JP4261443B2 - 無線通信システムおよび無線通信装置 - Google Patents
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Description
V. Tarokh, N. Seshadri, and A. R. Calderbank, ``Space-time codes for high data rate wireless communication: Performance criterion and code construction'', IEEE Trans. Information Theory, vol. 44, No. 2, pp. 744-765, March 1998.
前記送信機は、前記フレームを入力する入力手段と、前記フレーム中の複数の前記シンボルを、各シンボルの伝送周波数が低い順または高い順に並べ替える第1の並べ替え手段と、前記並べ替えられたフレームを時空間トレリス符号化する符号化手段と、前記複数のシンボルを並べ替えられる以前の並びに戻す第1の逆並べ替え手段と、前記並び戻された複数のシンボルからなるフレームを送信する送信手段を具備し、
前記受信機は、前記送信されたフレームを受信する受信手段と、前記受信されたフレームに基づいて伝送路特性を推定する推定手段と、前記受信されたフレーム中の複数のシンボルに、前記第1の並び替え手段と同様の並べ替えを行う第2の並べ替え手段と、前記並べ替えられたフレームを前記伝送路特性を参照して時空間トレリス復号する復号手段と、前記復号されたフレーム中の複数のシンボルを、前記第1の逆並び替え手段と同様の並べ替えを行う第2の逆並べ替え手段を具備することを特徴とする。
本発明の無線通信装置は、複数のシンボルを含むフレームを入力する入力手段と、前記フレーム中の複数の前記シンボルを、各シンボルの伝送周波数が低い順または高い順に並べ替える第1の並べ替え手段と、前記並べ替えられたフレームを時空間トレリス符号化する符号化手段と、前記複数のシンボルを並べ替えられる以前の並びに戻す第1の逆並べ替え手段と、前記並び戻された複数のシンボルからなるフレームを送信する送信手段を具備することを特徴とする。
本発明の無線通信装置は、フレーム中の複数のシンボルを、各シンボルの伝送周波数が低い順または高い順に並べ替え、前記並べ替えられたフレームを時空間トレリス符号化し、前記複数のシンボルを並べ替えられる以前の並びに戻し、並び戻された複数のシンボルからなるフレームを送信する送信機から、伝送路を介して前記フレームを受信して時空間復号する無線通信装置において、前記送信されたフレームを受信する受信手段と、前記受信されたフレームに基づいて伝送路特性を推定する推定手段と、前記受信されたフレーム中の複数のシンボルに、前記第1の並び替え手段と同様の並べ替えを行う第2の並べ替え手段と、前記並べ替えられたフレームを前記伝送路特性を参照して時空間トレリス復号する復号手段と、前記復号されたフレーム中の複数のシンボルを、前記第1の逆並び替え手段と同様の並べ替えを行う第2の逆並べ替え手段を具備することを特徴とする。
また、本発明の無線通信システムおよび無線通信装置によれば、時空間トレリス符号の誤り耐性の細かい制御をすることができる。
0→ +1、
1→ +j、
2→ −1、
3→ −j、
の複素数値に対応する。ここで、j2=−1である。
具体的な例を図2(A)を参照して説明する。図2(A)に示すように、8個の送信シンボル、
x(0)、x(1)、x(2)、x(3)、x(4)、x(5)、x(6)、x(7)
を、1個の送信フレームとして、各シンボルを、異なる4個の周波数、
f0、f1、f2、f3
に、周波数ホッピング(FH:Frequency Hopping)して伝送する例を基にして説明する。ただし、f0< f1< f2< f3とする。図2(A)に示した例では、ホッピングのパターンを、各シンボルごとに周波数、
f0、f3、f1、f2、f0、f3、f1、f2、
にホッピングさせるパターンを例に示す。すなわち、フレームごとにこのパターンの繰り返しになる。すると、4−PSKの4状態の時空間トレリス符号を用いた場合には、第1の並べ替え器101は、8個の送信シンボル列を、
x(0)、x(4)、x(2)、x(6)、x(3)、x(7)、x(1)、x(5)
の順番に変換する。
X(1、0)、X(1、4)、X(1、2)、X(1、6)、X(1、3)、X(1、7)、X(1、1)、X(1、5)、
と、0、1、2、3のいずれかの整数値をとるSTTC出力2、
X(2、0)、X(2、4)、X(2、2)、X(2、6)、X(2、3)、X(2、7)、X(2、1)、X(2、5)、
との2系統のシンボル列を生成する。そして、この例の場合は、STTC符号化器102は、4−PSKの4状態のSTTC符号化を行い、図3(A)に示すような状態遷移で出力を生成する。また、遅延器により、送信出力列2(図3(C)のSTTC出力2)は送信出力列1(図3(C)のSTTC出力1)に対して、1シンボル遅延した出力列になる。
具体的には、第1の逆並べ替え器103及び第2の逆並べ替え器104はそれぞれ、送信出力列1及び送信出力列2を入力して、
X(1、0)、X(1、1)、X(1、2)、X(1、3)、X(1、4)、X(1、5)、X(1、6)、X(1、7)、
X(2、0)、X(2、1)、X(2、2)、X(2、3)、X(2、4)、X(2、5)、X(2、6)、X(2、7)、
のように並び替えて(逆並びにする)これらの送信出力列を生成し、それぞれ、第1の4−PSKマッピング器105及び第2の4−PSKマッピング器106に出力する。
具体的には、第1のFH送信器107及び第2のFH送信器108は、それぞれ、順にf0、f3、f1、f2、f0、f3、f1、f2の各周波数に1シンボルごとにホッピングさせる。
この並び替えは、具体的には、ベースバンドシンボルを、
Y(0)、Y(1)、Y(2)、Y(3)、Y(4)、Y(5)、Y(6)、Y(7)
とすると、上記の例の第1の並べ替え器101での例に従うと、第2の並び替え器202は、このベースバンドシンボルを、
Y(0)、Y(4)、Y(2)、Y(6)、Y(3)、Y(7)、Y(1)、Y(5)、
に並べ替える。
|Y(n) −α1 q(1、n) −α2 q(2、n) |2
ただし、
n= 1、2、・・・、7、
α1:第1の送信アンテナから受信アンテナまでの伝送路の利得、
α2:第2の送信アンテナから受信アンテナまでの伝送路の利得、
q(1、n) :第1の送信アンテナの第n送信シンボルの候補、
q(2、n) :第2の送信アンテナの第n送信シンボルの候補、
である。伝送路推定器204は、受信機20が受信した信号に基づいてこのα1及びα2を推定する。すなわち、送信機10からの送信信号には、情報シンボルとは別にパイロット信号が多重されており、受信機20で、そのパイロット信号を受信して、伝送路推定器204により伝送路推定がなされ、α1、α2を正確に検出する。
y(0)、y(4)、y(2)、y(6)、y(3)、y(7)、y(1)、y(5)
とすると、第3の逆並び替え器205が、
y(0)、y(1)、y(2)、y(3)、y(4)、y(5)、y(6)、y(7)
に並べ替え、これが、1フレームの再生シンボルとなる。
x(0)、x(1)、x(2)、x(3)、x(4)、x(5)、x(6)、x(7)
を、1個の送信フレームとして、各シンボルを、異なる8個の周波数、
f0、f1、f2、f3、f4、f5、f6、f7
に、周波数ホッピングして伝送する例を基にして説明する。ただし、f0< f1< f2< f3< f4< f5< f6 < f7とする。図2(A)に示した例では、ホッピングのパターンを、各シンボルごとに周波数、
f0、f5、f2、f4、f7、f1、f3、f6、
にホッピングさせるパターンを例に示す。そして、STTC符号化器102への入力の周波数変化が滑らかになるよう、第1の並べ替え器101は、8個の送信シンボル列を、
x(0)、x(5)、x(2)、x(4)、x(7)、x(1)、x(3)、x(6)
の順番に変換されるよう、並べ替えを行う。
例えば、x(0)、x(1)、x(2)、x(3)を、f0、f3、f1、f2、にホッピングさせる場合、4点のIDFTの入力点を、u(0)、u(1)、u(2)、u(3)として、
第1回目のIDFT処理では、u(0)=x(0)、それ以外の入力点は、無入力、
第2回目のIDFT処理では、u(3)=x(1)、それ以外の入力点は、無入力、
第3回目のIDFT処理では、u(1)=x(2)、それ以外の入力点は、無入力、
第4回目のIDFT処理では、u(2)=x(3)、それ以外の入力点は、無入力、
のように入力すると、4回のIDFT処理で、FH送信を実現することができる。この場合、FH受信は、離散フーリエ変換器(DFT:Discrete Fourier Transformer)を用いて実現することができる。
図6及び図7は、それぞれCase1及びCase2の場合で、本実施形態で説明したシンボル順の並び替えを行う提案手法(Proposed)と、シンボル順の並び替えを行わない従来手法(Conventional)のそれぞれ、フレーム誤り率(Frame error probability)を示している。図6のCase1の場合は伝送路の信号対雑音比(SNR:signal-to-noise ratio)が図6に示した全ての範囲である15dBから27dBに渡る範囲で、本実施形態の無線通信システムが効果的であることがわかる。一方、図7のCase2の場合は伝送路のSNRが21dBから27dBまでの範囲で本実施形態の無線通信システムが効果的であることがわかる。いずれのCaseでも伝送路のSNRが24dBから27dBの環境で、特に、本実施形態の無線通信システムが効果的であることがわかる。
x(0)、x(1)、x(2)、x(3)、x(4)、x(5)、x(6)、x(7)
である場合には、第1の並べ替え器101は、例えば、
x(1)、x(3)、x(2)、x(0)、x(4)、x(6)、x(7)、x(5)
又は、
x(0)、x(2)、x(3)、x(1)、x(5)、x(7)、x(6)、x(4)
のように送信シンボル列を並び替える。前者は、周波数変動に対する耐性に重きを置いた並べ替えであり、後者は時間変動に対する耐性に重きを置いた並べ替えである。
具体的には、伝送路で周波数変動がほとんど無い場合は、時間変動の有り無しにかかわらず並べ替えは不要で、第1の並べ替え器101は何も処理せず、STTC符号化器102が
x(0)、x(1)、x(2)、x(3)、x(4)、x(5)、x(6)、x(7)、
に対して、STTC符号化を行う。伝送路で周波数変動が有る場合は、時間変動の大きさに応じて並べ替えを制御する。
伝送路で時間変動がほとんど無い場合は、第1の実施形態と同様に、第1の並べ替え器101が
x(0)、x(4)、x(2)、x(6)、x(3)、x(7)、x(1)、x(5)、
の順番に並べ替えを行ってからSTTC符号化器102がSTTC符号化を行う。伝送路で時間変動が有る場合は、第1の並べ替え器101が上述した変形例1で示したような並べ替えを行い、STTC符号化器102が、
x(1)、x(3)、x(2)、x(0)、x(4)、x(6)、x(7)、x(5)
又は、
x(0)、x(2)、x(3)、x(1)、x(5)、x(7)、x(6)、x(4)
に対して、STTC符号化を行う。
x(0)、x(1)、x(2)、x(4)、x(5)、x(6)、x(3)、x(7)、
にように、f2以外の周波数を通過するシンボルと、f2の周波数を通過するシンボルに分けた上で並べ替えを行って、STTC符号化器102がSTTC符号化を行う。
本実施形態の無線通信システムは、第1の実施形態で説明した周波数ホッピング伝送ではなく、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)のようなマルチキャリヤ伝送に応用するものである。本実施形態の無線通信システムは、図8に示すように、送信機11及び受信機21からなり、送信機11は、第1の実施形態の送信機10と比較して、第1のFH送信器107の代わりに第1の逆離散フーリエ変換器(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transformer)111、第2のFH送信器108の代わりに第2のIDFT112を備えたことのみ異なる。受信機21は、送信機11の変更に伴って、第1の実施形態の受信機20と比較して、FH受信器201の代わりに離散フーリエ変換器(DFT:Discrete Fourier Transformer)211を備えたことのみ異なる。
第1のIDFT111及び第2のIDFT112は、それぞれ第1の4−PSKマッピング器105及び第2の4−PSKマッピング器106の出力信号列を入力して、周波数軸上の信号を多重して時間軸上の信号に変換して送信する。
DFT211は、受信した時間軸上の信号を周波数軸上の信号に分離して、第2の並び替え器202に出力する。
例えば、1フレームが8個のシンボルから構成されていて、図9(A)に示すように8シンボルを4シンボルごとに処理する場合は、4入力4出力の第1のIDFT111及び第2のIDFT112がIDFTの演算を2回行い、4入力4出力のDFT211がDFTの演算を2回行う。また、この場合、例えば、f3の周波数部分のみにノッチがある周波数特性の場合は、STTC符号化器102が、
x(0)、x(1)、x(2)、x(4)、x(5)、x(6)、x(3)、x(7)
にように、f3以外の周波数を通過するシンボル(x(0)、x(1)、x(2)、x(4)、x(5)、x(6))と、f3の周波数を通過するシンボル(x(3)、x(7))に分ける並べ替えを行って、STTC符号化を行う。
x(0)、x(1)、x(2)、x(3)、x(6)、x(7)、x(4)、x(5)
にように、f4、f5以外の周波数を通過するシンボルと、f4、f5の周波数を通過するシンボルに分ける並べ替えを行って、STTC符号化を行う。
本実施形態の無線通信システムは、第1の実施形態で説明した周波数ホッピング伝送だけではなく、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)伝送を組み合わせたシステムに応用するものである。本実施形態の無線通信システムは、図10に示すように、送信機12及び受信機22からなり、送信機12も受信機22も第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせたものである。すなわち、第1の実施形態の送信機10の第1の4−PSKマッピング器105と第1のFH送信器107の間に第1のIDFT111を加え、第2の4−PSKマッピング器106と第2のFH送信器108の間に第2のIDFT112を加えたものが本実施形態の送信機12であり、第1の実施形態の受信機20のFH受信器201と第2の並び替え器202の間にDFT211を加えたものが本実施形態の受信機22である。
具体的には、例えば、1フレームが、x(0)、x(1)、 ・・・ 、x(14)、x(15)、の16シンボルから構成され、f0からf15の16周波数で伝送し、4点のIDFT、DFTを用いる場合、図11に示すように、4シンボルごと第1のIDFT111及び第2のIDFT112に入力し、これらIDFTの出力ブロックごとに周波数ホッピングを行う。図11のようなホッピングを行う場合、STTC符号化に先立ち、第1の並べ替え器101が
x(0)、x(1)、x(2)、x(3)、x(8)、x(9)、x(10)、x(11)、x(12)、x(13)、x(14)、x(15)、x(4)、x(5)、x(6)、x(7)
のように並べ替えを行う。したがって、周波数変化が緩やかになり、時空間トレリス符号により符号化された信号を復号化する場合に伝送路変動の影響を低減することができる。また、上記の実施形態と同様に、特定の周波数にノッチがある場合、ノッチ周波数部分とそれ以外の部分を分ける並び替えを行う。またこの場合、第1のFH送信器107及び第2のFH送信器108は、ホッピングする周波数を、各4シンボルの中心周波数に設定して4シンボルごとにホッピングさせる。すなわち、第1のFH送信器107及び第2のFH送信器108はf0、f1、f2、f3の中心値、f8、f9、f10、f11の中心値、f12、f13、f14、f15の中心値、f4、f5、f6、f7の中心値にホッピングさせる。
本実施形態の無線通信システムは、図12に示すように、送信機13及び受信機23からなり、送信機13はSTTC符号化器131、第1及び第2の送信アンテナを備え、受信機23はSTTC復号器231及び伝送路推定器232、受信アンテナを備えている。
STTC復号器231は、伝送路利得α1、α2を利用して復号処理を行い、受信データを得る。STTC復号器231が復号処理を行う際にはSTTC符号化器131での符号化された符号化方式に同期して対応する復号化方式で復号する。例えば、送信シンボル列の何番目のフレームはどの符号化方式で符号化するかを送信機13及び受信機23で予め既知にしておく。STTC復号器231に関して後に図16を参照して詳細に説明する。
STTC符号化器131_pa1は、図13(A)に示すように、0あるいは1の値をとるシリアルの送信ビット列を、シリアルパラレル(S/P)変換器により、2ビットパラレルのデータに変換する。このデータが、レジスタと、排他的論理和の加算器からなる回路に入力される。図13(A)に示すように、レジスタの内容をR0、R1、R2で表すと、STTC符号化器131_pa1の状態は、
4R2+ 2R1+ R0
であり、R0、R1、R2は、それぞれ、0、あるいは、1の値であるから、状態は0から7までの8種類の値をとり、状態数は8となる。STTC符号化器131_pa1は、2系統の2ビットパラレルのデータを生成する。この4種類の2ビットデータは、2進10進変換により0から3の値をとる4種類のシンボル(symbol)に変換され、さらに、整数を複素数に対応させることにより、4−PSK信号にマッピングされる。すなわち、ビットデータは、図13(B)に示したように、
00(データ)→ 0(シンボル)→ +1(4−PSK信号)、
10(データ)→ 1(シンボル)→ +j(4−PSK信号)、
01(データ)→ 2(シンボル)→ −1(4−PSK信号)、
11(データ)→ 3(シンボル)→ −j(4−PSK信号)、
とマッピングされる。
4−PSK、8−stateのSTTC符号化器131_pa1において、図13(C)に示したように、第nから第n+3までのシンボルでとり得る状態の遷移は、この場合、8入力8出力の状態の遷移となる。
STTC符号化器131_pa2は、図14(A)に示すように、0あるいは1の値をとるシリアルのデータビット列を、シリアルパラレル(S/P)変換器により、3ビットパラレルのデータに変換する。このデータが、レジスタと、排他的論理和の加算器からなる回路に入力される。図14(A)に示すように、レジスタの内容をR0、R1、R2で表すと、STTC符号化器131_pa2の状態は、
4R2+ 2R1+ R0
であり、R0、R1、R2は、それぞれ、0、あるいは、1の値であるから、上記の4−PSKの場合と同様に状態は0から7までの8種類の値をとり、状態数は8となる。STTC符号化器131_pa2は、2系統の3ビットパラレルのデータを生成する。この8種類の3ビットデータは、2進10進変換により0から7の値をとる8種類のシンボルに変換され、さらに、整数を複素数に対応させることにより、8−PSK信号にマッピングされる。すなわち、ビットデータは、図14(B)に示したように、
000(データ)→ 0(シンボル)→ +1(8−PSK信号)、
100(データ)→ 1(シンボル)→ +1/21/2+j/21/2(8−PSK信号)、
010(データ)→ 2(シンボル)→ +j(8−PSK信号)、
110(データ)→ 3(シンボル)→ −1/21/2+j/21/2(8−PSK信号)、
001(データ)→ 4(シンボル)→ −1(8−PSK信号)、
101(データ)→ 5(シンボル)→ −1/21/2−j/21/2(8−PSK信号)、
011(データ)→ 6(シンボル) → −j(8−PSK信号)、
111(データ)→ 7(シンボル)→ +1/21/2−j/21/2(8−PSK信号)、
とマッピングされる。
8−PSK、8−stateのSTTC符号化器131_pa2において、第nから第n+3までのシンボルでとり得る状態の遷移を図14(C)を参照して説明する。この場合、8入力8出力の状態の遷移となる。
また、1シンボル当たりに伝送するビット数、すなわち、伝送効率の観点では、8−PSKの場合(図14(A))は3であり、一方、4−PSKの場合(図13)は2であるので、8−PSKの方が4−PSKに比較して伝送効率が高い。
本実施形態では、誤り耐性と伝送効率の異なる符号化方式を備えることによって、誤り耐性と伝送効率のどちらかを優先するかによって適切な符号化方式を選択する。
STTC符号化器131は、図13(A)及び図14(A)に示したS/P変換器とレジスタに加え、加算器1311、1312、1313、スイッチ(SW)1314、1315、1316、1317を備えている。
図示しない制御部が、スイッチ1314、1315、1316、1317に各スイッチを切り替える指示、及びマッピング器134、135に4−PSK又は8−PSKを選択する指示を与える。
送信シンボル候補出力部2311は、切り替え制御部2313の指示に応じて、送信機13の各送信アンテナから送信される送信シンボルの候補を出力する。例えば、図16に示したように、第1の送信アンテナからの第n送信シンボルの候補q1(n)、第2の送信アンテナからの第n送信シンボルの候補q2(n)を出力する。
各第n送信シンボル候補は乗算器で伝送路利得と乗算され、その乗算されたものを加算器で加算し、その後、乗算器を用いて、
−α1 q1(n) − α2 q2(n)、ただし、n= 0、1、・・・、N−1
α1:第1の送信アンテナから受信アンテナまでの伝送路の利得、
α2:第2の送信アンテナから受信アンテナまでの伝送路の利得、
を得る。そして、加算器が、受信シンボルr(n)と加算し、
e(n)=r(n) −α1q1(n) −α2q2(n)
を得る。この伝送路利得は、伝送路推定器232により受信シンボルに基づいて推定される。
|e(n)|2
を算出し、この評価値が最小になるシンボル系列を探索する。
本実施形態の無線通信システムは、第4の実施形態の状態数が共に同じである場合(状態数は8)とは異なり、状態数が異なる組合せである8−PSK、8−stateと4−PSK、4−stateの組合せの場合に対応するものである。本実施形態は、第4の実施形態で4−PSK、8stateであるものが4−PSK、4−stateに変化する以外は第4の実施形態と同様である。第4の実施形態と同様なものは説明を省略する。
本実施形態の無線通信システムでは、STTC符号化器131での符号化方式を変化させて送信シンボル列を送信し、STTC復号器231はこの符号化方式に対応した復号化方式で送信シンボル列を復号化し受信データを得る。ここで、具体例として、STTC符号化器131が8−PSKの8状態(state)と4−PSKの4状態の2種類で符号化方式を変化させ、これに応じてSTTC復号器231が復号方式を切り替える場合を以下に説明する。まず、それぞれの符号化方式に対応して説明し、その後、本実施形態の無線通信システムに対応する符号化方式を変化させる場合を説明する。
STTC符号化器131_pa3は、図17(A)に示すように、0あるいは1の値をとるシリアルの送信ビット列を、S/P変換器により、2ビットパラレルのデータに変換する。このデータが、レジスタと、排他的論理和の加算器からなる回路に入力される。図13(A)に示すように、レジスタの内容をR0、R1で表すと、STTC符号化器131_pa3の状態は、
2R1+ R0
であり、R0、R1は、それぞれ、0、あるいは、1の値であるから、状態は0から3までの4種類の値をとり、状態数は4となる。STTC符号化器131_pa3は、2系統の2ビットパラレルのデータを生成する。この4種類の2ビットデータは、2進10進変換により0から3の値をとる4種類のシンボル(symbol)に変換され、さらに、整数を複素数に対応させることにより、4−PSK信号にマッピングされる。すなわち、ビットデータは、
00(データ)→ 0(シンボル)→ +1(4−PSK信号)、
10(データ)→ 1(シンボル)→ +j(4−PSK信号)、
01(データ)→ 2(シンボル)→ −1(4−PSK信号)、
11(データ)→ 3(シンボル)→ −j(4−PSK信号)、
とマッピングされる。
一方、8−PSK、8−stateの場合でのSTTC符号化器は、第4の実施形態で図14(A)、図14(B)、図14(C)を参照して説明したものと同様である。
STTC符号化器131は、図17(A)及び図14(A)に示したS/P変換器とレジスタに加え、加算器1318、スイッチ(SW)1319、1320、1321を備えている。
図示しない制御部が、スイッチ1319、1320、1321に各スイッチを切り替える指示、及びマッピング器134、135に4−PSK又は8−PSKを選択する指示を与える。
本実施形態の無線通信システムは、第4及び第5の実施形態のような8−PSKと4−PSKの組み合わせとは異なり、同じ変調方式であり状態数だけが異なる4−PSK、8−state、と4−PSK、4−stateの組み合わせに対応するものである。本実施形態は、第4の実施形態で8−PSK、8stateであるものが4−PSK、4−stateに変化する以外は第4の実施形態と同様である。第4の実施形態と同様なものは説明を省略する。
本実施形態の無線通信システムでは、STTC符号化器131での符号化方式を変化させて送信シンボル列を送信し、STTC復号器231はこの符号化方式に対応した復号化方式で送信シンボル列を復号化し受信データを得る。ここで、具体例として、STTC符号化器131が4−PSKの8stateと4−PSKの4stateの2種類で符号化方式を変化させ、これに応じてSTTC復号器231が復号方式を切り替える。
STTC符号化器131は、図17(A)及び図13(A)に示したS/P変換器とレジスタに加え、加算器1322、1323、スイッチ(SW)1324、1325、1326を備えている。
図示しない制御部が、スイッチ1324、1325、1326に各スイッチを切り替える指示を与える。
また、他に64−QAM、64−stateと、4−PSK、16−stateの組み合わせもある。これら64−QAM、64−stateと、4−PSK、16−stateの組み合わせた場合の状態遷移を図20(B)に示す。図20(B)でも、図20(A)と同様に遷移する状態の数が64もあるので状態遷移の様子の詳細は省略してある。この図20(B)に示した状態遷移によれば、64−QAM、64−stateと、4−PSK、16−stateの中間の誤り耐性を実現することができる。
一般的に、状態数を増やすと誤り耐性は強まるが、状態数の増加と共に、誤り耐性の改善の度合いは小さくなる。4−PSK、64−stateの場合は、4−PSK、16−stateの場合と比較して、演算量が増加する割には、誤り耐性が強くならない。したがって、図20(A)及び図20(B)を比較した場合、図20(B)に示した方が演算量の観点から適切であるといえる。
本実施形態の無線通信システムは、これまでの実施形態での1フレーム内のシンボルの平均的な誤り耐性を制御することとは異なり、フレーム内の特定のシンボルの誤り耐性を制御するためのものである。
本実施形態の無線通信システムは、図21(A)に示すように、送信機14及び受信機24からなり、送信機14は、16状態STTC符号化器141、S/P変換器142、143、128点IDFT144、145、P/S変換器146、147、ガードインタバル付加部148、149を備えている。受信機24は、ガードインタバル除去部241、S/P変換器242、128点DFT243、P/S変換器244、16状態STTC復号器245を備えている。本実施形態では、1フレームが128個のサブキャリヤでマルチキャリヤ伝送を行うOFDMに適用した場合を例として説明する。
S/P変換器142、143は、それぞれ128シンボルからなるシンボル列を入力して128個の信号に、シリアルパラレル(S/P)変換する。
128点IDFT144、145は、それぞれ128個の信号を逆離散フーリエ変換する。
P/S変換器146、147は、それぞれ逆離散フーリエ変換された128個の信号をパラレルシリアル変換し、1つの信号にまとめる。
ガードインタバル付加部148、149は、それぞれフレーム間干渉を除去するためにフレーム後端の32点をガードシンボルとして、フレームに前にコピーして、第1の送信アンテナと第2の送信アンテナから送出する。
S/P変換器242は、ガードインタバルが除去された128シンボルからなるシンボル列を入力して128個の信号に、シリアルパラレル(S/P)変換する。
128点DFT243は、128個の信号を離散フーリエ変換する。
P/S変換器244は、逆離散フーリエ変換された128個の信号をパラレルシリアル変換し、1つの信号にまとめる。
16状態STTC復号器245は、STTC復号し、受信データを得る。
本実施形態の無線通信システムは、上記の実施形態とは異なり、複数の送信出力を同一のアンテナから送信する場合のものである。すなわち、例えば、図15(A)の符号化器を示した図で、第1の送信出力と第2の送信出力を、それぞれ、第1の送信アンテナと第2の送信アンテナから伝送路に送出しているが、本実施形態では、例えば、図15(A)で、第1の送信出力と第2の送信出力を、同一の1個の送信アンテナから時分割、あるいは、周波数分割で送信する場合を含むものである。以下、図23を参照して説明する。
本実施形態では、図23に示すように、伝送路推定器150に従い、選択器151−1に含まれているスイッチs1、s2、s3を制御する。図23では黒丸がスイッチのON、白丸がスイッチのOFFを表している。例えば、s1をONにして、s2とs3をOFFにした場合が、図23で示されており、この場合は、これまでの図12などを参照して説明した第4の実施形態で述べたSTTC符号化・復号伝送となる。この選択は、例えば、第1の送信アンテナ152から受信機のアンテナまでの伝送路と、第2の送信アンテナ153から受信機のアンテナまでの伝送路の間の相関が弱い場合、STTCが効果的になるため選択される。この選択は、伝送路推定器150が伝送路状態の概要を検出することによって行われる。
|r1(n) −α1q1(n)|2+ |r2(n) −α2q2(n) |2 、ただし、n= 0、1、・・・、N−1
が最小になるようなシンボル系列を探索する。シンボルごとで伝送路変動がなければ、α1=α2となる。なお、上記で述べたように、この時分割多重、あるいは、周波数分割多重を選択した無線通信システムでは、第4の実施形態から第7の実施形態までの無線通信システムと比較して、所要伝送帯域が2倍となるが、第1の送信出力と第2の送信出力は、第1の送信アンテナと第2の送信アンテナは時間的に、あるいは、周波数的に直交した伝送形態であるから、誤り耐性が強いため変調多数を増やすことができる。
大振幅の4−PSK信号をX=±2±2j、
小振幅の4−PSK信号をY=±1±1j、
とすると、16−QAM信号は、
Z=X+Y=(±3、±1)+(±3、±1)j
と表される。この表示から明らかなように、4−PSKの第1の送信出力と4−PSKの第2の送信出力の一方を、振幅2倍の条件で加算することにより16−QAMの形態に合成することができる。また、この場合の伝送帯域は、第4の実施形態から第7の実施形態までと同じである。さらに、この場合の送信電力は、第4の実施形態から第7の実施形態での第1の送信アンテナと第2の送信アンテナの合計電力で、1個の送信アンテナから送信する。
また、受信機では、第1の送信出力と第2の送信出力を、分離した受信信号r1(n)、r2(n)として受信するため、復号器では、次の評価値が最小になるようなシンボル系列をビタビ演算器で探索する。すなわち、復号器は、
|r(n) −αq(n)|2 、 ただし、n= 0、1、・・・、N−1、
が最小となるq(n)を探索する。もしシンボルごとに伝送路変動がなければ、αは送受信間の伝送利得、q(n)は2個の4−PSKを組み合わせたときの送信16−QAMの候補である。
Claims (11)
- 複数のシンボルを含むフレームを時空間符号化して送信する送信機と、伝送路を介して前記フレームを受信して時空間復号する受信機とを具備する無線通信システムにおいて、
前記送信機は、
前記フレームを入力する入力手段と、
前記フレーム中の複数の前記シンボルを、各シンボルの伝送周波数が低い順または高い順に並べ替える第1の並べ替え手段と、
前記並べ替えられたフレームを時空間トレリス符号化する符号化手段と、
前記複数のシンボルを並べ替えられる以前の並びに戻す第1の逆並べ替え手段と、
前記並び戻された複数のシンボルからなるフレームを送信する送信手段を具備し、
前記受信機は、
前記送信されたフレームを受信する受信手段と、
前記受信されたフレームに基づいて伝送路特性を推定する推定手段と、
前記受信されたフレーム中の複数のシンボルに、前記第1の並び替え手段と同様の並べ替えを行う第2の並べ替え手段と、
前記並べ替えられたフレームを前記伝送路特性を参照して時空間トレリス復号する復号手段と、
前記復号されたフレーム中の複数のシンボルを、前記第1の逆並び替え手段と同様の並べ替えを行う第2の逆並べ替え手段を具備することを特徴とする無線通信システム。 - 前記第1の並べ替え手段は、1つのフレームを複数の区間に分割し、該区間内で各シンボルの伝送周波数が低い順または高い順にシンボルを並べ替えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
- 前記第1の並べ替え手段は、前記区間ごとに交互に前記低い順の並べ替えと前記高い順の並べ替えを切り替えることを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
- 前記送信機は、さらに、前記送信手段が送信するフレームの伝送路特性を取得する取得手段を具備し、
前記第1の並び替え手段は、前記伝送路特性に応じて前記フレーム内のシンボルを並べ替えることを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。 - 前記送信手段は、周波数ホッピング及びマルチキャリヤのいずれかによって前記フレームを送信することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の無線通信システム。
- 複数のシンボルを含むフレームを入力する入力手段と、
前記フレーム中の複数の前記シンボルを、各シンボルの伝送周波数が低い順または高い順に並べ替える第1の並べ替え手段と、
前記並べ替えられたフレームを時空間トレリス符号化する符号化手段と、
前記複数のシンボルを並べ替えられる以前の並びに戻す第1の逆並べ替え手段と、
前記並び戻された複数のシンボルからなるフレームを送信する送信手段を具備することを特徴とする無線通信装置。 - 前記第1の並べ替え手段は、1つのフレームを複数の区間に分割し、該区間内で各シンボルの伝送周波数が低い順または高い順にシンボルを並べ替えることを特徴とする請求項6に記載の無線通信装置。
- 前記第1の並べ替え手段は、前記区間ごとに交互に前記低い順の並べ替えと前記高い順の並べ替えを切り替えることを特徴とする請求項7に記載の無線通信装置。
- さらに、前記送信手段が送信するフレームの伝送路特性を取得する取得手段を具備し、
前記第1の並び替え手段は、前記伝送路特性に応じて前記フレーム内のシンボルを並べ替えることを特徴とする請求項6に記載の無線通信装置。 - 前記送信手段は、周波数ホッピング及びマルチキャリヤのいずれかによって前記フレームを送信することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の無線通信装置。
- フレーム中の複数のシンボルを、各シンボルの伝送周波数が低い順または高い順に並べ替え、前記並べ替えられたフレームを時空間トレリス符号化し、前記複数のシンボルを並べ替えられる以前の並びに戻し、並び戻された複数のシンボルからなるフレームを送信する送信機から、伝送路を介して前記フレームを受信して時空間復号する無線通信装置において、
前記送信されたフレームを受信する受信手段と、
前記受信されたフレームに基づいて伝送路特性を推定する推定手段と、
前記受信されたフレーム中の複数のシンボルに、前記第1の並び替え手段と同様の並べ替えを行う第2の並べ替え手段と、
前記並べ替えられたフレームを前記伝送路特性を参照して時空間トレリス復号する復号手段と、
前記復号されたフレーム中の複数のシンボルを、前記第1の逆並び替え手段と同様の並べ替えを行う第2の逆並べ替え手段を具備することを特徴とする無線通信装置。
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