JP4260513B2 - 多周波数共用アンテナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の異なる周波数において使用可能な多周波数共用アンテナに関し、特に、アンテナ素子の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
多周波数共用アンテナには、アンテナ素子を上下に配置したものがある。アンテナ素子を上下に配置した1例が、例えば特許文献1に示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−267932号公報
【0004】
特許文献1には、上段にコリニアアンテナを、下段に多段同軸ダイポールをそれぞれ配置したダイバシティアンテナが示されている。このアンテナでは、下段の多段同軸ダイポール給電用の同軸給電線路の内部導体と上段コリニアアンテナ給電用の同軸線路の外部導体とが同一の金属体で構成され、下段の多段同軸線路2の内部に上段コリニアアンテナ給電用の同軸給電線路が存在している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のアンテナが同一の周波数で使用するダイバシティアンテナであるので、上段のコリニアアンテナの給電用同軸線路の外部導体と、下段の多段同軸ダイポールアンテナの給電用同軸線路の内部導体とを同一の金属体で構成することができる。しかし、異なる周波数帯でそれぞれ送受信する多周波数帯用共用アンテナでは、それぞれのアンテナの特性を良好にするためには、上記のような構成を採用することはできない。また、下段のアンテナが、それぞれのアンテナ素子を外部導体にスリットを介して結合する同軸ダイポールアンテナであるので、各アンテナ素子を給電用同軸線路の外部導体に固定することが可能である。しかし、バイコニカルアンテナやディスコーンアンテナのように、少なくとも1対のアンテナ素子のうち一方が給電用同軸線路の内部導体に接続され、他方が外部導体に接続される必要のあるものの場合には、上記のような構成を使用することができない。
【0006】
この発明は、少なくとも上下2段に構成される多周波数共用アンテナにおいて、下段のアンテナの一方が同軸線路の内部導体に、他方が外部導体に接続する必要のある場合に、それぞれのアンテナの特性を良好にすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様の多周波数共用アンテナは、給電部を有している。この給電部は、剛性の大きい導電体の第1及び第2の外部導体を接触させ、第1の外部導体内に誘電体を介して第1の中心導体を挿入し、第2の外部導体内に誘電体を介して第2の中心導体を挿入し、第1の外部導体及び第1の中心導体が第2の外部導体及び第2の中心導体よりも長いものである。 第1の外部導体及び第1の中心導体における第2の外部導体及び第2の中心導体よりも突出している部分に複数の第1のアンテナが取り付けられ、第1の外部導体及び第1の中心導体によって給電されている。第1のアンテナとは異なる周波数用の複数の第2のアンテナが設けられている。第2のアンテナでは、第1及び第2の外部導体の接触している部分において第1及び第2の外部導体を包囲し、内部でこれらに接している複数の第1の金属筒体が第1及び第2の外部導体の長さ方向に間隔をおいて配置されている。これら第1の金属筒体から間隔をおいて第1の外部導体のみを包囲し、内部でこれに接している第2の金属筒体が配置されている。第1及び第2の金属筒体のうち隣接する2つの金属筒体で形成された複数の金属筒体対それぞれにおいて、前記各金属筒体対の一方の金属筒体に、それぞれ電気的及び機械的に複数の第1のアンテナ素子が結合されている。前記各金属筒体対の他方の金属筒体に、複数の第2のアンテナ素子の一部がそれぞれ機械的に結合され、複数の第2のアンテナ素子の他の部分が第2の中心導体にそれぞれ接続されている。
【0017】
このように構成すると、給電部が、第1及び第2の中心導体と外部導体のみから構成され、第2のアンテナを構成する2つのアンテナ素子は、共に機械的に外部導体に結合されている。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態の多周波数共用アンテナは、2つの周波数、例えば2.4GHz帯と5.2GHz帯との電波を通信するためのものである。この多周波数共用アンテナは、図1に示すように、例えば円板状に形成された基板2を有している。この基板2の上面に、給電部4が形成されている。
【0019】
給電部4は、第1の給電ライン6と第2の給電ライン8とから構成されている。第1及び第2の給電ライン6、8は、外部導体10、12を有している。外部導体10、12は、剛性の大きい導電体、例えば金属、具体的には真鍮製のもので、互いに同じ内外径を持つ円筒状に形成されている。これら外部導体10、12は、それらの長さ方向に沿って互いに接した状態で、基板2の上面にほぼ垂直に取り付けられている。外部導体10、12は、基端部が基板2の上面に位置し、外部導体10の先端部が外部導体12の先端部よりも基板2から離れた位置にある。即ち、外部導体10が外部導体12よりも長い。これら外部導体10、12の表面には、両者の電気的結合を強固にするために、図2に示すように、それらの長さ方向に沿って半田付けが行われている。
【0020】
外部導体10、12の内部中央には、その長さ方向に沿って中心導体14、16が配置されている。これら中心導体14、16と外部導体10、12との間には、それぞれ誘電体18、20が挿入されている。これら外部導体10、12、中心導体14、16、誘電体18、20によって、2本の同軸ケーブルが形成されている。
【0021】
第1の給電ライン6における第2の給電ライン8と重なっていない部分には、第1のアンテナ、例えば同軸ダイポールアンテナ22が取り付けられている。同軸ダイポールアンテナ22は、例えば5.2GHz帯の通信用アンテナで、第1の給電ライン6の中心導体14を誘電体18から露出させた線状アンテナ素子24を有している。この線状アンテナ素子24の基端部よりも下方の外部導体10を包囲するように、円筒状アンテナ素子26が外部導体10と同心に配置されている。この円筒状アンテナ素子26の下端部は開放されており、その上端部が外部導体10に電気的及び機械的に結合されている。例えば半田付けされている。この円筒状素子26の下端部、即ち開放端部と、線状アンテナ素子24の先端部、即ち開放端部との間の距離は、受信周波数の約λ/2(λは受信波長)の長さに選択されている。線状アンテナ素子24と円筒状アンテナ素子26とによって1組の同軸ダイポールアンテナが構成されている。
【0022】
円筒状アンテナ素子26の下方には、円筒状アンテナ素子28が配置されている。この円筒状アンテナ素子28は、上端部が開放されており、下端部の中心が外部導体10と同心に配置され、外部導体10に半田付けされている。この円筒状素子28の下端部から円筒状素子26の上端部までの距離は、約λに選択されている。この円筒状アンテナ素子28の下方の外部導体10にはスリットが形成され、このスリットを挟んで下方に、円筒状アンテナ素子30が配置されている。この円筒状アンテナ素子30は下端部が開放され、上端部の中心が外部導体10と同心に配置され、外部導体10に半田付けされている。これら円筒状アンテナ素子28、30によって別の1組の同軸ダイポールアンテナが形成されている。上述したスリットには、スペーサ36が配置されている。スペーサ36は、円筒状アンテナ素子28、30の間隔を一定に保持するためと、円筒状アンテナ素子28、30が接触することを防止するためとに設けられている。
【0023】
アンテナ素子30の下方には、円筒状アンテナ素子28、30と同様に円筒状アンテナ素子32、34が設けられ、さらに別の1組の同軸ダイポールアンテナが形成されている。それら円筒状アンテナ素子32、34の間のスリットにはスペーサ36が設けられている。
【0024】
このように第1のアンテナ22は、3段に形成された同軸ダイポールアンテナによって構成されている。
【0025】
この同軸ダイポールアンテナ22の下方に、第2のアンテナ、例えば2組のディスコーンアンテナ38が設けられている。このディスコーンアンテナ38は、第1のアンテナの使用周波数よりも低い周波数、例えば2.4GHz帯の通信用である。このディスコーンアンテナ38は、第1のアンテナ素子、例えば円錐状アンテナ素子40を有している。この円錐状アンテナ素子40は、下部の径が細く、上部の径が太く、その上部は開放されている。この円錐状アンテナ素子40の下部は、第1の筒状体、例えば円筒体41の下端に結合されている。この円筒体41は、第1及び第2の給電ライン6、8の外部導体10、12を内部に収容可能な内径を有する剛性の大きい導電体、例えば真鍮製のもので、その長さ寸法は、円錐状アンテナ素子40の長さ寸法よりも幾分長く選択されている。この筒状体41の内面が第1の給電ライン6の外部導体10のうち、第2の給電ライン8の外部導体12の先端部よりも幾分上部にある部分に、電気的及び機械的に結合されている。これによって、円錐状アンテナ素子40の下端部も第1の給電ライン6の外部導体10に電気的及び機械的に結合されている。円錐状アンテナ素子40の上端部から下端部までの長さは、約25mmで、使用波長λ1の約0.21倍である。
【0026】
この円錐状アンテナ素子40の下方に外部導体10、12に挿入された状態で、第2のアンテナ素子、例えば円錐状アンテナ素子42が配置されている。この円錐状アンテナ素子42は、上端部の径が細く、下端部の径が太く形成されている。この円錐状アンテナ素子42は、上端部が円錐状アンテナ素子40の下端部から約5mm(約0.4λ1)の位置に、第1及び第2の給電ライン6、8の外部導体10、12と非接触の状態で配置されている。この円錐状アンテナ素子42の上端部から下端部までの長さは、約0.21λ1に選択されている。この円錐状アンテナ素子42の上端部には、第2の給電ライン8の中心導体16が接続されている。この円錐状アンテナ素子42と円錐状アンテナ素子40とによって、1組のディスコーンアンテナが構成されている。
【0027】
この円錐状アンテナ素子42の下方に、別の第1のアンテナ素子、例えば円錐状アンテナ素子44が設けられている。この円錐状アンテナ素子44は、上端部の径が太く、かつ開放されており、下端部の径が細く形成され、その長さ寸法は、円錐状アンテナ素子40、42の長さ寸法と等しい長さ寸法を有している。円錐状アンテナ素子42の上端部と円錐状アンテナ素子44の下端部との間の距離が約0.68λ1となるように、円錐状アンテナ素子42の下端部と円錐状アンテナ素子44の上端部との間の間隔が設定されている。
【0028】
円錐状アンテナ素子42、44は、円筒体41と同様な筒状体、例えば円筒体45に取り付けられている。この円筒体45は、円錐状アンテナ素子42の上端部から円錐状アンテナ素子44の下端部までに相当する長さを有し、その内周面が第1及び第2の給電ライン6、8の外部導体10、12に電気的及び機械的に結合されている。円錐状アンテナ素子42の下端部の内周面に電気的及び機械的に結合されたショート円板46が、円筒体45の外周面に、電気的及び機械的に結合されている。これによって、円錐状アンテナ素子42の給電点と異なる位置が、第1及び第2の給電ライン6、8の外部導体10、12に電気的及び機械的に結合されている。円錐状アンテナ素子44の下端部が、円筒体45の外周面に電気的及び機械的に結合されている。これによって、円錐状アンテナ素子44も、第1及び第2の給電ライン6、8の外部導体10、12に電気的及び機械的に結合されている。
【0029】
円錐状アンテナ素子44の下方には、別の第2のアンテナ素子、例えば円錐状アンテナ素子50が外部導体10、12を包囲するように配置されている。この円錐状アンテナ素子50は、上端部の径が細く、かつ開放されており、下端部の径が太く形成されている。その長さ寸法は、他の円錐状アンテナ素子40、42、44と等しい長さ寸法である。円錐状アンテナ素子50の上端部は、円錐状アンテナ素子44の下端部と約0.04λ1の間隔を隔てて位置し、給電ライン6、8と非接触状態にある。さらに、円錐状アンテナ素子50の上端部は、第2の給電ラインの中心導体16に結合されている。この円錐状アンテナ素子50と44とによって、別の1組のディスコーンアンテナが構成されている。
【0030】
円錐状アンテナ素子50の下方には、円錐状のシュペルトップ52が配置されている。このシュペルトップ52は、上端部の径が太く、かつ開放され、下端部の径が細く形成され、その長さは、円錐状アンテナ素子40、42、44と同一の長さを有している。
【0031】
円錐状アンテナ素子50、シュペルトップ52は、円筒体45と同様に外部導体10、12に内周面が接触している第2の筒状体、例えば円筒体53の外周面に取り付けられている。即ち、円錐状アンテナ素子50は、ショート円板54を介して電気的及び機械的に円筒体53に結合されている。従って、円錐状アンテナ素子50は、外部導体10、12に電気的及び機械的に結合されている。また、シュペルトップ52の下端部が円筒体53に電気的及び機械的に結合されている。これによって、シュペルトップ52は、外部導体10、12に電気的及び機械的に結合されている。円筒体45は、円錐状アンテナ素子42に対して第2の筒状体として、円錐状アンテナ素子44に対して第1の筒状体として機能する。
【0032】
第1及び第2の給電ライン6、8の中心導体14、16は、基板2の裏面側に導出され、伝送ライン56、58に接続されている。図3に示すように、これら伝送ライン56、58は、基板2の側方に取り付けられた同軸コネクタ60の中心コンタクトに接続されている。また、同軸コネクタ60の外部コンタクトは、給電ライン6、8の外部導体10、12に接続されている。この同軸コネクタ60は、L型の金具62に取り付けられており、図4に示すように、このL型の金具62をUボルト61を介して支柱63に取り付けることによって、この多周波数共用アンテナを取り付けることができる。
【0033】
このように構成された多周波数共用アンテナでは、2組のディスコーンアンテナ38における中心導体16から給電される円錐状アンテナ素子42、50は、円筒体45、53に結合されている。これら円筒体45、53が外部導体10、12に結合されている。従って、円錐状アンテナ素子42、50は、円筒体45、53を介して外部導体10、12に機械的に結合されているので、その機械的強度が大きい。しかも、予め円錐状アンテナ素子40、42、45、50、シュペルトップ52を、円筒体41、45、53に取り付けておき、その後にこれら円筒体41、45、53を外部導体10、12に取り付ければよいので、その製造が容易である。
【0034】
図5は、ディスコーンアンテナ38の周波数対利得特性を示したもので、最低でも3dB、最高約3.6dBの利得があり、充分に実用的なレベルである。図6は、同軸ダイポールアンテナ22の周波数対利得特性を示したもので、最低でも約4.8dBの利得があり、最高約5.1dBの利得があり、やはり充分に実用的なレベルである。
【0035】
図7は、2組のディスコーンアンテナ38の水平面指向性を示したもので、ほぼ無指向性の特性を示しており、いずれの方向から到来する電波でも受信可能である。図8は、同軸ダイポールアンテナ22の水平面指向性を示したもので、これもほぼ無指向性の特性を示しており、いずれの方向から到来する電波でも受信可能である。
【0036】
第1の参考例の多周波数共用アンテナを図9に示す。この多周波数共用アンテナは、4つの異なる周波数帯の電波を送受信可能としたもので、第1の実施の形態で使用したのと同様な長さの異なる4本の給電ライン66、68、70、72が使用されている。これらは十字状に組み合わされ、互いの外部導体が接触し、かつ半田付けによって電気的及び機械的に結合されている。
【0037】
最も長い給電ライン66の先端部の中心導体が所定の長さにわたって露出させられて、最も高い周波数帯用のホイップアンテナ素子74とされている。第1の実施の形態と同様に同軸ダイポールアンテナを使用することもできる。
【0038】
2番目に長い給電ライン68の先端部に2番目に高い周波数帯用の円錐状アンテナ素子76が、第1の実施の形態の円錐状アンテナ素子42と同様に、配置されている。即ち、円錐状アンテナ素子76の細径の上端部に、給電ライン68の中心導体が結合され、円錐状アンテナ素子76の太径の下端部がショート円板(図示せず)を介して各給電ライン66、68、70、72の外部導体に電気的及び機械的に結合されている。この円錐状アンテナ素子76と共にディスコーンアンテナを構成する円錐状アンテナ素子78の細径の下端部が、円錐状アンテナ素子76の上端部と対向して、給電ライン66の外部導体に電気的及び機械的に結合され、太径の上端部が開放されている。
【0039】
同様に、3番目に長い給電ライン70の先端部に3番目に高い周波数帯用の円錐状アンテナ素子80が、円錐状アンテナ素子76と同様に設けられている。即ち、円錐状アンテナ素子80の細径の上端部に、給電ライン70の中心導体が結合され、円錐状アンテナ素子80の太径の下端部がショート円板(図示せず)を介して各給電ライン66、68、70、72の外部導体に電気的及び機械的に結合されている。この円錐状アンテナ素子80と共にディスコーンアンテナを構成する円錐状アンテナ素子82の細径の下端部が、円錐状アンテナ素子80の下端部と対向して位置し、給電ライン66、68の外部導体に電気的及び機械的に結合され、太径の上端部が開放されている。
【0040】
最も短い給電ライン72の先端部に最も低い周波数帯用の円錐状アンテナ素子84が、円錐状アンテナ素子80と同様に設けられている。即ち、円錐状アンテナ素子84の細径の上端部に、給電ライン72の中心導体が結合され、円錐状アンテナ素子84の太径の下端部がショート円板(図示せず)を介して各給電ライン66、68、70、72の外部導体に電気的及び機械的に結合されている。このアンテナ素子84と共に1組のディスコーンアンテナを構成する円錐状アンテナ素子86の細径の下端部が、円錐状アンテナ素子84の上端部と対向して位置し、給電ライン66、68、70の外部導体に電気的及び機械的に結合され、太径の上端部が開放されている。
【0041】
さらに、円錐状アンテナ素子84の下方には、最も低い周波数帯用のもう1組のディスコーンアンテナが設けられている。即ち、ディスコーンアンテナの一方の素子である円錐状アンテナ素子84の下方には、円錐状アンテナ素子88が配置され、その細径の下端部が給電ライン66、68、70、72の外部導体に電気的及び機械的に結合され、その太径の上端部が開放されている。この円錐状アンテナ素子88の下方には、ディスコーンアンテナの他方の素子である円錐状アンテナ素子90が設けられている。この円錐状アンテナ素子90の細径の上端部が、給電ライン72の中心導体に、第1の実施の形態の円錐状アンテナ素子50と同様にして接続され、太径の下端部が、給電ライン66、68、70、72の外部導体にショート円板(図示せず)を介して電気的及び機械的に結合されている。このように2組のディスコーンアンテナを上下方向に配置することによって、スタックアンテナが構成されている。
【0042】
このように1組のディスコーンアンテナを構成する2つの円錐状アンテナ素子は、いずれも給電ラインの外部導体に機械的に結合されているので、各円錐状アンテナ素子を強固に固定することができる。よって、各円錐状アンテナ素子の内部に複数本の給電ラインを引くことができ、多周波数共用アンテナを容易に構成することができる。
【0043】
第2の参考例の多周波数共用アンテナを、図10に示す。この多周波数共用アンテナでは、給電部が、中心導体14、16とそれを包囲する1つの剛性の大きい外部導体41aとによって構成されている。第2のアンテナにおける円錐状アンテナ素子40、44の下端部が外部導体41aに電気的及び機械的に結合されている。円錐状アンテナ素子42、50が、絶縁体92、94を介して機械的に外部導体41aに結合されている。他は第1の参考例と同様に構成されている。第1の参考例の各構成部品と同等部分には、同一符号を付して、その説明を省略する。
【0044】
第3の参考例の多周波数共用アンテナも、図11に示すように、給電部が中心導体14、16とそれを包囲する外部導体41aとから構成されている。円錐状アンテナ素子40の下端部と、円錐状アンテナ素子44aの上端部が、外部導体41aに電気的及び機械的に結合されている。また、円錐状アンテナ素子42と50aとが、絶縁体92a、94aを介して機械的に外部導体41aに結合されている。そして、円錐状アンテナ素子42の上端部が中心導体16に電気的に結合され、さらに円錐状アンテナ素子50aとも電気的に結合するために、導電性のスリーブ96を介して円錐状アンテナ素子42の上端部と円錐状アンテナ素子50aの下端部とが結合されている。他は第1の参考例と同様に構成されている。第1の参考例の各構成部品と同等部分には、同一符号を付して、その説明を省略する。
【0045】
第4の参考例の多周波数共用アンテナも、図12に示すように、給電部が中心導体14,16と、外部導体41aとから構成されている。円錐状アンテナ素子40の下端部と、円錐状アンテナ素子44の下端部が、外部導体41aに電気的及び機械的に結合されている。また、円錐状アンテナ素子42と50とが、絶縁体92b、94bを介して機械的に外部導体41aに結合されている。これら円錐状アンテナ素子42と、50とは、その上端部が中心導体16に電気的に結合され、給電されている。また、これら上端部から下方に降りた円筒状のショート用スリーブ98の下端部が外部導体41aに電気的に結合されている。他は第1の参考例と同様に構成されている。第1の参考例の各構成部品と同等部分には、同一符号を付して、その説明を省略する。
【0047】
上記の各実施の形態では、第2のアンテナとしてディスコーンアンテナを使用したが、これに限ったものではなく、2つのアンテナ素子の一方が給電ラインの中心導体によって給電され、他方のアンテナ素子が給電ラインの外部導体によって給電されるアンテナであれば、他のアンテナ、例えばバイコニカルアンテナを使用することもできる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、給電ラインの中心導体及び外部導体それぞれによって給電される第2のアンテナの各アンテナ素子が、給電部の外部導体に機械的に結合されているので、その機械的強度が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の多周波数共用アンテナの縦断側面図である。
【図2】 図1の多周波数共用アンテナの第1及び第2の給電ラインの外部導体の接続状態を示す図である。
【図3】 図1の多周波数共用アンテナの下部の正面図である。
【図4】 図1の多周波数共用アンテナの下部の側面図である。
【図5】 図1の多周波数共用アンテナの第2のアンテナの利得対周波数特性図である。
【図6】 図1の多周波数共用アンテナの第1のアンテナの利得対周波数特性図である。
【図7】 図1の多周波数共用アンテナの第2のアンテナの水平指向特性図である。
【図8】 図1の多周波数共用アンテナの第1のアンテナの水平指向特性図である。
【図9】 本発明の第1の参考例の多周波数共用アンテナの縦断側面図である。
【図10】 本発明の第2の参考例の多周波数共用アンテナの第2のアンテナ部分の縦断面図である。
【図11】 本発明の第3の参考例の多周波数共用アンテナの第2のアンテナ部分の縦断面図である。
【図12】 本発明の第4の参考例の多周波数共用アンテナの第2のアンテナ部分の縦断面図である。
【符号の説明】
4 給電部
6 第1の給電ライン
8 第2の給電ライン
10 12 外部導体
14 16 中心導体
22 第1のアンテナ
38 第2のアンテナ
40 44 第1のアンテナ素子
42 50 第2のアンテナ素子
Claims (1)
- 剛性の大きい導電体の第1及び第2の外部導体を接触させ、第1の外部導体内に誘電体を介して第1の中心導体を挿入し、第2の外部導体内に誘電体を介して第2の中心導体を挿入し、第1の外部導体及び第1の中心導体が第2の外部導体及び第2の中心導体よりも長い給電部と、
第1の外部導体及び第1の中心導体における第2の外部導体及び第2の中心導体よりも突出している部分に取り付けられ、第1の外部導体及び第1の中心導体によって給電されている第1のアンテナと、
第1のアンテナとは異なる周波数用の複数の第2のアンテナとを、
具備し、第2のアンテナは、
第1及び第2の外部導体の接触している部分において第1及び第2の外部導体を包囲し内部でこれらに接している複数の第1の金属筒体が第1及び第2の外部導体の長さ方向に間隔をおいて配置され、これら第1の金属筒体から間隔をおいて第1の外部導体のみを包囲し内部でこれに接している第2の金属筒体が配置され、第1及び第2の金属筒体のうち隣接する2つの金属筒体で形成された複数の金属筒体対それぞれにおいて、前記各金属筒体対の一方の金属筒体に、それぞれ電気的及び機械的に結合された複数の第1のアンテナ素子を有し、前記各金属筒体対の他方の金属筒体に、それぞれ一部が機械的に結合され、それぞれ他の部分が第2の中心導体に接続された複数の第2のアンテナ素子を有する
多周波数共用アンテナ。
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JP2003065122A JP4260513B2 (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 多周波数共用アンテナ |
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