JP4260518B2 - 売買取引システムおよび売買取引処理方法、並びにプログラム - Google Patents

売買取引システムおよび売買取引処理方法、並びにプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、売買取引時に市場価格を持たない資産の売買取引を行う売買取引システムおよび売買取引処理方法、並びにプログラムに係り、例えば、未公開株式、特許権等の知的財産権などの売買取引を行う場合に利用できる。
【0002】
【背景技術】
従来より、市場価格を持たない未公開株式の取引が行われているが、このような取引を行う場合には、適正な価格の評価・算定が非常に重要である。未公開株式の一般的な評価方法としては、純資産に基づく方法、市場比較に基づく方法、収益・配当還元に基づく方法等があるが、いずれの評価方法も、一長一短の面を持っている。
【0003】
純資産に基づく方法は、企業の一定時点における財産価値をストックとして捉えて株価を算出する方法であり、時価純資産法、簿価純資産法、再調達時価純資産法等がある。
【0004】
市場比較に基づく方法は、類似企業や同業他社との比較で、相対的に株価を算出する方法であり、類似上場会社比準法(税法)、類似業種比準法(税法)等がある。
【0005】
収益・配当還元に基づく方法は、将来の収益や配当を予測し、これらを現在価値に割り引くことにより、株価を算出する方法であり、収益割引モデル、配当割引モデル(DDM)、一定成長配当割引モデル(Gordonモデル)、割引キャッシュフロー法(DCF法)等がある。
【0006】
また、ネットワークを用いて未公開株式の取引を行うシステムとしては、例えば、会員投資家が自己の端末装置で、証券サーバが提供する会員制のホームページにアクセスし、登録企業の各種情報を閲覧でき、また、登録企業に対して公開質問を電子メールで送信し、その回答をホームページで閲覧することができるシステム(特許文献1参照)や、売り主が予めライバル会社や敵対個人を指定して、売買の際に取引対象者から排除するように、仲介者であるシステム運営者に申し込むことができるシステム(特許文献2参照)等がある。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−15878号公報(段落[0008]、要約、図1)
【特許文献2】
特開2002−169961号公報(段落[0007]、要約)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した未公開株式の一般的な評価方法では、それぞれがメリットを持ち、整合性を有する部分もあるが、未公開企業・成長企業を評価するにあたって、以下のような様々な問題点がある。
【0009】
すなわち、純資産に基づく方法では、将来の企業の成長等が考慮されないため、成長企業の評価が低くなってしまう傾向にある。特に、無形資産が評価されにくいので、このような資産の割合が高い企業については、正確な評価ができないという問題がある。
【0010】
市場比較に基づく方法では、利益の変動が大きい企業の場合、評価する年によって理論株価に大きな差が出てしまう。また、比較企業の特定が難しい場合が多く、さらに、無形資産も考慮されにくいという問題がある。
【0011】
収益・配当還元に基づく方法では、割引率に何を用いるかによって評価が変わってきてしまう。また、将来の純利益や配当は、不確実性が高く、その年によって大きくばらけてしまう。このため、仮定的要素が多いという問題がある。
【0012】
とりわけ、DCF法では、未公開企業は、財務状況が不安定である場合が多いため、将来予測が難しく、不確実である。また、加重平均資本コスト(WACC)の算出に用いるβは、未公開企業においては、計測することはできず、他の代替的な方法によらなければならないという問題がある。
【0013】
このような価格算定の不確実性は、取引の円滑性を阻害するため、未公開株式を流通させる際の一つの障害となっている。また、前述した特許文献1,2に記載されたシステムは、以上のような価格算定の不確実性を排除、是正するものではない。
【0014】
さらに、以上のような価格算定の不確実性に関する問題は、未公開株式の取引のみならず、例えば、特許権等の知的財産権などのように、市場価格を持たない資産についての売買取引を行う場合にも同様に生じる問題である。
【0015】
本発明の目的は、売買取引時に市場価格を持たない資産の売買取引を行う際の価格算定の不確実性の排除または是正を図ることができる売買取引システムおよび売買取引処理方法、並びにプログラムを提供するところにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、売買取引時に市場価格を持たない資産の売買取引を行う売買取引システムであって、売買取引についての取引価格を含む取引条件に関するデータおよび事後的な精算処理を行う精算時期を含む精算条件に関するデータを記憶する取引データベースと、精算時期の時点で資産が市場価格を持たない場合に精算時期の時点での資産の理論時価を予め定められた方法で算出する資産時価算出手段と、この資産時価算出手段により算出された精算時期の時点での資産の理論時価に基づき、または市場から取得した資産の時価に基づき、予め定められた方法で算出されまたは予め定められた割引率を用いて、精算時期の時点で、取引時点での資産の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する推定価格算出手段と、取引価格と精算時期の時点での精算価格として用いられる推定価格との差額を算出する差額算出手段と、取引価格と推定価格とが乖離している場合にこれらの大小関係に基づき補填先を判断する補填先判断手段と、この補填先判断手段による判断結果に基づき差額算出手段により算出した差額分について補填処理を行う補填処理手段とを備え、補填処理手段は、推定価格が取引価格よりも大きいと補填先判断手段により判断された場合に売買取引の売り方への差額分の補填処理を実行するか、または取引価格が推定価格よりも大きいと補填先判断手段により判断された場合に売買取引の買い方への差額分の補填処理を実行する構成とされていることを特徴とするものである。
【0017】
ここで、「取引データベース」に記憶された「精算条件」としての「精算時期」は、例えば、年1回で毎年6月、年2回で毎年6月と12月、取引時点から2年経過後および4年経過後等であり、売買取引の売り方および買い方の双方の合意の下に定められた精算時期であることが好ましいが、これに限定されず、システムで定められた精算時期でもよい。また、本システムによる「事後的な精算処理」は、特に期間を限定しないが、実務上の観点等から、例えば3〜5年間等の有期限で行われることが好ましく、この「事後的な精算処理」が行われる期間は、売買取引の売り方および買い方の双方の合意の下に定められ、「精算条件」を構成する「契約期間」として「取引データベース」に記憶しておくことが好ましい。
【0018】
また、「精算時期の時点での資産の理論時価」を算出する際の「予め定められた方法」は、売買取引の売り方および買い方の双方の合意の下に選択されて取引データベースに記憶されている方法であることが好ましいが、これに限定されず、本システムが理論時価の算出方法として採用する唯一の方法(つまり、売り方および買い方による選択の余地の無い方法)であってもよい。また、「精算時期の時点での資産の理論時価」を算出する際の「予め定められた方法」は、取引時点での資産の理論時価(取引価格)の算出方法と同じ方法であることが合理的であるが、これに限定されず、精算時期の時点での資産の理論時価の算出方法と、取引時点での資産の理論時価(取引価格)の算出方法とは異なっていてもよい。そして、「予め定められた方法」は、前述した純資産に基づく方法、市場比較に基づく方法、収益・配当還元に基づく方法(DCF法を含む。)、あるいはこれらの組合せ、これらの各方法の平均値をとる方法、さらには、独自に開発された本システムに特有の新しい方法であってもよい。
【0019】
また、「資産時価算出手段により算出された精算時期の時点での資産の理論時価に基づき、または市場から取得した資産の時価に基づき」とは、取引時点では市場価格を持たなかった資産について、精算時期の時点でも市場価格が形成されていない場合には、理論時価に基づき、一方、精算時期の時点で市場価格が形成されている場合には、市場価格に基づいても、理論時価に基づいてもよい趣旨である。なお、後者のように精算時期の時点で市場価格が形成されている場合には、より一層実勢を反映させる観点等からは、市場価格に基づくことが好ましい。
【0020】
さらに、「予め定められた方法で算出されまたは予め定められた割引率」には、精算時期になった時点でその都度算出される割引率、または精算時期になる前に予め算出若しくは定められて記憶された割引率が含まれ、これらの割引率は、売買取引の売り方および買い方の双方の合意の下に予め定められた方法で算出され、または売買取引の売り方および買い方の双方の合意の下に予め定められた割引率であることが好ましいが、これに限定されず、システムで定められた方法で算出され、またはシステムで定められた割引率(つまり、売り方および買い方の選択や決定の余地の無い割引率)でもよい。なお、割引率は、精算時期の時点での理論時価または市場価格を、取引時点での価格として妥当であると推定される推定価格に換算するための比率である。
【0021】
そして、「売り方への差額分の補填処理」には、買い方から売り方への差額分の補填処理、および少なくとも買い方から保険料を受け取った第三者機関から売り方への差額分の補填処理が含まれる。一方、「買い方への差額分の補填処理」には、売り方から買い方への差額分の補填処理、および少なくとも売り方から保険料を受け取った第三者機関から買い方への差額分の補填処理が含まれる。
【0022】
また、「補填処理」は、精算時期になった時点でその都度、売り方または買い方に補填処理を実行するか否かを確認してから実行してもよく、あるいは、その都度確認することなく、取引データベースに記憶された精算時期になった時点で自動的に(つまり、売り方または買い方に補填処理を実行するか否かの選択権を与えることなく)実行してもよい。
【0023】
このような本発明の売買取引システムにおいては、取引後に、推定価格算出手段により、精算時の判断で取引時点での取引対象資産の価格として妥当であると推定される推定価格を算出し、この推定価格と実際の取引価格とが乖離している場合に、売り方または買い方に対し、差額分の補填処理を実行するという精算処理を行う。
【0024】
つまり、推定価格算出手段により算出された推定価格を、精算時に判断して取引時点での取引対象資産の価格として妥当な価格であるものと仮定し、この推定価格よりも安い取引価格で実際の売買取引が行われていた場合には、取引時点での資産価値から見れば、もっと高い価格(推定価格)で売却してもよかった資産を、安い価格(取引価格)で売却してしまったと判断し、売り方への差額分の補填処理を行い、一方、推定価格よりも高い取引価格で実際の売買取引が行われていた場合には、取引時点での資産価値から見れば、もっと安い価格(推定価格)で購入してもよかった資産を、高い価格(取引価格)で購入してしまったと判断し、買い方への差額分の補填処理を行う。
【0025】
このため、売り方および買い方は、取引後に、精算時点で判断してその取引価格が妥当でないと判断された場合に、その差額(取引対象資産の単位数が複数の場合には、全単位数に相当する額である必要はなく、一部の単位数に相当する額でもよい。)について補填処理を受けることが可能となる。
【0026】
換言すれば、売り方および買い方は、精算時の判断で取引価格が妥当でない取引をしたと将来(取引後に)判断された場合に、その差額について補填してもらう権利(以下、精算権という。)を取引時点で取得し、精算時期まで保有していると考えることもできる。そして、売り方または買い方への差額分の補填処理は、この精算権の行使に伴って行われると考えることもできる。この精算権の行使額は、取引価格(基準価格)が既知であるのに対し、推定価格(精算価格)は精算時期になるまで決まらないため、取引時点では、不確定な額である。また、上記のように精算権の行使に伴って補填処理が行われると考えることもできるので、精算時期になった時点で売り方または買い方の意思に基づき補填処理を実行するか否かを選択できるようにしてもよい。
【0027】
なお、補填処理の対象となる差額は、売買取引の際に、取引価格が、その時の妥当な価格(推定価格)と乖離していた場合のその差額(つまり、精算時の判断で取引価格が妥当でなかったと判断された場合における取引価格とその妥当な価格との差額)として評価される額であり、この差額は、精算時の理論価格または市場価格から、資産価値の変動に伴うキャピタル・ゲインまたはキャピタル・ロスの損益分(取引時点から精算時期の時点まで資産を保有していたことによる損益分)に相当すると推定される額を除いた額として評価することができる額である。
【0028】
そして、推定価格算出手段により算出される推定価格は、取引時に比べて不確定要素が少ない取引後の情報を用いて算出される精算時期の時点での資産の理論時価に基づき算出されるので、または市場価格に基づき算出されるので、実際の取引価格に比べ、価格算定の精度が、より向上している。従って、市場価格を持たない資産の売買取引であっても、価格算定に関する不確実性が排除または是正されるので、流通の活性化が図られる。
【0029】
また、価格算定精度の高い推定価格を用いて事後的な精算処理が行われるので、価格算定の不確実性に伴うリスクを分担することが可能となり、評価損益にかかる過大なリスクを低減することができるようになり、これらにより前記目的が達成される。
【0030】
また、前述した売買取引システムにおいて、差額算出手段は、取引価格と初回の精算時期の時点での推定価格との差額の算出処理に加え、前回の精算時期の時点で精算価格として用いられた推定価格と今回の精算時期の時点での推定価格との差額の算出処理も行う構成とされ、補填先判断手段は、取引価格と初回の精算時期の時点での推定価格との乖離による補填先判断処理に加え、前回の精算時期の時点で精算価格として用いられた推定価格と今回の精算時期の時点での推定価格との乖離による補填先判断処理も行う構成とされ、補填処理手段は、初回の精算時期の時点で算出された差額についての初回の補填処理に加え、2回目以降の精算時期の時点で算出された差額についての2回目以降の補填処理も行う構成とされ、2回目以降の補填処理は、今回の推定価格が前回の精算時期の時点で精算価格として用いられた推定価格よりも大きいと補填先判断手段により判断された場合に実行される売り方への差額分の補填処理、または前回の精算時期の時点で精算価格として用いられた推定価格が今回の推定価格よりも大きいと補填先判断手段により判断された場合に実行される買い方への差額分の補填処理であることが望ましい。
【0031】
ここで、「前回の精算時期の時点で精算価格として用いられた推定価格」とは、実際に精算が行われて補填処理が実行された場合に精算価格として用いられた推定価格という意味であり、売り方または買い方が精算時期になっても前述した自己の有する精算権を行使せず、実際に精算が行われなかった場合(次回以降に行使が見送られた場合等)には、その時点での推定価格は除く趣旨である。従って、ここでいう「前回の精算時期」とは、実際に精算が行われた精算時期を指す。以下、同様である。
【0032】
このように2回目以降の精算処理を行う構成とした場合には、推定価格算出手段による推定価格の算定精度が、より一層向上するので、価格算定の不確実性の排除または是正効果が、より一層向上する。この際、売り方または買い方は、精算権を行使した後に、再び、精算権を取得し、次回の精算時期の時点まで保有すると考えることができる。
【0033】
さらに、前述した売買取引システムにおいて、売買取引の対象となる資産の価格変動との連動が見込まれる数値であるインデックスの精算時期の時点での値と、インデックスの取引時点での値との比に基づき、割引率を算出する割引率算出手段を備え、推定価格算出手段は、割引率算出手段により算出された割引率を用いて推定価格を算出する構成としてもよい。
【0034】
ここで、「インデックス」とは、売買取引の対象となる資産の価格変動との連動が見込まれる指標値であり、例えば、複数の資産の市場価格の平均値、若しくは平均値に比例する値、または市場価格を持っている同種類の資産の価格等である。そして、資産が未公開株式である場合には、例えば、同規模および/または同業種の企業の株式に関するインデックス等であり、より具体的には、例えば、業種別日経平均、ジャスダック平均等の既存インデックスまたはこれらを加工したもの、さらには、同規模および/または同業種の任意の企業を選定してそれらの株価の平均値をとったもの等であってもよい。
【0035】
このようにインデックスを用いて割引率を算出する構成とした場合には、インデックスの変動状況、例えば、同種類の資産の市場価格の変動状況等を利用して、推定価格を算出することが可能となる。つまり、インデックスの変動状況を利用して、精算時期の時点での資産の理論時価または市場価格を、キャピタル・ゲインまたはキャピタル・ロスと推定される分と、取引時点での資産の価格として妥当であると推定される推定価格の分とに分けることが可能となる。
【0036】
そして、上記のようにインデックスを用いて割引率を算出する構成とした場合において、インデックスの精算時期の時点での値を取得する精算時インデックス値取得手段を備え、取引データベースには、インデックスの取引時点での値が記憶され、割引率算出手段は、精算時インデックス値取得手段により取得したインデックスの精算時期の時点での値と、取引データベースに記憶されたインデックスの取引時点での値との比に基づき、割引率を算出する構成とすることが望ましい。
【0037】
このように精算時インデックス値取得手段を備えた構成とした場合には、精算時期になった時点で、精算時インデックス値取得手段により、その時点でのインデックスの値を取得し、容易に割引率を算出することが可能となる。
【0038】
また、前述した売買取引システムにおいて、取引データベースには、予め定められた利回りに基づき算出された精算時期の時点での割引率が記憶され、推定価格算出手段は、取引データベースに記憶された割引率を用いて推定価格を算出する構成としてもよい。
【0039】
ここで、「予め定められた利回り」は、売り方および買い方の双方の合意の下に定められた利回りであることが好ましいが、これに限定されず、システムで定められた利回り(つまり、売り方および買い方による選択や決定の余地の無い利回り)であってもよい。
【0040】
このように予め定められた利回りに基づき算出された割引率を取引データベースに記憶しておき、推定価格の算出に用いる構成とした場合には、精算時期の時点での資産の理論時価または市場価格のうち、利回りによる増加分を、資産を保有していることにより得られるキャピタル・ゲインの分であるものと仮定し、残りの分を、取引時点での資産の価格として妥当であると推定される推定価格の分とすることができ、推定価格を算出することが可能となる。
【0041】
さらに、前述した売買取引システムにおいて、予め定められた利回りに基づき精算時期の時点での割引率を算出する割引率算出手段を備え、推定価格算出手段は、割引率算出手段により算出された割引率を用いて推定価格を算出する構成としてもよい。
【0042】
このように予め定められた利回りに基づき割引率算出手段により割引率を算出し、推定価格の算出に用いる構成とした場合にも、上述した取引データベースに割引率を記憶しておく構成の場合と同様の効果が得られる。
【0043】
そして、前述した売買取引システムにおいて、資産の取引単位数が複数である場合に、補填処理手段により実行される補填処理の対象となる単位数の割合を自在に設定可能な構成としてもよい。
【0044】
このように精算時の補填処理の対象となる単位数を自在調整可能な構成とした場合には、事後リスクのヘッジ度合いを自由に設定できるようになる。
【0045】
また、前述した売買取引システムにおいて、補填処理手段は、少なくとも買い方から保険料を受け取った第三者機関から売り方への差額分の補填処理、または少なくとも売り方から保険料を受け取った第三者機関から買い方への差額分の補填処理を実行する構成としてもよい。
【0046】
ここで、「少なくとも買い方から」とは、買い方のみから保険料を受け取る場合と、売り方および買い方の双方から保険料を受け取る場合とを含むという意味である。また、「少なくとも売り方から」とは、売り方のみから保険料を受け取る場合と、売り方および買い方の双方から保険料を受け取る場合とを含むという意味である。
【0047】
このように売り方または買い方のうち補填先と判断された側に対する補填処理を第三者機関が行う構成とした場合には、売り方および買い方とも過大なリスクをヘッジすることが可能となる。
【0048】
さらに、以上に述べた売買取引システムにおいて、売り方および買い方がそれぞれ操作する複数の顧客端末装置と、売り方と買い方との間で行われる売買取引に関する仲介および精算を含む処理を行う売買取引サーバとが、ネットワークで接続され、売買取引サーバは、取引データベースと、資産時価算出手段と、推定価格算出手段と、差額算出手段と、補填先判断手段と、補填処理手段とに加え、売り方または買い方が資産の理論時価の算出方法および精算時期を含む希望契約条件を入力するために用いる入力フォームを記憶する入力フォーム記憶手段と、顧客端末装置からの売り方または買い方のいずれか一方の要求に基づき、入力フォーム記憶手段に記憶された入力フォームをネットワークを介して顧客端末装置に送信する入力フォーム送信手段と、入力フォームを用いて売り方または買い方のいずれか一方により入力されて顧客端末装置からネットワークを介して送信されてくる希望契約条件を受信する希望契約条件受信手段と、この希望契約条件受信手段により受信した希望契約条件を記憶する希望契約条件データベースと、顧客端末装置からの売り方または買い方のいずれか他方の要求に基づき、希望契約条件データベースに記憶された希望契約条件を契約の相手方となる者に提示するための条件提示画面をネットワークを介して顧客端末装置に送信する条件提示画面送信手段と、条件提示画面を参照してこの画面で提示された条件での取引の契約を行うことを選択した売り方または買い方のいずれか他方の選択情報を顧客端末装置からネットワークを介して受信する取引選択情報受信手段とを備えた構成としてもよい。
【0049】
ここで、上記の「入力フォーム」を用いて入力される「資産の理論時価の算出方法」には、取引時点での資産の理論時価(取引価格)の算出方法および精算時期の時点での資産の理論時価の算出方法が含まれる。従って、上記の「入力フォーム」を用いて希望契約条件を入力するときは、取引価格が未だ定まっていない場合であり、かつ、売買取引の当事者双方が確定していない場合(従って、取引が未だ済んでいない場合)であることが前提となる。但し、本発明のシステムは、これに限定されるものではなく、取引が済み、取引価格および当事者双方が既に定まっている場合において、取引後に行われる精算処理だけを行うシステムであってもよく、あるいは、取引価格(予定)および当事者双方は既に定まっているが、取引についての実際の処理は未だ済んでいない場合において、既に定まっている取引価格での取引処理およびその後の精算処理を行うシステムであってもよい。
【0050】
また、「ネットワーク」には、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット、あるいはこれらの組合せ等、様々な形態のものが含まれ、有線であるか無線であるか、さらには有線および無線の混在型であるかは問わず、要するに、複数地点(距離の長短は問わない。)間で、ある程度の速度をもって情報を伝送することができるものであればよい。
【0051】
このように売り方または買い方が入力フォームを用いて希望契約条件を入力できる構成とした場合には、売り方または買い方は、自己の端末装置を操作して希望契約条件を入力することにより、取引相手を探すことができるので、取引の促進が図られるうえ、取引を希望する売り方または買い方の手間が軽減される。
【0052】
そして、本発明のシステムによる売買取引の対象となる資産は、取引時点で市場価格を持たない資産であればよく、前述したように、例えば、未公開株式(少なくとも売買取引時には公開されていない株式)の他、特許権等の知的財産権などが含まれるが、特に、未公開株式の価格算定には不確実性が伴うため、未公開株式の売買取引に本発明のシステムを適用すると効果的である。
【0053】
また、以上に述べた本発明の売買取引システムにより実現される売買取引処理方法として、以下のような本発明の売買取引処理方法が挙げられる。
【0054】
すなわち、本発明は、売買取引時に市場価格を持たない資産の売買取引を行う売買取引処理方法であって、売買取引についての取引価格を含む取引条件に関するデータおよび事後的な精算処理を行う精算時期を含む精算条件に関するデータを取引データベースに記憶しておき、精算時期の時点で資産が市場価格を持たない場合に、資産時価算出手段により、精算時期の時点での資産の理論時価を予め定められた方法で算出し、推定価格算出手段により、資産時価算出手段により算出された精算時期の時点での資産の理論時価に基づき、または市場から取得した資産の時価に基づき、予め定められた方法で算出されまたは予め定められた割引率を用いて、精算時期の時点で、取引時点での資産の価格として妥当であると推定される推定価格を算出した後、差額算出手段により、取引価格と精算時期の時点での精算価格として用いられる推定価格との差額を算出し、補填先判断手段により、取引価格と推定価格とが乖離している場合にこれらの大小関係に基づき補填先を判断し、補填処理手段により、補填先判断手段による判断結果に基づき差額算出手段により算出した差額分について補填処理を行い、この補填処理の際には、推定価格が取引価格よりも大きいと補填先判断手段により判断された場合に売買取引の売り方への差額分の補填処理を実行するか、または取引価格が推定価格よりも大きいと補填先判断手段により判断された場合に売買取引の買い方への差額分の補填処理を実行することを特徴とするものである。
【0055】
このような本発明の売買取引処理方法においては、前述した本発明の売買取引システムで得られる作用・効果がそのまま得られ、これにより前記目的が達成される。
【0056】
また、前述した売買取引処理方法において、差額算出手段による差額算出処理の際には、取引価格と初回の精算時期の時点での推定価格との差額の算出処理に加え、前回の精算時期の時点で精算価格として用いられた推定価格と今回の精算時期の時点での推定価格との差額の算出処理も行い、補填先判断手段による補填先判断処理の際には、取引価格と初回の精算時期の時点での推定価格との乖離による補填先判断処理に加え、前回の精算時期の時点で精算価格として用いられた推定価格と今回の精算時期の時点での推定価格との乖離による補填先判断処理も行い、補填処理手段による補填処理の際には、初回の精算時期の時点で算出された差額についての初回の補填処理に加え、2回目以降の精算時期の時点で算出された差額についての2回目以降の補填処理も行い、この2回目以降の補填処理の際には、今回の推定価格が前回の精算時期の時点で精算価格として用いられた推定価格よりも大きいと補填先判断手段により判断された場合に売り方への差額分の補填処理を実行するか、または前回の精算時期の時点で精算価格として用いられた推定価格が今回の推定価格よりも大きいと補填先判断手段により判断された場合に買い方への前記差額分の補填処理を実行するようにしてもよい。
【0057】
さらに、前述した売買取引処理方法において、推定価格算出手段による推定価格算出処理を行う前に、割引率算出手段により、売買取引の対象となる資産の価格変動との連動が見込まれる数値であるインデックスの精算時期の時点での値と、インデックスの取引時点での値との比に基づき、割引率を算出するようにしてもよい。
【0058】
そして、前述した売買取引処理方法において、推定価格算出手段による推定価格算出処理の際には、予め定められた利回りに基づき算出された精算時期の時点での割引率を用いて推定価格を算出するようにしてもよい。
【0059】
また、前述した売買取引処理方法において、資産の取引単位数が複数である場合に、売り方または買い方の希望に従って、補填処理手段により実行される補填処理の対象となる単位数の割合を調整するようにしてもよい。
【0060】
さらに、前述した売買取引処理方法において、補填処理手段により補填処理を行う際には、少なくとも買い方から保険料を受け取った第三者機関から売り方への差額分の補填処理を実行するか、または少なくとも売り方から保険料を受け取った第三者機関から買い方への差額分の補填処理を実行するようにしてもよい。
【0061】
そして、本発明は、売買取引時に市場価格を持たない資産の売買取引を行う売買取引システムとして、コンピュータを機能させるためのプログラムであって、売買取引についての取引価格を含む取引条件に関するデータおよび事後的な精算処理を行う精算時期を含む精算条件に関するデータを記憶する取引データベースと、精算時期の時点で資産が市場価格を持たない場合に精算時期の時点での資産の理論時価を予め定められた方法で算出する資産時価算出手段と、この資産時価算出手段により算出された精算時期の時点での資産の理論時価に基づき、または市場から取得した資産の時価に基づき、予め定められた方法で算出されまたは予め定められた割引率を用いて、精算時期の時点で、取引時点での資産の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する推定価格算出手段と、取引価格と精算時期の時点での精算価格として用いられる推定価格との差額を算出する差額算出手段と、取引価格と推定価格とが乖離している場合にこれらの大小関係に基づき補填先を判断する補填先判断手段と、この補填先判断手段による判断結果に基づき差額算出手段により算出した差額分について補填処理を行う補填処理手段とを備え、補填処理手段は、推定価格が取引価格よりも大きいと補填先判断手段により判断された場合に売買取引の売り方への差額分の補填処理を実行するか、または取引価格が推定価格よりも大きいと補填先判断手段により判断された場合に売買取引の買い方への差額分の補填処理を実行する構成とされていることを特徴とする売買取引システムとして、コンピュータを機能させるためのものである。
【0062】
なお、上記のプログラムまたはその一部は、例えば、光磁気ディスク(MO)、コンパクトディスク(CD)を利用した読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)を利用した読出し専用メモリ(DVD−ROM)、DVDを利用したランダム・アクセス・メモリ(DVD−RAM)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去および書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等の記録媒体に記録して保存や流通等させることが可能であるとともに、例えば、LAN、MAN、WAN、インターネット、イントラネット、エクストラネット等の有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにはこれらの組合せ等の伝送媒体を用いて伝送することが可能であり、また、搬送波に載せて搬送することも可能である。さらに、上記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。
【0063】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1には、本実施形態の売買取引システム10の全体構成が示されている。売買取引システム10は、未公開株式の売買取引を行うためのシステムである。図2には、同業種インデックスを利用して割引率を算出した場合の精算処理の具体例が示されている。また、図3には、取引相手の募集および取引処理の流れがフローチャートで示され、図4には、精算処理の流れがフローチャートで示されている。
【0064】
先ず、売買取引システム10の詳細構成および売買取引システム10による処理の流れの詳細を説明する前に、売買取引システム10により実現される精算処理の概略を、図2を用いて簡単に説明する。なお、図2中の各価格の値は、一株当たりの価格(単価)を示している。
【0065】
図2において、売買取引システム10による売買取引の対象となる未公開株式は、売買取引時に市場価格を持たないので、取引を行う際には、未公開株式の理論時価を算出して取引価格とする。図2の例では、取引価格は100円である。しかし、この100円という取引価格は、取引時点での理論価格の算出に用いるデータの将来的な不確実性から生じるリスクを含むため、相対的リスクが大きいので、事後的に取引時点での価格として妥当であると推定される推定価格を算出し、この推定価格を用いて事後的に精算処理を行うことで、取引価格をより妥当な価格として精算することができる。
【0066】
図2の例では、取引から1年後の精算時において、株価(理論時価)は、200円と算出されたものとする。この200円という株価は、取引時点から1年経過した時点でのデータを用いて算出されるため、取引価格100円の場合に比べ、価格算定の精度が向上していると考えることができる。一方、取引時点から1年後の精算時点までの間に、同業種インデックスの値が100から300に変化したとすると、割引率は300÷100=3であるから、未公開株式の株価が、この同業種インデックスと同じ動きをしたと仮定すれば、取引時点での未公開株式の価格として妥当な価格は、割引率を用いて200円÷3=66.7円であったものと推定され、この66.7円が、1年後の精算時点において取引時点での価格として妥当であると推定される推定価格となる。つまり、取引時点でのインデックス値は100であるから、1年後の精算時点でのインデックス値300のうち、3分の2に相当する200が、株式を1年間保有していたことにより得られたキャピタル・ゲインであり、同様にして考えれば、1年後の精算時における株価(理論時価)200円のうち、3分の2に相当する133.3円がキャピタル・ゲインであり、残りの3分の1に相当する66.7円が、取引時点での価格として妥当な価格であったと推定することができる。従って、買い方は、本来、推定価格66.7円で購入すべきであった未公開株式を、これよりも高額な取引価格100円で購入したと考え、この差額分100円−66.7円=33.3円について、売り方から買い方に補填するという精算処理を行う。これにより、取引当初から推定価格66.7円で取引が行われたのと同様な効果を得ることができる。なお、取引時点で市場価格を持たなかった未公開株式について、1年後の精算時において市場価格が形成されている場合には、図2の例で1年後の精算時における株価(理論時価)となっている200円を市場価格に置き換えて考えれば、上記の説明と同様なことがいえる。
【0067】
次に、売買取引システム10の詳細構成を説明する。
【0068】
図1において、売買取引システム10は、売り方または買い方となる顧客が操作する複数の顧客端末装置20と、証券会社等の金融機関の営業員が操作する一つまたは複数の営業員端末装置30と、売り方と買い方との間で行われる売買取引に関する仲介および精算を含む各種処理を行う売買取引サーバ40と、業種別インデックス値提供システム80と、口座管理システム90と、市場価格提供システム100とを備え、これらはネットワーク1で接続されている。
【0069】
ネットワーク1は、例えば、インターネット、証券会社等の金融機関の内部のイントラネットやLAN等であるが、その他に、エクストラネット、MAN、WAN等であってもよく、有線か無線かも問わない。
【0070】
顧客端末装置20および営業員端末装置30は、それぞれ例えばコンピュータ等により構成され、マウスやキーボード等の入力手段と、液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等の表示手段とを備えるとともに、プリンタやプロッタ等の出力手段を適宜備えている。また、顧客端末装置20および営業員端末装置30は、それぞれ例えば携帯電話機(PHSも含む。)や携帯情報端末(PDA)等であってもよい。なお、説明の便宜上、売り方である顧客Aの操作する顧客端末装置20を顧客端末装置20Aとし、買い方である顧客Bの操作する顧客端末装置20を顧客端末装置20Bとする。
【0071】
売買取引サーバ40は、コンピュータにより構成され、仲介および精算処理を含む売買取引に関する各種処理を行う処理手段40Aと、この処理手段40Aに接続された株価算出用データベース71、取引データベース72、希望契約条件データベース73、および入力フォーム記憶手段74とを含んで構成されている。
【0072】
処理手段40Aは、資産時価算出手段である株価算出手段41と、精算時インデックス値取得手段42と、割引率算出手段43と、推定価格算出手段44と、差額算出手段45と、補填先判断手段46と、精算内容通知手段47と、精算内容確認済情報受信手段48と、補填処理手段49とを備えている。
【0073】
また、処理手段40Aは、入力フォーム送信手段50と、希望契約条件受信手段51と、条件提示画面送信手段52と、取引選択情報受信手段53と、取引データ作成手段54と、取引相手出現通知手段55と、取引内容確認済情報受信手段56と、取引成立通知手段57と、取引成立確認済情報受信手段58と、取引実行処理手段59と、市場価格取得手段60とを備えている。
【0074】
株価算出手段41は、取引時点および精算時期の時点での未公開株式の理論時価を算出する処理を行うものである。この株価算出手段41は、取引時点での未公開株式の理論時価(取引価格)を算出する際には、入力フォーム記憶手段74に記憶された入力フォームを用いて売り方または買い方により入力された希望契約条件に含まれる理論時価の算出方法で算出処理を行う(後述する図3のステップS4)。また、株価算出手段41は、精算時期の時点での未公開株式の理論時価を算出する際には、売り方および買い方の双方の合意の下に選定されて取引データベース72に記憶された理論時価の算出方法で算出処理を行う(後述する図4のステップS24)。なお、希望契約条件として顧客端末装置20から送信されてくる理論時価の算出方法、および取引データベース72に記憶された理論時価の算出方法とは、方法を実現するための計算式等の内容データそのものを指すのではなく、単にいずれの方法を選択するかという選択情報を指すものであり、方法を実現するための具体的処理内容(算出処理のアルゴリズム)自体は、株価算出手段41を構成するプログラムに記述されている。
【0075】
さらに、株価算出手段41は、取引時点での未公開株式の理論時価(取引価格)を算出する際に、入力フォームを用いて売り方または買い方により入力された希望契約条件に含まれるデータ以外のデータが必要な場合(理論時価の算出方法の種別により、算出処理に必要となるデータが異なる。)には、株価算出用データベース71に記憶された各種データも用いて算出処理を行う。また、株価算出手段41は、精算時期の時点での未公開株式の理論時価を算出する際に、取引データベース72に記憶されたデータ以外のデータが必要な場合(理論時価の算出方法の種別により、算出処理に必要となるデータが異なる。)には、株価算出用データベース71に記憶された各種データも用いて算出処理を行う。
【0076】
なお、取引時点での未公開株式の理論時価(取引価格)が、売り方、買い方、または営業員等により既に算出されている場合には、株価算出手段41は、精算時期の時点での未公開株式の理論時価の算出処理のみを行う。また、取引時点での未公開株式の理論時価(取引価格)の算出方法と、精算時期の時点での未公開株式の理論時価の算出方法とは、同じ方法であることが合理的で好ましいが、これに限定されず、異なっていてもよい。さらに、精算時期になった時点で取引対象株式が市場価格を持っている場合には、理論時価ではなく、市場価格取得手段60により取得される株式市場における時価を推定価格算出処理に用いるので、株価算出手段41は、理論時価の算出処理を行わない。
【0077】
精算時インデックス値取得手段42は、精算時期になった時点で、業種別インデックス値提供システム80にアクセスし、その時点での該当業種についての業種別インデックス値を取得する処理を行うものである。採用できるインデックスとしては、例えば、業種別日経平均、ジャスダック平均等の既存インデックスまたはこれらを加工したもの、さらには、同規模・同業種の任意の企業を選定してそれらの株価の平均値をとったもの等である。なお、取引時点での業種別インデックス値は、取引データ作成手段54が業種別インデックス値提供システム80にアクセスして取得し、取引データベース72に記憶させておく。
【0078】
割引率算出手段43は、業種別インデックス(但し、売買取引の対象となる未公開株式と同業種の株式のインデックス)についての精算時期の時点での値と取引時点での値との比に基づき、割引率を算出する処理を行うものである。図2の例では、インデックス値は、取引時点では100であり、1年後の精算時期の時点では300であるから、1年後の精算時の割引率は、300÷100=3となり、同様にして、2年後の精算時の割引率は、800÷100=8となり、3年後の精算時の割引率は、50÷100=0.5となる。なお、割引率は、上記の逆数として定義してもよく、その場合には、1年後、2年後、3年後には、割引率は、それぞれ0.333、0.125、2となる。
【0079】
推定価格算出手段44は、株価算出手段41により算出された精算時期の時点での株価(理論時価)に基づき、または市場価格取得手段60により取得された精算時期の時点での株式市場における時価に基づき、割引率算出手段43により算出された割引率を用いて、精算時期の時点において取引時点での取引対象株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する処理を行うものである。つまり、推定処理を行っているのは、精算時期の時点であるが、推定の対象となるのは、取引時点での価格である。具体的には、推定価格は、精算時期の時点での株価(理論時価または市場時価)を割引率で除することにより算出される。図2の例では、1年後の精算時には、株価(理論時価)が200円で、割引率が3であるから、推定価格は200円÷3=66.7円となり、同様にして、2年後の精算時には、推定価格は500円÷8=62.5円となり、3年後の精算時には、推定価格は200円÷0.5=400円となる。また、これらの1年後、2年後、3年後の精算時の理論時価200円、500円、200円を、それぞれその時点での市場における時価であるものとして置き換えて考えても推定価格の算出処理方法は同様である。なお、割引率を前述したように逆数として定義した場合には、推定価格は、精算時期の時点での株価(理論時価または市場時価)に割引率を乗じて算出されることになる。
【0080】
差額算出手段45は、取引価格と、初回の精算時期の時点での精算価格として用いられる推定価格との差額を算出する処理を行うものである。また、差額算出手段45は、前回の精算時期の時点で精算価格として用いられた推定価格と、今回の精算時期の時点での推定価格との差額を算出する処理も行う。図2の例では、1年後(初回の精算時期)の時点では、取引価格が100円であり、推定価格が66.7円であるから、差額は100円−66.7円=33.3円となる。また、2年後の精算時には、前回精算時(1年後)の推定価格が66.7円であり、今回精算時の推定価格が62.5円であるから、差額は66.7円−62.5円=4.2円となり、3年後の精算時には、前回精算時(2年後)の推定価格が62.5円であり、今回精算時の推定価格が400円であるから、差額は400円−62.5円=337.5円となる。
【0081】
補填先判断手段46は、取引価格と初回の精算時期の時点での推定価格とが乖離している場合にこれらの大小関係に基づき売買取引の売り方または買い方のいずれに補填処理を行うかを判断する処理を行うものである。また、補填先判断手段46は、前回の精算時期の時点で精算価格として用いられた推定価格と、今回の精算時期の時点での推定価格との乖離による補填先判断処理も行う。図2の例では、1年後の精算時においては、取引価格が100円(基準価格となる価格)であるのに対し、推定価格は66.7円(精算価格となる価格)であり、推定価格の方が安いので、補填先判断手段46は、取引時点で買い方が取引対象株式を差額33.3円の分だけ高く購入していたと判断し、買い方に補填処理を行うと判断する。また、2年後の精算時においては、前回(1年後)の精算価格が66.7円(今回の基準価格となる価格)であるのに対し、今回の推定価格は62.5円(今回の精算価格となる価格)であり、今回の推定価格の方が安いので、補填先判断手段46は、前回の精算時(1年後)に買い方が差額4.2円の分だけ高い精算価格で精算していたと判断し、買い方に補填処理を行うと判断する。さらに、3年後の精算時においては、前回(2年後)の精算価格が62.5円(今回の基準価格となる価格)であるのに対し、今回の推定価格は400円(今回の精算価格となる価格)であり、今回の推定価格の方が高いので、補填先判断手段46は、前回の精算時(2年後)に売り方が差額337.5円の分だけ安い精算価格で精算していたと判断し、売り方に補填処理を行うと判断する。
【0082】
精算内容通知手段47は、精算のための補填処理を行う前に、ネットワーク1を介して、売り方および買い方の双方に精算内容(例えば、補填金額、補填時期、売り方または買い方のいずれが補填を受けるか等の情報)を通知する処理を行うものである。この通知は、例えば、電子メール、顧客端末装置20からの要求に基づくWeb画面の送信等により行われる他、ファクシミリ、電話、郵便等による通知を併用してもよい。
【0083】
精算内容確認済情報受信手段48は、精算内容通知手段47で通知した精算内容を確認した売り方または買い方により、ネットワーク1を介して顧客端末装置20から送信されてきた通知内容確認済情報を受信する処理を行うものである。この受信処理は、例えば、電子メールの受信処理、Web画面を用いて入力された顧客端末装置20からの返信情報の受信処理等である。また、精算内容確認済情報受信手段48による確認済情報の受信をもって、売り方または買い方のいずれかによる精算権の行使とみなしてもよい。この場合には、売り方または買い方は、精算権の行使を見送りたいときには、確認済情報を返信しないか、あるいは精算権を行使しない旨の返信を行えばよい。
【0084】
補填処理手段49は、補填先判断手段46による判断結果に基づき、口座管理システム90にアクセスし、差額算出手段45により算出した差額分についての補填処理を行うものである。具体的には、口座管理システム90に対し、例えば、売り方である顧客Aの口座から、買い方である顧客Bの口座への振替処理、あるいはこの逆の振替処理を行う依頼を出す。
【0085】
すなわち、補填処理手段49は、取引時点で売り方が取引対象株式を差額分だけ推定価格よりも安く売却していたと補填先判断手段46が判断したときには、買い方から売り方への差額分の補填処理を実行する。一方、補填処理手段49は、取引時点で買い方が取引対象株式を差額分だけ推定価格よりも高く購入していたと補填先判断手段46が判断したときには、売り方から買い方への差額分の補填処理を実行する。図2の例では、1年後の精算時には、買い方が差額33.3円(単価)の分だけ高く購入していると補填先判断手段46により判断されているので、売り方の口座から買い方の口座への振替処理が行われ、33.3円×取引単位数の額の補填処理が行われる。この精算処理により、1年後の精算時期の時点では、この時点での推定価格である66.7円で取引が行われたのと同様な効果を得ることができる。つまり、買い方について見れば、1株当たり100円で購入し、その1年後に33.3円受け取ったわけであるから、66.7円で購入したのと同様の効果になる。この状況を、精算権の観点からみると、売り方および買い方のいずれも、取引価格の100円を基準価格として、将来(初回の精算時に)、自分が取引の相手方から補填してもらう権利を、取引時点から初回の精算時まで保有していると考えることができ、その精算権の行使額(この例では、33.3円)は、初回の精算時になって初めて確定するものである。
【0086】
また、補填処理手段49は、2回目以降の精算時期の時点で算出された差額についての2回目以降の補填処理も行う。補填処理手段49は、前回の精算時期の時点で売り方が差額分だけ今回の推定価格よりも安い精算価格で精算していたと補填先判断手段46が判断したときには、買い方から売り方への差額分の補填処理を実行する。一方、補填処理手段49は、前回の精算時期の時点で買い方が差額分だけ今回の推定価格よりも高い精算価格で精算していたと補填先判断手段46が判断したときには、売り方から買い方への差額分の補填処理を実行する。図2の例では、2年後の精算時には、買い方が差額4.2円(単価)の分だけ高い精算価格で精算していると補填先判断手段46により判断されているので、売り方の口座から買い方の口座への振替処理が行われ、4.2円×取引単位数の額の補填処理が行われる。この精算処理により、2年後の精算時期の時点では、この時点での推定価格である62.5円で取引が行われたのと同様な効果を得ることができる。つまり、買い方について見れば、1株当たり100円で購入し、その1年後に33.3円受け取り、さらにその1年後(取引から2年後)に4.2円受け取ったわけであるから、62.5円で購入したのと同様の効果になる。この状況を、精算権の観点からみると、売り方および買い方のいずれも、初回(1年後)の精算時における精算価格の66.7円を基準価格として、2回目(2年後)の精算時に、自分が取引の相手方から補填してもらう権利を、初回(1年後)の精算時から2回目(2年後)の精算時まで保有していると考えることができ、その精算権の行使額(この例では、4.2円)は、2回目(2年後)の精算時になって初めて確定するものである。
【0087】
図2の例において、3年後の精算時の場合も、2年後の精算時の場合と同様である。契約期間が3年間であったとすると、3年後の精算時における推定価格が400円であるから、この価格が最終精算価格400円(単価)となり、当初100円で取引されたが、400円で取引が行われたのと同様な効果を得ることができる。つまり、売り方について見れば、1株当たり100円で売却したが、その後、33.3円支払い、4.2円支払い、337.5円受け取り、結局、最終精算損益は300円の受取りとなったことから、400円で売却したのと同様の効果になる。一方、買い方について見れば、1株当たり100円で購入したが、その後、33.3円受け取り、4.2円受け取り、337.5円支払い、結局、最終精算損益は300円の支払いとなったことから、400円で購入したのと同様の効果になる。
【0088】
さらに、補填処理手段49は、取引データベース72に記憶されている基準価格の更新処理も行う。図2の例では、1年後の精算時には、取引データベース72に基準価格として記憶されていた取引価格の100円という値を、1年後の精算時において精算価格として用いられた66.7円に書き換える。2年後の精算時には、取引データベース72に基準価格として記憶されていた前回(1年後)の精算時における精算価格の66.7円という値を、2年後の精算時において精算価格として用いられた62.5円に書き換える。
【0089】
なお、補填処理手段49による補填処理は、必ずしも取引単位数の全部について行う必要はなく、全取引単位数のうちの一部であってもよく、補填処理の対象となる単位数の割合を調整することで、事後リスクのヘッジ度合いを自由に設定することができる。
【0090】
入力フォーム送信手段50は、顧客端末装置20からの売り方または買い方の要求に基づき、入力フォーム記憶手段74に記憶された入力フォームを、ネットワーク1を介して顧客端末装置20に送信する処理を行うものである。
【0091】
希望契約条件受信手段51は、入力フォームを用いて売り方または買い方により入力されて顧客端末装置20からネットワーク1を介して送信されてくる希望契約条件を受信する処理を行うものである。希望契約条件には、例えば、取引対象の銘柄名、売り買いの別、取引単位数、取引時および精算時における株価(理論時価)の算出方法、割引率の算出方法(つまりは推定価格の算出方法)、契約期間、精算時期、全取引単位数のうちの補填処理の対象とする単位数の割合(精算単位数)、取引実行処理およびその後の精算で行われる補填処理における決済方法(金融機関、口座の指定等)などが含まれる。また、希望契約条件受信手段51は、受信した希望契約条件を希望契約条件データベース73に記憶させる処理(後述する図3のステップS4の処理)も行う。さらに、希望契約条件受信手段51は、受信した希望契約条件を、株価算出手段41に受け渡して取引時点での取引対象株式の理論価格(取引価格)を算出させ、この取引価格を希望契約条件データベース73に記憶させる処理(後述する図3のステップS4の処理)も行う。
【0092】
条件提示画面送信手段52は、顧客端末装置20からの売り方または買い方の要求に基づき、希望契約条件データベース73に記憶された希望契約条件(取引価格を含む。)を契約の相手方となる者に提示するための条件提示画面(例えば、Web画面等)を、ネットワーク1を介して顧客端末装置20に送信する処理を行うものである。
【0093】
取引選択情報受信手段53は、条件提示画面を参照してこの画面で提示された条件での取引の契約を行うことを選択した売り方または買い方(契約の相手方となる者)の選択情報を、顧客端末装置20からネットワーク1を介して受信する処理を行うものである。
【0094】
取引データ作成手段54は、取引選択情報受信手段53により売り方または買い方からの選択情報を受信したときに、見つかった取引の相手方情報、および業種別インデックス値提供システム80にアクセスして取得した取引時点での同業種インデックスの値を取引データベース72に記憶させるとともに、希望契約条件データベース73に記憶された希望契約条件(取引価格を含む。)を取引データベース72に書き込み、取引処理およびその後の精算処理に必要な各種取引データを取引データベース72に揃えて整える処理を行うものである。
【0095】
取引相手出現通知手段55は、取引選択情報受信手段53により売り方または買い方からの選択情報を受信したときに、条件提示を行っていた者に対し、ネットワーク1を介して、取引相手が見つかった旨およびその相手方情報、並びに取引内容(取引価格を含む。)を通知する処理を行うものである。この通知は、例えば、電子メール、顧客端末装置20からの要求に基づくWeb画面の送信等により行われる他、ファクシミリ、電話、郵便等による通知を併用してもよい。
【0096】
取引内容確認済情報受信手段56は、取引相手出現通知手段55で通知した取引相手および取引内容を確認した売り方または買い方により、ネットワーク1を介して顧客端末装置20から送信されてきた通知内容確認済情報を受信する処理を行うものである。この受信処理は、例えば、電子メールの受信処理、Web画面を用いて入力された顧客端末装置20からの返信情報の受信処理等である。
【0097】
取引成立通知手段57は、売り方および買い方の双方に対し、ネットワーク1を介して、取引が成立した旨を通知する処理を行うものである。この通知は、例えば、電子メール、顧客端末装置20からの要求に基づくWeb画面の送信等により行われる他、ファクシミリ、電話、郵便等による通知を併用してもよい。
【0098】
取引成立確認済情報受信手段58は、取引成立通知手段57で通知した取引成立情報を確認した売り方または買い方により、ネットワーク1を介して顧客端末装置20から送信されてきた通知内容確認済情報を受信する処理を行うものである。この受信処理は、例えば、電子メールの受信処理、Web画面を用いて入力された顧客端末装置20からの返信情報の受信処理等である。
【0099】
取引実行処理手段59は、取引データベース72に記憶されたデータに基づき、取引価格(取引単価)×取引単位数=取引総額について、買い方の口座から売り方の口座への振替処理による購入代金支払いの決済処理を行うものである。また、取引実行処理手段59は、必要に応じて取引実行後の情報を取引データベース72に書き込む。さらに、取引実行処理手段59は、取引対象株式(現物)の移転に関する処理を行ってもよい。
【0100】
市場価格取得手段60は、市場価格提供システム100にアクセスし、取引対象株式が市場価格を持っている場合に、その取引対象株式の市場における時価を取得する処理を行うものである。この市場価格取得手段60は、市場価格提供システム100にアクセスした結果、取引対象株式が市場価格を持たないことが判明した場合に、株価算出手段41に理論時価の算出処理を開始させる構成としてもよい。あるいは、市場価格取得手段60は、先ず、株価算出用データベース71または取引データベース72に記憶された市場価格有無情報に基づき取引対象株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合には、市場価格提供システム100にアクセスして市場時価を取得し、かつ、株価算出手段41による理論時価の算出処理が行われないようにする処理をし、一方、市場価格を持たないと判断した場合には、市場価格提供システム100にはアクセスせずに、株価算出手段41に理論時価の算出処理を開始させる構成としてもよい。
【0101】
株価算出用データベース71は、株価算出手段41による取引時点および精算時期の時点での未公開株式の理論時価の算出処理で用いるデータを各銘柄毎に記憶するものである。この株価算出用データベース71に記憶されるデータは、例えば、取引対象となる未公開株式の各発行会社に関する企業データ、財務データ、業績データ等の各種データであり、入力フォームを用いて売り方または買い方により入力された希望契約条件に含まれる情報、および取引データベース72に記憶されたデータとともに、理論時価の算出処理の際に用いられるデータである。また、売買取引後に市場価格が形成された場合にそのことを把握するための情報として、株価算出用データベース71に、各銘柄について市場価格があるか否かの市場価格有無情報を記憶しておいてもよい。株価算出用データベース71に記憶されるデータは、売買取引サーバ40の運用・維持・管理を行うシステム運営者(例えば、証券会社等の金融機関など)により、未公開株式の各発行会社の状況変化等に応じ、適宜、更新、追加、削除される。
【0102】
取引データベース72は、売買取引についての取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータを各取引毎に記憶するものである。取引条件には、例えば、取引対象の銘柄名(取引対象資産)、取引日時、取引時における株価(理論時価)の算出方法、取引価格(取引単価)、取引単位数、取引総額(取引単価×取引単位数)、取引の当事者双方の情報、取引実行処理における決済方法(例えば、金融機関、口座の指定等)等が含まれる。精算条件には、例えば、契約期間(例えば、取引後の3年間、5年間等)、精算時期(例えば、毎年6月に1回等)、基準価格(基準単価)、精算時における株価(理論時価)の算出方法、割引率の算出方法(つまりは精算価格(精算単価)となる推定価格の算出方法)、精算単位数(精算処理の対象とする単位数)、補填処理における決済方法(例えば、金融機関、口座の指定等)などが含まれる。このうち基準価格(基準単価)は、最初は取引価格(取引単価)であり、以降、精算時毎に精算価格(精算単価)で更新されていくものである。また、取引データベース72に、取引対象の銘柄について市場価格があるか否かの市場価格有無情報を記憶しておいてもよく、この場合の市場価格有無情報の記録は、売買取引サーバ40の運用・維持・管理を行うシステム運営者(例えば、証券会社等の金融機関など)により行われるようにすればよい。
【0103】
希望契約条件データベース73は、希望契約条件受信手段51により受信した希望契約条件を記憶するものである。また、希望契約条件データベース73には、希望契約条件に基づき株価算出手段41により算出された取引価格も記憶される。なお、希望契約条件データベース73は、主として、取引相手を見つけるまで、売り方または買い方のいずれかの提示した条件を記憶するものであるのに対し、取引データベース72は、主として、取引相手が見つかった後に、取引処理やその後の精算処理で用いられるデータを記憶するものである。
【0104】
入力フォーム記憶手段74は、売り方または買い方が取引相手を見つけるための希望契約条件を入力するために用いる希望契約条件入力用の入力フォームを記憶するものである。また、入力フォーム記憶手段74は、売り方、買い方、または売り方や買い方から依頼を受けた営業員が、既に済んでいる取引(従って、取引当事者双方および取引価格が定まっている場合)に関するデータを入力するために用いる精算処理依頼用の入力フォームも記憶している。さらに、入力フォーム記憶手段74は、取引当事者双方は決まっているが、取引価格は決まっていない状態において、取引価格の算出および取引処理、並びにその後の精算処理をシステム10を用いて実行したい場合(従って、取引相手探しは、行う必要の無い場合)に、売り方、買い方、または売り方や買い方から依頼を受けた営業員が、必要データを入力するために用いる取引処理・精算処理依頼用の入力フォームも記憶している。
【0105】
そして、処理手段40Aの各手段41〜60は、売買取引サーバ40を構成するコンピュータ本体(パーソナル・コンピュータのみならず、その上位機種のものも含む。)の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する一つまたは複数のプログラムにより実現される。
【0106】
また、各データベース71〜73および入力フォーム記憶手段74は、例えばハードディスク等により好適に実現されるが、記憶容量やアクセス速度等に問題が生じない範囲であれば、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ、RAM、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、FD、磁気テープ、あるいはこれらの組合せ等を採用してもよい。
【0107】
さらに、売買取引サーバ40は、一台のコンピュータあるいは一つのCPUにより実現されるものに限定されず、複数のコンピュータ等で分散処理(処理手段40Aの各手段41〜59の有する機能毎に分散させる機能的な分散処理、および並列処理を行って処理速度を向上させるための分散処理を含む。)を行うことにより実現されるものであってもよい。
【0108】
業種別インデックス値提供システム80は、コンピュータにより構成され、各業種の銘柄の株価の変動を指標するインデックスの値を業種別に提供するシステムである。
【0109】
口座管理システム90は、コンピュータにより構成され、売り方および買い方を含む顧客の口座データを管理するシステムであり、例えば、売り方である顧客Aの口座データ記憶手段91および買い方である顧客Bの口座データ記憶手段92に記憶された各データを増減させる処理を行うものである。
【0110】
市場価格提供システム100は、コンピュータにより構成され、株式市場における各銘柄の株式の時価情報を提供するシステムである。
【0111】
このような本実施形態においては、以下のようにして売買取引システム10により未公開株式の売買取引が行われる。
【0112】
図3において、先ず、取引相手が見つかっていない場合には、取引相手を見つけたいと考える売り方または買い方は、自己の顧客端末装置20を操作し、売買取引サーバ40に対し、ネットワーク1を介して入力フォームの要求信号を送信する(ステップS1)。ここでは、説明の便宜上、売り方の顧客Aが、取引相手となる買い方を見つけるために、自己の顧客端末装置20Aを操作したものとするが、以下の処理は、売り方と買い方とを逆にして考えてもよい。
【0113】
売買取引サーバ40では、顧客端末装置20Aからの要求信号を受信すると、入力フォーム送信手段50により、入力フォーム記憶手段74に記憶された希望契約条件入力用の入力フォームを、ネットワーク1を介して顧客端末装置20Aに送信する(ステップS2)。顧客端末装置20Aでは、入力フォームを受信すると、表示手段の画面上に入力フォームが表示されるので、売り方は、買い方を見つけるために、自分の希望契約条件を入力フォームを用いて入力し、入力した希望契約条件をネットワーク1を介して売買取引サーバ40に送信する(ステップS3)。
【0114】
売買取引サーバ40では、希望契約条件受信手段51により、顧客端末装置20Aからネットワーク1を介して送信されてきた希望契約条件を受信すると、受信した希望契約条件の一部(理論時価の算出方法を含む。)を株価算出手段41に受け渡すとともに、受信した希望契約条件を希望契約条件データベース73に記憶させる(ステップS4)。また、株価算出手段41により、希望契約条件(理論時価の算出方法を含む。)および株価算出用データベース71に記憶されたデータを用いて、取引時における株価(理論時価)が算出されるので、希望契約条件受信手段51は、算出された株価を取引価格として希望契約条件データベース73に記憶させる。図2の例では、取引価格の100円が算出され、記憶される。
【0115】
この状態で、買い方である顧客Bが、自己の顧客端末装置20Bを操作し、条件提示画面の要求信号を、ネットワーク1を介して売買取引サーバ40に送信すると(ステップS5)、売買取引サーバ40では、条件提示画面送信手段52により、希望契約条件データベース73に記憶されたデータに基づき作成された条件提示画面を、ネットワーク1を介して顧客端末装置20Bに送信する(ステップS6)。この際、送信する条件提示画面は、送信の都度作成してもよく、予め作成しておいてもよい。また、送信する条件提示画面は、買い方である顧客Bが顧客端末装置20Bで入力した検索条件に応じ、希望契約条件データベース73から抽出された条件提示画面としてもよい。
【0116】
顧客端末装置20Bでは、売買取引サーバ40から送信されてきた条件提示画面を受信すると、表示手段の画面上に条件提示画面が表示されるので、買い方は、この条件提示画面を参照し、契約したい取引を選択する(ステップS7)。ここでは、買い方である顧客Bは、売り方である顧客Aの提示条件を参照し、顧客Aとの取引契約を行うことを選択したものとする。そして、この取引選択情報は、顧客端末装置20Bからネットワーク1を介して売買取引サーバ40に送信される。
【0117】
続いて、売買取引サーバ40では、取引選択情報受信手段53により、顧客端末装置20Bから送信されてきた取引選択情報を受信すると、取引データ作成手段54により、希望契約条件データベース73に記憶された該当取引のデータ(顧客Aの提示したデータ)を、取引データベース72に書き込むとともに、見つかった取引相手である買い方の顧客Bの情報も取引データベース72に記憶させ、さらに業種別インデックス値提供システム80にアクセスして取得した取引時点での同業種インデックスの値も取引データベース72に記憶させる(ステップS8)。図2の例では、取引時点での同業種インデックスの値である100が取引データベース72に保存される。
【0118】
さらに、売買取引サーバ40では、取引相手出現通知手段55により、売り方の顧客Aに対し、取引相手(ここでは、買い方の顧客B)が見つかった旨の通知をネットワーク1を介して送信する(ステップS9)。売り方の顧客Aは、自己の顧客端末装置20Aを操作し、この通知内容を確認した後、確認済情報を顧客端末装置20Aからネットワーク1を介して売買取引サーバ40に送信する(ステップS10)。
【0119】
それから、売買取引サーバ40では、取引内容確認済情報受信手段56により、顧客端末装置20Aから送信されてきた取引相手および取引内容の確認済情報を受信した後、取引成立通知手段57により、売り方の顧客Aおよび買い方の顧客Bの双方に対し、取引が成立した旨の通知をネットワーク1を介して送信する(ステップS11)。売り方の顧客Aおよび買い方の顧客Bは、自己の顧客端末装置20A,20Bをそれぞれ操作し、この通知内容を確認した後、確認済情報を顧客端末装置20A,20Bからネットワーク1を介して売買取引サーバ40に送信する(ステップS12,S13)。
【0120】
その後、売買取引サーバ40では、取引成立確認済情報受信手段58により、顧客端末装置20A,20Bから送信されてきた取引成立の確認済情報を受信した後、取引実行処理手段59により、取引データベース72に記憶されたデータ(取引対象銘柄、取引単価、取引単位数等)に基づき、口座管理システム90にアクセスして取引を実行する処理を行う(ステップS14)。この際、口座管理システム90は、取引実行処理手段59からの依頼に基づき、買い方の顧客Bの口座から売り方の顧客Aの口座への振替処理、すなわち売り方の顧客Aの口座データ記憶手段91に記憶された預金額を増加させ、買い方の顧客Bの口座データ記憶手段92に記憶された預金額を減少させる処理を行う。
【0121】
以上により、取引相手が見つかっていない場合における取引相手の募集および取引処理の流れの説明を終了する。
【0122】
次に、取引が既に済み、従って、取引の当事者双方が既に決まっていて、さらに取引価格(取引単価)も算出されている場合において、売買取引システム10を用いて、事後的な精算処理のみを行う際には、以下のようにする。
【0123】
売り方または買い方が自己の顧客端末装置20を操作するか、あるいは売り方または買い方から入力代行依頼を受けた証券会社等の金融機関の営業員が営業員端末装置30を操作し、精算処理依頼用の入力フォームの要求信号を、ネットワーク1を介して売買取引サーバ40に送信する。売買取引サーバ40では、この要求信号を受信すると、入力フォーム記憶手段74に記憶された精算処理依頼用の入力フォーム(前述した図3のステップS2で送信される入力フォームとは異なるもの。)を、顧客端末装置20または営業員端末装置30に送信する。
【0124】
そして、売り方または買い方、あるいは営業員は、精算処理依頼用の入力フォームを用いて、既に済んでいる取引についての取引対象銘柄、取引日時、取引時における株価(理論時価)の算出方法、取引価格(取引単価)、取引単位数、取引総額(取引単価×取引単位数)等の取引条件に関するデータと、これから行われる精算処理についての契約期間、精算時期、精算時における株価(理論時価)の算出方法、基準価格(基準単価)、割引率の算出方法(つまりは精算価格(精算単価)となる推定価格の算出方法)、精算単位数(精算処理の対象とする単位数)、補填処理における決済方法等の精算条件に関するデータとを入力する。なお、ここで売り方または買い方、あるいは営業員により入力される精算条件は、売り方および買い方の双方が合意している条件である。
【0125】
その後、入力した取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータを、顧客端末装置20または営業員端末装置30からネットワーク1を介して売買取引サーバ40に送信し、取引データベース72に保存する。
【0126】
また、取引当事者双方は決まっているが、取引価格は決まっていない状態において、取引価格の算出および取引処理、並びにその後の精算処理を、売買取引システム10を用いて実行したい場合(従って、取引相手探しは、行う必要の無い場合)には、以下のようにする。
【0127】
先ず、売り方または買い方が自己の顧客端末装置20を操作するか、あるいは売り方または買い方から入力代行依頼を受けた証券会社等の金融機関の営業員が営業員端末装置30を操作し、取引処理・精算処理依頼用の入力フォームの要求信号を、ネットワーク1を介して売買取引サーバ40に送信する。売買取引サーバ40では、この要求信号を受信すると、入力フォーム記憶手段74に記憶された取引処理・精算処理依頼用の入力フォーム(前述した図3のステップS2で送信される入力フォームとは異なるもの。)を、顧客端末装置20または営業員端末装置30に送信する。
【0128】
そして、売り方または買い方、あるいは営業員は、取引処理・精算処理依頼用の入力フォームを用いて、取引価格(取引単価)を算出するための必要情報として、取引時における株価(理論時価)の算出方法、取引対象銘柄、取引日時を入力するとともに、その他の取引条件として、取引単位数、取引実行処理における決済方法等を入力し、さらに、精算処理についての契約期間、精算時期、精算時における株価(理論時価)の算出方法、基準価格(基準単価)、割引率の算出方法(つまりは精算価格(精算単価)となる推定価格の算出方法)、精算単位数(精算処理の対象とする単位数)、補填処理における決済方法等の精算条件に関するデータを入力する。なお、ここで売り方または買い方、あるいは営業員により入力される取引条件および精算条件は、売り方および買い方の双方が合意している条件である。
【0129】
その後、入力した取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータを、顧客端末装置20または営業員端末装置30からネットワーク1を介して売買取引サーバ40に送信する。売買取引サーバ40では、これらのデータを受信すると、株価算出手段41により取引価格を算出した後、受信したデータおよび算出した取引価格を、取引データベース72に保存する。
【0130】
続いて、売買取引サーバ40では、取引実行処理手段59により、取引データベース72に記憶されたデータに基づき、前述した図3のステップS14の処理と同様に、口座管理システム90にアクセスして取引を実行する処理を行う。
【0131】
以上により、精算処理の前に行われる処理(希望契約条件入力用の入力フォームを用いる取引相手の募集および取引処理、精算処理依頼用の入力フォームを用いる実行済取引データの登録処理、取引処理・精算処理依頼用の入力フォームを用いる取引価格の算出および取引処理)の説明を終了し、以下には、図4を用いて精算処理の流れを説明する。
【0132】
図4において、売買取引サーバ40では、取引データベース72に記憶されている精算時期になったか否かを判断し(ステップS21)、精算時期になったと判断された場合には、先ず、市場価格取得手段60により、市場価格提供システム100にアクセスして取引対象株式が市場価格を持っているか否かを判断し(ステップS22)、市場価格を持っていると判断した場合には、その取引対象株式の市場における時価を市場価格提供システム100から取得する(ステップS23)。
【0133】
一方、市場価格を持たないと判断した場合には、株価算出手段41により、取引データベース72に記憶された理論時価の算出方法で、株価算出用データベース71に記憶されたデータを用いて、その精算時期の時点での株価(理論時価)の算出処理を行う(ステップS24)。図2の例では、1年後の精算時であれば、株価(理論時価)の200円が算出される。
【0134】
なお、市場価格提供システム100から市場における時価を取得した場合(ステップS23の処理を行なった場合)には、株価算出手段41による理論時価の算出処理(ステップS24の処理)は行わない。また、ステップS22の処理を行なう際には、市場価格取得手段60により、株価算出用データベース71または取引データベース72に記憶された市場価格有無情報に基づき取引対象株式が市場価格を持っているか否かの判断を行なってもよく、この場合には、市場価格を持たないと判断されれば、市場価格取得手段60による市場価格提供システム100へのアクセス自体が行なわれない。
【0135】
続いて、売買取引サーバ40では、精算時インデックス値取得手段42により、業種別インデックス値提供システム80にアクセスし、その精算時期の時点での該当業種(同業種)のインデックス値を取得する処理を行う(ステップS25)。図2の例では、1年後の精算時であれば、同業種インデックス値である300が取得される。
【0136】
それから、売買取引サーバ40では、割引率算出手段43により、取引データベース72に記憶された割引率の算出方法で、取引データベース72に記憶された取引時点での同業種インデックス値(図2の例では、100)を用いて、その精算時期の時点での割引率の算出処理を行う(ステップS26)。図2の例では、1年後の精算時であれば、割引率は、300÷100=3と算出される。
【0137】
その後、売買取引サーバ40では、推定価格算出手段44により、その精算時期の時点での株価(理論時価または市場時価)に基づき、割引率算出手段43により算出した割引率を用いて、推定価格の算出処理を行う(ステップS27)。図2の例では、1年後の精算時であれば、株価(理論時価)の200円を割引率の3で除して、推定価格は、66.7円と算出される。なお、図2の例は、契約期間の満了まで市場価格が形成されなかった場合の例である。
【0138】
そして、売買取引サーバ40では、差額算出手段45により、初回(図2の例では、1年後)の精算時の場合には、取引データベース72に記憶されている基準価格となる取引価格と、精算価格となる推定価格との差額を算出し、2回目以降(図2の例では、2年後、3年後)の精算時の場合には、取引データベース72に記憶されている基準価格となる前回の精算価格と、今回の精算価格となる推定価格との差額を算出する処理を行う(ステップS28)。図2の例では、1年後の精算時であれば、33.3円が算出され、2年後の精算時であれば、4.2円が算出される。
【0139】
それから、売買取引サーバ40では、補填先判断手段46により、取引価格または推定価格のいずれが大きいかを判断し(2回目以降の精算時には、前回の精算時に精算価格として用いられた推定価格と今回の精算時の推定価格とでいずれが大きいかを判断し)、売り方または買い方のいずれに補填を行なうべきかを判断する(ステップS29)。ここで、補填を行なうべき額は、今回の精算時において算出された理論時価または市場から取得した時価から、キャピタル・ゲインやキャピタル・ロスによる利益や損失を除いて考えた場合の額に相当する。図2の例では、1年後の精算時であれば、買い方に対して33.3円の補填が行なわれるべきと判断され、3年後の精算時であれば、売り方に対して337.5円の補填が行なわれるべきと判断される。
【0140】
続いて、売買取引サーバ40では、精算内容通知手段47により、売り方の顧客Aおよび買い方の顧客Bの双方に対し、推定価格(精算価格)、補填金額(差額)、売り方の顧客Aまたは買い方の顧客Bのいずれが補填されるかという情報、補填予定日、補填処理における決済方法(振込や引落を行う金融機関、口座の情報)等の精算内容の通知を、ネットワーク1を介して行う(ステップS30)。
【0141】
売り方の顧客Aおよび買い方の顧客Bは、自己の操作する顧客端末装置20A,20Bで通知内容を確認した後、通知内容の確認済情報をネットワーク1を介して売買取引サーバ40に送信する(ステップS31,S32)。
【0142】
売買取引サーバ40では、精算内容確認済情報受信手段48により、顧客端末装置20A,20Bから送信されてくる通知内容の確認済情報を受信すると、補填処理手段49により、口座管理システム90にアクセスし、補填処理を行う(ステップS33)。図2の例では、1年後の精算時であれば、売り方から買い方への33.3円(単価)の補填処理が行われる。この際、補填処理は、取引単位数の全部について行うのが基本であるが、売り方および買い方の双方の合意の下に定められて取引データベース72に記憶された精算単位数が、取引単位数よりも小さくなっている場合には、取引単位数の一部について補填処理を行う。従って、例えば、精算単位数を取引単位数の50%に設定しておけば、半分だけヘッジすることができる。
【0143】
また、補填処理手段49により、取引データベース72に記憶されている基準価格の更新処理を行う。図2の例では、1年後の精算時であれば、100円から66.7円への書換処理を行う。
【0144】
そして、以上に述べた図4のステップS21〜S33の処理は、取引データベース72に記憶された各精算時期になる都度に繰り返し行われ、契約期間が満了した時点で終了する。なお、契約期間に特に制限は無いが、実務上の観点等から、例えば3〜5年程度とすることが好ましい。
【0145】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、売買取引システム10は、推定価格算出手段44を備えているので、取引後の精算時点において、取引時点での取引対象株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出することができる。
【0146】
そして、推定価格算出手段44により算出される推定価格は、取引後(図2の例では、1年後、2年後、3年後)に得られる情報を用いて算出される精算時期の時点での理論時価または市場から得られる時価に基づき算出されるので、取引時点での理論時価である取引価格に比べ、価格算定の精度を向上させることができる。つまり、取引時は、判断材料やデータ等が少なく、価格算定における不確定要素が多いが、取引後は、取引時に比べ、判断材料やデータ等が多いので、価格算定の精度をより向上させることができる。このため、取引時の価格算定の不確実性を排除または是正することにより取引を円滑にし、流通の活性化を図ることができる。
【0147】
また、売買取引システム10は、補填処理手段49を備えているので、推定価格と実際の取引価格とが乖離している場合に、その差額分を補填するという精算処理を行うことができる。このため、価格算定の不確実性に伴うリスクを分担することができ、評価損益にかかる過大なリスクを低減することができる。
【0148】
さらに、売買取引システム10は、補填処理手段49により2回目以降の精算処理を行うことができる。この際、2回目以降の精算処理では、推定価格算出手段44による推定価格の算定精度が、より一層向上するので、価格算定の不確実性の排除または是正効果を、より一層向上させることができる。
【0149】
また、売買取引システム10は、売り方または買い方が入力フォームを用いて希望契約条件を入力できる構成を有しているので、売り方または買い方は、自己の顧客端末装置20を操作して希望契約条件を入力することにより、取引相手を容易に見つけることができる。このため、取引の促進を図ることができるうえ、取引を希望する売り方または買い方の手間を軽減することができる。
【0150】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
【0151】
すなわち、前記実施形態では、割引率算出手段43は、同業種インデックスを利用して割引率を算出する構成とされていたが、本発明における割引率は、同業種インデックスを利用して算出されるものに限定されず、例えば、図5に示すように、予定利回りに基づき割引率を定めてもよい。
【0152】
図5において、毎年の予定利回りを例えば10%とすれば、1年後の精算時における割引率は、1.1となり、2年後の精算時における割引率は、(1.1)2=1.21となり、3年後の精算時における割引率は、(1.1)3=1.33となる。この際、精算時期の時点での株価(理論時価または市場時価)のうち、利回りによる増加分を、株式を保有していることにより得られるキャピタル・ゲインの分であるものとし、残りの分を、取引時点での株式の価格として妥当であると推定される推定価格の分であるものと考えることができる。例えば、1年後の精算時における株価(理論時価)の200円のうち、利回りによる増加分である11分の1に相当する18円を、キャピタル・ゲインの分であるものとし、残りの11分の10に相当する182円を、推定価格の分であるものと考えることができる。なお、図5の例は、取引対象株式について契約期間の満了まで市場価格が形成されなかった場合の例であるが、売買取引後に市場価格が形成された場合には、理論時価を市場時価に置き換えて考えればよい。
【0153】
また、図5の例では、割引率の算出方法が、前記実施形態の場合(図2の例の場合)と異なるのみであり、推定価格の算出方法は、前記実施形態の推定価格算出手段44による処理と同様である。例えば、1年後の精算時には、株価(理論価格)の200円を割引率の1.1で除することにより、推定価格は、182円と算出される。
【0154】
さらに、差額算出処理、補填先判断処理、補填処理も、前記実施形態の差額算出手段45、補填先判断手段46、補填処理手段49による各処理とそれぞれ同様である。例えば、1年後の精算時には、基準価格となる取引価格が100円であり、精算価格となる推定価格が182円であるから、差額は82円となる。また、取引価格が推定価格よりも安いため、売り方が妥当な価格よりも安く売却したと考え、売り方に補填を行なうべきと判断する。そして、買い方から売り方への82円(単価)の補填処理が行われる。
【0155】
そして、推定価格算出手段による推定価格の算出処理で割引率を用いる際には、割引率算出手段によりその都度、割引率を算出してもよい。例えば、2年後、3年後の各精算時期になった時点で、(1.1)2=1.21、(1.1)3=1.33という計算を行ってもよい。また、精算時にその都度、算出するのではなく、予め算出して取引データベースに記憶しておいてもよい。例えば、1年後、2年後、3年後の各精算時に用いる割引率として、1.1、1.21、1.33という算出済の数値を取引データベースに記憶しておいてもよい。
【0156】
また、前記実施形態では、希望契約条件入力用の入力フォームを用いて希望契約条件を提示することにより取引相手を見つけることができる構成とされていたが(図3参照)、本発明の売買取引システムは、このような取引相手の募集処理を行わない構成であってもよい。
【0157】
さらに、前記実施形態では、売り方または買い方のいずれか一方が提示した希望契約条件に対し、売り方または買い方のいずれか他方が、自分の好む条件の取引を選択する構成とされていたが(図3参照)、本発明の売買取引システムにより、売り方の提示した希望契約条件と買い方の提示した希望契約条件とのマッチング処理を行い、同一または類似する条件を提示している売り方および買い方をそれぞれに紹介する処理を行ってもよい。
【0158】
そして、前記実施形態の補填処理手段49は、売り方から買い方へ、または買い方から売り方へ直接に補填処理を行う構成とされていたが、本発明における補填処理手段は、第三者機関から売り方への差額分の補填処理、または第三者機関から買い方への差額分の補填処理を実行する構成としてもよい。この際、売り方および買い方の双方が第三者機関に対して保険料を支払うようにしてもよく、補填処理を受けたい者(精算権を購入する者)のみが第三者機関に対して保険料を支払うようにしてもよい。この保険料は、売り方および買い方の有する精算権を、仮に擬似的なオプションと見立てれば、そのオプションを購入するためのオプション料に相当するものである。このように第三者機関が補填処理を行うことにより、売り方および買い方とも過大なリスクをヘッジすることができる。
【0159】
【発明の効果】
以上に述べたように本発明によれば、取引後に、推定価格算出手段により、取引時点での取引対象資産の価格として妥当であると推定される推定価格を算出し、この推定価格と実際の取引価格とが乖離している場合に、売り方または買い方のいずれかに対し、差額分を補填する精算処理を行うので、取引時に市場価格を持たない資産の売買取引にあたって、価格算定に関する不確実性を排除または是正でき、取引を円滑にすることにより流通の活性化を図ることができるとともに、価格算定の不確実性に伴うリスクを分担することにより評価損益にかかる過大なリスクを低減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の売買取引システムの全体構成図。
【図2】同業種インデックスを利用して割引率を算出した場合の精算処理の具体例を示す図。
【図3】前記実施形態のシステムによる取引相手の募集および取引処理の流れを示すフローチャートの図。
【図4】前記実施形態のシステムによる精算処理の流れを示すフローチャートの図。
【図5】本発明の変形の形態である予定利回りに基づき割引率を定めた場合の精算処理の具体例を示す図。
【符号の説明】
1 ネットワーク
10 売買取引システム
20,20A,20B 顧客端末装置
40 売買取引サーバ
41 資産時価算出手段である株価算出手段
42 精算時インデックス値取得手段
43 割引率算出手段
44 推定価格算出手段
45 差額算出手段
46 補填先判断手段
49 補填処理手段
50 入力フォーム送信手段
51 希望契約条件受信手段
52 条件提示画面送信手段
53 取引選択情報受信手段
72 取引データベース
73 希望契約条件データベース
74 入力フォーム記憶手段

Claims (18)

  1. 売買取引時に市場価格を持たない株式の売買取引を行うコンピュータにより構成された売買取引システムであって、
    前記売買取引についての取引対象銘柄、取引価格、および取引時点での業種別インデックス値を含む取引条件に関するデータ、並びに、事後的な精算処理を行う精算時期、この精算時期の時点での理論時価の算出方法、および売り方および買い方の双方の口座の情報を含む精算条件に関するデータ、またはこれらの取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記取引対象銘柄の株式の市場価格有無情報を、各取引毎に記憶する取引データベースと、
    システム運営者により入力および更新される、取引対象となる前記株式の各発行会社に関する企業データ、財務データ、業績データ、およびその他の発行会社に関するデータ、またはこの発行会社に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記株式の市場価格有無情報を、各銘柄毎に記憶する株価算出用データベースと、
    前記取引データベースに記憶された前記精算時期になったか否かを判断し、前記精算時期になったと判断した時点で、市場価格提供システムにアクセスして前記取引データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムから前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理、または前記株価算出用データベース若しくは前記取引データベースに記憶された前記市場価格有無情報を参照することにより、前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムにアクセスし、前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理を実行する市場価格取得手段と、
    この市場価格取得手段による前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価の取得が行われなかった場合に、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、プログラム内に記述されている、前記取引データベースに記憶された前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理を実行する株価算出手段と、
    前記市場価格取得手段により前記精算時期になったと判断した時点で、業種別インデックス値提供システムにアクセスし、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の同業種についての業種別インデックス値を取得する処理を実行する精算時インデックス値取得手段と、
    この精算時インデックス値取得手段により取得した前記精算時期の時点での前記業種別インデックス値を、前記取引データベースに記憶された前記取引時点での前記業種別インデックス値で除するか、またはその逆数を求めることにより、割引率を算出する処理を実行する割引率算出手段と、
    前記株価算出手段により算出た前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を、前記割引率算出手段により算出した前記割引率で除するか、または前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価に、前記割引率算出手段により前記逆数として算出した前記割引率を乗じることにより、前記精算時期の時点で、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価から前記取引対象銘柄の株式の保有に伴って生じたキャピタルゲインの分を差し引いた額またはキャピタルロスの分を加えた額に相当する、取引時点での前記取引対象銘柄の株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する処理を実行する推定価格算出手段と、
    前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記精算時期の時点での精算価格として用いられる前記推定価格との差額を算出する 理を実行する差額算出手段と、
    前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記推定価格とを比較し、前記推定価格が前記取引価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の売り方であると判断し、前記取引価格が前記推定価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の買い方であると判断する処理を実行する補填先判断手段と、
    この補填先判断手段による判断結果に基づき、口座管理システムにアクセスし、前記差額算出手段により算出した前記差額分について、補填先が前記売り方である場合には、前記売り方の口座への入金処理の依頼信号を送出し、補填先が前記買い方である場合には、前記買い方の口座への入金処理の依頼信号を送出することにより、補填処理をする補填処理手段とを備え、
    前記取引データベースに前記精算条件に関するデータとして記憶された前記理論時価の算出方法は、時価純資産法、簿価純資産法、再調達時価純資産法、その他の純資産に基づく方法、類似上場会社比準法、類似業種比準法、その他の市場比較に基づく方法、収益割引モデル、配当割引モデル、一定成長配当割引モデル、割引キャッシュフロー法、その他の収益・配当還元に基づく方法、若しくはこれらを組み合せた方法、若しくはこれらの各方法の平均値をとる方法、またはこれらの各方法に類する方法のうちの1つの方法であって、前記売買取引の売り方および買い方により選択された方法である
    ことを特徴とする売買取引システム。
  2. 売買取引時に市場価格を持たない株式の売買取引を行うコンピュータにより構成された売買取引システムであって、
    前記売買取引についての取引対象銘柄、取引価格、および取引時点での業種別インデックス値を含む取引条件に関するデータ、並びに、事後的な精算処理を行う精算時期、および売り方および買い方の双方の口座の情報を含む精算条件に関するデータ、またはこれらの取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記取引対象銘柄の株式の市場価格有無情報を、各取引毎に記憶する取引データベースと、
    システム運営者により入力および更新される、取引対象となる前記株式の各発行会社に関する企業データ、財務データ、業績データ、およびその他の発行会社に関するデータ、またはこの発行会社に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記株式の市場価格有無情報を、各銘柄毎に記憶する株価算出用データベースと、
    前記取引データベースに記憶された前記精算時期になったか否かを判断し、前記精算時期になったと判断した時点で、市場価格提供システムにアクセスして前記取引データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムから前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理、または前記株価算出用データベース若しくは前記取引データベースに記憶された前記市場価格有無情報を参照することにより、前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムにアクセスし、前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理を実行する市場価格取得手段と、
    この市場価格取得手段による前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価の取得が行われなかった場合に、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、システムで予め定められてプログラム内に記述されている前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理を実行する株価算出手段と、
    前記市場価格取得手段により前記精算時期になったと判断した時点で、業種別インデックス値提供システムにアクセスし、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の同業種についての業種別インデックス値を取得する処理を実行する精算時インデックス値取得手段と、
    この精算時インデックス値取得手段により取得した前記精算時期の時点での前記業種別 インデックス値を、前記取引データベースに記憶された前記取引時点での前記業種別インデックス値で除するか、またはその逆数を求めることにより、割引率を算出する処理を実行する割引率算出手段と、
    前記株価算出手段により算出た前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を、前記割引率算出手段により算出した前記割引率で除するか、または前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価に、前記割引率算出手段により前記逆数として算出した前記割引率を乗じることにより、前記精算時期の時点で、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価から前記取引対象銘柄の株式の保有に伴って生じたキャピタルゲインの分を差し引いた額またはキャピタルロスの分を加えた額に相当する、取引時点での前記取引対象銘柄の株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する処理を実行する推定価格算出手段と、
    前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記精算時期の時点での精算価格として用いられる前記推定価格との差額を算出する処理を実行する差額算出手段と、
    前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記推定価格とを比較し、前記推定価格が前記取引価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の売り方であると判断し、前記取引価格が前記推定価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の買い方であると判断する処理を実行する補填先判断手段と、
    この補填先判断手段による判断結果に基づき、口座管理システムにアクセスし、前記差額算出手段により算出した前記差額分について、補填先が前記売り方である場合には、前記売り方の口座への入金処理の依頼信号を送出し、補填先が前記買い方である場合には、前記買い方の口座への入金処理の依頼信号を送出することにより、補填処理をする補填処理手段とを備え、
    前記株価算出手段による処理で用いられる前記理論時価の算出方法は、時価純資産法、簿価純資産法、再調達時価純資産法、その他の純資産に基づく方法、類似上場会社比準法、類似業種比準法、その他の市場比較に基づく方法、収益割引モデル、配当割引モデル、一定成長配当割引モデル、割引キャッシュフロー法、その他の収益・配当還元に基づく方法、若しくはこれらを組み合せた方法、若しくはこれらの各方法の平均値をとる方法、またはこれらの各方法に類する方法のうちの1つの方法である
    ことを特徴とする売買取引システム。
  3. 売買取引時に市場価格を持たない株式の売買取引を行うコンピュータにより構成された売買取引システムであって、
    前記売買取引についての取引対象銘柄、および取引価格を含む取引条件に関するデータ、並びに、事後的な精算処理を行う精算時期、この精算時期の時点での理論時価の算出方法、予め定められた利回りに基づき算出された前記精算時期の時点での割引率、および売り方および買い方の双方の口座の情報を含む精算条件に関するデータ、またはこれらの取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記取引対象銘柄の株式の市場価格有無情報を、各取引毎に記憶する取引データベースと、
    システム運営者により入力および更新される、取引対象となる前記株式の各発行会社に関する企業データ、財務データ、業績データ、およびその他の発行会社に関するデータ、またはこの発行会社に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記株式の市場価格有無情報を、各銘柄毎に記憶する株価算出用データベースと、
    前記取引データベースに記憶された前記精算時期になったか否かを判断し、前記精算時期になったと判断した時点で、市場価格提供システムにアクセスして前記取引データベー スに記憶された前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムから前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理、または前記株価算出用データベース若しくは前記取引データベースに記憶された前記市場価格有無情報を参照することにより、前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムにアクセスし、前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理を実行する市場価格取得手段と、
    この市場価格取得手段による前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価の取得が行われなかった場合に、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、プログラム内に記述されている、前記取引データベースに記憶された前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理を実行する株価算出手段と、
    この株価算出手段により算出た前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を、前記取引データベースに記憶された前記精算時期の時点での前記割引率で除するか、または前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価に、前記取引データベースに記憶された前記精算時期の時点での前記割引率を乗じることにより、前記精算時期の時点で、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価から前記取引対象銘柄の株式の保有に伴って生じたキャピタルゲインの分を差し引いた額またはキャピタルロスの分を加えた額に相当する、取引時点での前記取引対象銘柄の株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する処理を実行する推定価格算出手段と、
    前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記精算時期の時点での精算価格として用いられる前記推定価格との差額を算出する処理を実行する差額算出手段と、
    前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記推定価格とを比較し、前記推定価格が前記取引価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の売り方であると判断し、前記取引価格が前記推定価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の買い方であると判断する処理を実行する補填先判断手段と、
    この補填先判断手段による判断結果に基づき、口座管理システムにアクセスし、前記差額算出手段により算出した前記差額分について、補填先が前記売り方である場合には、前記売り方の口座への入金処理の依頼信号を送出し、補填先が前記買い方である場合には、前記買い方の口座への入金処理の依頼信号を送出することにより、補填処理をする補填処理手段とを備え、
    前記取引データベースに前記精算条件に関するデータとして記憶された前記理論時価の算出方法は、時価純資産法、簿価純資産法、再調達時価純資産法、その他の純資産に基づく方法、類似上場会社比準法、類似業種比準法、その他の市場比較に基づく方法、収益割引モデル、配当割引モデル、一定成長配当割引モデル、割引キャッシュフロー法、その他の収益・配当還元に基づく方法、若しくはこれらを組み合せた方法、若しくはこれらの各方法の平均値をとる方法、またはこれらの各方法に類する方法のうちの1つの方法であって、前記売買取引の売り方および買い方により選択された方法である
    ことを特徴とする売買取引システム。
  4. 売買取引時に市場価格を持たない株式の売買取引を行うコンピュータにより構成された売買取引システムであって、
    前記売買取引についての取引対象銘柄、および取引価格を含む取引条件に関するデータ、並びに、事後的な精算処理を行う精算時期、予め定められた利回りに基づき算出された前記精算時期の時点での割引率、および売り方および買い方の双方の口座の情報を含む精算条件に関するデータ、またはこれらの取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記取引対象銘柄の株式の市場価格有無情報を、各取引毎に記憶する取引データベースと、
    システム運営者により入力および更新される、取引対象となる前記株式の各発行会社に関する企業データ、財務データ、業績データ、およびその他の発行会社に関するデータ、またはこの発行会社に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記株式の市場価格有無情報を、各銘柄毎に記憶する株価算出用データベースと、
    前記取引データベースに記憶された前記精算時期になったか否かを判断し、前記精算時期になったと判断した時点で、市場価格提供システムにアクセスして前記取引データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムから前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理、または前記株価算出用データベース若しくは前記取引データベースに記憶された前記市場価格有無情報を参照することにより、前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムにアクセスし、前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理を実行する市場価格取得手段と、
    この市場価格取得手段による前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価の取得が行われなかった場合に、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、システムで予め定められてプログラム内に記述されている前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理を実行する株価算出手段と、
    この株価算出手段により算出た前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を、前記取引データベースに記憶された前記精算時期の時点での前記割引率で除するか、または前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価に、前記取引データベースに記憶された前記精算時期の時点での前記割引率を乗じることにより、前記精算時期の時点で、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価から前記取引対象銘柄の株式の保有に伴って生じたキャピタルゲインの分を差し引いた額またはキャピタルロスの分を加えた額に相当する、取引時点での前記取引対象銘柄の株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する処理を実行する推定価格算出手段と、
    前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記精算時期の時点での精算価格として用いられる前記推定価格との差額を算出する処理を実行する差額算出手段と、
    前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記推定価格とを比較し、前記推定価格が前記取引価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の売り方であると判断し、前記取引価格が前記推定価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の買い方であると判断する処理を実行する補填先判断手段と、
    この補填先判断手段による判断結果に基づき、口座管理システムにアクセスし、前記差額算出手段により算出した前記差額分について、補填先が前記売り方である場合には、前記売り方の口座への入金処理の依頼信号を送出し、補填先が前記買い方である場合には、前記買い方の口座への入金処理の依頼信号を送出することにより、補填処理をする補填処理手段とを備え、
    前記株価算出手段による処理で用いられる前記理論時価の算出方法は、時価純資産法、 簿価純資産法、再調達時価純資産法、その他の純資産に基づく方法、類似上場会社比準法、類似業種比準法、その他の市場比較に基づく方法、収益割引モデル、配当割引モデル、一定成長配当割引モデル、割引キャッシュフロー法、その他の収益・配当還元に基づく方法、若しくはこれらを組み合せた方法、若しくはこれらの各方法の平均値をとる方法、またはこれらの各方法に類する方法のうちの1つの方法である
    ことを特徴とする売買取引システム。
  5. 売買取引時に市場価格を持たない株式の売買取引を行うコンピュータにより構成された売買取引システムであって、
    前記売買取引についての取引対象銘柄、および取引価格を含む取引条件に関するデータ、並びに、事後的な精算処理を行う精算時期、この精算時期の時点での理論時価の算出方法、および売り方および買い方の双方の口座の情報を含む精算条件に関するデータ、またはこれらの取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記取引対象銘柄の株式の市場価格有無情報を、各取引毎に記憶する取引データベースと、
    システム運営者により入力および更新される、取引対象となる前記株式の各発行会社に関する企業データ、財務データ、業績データ、およびその他の発行会社に関するデータ、またはこの発行会社に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記株式の市場価格有無情報を、各銘柄毎に記憶する株価算出用データベースと、
    前記取引データベースに記憶された前記精算時期になったか否かを判断し、前記精算時期になったと判断した時点で、市場価格提供システムにアクセスして前記取引データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムから前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理、または前記株価算出用データベース若しくは前記取引データベースに記憶された前記市場価格有無情報を参照することにより、前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムにアクセスし、前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理を実行する市場価格取得手段と、
    この市場価格取得手段による前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価の取得が行われなかった場合に、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、プログラム内に記述されている、前記取引データベースに記憶された前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理を実行する株価算出手段と、
    予め定められた利回りを用いて前記取引時点から前記精算時期の時点までの期間の長さに応じて前記精算時期の時点での前記割引率を算出する処理を実行する割引率算出手段と、
    前記株価算出手段により算出た前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を、前記割引率算出手段により算出した前記割引率で除するか、または前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価に、前記割引率算出手段により算出した前記割引率を乗じることにより、前記精算時期の時点で、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価から前記取引対象銘柄の株式の保有に伴って生じたキャピタルゲインの分を差し引いた額またはキャピタルロスの分を加えた額に相当する、取引時点での前記取引対象銘柄の株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する処理を実行する推定価格算出手段と、
    前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記精算時期の時点での精算価格として用いられる前記推定価格との差額を算出する 理を実行する差額算出手段と、
    前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記推定価格とを比較し、前記推定価格が前記取引価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の売り方であると判断し、前記取引価格が前記推定価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の買い方であると判断する処理を実行する補填先判断手段と、
    この補填先判断手段による判断結果に基づき、口座管理システムにアクセスし、前記差額算出手段により算出した前記差額分について、補填先が前記売り方である場合には、前記売り方の口座への入金処理の依頼信号を送出し、補填先が前記買い方である場合には、前記買い方の口座への入金処理の依頼信号を送出することにより、補填処理をする補填処理手段とを備え、
    前記取引データベースに前記精算条件に関するデータとして記憶された前記理論時価の算出方法は、時価純資産法、簿価純資産法、再調達時価純資産法、その他の純資産に基づく方法、類似上場会社比準法、類似業種比準法、その他の市場比較に基づく方法、収益割引モデル、配当割引モデル、一定成長配当割引モデル、割引キャッシュフロー法、その他の収益・配当還元に基づく方法、若しくはこれらを組み合せた方法、若しくはこれらの各方法の平均値をとる方法、またはこれらの各方法に類する方法のうちの1つの方法であって、前記売買取引の売り方および買い方により選択された方法である
    ことを特徴とする売買取引システム。
  6. 売買取引時に市場価格を持たない株式の売買取引を行うコンピュータにより構成された売買取引システムであって、
    前記売買取引についての取引対象銘柄、および取引価格を含む取引条件に関するデータ、並びに、事後的な精算処理を行う精算時期、および売り方および買い方の双方の口座の情報を含む精算条件に関するデータ、またはこれらの取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記取引対象銘柄の株式の市場価格有無情報を、各取引毎に記憶する取引データベースと、
    システム運営者により入力および更新される、取引対象となる前記株式の各発行会社に関する企業データ、財務データ、業績データ、およびその他の発行会社に関するデータ、またはこの発行会社に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記株式の市場価格有無情報を、各銘柄毎に記憶する株価算出用データベースと、
    前記取引データベースに記憶された前記精算時期になったか否かを判断し、前記精算時期になったと判断した時点で、市場価格提供システムにアクセスして前記取引データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムから前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理、または前記株価算出用データベース若しくは前記取引データベースに記憶された前記市場価格有無情報を参照することにより、前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムにアクセスし、前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理を実行する市場価格取得手段と、
    この市場価格取得手段による前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価の取得が行われなかった場合に、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、システムで予め定められてプログラム内に記述されている前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理を実行する株価算出手段と、
    予め定められた利回りを用いて前記取引時点から前記精算時期の時点までの期間の長さに応じて前記精算時期の時点での前記割引率を算出する処理を実行する割引率算出手段と、
    前記株価算出手段により算出た前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を、前記割引率算出手段により算出した前記割引率で除するか、また は前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価に、前記割引率算出手段により算出した前記割引率を乗じることにより、前記精算時期の時点で、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価から前記取引対象銘柄の株式の保有に伴って生じたキャピタルゲインの分を差し引いた額またはキャピタルロスの分を加えた額に相当する、取引時点での前記取引対象銘柄の株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する処理を実行する推定価格算出手段と、
    前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記精算時期の時点での精算価格として用いられる前記推定価格との差額を算出する処理を実行する差額算出手段と、
    前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記推定価格とを比較し、前記推定価格が前記取引価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の売り方であると判断し、前記取引価格が前記推定価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の買い方であると判断する処理を実行する補填先判断手段と、
    この補填先判断手段による判断結果に基づき、口座管理システムにアクセスし、前記差額算出手段により算出した前記差額分について、補填先が前記売り方である場合には、前記売り方の口座への入金処理の依頼信号を送出し、補填先が前記買い方である場合には、前記買い方の口座への入金処理の依頼信号を送出することにより、補填処理をする補填処理手段とを備え、
    前記株価算出手段による処理で用いられる前記理論時価の算出方法は、時価純資産法、簿価純資産法、再調達時価純資産法、その他の純資産に基づく方法、類似上場会社比準法、類似業種比準法、その他の市場比較に基づく方法、収益割引モデル、配当割引モデル、一定成長配当割引モデル、割引キャッシュフロー法、その他の収益・配当還元に基づく方法、若しくはこれらを組み合せた方法、若しくはこれらの各方法の平均値をとる方法、またはこれらの各方法に類する方法のうちの1つの方法である
    ことを特徴とする売買取引システム。
  7. 前記取引データベースには、最初は前記取引価格であり、前記精算時期の都度に前記補填処理手段により前記精算価格で更新されていく基準価格が記憶され、
    前記差額算出手段は、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と、前記推定価格算出手段により算出した初回の前記精算時期の時点での前記推定価格との差額の算出処理に加え、前記取引データベースに前記基準価格として記憶されている、前回の前記精算時期の時点で前記精算価格として用いられた前記推定価格と、前記推定価格算出手段により算出した今回の前記精算時期の時点での前記推定価格との差額の算出処理も行う構成とされ、
    前記補填先判断手段は、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と、前記推定価格算出手段により算出した初回の前記精算時期の時点での前記推定価格との乖離による補填先判断処理に加え、前記取引データベースに前記基準価格として記憶されている、前回の前記精算時期の時点で前記精算価格として用いられた前記推定価格と、前記推定価格算出手段により算出した今回の前記精算時期の時点での前記推定価格との乖離による補填先判断処理も行う構成とされ、
    前記補填処理手段は、初回の前記精算時期の時点で前記差額算出手段により算出された差額についての初回の補填処理に加え、2回目以降の前記精算時期の時点で前記差額算出手段により算出された差額についての2回目以降の補填処理も行う構成とされ、
    前記補填処理手段による前記2回目以降の補填処理は、
    前記推定価格算出手段により算出した今回の前記推定価格が、前記取引データベースに前記基準価格として記憶されている、前回の前記精算時期の時点で前記精算価格として用いられた前記推定価格よりも大きいと前記補填先判断手段により判断された場合に実行される前記売り方への前記差額分の補填処理、または前記取引データベースに前記基準価格として記憶されている、前回の前記精算時期の時点で前記精算価格として用いられた前記推定価格が、前記推定価格算出手段により算出した今回の前記推定価格よりも大きいと前記補填先判断手段により判断された場合に実行される前記買い方への前記差額分の補填処理である
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の売買取引システム。
  8. 前記取引データベースには、前記売買取引の売り方および買い方により定められた精算単位数が記憶され、
    前記補填処理手段は、前記売買取引が行われた取引単位数のうち、前記取引データベースに記憶された前記精算単位数について、前記補填処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の売買取引システム。
  9. 前記補填処理手段は、口座管理システムにアクセスし、前記差額算出手段により算出した前記差額分について、補填先が売り方である場合には、売り方および買い方の双方から保険料を受け取ったか、または前記補填処理を受けたい売り方から保険料を受け取った第三者機関の口座からの売り方の口座への入金処理の依頼信号を送出し、補填先が買い方である場合には、売り方および買い方の双方から保険料を受け取ったか、または前記補填処理を受けたい買い方から保険料を受け取った第三者機関の口座からの買い方の口座への入金処理の依頼信号を送出することにより、前記補填処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の売買取引システム。
  10. 記売り方または前記買い方が前記取引対象銘柄、前記精算時期、並びに前記取引時点および前記精算時期の時点での前記理論時価の算出方法を含む希望契約条件を入力するために用いる入力フォームを記憶する入力フォーム記憶手段と、
    前記売り方または前記買い方が操作する顧客端末装置からの前記売り方または前記買い方のいずれか一方の要求に基づき、前記入力フォーム記憶手段に記憶された前記入力フォームをネットワークを介して前記顧客端末装置に送信する処理を実行する入力フォーム送信手段と、
    前記入力フォームを用いて前記売り方または前記買い方の前記いずれか一方により入力されて前記顧客端末装置から前記ネットワークを介して送信されてくる前記希望契約条件を受信する処理を実行する希望契約条件受信手段とを備え、
    前記株価算出手段は、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価の算出処理に加え、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記取引時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、プログラム内に記述されている、前記希望契約条件受信手段により受信した前記希望契約条件に含まれる前記取引時点での前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理も実行する構成とされ、
    さらに、前記希望契約条件受信手段により受信した前記希望契約条件を記憶するとともに、前記株価算出手段により算出した前記取引時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を前記取引価格として記憶する希望契約条件データベースと、
    前記顧客端末装置からの前記売り方または前記買い方のいずれか他方の要求に基づき、前記希望契約条件データベースに記憶された前記希望契約条件を契約の相手方となる者に提示するための条件提示画面を前記ネットワークを介して前記顧客端末装置に送信する処理を実行する条件提示画面送信手段と、
    前記条件提示画面を参照してこの画面で提示された条件での取引の契約を行うことを選択した前記売り方または前記買い方の前記いずれか他方の選択情報を前記顧客端末装置から前記ネットワークを介して受信する処理を実行する取引選択情報受信手段と
    この取引選択情報受信手段により前記売り方または前記買い方の前記いずれか他方の選択情報を受信したときに、選択された取引について前記希望契約条件データベースに記憶されている前記取引対象銘柄、前記取引価格、前記精算時期、および前記精算時期の時点での前記理論時価の算出方法を、前記取引データベースに記憶させる処理を実行する取引 データ作成処理手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1,3,5のいずれかに記載の売買取引システム。
  11. 記売り方または前記買い方が前記取引対象銘柄および前記精算時期を含む希望契約条件を入力するために用いる入力フォームを記憶する入力フォーム記憶手段と、
    前記売り方または前記買い方が操作する顧客端末装置からの前記売り方または前記買い方のいずれか一方の要求に基づき、前記入力フォーム記憶手段に記憶された前記入力フォームをネットワークを介して前記顧客端末装置に送信する処理を実行する入力フォーム送信手段と、
    前記入力フォームを用いて前記売り方または前記買い方の前記いずれか一方により入力されて前記顧客端末装置から前記ネットワークを介して送信されてくる前記希望契約条件を受信する処理を実行する希望契約条件受信手段とを備え、
    前記株価算出手段は、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価の算出処理に加え、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記取引時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、システムで予め定められてプログラム内に記述されている前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理も実行する構成とされ、
    さらに、前記希望契約条件受信手段により受信した前記希望契約条件を記憶するとともに、前記株価算出手段により算出した前記取引時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を前記取引価格として記憶する希望契約条件データベースと、
    前記顧客端末装置からの前記売り方または前記買い方のいずれか他方の要求に基づき、前記希望契約条件データベースに記憶された前記希望契約条件を契約の相手方となる者に提示するための条件提示画面を前記ネットワークを介して前記顧客端末装置に送信する処理を実行する条件提示画面送信手段と、
    前記条件提示画面を参照してこの画面で提示された条件での取引の契約を行うことを選択した前記売り方または前記買い方の前記いずれか他方の選択情報を前記顧客端末装置から前記ネットワークを介して受信する処理を実行する取引選択情報受信手段と
    この取引選択情報受信手段により前記売り方または前記買い方の前記いずれか他方の選択情報を受信したときに、選択された取引について前記希望契約条件データベースに記憶されている前記取引対象銘柄、前記取引価格、および前記精算時期を、前記取引データベースに記憶させる処理を実行する取引データ作成処理手段と
    を備えたことを特徴とする請求項2,4,6のいずれかに記載の売買取引システム。
  12. 売買取引時に市場価格を持たない株式の売買取引を行うコンピュータにより構成された売買取引システムで実行される売買取引処理方法であって、
    前記売買取引についての取引対象銘柄、取引価格、および取引時点での業種別インデックス値を含む取引条件に関するデータ、並びに、事後的な精算処理を行う精算時期、この精算時期の時点での理論時価の算出方法、および売り方および買い方の双方の口座の情報を含む精算条件に関するデータ、またはこれらの取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記取引対象銘柄の株式の市場価格有無情報を、各取引毎に取引データベースに記憶し、
    システム運営者により入力および更新される、取引対象となる前記株式の各発行会社に関する企業データ、財務データ、業績データ、およびその他の発行会社に関するデータ、またはこの発行会社に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記株式の市場価格有無情報を、各銘柄毎に株価算出用データベースに記憶し、
    市場価格取得手段が、前記取引データベースに記憶された前記精算時期になったか否かを判断し、前記精算時期になったと判断した時点で、市場価格提供システムにアクセスして前記取引データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムから前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理、または前記株価算出用データベース若しくは前記取引データベースに記憶された前記市場価格有無情報を参 照することにより、前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムにアクセスし、前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理を実行し、
    株価算出手段が、前記市場価格取得手段による前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価の取得が行われなかった場合に、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、プログラム内に記述されている、前記取引データベースに記憶された前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理を実行し、
    精算時インデックス値取得手段が、前記市場価格取得手段により前記精算時期になったと判断した時点で、業種別インデックス値提供システムにアクセスし、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の同業種についての業種別インデックス値を取得する処理を実行し、
    割引率算出手段が、前記精算時インデックス値取得手段により取得した前記精算時期の時点での前記業種別インデックス値を、前記取引データベースに記憶された前記取引時点での前記業種別インデックス値で除するか、またはその逆数を求めることにより、割引率を算出する処理を実行し、
    推定価格算出手段が、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を、前記割引率算出手段により算出した前記割引率で除するか、または前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価に、前記割引率算出手段により前記逆数として算出した前記割引率を乗じることにより、前記精算時期の時点で、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価から前記取引対象銘柄の株式の保有に伴って生じたキャピタルゲインの分を差し引いた額またはキャピタルロスの分を加えた額に相当する、取引時点での前記取引対象銘柄の株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する処理を実行し、
    差額算出手段が、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記精算時期の時点での精算価格として用いられる前記推定価格との差額を算出する処理を実行し、
    補填先判断手段が、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記推定価格とを比較し、前記推定価格が前記取引価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の売り方であると判断し、前記取引価格が前記推定価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の買い方であると判断する処理を実行し、
    補填処理手段が、前記補填先判断手段による判断結果に基づき、口座管理システムにアクセスし、前記差額算出手段により算出した前記差額分について、補填先が前記売り方である場合には、前記売り方の口座への入金処理の依頼信号を送出し、補填先が前記買い方である場合には、前記買い方の口座への入金処理の依頼信号を送出することにより、補填処理を実行し、
    前記取引データベースに前記精算条件に関するデータとして記憶された前記理論時価の算出方法は、時価純資産法、簿価純資産法、再調達時価純資産法、その他の純資産に基づく方法、類似上場会社比準法、類似業種比準法、その他の市場比較に基づく方法、収益割引モデル、配当割引モデル、一定成長配当割引モデル、割引キャッシュフロー法、その他の収益・配当還元に基づく方法、若しくはこれらを組み合せた方法、若しくはこれらの各方法の平均値をとる方法、またはこれらの各方法に類する方法のうちの1つの方法であって、前記売買取引の売り方および買い方により選択された方法である
    ことを特徴とする売買取引処理方法。
  13. 売買取引時に市場価格を持たない株式の売買取引を行うコンピュータにより構成された売買取引システムで実行される売買取引処理方法であって、
    前記売買取引についての取引対象銘柄、取引価格、および取引時点での業種別インデックス値を含む取引条件に関するデータ、並びに、事後的な精算処理を行う精算時期、および売り方および買い方の双方の口座の情報を含む精算条件に関するデータ、またはこれらの取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記取引対象銘柄の株式の市場価格有無情報を、各取引毎に取引データベースに記憶し、
    システム運営者により入力および更新される、取引対象となる前記株式の各発行会社に関する企業データ、財務データ、業績データ、およびその他の発行会社に関するデータ、またはこの発行会社に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記株式の市場価格有無情報を、各銘柄毎に株価算出用データベースに記憶し、
    市場価格取得手段が、前記取引データベースに記憶された前記精算時期になったか否かを判断し、前記精算時期になったと判断した時点で、市場価格提供システムにアクセスして前記取引データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムから前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理、または前記株価算出用データベース若しくは前記取引データベースに記憶された前記市場価格有無情報を参照することにより、前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムにアクセスし、前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理を実行し、
    株価算出手段が、前記市場価格取得手段による前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価の取得が行われなかった場合に、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、システムで予め定められてプログラム内に記述されている前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理を実行し、
    精算時インデックス値取得手段が、前記市場価格取得手段により前記精算時期になったと判断した時点で、業種別インデックス値提供システムにアクセスし、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の同業種についての業種別インデックス値を取得する処理を実行し、
    割引率算出手段が、前記精算時インデックス値取得手段により取得した前記精算時期の時点での前記業種別インデックス値を、前記取引データベースに記憶された前記取引時点での前記業種別インデックス値で除するか、またはその逆数を求めることにより、割引率を算出する処理を実行し、
    推定価格算出手段が、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を、前記割引率算出手段により算出した前記割引率で除するか、または前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価に、前記割引率算出手段により前記逆数として算出した前記割引率を乗じることにより、前記精算時期の時点で、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価から前記取引対象銘柄の株式の保有に伴って生じたキャピタルゲインの分を差し引いた額またはキャピタルロスの分を加えた額に相当する、取引時点での前記取引対象銘柄の株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する処理を実行し、
    差額算出手段が、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記精算時期の時点での精算価格として用いられる前記推定価格との差額を算出する処理を実行し、
    補填先判断手段が、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算 出手段により算出した前記推定価格とを比較し、前記推定価格が前記取引価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の売り方であると判断し、前記取引価格が前記推定価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の買い方であると判断する処理を実行し、
    補填処理手段が、前記補填先判断手段による判断結果に基づき、口座管理システムにアクセスし、前記差額算出手段により算出した前記差額分について、補填先が前記売り方である場合には、前記売り方の口座への入金処理の依頼信号を送出し、補填先が前記買い方である場合には、前記買い方の口座への入金処理の依頼信号を送出することにより、補填処理を実行し、
    前記株価算出手段による処理で用いられる前記理論時価の算出方法は、時価純資産法、簿価純資産法、再調達時価純資産法、その他の純資産に基づく方法、類似上場会社比準法、類似業種比準法、その他の市場比較に基づく方法、収益割引モデル、配当割引モデル、一定成長配当割引モデル、割引キャッシュフロー法、その他の収益・配当還元に基づく方法、若しくはこれらを組み合せた方法、若しくはこれらの各方法の平均値をとる方法、またはこれらの各方法に類する方法のうちの1つの方法である
    ことを特徴とする売買取引処理方法。
  14. 売買取引時に市場価格を持たない株式の売買取引を行うコンピュータにより構成された売買取引システムで実行される売買取引処理方法であって、
    前記売買取引についての取引対象銘柄、および取引価格を含む取引条件に関するデータ、並びに、事後的な精算処理を行う精算時期、この精算時期の時点での理論時価の算出方法、予め定められた利回りに基づき算出された前記精算時期の時点での割引率、および売り方および買い方の双方の口座の情報を含む精算条件に関するデータ、またはこれらの取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記取引対象銘柄の株式の市場価格有無情報を、各取引毎に取引データベースに記憶し、
    システム運営者により入力および更新される、取引対象となる前記株式の各発行会社に関する企業データ、財務データ、業績データ、およびその他の発行会社に関するデータ、またはこの発行会社に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記株式の市場価格有無情報を、各銘柄毎に株価算出用データベースに記憶し、
    市場価格取得手段が、前記取引データベースに記憶された前記精算時期になったか否かを判断し、前記精算時期になったと判断した時点で、市場価格提供システムにアクセスして前記取引データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムから前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理、または前記株価算出用データベース若しくは前記取引データベースに記憶された前記市場価格有無情報を参照することにより、前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムにアクセスし、前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理を実行し、
    株価算出手段が、前記市場価格取得手段による前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価の取得が行われなかった場合に、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、プログラム内に記述されている、前記取引データベースに記憶された前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理を実行し、
    推定価格算出手段が、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を、前記取引データベースに記憶された前記精算時期の時点での前記割引率で除するか、または前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価に、前記取引データベ ースに記憶された前記精算時期の時点での前記割引率を乗じることにより、前記精算時期の時点で、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価から前記取引対象銘柄の株式の保有に伴って生じたキャピタルゲインの分を差し引いた額またはキャピタルロスの分を加えた額に相当する、取引時点での前記取引対象銘柄の株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する処理を実行し、
    差額算出手段が、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記精算時期の時点での精算価格として用いられる前記推定価格との差額を算出する処理を実行し、
    補填先判断手段が、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記推定価格とを比較し、前記推定価格が前記取引価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の売り方であると判断し、前記取引価格が前記推定価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の買い方であると判断する処理を実行し、
    補填処理手段が、前記補填先判断手段による判断結果に基づき、口座管理システムにアクセスし、前記差額算出手段により算出した前記差額分について、補填先が前記売り方である場合には、前記売り方の口座への入金処理の依頼信号を送出し、補填先が前記買い方である場合には、前記買い方の口座への入金処理の依頼信号を送出することにより、補填処理を実行し、
    前記取引データベースに前記精算条件に関するデータとして記憶された前記理論時価の算出方法は、時価純資産法、簿価純資産法、再調達時価純資産法、その他の純資産に基づく方法、類似上場会社比準法、類似業種比準法、その他の市場比較に基づく方法、収益割引モデル、配当割引モデル、一定成長配当割引モデル、割引キャッシュフロー法、その他の収益・配当還元に基づく方法、若しくはこれらを組み合せた方法、若しくはこれらの各方法の平均値をとる方法、またはこれらの各方法に類する方法のうちの1つの方法であって、前記売買取引の売り方および買い方により選択された方法である
    ことを特徴とする売買取引処理方法。
  15. 売買取引時に市場価格を持たない株式の売買取引を行うコンピュータにより構成された売買取引システムで実行される売買取引処理方法であって、
    前記売買取引についての取引対象銘柄、および取引価格を含む取引条件に関するデータ、並びに、事後的な精算処理を行う精算時期、予め定められた利回りに基づき算出された前記精算時期の時点での割引率、および売り方および買い方の双方の口座の情報を含む精算条件に関するデータ、またはこれらの取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記取引対象銘柄の株式の市場価格有無情報を、各取引毎に取引データベースに記憶し、
    システム運営者により入力および更新される、取引対象となる前記株式の各発行会社に関する企業データ、財務データ、業績データ、およびその他の発行会社に関するデータ、またはこの発行会社に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記株式の市場価格有無情報を、各銘柄毎に株価算出用データベースに記憶し、
    市場価格取得手段が、前記取引データベースに記憶された前記精算時期になったか否かを判断し、前記精算時期になったと判断した時点で、市場価格提供システムにアクセスして前記取引データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムから前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理、または前記株価算出用データベース若しくは前記取引データベースに記憶された前記市場価格有無情報を参照することにより、前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムにアクセスし、前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理を実行し、
    株価算出手段が、前記市場価格取得手段による前記取引対象銘柄の株式についての市場 における時価の取得が行われなかった場合に、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、システムで予め定められてプログラム内に記述されている前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理を実行し、
    推定価格算出手段が、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を、前記取引データベースに記憶された前記精算時期の時点での前記割引率で除するか、または前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価に、前記取引データベースに記憶された前記精算時期の時点での前記割引率を乗じることにより、前記精算時期の時点で、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価から前記取引対象銘柄の株式の保有に伴って生じたキャピタルゲインの分を差し引いた額またはキャピタルロスの分を加えた額に相当する、取引時点での前記取引対象銘柄の株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する処理を実行し、
    差額算出手段が、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記精算時期の時点での精算価格として用いられる前記推定価格との差額を算出する処理を実行し、
    補填先判断手段が、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記推定価格とを比較し、前記推定価格が前記取引価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の売り方であると判断し、前記取引価格が前記推定価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の買い方であると判断する処理を実行し、
    補填処理手段が、前記補填先判断手段による判断結果に基づき、口座管理システムにアクセスし、前記差額算出手段により算出した前記差額分について、補填先が前記売り方である場合には、前記売り方の口座への入金処理の依頼信号を送出し、補填先が前記買い方である場合には、前記買い方の口座への入金処理の依頼信号を送出することにより、補填処理を実行し、
    前記株価算出手段による処理で用いられる前記理論時価の算出方法は、時価純資産法、簿価純資産法、再調達時価純資産法、その他の純資産に基づく方法、類似上場会社比準法、類似業種比準法、その他の市場比較に基づく方法、収益割引モデル、配当割引モデル、一定成長配当割引モデル、割引キャッシュフロー法、その他の収益・配当還元に基づく方法、若しくはこれらを組み合せた方法、若しくはこれらの各方法の平均値をとる方法、またはこれらの各方法に類する方法のうちの1つの方法である
    ことを特徴とする売買取引処理方法。
  16. 売買取引時に市場価格を持たない株式の売買取引を行うコンピュータにより構成された売買取引システムで実行される売買取引処理方法であって、
    前記売買取引についての取引対象銘柄、および取引価格を含む取引条件に関するデータ、並びに、事後的な精算処理を行う精算時期、この精算時期の時点での理論時価の算出方法、および売り方および買い方の双方の口座の情報を含む精算条件に関するデータ、またはこれらの取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記取引対象銘柄の株式の市場価格有無情報を、各取引毎に取引データベースに記憶し、
    システム運営者により入力および更新される、取引対象となる前記株式の各発行会社に関する企業データ、財務データ、業績データ、およびその他の発行会社に関するデータ、またはこの発行会社に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記株式の市場価格有無情報を、各銘柄毎に株価算出用データベースに記憶し、
    市場価格取得手段が、前記取引データベースに記憶された前記精算時期になったか否か を判断し、前記精算時期になったと判断した時点で、市場価格提供システムにアクセスして前記取引データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムから前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理、または前記株価算出用データベース若しくは前記取引データベースに記憶された前記市場価格有無情報を参照することにより、前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムにアクセスし、前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理を実行し、
    株価算出手段が、前記市場価格取得手段による前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価の取得が行われなかった場合に、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、プログラム内に記述されている、前記取引データベースに記憶された前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理を実行し、
    割引率算出手段が、予め定められた利回りを用いて前記取引時点から前記精算時期の時点までの期間の長さに応じて前記精算時期の時点での前記割引率を算出する処理を実行し、
    推定価格算出手段が、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を、前記割引率算出手段により算出した前記割引率で除するか、または前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価に、前記割引率算出手段により算出した前記割引率を乗じることにより、前記精算時期の時点で、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価から前記取引対象銘柄の株式の保有に伴って生じたキャピタルゲインの分を差し引いた額またはキャピタルロスの分を加えた額に相当する、取引時点での前記取引対象銘柄の株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する処理を実行し、
    差額算出手段が、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記精算時期の時点での精算価格として用いられる前記推定価格との差額を算出する処理を実行し、
    補填先判断手段が、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記推定価格とを比較し、前記推定価格が前記取引価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の売り方であると判断し、前記取引価格が前記推定価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の買い方であると判断する処理を実行し、
    補填処理手段が、前記補填先判断手段による判断結果に基づき、口座管理システムにアクセスし、前記差額算出手段により算出した前記差額分について、補填先が前記売り方である場合には、前記売り方の口座への入金処理の依頼信号を送出し、補填先が前記買い方である場合には、前記買い方の口座への入金処理の依頼信号を送出することにより、補填処理を実行し、
    前記取引データベースに前記精算条件に関するデータとして記憶された前記理論時価の算出方法は、時価純資産法、簿価純資産法、再調達時価純資産法、その他の純資産に基づく方法、類似上場会社比準法、類似業種比準法、その他の市場比較に基づく方法、収益割引モデル、配当割引モデル、一定成長配当割引モデル、割引キャッシュフロー法、その他の収益・配当還元に基づく方法、若しくはこれらを組み合せた方法、若しくはこれらの各方法の平均値をとる方法、またはこれらの各方法に類する方法のうちの1つの方法であって、前記売買取引の売り方および買い方により選択された方法である
    ことを特徴とする売買取引処理方法。
  17. 売買取引時に市場価格を持たない株式の売買取引を行うコンピュータにより構成された売買取引システムで実行される売買取引処理方法であって、
    前記売買取引についての取引対象銘柄、および取引価格を含む取引条件に関するデータ、並びに、事後的な精算処理を行う精算時期、および売り方および買い方の双方の口座の情報を含む精算条件に関するデータ、またはこれらの取引条件に関するデータおよび精算条件に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記取引対象銘柄の株式の市場価格有無情報を、各取引毎に取引データベースに記憶し、
    システム運営者により入力および更新される、取引対象となる前記株式の各発行会社に関する企業データ、財務データ、業績データ、およびその他の発行会社に関するデータ、またはこの発行会社に関するデータに加え、システム運営者により入力される前記株式の市場価格有無情報を、各銘柄毎に株価算出用データベースに記憶し、
    市場価格取得手段が、前記取引データベースに記憶された前記精算時期になったか否かを判断し、前記精算時期になったと判断した時点で、市場価格提供システムにアクセスして前記取引データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムから前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理、または前記株価算出用データベース若しくは前記取引データベースに記憶された前記市場価格有無情報を参照することにより、前記取引対象銘柄の株式が市場価格を持っているか否かを判断し、市場価格を持っていると判断した場合に、前記市場価格提供システムにアクセスし、前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を取得する処理を実行し、
    株価算出手段が、前記市場価格取得手段による前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価の取得が行われなかった場合に、前記株価算出用データベースに記憶された前記取引対象銘柄の株式の発行会社に関するデータを用いて、前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価を、システムで予め定められてプログラム内に記述されている前記理論時価の算出方法を実現するためのアルゴリズムで算出する処理を実行し、
    割引率算出手段が、予め定められた利回りを用いて前記取引時点から前記精算時期の時点までの期間の長さに応じて前記精算時期の時点での前記割引率を算出する処理を実行し、
    推定価格算出手段が、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価を、前記割引率算出手段により算出した前記割引率で除するか、または前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価、若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価に、前記割引率算出手段により算出した前記割引率を乗じることにより、前記精算時期の時点で、前記株価算出手段により算出した前記精算時期の時点での前記取引対象銘柄の株式の理論時価若しくは前記市場価格取得手段により取得した前記取引対象銘柄の株式についての市場における時価から前記取引対象銘柄の株式の保有に伴って生じたキャピタルゲインの分を差し引いた額またはキャピタルロスの分を加えた額に相当する、取引時点での前記取引対象銘柄の株式の価格として妥当であると推定される推定価格を算出する処理を実行し、
    差額算出手段が、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記精算時期の時点での精算価格として用いられる前記推定価格との差額を算出する処理を実行し、
    補填先判断手段が、前記取引データベースに記憶された前記取引価格と前記推定価格算出手段により算出した前記推定価格とを比較し、前記推定価格が前記取引価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の売り方であると判断し、前記取引価格が前記推定価格よりも大きいと判断した場合には、補填先を前記売買取引の買い方であると判断する処理を実行し、
    補填処理手段が、前記補填先判断手段による判断結果に基づき、口座管理システムにアクセスし、前記差額算出手段により算出した前記差額分について、補填先が前記売り方で ある場合には、前記売り方の口座への入金処理の依頼信号を送出し、補填先が前記買い方である場合には、前記買い方の口座への入金処理の依頼信号を送出することにより、補填処理を実行し、
    前記株価算出手段による処理で用いられる前記理論時価の算出方法は、時価純資産法、簿価純資産法、再調達時価純資産法、その他の純資産に基づく方法、類似上場会社比準法、類似業種比準法、その他の市場比較に基づく方法、収益割引モデル、配当割引モデル、一定成長配当割引モデル、割引キャッシュフロー法、その他の収益・配当還元に基づく方法、若しくはこれらを組み合せた方法、若しくはこれらの各方法の平均値をとる方法、またはこれらの各方法に類する方法のうちの1つの方法である
    ことを特徴とする売買取引処理方法。
  18. 請求項1〜11のいずれかに記載の売買取引システムとして、コンピュータを機能させるためのプログラム。
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