JP4264197B2 - 耐水摩耗性を改善するためのイタコン酸含有分散樹脂 - Google Patents

耐水摩耗性を改善するためのイタコン酸含有分散樹脂 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、少なくとも1つの水性ポリマー分散液を含有する、顔料を有する水性調剤に関する。
【0002】
顔料を有する調剤は、被覆剤として、殊に分散染料、合成樹脂と結合した漆喰(分散漆喰)、パッキン材料または目止め剤として、建築物保護または装飾の目的で、広く使用されている。顔料を有する調剤は、一般に結合剤として1つのフィルム形成ポリマー、少なくとも1つの無機顔料および場合によっては1つまたは複数の無機充填剤、ならびに常用の助剤を含有する。着色された調剤の被覆品質は、フィルム形成ポリマーの、非フィルム形成成分、顔料および無機充填剤を均一に結合する能力にかなり依存している。
【0003】
顔料結合能力の低い場合、例えば低い耐水摩耗性もしくは耐摩擦性として現れる、被覆の劣悪な機械的安定性をまねく。しかし殊に洗浄安定性分散染料の場合、高い耐水摩耗性が望まれている。
【0004】
結合剤の顔料結合能力は、中程度ないし高い含量の無機顔料および充填剤を有する調剤の場合、特に重要である。ポリマーと結合した被覆剤の顔料の含量を特徴付ける尺度は、顔料容積濃度PVKである。顔料容積濃度は通常、固体無機成分と水性結合剤ポリマー分散液のポリマー粒子との全容積で割った、固体無機成分(顔料+充填剤)の全容積からなる商として、%で定義される;Ullmann's Enzyklopaedie der technischen Chemie, 第4版、第15巻、668頁、参照。
【0005】
被覆剤は殊に、戸外分野での使用の際に、環境の影響、例えば日光、湿気および温度変化に対して安定であるべきである。さらに被覆剤は、同様に選択された結合剤ポリマーに依存して異なった基体上で、湿度に影響される場合も良好に付着しなければならない。
【0006】
結合剤ポリマーに依存したもう1つの性質は、被覆のブロック安定性である。
【0007】
国際公開番号 WO93/11181の記載からは、分散助剤として水性ポリマー分散液を含有し、そのポリマーがイタコン酸をポリマーの質量に対して1質量%を上回る量で重合導入し含有するような、二酸化チタンを含有する調剤が公知である。ここで開示された分散液の耐水摩耗性は、課題を残している。
【0008】
欧州特許出願公開第810274号明細書の記載からは、酸基含有モノマーを、重合すべきモノマーの全質量に対して、1質量%までの量で重合導入し含有していてよい、溶剤を有しない被覆剤のための結合剤が公知である。
【0009】
公知技術水準による結合剤は、被覆剤に課されている要求を、部分的にだけ満たすことができる。したがって本発明には、高い顔料結合能力、すなわち高い耐水摩耗性または耐水摩擦性を有する、顔料を有する調剤を提供するという課題が課されている。前記の性質は、顔料容積濃度が高い場合、すなわちPVKが40%を上回る場合も、保たれなくてはならない。また調剤は貯蔵安定性であるべきであり、すなわち調剤の粘度は長期の貯蔵の際にも上昇しないか、または取るにたりない程度にしか上昇すべきでない。
【0010】
驚くべきことにこの課題は、ポリマーがイタコン酸0.1〜1.5質量%を重合導入し含有する水性ポリマー分散液を基礎とする結合剤が、調剤のために使用される場合に、解決されることができた。
【0011】
したがって、本発明は、
i)酸性モノマーM1としてのイタコン酸、その塩および/または無水物を、コポリマーPの全質量に対して0.1〜1.5質量%重合導入して含有する、水性ポリマー分散液の形のエチレン性不飽和モノマーMのコポリマーP少なくとも1つ、この場合、イタコン酸の50質量%までは、少なくとも1つの酸基または1つの中和された酸基を有する他のモノマーによって代替されていてよく、かつ該コポリマーは−10〜+50℃の範囲内のガラス転移温度Tgを有し、
ii)少なくとも1つの無機顔料、
iii)場合によっては無機充填剤、および
iv)常用の助剤、
を含有する、顔料を有する水性調剤に関する。
【0012】
有利には、コポリマーPが形成されているモノマーMは、0.2〜1.2質量%、殊に0.2〜1.0質量%、特に有利に0.4〜1.0質量%を有する。中でも特に好ましい実施態様の場合、モノマーMはイタコン酸を酸性モノマーM1として、0.5〜0.9質量%および特に0.5〜0.8質量%有する。イタコン酸に代わって、コポリマーPの製造の際にはイタコン酸の無水物または塩が使用されてもよい。イタコン酸の一定部分、すなわち50質量%まで、しかし有利には25質量%以下、殊に10質量%以下が、少なくとも1つの酸基を有する他のモノマー、例えばエチレン性不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸またはメタクリル酸、またはエチレン性不飽和スルホン酸、例えばビニルスルホン酸またはビニルスルホン酸の塩によって代替されてもよい。典型的な塩は、アルカリ金属塩およびアンモニウム塩、有利にナトリウム塩である。特に好ましくは、イタコン酸が単独の酸性モノマー(モノマーM1)として使用される。
【0013】
通常、イタコン酸を含有するコポリマーPの製造は、イタコン酸とともに少なくとももう1つのコモノマーを有するエチレン性不飽和モノマーMをラジカル重合することによって行われる。適当なコモノマーは、一般にビニル芳香族モノマー、例えばスチロール、α−メチルスチロール、o−クロルスチロールまたはビニルトルオール、脂肪族C1〜C18−モノカルボン酸のビニルエステル、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチレート、ビニルバレレート、ビニルヘキサノエート、ビニル−2−エチルヘキサノエート、ビニルデカノエート、ビニルピバレート、ビニルラウレート、ビニルステアレート、ならびに商業的に見られるモノマーVEOVA(登録商標)5−11(VEOVA(登録商標)Xはシェル社(Fa.Shell)の商標名であり、およびと、ベルサチック((Versatic)登録商標)X−酸とも呼ばれる、C原子X個を有するα−分枝鎖状の脂肪族カルボン酸のビニルエステルを意味する)、ならびにエチレン性不飽和C3〜C8−モノカルボン酸またはC3〜C8−ジカルボン酸と、C1〜C18−アルカノール、有利にC1〜C12−アルカノール、殊にC1〜C8−アルカノールまたはC5〜C8シクロアルカノールとのエステルの中から選択されている。適当なC1〜C18−アルカノールは、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、n−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコールおよびステアリルアルコールである。適当なシクロアルカノールは、例えばシクロペンタノールまたはシクロヘキサノールである。殊に、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸またはフマル酸のエステルは適当である。特にアクリル酸および/またはメタクリル酸のエステル、例えば(メト)アクリル酸メチルエステル、(メト)アクリル酸エチルエステル、(メト)アクリル酸イソプロピルエステル、(メト)アクリル酸−n−ブチルエステル、(メト)アクリル酸イソブチルエステル、(メト)アクリル酸−1−ヘキシルエステル、(メト)アクリル酸−t−ブチルエステル、(メト)アクリル酸−2−エチルヘキシルエステル、ならびにさらにフマル酸およびマレイン酸のエステル、例えばフマル酸ジメチルエステル、マレイン酸ジメチルエステルまたはマレイン酸ジ−n−ブチルエステルである。さらにα,β−モノエチレン性不飽和C3〜C8−カルボン酸のニトリル、例えばアクリルニトリルまたはメタクリルニトリルが当てはまる。その上、C4〜C8−共役ジエン、例えば1,3−ブタジエン、イソプレンまたはクロロプレン、α−オレフィン、例えばエチレン、プロペンおよびイソブテンならびに塩化ビニルまたは塩化ビニリデンもコモノマーとして使用されてよい。
【0014】
有利にモノマーMは、イタコン酸とともに、前記のビニル芳香族モノマー、前記のエチレン性不飽和C3〜C8−モノカルボン酸とC1〜C12−アルカノールとのエステル、ならびに脂肪族C1〜C12−モノカルボン酸のビニルエステルの中から選択された、少なくとも1つのモノマーM2を、コポリマーPの全質量に対して50〜99.9質量%有する。本発明の好ましい実施態様の場合、モノマーM2は、アクリル酸のC1〜C12−アルキルエステルおよびメタクリル酸のC1〜C12−アルキルエステル、殊にメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレートの中から選択されている。モノマーM2は、全モノマー量に対して、有利に少なくとも80質量%、殊に少なくとも90質量%である。前記コモノマーの残量(以下、コモノマーM’と呼ばれる)は、一般にモノマーMの全量に対して、50質量%未満、有利に20質量%未満、殊に10質量%未満使用される。本発明による好ましい実施態様は、前記コモノマーM’を重合導入し含有してはいない、コポリマーPに関する。
【0015】
本発明による好ましい実施態様の場合、コポリマーPは尿素基を有する(モノマーM3)モノマーM3、例えばN−ビニル尿素およびN−アリル尿素およびイミダゾリジン−2−オンの誘導体、例えばN−ビニルイミダゾリジン−2−オン、N−ビニルオキシエチルイミダゾリジン−2−オン、N−(2−(メト)アクリルアミドエチル)イミダゾリジン−2−オン、N−(2−(メト)アクリルオキシエチル)イミダゾリジン−2−オン、N−[2−((メト)アクリルオキシアセトアミド)エチル]イミダゾリジン−2−オン等を重合導入し含有している。モノマーM3は、コポリマーPの全質量に対して、有利に0.1〜10質量%、殊に0.5〜5質量%の量で使用される。モノマーM3は、本発明による調剤から得られる被覆の湿時付着、すなわち湿った状態または膨潤した状態での被覆の付着を改善する。
【0016】
コポリマーPは、またシロキサン基を含有するモノマー(モノマーM4)、例えばビニルトリアルコキシシラン、例えばビニルトリメトキシシラン、アルキルビニルジアルコキシシランまたは(メト)アクリルオキシアルキルトリアルコキシシラン、例えば(メト)アクリルオキシエチルトリメトキシシラン、(メト)アクリルオキシプロピルトリメトキシシランを重合導入し含有していてもよい。モノマーM4は、全モノマー量に対して、1質量%まで、有利に0.05〜0.5質量%の量で使用されてよい。
【0017】
さらにコポリマーPは、ホモポリマーが高められた水溶性または水膨潤性を有する、中性または非イオン性モノマーM5を重合導入し含有していてもよい。前記モノマーは、有利にコポリマーPの全質量に対して、5質量%未満、有利に2質量%未満の量で、一緒に重合導入される。この種のモノマーは、ポリマー分散液の安定性を改善する。典型的なモノマーM5は、アミド、N−アルキロールアミド、または前記カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、およびヒドロキシプロピルメタクリレートである。
【0018】
さらに、二官能性モノマーM6はコポリマーPの製造の際に使用されてよい。前記モノマーは、所望の場合には、わずかな量で、一般には全モノマー量に対して、0.1〜5質量%、殊に1質量%以下で、一緒に重合導入される。この場合、有利には2つの非共役の、エチレン性不飽和結合を有するモノマー、例えば2価のアルコールとα、β−モノエチレン性不飽和C3〜C8−カルボン酸とのジエステル、例えばグリコールビスアクリレート、またはα,β−不飽和カルボン酸とアルコールとのエステル、例えばビシクロデセニル(メト)アクリレートである。好ましいポリマーPは、モノマーM6を重合導入し含有してはいない。
【0019】
さらに、本発明による調剤の性質は、コポリマーPのガラス転移温度(DSC、midpoint temperature, ASTM D 3418−82)に左右される。前記ガラス転移温度が過度に低い場合、被覆はわずかな安定性を有するだけであり、かつ機械的に負荷される場合、裂ける。ガラス転移温度が過度に高い場合、ポリマーはそれ以上フィルム化しない。結果として被覆は、減少した耐水摩耗性を有する。したがって、当該のコポリマーPのガラス転移温度は、50℃を下回り、有利に40℃を下回り、殊に30℃を下回る。しかし、一般にガラス転移温度は−10℃を上回る。この場合、分散されたポリマーのガラス転移温度Tgを査定することは有用であると判明した。フォックス(T.G.Fox, Bull. Am. Phys. Soc. (シリーズII)1、123[1956]およびUllmann's Enzyklopaedie der technischen Chemie, ワインハイム(1980)、17、18頁)によれば、高分子量の場合の混合ポリマーのガラス転移温度には、次の近似値が適用され:
【0020】
【数1】
Figure 0004264197
【0021】
この場合、X1、X2、...、Xnはモノマー1、2、...、nの質量分数を意味し、およびTg1、Tg2、...、Tgnはそれぞれモノマー1、2、...、nの1つだけのモノマーから形成されたポリマーのガラス転移温度をケルビン温度で表わす。後者は、例えば Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, VCH, ワインハイム、A21巻(1992)169頁、または J.Brandrup, E.H. Immergut, Polymer Handbook 第3版、J.wiley, New York 1989から公知である。
【0022】
前述から、コポリマーPのガラス温度は、望ましい範囲内のガラス転移温度を有する適当な主要モノマーM2を選択することによって、ならびに高いガラス転移温度を有するモノマーM2a少なくとも1つと、低いガラス転移温度を有するモノマーM2b少なくとも1つとの組合せによって調節されてよいことが明白であり、この場合、後者の処理方法が好ましい。
【0023】
本発明の好ましい実施態様の場合、コポリマーPを構成するモノマーMは、極めて高い(無限)分子量の境界の場合に、ホモポリマーが30℃を上回るガラス転移温度Tgを有するモノマーM2a少なくとも1つ、およびホモポリマーが20℃未満のガラス転移温度Tgを有するモノマーM2b少なくとも1つを有する。この目的に適当なモノマーM2aは、例えばスチロール、α−メチルスチロール、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレートおよびイソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレートおよびt−ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレートおよび酢酸ビニル、さらにアクリルニトリルおよびメタクリルニトリルであり、この場合、どちらのニトリルも、有利にモノマーM2a 30質量%以下である。この目的に適当なモノマーM2bは、例えば、C1〜C12−アルキルアクリレート、ブタジエン、ビニルベルサテート、殊にエチルアクリレート、n−ブチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレートである。特に好ましくは、スチロールおよび/またはメチルメタクリレートならびにn−ブチルアクリレートおよび場合によっては2−エチルヘキシルアクリレートを含むモノマー組合せ物M2a/M2bである。
【0024】
本発明による、特に好ましい実施態様の場合、コポリマーPは次のものから構成されている:
i)モノマーM2a、殊にスチロールおよび/またはメチルメタクリレート、特に単独モノマーM2aとしてのメチルメタクリレート 20〜80質量%、有利に35〜70質量%、
ii)モノマーM2b、殊にn−ブチルアクリレートおよび/またはエチルヘキシルアクリレート 20〜79.7質量%、有利に30〜65質量%、
iii)イタコン酸 0.1〜1.5質量%、有利に0.2〜1.2質量%、殊に0.3〜1.0質量%、特に有利に0.5〜0.8質量%、
iv)少なくとも1つの尿素基を有するモノマーM3、殊にイミダゾリン−2−オンのエチレン性不飽和誘導体 0.2〜5質量%、有利に0.5〜3質量%、
この場合、モノマーM1、M2a、M2bおよびM3の質量部は、100質量%になるまで加算される。この種のコポリマーPはしばしば、本発明による、溶剤を含有する調剤中で使用される。
【0025】
本発明による、もう1つの好ましい実施態様の場合、コポリマーPは次のものから構成されている:
i)モノマーM2a、殊にスチロールおよび/またはメチルメタクリレート、特に単独モノマーM2aとしてのスチロール 20〜69.7質量%、有利に30〜60質量%、
ii)モノマーM2b、殊にn−ブチルアクリレートおよび/またはエチルヘキシルアクリレート 30〜80質量%、有利に40〜70質量%、
iii)イタコン酸 0.2〜1質量%、有利に0.4〜0.9質量%、殊に0.5〜0.8質量%、
iv)モノマーM5、殊にアクリルアミドおよび/またはメタクリルアミド 0.1〜3質量%、殊に0.2〜2質量%、
この場合、モノマーM1、M2a、M2bおよびM5の質量部は、100質量%になるまで加算される。この種のコポリマーPはしばしば、本発明による、溶剤を有しない調剤中で使用される。
【0026】
もちろん、前記2つの好ましい実施態様のコポリマーPは、シロキサン基を用いて、例えば重合導入されたモノマーM4(前記、参照)によって、またはシロキサン基を有する調節剤、例えばメルカプトアルキルトリアルコキシシラン、例えばメルカプトプロピルトリメトキシシランを使用することによって変性されていてよい。
【0027】
さらに、結合剤ポリマー分散液中のポリマー粒子が質量平均ポリマー粒径を50〜1000nmの範囲内(超遠心機または光子相関分光分析法を用いて測定;超遠心機を用いた粒度測定については、例えば W.Maechtle, Makromolekulare Chemie, 1984、第185巻、1025〜1039頁、W.Maechtle, Angew. Makromolekulare Chemie、1988、162、35〜42、参照)で有する場合に有利であることが判明した。大きい固体含量、例えば結合剤分散液の全質量に対して50質量%を上回る固体含量を有する結合剤分散液の場合、粘度の理由から、分散液中ポリマー粒子の質量平均粒径が250nm以上であるのが有利である。平均粒径は、一般に1000nm、有利に600nmを上回らない。
【0028】
本発明により使用されるべき水性ポリマー分散液の製造は、有利に前記モノマーを、少なくとも1つのラジカル重合開始剤および場合によっては界面活性物質の存在下に、ラジカル水性乳化重合することによって行われる。
【0029】
ラジカル重合開始剤としては、ラジカル水性乳化重合を開始させることができる全てのものが当てはまる。これは、過酸化物、例えばアルカリ金属ペルオキソ二硫酸塩、ならびにアゾ化合物である。重合開始剤としてはしばしば、少なくとも1つの有機還元剤および少なくとも1つの過酸化物および/またはヒドロペルオキシドから組成されている、いわゆるレドックス開始剤、例えば硫黄化合物を有するt−ブチルヒドロペルオキシド、例えばヒドロキシメタンスルフィン酸のナトリウム塩、亜硫酸ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、ナトリウムチオスルフェートまたはアセトンビスルフィット付加物またはアスコルビン酸を有する過酸化水素が使用される。また、金属成分が複数の原子価段階で生じてよい、重合媒体中で可溶性の金属化合物のわずかな量を含有する組み合わせられた系、例えばアスコルビン酸/硫酸鉄(II)/過酸化水素が使用され、この場合、アスコルビン酸に代わって、しばしばヒドロキシメタンスルフィン酸のナトリウム塩、アセトンビスルフィット−付加物、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムまたは重亜硫酸ナトリウムが使用され、過酸化水素に代わって、有機過酸化物、例えばt−ブチルヒドロペルオキシドまたはアルカリ金属ペルオキソ二硫酸塩および/またはペルオキソ二硫酸アンモニウムも使用されてよい。同様に好ましい開始剤は、ペルオキソ二硫酸塩、例えばナトリウムペルオキシ二硫酸塩である。有利には、使用されるラジカル開始剤系の量は、重合すべきモノマーの全量に対して、0.1〜2質量%である。
【0030】
乳化重合を実施するために適当な界面活性物質は、通常この目的のために使用される保護コロイドおよび乳化剤である。界面活性物質は、通常重合すべきモノマーに対して10質量%まで、有利に0.5〜5質量%、殊に1.0〜4質量%の量で使用される。
【0031】
適当な保護コロイドは、例えばポリビニルアルコール、デンプン誘導体およびセルロース誘導体またはビニルピロリドンを含有するコポリマーである。その他の適当な保護コロイドの詳述は、Houben-Weyl, Methoden der organischen Chemie, 第XIV/1巻、Makromolekulare Stoffe, Georg-Thieme-Verlag, シュツットガルト 1961、411〜420頁に見られる。
【0032】
有利には、界面活性物質としては専ら、保護コロイドとは異なって相対分子量が通常2000未満である乳化剤が使用される。界面活性物質は、陰イオン性ならびに非イオン性であってよい。陰イオン乳化剤には、アルキルスルフェート(アルキル基:C8〜C12)、エトキシル化されたアルカノール(EO度:2〜50、アルキル基:C12〜C18)およびエトキシル化されたアルキルフェノール(EO度:3〜50、アルキル基:C4〜C9)の硫酸半エステル、アルキルスルホン酸(アルキル基:C12〜C18)、およびアルキルアリールスルホン酸(アルキル基:C9〜C18)のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、さらに一般式I:
【0033】
【化1】
Figure 0004264197
【0034】
[式中、R1およびR2は水素またはC4〜C24−アルキル、有利にC8〜C16−アルキルを表わし、および同時に水素を表わすことはなく、およびXおよびYはアルカリ金属イオンおよび/またはアンモニウムイオンであってよい]で示される化合物が属している。しばしば、モノアルキル化された生成物50〜90質量%の含量を有する工業的混合物、例えばダウファックス((Dowfax)登録商標)2A1(R1=C12−アルキル;DOW CHEMICAL)が使用される。化合物Iは一般的に、例えば米国特許第4269749明細書から公知であり、および商業的に得ることができる。
【0035】
適当な非イオン乳化剤は、芳香脂肪族、または脂肪族非イオン乳化剤、例えばエトキシル化されたモノアルキルフェノール、ジアルキルフェノールおよびトリアルキルフェノール(EO度:3〜50、アルキル基:C4〜C9)、長鎖アルコールのエトキシレート(EO度:3〜50、アルキル基:C8〜C36)、ならびにポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシド−ブロックコポリマーである。好ましくは、長鎖アルカノールのエトキシレート(アルキル基:C10〜C22、平均エトキシル化度:3〜50)、中でも特に好ましくは、線状または分枝鎖状C12〜C18−アルキル基および8〜50のエトキシル化度を有する、天然アルコールまたはオキシアルコールを基礎とするようなものである。好ましくは陰イオン乳化剤、または少なくとも1つの陰イオン乳化剤と1つの非イオン乳化剤とからなる組合せ物である。
【0036】
その他の適当な乳化剤は、Houben-Weyl, Methoden der organischen Chemie, 第XIV/1巻、Makromolekulare Stoffe, Georg-Thieme-Verlag, シュツットガルト 1961、192〜208頁に見られる。
【0037】
コポリマーPの分子量は、1つまたは複数の分子量調節物質、例えば有機チオ化合物、シラン、アリルアルコールまたはアルデヒドを、重合すべきモノマーに対して、一般には2質量%までのわずかな量で添加することによって、調節されることができる。
【0038】
乳化重合は、連続的ならびにバッチ法により、有利には半連続法により行われてよい。半連続法の場合、主要量、すなわち重合すべきモノマーの少なくとも70%、有利に少なくとも90%が、段階処理法または勾配処理法を含む連続法により、重合バッチへと供給される。前記処理方法は、モノマー供給法とも呼ばれる。この場合、イタコン酸の主要量、すなわちイタコン酸少なくとも50%、有利に少なくとも80%、殊に少なくとも90%、中でも特に好ましくは全量が、モノマー流入物を介して重合反応に導入され、すなわちイタコン酸の50%以下が、既に重合開始前に重合容器中に装入され、中でも特に好ましくはイタコン酸は装入されない。モノマー流入物とは液体モノマー混合物、モノマー溶液、または殊に水性モノマー乳濁液であると理解される。
【0039】
種のない製造法とともに、定義されたポリマー粒度を調節するため、乳化重合は播種ラテックス法、またはその場で製造される播種ラテックスの存在下に行われてよい。このための方法は公知であり、かつ公知技術水準から引用されることができる(欧州特許第40419号、欧州特許出願公開第614922号、同第567812号明細書、およびそこに引用された文献、ならびに“Encyclopedia of Polymer Science and Technology”、第5巻、John Wiley & Sons Inc.,ニューヨーク1966,847頁、参照)。
【0040】
有利に重合は、播種ラテックス0.01〜3質量%、殊に0.02〜1.5質量%(全モノマー量に対する、播種ラテックスの固体含量)の存在下に、有利に装入された播種ラテックス(装入種)を用いて実施される。
【0041】
コポリマーPの水性分散液の製造は、いわゆる段階重合によって製造されることもできる。これは、第1工程では、第1工程のモノマーがラジカル水性乳化重合の方法で、有利に播種ラテックスの存在下に重合され、引続き、こうして得られた第1工程のポリマーの水性分散液中で第2工程のモノマーが重合される。場合によっては、さらに重合工程が行われてよい。この場合、第1工程および第2工程のモノマー混合物は、モノマーの種類に関連して、および/またはモノマーの相対量中で互いに区別される。有利には、第1工程および第2工程中の重合すべきモノマーの種類は同一である。モノマーMがモノマーM2aならびにモノマーM2bを有する場合、第1工程のモノマー混合物と、第2工程のモノマー混合物とは、M2a/M2bの量比によって区別される。殊に第1工程中のM2a/M2bの量比は、第2工程中のM2a/M2bの量比よりも大きい。第1工程中のモノマーと第2工程中のモノマーとの量比は、有利に1:10〜10:1の範囲内、殊に1:5〜5:1の範囲内である。段階重合によって、第2工程(および場合によっては次の工程)のモノマーが第1工程のポリマー粒子上へと重合添加されることができる。
【0042】
重合圧力および重合温度は、あまり重要ではない。一般には、室温ないし120℃、有利に40〜95℃の温度、特に有利に50〜90℃の温度で作業される。
【0043】
本来の重合反応に引続き、場合によっては、本発明による水性ポリマー分散液から十分に臭気キャリヤー、例えば残留モノマーおよび他の有機揮発性成分をなくすことが必要とされる。これは、自体公知の方法で物理的に蒸留除去によって(殊に水蒸気蒸留によって)、または不活性ガスを用いてはぎ取ることによって達成されることができる。さらに残留モノマーの低下は、化学的にラジカル後重合によって、殊にレドックス開始剤系の作用下に、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第4435423号明細書中に記載されているように行われてよい。好ましくは後重合は、少なくとも1つの有機過酸化物と1つの有機亜硫酸塩とからなるレドックス開始剤系を用いて実施される。
【0044】
有利にはコポリマーPの分散液は、本発明による調剤中での使用前に、有利に比揮発性塩基、例えばアルカリ金属水酸化物、またはアルカリ土類金属水酸化物または比揮発性アミンを、pH6〜pH10の範囲内のpH値になるまで添加することによって調整される。
【0045】
乳化重合の方法で、原則的には約80質量%までの固体含量(分散液の全量に対するポリマー含量)を有する分散液が得られる。実際的に考慮すると、一般的に本発明による調剤には40〜70質量%の範囲内の固体含量を有するポリマー分散液が好ましい。特に好ましくは、約50質量%のポリマー含量を有する分散液である。もちろん、それ以下の固体含量を有する分散液も、原理的には本発明による調剤には使用可能である。
【0046】
本発明によれば、イタコン酸を含有する、水性ポリマー分散液の形のコポリマーPが、結合剤として、基体を被覆するために使用されるような顔料を有する調剤中で使用される。これは、例えばプラスチック用分散漆喰、フリース接着剤、塗装剤、殊に多孔性建築部材のための、パッキン材料または封止材料であると理解される。
【0047】
本発明による好ましい実施態様は、分散染料の形の調剤に関する。
【0048】
本発明による調剤、有利に分散染料は、一般に非揮発性成分を30〜75質量%、有利に40〜65質量%含有する。これは、水ではない調剤の全成分、しかし少なくとも結合剤、充填剤、顔料、難揮発性溶剤(220℃を上回る沸点)、例えば可塑剤、およびポリマー助剤の全量であると理解されるべきである。そこから、例えば
i 3〜90質量%、有利に10〜60質量%が、固体の結合剤成分(=コポリマーP)に、
ii 5〜85質量%、有利に10〜60質量%が、少なくとも1つの無機顔料に、
iii 0〜85質量%、有利に20〜70質量%が、無機充填剤に、および
iv 0.1〜40質量%、有利に0.5〜15質量%が、通常の助剤に分配される。
【0049】
調剤のPVKは、一般に10%を上回り、例えば15〜85%である。本発明による好ましい実施態様の場合、PVKは15〜25%の範囲内である。本発明によるもう1つの好ましい実施態様の場合、PVKは40%を上回り60質量%までの範囲内、例えば約45質量%である。本発明によるもう1つの好ましい実施態様の場合、PVKは60%を上回り、有利に70%を上回り、85%までであってよい。
【0050】
本発明による調剤、殊に分散染料にとって典型的な顔料は、例えば、有利に金紅石型の二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、塩基性炭酸鉛、三酸化アンチモン、リトポン(硫化亜鉛+硫酸バリウム)である。しかし調剤は、また有色顔料、例えば酸化鉄、カーボンブラック、黒鉛、蛍光顔料、亜鉛黄、亜鉛緑、ウルトラマリン、マンガン黒、アンチモン黒、マンガン紫、パリ青またはシュワインフルト緑を含有していてもよい。無機顔料とともに、本発明による調剤は、有機着色顔料、例えばセピア、ガンボージ、カッセル褐、トルイジン・ブルー、パラレッド、ハンザ・イエロー、インジゴ、アゾ染料、アントラキノイド染料およびインジゴイド染料、ならびにジオキサジン、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料および金属錯体顔料を有していてもよい。
【0051】
適当な充填剤は、基本的にアルミノ珪酸塩、例えば長石類、珪酸塩、例えばカオリン、滑石、雲母、マグネサイト、アルカリ土類金属炭酸鉛、例えば、方解石またはチョークの形の例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、アルカリ土類金属硫酸塩、例えば硫酸カルシウム、二酸化珪素等を含む。充填剤は、単一成分として使用されてよい。しかし実際には、特に充填剤混合物、例えば炭酸カルシウム/カオリン、炭酸カルシウム/滑石が有効であった。分散漆喰は、また粗大な添加物、例えば砂または砂岩粒状物を含有していてもよい。分散染料の中では、天然の微粒状充填剤が好ましい。
【0052】
塗覆力を高めるため、および白色顔料を節約するため、好ましい分散染料中ではしばしば微粒状充填剤、例えば微粒状炭酸カルシウムまたは異なった粒度を有する異なった炭酸カルシウムの混合物が使用される。色調および発色濃度の塗覆力調節のため、有利に着色顔料と充填剤とからなる混合物が使用される。
【0053】
常用の助剤ivには、架橋剤または分散剤、例えばナトリウム、リン酸カリウムまたはリン酸アンモニウム、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、およびポリマレイン酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、例えば1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸のナトリウム、ならびにナフタリンスルホン酸塩、殊にそのナトリウム塩が属する。分散剤は、一般に分散染料の全質量に対して、0.1〜0.6質量%の量で使用される。
【0054】
さらに助剤ivは、場合によってはまた濃稠化剤、例えばセルロース誘導体、例えばメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース、さらにカゼイン、アラビア・ゴム、トラガントゴム、デンプン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ナトリウムポリアクリレート、アクリル酸およびメタクリル酸を基礎とする水溶性コポリマー、例えばアクリル酸/アクリルアミド−コポリマーおよびメタクリル酸/アクリルエステル−コポリマーおよびいわゆる組合せ濃稠化剤、例えばスチロール−マレイン酸無水物−ポリマーまたは有利に疎水性に変性されたポリエーテルウレタンをも含み、例えばこれらは、例えばN.chen他により、J.Coatings Techn. 第69巻、No.867、1997、73頁およびR. D. Hester 他により、J. Coatings Technology, 第69巻、No.864、1997、109の中に記載されており、かつこれにより前記の開示が引き合いに出される。
【0055】
疎水性に変性されたポリエーテルウレタンの例は、一般式II:
【0056】
【化2】
Figure 0004264197
【0057】
[式中、Rfは疎水性基、有利に炭素原子10〜20個を有する線状または分枝鎖状アルキル基を表わし、Etは1,2−エチレンを表わし、SpはC2〜C10−アルキレン、シクロアルキレンまたはアリーレンを表わし、kは50〜1000の範囲内の数値であり、lは1〜10の範囲内の数値であり、この場合、有利にk×lの積は300〜1000の範囲内にある。分散剤もしくは架橋剤は、一般に分散染料の全質量に対して、0.1〜0.6質量%の量で使用される。
【0058】
また無機濃稠化剤、例えばベントナイトまたはヘクトリット(Hektorit)も使用されてよい。濃稠化剤は一般に、水性調剤の全質量に対して、0.1〜3質量%、有利に0.1〜1質量%の量で使用される。さらに助剤ivは、一般に消泡剤、保存剤または疎水性化剤、殺生物剤、繊維またはその他の成分を有する。
【0059】
また被覆剤は、結合剤ポリマーの被膜形成性を調節するため、いわゆる被膜形成団結剤(可塑剤)、例えばグリコールとポリグリコールとからなるエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、アルキルエーテル、およびアルキルエーテルエステル、例えばジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ヘキシレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、およびプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、および前記モノアルキルエーテルの酢酸塩、例えばブトキシブチルアセテート、さらに脂肪族モノカルボン酸とジカルボン酸のアルキルエステル、例えばイーストマン(Eastman)のテキサノール((Texanol)登録商標)またはこはく酸のジブチルエステルの工業的混合物、グルタル酸およびアジピン酸を含有してよい。被膜形成助剤は、調剤中に含有されるコポリマーPの量に対して、通常0.1〜20質量%の量で使用され、その結果、調剤は15℃を下回り、有利に0〜10℃の範囲内の最低被膜形成温度を有する。
【0060】
しばしば溶剤を含有する染料と溶剤を含有しない染料とは区別される。溶剤を有する染料は、有利に外側の範囲内で使用され、それに反して溶剤を有しない染料は有利に内側の範囲内で使用される。典型的な溶剤を有する染料は、被膜形成助剤として、前記のフィルム形成助剤以外に炭化水素、もしくは芳香族成分を有するかまたは有しないそれらの混合物、例えば沸点範囲140〜210℃の石油ベンジンを含有する。コポリマーPは溶剤を有する調剤の場合、しばしばガラス転移温度Tg5℃以上、有利に30℃以上を有する。溶剤を有しない染料の場合、ガラス転移温度は有利に10℃以下である。
【0061】
さらに、本発明により使用される調剤は、架橋添加剤も含有する。この種の添加剤は次のものであってよい:芳香族ケトン、例えば、場合によってはフェニル環に1つまたは複数の置換基を有するアルキルフェニルケトン、またはベンゾフェノンおよび置換されたベンゾフェノンを光重合開始剤として。この目的に適当な光重合開始剤は、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第3827975号明細書および欧州特許出願公開第417568号明細書の記載から公知である。適当な架橋作用性化合物は、また少なくとも2つのアミノ基を有する水溶性化合物、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第3901073号明細書による脂肪族ジカルボン酸のジヒドラジドでもあり、この場合、コポリマーPはカルボニル基を有するモノマーを重合導入し含有している。
【0062】
本発明による調剤は、多数の基体を被覆するために使用されることができる、安定性の流動系である。したがって、本発明は基体を被覆するための方法にも関する。適当な基体は、例えば木材、コンクリート、金属、ガラス、セラミック、プラスチック、漆喰、壁紙、塗装されたか、下塗りされたか、または風化した下地である。被覆すべき基体上への調剤塗布は、調剤の形成に依存した方法で行われる。塗布は、調剤の粘度および顔料含量ならびに基体に依存して、ローラー塗布、刷毛塗り、ドクター塗布、または噴霧として行われてよい。
【0063】
本発明による調剤を使用しながら製造された被覆は、高い耐水摩耗性、および湿度作用の際、すなわち湿ったか、もしくは膨潤した状態で、良好な付着性を示す。改善された耐水摩耗性、すなわち湿った状態での剥離的な影響に対して、改善された被覆の機械的安定性は、被覆の耐候性および湿時清浄安定性にとっては効果的であり、したがって、被覆が洗浄可能になる。その上、被覆は不粘着性であり、かつ高いブロック安定性を示す。
【0064】
公知技術水準による結合剤ポリマーに対して、結合剤としてのコポリマーPの改善された性質、殊に改善された耐水安定性は、40%未満のPVKを有する、顔料を有する調剤の場合、ならびに40%を上回るPVKまたは60%を上回るPVKを有する調剤の場合、はっきり認められる。調剤が40%を上回り85%までのPVK、例えば約45%のPVKまたは70〜80%のPVKを有する場合、本発明による利点は特に明白である。したがって本発明は、また顔料を有する調剤の耐水摩耗性を改善するためのコポリマーPの使用にも関する。
【0065】
次の例は本発明を、限定することなく詳説する。
【0066】
I.ポリマー分散液の製造および特性決定(コポリマーP)
ポリマー粒子の平均粒度(z−平均値)を、23℃の水中0.01質量%分散液で、動的光の散乱(光子相関分光分析法)によって、マルベルン・インスツルメント社(Fa. Malvern Instruments)、イギリス、のオートサイザー(Autosizer)IIcを用いて測定した。測定した自己相関関数の蓄積評価(蓄積z−平均値(cumulant z-average))の平均粒径を記載する。
【0067】
ポリマー分散液の最低被膜形成温度(MFT)が、Ullmanns Enzyklopaedie der technischen Chemie, 第4版、第19巻、VCH ワインハイム1980、17頁にならって生じた。測定器として、いわゆる被膜形成床(温度勾配が置かれ、かつ異なった箇所での温度測定のため、温度検出器が装着されており、この場合、被膜形成床の一端が予想すべきMFTを上回る温度を有し、かつもう一端は予想すべきMFTを下回る温度を有するように、温度勾配を選択する金属板)が使用される。本明細書中では、被膜形成床上に水性ポリマー分散液を塗布する。温度がMFTを上回る被膜形成床の範囲内では、乾燥の際に透明被膜が形成し、それとは反対に低い温度の範囲内では被膜中に亀裂が発生し、およびさらに低い温度の場合、白い粉末が形成される。公知の板の温度プロフィルに基づき、MFTを視覚的に測定する。
【0068】
1.比較分散液VD1
反応器内に、脱イオン水234g、ナトリウムピロホスフェート(5質量%)水溶液38g、およびポリスチロール播種ラテックス(粒度約30nm、固体含量約33質量%)4.61gを予入した。窒素雰囲気下に85℃に昇温した。引続き、開始剤水溶液7.24gを添加した。その後、モノマー乳濁液を3時間で添加し、かつ残りの開始剤溶液を4時間で添加した。開始剤添加終了後、温度を1時間維持し、次に60℃に冷却した。その後、t−ブチルヒドロペルオキシドの15質量%水溶液6.36g、およびアセトン重亜硫酸塩の13.1質量%水溶液7.25gを、別々の流入管を通じて反応器内に入れた。60℃で1時間維持した。引続き、室温に冷却し、10質量%の苛性ソーダ液を用いてpH値を7.4に調節した。得られた分散液は、凝固物を有さず、かつ60.1質量%の固体含量を有した。ポリマーの質量平均粒径は、270nmであった。MFTは6℃であった。
【0069】
Figure 0004264197
乳化剤溶液1: 水中に(ドデシルスルホニルフェノキシ)ベンゾールスルホン酸ナトリウム塩(ダウケミカル社(Dow Chemicals)のダウファックス((Dowfax)登録商標)の45質量%溶液、
乳化剤溶液2: 水中にC10〜C16−アルキル−エトキシレート(平均EO度30)の硫酸半エステル混合物のナトリウム塩30質量%溶液(ヘンケル社(Henkel KGaA)ジスポニル((Disponil)登録商標)FES 77)
2.比較分散液VD2
VD1に記載された方法で、変更したモノマー組成物を用いて比較分散液VD2を製造した。装入物は、ポリスチロール播種ラテックスに代わってアクリレート−ラテックス(50質量%、d50=130nm)19gを含有した。重合反応に引続き、10質量%の苛性ソーダ液を用いてpH値を7.0の数値に調節した。得られた分散液は、凝固物を有さず、かつ58.7質量%の固体含量を有した。ポリマー粒子の平均粒径は、235nmであった。MFTは4℃であった。
【0070】
Figure 0004264197
3.比較分散液VD3
反応器内に、脱イオン水175g、ナトリウムピロホスフェート(5質量%)水溶液38g、およびポリスチロール播種ラテックス(粒度約30nm、固体含量約5質量%)3.80gを装入した。窒素雰囲気下に85℃に加温した。引続き、開始剤水溶液7.24gを添加した。その後、モノマー乳濁液を3時間で添加し、かつ残りの開始剤溶液を4時間で添加した。開始剤添加終了後、温度を1時間維持し、次に60℃に冷却した。その後、t−ブチルヒドロペルオキシドの15質量%水溶液1.36g、およびアセトン重亜硫酸塩の13.1質量%水溶液7.25gを、別々の流入管を通じて反応器内に入れた。60℃で1時間維持した。引続き、10質量%の苛性ソーダ液を用いてpH8.5に調節した。得られた分散液は、凝固物を有さず、かつ52.8質量%の固体含量を有した。質量平均粒径は、280nmであった。MFTは2℃であった。
【0071】
Figure 0004264197
乳化剤溶液3: 水中にドデシルベンゾールスルホン酸のナトリウム塩の15質量%溶液、
乳化剤溶液4: エトキシル化されたC16〜C18−脂肪アルコール(18EO単位)の20質量%溶液
4.比較分散液VD4
重合反応器内に、脱イオン水235g、およびポリスチロール播種ラテックス(5質量%、d50=30nm)3.8gを装入し、窒素を用いて洗浄し、85℃に加温した。次に、開始剤水溶液7.24gを添加した。引続き、85℃で維持しながら、モノマー乳濁液Iを3時間で添加し、かつ開始剤溶液を4時間で添加した。モノマー乳濁液Iの添加終了後、モノマー乳濁液IIを1時間で反応器内に入れた。開始剤添加およびモノマー添加の終了後、さらに1時間85℃を維持し、次に60℃に冷却した。次に、60℃でt−ブチルヒドロペルオキシドの15質量%水溶液1.36g、およびアセトン重亜硫酸塩の13.1質量%水溶液7.25gを、別々の流入管を通じて反応器内に入れ、60℃で1時間維持した。引続き、室温に冷却し、10質量%の苛性ソーダ液を用いてpH8.5に調節した。分散液は、凝固物を有さず、かつ63.9質量%の固体含量を有した。平均ポリマー粒径は、270nmであり、分散液の最低被膜形成温度は13℃であった。
【0072】
Figure 0004264197
5.比較分散液VD5
VD4の製造と同様であるが、アクリル酸を同一量のメタクリル酸によって代替させる点で相違し、VD5を製造した。重合に引続き、pH値を8.6に調節した。分散液は凝固物を有さず、かつ62.8質量%の固体含量を有した。質量平均ポリマー粒径は、272nmであり、最低被膜形成温度は10℃であった。
【0073】
6.分散液D1(本発明による)
比較分散液VD3の製造と同様に、本発明による分散液D1を製造した。モノマー乳濁液は次の組成を有した:
脱イオン水 117.74g
乳化剤溶液3 63.33g
乳化剤溶液4 118.75g
メチルメタクリレート 391.88g
n−ブチルアクリレート 513.00g
イタコン酸 9.50g
メチルメタクリレート中にN−(メタクリルオキシエチル)イミダゾリジン−2
−オンの25質量%溶液 38.00g
製造に引続き、分散液を10質量%の苛性ソーダ液を用いてpH8.7に調節した。得られた分散液は、凝固物を有さず、かつ62.8質量%の固体含量を有した。質量平均ポリマー粒径は、311nmであり、MFTは4.0℃であった。
【0074】
7.分散液D2
比較分散液VD2の製造と同様に、本発明による分散液D2を製造した。
【0075】
モノマー乳濁液は次の組成を有した:
脱イオン水 230.96g
乳化剤溶液1 21.11g(VD1、参照)
乳化剤溶液2 47.50g(VD1、参照)
メチルメタクリレート 356.25g
n−ブチルアクリレート 502.55g
イタコン酸 9.50g
メチルメタクリレート中にN−(メタクリルオキシエチル)イミダゾリジン−2
−オンの25質量%溶液 72.20g
重合に引続き、10質量%の苛性ソーダ液を用いてpH7.0に中和した。得られた分散液は、ほとんど凝固物を有さず、かつ58.7質量%の固体含量を有した。平均ポリマー粒径は、235nmであり、MFTは4.0℃であった。
【0076】
8.分散液D3
比較分散液VD3の製造と同様に、本発明による分散液D3を製造した。モノマー乳濁液は次の組成を有した:
脱イオン水 92.62g
乳化剤溶液3 63.33g(VD3、参照)
乳化剤溶液4 118.75g(VD3、参照)
メチルメタクリレート 391.88g
n−ブチルアクリレート 513.00g
イタコン酸 7.13g
メチルメタクリレート中にN−(メタクリルオキシエチル)イミダゾリジン−2
−オンの25質量%溶液 38.00g
分散液を、10質量%の苛性ソーダ液を用いてpH9.5に中和した。こうして得られた分散液は、凝固物を有さず、かつ64.9質量%の固体含量を有した。平均ポリマー粒径は、285nmであり、MFTは2.0℃であった。
【0077】
9.分散液D4
比較分散液VD4の製造と同様に、本発明による分散液D4を製造した。
【0078】
Figure 0004264197
10.分散液D5
分散液D4の製造と同様に、本発明による分散液D5を製造した。D4の製造と異なって、モノマー乳濁液II中で、イタコン酸を完全にアクリル酸に代えた。分散液のMFTは10℃であった。
【0079】
11.比較分散液VD6、VD7および分散液D6
重合反応器内に、脱イオン水200g、ギ酸0.1g、乳化剤溶液4(VD3、参照)7.5g、ステアリルアルコール1.5g、およびモノマー乳濁液40gを予入し、窒素雰囲気下に、85℃に加温した。次に、85℃で開始剤溶液10gを重合反応器内に入れた。開始剤添加15分後、同時に始めながら、別々の流入によってモノマー乳濁液の残りを120分で、開始剤溶液の残りを135分で重合反応器内に入れ、この場合、85℃を維持した。開始剤添加終了後、さらに2時間85℃を維持し、70℃に冷却し、次に70質量%のt−ブチルヒドロペルオキシド水溶液0.71gを重合反応器内に入れた。これに加えて、70℃、30分で、水中にナトリウム塩として10質量%のヒドロキシメタンスルフィン酸溶液5gを供給した。引続き、分散液を室温に冷却し、10質量%の苛性ソーダ液12gを添加し、かつ250μmの目開きを有する篩によって濾過した。
【0080】
Figure 0004264197
【0081】
【表1】
Figure 0004264197
【0082】
FG=分散液の固体含量
LD=LD値(0.01質量%に希釈した試験体、層厚2.5cm、の水に対する相対光透過性)
12.分散液VD8、VD9およびD7
分散液VD6、VD7およびD6の製造と同様に、分散液VD8、VD9およびD7を製造した。次の成分を装入した:
脱イオン水 200.00g
乳化剤溶液4 12.50g(VD3、参照)
乳化剤溶液1、20質量% 5.00g(VD1、参照)
モノマー乳濁液 37.00g
モノマー乳濁液は、次の組成を有した:
脱イオン水 170.00g
乳化剤溶液1、20質量% 35.00g(VD1、参照)
乳化剤溶液4 25.00g(VD3、参照)
重合可能な酸 xg(第2表、参照)
50質量%のアクリルアミド水溶液 yg
スチロール 250.00g
n−ブチルアクリレート 250.00g
重合に引続き、10質量%の苛性ソーダ液を用いて分散液をpH7.5に中和し、250μmの目開きを有する金属篩によって濾過した。
【0083】
【表2】
Figure 0004264197
【0084】
FG=分散液の固体含量
LD=LD値(0.01質量%に希釈した試験体、層厚2.5cm、の水に対する相対光透過性)
II.本発明による調剤の製造
1.46.9%のPVKを有する分散染料;処方(I)(比較例V1〜V5、例1〜5)
容器中に次の成分を装入した:
水 105.60g
濃稠化剤1) 2.00g
水5%を有する2−アミノ−2−メチルプロパノール 0.80g
分散剤2) 1.00g
10質量%の、テトラカリウムピロホスフェート水溶液 3.40g
商業的に得られる殺生物剤3) 1.70g
商業的に得られる消泡剤4) 3.40g
プロピレングリコール 10.10g
および
ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル 10.10g
これに攪拌下に次のものを加えた:
二酸化チタン顔料5) 190.10g
長石6) 181.60g
か焼したカオリン7) 50.70g
成分を20分間、高速分散装置中で混合した。引続き、攪拌下に次の成分を添加した:
I)から得られるポリマー分散液 266.01g
商業的に得られる消泡剤4) 2.50g
商業的に得られる濃稠化剤8) 11.80g
水 159.00g
分散染料の使用技術的性質を、第3表および第4表中にまとめた。
【0085】
2.75%のPVKを有する、溶剤を有しない内部染料、処方II(比較例V6、V7および例6)
容器中に次の成分を装入した:
水 106.00g
20質量%の苛性ソーダ液 1.00g
水中に35質量%のナトリウムポリホスフェート溶液22) 3.00g
分散助剤9) 3.00g
保存剤10) 3.00g
消泡剤11) 4.00g
2質量%の、ヒドロキシエチルセルロース水溶液1) 180.00g
これに、攪拌下に次のものを加えた:
二酸化チタン顔料12) 65.00g
珪酸アルミニウム13) 5.00g
炭酸カルシウム、方解石(約5μm)14) 215.00g
炭酸カルシウム、沈降、0.3μm15) 55.00g
炭酸カルシウム、チョーク、2.4μm16) 95.00g
滑石/ドロマイト、6μm17) 65.00g
成分を分散装置中で混合した。引続き、攪拌下に次の成分を添加した:
50質量%の、分散液 130.00g
および
水 70.00g
染料の固体含量は57質量%であった。顔料容積濃度は75%であった。使用技術的性質を、第5表中にまとめた。
【0086】
3.81%のPVKを有する、溶剤を有する内部染料、処方III(比較例V8、V9および例7)
容器中に次の成分を装入した:
水 100.00g
分散助剤2) 2.00g
ナトリウムポリホスフェート水溶液22) 7.00g
濃アンモニア溶液 2.00g
保存剤10) 3.00g
2質量%の、メチルヒドロキシエチルセルロース水溶液18) 150.00g
石油ベンジンK6019) 12.00g
および
可塑剤20) 12.00g
これに、攪拌下に次のものを加えた:
二酸化チタン顔料12) 71.00g
珪酸アルミニウム13) 12.00g
炭酸カルシウム、沈降、0.3μm15) 83.00g
炭酸カルシウム、方解石、5μm14) 417.00g
成分を高速混合器中で互いに混合した。次に、攪拌下に次の成分を添加した:
架橋剤21) 4.00g
消泡剤11) 3.00g
(50質量%の)分散液 102.00g
水 20.00g
染料のPVKは81%であった。使用技術的試験の結果を、第6表中にまとめた。
【0087】
1) 30Pasの粘度(25℃で水中2%溶液として測定)を有するヒドロキシエチルセルロース;ヘルキュレス社(Hercules GmbH)、デュッセルドルフ、のナトロソル((Natrosol)登録商標)250HR
2) アンモニウムポリアクリレートの30質量%水溶液;BASF社(AG)、ルートビクスハーフェン、の顔料分配器A
3) セネカ社(Zeneca GmbH)、フランクフルト、のプロクセル((Proxel)登録商標)GXL
4) ヘンケル社(Henkel KGaA)、デュッセルドルフ、のフォームマスター((Foammaster)登録商標)S
5) クロノス(Kronos)、ヒューストン/テキサス、のクロノス((Kronos)登録商標)2101
6) ウニミン・スペシャリティ・ミネラルズ社(Unimin Speciality Minerals Inc.)、エルコ/イリノイ、のミネックス((Minex)登録商標)4、平均粒度7.5μm
7) バージェスピグメント社(Burgess Pigment Co.)、サンダーズビレ、ジョージア、のイセキャップ((Icecap)登録商標)
8) 組合せの濃稠化ポリウレタンの20質量%溶液、ロームアンドハアス、ドイツ社(Rohm and Haas Deutschland GmbH)、フランクフルト、のアクリゾル(Acrysol)RM2020
9) ナトリウムポリアクリレートの35質量%水溶液;BASF社(BASF AG)、ルートビクスハーフェン、の顔料分配器NL
10) シュルケ&マイル社(Schulke & Mayr GmbH)、ノルダーステット、のパルメトール((Parmetol)登録商標)A23
11) ミュンチング・ヘミー社(Muenzing-Chemie GmbH)、ハイルブロン、のアジタン(Agitan)280
12) クロノス・チタン社(kronos Titan GmbH)、レーバークーゼン、のクロノス((Kronos)登録商標)2043
13) デグッサ社(Degussa AG)、フランクフルト、のアルミニウム−珪酸塩 P 820
14) 方解石、平均粒度5μm;オーミャ社(Omya GmbH)、ケルン、のオーミャカーブ(Omyacarb)5GU
15) ドイッチェ・ソルベイ社(Deutsche Solvay GmbH)、ゾーリンゲン、のソカル(Socal)P2
16) オーミャ社(Omya GmbH)、ケルン、のオーミャ・ビオレッテ・エチケッテ(Omya Violette Etikette)
17) 滑石/ドロマイト、平均粒度6μm;ルツェナック・ドイッチランド社(Luzenac Deutschland GmbH)、デュッセルドルフ、のナイアッチュ(Naiatsch)SE−ミクロ(Micro)
18) ボルフ・バルスローデ社(Wolff Walsrode GmbH)、バルスローデ、のMN20000GB
19) 沸点範囲180〜210℃、エッソ・ケミー社(Esso Chemie GmbH)、ケルン
20) C4〜C6−ジカルボン酸からなる混合物のジイソブチルチルエステル、BASF社のルソルバン((Lusolvan)登録商標)FBH
21) BASF社のルミテン(Lumiten) N−OC、脂肪アルコールエトキシレートの30質量%溶液、食塩水溶液中の混濁点90℃。
【0088】
22) BKラーデンブルク(Ladenburg)、ラーデンブルク、のカルゴン((Calgon)登録商標)
III.使用技術的性質の測定
1.耐摩耗強さ
耐摩耗強さの測定を、ASTM D 2486により、“ガードナー(Gardner)”−研磨装置および標準化された研磨剤(研磨剤SC−2型)を用いて、処方Iに関して行った。
【0089】
配合物Iの分散染料を、箱形ドクター(スリット高さ175μm、7MIL)を用いてレネタ(Leneta)−フィルム上に塗布した。引続き、フィルムを空調室中で標準気候(23℃、相対大気湿度50%)の下に、14日間乾燥させた。乾燥層厚は約50μmであった。
【0090】
各分散染料のため、3つのフィルムで摩耗試験を実施した。このため、フィルムの中央に、250μm厚さの薄板ストリップで下張りした。引続き、研磨ペーストを塗布し、かつナイロンブラシを用いて、被覆が薄板を下張りした箇所で擦切れるまで研磨した。被覆が一カ所で完全に擦切れるのに必要とされる、往復工程の数を記載した。互いに25%未満で相違した2つの数値の平均を記載した。
【0091】
処方IIの分散染料を、DIN53778第2頁に依存して、耐摩擦性を試験した:60mmの幅のドクターを用いて、約430×80mmのレネタ−フィルム上に塗膜を塗布した。スリット高さを、100μmの乾燥層厚が生じるように選択した。被膜を標準気候条件下に28日間乾燥させた。次に、研磨装置内で、n−ドデシルベンゾールスルホネート−ナトリウム塩の0.25%水溶液を絶えず滴加しながら、研磨ブラシを塗膜上に案内した。塗膜をが擦切れるまでの往復工程の数を、耐摩擦性もしくは耐水摩耗性のための尺度として使用した。
【0092】
IIIから得られる分散染料を、同様にDIN53778により、耐水摩耗性に関して試験した。前記の処理法と相違して、処方物を280μmの湿式層厚に塗布した。被覆を50℃で2日間、次に標準気候条件下にさらに5日間乾燥させた。
【0093】
2.ブロック強さ
ASTM D 4946によりブロック強さを測定した。このため、IIから得られる分散染料を、箱形ドクター(3MIL、スリット高さ75μm)を用いてレネタ−フィルム上に塗布した。引続き、フィルムを標準気候条件下で24時間乾燥させた。引続き、乾燥し、被覆されたフィルムを3.8×3.8cm大の正方形に切断した。正方形を、被覆された側を用いて互いに重なり合うように置き、かつ2つのガラス板の間に入れた。前記ガラス板上に2kgの重量を加えた。この配置を50℃で24時間保存した。引続き、フィルムがいかに互いから除去されうるか試験した。このため、0〜10の評価段階を基礎とした:
0=75〜100%の被覆剥離
1=50〜75%の剥離
2=25〜50%の剥離
3=5〜25%の剥離
4=極めて粘着性:0〜5%の剥離;
5=不十分な粘着性
6=軽度の粘着性
7=軽度ないし極めて軽度の粘着性
8=極めて軽度の粘着性
9=ほとんど粘着しない
10=不粘着性
3.湿時付着性
湿時付着性を次のように測定した:第1工程において、溶剤を有するアルキド樹脂塗料(グラズリット(Glasurit)EA、BASFデコ社(deco GmbH)、ケルン、の高光沢塗料)をレネターフィルムに、箱形ドクター(スリット高さ180μm)を用いて被覆した。フィルムを標準気候室中で24時間、引続き、50℃の炉中で14日間乾燥させた。引続き、IIから得られた分散染料を、アプリケーター(スリット高さ250μm、10MIL)を用いて、アルキド樹脂で被覆したレネタ−フィルム上に、第2の被覆として塗布した。こうして得られたフィルムを、標準気候条件下に3日間乾燥させた。各フィルムから3つの試験体を切り出した。各試験体を、水平に安全剃刀の刃を用いて刻み目を入れた。引続き、氷結−霜試験を実施した。このため、試験体を水に浸し、引続き、冷凍庫中−20℃で16時間貯蔵した。この工程をさらに2回繰り返した。引続き、水中の試験体を室温に加温した。その後、刻み目での被覆の付着性を、指の爪を用いた引っ掻きによって測定した。この場合、0〜5の評価段階を基礎とし、この場合、0は最適な付着、5は付着なし(欠点のない剥ぎ取り)を意味する。1〜4の数値は中間値を表わす。
【0094】
【表3】
Figure 0004264197
【0095】
1)ポリマーの全質量に対する質量%:
AS=アクリル酸、MAS=メタクリル酸、IS=イタコン酸
2)最低被膜形成温度
【0096】
【表4】
Figure 0004264197
【0097】
1)ポリマーの全質量に対する質量%:
AS=アクリル酸、MAS=メタクリル酸、IS=イタコン酸
2)最低被膜形成温度
【0098】
【表5】
Figure 0004264197
【0099】
1)ポリマーの全質量に対する質量%:
AS=アクリル酸、MAS=メタクリル酸、IS=イタコン酸
【0100】
【表6】
Figure 0004264197
【0101】
1)ポリマーの全質量に対する質量%:
AS=アクリル酸、MAS=メタクリル酸、IS=イタコン酸
2)ポリマーの全質量に対する質量%:
AM=アクリルアミド

Claims (7)

  1. 顔料を有する水性調剤において、
    i)a)酸性モノマーM1としてのイタコン酸、その塩および/または無水物を、コポリマーPの全質量に対して0.1〜1.5質量%重合導入して含有し、この場合、イタコン酸の50質量%までは、アクリル酸、メタクリル酸およびその塩の中から選択された他の酸性モノマーM1によって代替されていてよく、
    b)ビニル芳香族モノマー、エチレン性不飽和C〜C−モノカルボン酸とC〜C12−アルカノールとのエステル、および脂肪族C〜C12−モノカルボン酸のビニルエステルの中から選択されるモノマーM2を少なくとも80質量%および
    c)少なくとも1つの尿素基を含有する少なくとも1つのモノマーM3を0 . 1〜10質量%重合導入して含有し、かつ
    −10〜<+40℃の範囲内のガラス転移温度Tgを有する、水性ポリマー分散液の形のエチレン系不飽和モノマーMからなる少なくとも1つのコポリマーPを含有するポリマー結合剤、
    ii)少なくとも1つの無機顔料、および
    iii)場合によっては無機充填剤
    を含有することを特徴とする顔料を有する水性調剤
  2. イタコン酸が単独の酸性モノマーM1である、請求項1記載の顔料を有する水性調剤
  3. モノマーM2が、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレートの中から選択されたものである、請求項2記載の顔料を有する水性調剤
  4. コポリマーPの水性分散液は、イタコン酸の少なくとも50質量%がモノマー流入量中に存在するようなモノマー流入法による、モノマーMのラジカル水性乳化重合によって得ることができる、請求項1からまでのいずれか1項記載の顔料を有する水性調剤
  5. イタコン酸の全量がモノマー流入量中に存在する、請求項4記載の顔料を有する水性調剤。
  6. ラジカル水性乳化重合を少なくとも2つの重合工程中で実施し、この場合、第1工程中で重合すべきモノマーの組成と、第2工程中で重合すべきモノマーのモノマー混合物の組成とが異なっている、請求項5記載の顔料を有する水性調剤
  7. 無機成分とコポリマーPとの割合が、40%を上回りかつ85%までの顔料容積濃度PVKによって特性決定されている、請求項1から6までのいずれか1項記載の顔料を有する水性調剤。
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