単に障害物と考えても良い。
【0060】
図5は、先に説明した第1の実施の形態を基にし、衝撃エネルギーの入力から、車体前部が潰れる様子を時系列的に示している。図5の丸1は、バンパーレインフォースメントの下部に、互いのバンパーフェースを介して相手車のバンパーレインフォースメントが衝突した状態、図5の丸2は、連結部材でのエネルギーの分散状態、図5の丸3は、連結部材が潰れ、且つ連結部材が潰れても吸収し切れなかった衝撃エネルギーがフロントサイドフレームに伝達されている状態、図5の丸4は、最終的にフロントサイドフレームも潰れた状態である。なお、図5における丸2、丸3、及び丸4では、自車のバンパーフェース1とバンパーレインフォースメント11B、及び相手車のバンパーフェースBとバンパーレインフォースメントBRの図は省略した。
【0061】
まず、図5の丸1に示すように、自車のバンパーレインフォースメント11Bの下部に、自車のバンパーフェース1と相手車のバンパーフェースBを介して、相手車のバンパーレインフォースメントBRが衝突した場合、バンパーレインフォースメント11の車幅方向内方部11Bには車両の後上方に向かって突き上げる衝撃エネルギー(荷重)が作用する。バンパーレインフォースメント11は、車幅方向内方部11Bと、フロントサイドフレーム5の前端部に連結され、車両側方視で略三角形状を成す連結部材9の前方頂部に支持固定された左右一対の車幅方向端部11Aとを有しているので、車幅方向内方部11Bに作用する衝撃エネルギーは車幅方向端部11Aに伝達され、車幅方向端部11Aにおいても車両の後上方に向かって突き上げる方向の荷重となる。ここで、車幅方向端部11Aに作用する荷重を矢印で示し、これを荷重F1とする。
【0062】
バンパーレインフォースメント11の車幅方向端部11Aは、連結部材9における衝撃吸収部9Aの上辺部31Uと下辺部31Lの前方部を連結する頂部を上下から挟み込むように上面部11Uと、下面部11Lとによって、連結部材に固定されている。したがって、図5の丸2に示すように、荷重F1は、上辺部31Uと下辺部31Lに分配される。ここで、上辺部31Uに作用する荷重をF2、下辺部31Lに作用する荷重をF3とする。荷重F1は、一旦、略三角形状を成す連結部材9における上辺部31Uと下辺部31Lの前方部を連結する頂部に集中した後、水平線に対して同じ角度で上下に向かう上辺部31Uと下辺部31Lには、略均等な荷重、荷重F2と荷重F3とが作用する。
【0063】
但し、正確には、バンパーレインフォースメントには前方下部から後方上部に向かう突き上げ荷重が入力されるため、一旦、連結部材の頂部に集中したとしても、上辺部31Uに加わる荷重の方が下辺部31Lに加わる荷重よりも若干大きい。
【0064】
図5の丸3に示すように、これら略均等な荷重F2、F3は、クラッシュ管の機能を有する連結部材9における衝撃吸収部9Aを構成する上辺部31Uと下辺部31Lを均等に潰して衝撃荷重を吸収する。
【0065】
しかし、荷重F1が衝撃吸収部9Aだけでは吸収しきれない程の過大な荷重の場合、フロントサイドフレーム5の前端部内に挿入固定されている連結部材9の連結面部9Bからフロントサイドフレーム5に、吸収しきれなかった荷重が伝達される。
【0066】
ここで、フロントサイドフレーム5の上面部5Uには荷重F2a、フロントサイドフレーム5の下面部5Lには荷重F3aが、吸収しきれなかった荷重として作用するものとする。荷重F2aと荷重F3aは夫々、荷重F2と荷重F3の一部であるため、やはり略均等である。
【0067】
そして、図5の丸4に示すように、フロントサイドフレーム5の前方部には蛇腹状の衝撃吸収部5Aが設けられているので、略均等な荷重F2aと荷重F3aとにより衝撃吸収部5Aは下方、或いは上方に向かって屈曲することなく潰れる。
【0068】
以上の過程により、自車のバンパーレインフォースメントの下部に、自車よりも車高の低い車両、即ち、自車のバンパーレインフォースメントよりも低い位置にバンパーレインフォースメントが配設された車両が衝突した場合においても、フロントサイドフレームに均等に衝撃エネルギーを伝達し、確実なエネルギー吸収により、乗員の安全を確保することが可能となる。
【0069】
第2の実施の形態では、連結部材9における衝撃吸収部9Aが潰れた後、ここで吸収しきれない衝撃エネルギーは、フロントサイドフレーム5の前端部に連結されたフランジ部材5Fを介してフロントサイドフレーム5に伝達される点が第1の実施の形態と異なるが、フロントサイドフレームに均等に衝撃エネルギーを伝達し、確実なエネルギー吸収により、乗員の安全を確保できる効果は略同じである。
【0070】
なお、連結部材9はボックス形状をしており、この内部に衝撃吸収性を高める部材、例えば、発泡材を充填した構造、連結部材9の衝撃吸収部9Aを完全な三角形として、その頂点を挟む上辺部31Uと下辺部31Lの内面前方部を上下に別部材で連結した構造、頂部Tが、フロントサイドフレームの前端面の上下幅略中間高さから上又は下方向に僅かにずれて設けられている構造、更には、連結部材9において、その上辺面部31U、下辺面部31L、外方側壁面部32a、或いは内方側壁面部33aを蛇腹状の衝撃吸収構造にすること等も、本発明に関わる別の実施形態として挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わる車両の前部車体構造を示す斜視図
【図2】連結部材とフロントサイドフレームの連結構造の第1実施形態を示す図
【図3】第1の実施形態における連結部材の詳細図
【図4】連結部材とフロントサイドフレームの連結構造の第2実施形態を示す図
【図5】本発明の車体前部構造の衝撃エネルギー吸収過程を説明する図
【図6】従来技術を示す図
【符号の説明】
1・・・バンパー
3・・・エプロン部材
5・・・フロントサイドフレーム
9・・・連結部材
9A・・・衝撃吸収部
9B・・・連結面部
11・・・バンパーレインフォースメント
31Ub・・・上部連結面部
31Lb・・・下部連結面部
32b・・・外方連結面部
33b・・・内方連結面部
T・・・頂部
K・・・開口[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a front body structure of a vehicle.
[0002]
[Prior art]
The following
[0003]
By the way, in recent years, with the diversification of usage of automobiles, the ratio of high-height type vehicles is increasing to low-height-type vehicles. For example, a leisure vehicle (so-called RV car) or a sports utility vehicle (so-called SUV car) is a type of vehicle having a high vehicle height.
[0004]
Regardless of whether the vehicle has a low vehicle height or a vehicle having a high vehicle height, generally, the front portion of the vehicle is a front side of the vehicle as shown in FIG. A pair of left and right
[0005]
A vehicle having such a front body structure has a van as shown in FIG.Pa-For a frontal collision with a vehicle provided at substantially the same height or a frontal collision with a high wall or the like, the collision energy input from the
[0006]
This is because the impact energy is uniformly applied to the front surface of the
[0007]
However, when a vehicle with a low vehicle height as described in
[0008]
FIG. 6C is a diagram schematically showing the transmission of impact energy received by a vehicle of a high vehicle height and the deformation of the vehicle body. Here, a frontal collision between a vehicle with a low vehicle height and a vehicle with a high vehicle height will be described, but the collision part of a vehicle with a low vehicle height may be read as an obstacle, A so-called offset collision that collides with either the front or left of the vehicle in the direction may be considered.
[0009]
As shown in FIG. 6C, in a frontal collision between a low vehicle height type vehicle and a high vehicle height type vehicle, the collision portion (for example, front bumper) 97 of the low vehicle height type vehicle is a vehicle. It collides with the lower part of the
[0010]
Therefore, although the lower part of the
[0011]
When this happens, the front part of the
[0012]
Therefore, the energy from the
[0013]
[Patent Document 1]
JP-A-4-368248
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
From the above, the present invention transmits the impact energy evenly to the front side frame when impact energy due to collision with an obstacle is applied to the lower part of the bumper reinforcement of the vehicle, and secures the occupant's safety through reliable energy absorption. The issue is to ensure.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
A first configuration related to the present invention is a vehicle front body structure in which a bumper is attached to a front end portion of a pair of left and right front side frames extending in a front-rear direction along a wheel apron constituting a side wall of an engine room, A bumper reinforcement extending in the vehicle width direction is disposed behind the bumper, and the vehicle width direction end of the bumper reinforcement and the front end of the front side frame are connected by a connecting member, and the front side of the connecting member is The front part of the frame is a front-side narrowed, shock-absorbing part that is substantially triangular when viewed from the side of the vehicle, and the vehicle front side top vicinity of the shock-absorbing part is connected to the rear surface part of the vehicle width direction end of the bumper reinforcement. BeenThe connecting member includes at least an upper side surface portion extending rearward and upward from the top, a lower side surface portion extending downward and rearward, and an inner side wall surface portion connecting the inner side end portions in the vehicle width direction of the upper side surface portion and the lower side surface portion, It is made into the box shape which consists of the outer side wall surface part which connects the vehicle width direction outer side edge part of an upper side surface part and a lower side surface partIt is what.
[0016]
According to the first configuration, the bumper reinforcement that extends in the vehicle width direction behind the bumper and the front end portion of the front side frame are connected by a substantially triangular connecting member that is front-constricted in a side view of the vehicle. . More specifically, the connecting member has a vehicle front side top portion connected to the rear surface portion of the bumper reinforcement side end portion in the vehicle width direction and a rear portion of the connecting member connected to the front side frame front end portion. Yes.
[0017]
When the front body structure of the vehicle is configured as described above, at the moment when an obstacle collides with the lower part of the bumper reinforcement, a load is applied to the bumper reinforcement from the lower front part to the upper rear part. At that time, a load is input to the lower surface side of the substantially triangular connecting member, and the load is also input to the top of the connecting member via the bumper reinforcement. Then, when the total load from the obstacle is input to the top after that, the load is distributed substantially evenly to the upper side and the lower side of the substantially triangular connecting member, and these substantially equal loads are crashed. The upper and lower sides of the connecting member having the function of a tube are uniformly crushed to absorb impact energy. The shock energy that has not been absorbed here is transmitted substantially evenly to the upper and lower surface portions of the front side frame, and is normally absorbed by the bellows-shaped shock absorbing portion provided at the front portion of the front side frame. Is done. In addition, the upper side part and lower side part of a connection member are provided with the predetermined intensity | strength with respect to the load from an up-down direction.
[0018]
Therefore, as shown in the prior art, it can be avoided that the front side frame is bent downward and the shock cannot be sufficiently absorbed. In other words, as with the case where impact load is applied to the entire front surface of the bumper reinforcement, the connecting member having the function of the crash tube and the front side frame are crushed evenly up and down to sufficiently absorb the shock, and the dash panel is retracted. The length will be shortened and passenger safety will be secured.
[0019]
The connecting member has a box shape including an upper side surface portion, a lower side surface portion, an inner side wall surface portion, and an outer side wall surface portion. In other words, the bumper rain has a triangular shape when viewed from the side, and the upper and lower sides, which are the upper and lower sides sandwiching the top, are connected to each other by the side wall surface on the vehicle outer side and the inner side. When an obstacle collides with the lower part of the force and energy due to the collision is input to the top part, the impact energy is transmitted substantially equally to each of the two sides sandwiching the top part through the side wall surface. In addition, in a structure in which a side wall is not provided, that is, a structure in which a single plate member is simply bent into a substantially triangular shape, when energy due to a collision is input to the top, either one or both of the upper and lower sides Is easily crushed without absorbing energy, but the rigidity is increased by providing the side wall, so that the function of the crash tube for absorbing impact energy can be exhibited.
[0020]
From the above, when an obstacle collides with the lower part of the bumper reinforcement and the energy due to the collision is input to the top part, the impact load is distributed almost evenly to the two sides sandwiching the top part, absorbing the impact energy, The shock energy can be transmitted evenly to the upper and lower parts of the front side frame. As a result, the front side frame can absorb the impact energy without bending downward, and the dash panel retraction length. Will become shorter and passenger safety will be secured.
[0021]
According to a second configuration of the present invention, the shock absorbing portion has a substantially isosceles triangular shape having two sides longer than the base length in a side view of the vehicle, and the vicinity of the top portion sandwiched between the two long sides is the front side frame. The front end surface is provided at a substantially intermediate height in the vertical direction and is connected to the rear surface portion of the end portion in the vehicle width direction of the bumper reinforcement.
[0022]
According to the second configuration, the shock absorbing portion is a substantially isosceles triangle that is line-symmetric with respect to a horizontal line that connects the top and the front end surface of the front side frame with a substantially intermediate height, and is near the top. Is connected to the rear surface of the end of the bumper reinforcement in the vehicle width direction, so that the two long sides become the upper and lower sides, respectively, and the length that can be crushed by impact energy can be increased, allowing sufficient energy absorption. The impact energy input from the rear surface of the end of the bumper reinforcement in the vehicle width direction is distributed and transmitted substantially evenly between the upper side and the lower side, resulting in the function of the crash tube. The shock absorbing part of the connecting member and the front side frame are crushed evenly up and down to sufficiently absorb the shock, the dash panel retraction length is shortened, and passenger safety can be secured Uninaru.
[0023]
No. related to the present inventionthreeIn this configuration, the connecting member includes a connecting surface portion continuously extending rearward from the rear end side of the impact absorbing portion, and the connecting surface portion is inserted and fixed in an opening provided in the front end portion of the front side frame.
[0024]
FirstthreeAccording to this configuration, the connecting member includes the connecting surface portion continuously extending rearward from the rear end side of the shock absorbing portion, and the connecting surface portion is inserted and fixed in the opening provided in the front end portion of the front side frame. Conventionally, the front side frame and the crash pipe are usually flange-joined, but there is no mounting flange or the like in the vehicle front-rear direction view, and the impact energy input to the connecting member is directly applied to the front side. As a result, it is possible to absorb impact energy without bending the front side frame downward, and the dash panel retraction length is shortened to ensure the safety of the occupant. .
[0025]
No. related to the present inventionFourIn this configuration, the upper and lower side surface portions in the vicinity of the vehicle front side top portion of the shock absorbing portion are coupled so as to be sandwiched by the rear surface portion of the end portion in the vehicle width direction of the bumper reinforcement.
[0026]
FirstFourWith this configuration, the bumper reinforcement is coupled so as to sandwich the vicinity of the top of the shock absorbing portion on the front side of the vehicle, so that the lower portion of the bumper reinforcement, the substantially central height position, or the upper portion No matter where the impact energy is input, the impact energy can be distributed evenly from the top to the upper and lower sides of the connecting member and transmitted, and the connecting member absorbs the impact and is also approximately equal to the upper and lower parts of the front side frame. It is possible to transmit impact energy to the. As a result, the impact energy can be absorbed without the front side frame being bent downward, and the retreat length of the dash panel is shortened, thereby ensuring the safety of the passenger.
[0027]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, when impact energy due to a collision with an obstacle is applied to the lower part of the bumper reinforcement of the vehicle, the impact energy is evenly transmitted to the front side frame, and reliable energy absorption is performed to improve the safety of the occupant. Can be secured.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is a perspective view showing a front body structure of a vehicle according to the present invention, FIG. 2 is a view showing a first embodiment of a connection structure of a connecting member and a front side frame in FIG. 1, and FIG. FIG. 4 is a diagram showing a second embodiment of the connection structure of the connecting member and the front side frame. FIG. 5 is a diagram illustrating a process in which the front part of the vehicle body absorbs impact energy based on the structure of the first embodiment.
[0029]
As shown in FIG. 1, the front body structure of a vehicle according to the present invention is a front end of a pair of left and right front side frames 5 and 5 that extend in the front-rear direction along
[0030]
In the present invention, in the connecting
[0031]
As can be seen from FIG. 1, the vehicle width
[0032]
A
[0033]
Next, the structure of the connecting
[0034]
2, FIG. 2 (A) is a view taken in the direction of arrow (A) in FIG. 1, and FIG. 2 (B) is a view taken in the direction of arrow (B) in FIG. In FIG. 2, the
[0035]
In FIG. 3, FIG. 3A is a diagram illustrating the structure of the connecting
[0036]
As shown in FIG. 2A, a connecting
[0037]
As described with reference to FIG. 1, the top of the
[0038]
The
[0039]
Based on FIG. 2 (B), FIG. 3 (A), and FIG. 3 (B), the structure of the connecting
[0040]
First, as shown in FIG. 3 (B), the connecting
[0041]
As shown in FIG. 2A, the
[0042]
An upper connection surface portion 31Ub extending horizontally rearward is provided at the rear end portion of the upper
[0043]
The outer
[0044]
A plurality of
[0045]
The inner
[0046]
Also,InsideA plurality of
[0047]
The connecting
[0048]
As shown in FIG. 2 (B), the connecting
[0049]
Specifically, the
[0050]
An opening K is formed at the front end portion of the
[0051]
At least one
[0052]
To summarize the above description, the
[0053]
In addition, although the connection member which combined three members was demonstrated in FIG. 3, what formed the board | plate material of 1 sheet may be used.
[0054]
Next, a second embodiment will be described based on FIG. FIG. 4 is a perspective view from the same direction as FIG.
[0055]
In the second embodiment, the upper connecting surface portion 31Ub, the lower connecting surface portion 31Lb, the outer connecting
[0056]
As can be seen from FIG. 4, in the connecting
[0057]
On the other hand, at the front end portion of the
[0058]
As described above, in the present invention, the
[0059]
The reason why such an effect can be exerted is that the bumper reinforcement is located below the bumper reinforcement of the own vehicle at a position lower than the bumper reinforcement of the own vehicle, that is, at a position lower than the bumper reinforcement of the own vehicle. The case where the arranged vehicle collides is taken as an example, and a description will be added based on FIG. Note that the bumper reinforcement of a vehicle having a vehicle height lower than that of the own vehicle may be simply considered as an obstacle.
[0060]
FIG. 5 shows in time series how the front part of the vehicle body is crushed from the input of impact energy, based on the first embodiment described above. Of FIG.1 round5 shows a state in which the bumper reinforcement of the opponent vehicle collides with the lower part of the bumper reinforcement via each other's bumper face,Round 2Is the state of energy dispersion at the connecting member, in FIG.Round 3FIG. 5 shows a state in which the connecting member is crushed and the impact energy that cannot be absorbed even when the linking member is crushed is transmitted to the front side frame.Round 4Is the state where the front side frame is finally crushed. In FIG.Round 2,
[0061]
First, in FIG.1 roundWhen the bumper reinforcement BR of the opponent vehicle collides with the
[0062]
An
[0063]
However, to be exact, a bumper reinforcement receives a push-up load from the front lower part to the rear upper part, so even if the load is concentrated on the top part of the connecting member, the load applied to the
[0064]
Of FIG.Round 3As shown in FIG. 6, these substantially equal loads F2 and F3 absorb the impact load by uniformly crushing the
[0065]
However, when the load F1 is an excessive load that cannot be absorbed by the
[0066]
Here, it is assumed that the load F2a acts on the upper surface portion 5U of the
[0067]
And in FIG.Round 4As shown in FIG. 5, the bellows-shaped
[0068]
Through the above process, a vehicle having a lower height than the own vehicle, that is, a vehicle in which the bumper reinforcement is disposed at a position lower than the bumper reinforcement of the own vehicle. Even in the event of a collision, the impact energy is evenly transmitted to the front side frame, and it is possible to ensure the safety of the occupant through reliable energy absorption.
[0069]
In the second embodiment, after the
[0070]
The connecting
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a front body structure of a vehicle according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a first embodiment of a connection structure of a connection member and a front side frame.
FIG. 3 is a detailed view of a connecting member in the first embodiment.
FIG. 4 is a diagram showing a second embodiment of a connection structure of a connection member and a front side frame.
FIG. 5 is a diagram for explaining an impact energy absorption process of a vehicle body front structure according to the present invention.
FIG. 6 is a diagram showing a conventional technique.
[Explanation of symbols]
1 ... Bumper
3 ... Apron member
5 ... Front side frame
9: Connecting member
9A ... Shock absorber
9B ... Connecting surface part
11 ... Bumper reinforcement
31Ub ... Upper connecting surface
31Lb ... Lower connecting surface
32b ... Outer connection surface
33b ... Inner connecting surface
T ... top
K ... Opening
Claims (4)
前記バンパーの後方には車幅方向に延びるバンパーレインフォースメントが配設され、該バンパーレインフォースメントの車幅方向側端部と前記フロントサイドフレームの前端部とが連結部材で連結され、該連結部材の前記フロントサイドフレームより前方部は、車両側面視で前窄み略三角形状の衝撃吸収部とされ、該衝撃吸収部の車両前方側頂部近傍は、前記バンパーレインフォースメントの車幅方向側端部の後面部に連結されており、
前記連結部材は、少なくとも、前記頂部から後上方に延びる上辺面部と、同後下方に延びる下辺面部と、前記上辺面部と下辺面部の車幅方向内方側端部を連結する内方側壁面部と、前記上辺面部と下辺面部の車幅方向外方側端部を連結する外方側壁面部とから成るボックス形状とされていることを特徴とする、車両の前部車体構造。A vehicle front body structure in which a bumper is attached to a front end portion of a pair of left and right front side frames extending in a front-rear direction along a wheel apron constituting a side wall of an engine room,
A bumper reinforcement extending in the vehicle width direction is disposed behind the bumper, and a vehicle width direction side end portion of the bumper reinforcement and a front end portion of the front side frame are connected by a connecting member. The front portion of the member from the front side frame is a shock absorbing portion having a substantially triangular shape that is front-squeezed in a side view of the vehicle, and the vehicle front side vicinity of the shock absorbing portion is on the vehicle width direction side of the bumper reinforcement Connected to the rear face of the end ,
The connecting member includes at least an upper side surface portion extending rearward and upward from the top, a lower side surface portion extending downward and rearward, and an inner side wall surface portion connecting the upper side surface portion and the inner side end of the lower side surface portion in the vehicle width direction. A vehicle body structure for a front part of a vehicle, characterized in that the vehicle body has a box shape comprising an outer side wall surface portion connecting the outer side end portions in the vehicle width direction of the upper side surface portion and the lower side surface portion .
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