JP4257184B2 - 骨拡張装置 - Google Patents
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Description
また顎骨等も前記インプラントやその他の整形に関して、その一部を外方へ延長したり厚みを増したりする必要が生じる場合が多い。
図13の(A)、(B)を参照して、この種の骨拡張装置の従来例を説明する。
この従来の骨拡張装置は、概略して、パッド部1と調節ネジ部2とからなる。装置の取り付け相手は、この例では歯槽骨で、本図13に示す例では、上下一対の歯槽骨のうち下側の歯槽骨Aである。歯槽骨Aは、その厚みを拡張したい部分を切離して切離骨A2とし、この切離骨A2を歯槽骨本体A1に対して、切離面相互の切離間隙Sが近接状態になるようにして配置する。
そして前記パッド部1を用いて、ネジ1a等で切離骨A2を歯槽骨本体A1に連結することで保持し、このパッド部1のネジ受け部1bに調節ネジ部2を螺合させてその先端部が切離骨A2を貫通して対向する歯槽骨本体A1に当接するようにしている。この状態において、調節ネジ部2を少しずつ回すことで、切離骨A2を移動させ、徐々にその切離間隙Sを拡げてゆくことが可能となる。即ち、近接した切離間隙Sには骨が新生して、該新生骨で切離間隙Sが充填されるので、その切離間隙Sを骨の新生と共に徐々に拡げることで、点線で示すように、その骨厚をT1からT2へと拡張させることができる。
また切離骨A2はパッド部1に取り付けられるが、このパッド部1は歯槽骨本体A1にも跨って取り付けられている。よって切離骨A2の移動方向に対する自由度が少なく、パッド部1に垂直な方向にのみの単純な1方向にしか行うことができない。
また切離骨A2の移動方向をガイドする部材が設けられていないので、切離骨A2の移動方向を正確にガイドして制御することができない問題がある。
また切離骨A2の移動を容易にするために、パッド部1の歯槽骨本体A1への取り付けをルーズにした場合には、切離骨A2の位置ずれが生じやすく、切離骨A2の位置が安定しなくなる問題がある。一方、パッド部1の歯槽骨本体A1への取り付けをハードにした場合は、調節ネジ部2により切離骨A2の切離間隙Sを拡げる場合に、パッド部1による大きな曲げ抵抗に抗して拡げる必要があり、また調節ネジ部2の先端に当接する歯槽骨本体A1は大きな負荷が加わった状態となる問題がある。
また調節ネジ部2の先端が直接的に歯槽骨本体A1に当接して押圧した状態となるため、歯槽骨本体A1が受ける負荷が大きい問題がある。
また本発明の骨拡張装置は、上記第1又は第2の特徴に加えて、支柱体の頭部は、ネジ部を骨本体に捩じ込む際に補助具として用いるドライバーを着脱自在に取り付けるための嵌脱部を備えたことを第3の特徴としている。
また本発明の骨拡張装置は、上記第1〜第3の何れかの特徴に加えて、調整ネジ体の頭部には生体保護キャップを着脱可能に取り付けてあることを第4の特徴としている。
また本発明の骨拡張装置は、上記第2〜第4の何れかの特徴に加えて、骨本体に対して立設固定される支柱体及び該支柱体に外嵌合する調整ネジ体は、切離骨を貫通して立設され、固定金具の固定用部は、前記調整ネジ体を貫通させて螺合するネジ受部を中心として設けられていることを第5の特徴としている。
また本発明の骨拡張装置は、上記第5の特徴に加えて、固定金具を切離骨に結合固定する際に、支柱体や調整ネジ体の取り付けに先立って予め骨本体及び切離骨に開けられた下孔に一時的に嵌め合わされると共に固定金具のネジ受部に嵌め合わされる取り付け補助具であって、前記下穴に丁度嵌り合う外径及び前記固定金具のネジ受部に丁度嵌り合う外径を備えた芯出補助棒を有することを第6の特徴としている。
また本発明の骨拡張装置は、上記第2〜第4の何れかの特徴に加えて、骨本体に対して立設固定される支柱体及び該支柱体に外嵌合する調整ネジ体は、切離骨の側方に立設され、固定金具の固定用部は、前記調整ネジ体を貫通させて螺合するネジ受部の側方において前記切離骨と結合固定される構成とされていることを第7の特徴としている。
また本発明の骨拡張装置は、上記第1〜第7の何れかの特徴に加えて、歯槽骨、顎骨を拡張対象とすることを第8の特徴としている。
支柱体が調整ネジ体の回転軸芯となるので、固定金具と該固定金具が固定された切離骨は支柱体に移動方向を確実にガイドされ、よって切離骨を該支柱体をガイドとして正確に移動させることができる。
また支柱体を骨本体の切離面に垂直に立設する他、垂直以外の所望の角度に立設することで、切離骨の移動方向を所望の方向に方向付けることができる。
また調整ネジ体を回転させても、移動するのは固定金具と切離骨だけであり、調整ネジ体や支柱体の位置自体が移動されることはないので、調整ネジ体や支柱体が骨拡張期間中に外方へその突出量を増大させて口腔内等を傷付けるといったことも生じない。
また固定金具は切離骨だけと固定されればよく、骨本体と切離骨とに跨って固定する必要がないので、その固定金具の面積を十分に小さくすることができ、よって骨膜等を介して骨に供給される栄養が固定金具の存在により阻害されるのを最小限に抑制することができる。
支柱体の骨本体への立設固定は、支柱体の先端側のネジ部を骨本体に捩じ込みすることで行うことができ、簡単な構成で確実に骨本体への立設固定を行うことができる。
調整ネジ体は、その内孔で支柱体の丸棒部に外嵌合することで、調整ネジ体の先端部が支柱体の受座部に当接した状態となって、その場で自在に回転させることができる。
固定金具は、その固定用部で切離骨に結合、固定され、一方、ネジ受部で調整ネジの外ネジと螺合されることで、調整ネジ体の回転操作により、切離骨を伴って支柱体の軸芯方向に自在に移動させることができる。
固定金具はネジ受部の側方において、固定用部により切離骨と容易に結合固定させることができる。
図1は本発明の第1の実施形態に係る骨拡張装置の取り付け状態を示す正面図、図2は同縦断面図、図3は第1の実施形態に係る骨拡張装置の構成部品を示す分解図である。図4は支柱体を示し、(A)は平面図、(B)は正面図である。図5は調整ネジ体を示し、(A)は平面図、(B)は部分縦断正面図である。図6は固定金具を示し、(A)は平面図、(B)は縦断面図である。図7の(A)〜(H)は骨拡張のための手順を説明する図である。
なお図2において、Bは歯肉で、Cは唇肉である。
図3も参照して、この第1の実施形態に係る骨拡張装置は、支柱体10と、該支柱体10に回転自在に外嵌合する調整ネジ体20と、該調整ネジ体20に取り付けられる生体保護キャップ30と、前記切離骨A2と固定される固定金具40と、装置を取り付ける際に補助具として使用する芯出補助棒50と、同じく装置を取り付ける際に使用するドライバー60とを有する。
前記丸棒部11には前記調整ネジ体20が回転自在に外嵌合される。
また前記ネジ部12は、それが歯槽骨本体A1に捩じ込まれることで、支柱体10が歯槽骨本体A1に対して立設固定される。
また前記嵌脱部13は前記ドライバー60と着脱自在に嵌合され、ドライバー60を回すことで支柱体10をそのネジ部12で歯槽骨本体A1に捩じ込み固定することができる。
また前記受座部14は、該受座部14の上面で調整ネジ体20の先端部(下端部)に当接して、これを受ける。
前記内孔21は、該内孔21を前記支柱体10にその頭部から丸棒部11へと外嵌合したときに、ガタガタすることなく且つ支柱体10を軸芯として回転することができるような寸法になるよう、その嵌め合い寸法を丸棒部11の外径との間で定める。この内孔21の長さは、前記支柱体10の受座部14より上の部分を内孔21内に受け入れることができる長さとする。
また前記外ネジ22は、固定金具40の後述するネジ受部41の内ネジ42と同じピッチで螺合するようにされている。
また調整ネジ体20の上端面には溝23が構成されており、この溝23にドライバー等を嵌め合せて回すことにより、支柱体10を軸芯として調整ネジ体20を回転させることができる。
生体保護キャップ30は、その中心部が貫通穴32によって貫通状態に構成されており、前記調整ネジ体20を回転・調整させる際にドライバー等を差し込むことができるようになされている。
なお、生体保護キャップ30はその一面をフラット面31(図1参照)としているが、このフラット面31により調整ネジ体20の回転位置がわかる。
前記ネジ受部41の内ネジ41aは、既述したように、調整ネジ体20の外ネジ22と同一ピッチで螺合するようにネジ構成されている。
前記固定用部42を切離骨A2に当てがい、固定用ネジ43を固定用ネジ挿通穴42aに通して、切離骨A2に捩じ込むことで、固定金具40を切離骨A2に固定することができる。
前記固定用ネジ43を切離骨A2に捩じ込むに際しては、予め少し小径の下穴を開けておくことができる。
芯出補助棒50は丸棒とされ、その途中に段部を有して、段部より上を大径部51、段部より下を小径部52として構成している。
前記大径部51は後述する切離骨A2に開けられた第2の下穴72に丁度嵌り合うように、また前記固定金具40のネジ受部41に対して丁度嵌り合うように、その外径寸法を構成している。丁度嵌り合うとは、芯出補助棒50の大径部51が前記第2の下穴72にガタガタすることなくきっちりと入るという意味であり、また芯出補助棒50の大径部51が前記固定金具40のネジ受部41に貫通して回転することができるが、決してガタツクようなことなく、きっちりと回転できる状態をいうものとする。
また芯出補助棒50の小径部52は、後述する歯槽骨本体A1に開けられた第1の下穴71に正確に嵌り合うようにその外径寸法を構成している。正確に嵌り合うとは、芯出補助棒50の小径部52が前記第1の下穴71にガタガタすることなくきっちりと入るという意味である。
ドライバー60は、必ずしも図に示すようなものである必要はない。要するに、支柱体10を捩じることができるものであればよい。
先ず、歯槽骨Aの所定の個所を切断して切離骨A2を構成する(A)。但し、この状態で切離骨A2は完全には切り離すことなく、その一部が歯槽骨本体A1に未切離状態に保持される状態とする。
次に歯槽骨Aに水平方向の第1の下穴71をドリル等によって開ける(B)。この第1の下穴71の内径は支柱体10のネジ部12よりも少し小さい径とする。第1の下穴71の歯槽骨本体A1への深さは前記ネジ部12による捩じ込みによって支柱体10を堅固に立設固定できる深さであればよく、歯槽骨本体A1を貫通する必要はない。
次に歯槽骨Aに第2の下穴72を第1の下穴71と同芯で開ける(C)。この第2の下穴72の深さは切離骨A2の切離線の深さ、即ち切離骨A2にのみ開ける。また第2の下穴72の内径は、前記芯出補助棒50の大径部51が丁度嵌め合わされる径とする。この径はまた、調整ネジ体20が丁度嵌め合わされる径でもある。
次に芯出補助棒50を前記下穴71、72に差し込み(D)、更に固定金具40をそのネジ受部41で芯出補助棒50の大径部51に嵌め合わせ、固定金具40の固定用部42を切離骨A2に接面し、その状態で、固定用ネジ43を用いて固定金具40を切離骨A2に固定する(E)。
固定は固定用ネジ43を固定金具40の固定用部42の固定用ネジ挿通穴42aから切離骨A2に捩じ込むことで行う。これによって固定金具40が下穴71、72の回りに同芯に位置決めされる。
次に切離骨A2を完全に歯槽骨本体A1から切離し、芯出補助棒50を下穴71、72から取り外す。なお符号73は切離線を示す。
前記捩じ込み深さは、支柱体10の受座部14が歯槽骨本体A1と面一となるか若しくは受座部14が上に少し出る程度とする。
前記支柱体10の立設固定が完了すると、ドライバー60を外し、代って生体保護キャップ30を取り付けた調整ネジ体20を支柱体10に嵌挿し、固定金具40のネジ受部41に螺合させ、調整ネジ体20をその先端部が支柱体10の受座部14に当接するまで侵入させる(G)。なお、生体保護キャップ30は後から調整ネジ体20に取り付けるようにしてもよい。
以上によって装置の取り付けが完了する。
そしてその後、一定の期間毎に調整ネジ体20を回して、前記歯槽骨本体A1と切離骨A2との距離を徐々に増加していくことで、歯槽骨本体A1と切離骨A2との間を新生骨の発生によって充填してゆき、骨の延長を図る。
調整ネジ体20の外ネジ22のピッチを、例えば0.5mmとすると、調整ネジ体20をドライバーによって1回転させると、切離骨A2が0.5mmだけ歯槽骨本体A1から離れる。よって切離骨A2の当初の切離間隙Sを0.5mmにするには、切離骨A2が歯槽骨本体A1と接した状態から1回転させて初期設定とすることができる。
所望の状態まで拡大した時点で、装置を歯槽骨本体A1及び切離骨A2から取り外す。これによって骨厚拡大のための一連の作業が終了する。
前記調整ネジ体20を回しても、その調整ネジ体20の先端は支柱体10の受座部14で受けられているため、歯槽骨本体A1には調整ネジ体20が直接的に当たることがない。よって歯槽骨本体A1に対して負荷をかけることがなく、またそれによる悪影響の発生も防止することが可能となる。
図8は第2の実施形態に係る骨拡張装置の取り付け状態を示す一部断面平面図、図9は同縦断面図、図10は第2の実施形態に係る骨拡張装置の構成部品を示す分解図である。図11は固定金具を示し、(A)は平面図、(B)は正面図である。図12の(A)〜(H)は骨拡張のための手順を説明する図である。
なお図9において、Eは下顎骨Dの粘膜である。
図10も参照して、この第2の実施形態に係る骨拡張装置は、支柱体10と、該支柱体10に回転自在に外嵌合する調整ネジ体20と、該調整ネジ体20に取り付けられる生体保護キャップ30と、前記切離骨D2と固定される固定金具80と、同じく装置を取り付ける際に使用するドライバー60とを有する。
ここで支柱体10、調整ネジ体20、生体保護キャップ30、ドライバー60については上記した第1の実施形態におけるそれらと実質上同一の機能、形状を有することから、同一の符号を付すと共に、それらの説明を省略する。
一方、第2の実施形態では固定金具80が上記第1の実施例における固定金具40と異なる。また第1の実施形態で用いられた芯出補助棒50は本第2の実施形態では用いていない。
前記固定用部82は、上記第1の実施形態における固定金具40の固定用部42とは異なり、ネジ受部81を中心としては設けられておらず、ネジ受部81の側方において切離骨D2と結合固定されるように構成されている。具体的には、固定用部82はネジ受部81の側方に延長して形成すると共に、ネジ受部81の切離骨D2との接面82cがネジ受部81の軸芯とは略平行状態となるようにして形成されている。そして固定用部82には、ネジ受部81の軸芯(内ネジ81aの軸芯)とは略直角方向に開けられた固定用ネジ挿通穴82aを設けている。
このようなネジ受部81と固定用部82との配置構造からなる固定金具80では、切離骨D2に固定金具80を結合固定させる場合、支柱体10や調整ネジ体20を切離骨D2に貫通させることなく、その結合固定を行うことができる。即ち、この場合には切離骨D2に支柱体10や調整ネジ体20を貫通させるための穴を開口する必要がないので、切離骨D2の貫通穴の形成に対する強度を考慮する必要がなく、また貫通穴を開けるスペースを余分に取る必要がないので、より小さい切離骨D2の延長が可能となる。
前記ネジ受部81の内ネジ81aは、既述したように、調整ネジ体20の外ネジ22と同一ピッチで螺合するようにネジ構成されている。
前記固定用部82をその切面部82cで切離骨D2に接面し、固定用ネジ83を固定用ネジ挿通穴82aに通して、切離骨D2に捩じ込むことで、固定金具80を切離骨D2に固定することができる。
前記固定金具80のよる切離骨D2への固定は、切離骨D2の側面D21になされることになる。
前記固定用ネジ83を切離骨D2に捩じ込むに際しては、予め接離骨D2に少し小径の下穴を開けておく。
先ず下顎骨Dの骨延長予定個所の粘膜E及び骨膜を切断し、下顎骨Dを露出させる。そして切離骨D2の切離予定位置(切離予定線Pを点線で示す)及び切離骨D2の延長方向を決める(A)。
次に切離骨D2の切離予定位置に隣接する下顎骨本体D1の位置を一部切欠いて、平らな面を有する支柱体10立設用の切欠面91を構成する(B)。
次に前記下顎骨本体D1の切欠面91にドリル等によって支柱体10の立設用の下穴92を開ける(C)。
前記下穴92の内径は支柱体10のネジ部12よりも少し小さい径とする。下穴92の下顎骨本体D1への深さは、前記ネジ部12による捩じ込みによって支柱体10を堅固に立設固定できる深さとする。
次に、図示しないが、固定金具80を前記立設した支柱体10に嵌め合わせ、固定金具80の固定用部82を、その接面82cで前記切欠面91に隣接する切離予定骨の側面D21にあてがって、先ず面合わせを行う。面合わせは、前記切離予定骨の側面D21(図8参照)に固定用部82の接面82cがその全体で十分に接触するようにする動作である。そして面合わせをした後、固定用部82の固定ネジ挿通穴82aに対応する接離予定骨の側面D21に固定用穴(図示せず)を開ける。
次に支柱体10を下顎骨本体D1の下穴92に捩じ込んで立設する(F)。
更に固定金具80をそのネジ受部81で調整ネジ体20に螺合させた状態で、調整ネジ体20を前記立設させた支柱体10に外嵌合させ、固定金具80の固定用部82を切離骨D2の側面D21に結合固定する(G)。
前記の結合固定は、固定ネジ83を用いて、これを固定用部82の固定用ネジ挿通穴82cから前工程で開穴した切離骨D2の固定用穴に捩じ込むことで行われる。
そしてその後、一定の期間毎に調整ネジ体20を回して、前記下顎骨本体D1と切離骨D2との距離を徐々に増加していくことで、下顎骨本体D1と切離骨D2との間を新生骨の発生によって充填してゆき、下顎骨Dの延長を図る。
11 丸棒部
12 ネジ部
13 嵌脱部
14 受座部
20 調整ネジ体
21 内孔
22 外ネジ
30 生体保護キャップ
40 固定金具
41 ネジ受部
41a 内ネジ
42 固定用部
42a 固定用ネジ挿通穴
43 固定用ネジ
50 芯出補助棒
51 大径部
52 小径部
60 ドライバー
71 第1の下穴
72 第2の下穴
73 切離線
80 固定金具
81 ネジ受部
81a 内ネジ
82 固定用部
82c 接面
83 固定用ネジ
91 切欠面
92 下穴
A 歯槽骨
A1 歯槽骨本体
A2 切離骨
B 歯肉
C 唇肉
D 下顎骨
D1 下顎骨本体
D2 切離骨
D21 側面
E 下顎骨の粘膜
P 切離予定線
Claims (8)
- 骨本体と該骨本体からその一部が切離されてなる切離骨とをその切離間隙が近接するようにして保持すると共に、前記切離間隙を徐々に拡げていくことで前記切離間隙に新たに骨を新生させ、これによって前記切離間隙を新生骨で充填させて骨を拡張させるようにした骨拡張装置であって、
骨本体に対して捩じ込まれることで立設され固定状態の支柱となる支柱体と、該支柱体に対して外嵌合されてその場で支柱体を軸芯とした回転が自在とされる調整ネジ体と、切離骨に対して結合されて固定される一方、前記調整ネジ体に対して螺合されることで該調整ネジ体の回転操作により支柱体の軸芯方向に移動自在とされる固定金具とを有することを特徴とする骨拡張装置。 - 支柱体は、その途中に調整ネジ体の先端部と当接してこれを受止める受座部を備え、該受座部より先端側を骨本体に捩じ込み固定するためのネジ部とすると共に前記受座部より上部を調整ネジ体に回転自在に外嵌合される丸棒部として構成し、
調整ネジ体は、前記支柱体の丸棒部に回転自在に外嵌合する内孔を備えると共に丸棒部の外側に固定金具を移動自在に螺合させるための外ネジを備え、
固定金具は、切離骨に対して結合、固定される固定用部を備えると共に調整ネジ体の外ネジを受入れて移動自在に螺合するネジ受部を備えることを特徴する請求項1に記載の骨拡張装置。 - 支柱体の頭部は、ネジ部を骨本体に捩じ込む際に補助具として用いるドライバーを着脱自在に取り付けるための嵌脱部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の骨拡張装置。
- 調整ネジ体の頭部には生体保護キャップを着脱可能に取り付けてあることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の骨拡張装置。
- 骨本体に対して立設固定される支柱体及び該支柱体に外嵌合する調整ネジ体は、切離骨を貫通して立設され、固定金具の固定用部は、前記調整ネジ体を貫通させて螺合するネジ受部を中心として設けられていることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の骨拡張装置。
- 固定金具を切離骨に結合固定する際に、支柱体や調整ネジ体の取り付けに先立って予め骨本体及び切離骨に開けられた下孔に一時的に嵌め合わされると共に固定金具のネジ受部に嵌め合わされる取り付け補助具であって、前記下穴に丁度嵌り合う外径及び前記固定金具のネジ受部に丁度嵌り合う外径を備えた芯出補助棒を有することを特徴とする請求項5に記載の骨拡張装置
- 骨本体に対して立設固定される支柱体及び該支柱体に外嵌合する調整ネジ体は、切離骨の側方に立設され、固定金具の固定用部は、前記調整ネジ体を貫通させて螺合するネジ受部の側方において前記切離骨と結合固定される構成とされていることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の骨拡張装置。
- 歯槽骨、顎骨を拡張対象とすることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の骨拡張装置。
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