JP2012212475A - 仲介排除金融取引プログラムを記録した記憶媒体、仲介排除金融取引システム及び仲介排除金融取引方法 - Google Patents

仲介排除金融取引プログラムを記録した記憶媒体、仲介排除金融取引システム及び仲介排除金融取引方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 1つ以上のコンピュータネットワークを介して金融商品の取引市場を創設し、最終顧客の需要をマッチさせ、また、金融取引における伝統的な仲介者の機能を、システムの運営者や代行者、評価者、資料提供者に振り分けることで、仲介者と最終顧客との間の利益相反を解消し、金融取引を効率化、最適化できる仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、仲介排除金融取引システム及び仲介排除金融取引方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明は、仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、仲介排除金融取引システム及び仲介排除金融取引方法である。即ち、1つ以上のコンピュータネットワークを介して金融商品の取引市場を創設し、金融取引における伝統的な仲介者を排除し、最終顧客同士がマッチングで取引を直接成立させることができる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、1つ以上のコンピュータネットワークを介して金融商品の取引市場を創設し、最終顧客の需要をマッチさせるための仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、仲介排除金融取引システム及び仲介排除金融取引方法に関する。
従来の金融取引では、買い手である最終顧客と売り手である最終顧客との間に、銀行や証券会社といった伝統的な仲介者が存在してきた。よって、これらの仲介者を経由して取引を行う最終顧客は、仲介者へ直接的もしくは間接的に支払う委託・仲介手数料の分だけ運用利回りが低下したり、調達コストが割高になったりしている。
そして、銀行や証券会社は、委託・仲介業務に加えて自己取引業務を営んでいる。自己資金で大きな取引益を上げるために、自らを相手方として最終顧客に不利な条件で取引させるとか、自社で提供する取引の参考・提案資料を最終顧客が読んで取引することを前提として、自己資金による取引を事前に済ませるとか、又は金融商品の取引頻度を最終顧客が上げることを狙って参考・提案資料を提供するといった、最終顧客との利益相反の構図が従来より指摘されてきた。
しかしながら、これら伝統的な仲介者に蓄積されている金融取引の知識や情報は、最終顧客が一朝一夕に吸収できるものではない。そのため、仲介者と最終顧客との間の利益相反を解決しながら、仲介者が持つ知識や情報を最終顧客に提供する仕組みが求められている。
一方、証券取引所や金融派生商品の取引所は、売買の対象が人気銘柄や人気商品に片寄っており、流動性が低い債券の売買や複雑な金融派生商品の取引は、銀行や証券会社を相手方とした相対取引が中心になっている。また、流動性が高い株式などの売買においても取引所を通さない案件が増加し、表面化しない相対取引の比重が上がるにつれて、最終顧客にとって重要な市場の透明性が揺らいでいる。既存の証券取引所や金融派生商品の取引所は、基本的に、会員である銀行や証券会社を通さないと最終顧客が売買に参加できない仕組みとなっており、ここでも最終顧客が不利益を被っている。
取引照合や資金決済、証券決済など、取引が成立した後に生じる様々な決済業務や管理業務は、その歴史的な経緯から、金融商品によって又は取引される市場によって使用できるシステムが異なり、これらの統合は難しい。また、決済業務や管理業務は、未だ手作業に頼っている割合も高く、多種多様な金融商品を取引したい最終顧客にとって使い勝手が良いものではない。これは、それぞれのシステムを、銀行や証券会社、取引所、決済機関、ソフトウェア業者や情報ベンダーなどが、それぞれの思惑から任意に開発・提供してきたことの結果である。
そこで本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、1つ以上のコンピュータネットワークを介して金融商品の取引市場を創設し、最終顧客の需要をマッチさせる仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、仲介排除金融取引システム及び仲介排除金融取引方法を提供することを課題とする。
そして本発明は、金融取引における伝統的な仲介者である銀行や証券会社の機能を、システムの運営者や各種代行者、各種評価者、各種資料提供者に振り分けることで、仲介者と最終顧客との間の利益相反を解消し、各種金融取引を効率化、最適化することができる仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、仲介排除金融取引システム及び仲介排除金融取引方法を提供することを課題とする。
また本発明は、規格商品−合成商品間の合成作業や分解作業によって各種金融商品の流動性を向上させ、同時合同金融取引を可能にすることで各種取引が当事者にとってより有利なものとなる金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、金融取引システム及び金融取引方法を提供することを課題とする。
請求項1記載の発明は、仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、1つ以上のコンピュータネットワークを介して金融商品の取引市場を創設し、伝統的な銀行や伝統的な証券会社などによる取引の仲介を排除し、最終資金運用者、最終資金調達者、最終資金取引者といった最終顧客同士がマッチングで金融取引を直接成立させることができることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な請求項1記載の記憶媒体であって、前記金融取引を資金調達とすることを特徴とし、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、資金調達希望者の端末が、資金調達注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、資金調達希望者の端末から前記送信手段によって送信された資金調達注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた資金調達注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、特定又は不特定の資金運用希望者の端末へ前記資金調達注文を開示する開示手段と、資金運用希望者の端末が、該コンピュータから前記開示手段によって開示された資金調達注文に基づいて、その資金調達を対象とする資金運用注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、資金運用希望者の端末から前記送信手段によって送信された資金運用注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた資金運用注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した資金調達注文と資金運用注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に資金調達注文と資金運用注文との間で資金調達を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を資金調達希望者の端末及び資金運用希望者の端末へ通知する通知手段とを備えることにより仲介排除資金調達を実現させることができることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な請求項1記載の記憶媒体であって、前記金融取引を資金運用とすることを特徴とし、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、該利用者端末が、資金運用商品の買付注文及び売付注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、該利用者端末から前記送信手段によって送信された買付注文及び売付注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた買付注文及び売付注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した買付注文と売付注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に買付注文と売付注文との間で売買を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を該利用者端末へ通知する通知手段とを備えることにより仲介排除資金運用を実現させることができることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な請求項1記載の記憶媒体であって、前記金融取引を売出とすることを特徴とし、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、売出希望者の端末が、資金運用商品の売出注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、売出希望者の端末から前記送信手段によって送信された売出注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた売出注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、特定又は不特定の買入希望者の端末へ前記売出注文を開示する開示手段と、買入希望者の端末が、該コンピュータから前記開示手段によって開示された売出注文に基づいて、その売出を対象とする買入注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、買入希望者の端末から前記送信手段によって送信された買入注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた買入注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した売出注文と買入注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に売出注文と買入注文との間で売出を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を売出希望者の端末及び買入希望者の端末へ通知する通知手段とを備えることにより仲介排除売出を実現させることができることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な請求項1記載の記憶媒体であって、前記金融取引を資金取引とすることを特徴とし、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、該利用者端末が、資金取引商品の買建注文及び売建注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、該利用者端末から前記送信手段によって送信された買建注文及び売建注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた買建注文及び売建注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した買建注文と売建注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に買建注文と売建注文との間で資金取引を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を該利用者端末へ通知する通知手段とを備えることにより仲介排除資金取引を実現させることができることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な請求項1記載の記憶媒体であって、前記金融取引を相対取引とすることを特徴とし、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、金融商品の相対取引を希望する者の端末が、取引相手となり得る候補者の端末へ相対取引要求を送信する送信手段と、該相対取引候補者の端末が、該相対取引希望者の端末から前記送信手段によって送信された相対取引要求を受信する受信手段と、該相対取引候補者の端末が、前記受信手段によって受信した相対取引要求に対し、受諾、拒否又は交渉の意思決定を該相対取引希望者の端末へ返信する返信手段と、該相対取引希望者の端末が、該相対取引候補者の端末から前記返信手段によって返信された意思決定を受信する受信手段と、該相対取引希望者の端末及び/又は該相対取引候補者の端末が、相対取引の成立又は不成立の結果を前記コンピュータへ通知する通知手段とを備えることにより仲介排除相対取引を実現させることができることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な請求項6記載の記憶媒体であって、更なる手段を備えることを特徴とし、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、前記相対取引希望者の端末が、金融商品の相対取引要求を該コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、該相対取引希望者の端末から前記送信手段によって送信された相対取引要求を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた相対取引要求に合致した相対取引候補者を特定する特定手段と、該コンピュータが、前記特定手段によって特定した相対取引候補者の連絡先を該相対取引希望者の端末へ通知する通知手段とを更に備えることにより仲介排除相対取引を実現させることができることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、最終資金運用者、最終資金調達者、最終資金取引者といった最終顧客同士による仲介排除金融取引を支援するためのコンピュータシステムであって、
(a)ウェブ・サーバとしての機能とデータベース・サーバとしての機能とを備える1台以上のコンピュータと、
(b)前記最終顧客の複数の利用者端末と、
(c)該コンピュータと該利用者端末とを接続する1つ以上のコンピュータネットワークと、
(d)資金調達、資金運用、売出、資金取引といった金融取引に関するデータを格納する金融商品データベースより構成され、
(1)金融取引契約書、目論見書、報告書及び開示書のうち、何れか1つ以上に関するデータを格納する契約管理データベース、
(2)資金決済及び/又は証券決済に関するデータを格納する決済管理データベース、
(3)運用参考資料、調達提案資料及び取引提案資料のうち、何れか1つ以上を格納する配信資料データベース及び、
(4)前記システムの利用者に関するデータを格納するクライアント情報データベースのうち、何れか1つ以上のデータベースを具備することにより、
資金調達注文、資金運用注文、売出注文、資金取引注文といった金融取引注文を需給バランスの原理で直接マッチさせる入札モード及び/又は、
通信路を提供されることで前記最終顧客同士が直接交渉により前記金融取引を成立させる相対モードを実現できることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の仲介排除金融取引システムであって、前記金融取引を資金調達とすることを特徴とし、資金調達希望者の端末が、資金調達注文を前記コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、資金調達希望者の端末から前記送信手段によって送信された資金調達注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた資金調達注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、特定又は不特定の資金運用希望者の端末へ前記資金調達注文を開示する開示手段と、資金運用希望者の端末が、該コンピュータから前記開示手段によって開示された資金調達注文に基づいて、その資金調達を対象とする資金運用注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、資金運用希望者の端末から前記送信手段によって送信された資金運用注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた資金運用注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した資金調達注文と資金運用注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に資金調達注文と資金運用注文との間で資金調達を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を資金調達希望者の端末及び資金運用希望者の端末へ通知する通知手段とを具備することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項8記載の仲介排除金融取引システムであって、前記金融取引を資金運用とすることを特徴とし、該利用者端末が、資金運用商品の買付注文及び売付注文を前記コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、該利用者端末から前記送信手段によって送信された買付注文及び売付注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた買付注文及び売付注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した買付注文と売付注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に買付注文と売付注文との間で売買を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を該利用者端末へ通知する通知手段とを具備することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項8記載の仲介排除金融取引システムであって、前記金融取引を売出とすることを特徴とし、売出希望者の端末が、資金運用商品の売出注文を前記コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、売出希望者の端末から前記送信手段によって送信された売出注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた売出注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、特定又は不特定の買入希望者の端末へ前記売出注文を開示する開示手段と、買入希望者の端末が、該コンピュータから前記開示手段によって開示された売出注文に基づいて、その売出を対象とする買入注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、買入希望者の端末から前記送信手段によって送信された買入注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた買入注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した売出注文と買入注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に売出注文と買入注文との間で売出を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を売出希望者の端末及び買入希望者の端末へ通知する通知手段とを具備することを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項8記載の仲介排除金融取引システムであって、前記金融取引を資金取引とすることを特徴とし、該利用者端末が、資金取引商品の買建注文及び売建注文を前記コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、該利用者端末から前記送信手段によって送信された買建注文及び売建注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた買建注文及び売建注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した買建注文と売建注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に買建注文と売建注文との間で資金取引を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を該利用者端末へ通知する通知手段とを具備することを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項8記載の仲介排除金融取引システムであって、前記金融取引を相対取引とすることを特徴とし、金融商品の相対取引を希望する者の端末が、取引相手となり得る候補者の端末へ相対取引要求を送信する送信手段と、該相対取引候補者の端末が、該相対取引希望者の端末から前記送信手段によって送信された相対取引要求を受信する受信手段と、該相対取引候補者の端末が、前記受信手段によって受信した相対取引要求に対し、受諾、拒否又は交渉の意思決定を該相対取引希望者の端末へ返信する返信手段と、該相対取引希望者の端末が、該相対取引候補者の端末から前記返信手段によって返信された意思決定を受信する受信手段と、該相対取引希望者の端末及び/又は該相対取引候補者の端末が、相対取引の成立又は不成立の結果を前記コンピュータへ通知する通知手段とを具備することを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の仲介排除金融取引システムであって、更なる手段を具備することを特徴とし、前記相対取引希望者の端末が、金融商品の相対取引要求を前記コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、該相対取引希望者の端末から前記送信手段によって送信された相対取引要求を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた相対取引要求に合致した相対取引候補者を特定する特定手段と、該コンピュータが、前記特定手段によって特定した相対取引候補者の連絡先を該相対取引希望者の端末へ通知する通知手段とを更に具備することを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項8乃至9、13又は14記載の仲介排除金融取引システムであって、前記金融取引の対象商品を借入、債券、株式及びコマーシャル・ペーパーのうち、何れか1つ以上の資金調達商品とすることを特徴とする。
請求項16記載の発明は、請求項8、10乃至11、13又は14記載の仲介排除金融取引システムであって、前記金融取引の対象商品を貸付債権、債券、株式及びコマーシャル・ペーパーのうち、何れか1つ以上の資金運用商品とすることを特徴とする。
請求項17記載の発明は、請求項8、12乃至14記載の仲介排除金融取引システムであって、前記金融取引の対象商品を外国為替商品、金利派生商品、株式派生商品、複合派生商品、先渡商品、先物商品、オプション商品、スワップ商品のうち、何れか1つ以上の資金取引商品とすることを特徴とする。
請求項18記載の発明は、請求項8乃至17記載の仲介排除金融取引システムであって、運用代行者、調達代行者、売出代行者及び取引代行者のうち、何れか1つ以上が前記金融取引に参加できることを特徴とする。
請求項19記載の発明は、請求項8乃至17記載の仲介排除金融取引システムであって、運用評価者、調達評価者及び取引評価者のうち、何れか1つ以上が前記金融取引に参加できることを特徴とする。
請求項20記載の発明は、請求項8乃至17記載の仲介排除金融取引システムであって、運用参考資料提供者、調達提案資料提供者及び取引提案資料提供者のうち、何れか1つ以上が前記金融取引に参加できることを特徴とする。
請求項21記載の発明は、請求項8乃至17記載の仲介排除金融取引システムであって、国境及び/又は取引時間の壁を超え、前記金融商品を国内外において1日24時間取引できることを特徴とする。
請求項22記載の発明は、請求項8乃至17記載の仲介排除金融取引システムであって、取引照合、契約書の調印・譲渡、資金決済、証券決済、法規遵守の検査など、取引成立後の決済・管理機能を集約したことを特徴とする。
請求項23記載の発明は、仲介排除金融取引方法であって、1つ以上のコンピュータネットワークを介して金融商品の取引市場を創設し、伝統的な銀行や伝統的な証券会社などによる取引の仲介を排除し、最終資金運用者、最終資金調達者、最終資金取引者といった最終顧客同士がマッチングで金融取引を直接成立させることができることを特徴とする。
請求項24記載の発明は、請求項23記載の仲介排除金融取引方法であって、前記金融取引を資金調達とすることを特徴とする。
請求項25記載の発明は、請求項23又は24記載の仲介排除金融取引方法であって、資金運用を希望する側から、資金調達を実行し得る候補者に資金調達の条件を提示した上で、該資金調達候補者が該資金運用希望者の資金運用を対象に資金調達を行えることを特徴とし、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末より構成されるシステムにおける、該資金運用希望者の端末が、該資金調達候補者の端末へ資金調達条件を送信する送信ステップと、該資金調達候補者の端末が、該資金運用希望者の端末から前記送信ステップによって送信された資金調達条件を受信する受信ステップと、該資金調達候補者の端末が、前記受信ステップによって受信した資金調達条件に対し、受諾、拒否又は交渉の意思決定を該資金運用希望者の端末へ返信する返信ステップと、該資金運用希望者の端末が、該資金調達候補者の端末から前記返信ステップによって返信された意思決定を受信する受信ステップと、該資金運用希望者の端末及び/又は該資金調達候補者の端末が、資金調達の成立又は不成立の結果を前記コンピュータへ通知する通知ステップとを含むことを特徴とする。
請求項26記載の発明は、請求項23記載の仲介排除金融取引方法であって、前記金融取引を資金運用とすることを特徴とする。
請求項27記載の発明は、請求項23記載の仲介排除金融取引方法であって、前記金融取引を売出とすることを特徴とする。
請求項28記載の発明は、請求項23記載の仲介排除金融取引方法であって、前記金融取引を資金取引とすることを特徴とする。
請求項29記載の発明は、請求項23記載の仲介排除金融取引方法であって、前記金融取引を相対取引とすることを特徴とする。
請求項30記載の発明は、金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、金融商品に関し、複数の規格商品を組み合わせて1つ以上の合成商品を作り上げる作業、1つ以上の合成商品を分解して複数の規格商品を作り出す作業、複数の合成商品を組み合わせて1つ以上の他の合成商品を作り上げる作業、及び1つ以上の合成商品を分解して複数の他の合成商品を作り出す作業のうち、何れか1つ以上を適宜行えることを特徴とする。
請求項31記載の発明は、金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、同時合同運用、同時合同調達、同時合同売出及び同時合同取引のうち、何れか1つ以上の同時合同金融取引を可能とすることを特徴とする。
請求項32記載の発明は、金融取引システムであって、金融商品に関し、複数の規格商品を組み合わせて1つ以上の合成商品を作り上げる作業、1つ以上の合成商品を分解して複数の規格商品を作り出す作業、複数の合成商品を組み合わせて1つ以上の他の合成商品を作り上げる作業、及び1つ以上の合成商品を分解して複数の他の合成商品を作り出す作業のうち、何れか1つ以上を適宜行えることを特徴とする。
請求項33記載の発明は、金融取引システムであって、同時合同運用、同時合同調達、同時合同売出及び同時合同取引のうち、何れか1つ以上の同時合同金融取引を可能とすることを特徴とする。
請求項34記載の発明は、金融取引方法であって、金融商品に関し、複数の規格商品を組み合わせて1つ以上の合成商品を作り上げる作業、1つ以上の合成商品を分解して複数の規格商品を作り出す作業、複数の合成商品を組み合わせて1つ以上の他の合成商品を作り上げる作業、及び1つ以上の合成商品を分解して複数の他の合成商品を作り出す作業のうち、何れか1つ以上を適宜行えることを特徴とする。
請求項35記載の発明は、金融取引方法であって、同時合同運用、同時合同調達、同時合同売出及び同時合同取引のうち、何れか1つ以上の同時合同金融取引を可能とすることを特徴とする。
さて以下に、本発明がもたらすメリットをテーマ別且つ箇条書きにして説明する。
1(1)本発明によれば、銀行による金融取引の仲介が排除されたことで、運用利回りを上昇させ、調達コストを低下させることができる。即ち、預貯金や金融債の購入などを通じて最終資金運用者が銀行へ資金供給し、銀行がそれを最終資金調達者に貸し付けたり、最終資金調達者が発行した有価証券を購入したりして最終資金調達者に資金供給するという従来の構造では、資金の流れの中に利鞘を取る銀行が存在しているため、最終資金運用者は運用利回りが低下し、最終資金調達者は調達コストが上昇する。本発明では、最終資金運用者から最終資金調達者へ資金が供給されることから、介在する銀行の利鞘が消失する分、最終資金運用者はより高い運用利回りを享受でき、最終資金調達者はより低い調達コストを達成できる。
ところで、本発明でいう最終資金運用者とは、預貯金、株式や債券の売買、外国為替商品や金融派生商品の取引などを通じて資金運用を行う国内外の個人や法人であって、銀行や証券会社を除いた者を指す。また最終資金調達者とは、借入、債券や株式、コマーシャル・ペーパーの発行、外国為替商品や金融派生商品の取引などを通じて資金調達を行う国内外の個人や法人であって、銀行や証券会社を除いた者を指す。そして本発明では、前記最終資金運用者としての機能と前記最終資金調達者としての機能とを併せ持つ国内外の個人や法人を最終資金取引者とし、最終資金運用者、最終資金調達者及び最終資金取引者を併せて最終顧客と呼ぶ。
さらに、本発明においては、売出を含む資金運用の対象となる基礎商品を資金運用商品といい、資金調達の対象となる基礎商品を資金調達商品と呼ぶ。よって、最終資金調達者や調達代行者が資金調達商品として利用する債券や株式、コマーシャル・ペーパーなどは、それらを購入する最終資金運用者や運用代行者の立場から見ると資金運用商品となり、資金調達の手段が融資である場合、調達側にとっての基礎商品即ち資金調達商品は借入債務であり、運用側にとっての基礎商品即ち資金運用商品は貸付債権となる。一方、本発明では、資金運用商品や資金調達商品とは異なる利用のされ方をする外国為替商品や金融派生商品を資金取引商品とする。
一般に売出とは、既に発行されて資金運用者が保有している有価証券などを、均一条件で同時に他の多数の資金運用者へ販売することをいう。本発明では、売出を最終資金運用者間の取引の一形態として扱い、保有している有価証券などを放出する側の最終資金運用者もしくは運用代行者を、買い手側の最終資金運用者もしくは運用代行者と区別して、それぞれ売出人もしくは売出代行者と呼ぶ。尚、評価者や資料提供者に関しては、売出とそれ以外の一般的な最終資金運用者間の取引とにおいて異なる呼称を使用しないものとする。
ところで、本発明でいう銀行とは、預貯金や借入、株式・債券の発行、資産の流動化・証券化、貯蓄性保険・共済などで資金運用者から資金を集め、資金調達者に対する貸付や、各種金融商品を対象とした自己売買などを通じて利鞘を稼ぐ伝統的な金融機関を指す。また、本体で、あるいは子会社などを通じ、資金調達者が発行する株式や債券、コマーシャル・ペーパーなどの有価証券を引き受けて資金運用者へ販売し、さらに、資金運用者間の有価証券売買や、資金取引者間の外国為替取引、金融派生商品取引などを仲介することで、各種手数料を稼ぐ伝統的な金融機関を指す。
また、本発明でいう証券会社とは、資金調達者が発行する株式や債券、コマーシャル・ペーパーなどの有価証券を引き受けて資金運用者へ販売し、資金運用者間の有価証券売買や、資金取引者間の外国為替取引、金融派生商品取引などを仲介して各種手数料を稼ぎ、さらに、各種金融商品を対象とした自己売買などを通じて売買益を稼ぐ伝統的な金融機関を指す。また、本体で、あるいは子会社などを通じ、借入や株式・債券の発行、資産の流動化・証券化などで資金運用者から資金を集め、資金調達者に対する貸付などを通じて利鞘を稼ぐ伝統的な金融機関を指す。
(2)本発明によれば、金利変化時にも運用利回りが上昇し、調達コストを低下させることができる。即ち、金利が上昇する局面においては、利鞘を広げたい銀行の存在によって、最終資金調達者に対する融資金利ほどに預貯金や金融債の利率は上昇せず、最終資金運用者は不利益を被る。一方、金利が低下する局面においては、利鞘を広げたい銀行の存在によって、預貯金や金融債の利率ほどに融資金利は低下せず、最終資金調達者は不利益を被る。本発明では、最終資金運用者から最終資金調達者へ資金が供給されることから、金利の上昇局面において最終資金運用者はより高い運用利回りを享受でき、金利の低下局面において最終資金調達者はより低い調達コストを達成できる。
(3)本発明によれば、金利決定のメカニズムを是正することができる。即ち、預貯金の金利は、資金を預かる銀行の信用リスクの度合いに応じて差別化されなくてはいけないが、銀行間の強い横並び意識からこれまで差が少なく、最終資金運用者は銀行の信用リスクに見合わない低い金利も甘受しなくてはならなかった。一方、銀行から最終資金調達者に実行される融資の金利は、銀行自身の調達金利に何%かを上乗せして決定されるという建前があるものの、プライムレートなどを基準とする画一的な金利設定方式と銀行間の強い横並び意識からこれまで差が少なく、最終資金調達者は自己の信用力に見合わない高い金利を負担しなくてはならなかった。本発明では、最終資金運用者から最終資金調達者へ資金が供給されることから、最終資金調達者の信用力に応じた金利が市場の需給バランスの中で決定され、最終資金運用者、最終資金調達者の双方が納得できる金利水準を享受できる。
(4)本発明によれば、最終資金運用者は2重の信用リスクから開放される。即ち、預貯金や金融債の購入などを通じて最終資金運用者が銀行へ資金供給し、銀行がそれを最終資金調達者に貸し付けたり、最終資金調達者が発行した債券やコマーシャル・ペーパーなどを購入したりして最終資金調達者に資金供給するという従来の構造において、最終資金運用者は2重の信用リスクを抱える。1つは資金の直接の供給先である銀行の信用リスク、もう1つは銀行経由、間接的に資金を供給する相手先である最終資金調達者の信用リスクである。本発明では、最終資金運用者から最終資金調達者へ資金が供給されることから、最終資金運用者は介在する銀行の信用リスクから開放される。
2(1)本発明によれば、利益相反を解決することができる。即ち、証券会社や銀行は、最終資金運用者に対する委託売買業務(売買手数料が目的)と自己資金による自己売買業務(売買益が目的)とを兼業している。よって、自己資金で大きな売買益を上げるために、自らを相手方として最終資金運用者に不利な条件で売買させたり、自社で提供する運用参考資料を最終資金運用者が読んで売買を行うことを前提として、自己資金による売買を事前に済ませておいたりする利益相反の構造が従来より指摘されてきた。本発明では、証券会社や銀行を経由せず、最終資金運用者が他の最終資金運用者を相手に金融商品を売買することから、最終資金運用者はこの利益相反から開放され、より高い運用利回りを享受できる。
尚、本発明でいう運用参考資料とは次のような資料を指す。
(a)資金運用に影響を与える経済・金融ニュースや企業ニュース、政治ニュースなど。
(b)資金配分の提案や評価などに関する資料。金融派生商品の利用を含む。
(c)他の資金運用者の資金運用に関しての予定や噂、評判など。
(d)資金調達者の資金調達に関しての予定や噂、評判など。
(e)経済・金融全般に関する資料:マクロ経済の分析・予測、経済指標や金融指標の分析・予測など。
(f)株式市場に関する資料:株価格付けなど、株式の予想値上がり率を数値化・符号化したもの、及びそれらに絡むニュース。株式市場全般の分析・予測、個別業種の分析・予測、個別企業の分析・予測、株式指数や個別株価の分析・予測、持株情報など。金融派生商品市場を含む。
(g)金利・為替市場に関する資料:信用力格付けなど、資金調達者の返済能力を数値化・符号化したもの、及びそれらに絡むニュース。金利・為替市場全般の分析・予測、指標金利や債券指数の分析・予測、個別業種や個別企業の信用リスクの分析・予測、個別通貨の分析・予測など。金融派生商品市場を含む。
(h)株式市場や金利・為替市場、金融派生商品市場に関するテクニカル分析など。
(i)当局の縦覧室などにおける各種閲覧書類。
(j)各種金融商品の約定値や気配値、理論値、また、資金調達案件や売出案件の確定条件、仮条件などの相場水準、及びそれらの取引数量。
そして、運用参考資料提供者とは、直接、間接を問わず、最終資金運用者及び運用代行者に対して資金運用の判断材料を提供する国内外の個人や法人であり、次のような者をいう。
[1]顧問や研究機関などの調査資料作成者。
[2]格付け機関や興信所などの信用調査機関。
[3]情報ベンダーやオプショナル情報ベンダー、データベース会社、マスメディアなどの情報提供会社。
[4]資金調達者。
[5]当局。
[6]本発明におけるシステム運営者。
(2)外国為替商品や金融派生商品の取引において、銀行や証券会社は、最終資金取引者に対する委託・仲介業務(委託・仲介手数料が目的)と自己資金による自己取引業務(取引益が目的)とを兼業している。よって、自己資金で大きな取引益を上げるために、自らを相手方として最終資金取引者に不利な条件で取引させたり、自社で提供する取引提案資料を最終資金取引者が読んで取引を行うことを前提として、自己資金による取引を事前に済ませておいたりする利益相反の構造が従来より指摘されてきた。本発明では、銀行や証券会社を経由せず、最終資金取引者が他の最終資金取引者を相手に外国為替商品や金融派生商品を取引することから、最終資金取引者はこの利益相反から開放され、より多くの売買益やより有利な契約条件を達成できる。
尚、本発明でいう取引提案資料とは次のような資料を指す。
(a)資金取引に影響を与える経済・金融ニュースや企業ニュース、政治ニュースなど。
(b)資金取引商品の選択や売買のタイミング、取引の方法などについての意見。
(c)資産・負債・資本構成の提案や評価などに関する資料。金融派生商品の利用を含む。
(d)他者の資金取引状況に関しての予定や噂、評判など。
(e)経済・金融全般に関する参考資料:マクロ経済の分析・予測、経済指標や金融指標の分析・予測など。
(f)株式市場に関する参考資料:株式の予想値上がり率を数値化・符号化した株価格付けなど、及びそれらに絡むニュース。株式市場全般の分析・予測、個別業種の分析・予測、個別企業の分析・予測、株式指数や個別株価の分析・予測、持株情報など。金融派生商品市場を含む。
(g)金利・為替市場に関する参考資料:資金調達者の返済能力を数値化・符号化した信用力格付けなど、及びそれらに絡むニュース。金利・為替市場全般の分析・予測、指標金利や債券指数の分析・予測、個別業種や個別企業の信用リスクの分析・予測、個別通貨の分析・予測など。金融派生商品市場を含む。
(h)株式市場や金利・為替市場、金融派生商品市場に関するテクニカル分析など。
(i)当局の縦覧室などにおける各種閲覧書類。
(j)各種資金取引商品や各種基礎商品の約定値や気配値、理論値、また、資金調達案件や売出案件の確定条件、仮条件などの相場水準、及びそれらの取引数量。
そして、取引提案資料提供者とは、直接、間接を問わず、最終資金取引者及び取引代行者に対して資金取引の判断材料を提供する国内外の個人や法人であり、次のような者をいう。
[1]顧問や諮問機関、研究機関などの助言者。
[2]格付け機関や興信所などの信用調査機関。
[3]情報ベンダーやオプショナル情報ベンダー、データベース会社、マスメディアなどの情報提供会社。
[4]他の資金取引者。
[5]当局。
[6]本発明におけるシステム運営者。
(3)従来より、証券会社や銀行は最終資金運用者、最終資金調達者の双方と取引するため、社内の営業政策上、どちらか一方を優利に、残る一方を不利にする場合がある。例えば、最終資金調達者重視の営業政策の場合、最終資金調達者がより低い調達コストを達成できるよう、当該調達に対する資金供給を、運用ノウハウに乏しい最終資金運用者に対して促すことがある。あるいは、最終資金運用者重視の営業政策の場合、最終資金運用者がより高い運用利回りを達成できるよう、当該運用に向けての資金調達を、調達ノウハウに乏しい最終資金調達者に対して促すことがある。本発明では、資金調達の水準が最終資金運用者と最終資金調達者との間の需給バランスで決定されるため、どちらか一方が優利に、あるいは不利になることがない。
3(1)本発明によれば、仲介者への手数料を排除することができる。即ち、最終資金調達者が、証券会社や銀行を経由して株式や債券、コマーシャル・ペーパーなどを発行する従来の構造において、介在する証券会社や銀行が引受・販売手数料を徴収する分、最終資金調達者は調達コストが上昇する。本発明では、最終資金運用者から最終資金調達者へ資金が供給されることから、介在する証券会社や銀行に支払われる引受・販売手数料が消失する分、最終資金調達者はより低い調達コストを達成できる。
また、最終資金運用者が、株式や債券、コマーシャル・ペーパーなどを証券会社や銀行経由で売買する従来の構造において、介在する証券会社や銀行が売買手数料を徴収する分、もしくは、証券会社や銀行が最終資金運用者を相手に自己売買して売買手数料相当額を実質的に徴収する分、最終資金運用者は運用利回りが低下する。本発明では、最終資金運用者が他の最終資金運用者を相手に金融商品を売買することから、介在する証券会社や銀行へ直接的もしくは間接的に支払われる売買手数料が消失する分、最終資金運用者がより高い運用利回りを享受できる。
(2)上記の手数料排除が最終資金取引者の売買益と契約条件に貢献する。即ち、外国為替商品や金融派生商品を、最終資金取引者が銀行や証券会社を経由して取引する従来の構造において、介在する銀行や証券会社が委託・仲介手数料を徴収する分、もしくは、銀行や証券会社が最終資金取引者を相手に自己取引して委託・仲介手数料相当額を実質的に徴収する分、最終資金取引者は売買益が減少し、不利な取引契約を余儀なくされる場合がある。中でも、複合商品として相対取引される金融派生商品は、最終資金取引者がその相場水準を把握しづらく、最終資金取引者を相手に自らを有利にする契約を成立させた銀行や証券会社が、その後の金融機関間市場で暴利を貪るようなケースが指摘されてきた。本発明では、最終資金取引者が他の最終資金取引者を相手に外国為替商品や金融派生商品を取引することから、介在する銀行や証券会社へ直接的もしくは間接的に支払われる委託・仲介手数料が消失する分、最終資金取引者がより多くの売買益やより有利な契約条件を達成できる。
4(1)本発明によれば、個別商品への新しいアクセスが可能になる。即ち、個人の最終資金運用者が金利商品へ本格参加できる。個人の最終資金運用者にとっての金利商品と言えば、これまでは預貯金がほとんどであり、個人の最終資金運用者は、全ての金利商品が本来抱えている信用リスク、並びに価格部分が運用利回りに影響する債券についての知識に乏しかった。債券発行による国内の資金調達者としては発券銀行や事業法人が挙げられるものの、これらの調達者は、債券に関して十分な知識を備える法人を対象とする債券と、個人の最終資金運用者を対象とする債券とを利回りにおいて差別し、金利市場に関する知識や情報の不十分な個人の最終資金運用者が不利益を被る場合が多かった。また、個人の最終資金運用者は、定期預金の代替商品としてこれらの債券を満期まで保有する傾向が強く、期中、市場が上昇しても売却することなく、結果的に逸失利益を被る場合が多かった。さらに金融構造において、個人は介在する銀行を経由して間接的に融資やコマーシャル・ペーパー投資に参加するに過ぎず、これまで、これらを運用対象とすることは実質的に不可能だった。本発明では、金利商品についての知識や情報が豊富な運用代行者や運用評価者の設置によって、個人の最終資金運用者が債券に対する投資を本格化でき、債券の一種とも呼べる貸付債権やコマーシャル・ペーパーを、さらには融資そのものを運用対象に含めることができる。
(2)個人の最終資金取引者が外国為替取引や金融派生商品取引へ本格参加できる。即ち、これまで個人の最終資金運用者にとっての金融商品と言えば預貯金や株式、個人の最終資金調達者にとっての金融商品は借入がほとんどであり、外国為替商品や金融派生商品に関しての知識や情報が不十分であったため、これら個人の最終資金取引者は結果的に逸失利益を被っていた。本発明では、外国為替商品や金融派生商品についての知識や情報が豊富な取引代行者や取引評価者の設置によって、個人が取引対象とできる金融商品の選択肢の幅が広がり、より高い運用利回り、より低い調達コストを達成できる。単純な売買の他に、外国為替商品や金融派生商品はヘッジ取引や裁定取引に有効であり、現在保有している資金運用商品、あるいは現在抱えている資金調達商品に、このヘッジ取引や裁定取引を組み合わせることで多様な利益を享受できる。
(3)貸付債権の流通市場に運用機会を与えることができる。即ち、一般的な資金運用者が最終資金調達者に対して融資を実行した場合、通常償還まで貸付金の返済は終了しないが、資金運用者は、営業政策や資金繰りなどの理由から期中にその貸付債権を売却する必要性も生じる。信用力の比較的低い最終資金調達者は、信用力格付けが必要な債券発行ではなく融資で資金を借り入れる傾向が強いため、期中に貸付債権が、流通市場で債券のような価格・利回りを備えれば、最終資金運用者にとっても魅力ある金融商品に生まれ変わる。本発明は、信用リスク見合いでより高い運用利回りを享受できる貸付債権の流通市場を最終資金運用者に提供する。
(4)非公開株式の発行の活性化を図ることができる。即ち、株式を公開していない企業は、公開企業に比べて情報開示が不十分なこともあり、資金調達の方法が銀行融資などに片寄り、株式発行による調達は縁故関係を対象とした案件などに限られていた。本発明では、参考・提案資料提供者や当該システムの運営者が非公開株式の理論価格を表示し、非公開株式に関しての調達代行者や調達評価者、運用代行者、運用評価者の豊富な知識や情報が役立つことで最終資金調達者と最終資金運用者の需要が掘り起こされ、低調だった市場を活性化できる。
5(1)本発明は、市場に透明性を提供する金融取引システムを可能とする。即ち、流通市場の相対取引に透明性を提供することができる。株式に関し、各国の取引所は取引の集中義務を緩和し、国外や立会時間外でも資金運用者が相対で取引できるような環境を整えつつある。一方、貸付債権や債券、コマーシャル・ペーパーなどは従来より相対取引が中心であり、取引所での売買は少ない。しかし、このまま流通市場の相対取引が増加し続けた場合、市場の透明度が下がり、同一時刻でもA市場とB市場とで約定価格や約定利回りが異なるといった一物多価が生じ、不利益を被る最終資金運用者も出てくる。また、同一時刻における一物多価は、保有している資金運用商品を時価評価する場合などにも不都合を生じさせる。本発明は、国内外の取引を当該システムに集中させ、1日24時間体制で取引をカバーすることが可能であるため、各種資金運用商品の現在の相場水準や取引数量を実勢通りに表示しやすく、流通市場に透明性を提供することができる。
(2)資金取引商品の相対取引に透明性を提供することができる。即ち、外国為替商品や金融派生商品は、仕組みが複雑になるほど注文商品を作りやすい相対取引への需要が強くなり、従来より相対取引の割合が高い。しかし、このまま相対取引が増加し続けた場合、市場の透明度が下がり、同一時刻でもA市場とB市場とで約定価格や約定金利、約定利回り、約定上乗せ利回り、約定為替レートが異なるといった一物多価が生じ、不利益を被る最終資金取引者も出てくる。また、同一時刻における一物多価は、抱えている資金取引商品を時価評価する場合などにも不都合が生じる。本発明は、国内外の取引を当該システムに集中させ、1日24時間体制で取引をカバーすることが可能であるため、資金取引商品の現在の相場水準や取引数量を実勢通りに表示しやすく、市場に透明性を提供することができる。
6(1)本発明によれば、市場に流動性を提供することができる。即ち、流動性が低い証券売買の活性化を図ることができる。一般的に、様々な事業法人が発行する債券やコマーシャル・ペーパー、及び中小企業や非公開企業が発行する株式は流動性が低く、最終資金運用者が流通市場で活発に売買することは困難である。これは、売買を仲介する証券会社や銀行にとって、これら有価証券の取引が収益的に旨味に欠け、買いたい最終資金運用者と売りたい最終資金運用者の発掘が十分行われていなかったことなどを理由とする。本発明では、参考・提案資料提供者や当該システムの運営者が非流動性証券の理論価格や理論利回りを表示し、非流動性証券に関しての運用代行者や運用評価者の豊富な知識や情報を役立てることで、これらを買いたい最終資金運用者と売りたい最終資金運用者の需要が掘り起こされ、売買が低調だった市場に流動性を提供できる。
(2)流動性が低い外国為替取引や金融派生商品取引を活性化することができる。即ち、相対で取引される資金取引商品には流動性の低いものが多く、最終資金取引者が流通市場で活発に売買することは困難である。これは、金額や契約期間、行使可能な各種権利など、最終資金取引者の細かな注文が商品設計に反映された結果、当該商品の相手方になれる最終資金取引者が見つかりにくいことなどを理由とする。本発明では、規格商品を組み合わせて注文商品を合成する作業と、注文商品を分解して規格商品に戻す作業とを当該システムの運営者などが適宜行うことで、最終資金取引者である売建希望者と買建希望者との需要がマッチされやすくなり、取引が低調だった資金取引商品に流動性を提供できる。
尚、本発明でいう資金取引商品の売建及び買建は、外国為替取引や金融派生商品取引における持高の造成行為を意味するものとする。よって、為替直物取引や先渡取引、先物取引、オプション取引などにおける売り持高の造成及び買い持高の造成のみならず、スワップ取引などにおける相対峙した持高の造成をも含む。
7(1)本発明は、資金調達関連の情報に中立性を持たせることができる。即ち、引受・販売業務において主幹事を務めたり、引受・販売団においてより高いシェアを獲得したりすることを目的として、証券会社や銀行が資金調達に絡む情報を最終資金調達者及び最終資金運用者へ提供する姿勢が従来より指摘されているが、これでは、証券会社や銀行が自社の実績作りに走るあまり、最終資金調達者にとっての最適な資金調達、最終資金運用者にとっての最適な資金運用が困難になる。本発明における調達提案資料提供者及び運用参考資料提供者は、最終資金調達者及び最終資金運用者の側にそれぞれ立って資金調達関連の情報を提供するため、最終資金調達者及び最終資金運用者はそれぞれ調達及び運用の最適化を図ることができる。
尚、本発明でいう調達提案資料とは次のような資料を指す。
(a)資金調達に影響を与える経済・金融ニュースや企業ニュース、政治ニュースなど。
(b)資金調達のタイミングや調達コスト、条件確定の方法、スケジュールなどについての意見。
(c)資金運用者別や資金運用者タイプ別の販売需要の見込み。
(d)負債・資本構成の提案や評価などに関する資料。金融派生商品の利用を含む。
(e)他の資金調達者の資金調達に関しての予定や噂、評判など。
(f)資金運用者の資金運用に関しての予定や噂、評判など。
(g)経済・金融全般に関する参考資料:マクロ経済の分析・予測、経済指標や金融指標の分析・予測など。
(h)株式市場に関する参考資料:株式の予想値上がり率を数値化・符号化した株価格付けなど、及びそれらに絡むニュース。株式市場全般の分析・予測、個別業種の分析・予測、個別企業の分析・予測、株式指数や個別株価の分析・予測、持株情報など。金融派生商品市場を含む。
(i)金利・為替市場に関する参考資料:資金調達者の返済能力を数値化・符号化した信用力格付けなど、及びそれらに絡むニュース。金利・為替市場全般の分析・予測、指標金利や債券指数の分析・予測、個別業種や個別企業の信用リスクの分析・予測、個別通貨の分析・予測など。金融派生商品市場を含む。
(j)当局の縦覧室などにおける各種閲覧書類。
(k)他の資金調達案件の確定条件や仮条件、売出案件の確定条件や仮条件、また、各種金融商品の約定値や気配値、理論値などの相場水準、及びそれらの取引数量。
そして、調達提案資料提供者とは、直接、間接を問わず、最終資金調達者及び調達代行者に対して資金調達の判断材料を提供する国内外の個人や法人であり、次のような者をいう。
[1]顧問や諮問機関などの助言者。
[2]格付け機関や興信所などの信用調査機関。
[3]情報ベンダーやオプショナル情報ベンダー、データベース会社、マスメディアなどの情報提供会社。
[4]資金運用者。
[5]当局。
[6]本発明におけるシステム運営者。
(2)資金運用関連の情報に中立性を持たせることができる。即ち、証券会社や銀行が、収入源である売買手数料を増やすため、最終資金運用者の金融商品の売買頻度を上げるべく運用参考資料を最終資金運用者へ提供する姿勢が従来より指摘されるが、これでは、最終資金運用者にとっての最適な資金運用が困難になる。本発明における運用参考資料提供者は、最終資金運用者の側に立って情報を提供するため、資金運用商品の売買で収益を上げづらい市場環境下で最終資金運用者に買いや売りを促すことはない。
(3)資金取引関連の情報に中立性を持たせることができる。即ち、銀行や証券会社が、収入源である委託・仲介手数料を増やすため、最終資金取引者の外国為替商品や金融派生商品の取引頻度を上げるべく取引提案資料を最終資金取引者へ提供する姿勢が従来より指摘されるが、これでは、最終資金取引者が必ずしも取引の最適化を図れない。本発明における取引提案資料提供者は、最終資金取引者の側に立って情報を提供するため、資金取引で収益を上げづらい市場環境下で最終資金取引者に売買や契約の締結を促すことはない。
8(1)引受・販売業務において主幹事を務めたり、引受・販売団においてより高いシェアを獲得したりすることを目的として、証券会社や銀行が資金調達に関する助言を最終資金調達者へ提供する姿勢が従来より指摘されているが、これでは、証券会社や銀行が自社の実績作りと引受・販売手数料の獲得に走るあまり、健全な市場における資金調達が困難となる。また、最終資金調達者の金融市場に関する知識や情報は十分ではなく、証券会社や銀行からの助言を鵜呑みにして最終資金調達者が調達を実施し、結果的に不利益を被る場合もあった。本発明における調達代行者は、純粋に最終資金調達者の側に立って資金調達を執行するため、調達の方法やタイミングなどを最適化し、結果的に最終資金調達者の調達コストを引き下げることができる。
(2)最終資金運用者が、信託銀行の信託勘定や投資顧問会社、投資信託委託会社などの受託機関に資金を預けて運用させる仕組みは従来よりあるが、これらの受託機関は、証券会社や銀行の子会社、系列会社もしくは関係会社である場合が多く、引受・販売業務や委託売買業務で証券会社や銀行が取り扱う有価証券を、直接的あるいは間接的に強制購入させられる市場慣習が以前より指摘されてきた。本発明における運用代行者は、証券会社や銀行を経由せずに有価証券を直接購入することから、最終資金運用者と証券会社・銀行との間に生じる利益相反から開放され、純粋に最終資金運用者の側に立った運用が可能になる。
(3)外国為替市場や金融派生商品市場に関する最終資金取引者の知識や情報は十分ではなく、銀行や証券会社からの助言を鵜呑みにして取引を実施し、最終資金取引者が結果的に不利益を被る場合も多かった。本発明における取引代行者は、純粋に最終資金取引者の側に立って資金取引を執行するため、商品の選択や取引方法、取引タイミングなどを最適化し、最終資金取引者により多くの売買益やより有利な契約条件をもたらす。
9(1)これまで、最終資金調達者による資金調達を総合的に評価する機関はなかった。本発明における調達評価者は、最終資金調達者の調達方針に沿った調達代行者を推薦したり、調達代行者が助言した内容、一任されて調達代行者が行った資金調達の成績、あるいは最終資金調達者が単独で行った資金調達の成績を、他の最終資金調達者や他の調達代行者の実績、市場指数の推移などと比較したりして、その評価結果をリアルタイムに最終資金調達者へ報告する。推薦された調達代行者に調達を委託したり、提供された評価結果を将来の調達に活かしたりすることで、最終資金調達者はより低い調達コストを達成できる。
(2)年金コンサルタントなどが投資家に助言を提供する構造は従来よりあるが、その助言の提供先は機関投資家が中心であり、また、その助言はリアルタイム性に欠けていた。本発明における運用評価者は、個人、法人の別を問わず、最終資金運用者の運用方針に沿った運用代行者を推薦したり、運用代行者が助言した内容、一任されて運用代行者が行った資金運用の成績、あるいは最終資金運用者が単独で行った資金運用の成績を、他の最終資金運用者や他の運用代行者の実績、市場指数の推移などと比較したりして、その評価結果をリアルタイムに最終資金運用者へ報告する。推薦された運用代行者に運用を委託したり、提供された評価結果を将来の運用に活かしたりすることで、最終資金運用者はより高い運用利回りを実現できる。
(3)これまで、最終資金取引者による外国為替商品や金融派生商品の取引を総合的に評価する機関はなかった。本発明における取引評価者は、最終資金取引者の取引方針に沿った取引代行者を推薦したり、取引代行者が助言した内容、一任されて取引代行者が行った取引の成績、あるいは最終資金取引者が単独で行った取引の成績を、他の最終資金取引者や他の取引代行者の実績、市場指数の推移などと比較したりして、その評価結果をリアルタイムに最終資金取引者へ報告する。推薦された取引代行者に取引を委託したり、提供された評価結果を将来の取引に活かしたりすることで、最終資金取引者はより多くの売買益やより有利な契約条件、より効果的なヘッジ取引を達成できる。
10(1)本発明は同時合同の金融取引を可能にする。即ち、株式や債券、コマーシャル・ペーパーなどのこれまでの発行では、引受・販売業務を行う証券会社や銀行の執行能力に限界があるため、多くの最終資金調達者が一斉に資金調達を実施することは困難だった。そのため、調達時期を繰り下げた最終資金調達者がその後の市場下落などで不利益を被ったり、資金調達への参加を逃した最終資金運用者がその後の市場上昇などで結果的に運用タイミングを逸してしまったりすることも多かった。本発明では、証券会社や銀行を経由せずに最終資金調達者が最終資金運用者から資金の供給を受けることから、また、現在の信用力と将来の信用力見通しが近い最終資金調達者同士、現在の株価水準や将来の株価見通しが近い最終資金調達者同士の同時合同調達が可能であることから、より多くの最終資金調達者、そしてより多くの最終資金運用者が一斉に市場参加することが可能となる。
(2)複数の資金運用者による同時合同融資は、銀行や証券会社から成る引受団の組成という形で国内外で行われてきたが、これは、最終資金調達者もしくは引受団の主幹事に招聘された金融機関が1つの案件に参加できるスタイルに過ぎなかった。また、新規に発行される債券や株式、コマーシャル・ペーパーの同時合同購入は、銀行や証券会社から成る引受・販売団が販売を終了した段階で、資金運用者が1つの銘柄を同時合同購入する形となったに過ぎなかった。一方、従来の流通市場における資金運用(売出を含む)では、資金運用者間のコミュニケーションが殆どなく、同一資金運用者内における複数の担当者によるものや、同一銘柄における複数の売出人によるものを除くと、複数の資金運用者による同時合同運用(同時合同売出を含む)はなかった。
本発明では、最終資金運用者や運用代行者が同時合同運用するパートナー、つまり運用方針や運用目標が一致する他の最終資金運用者や他の運用代行者と歩調を合わせ、運用金額を大きくすることで運用利回りの向上を図れる。一方、最終資金調達者も、同時合同運用によって最終資金運用者側の運用資金が大きくなれば、少ない回数でより大型の調達が可能になり、市場環境が良いタイミングを逃して結果的に割高な調達コストになることを回避できる。
(3)従来の外国為替商品や金融派生商品の取引では資金取引者間のコミュニケーションが殆どなく、同一資金取引者内における複数の担当者によるものを除くと、複数の資金取引者による同時合同取引はなかった。本発明では、最終資金取引者や取引代行者が、同時合同取引するパートナー、つまり取引方針や取引目標が一致する他の最終資金取引者や他の取引代行者と歩調を合わせ、取引金額を大きくすることで、より多くの売買益やより有利な契約条件を達成できる。
本発明の一実施例であって、最終資金運用者と最終資金調達者との間の取引を示した図である。 図1における資金の流れと課金の仕組みの一実施例を示した図である。 本発明の一実施例であって、最終資金運用者間の取引を示した図である。 図3における資金の流れと課金の仕組みの一実施例を示した図である。 本発明の他の実施例である最終資金運用者間の取引を示した図である。 図5における資金の流れと課金の仕組みの一実施例を示した図である。 本発明の一実施例であって、最終資金取引者間の取引を示した図である。 図7における資金の流れと課金の仕組みの一実施例を示した図である。 本発明のその他の実施例を示すブロック図である。 本発明のその他の実施例であって、ハードウェアの構成を示した図である。
本発明は、仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、仲介排除金融取引システム及び仲介排除金融取引方法に関する。即ち、1つ以上のコンピュータネットワークを介して金融商品の取引市場を創設し、伝統的な銀行や伝統的な証券会社などによる金融取引の仲介を排除し、最終資金運用者、最終資金調達者、最終資金取引者といった最終顧客同士がマッチングで取引を直接成立させることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する。但し本発明は、最終顧客の金融取引需要を、直接的に又は代行者を通じてマッチさせるためのコンピュータプログラムを記録した記憶媒体、コンピュータシステム及び方法にあり、そのための手法並びにその対象となる金融商品は、本実施例で説明する手法並びに本実施例で挙げる商品に限定されるものではない。
さて本発明では、伝統的な銀行や伝統的な証券会社などによる仲介を排除した金融取引を、形態別に以下のように分類している。
(a)資金調達者主導の一般的な資金調達
(b)資金運用者主導の資金調達
(c)流通市場における一般的な資金運用即ち売買
(d)流通市場における資金運用の一形態である売出
(e)外国為替取引及び金融派生商品取引を含む資金取引
図1及び図2は、最終資金運用者と最終資金調達者との間の取引を示した図である。最初に、最終資金調達者や調達代行者が資金調達の概要をスクリーン上で発表してから、最終資金運用者や運用代行者が当該資金調達に参加する形態を説明する。
まず、本システムの運営者1は、当該サービスを利用したい最終資金運用者2、運用代行者3、運用評価者4、運用参考資料提供者5、最終資金調達者6、調達代行者7、調達評価者8、調達提案資料提供者9を特定し、スクリーン上に融資10、債券11、株式12、コマーシャル・ペーパー13などの資金調達商品別のセクションを設ける。当該サービスの利用者は、資料の授受や連絡・相談、市場取引、取引照合、契約書の調印、決済などを本システム上で行うことができる。
次に、運用参考資料提供者5は、テキストや電子文書フォーマットなどの形態を用いて、最終資金運用者2と運用代行者3に運用参考資料をリアルタイムに送付し始める。一方、調達提案資料提供者9も、テキストや電子文書フォーマットなどの形態を用いて、最終資金調達者6と調達代行者7に調達提案資料をリアルタイムに送付し始める。同時に運営者1は、各種資金調達商品の現在の相場水準、取引数量及びそれらの推移を、商品別のセクションでリアルタイムに表示し始める。これらの各種資料や市場実勢の数値を基に、最終資金運用者2、運用代行者3、最終資金調達者6、調達代行者7は金利や株式の相場水準を把握し、市場取引に参加するタイミングを窺う。
尚、本実施例でいう相場水準とは、他の資金調達案件の確定条件や仮条件、売出案件の確定条件や仮条件、また、各種金融商品の約定値や気配値、理論値などを指し、本発明以外の金融取引システムや銀行、証券会社が提供する相場水準を含む。
最終資金運用者2もしくは最終資金調達者6は、運営者1などが提供するデータベースに記されたプロフィールや評価料体系のデータなどを基に、運用評価者4もしくは調達評価者8を選定する。
次に、最終資金運用者2より選定された運用評価者4は、『過去の運用実績』や『他の運用代行者との比較データ』、『市場指数の推移と運用実績との比較データ』、『運用代行料の体系』などを基に、最終資金運用者2の運用方針・運用目標に合致した運用代行者3を当該最終資金運用者2に紹介する。運用評価者4は、上記データをデータベース化し、最終資金運用者2が自ら検索できるよう、これを本システム経由提供することができる。
同様に、最終資金調達者6より選定された調達評価者8は、『過去の調達実績』や『他の調達代行者との比較データ』、『市場指数の推移と調達実績との比較データ』、『調達代行料の体系』などを基に、最終資金調達者6の調達方針・調達目標に合致した調達代行者7を当該最終資金調達者6に紹介する。調達評価者8は、上記データをデータベース化し、最終資金調達者6が自ら検索できるよう、これを本システム経由提供することができる。
最終資金運用者2もしくは最終資金調達者6に提供する各種データを評価者が作成しやすいよう、最終資金運用者2もしくは最終資金調達者6は、自己の取引を委託した代行者に対し、運用もしくは調達の実績をリアルタイムに評価者へ報告させる。尚、最終資金運用者2もしくは最終資金調達者6は、単独で取引に参加する場合においても、その運用もしくは調達の評価を、運用評価者4もしくは調達評価者8に要請することができる。また評価者は、ソフトウェアなど、その運用もしくは調達の評価を行うためのツールを、最終資金運用者2もしくは最終資金調達者6へ本システム経由提供することができる。
次に、評価者から代行者の紹介を受けた最終資金運用者2と最終資金調達者6は、その紹介された代行者に取引を一任するか、又は代行者からは助言のみを提供されて単独で取引に参加するかどうかを決定する。この時点で、市場取引に参加する当事者、即ち、最終資金運用者2、最終資金運用者2を代表する運用代行者3、最終資金調達者6、最終資金調達者6を代表する調達代行者7が出揃うことになる。
最終資金運用者2が運用代行者3と締結する代行契約は、特定の運用を対象としてもよいし、運用委託金額を定めて、代行契約期間内の全ての運用を委託してもよい。また、最終資金運用者2は複数の運用代行者3を指名でき、運用代行者3は、複数の最終資金運用者2から取引の代行を受託できる。運用代行者3は、運用方針や運用目標が一致する最終資金運用者2の運用需要を束ねてプールし、当該プール別に資金運用を代行できる。また、運用代行者3は、国内外の信託勘定や各種ファンドを使用して、最終資金運用者2より受託する運用資金を、自己の信用リスクから切り離すことができる。
同様に、最終資金調達者6が調達代行者7と締結する代行契約は、特定の調達を対象としてもよいし、調達委託金額を定めて、代行契約期間内の全ての調達を委託してもよい。また、最終資金調達者6は複数の調達代行者7を指名でき、調達代行者7は、複数の最終資金調達者6から取引の代行を受託できる。調達代行者7は、調達方針や調達目標が一致する最終資金調達者6の調達需要を束ねて、又は信用力や業績見通しなどが近い最終資金調達者6の調達需要を束ねてプールし、当該プール別に資金調達を代行できる。
最終資金運用者2と最終資金調達者6との間の利益相反に鑑み、原則として、ある特定の代行者が最終資金運用者2と最終資金調達者6の双方から市場取引を受託することはない。
尚、最終資金運用者2は、運用評価者4や運用代行者3を利用することなく取引に直接参加することができ、同様に最終資金調達者6は、調達評価者8や調達代行者7を利用することなく取引に直接参加することが可能である。また、本システムの運営者1は、最終資金運用者2や最終資金調達者6が評価者を経由することなく代行者を選定できるよう、代行者のプロフィールや代行料体系を格納したデータベースなどを最終資金運用者2や最終資金調達者6へ提供することがある。
次に、最終資金運用者2もしくは運用代行者3は運営者1へと運用資金又は証拠金を振り込み、運営者1はそれを最終資金運用者2別もしくは運用代行者3別の口座に保管する。最終資金調達者6もしくは調達代行者7も、払込金を受け取るために、また資金調達成立後、果実や元本を最終資金運用者2もしくは運用代行者3へ支払うために、口座を本システム上に開設する。
次に、調達を決定した最終資金調達者6、もしくはその委託先である調達代行者7は、相場変動のタイミングを見計らって、調達額や発行株数、年限、担保や保証人の有無、資金使途など、実施したい資金調達の概要を運営者1に伝える。そして運営者1は、これを対象となる全ての最終資金運用者2及び運用代行者3に開示し、最終資金調達者6もしくは調達代行者7が希望する価格・割引率・割増率や利率・利回り・上乗せ利回り、外国為替レートの上下限などを、仮条件としてスクリーンに掲載する。
次に、最終資金運用者2、もしくはその委託先である運用代行者3は、この調達概要並びにその仮条件に興味を覚えた場合、仮条件を参考に指値注文(取引数量、特定の価格・割引率・割増率や利率・利回り・上乗せ利回り、外国為替レートなどを指定)もしくは成行注文(取引数量を指定、条件は不指定)を運営者1へ送信する。運営者1は本システムのマッチング機能を利用して、成行注文、より最終資金調達者6寄りの仮条件に対する指値注文、より提出時期が早い注文を優先して、最終資金運用者2もしくは運用代行者3へ金額や株数を自動的に割り振っていく。このリアルタイムのマッチング作業の結果、調達額や発行株数が当初予定されていた数値に満たなかった場合、最終資金調達者6もしくは調達代行者7が、約定された金額や株数で妥協する場合にはこれで調達を終了する。妥協しない場合には、仮条件を若干最終資金運用者2寄りにシフトし、再度最終資金運用者2もしくは運用代行者3から指値注文や成行注文を募る。
尚、最終資金調達者6もしくは調達代行者7は、資金調達に際し作成した目論見書を電子文書フォーマットなどの形態で、最終資金運用者2もしくは運用代行者3へ交付できる。
運営者1は、運用方針や運用目標が一致する最終資金運用者2もしくは運用代行者3を募り、それら複数の最終資金運用者2や運用代行者3による同時合同運用を運営できる。これらの同時合同運用は、特定の複数の最終資金運用者2もしくは運用代行者3からの要請に応じて、運営者1が実施する場合もある。また、同時合同運用は、特定の資金調達商品に対する運用を対象にしてもよいし、特定された期間内の全ての資金調達商品に対する運用を対象にしてもよい。
運営者1は、調達方針や調達目標が一致する最終資金調達者6もしくは調達代行者7を募り、それら複数の最終資金調達者6や調達代行者7による同時合同調達を運営できる。これらの同時合同調達は、特定の複数の最終資金調達者6もしくは調達代行者7からの要請に応じて、運営者1が実施する場合もある。また、同時合同調達は、特定の資金調達を対象にしてもよいし、特定された期間内の全ての資金調達を対象にしてもよい。同時合同調達ができる主な資金調達商品は以下の通りである。
(a)現在の信用リスクや将来の信用リスク見通しが近い複数最終資金調達者6の同時合同借入、債券の同時合同発行、コマーシャル・ペーパーの同時合同発行など。
(b)現在の株価水準や将来の株価見通しが近い複数最終資金調達者6の株式の同時合同発行など。
(c)現在の信用リスクや将来の信用リスク見通しが近く、且つ現在の株価水準や将来の株価見通しが近い複数最終資金調達者6の転換社債の同時合同発行、ワラント債の同時合同発行など。
次に、最終資金運用者2もしくは運用代行者3と、最終資金調達者6もしくは調達代行者7との取引が成立した時点で、運営者1は取引照合を運用側、調達側の双方に対して行い、その後、本システム上の口座振替処理によって、約定金額が最終資金運用者2もしくは運用代行者3の口座から最終資金調達者6もしくは調達代行者7の口座へと振り替えられる。融資に関し、運営者1は金銭消費貸借契約書などを作成して、これに運用側と調達側の双方が調印する。株券や債券、コマーシャル・ペーパーなどの本券に関し、運営者1は自らの責任においてこれらを保管し、受渡を口座振替処理によって行うことができる。この場合、運用側と調達側の間で本券の授受は行われない。
資金調達の約定後、運営者1が下記の件などに関して管理業務を行う。
(a)当該資金調達に絡み、最終資金運用者2、運用代行者3、最終資金調達者6、調達代行者7が各々、法規や社内ルールの遵守、当局への取引報告、一般への情報開示などを適宜行っているかどうかを検査する。また、運営者1は、必要に応じて、自ら当局への報告や一般への開示などを行う。
(b)当該資金調達に絡み、本システム上でリスク管理や損益管理に使えるソフトウェアなどのツールを、最終資金運用者2、運用代行者3、最終資金調達者6、調達代行者7に対して提供する。
(c)最終資金調達者6もしくは調達代行者7から最終資金運用者2もしくは運用代行者3に対しての果実や元本の支払を、本システム上の口座振替処理によって行う。また、運営者1は、回線使用料やサービス提供料、広告料、情報提供料、各種評価料、各種代行料などの支払を、本システム上の当事者間の口座振替処理によって行うことができる。
(d)融資の期中返済、債券やコマーシャル・ペーパーの期中償還、融資や債券の期中の金利変更、株式分割、議決権などの株主権の行使、転換社債の株式への転換権行使、ワラント債の株式の買取権行使など、最終資金運用者2もしくは運用代行者3、最終資金調達者6もしくは調達代行者7による各種の権利行使の事務手続きをする。
尚、本発明においては、各種金融取引の成立日を期首、終了日を期末と呼び、両者と両者の間を併せて取引期間又は期中という。
(e)融資や債券、コマーシャル・ペーパーなどの期中において最終資金調達者6もしくは調達代行者7の信用力が大きく低下した場合、又は期中や満期において、最終資金調達者6もしくは調達代行者7が利子や元本を支払えず債務不履行に陥った場合、その時点の債権者(最終資金運用者2もしくは運用代行者3)のために債権の保全・回収や法的手続に関し指導的な役割を果たす。
ところで、最終資金運用者と最終資金調達者との間の取引で他の形態は、最終資金運用者や運用代行者が最終資金調達者に求める条件をスクリーン上で発表してから、最終資金調達者や調達代行者が資金調達に応じる場合である。
まず、本システムの運営者1は、当該サービスを利用したい最終資金運用者2、運用代行者3、運用評価者4、運用参考資料提供者5、最終資金調達者6、調達代行者7、調達評価者8、調達提案資料提供者9を特定し、スクリーン上に融資10、債券11、株式12、コマーシャル・ペーパー13などの資金調達商品別のセクションを設ける。当該サービスの利用者は、資料の授受や連絡・相談、市場取引、取引照合、契約書の調印、決済などを本システム上で行うことができる。
次に、運用参考資料提供者5は、テキストや電子文書フォーマットなどの形態を用いて、最終資金運用者2と運用代行者3に運用参考資料をリアルタイムに送付し始める。一方、調達提案資料提供者9も、テキストや電子文書フォーマットなどの形態を用いて、最終資金調達者6と調達代行者7に調達提案資料をリアルタイムに送付し始める。同時に運営者1は、各種資金調達商品の現在の相場水準、取引数量及びそれらの推移を、商品別のセクションでリアルタイムに表示し始める。これらの各種資料や市場実勢の数値を基に、最終資金運用者2、運用代行者3、最終資金調達者6、調達代行者7は金利や株式の相場水準を把握し、市場取引に参加するタイミングを窺う。
尚、本実施例でいう相場水準とは、他の資金調達案件の確定条件や仮条件、売出案件の確定条件や仮条件、また、各種金融商品の約定値や気配値、理論値などを指し、本発明以外の金融取引システムや銀行、証券会社が提供する相場水準を含む。
最終資金運用者2もしくは最終資金調達者6は、運営者1などが提供するデータベースに記されたプロフィールや評価料体系のデータなどを基に、運用評価者4もしくは調達評価者8を選定する。
次に、最終資金運用者2より選定された運用評価者4は、『過去の運用実績』や『他の運用代行者との比較データ』、『市場指数の推移と運用実績との比較データ』、『運用代行料の体系』などを基に、最終資金運用者2の運用方針・運用目標に合致した運用代行者3を当該最終資金運用者2に紹介する。運用評価者4は、上記データをデータベース化し、最終資金運用者2が自ら検索できるよう、これを本システム経由提供することができる。
同様に、最終資金調達者6より選定された調達評価者8は、『過去の調達実績』や『他の調達代行者との比較データ』、『市場指数の推移と調達実績との比較データ』、『調達代行料の体系』などを基に、最終資金調達者6の調達方針・調達目標に合致した調達代行者7を当該最終資金調達者6に紹介する。調達評価者8は、上記データをデータベース化し、最終資金調達者6が自ら検索できるよう、これを本システム経由提供することができる。
最終資金運用者2もしくは最終資金調達者6に提供する各種データを評価者が作成しやすいよう、最終資金運用者2もしくは最終資金調達者6は、自己の取引を委託した代行者に対し、運用もしくは調達の実績をリアルタイムに評価者へ報告させる。尚、最終資金運用者2もしくは最終資金調達者6は、単独で取引に参加する場合においても、その運用もしくは調達の評価を、運用評価者4もしくは調達評価者8に要請することができる。また評価者は、ソフトウェアなど、その運用もしくは調達の評価を行うためのツールを、最終資金運用者2もしくは最終資金調達者6へ本システム経由提供することができる。
次に、評価者から代行者の紹介を受けた最終資金運用者2と最終資金調達者6は、その紹介された代行者に取引を一任するか、又は代行者からは助言のみを提供されて単独で取引に参加するかどうかを決定する。この時点で、市場取引に参加する当事者、即ち、最終資金運用者2、最終資金運用者2を代表する運用代行者3、最終資金調達者6、最終資金調達者6を代表する調達代行者7が出揃うことになる。
最終資金運用者2が運用代行者3と締結する代行契約は、特定の運用を対象としてもよいし、運用委託金額を定めて、代行契約期間内の全ての運用を委託してもよい。また、最終資金運用者2は複数の運用代行者3を指名でき、運用代行者3は、複数の最終資金運用者2から取引の代行を受託できる。運用代行者3は、運用方針や運用目標が一致する最終資金運用者2の運用需要を束ねてプールし、当該プール別に資金運用を代行できる。また、運用代行者3は、国内外の信託勘定や各種ファンドを使用して、最終資金運用者2より受託する運用資金を、自己の信用リスクから切り離すことができる。
同様に、最終資金調達者6が調達代行者7と締結する代行契約は、特定の調達を対象としてもよいし、調達委託金額を定めて、代行契約期間内の全ての調達を委託してもよい。また、最終資金調達者6は複数の調達代行者7を指名でき、調達代行者7は、複数の最終資金調達者6から取引の代行を受託できる。調達代行者7は、調達方針や調達目標が一致する最終資金調達者6の調達需要を束ねて、又は信用力や業績見通しなどが近い最終資金調達者6の調達需要を束ねてプールし、当該プール別に資金調達を代行できる。
最終資金運用者2と最終資金調達者6との間の利益相反に鑑み、原則として、ある特定の代行者が最終資金運用者2と最終資金調達者6の双方から市場取引を受託することはない。
尚、最終資金運用者2は、運用評価者4や運用代行者3を利用することなく取引に直接参加することができ、同様に最終資金調達者6は、調達評価者8や調達代行者7を利用することなく取引に直接参加することが可能である。また、本システムの運営者1は、最終資金運用者2や最終資金調達者6が評価者を経由することなく代行者を選定できるよう、代行者のプロフィールや代行料体系を格納したデータベースなどを最終資金運用者2や最終資金調達者6へ提供することがある。
次に、最終資金運用者2もしくは運用代行者3は運営者1へと運用資金又は証拠金を振り込み、運営者1はそれを最終資金運用者2別もしくは運用代行者3別の口座に保管する。最終資金調達者6もしくは調達代行者7も、払込金を受け取るために、また資金調達成立後、果実や元本を最終資金運用者2もしくは運用代行者3へ支払うために、口座を本システム上に開設する。
次に、最終資金運用者2、もしくはその委託先である運用代行者3は、相場変動のタイミングを見計らって、取引数量や運用年限、運用先として希望する最終資金調達者6の名前や業種、信用力格付け、株価格付け、また、具体的な条件として希望する価格・割引率・割増率や利率・利回り・上乗せ利回り、外国為替レートの上下限などを運営者1に伝える。そして運営者1は、最終資金調達者6が指名された場合は当該最終資金調達者6もしくはその委託先である調達代行者7に、業種や信用力格付け、株価格付けが指定された場合はそれらの範疇に属する全ての最終資金調達者6もしくはその委託先である調達代行者7に、上記の条件を開示する。最終資金運用者2もしくは運用代行者3は、運用先として複数の最終資金調達者6を指名する場合もある。
次に、運営者1から上記開示を受けた最終資金調達者6、もしくはその委託先である調達代行者7は、最終資金運用者2もしくは運用代行者3が提示した資金調達の条件を許容できる場合、当該条件に沿って資金調達を決定する。一方、この条件に興味を抱きながらも許容できない場合、運営者1経由もしくは直接的に、当該最終資金運用者2もしくは当該運用代行者3と交渉して妥協点を探ることになる。
運営者1は、運用方針や運用目標が一致する最終資金運用者2もしくは運用代行者3を募り、それら複数の最終資金運用者2や運用代行者3による同時合同運用を運営できる。これらの同時合同運用は、特定の複数の最終資金運用者2もしくは運用代行者3からの要請に応じて、運営者1が実施する場合もある。また、同時合同運用は、特定の資金調達商品に対する運用を対象にしてもよいし、特定された期間内の全ての資金調達商品に対する運用を対象にしてもよい。
次に、最終資金運用者2もしくは運用代行者3と、最終資金調達者6もしくは調達代行者7との取引が成立した時点で、運営者1は取引照合を運用側、調達側の双方に対して行い、その後、本システム上の口座振替処理によって、約定金額が最終資金運用者2もしくは運用代行者3の口座から最終資金調達者6もしくは調達代行者7の口座へと振り替えられる。融資に関し、運営者1は金銭消費貸借契約書などを作成して、これに運用側と調達側の双方が調印する。株券や債券、コマーシャル・ペーパーなどの本券に関し、運営者1は自らの責任においてこれらを保管し、受渡を口座振替処理によって行うことができる。この場合、運用側と調達側の間で本券の授受は行われない。
資金調達の約定後、運営者1が下記の件などに関して管理業務を行う。
(a)当該資金調達に絡み、最終資金運用者2、運用代行者3、最終資金調達者6、調達代行者7が各々、法規や社内ルールの遵守、当局への取引報告、一般への情報開示などを適宜行っているかどうかを検査する。また、運営者1は、必要に応じて、自ら当局への報告や一般への開示などを行う。
(b)当該資金調達に絡み、本システム上でリスク管理や損益管理に使えるソフトウェアなどのツールを、最終資金運用者2、運用代行者3、最終資金調達者6、調達代行者7に対して提供する。
(c)最終資金調達者6もしくは調達代行者7から最終資金運用者2もしくは運用代行者3に対しての果実や元本の支払を、本システム上の口座振替処理によって行う。また、運営者1は、回線使用料やサービス提供料、広告料、情報提供料、各種評価料、各種代行料などの支払を、本システム上の当事者間の口座振替処理によって行うことができる。
(d)融資の期中返済、債券やコマーシャル・ペーパーの期中償還、融資や債券の期中の金利変更、株式分割、議決権などの株主権の行使、転換社債の株式への転換権行使、ワラント債の株式の買取権行使など、最終資金運用者2もしくは運用代行者3、最終資金調達者6もしくは調達代行者7による各種の権利行使の事務手続きをする。
(e)融資や債券、コマーシャル・ペーパーなどの期中において最終資金調達者6もしくは調達代行者7の信用力が大きく低下した場合、又は期中や満期において、最終資金調達者6もしくは調達代行者7が利子や元本を支払えず債務不履行に陥った場合、その時点の債権者(最終資金運用者2もしくは運用代行者3)のために債権の保全・回収や法的手続に関し指導的な役割を果たす。
次に、図2により資金の流れと課金の仕組みの一実施例を説明する。
図中、[1]は、最終資金運用者2もしくは運用代行者3が、最終資金調達者6もしくは調達代行者7へ払込金を支払う。取引に関して、本システムの運営者1が徴収する証拠金を含む。
[2]は、各利用者から本システムの運営者1へ、回線使用料やサービス提供料、広告料(スクリーンに掲載するバナー広告やポップアップ広告)などを支払う。
[3]は、最終資金運用者2及び運用代行者3から運用参考資料提供者5へ情報提供料を支払う。
[4]は、最終資金調達者6及び調達代行者7から調達提案資料提供者9へ情報提供料を支払う。
[5]は、最終資金運用者2から運用評価者4へ運用評価料を支払う。
[6]は、最終資金運用者2から運用代行者3へ運用代行料を支払う。
[7]は、最終資金調達者6から調達評価者8へ調達評価料を支払う。
[8]は、最終資金調達者6から調達代行者7へ調達代行料を支払う。
次に、図3及び図4は、本発明の最終資金運用者間の取引を示した図である。
まず、流通市場における一般的な売買の形態を説明する。即ち、本システムの運営者1は、当該サービスを利用したい最終資金運用者2、運用代行者3、運用評価者4、運用参考資料提供者5を特定し、スクリーン上に貸付債権14、債券11、株式12、コマーシャル・ペーパー13などの資金運用商品別のセクションを設ける。当該サービスの利用者は、資料の授受や連絡・相談、市場取引、取引照合、契約書の調印、決済などを本システム上で行う。
次に、運用参考資料提供者5は、テキストや電子文書フォーマットなどの形態を用いて、最終資金運用者2や運用代行者3へ運用参考資料をリアルタイムに送付し始める。一方、運営者1は、各種資金運用商品の現在の相場水準、取引数量及びそれらの推移を、商品別のセクションでリアルタイムに表示し始める。これらの各種資料や市場実勢の数値を基に、最終資金運用者2や運用代行者3は金利や株式の相場水準を把握し、市場取引に参加するタイミングを窺う。
尚、本実施例でいう相場水準とは、各種金融商品の約定値や気配値、理論値、また、売出案件や資金調達案件の確定条件、仮条件などを指し、本発明以外の金融取引システムや銀行、証券会社が提供する相場水準を含む。
最終資金運用者2は、運営者1などが提供するデータベースに記されたプロフィールや評価料体系のデータなどを基に、運用評価者4を選定する。
次に、最終資金運用者2より選定された運用評価者4は、『過去の運用実績』や『他の運用代行者との比較データ』、『市場指数の推移と運用実績との比較データ』、『運用代行料の体系』などを基に、最終資金運用者2の運用方針・運用目標に合致した運用代行者3を当該最終資金運用者2に紹介する。運用評価者4は、上記データをデータベース化し、最終資金運用者2が自ら検索できるよう、これを本システム経由提供することができる。最終資金運用者2に提供する各種データを運用評価者4が作成しやすいよう、最終資金運用者2は自己の取引を委託した運用代行者3に対し、運用の実績をリアルタイムに運用評価者4へ報告させる。
尚、最終資金運用者2は、単独で取引に参加する場合においても、その運用の評価を運用評価者4に要請することができる。また運用評価者4は、ソフトウェアなど、その運用の評価を行うためのツールを、最終資金運用者2へ本システム経由提供することができる。
次に、運用評価者4から運用代行者3の紹介を受けた最終資金運用者2は、その紹介された運用代行者3に取引を一任するか、又は運用代行者3からは助言のみを提供されて単独で取引に参加するかどうかを決定する。最終資金運用者2が運用代行者3と締結する代行契約は、特定の運用を対象としてもよいし、運用委託金額を定めて、代行契約期間内の全ての運用を委託してもよい。また、最終資金運用者2は複数の運用代行者3を指名でき、一方、運用代行者3は複数の最終資金運用者2から取引の代行を受託できる。運用代行者3は、運用方針や運用目標が一致する最終資金運用者2の運用需要を束ねてプールし、当該プール別に資金運用を代行できる。
運用代行者3は、国内外の信託勘定や各種ファンドを使用して、最終資金運用者2より受託する運用資金を、自己の信用リスクから切り離すことができる。
尚、最終資金運用者2は、運用評価者4や運用代行者3を利用することなく取引に直接参加することが可能である。また、本システムの運営者1は、最終資金運用者2が運用評価者4を経由することなく運用代行者3を選定できるよう、運用代行者3のプロフィールや代行料体系を格納したデータベースなどを最終資金運用者2へ提供することがある。
次に、最終資金運用者2もしくは運用代行者3は運営者1へと運用資金又は証拠金を振り込み、運営者1はそれを最終資金運用者2別もしくは運用代行者3別の口座に保管する。また期中に、最終資金調達者6もしくは調達代行者7が、果実や元本を最終資金運用者2もしくは運用代行者3に支払うための口座も、併せて本システム上に開設する。
次に、最終資金運用者2もしくは運用代行者3は、特定の資金運用商品の買付、もしくは売付を決定した段階で、指値注文(売買数量、特定の価格や利回りを指定)もしくは成行注文(売買数量を指定、価格や利回りは不指定)を運営者1へ送信する。運営者1は本システムのマッチング機能を利用して、成行注文、より売り手寄りの買付の指値注文、より買い手寄りの売付の指値注文、より提出時期が早い注文を優先して、買い手もしくは売り手へ金額や株数を自動的に割り振っていく。
運営者1は、運用方針や運用目標が一致する最終資金運用者2もしくは運用代行者3を募り、それら複数の最終資金運用者2や運用代行者3による同時合同運用を運営できる。これらの同時合同運用は、特定の複数の最終資金運用者2もしくは運用代行者3からの要請に応じて、運営者1が実施する場合もある。また、同時合同運用は、資金運用商品の特定の売買を対象にしてもよいし、特定された期間内の全ての売買を対象にしてもよい。
買い手と売り手との取引が成立した時点で、運営者1は取引照合を双方に対して行い、その後、本システム上の口座振替処理によって、約定金額が買い手の口座から売り手の口座へと振り替えられる。尚、貸付債権や債券の約定金額は、買い手が売り手に支払う経過利子を差し引いた金額となる。貸付債権の売買に関し、運営者1は売り手が買い手に債権を譲渡する契約書などを作成して、これに買い手と売り手の双方が調印する。株券や債券、コマーシャル・ペーパーなどの本券に関し、運営者1は自らの責任においてこれらを保管し、売り手から買い手への受渡を口座振替処理によって行うことができる。この場合、最終資金運用者2間で本券の授受は行われない。
尚、最終資金運用者2や運用代行者3は、本システムを利用して、保有する有価証券を他の最終資金運用者2や運用代行者3へ貸し出すことができる。
売買約定後、運営者1が下記の件などに関して管理業務を行う。
(a)売買に絡み、最終資金運用者2や運用代行者3が法規や社内ルールの遵守、当局への取引報告、一般への情報開示などを適宜行っているかどうかを検査する。また、運営者1は、必要に応じて、自ら当局への報告や一般への開示などを行う。
(b)売買に絡み、本システム上でリスク管理や損益管理に使えるソフトウェアなどのツールを、最終資金運用者2や運用代行者3に対して提供する。
(c)最終資金調達者6もしくは調達代行者7から最終資金運用者2もしくは運用代行者3に対しての果実や元本の支払を、本システム上の口座振替処理によって行う。また、運営者1は、回線使用料やサービス提供料、広告料、情報提供料、運用評価料、各種代行料などの支払を、本システム上の当事者間の口座振替処理によって行うことができる。
(d)貸付債権の期中返済、債券やコマーシャル・ペーパーの期中償還、貸付債権や債券の期中の金利変更、株式分割、議決権などの株主権の行使、転換社債の株式への転換権行使、ワラント債の株式の買取権行使など、最終資金運用者2もしくは運用代行者3、最終資金調達者6もしくは調達代行者7による各種の権利行使の事務手続きをする。
(e)貸付債権や債券、コマーシャル・ペーパーなどの期中において最終資金調達者6もしくは調達代行者7の信用力が大きく低下した場合、又は期中や満期において、最終資金調達者6もしくは調達代行者7が利子や元本を支払えず債務不履行に陥った場合、その時点の債権者(最終資金運用者2もしくは運用代行者3)のために債権の保全・回収や法的手続に関し指導的な役割を果たす。
ところで図5は、本発明の最終資金運用者間の取引で売出の形態を示した図である。
まず、本システムの運営者1は、当該サービスを利用したい最終資金運用者2、運用代行者3、運用評価者4、運用参考資料提供者5を特定し、スクリーン上に貸付債権14、債券11、株式12、コマーシャル・ペーパー13などの資金運用商品別のセクションを設ける。当該サービスの利用者は、資料の授受や連絡・相談、市場取引、取引照合、契約書の調印、決済などを本システム上で行う。
次に、運用参考資料提供者5は、テキストや電子文書フォーマットなどの形態を用いて、最終資金運用者2や運用代行者3へ運用参考資料をリアルタイムに送付し始める。一方、運営者1は、各種資金運用商品の現在の相場水準、取引数量及びそれらの推移を、商品別のセクションでリアルタイムに表示し始める。これらの各種資料や市場実勢の数値を基に、最終資金運用者2や運用代行者3は金利や株式の相場水準を把握し、市場取引に参加するタイミングを窺う。
尚、本実施例でいう相場水準とは、他の売出案件の確定条件や仮条件、各種金融商品の約定値や気配値、理論値、また、資金調達案件の確定条件や仮条件などを指し、本発明以外の金融取引システムや銀行、証券会社が提供する相場水準を含む。
最終資金運用者2は、運営者1などが提供するデータベースに記されたプロフィールや評価料体系のデータなどを基に、運用評価者4を選定する。
次に、最終資金運用者2より選定された運用評価者4は、『過去の運用実績』や『他の運用代行者との比較データ』、『市場指数の推移と運用実績との比較データ』、『運用代行料の体系』などを基に、最終資金運用者2の運用方針・運用目標に合致した運用代行者3を当該最終資金運用者2に紹介する。運用評価者4は、上記データをデータベース化し、最終資金運用者2が自ら検索できるよう、これを本システム経由提供することができる。最終資金運用者2に提供する各種データを運用評価者4が作成しやすいよう、最終資金運用者2は自己の取引を委託した運用代行者3に対し、運用の実績をリアルタイムに運用評価者4へ報告させる。
尚、最終資金運用者2は、単独で取引に参加する場合においても、その運用の評価を運用評価者4に要請することができる。また運用評価者4は、ソフトウェアなど、その運用の評価を行うためのツールを、最終資金運用者2へ本システム経由提供することができる。
次に、運用評価者4から運用代行者3の紹介を受けた最終資金運用者2は、その紹介された運用代行者3に取引を一任するか、又は運用代行者3からは助言のみを提供されて単独で取引に参加するかどうかを決定する。最終資金運用者2が運用代行者3と締結する代行契約は、特定の運用を対象としてもよいし、運用委託金額を定めて、代行契約期間内の全ての運用を委託してもよい。また、最終資金運用者2は複数の運用代行者3を指名でき、一方、運用代行者3は複数の最終資金運用者2から取引の代行を受託できる。運用代行者3は、運用方針や運用目標が一致する最終資金運用者2の運用需要を束ねてプールし、当該プール別に資金運用を代行できる。
運用代行者3は、国内外の信託勘定や各種ファンドを使用して、最終資金運用者2より受託する運用資金を、自己の信用リスクから切り離すことができる。
尚、最終資金運用者2は、運用評価者4や運用代行者3を利用することなく取引に直接参加することができ、同様に売出人15は、運用評価者4や売出代行者16を利用することなく取引に直接参加することが可能である。また、本システムの運営者1は、最終資金運用者2や売出人15が運用評価者4を経由することなく代行者を選定できるよう、代行者のプロフィールや代行料体系を格納したデータベースなどを最終資金運用者2や売出人15へ提供することがある。
次に、最終資金運用者2もしくは運用代行者3は運営者1へと運用資金又は証拠金を振り込み、運営者1はそれを最終資金運用者2別もしくは運用代行者3別の口座に保管する。また期中に、最終資金調達者6もしくは調達代行者7が、果実や元本を最終資金運用者2もしくは運用代行者3に支払うための口座も、併せて本システム上に開設する。
次に、売出を決定した最終資金運用者(以下、他の最終資金運用者と区別して売出人15)、もしくはその委託先である運用代行者(以下、他の運用代行者と区別して売出代行者16)は、相場変動のタイミングを見計らって、銘柄、売出額や売出株数、残存期間、担保や保証人の有無など、実施したい売出の概要を運営者1に伝える。そして運営者1は、これを対象となる全ての最終資金運用者2及び運用代行者3に開示し、売出人15もしくは売出代行者16が希望する価格・割引率や利回り・上乗せ利回りの上下限などを、仮条件としてスクリーンに掲載する。
次に、最終資金運用者2もしくは運用代行者3は、この売出概要並びにその仮条件に興味を覚えた場合、仮条件を参考に指値注文(買入数量、特定の価格・割引率や利回り・上乗せ利回りなどを指定)もしくは成行注文(買入数量を指定、条件は不指定)を運営者1へ送信する。運営者1は本システムのマッチング機能を利用して、成行注文、より売出人寄りの仮条件に対する指値注文、より提出時期が早い注文を優先して、最終資金運用者2もしくは運用代行者3へ金額や株数を自動的に割り振っていく。このリアルタイムのマッチング作業の結果、売出額や売出株数が当初予定されていた数値に満たなかった場合、売出人15もしくは売出代行者16が約定された金額もしくは株数で妥協する場合にはこれで売出を終了する。妥協しない場合には、仮条件を若干最終資金運用者2寄りにシフトし、再度最終資金運用者2もしくは運用代行者3から指値注文や成行注文を募る。
尚、売出の対象商品となる資金運用商品を資金調達手段として使用している最終資金調達者6もしくは調達代行者7は、売出に際し作成した目論見書を電子文書フォーマットなどの形態で、最終資金運用者2もしくは運用代行者3へ交付できる。
運営者1は、運用方針や運用目標が一致する最終資金運用者2もしくは運用代行者3を募り、それら複数の最終資金運用者2や運用代行者3による同時合同買入を運営できる。これらの同時合同買入は、特定の複数の最終資金運用者2もしくは運用代行者3からの要請に応じて、運営者1が実施する場合もある。
運営者1は、売出方針や売出目標が一致する売出人15もしくは売出代行者16を募り、それら複数の売出人15や売出代行者16による単一銘柄もしくは複数銘柄の同時合同売出を運営できる。これらの同時合同売出は、特定の複数の売出人15もしくは売出代行者16からの要請に応じて、運営者1が実施する場合もある。また、同時合同売出は、資金運用商品の特定の売出を対象にしてもよいし、特定された期間内の全ての売出を対象にしてもよい。複数銘柄の場合、同時合同売出ができる主な資金運用商品は以下の通りである。
(a)現在の信用リスクや将来の信用リスク見通しが近い複数貸付債権の同時合同売出や複数債券の同時合同売出、複数コマーシャル・ペーパーの同時合同売出など。
(b)現在の株価水準や将来の株価見通しが近い複数株式の同時合同売出など。
(c)現在の信用リスクや将来の信用リスク見通し、及び現在の株価水準や将来の株価見通しが近い複数転換社債の同時合同売出や複数ワラント債の同時合同売出など。
最終資金運用者2もしくは運用代行者3と、売出人15もしくは売出代行者16との取引が成立した時点で、運営者1は取引照合を買入側、売出側の双方に対して行い、その後、本システム上の口座振替処理によって、約定金額が最終資金運用者2もしくは運用代行者3の口座から売出人15もしくは売出代行者16の口座へと振り替えられる。尚、貸付債権や債券の約定金額は、買入側が売出側に支払う経過利子を差し引いた金額となる。貸付債権に関し、運営者1は売出側が買入側に債権を譲渡する契約書などを作成して、これに買入側と売出側の双方が調印する。債券や株券、コマーシャル・ペーパーなどの本券に関し、運営者1は自らの責任においてこれらを保管し、売出側から買入側への受渡を口座振替処理によって行うことができる。この場合、買入側と売出側の間で本券の授受は行われない。
尚、最終資金運用者2や運用代行者3は、本システムを利用して、保有する有価証券を他の最終資金運用者2や運用代行者3へ貸し出すことができる。
売出終了後、運営者1が下記の件などに関して管理業務を行う。
(a)当該売出に絡み、最終資金運用者2、運用代行者3、売出人15、売出代行者16が各々、法規や社内ルールの遵守、当局への取引報告、一般への情報開示などを適宜行っているかどうかを検査する。また、運営者1は、必要に応じて、自ら当局への報告や一般への開示などを行う。
(b)当該売出に絡み、本システム上でリスク管理や損益管理に使えるソフトウェアなどのツールを、最終資金運用者2や運用代行者3に対して提供する。
(c)最終資金調達者6もしくは調達代行者7から最終資金運用者2もしくは運用代行者3に対しての果実や元本の支払を、本システム上の口座振替処理によって行う。また、運営者1は、回線使用料やサービス提供料、広告料、情報提供料、運用評価料、各種代行料などの支払を、本システム上の当事者間の口座振替処理によって行うことができる。
(d)貸付債権の期中返済、債券やコマーシャル・ペーパーの期中償還、貸付債権や債券の期中の金利変更、株式分割、議決権などの株主権の行使、転換社債の株式への転換権行使、ワラント債の株式の買取権行使など、最終資金運用者2もしくは運用代行者3、最終資金調達者6もしくは調達代行者7による各種の権利行使の事務手続きをする。
(e)貸付債権や債券、コマーシャル・ペーパーなどの期中において最終資金調達者6もしくは調達代行者7の信用力が大きく低下した場合、又は期中や満期において、最終資金調達者6もしくは調達代行者7が利子や元本を支払えず債務不履行に陥った場合、その時点の債権者(最終資金運用者2もしくは運用代行者3)のために債権の保全・回収や法的手続に関し指導的な役割を果たす。
ところで、最終資金運用者2間の取引は、最終資金運用者2と最終資金調達者6との間の取引と同時に実施することが可能である。例えば、後者の取引で債券を発行する最終資金調達者6は、前者の取引で最終資金運用者2として貸付債権を購入し、調達コストと運用利回りの格差で利鞘を稼ぐことができる。
次に、本実施例における資金の流れと課金の仕組みを説明する。
図4は、流通市場における一般的な売買の場合の一実施例である。
図中[1]は、最終資金運用者2(買い手)もしくは運用代行者3(買い手)が、最終資金運用者2(売り手)もしくは運用代行者3(売り手)へ買付代金を支払う。取引に関して、本システムの運営者1が徴収する証拠金を含む。
[2]は、各利用者から本システムの運営者1へ、回線使用料やサービス提供料、広告料(スクリーンに掲載するバナー広告やポップアップ広告)などを支払う。
[3]は、最終資金運用者2及び運用代行者3から運用参考資料提供者5へ情報提供料を支払う。
[4]は、最終資金運用者2から運用評価者4へ運用評価料を支払う。
[5]は、最終資金運用者2から運用代行者3へ運用代行料を支払う。
[6]は、最終資金調達者6もしくは調達代行者7から、その時点の保有者(最終資金運用者2もしくは運用代行者3)へ果実や元本を支払う。
そして図6は、売出の場合の一実施例である。
図中[1]は、最終資金運用者2(買い手)もしくは運用代行者3(買い手)が、売出人15もしくは売出代行者16へ買入代金を支払う。取引に関して、本システムの運営者1が徴収する証拠金を含む。
[2]は、各利用者から本システムの運営者1へ、回線使用料やサービス提供料、広告料(スクリーンに掲載するバナー広告やポップアップ広告)などを支払う。
[3]は、最終資金運用者2や運用代行者3、売出人15、売出代行者16から運用参考資料提供者5へ情報提供料を支払う。
[4]は、最終資金運用者2及び売出人15から運用評価者4へ運用評価料を支払う。
[5]は、最終資金運用者2から運用代行者3へ運用代行料を支払う。
[6]は、売出人15から売出代行者16へ売出代行料を支払う。
[7]は、最終資金調達者6もしくは調達代行者7から、その時点の保有者(最終資金運用者2もしくは運用代行者3)へ果実や元本を支払う。
次に、図7及び図8は、本発明における最終資金取引者間の取引を示した図である。
まず、本システムの運営者1は、当該サービスを利用したい最終資金取引者17、取引代行者18、取引評価者19、取引提案資料提供者20を特定し、スクリーン上に資金取引商品別(各種外国為替商品21、各種金利派生商品22、各種株式派生商品23、その他複合派生商品24など)のセクションを設ける。当該サービスの利用者は、資料の授受や連絡・相談、市場取引、取引照合、契約書の調印、決済などを本システム上で行う。
次に、取引提案資料提供者20は、テキストや電子文書フォーマットなどの形態を用いて、最終資金取引者17や取引代行者18へ取引提案資料をリアルタイムに送付し始める。一方、運営者1は、各種資金取引商品の現在の相場水準、取引数量及びそれらの推移を、商品別のセクションでリアルタイムに表示し始める。これらの各種資料や市場実勢の数値を基に、最終資金取引者17や取引代行者18は資金取引商品の相場水準を把握し、市場取引に参加するタイミングを窺う。
尚、本実施例でいう相場水準とは、各種外国為替商品や各種金融派生商品、各種基礎商品の約定値や気配値、理論値、また、資金調達案件や売出案件の確定条件、仮条件などを指し、本発明以外の金融取引システムや銀行、証券会社が提供する相場水準を含む。
最終資金取引者17は、運営者1などが提供するデータベースに記されたプロフィールや評価料体系のデータなどを基に、取引評価者19を選定する。
次に、最終資金取引者17より選定された取引評価者19は、『過去の取引成績』や『他の取引代行者との比較データ』、『市場指数の推移と取引成績との比較データ』、『取引代行料の体系』などを基に、最終資金取引者17の取引方針・取引目標に合致した取引代行者18を当該最終資金取引者17に紹介する。取引評価者19は、上記データをデータベース化し、最終資金取引者17が自ら検索できるよう、これを本システム経由提供することができる。最終資金取引者17に提供する各種データを取引評価者19が作成しやすいよう、最終資金取引者17は自己の取引を委託した取引代行者18に対し、取引の実績をリアルタイムに取引評価者19へ報告させる。
尚、最終資金取引者17は、単独で取引に参加する場合においても、その取引の評価を取引評価者19に要請することができる。また取引評価者19は、ソフトウェアなど、その取引の評価を行うためのツールを、最終資金取引者17へ本システム経由提供することができる。
次に、取引評価者19から取引代行者18の紹介を受けた最終資金取引者17は、その紹介された取引代行者18に取引を一任するか、又は取引代行者18からは助言のみを提供されて単独で取引に参加するかどうかを決断する。最終資金取引者17が取引代行者18と締結する代行契約は、特定の取引を対象としてもよいし、取引委託金額を定めて、代行契約期間内の全ての取引を委託してもよい。また、最終資金取引者17は複数の取引代行者18を指名でき、一方、取引代行者18は複数の最終資金取引者17から取引の代行を受託できる。取引代行者18は、信用力が近く取引方針や取引目標が一致する最終資金取引者17の取引需要を束ねてプールし、当該プール別に資金取引を代行できる。
取引代行者18は、国内外の信託勘定や各種ファンドを使用して、最終資金取引者17より受託する取引資金を、自己の信用リスクから切り離すことができる。
尚、最終資金取引者17は、取引評価者19や取引代行者18を利用することなく取引に直接参加することが可能である。また、本システムの運営者1は、最終資金取引者17が取引評価者19を経由することなく取引代行者18を選定できるよう、取引代行者18のプロフィールや代行料体系を格納したデータベースなどを最終資金取引者17へ提供することがある。
次に、最終資金取引者17もしくは取引代行者18は、運営者1へ取引資金又は証拠金を振り込み、運営者1はそれを最終資金取引者17別もしくは取引代行者18別の口座に保管する。最終資金取引者17や取引代行者18の信用力が低い場合、運営者1は最終資金取引者17や取引代行者18に担保や保証人を設定させて信用リスクを最小化する。
次に、最終資金取引者17もしくは取引代行者18は、特定の資金取引商品の買建又は売建、契約の締結を決定した段階で、指値注文(取引数量、特定の価格や金利・利回り・上乗せ利回り・為替レートなどを指定)もしくは成行注文(取引数量などを指定、価格や金利・利回り・上乗せ利回り・為替レートなどは不指定)を運営者1へ送信する。運営者1は本システムのマッチング機能を利用して、成行注文、より相手方寄りの指値注文、より提出時期が早い注文を優先して、最終資金取引者17もしくは取引代行者18へ金額や枚数を自動的に割り振っていく。
外国為替商品や金融派生商品は、仕組みが複雑になるほど流動性が低下する傾向があるため、運営者1は、以下のような方法で商品の流動性を補完する。
(a)流動性が高い為替直物商品や各種先物商品を標準化された規格商品とし、最終資金取引者17に売買してもらう。
(b)運営者1は、規格商品間の尺度とキャッシュフローのズレを調整(価格ベース対金利ベース、単利ベース対複利ベース、半年利回りベース対1年利回りベース、前払いベース対後払いベースなど)しながら、合成作業で各種オプション商品や各種先渡商品などを作り、最終資金取引者17に取引してもらう。
(c)次に、またそれらの合成商品の更なる合成で各種スワップ商品や各種キャップ商品、各種先物オプション商品など、より複雑な商品を作っていき、最終資金取引者17に取引してもらう。
(d)上記合成商品の中で、その時々の市場環境や人気によっては流動性の高い商品が登場してくるが、そう言った商品は規格商品に実質格上げされることになる。
(e)流動性が低下してきた合成商品は再び分解し、より規格商品に近い形に戻して最終資金取引者17に取引してもらう。
(f)運営者1は、複雑な商品の買建注文に応える場合、複数の規格商品の売建注文を束ねて合成し、それを当該買建注文にマッチさせる(買建1対売建多数)。一方、複雑な商品の売建注文に応える場合は、それを一旦分解し、バラバラにした個々の商品に対する買建注文を募る(買建多数対売建1)。
本発明における外国為替取引や金融派生商品取引では、上記の合成・分解作業の結果、最終資金取引者や取引代行者の需要が1商品についてマッチされるとは限らず、単一商品対複数商品又は複数商品対複数商品で需要がマッチされる場合が生じる。図7における実施例として、各種外国為替商品21のセクションでは3商品に対する需要が2商品に対する需要とマッチされ、同様に、各種金利派生商品22のセクションでは1商品対3商品、各種株式派生商品23のセクションでは3商品対1商品、また、その他複合派生商品24のセクションでは2商品対2商品で資金取引が成立している。
運営者1は、信用力が近く取引方針や取引目標が一致する最終資金取引者17もしくは取引代行者18を募り、それら複数の最終資金取引者17や取引代行者18による同時合同取引を運営できる。これらの同時合同取引は、特定の複数の最終資金取引者17もしくは取引代行者18からの要請に応じて、運営者1が実施する場合もある。また、同時合同取引は、資金取引商品の特定の取引を対象にしてもよいし、特定された期間内の全ての取引を対象にしてもよい。
当事者間の取引が成立した時点で、運営者1は取引照合を双方に対して行い、その後、本システム上の口座振替処理によって、経過利子などを考慮した約定金額が一方の当事者の口座から他方の当事者の口座へと振り替えられる。また、各種取引に関して運営者1は契約書を作成し、これに双方の当事者が調印する。
取引約定後、運営者1が下記の件などに関して管理業務を行う。
(a)取引に絡み、最終資金取引者17や取引代行者18が法規や社内ルールの遵守、当局への取引報告、一般への情報開示などを適宜行っているかどうかを検査する。また、運営者1は、必要に応じて、自ら当局への報告や一般への開示などを行う。
(b)取引に絡み、本システム上でリスク管理や損益管理に使えるソフトウェアなどのツールを、最終資金取引者17や取引代行者18に対して提供する。
(c)最終資金取引者17もしくは取引代行者18と、相手方との果実や元本の授受、最終資金取引者17もしくは取引代行者18が反対売買した後の差金決済などを、本システム上の口座振替処理によって行う。また、運営者1は、回線使用料やサービス提供料、広告料、情報提供料、取引評価料、取引代行料などの支払を、本システム上の当事者間の口座振替処理によって行うことができる。
(d)資金取引商品の買建側が権利行使をした際、買建側−売建側間に生じる事務手続きを行う。
(e)最終資金取引者17もしくは取引代行者18が契約を解除する場合や、契約を第三者へ譲渡する場合に生じる事務手続きを行う。
(f)取引が成立してから、反対売買や買建側の権利行使などを通じて取引の清算が終わるまでの間、又は締結した取引の契約期間中、最終資金取引者17もしくは取引代行者18の信用力が低下した場合に、運営者1は当該最終資金取引者17もしくは当該取引代行者18から証拠金を追徴したり、追加担保や追加保証人を設定したりして信用リスクを最小化する。それでも、最終資金取引者17もしくは取引代行者18が債務不履行に陥った場合、その相手方のために債権の保全・回収や法的手続に関し指導的な役割を果たす。
ところで、最終資金取引者17間の取引は、最終資金運用者2と最終資金調達者6との間の取引と同時に実施することが可能である。例えば、後者の取引で固定金利の資金を調達する最終資金調達者6は、最終資金取引者17として前者のスワップ取引に参加し、調達金利を変動金利へ実質変更することができる。
また、最終資金取引者17間の取引は、最終資金運用者2間の取引と同時に実施することも可能である。例えば、後者の取引で外貨建ての有価証券を購入する最終資金運用者2は、最終資金取引者17として前者の外国為替取引に参加し、当該有価証券の為替リスクをヘッジすることができる。
次に、図8に基づいて本実施例の資金の流れと課金の仕組みを説明する。
図中[1]は、最終資金取引者17もしくは取引代行者18と、他の最終資金取引者17もしくは他の取引代行者18との間における取引代金や果実、元本の流れを示す。取引に関して、本システムの運営者1が徴収する証拠金を含む。
[2]は、各利用者から本システムの運営者1へ、回線使用料やサービス提供料、広告料(スクリーンに掲載するバナー広告やポップアップ広告)などを支払う。
[3]は、最終資金取引者17及び取引代行者18から取引提案資料提供者20へ情報提供料を支払う。
[4]は、最終資金取引者17から取引評価者19へ取引評価料を支払う。
[5]は、最終資金取引者17から取引代行者18へ取引代行料を支払う。
次に、図7に示す各種金融商品について定義する。
外国為替商品とは、主に次のような商品をいう。尚、(b)乃至(f)は金融派生商品にも分類される。
(a)為替直物取引:現在の為替レートでの通貨の売買をいう。
(b)為替先物取引:将来の為替レートで通貨を売買する金融派生商品をいう。
(c)通貨先物取引:将来の為替レートを売買する金融派生商品をいう。
(d)通貨オプション取引:通貨を買う権利や売る権利を売買する金融派生商品をいう。
(e)通貨先物オプション取引:通貨先物を買う権利や売る権利を売買する金融派生商品をいう。
(f)通貨スワップ取引:異なる通貨の元本・金利の支払や受取を交換する金融
派生商品をいう。
金利派生商品とは、主に次のような商品をいう。
(a)金利先物取引:将来の金利を売買する金融派生商品をいう。
(b)金利先物オプション取引:金利先物を買う権利や売る権利を売買する金融派生商品をいう。
(c)債券先物取引:将来の債券価格を売買する金融派生商品をいう。
(d)債券現物オプション取引:債券を買う権利や売る権利を売買する金融派生商品をいう。
(e)債券先物オプション取引:債券先物を買う権利や売る権利を売買する金融派生商品をいう。
(f)金利スワップ取引:固定金利と変動金利など、異なる金利の支払や受取を交換する金融派生商品をいう。
(g)スワップション取引:スワップ取引を行う権利を売買する金融派生商品をいう。
(h)金利先渡取引:将来の金利を確定する金融派生商品をいう。
(i)キャップ取引:金利の上限を保証する金融派生商品をいう。
(j)フロアー取引:金利の下限を保証する金融派生商品をいう。
(k)カラー取引:金利の上下限を保証する金融派生商品をいう。
株式派生商品とは、主に次のような商品をいう。
(a)株価指数先物取引:将来の株価指数を売買する金融派生商品をいう。
(b)株価指数オプション取引:株価指数を買う権利や売る権利を売買する金融派生商品をいう。
(c)株価指数先物オプション取引:株価指数先物を買う権利や売る権利を売買する金融派生商品をいう。
(d)個別株オプション取引:個別の株式を買う権利や売る権利を売買する金融派生商品をいう。
その他複合派生商品とは、次のような商品などをいう。
(a)株価スワップ取引:株価指数と金利の交換、又は異なる株価指数同士の交換などを行う金融派生商品をいう。
(b)信用スワップ取引:信用リスクを交換する金融派生商品をいう。
ところで、これまで述べてきた実施例の情報技術的な側面を、ブロック図である図9を用いてさらに詳細に説明する。
まず本システムは、インターネット25上に配置され、伝統的な仲介者を排除した各種金融市場を提供する仲介排除金融取引サイト26(以下、サイト26)と、これらの市場において資金運用や資金調達、売出、資金取引といった金融取引を行うための複数のクライアント端末27より構成されている。
当該クライアント端末27を利用するのは、最終顧客即ち最終資金運用者、最終資金調達者、売出人及び最終資金取引者、並びに彼らを各々代表する運用代行者、調達代行者、売出代行者及び取引代行者(以下、全て金融取引者)などであり、これらの金融取引者は、自らのクライアント端末27から前記サイト26へアクセスすることによって金融取引をマッチング・ベースで成立させ、それらの金融取引に付随する各種業務を行うことができる。
本サイト26は、クライアント端末27からの金融商品の注文を順次処理し、金融取引に関する決済・管理業務を順次行い、金融取引に必要な様々なデータをクライアント端末27へ適宜配信するためのものであり、1台以上の仲介排除金融取引サーバ28(以下、サーバ28)、支援端末29、クライアント情報データベース30、金融商品データベース31、契約管理データベース32、決済管理データベース33、配信資料データベース34、及びこれらを接続する母線を備えている。
尚、本システムでは、国内外を問わず1日24時間、各種金融取引の執行から取引照合、決済に至るまでの過程を継ぎ目なく電子処理するため、電文形式についてはISO15022、証券識別コードに関してはISO6166を用い、また通信規約には例えばFIX、さらに電文の記述言語としては拡張可能マーク付け言語(XML)を使用する。
本サーバ28は、1台以上のワークステーション内の1つ以上の中央処理装置やメモリに格納された1つ以上のプログラムの実行などによって実現し、ウェブ・サーバとしての機能とデータベース・サーバとしての機能を兼ね備えている。前者は、インターネット25を介し、各クライアント端末27からのアクセスを受け付けて認証処理を行い、利用者に対するインタフェース画面を形成する各種ウェブページをクライアント端末27へ提供し、さらにクライアント端末27との間で情報を遣り取りするウェブ制御機能である。また後者は、クライアント情報データベース30や金融商品データベース31、契約管理データベース32、決済管理データベース33、配信資料データベース34へアクセスしてデータを検索し、読み出し、さらに書き込むデータベース制御機能である。そして、これらのデータベースは、ワークステーション内のメモリや1つ以上のハードディスク装置などに格納されている。
支援端末29は、本システムの運営者が本サーバ28や各データベースを管理するための端末である。運営者は支援端末29を用いて全てのクライアント端末27の金融取引や付随業務の実施状況を監視し、支援端末29の電子メール機能を利用して各クライアント端末27との間でメッセージを遣り取りすることができる。
クライアント端末27は、パーソナル・コンピュータや液晶表示装置を備えた携帯電話機、携帯情報端末、ページャなどの装置であり、制御部35や表示部36、入力部37、通信部38などから構成されている。制御部35は、処理装置や記憶装置などを備えて金融取引用のブラウザを含む動作プログラムを記憶。表示部36及び入力部37は、様々なデータや諸要求をそれぞれ表示、入力し、通信部38はインターネット25上の他の装置と通信を行う。そして利用者は、クライアント端末27の電子メール機能を利用し、運営者や他のクライアント端末27との間でメッセージを遣り取りすることができる。
金融商品データベース31は、取引の対象である資金運用商品や資金調達商品、資金取引商品の名称・銘柄や種類・属性、諸条件などを登録し、商品別の取引注文の詳細やマッチングの結果、さらには、各種権利の行使や各種義務の履行など金融取引に絡む期中のイベント情報を履歴とともに登録する。
契約管理データベース32は、電子署名が付与された各種契約書及びそれらの原型となる電子マスター契約書、電子署名が付与された各種目論見書及びそれらの原型となる電子マスター目論見書、並びに当局への各種報告書、一般への各種開示書及びそれらの原型となる電子マスター報告・開示書などを格納し、書類作成処理の進行に従い発生する様々なデータを履歴とともに格納する。
決済管理データベース33は、本システムの利用者の資金口座番号や証券口座番号などを登録し、利用者間の資金口座振替処理や証券口座振替処理に従い発生する様々なデータを履歴とともに登録する。
配信資料データベース34は、運用参考資料提供者や調達提案資料提供者、取引提案資料提供者より収集した各種参考・提案資料、運用評価者や調達評価者、取引評価者より収集した彼らのプロフィールや評価料体系に関する自己紹介資料、並びに運用代行者や調達代行者、売出代行者、取引代行者より収集した彼らのプロフィールや代行料体系に関する自己紹介資料を格納する。さらに、利益相反状況の確認を目的に、参考・提案資料提供者や評価者、代行者の株主構成情報や人的資源の情報を併せて格納する。
そして、クライアント情報データベース30は以下の情報を記憶する。
(a)本システムの利用者の個人名及び/又は法人名、法人の場合は個人の所属部署名、電子メール番地を含む連絡先、識別子、合言葉。
(b)金融取引者の信用力格付けや株価格付け、各種財務諸表・財務指標。
(c)金融取引者が最終資金運用者又は運用代行者である場合は運用方針・運用目標、最終資金調達者又は調達代行者である場合は調達方針・調達目標、売出人又は売出代行者である場合は売出方針・売出目標、さらに、最終資金取引者又は取引代行者である場合は取引方針・取引目標。
(d)金融取引者が受信を希望する運用参考資料や調達提案資料、取引提案資料の種類・属性。
(e)金融取引者が利用を希望する運用評価者や調達評価者、取引評価者の種類・属性。
(f)最終顧客が利用を希望する運用代行者や調達代行者、売出代行者、取引代行者の種類・属性。
尚、前記識別子とは、各利用者に割り当てられるコード番号・名前であり、前記合言葉とは、本サーバ28へアクセスする際に要求される認証情報である。本サーバ28は識別子によってアクセス者を識別し、識別子と合言葉との組み合わせによってアクセス者を認証する。
ところで、本システムにおけるマッチングの手法には入札方式と相対方式とがある。
入札方式は、一般的な資金調達、又は流通市場における売出などにおいて、最終資金調達者もしくは調達代行者、又は売出人もしくは売出代行者が当初より特定されながらも、取引の相手方となる最終資金運用者又は運用代行者が当初より特定されず、仮条件をベースとして基本的に需給バランスの原理で注文がマッチされる場合に利用される。これらのマッチングにおいては、調達側又は売出側が出品者を務め、運用側が入札者を務めることになる。
また入札方式は、流通市場における一般的な資金運用、又は一部の資金取引などにおいて、取引の相手方となる最終資金運用者もしくは運用代行者、又は最終資金取引者もしくは取引代行者が当初より特定されず、基本的に需給バランスの原理で注文がマッチされる場合にも利用される。これらのマッチングにおいては、買付側と売付側とが対峙又は買建側と売建側とが対峙することになる。
一方、相対方式は、一部の資金取引、又は運用側からの要求に応じて実施される資金調達などにおいて、取引の相手方を当初より特定もしくは限定し、需給バランスの原理が直接的には作用しない環境下で注文がマッチされる場合などに利用される。これらのマッチングにおいては、買建側と売建側とが対峙又は運用側と調達側とが対峙することになる。
一般的な資金調達に利用される入札方式の場合、資金調達を希望する最終資金調達者又は調達代行者(以下、出品者)は、まず、自らのクライアント端末27の制御部35にある動作プログラムを起動して、本サイト26との間の接続を確立する。次に、本サーバ28がログ・イン用のトップページを出品者のクライアント端末27へ送信。出品者はここに識別子と合言葉を入力して本サーバ28へ送信する。
そして、これを受信した本サーバ28はクライアント情報データベース30へアクセスし、識別子と合言葉との組み合わせが登録されているか否かを判断。登録されていた場合に、『金融取引参加』、『金融取引交渉』、『同時合同参加』、『契約書照会』、『資金口座照会』、『証券口座照会』、『配信資料閲覧』、『相場情報総覧』又は『イベント通知』を選択できるメニューページを出品者へ送信する。ここで出品者は『金融取引参加』を選択し、本サーバ28は注文の詳細を入力するための発注ページを出品者へ送信する。
次に出品者は、受信した発注ページにおいて、自らが使用を希望する資金調達商品の名称・銘柄や種類・属性、諸条件、希望する出品期間並びにその自動延長又は早期終了の可否、最終資金運用者及び運用代行者に対する諸要求を入力し、価格・割引率・割増率や利率・利回り・上乗せ利回り、為替レートなどの希望調達数値(仮条件)、さらに希望調達年限、希望調達数量などを指定。この注文内容を確認した上で本サーバ28へ送信する。尚、仮条件は、具体的な1本値による表示でも、上下限を記したレンジ表示でもよく、出品者の任意である。
本サーバ28は、出品者からの注文を受信し、これを金融商品データベース31上の出品表に登録して、この登録内容を通知する受注ページを出品者へ送信。出品者は、この受注ページで自らの出品内容を確認する。
ここで本サーバ28は、クライアント情報データベース30へアクセスし、そこに記憶されているシステム利用者の資金運用についての方針及び目標を検索。前記出品商品に沿った方針・目標を掲げている最終資金運用者及び運用代行者を特定する。そして本システムの運営者は、出品内容を基に仮目論見書を作成し、これを電子文書フォーマット・ファイルなどへ変換した上で、支援端末29経由、前記特定した最終資金運用者及び運用代行者へ一斉に配信する。尚、配信先の絞り込みが不要な出品商品の場合には、全ての最終資金運用者及び運用代行者へ当該仮目論見書を配信する。
次に、この仮目論見書を受信して出品された資金調達商品に興味を抱き、入札への参加を決意した最終資金運用者及び運用代行者(以下、入札者)は、自らの発注ページにおいて、当該出品商品を指定し、指値注文と成行注文の別、指値注文の場合は仮条件を参考に具体的な希望数値、また自らの希望運用数量などを指定。この注文の内容を確認した上で本サーバ28へ送信する。尚、入札者が指定する希望数値は仮条件を無視した水準であっても構わないが、一般的に、仮条件に沿った水準である程、落札できる可能性が高まる。
本サーバ28は、入札者からの注文を受信し、これを金融商品データベース31上の入札表に登録して、この登録内容を通知する受注ページを入札者へ送信。入札者は、この受注ページで自らの入札内容を確認する。
本サーバ28は、以下のような処理によって調達需要と運用需要とをマッチさせる。
まず、入札者の成行注文に関しては、全入札数量を出品者の希望調達数量の範囲内で落札させる。また、入札者の指値注文に関しては、希望数値が出品商品の仮条件の範囲内である注文、及び希望数値が出品者寄りであるが故に仮条件の範囲外となっている注文を抽出し、希望数値が出品者寄りである順番にそれらを落札させていく。
次に本サーバ28は、落札の内容を金融商品データベース31に登録し、このデータに基づいて、出品表及び入札表の残数量を更新する。そして本サーバ28は、落札数量がさらに蓄積され出品表の残数量を消化できた段階において、落札された注文の中で希望数値が最も入札者寄りであった数値を確定条件とし、これを以って当該資金調達を成立させる。
出品商品の全数量が落札された時点で本システムの運営者は、確定した調達数値を含む落札商品の詳細を記載した落札通知書を前記仮目論見書の補正によって作成。支援端末29経由、出品者及び落札者へ送信し、双方がこれを最終確認することで取引照合が終了する。そしてこの段階で、当該落札通知書が最終目論見書としての機能を果たすことになる。
尚、以上は、調達数値を最終的に1本値とする資金調達を記述したものであるが、実際には、マッチの都度、調達数値を異なったものとし、より出品者寄りの注文から入札者ごとに細かく落札していく手法も可能である。
流通市場における売出に利用される入札方式の場合、売出を希望する売出人又は売出代行者(以下、出品者)は、発注ページにおいて、自らが売出を希望する資金運用商品の名称・銘柄や種類・属性、諸条件、希望する出品期間並びにその自動延長又は早期終了の可否、最終資金運用者及び運用代行者に対する諸要求を入力し、価格・割引率や利回り・上乗せ利回りなどの希望売出数値(仮条件)、さらに希望売出数量などを指定。この注文内容を確認した上で本サーバ28へ送信する。尚、仮条件は、具体的な1本値による表示でも、上下限を記したレンジ表示でもよく、出品者の任意である。
本サーバ28は、出品者からの注文を受信し、これを金融商品データベース31上の出品表に登録して、この登録内容を通知する受注ページを出品者へ送信。出品者は、この受注ページで自らの出品内容を確認する。
ここで本サーバ28は、クライアント情報データベース30へアクセスし、そこに記憶されているシステム利用者の資金運用についての方針及び目標を検索。前記出品商品に沿った方針・目標を掲げている最終資金運用者及び運用代行者を特定する。そして本システムの運営者は、出品内容を基に仮目論見書を作成し、これを電子文書フォーマット・ファイルなどへ変換した上で、支援端末29経由、前記特定した最終資金運用者及び運用代行者へ一斉に配信する。尚、配信先の絞り込みが不要な出品商品の場合には、全ての最終資金運用者及び運用代行者へ当該仮目論見書を配信する。
次に、この仮目論見書を受信して出品された売出商品に興味を抱き、入札への参加を決意した最終資金運用者及び運用代行者(以下、入札者)は、自らの発注ページにおいて、当該出品商品を指定し、指値注文と成行注文の別、指値注文の場合は仮条件を参考に具体的な希望数値、また自らの希望買入数量などを指定。この注文の内容を確認した上で本サーバ28へ送信する。尚、入札者が指定する希望数値は仮条件を無視した水準であっても構わないが、一般的に、仮条件に沿った水準である程、落札できる可能性が高まる。
本サーバ28は、入札者からの注文を受信し、これを金融商品データベース31上の入札表に登録して、この登録内容を通知する受注ページを入札者へ送信。入札者は、この受注ページで自らの入札内容を確認する。
本サーバ28は、以下のような処理によって売出需要と買入需要とをマッチさせる。
まず、入札者の成行注文に関しては、全入札数量を出品者の希望売出数量の範囲内で落札させる。また、入札者の指値注文に関しては、希望数値が出品商品の仮条件の範囲内である注文、及び希望数値が出品者寄りであるが故に仮条件の範囲外となっている注文を抽出し、希望数値が出品者寄りである順番にそれらを落札させていく。
次に本サーバ28は、落札の内容を金融商品データベース31に登録し、このデータに基づいて、出品表及び入札表の残数量を更新する。そして本サーバ28は、落札数量がさらに蓄積され出品表の残数量を消化できた段階において、落札された注文の中で希望数値が最も入札者寄りであった数値を確定条件とし、これを以って当該売出を成立させる。
出品商品の全数量が落札された時点で本システムの運営者は、確定した売出数値を含む落札商品の詳細を記載した落札通知書を前記仮目論見書の補正によって作成。支援端末29経由、出品者及び落札者へ送信し、双方がこれを最終確認することで取引照合が終了する。そしてこの段階で、当該落札通知書が最終目論見書としての機能を果たすことになる。
尚、以上は、保有してきた資金運用商品を放出する際の数値を最終的に1本値とする売出を記述したものであるが、実際には、マッチの都度、放出数値を異なったものとし、より出品者寄りの注文から入札者ごとに細かく落札していく手法も可能である。
流通市場における一般的な資金運用、又は一部の資金取引に利用される入札方式の場合、資金運用を希望する最終資金運用者もしくは運用代行者、又は資金取引を希望する最終資金取引者もしくは取引代行者(以下全て、取引希望者)は、発注ページにおいて、自らが取引を希望する資金運用商品又は資金取引商品の名称・銘柄や種類・属性、諸条件、買建(以下、買付を含む)と売建(以下、売付を含む)の別、指値注文と成行注文の別、その注文の有効期間並びにその自動延長又は早期終了の可否、取引相手に対する諸要求、そして希望取引数量などを入力・指定。さらに指値注文の場合は、価格や金利、利回り、上乗せ利回り、為替レートなどの希望取引数値を指定し、この注文内容を確認した上で本サーバ28へ送信する。
本サーバ28は、取引希望者からの注文を受信し、買建注文の場合には金融商品データベース31上の買建注文表に登録し、売建注文の場合には同データベース上の売建注文表に登録。そして、これらの登録内容を通知する受注ページを取引希望者へ送信し、取引希望者はこの受注ページで自らの注文内容を確認する。
本サーバ28は、以下のような処理によって、買建需要と売建需要とをマッチさせる。
まず、成行注文が登録されている場合、それが買建注文であれば、希望買建数量に見合うだけの1つ以上の売建注文をマッチさせ、売建注文であれば、希望売建数量に見合うだけの1つ以上の買建注文をマッチさせる。一方、指値注文が登録されている場合は、希望数値が最も売建希望者寄りの買建注文と、希望数値が最も買建希望者寄りの売建注文とを抽出し取引が成立するか否かを判別。成立可能であれば、両注文の間で取引を成立させる。また、希望買建数値と希望売建数値との間に乖離があり取引を直接成立させることができない場合には、双方の中間数値を約定数値とすることなどが可能である。
次に本サーバ28は、成立した取引の内容を金融商品データベース31に登録し、このデータに基づいて、買建の残数量と売建の残数量とを更新する。即ち、全数量の取引が成立した場合には、買建注文及び売建注文をそれぞれ買建注文表及び売建注文表より削除して、部分的に取引が成立した場合には、対象となる買建注文の残数量もしくは対象となる売建注文の残数量を買建注文表もしくは売建注文表に掲載し続けることになる。
また本サーバ28は、取引が成立した時点で、約定数値を含む商品の詳細を記載した約定通知書を支援端末29経由、買建成立者及び売建成立者へ送信。双方がこれを最終確認することで取引照合が終了する。
資金取引商品は、価格ベースと金利ベース、単利ベースと複利ベース、半年利回りベースと1年利回りベース、前払いベースと後払いベースなど、商品間の尺度とキャッシュフローのズレを調整することにより、複数の商品を合成して1つの商品を作り上げたり、1つの商品を分解して複数の商品を作り出したりすることが可能である。そこで、本システムの運営者は、自らの裁量で又は取引評価者などと提携することにより、以下のような方法を用いて商品のバラエティを増やしたり流動性を補完したりする。
まず、規格商品である為替直物商品や各種先物商品を金融商品データベース31へ登録してシステム利用者に取引してもらう。次に、これらの規格商品を一部合成して各種オプション商品や各種先渡商品などを作り上げ、誕生した商品を同データベース31へ登録して利用者に取引してもらう。そして、それらの新商品を一部合成して各種スワップ商品や各種キャップ商品、各種先物オプション商品などを作り上げ、誕生した商品を同データベース31へ登録して利用者に取引してもらう。
その時々の市場環境や人気によっては、前記資金取引商品の中に流動性の低下する商品が登場してくるが、そのような場合は、これら非流動性商品の登録を同データベース31より一旦抹消し、同商品を分解して流動性が高い複数の規格商品を作り出し、これらの規格商品を同データベース31へ登録し直して利用者に取引してもらう。
さらに運営者は、同データベース31上の注文表へ一旦登録された資金取引商品が、その流動性の低さゆえにマッチを困難とする時、当該商品が買建注文表に登録されている場合は、売建注文表に登録されている複数の商品を束ねたり、当該商品が売建注文表に登録されている場合は、買建注文表に登録されている複数の商品を束ねたりして、マッチが成立する確度を高める。
ところで、上述の合成・分解を可能とする資金取引商品の性質は、資金取引商品同士の合成及びその合成商品の資金取引商品群への分解のみならず、資金運用商品と資金取引商品との合成及びその合成商品の資金運用商品と資金取引商品への分解、並びに資金調達商品と資金取引商品との合成及びその合成商品の資金調達商品と資金取引商品への分解にも効力を発揮する。
そこで本システムの運営者は、資金調達に利用される入札方式において資金調達商品と資金取引商品の合成商品が出品表に登録された場合には、その商品の構成要素についてそれぞれ入札者を募り、売出に利用される入札方式において資金運用商品と資金取引商品の合成商品が出品表に登録された場合には、その商品の構成要素についてそれぞれ入札者を募る。また、流通市場における一般的な資金運用において資金運用商品と資金取引商品の合成商品が買建注文表又は売建注文表に登録された場合には、その商品を構成要素に一旦分解してそれぞれ売建注文又は買建注文をマッチさせる。
ところで、一部の資金取引、又は運用側からの要求に応じて実施される資金調達に利用される相対方式の場合、特定の最終資金取引者もしくは特定の取引代行者との資金取引を希望する最終資金取引者もしくは取引代行者(以下、依頼元)、又は特定の最終資金調達者もしくは特定の調達代行者による資金調達の実施を希望する最終資金運用者もしくは運用代行者(同)が、メニューページの『金融取引交渉』を選択し、本サーバ28は相対交渉の詳細を入力するための相対交渉ページを依頼元へ送信する。
次に依頼元は、受信した相対交渉ページにおいて、交渉相手となる最終資金取引者もしくは取引代行者、又は最終資金調達者もしくは調達代行者(以下全て、依頼先)を1者に特定する情報、もしくは業種や信用力格付け、株価格付けなどを基に依頼先を特定の複数者に絞り込む情報、依頼先に資金取引を要求する場合には、希望する資金取引商品の名称・銘柄や種類・属性、諸条件、買建と売建の別、希望取引年限、価格や金利、利回り、上乗せ利回り、為替レートなどの希望取引数値、そして希望取引数量など、また、依頼先に資金調達を要求する場合には、具体的な条件として依頼先に希望する資金調達商品の種類・属性、諸条件、調達年限、価格・割引率・割増率や利率・利回り・上乗せ利回り、為替レートなどの調達数値、そして調達数量などを入力・指定し、これを本サーバ28へ送信する。
依頼元が依頼先を個別に指定していた場合、本サーバ28は、依頼元より受信した相対交渉ページを当該依頼先の電子メール番地へ、依頼元の識別子を付与して送信する。一方、依頼元が依頼先の選定に関し条件を指定していた場合、本サーバ28は、クライアント情報データベース30が記憶している金融取引者の業種や信用力格付け、株価格付けなどの情報を基に、前記条件を満たす全ての金融取引者の電子メール番地へ、依頼元の識別子を付与して相対交渉ページを配信する。また依頼元が、前記条件を満たす候補者の中から依頼先を個別に選択したい場合、本サーバ28は、全候補者の氏名を依頼元にフィードバックし依頼元に依頼先を選択させた上で、当該依頼先に相対交渉ページを送信する。
次に依頼先の方は、当該相対交渉ページを受信して依頼元の要求内容を確認。それに対するスタンスとして『成立』、『不成立』又は『交渉』の何れかを選択し、これを依頼元へ返信する。
これらの選択肢の中から、依頼先が『不成立』を選択した場合、資金取引又は資金調達は当然成立しない。一方、依頼先が『成立』を選択した場合、資金取引又は資金調達が成立したことは、依頼元に加え本サーバ28へも通知される。そして『交渉』を選択した場合、依頼先は、資金取引商品又は資金調達商品の種類・属性や諸条件、年限、数値、数量を逆提案することができる。この時、依頼先(以下、新依頼元)は、受信済みの相対交渉ページを返信用に変換し、このページ上で希望取引内容又は希望調達内容を修正。新しい要求として依頼元(以下、新依頼先)へ返信する。このようにして、新依頼先と新依頼元は相対取引の接点を模索していくことになる。
尚、上述の実施例では、双方の接点が確立されるまでの過程に本サーバ28が関与しているが、依頼元が電子メール機能を利用して依頼先と直接相対交渉を始め、取引の結果のみを双方又は一方が本サーバ28へ通知するようにしてもよい。
金融取引者による同時合同運用や同時合同調達、同時合同売出、同時合同取引(以下、同時合同金融取引)は、本システムの運営者主導で行われる場合と当事者主導で行われる場合とがある。
運営者主導で行われる場合、まず運営者は、クライアント情報データベース30が記憶している個々の金融取引者の運用方針・運用目標、調達方針・調達目標、売出方針・売出目標もしくは取引方針・取引目標、又は業種、信用力格付け、株価格付けもしくは各種財務指標などをもとに、金融取引者をグループ分けする。そして、支援端末29を介し対象となる金融取引者に、同じグループ内の他の金融取引者との同時合同金融取引が可能である点、そのグループを構成する金融取引者に共通の属性、その時点の相場状況からして可能である同時合同金融取引の種類、及び同時合同金融取引が実現した場合のグループ全体の取引数量を伝える。
次に、このメッセージを受信した金融取引者の内、同時合同金融取引への参加を決意した者はその旨を運営者へ伝える。そして運営者は、本システムにおける取引実績などを参考に、参加を決意した金融取引者の中からそれぞれのグループを代表する者を決定。この代表者が、クライアント端末27を介してグループ内の他の金融取引者と連絡をとり合いながら、他の金融取引者に代わり本システム上で金融取引を行うことになる。
一方、同時合同金融取引が当事者主導で行われる場合、特定の金融取引者との提携を希望する金融取引者(以下、依頼元)が、メニューページの『同時合同参加』を選択し、本サーバ28は提携交渉の詳細を入力するための提携交渉ページを依頼元へ送信する。
次に依頼元は、受信した提携交渉ページにおいて、交渉相手となる金融取引者(以下、依頼先)を1者に特定する情報、又は一定の条件に照らして複数者に絞り込む情報、希望する同時合同金融取引の種類、希望取引期間、そして希望取引数量などを入力・指定し、これを本サーバ28へ送信する。
そして本サーバ28は、受信した提携交渉ページを、依頼元が指定した個別の依頼先又は依頼元が指定した条件を満たす全ての依頼先の電子メール番地へ、依頼元の識別子を付与して送配信する。次に依頼先は、これを受信して依頼元の要求内容を確認。それに対するスタンスとして『成立』、『不成立』又は『交渉』の何れかを選択し、これを依頼元へ返信する。
これらの選択肢の中から、依頼先が『不成立』を選択した場合、提携は当然成立しない。一方、依頼先が『成立』を選択した場合、提携が成立したことは、依頼元に加え本サーバ28へも通知される。そして『交渉』を選択した場合、依頼先は、同時合同金融取引の種類や取引期間、取引数量などを逆提案することができる。この時、依頼先(以下、新依頼元)は、受信済みの提携交渉ページを返信用に変換し、このページ上で希望提携内容を修正。新しい要求として依頼元(以下、新依頼先)へ返信する。このようにして、新依頼先と新依頼元は提携の接点を模索していくことになる。
提携が決定した金融取引者はメンバーの中から代表者を選出。この代表者が、クライアント端末27を介して他のメンバーと連絡をとり合いながら、他のメンバーに代わり本システム上で金融取引を執行することになる。
契約管理データベース32には、資金運用、資金調達、売出及び資金取引、これらの金融取引の応用形態である各種抱き合わせ金融取引、並びに金融取引契約の第三者への譲渡及び期中解約に対応する商品別の電子マスター契約書が格納されている。
ここにいう電子マスター契約書とは、それぞれの取引形態や取引商品の種類・属性において一般的である諸項目(以下、一般項目)や諸条件(以下、一般条件)が記述された入力データを、電子書式と組み合わせて作成した電子書類のことを指す。そして電子書式とは、通常の紙ベースの契約書用書式を電子データとしたものであり、具体的な契約内容や契約者の住所・氏名を入力するための領域及び契約者の電子署名を付与するための領域から構成されている。
本システムにおける電子マスター契約書では、電子書式内の所定の記載枠に一般項目や一般条件が入力されながらも、個別の金融取引契約によって異なる諸項目(以下、追加項目)や諸条件(以下、追加条件)を入力する領域や、契約当事者となる金融取引者及び本システムの運営者が住所・氏名を入力し電子署名を付与する領域が空白になっている。
本発明における金融取引契約書では、取引照合が済んだ段階で、本サーバ28が金融商品データベース31へアクセスし、そこに登録されている該当商品の名称・銘柄や諸条件、取引期間、そして成約数値、成約数量といった追加項目や追加条件を読み出し、それを前記電子マスター契約書の空白領域に書き込む。
この後、入札方式によって成立した資金調達や売出では、運営者−出品者間の契約書及び運営者−落札者間の契約書内の空白領域に各々が住所・氏名を入力して電子署名を付与することで、2つの契約書が発効。入札方式によって成立した資金運用や資金取引では、運営者−買建成立者間の契約書及び運営者−売建成立者間の契約書内の空白領域に各々が住所・氏名を入力して電子署名を付与することで、2つの契約書が発効する。実際には、追加項目や追加条件が書き込まれて運営者が電子署名した契約書を、本サーバ28が取引当事者へ、支援端末29経由送信。次に、電子署名を済ませた取引当事者が当該契約書をそれぞれ本サーバ28へ返信し、本サーバ28がこれを契約管理データベース32に格納する。
ところで、運営者が出品者、落札者と別個に、又は買建成立者、売建成立者と別個に契約書を取り交わす理由は、出品者−落札者間又は買建成立者−売建成立者間の金融取引の匿名性を維持するためである。但し、双方が合意に達している場合には、出品者と落札者とが直接、又は買建成立者と売建成立者とが直接契約書を取り交わすことができる。
一方、相対方式によって成立した資金取引や資金調達では、買建側−売建側間又は調達側−運用側間の契約書内の空白領域に双方が住所・氏名を入力して電子署名を付与することで当該契約書が発効する。実際には、追加項目や追加条件が書き込まれた契約書を、本サーバ28が売建側又は調達側へ支援端末29経由送信し、それを受信した売建側又は調達側が電子署名を付与して本サーバ28へ返信。次に本サーバ28は、これを買建側又は運用側へ送信し、それを受信した買建側又は運用側が電子署名を付与して本サーバ28へ返信する。そして、この調印済みの契約書を本サーバ28が契約管理データベース32に格納する。
ところで期中に、当事者が自らの契約を第三者へ譲渡する場合の手続きや自らの契約を解除する場合の手続きも、譲渡用や解除用の電子マスター契約書を用いて同様に行われる。
契約管理データベース32では、金融取引契約書自体に加え、それぞれの契約書に割り当てられた識別子や電子署名、契約当事者や本サーバ28が行った手続きの履歴データなど、契約書の作成が開始されてから調印が終了するまでの間に発生する様々なデータが、契約処理の進行に従い順次格納されていく。よって、電子署名が付与される前の書類と付与された後の書類とを比較することによって書類の原本性を確認できる。
また、金融取引契約書に付与される電子署名は、例えば契約当事者が保有するICカードの中やクライアント端末27の内部に存在する秘密鍵を使用して作成される。よって、付与された電子署名を復号化して検証すれば署名者を認証できる。
尚、契約当事者は、前記メニューページの『契約書照会』を選択することによって、契約管理データベース32に格納されている自らの金融取引契約書を随時確認することができる。
目論見書の交付が必要な資金調達や売出を対象として、契約管理データベース32には、それぞれの取引形態や取引商品の種類・属性に対応する一般項目や一般条件が記述された電子マスター目論見書も格納されている。仮目論見書を交付する段階で本サーバ28は、金融商品データベース31へアクセスし、そこに登録されている出品商品の名称・銘柄や諸条件、希望する出品期間並びにその自動延長又は早期終了の可否、希望調達数値(仮条件)又は希望売出数値(仮条件)、希望調達年限又は売出商品の所定の償還期限、希望調達数量又は希望売出数量といった追加項目や追加条件を読み出し、それを電子マスター目論見書の空白領域に書き込んだ上で、資金調達を今回希望している最終資金調達者もしくはその調達代行者、又は今回売出の対象となっている資金運用商品を資金調達手段として使用している最終資金調達者もしくはその調達代行者へ送信する。
次に、これを受信した調達側は、この目論見書内の空白領域に住所・氏名を入力し電子署名を付与して本サーバ28へ返信する。そして本サーバ28は、特定した又は不特定の最終資金運用者及び運用代行者の電子メール番地に調達側の識別子を付与し、この電子仮目論見書を当該番地へ配信。その後、これを契約管理データベース32に格納する。一方、本システムの運営者に目論見書の交付義務がある資金調達又は売出については、運営者自らが住所・氏名を入力し電子署名を付与した上で、電子仮目論見書を運用側へ配信する。
資金調達又は売出の条件が確定した段階で本サーバ28は、電子仮目論見書内の追加条件の一部を補正した上で落札通知書又は電子最終目論見書を作成。調達側に電子署名を付与させた上で、又は運営者の電子署名を付与した上でそれを運用側へ配信する。尚、売出の場合、本サーバ28が電子仮目論見書や電子最終目論見書を運用側へ配信する段階で、売出の当事者である売出人又は売出代行者を配信先のリストに加えてもよい。
ところで取引当事者は、前記メニューページの『契約書照会』を選択することによって、契約管理データベース32に格納されている電子目論見書を随時確認することができる。よって、目論見書を交付するための手法としては、上述の配信の他に、本システムの運営者から運用側及び売出側へは目論見書が交付されたことのみを支援端末29経由通知し、その旨を通知された運用側及び売出側が能動的に契約管理データベース32へアクセスして、完成した電子仮目論見書又は電子最終目論見書を引き出す手法がある。
当局への報告や一般への開示が必要とされる金融取引を対象として、契約管理データベース32には、それぞれの取引形態、取引商品の種類・属性、報告先及び開示先に対応する一般項目や一般条件が記述された電子マスター報告書や電子マスター開示書も格納されている。金融取引契約書の調印が済んだ段階で、本サーバ28は金融商品データベース31へアクセスし、そこに登録されている該当商品の名称・銘柄や諸条件、取引期間、そして成約数値、成約数量といった追加項目や追加条件を読み出し、それを前記電子マスター報告・開示書の空白領域に書き込んだ上で取引当事者へ送信する。
これを受信した取引当事者は、この報告・開示書内の空白領域に住所・氏名を入力し電子署名を付与して本サーバ28へ返信する。次に本サーバ28は、これに取引当事者の識別子を付与し、取引当事者が特定した当局やマスメディアの電子メール番地へ送信。その後、これを契約管理データベース32に格納する。一方、本システムの運営者に報告・開示義務がある金融取引については、運営者自らが住所・氏名を入力し電子署名を付与した上で、報告・開示書を当局やマスメディアへ送信する。
尚、取引当事者は、前記メニューページの『契約書照会』を選択することによって、契約管理データベース32に格納されている自らの報告書類や開示書類を随時確認することができる。
ところで、貸付債権の期中返済、債券やコマーシャル・ペーパーの期中償還、貸付債権や債券の期中の金利変更、株式分割、議決権などの株主権の行使、転換社債の株式への転換権行使、ワラント債の株式の買取権行使、金融派生商品の買建側による権利行使など、期中の取引当事者間のイベント発生に伴い新たな報告義務や開示義務が発生した場合も、本サーバ28は同様の処理を行う。また運営者は、金融取引契約書や前記目論見書、前記報告・開示書の準拠法に加え他の関連法規を取引当事者が遵守しているか否かを検査するため、前記イベントの発生時などに支援端末29経由、質問状などを取引当事者へ送信してコミュニケーションを図る。
決済管理データベース33は、本システムの利用者即ち、最終資金運用者、最終資金調達者、売出人、最終資金取引者といった最終顧客、並びに各種代行者、各種評価者、各種参考・提案資料提供者、及び金融取引に関連した広告を本システム上で掲載する広告主の資金口座番号、入出金履歴、資金口座残高などの情報を登録している。
利用者が前述のメニューページにおいて『資金口座照会』を選択した場合、本サーバ28は決済管理データベース33へアクセスして、当該利用者の現在の資金口座残高及び過去の入出金履歴が記された資金口座確認ページをクライアント端末27へ送信する。尚、本システムの運営者も資金口座延いては資金口座番号を有しており、利用者の資金口座との間の金銭の授受に利用する。
金融取引の成立から終了に至るまでの取引当事者間のキャッシュフローの授受、即ち元本部分の資金流出入の受払及び元本より生じる利子、配当など果実部分の資金流出入の受払は、本システム上の資金口座振替によって行われる。本サーバ28は一定周期で金融商品データベース31へアクセスし、登録されている取引成立商品のキャッシュフローの授受日を認識する。そして、該当日の例えば前日に、資金口座振替を実行する旨を記した資金決済通知書を、支援端末29経由、取引当事者のクライアント端末27へ送信する。
資金決済通知書には、支払人又は受取人の個人名及び/又は法人名、資金口座番号、金融取引契約書の識別子、支払金額又は受取金額、資金決済実行日などが表示される。そして、支払人又は受取人は、この資金決済情報を確認した旨を本サーバ28へ通知する。
次に本サーバ28は、この資金決済情報に従い、支払人の資金口座から受取人の資金口座へ所定の額の金銭を移転する資金口座振替を行う。そして、決済管理データベース33に登録されている支払人及び受取人の資金口座残高、入出金履歴などの情報を金銭移転後の情報に更新する。
尚、入札方式によって成立した金融取引では、匿名性を維持するために、当事者が支払人である場合は本システムの運営者が受取人となり、逆に当事者が受取人である場合は運営者が支払人となる。一方、相対方式によって成立した金融取引では、当事者の一方が支払人、他方が受取人であり、運営者は直接的には介在しない。
本システムでは、以下の金銭の移転においても、資金決済通知書を使用した資金口座振替を行う。但し、支払人−受取人間において、取引成立商品に関するキャッシュフローや各種サービス料の授受がタイミング的に一致した場合、運営者はこれらを相殺した金額を資金決済通知書に記し、純額ベースで資金口座振替を行うことがある。
(a)期中、取引当事者間の信用リスクの露出増減に応じて運営者は、取引当事者へ追加証拠金を請求したり、余剰証拠金を払い戻したりするが、これらの場合に運営者は、上記の資金口座振替により、取引当事者−運営者間又は取引当事者間で金銭を移転する。
(b)運営者が取引当事者より受け取るサービス提供料及び回線使用料。
(c)運営者が各種評価者や各種資料提供者より受け取る回線使用料。
(d)運営者が広告主より受け取る広告料。
(e)各種代行者が最終顧客より受け取る代行料。
(f)各種評価者が最終顧客より受け取る評価料。
(g)各種資料提供者が最終顧客や各種代行者より受け取る情報提供料。
(h)前述のような期中のイベントの発生、即ち、取引当事者が金融取引に関する各種権利を行使又は各種義務を履行した時点で発生するキャッシュフローの授受。尚、取引当事者はメニューページの『イベント通知』を使用して権利行使又は義務履行の旨を運営者へ通知する。
ところで、本発明における金融取引の対象商品が債券や株式、コマーシャル・ペーパーなどの有価証券である場合は、取引成立の後に現物移転のための証券決済を行う必要が生じてくる。そこで、本発明における決済管理データベース33は、この証券決済を目的として、最終顧客及び各種代行者の証券口座番号、証券移転履歴、証券口座残高などの情報も登録している。
これらの取引当事者が前述のメニューページにおいて『証券口座照会』を選択した場合、本サーバ28は決済管理データベース33へアクセスして、当事者の現在の証券口座残高及び過去の証券移転履歴が記された証券口座確認ページをクライアント端末27へ送信する。尚、本システムの運営者も証券口座延いては証券口座番号を有しており、取引当事者の証券口座との間の有価証券の授受に利用される。
金融取引の成立から終了に至るまで、取引当事者間の有価証券の授受は本システム上の証券口座振替によって行われる。但し、入札方式によって成立した金融取引では、当事者が譲渡人である場合は本システムの運営者が譲受人となり、逆に当事者が譲受人である場合は運営者が譲渡人となる。一方、相対方式によって成立した金融取引では、当事者の一方が譲渡人、他方が譲受人であり、運営者は直接的には介在しない。尚、証券口座振替の対象となる有価証券は、不動化証券、無券面化証券の別を問わない。
金融取引契約書の調印が済んだ段階で本サーバ28は、証券口座振替を実行する旨を記した証券決済通知書を、支援端末29経由、取引当事者のクライアント端末27へ送信する。証券決済通知書には、取引当事者の個人名及び/又は法人名、証券口座番号、金融取引契約書の識別子、移転する有価証券の数量、証券決済実行日などが表示される。そして、取引当事者は、この証券決済情報を確認した旨を本サーバ28へ通知する。
次に本サーバ28は、この証券決済情報に従い、一方の取引当事者の証券口座から他方の取引当事者の証券口座へ所定の数量の有価証券を移転する証券口座振替を行う。そして、決済管理データベース33に登録されている双方の証券口座残高、証券移転履歴などの情報を振替後の情報に更新する。
ところで、期中運営者は、取引当事者へ追加証拠金を請求したり、余剰証拠金を払い戻したりするが、この証拠金の代わりに有価証券が使用された場合、本サーバ28は上記の証券口座振替により、取引当事者−運営者間又は取引当事者間で対象証券を移転する。
ところで、本システムにおいて、各種資料の受配信は以下のように行われる。
まず、テキストや電子文書フォーマットなどの形態を用い、運用参考資料提供者や調達提案資料提供者、取引提案資料提供者は自らが作成した参考・提案資料を、また、運用評価者や調達評価者、取引評価者は自らのプロフィールや評価料体系を記した自己紹介資料を、さらに、運用代行者や調達代行者、売出代行者、取引代行者は自らのプロフィールや代行料体系を記した自己紹介資料を本サーバ28へ送信する。次に本サーバ28は、これらを受信すると、受信した日付・時刻とともに配信資料データベース34へ順次格納する。
そして本サーバ28は、クライアント情報データベース30を検索し、当該データベースに記憶されている各取引希望者の希望受信内容と前記受信した実際の資料の種類・属性とを照らし合わせ、今回資料を配布する対象となる取引希望者を特定。この検索結果に基づき、テキストや電子文書フォーマットなどの形態を用いて、該当する取引希望者のクライアント端末27へこれらの資料を一斉に配信する。そして資料を受信した取引希望者は、運用参考資料や調達提案資料、取引提案資料を受け取った場合にそれらを各種金融取引の判断材料とし、運用評価者や調達評価者、取引評価者の自己紹介資料を受け取った場合にそれらを評価者選定の判断材料とし、さらに運用代行者や調達代行者、売出代行者、取引代行者の自己紹介資料を受信した最終顧客は、それらを代行者選定の判断材料とする。
また取引希望者は、前記メニューページの『配信資料閲覧』を選択することによって、配信資料データベース34に格納されている各種資料を随時閲覧できる。
配信資料データベース34には、参考・提案資料提供者や評価者、代行者の株主構成や人的資源に関する情報も格納されているため、最終顧客は、自らが利用を希望する関係者の間に存在する利害関係、即ち参考・提案資料提供者−代行者間、評価者−代行者間などに存在する利益相反の状況を随時確認することができる。
尚、最終顧客−代行者間や最終顧客−評価者間、最終顧客−参考・提案資料提供者間、代行者−評価者間、代行者−参考・提案資料提供者間の遣り取りや様々なデータの授受は、各自のクライアント端末27が備える電子メール機能を利用して、又は各自が別途開設するウェブ・サイトとの間のハイパーテキスト・リンクを介するなどして行われる。
本サーバ28は、一定周期で金融商品データベース31や配信資料データベース34へアクセスし、登録されている様々なデータを順次集計処理又は統計処理して、本システムの利用者はこれをクライアント端末27から閲覧することができる。
利用者が前述のメニューページにおいて『相場情報総覧』を選択した場合、本サーバ28は、集計処理や統計処理を済ませてある各種金融商品の相場状況、即ち約定値や気配値、理論値、資金調達案件や売出案件の確定条件、また、現在入札を実施している商品の詳細や仮条件、取引希望者からの入札状況、さらに、今後出品が予定されている商品の概要を一覧やグラフなどに加工して市況ページ用の相場情報を作成。当該市況ページを利用者へ送信する。
これらの情報によって、取引希望者は各種金融取引の相場水準や需給バランスを把握でき、参考・提案資料提供者は金融取引に絡んで作成する各種資料を、また各種評価者や各種代行者は自己紹介資料を適宜配信することが可能になる。
尚、各種金融商品の前記気配値とは、金融商品データベース31上の注文表に登録されながらもマッチが成立していない数値、又は参考・提案資料提供者より収集されて配信資料データベース34に格納されている数値を指す。また、各種金融商品の前記理論値とは、本システムの運営者が恣意性を排除して合理的に算定し、参考・提案資料提供者の1人として配信資料データベース34へ格納した数値、又は他の参考・提案資料提供者より収集されて配信資料データベース34に格納されている数値を指す。
本サーバ28とクライアント端末27とは、インターネット25に接続された構成の他に、専用通信回線を利用したコンピュータネットワークを介して接続された構成、その他の通信回線を利用したコンピュータネットワークを介して接続された構成、無線で通信を行えるコンピュータネットワークを介して接続された構成などがある。
また他に、本サーバ28とクライアント端末27とは、無線放送や有線放送の放送網を介し、本サーバ28と利用者の放送受信端末とが情報の送受信を行うことによって本システムを利用できる構成としてもよい。例えば、本サーバ28で作成したデータを、所定の放送サーバにて放送用データに変換し、電波や通信回線を介して所定のチューナを有する放送受信端末へと送信し、当該チューナにて放送用データを復号することによって利用者が当該データを利用できる。また利用者は、放送受信端末から電波や通信回線を介して、送信したいデータを放送サーバ経由本サーバ28へ、又は本サーバ28へ直接送信できる。
そして本発明では、これまで述べてきた動作を実行するためのプログラムを記録した記憶媒体、例えば光磁気ディスクや読み出し専用デジタル多用途ディスク、読み出し専用コンパクト・ディスク、フレキシブル・ディスク・カートリッジなどを配布し、当該プログラムをコンピュータへインストールすることによっても、本サーバ28などを構成することができる。
図9における仲介排除金融取引サーバ28、クライアント端末27及び支援端末29は、当業者によく知られた方法で実装することができる。図10はその一例である。
図10における構成では、算術演算を実行する処理装置39が具備されている。当該処理装置39は複数の記憶用部品に接続されており、これらの記憶用部品には、ハードディスク40や読み取り専用記憶装置(ROM)41、電気的消去・プログラム可能読み取り専用記憶装置(EEPROM)42、読み取り書き込み記憶装置(RAM)43、テープ装置44が含まれる。尚、これら記憶装置の種類全てが必ずしも必要というわけではない。また、これらの記憶用部品は処理装置39に対して物理的に接近して配置される必要はなく、処理装置39から離れて配置してもよい。
そして処理装置39は、利用者が命令やデータ等を入力するための手段、例えば鍵盤装置45やマウス46に接続されている。また、当業者に知られた他の入力手段、例えば接触画面や位置入力装置、音声変換器を設けてもよい。
処理装置39には、読み取り装置47も接続されている。この読み取り装置47は、フレキシブル・ディスク・カートリッジ48や読み出し専用コンパクト・ディスク49のようなデータ担体からデータを読み取り、また、可能であれば該データ担体にデータを書き込むように構成される。当業者に知られた他のデータ担体としては、テープ、デジタル多用途ディスク等が挙げられる。
さらに処理装置39は、用紙にデータを出力するための印刷装置50及び表示装置51にも接続されており、当該表示装置51は、例えばモニタ、液晶表示スクリーン又は当業者に知られた他の種類の表示装置である。
ところで処理装置39は、入出力手段(I/O)53を介して通信網52に接続してもよく、この通信網52としては、公衆交換電話網(PSTN)や構内通信網(LAN)、広域通信網(WAN)、インターネット等が挙げられる。また処理装置39は、通信網52を介して他の通信設備と通信するようにも構成できる。
処理装置39は、独立型システムとして実装可能である。また、並列に動作する複数の処理部の集合体(各処理部は、より大規模なコンピュータプログラムの子タスクを実行するように構成)としても実装でき、さらに、1つ以上の主要処理部と幾つかの副処理部との組み合わせとしても実装可能である。本発明の機能の幾つかの部分は、遠隔にある処理設備が通信網52を介し処理装置39と通信を行うことによっても実施できる。
本発明は、以上説明したような形態で実施され、次のような効果を奏する。
本発明による仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、仲介排除金融取引システム及び仲介排除金融取引方法は、1つ以上のコンピュータネットワークを介して金融商品の取引市場を創設し、最終顧客の需要をマッチさせることができる。
また、本発明による仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、仲介排除金融取引システム及び仲介排除金融取引方法は、金融取引における伝統的な仲介者である銀行や証券会社の機能を、システムの運営者や各種代行者、各種評価者、各種資料提供者に振り分けることで、仲介者と最終顧客との間の利益相反を解消し、各種金融取引を効率化、最適化することができる。
さらに、本発明による金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、金融取引システム及び金融取引方法は、規格商品−合成商品間の合成作業や分解作業によって各種金融商品の流動性を向上させ、同時合同金融取引を可能にすることで各種取引を当事者にとってより有利なものとすることができる。
1 本システムの運営者
2 最終資金運用者
3 運用代行者
4 運用評価者
5 運用参考資料提供者
6 最終資金調達者
7 調達代行者
8 調達評価者
9 調達提案資料提供者
10 融資
11 債券
12 株式
13 コマーシャル・ペーパー
14 貸付債権
15 売出人
16 売出代行者
17 最終資金取引者
18 取引代行者
19 取引評価者
20 取引提案資料提供者
21 各種外国為替商品
22 各種金利派生商品
23 各種株式派生商品
24 その他複合派生商品
25 インターネット
26 仲介排除金融取引サイト
27 クライアント端末
28 仲介排除金融取引サーバ
29 支援端末
30 クライアント情報データベース
31 金融商品データベース
32 契約管理データベース
33 決済管理データベース
34 配信資料データベース
35 制御部
36 表示部
37 入力部
38 通信部
39 処理装置
40 ハードディスク
41 読み取り専用記憶装置
42 電気的消去・プログラム可能読み取り専用記憶装置
43 読み取り書き込み記憶装置
44 テープ装置
45 鍵盤装置
46 マウス
47 読み取り装置
48 フレキシブル・ディスク・カートリッジ
49 読み出し専用コンパクト・ディスク
50 印刷装置
51 表示装置
52 通信網
53 入出力手段

Claims (35)

  1. 1つ以上のコンピュータネットワークを介して金融商品の取引市場を創設し、伝統的な銀行や伝統的な証券会社などによる取引の仲介を排除し、最終資金運用者、最終資金調達者、最終資金取引者といった最終顧客同士がマッチングで金融取引を直接成立させることができることを特徴とする仲介排除金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  2. 請求項1において、前記金融取引を資金調達とすることを特徴とする仲介排除金融取引プログラムを記録した記憶媒体であって、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、
    (a)資金調達希望者の端末が、資金調達注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、
    (b)該コンピュータが、資金調達希望者の端末から前記送信手段によって送信された資金調達注文を受け付ける受付手段と、
    (c)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた資金調達注文を格納する記憶手段と、
    (d)該コンピュータが、特定又は不特定の資金運用希望者の端末へ前記資金調達注文を開示する開示手段と、
    (e)資金運用希望者の端末が、該コンピュータから前記開示手段によって開示された資金調達注文に基づいて、その資金調達を対象とする資金運用注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、
    (f)該コンピュータが、資金運用希望者の端末から前記送信手段によって送信された資金運用注文を受け付ける受付手段と、
    (g)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた資金運用注文を格納する記憶手段と、
    (h)該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した資金調達注文と資金運用注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、
    (i)該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に資金調達注文と資金運用注文との間で資金調達を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、
    (j)該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を資金調達希望者の端末及び資金運用希望者の端末へ通知する通知手段とを、
    備えることにより仲介排除資金調達を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  3. 請求項1において、前記金融取引を資金運用とすることを特徴とする仲介排除金融取引プログラムを記録した記憶媒体であって、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、
    (a)該利用者端末が、資金運用商品の買付注文及び売付注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、
    (b)該コンピュータが、該利用者端末から前記送信手段によって送信された買付注文及び売付注文を受け付ける受付手段と、
    (c)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた買付注文及び売付注文を格納する記憶手段と、
    (d)該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した買付注文と売付注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、
    (e)該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に買付注文と売付注文との間で売買を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、
    (f)該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を該利用者端末へ通知する通知手段とを、
    備えることにより仲介排除資金運用を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  4. 請求項1において、前記金融取引を売出とすることを特徴とする仲介排除金融取引プログラムを記録した記憶媒体であって、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、
    (a)売出希望者の端末が、資金運用商品の売出注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、
    (b)該コンピュータが、売出希望者の端末から前記送信手段によって送信された売出注文を受け付ける受付手段と、
    (c)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた売出注文を格納する記憶手段と、
    (d)該コンピュータが、特定又は不特定の買入希望者の端末へ前記売出注文を開示する開示手段と、
    (e)買入希望者の端末が、該コンピュータから前記開示手段によって開示された売出注文に基づいて、その売出を対象とする買入注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、
    (f)該コンピュータが、買入希望者の端末から前記送信手段によって送信された買入注文を受け付ける受付手段と、
    (g)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた買入注文を格納する記憶手段と、
    (h)該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した売出注文と買入注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、
    (i)該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に売出注文と買入注文との間で売出を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、
    (j)該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を売出希望者の端末及び買入希望者の端末へ通知する通知手段とを、
    備えることにより仲介排除売出を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  5. 請求項1において、前記金融取引を資金取引とすることを特徴とする仲介排除金融取引プログラムを記録した記憶媒体であって、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、
    (a)該利用者端末が、資金取引商品の買建注文及び売建注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、
    (b)該コンピュータが、該利用者端末から前記送信手段によって送信された買建注文及び売建注文を受け付ける受付手段と、
    (c)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた買建注文及び売建注文を格納する記憶手段と、
    (d)該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した買建注文と売建注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、
    (e)該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に買建注文と売建注文との間で資金取引を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、
    (f)該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を該利用者端末へ通知する通知手段とを、
    備えることにより仲介排除資金取引を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  6. 請求項1において、前記金融取引を相対取引とすることを特徴とする仲介排除金融取引プログラムを記録した記憶媒体であって、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、
    (a)金融商品の相対取引を希望する者の端末が、取引相手となり得る候補者の端末へ相対取引要求を送信する送信手段と、
    (b)該相対取引候補者の端末が、該相対取引希望者の端末から前記送信手段によって送信された相対取引要求を受信する受信手段と、
    (c)該相対取引候補者の端末が、前記受信手段によって受信した相対取引要求に対し、受諾、拒否又は交渉の意思決定を該相対取引希望者の端末へ返信する返信手段と、
    (d)該相対取引希望者の端末が、該相対取引候補者の端末から前記返信手段によって返信された意思決定を受信する受信手段と、
    (e)該相対取引希望者の端末及び/又は該相対取引候補者の端末が、相対取引の成立又は不成立の結果を前記コンピュータへ通知する通知手段とを、
    備えることにより仲介排除相対取引を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  7. 請求項6において、更なる手段を備えることを特徴とする仲介排除金融取引プログラムを記録した記憶媒体であって、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、
    (a)前記相対取引希望者の端末が、金融商品の相対取引要求を該コンピュータへ送信する送信手段と、
    (b)該コンピュータが、該相対取引希望者の端末から前記送信手段によって送信された相対取引要求を受け付ける受付手段と、
    (c)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた相対取引要求に合致した相対取引候補者を特定する特定手段と、
    (d)該コンピュータが、前記特定手段によって特定した相対取引候補者の連絡先を該相対取引希望者の端末へ通知する通知手段とを、
    更に備えることにより仲介排除相対取引を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  8. 最終資金運用者、最終資金調達者、最終資金取引者といった最終顧客同士による仲介排除金融取引を支援するためのコンピュータシステムであって、
    (a)ウェブ・サーバとしての機能とデータベース・サーバとしての機能とを備える1台以上のコンピュータと、
    (b)前記最終顧客の複数の利用者端末と、
    (c)該コンピュータと該利用者端末とを接続する1つ以上のコンピュータネットワークと、
    (d)資金調達、資金運用、売出、資金取引といった金融取引に関するデータを格納する金融商品データベースより構成され、
    (1)金融取引契約書、目論見書、報告書及び開示書のうち、何れか1つ以上に関するデータを格納する契約管理データベース、
    (2)資金決済及び/又は証券決済に関するデータを格納する決済管理データベース、
    (3)運用参考資料、調達提案資料及び取引提案資料のうち、何れか1つ以上を格納する配信資料データベース及び、
    (4)前記システムの利用者に関するデータを格納するクライアント情報データベースのうち、何れか1つ以上のデータベースを具備することにより、
    資金調達注文、資金運用注文、売出注文、資金取引注文といった金融取引注文を需給バランスの原理で直接マッチさせる入札モード及び/又は、
    通信路を提供されることで前記最終顧客同士が直接交渉により前記金融取引を成立させる相対モードを実現できることを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  9. 請求項8において、前記金融取引を資金調達とすることを特徴とする仲介排除金融取引システムであって、
    (a)資金調達希望者の端末が、資金調達注文を前記コンピュータへ送信する送信手段と、
    (b)該コンピュータが、資金調達希望者の端末から前記送信手段によって送信された資金調達注文を受け付ける受付手段と、
    (c)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた資金調達注文を格納する記憶手段と、
    (d)該コンピュータが、特定又は不特定の資金運用希望者の端末へ前記資金調達注文を開示する開示手段と、
    (e)資金運用希望者の端末が、該コンピュータから前記開示手段によって開示された資金調達注文に基づいて、その資金調達を対象とする資金運用注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、
    (f)該コンピュータが、資金運用希望者の端末から前記送信手段によって送信された資金運用注文を受け付ける受付手段と、
    (g)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた資金運用注文を格納する記憶手段と、
    (h)該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した資金調達注文と資金運用注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、
    (i)該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に資金調達注文と資金運用注文との間で資金調達を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、
    (j)該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を資金調達希望者の端末及び資金運用希望者の端末へ通知する通知手段とを、
    具備することを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  10. 請求項8において、前記金融取引を資金運用とすることを特徴とする仲介排除金融取引システムであって、
    (a)該利用者端末が、資金運用商品の買付注文及び売付注文を前記コンピュータへ送信する送信手段と、
    (b)該コンピュータが、該利用者端末から前記送信手段によって送信された買付注文及び売付注文を受け付ける受付手段と、
    (c)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた買付注文及び売付注文を格納する記憶手段と、
    (d)該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した買付注文と売付注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、
    (e)該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に買付注文と売付注文との間で売買を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、
    (f)該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を該利用者端末へ通知する通知手段とを、
    具備することを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  11. 請求項8において、前記金融取引を売出とすることを特徴とする仲介排除金融取引システムであって、
    (a)売出希望者の端末が、資金運用商品の売出注文を前記コンピュータへ送信する送信手段と、
    (b)該コンピュータが、売出希望者の端末から前記送信手段によって送信された売出注文を受け付ける受付手段と、
    (c)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた売出注文を格納する記憶手段と、
    (d)該コンピュータが、特定又は不特定の買入希望者の端末へ前記売出注文を開示する開示手段と、
    (e)買入希望者の端末が、該コンピュータから前記開示手段によって開示された売出注文に基づいて、その売出を対象とする買入注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、
    (f)該コンピュータが、買入希望者の端末から前記送信手段によって送信された買入注文を受け付ける受付手段と、
    (g)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた買入注文を格納する記憶手段と、
    (h)該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した売出注文と買入注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、
    (i)該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に売出注文と買入注文との間で売出を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、
    (j)該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を売出希望者の端末及び買入希望者の端末へ通知する通知手段とを、
    具備することを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  12. 請求項8において、前記金融取引を資金取引とすることを特徴とする仲介排除金融取引システムであって、
    (a)該利用者端末が、資金取引商品の買建注文及び売建注文を前記コンピュータへ送信する送信手段と、
    (b)該コンピュータが、該利用者端末から前記送信手段によって送信された買建注文及び売建注文を受け付ける受付手段と、
    (c)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた買建注文及び売建注文を格納する記憶手段と、
    (d)該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した買建注文と売建注文とを突き合わせて条件の合致を判別するマッチング手段と、
    (e)該コンピュータが、前記マッチング手段によって条件が合致すると判別した場合に買建注文と売建注文との間で資金取引を成立させ、前記記憶手段によって格納している両注文を更新する更新手段と、
    (f)該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を該利用者端末へ通知する通知手段とを、
    具備することを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  13. 請求項8において、前記金融取引を相対取引とすることを特徴とする仲介排除金融取引システムであって、
    (a)金融商品の相対取引を希望する者の端末が、取引相手となり得る候補者の端末へ相対取引要求を送信する送信手段と、
    (b)該相対取引候補者の端末が、該相対取引希望者の端末から前記送信手段によって送信された相対取引要求を受信する受信手段と、
    (c)該相対取引候補者の端末が、前記受信手段によって受信した相対取引要求に対し、受諾、拒否又は交渉の意思決定を該相対取引希望者の端末へ返信する返信手段と、
    (d)該相対取引希望者の端末が、該相対取引候補者の端末から前記返信手段によって返信された意思決定を受信する受信手段と、
    (e)該相対取引希望者の端末及び/又は該相対取引候補者の端末が、相対取引の成立又は不成立の結果を前記コンピュータへ通知する通知手段とを、
    具備することを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  14. 請求項13において、更なる手段を具備することを特徴とする仲介排除金融取引システムであって、
    (a)前記相対取引希望者の端末が、金融商品の相対取引要求を前記コンピュータへ送信する送信手段と、
    (b)該コンピュータが、該相対取引希望者の端末から前記送信手段によって送信された相対取引要求を受け付ける受付手段と、
    (c)該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた相対取引要求に合致した相対取引候補者を特定する特定手段と、
    (d)該コンピュータが、前記特定手段によって特定した相対取引候補者の連絡先を該相対取引希望者の端末へ通知する通知手段とを、
    更に具備することを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  15. 請求項8乃至9、13又は14において、前記金融取引の対象商品を借入、債券、株式及びコマーシャル・ペーパーのうち、何れか1つ以上の資金調達商品とすることを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  16. 請求項8、10乃至11、13又は14において、前記金融取引の対象商品を貸付債権、債券、株式及びコマーシャル・ペーパーのうち、何れか1つ以上の資金運用商品とすることを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  17. 請求項8、12乃至14において、前記金融取引の対象商品を外国為替商品、金利派生商品、株式派生商品、複合派生商品、先渡商品、先物商品、オプション商品、スワップ商品のうち、何れか1つ以上の資金取引商品とすることを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  18. 請求項8乃至17において、運用代行者、調達代行者、売出代行者及び取引代行者のうち、何れか1つ以上が前記金融取引に参加できることを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  19. 請求項8乃至17において、運用評価者、調達評価者及び取引評価者のうち、何れか1つ以上が前記金融取引に参加できることを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  20. 請求項8乃至17において、運用参考資料提供者、調達提案資料提供者及び取引提案資料提供者のうち、何れか1つ以上が前記金融取引に参加できることを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  21. 請求項8乃至17において、国境及び/又は取引時間の壁を超え、前記金融商品を国内外において1日24時間取引できることを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  22. 請求項8乃至17において、取引照合、契約書の調印・譲渡、資金決済、証券決済、法規遵守の検査など、取引成立後の決済・管理機能を集約したことを特徴とする仲介排除金融取引システム。
  23. 1つ以上のコンピュータネットワークを介して金融商品の取引市場を創設し、伝統的な銀行や伝統的な証券会社などによる取引の仲介を排除し、最終資金運用者、最終資金調達者、最終資金取引者といった最終顧客同士がマッチングで金融取引を直接成立させることができることを特徴とする仲介排除金融取引方法。
  24. 請求項23において、前記金融取引を資金調達とすることを特徴とする仲介排除金融取引方法。
  25. 請求項23又は24において、資金運用を希望する側から、資金調達を実行し得る候補者に資金調達の条件を提示した上で、該資金調達候補者が該資金運用希望者の資金運用を対象に資金調達を行えることを特徴とする仲介排除金融取引方法であって、前記コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末より構成されるシステムにおける、
    (a)該資金運用希望者の端末が、該資金調達候補者の端末へ資金調達条件を送信する送信ステップと、
    (b)該資金調達候補者の端末が、該資金運用希望者の端末から前記送信ステップによって送信された資金調達条件を受信する受信ステップと、
    (c)該資金調達候補者の端末が、前記受信ステップによって受信した資金調達条件に対し、受諾、拒否又は交渉の意思決定を該資金運用希望者の端末へ返信する返信ステップと、
    (d)該資金運用希望者の端末が、該資金調達候補者の端末から前記返信ステップによって返信された意思決定を受信する受信ステップと、
    (e)該資金運用希望者の端末及び/又は該資金調達候補者の端末が、資金調達の成立又は不成立の結果を前記コンピュータへ通知する通知ステップとを、
    含むことを特徴とする仲介排除金融取引方法。
  26. 請求項23において、前記金融取引を資金運用とすることを特徴とする仲介排除金融取引方法。
  27. 請求項23において、前記金融取引を売出とすることを特徴とする仲介排除金融取引方法。
  28. 請求項23において、前記金融取引を資金取引とすることを特徴とする仲介排除金融取引方法。
  29. 請求項23において、前記金融取引を相対取引とすることを特徴とする仲介排除金融取引方法。
  30. 金融商品に関し、複数の規格商品を組み合わせて1つ以上の合成商品を作り上げる作業、1つ以上の合成商品を分解して複数の規格商品を作り出す作業、複数の合成商品を組み合わせて1つ以上の他の合成商品を作り上げる作業、及び1つ以上の合成商品を分解して複数の他の合成商品を作り出す作業のうち、何れか1つ以上を適宜行えることを特徴とする金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  31. 同時合同運用、同時合同調達、同時合同売出及び同時合同取引のうち、何れか1つ以上の同時合同金融取引を可能とすることを特徴とする金融取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  32. 金融商品に関し、複数の規格商品を組み合わせて1つ以上の合成商品を作り上げる作業、1つ以上の合成商品を分解して複数の規格商品を作り出す作業、複数の合成商品を組み合わせて1つ以上の他の合成商品を作り上げる作業、及び1つ以上の合成商品を分解して複数の他の合成商品を作り出す作業のうち、何れか1つ以上を適宜行えることを特徴とする金融取引システム。
  33. 同時合同運用、同時合同調達、同時合同売出及び同時合同取引のうち、何れか1つ以上の同時合同金融取引を可能とすることを特徴とする金融取引システム。
  34. 金融商品に関し、複数の規格商品を組み合わせて1つ以上の合成商品を作り上げる作業、1つ以上の合成商品を分解して複数の規格商品を作り出す作業、複数の合成商品を組み合わせて1つ以上の他の合成商品を作り上げる作業、及び1つ以上の合成商品を分解して複数の他の合成商品を作り出す作業のうち、何れか1つ以上を適宜行えることを特徴とする金融取引方法。
  35. 同時合同運用、同時合同調達、同時合同売出及び同時合同取引のうち、何れか1つ以上の同時合同金融取引を可能とすることを特徴とする金融取引方法。
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