JP4263855B2 - 触覚呈示制御装置および触覚呈示制御方法 - Google Patents

触覚呈示制御装置および触覚呈示制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、触覚呈示制御装置および触覚呈示制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータのGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)環境で、アイコンや動作項目の選択あるいはインターネットなど、視覚障害者に画面上の情報を伝えるための研究開発が行われている。
【0003】
たとえば、第1の例として、音声によるGUI画面読み上げソフト(95READER、「視覚障害者用Windows 画面読み上げソフトウェアの開発とその評価」,渡辺,岡田,ヒューマンインタフェース 68−7)が実用化され、1999年には98READERにバージョンアップし、音声・点字出力による画面読み上げを可能にしている。
【0004】
また、第2の例には、GUI環境を触覚・聴覚のマルチモーダルで伝えることを目的とした研究がある(「触覚ピンディスプレイ付きポインティングディバイスの提案」;山中ほか HIシンポジウム論文集1212)。これは、コンピュータのアイコンを画面そのものの配置やサイズで触覚呈示する方式(画面呈示方式)である。
【0005】
この例では、タッチパネル付きLCDの画面を触れることにより、その位置に表示された対話部品の情報が音声で出力される。さらにタッチパネル上に触覚ディスプレイを搭載し、触覚受容器で対話部品を触れることができる。たとえば、触覚ディスプレイとして、8×8本のピンを2次元に配列し、ピン1本を画面の1ドットに対応させ、現在のポインティング座標を中心に8×8ドットの範囲の情報が呈示される。この構成において、触覚ディスプレイは絶対座標系としてタッチパネル上で動かすことができ、広い範囲の画面情報の触知が可能となるよう構成されている。
【0006】
さらに、第3の例には、コンピュータのアイコンや階層を論理的な形式に変換して触覚呈示する方式(論理呈示方式)による研究がある。この例では、従来のピンディスプレイを用い、ピンの上下方向の位置と組み合わせることにより、選択オブジェクトの機能や階層構造を表示する方式「視覚障害者用グラフィカルユーザインタフェース」(特開平10−69218号公報)が提案されている。
【0007】
一方、ディジタル放送では、データ情報にアクセスする方式として、メニュー画面から希望する項目を選択するGUI的な形式が考えられている。この形式では、通常、リモコンによって上下左右に選択カーソルを移動し、目的の項目へ選択カーソルが移動後、決定のキーを押下するなどの方法で、項目選択を可能としている。
【0008】
このようなカーソルによる選択を可能にするためのメニュー画面を視覚障害者に伝える方法を第4の例として挙げると、この例では、使用者のリモコンなどの操作やキーワードで画面上のタグ項目を入力して、選択された項目の内容を音声や点字で出力して伝える方式などのインタフェースが提案されている(「視覚障害者向け統合型放送受信端末の開発;坂井ほか,HIシンポジウム ’99−1411」)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在、視覚障害者がGUI環境でコンピュータを操作できる有効な手段や、ISDB(統合ディジタル放送)のメニュー画面を視覚障害者に伝える技術は確立されておらず、どのように画面情報を伝達し、アクセスの入出力をするかは大きな課題となっている。
【0010】
ここで、コンピュータのアイコンやGUI環境であるディジタル放送のメニュー画面のスイッチからデータをアクセスする際に問題となるのは、画面上の選択オブジェクトの配置や数をどのように伝えるか、それらの選択をどのように行うか、さらに、階層構造や現在の階層の位置をどう伝えるかである。
【0011】
前記、従来技術の第1の例に示した「98READER」など、音声や点字によるGUI画面伝達は有効な手段であるが、音声自体が時系列な情報呈示の手段であるため、画面上のアイコンや項目などの選択オブジェクトを検索するのに時間を要するという問題がある。また、音声による情報呈示では、画面全体の選択オブジェクトの配置や数などの把握が困難なことや、階層の概念の理解や記憶が困難であることから、下位階層に入った場合、階層の位置やツリー構成の全体像を把握することが難しいという問題がある。
【0012】
また、従来技術で示した第2の例である画面呈示方式では、多くの選択オブジェクトを呈示することが必要であり、全体を触覚で探索することが容易ではないことや、選択オブジェクトの配置位置に規則性がないことなどから、オブジェクトの位置や内容の記憶が難しく、迅速に選択することを可能とする点において課題を残している。
【0013】
これに対し、前記従来技術の第3の例である論理呈示方式による発明の装置では、点字サイズのピンで階層を表すことができるので小型化が可能であり、探索もしやすい。しかしながら、この反面、触覚の分解能などに限界があり、センシングが難しいことや、提案された方式では、階層表示の規則が複雑でユーザにとって難しいことなどから、必ずしも有効な手段であるとは言えなかった。
【0014】
また、以上はコンピュータを対象としているが、ISDBなど放送メディアでは、誰もが選択操作できる入力機能が必須である。しかしながら、データ放送などにおいて通常のリモコンでは選択オブジェクトを直接選択できず、また、階層構造を把握することができない。さらに従来技術の第4の例で示したリモコン操作に対応した音声や点字出力は前記第1の例と同様な問題を有している。
【0015】
このようにISDBのメニュー画面やコンピュータのアイコンなどのGUI環境で、選択オブジェクトの位置関係や階層などの情報の構成をわかりやすく伝達する有効な入出力制御装置はなかった。
【0016】
従って、本発明は上記問題に鑑みなされたもので、情報の構成を2次元的に容易に理解させることを可能とする触覚呈示制御装置および触覚呈示制御方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
係る目的を達成するために、本発明は、階層構造または表構造のデータから選択オブジェクトを触覚で識別可能に呈示するスイッチを有し、前記スイッチは、前記データが階層構造である場合、階層構造における階層の位置情報を呈示する階層制御スイッチ群と、階層毎のオブジェクトを呈示する階層オブジェクトスイッチ群とを同一呈示面上における各々所定の領域に、前記階層制御スイッチ群を移動させずに前記階層オブジェクトスイッチ群が移動できるように呈示され、前記データが表構造である場合、表構造における行および列のタイトルを呈示する行列制御スイッチ群と、表構造におけるオブジェクトを呈示する表オブジェクトスイッチ群とを同一呈示面上に、前記行列制御スイッチ群を移動させずに前記表オブジェクトスイッチ群が移動できるように呈示され、前記階層制御スイッチ群又は前記行列制御スイッチ群のスイッチは、前記階層オブジェクトスイッチ群又は前記表オブジェクトスイッチ群のスイッチと触覚で識別可能に形成されることを特徴としている。
【0018】
これにより、本発明は、情報を2次元的に容易に理解させることが可能となる。また、階層を持つ情報や表形式の情報の構成を、容易に理解させることが可能となる。
【0021】
また、本発明は、さらに、データが階層構造である場合、階層制御スイッチ群と階層オブジェクトスイッチ群とが、触覚により区別されるよう構成され、データが表構造である場合、行列制御スイッチ群と表オブジェクトスイッチ群とが、触覚により区別されるよう構成されることを特徴としている。
【0022】
これにより、本発明は、触覚による各スイッチ群の識別を容易とすることが可能となる。
【0023】
また、本発明によれば、さらに、階層オブジェクトスイッチ群または表オブジェクトスイッチ群における所定の位置を示す基準となるボタンの位置は、触覚により他と区別されるよう構成されることを特徴としている。
【0024】
これにより、本発明は、触覚による各スイッチの位置の判別を容易とすることが可能となる。
【0025】
また、本発明は、現在の呈示状態において、押下時にスイッチから発生する固有のコードと、スイッチを用いて触覚で識別可能に呈示している選択オブジェクトと、を対応させて記憶する呈示選択オブジェクト記憶手段と、呈示選択オブジェクト記憶手段に記憶されている選択オブジェクトのリンク先の階層を記憶するリンク先記憶手段と、を有し、固有のコードと、呈示選択オブジェクト記憶手段において固有のコードに対応させて記憶されている選択オブジェクトと、リンク先記憶手段に記憶されている選択オブジェクトのリンク先の階層と、に基づいて次に触覚で識別可能に呈示する階層を呈示することを特徴としている。
【0026】
これにより、本発明は、少ないスイッチ数で、多くの項目や階層構造、表構成を、2次元的に容易に理解させるよう呈示することが可能となる。
【0027】
また、本発明は、階層構造または表構造のデータから選択オブジェクトの属性情報を抽出する属性情報抽出工程と、該属性情報抽出工程において抽出された前記属性情報に基づいて前記選択オブジェクトにリンク情報を付加するリンク情報付加工程と、前記選択オブジェクトと該選択オブジェクトを触覚で識別可能に呈示しているスイッチの位置との対応を記憶する対応記憶工程とを有し、前記スイッチは、前記データが階層構造である場合には、階層構造における階層の位置情報を呈示する階層制御スイッチ群と、階層毎のオブジェクトを呈示する階層オブジェクトスイッチ群とを同一呈示面上における各々所定の領域に、前記階層制御スイッチ群を移動させずに前記階層オブジェクトスイッチ群が移動できるように呈示され、前記データが表構造である場合、表構造における行および列のタイトルを呈示する行列制御スイッチ群と、表構造におけるオブジェクトを呈示する表オブジェクトスイッチ群とを同一呈示面上に、前記行列制御スイッチ群を移動させずに前記表オブジェクトスイッチ群が移動できるように呈示され、前記階層制御スイッチ群又は前記行列制御スイッチ群のスイッチは、前記階層オブジェクトスイッチ群又は前記表オブジェクトスイッチ群のスイッチと触覚で識別可能に形成され、前記スイッチの位置に対応して発生するコードを用いて、前記対応記憶工程において記憶された対応から選択オブジェクトを特定し、前記リンク情報付加工程において該選択オブジェクトに付加したリンク情報を特定することを特徴としている。
【0028】
これにより、本発明は、少ないスイッチ数で、多くの項目や階層構造、表構成を、2次元的に容易に理解させる方法による情報の呈示が可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
〔本発明の特徴〕
本発明は、触覚呈示制御装置および触覚呈示制御方法に関するものである。
【0030】
ただし、以下の実施形態では、本発明を、統合ディジタル放送(ISDB)で用いられるメニュー画面の選択ボタンや表などの視覚的なオブジェクト(以下、選択オブジェクトという)から情報にアクセスする方法に対して適用した場合を例に挙げて説明する。これにより、本発明では、ISDBで用いられる選択オブジェクトから情報にアクセスする際に、リモコンのような選択スイッチ(もしくはボタン。以下、スイッチに含む)により項目選択ができ、かつスイッチの配列を利用して選択オブジェクト数や階層などの状態を触覚により認識させることが可能となる。
【0031】
即ち、以下で説明する各実施形態は、統合ディジタル放送(ISDB)の選択オブジェクトを触覚で探索することにより、視覚障害が情報にアクセスできる触覚呈示制御装置に関するもので、選択オブジェクトを選択するスイッチを有し、スイッチは可動機構を有し、スイッチの配列は行と列とのアレイで構成され、凸表示されるスイッチの配列形状や数量によって選択オブジェクトの項目数や階層などの情報を触覚に伝えるとともに、それぞれの選択オブジェクトを表すスイッチが入力機能を兼ねることにより、統合ディジタル放送のメニュー画面などの視覚的選択オブジェクトから番組などの情報に容易かつ迅速にアクセスできるようにしたものである。
【0032】
より具体的には、ISDBのメニュー画面のボタンや階層構造の表示のために、選択オブジェクトや階層を画面上の位置情報の論理的表示方式に変換し、ユーザが論理的表示方式に対応して凸表示されたスイッチを触れることにより、階層や階層中の選択オブジェクトの位置や数量を把握できるようにするとともに、表示された選択オブジェクトのスイッチを押下することで、音声や点字で内容が把握でき、迅速に情報へアクセスさせることを可能とする。また、表形式の情報の表示には行と列とのによる各行列要素(以下、セルという)をスイッチの配列に対応させ、セルを行と列とを確認しながら選択させ、この対応するスイッチを押下させることにより、セルの内容を伝達するようにも構成する。
【0033】
これらの構成により、視覚に障害を持つ人や盲ろう者がグラフィカルユーザインタフェース(GUI)環境にアクセスできるインタフェースを提供することが可能となる。
【0034】
これを実現するにあたり、本発明は、情報にアクセスし、情報を呈示するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)において、可動動作するスイッチを有し、スイッチの配置や数、高低差により、階層や視覚的選択オブジェクトの位置や数を表す構成を有する。
【0035】
また、上記の視覚的な選択オブジェクトに対応するスイッチの配列には、階層を表す範囲、階層中の選択オブジェクトを表す範囲、行や列を表す範囲を有し、情報を構成する画面中の選択オブジェクトの位置や数、あるいは階層を把握す構成を有する。
【0036】
さらに、階層および行や列を表す範囲のスイッチと選択オブジェクトを表す範囲のスイッチとは、形状や表面の荒さを変化させることにより、区別ができる構成を有する。
【0037】
また、選択オブジェクトを表す複数のスイッチでは、基準となるスイッチを異なる表面性や形状とし、かつ当該スイッチが凸表示しない場合でも、スイッチ周辺の段差や穴などにより触覚で、これを検知できる構成を有する。
【0038】
また、本発明は、触覚呈示される選択オブジェクトのリンク先などのツリー構成をメモリする機能を有し、選択オブジェクトの表示状態を記憶するメモリを有し、各スイッチには押下時に固有のデータ発生を有し、新たにスイッチが押下された場合には、前記選択オブジェクトの表示状態と前記スイッチ押下時の固有のデータとから、前記ツリー構成から呈示すべき選択オブジェクトを指定するコマンドを生成する機能を有することで、少ないスイッチで多くの選択オブジェクトや階層を表現する構成を有する。
【0039】
また、本発明は、GUI環境の選択オブジェクトを触覚に呈示する方法に関するものであり、選択オブジェクトの属性データを抽出する工程と、抽出された属性データよりあらたな階層や表を構成する変換工程と、選択オブジェクトをスイッチ配列に対応して表示するためのデータ生成工程と、押下スイッチのコードを生成する工程と、押下スイッチから前記階層や表を呈示する選択オブジェクトを指定するコードを生成する工程と、を併せ持つ構成を有する。
【0040】
以下、このような構成を有する本発明を好適に実施した形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0041】
〔第1の実施形態〕
まず、本発明の第1の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0042】
(第1の実施形態の構成)
図1、および図2は、本発明において、ISDBのメニュー画面などの視覚的な選択オブジェクトに対して、可動スイッチ機構を有し、選択のためのスイッチ入力とともにスイッチの配置から選択オブジェクトを呈示する触覚呈示制御装置の概念を表す図であり、図1は、本発明を実現する基本的な触覚呈示制御装置(方式1)の概念図を示し、図2は、可動スイッチを電話あるいは電卓のテンキーと同様な配置とするよう構成した触覚呈示制御装置(方式2)の概念図を示す。
【0043】
また、図3、および図4は、電子番組表(以下、EPGという)などの表形式の情報を触覚呈示制御装置により表示する方法を説明するための図であり、図3は、これを方式1の触覚呈示制御装置に適用した場合を説明するための図であり、図4は、これを方式2の触覚呈示制御装置に適用した場合を説明するための図である。
【0044】
さらに、図5の(a)は、ISDBでサービスされるメニュー画面の項目と階層構造とを模式的に表した説明図であり、図5の(b)は、メニュー画面の各選択オブジェクトのリンク先情報から、階層構造を表した説明図である。
【0045】
さらにまた、図6、および図7は、本発明の触覚呈示制御装置の方式1および方式2により、GUI環境の選択オブジェクトや階層構造を表す方法を説明するための図であり、図6は、方式1の触覚呈示制御装置を適用した場合を説明するための図であり、図7は、方式2の触覚呈示制御装置を適用した場合を説明するための図である。
【0046】
以下、図1から7を用いて、本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。
【0047】
・触覚呈示制御装置の構成
図1および図2において、1a〜1eは、上下動が可能なスイッチ群であり、圧電素子や電磁ソレノイド、ステッピングモータ、あるいは形状記憶合金などのアクチュエータにより駆動される。本実施形態では、この上下動可能なスイッチ群1a〜1eを用いることで、選択オブジェクトや階層構造、あるいは表形式の構成を凸により表現する。また、各スイッチは情報アクセスや制御のための入力スイッチとしても機能する。さらにまた、表示する対象のないスイッチ(対応する選択オブジェクト等が存在しないスイッチ)は、押下できないように下方位置に駆動された状態となる。すなわち、これらのスイッチは、入力とともに遷移先の階層や表における行と列とのタイトル、および選択オブジェクトを表す。たとえばスイッチ群1aを、機能を選択するためのスイッチ群とし、スイッチ群1bおよびスイッチ群1gをそれぞれ行と列とのタイトルを表す(階層構造を持つ情報に対してはスイッチ群1gが階層を表す)ためのスイッチ群とし、スイッチ群1dを選択オブジェクトを表すためのスイッチ群とし、スイッチ群1fを制御スイッチ群とする。本実施形態では、このように、それぞれのスイッチ群に対して機能を分けて設定できるよう構成する。
【0048】
・触覚を用いた情報呈示方式の説明
このような構成を有する触覚呈示制御装置を用いて表形式の情報を呈示し、アクセスさせる方法の例を説明する。
【0049】
・・方式1に適用した場合
図3の(a)は、本方式を説明するために用いる表形式の情報の例であり、X1〜Xn、Y1〜Ymはそれぞれ列、行のタイトルを表す選択オブジェクト(以下、単にタイトルという)、また、A11〜Amnは、行と列とで指定される選択オブジェクト(以下、表形式ではセルという)であり、それぞれのセルが情報を有するよう構成されている。
【0050】
また、図3の(b)は、図3の(a)に示す表形式のデータを呈示する触覚呈示制御装置として方式1によるものを用いた場合の例である。図3の(b)において、スイッチ群1bのV1〜V9は図3の(a)におけるタイトル行X1〜Xnを呈示し、スイッチ群1dは図3の(a)におけるタイトル列Y1〜Ymを呈示し、スイッチ群1dは図3の(a)におけるセル内容A11〜Amnを呈示する。
【0051】
また、図3の(c)は、表形式の各セルと方式1による触覚呈示制御装置のスイッチ配列との位置関係を表す。
【0052】
本説明において、方式1の触覚呈示制御装置では、たとえばスイッチV3を押下するとタイトル行X3の選択オブジェクトの内容が音声あるいは点字で出力され、また、スイッチN2を押下するとタイトル列Y2の選択オブジェクトの内容が音声あるいは点字で出力される。同様にスイッチSW23を押下すると、X3行Y2列に対応するセルA32の内容が音声あるいは点字により出力される。
【0053】
ここで、図3の(b)に示す触覚呈示制御装置の例では、図3の(a)の表形式のセルに対してすべてを表示することができない。したがって、本例では、表形式において、タイトル行n,タイトル列mがn>9,m>4の場合、図3の(c)に示すように、表形式のセルにおける一部を選択可能な領域として触覚呈示制御装置に呈示するよう構成する。さらに、この構成において、すべてのセルを呈示するために、本実施形態では、スイッチ群1fのUP,DN,LF,RFの押下回数により、選択可能領域(呈示領域)を移動するよう構成する。これは、たとえば、現在、触覚呈示制御装置にSW11〜SW49までのセルの領域が呈示されている状態において、スイッチ群1fのDNが2回押下された場合に、触覚呈示制御装置が呈示するセルの領域をSW31〜SW69へ変更するというものである。
【0054】
・・方式2に適用した場合
同様に、表形式の情報を呈示するにあたり、方式2による触覚呈示制御装置を用いた場合の例を示す。本実施形態で例示した方式2による触覚呈示制御装置では、行の選択領域が方式1によるものと比較して小さいほかは、方式1と同様に移動スイッチUP,DN,LF,RFを用いて表示するセルの領域を移動、および選択することができる。この場合、それぞれのスイッチの押下により1行あるいは1列ごとに移動するよう構成することも可能であるが、n行あるいはm列ごとに移動して表示するよう構成したほうが探索の効率がよい。ただし、この点は、方式1にも適用することができる。
【0055】
図4は、方式2の触覚呈示制御装置により表形式の情報を呈示する方法である。V7〜V9は列のタイトルと対応し、N1〜N4は行のタイトルと対応し、SW1〜SW12はセルと対応する。
【0056】
方式1と比較すると、一度に表示できるセル数が少ないが、限られた範囲で手指を動かすことなく情報を得られる利点がある。また、情報呈示の原理は方式1と同じであり、表示するセルの領域を移動させる構成も方式1で説明したものと同様なものを適用することが可能である。
【0057】
・階層構造の呈示/選択方式の説明
次に、本実施形態による触覚呈示制御装置を用いた階層構造の呈示と選択との原理を、ディジタルデータ放送で提供されるメニュー画面を例に説明する。
【0058】
図5の(a)は、適用したディジタルデータ放送で提供されるメニュー画面の例を示す図であり、図5の(b)は、適用したディジタルデータ放送における各項目の階層構造の例を示す図である。この構成において、たとえば第1階層のメインメニュー画面からV2(天気)が選択されると、V2にリンクされた第2階層のメニューV21〜V24が触覚呈示制御装置に表示される。さらに第2階層でV24(ローカル天気)が選択されると第3階層のメニューV241〜V247(地域など)が触覚呈示制御装置に表示される。また、本例では、この第3階層で選択された項目に対応する情報を音声あるいは点字により提供する。
【0059】
・・方式1に適用した場合
図6は、触覚呈示制御装置の方式1を用いた場合の、メニュー項目および階層構造の呈示や選択の方法を説明するための模式図である。N1〜N4は、各項目が対応する階層の深さ、SW11〜SW49は、それぞれの階層における選択オブジェクトあるいは各階層における選択された選択オブジェクトを表す。
【0060】
図6の(1)は、本説明において適用したメニューにおける初期状態であり、図5のメニュー画面の例より選択オブジェクトV1〜V5に対応して、第1階層N1の行にSW11〜SW15のスイッチが凸で表示され、第1階層に選択オブジェクトが5個あることを触覚により検知させる。また、これら凸表示されたスイッチは、たとえばダブルクリック(ダブルプッシュ)やシングルクリック(シングルプッシュ)+CR(決定)キー押下で選択される。
【0061】
また、図6の(2)は、図6の(1)に示す第1階層においてV2(SW12)が選択されることにより遷移した場合の呈示内容を示す図である。図6の(2)を参照すると、この場合では、触覚呈示制御装置に第1階層を示すN1と選択された選択オブジェクトV2を示すSW12と第2階層を示すN2と第2階層に存在する選択オブジェクトV21〜V24を示すS21〜S24とが凸で表示される。
【0062】
さらに、第2階層でSW24スイッチが押下された場合には、図6の(3)に示すように、第1階層、第2階層、および第1階層における選択された選択オブジェクトの表示は変わらず、第2階層における選択オブジェクトの表示が選択されたスイッチSW24のみとなり、さらに、遷移先の第3階層を表すN3と第3階層に存在する7個の選択オブジェクトV241〜V247に対応するSW31〜SW37とが凸で表示される。
【0063】
従って、ユーザは、図6の(4)に示すようにスイッチSW31を押下すると、第3階層が最下層であるため、最終的にこのスイッチSW31に対応する選択オブジェクトV241の内容を音声や点字により得られるとともに、第4階層には選択オブジェクトがないことが触覚によりわかる。
【0064】
この状態で、たとえばESCキーを押下すれば、1階層上位で、図6の(3)の状態に戻ることができる。また、階層表示のスイッチであるN1を押下すれば、図6の(1)の状態に戻り、SW11〜SW15が選択できる。
【0065】
このように、スイッチの凸表示を触覚で感ずることにより、スイッチに対応する項目のタイトルや内容が音声や点字で得られ、視覚障害者は2次的な情報から迅速に情報をアクセスすることができる。
【0066】
・・方式2に適用した場合
次に、図5に示すメニュー項目および階層構造の呈示や選択の方法を方式2による触覚呈示制御装置を用いて行う場合を図7を用いて説明する。
【0067】
方式2では、表示される選択オブジェクトに対応するスイッチの配置を、電話あるいはキーボードの番号に合致して、順次番号順に表示する。これにより視覚障害者や盲ろう者は普段の生活で自然とパターン化されている電話などのキー配置により、スイッチに触れることで即座にかつ直感的に階層中の項目数や項目の位置(対応する番号)を把握することができる。
【0068】
この場合、『5』の位置のスイッチには突起や異なる表面性などにより認知しやすい構造とし、項目数が『4』以下で『5』が突起しないときでも、スイッチ周辺の穴部を盛り上げるなど検知できる構造とすることが好ましい。また、各階層の選択オブジェクトはSW1〜SW9の9個のスイッチで表され、10個以上の場合にはSW0を凸とすることにより呈示する。このように構成することで、総計で19個の表示が可能である。ただし、図7のように、スイッチSW11,SW12も存在する場合、スイッチSW11が10個以上であることを示し、スイッチSW0が20個以上であることを示し、スイッチSW12が30個以上をであることを示し、さらに、各スイッチSW0,SW11,SW12の組み合わせにより、たとえばスイッチSW11とSW12との双方を凸表示とすることにより、40個(10個+30個)以上であることを示すように構成することも可能である。
【0069】
また、方式1と同様に、図5のメニュー画面において、初期状態では第1階層に位置するため、選択オブジェクトとしてはV1〜V5が存在する。従って、触覚呈示制御装置には、図7の(1)に示すように、第1階層を表すN1とスイッチSW1〜SW5とが凸表示される。
【0070】
さらに、第1階層においてスイッチSW2(選択オブジェクトV2)が選択された場合、図7の(2)のように、第1階層を示すN1に加え、第2階層を示すN2が凸表示され、また、第2階層に存在する4個の選択オブジェクトV21〜V24に対応してスイッチSW1〜SW4が凸で表示される。
【0071】
この状態でスイッチSW4(V24)が選択されたときは、図7の(3)のように、階層を表示するN1,N2に加え、第3階層であるN3が凸表示され、項目内容として7つの選択オブジェクトがCH/項目スイッチ群1dに凸表示される。
【0072】
さらにここで、スイッチSW1(V241)が選択された時点で、ユーザは第3階層の天気の内容を得ることができ、その後、図7の(4)に示すように、第4階層以降には選択オブジェクトがないことを知ることができる。また、この時点でESCキーが押下された場合には、第3階層の選択オブジェクトを示す図7の(3)が表示され、また、N1が押下された場合には、第1層の選択オブジェクトを示す図7の(1)が表示される。
【0073】
このように、ユーザは階層スイッチ群1gにより現時点の階層や階層構造を知ることができ、CH/項目スイッチ群1dにおいて階層に存在する選択オブジェクトの項目数や項目順を2次元的に知ることができ、GUI的なメニュー画面から、容易かつ迅速に情報へアクセスすることができる。
【0074】
(第1の実施形態の具体例)
次に、本実施形態の触覚呈示制御装置を用いてGUI環境の選択オブジェクトや階層構造、表形式の情報を呈示し、選択オブジェクトやセルの情報取得や選択ができる基本的な方式の構成例について、図8を参照して説明する。
【0075】
図8において、1は本実施形態による触覚呈示制御装置であり、2はGUI画面の選択オブジェクトデータ(以下、GUI画面選択オブジェクトデータという)であり、GUI環境における選択オブジェクトの階層位置やリンク先、ジャンル、テキストデータ、画面上の表示位置やサイズなどの属性情報を有する。3はGUI画面選択オブジェクトデータ2の選択オブジェクトの情報(以下、選択オブジェクト情報という)から階層やリンク先など所望の属性情報を抽出する選択オブジェクト属性データ抽出部であり、4は選択オブジェクトの属性情報に基づいて、図3あるいは図5に示すような、表や階層構造(階層ツリー構造ともいう)をあらたに構成し、メモリする階層・表呈示変換バッファ部であり、5は階層・表呈示変換バッファ部4で表や階層ツリー構造の関係が付加された選択オブジェクトと触覚呈示制御装置1で表示されるスイッチの位置との対応を行うためのデータ変換テーブルを有する触覚呈示コード変換バッファ部であり、表形式や階層位置および階層に存在する選択オブジェクトから遷移先の状態において触覚呈示制御装置1に表示するデータを抽出してバッファし、出力する。6は触覚呈示コード変換バッファ部5で得られた出力データに対応して触覚呈示制御装置1を駆動する触覚呈示データ選択出力部である。また、7は制御I/O部で、触覚呈示制御装置1で選択押下されたスイッチの入力インタフェース部である。8は触覚呈示制御装置1で押下されたスイッチのコードを対応する選択オブジェクトの属性情報を指定するコマンドに変換し、階層・表呈示変換バッファ部4および触覚呈示コード変換バッファ部5において遷移先の状態で表示すべきデータが得られるよう動作するためのコマンド変換選択制御部である。
【0076】
すなわち、触覚呈示制御装置1におけるスイッチは種々の状態で入力コードを共有している(各スイッチが発生するコードが固有のものである)ため、すべての機能で直接選択オブジェクトを指定することができない。従って、コマンド変換選択制御部8において入力されたコードを適切なコマンド(以下、コマンドコードという)に変換する。
【0077】
・具体例の動作の説明
以下、上述した本実施形態の具体例の動作について、方式2による触覚呈示制御装置を適用して説明する。
【0078】
本具体例では、図5に示した階層構造を持つメニューを適用する。従って、図7の(1)に示したように、初期状態では、第1階層の選択オブジェクト情報として、触覚呈示制御装置1のスイッチSW1〜SW5およびN1が凸として表示される。
【0079】
ここで、凸表示されたスイッチのいずれかが押下されると、制御I/O部7では、押下されたスイッチに固有のコードが検出される。GUI画面選択オブジェクトデータ2では、検出されたコードを基に対応する選択オブジェクトが指定される。また、画面表示モニタ9では、この指定された選択オブジェクトがハイライトや赤/黄色文字などの強調表現により表示される。
【0080】
一方、押下されたスイッチ(以下、押下スイッチという)のコードは、制御I/O部7からコマンド変換選択制御部8にも送られる。ここでは、スイッチが押下される前に表示されている選択オブジェクトの属性情報を参照し、前記に示したように、この階層構造の情報やリンク情報等を触覚呈示制御装置1に呈示すべきコマンドコードに変換し、階層・表呈示変換バッファ部4に伝達する。
【0081】
これに対して、階層・表呈示変換バッファ部4では、コマンドコードより触覚呈示制御装置1に表示する表示データを特定し、これを触覚呈示コード変換バッファ部5へ出力する。また、触覚呈示コード変換バッファ部5では、入力された表示データに基づいて触覚呈示に対応するデータが生成され、触覚呈示データ選択出力部6へ出力される。
【0082】
このように入力されたデータを基に、触覚呈示データ選択出力部6は、触覚呈示制御装置1におけるスイッチを駆動し、ユーザへ要求された情報(遷移先の階層における構造情報)の表示を行う。
【0083】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態として、本発明による触覚呈示制御装置をデータ放送に適用した場合について、図9〜図11および図12〜14を用いて詳細に説明する。
【0084】
(第2の実施形態の構成)
図9は、本実施形態において、ISDBからTVチャンネルを選択する方法やデータ放送のメニュー画面選択オブジェクトを表示、選択する方法、あるいはEPGなどの表形式の情報を表示して、データにアクセスさせる構成の一例を示す構成ブロック図である。
【0085】
図9において、17はデータ放送を受信するISDB受信部であり、18は受信したデータからディジタル放送のフォーマットであるBML(Broadcasting Mark Up Language)などを抽出して出力するデータ出力部であり、このデータ出力部18の一方の出力は、画面表示変換部19に入力される。この画面表示変換部19は、入力されたデータをデコードして画面表示モニタ9に表示する。また、データ出力部18の他方の出力は、選択オブジェクト属性データ抽出部3に入力され、入力されたデータよりメニュー画面を構成するそれぞれの選択オブジェクトの階層位置やリンク先などの属性情報が抽出される。
【0086】
また、階層・表呈示変換バッファ部4は、選択オブジェクト属性データ抽出部3で抽出された選択オブジェクトの属性情報をもとに、新たに階層ツリー構成や表形式を作成し、これを保持する。
【0087】
コマンド変換選択制御部8は、触覚呈示制御装置1’で押下されたスイッチのコードを制御I/O部7を介して受信し、このコードから呈示すべき選択オブジェクトを指定するコマンドコードを特定する。ただし、触覚呈示制御装置1’のスイッチは、前述のように、種々の状態で入力コードを共有しているので、すべての機能で直接選択オブジェクトを指定することができない。従って、コマンド変換は、ISDBが有するTV、データ放送、EPGや、データ放送の機能、あるいは、表や階層の表示に応じて、スイッチの押下前に表示されている階層や表の選択オブジェクトの属性情報が参照され、あらかじめ登録された変換表に基づき実行される。
【0088】
このように変換されたコマンドコードは、階層・表呈示変換バッファ部4に入力され、表や階層ツリー構造の関係より、遷移先の状態において表示される選択オブジェクトが特定される。また、このように特定された選択オブジェクトは、触覚呈示コード変換バッファ部5に入力され、データ変換テーブルが参照されて、各選択オブジェクトを触覚呈示制御装置1’に表示するためのデータが抽出される。ただし、階層・表呈示変換バッファ部4で指定された選択オブジェクトのテキスト情報は、テキストデータ出力10においてバッファされ、点字出力装置11および音声合成装置12で出力される。
【0089】
また、触覚呈示データ選択出力部6は、触覚呈示コード変換バッファ部5より入力されたデータに基づいて触覚呈示制御装置1’におけるスイッチを駆動し、ユーザへ要求された情報(遷移先の階層における構造情報)表示を行う。
【0090】
ただし、この構成において、第1の実施形態による触覚呈示制御装置1と同様の構成には、同一の符号を附す。
【0091】
(第2の実施形態の具体例)
以下、本実施形態による触覚呈示制御装置1’を実際に使用した場合における動作の一例について、方式2による触覚呈示制御装置1’を用いて説明する。
【0092】
図9において、1aはISDBが提供するTVやデータ放送、電子番組表(EPG)等の機能を選択するための機能選択スイッチ群であり、1bは表形式の構成において列表示のオブジェクトを表示する、もしくは選択させるためのスイッチ群であるとともに、上記TVやデータ放送の機能において、それぞれTVの登録されたチャンネル(CH)やデータ放送のメニュー画面の選択オブジェクトを選択させるためのCH登録/見出しメニュー項目スイッチ群である。1dは機能選択スイッチ群1aにより選択された機能における表示内容(選択オブジェクト)や選択肢をユーザに提供するCH/項目スイッチ群であり、たとえば、TV機能が選択された場合では選択対象のTVチャンネルを表示し、データ放送機能が選択された場合では見出しメニュー項目に関する各階層の項目を表示し、さらにEPGなどの表形式による機能が選択された場合では表形式のデータにおけるセルを表す。また、1eは各種選択や選択した項目の実行、もしくは選択した項目のキャンセル等を入力するための選択制御スイッチ群であり、1fはCH/項目スイッチ群1dで示された表の行や列の表示領域を移動する指示を入力させるための移動制御スイッチ群であり、1gは階層を表示し、選択させる階層制御スイッチ群であり、1cは1bに包含され、たとえばEPGなどの表形式による機能が指定された場合に、表形式のデータ構造におけるタイトル列を表示する列表示スイッチ群である。
【0093】
・具体例の動作の説明
また、方式1による触覚呈示制御装置を適用した場合の動作は、方式2を適用した場合にほぼ包含されるので、以下の説明では、方式2を適用した場合の動作に含める。
【0094】
・・TV機能が選択された場合
まず、本具体例の説明において、TV機能が選択された場合の動作について、以下に図面を用いて説明する。ただし、TV機能とは、TVのチャンネルを選択するための機能である。
【0095】
図12を参照すると、本動作では、まず、ユーザより触覚呈示制御装置1’の機能選択スイッチ群1aにおいて、TV機能を指定するスイッチ“TV”が押下・選択される(ステップS1のTV)。
【0096】
このように、図9の触覚呈示制御装置1’において、機能選択スイッチ群1aから“TV(TV機能を選択するスイッチ)”が選択された場合、本発明による触覚呈示制御装置1’は、TV機能を実行する(ステップS2)。この実行にあたり、制御I/O部7が、触覚呈示制御装置1’から入力されたTV機能の実行のコマンドから触覚呈示制御装置1’をTVチャンネルのリモートコントローラとして機能させるためのコマンドコードを特定し、これを触覚呈示コード変換バッファ部5へ出力する。これに対し、触覚呈示コード変換バッファ部5は、コマンドコードよりユーザに呈示するチャンネルをあらかじめ格納しているテーブルより特定し、これを触覚呈示データ選択出力部6へ出力する。また、触覚呈示データ選択出力部6は、触覚呈示コード変換バッファ部5より入力されたデータに基づいて、触覚呈示制御装置1’におけるスイッチを駆動し、ユーザへTVのチャンネル番号を呈示する。ただし、たとえばチャンネルが1chから12chまで存在し、この中で、5ch等、番組が放送されていないチャンネルが存在する場合、この番組が放送されていないチャンネルをユーザに呈示しないよう凸表示されない構成とすることも可能である。これは、触覚呈示コード変換バッファ部5におけるコード変換テーブルにおいて、番組が存在しないチャンネルを凸表示しないように構成することで解決される。
【0097】
このような動作を経ることで、TVのチャンネルは、図11の(1)に示すように、触覚呈示制御装置1’のCH/項目スイッチ群SW1〜SW12に割り当てられ、触覚アレイ初期設定として表示される(ステップS5)。ただし、この段階にでは、方式1による触覚呈示制御装置1’も同様な配置で凸表示される。
【0098】
また、このように、触覚呈示制御装置1’にTV機能における初期状態が呈示されると、ユーザにより、この呈示されたチャンネル中におけるいずれかのチャンネル、もしくはESCキーが押下される(ステップS6)。ここで、ユーザよりチャンネルのスイッチのいずれかが押下された場合(ステップS6のCH)、制御I/O部7は、この入力を検出し、次いで入力されたチャンネルに対応するコードをCH選択部16へ出力する(ステップS7)。これに対して、ESCキーが押下された場合(ステップS6のESC)、ステップS1に帰還し、ユーザより機能が選択されるのを待機する。
【0099】
また、入力されたチャンネルに対して、本実施形態の動作としては、以下に示す2つの方法が考えられる。ひとつは、図12のフローチャートにおけるaのように、所望のチャンネルのスイッチが押下されることにより(ステップS6のCH)、スイッチに割り当てられたコードが制御I/O部7で検知され(ステップS7)、CH選択部16を介し、直接ISDB受信部17のチャンネルが制御される(ステップS12)よう構成する方法である。また、他のひとつは、図12のフローチャートにおけるbのように、制御I/O部7で検知されたコードがコマンド変換選択制御部8に入力され、コマンド変換選択制御部8でチャンネル選択のためのコマンドコード(以下、チャンネル選択コマンドコードという)に変換される(ステップS7)よう構成する方法である。
【0100】
後者の方法では、チャンネル選択コマンドコードが、階層・表呈示変換バッファ部4に入力され、ここでチャンネルを示す選択オブジェクトが指定される。また、指定された選択オブジェクトの内容は、テキストデータ出力部10でテキストデータとして抽出され、点字出力装置11、および/もしくは音声合成装置12により点字および/もしくは音声で出力される(ステップS8)。ただし、上記のテキストデータとしては、選択されたチャンネルを示す番号や、対応するTV会社名や、現在放送されている番組の番組名および番組内容(サブタイトル、出演者、放送時間等の内容)等が挙げられる。
【0101】
このように出力されたテキストデータを確認した後、ユーザが決定キー(CR)を押下すると(ステップS9のCR)、これが制御I/O部7で検知され(ステップS10)、CH選択部16においてISDB受信部17の受信チャンネルが制御され(ステップS11)、ステップS6に帰還する。これに対して、ユーザよりESCキーが押下されると(ステップS9のESC)、選択された内容を破棄し(ステップS13)、ステップS6に帰還する。
【0102】
・・データ放送機能が選択された場合
次に、本具体例の説明において、データ放送機能が選択された場合の動作について、以下に図面を用いて説明する。ただし、データ放送機能とは、ディジタルデータ放送により提供される機能のことである。また、本具体例では、図5に示す階層構造を適用する。
【0103】
図12および図13を参照すると、図9に示す触覚呈示制御装置1’において機能選択スイッチ群1aからデータ放送(DT)が選択されると(ステップS1のDT)、図5に例示した階層構造では、図11の(2)のように、第1階層で表されるメニュー画面が、触覚アレイ初期設定として、触覚呈示制御装置1’において表示される(図13のステップS21)。
【0104】
つぎに、ユーザよりESCキーもしくはUPキーが入力された場合(ステップS22のYes)、階層・表呈示変換バッファ部4では、現在よりも上位の階層が存在するか否かを判定し(ステップS28)、この判定において、さらに上位の階層が存在しない場合(ステップS28のNo)、ステップS1に帰還し、機能が選択されるのを待機する。これに対して、現在よりも上位の階層が存在する場合(ステップS28のYes)、ステップS29に移行する。
【0105】
また、ステップS22においてESCキーおよびUPキーが押下されず(ステップS22のNo)、階層移動キーもしくはCRキーもしくはDNキーが押下された場合(ステップS23のYes)、ステップS29に移行する。ただし、ここでいう階層移動キーとは、図9の触覚呈示制御装置1’における階層制御スイッチ群1gに含まれるスイッチである。
【0106】
また、ステップS22においてESCキーおよびUPキーが押下されず(ステップS22のNo)、かつ、ステップS23において階層移動キーおよびCRキーおよびDNキーが押下されず(ステップS23のNo)、CH/項目スイッチ群1dにおいて選択オブジェクトに対応するスイッチのいずれかが押下された場合(ステップS24のYes)、割り当てられたスイッチのコードが制御I/O部7にて検出され、コマンド変換選択制御部8にて、押下された選択オブジェクトを選択するコマンドコードに変換され、階層・表呈示変換バッファ部4にて、コマンドコードに該当する選択オブジェクトが選択される(ステップS25)。
【0107】
その後、ステップS25にて指定された選択オブジェクトのテキストデータは、テキストデータ出力部10に送出され、点字出力装置11および音声合成装置12に内容が出力される(ステップS26)。このとき、触覚呈示コード変換バッファ部5では、データ変換を行わない。すなわち、ステップS24からステップS26の流れでは、階層が移動されるのでなく、階層を移動するにあたり、ユーザに確認のためのコメントが通知される。
【0108】
また、画面表示制御部15では、選択された選択オブジェクトをハイライトするなど画面表示が制御される(ステップS27)。
【0109】
一方、ステップS24からステップS27によりスイッチを押下し内容を確認した後、ステップS22に帰還し、たとえば、引続き決定キー(CRキー)が押下された場合(ステップS23のYes)、には、コマンド変換選択制御部8にて、選択決定のコマンドコードが生成され、階層・表呈示変換バッファ部4にて、選択された選択オブジェクトが存在する下位階層の表示データが指定され(ステップS30)、触覚呈示コード変換バッファ部5にて触覚呈示制御装置1’に表示するデータが更新され、新たな階層の状態が出力される(ステップS33)。同時に画面選択制御部15により画面表示も下位階層に更新される(ステップS34)。
【0110】
このとき、更新される前と現時の階層および選択オブジェクトの情報は、コマンド変換選択制御部8にメモリされ、次にスイッチが押下されたときのコマンド変換の遷移情報として保存される(ステップS31)。また、前述の、CRキーのほか、移動制御スイッチ群1fのUP,DNキー、あるいは選択制御スイッチ群で前の状態に戻るESCキーなど、階層移動を伴うスイッチが押下された場合にも同様な動作が行われる。
【0111】
このように、視覚障害者は、触覚呈示制御装置1’のスイッチを触れることによって、現在画面上に表示されてるISDBメニュー画面の選択オブジェクト項目の数や階層の位置を短時間で確認することができ、選択オブジェクトを表すスイッチを押下することで、項目の内容を知ることができ、さらに確認した内容を選択したいときには、制御キー(CR)を押下することで下位階層の選択オブジェクト項目を上記同様知ることができる。
【0112】
従って、短時間に階層概念を理解しながら、情報にアクセスすることが可能である。
・EPG機能が選択された場合
次に、本具体例の説明において、EPG機能が選択された場合の動作について、以下に図面を用いて説明する。ただし、EPG機能とは、表形式で作成された電子番組表により提供される機能である。ただし、本実施形態では、この具体例に適用する表形式のデータを用いた機能をEPGに限定する必要がなく、たとえばデータ放送等により提供された表形式のデータによる機能を含ませることは可能である。以下の説明では、説明の簡略化のため、表形式のデータをすべてEPGとして説明する。
【0113】
また、以下の説明において、ISDBなど、表形式のデータはそれぞれのセルが行と列との位置情報を有していると仮定する。
【0114】
図9において、データ出力部18、および選択オブジェクト属性データ抽出部3で各セルの情報(以下、セル情報という)が抽出される。このとき、前述の図3で示したように、それぞれのセルは位置情報に対応して行列の配列にメモリされる。
【0115】
このような構成において、触覚呈示制御装置1’の機能選択スイッチ群1aにより、EPGが選択された場合(図12のステップS1のEPG)には、図11の(3)に示すように、列を示すN1〜N4、行を示すV7〜V9、および各セルを表すSW1〜SW12が触覚呈示制御装置1’に凸により呈示される(図14のステップS41)。
【0116】
この状態において、まず、ESCキーが押下されたとき(ステップS42のYes)、ステップS49へ移行する。また、ESCキーが押下されず(ステップS42のNo)、行列を移動させる指示が入力された場合(ステップS43のYes)、ステップS47へ移行する。
【0117】
さらに、ESCキーが押下されず(ステップS42のNo)、行例を移動させる指示が入力されず(ステップS43のNo)、各項目を示す(各セルに対応する)CH/項目スイッチ群1gのいずれかのスイッチが押下された場合(ステップS44のYes)、前記した階層表示の場合と同様に、押下されたスイッチのコマンドが制御I/O部7に送出され、コマンド変換選択制御部8で選択すべきセルの行列位置を指定するコマンドコードに変換され、その後、コマンドコードを基に、階層・表呈示変換バッファ部4より該当するセルの内容のテキストデータを読み込み、点字出力装置11および/もしくは音声合成装置12により点字および/もしくは音声で出力する(ステップS45)。
【0118】
また、触覚呈示制御装置1’の移動制御スイッチ群1fによる動作は、基本的な原理を図3で示した動作と同じとする。即ち、初期状態でSW1に対応するセルの行列位置情報(A11)がメモリされる。次に、制御スイッチ1fで行/列移動のスイッチが押下された場合(ステップS43)、スイッチSW1を基準として、移動した行と列とのセルが新たに割り当てられる。また、変更前のスイッチSW1に対応する表のセルと変換後のセルとの位置を表す情報がコマンド変換選択制御部8に記憶される(ステップS47)。したがって、触覚呈示制御装置1’には、これらの情報と移動制御スイッチの情報とから、図3の(3)に示した位置関係の式をもとに移動後の情報を持ったセルに対応してスイッチが表示される(ステップS48)。
【0119】
また、ステップS42において、ESCキーが入力された場合(ステップS42のYes)、コマンド変換選択制御部8で、スイッチ押下前のスイッチSW1に対応するセルの位置(移動指示まえの状態の位置)に変換し(ステップS49)、選択前のデータを呈示する(ステップS50)。さらに、画面選択制御部15を介し、画面モニタには触覚呈示制御装置に表示された部分をハイライトなどで強調して表示する(ステップS46)。
【0120】
このように、たとえば表形式が番組表の場合には、時間が縦軸、放送局が横軸で表され、N1〜N4を押下することにより、時間情報を、V7〜V9を押下することで、放送局の譲歩が得られ、かつ行と列との交差するスイッチを押下することで、所望の時間および放送局の番組情報を得ることができる。
【0121】
また、本方式2によれば、ユーザは手の位置を大きく動かすことなく適切な面積に配置されたこれらのスイッチにより、効率的に表の内容の探索が可能であり、行列の内容を確かめながら、2次元的な探索に近い方法で情報を得ることができる。
【0122】
以上、ISDBの機能別に本発明の実施例を説明したが、V1〜V9は、適宜設定可能なスイッチであり、チャンネルやメインとなるメニュー画面の選択オブジェクトを登録することができる。
【0123】
また、これらのスイッチの表面性を変化することにより、触覚のテクスチャ判別による効率的なチャンネルや選択オブジェクトの選択をすることも可能である。
【0124】
〔他の実施形態〕
以上の各実施形態では、本発明の触覚呈示制御装置によるデータへのアクセスの方式を説明した。上記各実施形態では、ISDBのメニュー画面への適用を示したが、コンピュータにおける階層表示やアイコン、表形式の表示には適用することも可能である。また、触覚呈示には、実呈示型の方式を示したが、オブジェクトの選択機能を有するバーチャルリアリティなどの仮想的な触覚呈示装置や2次元触覚ディスプレイにも本発明による情報アクセスや呈示方式を適用することができる。
【0125】
このように、本発明では、選択オブジェクトを選択するスイッチを有し、スイッチは可能機構を有し、選択入力機構とともに触覚へ階層などの情報呈示機能を兼ねることを特徴としている。また、スイッチの配列は行と列とで構成され、行と列と、あるいはスイッチの配列によって選択オブジェクトの項目数や階層を表すことを特徴としている。
【0126】
これにより、本発明は、ISDBのメニュー画面など視覚的な選択オブジェクトをリモコンのようなスイッチで容易に入力選択させることが可能となり、選択オブジェクトの種類や数、内容、および階層構造を容易に理解させる呈示方法を提供し、番組などの情報に迅速にアクセスできるインタフェース方法を提供することが可能となる。
【0127】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の触覚呈示制御装置および触覚呈示制御方法によれば、ISDBのメニュー画面などのGUI環境において、選択オブジェクトの種類や数、階層構造やEPGのような表形式の情報が、上下可動機構を有するスイッチの表示される配列により、2次元的にやさしく理解できる。さらに、呈示部は入力スイッチと機能とを共有しているので、選択オブジェクトを触覚で確認しながら、スイッチを押下すれば、それぞれの選択オブジェクトの内容は音声と点字とで確認することができる。
【0128】
従って、ユーザは所望の情報選択を、リモコンのように容易に選択でき、番組などの情報に迅速にアクセスできるインタフェースが期待できる。
【0129】
即ち、請求項1記載の発明によれば、階層構造または表構造のデータから選択オブジェクトを触覚で識別可能に呈示するスイッチを有し、前記スイッチは、前記データが階層構造である場合、階層構造における階層の位置情報を呈示する階層制御スイッチ群と、階層毎のオブジェクトを呈示する階層オブジェクトスイッチ群とを同一呈示面上における各々所定の領域に、前記階層制御スイッチ群を移動させずに前記階層オブジェクトスイッチ群が移動できるように呈示され、前記データが表構造である場合、表構造における行および列のタイトルを呈示する行列制御スイッチ群と、表構造におけるオブジェクトを呈示する表オブジェクトスイッチ群とを同一呈示面上に、前記行列制御スイッチ群を移動させずに前記表オブジェクトスイッチ群が移動できるように呈示され、前記階層制御スイッチ群又は前記行列制御スイッチ群のスイッチは、前記階層オブジェクトスイッチ群又は前記表オブジェクトスイッチ群のスイッチと触覚で識別可能に形成されることを特徴としているため、情報を2次元的に容易に理解させることが可能となる。また、階層を持つ情報や表形式の情報の構成を、容易に理解させることが可能となる。
【0131】
また、請求項記載の発明によれば、さらに、データが階層構造である場合、階層制御スイッチ群と階層オブジェクトスイッチ群とが、触覚により区別されるよう構成され、データが表構造である場合、行列制御スイッチ群と表オブジェクトスイッチ群とが、触覚により区別されるよう構成されることを特徴としているため、触覚による各スイッチ群の識別を容易とすることが可能となる。
【0132】
また、請求項記載の発明によれば、さらに、階層オブジェクトスイッチ群または表オブジェクトスイッチ群における所定の位置を示す基準となるボタンの位置は、触覚により他と区別されるよう構成されることを特徴としているため、触覚による各スイッチの位置の判別を容易とすることが可能となる。
【0133】
また、請求項記載の発明によれば、現在の呈示状態において、押下時にスイッチから発生する固有のコードと、スイッチを用いて触覚で識別可能に呈示している選択オブジェクトと、を対応させて記憶する呈示選択オブジェクト記憶手段と、呈示選択オブジェクト記憶手段に記憶されている選択オブジェクトのリンク先の階層を記憶するリンク先記憶手段と、を有し、固有のコードと、呈示選択オブジェクト記憶手段において固有のコードに対応させて記憶されている選択オブジェクトと、リンク先記憶手段に記憶されている選択オブジェクトのリンク先の階層とに基づいて次に触覚で識別可能に呈示する階層を呈示することを特徴としているため、少ないスイッチ数で、多くの項目や階層構造、表構成を、2次元的に容易に理解させるよう呈示することが可能となる。
【0134】
また、請求項5記載の発明によれば、階層構造または表構造のデータから選択オブジェクトの属性情報を抽出する属性情報抽出工程と、該属性情報抽出工程において抽出された前記属性情報に基づいて前記選択オブジェクトにリンク情報を付加するリンク情報付加工程と、前記選択オブジェクトと該選択オブジェクトを触覚で識別可能に呈示しているスイッチの位置との対応を記憶する対応記憶工程とを有し、前記スイッチは、前記データが階層構造である場合には、階層構造における階層の位置情報を呈示する階層制御スイッチ群と、階層毎のオブジェクトを呈示する階層オブジェクトスイッチ群とを同一呈示面上における各々所定の領域に、前記階層制御スイッチ群を移動させずに前記階層オブジェクトスイッチ群が移動できるように呈示され、前記データが表構造である場合には、表構造における行および列のタイトルを呈示する行列制御スイッチ群と、表構造におけるオブジェクトを呈示する表オブジェクトスイッチ群とを同一呈示面上に、前記行列制御スイッチ群を移動させずに前記表オブジェクトスイッチ群が移動できるように呈示され、前記階層制御スイッチ群又は前記行列制御スイッチ群のスイッチは、前記階層オブジェクトスイッチ群又は前記表オブジェクトスイッチ群のスイッチと触覚で識別可能に形成され、前記スイッチの位置に対応して発生するコードを用いて、前記対応記憶工程において記憶された対応から選択オブジェクトを特定し、前記リンク情報付加工程において該選択オブジェクトに付加したリンク情報を特定することを特徴としているため、少ないスイッチ数で、多くの項目や階層構造、表構成を、2次元的に容易に理解させる方法による情報の呈示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実現する基本的な触覚呈示制御装置(方式1)の概念図である。
【図2】可動スイッチを電話あるいは電卓のテンキー配置で選択制御する触覚呈示制御装置(方式2)の概念図である。
【図3】電子番組表(EPG)などの表形式の情報を触覚呈示制御装置の方式1により表示する方法を表す説明図である。
【図4】電子番組表(EPG)などの表形式の情報を触覚呈示制御装置の方式2により表示する方法を表す説明図である。
【図5】(a)および(b)はISDBでサービスされるメニュー画面の項目と階層構造を模式的に表した説明図である。
【図6】本発明の触覚呈示制御装置の方式1により、GUI環境の選択オブジェクトや階層構造を表す方法の説明図である。
【図7】本発明の触覚呈示制御装置の方式2により、GUI環境の選択オブジェクトや階層構造を表す方法の説明図である。
【図8】本発明の第1の実施形態による触覚呈示制御装置1でGUI環境の選択オブジェクトや階層構造、表形式を表示する構成ブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施形態による触覚呈示制御装置1’でISDBのTVチャンネル選択やデータ放送のメニュー画面、EPGなどの表形式のデータにアクセスする方法の具体例を示す構成ブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施形態による触覚呈示制御装置1’の方式1でTVやEPG、データ放送の初期状態のメニュー画面表示例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態による触覚呈示制御装置1’の方式2でTVやEPG、データ放送の初期状態のメニュー画面表示例を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施形態による触覚呈示制御装置1’によりISDBの機能選択とTVチャンネル選択を説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明の第2の実施形態による触覚呈示制御装置1’によりISDBのデータ放送のメニュー画面の選択オブジェクトへのアクセスと呈示方法とを説明するためのフローチャートである。
【図14】本発明の第2の実施形態による触覚呈示制御装置1’によりISDBのEPGなどの表形式のセルデータへのアクセスと呈示方法とを説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1、1’ 触覚呈示制御装置
1a 機能選択スイッチ群
1b CH登録/見出しメニュー項目スイッチ群
1c、1d CH/項目スイッチ群
1e 選択制御スイッチ群
1f 移動制御スイッチ群
1g 階層制御スイッチ群
2 GUI画面選択オブジェクトデータ
3 選択オブジェクト属性データ抽出部
4 階層表示変換バッファ部
5 触覚呈示コード変換バッファ部
6 触覚呈示データ選択出力部
7 制御I/O部
8 コマンド変換選択制御部
9 画面表示モニタ
10 テキストデータ出力
11 点字出力装置
12 音声合成装置
15 画面選択制御部
16 CH選択部
17 ISDB受信部
18 データ出力部
19 画面表示変換部

Claims (5)

  1. 階層構造または表構造のデータから選択オブジェクトを触覚で識別可能に呈示するスイッチを有し、
    前記スイッチは、
    前記データが階層構造である場合、階層構造における階層の位置情報を呈示する階層制御スイッチ群と、階層毎のオブジェクトを呈示する階層オブジェクトスイッチ群とを同一呈示面上における各々所定の領域に、前記階層制御スイッチ群を移動させずに前記階層オブジェクトスイッチ群が移動できるように呈示され
    前記データが表構造である場合、表構造における行および列のタイトルを呈示する行列制御スイッチ群と、表構造におけるオブジェクトを呈示する表オブジェクトスイッチ群とを同一呈示面上に、前記行列制御スイッチ群を移動させずに前記表オブジェクトスイッチ群が移動できるように呈示され、
    前記階層制御スイッチ群又は前記行列制御スイッチ群のスイッチは、前記階層オブジェクトスイッチ群又は前記表オブジェクトスイッチ群のスイッチと触覚で識別可能に形成されることを特徴とする触覚呈示制御装置。
  2. 前記データが階層構造である場合、前記階層制御スイッチ群と前記階層オブジェクトスイッチ群とが、触覚により区別されるよう構成され、前記データが表構造である場合、前記行列制御スイッチ群と前記表オブジェクトスイッチ群とが、触覚により区別されるよう構成されることを特徴とする請求項1記載の触覚呈示制御装置。
  3. 前記階層オブジェクトスイッチ群または前記表オブジェクトスイッチ群における所定の位置を示す基準となるボタンの位置は、触覚により他と区別されるよう構成されることを特徴とする請求項1または2記載の触覚呈示制御装置。
  4. 現在の呈示状態において、押下時にスイッチから発生する固有のコードと、該スイッチを用いて触覚で識別可能に呈示している選択オブジェクトと、を対応させて記憶する呈示選択オブジェクト記憶手段と、該呈示選択オブジェクト記憶手段に記憶されている選択オブジェクトのリンク先の階層を記憶するリンク先記憶手段と、を有し、前記固有のコードと、前記呈示選択オブジェクト記憶手段において該固有のコードに対応させて記憶されている選択オブジェクトと、前記リンク先記憶手段に記憶されている該選択オブジェクトのリンク先の階層と、に基づいて次に触覚で識別可能に呈示する階層を呈示することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の触覚呈示制御装置。
  5. 階層構造または表構造のデータから選択オブジェクトの属性情報を抽出する属性情報抽出工程と、
    該属性情報抽出工程において抽出された前記属性情報に基づいて前記選択オブジェクトにリンク情報を付加するリンク情報付加工程と、
    前記選択オブジェクトと該選択オブジェクトを触覚で識別可能に呈示しているスイッチの位置との対応を記憶する対応記憶工程とを有し、
    前記スイッチは、
    前記データが階層構造である場合には、階層構造における階層の位置情報を呈示する階層制御スイッチ群と、階層毎のオブジェクトを呈示する階層オブジェクトスイッチ群とを同一呈示面上における各々所定の領域に、前記階層制御スイッチ群を移動させずに前記階層オブジェクトスイッチ群が移動できるように呈示され、
    前記データが表構造である場合には、表構造における行および列のタイトルを呈示する行列制御スイッチ群と、表構造におけるオブジェクトを呈示する表オブジェクトスイッチ群とを同一呈示面上に、前記行列制御スイッチ群を移動させずに前記表オブジェクトスイッチ群が移動できるように呈示され、
    前記階層制御スイッチ群又は前記行列制御スイッチ群のスイッチは、前記階層オブジェクトスイッチ群又は前記表オブジェクトスイッチ群のスイッチと触覚で識別可能に形成され、
    前記スイッチの位置に対応して発生するコードを用いて、前記対応記憶工程において記憶された対応から選択オブジェクトを特定し、前記リンク情報付加工程において該選択オブジェクトに付加したリンク情報を特定することを特徴とする触覚呈示制御方法。
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