JP4265109B2 - 複数燃種制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄鋼プロセス等で石炭等の微粉燃料や重油等の液体燃料若しくは未燃焼成分を有する気体燃料のうちの少なくとも2種の燃料を燃焼させる複数燃種制御装置に関し、詳しくは上下限制限時の制御性の改善を図った複数燃種制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば微粉炭と重油を同時に燃焼させて蒸気を発生させる混焼型ボイラにおいてはこれらの燃料の供給量を調節して蒸気圧力を一定に保つようにしている。
はじめに、主燃料として石炭を、従燃料として重油を用いたボイラの混焼燃焼制御装置の概要について図3を用いて説明する。
【0003】
図3において、1は主蒸気圧力制御回路であり、この制御回路1には主蒸気圧力設定回路2で設定された設定値SVと主蒸気圧力センサ1aからの測定値PVが入力されており、その偏差を制御演算した操作出力MVをボイラマスタ(加算器)4に出力する。
【0004】
ボイラマスタ4は操作出力MVに負荷指令回路5からの出力を加算してエアリッチ回路6に出力する。エアリッチ回路6は空気流量センサ6aの測定値PVを入力して石炭ベースでの総燃料デマンド(要求値)を混焼制御回路7に出力する。この混焼制御回路7には後述する石炭デマンド上下限制限手段および重油デマンド上下限制限手段24〜27が設けられている。
【0005】
混焼制御回路7では予め石炭と重油の混焼比率が設定されており、重油流量センサ8aからの測定値PVと給炭量センサ9aからのPVが入力されている。そして、この混焼制御回路7は総燃料デマンドおよび混焼比率に基づいてそれぞれの燃料の必要量を重油流量制御回路8および出力制限回路10(重油側)を介して出力し、また、石炭給炭量制御回路9および出力制限回路11(石炭側)を介して出力する。この出力制限回路10,11の出力に基づいて重油流量調節弁の弁開度指令信号および石炭の給炭指令信号が出力される。なお、出力制限回路10,11は安定した流量を確保するため、出力指令を制限する回路である。
3aは重油デマンド側に設けられた定値設定スイッチ,3bは石炭デマンド側に設けられた定値設定スイッチである。これらのスイッチは燃焼立上げ時はオフとされており、はじめは重油のみを燃焼させ重油燃焼が安定すると石炭燃焼を開始し、順次重油燃焼を弱めて重油と石炭を混焼させ所望の比率になった時点で後述の比率設定器としてのメモリ18にその比率が書き込まれる。
その後、重油デマンド側および石炭デマンド側に設けられた定値設定スイッチ3a,3bがオンとされる。このことによりバンプレスな運転が可能となる。
【0006】
図4は上記混焼制御回路7の詳細を示すもので、15は乗算器、16は減算器、17は除算器、18は燃焼比率が書込まれた比率設定器としてのメモリ、19は変化率制限器、20(a,b)は重油と石炭の熱量比から石炭←→重油への熱量変換を行う熱量変換器である。なお、メモリ18は実比率トラッキング時は入力Xに対する出力Yが同じ(Y=X)となっており、手動設定の場合はオペレータがCRT30側から設定した入力Zと出力Yが同じ(Y=Z)となる。また、変化率制限回路19はメモリ18が出力Y=Xのときは変化率制限動作を行なわずバイパスする。
【0007】
ここで、石炭ベースでの総燃料デマンドが混焼制御回路7の乗算器15および減算器16に入力されると、乗算器15に入力したものはその値に予めメモリ18に格納された重油/全燃料(=重油+石炭)の燃焼比率により重油の供給量が演算され、熱量変換器20aで重油の供給量に演算されて重油デマンドとして重油流量制限回路8(図3参照)に出力される。
【0008】
一方減算器16では、総燃料デマンドから重油デマンドを差し引いた値が石炭デマンドとして石炭供給量制御回路9(図3参照)に出力される。そして、出力された各デマンドに対する重油流量および石炭量が重油流量センサ8a,給炭量センサ9aで測定されてPV(B),PV(A)として混焼制御回路7に帰還するようになっている。
そして重油流量PV(B)は熱量変換器20bで石炭量に換算され、加算器4aおよび除算器17に入力する。一方給炭量PV(A)は加算器4aに入力し石炭量に換算されたPV(B)と加算される(A+B)。
この加算された値は除算器17に出力されてB/(A+B)の演算が行なわれ実比率Xとしてメモリ18(比率設定器)に入力する。
24a,24bは低位信号選択器(上限制限器)であり、上限設定器26a,26bを介して石炭および重油の供給量の上限が設定される。また、27a,27bは下限設定器であり、高位信号選択器(下限制限器)25a,25bにより石炭および重油の供給量の下限が設定される。
【0009】
図5,6は主燃料として石炭を、従燃料として重油およびLDG(プロセス排ガス)を混焼させるようにしたボイラの混焼燃焼制御装置の概要を示す図である。
図5において、図3と同一要素には同一符号を付している。
図5において、混焼制御回路7には重油流量センサ8a,給炭量センサ9aの他にLDG流量センサ30aからの出力が入力され、この混焼制御回路7で各燃料のデマンドが演算されて、それぞれの流量制御回路(8,9,30)および出力制限回路(10,11,31)を介して各調節弁に対して開度指令が発せられる。
【0010】
図6において、LDGの流量が熱量変換器20cで石炭ベースの燃料比に換算され、その出力が減算器16aで石炭ベースでの総燃料デマンドから差し引かれる。その残りのデマンドが予め定めた燃焼比率に従って石炭および重油に割り振られてその出力が乗算器15および減算器16に出力される。なお、LDGの供給量は不安定なのでこれに対するデマンド制御は行われない。
【0011】
上記2,3種類の燃料を燃焼させる場合の混焼制御装置の構成において、何らかの理由により給炭制御にトラブルが生じたとする。その場合、定値設定スイッチ3a,3bをオフ(定値側)として対策を講じることとなるが、マスタ追従制御は不能の状態になる(その場合石炭と重油の比率は実比率トラッキング(メモリ18でY=Xの状態)となっている)。そのような状態で、例えば燃料デマンドが50%から10%増加したとすると、燃焼比率が0.5(石炭と重油のデマンドがそれぞれ25%)であれば重油デマンドはまず5%増加する。すると重油流量が30%に増えるので実比率も増加して30/(25+30)=0.55となる。
【0012】
この実比率は最終的には35/(25+35)=0.58になり重油流量を10%(35%−25%=10%)だけ増加させるが帰還量PV(B),PV(A)がその都度加算器4a、除算器17、及び比率設定器18を経て乗算器15で乗算されてデマンドが演算されるので時間がかかることになる。
【0013】
このことは、2燃種がマスタ追従するときと比較してプロセスの応答を悪化(時定数が長くなる)させるのでボイラマスタ4(図3参照)がハンチングを起こす恐れがある。図7はハンチングの問題を解決した2燃種制御装置の従来例を示す概略構成図である。
【0014】
図7において、図4と同一要素には同一符号を付している。21aは偏差監視器であり、変化率制限器19aへの入力(X1)と出力(X2)を監視する。そして、その偏差αが所定の値(例えば1%)を超えているか否かにより比率変化の有無を判断する。即ち、偏差監視器21aはX1−X2>αの時H=1を出力し、X1−X2<−αの時L=1を出力する。X1=X2の時はH=L=0なので比率は変化していないと判断し、HあるいはLが1のとき比率変化中と判断する。21b,21cも偏差監視器であり、21bの偏差監視器には乗算器15aの出力である石炭デマンドQ(A')と給炭量センサ9aで測定されたPV(A)が入力され、21cの偏差監視器には乗算器15bの出力である重油デマンドP(B')と重油流量PV(B)が入力され、それらの偏差αが所定の値(例えば1%)を超えているか否かにより比率変化の有無を判断する。
【0015】
22はゲインバイアス器であり、ゲイン=−1.0、バイアス1.0となっている。例えば重油比率が0.4であれば石炭比率(1−x)は0.6(=1−0.4)となる。
23a(T),23b(T)はスイッチであり、23aのスイッチには乗算器15aの出力である石炭デマンドQ(A')と給炭量センサ9aで測定されたPV(A)がそれぞれ入力され、何れかの値を減算器16bに出力するようになっている。このスイッチ23aは重油流量制御がマスタ追従し、給炭量制御がマスタ追従制御不能のときa→c方向に切換わる(両方がマスタ追従しているときはb→c)。
また、スイッチ23bには乗算器15bの出力である重油デマンドP(B')と重油流量PV(B)がそれぞれ入力され何れかの値が減算器16aに出力するようになっている。このスイッチ23b(T)は給炭量制御がマスタ追従し、重油流量制御がマスタ制御不能のときa→c方向に切換わる(両方がマスタ追従しているときはb→c)。
【0016】
この従来例における基本的回路構成は、定値設定によって定めた混焼制御回路をベースにして、比率演算を組み込んだ形になっている。定値設定による混焼制御回路とは、一般的にマスタ追従する燃料は一つで、総燃料デマンドからマスタ追従していない実燃料流量を差し引いて燃料デマンドを作成する方式をいう。
【0017】
ここで、差し引く値を総燃料デマンドを比率で配分した量にすると比率による混焼制御回路になる。図7では差し引く量を実燃料流量と燃料デマンドの比率配分の切替方式としている。乗算器15bの出力である点Pは重油デマンド(B’)、乗算器15aの出力である点Qは石炭デマンド(A’)になる。両燃種ともマスタ追従の場合、スイッチ23a、23bは共にb→cに切り替わり比例配分の制御になる。
【0018】
ここで、重油流量制御のみマスタ追従不能となった場合、(例えば図3に示す出力制限回路10に含まれる最低油圧制限機能が働いて、重油流量制限回路8が圧力制御に切換わった場合−最低油圧制御が働いた場合は、スイッチ23aがa→cに切り替わり、石炭デマンドは総燃料デマンドから重油流量(B)を引いた値になる(重油定値制御モード)。
また、定値設定時や出力制限が機能して石炭量制御のみマスタ追従不能の場合は、スイツチ23bがa→cに切り替わり、重油デマンドは総燃料デマンドから石炭量(A)を引いた値になる(石炭定値制御モード)。
【0019】
定値制御モードのときはメモリ(比率設定器)18の出力Yはその入力X(実比率=実燃料から求めた比率)をトラッキングする。また、この時、変化率制限器19aの変化率制限機能はバイパスされる。
ところで、一定負荷、一定比率で運転中のときは、実燃料とデマンドはほぼ一致する(A≒A’∴B≒B’)が、負荷変化中や比率設定変化中のときは燃料設定値が徐々に変化し、制御偏差が常に出ている状態なので両者は一致しない。
【0020】
このため、それらの変化中に出力制限(例えば最低油圧制限)にかかってすぐに定値制御モードとすると、デマンドが突変するので、変化が終了しても主蒸気圧力(ボイラマスタ)が安定するまでは比率制御モードを保つ必要がある。
即ち、変化中でなくなって、かつ、偏差監視器21b,21cがA≒A’かつ、B≒B’を検出してから定値制御モードに戻すようにすると突変を防止することができる。
【0021】
図8は3燃種制御装置の従来例を示す概略構成図である。
この3燃種の基本的回路構成は、図7の2燃種制御をそのまま3燃種に拡張したもである。まず、LDG比率(対全燃料)でデマンドをLDGと(重油十石炭)に配分する。重油十石炭のデマンドは重油比率(対全燃料)で配分される。重油比率は対全燃料比で設定されるので除算器17aで対重油十石炭比に変換する。重油と石炭の実流量から求めた実比率を乗算器15aで対全燃料の重油実比率に変換する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
上記2,3種類の燃料を燃焼させる場合の混焼制御装置の構成において、比率制御運転中でかつ、総燃料デマンドが増加中に例えば石炭デマンドが上限または下限制限にかかりマスタ制御不能になった場合は重油デマンドは重油比率で決まる分しか増加しないので全体として燃料不足となる。その場合、主蒸気圧力制御回路(図3参照)で対応することになるが主蒸気圧力は一時低下することになる。
本発明はこのように比率制御運転中でかつ、総燃料デマンドが増加中または減少中に例えば石炭デマンドが上限または下限制限にかかりマスタ制御不能になった場合でも主蒸気圧力が一時低下することのない複数燃料制御装置を実現することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明では、請求項1においては、
2種類の燃料が混焼状態となるときの2燃種の燃焼比率を制御する複数燃種制御装置であって、主蒸気圧力設定回路で設定された設定値と主蒸気圧力センサからの測定値が入力される主蒸気圧力制御回路と、該主蒸気圧力制御回路から出力される前記設定値と測定値の偏差出力と、負荷指令回路からの出力を加算するボイラマスタと、該ボイラマスタからの出力と空気流量センサの測定値を入力し総燃料デマンドとして出力するエアリッチ回路と、該エアリッチ回路の出力を入力する混焼制御回路を有し、
前記混焼制御回路は前記エアリッチ回路から総燃料デマンドとして出力された値と2燃種の測定値(PV3およびPV4)の値から演算した実比率を入力する乗算器15a,15bと、前記乗算器15aの出力と前記PV4の値を入力し、これらの値のいずれかを出力するスイッチT1と、前記乗算器15bの出力と前記PV3の値を入力し、これらの値のいずれかを出力するスイッチT2と、前記総燃料デマンドと前記スイッチT2からの出力との偏差を演算する減算器16aと、前記総燃料デマンドと前記スイッチT1からの出力との偏差を演算する減算器16bと、
を備えた複数燃種制御装置において、
前記減算器16aの下流側にある上下限制限器24a , 25aと対をなし、共通の設定値を有する上下限制限器24c , 25cを前記乗算器15aとスイッチT1との間に設け、前記減算器16bと熱量変換器20aの間にある上下限制限器24b , 25bと対をなし、共通の設定値を有する上下限制限器24d , 25dを前記乗算器15bとスイッチT2の間に設け、
比率制御運転中に総燃料デマンドが増加若しくは減少している状態で、何れかの燃料のデマンドが上限若しくは下限を超えた場合は、上記対をなす上下限制限器も同時に作動して、それ以降のデマンドの増減分は全て他方の燃料に振り当てることを特徴とする。
【0024】
請求項2においては、
3種類の燃料が混焼状態となるときの3燃種の燃焼比率を制御する複数燃種制御装置であって、主蒸気圧力設定回路で設定された設定値と主蒸気圧力センサからの測定値が入力される主蒸気圧力制御回路と、該主蒸気圧力制御回路から出力される前記設定値と測定値の偏差出力と、負荷指令回路5からの出力を加算するボイラマスタと、該ボイラマスタからの出力と空気流量センサの測定値を入力し総燃料デマンドとして出力するエアリッチ回路6、該エアリッチ回路の出力を入力する混焼制御回路を有し、
前記混焼制御回路は前記エアリッチ回路から総燃料デマンドとして出力された値から前記3燃種のうちの一つの燃種(第3燃種)の測定値を減算器16bにより減算した値と他の2燃種(第1,第2燃種)のうちの第1燃種の測定値および第2燃種の測定値の値から演算した実比率を入力する乗算器15a,15bと、前記乗算器15aの出力と前記第1燃種の測定値の値を入力し、これらの値のいずれかを出力するスイッチT1と、前記乗算器15bの出力と前記第2燃種の測定値の値を入力し、これらの値のいずれかを出力するスイッチT2と、前記総燃料デマンドの値と全燃料に対する第3燃種の比率を入力する乗算器15dと該乗算器15dの出力と第3燃種の測定値を入力するスイッチT4と、前記総燃料デマンドの値と全燃料に対する前記第3燃種の比率がゲインバイアス器22を介して出力した値と前記総燃料デマンドの値を入力する乗算器15eと、該乗算器15eの出力と前記第1燃種の測定値および第2燃種の測定値が加算された値を入力し、これらの値のいずれかを入力するスイッチT3と、前記総燃料デマンドの値と前記スイッチT4からの出力を入力する減算器16bと、該減算器16bからの出力と前記T2からの出力を入力する減算器16aと、前記減算器16bからの出力と前記T1からの出力を入力する減算器16cと、前記総燃料デマンドの値と前記スイッチT3からの出力を入力する減算器16dと、該減算器16dの出力を入力する熱量変換器20dを備えた複数燃種制御装置において、
前記乗算器15eとスイッチT3の間にある上下限制限器24f,25fと対をなし、共通の設定値を有する上下限制限器24e,25eを前記減算器16bと減算器16cの間に設け、前記減算器16dと熱量変換器20dの間にある上下限制限器24g,25gと対をなし、共通の設定値を有する上下限制限器24h,25hを乗算器15dとスイッチT4の間に設け、前記減算器16aの下流側にある上下限制限器24a,25aと対をなし、共通の設定値を有する上下限制限器24c,25cを前記乗算器15aとスイッチT1との間に設け、前記減算器16と熱量変換器20aの間にある上下限制限器24b,25bと対をなし、共通の設定値を有する上下限制限器24d,25dを前記乗算器15bとスイッチT2の間に設け、
比率制御運転中に総燃料デマンドが増加若しくは減少している状態で、何れか一つの燃料のデマンドが上限若しくは下限を超えた場合は、上記対をなす上下限制限器も同時に作動して、それ以降のデマンドの増減分は他の1つ或いは2つの燃料デマンドに振り当てることを特徴とする。
【0025】
請求項3においては、請求項1記載の2燃種混焼制御装置において、
第1燃料は石炭,第2燃料は重油であることを特徴とする
請求項4においては、請求項2記載の3燃種混焼制御装置において、
第1燃料は石炭,第2燃料は重油,第3燃料は未燃焼成分を含む排ガスであることを特徴とする。
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の実施形態の一例を示す2燃種制御装置の概略構成図である。なお、図7と同一要素には同一符号を付している。図1において、図7と異なる点は乗算器15aとスイッチ23a(T1)の間および乗算器15bとスイッチ23b(T2)の間に上限設定器として機能する低位信号選択器24c,24dを、また、下限設定器として機能する高位信号選択器25c,25dを設けた点であり、低位信号選択器24cは減算器16aの後段に配置された低位信号選択器24aと共に上限設定器26aにより石炭デマンドの上限が設定される。
【0026】
また、高位信号選択器25cは減算器16aの後段に配置された高位信号選択器25aと共に下限設定器27aにより石炭デマンドの下限が設定される。
また、乗算器15bの後段に配置された低位信号選択器24dは減算器16bの後段に配置された低位信号選択器24bと共に上限設定器26bにより重油デマンドの上限が設定される。
【0027】
同様に、高位信号選択器25dは減算器16bの後段に配置された高位信号選択器25bと共に下限設定器27bにより重油デマンドの下限が設定される。
ここで、比率運転中において、総燃料デマンドが増加している状態で石炭デマンドが上限制限器24aに設定された上限を超えて、マスタ追従不能になったとする。当然もう一つの石炭デマンドである乗算器15aの出力も増加する。
その場合、低位信号選択器(上限設定器24a,24c)は共通の上限設定器26aにより上限が設定されているので、上限設定器24c側も上限を超えることになる。
【0028】
その結果、減算器16bが引き算する値(スイッチT1の出力)は上限に固定されるので、総燃料の増加分はそのまま重油デマンドの増加分により賄われることとなる。つまり、重油側も見かけ上マスタ追従しない定値制御状態となる。次に、燃料デマンドが減少して上限制限が解除された場合は自動的に比率制御運転に移行する。
以上の動作は下限制限器25aに設定された下限を超えて、マスタ追従不能になったときも同様であり、更に重油側が上下限制限を越えた場合も同様である。
【0029】
上記の構成によれば、石炭または重油デマンドが上限または下限制限にかかりマスタ制御不能になった場合でも主蒸気圧力が一時低下することのない複数燃料制御装置を実現することができる。
【0030】
図2は3燃種制御装置の概略構成図である。
この3燃種の基本的回路構成は、図1の2燃種制御をそのまま3燃種に拡張したものである。まず、LDG比率(対全燃料)でデマンドをLDGと(重油十石炭)に配分する。重油十石炭のデマンドは重油比率(対全燃料)で配分される。重油比率は対全燃料比で設定されるので除算器17aで対重油十石炭比に変換する。重油と石炭の実流量から求めた実比率を乗算器15aで対全燃料の重油実比率に変換する。
【0031】
なお、CRT30aは対全燃料に対するLDGガスの比率を設定し、24e〜24hはLDGデマンドの上限制限器、25e〜25hはLDGデマンドの下限制限器である。これらの制限器は上限設定器26dおよび下限設定器27dにより上下限LDGデマンドが設定される。また、上限設定器26cは上限制限器24eに対して総燃料デマンドに対するLDGデマンドの上限を設定し、下限設定器27cは下限制限器25eに対して総燃料デマンドに対するLDGデマンドの下限を設定する。このような構成によれば、石炭,LDGガスまたは重油デマンドのいずれかが上限または下限制限にかかりマスタ制御不能になった場合でも主蒸気圧力が一時低下することのない複数燃料制御装置を実現することができる。
【0032】
本発明の以上の説明は、説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。したがって本発明はその本質から逸脱せずに多くの変更、変形をなし得ることは当業者に明らかである。例えば、燃種は石炭、重油、プロセスガスに限ることなく他の燃種であってもよく、装置の構成も図示以外の構成であってもよい。特許請求の範囲の欄の記載により定義される本発明の範囲は、その範囲内の変更、変形を包含するものとする。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、2または3種類の燃料を用いて燃焼比率を制御する複数燃種制御装置であって、比率制御運転中に総燃料デマンドが増加している状態で、何れかの燃料が上限若しくは下限を超えた場合は、それ以降のデマンドの増減分を他方1つまたは2つの燃料デマンドに振り当てるようにしたので、石炭,重油またはLDGガスデマンドのいずれかが上限または下限制限にかかりマスタ制御不能になった場合でも主蒸気圧力が一時低下することのない複数燃料制御装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る2燃種制御装置の実施形態の一例を示すブロック構成図である。
【図2】本発明に係る3燃種制御装置の実施形態の一例を示すブロック構成図である。
【図3】本発明を説明するための2燃種制御装置の一般的なブロック構成図である。
【図4】本発明を説明するための3燃種制御装置の一般的なブロック構成図である。
【図5】従来の2燃種制御装置の混焼制御回路の一例を示すブロック構成図である。
【図6】従来の3燃種制御装置の混焼制御回路の一例を示すブロック構成図である。
【図7】従来の2燃種制御装置の混焼制御回路の一例を示すブロック構成図である。
【図8】従来の3燃種制御装置の混焼制御回路の一例を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
1 主蒸気圧力制御回路
1a 主蒸気圧力センサ
2 主蒸気圧力設定回路
4 ボイラマスタ(加算器)
4(a〜c) 加算器
5 負荷指令回路
6 エアリッチ回路
6a 空気流量センサ
7(a,b) 混焼制御回路
8 重油流量制御回路
8a 重油流量センサ
9 石炭供給量制御回路
9a 給炭量センサ
10,11,31 出力制限回路
15(a〜d) 乗算器
16(a〜d) 減算器
17(a〜c) 除算器
18(a,b) メモリ(比率設定器)
19(a,b) 変化率制限器
20(a〜d) 熱量変換器
21(a〜c) 偏差監視器
22(a,b) ゲインバイアス器
23(a〜d) スイッチ
24(a〜h) 低位信号選択器(上限制限器)
25(a〜h) 高位信号選択器(下限制限器)
26(a〜d) 上限設定器
27(a〜d) 下限設定器
30,30a CRT

Claims (4)

  1. 2種類の燃料が混焼状態となるときの2燃種の燃焼比率を制御する複数燃種制御装置であって、主蒸気圧力設定回路で設定された設定値と主蒸気圧力センサからの測定値が入力される主蒸気圧力制御回路と、該主蒸気圧力制御回路から出力される前記設定値と測定値の偏差出力と、負荷指令回路からの出力を加算するボイラマスタと、該ボイラマスタからの出力と空気流量センサの測定値を入力し総燃料デマンドとして出力するエアリッチ回路と、該エアリッチ回路の出力を入力する混焼制御回路を有し、
    前記混焼制御回路は前記エアリッチ回路から総燃料デマンドとして出力された値と2燃種の測定値(PV3およびPV4)の値から演算した実比率を入力する乗算器15a,15bと、前記乗算器15aの出力と前記PV4の値を入力し、これらの値のいずれかを出力するスイッチT1と、前記乗算器15bの出力と前記PV3の値を入力し、これらの値のいずれかを出力するスイッチT2と、前記総燃料デマンドと前記スイッチT2からの出力との偏差を演算する減算器16aと、前記総燃料デマンドと前記スイッチT1からの出力との偏差を演算する減算器16bと、
    を備えた複数燃種制御装置において、
    前記減算器16aの下流側にある上下限制限器24a,25aと対をなし、共通の設定値を有する上下限制限器24c,25cを前記乗算器15aとスイッチT1との間に設け、前記減算器16bと熱量変換器20aの間にある上下限制限器24b,25bと対をなし、共通の設定値を有する上下限制限器24d,25dを前記乗算器15bとスイッチT2の間に設け、
    比率制御運転中に総燃料デマンドが増加若しくは減少している状態で、何れかの燃料のデマンドが上限若しくは下限を超えた場合は、上記対をなす上下限制限器も同時に作動して、それ以降のデマンドの増減分は全て他方の燃料に振り当てることを特徴とする複数燃種制御装置。
  2. 3種類の燃料が混焼状態となるときの3燃種の燃焼比率を制御する複数燃種制御装置であって、主蒸気圧力設定回路で設定された設定値と主蒸気圧力センサからの測定値が入力される主蒸気圧力制御回路と、該主蒸気圧力制御回路から出力される前記設定値と測定値の偏差出力と、負荷指令回路5からの出力を加算するボイラマスタと、該ボイラマスタからの出力と空気流量センサの測定値を入力し総燃料デマンドとして出力するエアリッチ回路6、該エアリッチ回路の出力を入力する混焼制御回路を有し、
    前記混焼制御回路は前記エアリッチ回路から総燃料デマンドとして出力された値から前記3燃種のうちの一つの燃種(第3燃種)の測定値を減算器16bにより減算した値と他の2燃種(第1,第2燃種)のうちの第1燃種の測定値および第2燃種の測定値の値から演算した実比率を入力する乗算器15a,15bと、前記乗算器15aの出力と前記第1燃種の測定値の値を入力し、これらの値のいずれかを出力するスイッチT1と、前記乗算器15bの出力と前記第2燃種の測定値の値を入力し、これらの値のいずれかを出力するスイッチT2と、前記総燃料デマンドの値と全燃料に対する第3燃種の比率を入力する乗算器15dと該乗算器15dの出力と第3燃種の測定値を入力するスイッチT4と、前記総燃料デマンドの値と全燃料に対する前記第3燃種の比率がゲインバイアス器22を介して出力した値と前記総燃料デマンドの値を入力する乗算器15eと、該乗算器15eの出力と前記第1燃種の測定値および第2燃種の測定値が加算された値を入力し、これらの値のいずれかを入力するスイッチT3と、前記総燃料デマンドの値と前記スイッチT4からの出力を入力する減算器16bと、該減算器16bからの出力と前記T2からの出力を入力する減算器16aと、前記減算器16bからの出力と前記T1からの出力を入力する減算器16cと、前記総燃料デマンドの値と前記スイッチT3からの出力を入力する減算器16dと、該減算器16dの出力を入力する熱量変換器20dを備えた複数燃種制御装置において、
    前記乗算器15eとスイッチT3の間にある上下限制限器24f,25fと対をなし、共通の設定値を有する上下限制限器24e,25eを前記減算器16bと減算器16cの間に設け、前記減算器16dと熱量変換器20dの間にある上下限制限器24g,25gと対をなし、共通の設定値を有する上下限制限器24h,25hを乗算器15dとスイッチT4の間に設け、前記減算器16aの下流側にある上下限制限器24a,25aと対をなし、共通の設定値を有する上下限制限器24c,25cを前記乗算器15aとスイッチT1との間に設け、前記減算器16と熱量変換器20aの間にある上下限制限器24b,25bと対をなし、共通の設定値を有する上下限制限器24d,25dを前記乗算器15bとスイッチT2の間に設け、
    比率制御運転中に総燃料デマンドが増加若しくは減少している状態で、何れか一つの燃料のデマンドが上限若しくは下限を超えた場合は、上記対をなす上下限制限器も同時に作動して、それ以降のデマンドの増減分は他の1つ或いは2つの燃料デマンドに振り当てることを特徴とする複数燃種制御装置。
  3. 第1燃料は石炭,第2燃料は重油であることを特徴とする請求項1記載の2燃種混焼制御装置。
  4. 第1燃料は石炭,第2燃料は重油,第3燃料は未燃焼成分を含む排ガスであることを特徴とする請求項2記載の3燃種混焼制御装置。
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