JP4261918B2 - 燃料電池用燃料カートリッジ及び燃料電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池用燃料カートリッジ及び燃料電池に関し、特にケミカルハイドライド方式と水素吸蔵合金とを組み合わせた燃料電池用燃料カートリッジ及び燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在の各種携帯電子機器において、バッテリー不足は非常に重要な問題となっている。近年、携帯電子機器の多機能化に伴いその消費電力は増加の一途をたどり、これまで主流とされていたニッケル水素電池やリチウムイオン電池ではエネルギー密度が小さく、十分な使用時間を得ることが困難になってきている。これらの二次電池においては、そのエネルギー密度をさらに増加させるため、リチウム金属を用いる検討もなされているが、飛躍的なエネルギー密度の増加を図る手段は見つかっておらず、頭打ちを迎えつつある。
そこで、水素供給により高いエネルギー密度を得ることが可能な燃料電池を携帯電子機器に用いることが活発に検討されている。燃料電池は、水素と酸素とを電気化学的に反応させて化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換することで、高い発電効率を得ることができる。特に、プロトン導電性を有する電解質膜を用いた高分子電解質型燃料電池は、室温での動作が可能なことから自動車や住宅用電源だけでなく、携帯電子機器用の電源としても実用化が検討されている。
このような高分子電解質型燃料電池への水素供給方法としては、高圧水素ボンベ方式、水素吸蔵合金ボンベ方式及び化学反応を用いたケミカルハイドライド方式が主に検討されている。
【0003】
高圧水素ボンベ方式は自動車用の水素供給方式として実用化されつつあるが、携帯電子機器向けの水素供給方法としては、水素を貯蔵するために高圧の圧縮ガス容器が必要であり、かつ非常に高圧なボンベを常に身に付けることになり安全性において問題がある。
また、水素吸蔵合金ボンベ方式は水素貯蔵に要する水素吸蔵合金の重量が非常に重く、携帯用としては不向きであり、水素吸蔵合金は水素放出時に吸熱を必要とするため、時間の経過とともに水素供給速度が低下するなどの欠点を有している。この問題を解決するために、燃料電池で発生した熱を水素吸蔵合金に供給するシステムが報告されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、このようなシステムを実現するためには水素吸蔵合金ボンベを非常に大きくする必要があり、さらに水素吸蔵合金ボンベの重量を増加させることになり、携帯用としては実用化が困難である。
一方、ケミカルハイドライド方式は必要量の水素を必要時に発生させることから高圧容器を必要とせず、安全面で優位性がある。特に、外部動力を一切用いずに水素発生させる方式により、小型・軽量化が可能である(例えば、特許文献2参照)。
しかし、ケミカルハイドライド方式は水素発生時に発熱を伴うことから、水素供給のための容器の表面が高温になるという問題点を有する。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−260202号公報
【特許文献2】
特開平10−64572号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ケミカルハイドライド方式を利用するが、水素発生時にカートリッジ表面が高温にならず、かつ、カートリッジ内部の圧力を外部動力なしに低圧で一定に保つことができる燃料電池用燃料カートリッジ及びそれを備えた燃料電池を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、水素生成反応に関与する液状物質を収容する第1室と、水素排気口を備え、水素生成反応に関与する固体物質を収容し、かつ該固体物質と前記液状物質とを反応させるための第2室と、該第2室内に配置される水素吸蔵合金と、前記第1室から第2室へ液状物質を輸送する液体輸送媒体とからなる燃料電池用燃料カートリッジが提供される。
また、本発明によれば、上記燃料電池燃料用カートリッジが接続された燃料電池が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のカートリッジは、主として、第1及び第2の2つの室と、これら室の間で液状物質が移動し得る液体輸送媒体とから構成される。第1室には、水素生成反応に関与する液状物質が、第2室には固体物質が、それぞれ収容される。なお、これらの室はそれぞれ分離されて存在してもよいし、隣接するように一体的に構成されていてもよい。各室の大きさは、特に限定されるものではなく、得ようとする水素量、用いる液状及び固体物質等の種類、量等によって適宜調整することができる。これらの室を形成する材料としては、プラスチック(ポリカーボネート、アクリル、ジェラコン等)、金属(ステンレス、アルミニウム、銅、鉄等)、ガラス等が挙げられる。なかでも、重量及び加工性を考慮すると、プラスチックが好ましい。この室の形状としては、角型・円柱・球・平板型等が挙げられるが、安定性や安全性を考慮すると円柱等の形状が望ましい。
なお、第2室には、液状物質と固体物質との反応によって発生する水素を取り出すための水素排気口を備えることが必要である。
【0008】
第1室に収容される液状物質としては、水、無機酸(塩酸、硫酸、硝酸等)、有機酸(ギ酸、酢酸等)、アルコール(メタノール、エタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等)等の単独又は2種以上を組み合わせが挙げられる。また、これらの1種以上を、水混和性の有機溶媒(アルコールジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)で希釈して用いてもよい。液状物質の酸及びアルコール等の濃度は、用いる固体物質の種類、得ようとする水素量、室を構成する材料等によって適宜調整することができる。
【0009】
第2室に収容される固体物質としては、金属水素錯化合物(LiH、NaH、CaH2、NaBH4、NaAlH4、LiAlH4、LiBH4等)、金属(K、Ca、Na、Mg、Al、Zn、Fe、Ni、Sn、Pb等)、酵素、微生物(大腸菌等)、触媒(Ni、MgNi等)の単独又は2種以上の組み合わせが挙げられる。固体物質の形状は、第2室内に収容することができる大きさ及び形状であれば特に限定されるものではないが、第2室の小型化、液状物質と効率的に接触、反応して効率的に水素の発生を促進することができる形状及び大きさであることが好ましい。具体的には、1μm〜10mm程度の大きさの粉末状、粒状、塊状等であることが適当である。
【0010】
液状物質と固体物質との組み合わせとしては、水と金属水素錯化合物、無機酸又は有機酸と金属、酵素又は微生物、アルコールと触媒等が適当である。燃料電池用燃料カートリッジにおいては、必要に応じて燃料ガス(水素)がすばやく発生及び停止しなければならないことを考慮すると、液状物質は固体物質に接触することで激しく水素発生反応が起き、液状物質の供給停止とともに速やかに水素発生反応が停止することが望まれる。このようなことから、特に水と金属水素錯化合物との組み合わせ、酸と金属との組み合わせが、金属水素錯化合物又は金属の形状や、酸等の濃度を調節することにより、激しい水素発生反応を起こさせることができるため、好ましい。
【0011】
第2室には、水素吸蔵合金が配置されている。水素吸蔵合金としては、TiFe系、LaNi5系、TiCr2系、Mg2Ni系等が挙げられる。なかでも、コストやカートリッジの内圧の変化を考慮すると、TiFe系、特に、チタン鉄マンガン(TiFe1-xMnx)等を用いることが好ましい。第2室では、液状物質と固体物質とが接触、反応して水素が生成するため、第2室に水素吸蔵合金を配置することにより、反応中に発生する熱及び水素を効率よく水素吸蔵合金に吸収させることができ、第2室の表面の温度上昇を抑制するとともに、カートリッジ容器内の圧力を低く一定に保つことができる。
【0012】
水素吸蔵合金は、固体物質とともに第2室に収容されているのであれば、どのような形状であってもよい。例えば、粉末状、粒状、塊状、フィルム状、板状等が挙げられる。例えば、固体物質が粉末状、粒状、塊状であれば、これらの形状の水素吸蔵合金と均等に混合して第2室内に収容することができる。また、水素吸蔵合金は、上述したように、反応時の熱と水素とを吸収するために、第2室において液状物質と固体物質とが接触する部位を取り囲むように、例えば、第2室の内壁の一部又は全部を覆うように配置していることが好ましい。なお、水素吸蔵合金が第2室の内壁に沿って配置しにくい形状である場合、例えば、第2室の内壁に沿って隔壁を形成し、内壁と隔壁との間に水素吸蔵合金を配置してもよい。隔壁は、第2室で発生する水素の水素吸蔵合金への吸収を阻害しないように、メッシュ状である又は1もしくは複数の貫通孔を有していることが適当である。また、第2室で液状物質と固体物質とが反応して発生する熱を効率よく水素吸蔵合金へ伝導させるために、伝熱性材料によって形成することが適当である。伝熱性材料としては、プラスチック(ポリカーボネート、アクリル、ジェラコン等)、金属(ステンレス、アルミニウム、銅、鉄等)、ガラス等を用いることができる。なかでも、金属、特に、アルミニウムが、伝熱性に優れるため好ましい。
なお、液状物質、固体物質、水素吸蔵合金は、得ようとする水素の量、カートリッジ自体の大きさ、それらの種類及び量等によって、使用する量を適宜調整することができる。例えば、液状物質、固体物質、水素吸蔵合金を容量比で1〜10:1〜10:1〜10とすることが適当である。
【0013】
第1室と第2室との間には、液体輸送媒体が備えられている。液体輸送媒体としては、毛細管現象を起こす材料又は液体を浸透もしくは吸収する材料が挙げられる。具体的にはパイプ、ハニカムパイプ、繊維、フェルト、発泡樹脂、線束、スポンジ、中空糸、液体を徐々に透過させる膜等を挙げることができる。液体輸送媒体は、第1室内の液状物質の毛細管現象や浸透、吸収速度、液状物質の第2室への供給速度に応じて、円柱状、板状、膜状など、いずれの形態であってもよいが、液状物質と固体物質との反応効率を考慮すると、第1室内部及び/又は第2室へ突出する形態をとることが好ましい。液体輸送媒体の大きさ、各室への突出の程度等は、得ようとする水素量、用いる液状物質、固体物質の種類等によって適宜調整することができる。
【0014】
上述したようなカートリッジは、燃料電池に接続することにより、第2室に形成された水素排気口を通じて燃料電池に効率よく水素を供給することができ、エネルギー密度の高い燃料電池を提供することができる。なお、燃料電池は、電極及び高分子電解質膜等を備えているもの、すなわち燃料電池として一般に知られているいずれの形態のものであってもよい。
【0015】
以下、本発明の燃料電池用燃料カートリッジ及び燃料電池について図面を参照して詳細に説明する。
実施の形態1
この実施の形態の燃料電池用燃料カートリッジ1は、図1に示すように、第1室3と第2室4とが第1隔壁2によって分離された円柱形状のボディを有している。
第1室3には、液状物質である水が2g程度充填されている。
第1隔壁2のほぼ中央部には4mmφ程度の液体供給口5が形成されており、その液体供給口5から第1室3にわたって、4mmφのフェルト芯によって構成された液体輸送媒体7が配設されている。なお、液体輸送媒体7は、液体供給口5から液体輸送媒体7の一端が外れない硬さを有している。
第2室4には、液体供給口5と反対側に、水素排気口10が形成されている。また、第2室4内には第2隔壁9が、第2室4を取り囲むように形成されており、第2室4の内壁と第2隔壁9との間の空間8に水素吸蔵合金であるチタン鉄マンガン(TiFe1-xMnx)が65g程度充填されている。第2室4には、固体物質である粉末状の水素化カルシウム(CaH2)が1g程度充填されている。なお、第2隔壁9には、固体物質と液状物質とが接触反応して発生した水素を、水素吸蔵合金に吸収させるために貫通孔6が形成されている。
【0016】
比較例 1
比較例として、空間8へ水素吸蔵合金を充填せず、水素化カルシウム(CaH2)を1g、水を2g、それぞれ第2室4と第1室3に充填し、第1室3から第2室4へ水を運搬するために4 mmφのフェルト芯を用いた燃料電池用燃料カートリッジ1を作製した。
比較例2
液状物質として水、固体物質として水素化カルシウムを充填せずに、チタン鉄マンガン(TiFe1-xMnx系)65gを水素吸蔵合金として空間8に充填した燃料電池用燃料カートリッジ1を作製した。
【0017】
試験例
実施の形態1、比較例1及び2で得られたカートリッジ1を、図4に示すように携帯電子機器12に接続された燃料電池11へ接続し、携帯電子機器12を駆動させた。
その際の燃料電池用燃料カートリッジ1の表面温度と内部圧力との変化をそれぞれ測定した。
その結果を図2及び図3に示す。なお、図2及び図3中、a)は実施の形態1、b)は比較例1、c)は比較例2を示す。また、表面温度は、図1のポイントAにおいて接触温度計により測定した。内部圧力は、図4に示すように燃料電池用燃料カートリッジ1と燃料電池11との接続部位に設置した圧力計13で測定した。
【0018】
実施の形態のカートリッジでは、カートリッジ接続後、燃料電池11から3Wの出力を得ると、はじめに水素吸蔵合金内に貯蔵されていた水素が燃料電池11内に供給され、図2に示すようにカートリッジ1のポイントAの表面温度が低下した。これに伴い、カートリッジ1の内部圧力も図3に示すように減少した。さらに内部圧力が低下すると、第1室3内の水が液体輸送媒体7を通じて第2室4内へ供給され、水素化カルシウムと水とが反応して水素が発生し、発熱した。水素が発生すると、図3に示すようにカートリッジ1の内部圧力は増加するが、ある一定圧力以上になると発生した水素は空間8の水素吸蔵合金に吸蔵され、カートリッジ1内の圧力が低下した。また、このときの反応により発生した熱は、第2室4から第2の隔壁9を通じて水素吸蔵合金へと伝わり、放熱し、温度が低下した水素吸蔵合金を暖めた。十分な熱が水素吸蔵合金へ伝わると、再び水素吸蔵合金から水素が燃料電池11へ供給されるようになった。
【0019】
一方、比較例1では、同様に燃料電池11から3Wの出力を得ると、図3に示すようにカートリッジ1の内部圧力は低下し始めた。その後、第1室3に貯蔵されていた水がフェルト芯を通して第2室4内へ供給され、水素化カルシウムと水とが反応して、水素が発生し、発熱した。従って、図2に示すようにカートリッジ1のポイントAの表面温度が上昇し、それに伴って図3に示すようにカートリッジ1の内部圧力も上昇した。さらに内部圧力が上昇すると、第2室4内へ供給されていた水が液体輸送媒体7を通して、第1室3へ押し戻された。これにより、第2室4内への水の供給が抑制され、水素発生反応も抑制された。従って、図3に示すように再びカートリッジ1の内部圧力は減少し始めた。このとき、図2に示すように、カートリッジ1の表面温度もいったんは低下するが、完全に室温までは戻ることはなかった。
【0020】
また、比較例2では、燃料電池11から3Wの出力を得ると、水素吸蔵合金から水素が燃料電池11へ供給されることにより、図2及び図3に示すようにカートリッジ1の表面温度及び内部圧力が低下した。この表面温度と内部圧力は時間とともに低下し、最終的にはカートリッジから水素が供給されずに燃料電池11の出力が低下し、携帯電子機器12が動作しなくなった。
【0021】
このように、実施の形態1のような燃料電池用燃料カートリッジ1の構造を有することにより、カートリッジ1の表面温度の上昇を抑制することができる。また、外部動力を一切用いずにカートリッジ1の内圧を低圧で一定に制御することができる。
【0022】
実施の形態2
この実施の形態の燃料電池用燃料カートリッジ21は、図5に示すように、第2室24に第2の隔壁が形成されておらず、第2室24内に、水素化カルシウム(CaH2)と水素吸蔵合金であるチタン鉄マンガン(TiFe1-xMnx)とが、100μm程度の径の粒状で均一に混合されて充填されている以外は、実質的に実施の形態1と同様である。つまり、第1室23と第2室24との間には隔壁22が形成され、隔壁22には液体供給口25が形成され、液体供給口25から第1室23にわたって液体輸送媒体27が配設されている。また、第2室24には、液体供給口25と反対側に、水素排気口30が形成されている。
このようなカートリッジを、実施の形態1のカートリッジと同様に、携帯電子機器に接続された燃料電池へ接続することにより、実施の形態1と同様な動作が確認された。
また、このカートリッジにおいてはカートリッジ21の表面温度の上昇を抑制し、外部動力を一切用いずにカートリッジ21の内圧を低圧で一定に制御することが可能であった。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、水素生成反応に関与する液状物質と固体物質を反応させる際に発生する熱を、固体物質が充填されている室内に配置された水素吸蔵合金により吸収させることができ、これにより、水素吸蔵合金から水素が放出される際に必要な熱として与えることができる。従って、ケミカルハイドライド方式を利用するがカートリッジの表面の温度を低温に保つことができる燃料カートリッジを提供することができる。また、水素吸蔵合金は、カートリッジ内で発生した水素により容器内圧が上昇すると水素を吸蔵するので、外部動力なしにカートリッジ内の圧力を低く一定に保つことが可能となる。
特に、水素吸蔵合金が、第2室の内壁の一部又は全部を覆うように配置される場合には、水素を発生させる際の熱を効率よく、水素吸蔵合金に吸収させることが可能となる。
また、液体輸送媒体が、毛細管現象を起こす材料又は液体を浸透もしくは吸収する材料からなる場合には、反応速度に応じて、液状物質を固体物質に効率的に接触、反応させることができ、水素発生速度及び量を制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池用燃料カートリッジの実施の形態を示す概略断面図である。
【図2】本発明の燃料電池用燃料カートリッジの表面温度の変化を示す図である。
【図3】本発明の燃料電池用燃料カートリッジの内部圧力の変化を示す図である。
【図4】本発明の燃料電池用燃料カートリッジを接続した携帯電子機器を示す模式図である。
【図5】本発明の燃料電池用燃料カートリッジの別の実施の形態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1、21 燃料電池用燃料カートリッジ
2、22 第1隔壁
3、23 第1室
4、24 第2室
5、25 液体供給口
6 貫通孔
7、27 液体輸送媒体
8 空間
9 第2隔壁
10、30 水素排気口
11 燃料電池
12 携帯電子機器
13 圧力計
Claims (4)
- 水素生成反応に関与する液状物質を収容する第1室と、
水素排気口を備え、水素生成反応に関与する固体物質を収容し、かつ該固体物質と前記液状物質とを反応させるための第2室と、
該第2室内に配置される水素吸蔵合金と、
前記第1室から第2室へ液状物質を輸送する液体輸送媒体とからなることを特徴とする燃料電池用燃料カートリッジ。 - 水素吸蔵合金が、前記水素生成反応に関与する固体物質を取り囲むように配置されてなる請求項1に記載のカートリッジ。
- 液体輸送媒体が、毛細管現象を起こす材料又は液体を浸透もしくは吸収する材料からなる請求項1又は2に記載のカートリッジ。
- 請求項1〜3のいずれか1つに記載のカートリッジが接続された燃料電池。
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