JP4264343B2 - 放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法、製造装置及び製造用治具 - Google Patents

放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法、製造装置及び製造用治具 Download PDF

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Description

本発明は、放射性廃棄体処分用緩衝体に関し、さらに詳しくは、寸法精度の高い放射性廃棄物処分用緩衝体を提供できる放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法、製造装置及び製造用冶具、並びに搬送装置に関する。
放射性廃棄物の地層処分技術においては、放射性廃棄物に対する透水の遮断及び放射性物質の緩衝を目的として、放射性廃棄物と処分孔となる岩盤との間に、放射性廃棄物処分用緩衝体としてベントナイト成形体を配置する。これまでは、放射性廃棄物の処分現場でベントナイトを蒔き出し、これを締め固める方法が検討されてきたが、近年では、施工性を考慮してベントナイト成形体のブロックを事前に製作し、これを処分孔へ設置する方法が検討されてきている。一般に、放射性廃棄物の地層処分に使用されるベントナイト成形体は寸法が大きいため、ベントナイト成形体を製造する際の成形荷重が大きくなる。このため、一軸圧縮でこのようなベントナイト成形体を製造しようとすると、装置が大型化して現実的ではない。この問題を解決するために、特許文献1〜5には、一軸圧縮方式に代わって等方均一加圧を用いた成形方法が提案されている。
特公平6−34105号公報 特公平5−150097号公報 特許第3177556号公報 特開平7−244196号公報 特開平10−319190号公報
しかしながら、上記特許文献1〜5に開示されている成形方法では、等方均一加圧成形後におけるベントナイトブロックの変形が大きく、均一で寸法精度の高いベントナイト成形体を製造することは難しかった。その結果、処分孔内の所定位置にベントナイト成形体を設置できなかったり、あるいは処分孔を形成する岩盤との間に隙間が空き過ぎたりして、緩衝材としての本来の機能を十分に発揮できなかった。また、ベントナイト成形体を製造してから処分孔内へ設置するまでにある程度の時間を要する場合には、ベントナイト成形体が乾燥してひび割れが発生する場合がある。このように、製造後においてベントナイト成形体の品質を管理できない場合には、ベントナイトブロックを処分孔内に設置する際においては、ベントナイト成形体の取り扱いが困難になる場合があった。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させること、製造後における放射性廃棄物処分用緩衝体の品質を管理することのうち少なくとも一つを達成できる製造方法、製造装置及び製造用冶具、並びに搬送装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法は、少なくともベントナイトを含む原料粉末から、放射性廃棄物処分用緩衝体を製造するにあたり、成形用容器内に前記原料粉末を投入し押圧して締固めする手順を繰り返すことにより、前記原料粉末の蒔き出し密度よりも高く、かつ前記放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な密度よりも低い密度の予備成形体とする予備成形工程と、前記予備成形体に外圧を作用させることによって、前記放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な密度まで成形する加圧成形工程と、を含むことを特徴とする。
この放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法は、上記構成によって最終的な放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にできるとともに、加圧時における止水性も確保できるので、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。ここで、放射性廃棄物処分用緩衝体とは、例えばベントナイト成形体であって、放射性廃棄物の地層処分技術において、放射性廃棄物に対する透水の遮断及び放射性物質の緩衝を目的とするものである。この放射性廃棄物処分用緩衝体は、処分孔の外周部に配置されて前記目的を達成するものや、放射性廃棄体の処分容器を格納して、処分孔内に設置されるものいずれも含む。また、放射性廃棄物処分用緩衝体としての機能を果たすために必要な密度は、搬送時の安定性等も含めた放射性廃棄物処分用緩衝体としての要求される強度を発揮できる密度であり、2g/cm3以上が望ましい。なお、以下の説明においては、説明の便宜上、予備成形体というときには成形用容器内における原料粉末の成形体をいい、放射性廃棄物処分用緩衝体又はベントナイト成形体というときには、成形用容器から取り出した状態の原料粉末の成形体をいう。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法に示すように、前記予備成形体の密度を1.2g/cm3以上1.8g/cm3以下とすることが好ましい。この範囲であれば、最終的な放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にできるとともに、加圧時における止水性も確保できるので、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法は、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法において、前記加圧成形工程で前記予備成形体を加圧する際には、昇圧速度及び減圧速度を10MPa/分以下とすることを特徴とする。
このような昇圧及び減圧速度であれば、予備成形体内の空気を十分に取り除くことができるので、加圧成形後における放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にできるとともに、加圧成形時における止水性も確保できる。これによって、均質で搬送に耐え得るベントナイト成形体を製造することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法は、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法において、さらに、所定の圧力まで昇圧した後、一定時間その圧力を保持することを特徴とする。
このように、昇圧後、その圧力で一定時間保持することによって、さらに予備成形体内の空気を十分に取り除くことができるので、加圧成形後における放射性廃棄物処分用緩衝体の密度をより均一にできる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法は、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法において、放射性廃棄物処分用緩衝体に放射性廃棄体の処分容器を収納するキャビティを形成するための心棒を前記成形用容器内に配置するとともに、前記加圧成形工程の昇圧時においては前記心棒から前記予備成形体へ前記外圧よりも小さい圧力を作用させ、減圧時においては、前記心棒から前記予備成形体へ前記外圧よりも大きい圧力を作用させることを特徴とする。
このような構成により、昇圧時においては、心棒と予備成形体との付着力を低減する作用が得られ、減圧時には心棒と予備成形体とを引き離す作用が得られる。これらの相互作用によって、心棒を予備成形体から容易に引き抜くことができるとともに、予備成形体の破損も抑制できる。これによって、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法は、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法において、前記加圧成形工程においては、前記成形用容器内の予備成形体の密度を測定して、当該密度が予め定めた所定の密度に達するまで加圧を続けることを特徴とする。
このような構成により、放射性廃棄物処分用緩衝体の密度が許容範囲を下回ったり、あるいは前記許容範囲を大幅に上回ったりすることを防止して、安定した品質の放射性廃棄物処分用緩衝体を製造することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法は、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法において、前記加圧成形工程の後、前記成形用容器から放射性廃棄物処分用緩衝体を取り出す前に、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の密度又は含水率のうち少なくとも一方を測定するとともに、前記密度又は含水率が予め定めた所定の範囲を超えている場合には、再び前記成形加圧工程を繰り返すことを特徴とする。
このような構成により、放射性廃棄物処分用緩衝体が目標の密度よりも低い場合、あるいは目標の含水率に達していない場合には、成形用容器内の予備成形体5を再加圧する。これによって、成形用容器から予備成形体を取り出すことなく予備成形体を再加圧することができるので、最終製品である放射性廃棄物処分用緩衝体の品質を一定に保つことができるとともに、放射性廃棄物処分用緩衝体の無駄も防止することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法は、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法において、さらに、前記成形用容器から取り出した放射性廃棄物処分用緩衝体を切削加工することを特徴とする。
このように、加圧成形後の放射性廃棄物処分用緩衝体を切削加工するので、加圧成形時における放射性廃棄物処分用緩衝体の変形をある程度許容することができる。その結果、加圧成形時においては施工性を向上させることができるとともに、放射性廃棄物処分用緩衝体の最終的な寸法精度を確保することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置は、放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置であって、成形用容器に投入した原料粉末を押圧する押圧手段により、前記原料粉末の蒔き出し密度よりも高く、かつ前記放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な密度よりも低い密度の予備成形体とする予備成形部と、加圧タンクと、この加圧タンク内で前記予備成形体に外圧を作用させて放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な密度に成形するとともに、前記成形用容器内の予備成形体の密度を測定する密度測定手段とを備えた加圧成形部と、を有することを特徴とする。
この放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置は、成形用容器に蒔き出した原料粉末を、蒔き出し密度よりも大きく放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な最終密度よりも小さい密度に予め予備成形してから、加圧タンク内で放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な最終密度まで加圧成形する。これにより、最終的な放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にできるとともに、加圧時における止水性も確保できるので、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。また、密度測定手段によって成形用容器内の予備成形体の密度を測定しながら加圧成形するので、放射性廃棄物処分用緩衝体の密度が許容範囲を下回ったり、あるいは前記許容範囲を大幅に上回ったりすることを防止して、安定した品質の放射性廃棄物処分用緩衝体を製造することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置は、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置において、前記予備成形部は、さらに原料粉末に振動を与える加振手段を備え、原料粉末を押圧しながら加振することを特徴とする。
このように、振動と押圧とによって予備成形体を形成するので、均一な密度の予備成形体を得ることができる。これによって、最終的な放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にできるので、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置は、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置において、前記加圧成形部は、前記放射性廃棄物処分用緩衝体に放射性廃棄体の処分容器を収納するキャビティを形成するために、前記成形用容器内に配置される心棒に対して、前記予備成形体を内側から押圧するための圧力を与える圧力付与手段を備えることを特徴とする。
このような構成により、加圧成形の昇圧時においては、心棒と予備成形体との付着力を低減する作用を与え、減圧時には心棒と予備成形体とを引き離す作用を与えることができる。その結果、心棒を予備成形体から容易に引き抜くことができるとともに、予備成形体の破損も抑制できる。これによって、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置は、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置において、前記成形用容器は複数の面を有するとともに、そのうちの少なくとも一面はポーラス状の部材で形成されて前記原料粉末が投入されるものであり、前記加圧成形部の前記加圧タンク内で加圧する際には、前記成形容器の外側であってポーラス状の部材部分が前記加圧タンクの外部に配置されることを特徴とする。
このような構成により、予備成形体を加圧成形する際にはポーラス状の部材から予備成形体中の空気が排出されるので、放射性廃棄物処分用緩衝体の製造時間を短くすることができ、製造効率が向上する。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具は、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置で用いる成形用容器内に配置され、前記放射性廃棄物処分用緩衝体に放射性廃棄体の処分容器を収納するキャビティを形成するものであって、前記成形用容器内の予備成形体に作用させる外圧を除荷した後、前記キャビティの深さ方向又は前記キャビティの深さ方向に対して垂直方向の寸法を小さくできることを特徴とする。
このような構成により、加圧後の予備成形体から製造用冶具を引き抜く際に、製造用冶具と予備成形体との付着を切ることができるので、製造用冶具を予備成形体から容易に引き抜くことができる。その結果、処分容器を格納するキャビティを持つ放射性廃棄物処分用緩衝体を容易に製造することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具は、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具において、少なくとも2個の本体部材が前記キャビティの深さ方向に重なるとともに、前記本体部材間には前記キャビティの深さ方向に対して少なくとも縮むことが可能な距離調整手段を備える構造であり、前記本体部材の外形状が前記キャビティの内形状になることを特徴とする。
このような構成により、加圧後の予備成形体から製造用冶具を引き抜く際に、キャビティの深さ方向と平行な製造用冶具の寸法を小さくすることができる。これにより、製造用冶具と予備成形体との付着を切ることができるので、製造用冶具を予備成形体から容易に引き抜くことができる。その結果、処分容器を格納するキャビティを持つ放射性廃棄物処分用緩衝体を容易に製造することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具は、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具において、前記キャビティの側面と接する部分は少なくとも熱可塑性材料で形成されるとともに、前記予備成形体に作用させる外圧を除荷した後、前記熱可塑性材料を加熱することにより軟化又は除去して、前記キャビティの深さ方向に対して垂直方向の寸法を小さくすることを特徴とする。
このような構成により、加圧後の予備成形体から製造用冶具を引き抜く際に、キャビティの深さ方向に対して垂直な方向における製造用冶具の寸法を小さくすることができる。これにより、製造用冶具と予備成形体との付着を切ることができるので、製造用冶具を予備成形体から容易に引き抜くことができる。その結果、処分容器を格納するキャビティを持つ放射性廃棄物処分用緩衝体を容易に製造することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置は、放射性廃棄物処分用緩衝体を格納する格納容器と、前記格納容器内の湿度が調整可能な湿度調整手段と、前記格納容器と前記湿度調整手段とを搭載して走行する走行手段と、を有することを特徴とする。
このように、湿度調整機能を備える搬送装置によって処分孔まで放射性廃棄物処分用緩衝体を搬送するので、処分孔内における湿度変化の影響を極小に抑えることができる。その結果、搬送時の湿度変化による放射性廃棄物処分用緩衝体の品質劣化を抑制できるとともに、放射性廃棄物処分用緩衝体のハンドリング中におけるトラブルを未然に回避することができる。
この発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法では、成形用容器に蒔き出した原料粉末を、蒔き出し密度よりも大きく放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な最終密度よりも小さい密度に予め予備成形してから、加圧タンク内で放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な最終密度まで加圧成形するようにした。これにより、最終的な放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にできるとともに、加圧時における止水性も確保できるので、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法では、予備成形体の密度を1.2g/cm3以上1.8g/cm3以下とした。これにより、最終的な放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にできるとともに、加圧時における止水性も確保できるので、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法では、加圧成形工程における昇圧速度及び減圧速度を10MPa/分以下とした。これにより、予備成形体内の空気を十分に取り除くことができるので、加圧成形後における放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にでき、均質で搬送に耐え得るベントナイト成形体を製造することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法では、加圧成形工程において、昇圧後、その圧力で一定時間保持するようにしたので、さらに予備成形体内の空気を十分に取り除くことができる。その結果、加圧成形後における放射性廃棄物処分用緩衝体の密度をより均一にできる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法では、放射性廃棄物処分用緩衝体にキャビティを形成するにあたり、加圧成形工程の昇圧時においてはキャビティ形成用の心棒から前記予備成形体へ前記外圧よりも小さい圧力を作用させ、減圧時においては、前記心棒から前記予備成形体へ前記外圧よりも大きい圧力を作用させるようにした。これにより、心棒と予備成形体との付着力を低減する作用、心棒と予備成形体とを引き離す作用が得られるので、心棒を予備成形体から容易に引き抜くことができるとともに、予備成形体の破損も抑制できる。これによって、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法では、加圧成形工程においては、前記成形用容器内の予備成形体の密度を測定して、当該密度が予め定めた所定の密度に達するまで加圧を続けるようにした。これにより、安定した品質の放射性廃棄物処分用緩衝体を製造することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法では、成形用容器から放射性廃棄物処分用緩衝体を取り出す前に、放射性廃棄物処分用緩衝体の密度又は含水率のうち少なくとも一方を測定するとともに、前記密度又は含水率が予め定めた所定の範囲を超えている場合には、再び前記成形加圧工程を繰り返すようにした。これにより、成形用容器から予備成形体を取り出すことなく予備成形体を再加圧することができるので、最終製品である放射性廃棄物処分用緩衝体の品質を一定に保つことができるとともに、放射性廃棄物処分用緩衝体の無駄も防止することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法では、加圧成形後の放射性廃棄物処分用緩衝体を切削加工するようにしたので、加圧成形時における放射性廃棄物処分用緩衝体の変形をある程度許容することができる。その結果、加圧成形時においては施工性を向上させることができるとともに、放射性廃棄物処分用緩衝体の最終的な寸法精度を確保することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置では、成形用容器に蒔き出した原料粉末を、蒔き出し密度よりも大きく放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な最終密度よりも小さい密度に予め予備成形してから、加圧タンク内で放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な最終密度まで加圧成形するようにした。これにより、最終的な放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にできるとともに、加圧時における止水性も確保できるので、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。また、密度測定手段によって成形用容器内の予備成形体の密度を測定しながら加圧成形するので、安定した品質の放射性廃棄物処分用緩衝体を製造することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置では、振動と押圧とによって予備成形体を形成するようにした。これにより、最終的な放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にできるので、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置では、加圧成形の昇圧時において、心棒と予備成形体との付着力を低減する作用を与え、減圧時には心棒と予備成形体とを引き離す作用を与えるようにした。その結果、心棒を予備成形体から容易に引き抜くことができるとともに、予備成形体の破損も抑制できる。これによって、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置では、成形用容器は複数の面を有するとともに、そのうちの少なくとも一面はポーラス状の部材で形成されるようにした。これにより、予備成形体を加圧成形する際にはポーラス状の部材から予備成形体中の空気が排出されるので、放射性廃棄物処分用緩衝体の製造時間を短くすることができ、製造効率が向上する。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具では、成形用容器内の予備成形体に作用させる外圧を除荷した後、前記キャビティの深さ方向又は前記キャビティの深さ方向に対して垂直方向の寸法を小さくできるようにした。これにより、加圧後の予備成形体から製造用冶具を容易に引き抜くことができるので、処分容器を格納するキャビティを持つ放射性廃棄物処分用緩衝体を容易に製造することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具では、加圧後の予備成形体から製造用冶具を引き抜く際に、キャビティの深さ方向と平行な製造用冶具の寸法を小さくできるようにした。これにより、製造用冶具を予備成形体から容易に引き抜くことができるので、処分容器を格納するキャビティを持つ放射性廃棄物処分用緩衝体を容易に製造することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具では、加圧後の予備成形体から製造用冶具を引き抜く際に、キャビティの深さ方向に対して垂直な方向における製造用冶具の寸法を小さくできるようにした。これにより、製造用冶具を予備成形体から容易に引き抜くことができるので、処分容器を格納するキャビティを持つ放射性廃棄物処分用緩衝体を容易に製造することができる。
また、次の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の搬送装置では、湿度調整機能を備えるようにしたので、処分孔内における湿度変化の影響を極小に抑えることができる。その結果、搬送時の湿度変化による放射性廃棄物処分用緩衝体の品質劣化を抑制できるとともに、放射性廃棄物処分用緩衝体のハンドリング中におけるトラブルを未然に回避することができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、実施例1の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置の概要を示す平面図である。また、図2は、実施例1の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法を示すフローチャートである。また、図3−1〜3は、放射性廃棄物処分用緩衝体の例を示す説明図である。実施例1の本発明は、放射性廃棄物処分用緩衝体を製造するにあたり、成形用容器に蒔き出した原料粉末を、蒔き出し密度よりも大きく放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な最終密度よりも小さい密度の予備成形体に予め成形してから、最終密度まで加圧成形する点に特徴がある。また、予備成形体を成形する際には、成形用容器内に原料粉末を投入して押圧することにより締固めする手順を繰り返して、原料粉末を所定の前記密度に締固めした予備成形体に成形する点にも特徴がある。
本発明によって製造できる放射性廃棄物処分用緩衝体であるベントナイト成形体1は、図3−1に示すような円筒形状のものや、図3−2に示すような略直方体形状のものがある。また、図3−3に示すような、キャビティ1hが形成されたコップ状のベントナイト成形体1も製造できる。このようなコップ状のベントナイト成形体1は、キャビティ1h内に、放射性廃棄物の処分容器を収納して、処分孔内に配置される。次に、図1及び2を用いて、実施例1の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造システム及び製造方法について説明する。図1に示すように、実施例1の放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置100は、加圧成形部10と、予備成形部20と、原料粉末混合部30と、原料供給部40と、切削加工部50とを備えている。原料供給部40は、原料粉末の貯蔵タンク42b、42s、42wを有している。ここで、原料粉末とは、ベントナイト成形体1の原材料となるベントナイト粉末や砂混合ベントナイト、砂混合体あるいは砂そのもの等をいう(以下同様)。ベントナイト成形体1を製造するにあたっては、貯蔵タンク42b、42s、42wからベントナイト成形体1の原料となるベントナイト粉末、砂、水等を原料粉末混合部30へ供給する。
原料粉末混合部30は、ミキサー32と計量ホッパ34とを有し、ミキサー32によって、ベントナイト成形体1の原料として原料供給部40から供給されるベントナイト粉末及び砂粉末、さらに水を混合する(ステップS101)。そして、計量ホッパ34で所定量の混合後の原料が計量されて、予備成形部20に備えられた成形用容器3内に投入される(ステップS102)。ここで、1回あたりの投入量は、成形用容器の高さ方向に対してlである。
成形用容器3は、ゴム等の弾性体で製造されており、原料粉末の加圧成形時には、内部に充填された原料粉末に対して等方加圧できるようになっている。本発明においては、成形用容器3内に供給した混合後における所定量の原料粉末を、予備成形部20に備えられた押圧手段22によって押圧して締固める手順を複数回繰り返すことにより、成形用容器3内に原料粉末の予備成形体を形成する。したがって、計量ホッパ34が成形用容器3内へ供給する原料粉末の1回あたりの量は、ベントナイト成形体1を構成する原料粉末の全量を複数に分割した量となる。このように、複数回に分けて成形用容器3内へ原料粉末を予備成形するので、成形用容器3内の場所による密度のムラを抑制して略均一な密度に原料粉末を充填できる。そして、成形用容器3内へ略均一な密度の予備成形体5を形成することができる。このような予備成形体を最終的な密度まで加圧成形(等方加圧成形)すれば、ベントナイト成形体の密度を均一にできるとともに、ベントナイト成形体の寸法精度を向上させることができる。
図4−1〜3は、予備成形の手順を示す説明図である。予備成形部20に備えられる押圧手段22は、加圧ジャッキ22jと、この加圧ジャッキ22jによって押圧される加圧プレート22Pを含んで構成される。加圧ジャッキ22jは、例えば油圧シリンダやエアシリンダ等を使用することができる。成形用容器3内に供給された所定量の原料粉末7は、予備成形部20に備えられた押圧手段22によって加圧される。これにより、蒔き出し状態における密度よりも大きく、ベントナイト成形体1の最終密度よりも小さい密度の予備成形体5が予備成形される(ステップS103、図4−1)。なお、ベントナイト成形体1の最終密度は、ベントナイト成形体1が放射性廃棄物遮蔽体として使用される場合において、放射性廃棄物遮蔽体としての機能を発揮するために必要な強度その他の性質を満たすために必要な密度である。
ここで、蒔き出し状態とは、成形用容器3内に原料粉末7が投入されたのみで加圧されない状態をいう。蒔き出し状態における原料粉末7の密度は、およそ1.0g/cm3以上1.2g/cm3以下である。また、ベントナイト成形体1の最終密度は、2g/cm3以上が好ましい。予備成形体5の密度は、具体的には1.2g/cm3以上1.8g/cm3以下となるように原料粉末7を予備成形することが好ましく、より好ましくは1.6g/cm3以上1.8g/cm3以下である。原料粉末7をこの密度範囲に予備成形すれば、最終的なベントナイト成形体1の密度を均一にできるとともに、ベントナイト成形体1の寸法精度を向上させることができる。このときの加圧条件は、0.1MPa〜0.5MPa程度である。
図4−2、図4−3に示すように、成形用容器3の内部全体へ原料粉末7が充填され、予備成形体5が成形用容器3の内部全体へ形成されるまで(ステップS104;No)、原料粉末7の供給、締固めによる予備成形の手順を複数回繰り返す。これによって、成形用容器3の内部全体へ原料粉末7が前記密度となるように充填されて、予備成形体5が形成される。ここで、原料粉末7の供給、締固めの手順を複数回繰り返すにあたっては、成形用容器3は供給位置Sに位置して原料粉末7が供給され、その後プレス位置Oに移動して締固めされる。
成形用容器3内全体へ原料粉末7の予備成形が完了したら(ステップS104;Yes)、成形用容器3を封止して加圧成形部10の加圧成形タンク12内へ設置する。そして、成形用容器3内の予備成形体に対して外圧P(図5−1参照)を作用させて加圧(本実施例では等方加圧)成形することにより、成形用容器3内の原料粉末の予備成形体を成形用容器3の内形状と略同じ外形状に成形する(ステップS105)。このときには、10MPa/分以下の昇圧速度で100MPa以上150MPa以下まで加圧し、その圧力下で5分間保持する。そして、10MPa/分以下の減圧速度で大気圧まで減圧する。このような加圧条件によって、予備成形体5内の空気を十分に取り除くことができるので、加圧成形後におけるベントナイト成形体1の密度を均一にしてその最終密度を2g/cm3以上とすることができるとともに、加圧成形時における止水性も確保できる。これによって、均質で搬送や施工時のハンドリングに耐え得るベントナイト成形体1を製造することができる。
なお、昇圧速度及び減圧速度は、予備成形体5内の空気を十分に取り除く観点からは遅い方が好ましいが、全体の成形時間と空気除去とのバランスを考慮して、好ましい昇圧/減圧速度を設定する。かかる観点からは、加圧及び減圧速度は3MPa/分以上8MPa/分以下程度が好ましく、より好ましくは5MPa/分以上7MPa/分以下程度である。また、最高圧力下での保持時間は、加圧及び減圧速度が小さい場合は短く、加圧及び減圧速度が大きい場合は長くすることが好ましい。例えば、昇圧速度4MPa/分以上8MPa/分以下程度の場合、前記保持時間は3分以上8分以下程度である。生産性を考慮すると、加圧成形開始から終了まで、およそ1時間以内で終了するように、昇圧/減圧速度と保持時間とを設定することが好ましい。
図5、図6は、実施例1の本発明に係る予備成形体の密度測定手段を示す説明図である。また、図7−1は、ベントナイト原料粉末成形体の密度と強度との関係を示す説明図である。図7−2は、ベントナイト原料粉末成形体内を通過する弾性波速度と強度との関係を示す説明図である。図7−1、図7−2に示すように、ベントナイト原料粉末の密度又はこれを通過する弾性波速度が大きくなれば、ベントナイト原料粉末成形体の強度は高くなることがわかる。このため、図5−1に示すように、予備成形した原料粉末の加圧成形時においては、成形用容器3の外側に、ベントナイト成形体1の密度検出手段として超音波発信機60とこれと対向する受信機62とを設ける。そして、成形用容器3内の予備成形体5を通過する超音波の速度を求めることによって、成形用容器3内の予備成形体5の密度を求め、予備成形体5が所定の密度になるまで加圧を続ける(ステップS106;No)。これによって、加圧成形中における成形用容器3内の予備成形体5の密度を知ることができるので、求めた予備成形体5の密度によって加圧を制御することができる。その結果、成形用容器3から取り出したベントナイト成形体1の密度が許容範囲を下回ったり、あるいは前記許容範囲を大幅に上回ったりすることを防止して、安定した品質のベントナイト成形体1を製造することができる。
密度検出手段として用いる超音波発信機60及び受信機62は、一組だけでなく、図5−2に示すように複数組の発信機/受信機を設けてもよい。また、図5−3に示すように、複数組の発信機/受信機を直交させるように配置してもよい。このようにすることで、成形用容器3内における位置のばらつきの影響を低減できる。また、上記例では、超音波発信機60及び受信機62を成形用容器3に取り付けたが、図6−1に示すように、加圧成形タンク12側に取り付けてもよい。
図6−2は、密度測定手段として距離センサを用いた例を示す。図6−2に示すように、加圧成形タンク12の内壁に距離センサ64を取り付け、加圧成形タンク12の内壁と成形用容器3の外側面との距離l1、l2を加圧中に測定する。そして、前記距離l1、l2の変位からベントナイト成形体1の密度を求める。このように、成形用容器3の変形量、すなわち予備成形体5の変形量から、成形中の予備成形体5の密度を求めてもよい。ここで、距離センサには、例えばレーザー変位計、超音波変位計、接触式変位計等を使用することができる。
成形用容器3内の予備成形体5が目標の密度になったら(ステップS106)、加圧を終了する。図8は、予備成形体の検査方法を示す説明図である。図9は、放射性廃棄物処分用緩衝体の検査方法を示す説明図である。成形用容器3から予備成形体5を取り出す前に、図7に示すように、成形用容器3に密度検出手段として超音波発信機66及び受信機68を取り付ける。そして、成形用容器3内の予備成形体5を通過する超音波の速度から予備成形体5の密度を求める。
図10は、ベントナイト原料粉末成形体の含水比と強度との関係を示す説明図である。図10から、ベントナイト原料粉末成形体の含水比(あるいは含水率)が高くなるとともに、ベントナイト原料粉末成形体の強度は低下することがわかる。したがって、予備成形体5やベントナイト成形体1の含水率を測定することにより、これらが搬送や施工に耐え得る所定の強度を持っているか否かを判定することができる。このため、予備成形体5やベントナイト成形体1の電気抵抗を測定してこれらの含水率を求めることにより、前記予備成形体5や前記ベントナイト成形体1の強度を判定することが好ましい。ここで、含水比とは、(水分の質量)/(固体分の質量)であり、これを百分率表示、すなわち%表示したものである。
予備成形体5やベントナイト成形体1の電気抵抗は、例えば、高周波インピーダンスを利用することにより、予備成形体5やベントナイト成形体1と非接触で測定することができる。測定の結果、目標の密度よりも低い場合あるいは目標の含水率に達していない場合には、成形用容器3内の予備成形体5を再加圧する。これによって、成形用容器3から予備成形体5を取り出すことなく予備成形体5を再加圧することができる。その結果、最終製品であるベントナイト成形体1の品質を一定に保つことができるとともに、ベントナイト成形体1の無駄も防止することができる。成形用容器3内の予備成形体5が目標の密度、含水率を満足している場合には、予備成形体5を成形用容器3から取り出す(ステップS107)。
図11−1は、実施例1の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の切削加工部を示す説明図である。放射性廃棄物処分用緩衝体であるベントナイト成形体1は粉体を加圧成形(本例では等方加圧成形)するので、必要な形状や寸法精度が確保されていない場合がある。そこで、成形用容器3から取り出したベントナイト成形体1を切削加工することによって(ステップS108)、形状や寸法精度を確保する。なお、この切削加工は、ベントナイト成形体1に求められる寸法精度や、成形用容器3から取り出したベントナイト成形体1の寸法精度等を考慮して、必要に応じて行う。図9−1に示すように、ベントナイト成形体1を切削加工する切削加工部50は、テーブル56と、回転工具54aを駆動するモータ52とを有している。
回転工具54aのアーム54lには、ベントナイト成形体1の外側を切削する外削用ビット54oが取り付けられており、回転しながら円柱状のベントナイト成形体1の外形を切削する。アーム54lは伸縮可能なので、ベントナイト成形体1の軸方向全長にわたって切削することができる。なお、外削用ビット54oを固定して、テーブル56を回転させることによりベントナイト成形体1を回転させて、これの外形を切削してもよい。また、ベントナイト成形体1をその軸方向へ移動させることによって、ベントナイト成形体1の軸方向全長にわたって切削してもよい。このように、加圧成形後のベントナイト成形体1を切削加工することによって、加圧成形時におけるベントナイト成形体1の変形をある程度許容することができる。その結果、加圧成形時においては施工性を向上させることができるとともに、ベントナイト成形体1の最終的な寸法精度を確保することができる。
図11−2は、放射性廃棄物処分用緩衝体に穿孔する切削加工部の例を示す説明図である。この切削加工部50は、モータ52によって内削用ビット54i及び穿孔用ビット54itを回転させながら、伸縮可能なロッド52lを伸ばすことによって、放射性廃棄物処分用緩衝体である円柱状のベントナイト成形体1に穿孔する。これによって、ベントナイト成形体1にキャビティ1hを形成して、コップ状のベントナイト成形体1(図3−3参照)を製造する。なお、内削用ビット54i等を固定して、ベントナイト成形体1を載置するテーブル56を回転させてもよい。このように、加圧後のベントナイト成形体1に穿孔することで、加圧時に心棒を配置する必要がなくなるので、施工性が向上するとともにコップ状のベントナイト成形体1の製造コストを低減できる。
ここで、ベントナイト成形体1の切削条件について説明する。図12−1〜3は、ベントナイト成形体の試験片を用いた切削予備試験の結果を示す説明図である。評価パラメータは切削速度、送り及び切り込みであり、切削抵抗が低い程、好ましい切削条件となる。なお、切削抵抗は、工作機械の必要動力で評価する。これらの結果から、切削速度、送り、切込等の切削条件が選定可能となる。
加工後のベントナイト成形体1には、図9に示すように、密度検出手段として超音波発信機66及び受信機68を取り付ける。そして、ベントナイト成形体1を通過する超音波の速度からベントナイト成形体1の密度を求める(ステップS109)。また、ベントナイト成形体1の電気抵抗を測定することにより、ベントナイト成形体1が所定の含水率であるかどうかを測定する(ステップS109)。なお、ベントナイト成形体1の密度や含水率は、ベントナイト成形体1の質量から求めてもよい。
このように、加工後におけるベントナイト成形体1の密度や含水率を管理することによって、ベントナイト成形体1を搬送したり処分孔内に設置したりするようなハンドリング中におけるトラブルを未然に回避することができる。そして、ベントナイト成形体1が所定の品質を備えている場合には、処分孔までベントナイト成形体1を搬送し、放射性廃棄物の処分用途に使用する(ステップS110)。なお、ベントナイト成形体1の切削加工前にベントナイト成形体1の密度や含水率を測定してもよい。このようにすれば、ベントナイト成形体1が切削に耐え得る強度を持っているか否かを事前に判定できるので、切削中の破損を抑制して歩留まりを向上させることができる。
図13は、放射性廃棄物処分用緩衝体の搬送装置を示す説明図である。また、図14−1、2は、ベントナイト成形体を湿度下に所定時間おいた場合の強度変化を示す説明図である。なお、湿度は相対湿度である。この結果から、98%の湿度環境下では、2日程度で当初の強度の60%程度となってしまう。それ以降は、徐々に強度が低下して、7日後には当初の強度の50%程度となる。これは、高湿環境下において放射性廃棄物処分用緩衝体であるベントナイト成形体1の含水率が高くなったため、強度が低下したと推定される(図10参照)。一方、80%の湿度環境下では、ベントナイト成形体1が乾燥するため時間の経過とともに含水率が低下する。
これにより、ベントナイト成形体1の強度は上昇するが、含水率低下によってベントナイト成形体1が収縮して表面にひび割れ等が発生する場合がある。その結果、搬送時等にベントナイト成形体1の破損が生じたり、放射性廃棄体処分時に水分の浸入を許したりするおそれがある。したがって、加圧成形後のベントナイト成形体1は、湿度管理をしないと、処分孔へ搬送したり処分孔において施工したりする際に、ベントナイト成形体1が破損したり、緩衝体としての性能が発揮できなかったりするおそれがある。このため、ベントナイト成形体1を製造した後は、施工時まで湿度管理をすることが重要である。すなわち、ベントナイト成形体1を相対湿度80%以上95%以下の環境下に管理することが好ましく、より好ましくは相対湿度が85%以上90以下の範囲である。
図13に示す、放射性廃棄物処分用緩衝体であるベントナイト成形体の搬送装置である搬送車輌75は、ベントナイト成形体格納容器77と、湿度調整機76と、走行手段78とを備えている。そして、湿度調整機76によってベントナイト成形体格納容器77内の湿度を上記湿度範囲(ここでは90%:相対湿度)程度に保つ。ベントナイト成形体1は粉体を加圧して製造するので湿度変化の影響を受けやすいが、このような搬送車輌を用いることによって、湿度変化の影響を極小に抑えることができる。その結果、搬送時の湿度変化によるベントナイト成形体1の品質劣化を抑制できるとともに、放射性廃棄体の処分途中におけるトラブルを未然に回避することができる。なお、加圧成形あるいは切削加工後のベントナイト成形体1を、すぐには処分用途に使用しない場合、ベントナイト成形体1を保管施設にある程度の期間保管する場合がある。このような場合にも、湿度調整機によって保管施設内の湿度を一定に保つことにより、湿度変化によるベントナイト成形体1の品質劣化を抑制できるとともに、ベントナイト成形体1を処分孔に設置する際等のハンドリング中におけるトラブルを未然に回避することができる。
[変形例]
図15は、原料粉末を予備成形する場合の他の例を示す説明図である。この変形例では、原料粉末を成形用容器3内に予備成形する際に、原料粉末を加振するとともに加圧することで、所定の密度まで予備成形する。加振装置70は、載置台71と加振シリンダ72とで構成されており、成形用容器3を載置台71上へ載置する。成形用容器3内には、所定量の原料粉末が投入されて、ウエイト73がその上へ載せられる。ウエイト73は、クレーン74によって吊り下げられて載置される。ウエイト73の質量は0.1MPa〜0.5MPa程度で原料粉末を加圧できるだけの大きさを選択する。
この状態で加振装置70の加振シリンダ72を所定の周期で伸縮させることにより、原料粉末を加圧するとともに加振して予備成形する。なお、実施例1で説明したように、原料粉末の供給及び加振・加圧手順を複数に分けて実行してもよい。この変形例では、振動と押圧とによって予備成形体を形成するので、均一な密度の予備成形体を得ることができる。これによって、最終的な放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にできるので、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。このように、原料粉末を加振・加圧することによって、原料粉末の密度が所定値になるように予備成形してもよい。このような手段によっても、原料粉末を予備成形して成形用容器内に予備成形体5を形成することができる。
以上、実施例1の本発明によれば、成形用容器に蒔き出した原料粉末を、蒔き出し密度よりも大きく放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な最終密度よりも小さい密度に予め予備成形してから、最終密度まで加圧成形する。これにより、最終的な放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にできるとともに、加圧時における止水性も確保できるので、放射性廃棄物処分用緩衝体の寸法精度を向上させることができる。また、予備成形の際には、成形用容器内に原料粉末を投入して押圧することにより締固めする手順を繰り返して、前記密度の予備成形体を形成するので、成形用容器内の密度ムラを抑制して略均一な密度の予備成形体を形成することができる。このような予備成形体を加圧成形すれば、最終的に得られる放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にできるとともに、その寸法精度を向上させることができる。さらに、10MPa/分以下の速度で昇圧/減圧するので、予備成形体内の空気を十分に取り除くことができる。その結果、加圧成形後における放射性廃棄物処分用緩衝体の密度を均一にしてその最終密度を2g/cm3以上とすることができるとともに、加圧成形時における止水性も確保できる。これによって、均質で搬送に耐え得る放射性廃棄物処分用緩衝体を製造することができる。
また、加圧成形中、予備成形体の密度を測定し、規定の密度になるまで加圧を続けるので、安定した品質の放射性廃棄物処分用緩衝体を製造することができる。さらに、成形用容器から放射性廃棄物処分用緩衝体であるベントナイト成形体を取り出す前に、成形用容器内の予備成形体の密度や含水率を測定し、基準値に達していない場合には再加圧するので、最終製品である放射性廃棄物処分用緩衝体の品質を一定に保つことができるとともに、放射性廃棄物処分用緩衝体の無駄も防止することができる。また、必要に応じて加圧成形後の放射性廃棄物処分用緩衝体を切削加工するので、加圧成形時における放射性廃棄物処分用緩衝体の変形をある程度許容することができる。その結果、加圧成形時においては施工性を向上させることができるとともに、放射性廃棄物処分用緩衝体の最終的な寸法精度を確保することができる。
また、加工後にける放射性廃棄物処分用緩衝体であるベントナイト成形体の密度や含水率を管理することによって、放射性廃棄物処分用緩衝体を処分孔に搬送する場合や処分孔に接地する場合における施工中のトラブルを未然に回避することができる。さらに、湿度調整機能を備える搬送装置によって処分孔まで放射性廃棄物処分用緩衝体を搬送するので、湿度変化の影響を極小に抑えることができる。その結果、搬送時の湿度変化による放射性廃棄物処分用緩衝体の品質劣化を抑制できるとともに、放射性廃棄体の処分途中におけるトラブルを未然に回避することができる。
実施例2では、本発明によって放射性廃棄物処分用緩衝体であるコップ状のベントナイト成形体を製造する例を説明する。なお、実施例1とはベントナイト成形体の形状が異なるのみであり、他の構成は実施の形態と略同様なので特に必要のない限り実施例1と共通の構成、手順については説明を省略する。図16−1、2は、実施例2の予備成形手順を示す説明図である。コップ状のベントナイト成形体1を製造するためには、キャビティ1h(図3−3参照)を形成する必要がある。このため、放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具である心棒24を予め成形用容器3内に配置して加圧成形し、その後心棒24を抜き取ることでキャビティ1hを形成する。
まず、成形用容器3に原料粉末を投入してこれを予備成形する。予備成形の手順は実施例1と同様であり、成形用容器3に投入した混合粉末を押圧手段22によって締固める手順を複数回繰り返すことにより、成形用容器3内の原料粉末を予備成形する。予備成形の際には、心棒24が通る孔22Phが形成された加圧プレート22P'(図16−2)を用いて、加圧ジャッキ22jで当該加圧プレート22P'を押圧する。これによって、原料粉末は、蒔き出し状態における密度よりも大きく、成形体の最終密度よりも小さい密度になるように予備成形される。そして、成形用容器3の内部全体へ原料粉末が充填されるまで、原料粉末の供給、締固めによる予備成形の手順を複数回繰り返す。これによって、成形用容器3の内部全体へ原料粉末が前記密度となるように充填される。
図17は、実施例2に係る本発明の加圧成形方法を示す説明図である。原料粉末の予備成形が完了したら、成形用容器3を封止して加圧成形部10の加圧成形タンク12内へ設置する。そして、成形用容器3に対して加圧(本例では等方加圧)成形することにより、成形用容器3内の原料粉末を成形用容器3の内形状と略同じ外形状に成形する。このときの加圧条件は実施例1と同様である。
ここで、原料粉末を加圧成形した後、心棒24を予備成形体5から引き抜く。このときには、加圧によって心棒24と予備成形体5とが付着してしまい、心棒24を引き抜くことが困難になったり、引き抜きの際にベントナイト成形体1を破損させたりしてしまう。したがって、実施例2の本発明では、ポーラス状の心棒24を用いるとともに、昇圧時には外圧P1よりもやや小さい内圧P2を心棒24に与える。そして、減圧時には、外圧P1よりもやや大きい内圧P2を心棒24に与える。ここで、外圧P1は、加圧成形タンク12内の圧力である。図17に示すように、加圧成形タンク12及び心棒24に対しては、圧力付与手段であるポンプ14によって加圧、減圧し、圧力調整弁161、162によって外圧P1と内圧P2とを調整する。
このような構成で加圧、減圧することで、予備成形体5を介して心棒24に作用する圧力をδP=|P1―P2|とすることができるので、心棒24と予備成形体5との付着力を低減することができる。また、減圧時には外圧P1よりも内圧P2の方をやや大きくするので、心棒24とベントナイト成形体1とを引き離す作用が得られる。これらの相互作用によって、心棒24を予備成形体5から容易に引き抜くことができるとともに、予備成形体5の破損も抑制できる。ここで、加圧時においては、内圧P2を外圧P1の1〜10%程度小さくすることが好ましく、また、減圧時においては、外圧P1を内圧P2の1〜10%程度小さくすることが好ましい。また、上記δPを略一定に保って加圧及び減圧時してもよい。
図18は、心棒を引き抜くための構成を示す説明図である。加圧成形タンク12内における加圧成形が終了し、予備成形体5が所定の密度、含水率となっていることを確認したら、心棒24を予備成形体5から引き抜く。まず、成形用容器3に入った予備成形体5が載置された底板86を、吊冶具82及びワイヤ84で連結する。そして、天井クレーン80によって心棒引き抜き装置型枠92上に載置する。次に、心棒引き抜き装置に取り付けられた引き抜きジャッキ90をベントナイト成形体1の底部まで伸ばして、ベントナイト成形体1内の心棒24と連結する。その後、引き抜きジャッキ90を縮めることにより、心棒24を予備成形体5から引き抜く。本発明においては、上述したように心棒24から内圧P2を作用させながら予備成形体5を加圧成形するので、心棒24を容易に予備成形体5から引き抜くことができる。
図19−1は、実施例2の本発明に係る心棒の他の例を示す説明図である。放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具であるこの心棒24aは、心棒本体を分割するとともに、分割した第1、第2本体部材24a1、24a2を距離調整手段24a3によって伸縮可能とした構造である。第1本体部材24a1第2本体部材24a2は、それぞれコップ状の部材であり、本体24a2の外径D2よりも本体24a1の内径d1の方が大きくなっている。そして、図19−1に示すように、本体24a1の内側に、本体24a2が挿入される。また、第1及び第2本体部材24a1、24a2内には油圧ジャッキやエアシリンダ等の距離調整手段24a3が配置されている。このとき、距離調整手段24a3の伸縮方向と心棒24の軸Z方向とが略平行になっている。そして、距離調整手段24a3の両端部が第1及び第2本体部材24a1、24a2の内側に固定されている。ここで、距離調整手段24a3の伸縮方向と心棒24の軸Z方向とは、キャビティ1hの深さ方向になる。なお、本体部材の個数は3以上でもよい。
このような構成により、心棒24aを長さL1の状態で予備成形及び加圧成形を実行する。そして、心棒24aを引き抜く前に距離調整手段24a3を縮めることによって心棒24aの全長をL2に縮める。このようにすると、心棒24aとベントナイト成形体1との付着を切ることができるので、心棒24aを容易に引き抜くことができる。また、予備成形体の破損も抑制できるとともに、キャビティ1hの寸法精度も向上させることができる。なお、心棒24aの引き抜きを容易にするため、心棒24aの第1本体部材24a1(すなわち外径が大きい方の本体)は、引き抜き方向Zo側に配置することが好ましい。ここで、第1、第2本体部材24a1、24a2の外形状は、キャビティ1hの内形状と略等しいので、第1、第2本体部材24a1、24a2の外形状がキャビティ1hの内形状となる。また、第2本体部材24a2を第1本体部材24a1へねじ込むようにして、第1、第2本体部材24a1、24a2を相対的に回転させることによって心棒24aの全長を短くするようにしてもよい。
図19−2は、実施例2の本発明に係る心棒の他の例を示す説明図である。放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具であるこの心棒24bは、円柱状の中心軸24b1と、中心軸24b1の周囲にワックスやロウ等の熱可塑性材料で形成された外層24b2とで構成されている。なお、中心軸24b1は、外層24b2よりも耐熱性の高い材料で製造される。心棒24bを成形用容器3内に配置して予備成形及び加圧成形する。成形用容器3内の予備成形体5が所定の密度及び含水率となったら、心棒24bを加熱して、外層24b2を軟化又は除去する。これにより、キャビティ1hの深さ方向に対して垂直方向における心棒24bの寸法を小さくして、心棒24bの中心軸24b1と予備成形体5との間に空間を形成する。その結果、心棒24bの中心軸24b1を予備成形体5から容易に引き抜くことができる。この構成において、外層24bを除去した場合には、心棒24bと予備成形体5との間に空間が形成されるので、心棒24を抜き取り易くなる。また、外層24bを除去するので、予備成形体5には余分な力が作用しないので、予備成形体5の破損を防止できる。なお、心棒24b全体をワックスやロウ等で形成してもよい。また、心棒24bを、引き抜き時においては全長あるいは径が小さくなるように設定した形状記憶合金で形成してもよい。また、心棒の軸方向に垂直な断面形状を、四角形、六角形その他の形状に変更すれば、様々な断面形状のキャビティを形成することができる。
図20−1は、実施例2の本発明に係るベントナイト成形体の切削加工部を示す説明図である。切削加工部50'は、外削用回転工具53oと、内削用回転工具53iとを備えており、両者はモータ52で駆動される。外削用回転工具53oのアーム53oaには、ベントナイト成形体1の外側を切削する外削用ビット54oが取り付けられている。また、内削用回転工具53iには、ベントナイト成形体1のキャビティ1hの内面を切削する内削用ビット54iが取り付けられている。外削用回転工具53oのアーム53oa及び内削用回転工具53iが取り付けられるシャフト58は、いずれも伸縮可能である。これにより、外削用回転工具53o、内削用回転工具53iの回転中心軸と平行に外削用ビット54oと内削用ビット54iとを移動させながらベントナイト成形体1を切削する。このような構成により、切削加工部50'は、テーブル56上に載置されたコップ状のベントナイト成形体1の外側とキャビティ1hの表面とを同時に切削加工できる。なお、外削用ビット54o及び内削用ビット54iを固定して、テーブル56を回転させることによりベントナイト成形体1を切削してもよい。このように、加圧成形後のベントナイト成形体1を切削加工することによって、加圧成形時におけるベントナイト成形体1の変形をある程度許容することができる。その結果、加圧成形時においては施工性を向上させることができるとともに、ベントナイト成形体1の最終的な寸法精度を確保することができる。
図20−2は、実施例2の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の切削加工部を示す説明図である。この切削加工部50''は、放射性廃棄物処分用緩衝体であるコップ状のベントナイト成形体1に形成されるキャビティ1hの開口部を重力の作用方向に向けて加工する点に特徴がある。その他の構成は上記切削加工部50'と略同様である。この切削加工部50'が備えるテーブル56'には、内削用回転工具53i及びシャフト58が通る開口56hが形成されている。コップ状のベントナイト成形体1は、キャビティ1hの開口部が前記テーブル56'の開口56h上へ位置するようにして、テーブル56'上に載置される。
内削用回転工具53iは、テーブル56'の開口56hから、ベントナイト成形体1のキャビティ1hの内面を切削する。また、外削用回転工具53oは、テーブル56'の外側からキャビティ1hの外側を切削する。この切削加工部50''では、キャビティ1hの内面を切削した後に発生する切削屑が、キャビティ1hの開口部及びテーブル56'の開口56hを通ってキャビティ1hから排出される。これによって、切削屑がキャビティ1h内に残留しないので、切削加工の効率が向上する。なお、外削用ビット54o及び内削用ビット54iを固定して、テーブル56'を回転させることによりベントナイト成形体1を切削してもよい。
実施例3は、原料粉末を加圧成形するために使用する成形用容器の他の例について説明する。図21−1は、実施例3の本発明に係る成形用容器を示す斜視図である。また、図21−2は、実施例3の本発明に係る成形用容器を示す断面図である。この成形用容器は、少なくとも一面をポーラス状の部材で構成することにより、原料粉末中の空気を迅速に排出させて、成形時間を短縮するものである。
この成形用容器3aは、略立方体形状の放射性廃棄物処分用緩衝体を製造する場合に使用できる。成形用容器3aは、2面がポーラス状の部材で構成され、ここに、ゴム等の弾性体で構成した断面コの字状の等方加圧部材3cが取り付けられて、断面方形の筒状の容器となる。ここに原料粉末を投入して予備成形した後、蓋3bを取り付けて密封する(図21−2)。ポーラス状の部材で構成される2面は、格子状に組み合わせたフレーム3fの各格子部分に、ポーラス板3pを取り付けて構成される。このポーラス板3pは、例えば焼結金属を使用することができる。
加圧成形時には、原料粉末を充填した成形用容器3aが加圧成形タンク12内に配置される。この成形用容器3aは、ポーラス状の部材で構成された2面が加圧タンクの一部を構成するようになっている。そして、成形用容器3a内の原料粉末は、加圧成形タンク12内に位置する等方加圧部材3c及び蓋3bから加圧される。なお、加圧はポンプ141によって行う。成形用容器3aの外側であってポーラス状の部材で構成された部分には、吸引チャンバー12cが設けられる。そして、加圧成形時には吸引ポンプ142で吸引チャンバー12c内の空気を吸引することによって(P3を大気圧以下とする)、予備成形体5中の空気を迅速に取り除くことができる。これによって、加圧成形時間を短縮することができる。なお、ポーラス状の部材で構成された部分から空気を吸引しなくとも、加圧成形時にはポーラス状の部材から予備成形体5中の空気が排出されるので、ゴムの成形用容器に原料粉末を密封した場合と比較すれば、成形時間を短くすることができる。
以上説明したように、本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法、製造装置及び製造用冶具、並びに搬送装置は、放射性廃棄物の地層処分に有用であり、特に、放射性廃棄物処分用緩衝体の製造あるいは放射性廃棄物処分用緩衝体の取り扱いに適している。
実施例1の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置の概要を示す平面図である。 実施例1の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法を示すフローチャートである。 放射性廃棄物処分用緩衝体の例を示す説明図である。 放射性廃棄物処分用緩衝体の例を示す説明図である。 放射性廃棄物処分用緩衝体の例を示す説明図である。 予備成形の手順を示す説明図である。 予備成形の手順を示す説明図である。 予備成形の手順を示す説明図である。 実施例1の本発明に係る予備成形体の密度測定手段を示す説明図である。 実施例1の本発明に係る予備成形体の密度測定手段を示す説明図である。 実施例1の本発明に係る予備成形体の密度測定手段を示す説明図である。 実施例1の本発明に係る予備成形体の密度測定手段を示す説明図である。 実施例1の本発明に係る予備成形体の密度測定手段を示す説明図である。 ベントナイト原料粉末成形体の密度と強度との関係を示す説明図である。 ベントナイト原料粉末成形体の密度と強度との関係を示す説明図である。 予備成形体の検査方法を示す説明図である。 放射性廃棄物処分用緩衝体の検査方法を示す説明図である。 ベントナイト原料粉末成形体の含水比と強度との関係を示す説明図である。 実施例1の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の切削加工部を示す説明図である。 放射性廃棄物処分用緩衝体に穿孔する切削加工部の例を示す説明図である。 放射性廃棄物処分用緩衝体の試験片を用いた切削予備試験の結果を示す説明図である。 放射性廃棄物処分用緩衝体の試験片を用いた切削予備試験の結果を示す説明図である。 放射性廃棄物処分用緩衝体の試験片を用いた切削予備試験の結果を示す説明図である。 放射性廃棄物処分用緩衝体の搬送装置を示す説明図である。 放射性廃棄物処分用緩衝体を湿度下に所定時間おいた場合の強度変化を示す説明図である。 放射性廃棄物処分用緩衝体を湿度下に所定時間おいた場合の強度変化を示す説明図である。 原料粉末を予備成形する場合の他の例を示す説明図である。 実施例2の予備成形手順を示す説明図である。 実施例2の予備成形手順を示す説明図である。 実施例2に係る本発明の加圧成形方法を示す説明図である。 心棒を引き抜くための構成を示す説明図である。 実施例2の本発明に係る心棒の他の例を示す説明図である。 実施例2の本発明に係る心棒の他の例を示す説明図である。 実施例2の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の切削加工部を示す説明図である。 実施例2の本発明に係る放射性廃棄物処分用緩衝体の切削加工部を示す説明図である。 実施例3の本発明に係る成形用容器を示す斜視図である。 実施例3の本発明に係る成形用容器を示す断面図である。
符号の説明
1 ベントナイト成形体
1h キャビティ
3、3a 成形用容器
3f フレーム
3p ポーラス板
3c 等方加圧部材
3b 蓋
5 予備成形体
7 原料粉末
10 加圧成形部
12 加圧成形タンク
14 ポンプ
161、162 圧力調整弁
20 予備成形部
22 押圧手段
24、24a、24b 心棒
24a1 第1本体
24a2 第2本体
24a3 距離調整手段
24b1 中心軸
24b2 外層
30 原料粉末混合部
40 原料供給部
50 切削加工部
60、66 超音波発信機
62、68 受信機
70 加振装置
75 搬送車輌
76 湿度調整機
100 製造装置

Claims (13)

  1. 少なくともベントナイトを含む原料粉末から、放射性廃棄物処分用緩衝体を製造するにあたり、
    成形用容器内に前記原料粉末を投入し押圧して締固めする手順を繰り返すことにより、前記原料粉末の蒔き出し密度よりも高く、かつ前記放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な密度よりも低い密度の予備成形体とする予備成形工程と、
    前記予備成形体に外圧を作用させることによって、前記放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な密度まで成形する加圧成形工程と、
    を含み、
    放射性廃棄物処分用緩衝体に放射性廃棄体の処分容器を収納するキャビティを形成するための心棒を前記成形用容器内に配置するとともに、前記加圧成形工程の昇圧時においては前記心棒から前記予備成形体へ前記外圧よりも小さい圧力を作用させ、減圧時においては、前記心棒から前記予備成形体へ前記外圧よりも大きい圧力を作用させることを特徴とする放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法。
  2. 前記予備成形工程においては、前記予備成形体の密度を1.2g/cm3以上1.8g/cm3以下とすることを特徴とする請求項1に記載の放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法。
  3. 前記加圧成形工程で前記予備成形体を加圧する際には、昇圧速度及び減圧速度を10MPa/分以下とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法。
  4. さらに、所定の圧力まで昇圧した後、一定時間その圧力を保持することを特徴とする請求項3に記載の放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法。
  5. 前記加圧成形工程においては、前記成形用容器内の予備成形体の密度を測定して、当該密度が予め定めた所定の密度に達するまで加圧を続けることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法。
  6. 前記加圧成形工程の後、前記成形用容器から放射性廃棄物処分用緩衝体を取り出す前に、前記放射性廃棄物処分用緩衝体の密度又は含水率のうち少なくとも一方を測定するとともに、前記密度又は含水率が予め定めた所定の範囲を超えている場合には、再び前記成形加圧工程を繰り返すことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法。
  7. さらに、前記成形用容器から取り出した放射性廃棄物処分用緩衝体を切削加工することを特徴とする請求項に記載の放射性廃棄物処分用緩衝体の製造方法。
  8. 放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置であって、
    成形用容器に投入した原料粉末を押圧する押圧手段により、前記原料粉末の蒔き出し密度よりも高く、かつ前記放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な密度よりも低い密度の予備成形体とする予備成形部と、
    加圧タンクと、この加圧タンク内で前記予備成形体に外圧を作用させて放射性廃棄物処分用緩衝体として必要な密度に成形するとともに、前記成形用容器内の予備成形体の密度を測定する密度測定手段と、前記放射性廃棄物処分用緩衝体に放射性廃棄体の処分容器を収納するキャビティを形成するために、前記成形用容器内に配置される心棒に対して、前記予備成形体を内側から押圧するための圧力を与える圧力付与手段と、を備えた加圧成形部と、
    を有し、
    前記圧力付与手段は、前記外圧の昇圧時においては前記心棒から前記予備成形体へ前記外圧よりも小さい圧力を作用させ、前記外圧の減圧時においては、前記心棒から前記予備成形体へ前記外圧よりも大きい圧力を作用させることを特徴とする放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置。
  9. 前記予備成形部は、さらに原料粉末に振動を与える加振手段を備え、原料粉末を押圧しながら加振することを特徴とする請求項に記載の放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置。
  10. 前記成形用容器は複数の面を有するとともに、そのうちの少なくとも一面はポーラス状の部材で形成されて前記原料粉末が投入されるものであり、前記加圧成形部の前記加圧タンク内で加圧する際には、前記成形容器の外側であってポーラス状の部材部分が前記加圧タンクの外部に配置されることを特徴とする請求項8または9に記載の放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置。
  11. 請求項10のいずれか1項に記載の放射性廃棄物処分用緩衝体の製造装置で用いる成形用容器内に配置され、前記放射性廃棄物処分用緩衝体に放射性廃棄体の処分容器を収納するキャビティを形成するものであって、
    前記成形用容器内の予備成形体に作用させる外圧を除荷した後、前記キャビティの深さ方向又は前記キャビティの深さ方向に対して垂直方向の寸法を小さくできることを特徴とする放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具。
  12. 請求項11に記載の放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具は、少なくとも2個の本体部材が前記キャビティの深さ方向に重なるとともに、前記本体部材間には前記キャビティの深さ方向に対して少なくとも縮むことが可能な距離調整手段を備える構造であり、前記本体部材の外形状が前記キャビティの内形状になることを特徴とする放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具。
  13. 請求項11に記載の放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具は、前記キャビティの側面と接する部分は少なくとも熱可塑性材料で形成されるとともに、前記予備成形体に作用させる外圧を除荷した後、前記熱可塑性材料を加熱することにより軟化又は除去して、前記キャビティの深さ方向に対して垂直方向の寸法を小さくすることを特徴とする放射性廃棄物処分用緩衝体の製造用冶具。
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