JP4258423B2 - 車両の足回り劣化度推定装置及び車両の足回り劣化度推定方法 - Google Patents
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Description
このうち、図1に示したように、周波数が10〜20Hz前後の領域に現れる振動ゲインのピークが、サスペンション前後方向共振振動に基づくものである。このピークに係る共振周波数を、以下、「サスペンション前後方向共振周波数」と称呼する。
また、周波数が30〜50Hz前後の領域に現れる振動ゲインのピークが、タイヤのねじり共振振動に基づくものである。このピークに係る共振周波数を、以下、「タイヤのねじり共振周波数」と称呼する。
図2(a)は、等価ばねに相当するブッシュ等(サスペンション前後方向のコンプライアンスを形成)と等価質量に相当する足回りに関する部材(タイヤ、ホイール、ロータ等)とから構成される共振系を模式的に示している。周波数解析の結果抽出されるサスペンション前後方向共振周波数は、このように構成された共振系が振動することにより得られるものである。
同様に、図2(b)は、等価ばねに相当するタイヤのサイドウォール等と等価質量に相当するタイヤや車軸回りの部材とから構成される共振系を模式的に示している。周波数解析の結果抽出されるタイヤのねじり共振周波数は、このように構成された共振系が振動することにより得られるものである。そして、図2(a)に示された共振系のばね定数と図2(b)に示された共振系のばね定数とは、通常、異なる値を持つと考えられる。
タイヤを含む車輪の回転速度に応じた信号を出力する車輪速センサと、
前記車輪速センサから出力された信号に基づいて同車輪の回転速度に応じた車輪速データを取得する車輪速データ取得手段と、
前記取得された車輪速データに含まれる振動の周波数成分に基づいてサスペンション前後方向共振周波数を抽出するサスペンション前後方向共振周波数抽出手段と、
前記取得された車輪速データに含まれる振動の周波数成分に基づいてねじり共振周波数を抽出するねじり共振周波数抽出手段と、
前記抽出されたサスペンション前後方向共振周波数に応じた値に基づいてサスペンションの劣化の程度を示すサスペンション劣化度を演算するサスペンション劣化度演算手段と、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値に基づいてタイヤの劣化の程度を示すタイヤ劣化度を演算するタイヤ劣化度演算手段と、
前記演算されたサスペンション劣化度に応じた値と前記演算されたタイヤ劣化度に応じた値とを加算することにより、車体を地面に対して支持するサスペンション及びタイヤを含む部材の劣化の程度を示す足回り構成部材の劣化度を演算する足回り劣化度演算手段と、を備える。
前記タイヤの内部圧力を検出するタイヤ圧力検出手段と、
所与のタイヤの基準内部圧力と前記検出されたタイヤの内部圧力との差に対応するタイヤ圧力補正値を算出し、同タイヤ圧力補正値により前記抽出されたねじり共振周波数を補正するねじり共振周波数補正手段と、を備え、
前記タイヤ劣化度演算手段は、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値として前記タイヤ圧力補正値により補正されたねじり共振周波数に応じた値を用いて前記タイヤ劣化度を演算する。
前記タイヤの内部温度を検出するタイヤ温度検出手段と、
所与のタイヤの基準内部温度と前記検出されたタイヤの内部温度との差に対応するタイヤ温度補正値を算出し、同タイヤ温度補正値を用いて前記抽出されたねじり共振周波数を補正するねじり共振周波数補正手段と、を備え、
前記タイヤ劣化度演算手段は、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値として前記タイヤ温度補正値により補正されたねじり共振周波数に応じた値を用いて前記タイヤ劣化度を演算する。
前記サスペンション劣化度演算手段は、
前記車両の完成後、最初に抽出されたサスペンション前後方向共振周波数を基準サスペンション前後方向共振周波数として、同基準サスペンション前後方向共振周波数とその後に抽出されたサスペンション前後方向共振周波数との差に応じた値をサスペンション劣化度として演算し、
前記車両の足回り劣化度推定装置は、更に、
前記サスペンション劣化度に基づいて同劣化度に応じたサスペンション劣化度補正値を算出し、同サスペンション劣化度補正値により前記抽出されたねじり共振周波数を補正するねじり共振周波数補正手段を備え、
前記タイヤ劣化度演算手段は、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値として前記サスペンション劣化度補正値により補正されたねじり共振周波数に応じた値を用いて前記タイヤ劣化度を演算する。
前記タイヤの交換後に前記車両が走行した走行距離を取得し、取得された走行距離に基づいて同走行距離に応じた走行距離補正値を算出し、同走行距離補正値により前記抽出されたねじり共振周波数を補正するねじり共振周波数補正手段を備え、
前記タイヤ劣化度演算手段は、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値として前記走行距離補正値により補正されたねじり共振周波数に応じた値を用いて前記タイヤ劣化度を演算する。
前記タイヤの内部圧力を検出するタイヤ圧力検出手段と、
前記タイヤの内部温度を検出するタイヤ温度検出手段と、
前記タイヤの交換後に前記車両が走行した走行距離を取得する走行距離取得手段と、
前記検出されたタイヤの内部圧力、前記検出されたタイヤの内部温度、前記取得された走行距離及び前記演算されたサスペンション劣化度の少なくとも何れかに基づいて前記抽出されたねじり共振周波数を補正するねじり共振周波数補正手段と、を備え、
前記タイヤ劣化度演算手段は、
前記ねじり共振周波数補正手段により補正されたねじり共振周波数であって前記タイヤの交換に基づく初期化スイッチの操作後に初めて得られたねじり共振周波数を所与の記憶領域に保持し(即ち、学習して記憶し)、同保持されたねじり共振周波数と、その後に得られる前記ねじり共振周波数補正手段により補正されたねじり共振周波数と、の差に応じた値をタイヤ劣化度として演算する。
外気温度を検出する外気温度検出手段と、
所与の基準外気温度と前記検出された外気温度との差に対応する外気温度補正値を算出し、同外気温度補正値を用いて前記抽出されたサスペンション前後方向共振周波数を補正するサスペンション前後方向共振周波数補正手段と、を備え、
前記サスペンション劣化度演算手段は、
前記抽出されたサスペンション前後方向共振周波数に応じた値として前記外気温度補正値により補正されたサスペンション前後方向共振周波数に応じた値を用いて前記サスペンション劣化度を演算する。
前記サスペンション劣化度演算手段は、
前記車両の完成後、最初に抽出されたサスペンション前後方向共振周波数に応じた値を基準サスペンション前後方向共振周波数として、同基準サスペンション前後方向共振周波数とその後に抽出されたサスペンション前後方向共振周波数に応じた値との差に基づいてサスペンション劣化度を演算し、
前記タイヤ劣化度演算手段は、
前記タイヤの交換後、最初に抽出されたねじり共振周波数に応じた値を基準ねじり共振周波数として、同基準ねじり共振周波数とその後に抽出されたねじり共振周波数に応じた値との差に基づいてタイヤ劣化度を演算し、
前記車両の足回り劣化度推定装置は、更に、
前記演算されたサスペンション劣化度に応じた値と前記演算されたタイヤ劣化度に応じた値とを加算することにより求められる足回り構成部材の劣化度の絶対値が所与の第1の閾値以上であるか否かを判定し、判定の結果、同足回り構成部材の劣化度の絶対値が所与の第1の閾値以上である場合、サスペンション及びタイヤの少なくともいずれかが劣化している旨を警告するとともに、前記演算されたタイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上であるか否かを判定し、判定の結果、同タイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上である場合、タイヤが劣化している旨を警告する劣化警告手段を備える。
また、本装置は、タイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上である場合、タイヤが劣化している旨を警告する。これらの警告により、乗員は早期にタイヤを交換したり、車両を修理工場にて修理する等の適切な措置を取ることができる。
所定の第1のパラメータを用いてサスペンションの劣化の程度を示すサスペンション劣化度を演算するサスペンション劣化度演算手段と、
所定の第2のパラメータを用いてタイヤの劣化の程度を示すタイヤ劣化度を演算するタイヤ劣化度演算手段と、
前記演算されたサスペンション劣化度に応じた値と前記演算されたタイヤ劣化度に応じた値とを加算することにより、車体を地面に対して支持するサスペンション及びタイヤを含む部材の劣化の程度を示す足回り構成部材の劣化度を演算する足回り劣化度演算手段と、
前記演算された足回り構成部材の劣化度の絶対値が所与の第1の閾値以上であるか否かを判定し、判定の結果、同足回り構成部材の劣化度の絶対値が所与の第1の閾値以上である場合、サスペンション及びタイヤの少なくともいずれかが劣化している旨を警告するとともに、前記演算されたタイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上であるか否かを判定し、判定の結果、同タイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上である場合、タイヤが劣化している旨を警告する劣化警告手段と、を備える。
また、本装置は、タイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上である場合、タイヤが劣化している旨を警告する。これらの警告により、乗員は早期にタイヤを交換したり、車両を修理工場にて修理する等の適切な措置を取ることができる。
車輪速センサから出力されたタイヤを含む車輪の回転速度に応じた信号に基づいて同車輪の回転速度に応じた車輪速データを取得し、
前記取得された車輪速データに含まれる振動の周波数成分に基づいてサスペンション前後方向共振周波数を抽出し、
前記取得された車輪速データに含まれる振動の周波数成分に基づいてねじり共振周波数を抽出し、
前記抽出されたサスペンション前後方向共振周波数に応じた値に基づいてサスペンションの劣化の程度を示すサスペンション劣化度を演算し、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値に基づいてタイヤの劣化の程度を示すタイヤ劣化度を演算し、
前記演算されたサスペンション劣化度に応じた値と前記演算されたタイヤ劣化度に応じた値とを加算することにより、車体を地面に対して支持するサスペンション及びタイヤを含む部材の劣化の程度を示す足回り構成部材の劣化度を演算する。
圧力センサから出力された前記タイヤの内部圧力を取得し、
所与のタイヤの基準内部圧力と前記取得されたタイヤの内部圧力との差に対応するタイヤ圧力補正値を算出し、同タイヤ圧力補正値により前記抽出されたねじり共振周波数を補正し、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値として前記タイヤ圧力補正値により補正されたねじり共振周波数に応じた値を用いて前記タイヤ劣化度を演算する。
所定の第1のパラメータを用いてサスペンションの劣化の程度を示すサスペンション劣化度を演算し、
所定の第2のパラメータを用いてタイヤの劣化の程度を示すタイヤ劣化度を演算し、
前記演算されたサスペンション劣化度に応じた値と前記演算されたタイヤ劣化度に応じた値とを加算することにより、車体を地面に対して支持するサスペンション及びタイヤを含む部材の劣化の程度を示す足回り構成部材の劣化度を演算し、
前記演算された足回り構成部材の劣化度の絶対値が所与の第1の閾値以上であるか否かを判定し、判定の結果、同足回り構成部材の劣化度の絶対値が所与の第1の閾値以上である場合、サスペンション及びタイヤの少なくともいずれかが劣化している旨を警告するとともに、前記演算されたタイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上であるか否かを判定し、判定の結果、同タイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上である場合、タイヤが劣化している旨を警告する。
車両は、車両の前方側左右に位置された第1の車輪11及び第2の車輪12、車両の後方側左右に位置された第3の車輪13及び第4の車輪14、前記各車輪にそれぞれ装着された第1のタイヤ21、第2のタイヤ22,第3のタイヤ23及び第4のタイヤ24を備えている。
受信機40は、車両前方の左右方向略中央部に設けられた受信アンテナ41aを介して第1の圧力センサ35及び第2の圧力センサ36から各々送信された圧力信号及び温度信号を受信するようになっている。また、受信機40は、車両後方の左右方向略中央部に設けられた受信アンテナ41bを介して第3の圧力センサ37及び第4の圧力センサ38から各々送信された圧力信号及び温度信号を受信するようになっている。
警告ランプ43は、車室内に配設されていて、サスペンション及びタイヤの少なくともいずれかが劣化していると判定されたときにその旨を警告するようになっている。
本実施の形態では、一つの警告ランプ43が明示されているが、複数設定されていてもよい。また、警告ランプ43は、サスペンションの劣化、タイヤの劣化並びに足回りの劣化のそれぞれの態様に応じて異なる色を表示させるようにしてもよい。
更に、電子制御装置50は、警告ランプ43と接続されていて、CPU51からの指示に応じて警告ランプ43を制御するための制御信号を出力するようになっている。
まず、足回り構成部材とは、車体を地面に対して支持する部材をいい、具体的には、タイヤと、ゴムからなるブッシュを含むリンク部とから構成される。足回り構成部材の劣化度はこの支持部材の劣化(タイヤとブッシュ)の程度を示している。
また、図7に示したように、タイヤ劣化度ΔFnkの絶対値が、時刻tnkにて所定の閾値ΔFnkth以上になると、タイヤが劣化している旨を警告する。以上が、足回り構成部材の劣化と警告との関係についての説明である。
電子制御装置50のCPU51は、車両の走行中、図8のフローチャートにより示された車輪速度SPD(C)を演算するための処理ルーチン(プログラム)及び図9のフローチャートにより示された足回り構成部材の劣化度を推定するためのメイン処理ルーチン(プログラム)を所定時間の経過ごとにそれぞれ繰り返し実行するようになっている。
CPU51は、所定のタイミングになったとき、図8のステップ800から処理を開始してステップ805に進み、カウンタCの値に「1」を加算してステップ810に進む。カウンタCは、後述するステップ815にて演算される車輪速度SPD(C)の個数を示す。また、カウンタCは、イグニッションキーが「OFF」から「ON」の状態になったときに実行されるイニシャルルーチンにおいて予め「0」に設定されている。従って、現時点においてカウンタCの値は「1」である。
CPU51は、所定のタイミングになったとき、図9のステップ900から処理を開始してステップ905に進み、カウンタCが解析個数Cmaxに等しいか否かを判定する。解析個数Cmaxには、周波数解析(例えば、FFT演算)を実行するために必要な車輪速度SPD(C)の個数Cmax(Cmax>1)が予め設定されている。
次に、CPU51は、ステップ1010に進んで、バンド幅10〜20Hzにてフィルタ処理された(RAM53に格納されている)車輪速度SPD(1)〜車輪速度SPD(Cmax)に基づいて周波数解析の対象となるデータを選別する。具体的に述べると、CPU51は、車輪速度SPD(1)〜車輪速度SPD(Cmax)のうち、一つ前に演算された車輪速度SPD(i−1)からの車輪速度SPD(i)の変化分の絶対値(|SPD(i)−SPD(i−1)|,iは自然数)が所定値以上であると判断した場合、車輪速度SPD(1)〜車輪速度SPD(Cmax)のすべてを1セットとして周波数解析の対象データから除く。また、CPU51は、車輪速度SPD(1)〜車輪速度SPD(Cmax)の各々に対応付けてRAM53に格納されている外気温度Tout(1)〜外気温度Tout(Cmax)のうち、外気温度Tout(i)が所定範囲外であると判断した場合、対応する車輪速度SPD(1)〜車輪速度SPD(Cmax)のすべてを1セットとして周波数解析の対象データから除く。これにより、ノイズ成分(例えば、路面の凹凸以外の外力から発生する他の周波数成分)が多く含まれているデータが排除される。
この時点で、共振周波数加算回数Sの値は、最大加算回数Smaxに等しくない。そこで、CPU51は、ステップ1030にて「No」と判定して直ちにステップ1095に進んで次にメインルーチンから呼び出されるまで本サブルーチンの処理を一旦終了する。
CPU51は、呼び出されたサブルーチンのステップ1100から処理を開始してステップ1105に進み、バンド幅30〜50Hzにてフィルタ処理された(RAM53に格納されている)車輪速度SPD(1)〜車輪速度SPD(Cmax)に基づいて周波数解析の対象となるデータを選別する。具体的に述べると、CPU51は、車輪速度SPD(1)〜車輪速度SPD(Cmax)のうち、一つ前に演算された車輪速度SPD(k−1)からの車輪速度SPD(k)の変化分の絶対値(|SPD(k)−SPD(k−1)|,kは自然数)が所定値以上であると判断した場合、対応する車輪速度SPD(1)〜車輪速度SPD(Cmax)のすべてを1セットとして周波数解析の対象データから除く。また、CPU51は、車輪速度SPD(1)〜車輪速度SPD(Cmax)の各々に対応付けてRAM53に記憶されているタイヤの内部圧力P(1)〜P(Cmax)及びタイヤの内部温度T(1)〜T(Cmax)のうち、内部圧力P(k)又は内部温度T(k)が所定範囲外であると判断した場合、対応する車輪速度SPD(1)〜車輪速度SPD(Cmax)のすべてを1セットとして周波数解析の対象データから除く。これにより、ノイズ成分が多く含まれているデータが排除される。
また、ステップ1105〜1125は、車輪速データDに含まれる振動の周波数成分に基づいてねじり共振周波数fneを抽出するねじり共振周波数抽出手段に相当する。
次いで、CPU51は、ステップ1235にて判定フラグAに「0」の値を設定し、ステップ1295に進んで次にメインルーチンから呼び出されるまで本サブルーチンの処理を一旦終了する。
CPU51は、呼び出されたステップ1400から処理を開始してステップ1405に進み、第1の圧力センサ35により検出されたタイヤの内部圧力P(=P1)及びタイヤの温度T(=T1)を読み込んでステップ1410に進む。
判定フラグBは、タイヤ劣化度ΔFnkが算出されているか否かを判定するためのフラグであり、その値が「0」のときタイヤ劣化度ΔFnkは算出されていないことを示し、その値が「1」のときタイヤ劣化度ΔFnkは算出されていることを示す。判定フラグBは、ステップ1465にて「0」の値に設定されるとともに、後述されるステップ1475にて「1」の値に設定される。
CPU51は、呼び出されたサブルーチンのステップ1700から処理を開始してステップ1705に進み、判定フラグAの値及び判定フラグBの値がいずれも「1」であるか否かを判定する。この時点で判定フラグAの値及び判定フラグBの値はいずれも「0」であるので、CPU51は、ステップ1705にて「No」と判定して直ちにステップ1795に進んで次にメインルーチンから呼び出されるまで本サブルーチンの処理を一旦終了する。
このように警告ランプ43を点滅させることにより、サスペンション及びタイヤ単体ではいずれも警告するほど劣化していないときであっても、足回り全体が劣化したときに警告を発することができる。
このように警告ランプ43を点滅させることにより、乗員は、これらの警告に対応してタイヤを交換する等の適切な措置を取ることができる。
Claims (12)
- タイヤを含む車輪の回転速度に応じた信号を出力する車輪速センサと、
前記車輪速センサから出力された信号に基づいて同車輪の回転速度に応じた車輪速データを取得する車輪速データ取得手段と、
前記取得された車輪速データに含まれる振動の周波数成分に基づいてサスペンション前後方向共振周波数を抽出するサスペンション前後方向共振周波数抽出手段と、
前記取得された車輪速データに含まれる振動の周波数成分に基づいてねじり共振周波数を抽出するねじり共振周波数抽出手段と、
前記抽出されたサスペンション前後方向共振周波数に応じた値に基づいてサスペンションの劣化の程度を示すサスペンション劣化度を演算するサスペンション劣化度演算手段と、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値に基づいてタイヤの劣化の程度を示すタイヤ劣化度を演算するタイヤ劣化度演算手段と、
前記演算されたサスペンション劣化度に応じた値と前記演算されたタイヤ劣化度に応じた値とを加算することにより、車体を地面に対して支持するサスペンション及びタイヤを含む部材の劣化の程度を示す足回り構成部材の劣化度を演算する足回り劣化度演算手段と、
を備える車両の足回り劣化度推定装置。 - 請求項1に記載の車両の足回り劣化度推定装置であって、更に、
前記タイヤの内部圧力を検出するタイヤ圧力検出手段と、
所与のタイヤの基準内部圧力と前記検出されたタイヤの内部圧力との差に対応するタイヤ圧力補正値を算出し、同タイヤ圧力補正値により前記抽出されたねじり共振周波数を補正するねじり共振周波数補正手段と、を備え、
前記タイヤ劣化度演算手段は、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値として前記タイヤ圧力補正値により補正されたねじり共振周波数に応じた値を用いて前記タイヤ劣化度を演算する車両の足回り劣化度推定装置。 - 請求項1に記載の車両の足回り劣化度推定装置であって、更に、
前記タイヤの内部温度を検出するタイヤ温度検出手段と、
所与のタイヤの基準内部温度と前記検出されたタイヤの内部温度との差に対応するタイヤ温度補正値を算出し、同タイヤ温度補正値を用いて前記抽出されたねじり共振周波数を補正するねじり共振周波数補正手段と、を備え、
前記タイヤ劣化度演算手段は、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値として前記タイヤ温度補正値により補正されたねじり共振周波数に応じた値を用いて前記タイヤ劣化度を演算する車両の足回り劣化度推定装置。 - 請求項1に記載の車両の足回り劣化度推定装置であって、
前記サスペンション劣化度演算手段は、
前記車両の完成後、最初に抽出されたサスペンション前後方向共振周波数を基準サスペンション前後方向共振周波数として、同基準サスペンション前後方向共振周波数とその後に抽出されたサスペンション前後方向共振周波数との差に応じた値をサスペンション劣化度として演算し、
前記車両の足回り劣化度推定装置は、更に、
前記サスペンション劣化度に基づいて同劣化度に応じたサスペンション劣化度補正値を算出し、同サスペンション劣化度補正値により前記抽出されたねじり共振周波数を補正するねじり共振周波数補正手段を備え、
前記タイヤ劣化度演算手段は、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値として前記サスペンション劣化度補正値により補正されたねじり共振周波数に応じた値を用いて前記タイヤ劣化度を演算する車両の足回り劣化度推定装置。 - 請求項1に記載の車両の足回り劣化度推定装置であって、更に、
前記タイヤの交換後に前記車両が走行した走行距離を取得し、取得された走行距離に基づいて同走行距離に応じた走行距離補正値を算出し、同走行距離補正値により前記抽出されたねじり共振周波数を補正するねじり共振周波数補正手段を備え、
前記タイヤ劣化度演算手段は、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値として前記走行距離補正値により補正されたねじり共振周波数に応じた値を用いて前記タイヤ劣化度を演算する車両の足回り劣化度推定装置。 - 請求項1に記載の車両の足回り劣化度推定装置であって、更に、
前記タイヤの内部圧力を検出するタイヤ圧力検出手段と、
前記タイヤの内部温度を検出するタイヤ温度検出手段と、
前記タイヤの交換後に前記車両が走行した走行距離を取得する走行距離取得手段と、
前記検出されたタイヤの内部圧力、前記検出されたタイヤの内部温度、前記取得された走行距離及び前記演算されたサスペンション劣化度の少なくとも何れかに基づいて前記抽出されたねじり共振周波数を補正するねじり共振周波数補正手段と、を備え、
前記タイヤ劣化度演算手段は、
前記ねじり共振周波数補正手段により補正されたねじり共振周波数であって前記タイヤの交換に基づく初期化スイッチの操作後に初めて得られたねじり共振周波数を所与の記憶領域に保持し、同保持されたねじり共振周波数と、その後に得られる前記ねじり共振周波数補正手段により補正されたねじり共振周波数と、の差に応じた値をタイヤ劣化度として演算する車両の足回り劣化度推定装置。 - 請求項1に記載の車両の足回り劣化度推定装置であって、更に、
外気温度を検出する外気温度検出手段と、
所与の基準外気温度と前記検出された外気温度との差に対応する外気温度補正値を算出し、同外気温度補正値を用いて前記抽出されたサスペンション前後方向共振周波数を補正するサスペンション前後方向共振周波数補正手段と、を備え、
前記サスペンション劣化度演算手段は、
前記抽出されたサスペンション前後方向共振周波数に応じた値として前記外気温度補正値により補正されたサスペンション前後方向共振周波数に応じた値を用いて前記サスペンション劣化度を演算する車両の足回り劣化度推定装置。 - 請求項1に記載の車両の足回り劣化度推定装置であって、
前記サスペンション劣化度演算手段は、
前記車両の完成後、最初に抽出されたサスペンション前後方向共振周波数に応じた値を基準サスペンション前後方向共振周波数として、同基準サスペンション前後方向共振周波数とその後に抽出されたサスペンション前後方向共振周波数に応じた値との差に基づいてサスペンション劣化度を演算し、
前記タイヤ劣化度演算手段は、
前記タイヤの交換後、最初に抽出されたねじり共振周波数に応じた値を基準ねじり共振周波数として、同基準ねじり共振周波数とその後に抽出されたねじり共振周波数に応じた値との差に基づいてタイヤ劣化度を演算し、
前記車両の足回り劣化度推定装置は、更に、
前記演算されたサスペンション劣化度に応じた値と前記演算されたタイヤ劣化度に応じた値とを加算することにより求められる足回り構成部材の劣化度の絶対値が所与の第1の閾値以上であるか否かを判定し、判定の結果、同足回り構成部材の劣化度の絶対値が所与の第1の閾値以上である場合、サスペンション及びタイヤの少なくともいずれかが劣化している旨を警告するとともに、前記演算されたタイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上であるか否かを判定し、判定の結果、同タイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上である場合、タイヤが劣化している旨を警告する劣化警告手段を備えた車両の足回り劣化度推定装置。 - 所定の第1のパラメータを用いてサスペンションの劣化の程度を示すサスペンション劣化度を演算するサスペンション劣化度演算手段と、
所定の第2のパラメータを用いてタイヤの劣化の程度を示すタイヤ劣化度を演算するタイヤ劣化度演算手段と、
前記演算されたサスペンション劣化度に応じた値と前記演算されたタイヤ劣化度に応じた値とを加算することにより、車体を地面に対して支持するサスペンション及びタイヤを含む部材の劣化の程度を示す足回り構成部材の劣化度を演算する足回り劣化度演算手段と、
前記演算された足回り構成部材の劣化度の絶対値が所与の第1の閾値以上であるか否かを判定し、判定の結果、同足回り構成部材の劣化度の絶対値が所与の第1の閾値以上である場合、サスペンション及びタイヤの少なくともいずれかが劣化している旨を警告するとともに、前記演算されたタイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上であるか否かを判定し、判定の結果、同タイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上である場合、タイヤが劣化している旨を警告する劣化警告手段と、
を備えた車両の足回り劣化度推定装置。 - 車輪速センサから出力されたタイヤを含む車輪の回転速度に応じた信号に基づいて同車輪の回転速度に応じた車輪速データを取得し、
前記取得された車輪速データに含まれる振動の周波数成分に基づいてサスペンション前後方向共振周波数を抽出し、
前記取得された車輪速データに含まれる振動の周波数成分に基づいてねじり共振周波数を抽出し、
前記抽出されたサスペンション前後方向共振周波数に応じた値に基づいてサスペンションの劣化の程度を示すサスペンション劣化度を演算し、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値に基づいてタイヤの劣化の程度を示すタイヤ劣化度を演算し、
前記演算されたサスペンション劣化度に応じた値と前記演算されたタイヤ劣化度に応じた値とを加算することにより、車体を地面に対して支持するサスペンション及びタイヤを含む部材の劣化の程度を示す足回り構成部材の劣化度を演算する車両の足回り劣化度推定方法。 - 請求項10に記載の車両の足回り劣化度推定方法であって、更に、
圧力センサから出力された前記タイヤの内部圧力を取得し、
所与のタイヤの基準内部圧力と前記取得されたタイヤの内部圧力との差に対応するタイヤ圧力補正値を算出し、同タイヤ圧力補正値により前記抽出されたねじり共振周波数を補正し、
前記抽出されたねじり共振周波数に応じた値として前記タイヤ圧力補正値により補正されたねじり共振周波数に応じた値を用いて前記タイヤ劣化度を演算する車両の足回り劣化度推定方法。 - 所定の第1のパラメータを用いてサスペンションの劣化の程度を示すサスペンション劣化度を演算し、
所定の第2のパラメータを用いてタイヤの劣化の程度を示すタイヤ劣化度を演算し、
前記演算されたサスペンション劣化度に応じた値と前記演算されたタイヤ劣化度に応じた値とを加算することにより、車体を地面に対して支持するサスペンション及びタイヤを含む部材の劣化の程度を示す足回り構成部材の劣化度を演算し、
前記演算された足回り構成部材の劣化度の絶対値が所与の第1の閾値以上であるか否かを判定し、判定の結果、同足回り構成部材の劣化度の絶対値が所与の第1の閾値以上である場合、サスペンション及びタイヤの少なくともいずれかが劣化している旨を警告するとともに、前記演算されたタイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上であるか否かを判定し、判定の結果、同タイヤ劣化度の絶対値が所与の第2の閾値以上である場合、タイヤが劣化している旨を警告する車両の足回り劣化度推定方法。
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