JP4263450B2 - パチンコ遊技機用釘調整支援システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機において、盤面に設けられた障害釘の間隔などを調整する作業(所謂釘調整)を支援するためのパチンコ遊技機用釘調整支援システムに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
パチンコ遊技機の盤面には、種々の入賞口が設けられているが、それらの入賞口に対する入賞確率は、一般的に、入賞口の上方に設けられた2本ずつの障害釘により構成される所謂命釘の調整状態によって大きく左右されるものである。このため、従来では、パチンコホール従業員から選ばれた作業者が、ゲージ球を先端に取り付けたゲージ棒とハンマーとを利用して命釘の調整作業を日常的に行うようにしている。しかしながら、このような釘調整作業は、その内容に応じて難易度が大きく異なるという事情があるため、釘調整作業者(パチンコホール従業員)の熟練度に応じて釘調整結果の正確さや、釘調整に要する作業時間に大きな差が出てしまう。しかも、難易度が高い釘調整作業を誤って未熟な作業者に任せてしまうと、必要以上に作業時間がかかるばかりでなく、釘調整が指示内容通りに行われない恐れも出てくる。
【0003】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、パチンコ遊技機の釘調整時において、その釘調整についての指示内容に見合う熟練度の作業者に対してのみ釘調整作業が許可されるようになって、パチンコ遊技機の釘調整が指示内容通りに行われる確率を高め得ると共に、釘調整のための作業時間が必要以上にかかる事態を未然に防止可能となるパチンコ遊技機用釘調整支援システムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のパチンコ遊技機用釘調整支援システムは、上記目的を達成するために、パチンコ遊技機の釘調整を行う作業者が携帯し、2本の障害釘の釘間隔を測定する測定装置と、パチンコ遊技機と隣接した位置に設けられ、そのパチンコ遊技機の釘調整を開始しようとする特定作業者を認識するための作業者認識手段を有し、その作業者認識手段により認識した作業者の釘調整の作業時間を計測する台毎表示ユニットと、パチンコ遊技機の釘調整対象箇所と、その釘調整対象箇所についての釘調整目標値である2本の障害釘の釘間隔を示す指示値を設定する指示内容設定手段、及び複数の釘調整作業者毎の釘調整に対する熟練度を、前記指示内容設定手段により設定された釘調整目標値、前記測定装置による測定値、前記釘調整の作業時間、前記作業者認識手段により認識された作業者を示すID情報を互いに関連付けた帳票データが示す釘調整実績に基づいて判定する熟練度判定手段を有する管理装置と、を備え、前記台毎表示ユニットは、前記作業者認識手段が前記特定作業者を認識した場合に、その特定作業者が釘調整開始対象としたパチンコ遊技機について前記指示内容設定手段により設定されている指示内容の難易度レベルと前記熟練度判定手段が判定した前記特定作業者の熟練度との比較に基づいて当該特定作業者による釘調整作業の開始を許可するか否かを判断する判断手段を備えた構成としたものである。
【0005】
この構成によれば、熟練度判定手段において、複数の釘調整作業者毎の釘調整に対する熟練度が当該作業者の釘調整実績に基づいて判定される。そして、パチンコ遊技機の釘調整作業を開始する際には、その釘調整についての指示内容が指示内容設定手段により指示される。また、この場合には、釘調整を開始しようとする特定作業者が作業者認識手段により認識され、これに応じて、判断手段が、上記釘調整開始対象とされたパチンコ遊技機について指示内容設定手段により前述のように設定されている指示内容の難易度レベルと、前記熟練度判定手段が判定した前記特定作業者の熟練度との比較に基づいて当該特定作業者による釘調整作業の開始を許可するか否かを判断する。この結果、パチンコ遊技機の釘調整時において、その釘調整についての指示内容に見合う熟練度の作業者に対してのみ釘調整作業が許可されるようになるから、パチンコ遊技機の釘調整が指示内容通りに行われる確率を高め得ると共に、従来のように釘調整のための作業時間が必要以上にかかる事態が発生することを未然に防止可能となる
この場合、請求項2記載のパチンコ遊技機用釘調整支援システムのように、前記判断手段によって特定作業者による釘調整作業の開始が許可されたときに、該当するパチンコ遊技機に対してその前面ガラス扉のロック解除指令を与える指令手段を備えた構成とすることもできる。
この構成によれば、釘調整作業が許可されたパチンコ遊技機の前面ガラス扉のロック解除が指令手段によって自動的に行われるから、釘調整作業を実際に行う上で便利になる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には本発明よる釘調整支援システムの概略的構成が示されている。この図1において、パチンコ遊技機1の盤面2には、多数本の障害釘が突出状に設けられているが、この実施例では、説明の便宜上、周知のスタート入賞口3の入口に設けられた2本の障害釘4のみを図示している。このスタート入賞口3にパチンコ玉が入賞したときには、所定の抽選動作が行われると共に、盤面2に設置された図柄表示用ルーレット5が動作開始される。そして、その抽選結果が大当たりであった場合には、ルーレット5が所定の当たり図柄で停止されると共に、盤面2に設置された図示しない大当たり入賞口が所定期間だけ開放されるものであり、これに応じて入賞率が極端に高められた特賞状態を呈する構成となっている。従って、上記障害釘4は、パチンコ遊技機1の入賞率を大きく左右する所謂命釘となるものであり、盤面2には、この障害釘4以外にも多数組の命釘が存在する。
【0007】
各パチンコ遊技機1と隣接した位置には、CR(カードリーダ)機6及び台毎表示ユニット7が並設されている。
CR機6は、図示しないプリペイドカードが挿入された状態でプリペイドカードに記憶された残高金額の範囲内で遊技媒体であるパチンコ玉を放出する。この場合、放出されたパチンコ玉はパチンコ遊技機1からその上皿1aへ直接払出されるようになっている。
【0008】
台毎表示ユニット7は入出力インタフェースを内蔵しており、パチンコ遊技機1は、パチンコホール用管理装置8(指示内容設定手段、熟練度判定手段に相当)との間でのデータ授受を台毎表示ユニット7を通じて行う構成となっている。この場合、パチンコ遊技機1から管理装置8へ送信されるデータは、アウト玉数(打込パチンコ玉数)、セーフ玉数(賞球として放出されたパチンコ玉数)、特賞状態の発生を示す特賞信号などである。尚、前記CR機6も管理装置8との間のデータ授受を上記台毎表示ユニット7を通じて行う構成となっている。この場合、管理装置8は、台毎表示ユニット7を通じて各パチンコ遊技機1の遊技状況及びCR機6の売上状態を管理すると共に、台毎表示ユニット7に表示する画像を制御するようになっている。
【0009】
測定装置9は、パチンコ遊技機1の釘調整を行うパチンコホール従業員(以下、釘調整作業者と呼ぶ)が携帯するものであり、例えば、特許第3010543号公報に見られる遊技機用釘間隔測定装置のように、2本の障害釘の内法寸法を測定する構成となっており、その測定結果(この実施例では、2本の障害釘4の釘間隔(内法寸法)を示す測定した結果)をデジタル値の測定値として出力可能になっている。この測定装置9による測定値は、台毎表示ユニット7に対して、ワイヤード通信手段或いは赤外線などを利用したワイヤレス通信手段を通じて入力できる構成となっている。
【0010】
図2には台毎表示ユニット7の正面外観が示されている。この図2において、台毎表示ユニット7は、その最上部に後述する3段階の難易度レベルデータを例えば表示色に変化をつけること(赤色、黄色、緑色など)により表示するための報知ランプ10を備えており、この他に、表示面にタッチパネル11を有した液晶表示部12、測定装置9による測定データを受けるためのデータ受信部13、カード排出ボタン14、カード挿入口15を備えて構成されている。尚、カード挿入口15にはパチンコホールが発行した会員カード及びパチンコホール従業員を認証するための従業員IDカード9a(図1参照)が挿入される。
【0011】
図3には台毎表示ユニット7の電気的構成が機能ブロックの組み合わせにより示されている。この図3において、台毎表示ユニット7は、制御部16(作業者認識手段、判断手段、指令手段に相当)を主体として構成されている。この制御部16は、CPU17、ROM18、RAM19を含んで成り、ROM18に記憶されたプログラムに基づいてCPU17が動作する。CPU17は、データ受信部13を通じて受信した測定装置9による測定値並びに管理装置8から与えられる調整目標値に関する表示及び演算制御、報知ランプ10の点灯制御、タッチパネル11に対するタッチ操作に応じて選択された遊技データ(例えば大当り回数、スタート回数など)の液晶表示部12に対する表示制御、カード挿入口15に対応して設けられたカードリーダ20によるデータ読み取り制御、カード排出ボタン14に対する操作状態の判断、入出力インタフェースである送受信部21による管理装置8との通信制御並びにパチンコ遊技機1、CR機6のためのデータ通信中継制御などを行うようになっている。
【0012】
さて、管理装置8においては、パチンコ遊技機1の釘調整についての指示内容を設定するための指示内容設定手段の機能を備えており、以下、その設定手順について説明しておく。
図4には、管理装置8側に設けられた図示しないモニタに表示される指示内容設定画面の一例が示されている。ここで、本実施例においては、パチンコ遊技機1の釘調整対象箇所として複数箇所(例えば3箇所)を指示できる形態としている。このような区分としては、図1に示したスタート入賞口3に対応した2本の障害釘4(これを釘調整箇所「S1」と規定する)と、これとは別の例えば2箇所の入賞口(図示せず)にそれぞれ設けられた障害釘(これらを釘調整箇所「S2」及び「S3」と規定する)と、上記障害釘4及びその周辺に位置した複数の障害釘(これを釘調整箇所「S周」と規定する)と、パチンコ遊技機1の盤面2の全体に分布した障害釘(これを釘調整箇所「ALL」と規定する)とが設定される。
【0013】
そして、この指示内容設定画面を通じて釘調整指示内容を設定する際には以下▲1▼〜▲4▼の手順を踏む。
▲1▼ 画面中の入力番号指定ボックスaで入力番号を選択する。この入力番号は、測定装置9による測定値を記憶させるときの基準番号となるもので、3つまで記憶可能となっている。
▲2▼ 画面中の調整箇所指定ボックスdで釘調整箇所(前述した「S1」、「S2」、「S3」、「S周」、「ALL」の何れか)を選択する。
▲3▼ 画面中の指示値指定ボックスeに対して、上記釘調整箇所についての釘調整目標値である2本の障害釘の釘間隔を示す指示値を入力する。
▲4▼ 画面中の開始台番ボックスb及び終了台番ボックスcに対して、釘調整対象のパチンコ遊技機1の台番号(遊技機ID)の範囲を入力する。
▲5▼ 所定のキー操作により指示内容登録操作を行う。このような登録操作が行われると、画面中の指示内容表示エリアfに対して、▲3▼、▲4▼で入力された条件が表示される。尚、指示内容表示エリアの縦列が台番号(遊技機ID)の上位桁を示し、横列が当該台番号の最下位桁を示すものである。この例では、台番号が1番から20番までのパチンコ遊技機1の釘調整箇所「S1」の釘間隔を11.35mmに設定した例が示されている。
【0014】
また、管理装置8においては、釘調整作業者毎の釘調整実績を集計し、その集計結果に基づいて図5及び図6のような帳票データを作成するようになっている。
即ち、図5に示された従業員別釘調整作業集計データは、所定の集計期間(例えば1ヶ月単位)について、複数の釘調整作業者の従業員IDと対応付けた状態で、当該作業者の釘調整に対する熟練の度合を示す作業者熟練度(これについては後述する)のランク(例えば「1」、「2」、「3」の3段階、「3」が最も高度な熟練度)、釘調整作業を行ったパチンコ遊技機1の台数、釘調整作業時間の合計、1台のパチンコ遊技機1当たりの平均作業時間、釘調整結果(例えば、特定の2本の障害釘の間隔を測定装置9により測定した値)の平均誤差をそれぞれ集計した帳票データである。
【0015】
図6(a)に示された従業員別釘調整作業履歴データは、従業員IDにより特定される各釘調整作業者について、釘調整作業を行った日付と対応付けた状態で、釘調整を行ったパチンコ遊技機1の機種ID、釘調整作業を行ったパチンコ遊技機1の台数、釘調整作業時間の合計をそれぞれ集計した帳票データである。尚、この帳票データ中には、該当する釘調整作業者の熟練度ランクも記録される。また、図6(b)に示された日付別詳細データは、上記従業員別釘調整作業履歴データ中の各日付に対応した詳細なデータであり、従業員IDにより特定される各釘調整作業者について、釘調整を行ったパチンコ遊技機1の機種ID及び遊技機ID(台番号)と対応付けた状態で、特定の2本の障害釘の間隔の釘調整目標値である指示値、釘調整結果を示す測定装置9による測定値、釘調整作業時間をそれぞれ集計した帳票データである。尚、この帳票データ中には、該当する釘調整作業者の熟練度ランク及び日付も記録される。
【0016】
さらに、管理装置8は、図5及び図6のような帳票データ、つまり釘調整作業者毎の釘調整実績に基づいて各作業者毎の釘調整に対する熟練度を判定する熟練度判定手段の機能を備えており、以下、その機能について関連構成と共に説明する。
即ち、管理装置8には、図7に示すような釘調整難易度設定テーブルが記憶されている。この設定テーブルは、前述した釘調整箇所「S1」、「S2」、「S3」、「S周」、「ALL」と、各箇所を釘調整するときの難易度レベルとを対応付けたものである。尚、難易度レベルは、対応箇所の釘調整を行うときに必要となる作業者熟練度のランク「1」、「2」、「3」により表示される。つまり、この例では、釘調整箇所「S1」、「S2」、「S3」の難易度レベルが最も低く、釘調整箇所「ALL」の難易度レベルが最も高い状態を示している。
【0017】
また、管理装置8には、図8に示すような熟練度ランク設定テーブルが記憶されている。この設定テーブルは、作業者熟練度のランク「1」、「2」、「3」に対応させた状態で、1台のパチンコ遊技機1あたりの平均釘調整作業時間と、全部のパチンコ遊技機1についての釘調整結果の平均誤差とを、それぞれ作業者熟練度の判断基準となるしきい値として記憶したものである。尚、平均誤差は次式で得られる。
平均誤差= Σ|(測定値−指示値)|/作業台数
そして、管理装置8は、図5及び図6に示した帳票データに基づいて、複数の釘調整作業者毎の平均釘調整作業時間と平均誤差を個別に算出し、その算出結果を熟練度ランク設定テーブルと照らし合わせることにより作業者熟練度のランク(算出された平均釘調整作業時間及び平均誤差の双方が合致していることがランク決定の条件となる)を決定し、その熟練度ランクを上記各帳票データ中に記憶する。
【0018】
図9のフローチャートには、台毎表示ユニット7内の制御部16による制御内容のうち本発明の要旨に関係した釘調整サポートルーチンの内容が示されており、以下これについて関連した作用と共に説明する。
図9において、釘調整サポートルーチンでは、まず、管理装置8から与えられる釘調整指示データの入力の有無を判断する(ステップS1)。この釘調整指示データには、釘調整対象の障害釘の位置を示す調整箇所を示すデータ(S1」、「S2」、「S3」、「S周」、「ALL」の何れか)、当該障害釘についの釘間隔の調整目標値(指示値)を示すデータ、前回の釘調整作業時に測定した釘間隔を示す前回測定値データ、当該釘調整の難易度レベルを示すデータ、つまり釘調整に必要な作業者熟練度(「1」、「2」、「3」の何れか)を示すデータが含まれる。尚、前記図7のような釘調整難易度設定テーブルの内容を適宜なタイミング(例えば、パチンコホールの営業開始時、システムメンテナンス時など)において台毎表示ユニット7側にダウンロードしておく構成とすれば、上記釘調整指示データ中に釘調整の難易度レベルを示すデータを含ませる必要がなくなる。
【0019】
そして、釘調整指示データの非入力状態ではそのままリターンするが、入力された場合には、報知ランプ10を当該釘調整指示データ中の難易度レベルデータ(作業者熟練度を示すデータ)に応じた表示色で点灯させ(ステップS2)、液晶表示部12に図10(a)に示すような釘調整指示画面を表示させる(ステップS3)。
【0020】
具体的には、上記釘調整指示画面には、「釘調整を開始して下さい。」というメッセージa、釘調整の所要時間を表示するための時間表示部b、ステップS1で入力された釘調整指示データ中の難易度レベルデータに対応した難易度レベルc、当該釘調整指示データ中の調整箇所データ、調整目標値データ、前回測定値データにそれぞれ対応した調整箇所d、今回指示値e、前回測定値fが表示される。
【0021】
上記釘調整指示画面表示ステップS3の実行後には、カード挿入口15に従業員IDカード9aが挿入されるまで待機する(ステップS4)。従業員IDカード9aが挿入されたときには、その従業員IDを管理装置8との間の通信処理に基づいて認証し(ステップS5)、当該従業員IDに対応した釘調整作業者の熟練度ランク(これは管理装置8側に記憶されている)が釘調整指示データ内の難易度レベルデータにより指示された難易度(これは前記釘調整指示画面中に難易度レベルcとして表示されている)と合致するか否かを判断する(ステップS6)。
【0022】
熟練度ランクが合致しない場合には、液晶表示部12に釘調整作業の開始を拒否するメッセージを表示し(ステップS7)、この後にステップS6へ戻る。これに対して、熟練度ランクが合致した場合には、釘調整開始対象のパチンコ遊技機1に向けて、その前面ガラス扉のロック解除を指令するロック解除指令を送受信部21を通じて出力する(ステップS8)。これにより、当該パチンコ遊技機1の前面ガラス扉を開放可能となる。この後には、所要時間計測用のタイマの計時動作を開始させると共に、その計時時間の前記時間表示部b(図10(a)参照)への表示動作を開始させる(ステップS9)。尚、熟練度ランクが合致している旨の判断を行った時点で液晶表示部12に前記拒否メッセージが表示されていた場合には、これを初期化して前記釘調整指示画面を表示させた状態に戻すことになる。
【0023】
従って、釘調整作業者は、パチンコ遊技機の前面ガラス扉を開放して釘調整作業を開始できることになり、このときの釘調整作業は、液晶表示部12に表示された釘調整指示画面を参照しながら正確に実行し得るようになる。
【0024】
上記ステップS9の実行後には、測定装置9から測定値が入力されるまで待機する(ステップS10)。尚、測定値の入力は、釘調整作業者が測定装置9を所定に操作することにより行われる。そして、測定装置9から測定値が入力されたときには、釘調整指示データ内の調整目標値データにより指示された調整目標値(これは前記釘調整指示画面中に今回指示値eとして表示されている)と入力された測定値とを比較する(ステップS11)。
【0025】
この後には、ステップS11での比較結果に基づいて、調整目標値と測定値とが所定の関係にあるか否か、例えば、両者の誤差が予め設定された許容範囲内か否かを判断する(ステップS12)。誤差が許容範囲を外れている場合には、液晶表示部12に図10(b)に示すような再調整指示画面を表示させるステップS13を実行した後にステップS10へ戻る。図10(b)において、上記再調整指示画面には、「指示値と一致していません。もう一度調整して下さい。」というメッセージa′、前記時間表示部b、難易度レベルc、調整箇所d、今回指示値eが表示されると共に、測定装置9による現在の測定値f′が表示される。
【0026】
これに対して、調整目標値と測定値との誤差が許容範囲内であった場合には、前記タイマによる計時動作を終了させ(ステップS14)、液晶表示部12に図10(c)に示すような釘調整完了画面を表示させる(ステップS15)。図10(c)において、上記釘調整完了画面には、「釘調整お疲れさまでした。」というメッセージa″が表示されると共に、前記時間表示部b、難易度レベルc、調整箇所d、今回指示値e、現在の測定値f′が表示される。
【0027】
この後には、管理装置8へ作業データを出力するステップS16、報知ランプ10を消灯させるステップS17を順次実行してリターンする。尚、上記作業データには、釘調整を行ったパチンコ遊技機1のID番号、釘調整作業者の従業員ID、測定装置9により測定した釘間隔データ(前記釘調整完了画面中に現在測定値f′として表示された値)、作業時間(釘調整完了画面中の時間表示部bに表示された値)が含まれるものである。
【0028】
要するに、上記した本実施例においては、パチンコ遊技機1の釘調整作業時には、当該パチンコ遊技機1における任意の2本の障害釘の釘間隔についての調整目標値が液晶表示部12に今回指示値として表示されるから、釘調整作業者は、その今回指示値を参照して釘調整作業を行うことになる。このように、パチンコ遊技機1毎に設置された液晶表示部12に釘調整作業時の調整目標値が今回指示値として表示されるから、釘調整作業者側では、パチンコ遊技機1毎に固有の調整目標値を間違いなく認識できることになり、実際に釘調整作業を行う上で極めて有益になる。この場合、液晶表示部12には、前回の釘調整作業の結果(測定装置9による最終的な測定値)が前回測定値として表示されるから、釘調整時に釘を広げる方向に調整するかこの逆に調整するかを正確に認知可能となり、実際に釘調整作業を行う上で極めて有益になる。
【0029】
また、管理装置8は、複数の釘調整作業者毎の釘調整に対する熟練度ランクを当該作業者の釘調整実績に基づいて判定する機能と、パチンコ遊技機1の釘調整作業を開始する際に、その釘調整についての指示内容である釘調整指示データを与える機能も備えている。また、この場合には、台毎表示ユニット7が、釘調整を開始しようとする特定作業者をカード挿入口15に挿入された従業員IDカード9aに基づいて認識すると共に、上記釘調整開始対象とされたパチンコ遊技機1について釘調整指示データにより設定されている指示内容の難易度レベルと、管理装置8側で判定された特定作業者の熟練度ランクとの比較に基づいて当該特定作業者による釘調整作業の開始を許可するか否かが判断される構成となっている。この結果、パチンコ遊技機1の釘調整時において、その釘調整についての指示内容に見合う熟練度の作業者に対してのみ釘調整作業が許可されるようになるから、パチンコ遊技機1の釘調整が指示内容通りに行われる確率を高め得ると共に、従来のように釘調整のための作業時間が必要以上にかかる事態が発生することを未然に防止可能となる。
しかも、上述のように釘調整作業が許可されたパチンコ遊技機1の前面ガラス扉のロック解除が自動的に行われる構成となっているから、釘調整作業を実際に行う上で便利になる。
【0030】
また、前述のように今回指示値が表示されたときには、台毎表示ユニット7に設けられた報知ランプ10の点灯が開始されて対応するパチンコ遊技機1が釘調整の対象であることが外部に報知される。一方、釘調整作業者は、釘調整作業時において、測定装置9を操作して対象箇所の障害釘の釘間隔についての測定値を取得して台毎表示ユニット7に入力する。これに応じて、台毎表示ユニット7内の制御部16が、前記今回指示値と上述のように入力された測定値との誤差が所定の許容範囲内にあるか否かを判断し、許容範囲内にあった場合には報知ランプ10を消灯させると共に、許容範囲外であった場合には報知ランプ10の点灯状態を継続するようになる。
【0031】
この結果、パチンコ遊技機1の釘調整時において、その釘調整作業が目標通りに完了していない状態にあるときには、その旨が報知ランプ10を通じて外部に報知されることになる。このため、このような報知により、釘調整作業者の勘違いなどにより釘調整作業を未完のまま終了してしまう事態を未然に防止できる。また、釘調整作業者が釘調整の未完了状態で故意に作業放棄する事態に対して、上記のような報知機能が牽制力として作用することになる。これにより、パチンコ遊技機1の釘調整時において、その釘調整作業が未完の状態で終了或いは放棄される事態を未然に防止することが可能になる。
【0032】
尚、本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定されるものではなく、以下に述べるような変形または拡大が可能である。
上記した実施例では、測定装置9は、障害釘の間隔のみを測定できる構成としたが、障害釘の盤面2に対する傾斜角も測定できる構成とすると共に、管理装置8から台毎表示ユニット7に与える釘調整指示データ中に、釘の傾斜角についての調整目標値を含ませる構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による釘調整支援システムの概略的構成図
【図2】台毎表示ユニットの外観を示す正面図
【図3】台毎表示ユニットの電気的構成を示す機能ブロック図
【図4】管理装置側での指示内容設定画面の表示例を示す図
【図5】従業員別釘調整作業集計データの帳票出力例を示す図
【図6】従業員別釘調整作業履歴データ及び日付別詳細データの帳票出力例を示す図
【図7】釘調整難易度設定テーブルの例を示す図
【図8】熟練度ランク設定テーブルの例を示す図
【図9】台毎表示ユニット内の制御部による制御内容を示すフローチャート
【図10】液晶表示部による複数の表示例を示す図
【符号の説明】
1はパチンコ遊技機、2は盤面、3はスタート入賞口、4は障害釘、7は台毎表示ユニット、8は管理装置(指示内容設定手段、熟練度判定手段)、9は測定装置、10は報知ランプ、12は液晶表示部、16は制御部(作業者認識手段、判断手段、指令手段)を示す。
Claims (2)
- パチンコ遊技機の釘調整を行う作業者が携帯し、2本の障害釘の釘間隔を測定する測定装置と、
パチンコ遊技機と隣接した位置に設けられ、そのパチンコ遊技機の釘調整を開始しようとする特定作業者を認識するための作業者認識手段を有し、その作業者認識手段により認識した作業者の釘調整の作業時間を計測する台毎表示ユニットと、
パチンコ遊技機の釘調整対象箇所と、その釘調整対象箇所についての釘調整目標値である2本の障害釘の釘間隔を示す指示値を設定する指示内容設定手段、及び複数の釘調整作業者毎の釘調整に対する熟練度を、前記指示内容設定手段により設定された釘調整目標値、前記測定装置による測定値、前記釘調整の作業時間、前記作業者認識手段により認識された作業者を示すID情報を互いに関連付けた帳票データが示す釘調整実績に基づいて判定する熟練度判定手段を有する管理装置と、を備え、
前記台毎表示ユニットは、前記作業者認識手段が前記特定作業者を認識した場合に、その特定作業者が釘調整開始対象としたパチンコ遊技機について前記指示内容設定手段により設定されている指示内容の難易度レベルと前記熟練度判定手段が判定した前記特定作業者の熟練度との比較に基づいて当該特定作業者による釘調整作業の開始を許可するか否かを判断する判断手段を備えたことを特徴とするパチンコ遊技機用釘調整支援システム。 - 前記判断手段によって特定作業者による釘調整作業の開始が許可されたときに、該当するパチンコ遊技機に対してその前面ガラス扉のロック解除指令を与える指令手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のパチンコ遊技機用釘調整支援システム。
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