本発明は、以上に述べた問題点を解決するために提供されたもので、請求項1記載の発明は、パーツフィーダから部品供給の目的箇所に向かって伸びている送給通路に、所定の供給個数を計数する手段と、所定個数の部品を送給する手段とからなる計数送出手段が配置された形式の装置において、前記計数送出手段は、部品の一部が通過する部品通過用のガイド溝を備えた長尺な送給部材の送給方向に対してほぼ直交する方向に進退する制御部材が、送給部材の下側(裏面側)に形成された制御部材進退用のガイド溝に収容された状態で設けられ、この制御部材に、前記部品の一部を導入する導入路と、この導入路の導入方向端部に形成された停止面と、導入路からオフセットした位置に配置され導入路に連通している送出路と、この送出路の送出口とは反対側の位置に設けられているとともに2番目の部 品を受け止める規制面が形成された起立部材からなる制御通路が設けられ、この制御通路を構成する空間が前記部品通過用のガイド溝に連通し、前記制御部材はほぼ直方体の部材に切削加工をして上記各部の構造を形成したものであることを特徴とする複数種類の部品供給制御装置である。
上記のように、貯留送出手段と各部品容器は相互に選択的に相対移動ができるように構成されているので、例えば、A部品はA容器に、B部品はB容器にというように、各部品ごとに所定個数のものが所定の部品容器に正確に供給される。したがって、上述の自動車の組立ラインのような例においても、部品の種類とその個数とが正確に設定され、作業者の組み付け作業にミスが発生したりすることがない。
上記のように、ガイド溝に部品の一部が常に通過可能な状態ではまり込んでいて、部品の送出が行われないときには、このはまり込みの状態のまま制御部材の導入路に部品が受け入れられて停止面に当たっている。ついで、制御部材が送給部材に直交する方向に移動すると、部品はガイド溝にはまり込んだままで導入路から送出路へ相対的に移動するので、停止面による停止機能が解除されて、部品は送出路から送給部材の後流側へ移動してゆく。また、制御部材が送出位置から復帰すると、導入路がガイド溝に一致するので、つぎの部品が導入路に導入され、上記の動作が繰り返される。
上記のように、前記制御通路を構成する空間が前記ガイド溝に連通しているので、部品はその一部がガイド溝にはまり込んだままの状態で制御通路による停止および開放の制御を受けることとなる。したがって、1つの部材である制御部材を進退させるだけで部品の停止と送出が行われるので、部材の個数が少なくなり構造が簡素化される。しかも、制御通路は主に導入路と送出路によって形成された簡単な通路構造であり、制御部材は単純な進退動作だけであるから、部品の複雑な挙動が不要となり、計数送出手段の動作信頼性を高く維持することが可能となる。
上記のように、非金属材料製の壊れやすい部品が高速で貯留室に進入してきても、前記緩衝材によって受け止められ、部品の破損を防止することができる。生産性を向上させるために、部品は送給管内を圧縮空気によって高速で搬送されるのであるが、このような緩衝作用がなされるので、生産性を低下させることなく、部品の破損等を防止することができる。
さらに、貯留室の容積を大きく設定して、進入してきた部品が空間中で減速して上記緩衝材に受け止められるようにするのが有利であるが、その反面、部品を送出口に集約することが十分に達成されないこととなる。そこで、前記ガイド部材を設置することにより、部品が送出口に集約されて所定個数の部品が的確に送出される。
また、静止部材に支持された棚が設置され、この棚に複数のパーツフィーダが載置され、各パーツフィーダからの送給通路を合流させる合流管が設けられ、この合流管は前記静止部材および/または棚に固定された支持アームに取り付けられているという構成を、請求項1記載の構成に対して付加することにより、合流管が安定した状態で固定され、この合流管に送給通路を構成する柔軟性のある供給ホースを接続することにより、長い供給ホースを安定した状態で近隣の部材に干渉することなく配置することができる。このような合流管と支持アームを利用した供給ホースの配管により、供給ホースの湾曲をできるだけ大きくして部品の移送を円滑にしたり、他の機器や配線等との干渉をさけた配管姿勢を実現することができる。
図1に示した実施例は、装置全体を示す斜視図である。図1に示した実施例は、部品Aを送出するパーツフィーダ1,部品Bを送出するパーツフィーダ2,部品Cを送給するパーツフィーダ3および部品Dを送給するパーツフィーダ4の4つのパーツフィーダ1,2,3,および4からA,B,CおよびDの4種類の部品が送出される例である。
パーツフィーダ1は、部品を収容するボウル5とこのボウル5に部品送出のための振動を付与する起振部6から構成され、ボウル5から伸びている出口管7に送給部材8が接続されている。この送給部材8に第1送給管9が接続されている。また、送給部材8は後述の静止部材である棚11から起立させた支柱10によって固定されている。
パーツフィーダ1〜4を載置するために、棚11,12が設置され、これらの棚は4本の柱部材13に2段形式で取り付けられている。
他のパーツフィーダ2〜4のボウル,起振部,出口管,送給部材,第1送給管等は、パーツフィーダ1に付属しているものと同じなので、個々の部材の説明は省略してある。また、パーツフィーダの形式は上述のようなタイプだけではなく、ほぼ起立した回転板とマグネットとの組み合わせによるパーツフィーダであってもよい。
各パーツフィーダ1〜4から伸びている4本の第1送出管9は、柔軟性のある合成樹脂製のホース部材で構成され、金属製の合流管14に接続されている。この合流管14は、静止部材に固定されているもので、支持アーム15に結合してある。すなわち、静止部材である柱部材13および/または棚11,12に結合された支持アーム15の先端部に溶接(図示していない)されている。支持アーム15の基部には、基板19が設けられ、この基板19が柱部材13と下側の棚12に結合されている。
なお、符号16は、各第1送給管9,後述の第2送給管25,後述の各種エアシリンダ等に圧縮空気を供給する制御弁装置、符号17は、パーツフィーダ1〜4,前記制御弁装置16および後述の分配装置18等を動作するための制御装置である。
上記の合流管14が安定した状態で固定され、この合流管14に送給通路を構成する柔軟性のある第1送給管9を接続することにより、長い第1送給管9を安定した状態で近隣の部材に干渉することなく配置することができる。また、後述の第2送給管25が合流管14に接合されているので、第2送給管25についても4本の第1送給管9と同様な効果がえられる。このような合流管14と支持アーム15を利用した第1送給管9の配管により、第1送給管9の湾曲をできるだけ大きくして部品の移送を円滑にし、他の機器や配線等との干渉をさけた配管姿勢を維持することができる。
パーツフィーダ1〜4からの部品供給先、すなわち部品供給の目的箇所としては、電気抵抗溶接機の近傍に配置された部品受け箱等があるが、この実施例では、前記分配装置18に載置されているA部品の受け箱21,B部品の受け箱22,C部品の受け箱23およびD部品の受け箱24である。この分配装置18へは合流管14から1本の状態で伸びている前記第2送給管25が接続されている。
したがって、パーツフィーダ1〜4から部品供給の目的箇所に伸びている「送給通路」は、出口管7,送給部材8,第1送給管9,合流管14および第2送給管25等によって構成されている。
部品の所定の個数を計数する手段と、所定個数の部品を送給する手段により、計数送出手段が構成されている。この計数送出手段は、送給部材8に取り付けられており、符号26で示されている。計数送出手段26は、各パーツフィーダ1〜4の送給部材にも同様に装着されている。なお、この計数送出手段26は、送給部材8以外の第1送給管9や第2送給管25に装着してもよい。
図2〜図6は計数送出手段26の各部構造を示す図である。図2および図3(A)に示すように、送給部材8は送給先の側が低くなるように傾斜しており、送給部材8の端部近くに計数送出手段26が配置されている。
ここで部品の形状について説明すると、部品形状としては円筒型,直方体型,軸型、あるいはこれらの組み合わせ形状等種々なものがある。この実施例においては、図3(B)に示すように、軸部材にフランジ部材が組み合わされた形状のもので、軸28に大径の主フランジ29と小径の副フランジ30が一体的に設けられている。そして、両フランジ29,30の間には空隙31が形成されている。この部品27は、ポリアミド樹脂のような合成樹脂で作られている。また、部品27を平面的に見ると、図4(A)に示すように、軸28や両フランジ29,30は円形である。
計数送出手段26が配置されている送給部材8は、図4(A),(B)に示すように、前記形状の部品27がガイドされるガイド溝33が設けられている。このガイド溝33は、送給部材8の長手方向に沿って同部材8の中央部に形成されたもので、軸28がはまり込む溝部34と主フランジ29がはまり込む拡幅部35から構成されている。なお、図4(B)に2点鎖線で示すように、ガイド溝33の左右に細長いカバー板36が配置してあるが、理解しやすくするために同図(A)では、このカバー板36は図示していない。
前記カバー板36は、送給部材8の左右に平行に配列された状態で送給部材8の上面にボルト37で固定されており、両側のカバー板36の間にガイドスリット38が形成されている。カバー板36の中央側端部が前記空隙31の間に進入している。
部品27を1個ずつ送り出すために、進退動作をする制御部材40が設けられている。図5は、図4の(5)−(5)断面図であり、制御部材40が進退するためのガイド溝41が送給部材8の下側(裏面側)から溝部34に直交する向きに形成されている。図4(B)に示すように、このガイド溝41は、送給部材8の溝部34と直角に交差した状態で溝部34の空間と連通している。また、ガイド溝41を封じるような状態でガイド板42がボルト43で固定されている。このガイド板42の端部に支持板44が形成され、そこに進退駆動手段であるエアシリンダ45が固定されている。
前記エアシリンダ45のピストンロッド46が制御部材40に結合されて、制御部材40が進退できるようになっている。制御部材40の端部にストッパ片47が設けられ、このストッパ片47が送給部材8の横側面に当たることにより、制御部材40の初期待機位置が設定されるようになっている。
エアシリンダ45には、動作用の圧縮空気を供給したり排出したりする空気ホース38,39が接続されている。エアシリンダ45に対する圧縮空気の給排は、前記制御弁装置16を動作させて行うようになっている。
図6(A)は、制御部材40の形状を示す斜視図である。制御部材40は、ほぼ直方体の部材に切削加工をして各部の構造を形成したもので、矢線48すなわち溝部34と同じ方向から進入してきた部品27の軸28が、矢線49すなわち溝部34と同じ方向へ送出されるように、制御通路50が形成されている。
前記制御通路50は、溝部34と同方向に伸びる導入路51と、この導入路51からオフセットした位置に形成されている送出路52とによって構成され、導入路51と送出路52は連通部53により連通している。導入路51は、入口部54と入口部54から導入方向の端部に形成された停止面55を有している。また、送出路52は、送出口56を有している。
そして、送出路52の送出口56とは反対側の位置に起立部材58が設けられ、その外側面が規制面59(図4(A)参照)とされている。
図6(B),(C)は、送給部材8の溝部34と制御部材40の制御通路50との関係を示す投影的な図であり、理解しやすくするために、制御部材40は2点鎖線で図示してある。図(B)は、制御部材40がエアシリンダ45で押し込まれてストッパ片47が送給部材8の横側面に突き当たって、溝部34が導入路51に連通している状態である。この状態のときに部品27の軸28が送給部材8の傾斜によって下降し、導入部51内に進入し、停止面55に当たって停止している。
この停止している状態のときには、図4(A)に示すように、導入部51に入っている部品27の大径の主フランジ29に、2番目の部品27の主フランジ29が突き当たっているので、導入路51には最先端の部品27だけが受け入れられた状態になっている。
つぎに、エアシリンダ45の動作で制御部材40が後退させられると、図(C)に示す状態になる。このように後退するときに停止面55が溝部34から外れた位置に移動するので、軸28に対する停止機能が解除されて軸28は送出路52の方へ相対的に移動する。この移動により、部品27の拘束が解除されるので、送給部材8の傾斜によって1個の部品27だけが第1送給管9に送り出される。
そして、送出路52の送出口56が溝部34に連通している状態のときには、2番目の部品27の軸28が前記起立部材58の規制面59に受け止められているので、送出されつつある1番目の部品27に2番目の部品27が干渉することがなく、部品詰まり等のトラブルが防止できる。
部品27の軸28が送出路52に移行したときに、部品27を高速で送り出す必要があるときには、図3(A)や図1に示すように、空気噴射ノズル60を送給部材8に取り付けることが望ましい。こうすることにより、部品27は短時間で合流管14に到達する。
計数送出手段26における所定個数の部品27を計数する手段は、部品27の通過をセンサーで検知して所要個数の送出を行うこと等、種々な方法が採用できる。この実施例では、エアシリンダ45のストローク数を圧縮空気の給排回数でカウントして、A部品の個数が例えば所定の5個に達したら、計数送出手段26の動作を停止するようになっている。このような計数やエアシリンダ45の動作は、前記制御弁装置16や制御装置17の動作で実行されるようになっている。
計数送出手段26における所定個数の部品27を送給する手段は、送給部材8の傾斜や空気噴射ノズル60によって形成されている。さらに、図1に示すように、合流管14にも圧縮空気を合流管14内に吹き込む空気噴射ノズル32が取り付けられ、このノズル32も所定個数の部品27を送給する手段を形成している。
合流管14を通過した5個のA部品は、第2送給管25を通過して分配装置18に組み込まれた貯留送出手段63に供給される。図1に示されている貯留送出手段63は、簡略的に図示されている。詳しくは図7〜図9に示され、以下、これらの図に基づいて説明する。
図7は、貯留送出手段63の縦断側面図であり、ステンレス鋼板のような金属製の板材で作られたボックス64によって貯留室65が形成されている。この貯留室65に前記第2送給管25が開口している。基板66が静止部材67に固定され、その上にボックス64が溶接等で固定されている。基板66には四角い形の送出口68があけられ、この送出口68はスライド式の開閉部材、すなわち開閉板69により開閉されるようになっている。
図8に示すように、前記開閉板69をスライド式で進退させるために、開閉板69の左右端部がガイド溝70でガイドされている。このガイド溝70は、細長いディスタンス板71とやはり細長い押え板72をボルト73で基板66に締め付けて形成されている。
基板66の端部に支持板74が起立した状態で配置され、そこにエアシリンダ75が取り付けてある。このエアシリンダ75のピストンロッド76の先端に結合部材77が固定され、この結合部材は、基板66にあけた開口78を貫通して開閉板69に結合されている。したがって、エアシリンダ75の進退ストロークで送出口68が開閉するようになっている。
高速で貯留室65内に進入してきた部品27の損傷を防止するために、第2送給管25の開口端部に対向しているボックス64の内壁に緩衝材79が取り付けてある。この緩衝材79は、肉厚を大きくしたスポンジ材やゴム材で構成され、ボックスの内壁に接着されている。
貯留室65内に進入してきた所定個数の部品を全て一カ所に集合させておくために、ガイド部材80が設けられている。このガイド部材80は、金属板で作られており、部品27を送出口68の箇所へ導くようになっている。したがって、ガイド部材80は、第2送給管25の開口部から送出口68の近傍まで傾斜した状態で伸ばされている。
送出口68の真下には、A部品用の前記部品受け箱21が配置されている。
貯留送出手段63は上記のような構成であるから、第2送給管25から進入してきた部品27は、緩衝材79に当たって図7の貯留室65の左下側へ跳ね返えされるが、このような部品27はガイド部材80で受け止められてから送出口68に集中する。すなわち、所定個数の部品27がすべて送出口68に集中する。
その後、エアシリンダ75の動作で開閉板69が開かれると、所定個数の部品27が一斉に部品受け箱21内に落下する。この落下が完了すると、開閉板69が閉じて、つぎのA部品以外のB部品,C部品,D部品のいずれかが、A部品と同様な計数と送出動作を受けて貯留室65に搬送されてくる。
なお、前記送出口68は基板66の板厚分だけ窪んだ形状となっているので、開閉板69上に所定個数の部品を集合させることが行いやすく、また、開閉板69をあけると所定個数の部品がすべて一斉に落下する。したがって、貯留室65内に部品が残留することがなく、正確な部品供給がなされる。
部品供給の目的箇所は、異なった部品ごとの複数の部品受け箱21〜24であり、前記貯留送出手段26と各部品受け箱21〜24は相互に選択的に相対移動ができるように構成されている。分配装置18は、このような相対移動を行わせる機能を有している。
図1に示した分配装置18について説明する。床面から起立している支柱81に基板82が固定され、この基板82にスライドレール83が固定されている。A部品〜D部品に対応する4つ部品受け箱21〜24がスライド板84上に載置されており、このスライド板84は前記スライドレール83に沿って進退できるようになっている。
スライド板84に進退動作を行わせるために、第1エアシリンダ85が静止部材に固定されている。他方、貯留送出手段63は支持部材86に固定され、この支持部材86を部品受け箱21〜24の並び方向に移動させる第2エアシリンダ87が設けられている。
したがって、貯留送出手段63を停止させたままで第1エアシリンダ85を動作させると、貯留送出手段63内に貯留されている部品の種類に応じた部品受け箱が貯留送出手段63の真下に移動してくる。逆に、各部品受け箱21〜24を停止させたままで第2エアシリンダ87を動作させると、貯留送出手段63内に貯留されている部品の種類に応じた部品受け箱の真上に貯留送出手段63が移動してくる。あるいは、第1エアシリンダ85と第2エアシリンダ87の両方を動作させると、両シリンダの複合した相対的動作が部品受け箱21〜24と貯留送出手段63との間で行われる。
なお、図1の符号88は、シュータであり、部品受け箱21〜24の位置によって適宜採用される。
上記のようにして各部品受け箱21〜24内にA部品〜D部品までが所定個数ずつ受け入れられると、作業者は部品受け入れ箱を所定の箇所に移動させて、部品組み付け等の作業を行う。
分配装置18は、独立した機器として支持部材である支柱81に支持されているので、第2送給管25を延長して最適の箇所に同装置18を配置して、作業効率のすぐれた複数種類の部品の供給制御システムや装置を実現することが可能となる。
以上に説明した実施例の作用効果を列記すると、つぎのとおりである。
計数送出手段26が送給通路である送給部材8に配置され、複数のパーツフィーダ1〜4から伸びている第1送給管9と第2送給管25が部品27の貯留と送出が可能な貯留送出手段63に接続され、この貯留送出手段63の後流側に部品供給の目的箇所である部品受け箱21〜24が設置されているので、例えば、A部品は5個、B部品は8個、C部品は10個というように部品ごとに所定個数を貯留して送出する。したがって、A部品,B部品,C部品が混ざり合うようなことが確実に防止された状態で目的箇所である部品受け箱に供給される。
前記部品供給の目的箇所は、A部品〜D部品の異なった部品ごとの複数の部品受け箱21〜24であり、前記貯留送出手段63の貯留室65と各部品受け箱21〜24は相互に選択的に相対移動ができるように構成されている。
上記のように、貯留室65と各部品受け箱21〜24は相互に選択的に相対移動ができるように構成されているので、例えば、A部品はA容器に、B部品はB容器にというように、各部品ごとに所定個数のものが所定の部品受け箱に正確に供給される。したがって、上述の自動車の組立ラインのような例においても、部品27の種類とその個数とが正確に設定され、作業者の組み付け作業にミスが発生したりすることがない。
計数送出手段26は、部品27の一部である軸28が通過するガイド溝33を備えた長尺な送給部材8の送給方向に対してほぼ直交する方向に進退する制御部材40が設けられ、この制御部材40に前記部品の軸28を導入する導入路51とこの導入路51の導入方向端部に形成された停止面55と導入路51からオフセットした位置に配置され導入路51に連通している送出路52からなる制御通路50が設けられ、この制御通路50を構成する空間が前記ガイド溝33の溝部34に連通している。
上記のように、溝部34に部品の軸28が常に通過可能な状態ではまり込んでいて、部品27の送出が行われないときには、このはまり込みの状態のまま制御部材40の導入路51に軸28が受け入れられて停止面55に当たっている。ついで、制御部材40が送給部材8に直交する方向に移動すると、部品の軸28は溝部34にはまり込んだままで導入路51から送出路52へ相対的に移動するので、停止面55による停止機能が解除されて、部品27は送出路52から送給部材8の後流側へ移動してゆく。また、制御部材40が送出位置から復帰すると、導入路51が溝部34に一致するので、つぎの部品27が導入路51に導入され、上記の動作が繰り返される。
上記のように、制御通路50を構成する空間が溝部34に連通しているので、部品の軸28が溝部34にはまり込んだままの状態で制御通路50による停止および開放の制御を受けることとなる。したがって、1つの部材である制御部材40を進退させるだけで部品27の停止と送出が行われるので、部材の個数が少なくなり構造が簡素化される。しかも、制御通路50は主に導入路51と送出路52によって形成された簡単な通路構造であり、制御部材40は単純な進退動作だけであるから、部品27の複雑な挙動が不要となり、計数送出手段26の動作信頼性を高く維持することが可能となる。
貯留送出手段63は、送給通路の一部を構成する第2送給管25が開口しているとともに送出口68が設けられた貯留室65と、この送出口68を開閉する開閉部材である開閉板69とを含んで構成されているので、所定の種類の部品27が所定個数貯留室65に受け入れられると、開閉板69が送出口68をあけるので、正しく計数された所定の部品27が正確に目的箇所である部品受け箱21〜24へ供給される。
前記貯留室65の内壁に第2送給管25から進入してきた部品27を受け止める緩衝材79が設けられているとともに、部品27を送出口68に導くガイド部材80が設けられている。
上記のように、非金属材料製の壊れやすい部品27が高速で貯留室65に進入してきても、前記緩衝材79によって受け止められ、部品27の破損を防止することができる。生産性を向上させるために、部品27は第1送給管9や第2送給管25等の内部を圧縮空気によって高速で搬送されるのであるが、このような緩衝作用がなされるので、生産性を低下させることなく、部品27の破損等を防止することができる。
さらに、貯留室65の容積を大きく設定して、進入してきた部品27が空間中で減速して上記緩衝材79に受け止められるようにするのが有利であるが、その反面、部品27を送出口68に集約することが十分に達成されないこととなる。そこで、前記ガイド部材80を設置することにより、部品が送出口68に集約されて所定個数の部品が的確に送出される。
また、静止部材である柱部材13に支持された棚11,12が設置され、この棚11,12に複数のパーツフィーダ1〜4が載置され、各パーツフィーダからの第1送給管9を合流させる合流管14が設けられ、この合流管14は柱部材13および/または棚11,12に固定された支持アーム15に取り付けられているという構成を、請求項1記載の構成に対して付加することにより、合流管14が安定した状態で固定され、この合流管14に第2送給管25を構成する柔軟性のある供給ホースを接続することにより、長い供給ホースを安定した状態で近隣の部材に干渉することなく配置することができる。このような合流管14と支持アーム15を利用した供給ホースの配管を採用することにより、供給ホースの湾曲をできるだけ大きくして部品27の移送を円滑にしたり、他の機器や配線等との干渉をさけた配管姿勢を実現することができる。