JP4261924B2 - 画像入力方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、画像入力方法及び装置、特に金属やプラスチック等を加工して作成される薄板状の製品を測定や検査のために画像入力する際に適用して好適な、画像入力方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属やプラスチック等を加工して製造される薄板状製品(対象物)Wとしては、図8の斜視図にイメージを示すような加工が施された加工領域Waと、その周囲の非加工領域Wbからなるものがある。このような製品では、加工領域Waにおける加工形状や表面状態について測定あるいは検査を行い、所定の精度を満たしていることを保証する必要がある。又、この対象物Wでは、図9の平面図で示すように、処理する対象となる範囲として、最大処理領域Wcと最小処理領域Wdが設定される。最大処理領域Wcは、測定や検査(以下、検査等ともいう)を行う上で必要となる範囲を全て含んだ領域で、通常加工領域Wa+αの大きさ(面積)に設定される。最小処理領域Wdは、検査等を行う上で必要となる最小面積の領域で、リードフレームであればIC等のチップ(電子部品)1個分に対応する範囲に当たる。
【0003】
このような製品を製造する際の加工の主な形態には、数字、アルファベット、ある種の模様(アライメントマーク等)を形成するための表面研削と、電子部品の電気的接続に使用するリードフレームを製造する場合のように、薄板の貫通加工の2種類がある。
【0004】
検査等をしなければならない主な項目には、加工形状のズレ(加工箇所の位置や寸法に誤りがある状態)、表面の凹凸(表面に傷が付き、仕様外の凹凸が生じている状態)、貫通の有無(貫通していなければならない部分がしていない、あるいは貫通してはいけない部分が貫通している状態)の3種類がある。
【0005】
以上のような対象物を画像処理により検査する場合には、図10に模式的に示すように、対象物Wの上方に配された検査装置を用いて、その照明部により該対象物Wを照明しながらセンサ部により所定範囲を撮像し、その画像データを入力することが行われている。なお、この装置では、上記センサ部は、位置制御部が有する上下移動機構により所定高さに位置決めすることができるようになっている。
【0006】
この検査装置を使って対象物Wを撮像する際に該対象物Wを保持する方法には、上面矯正無し方式がある。これは図11(A)に断面の、同図(B)に平面のイメージをそれぞれ示したように、位置決めテーブル100上に取り付けられた矯正板保持枠102に保持された下面矯正板104の上に対象物Wを載置し、該対象物Wの上面が解放された状態に保持する方法である。
【0007】
対象物Wには、図11(A)の断面に対応する図12(A)において丸で囲んだ範囲を、同図(B)に拡大して示すように、歪みや撓み(変形)により下面矯正板104から浮き上がり(矢印Rの位置)が生じていることがある。
【0008】
このような対象物Wに対して上記上面矯正無し方式を採用して撮像する場合、得られる画像データにおける対象物Wの形状、即ちカメラ方向の視点から対象物Wを眺めた際の見掛け上の形状は、歪みや撓みの有無及びその程度に応じて変形することになる。例えば、図13(A)に断面を拡大したイメージを示すように、対象物Wに見掛け上の形状に歪みがある場合、それを撮像した同図(B)に示した画像に対して測定のための計測処理を適用する場合、結果として得られた値(図中測定箇所間の寸法)には歪みや撓みに対応した誤差が含まれ、実際の寸法より短い値を算出してしまうことになる。
【0009】
このような誤差を含んだ測定結果を基に良否判定の検査を行うと、本来正常である筈の対象物を不良としてしまうことが起こる。特に、リードフレーム等のように同一の形状が繰り返し配置されている対象物については、隣接する形状同士の画像データを比較するという方法で検査を行う場合があるが、比較する一方が歪みや撓みのある箇所に該当していると、その誤差によって不良としてしまう不都合が生じる。
【0010】
又、上記のような歪みや撓みのある対象物Wを、反射照明(同軸落射照明、明視野照明あるいは暗視野照明)を用いて撮像する場合、対象物、カメラ及び照明が予め決められた正しい位置関係にあることが、良好な画像を得るために重要となるが、歪みや撓みがある箇所においては、対象物、カメラ及び照明の位置関係が崩れるため、図14(A)に断面を、同図(B)に平面のイメージを示すように、入力画像において本来明るくなるべき箇所が暗くなったり、あるいはその逆の現象が発生したりして、輝度に濃淡が生じるために検査ができなくなってしまう。
【0011】
以上のような不都合を防止するために、図15(A)、(B)に前記図11(A)、(B)に相当する断面と平面のイメージをそれぞれ示すように、対象物Wの上面に更にガラス等の透明板からなる上面矯正板106を保持枠108で保持した状態で載置し、部分的に押付けながら撮像する上面矯正有り方式も採用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0012】
この方式は、対象物の最大処理領域と同じかあるいはそれより大きい上面矯正板106を対象物Wの上に載せ、その重量によって該対象物Wの歪みや撓みを抑える効果を狙ったものであり、その歪みや撓みを抑えるのに十分な重さが得られる程度に、該上面矯正板106の厚さを予め実験的に決めておく。又、位置決めテーブル100に対象物をロード/アンロードする場合には、その作業の前後に対象物の上面を覆っている上面矯正板106を退避/復帰させている。
【0013】
【特許文献1】
特開2002−5638号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記上面矯正有り方式を採用する場合には、前記上面矯正無し方式と比較すれば、上面矯正板106によって対象物Wを抑えているので歪みや撓みを抑制する効果を期待できるものの、最大処理領域の面積が大きくなると、それに合わせて上面矯正板の面積も増大させる必要があることから、矯正板自体の平面度、反り及び歪みの影響が加わることになるので、対象物Wの上面と上面矯正板106との接触面における密着性が低下することになる。その結果、図16(A)、(B)に示すように上面矯正板106による歪みや撓みを抑制する効果が低下し、これに相当する前記図12(A)、(B)に示した上面矯正無し方式と比較して、程度こそ低いものの、歪みや撓みの影響が生じる場合があるという問題がある。
【0015】
又、対象物Wをロード/アンロードする際に、上面矯正板106を人手で退避/復帰させる場合には、重量上の制約が生じるため、十分な厚さにできないことから、歪みや撓みの影響を十分に抑制することができない場合があるという別な問題があり、特にこの制約は最大処理領域の面積が大きくなるに従って厳しくなる。又、この退避/復帰を自動で行う場合には、最大処理領域の面積が大きくなるに従って上面矯正板106を動かす機構が大掛かりになるという問題が発生する。
【0016】
そこで、本出願人は、所定の加工領域を有する薄板状の対象物を載置するステージ上に載置し、該ステージの上方に配された撮像手段により該対象物を撮像して画像を入力する際、前記対象物の一部を撮像範囲とすると共に、該撮像範囲以上の大きさで、且つ前記加工領域以上の最大処理領域より小さい上面矯正板により、前記撮像範囲以上の対象物の上面を押え付けた状態で、該対象物を撮像することにより、薄板状の対象物における処理すべき最大処理領域の面積が大きい場合でも、生じている歪みや撓みを十分に抑制した状態で画像入力することができる技術を、特願2001−220443号により、既に提案している。
【0017】
しかしながら、提案済の発明では、前記撮像手段が、1回の動作で画像入力できる撮像範囲とセンサとの位置関係が固定されているエリアセンサにより構成されているため、以下の新たな問題点が発生する。
【0018】
(1)測定・検査時間の増大
エリアセンサの場合、測定・検査(検査等)の精度を上げるための1つの方法として、撮像範囲を小さくし、対象物を細かく分けて撮像するという方法を用いることができる。
【0019】
しかし、撮像範囲が小さくなると、最大処理領域(検査等のために画像処理の対象となる全領域)全体を画像入力するために必要な「撮像」動作の繰返し回数が多くなると共に、入力される画像の枚数も多くなることから、必然的に画像処理等の所要時間が増大するという問題がある。
【0020】
(2)測定・検査精度の低下
(1)の問題点は、撮像範囲を大きくすることで回避することができる。
【0021】
しかし、撮像範囲を大きくすることは、対象物を粗く撮像することになり、検査等の精度が低下するという相反する問題が生じる。そこで、素子数が多いエリアセンサを使用することにより、撮像範囲をできるだけ大きく保ちつつ対象物を細かく撮像することも考えられるが、何処まで大きくできるかは事実上使用可能なセンサの性能に依存するため、自ずと限界がある。
【0022】
(3)照明の均一性の低下
仮に、撮像範囲を大きくできたとしても、精度の高い検査等を行なうためには、その撮像範囲内で照明を均一にして対象物を撮像する必要がある。
【0023】
しかし、撮像範囲が大きくなるに従って、一般的に照明を均一にすることが難しくなるという問題がある。
【0024】
本発明は、前記提供済み発明が有する新たな問題点を解決するべくなされたもので、特に枚数を増やすことなく、高精細な画像を均一な照明下で確実に撮像して入力することができる画像入力方法及び装置を提供することを課題とする。
【0026】
本発明は、所定の加工領域を有する薄板状の対象物をステージ上に載置し、該ステージの上方に配されたラインセンサカメラにより該対象物を撮像して画像を入力する画像入力装置であって、前記対象物の一部を撮像範囲とすると共に、該撮像範囲以上の大きさで、前記加工領域以上の最大処理領域より小さい上面矯正板と、該上面矯正板を保持する保持手段と、該保持手段を介して撮像時に該上面矯正板を前記撮像範囲以上の対象物の上面に押え付ける押圧手段とを有する上面矯正手段を備え、且つ、前記ラインセンサカメラを、素子列に直交する方向に移動させて前記撮像範囲に亘って走査可能な走査用移動手段を備えていると共に、前記上面矯正手段及び走査用移動手段を一体的に水平方向に移動させるXY移動機構を備えたことにより、前記課題を解決したものである。
【0027】
即ち、本発明においては、前記図15に相当する図1に、便宜上同一の符号を付してイメージを示すように、前記最大処理領域より小さいが、検査等の最小単位となる最小処理領域を含む撮像範囲以上の大きさの上面矯正板106により対象物を押え付けながら、該範囲をラインセンサカメラ12を走査して撮像し、画像入力するようにしたので、小さい領域範囲を単位に画像入力することが可能になることから、最大処理領域が大きい場合でも、撮像範囲以内の対象物に歪み等があっても、それを十分に矯正することが可能となり、しかも検査等に要する枚数を増やすことなく、均一で高精細な画像を入力することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0029】
図2は、本発明に係る一実施形態の検査装置の要部を示す概略斜視図である。
【0030】
本実施形態の検査装置は、リードフレームの単位が複数個連設されている多連リードフレーム(対象物)Wを載置し、位置決めする位置決めテーブル(ステージ)10と、後述する走査用移動機構により走査して該対象物Wを撮像するラインセンサからなるCCDカメラ(ラインセンサカメラ)12とを備えている。又、上記位置決めテーブル10上には、下面矯正板14を介して上記リードフレームWが載置され、その上に更に上面矯正板16が載置されている。そして、装置全体は、装置各部の動作全体を管理し、制御する機能を有する装置制御部20、対象物Wを撮像し、画像データを取得する機能を有するデータ入力部30、取得した画像データから、画像処理により対象物Wの測定や検査を行う機能を有するデータ処理部40、人間(オペレータ)に装置を操作するためのインターフェイスを提供するヒューマンインターフェイス部50、対象物のハンドリング及び外部機器との情報交換を行うための機能を有するマシンインターフェイス60の5つのサブシステムから構成されている。各サブシステムについては以下に詳述する。
【0031】
本実施形態の検査装置は、その全体の概要を図3に示すように、大別すると前記5つのサブシステム20〜60により構成されている。その1つである前記装置制御部20は、他の各サブシステム30〜60に含まれる各機能部の動作全体を制御するようになっている。そして、上記データ入力部30は、機能部としてセンサ部32、照明部34、位置固定部36及び位置制御部38を含み、同様にデータ処理部40は、上記データ入力部30のセンサ部32により入力された画像データを処理する画像処理部42と、処理データを管理するデータ管理部44とを、ヒューマンインターフェイス部50は、上記データ処理部40により処理された結果等を表示する情報表示部52と、オペレータとの間で情報のやり取りを行なう対人操作部54とを、マシンインターフェイス部60は、対象物を搬送するベルトコンベア(図示せず)等の外部機械との間で情報のやり取りを行なう機械連動部62と、対象物の受け渡しを行う自動給排部64とを、それぞれ含んでいる。
【0032】
前記サブシステム及びその各機能部について詳述すると、装置制御部20としては、専用装置、汎用シーケンサ、パーソナルコンピュータ等が利用できる。
【0033】
又、データ入力部30に含まれるセンサ部32は、対象物を撮像して画像データに変換するイメージセンサからなり、その1つが前記CCDラインセンサカメラ12である。又、イメージセンサとしては、これ以外にCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)ラインセンサカメラ等を利用することもできる。なお、このセンサ部32には、カメラのシャッタースピード等の電気的な制御を行うカメラ制御装置(図示せず)も含まれている。
【0034】
照明部34は、撮像時に対象物を照明するもので、同軸落射照明、明視野照明、暗視野照明及び透過照明等が利用できるようになっている。各照明の光源としては、蛍光灯、ハロゲンランプ、ストロボ光源及びLED光源等を利用でき、これらは光源制御装置(図示せず)により制御されるようになっている。
【0035】
位置固定部36は、対象物を位置決めテーブル10上の所定の位置に正確に保持する機能を有し、テーブルとしては石定盤や鉄定盤が利用できる。位置制御部38は、前記センサ部32及び照明部34を、対象物の所定の位置へ移動させるリニアガイド等からなる水平移動機構(ステージ)及び上下移動機構と、後述する走査用移動機構と共に、これのコントローラ(図示せず)により構成されている。
【0036】
又、データ処理部40に含まれる画像処理部42は撮像した画像データを画像処理して寸法測定や外観検査を行うもので、専用画像処理装置やパーソナルコンピュータ等が利用できる。又、データ管理部44は、測定や検査した結果のデータや画像データを保管するもので、オペレータからの求めに応じて、保管してあるデータを検索し、開示する機能を有しており、長期保管には、例えばハードディスクドライブ、DVDドライブ、MOドライブ等の補助記録装置を利用できる。
【0037】
又、ヒューマンインターフェイス部50に含まれる情報表示部52は、オペレータに対して情報を提供するもので、検査進行状況、検査結果、集計結果、過去の検査結果の履歴等を提示したり、撮像した画像や処理途中の画像あるいは処理後の画像を表示する機能を有し、これにはCRTモニタ、液晶モニタ、LEDアレイ等が利用できる。
【0038】
又、対人操作部54は、装置稼動に不可欠な情報について、オペレータからの入力操作を受け付ける。入力される情報としては、例えば対象物の特徴(サイズ、測定や検査を行う領域の座標値等)、画像入力における設定値(ラインセンサカメラのスキャンレート、走査範囲、走査スピード、照明の明るさ等)、測定や検査における画像処理の設定値(2値化の閾値等)を挙げることができる。これら情報の入力には、機械式ボタン、タッチパネル、キーボード、マウス等が利用できる。
【0039】
又、マシンインターフェイス部60に含まれる機械連動部62は、自動運転時に外部の装置から情報を入手する機能と、外部の装置へ情報を出力する機能とを有する。入力する情報としては、例えば対象物の特徴(通し番号、測定や検査をする/しない)、自動運転時における外部機器との連動命令(画像入力部への検査対象の供給終了タイミング等)を、又、出力する情報としては、例えば測定や検査結果の出力、装置の稼動実績、自動運転時における測定や検査結果に基づいた物流装置への命令(対象物の選別振り分け指示、装置への供給停止等)を挙げることができる。各機器間の情報交換には、LAN(イーサーネット)、RS−232C、RS−422、GPIB(General Purpose Interface Bus:IEEE488)、IEEE1394、パラレルI/O、リレー等が利用できる。
【0040】
又、自動供給排出部64は、外部装置から、データ入力部30に含まれる位置固定部36に対する対象物の受け渡しを行う働きをする。外部装置としては、前・後工程にある加工機や対象物専用のストッカがあり、具体的な供給排出機構としては磁気吸着ハンドや真空吸着ハンド等を利用できる。
【0041】
本実施形態の検査装置について図4を参照して詳述すると、CCDラインセンサカメラ12を含むセンサ部32の下方には、上面矯正板16がその保持枠(保持手段)18により保持されており、該保持枠18は位置制御部38が有する支持体70に取り付けられている垂直移動機構(押圧手段)72を構成する昇降軸の下端に固定され、上面矯正板16及び垂直移動機構72等により、対象物Wの上面を矯正する上面矯正機構(上面矯正手段)74が構成されている。
【0042】
又、上記検査装置では、センサ部32がカメラ制御装置へ連結されていると共に、前記位置制御部38が有する上下移動機構76により所定高さに位置決めされ、しかも前記支持体70に連結されている水平移動機構(図示せず)により、水平方向の任意位置に移動することができるようになっている。
【0043】
更に、上記検査装置では、センサ部32に含まれるイメージセンサはラインセンサカメラ12であるため、便宜上図4(A)に撮像箇所として矢印で示すように、1回の撮像動作により紙面に垂直な素子列方向に走査して1ラインずつ画像データを入力するようになっている。そのため、前記位置制御部38には、走査用移動機構(手段)80が前記支持体70を介して一体的に設置され、該移動機構80によりセンサ部32を紙面に沿って移動させ、ラインセンサカメラ12を、その素子(画素)列に直交する方向に移動させ、走査することにより、図5(A)に示す撮像開始位置から同図(B)に示す撮像終了位置までの撮像範囲に亘って画像入力が可能になっている。
【0044】
又、前記上面矯正板16は、センサ部32が有するラインセンサカメラ12の走査範囲に当たる図中撮像範囲に等しいか、これを超える大きさで形成され、この撮像範囲は画像処理により検査する際の処理単位である電子部品1チップ分のリードフレーム(最小処理領域)あるいはその複数倍である複数チップ分のリードフレーム(いずれも図示せず)も含むように設定される。又、前述したように対象物Wは多連リードフレームであり、その加工領域Waには、単位となる1チップ分のリードフレームが複数個連続して形成されている。
【0045】
本実施形態の検査装置では、前記垂直移動機構72によって上面矯正板16を下降させたり上昇させることによって、対象物Wを該上面矯正板16で押え付けたり、離したりすることができる。前記図4(A)には、垂直移動機構72により上面矯正板16が上昇され、該矯正板16と対象物Wとの間に隙間がある非矯正時の状態が、同図(B)には下降されて隙間がない矯正時の状態がそれぞれ示してある。
【0046】
又、対象物Wの最大処理領域において任意の箇所を撮像するために、前記水平移動機構によりセンサ部32、照明部34及び上面矯正機構74を一体的に処理領域の所定の位置へ水平移動することができる。そして、検査を行う箇所毎に、上面矯正板16により対象物Wの歪み及び撓みを抑えた上で、前記走査用移動機構80によりセンサ部32を移動させながら撮像する動作を繰り返す。このようにすることにより、対象物Wを「撮像する時刻」及び「撮像する視野内」において、該対象物Wに生じている歪みや撓みが抑制されるようにすることにより、検査へ影響が出ることを防止できる。従って、対象物Wを部分的に抑えられるこの方式は極めて有効である。
【0047】
次に、本実施形態の作用を図6に示すフローチャートに従って説明する。
【0048】
まず、検査装置を初期化することにより、画像処理等の処理の実行に必要な各種パラメータの設定を行い(ステップ1)、その後対象物Wを該装置に供給し、位置決めテーブル10に取り付けるロードを行う(ステップ2)。次いで、対象物Wを撮像し、検査のための画像を入力し(ステップ3)、その入力画像を画像処理して、測定や検査を行う(ステップ4)。
【0049】
所定の検査等が終了した後、対象物Wを位置決めテーブルから取り除き、装置から排出する対象物のアンロードを行い(ステップ5)、測定や検査の結果を出力する(ステップ6)。
【0050】
上記ステップ3の撮像処理について詳述すると、本実施形態では図7のフローチャートに示すように、前記水平移動機構によりセンサ部32、照明部34等を移動させることにより、対象物Wの表面に平行に該センサ部32を動かして、所定の撮像位置へ移動し(ステップ11)、該位置で上下移動機構76によりセンサ部32の上下方向の位置決めを終了した後、垂直移動機構72により上面矯正板16を下降させる表面矯正を開始し(ステップ12)、対象物Wの表面に上面矯正板16の下側表面を接触させ、押え付ける。このように対象物Wの表面を押え付けた状態で、前記図5に示したように、所定の撮像範囲に亘ってセンサ部32を移動させ、ラインセンサカメラ12を走査して該対象物Wを撮像する(ステップ13)。その際、精度が求められる場合には、撮像条件の微調整を、例えばオートフォーカスやオートアイリスにより行う。撮像が終了した後、カメラを別の撮像位置に移動させるために、上面矯正板を上昇させることにより、表面矯正を終了する(ステップ14)。
【0051】
以上詳述した本実施形態によれば、上面矯正板16の面積、即ち対象物Wを押える表面積を小さくしたため、以下に示す(1)〜(4)の利点があり、その結果として対象物の歪みや撓みを精度良く抑えることができるので、従来と比べて信頼性の高い検査を行うことが可能となると共に、走査用移動機構80によりラインセンサカメラ12を走査して撮像するようにしたことにより、更に(5)〜(7)の効果が得られる。
【0052】
(1)確実に対象物を抑え付けることができる。即ち、抑え付ける面積が小さいため、上面矯正板16自体の歪みや撓みが発生し難い。又、上面矯正板16の表面を研磨して平面性を高めることが容易であり、コスト的にも有利にできる。
【0053】
(2)機構が単純になる。即ち、上面矯正板16の面積が最大処理領域の大きさではなく、最小処理領域の大きさに略比例するので、対象物Wが大きくなっても、上面矯正板16の面積が小さくて済むことから、機構が大掛かりにならない(対象物が大きくなっても最小処理領域はあまり大きくならない場合が多い。例えば、リードフレームの場合であれば、材料の金属の面積が大きくなっても、そこに繰り返し形成されているパターンの個数が多くなるだけで、その1つ1つの大きさはさほどはならない)。又、対象物をロード/アンロードする際に、上面矯正板16を退避させる必要があるが、退避の際の稼動範囲を小さくできるため、退避用の空間が小さくて済むことから、装置を小型にできる。又、稼動範囲が小さければ、退避/復帰も短時間で完了できる。
【0054】
(3)保守性が高い。即ち、対象物と上面矯正板の接触面に異物やゴミが付着した場合には、対象物へダメージを与える可能性があるため避けなければならない。又、上面矯正板の表面積が小さいので、異物やゴミや付着する可能性が低く、目視によりチェックする場合、小さい面積を集中して監視すればよいので、負担が軽くて済む。又、定期的に清掃する場合、上面矯正板の表面積が小さいので短時間で完了することができる。
【0055】
(4)耐故障性が高い。即ち、上面矯正板16は、傷等で交換する必要が生じた場合、小さな部品なので短時間で交換ができ、しかも小さいため予備品として購入/保管しておくことも容易である。
【0056】
(5)測定・検査の時間を短縮できる。一般に、エリアセンサの一辺の画素数よりラインセンサの画素数の方を多くすることが容易である。従って、対象物を撮像する細かさが同じであれば、撮像範囲を大きくすることが可能になるので、「撮像」動作の繰返し回数を少なくすることができ、最大処理領域全体を処理する時間を短くすることができる。
【0057】
(6)測定・検査の精度を向上できる。エリアセンサの一辺の画素数よりラインセンサの画素数の方を多くすることが容易なので、ラインセンサの画素数を多くすることによって、撮像範囲を小さくせずに対象物を細かく撮像することができる。
【0058】
(7)照明の均一性の低下を防止できる。ラインセンサの場合、1回の走査で撮像される領域は線状になる。一般的に、面状の撮像領域に比べて線状の撮像領域は照明を均一にすることが容易である。
【0059】
以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0060】
例えば、前記実施形態では、表面矯正時に上面矯正板が垂直移動機構72により上下動させる場合を示したが、これに限定されず、センサ部32の対象物Wに対する光学的な位置関係が決まったら、垂直移動機構72の動きを固定し、センサ部32と上面矯正板16を一体的に上下移動機構76により上下動するようにしても良い。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、薄板状の対象物における処理範囲となる最大処理領域の面積が大きい場合でも、生じている歪みや撓みを十分に抑制した上で、枚数を増やすことなく、高精細で均一な画像を確実に入力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の特徴を模式的に示す断面図と平面図
【図2】本発明に係る一実施形態の検査装置の要部を示すブロック図を含む概略斜視図
【図3】上記検査装置全体の概要を示すブロック図
【図4】非矯正時と矯正時の検査装置の要部を示す概略側面図
【図5】走査時の検査装置の要部を示す概略側面図
【図6】本実施形態の作用を示すフローチャート
【図7】本実施形態の作用を示す他のフローチャート
【図8】対象物のイメージを示す概略斜視図
【図9】対象物の特徴を示す概略平面図
【図10】従来の検査装置の要部と対象物の関係を示す概略側面図
【図11】上面矯正無し方式のイメージを示す断面図と平面図
【図12】対象物に生じている変形のイメージを示す断面図
【図13】対象物に生じている変形と測定寸法との関係を示す説明図
【図14】対象物に生じている変形と照明条件との関係を示す説明図
【図15】従来の上面矯正有り方式のイメージを示す断面図と平面図
【図16】従来の上面矯正有り方式の問題点を示す断面図
【符号の説明】
10…位置決めテーブル
12…CCDカメラ
14…下面矯正板
16…上面矯正板
18…保持部
72…垂直移動機構
74…上面矯正機構
76…上下移動機構
80…走査用移動機構
Claims (2)
- 所定の加工領域を有する薄板状の対象物をステージ上に載置し、該ステージの上方に配されたラインセンサカメラにより該対象物を撮像して画像を入力する画像入力装置であって、
前記対象物の一部を撮像範囲とすると共に、該撮像範囲以上の大きさで、前記加工領域以上の最大処理領域より小さい上面矯正板と、該上面矯正板を保持する保持手段と、該保持手段を介して撮像時に該上面矯正板を前記撮像範囲以上の対象物の上面に押え付ける押圧手段とを有する上面矯正手段を備え、且つ、前記ラインセンサカメラを、素子列に直交する方向に移動させて前記撮像範囲に亘って走査可能な走査用移動手段を備えていると共に、
前記上面矯正手段及び走査用移動手段を一体的に水平方向に移動させるXY移動機構を備えたことを特徴とする画像入力装置。 - 前記押圧手段が、前記撮像範囲以上の対象物の上面に対して上面矯正板を進退動させる機能を有していることを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置。
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