JP4265197B2 - インクジェット式プリンタのヘッドドライバic温度検出装置及びその温度検出用ダイオードのランク分け方法 - Google Patents

インクジェット式プリンタのヘッドドライバic温度検出装置及びその温度検出用ダイオードのランク分け方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット式プリンタのヘッドにおいて、ヘッドドライバICが所定温度以上になったことを検出するようにしたインクジェット式プリンタのヘッドドライバICの温度検出技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンピュータの出力装置として、数色のインクを記録ヘッドから吐出するタイプのインクジェット式カラープリンタが普及してきており、コンピュータ等が処理した画像を多色多階調で印刷するために広く用いられている。例えば、インク吐出のための駆動素子として圧電素子を用いたインクジェット式プリンタでは、印刷ヘッドの複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた複数個の圧電素子を選択的に駆動することにより、各圧電素子の動圧に基づいてノズルからインク滴を吐出させ、印刷用紙にインク滴を付着させることにより、印刷用紙にドットを形成して、印刷を行なうようにしている。
【0003】
ここで、各圧電素子は、インク滴を吐出するためのノズルに対応して設けられており、印刷ヘッド内に実装された少なくとも一つのヘッドドライバICから供給される駆動信号により駆動され、インク滴を吐出させるようになっている。
【0004】
ところで、各ヘッドドライバICは駆動により発熱し、その熱は吐出されるインク滴によって放熱されるが、極端に負荷の高い状態で連続印刷を行うと、放熱能力が不足する場合がある。また、インク切れやノズルの目詰まり等によって正常にインクが吐出されない状態では、十分な放熱が行われない。このような状態で印刷を続けると、各ヘッドドライバICの温度がさらに上昇して、各ヘッドドライバICの寿命を縮めてしまう虞れがある。
【0005】
このため、従来、かかるインクジェット式プリンタにおいては、各ヘッドドライバIC内に備えられたダイオードのアノード電圧が、周囲の温度に依存して変化することに着目して、プリンタヘッド内に複数個設けられた各ヘッドドライバIC内のダイオードのアノード電圧を、それぞれFFC(フレキシブルフラットケーブル)内の各信号線を介して、プリンタ本体内の例えばASICにより構成される制御部に出力する。そして、この制御部内でADコンバータによりデジタル値に変換して、各ヘッドドライバICのダイオードのアノード電圧を検出し、これらのアノード電圧に基づいて、各ヘッドドライバICの温度を検出するようにしていた。ここで、何れかのヘッドドライバICの温度が所定温度以上になった場合には、上記制御部が、印刷動作を一時停止させて、ヘッドドライバICの温度を低下させるようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなヘッドドライバICの温度検出方法においては、プリンタヘッドからプリンタ本体まで伸びる比較的長いFFC内の各信号線をアナログ信号が通ることになるため、ノイズの影響を受けやすく、検出精度が低下してしまうという問題があった。
【0007】
また、各ヘッドドライバICからのアノード電圧が、制御部内にてADコンバータによりデジタル信号に変換されるので、検出時間が長くなってしまうと共に、制御部内にADコンバータが必要となる結果、例えばASICにより構成される制御部が大型化してしまう。
【0008】
さらに、FFC内の信号線の本数がヘッドドライバICの個数と同じだけ必要になると共に、制御部の入力ピンが多くなってしまい、コストが高くなってしまう。
【0009】
そこで、本願出願人は、特願2001−262363号にて、プリンタヘッドの各ヘッドドライバIC内でダイオードのアノード電圧をコンパレータにより基準電圧と比較して、いずれか一以上のIC内の上記アノード電圧が所定電圧以下になったとき、デジタル信号としての温度検出出力をプリンタ本体内の制御部に送出するようにしたインクジェット式プリンタのヘッドドライバIC温度検出装置を提案した。このヘッドドライバIC温度検出装置によれば、各ヘッドドライバIC内のコンパレータからプリンタ本体の制御部に出力される温度検出信号が、デジタル信号であることから、比較的長いFFC内の信号線を通っても、ノイズによる影響を受けにくく、検出精度が向上する。また、プリンタ本体の制御部にADコンバータが不要であるので、検出時間が短くて済み、印刷動作中の短い時間でも、各ヘッドドライバICの温度上昇を確実に検出することができる。
【0010】
ところで、図8に示すように、各ヘッドドライバIC内に組み込まれるダイオードは、個々の特性バラツキの個体差により、直線P及び直線Qで示すような温度−電圧特性の幅を有している。この特性のバラツキには、傾きのバラツキと、オフセットのバラツキがあるが、オフセットのバラツキの方は、工場出荷時等に、ある温度で電圧を測定することにより、補正することができる。
【0011】
先ず、初期測定を行わない場合について考察する。個々のダイオードは、この直線P及び直線Qの間の特性を有している。これにより、特性の上限を示す直線PとヘッドドライバICの保証温度T1に対してマージンを取った僅かに低い上限温度T2との交点Aを与える電圧Vbを、初期測定をしない場合のダイオードのアノード電圧のしきい値として、このしきい値の直線Qとの交点B(温度T3,電圧Vb)を求める。
【0012】
このようにして、ダイオード23の初期測定を行なわない場合、個々のダイオード23の特性バラツキを考慮して設定したアノード電圧のしきい値Vbは、点A及びBの間の温度範囲、即ちT3〜T2の温度範囲を有することになる。
【0013】
このため、ダイオード23の特性バラツキによっては、上限温度T2より著しく低い温度T3でも、ヘッドドライバICの温度上昇を検出してしまうことになる。
【0014】
これに対して、上述した特願2001−262363号においては、実際に室温T0でダイオード23のアノード電圧を測定し、このアノード電圧を測定電圧V0として、図8に示すように、温度−電圧グラフ上に点Cをプロットする。そして、この点Cから傾きのバラツキの上限である勾配の緩やかな直線P(傾きの符号は負)と平行な直線Rを引き、上限温度T2との交点D(温度T2,電圧Vc)を求める。
【0015】
このとき、上記点Cから傾きのバラツキの下限である勾配の急な直線Qと平行な直線Sを引き、上記電圧Vcとの交点E(温度T4,電圧Vc)を求める。この場合、ダイオード23の初期測定を行なった場合、交点Dによるアノード電圧のしきい値は、点D及びEの間の温度範囲、即ちT4〜T2の比較的狭い温度範囲となり、温度検出精度が向上することになる。
【0016】
特願2001−262363号においては、このように、ダイオードのアノード電圧のしきい値(=アナログ値)を前以て工場等で初期測定しておき、このアナログ値に対応するデジタル基準値(例えば、[01001100]で表される)を不揮発性RAM等に格納しておく。そして、インクジェット式プリンタの電源が投入された時、初期化動作として各ヘッドドライバIC内では、それぞれ前以て工場等で初期測定され定められ不揮発性RAM等に格納されたデジタル基準値VdをDAコンバータにセットし、DAコンバータがこのデジタル基準値をアナログ基準値に変換して、このアナログ基準値とアノード電圧とをコンパレータにより比較することにより、例えば、アノード電圧の方がアナログ基準値より低くなった時に、ヘッドドライバICの温度上昇を検出するようにしている。
【0017】
しかしながら、特願2001−262363号記載のヘッドドライバIC温度検出装置においては、上述したように、ヘッドドライバICの温度上昇をデジタル信号により検出し得るため、検出精度が向上し、且つ、短い時間で確実に検出できるが、温度検出のための基準温度に対応するデジタル基準値を求める際に、上述した工場等での初期測定において、個々のヘッドドライバIC毎にダイオードのアノード電圧のしきい値(=アナログ値)を測定しなければならないため、面倒である。また、かかる測定を行うために、個々のヘッドドライバICにアノード端子を設けて外部からアクセス可能にしなければならない。
【0018】
そこで、本発明の課題は、ヘッドドライバICの温度上昇をデジタル信号により検出し得る上に、個々のヘッドドライバIC毎にダイオードのアノード電圧(=アナログ値)を直接測定することが不要なインクジェット式プリンタのヘッドドライバIC温度検出装置及び方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、インクジェット式印刷装置の複数のヘッドドライバIC内にそれぞれ設けられる温度検出用ダイオードのアノード電圧の特性ばらつきに応じてランク分けを行い、それぞれに適した温度制限のための基準値を設定することで、温度検出の精度を向上させるようにした。
【0020】
即ち、本発明の一様相によれば、インクジェット式印刷装置インクジェットヘッドに複数のヘッドドライバICが設けられ、該複数のヘッドドライバIC内にそれぞれ設けられたダイオードのアノード電圧に基づいて、印刷装置本体の制御部にて、前記複数のヘッドドライバIC温度の所定温度に対する高低を検出する、インクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出装置であって、各ヘッドドライバICは、温度検出のための基準温度に対応するデジタル基準値を設定する温度設定部と、温度設定部からのデジタル基準値をアナログ基準値に変換するDAコンバータと、上記ダイオードのアノード電圧と、上記DAコンバータからのアナログ基準値とを比較して、上記ダイオードのアノード電圧のアナログ基準値に対する高低をケーブルを介して印刷装置本体の制御部に対してデジタル信号として出力するコンパレータとを含んでおり、前記ヘッドドライバIC温度検出装置は、更に、前記各ヘッドドライバIC内にそれぞれ設けられたダイオードのアノード電圧特性に応じてランク分けされた前記デジタル基準値をランクごとに前記温度設定部に保持しており、該ランク分けされた前記デジタル基準値に従って前記所定温度に対する高低を検出することを特徴とする、インクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出装置が得られる。
【0021】
また、本発明の他の様相によれば、インクジェット式印刷装置のインクジェットヘッドに複数のヘッドドライバICが設けられ、該複数のヘッドドライバIC内にそれぞれ設けられたダイオードのアノード電圧に基づいて、印刷装置本体の制御部にて、前記複数のヘッドドライバIC温度の所定温度に対する高低を検出する、インクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出方法であって、各ヘッドドライバICは、温度検出のための基準温度に対応するデジタル基準値を設定し、該デジタル基準値をアナログ基準値に変換し、上記ダイオードのアノード電圧と、上記DAコンバータからのアナログ基準値とを比較して、上記ダイオードのアノード電圧のアナログ基準値に対する高低をケーブルを介して印刷装置本体の制御部に対してデジタル信号として出力するものであり、前記ヘッドドライバIC温度検出方法は、更に、前記各ヘッドドライバIC内にそれぞれ設けられたダイオードのアノード電圧特性に応じてランク分けされた前記デジタル基準値を前記各ヘッドドライバIC毎に保持しており、該ランク分けされた前記デジタル基準値に従って前記所定温度に対する高低を検出することを特徴とする、インクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出方法が得られる。
【0022】
前記ランク分けのためのデジタル値は、前記所定の温度における前記ダイオードのアノード電圧の規格幅を等分してランク分けしても良い。
【0023】
また、前記ランク分けのためのデジタル値は、前記所定の温度における前記ダイオードのアノード電圧の規格幅を不等分にランク分けしても良い。
【0024】
前記デジタル値は、前記ランク分けのランクIDに対応して保持するようにしても良い。
【0025】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明の実施の形態に係るヘッドドライバIC温度検出装置について説明する。尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0026】
まず、本発明の第一の実施形態について述べる。図1は、本発明の第一の実施形態に係るヘッドドライバIC温度検出装置の構成を示している。尚、本実施形態のヘッドドライバIC温度検出装置を備えるインクジェット式プリンタは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、ダークイエロー(DY)の7色のカラープリンタであり、ブラック(K)については2ノズル列、他は1ノズル列の合計8つのノズル列を含むプリンタヘッドを備えるものとする。
【0027】
本実施形態のヘッドドライバIC温度検出装置10は、上述したインクジェット式プリンタのプリンタヘッド15内に、各ノズル列ごとに設けられた複数個(8個)のヘッドドライバIC11a,11b,11c,11d,11e,11f,11g,11h内にそれぞれ設けられたダイオードのアノード電圧を基準電圧と比較して、比較結果をデジタル化して、FFC16内の1本の信号線12を介して、プリンタ本体13内の制御部14に出力するように構成されている。
【0028】
ここで、各ヘッドドライバIC11a〜11hは、それぞれ同じ構成であり、上述した各色計8個のノズル列内の複数のノズルからのインクの吐出/非吐出を制御するスイッチ回路をON/OFFするためのトランスミッションゲート(TG)を構成するIC(Integrated Circuit[集積回路])である。
【0029】
図2は、各ヘッドドライバIC11a〜11hの温度検出にかかわる部分の構成と、各温度検出出力の接続方式を示す図である。図2において、ヘッドドライバIC11a〜11hは、それぞれ温度設定部21と、DAコンバータ22と、ダイオード23と、コンパレータ24と、FET25とを含んでいる。
【0030】
上記温度設定部21は、例えばレジスタ等から構成されており、温度検出のための基準温度Trefに対応するデジタル基準値Vdを設定するものである。上記DAコンバータ22は、温度設定部21からのデジタル基準値Vdをアナログ基準値Vaに変換するようになっている。上記ダイオード23は、ヘッドドライバIC11a内に設けられており、アノード側が抵抗R1を介して定電圧電源Vdd1と、またカソード側がグラウンドと接続されている。
【0031】
尚、ダイオード23は、図示の場合、複数個(例えば4個)のダイオードが互いに直列に接続されることにより構成されている。ここで、ダイオード23のアノード電圧は、後述するように、ヘッドドライバICの温度が上昇するに従って低くなる特性を有している。
【0032】
上記コンパレータ24は、反転入力端子に上記ダイオード23のアノード電圧Vが入力され、また非反転入力端子に上記DAコンバータ22からのアナログ基準値Vaが入力されることにより、これらのアノード電圧Vとアナログ基準値Vaとを比較する。そして、コンパレータ24は、上記ダイオード23のアノード電圧Vがアナログ基準値Vaより高い場合には、Lレベルのデジタル信号を出力すると共に、上記ダイオード23のアノード電圧Vがアナログ基準値Vaより低くなったとき、Hレベルのデジタル信号を出力するようになっている。
【0033】
上記FET25は、ゲートが上記コンパレータ24の出力端子に接続され、ソースがグラウンド接続されると共に、ドレインが抵抗R2を介して定電圧電源Vdd2に接続され、さらにオープンドレインとしてドレインからデジタル信号が出力されるようになっている。これにより、FET25は、コンパレータ24からの出力信号がLレベルの場合には、オフであって、そのドレインが定電圧電源Vdd2の電圧(Hレベル)に保持されるが、コンパレータ24からの出力信号がHレベルになると、オンとなり、そのドレインはグラウンド電位(Lレベル)に落とされる。
【0034】
それぞれ以上のように構成されるヘッドドライバIC11a〜11hの各温度検出部は、図2において、各FET25のオープンドレインの出力が共通する出力端子28にワイヤード・アンド(Wired AND)接続されている。従って、すべてのヘッドドライバIC11a〜11hの温度検出出力が上記した定電圧電源Vdd2の電圧(Hレベル)に保持されていれば、出力端子28からの温度検出信号XHOTはHレベルを維持する一方、ヘッドドライバIC11a〜11hのどれか1つでも温度検出出力がグラウンド電位(Lレベル)になると、出力端子28からの温度検出信号XHOTはLになる。尚、ヘッドドライバIC11a〜11hのどれか1つでも温度検出出力がグラウンド電位(Lレベル)になると、出力端子28からの温度検出信号XHOTはLになるように、各FET25のオープンドレインの出力が共通する出力端子28にワイヤード・オア(Wired OR)接続されるようにしても良い。
【0035】
図3は、上記各ヘッドドライバICの温度検出部の具体的な構成例として、そのヘッドドライバIC11aの温度検出部の一例を示している。図3において、ヘッドドライバIC11aは、図2のヘッドドライバIC11aと同様の構成であり、電圧設定部21及びDAコンバータ22の代わりに、複数個のフリップフロップ回路26と、抵抗群27とを備えている。
【0036】
上記フリップフロップ回路26は、図示の場合、8個のフリップフロップ回路26aから構成されている。これらのフリップフロップ回路26aは、それぞれラッチ信号がクロック端子CLKに入力され、D端子に設定信号が入力され、さらにVref端子に基準電圧Vrefが入力されるようになっている。
【0037】
フリップフロップにHが設定されると、出力はVrefになり、Lが設定されると、GNDになる。ヘッドドライバICは、ノズル選択のためのデータ(上述した各ノズル列内の複数ノズルからのインクの吐出/非吐出を制御するスイッチ回路をON/OFFするためのデータ)が、例えば、シリアルデータとして送られてくるが、D端子の入力D0〜D7は、このデータを用いると良い。この場合、シリアルデータはシフトレジスタに入力されるが、例えば最後に送られたデータをD0〜D7とし、温度検出回路専用のラッチ信号LATを用い、フリップフロップにデータを格納する。
【0038】
また、抵抗群27は、コンパレータ24の非反転入力端子+とグラウンド間に、直列に接続された7個の抵抗1R及び1個の抵抗2Rと、各抵抗1Rのアノード側と各フリップフロップ回路26aの出力端子Qとの間にそれぞれ接続された8個の抵抗2Rとから構成されている。
【0039】
これにより、各フリップフロップ回路26aのD端子に入力される設定信号の組合せにより、コンパレータ24の非反転入力端子+に入力されるアナログ基準値Vaが、電圧0からVrefより僅かに低い電圧まで、256段階に設定され得るようになっている。
【0040】
ここで、コンパレータ24の非反転入力端子+に入力されるアナログ基準値Vaは、当該ヘッドドライバIC11a乃至11h内に組み込まれるダイオード23のアノード電圧特性に応じてランク分けし、ランク毎に温度制限のための基準温度Trefを決定し、これに対応するランク毎の温度制限基準電圧となるように、工場出荷前に設定される。
【0041】
さて、以上の構成を有する本実施形態のヘッドドライバIC温度検出装置10は、上述した温度制限のための基準温度Trefに対応する温度制限基準値としてのデジタル基準値Vdの設定において、ヘッドドライバICの温度検出用ダイオードの特性バラツキに応じてランク分けを行い、それぞれに適した温度制限基準値(デジタル基準値Vd)を設定することで、温度検出の精度を向上させる。
【0042】
即ち、本実施形態では、例えば、工場出荷前に、複数のヘッドドライバICの温度検出用ダイオードを、そのアノード電圧特性に応じてランク分けし、ランク毎に基準温度Trefを決定し、これに対応する温度制限基準値としてのデジタル基準値Vdを求め、これを温度設定部21のレジスタ等に記録する。
【0043】
以下、かかるランク分け及びランク毎の温度制限のための基準温度Trefを決定する方法について、図4及び図5を参照して説明する。尚、本実施形態では、3分割に等分する場合について説明する。
【0044】
まず、図4及び図5に示すように、室温(=IC温度)を測定する(図5のステップS1)。ここで、図4において、室温は、例えば、25℃とし、かかる室温を測定するのは、ヘッドドライバICが不使用状態で当該室温中に十分に長い時間放置され、ヘッドドライバICの温度が室温と略等しくなっていることを前提としている。次に、全てのヘッドドライバICの温度検出用ダイオードの当該温度(室温)におけるアノード電圧の上限値(図4のU)と下限値(図4のL)を求める(図5のステップS2)。ここで、当該温度(室温)におけるアノード電圧の上限値(図4のU)と下限値(図4のL)は、例えば、ヘッドドライバICの仕様書等から求めることが可能である。そして、アノード電圧の規格幅(図4のUtoL)をランク分け数(3)で分割する(ステップS3)。ここで、図4に示すように、上記規格幅(図4のUtoL)を同図上方側から区間1、2、3と規定すると、アノード電圧の区間1と2の間の閾値(区間1−2閾値)は図4の1−2th[V]に、区間2と3の間の閾値(区間2−3閾値)は図4の2−3th[V]に、それぞれ求めることができる。続いて、上記室温におけるこれら区間1−2閾値、区間2−3閾値の電圧をDAC値に変換する(ステップS4)。このように、本実施形態では、工場出荷前の製品組み立て工程等において、当該工場の室温における各ランクの閾値を用いて、全てのヘッドドライバICの温度検出用ダイオードがどのランクに属するかを振り分けることを特徴としている。従って、この後、かかる振り分けを行うために、まず、検査(振り分け)対象であるヘッドドライバICのDAC値(温度設定部21のレジスタに設定するデジタル基準値Vd)を上述した区間2−3閾値の2−3th[V]に対応するDAC値[A](例えば、[00010111]で表される)に設定する(ステップS5)。そして、当該ヘッドドライバICの温度検出回路の出力(温度検出信号)XHOTがLレベルであるか否かを判断する(ステップS6)。温度検出信号XHOTがLレベルである場合には(ステップS6でYes)、その検査(振り分け)対象である1個のヘッドドライバICの温度検出用ダイオードはランクAに属することが判明したことになる。従って、ランクAの温度制限基準値(区間3停止電圧)を当該ヘッドドライバICの温度設定部21のレジスタに設定する(ステップS7)。反対に、温度検出信号XHOTがLレベルでない場合(ステップS6でNo)には、次の値として、当該ヘッドドライバICのDAC値(温度設定部21のレジスタに設定するデジタル基準値Vd)を上述した区間1−2閾値の1−2th[V]に対応するDAC値[B](例えば、[00101100]で表される)に設定する(ステップS8)。そして、当該ヘッドドライバICの温度検出回路の出力(温度検出信号)XHOTがLレベルであるか否かを判断する(ステップS9)。温度検出信号XHOTがLレベルである場合には(ステップS9でYes)、その検査(振り分け)対象であるヘッドドライバICの温度検出用ダイオードはランクBに属することが判明したことになる。従って、ランクBの温度制限基準値(区間2停止電圧)を当該ヘッドドライバICの温度設定部21のレジスタに設定する(ステップS10)。反対に、温度検出信号XHOTがLレベルでない場合(ステップS9でNo)には、その検査(振り分け)対象であるヘッドドライバICの温度検出用ダイオードは、ランクAのみならずランクBにも属さないこと、即ち、3分割の残ったランクCに属することが明らかである。従って、ランクCの温度制限基準値(区間1停止電圧)を当該ヘッドドライバICの温度設定部21のレジスタに設定する(ステップS11)。
【0045】
次に、ヘッドドライバICの温度検出装置10の温度検出動作について説明する。インクジェット式プリンタの電源が投入された時、初期化動作として各ヘッドドライバIC11a乃至11h内の温度設定部21に設定されたデジタル基準値Vd(温度制限基準値)[区間1、2又は3停止電圧]をDAコンバータ22がアナログ基準値Vaに変換して、コンパレータ24の非反転入力端子に入力する。
【0046】
他方、ダイオード23には当該ヘッドドライバIC11a乃至11hの温度に対応したアノード電圧Vが発生する。これにより、コンパレータ24は、アナログ基準値Vaとアノード電圧Vを比較して、アノード電圧Vがアナログ基準値Vaより高い場合には、Lレベルの信号を出力するので、FET25はオフのままであり、各ヘッドドライバIC11a乃至11hのFET25には、すべて各定電圧電源Vdd2からの電圧が印加される。この結果、これらがワイヤード・アンド接続された出力端子28からの温度検出信号XHOTは、Hレベルとなる。
【0047】
これに対して、ヘッドドライバIC11a乃至11hのいずれかの温度が印刷動作に伴って上昇して、ダイオード23のアノード電圧Vが低下して、当該ヘッドドライバIC11a乃至11hにおけるアナログ基準値Vaより低くなると、コンパレータ24は、Hレベルの信号を出力し、FET25がオンとなるので、当該FET25のドレインがグラウンド電位に落とされる。この結果、これらがワイヤード・アンド接続された出力端子28からの温度検出信号XHOTは、Lレベルとなる。
【0048】
このようにして、ヘッドドライバIC11a乃至11hの何れかの温度がそれぞれの温度制限基準値(IC温度上限値)を超える可能性がある場合、そのコンパレータ24の出力がHレベルとなって、FET25のオープンドレインによりワイヤード・アンド接続された出力端子28から出力され、FFC16内の1本の信号線12を介して制御部14に入力されるデジタル信号がHレベルからLレベルに切り替わることとなって、制御部14が何れかのヘッドドライバICの温度が当該温度制限基準値(IC温度上限値)を超えた可能性があることを検出し得る。
【0049】
尚、この場合、制御部14には、ヘッドドライバIC11a乃至11hからデジタル信号が、FFC16内の1本の信号線12を介して入力される。このため、従来のようにダイオード23からのアノード電圧を制御部14内でAD変換しなくてもよいので、制御部14内にADコンバータを備える必要がなく、また、FFC16内に個々のヘッドドライバIC11a乃至11h毎の信号線を備えなくてもよい。従って、制御部14が小型に、そして少ない入力ピンで構成され得ると共に、ヘッドドライバICの温度検出に関する信号線がFFC16内の一本の芯線でよいので、コストを低減することができる。さて、これら利点は、特願2001−262363号に示す従来のヘッドドライバIC温度検出装置においても同様に得られるが、上記特願2001−262363号に示す従来例においては、ヘッドドライバICの温度検出用ダイオードの初期測定をアナログ的に行う(アノード電圧というアナログ値を測定しなければならない)のに対し、ダイオードの初期測定をデジタル的に行うことができる点が大きく相違している。従って、アノード電圧を直接測定する必要がないので、アノード端子をヘッドドライバICの外に引き出す必要が無くなる。また、アナログ値を測定する際に伴う接触不良の問題やノイズの影響を避けることができる。
【0050】
更に、アノード電圧を直接測定する必要がないので、工場においてランク分けを行う際に、電圧測定器や測定した電圧をデジタル値に変換するためのA/Dコンバータが不要となり、工程を簡略化することができる。精度の高い温度検出手段を備えたプリンタであれば、プリンタ単体(スタンドアローン)でのランク分けが可能である。
【0051】
図6を用いて、本実施形態のヘッドドライバIC温度検出装置の温度検出動作を詳しく述べる。
【0052】
本実施形態のヘッドドライバICの温度検出装置においては、ヘッドドライバICから、FFC16内の信号線12を介して、常時、Hレベル又はLレベルの温度検出のためのデジタル信号XHOTが制御部14に入力されている。従って、制御部14が温度検出を行うタイミングとしては、常時監視も可能であるが、定期的にXHOTを監視するようにしてもよい。定期的にXHOTを監視するタイミングは、一行(1パス)毎の印刷が終了して、ヘッドが次の1パスの主走査方向端部(始端)に位置する時に行うのが望ましい。
【0053】
図6のフローチャートにおいて、ステップS61にて、制御部14は、各ヘッドドライバIC11a乃至11hからFFC16内の信号線12を介して入力される温度検出のためのデジタル信号XHOTを監視する。該デジタル信号XHOTの監視は、例えば、一行(1パス)毎の印刷が終了した時点で行なわれる。そして、当該ステップS61にて、制御部14は、上記デジタル信号XHOTがLレベルになったか否かを判断する。XHOTがHレベルの場合には(ステップS61でNo)、各ヘッドドライバIC11a乃至11hが何れもそれぞれの温度制限基準値(IC温度上限値)以下であるので、当該一行(1パス)の印刷動作を実行した後、ステップS61に戻る。
【0054】
一方、ステップS61にて、上記デジタル信号XHOTがLレベルである場合には(ステップS61でYes)、制御部14は、ステップS62にて、一定時間印刷を休止する。XHOTを常時監視していて、一行(1パス)の途中でXHOTがLレベルであることを検知した場合には、その時点で印刷を休止し、印刷再開後には続きから印刷するようにしてもよい。また、当該一行(1パス)の印刷動作を終了させてから、印刷を休止するようにしてもよい。但し、この場合には、XHOTがLレベルになってから、最大1行分の印刷を続ける可能性があるので、この分の発熱を考慮して温度制限基準値を低めに設定する必要がある。
【0055】
一定時間経過後、ステップS63にて、制御部14は、上記デジタル信号XHOTがLレベルであるか否かを判断する。XHOTがHレベルの場合には(ステップS63でNo)、印刷休止によってヘッドドライバICの温度が低下したということなので、ステップS64にて、印刷を再開し、ステップS61に戻る。
【0056】
ステップS63にて、XHOTがLレベルである場合には(ステップS63でYes)、ステップS65にて、温度上昇フラグが立っているか否かを判断する。温度上昇フラグが立っていない場合には(ステップS65でNo)、ステップS66にて、温度上昇フラグを立てた後、ステップS67にて、キャリッジをホームポジションに戻してヘッドクリーニングを行う。このヘッドクリーニングにおいては、インクの吸引(ポンピング)等を行い、その結果、インクによりヘッド、ひいては各ヘッドドライバIC11a乃至11hを冷やすことができる。また、ノズルの目詰まりによって正常にインクが吐出されなかったために十分な放熱が行われず、ヘッドドライバICの温度が上昇した場合には、このヘッドクリーニングによってノズルの目詰まりが解消され、以後の印刷動作による温度上昇を防ぐことができる。ヘッドクリーニング終了後、ステップS68にて印刷を再開し、ステップS61に戻る。
【0057】
一方、ステップS65にて、温度上昇フラグが立っている場合には(ステップS65でYes)、ステップS69にて、エラー処理として、印刷を停止する。エラー処理は、プリンタ本体13の表示パネルに表示し、或いはLEDを点滅する等により、異常が発生したことをユーザに通知し、電源再投入、インクカートリッジ交換等の処置をユーザに求める。
【0058】
以上の処理を、印刷終了まで繰り返す。印刷終了時には、制御部14は、温度上昇フラグを戻し、待機状態に移行する。
【0059】
図7は、本発明によるヘッドドライバIC温度検出装置の第二の実施形態を説明するための図である。この第二の実施形態のヘッドドライバIC温度検出装置の構成は、図1乃至図3に示したヘッドドライバIC温度検出装置10と同様であるが、以下の点でのみ異なっている。
【0060】
即ち、上述した第一の実施形態では、図4に示したように、アノード電圧の規格幅(図4のUtoL)をランク分け数(3)で等分に分割したが、この第二の実施形態では、図7に示すように、区間2の精度を高めるために、区間2の幅を区間1や区間3よりも狭くなるように、不等分に分割することを特徴としている。
【0061】
図4と図7を比較すれば明らかになるように、本実施形態によれば、区間1、3の停止温度は、図4に示した等分割の場合の停止温度(ランク分けあり時の停止温度)よりも低くなる、即ち、低い温度で印刷停止等の処理が必要になるが、区間2の停止温度は、上記ランク分けあり時の停止温度よりも高くなる、即ち、より高い温度まで印刷停止等の処理をしなくて済む(印刷を続行できる)。
【0062】
上述した第一の実施形態では、等分割にランク分けするので、どの個体でも平均して温度検出の精度を高めることができる。一方、この第二の実施形態では、特性バラツキの集中するランクの幅を狭めることで、大多数のヘッドにおいて温度検出の精度を、より一層高めることができる。
【0063】
尚、制御部14が上述した温度検出を行うタイミングについては、上述した第一の実施形態と同様に考えれば良い。
【0064】
上述した第一及び第二の実施形態においては、3分割したが、分割数はこれに限らない。分割数が多いほど温度検出精度は高くなるが、分割数が増えるほどランク毎の差は小さくなる。分割数をあまり増やすと上述したランク分け(検査)のための工数も増加するので、実用上は2乃至4分割程度が適当と考えられる。
【0065】
尚、上述した第二の実施形態においては、温度検出用ダイオードの特性バラツキの分布が集中する区間の幅を小さくして不等分したが、温度検出回路のその他の部品のバラツキによるアノード電圧バラツキの分布が集中する区間の幅を小さくして不等分しても良い。
【0066】
また、上述した第一及び第二の実施形態においては、ランク分け結果から温度制限基準値を求め不揮発性メモリに記録したが、温度制限基準値をヘッドに添付されるラベル等に記録するようにしても良い。また、ランク毎にIDを付与し、当該IDを不揮発性メモリやラベル等に記録するようにしても良い。この場合には、プリンタが不揮発性メモリやラベル等に記録されたIDを読み込み、読み込んだIDに応じて温度制限基準値を決定するように構成することが考えられる。このように、温度制限基準値ではなく、ランク毎のIDを記録するようにすれば、記録ビット数を減らすことができ、メモリ等の節約になる。
【0067】
更に、例えば、ヘッド基板上に設けられたサーミスタ等の精度の高い温度検出手段を備えたプリンタ自身がランク分けを行う構成も考えられる。
【0068】
尚、本発明は、図5のフローチャートに示したヘッドドライバIC温度検出用ダイオードのランク分け方法に限られず、これら処理を記録したコンピュータが読取り可能な記録媒体やこれら処理を実行させるコンピュータプログラムそのものにも適用し得ることは勿論である。
【0069】
更にまた、上述した第一及び第二の実施形態においては、ヘッドドライバICの温度が所定温度より上昇してしまう事態を検出したが、所定温度より低下してしまう場合も、同様の原理で検出し得るのは、明らかである。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、インクジェット式印刷装置の複数のヘッドドライバIC内にそれぞれ設けられる温度検出用ダイオードのアノード電圧の特性ばらつきに応じてランク分けを行い、それぞれに適した温度制限のための基準値を設定することで、温度検出の精度を向上させることができる。そして、等分割にランク分けすることで、どの個体でも平均して温度検出の精度を高めることができる一方、特性バラツキの集中するランクの幅を狭めることで、大多数のヘッドにおいて温度検出の精度をより一層高めることもできる。
【0071】
また、ヘッドドライバICの温度検出用ダイオードの初期測定において、アノード電圧を直接測定する必要がないので、アノード端子をヘッドドライバICの外に引き出す必要が無くなる。更に、アナログ値を測定する際に伴う接触不良の問題やノイズの影響を避けることができる。尚、アノード電圧を直接測定する必要がないので、電圧測定器や測定した電圧をデジタル値に変換するためのA/Dコンバータが不要となるので、印刷装置単体でのランク分けが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるヘッドドライバIC温度検出装置の第一の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のヘッドドライバIC温度検出装置における各ヘッドドライバICの要部を示すブロック図である。
【図3】図2の各ヘッドドライバICの要部の具体的な構成例を示す図である。
【図4】図1のヘッドドライバIC温度検出装置における温度制限基準値の設定手順を示すグラフである。
【図5】図1のヘッドドライバIC温度検出装置における温度制限基準値の設定手順を示すフローチャートである。
【図6】図1のヘッドドライバIC温度検出装置における温度検出動作の制御の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明によるヘッドドライバIC温度検出装置の第二の実施形態における温度制限基準値の設定手順を示すグラフである。
【図8】従来のヘッドドライバIC温度検出装置における温度制限基準値の設定手順を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ヘッドドライバIC温度検出装置
11a〜11h ヘッドドライバIC
12 信号線(ケーブル)
13 プリンタ本体
14 制御部
21 温度設定部
22 DAコンバータ
23 ダイオード
24 コンパレータ
25 FET
26 フリップフロップ回路
27 抵抗群
28 出力端子

Claims (8)

  1. インクジェット式印刷装置のインクジェットヘッドに複数のヘッドドライバICが設けられ、該複数のヘッドドライバIC内にそれぞれ設けられたダイオードのアノード電圧に基づいて、印刷装置本体の制御部にて、前記複数のヘッドドライバIC温度の所定温度に対する高低を検出する、インクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出装置であって、
    各ヘッドドライバICは、温度検出のための基準温度に対応するデジタル基準値を設定する温度設定部と、温度設定部からのデジタル基準値をアナログ基準値に変換するDAコンバータと、上記ダイオードのアノード電圧と、上記DAコンバータからのアナログ基準値とを比較して、上記ダイオードのアノード電圧のアナログ基準値に対する高低をケーブルを介して印刷装置本体の制御部に対してLレベルかHレベルのデジタル信号として出力するコンパレータとを含んでおり、
    前記ヘッドドライバIC温度検出装置は、更に、前記各ヘッドドライバIC内のダイオードのアノード電圧特性に応じてランク分けされた前記デジタル基準値をランクごとに前記各温度設定部に保持しており、該ランク分けされた前記デジタル基準値に従って前記所定温度に対する高低を検出し、
    前記複数の各ヘッドドライバICごとの上記ダイオードのアノード電圧のアナログ基準値に対する高低を、1つの信号にして1つの信号線で印刷装置本体の制御部に対して前記LレベルかHレベルのデジタル信号として出力し、
    前記印刷装置本体の制御部に出力される前記 1 つの信号は、前記複数のヘッドドライバICのどれか 1 つでも温度が前記基準温度より高である前記デジタル信号のレベルとなった場合に、当該レベルとなる 1 つの信号である、
    ことを特徴とする、インクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出装置。
  2. 請求項1に記載のインクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出装置において、
    前記デジタル基準値は、所定の温度における前記ダイオードのアノード電圧の規格幅を等分してランク分けされていることを特徴とする、インクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出装置。
  3. 請求項1に記載のインクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出装置において、
    前記デジタル基準値は、前記ダイオードのアノード電圧特性のばらつきに応じて、所定の温度における前記ダイオードのアノード電圧の規格幅を不等分にランク分けされていることを特徴とする、インクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出装置において、
    前記デジタル基準値は、前記ランク分けのランクIDに対応して保持されることを特徴とする、インクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のヘッドドライバIC温度検出装置を備えるインクジェット式印刷装置において、
    該インクジェット式印刷装置は、前記デジタル基準値を読取り、前記ヘッドドライバIC温度検出装置の温度設定部に設定することを特徴とする、インクジェット式印刷装置。
  6. 請求項4に記載のヘッドドライバIC温度検出装置を備えるインクジェット式印刷装置において、
    前記ランクIDを読取り、該ランクIDに対応して前記デジタル基準値を決定することを特徴とする、インクジェット式印刷装置。
  7. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のヘッドドライバIC温度検出装置を備えるインクジェット式印刷装置において、該インクジェット式印刷装置は、前記ランク分けを該印刷装置単体にて行うことを特徴とする、インクジェット式印刷装置。
  8. インクジェット式印刷装置のインクジェットヘッドに複数のヘッドドライバICが設けられ、該複数のヘッドドライバIC内にそれぞれ設けられたダイオードのアノード電圧に基づいて、印刷装置本体の制御部にて、前記複数のヘッドドライバIC温度の所定温度に対する高低を検出する、インクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出方法であって、
    各ヘッドドライバICは、温度検出のための基準温度に対応するデジタル基準値を設定し、該デジタル基準値をアナログ基準値に変換し、上記ダイオードのアノード電圧と、上記DAコンバータからのアナログ基準値とを比較して、上記ダイオードのアノード電圧のアナログ基準値に対する高低をケーブルを介して印刷装置本体の制御部に対してLレベルかHレベルのデジタル信号として出力するものであり、
    前記ヘッドドライバIC温度検出方法は、更に、前記各ヘッドドライバIC内のダイオードのアノード電圧特性に応じてランク分けされた前記デジタル基準値を前記各ヘッドドライバIC毎に保持しており、該ランク分けされた前記デジタル基準値に従って前記所定温度に対する高低を検出し、
    前記複数の各ヘッドドライバICごとの上記ダイオードのアノード電圧のアナログ基準値に対する高低を、1つの信号にして1つの信号線で印刷装置本体の制御部に対して前記LレベルかHレベルのデジタル信号として出力し、
    前記印刷装置本体の制御部に出力される前記 1 つの信号は、前記複数のヘッドドライバICのどれか 1 つでも温度が前記基準温度より高である前記デジタル信号のレベルとなった場合に、当該レベルとなる 1 つの信号である、
    ことを特徴とする、インクジェット式印刷装置のヘッドドライバIC温度検出方法。
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