JP4258147B2 - 無方向性電磁鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、低磁場での磁束密度が高く、かつモータ効率に優れた無方向性電磁鋼板およびその製造方法に関し、特に自動車電源(バッテリー)の高電圧化(14V→42V以上)に際して自動車・電装品に使用される小型モータ用の鉄心材料として使用することにより、かかるモータの一層の小型化およびモータ効率の有利な向上を達成しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、自動車においては、大衆車クラスで20個弱、高級車クラスでは50個以上のモータが使われており、今後もその使用数は増加する傾向にある。
自動車用モータに求められる特性は、 (1)低騒音、(2) 小型・軽量、(3) 高応答・高分解能、(4) 低コストなどであるが、モータを構成するコアやステータ素材については、通常、コスト重視の観点からSPCC(JIS G 3141に定められている一般用冷延鋼板)クラスの冷延鋼板が用いられている。
【0003】
ところで, 自動車の電源システムには、現在14V系が使われているが、搭載されるエレクトロニクス機器が増大し、また制御においても機械的制御から電気的制御へと変化しているため、14Vの電源システムでは出力不足になりつつある。しかしながら、上記の問題は、14Vよりも高い電圧の電気系統を導入することによって解決することができる。その候補として挙がっているのが42V系で、現在、アメリカ、ヨーロッパおよび日本など世界各地で、その研究・開発が進められている。
【0004】
なお、ガソリンエンジンとモーターを組み合わせた動力源で、電気自動車のような外部充電を必要としない、低燃費で環境問題に対応したハイブリッド自動車であるトヨタのプリウス(登録商標)のモータ入力電圧は 288V、ホンダのインサイト(登録商標)のモータ入力は 144Vであるが、42V系の電源を用いれば簡易ハイブリッド車の製造が可能であり、環境問題への対応からも、その動きが生じつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
自動車の電源を14Vから42Vに移行したときの電装品・小型モータへの影響については、次のような推測が成り立つ。
すなわち、モータに要求される出力(P)は一定と考えられるので、P=V(電圧)×I(電流)の関係から電圧が3倍になれば、電流は従来の1/3 で十分である。しかしながら、モータで発生する磁界(H)は、H=n(巻き数)×I(電流)であるため、電流が1/3 になると同じ強さの磁界を発生させるには巻き線数を3倍にする必要がある。巻き線数の増加は、コストアップやモータ銅損の増大につながる。巻き線数をさほど増やさずに、必要とする磁場を満たすには永久磁石を使用することが考えられるが、永久磁石の使用は大幅なコストアップとなる。また、巻き線数および電流値を従来並にしたのでは、電源の高電圧化のメリットは充分には得られないことになる。
【0006】
これらを回避するための別手段として、鉄心材料の磁束密度をアップする方法が挙げられる。これにより、従来よりモータで発生する磁界(H)が低くても高い磁束密度を確保できるので、巻き線数をさほど増やさずにコイルに流す電流を小さくでき、電源の高電圧化のメリットが充分に享受できることになる。これは、モータの動作条件の主範囲が鋼板の飽和磁束密度に近い値まで磁化される磁場領域ではなく、比較的低磁場領域である場合に特に有効である。
例えば、SPCC(一般冷延鋼板)の磁化力H=3000, 7500(A/m)の時の磁束密度(B30,B75)は、試料の圧延方向(L方向)、圧延直角方向(C方向)および試料の圧延方向に対して45°をなす方向(D方向)の平均値(〔Bx(L)+Bx(C)+2×Bx(D)〕/4、但しx=30,75)で考えた場合、各々B30:〜1.55(T),B75:〜1.65(T)である。従って、同程度の磁束密度がそれより 1/3程度の磁化力で得られれば、電源の高電圧化のメリットを充分に享受することができる。
【0007】
また、このような電磁鋼板を提供することができれば、特に自動車バッテリーの高電圧化に対応するモータの場合、モータの巻き線数および電流値設定の自由度が増し、モータ設計におけるフレキシビリティが増す利点がある。さらに、広い磁化力の範囲で高い磁束密度が得られるので、モータ効率が高くなるメリットもある。
【0008】
なお、従来のSiを0.05〜1.0 mass%程度含有する無方向性電磁鋼板は、試料の圧延方向(L方向),圧延直角方向(C方向)および圧延方向に対して45°をなす方向(D方向)の平均値(〔Bx(L)+Bx(C)+2×Bx(D)〕/4、但しx=10,25)で考えた場合、B10:〜1.50(T),B25:〜1.60(T)程度にすぎず、磁束密度の観点からは特性的に満足のいくものではなかった。
また、純鉄系の材料を用いた場合、磁束密度は充分に高い値を呈するものの、鉄損が大きくなってモータ効率が劣化するという問題があった。
さらに、Siを2〜3mass%程度含有するいわゆる高級無方向性電磁鋼板では、鉄損(W15/50 )は低いものの、飽和磁束密度が低いため、かえってB10やB25はSiを0.05〜1.0 mass%程度含有するいわゆる低級無方向性電磁鋼板よりも低いという問題があった。
【0009】
本発明は、上記の実状に鑑み開発されたもので、自動車電源を現行の14Vから42V以上に移行した場合に、自動車・電装品に使用するモータ用鉄心材料として好適な、低磁場での磁束密度が高く、かつモータ効率にも優れた無方向性電磁鋼板を、その有利な製造方法と共に提案することを目的にする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
小型モータは比較的高回転で使用されることが多く、その場合には、励磁磁束密度波形が歪んで高調波成分を含むようになるため、モータ効率の良否の目安となる磁気特性を、従来の標準的な50/60Hzでのエプスタインサイズ試料の鉄損値で評価することは不適切であり、例えば磁束密度:1.0 T,周波数:400 Hzでの鉄損W10/400で表す方が好ましいと、最近報告されている。
また、実際のモータでの鉄損を考えるには、高調波の重畳による鉄損劣化や、二次元での回転鉄損を考慮する必要があることが、従来から知られている。
【0011】
本発明は、特に以下の2点、すなわち
(1) 低磁場での磁束密度が高い無方向性電磁鋼板で、高調波を重畳した非正弦波二次元での回転鉄損を測定すると、
W16/50(D)≦1.05×〔W16/50(L)+W16/50(C)〕/2
の関係を満たす場合に、高調波重畳時の回転鉄損の劣化率が小さくなって優れたモータ効率が得られる、
(2) 低Siの成分系でAl量が0.01mass%以下かつS量が 0.005mass%以下の場合に、圧下率:60〜85%で冷間圧延を施したのち、 500〜800 ℃間の平均昇温速度を20℃/s以上、鋼板に対する付与張力を2MPa 以下にして、 850〜1000℃の高温で再結晶焼鈍を行うと、低磁場での磁束密度が高く、かつ上記(1) に述べた磁気特性を有する、モータ効率に優れた無方向性電磁鋼板が得られる
ことの新規知見に立脚するものである。
【0012】
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.質量%で、C≦0.005 %,Si:0.05〜1.0 %,Al≦0.01%,Mn:0.05〜1.0 %,P≦0.2 %,S≦0.005 %およびN≦0.01%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、さらに製品板試料の圧延方向(L方向),圧延直角方向(C方向)および圧延方向に対して45°をなす方向(D方向)の磁化力H=1000 A/mにおける磁束密度を、それぞれB10(L), B10(C), B10(D) 、また磁化力H=2500 A/mにおける磁束密度を、それぞれB25(L), B25(C), B25(D) とする時、これらが次式(1), (2)
〔B10(L) + B10(C) + 2×B10(D) 〕/4≧ 1.55 (T) --- (1)
〔B25(L) + B25(C) + 2×B25(D) 〕/4≧ 1.65 (T) --- (2)
の関係を満足し、かつ磁束密度:1.6 (T)、周波数:50Hzの正弦波で、製品板試料のL方向,C方向およびD方向に磁化した時の鉄損を、それぞれW16/50(L ) ,W16/50(C),W16/50(D)とするとき、これらが次式(3)
W16/50(D)≦1.05×〔W16/50(L)+W16/50(C)〕/2 --- (3)
の関係を満足することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
【0013】
2.鋼板が、さらに質量%で、Sb:0.005 〜0.1 %,Sn:0.01〜0.5 %,Cu:0.02〜0.5 %およびNi:0.1 〜3.0 %のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする上記1記載の無方向性電磁鋼板。
【0014】
3.電圧: 42 V以上のバッテリーを有する車両のモータ用鉄心材料として用いることを特徴とする上記1または2記載の無方向性電磁鋼板。
【0015】
4.質量%で、C≦0.005%,Si:0.05〜1.0%,Al≦0.01%,Mn:0.05〜1.0%,P≦0.2%,S≦0.005 %およびN≦0.01%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になる鋼スラブを、熱間圧延後、熱延板焼鈍を施したのちまたは施さずに、圧下率:60〜85%で冷間圧延を施して最終板厚に仕上げ、ついで 500〜800 ℃間の平均昇温速度:20℃/s以上、鋼板に付与する張力:2MPa 以下、焼鈍温度:850〜1000℃、均熱時間:3〜 10 秒の条件で再結晶焼鈍を施すことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
【0016】
5.鋼スラブが、さらに質量%で、Sb:0.005 〜0.1 %,Sn:0.01〜0.5 %,Cu:0.02〜0.5 %およびNi:0.1 〜3.0 %のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする上記4記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明の解明経緯について説明する。
石田らの研究では、ブラシレスDCモータのステータコア・ティース部の誘導起電力波形を測定したところ、基本波(正弦波) に5次から7次の高調波に対応する強いパルスが重畳していて、そのために, モータの最大効率は50Hzでの鉄損ではなく、それより高い周波数(例えば 400Hz)での鉄損と強い相関を示したと報告されている(Influence of Core Material on Performance of BrushlessDC
Motor〔SMIC'99 東京〕) 。
【0018】
また、西岡らの研究では、三相誘導電動機・ティース部の磁束密度波形には、16, 18次の高調波成分が含まれていて、それらが鉄損に与える影響は大きいと報告されている(三相誘導電動機の鉄損解析〔電気学会マグネティックス研究会資料MAG-00-121〕)。
【0019】
そこで、高調波の重畳が交番磁界下の鉄損に及ぼす影響を調べるために、表1に示す成分組成の無方向性電磁鋼板を、表2に示す条件に従って基本波(正弦波) に5次から19次の高調波を重畳させ、その際の鉄損変化について調査した。
また、従来, あまり報告例がない回転鉄損に及ぼす高調波重畳の影響についても調査を行った。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
得られた結果を図1に示す。
同図に示したとおり、一次電圧波形での重畳率を一定にした場合、高調波次数が低いほど鉄損劣化率が大きいことが判る。
また、高調波重畳時の回転鉄損の劣化率は、高調波重畳時の交番磁界下の鉄損劣化率より小さいことが判る。特に、5,7次の高調波が重畳した場合にその現象は顕著であった。
【0023】
そこで、この理由を調べるために、高調波の重畳無しの場合と5次高調波重畳時の場合における磁束密度ベクトルの軌跡について調べた結果を図2に示す。
この場合、L,C方向の磁束密度は重畳無しの時よりも増大するが、D方向の磁束密度は低くなることが判る。このために、5次高調波重畳時の回転鉄損の劣化率は、交番磁界下の5次高調波重畳時の鉄損劣化率よりも小さかったものと考えられる。
【0024】
次に、高調波の重畳無しの場合と19次高調波重畳時の場合における磁束密度ベクトルの軌跡について調べた結果を図3に示す。
同図から明らかなように、この場合には、磁束密度は全周にわたって細かく変動している。
【0025】
これらの結果から、高調波重畳時の回転鉄損の劣化率は、L,C方向とD方向の鉄損の違いの影響を受けると推定できる。一般に、D方向の鉄損はL,C方向の鉄損に比べて劣っている。この原因の一つは、D方向の集合組織がL,C方向の集合組織より劣っていて、その磁束密度が低いことにある。
そこで、D方向とL,C方向の鉄損に着目して、以下に述べる実験を行った。
【0026】
質量%で、C≦0.005 %,Si:0.05〜1.0 %,Al≦0.01%,Mn:0.05〜1.0 %,P≦0.2 %,S≦0.005 %およびN≦0.01%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成範囲にある無方向性電磁鋼板の製品板を多数用意し、かかる製品板のL,C,D方向から試料を採取し、磁束密度:1.6 (T),周波数:50Hzの交番磁界下における鉄損を測定した。
また、5,7,19次高調波重畳時の回転鉄損の劣化率を測定し、それらの平均値を求めた。
さらに、 300WのDCモータを試作してそのモータ効率を測定した。
【0027】
得られた結果を、W16/50(L ) ,W16/50(C),W16/50(D)を変数とする
X=W16/50(D)/{〔W16/50(L)+W16/50(C)〕/2}
という指標Xで整理したところ、図4,5に示す結果が得られた。
すなわち、X値が1.05以下を満足する場合に高調波重畳時の回転鉄損の劣化率は顕著に減少し、モータ効率は90%以上に上昇することが判った。
【0028】
なお、この調査に用いた製品板は、すべて次式(1), (2)
〔B10(L) + B10(C) + 2×B10(D) 〕/4≧ 1.55 (T) --- (1)
〔B25(L) + B25(C) + 2×B25(D) 〕/4≧ 1.65 (T) --- (2)
を満足する試料を用いた。
その理由は、次のとおりである。
すなわち、SPCC(一般冷延鋼板)の磁化力H=3000, 7500(A/m)の時の磁束密度(B30,B75)は、試料の圧延方向(L方向)、圧延直角方向(C方向)および試料の圧延方向に対して45°をなす方向(D方向)の平均値(〔Bx(L)+Bx(C)+2×Bx(D)〕/4、但しx=30,75)で考えた場合、各々B30:〜1.55(T),B75:〜1.65(T)である。従って、同程度の磁束密度がそれより 1/3程度の磁化力で得られれば、電源の高電圧化のメリットを充分に享受できる。
そこで、本調査対象の製品板としては、上掲(1), (2)式に示したとおり、平均B10≧1.55(T), 平均B25≧1.65(T)を満足するものに限定した。
【0029】
上記の結果から、次式(1), (2), (3)
〔B10(L) + B10(C) + 2×B10(D) 〕/4≧ 1.55 (T) --- (1)
〔B25(L) + B25(C) + 2×B25(D) 〕/4≧ 1.65 (T) --- (2)
W16/50(D)≦1.05×〔W16/50(L)+W16/50(C)〕/2 --- (3)
の関係を満足する特性の無方向性電磁鋼板を用いれば、高いモータ効率が得られることになる。
【0030】
そこで、上記したような特性を有する無方向性電磁鋼板を得るべく、無方向性電磁鋼板の製造条件を詳細に調べて、重回帰分析を行ったところ、上記の磁気特性を満足させるには、素材成分,最終冷延圧下率,再結晶時の昇温速度、鋼板張力および焼鈍温度・時間が大きく影響し、上記の特性を有する無方向性電磁鋼板を安定して収率良く製造するためには、これらの要因を制御する必要があることが判明した。
【0031】
すなわち、質量%で、C≦0.005 %,Si:0.05〜1.0 %,Al≦0.01%,Mn:0.05〜1.0 %,P≦0.2 %,S≦0.005 %およびN≦0.01%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になる鋼スラブを、熱間圧延後、熱延板焼鈍を施したのちまたは施さずに、圧下率:60〜85%で冷間圧延を施して最終板厚に仕上げ、ついで 500〜800 ℃間の平均昇温速度:20℃/s以上、鋼板に付与する張力:2MPa 以下、焼鈍温度:850〜1000℃、均熱時間:3〜 10 秒の条件で再結晶焼鈍を施すことにより、低磁場(磁化力H=1000,2500 A/m)での磁束密度が高く、かつモータ効率に優れた無方向性電磁鋼板が得られることが究明されたのである。
【0032】
上記の製造条件によって、上掲した式(1), (2)および(3) の関係を満足する磁気特性を有する無方向性電磁鋼板を製造できる理由は、次のように考えられる。X値(=W16/50(D)/{〔W16/50(L)+W16/50(C)〕/2})を1.05以下にするには、得られる集合組織を異方性の少ない等方的なものにする必要がある。また、低磁場での磁束密度を高くするためには、(110)や(110)方位粒が多い集合組織にする必要がある。これらの制御因子として、素材成分、最終冷延圧下率、再結晶時の昇温速度、鋼板張力および焼鈍温度が有効に作用していると考えられる。
【0033】
すなわち、Al≦0.01mass%にする必要があるのは、本調査範囲のAl量(Al≦0.1 mass%)では、Al量が0.01mass%を超えると、微細な析出物が生成し易く、また再結晶後の集合組織に(111)が発達し易いためである。低磁場での磁束密度を高くするには、析出物に起因するヒステリシス損の増大と(111)の発達は望ましくない。
【0034】
また、S≦0.005 mass%にする必要があるのは、Sに起因する析出物の生成量を抑えることでヒステリシス損が低減すると共に、低磁場での磁束密度を向上させることが可能となるためである。
【0035】
また、最終冷延圧下率が60%未満では、再結晶焼鈍後に熱延時の未再結晶粒が残存し易くなり、均一で異方性の少ない集合組織が得られなくなる。一方、最終冷延圧下率が85%を超えると、再結晶後の集合組織に(111)が多くなり、低磁場で高い磁束密度を得ることが難しくなる。
【0036】
さらに、再結晶焼鈍時の昇温速度を20℃/s以上にすることで、(111)方位粒が減少し、(100),(110)方位粒が増加する。また、鋼板張力を、2MPa 以下に抑えることで、鋼板幅方向(C方向)および圧延方向に対して45°をなす方向(D方向)の磁気特性が向上する。すなわち、鋼板張力が2MPa を超えると、鋼板長手方向の磁気特性に比べて幅方向(C方向)および45°方向(D方向)の磁気特性が大幅に劣化する。さらに、焼鈍温度を 850〜1000℃、均熱時間を3〜 10 秒にすることで結晶粒の大きさを最適化することができ、磁気特性の向上に有効に作用する。
【0037】
なお、従来は、Si量が低い(0.05〜1.0 mass%)無方向性電磁鋼板の場合、α−γ変態のため再結晶温度の上限は 800℃程度であった。しかしながら、均熱時間を3〜10秒程度に短くすることおよび昇温速度を20℃/s以上にすることによって、変態の開始を遅くすることができ、その結果、高温での焼鈍が可能になった。
【0038】
次に、本発明において, 素材の成分組成を前記の範囲に限定した理由について説明する。なお、成分に関する「%」表示は特に断らない限り質量%を意味するものとする。
C≦0.005 %
Cが 0.005%を超えると、磁気特性の時効劣化が顕著になるので、Cは 0.005%以下に限定した。
【0039】
Si:0.05〜1.0 %
Siは、鋼の比抵抗を高くし鉄損を低下させる有用元素であるが、添加量の増加と共に鋼板の飽和磁束密度の低下する。そこで、本発明では、低磁場での磁束密度を高くするためにSi量の上限は 1.0%とした。また、鉄損低減効果を得るために、Si量の下限は0.05%とした。
【0040】
Al≦0.01%
Alは、Siと同様、鋼の比抵抗を高め鉄損を低減させる有用元素であるが、本発明の検討範囲(Al≦0.1 %)では、Alが0.01%を超えると、微細析出物が生成し易くてヒステリシス損の増大を招き、また再結晶後の集合組織に(111)が発達し易く、低磁場で高い磁束密度が得られにくくなるので、Al量は0.01%以下に限定した。
【0041】
Mn:0.05〜1.0 %
Mnも、SiやAlほどではないが, 鋼の比抵抗を高め、鉄損を低減させる効果がある。また、熱間圧延性を改善し、かつ熱延時にSを固定するために必要な元素でもある。しかしながら、含有量が0.05%に満たないとその添加効果に乏しく、一方 1.0%を超えると飽和磁束密度の低下が顕著になるため、Mnは0.05〜1.0 %の範囲に限定した。
【0042】
P≦0.2 %
Pは、粒界偏析により冷延再結晶後の集合組織を改善して磁束密度を向上させる有用元素である。しかしながら、過度の粒界偏析は粒成長性を阻害し鉄損を劣化させるので、Pは 0.2%以下に限定した。
【0043】
S≦0.005 %
不純物の中でも特にSは、析出物・介在物を形成して粒成長性を阻害するので、極力低減することが望ましい。特に含有量が 0.005%を超えると低磁場での磁束密度に影響し、それを低下させる方向に作用するので、Sは 0.005%以下に制限した。
【0044】
N≦0.01%
Nは、0.01%を超えるとヒステリシス損を増大させ、また低磁場での磁束密度を低下させる方向に作用するので、Nは0.01%以下に制限した。
【0045】
以上、必須成分について説明したが、本発明では、その他にも以下に述べる元素を適宜含有させることができる。
Sb:0.005 〜0.1 %
Sbは、集合組織を改善して磁束密度を向上させるだけでなく、鋼板表層の酸窒化やそれに伴う表層微細粒の生成を抑制することによって磁気特性の劣化を防止すると共に、表面硬度の上昇を抑制して打ち抜き加工性を向上させる等、種々の作用効果を有する元素である。しかしながら、含有量が 0.005%に満たないとその添加効果に乏しく、一方 0.1%を超えると結晶粒の成長性が阻害されて磁気特性の劣化を招くので、Sbは 0.005〜0.1 %の範囲で含有させるものとした。
【0046】
Sn:0.01〜0.5 %
Snも、Sbと同様の添加効果を有する元素であるが、含有量が0.01%に満たないとその添加効果に乏しく、一方 0.5%を超えると結晶粒の成長性が阻害され、磁気特性の劣化を招くので、Snは0.01〜0.5 %の範囲で含有させるものとした。
【0047】
Cu:0.02〜0.5 %
Cuは、鋼板表層の酸窒化を抑制することによって、磁気特性の劣化を抑制する作用効果を有する元素である。しかしながら、含有量が0.02%に満たないとその添加効果に乏しく、一方 0.5%を超えると結晶粒の成長性が阻害され、磁気特性の劣化を招くので, Cuは0.02〜0.5 %の範囲で含有させるものとした。
【0048】
Ni:0.1 〜3.0 %
Niは、集合組織を改善して磁束密度を向上させる作用効果を有する元素である。しかしながら、含有量が 0.1%に満たないとその添加効果に乏しく、一方 3.0%を超えて添加してもそれ以上の効果に少なく、むしろ圧延性の劣化を招くので、Niは 0.1〜3.0 %の範囲で含有させるものしとた。
【0049】
次に、本発明の製造方法について説明する。
上記の好適成分組成に調整した溶鋼を、転炉、電気炉などを用いる公知の方法で精錬し、必要があれば真空処理などを施したのち、通常の造塊法や連続鋳造法を用いてスラブを製造する。また、直接鋳造法を用いて 100mm以下の厚さの薄鋳片を直接製造してもよい。
【0050】
得られたスラブを、通常の方法で加熱したのち、熱間圧延に供する。熱間圧延時の仕上げ圧延温度や巻取り温度等の熱延条件は特に規定しないが、省エネルギーの面からスラブ加熱は1250℃以下で行うことが望ましい。ただし、最終仕上げ板厚を考慮して, 最終冷延圧下率が60〜85%になるように熱延板の板厚を制御する必要がある。たとえば、最終仕上げ板厚が0.35mmの場合、熱延板の許容板厚は0.875mm 以上、2.33mm以下である。また、最終板厚が 0.8mmの場合、熱延板の許容板厚は2.0mm 以上、5.33mm以下である。
ついで、熱延板焼鈍を施し、または施さずに、上記範囲の圧下率で最終板厚まで冷間圧延する。
ここに、最終冷延における圧下率を60〜85%の範囲にしたのは、圧下率が60%に満たないと、再結晶焼鈍後に熱延時の未再結晶粒が残存し易くなり、均一で異方性の少ない集合組織が得られなくなり、一方、圧下率が85%を超えると、再結晶後の集合組織に(111)が多くなり、高い磁束密度を得ることが難しくなるからである。
【0051】
その後 500〜800 ℃間の平均昇温速度を20℃/s以上、鋼板張力を2MPa 以下にして、焼鈍温度:850〜1050℃、均熱時間:3〜 10 秒の条件で再結晶焼鈍を行うことによって、本発明の鋼板を得ることができる。
ここに、再結晶焼鈍時における 500〜800 ℃間の平均昇温速度を20℃/s以上としたのは、平均昇温速度を20℃/s以上にすることによって、(111)方位粒が減少し、(100),(110)方位粒が増加するからである。また、鋼板張力を2 MPa以下としたのは、鋼板張力を2 MPa以下とすることによって、鋼板幅方向(C方向)および圧延方向に対して45°をなす方向(D方向)の磁気特性が向上するからである。この点、鋼板張力が2 MPaを超えると、鋼板長手方向(L方向)の磁気特性に比べて幅方向(C方向)および45°方向(D方向)の磁気特性は大幅に劣化する。さらに、焼鈍温度を 850〜1000℃としたのは、焼鈍温度を 850〜1000℃とすることによって結晶粒の大きさを最適化することができ、磁気特性の向上に有効に寄与するからである。また、この再結晶焼鈍時における均熱時間については、3〜10秒程度とする必要がある。
さらに、上記の再結晶焼鈍に引き続いて、既知のコーティング処理を行っても良いのはいうまでもない。
【0052】
【実施例】
実施例1
表3に示す成分組成になる鋼スラブを用意し、ガス加熱炉により1200℃に加熱したのち、熱間圧延により板厚:1.0 〜4.0 mmの熱延板とした。ついで、この熱延板を1回の冷間圧延にて最終板厚:0.50mmに仕上げたのち、 500〜800 ℃間の平均昇温速度、鋼板に対する付与張力および焼鈍温度を表4に示すように種々に変更して、均熱時間:4秒の再結晶焼鈍(仕上げ焼鈍)を行った。
かくして得られた製品板から、圧延方向(L方向),圧延直角方向(C方向)および圧延方向に対して45°をなす方向(D方向)のエプスタイン試験片を採取して、磁気特性を測定した。さらに、 500WのDCモータを試作してそのモータ効率を測定した。なお、モータ効率が90%以上であれば、優れた特性といえる。
かくして得られた結果を表5に示す。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
【0056】
表5から明らかなように、素材特性が本発明で規定した関係を満足する発明例はいずれも、良好なモータ効率が得られている。
【0057】
実施例2
表6に示す成分組成になる鋼スラブを、ガス加熱炉により1100℃に加熱したのち、熱間圧延により2.5mm 厚の熱延板とした。引き続き、1000℃,30秒の熱延板焼鈍後、1回の冷間圧延にて最終板厚:0.50mmに仕上げた。ついで 500〜800 ℃間の平均昇温速度、鋼板に対する付与張力および焼鈍温度を表7に示すように種々に変更して、均熱時間:7秒の再結晶焼鈍(仕上げ焼鈍)を行った。
かくして得られた製品板から、圧延方向(L方向),圧延直角方向(C方向)および圧延方向に対して45°をなす方向(D方向)のエプスタイン試験片を採取して、磁気特性を測定した。さらに、 500Wの誘導モータを試作してそのモータ効率を測定した。
得られた結果を表8に示す。
【0058】
【表6】
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】
表8から明らかなように、素材特性が本発明で規定した関係を満足する発明例はいずれも、良好なモータ効率が得られている。
【0062】
【発明の効果】
かくして、本発明によれば、低磁場での磁束密度が高く、かつモータ効率に優れた無方向性電磁鋼板を安定して得ることができる。
従って、本発明の無方向性電磁鋼板を用いれば、特に自動車電源(バッテリー)の高電圧化(14V→42V以上)の際に自動車・電装品に使用して好適な、モータ効率の高い小型モータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 高調波の重畳が鉄損に及ぼす影響を示す図である。
【図2】 高調波の重畳がない場合および5次高調波重畳時の場合における回転磁界・磁束密度ベクトルの軌跡を示す図である。
【図3】 高調波の重畳がない場合および19次高調波重畳時の場合における回転磁界・磁束密度ベクトルの軌跡を示す図である。
【図4】 製品板の磁気特性(X=W16/50(D)/{〔W16/50(L)+W16/50(C)〕/2})と高調波重畳時の回転鉄損の劣化率との関係を示す図である。
【図5】 製品板の磁気特性(X=W16/50(D)/{〔W16/50(L)+W16/50(C)〕/2})とモータ効率との関係を示す図である。
Claims (5)
- 質量%で、C≦0.005%,Si:0.05〜1.0 %,Al≦0.01%,Mn:0.05〜1.0 %,P≦0.2 %,S≦0.005 %およびN≦0.01%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、さらに製品板試料の圧延方向(L方向),圧延直角方向(C方向)および圧延方向に対して45°をなす方向(D方向)の磁化力H=1000 A/mにおける磁束密度を、それぞれB10(L), B10(C), B10(D) 、また磁化力H=2500 A/mにおける磁束密度を、それぞれB25(L), B25(C), B25(D) とする時、これらが次式(1), (2)
〔B10(L) + B10(C) + 2×B10(D) 〕/4≧ 1.55 (T) --- (1)
〔B25(L) + B25(C) + 2×B25(D) 〕/4≧ 1.65 (T) --- (2)
の関係を満足し、かつ磁束密度:1.6 (T)、周波数:50Hzの正弦波で、製品板試料のL方向,C方向およびD方向に磁化した時の鉄損を、それぞれW16/50(L), W16/50(C), W16/50(D)とするとき、これらが次式(3)
W16/50(D)≦1.05×〔W16/50(L)+W16/50(C)〕/2 --- (3)
の関係を満足することを特徴とする無方向性電磁鋼板。 - 鋼板が、さらに質量%で、Sb:0.005 〜0.1 %,Sn:0.01〜0.5 %,Cu:0.02〜0.5 %およびNi:0.1 〜3.0 %のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする請求項1記載の無方向性電磁鋼板。
- 電圧: 42 V以上のバッテリーを有する車両のモータ用鉄心材料として用いることを特徴とする請求項1または2記載の無方向性電磁鋼板。
- 質量%で、C≦0.005%,Si:0.05〜1.0 %,Al≦0.01%,Mn:0.05〜1.0 %,P≦0.2%,S≦0.005 %およびN≦0.01%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になる鋼スラブを、熱間圧延後、熱延板焼鈍を施したのちまたは施さずに、圧下率:60〜85%で冷間圧延を施して最終板厚に仕上げ、ついで 500〜800 ℃間の平均昇温速度:20℃/s以上、鋼板に付与する張力:2MPa 以下、焼鈍温度:850〜1000℃、均熱時間:3〜 10 秒の条件で再結晶焼鈍を施すことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
- 鋼スラブが、さらに質量%で、Sb:0.005〜0.1 %,Sn:0.01〜0.5 %,Cu:0.02〜0.5%およびNi:0.1 〜3.0 %のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする請求項4記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
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