JP4260054B2 - 真空断熱材の有無検査方法 - Google Patents

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本発明は、冷蔵庫などの真空断熱材搭載製品を解体し、真空断熱材を取り出す際の工程を効率化するための真空断熱材の有無検査方法に関するものである。
近年、地球環境保護のため、省エネルギーと省資源の視点に立った様々な取り組みがなされている。家電製品においては、消費電力の削減による省エネルギーや、製品の回収・解体・再資源化による省資源および環境汚染防止がすすめられている。
冷蔵庫・自動販売機(以下、冷蔵庫と言う)の分野では、断熱性能の高い真空断熱材(=Vacuum Insulation Panel;VIP)を搭載することで、大幅な省エネルギーが実現されている。真空断熱材は、ガラスウール等の芯材をアルミ蒸着フィルムなどのガス遮断性の高いフィルムで覆い、真空引きした後に、封止したものが主流であり、冷蔵庫の箱体内部にウレタンフォームなどの樹脂発泡体と組み合わせて収納されている。
しかし真空断熱材搭載製品を解体・再資源化するに当たって、従来の冷蔵庫リサイクル工程で破砕処理すると、不都合が起きると予想される。つまり、従来の冷蔵庫リサイクル工程では、冷蔵庫の箱体を丸ごと破砕選別機で処理しているため、選別されるウレタンや廃プラスチックに真空断熱材の芯材のガラス繊維が混入し、回収素材の有価性が落ちる恐れがある。従って、冷蔵庫の破砕前に真空断熱材を取り出すことが、回収素材の品位を高めるために望まれる。
ところが、リサイクル工場に回収されてくる廃家電冷蔵庫は、全ての機種に真空断熱材が搭載されているわけではなく、また真空断熱材が搭載されているものでも、その搭載位置はメーカー・製造年・機種によってまちまちである。2002年度に国内で販売された真空断熱材搭載冷蔵庫は、真空断熱材を冷蔵庫の背面、側面、底面などの箇所に1枚〜9枚使用されているとのデータがあるが、これらの冷蔵庫には、真空断熱材を意味する「VIP」という表示が製品外部に付されているのみで、製品のどの箇所に真空断熱材が搭載されているかを簡単に知ることは出来ない。
「VIP」と表示された製品、あるいは真空断熱材に関する表示がない製品でも、機種番号、メーカー名、製造年月は概ね製品の外側筐体などに記載されているので、機種を調査して特定すれば、製造当時の仕様書データから、真空断熱材の搭載枚数や位置を把握することは可能ではある。しかし、製造年月・機種の異なる様々な冷蔵庫が回収されてくるリサイクル中間処理工場において、製品一つずつ機種番号をチェックし、それを基に真空断熱材の搭載位置を把握し、しかる後に取り出すという作業は効率的ではない。これまでに提案された、真空断熱材の有無や位置を表示する方法としては、真空断熱材を樹脂発泡体で覆った断熱パネルに直接、真空断熱材の搭載位置を明記する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−248653号公報
しかしながら、従来の真空断熱材の搭載位置の表示方法は、上記したように断熱パネルに明記するものであり、冷蔵庫などの製品の外側から真空断熱材の搭載位置を知ることはできない。
このため、回収されてくる様々な機種の冷蔵庫などの断熱製品について、真空断熱材の搭載の有無、搭載している場合はその搭載数や位置を、これらに関する表示の有無に関わらず、簡便に、効率的に確認する方法が課題となっていた。なおその際に、廃製品から取り出される真空断熱材を有効活用できるように、真空断熱材を大きく破損させることなく検査することが課題となっていた。
上記課題を解決するために、本発明の真空断熱材の有無検査方法は、容量変更自在な流体収容容器に連通した検査針を検査対象の断熱層に刺し込み、前記流体収容容器内に予め収容した流体の前記断熱層との間の移動を検知することにより、前記断熱層内における真空断熱材の有無を判定することを特徴とする。
真空断熱材の内部は通常は大気圧に比べて減圧状態になっているため、検査針が刺し込まれると差圧によって、流体収容容器内の流体が検査針を通って真空断熱材側へ、つまり断熱層側へ流れる。この現象は流体収容容器の容量変更となって現れるので、目視にて検知することができ、この現象が検知された時には断熱層に真空断熱材が存在すると判定できる。流体収容容器内の流体が断熱層方向に自発的に移動しない場合は、検査針が真空度の落ちた真空断熱材に刺し込まれているのか、または真空断熱材でない断熱材に接しているのか、そのままでは判断できないので、断熱層に真空断熱材が存在するか否か不明と判定することになる。検査針を刺し込むだけなので、断熱層を大きく破壊することはなく、真空断熱材などの有効活用を図ることも可能である。
流体収容容器と検査針とを持った検査装置として、シリンダ部とピストン部と針部とからなる注射器状の検査装置を使用することができる。この検査装置では、差圧によってシリンダ部内の流体が針部を通って真空断熱材側へ流れ、ピストン部がシリンダ部に沿って針部方向へ移動する現象が起こる。
詳細には、真空断熱材および他の空気遮断性断熱材が存在する可能性がある断熱層に検査針を刺し込んだ時に、
(A)流体収容容器内の流体が断熱層方向に自発的に移動する場合は、前記検査針が真空断熱材に刺し込まれていると認識し、前記断熱層に真空断熱材が存在すると判定し、
(B)流体収容容器内の流体が断熱層方向に自発的に移動しない場合、前記流体収容容器内の流体を人為的に検査針方向へ押し、それにより流体収容容器内の流体が断熱層方向に移動したら、前記検査針が真空度の落ちた真空断熱材に刺し込まれていると認識し、前記断熱層に真空断熱材が存在すると判定し、
(C)流体収容容器内の流体が断熱層方向に自発的に移動しない場合、前記流体収容容器内の流体を人為的に検査針方向へ押し、それにより流体収容容器内の流体が一時的に圧縮され復元したら、前記検査針が前記断熱層に存在する空気遮断性の断熱材に刺し込まれていると認識し、前記断熱層に真空断熱材は存在しないと判定することができる。
上述したように、流体収容容器内の流体が断熱層方向に自発的に移動する場合は、断熱層に真空断熱材が存在すると判定できる((A)の場合)が、自発的に移動しない場合は、検査針が真空度の落ちた真空断熱材に刺し込まれているのか、または真空断熱材でない断熱材に接しているのか、そのままでは判断できない。
ここで、断熱層は、上述したように真空断熱材と硬質ウレタンフォーム等の樹脂発泡体との複合体、あるいは樹脂発泡体のみで構成されていることが多い。真空断熱材は通常、空隙率が90%以上あるので、外被フィルムが破れて大気開放されていたり、経年変化で真空度が落ちていたりすると、検査針によって流体を押し込むと、容易に断熱層側へ流れる。一方、樹脂発泡体などの空気遮断性の断熱材であれば、検査針によって流体を押し込もとしても断熱層側へ流れず、流体収容容器内の流体は圧縮されて大気圧以上の加圧状態となり、人為的に押し込む力を解放すればすぐに復元する。このことを利用して、(B)(C)のように判定するのである。
検査針を刺し込むに先立って、断熱層の表面を覆った被覆材に前記検査針を挿入可能な穴を形成するのが好ましい。一般に、真空断熱材や樹脂発泡体等のその他の断熱材からなる断熱層は、製品の外部に露出していることは少なく、大抵は強度確保のために金属や樹脂などの保護材や筐体で覆われている。このため、これらの被覆材に予め穴をあけておくことで、検査針を所望位置に容易かつ正確に刺し込むことが可能になり、検査針の破損も防止することができ、かつ、検査針に被覆材の破片が付着して流体の通り道が塞がれ、検査ミスが発生するのを防止できる。
断熱層を内箱と外箱との間に配置した冷蔵庫については、樹脂で形成された前記内箱の内面側から断熱層に検査針を刺し込むのが好ましい。一般的な冷蔵庫の断熱箱体の外箱は鉄板で形成され、内箱は樹脂で形成されており、断熱層はこれら外箱と内箱との間に充填・配置されている。このため、樹脂製の内箱の内面側から検査針を刺し込むことにより、穴あけ、刺し込みを容易に短時間で行うことが可能となる。
以上のように、本発明の真空断熱材の有無検査方法は、検査対象の断熱層に検査針を刺し込み、この検査針に連通した流体収容容器内の流体が断熱層側に移動するかを確認して、真空断熱材の有無を判定するものであり、短時間で且つ容易に実施することができ、真空断熱材芯材を再利用するためのリユース性を阻害することもない。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は検査対象の冷蔵庫の一例を示す。冷蔵庫(断熱箱体)の本体1は上収納部2と下収納部3とに仕切られており、各収納部2,3をそれぞれ開閉する扉体4,5が取付けられている。本体1および扉体4,5はそれぞれ、鉄板製の外箱6と樹脂製の内箱7との間に断熱層8を配した構造である。断熱層8は、搭載位置によって、真空断熱材と硬質ウレタンフォームとの複合体で構成されるか、あるいは硬質ウレタンフォームのみで構成されている。
上記したような冷蔵庫について真空断熱材の有無を検査する原理を説明する。真空断熱材の真空度は約4〜10Paであり、検査作業環境は大気圧で約0.1MPaであるものとする。
図2は冷蔵庫の任意検査位置の拡大断面を示す。この検査位置では、鉄板製の外箱6と樹脂製の内箱7との間に配された断熱層8は、真空断熱材9と硬質ウレタンフォーム10との複合体である。真空断熱材9は、ガラスウール等の芯材9aをガスバリア性外皮材9bで覆い、真空引きした後に、封止して形成されている。
図2(a)に示すように、検出装置11として、針部12とシリンダ部13とピストン部14とからなる注射器状の検出装置を用いる。検査に先立って、シリンダ部13内に空気15が存在するように、ピストン部14の位置を調整しておく。冷蔵庫の内箱7の表面には、針部12を挿入可能な穴7aをあけておく。
図2(b)に示すように、樹脂製の内箱7側から断熱層8に針部12を突き刺す。すると、針部12の先端が真空断熱材9に突き刺さった時点で、シリンダ部13内の空気15が即座に真空断熱材9の内部に吸い込まれ、図2(c)に示すように、ピストン部14が針部12に近づく方向へ移動するのが目視で確認される。
よって、このようなピストン部14の移動が確認された場合、針部12の先端が真空断熱材9に刺し込まれていると認識し、断熱層8に真空断熱材9が存在すると判定できる。
図3は冷蔵庫の他の任意検査位置の拡大断面図である。この検査位置でも、鉄板製の外箱6と樹脂製の内箱7との間に配された断熱層8は、真空断熱材9と硬質ウレタンフォーム10との複合体である。ただし真空断熱材9には図示しない外被フィルムの破れが生じている。
この冷蔵庫に、図3(a)に示すように、樹脂製の内箱7側から断熱層8に針部12を突き刺すと、針部12の先端が真空断熱材9に突き刺さっても、シリンダ部13内の空気15は移動しない。しかし、図3(b)に示すように人為的にピストン部14を針部12方向へ押し込むと、シリンダ部13内の空気15が断熱層8方向へ送り込まれ、ピストン部14がスムーズに移動する。
これは、真空断熱材9が外被フィルムの破れによって既に大気開放されていて、真空断熱材9の内部圧力が大気圧と同じになっているため、空隙率の高い真空断熱材9中に空気110が吸収されて広がったためである。
よって、このようなピストン部14の移動が確認された場合は、針部12の先端が真空度の落ちた真空断熱材9に刺し込まれていると認識し、断熱層8に真空断熱材9が存在すると判定できる。
図4は冷蔵庫の他の任意検査位置の拡大断面図である。この検査位置では、鉄板製の外箱6と樹脂製の内箱7との間に配された断熱層8は硬質ウレタンフォーム10だけで構成されている。
この冷蔵庫に、図示したように、樹脂製の内箱7側から断熱層8に針部12を突き刺すと、針部12の先端が断熱層8に達しても、シリンダ部13内の空気15は移動しない。また人為的にピストン部14を針部12方向へ押し込んでも、シリンダ部13内の空気15は圧縮されるだけであり、ピストン部14を押す人為的な力を解放すればピストン部14はすぐに元の位置へ押し戻される。
これは、硬質ウレタンフォーム10が空気遮断性の断熱材であるため、針部12の先端から断熱層8(つまり硬質ウレタンフォーム10)に押し込まれた空気15は断熱層8内に拡散することはできず、シリンダ部13に戻るからである。
よって、このようなピストン部14の移動が確認された場合は、針部12の先端が真空断熱材9でない空気遮断性の断熱材に刺し込まれていると認識し、断熱層8に真空断熱材9は存在しないと判定できる。
以上の検査方法の流れを図5のフローチャートを参照しながら説明する。
検出装置11の針部12の先端を断熱層8に突き刺し(S1)、自発的にシリンダ部13内の空気15が断熱層8方向へ流れ込むか観察する(S2)。
S2での観察の結果、シリンダ部13内の空気15が断熱層8方向へ自発的に流れ込む場合には、断熱層8に真空断熱材9が存在すると判定(S3)する。シリンダ部13内の空気15が断熱層8方向へ自発的に流れ込まない場合には、ピストン部14を押してシリンダ部13内の空気15を人為的に断熱層8方向に押し込み(S4)、シリンダ部13内の空気15が断熱層8方向に流れ込むか観察する(S5)。
S5での観察の結果、空気15が流れ込む場合には、断熱層8に真空断熱材9が存在すると判定する(S3)。空気15が流れ込まないだけでなく、ピストン部14が押し戻される場合は、断熱層8には空気遮断性の断熱材(つまり硬質ウレタンフォーム10)のみが存在し、真空断熱材9は存在しないと判定する(S6)。
このようにして、注射器状の検出装置11を用いて真空断熱材9の有無を、真空断熱材搭載の表示の有無に関わらず、容易に迅速に効率よく、且つ真空断熱材9(特に芯材)がある場合は大きく損傷させることなく、検査できる。
実際には、図1の冷蔵庫に示したように、天部2a、側部2b、背部2c、仕切部2d、底部3a、扉体4a,5aなどの各部位ごとに、できれば複数ポイントずつ、上記した検査を実施することで、冷蔵庫のどの位置に真空断熱材9が搭載されているかを詳細に把握することになる。
この方法によって、真空断熱材の搭載の有無が不明な20台の冷蔵庫を検査したところ、100%の正答率を得ることが出来た。この20台の冷蔵庫は、検査の正確さを評価するために側部2bに真空断熱材を搭載したものとそうでないものであり、以下の材料を用いて構成した。
真空断熱材9は、グラスウール製の芯材をガスバリア性を有する外被フィルムにて約4Paの状態で真空封着したものである。
芯材は、平均直径3〜5μm程度、平均長さ50mm程度の、SiOを主成分とするガラス繊維の集合体で、封着前の厚さ約14mm、密度約250kg/mとしたものを用いた。
外被フィルムは、芯材の片側に、表面保護層がポリエチレンテレフタレート、中間層がアルミ箔、熱シール層が高密度ポリエチレンからなる厚み約70μmのラミネートフィルム、もう片側に、表面保護層がポリエチレンテレフタレート、中間層がエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の内側にアルミ蒸着を施したフィルム層、熱シール層が高密度ポリエチレンからなる厚み約35μmのラミネートフィルムを用いた。
真空封着直後の真空断熱材は、厚み12mm程度、空隙率90%以上、外被フィルム内の真空度5〜10Pa程度である。外被フィルムの空気進入量は、24時間当たり、また外被フィルムの外側と内側との圧力差1atmあたり、また真空断熱材の単位面積(1m)あたり、約0.4〜0.6ml/m・atm程度である。
硬質ウレタンフォームは、シクロペンタンを発泡剤とした発泡ポリウレタンであり、空気遮断性を有することは周知のものである。
検出装置11は、注射器(テラオカ製テルモシリンジSS−10S2138注射針付き)を使用した。針部12は、図6に示したように、外径Φ0.8、内径Φ0.5で、針先方向に向かって12°でカットしたものを用いた。先端をこのようにカットしているので、針穴に硬質ウレタンフォーム10や真空断熱材9の芯材が詰まることもほとんど無い。万が一詰まっても、ピストン部14を押すことによって簡単に詰まり解除もできる。またこのように針部12が細いと、真空断熱材9の芯材を破壊することはほとんど無い。このことは、真空断熱材9をリサイクルする際に芯材のリユースの途を開くものである。真空断熱材9の芯材が破壊されると、リユースした際に空隙率が悪くなり、破壊のない芯材に比べて断熱性能が低くなる恐れが大きい。
実際に、上記した構成の真空断熱材を搭載した冷蔵庫について、検査終了後に真空断熱材を取り出し、それより更に芯材を取り出し、取り出した芯材を140℃で1時間乾燥させた後、新しい外被フィルムで真空封着して新たな真空断熱材を作成してみた。冷蔵庫への搭載前の真空断熱材と検査後に作成した真空断熱材とについて熱伝導率を測定したところ(熱流計法による測定装置(英弘精機製HC−074))、前者の真空断熱材の熱伝導率は0.0020W/m・Kであったのに対し、後者の真空断熱材の熱伝導率も0.0020W/m・Kであり、断熱性能の劣化は見られなかった。
なお、検出装置11として、他の注射器を使用できるのは勿論のこと、注射器でなくとも、断熱層に対する空気の移動を検出できる装置、例えばシリンダ内に風量計を配置した装置などを使用しても同様に検査を実施できる。
また、作業環境で得やすい空気を使用して検査する方法を例示したが、他の気体の移動を検出するようにしてもよい。他の気体としては、真空断熱材の芯材や、真空断熱材中の水分・酸素吸着のために同封されることが多い吸着剤(一般に生石灰CaOを主成分としている)に悪影響を与えない不活性なものであれば使用することができ、たとえば窒素ガスやアルゴンガスを用いることができる。
また、グラスウール製の芯材を用いた真空断熱材9を検査する方法を例示したが、ウレタン樹脂粉末やガラス粉末など、他の材料を芯材とした真空断熱材であっても、空隙率が90%以上存在すれば同様に検査可能である。
本発明の真空断熱材の有無検査方法は、冷蔵庫、自動販売機、温水ポット、温調機などの真空断熱材搭載製品のリサイクル処理に適用することができ、処理の効率化に寄与するものである。
検査対象とした冷蔵庫の斜視図 図1の冷蔵庫の任意検査位置の拡大断面図 図1の冷蔵庫の他の任意検査位置の拡大断面図 図1の冷蔵庫のさらに他の任意検査位置の拡大断面図 本発明の真空断熱材の検査方法のフローチャート 検査装置の検査針の先端部を示した側面図
符号の説明
1・・・冷蔵庫本体
6・・・外箱
7・・・内箱
8・・・断熱層
9・・・真空断熱材
10・・・硬質ウレタンフォーム
11・・・検査装置
12・・・針部
13・・・シリンダ部
14・・・ピストン部
15・・・空気

Claims (5)

  1. 容量変更自在な流体収容容器に連通した検査針を検査対象の断熱層に刺し込み、前記流体収容容器内に予め収容した流体の前記断熱層との間の移動を検知することにより、前記断熱層内における真空断熱材の有無を判定する真空断熱材の有無検査方法。
  2. 流体収容容器と検査針とを持った検査装置が、シリンダ部とピストン部と針部とからなる注射器状の検査装置である請求項1記載の真空断熱材の有無検査方法。
  3. 真空断熱材および他の空気遮断性断熱材が存在する可能性がある断熱層に検査針を刺し込んだ時に、
    (A)流体収容容器内の流体が断熱層方向に自発的に移動する場合は、前記検査針が真空断熱材に刺し込まれていると認識し、前記断熱層に真空断熱材が存在すると判定し、
    (B)流体収容容器内の流体が断熱層方向に自発的に移動しない場合、前記流体収容容器内の流体を人為的に検査針方向へ押し、それにより流体収容容器内の流体が断熱層方向に移動したら、前記検査針が真空度の落ちた真空断熱材に刺し込まれていると認識し、前記断熱層に真空断熱材が存在すると判定し、
    (C)流体収容容器内の流体が断熱層方向に自発的に移動しない場合、前記流体収容容器内の流体を人為的に検査針方向へ押し、それにより流体収容容器内の流体が一時的に圧縮され復元したら、前記検査針が前記断熱層に存在する空気遮断性の断熱材に刺し込まれていると認識し、前記断熱層に真空断熱材は存在しないと判定する
    請求項1または請求項2のいずれかに記載の真空断熱材の有無検査方法。
  4. 検査針を刺し込むに先立って、断熱層の表面を覆った被覆材に前記検査針を挿入可能な穴を形成する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の真空断熱材の有無検査方法。
  5. 断熱層を内箱と外箱との間に配置した冷蔵庫については、樹脂で形成された前記内箱の内面側から断熱層に検査針を刺し込む請求項1〜請求項4のいずれかに記載の真空断熱材の有無検査方法。
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