JP4256650B2 - 補助電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機などの携帯電子機器に用いる補助電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯用電子機器の普及により、長時間の連続駆動が可能な内蔵型電源デバイスの需要が高まっている。ここでいう携帯電子機器としては、例えば、携帯電話機、ノート型コンピュータなどがある。また、個人情報の管理やデータ通信に用いる携帯情報端末であるPDA(Personal Digital Assistance)などがある。
【0003】
携帯用電子機器に内蔵される電源デバイスとして近年普及しているのは、主にリチウムイオンを使用する非水二次電池(以下、「リチウムイオン電池」という)である。通常、これら携帯電子機器の内部に組み込まれた電源デバイスは、外部の充電器を用いて充電される。携帯電子機器は、充電器に接続された状態においては外部の電力によって、充電器を切り離した状態においては内蔵された電源デバイスの電力によって駆動される。
【0004】
したがって、標準的な携帯電子機器用充電器には何らかの外部電力を接続しなければならない。そのため、充電器を携帯していたとしても、緊急の際や移動中の際には充電器を起動させることができない場合があった。また、現行の携帯電子機器用充電器は、携帯機器とともに持ち運ぶのは重量やサイズの点で困難である。この問題は、使用頻度の高い携帯電話機において顕著である。このため、緊急時に携帯電話機の内蔵電源デバイスに追加して使用できる補助電源が検討されている。例えば、携帯電話機に接続して内部電源デバイスを充電する、充電装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−13483号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の充電装置は、定電圧回路と乾電池を収容した電池パックから構成されている。このような電池パックを用いることによって、携帯電話機の補助電源を得ることができる。しかしながら、この電池パックには次のような欠点が考えられる。
(1)外部電源の代用である乾電池は使い捨てである。
(2)携帯電話の底部に接続するため、携帯電話機全体が大きくなる。このため、接続状態で携帯電話を使用するには不適当である。
【0007】
以上の問題点により、小型で再使用が可能な補助電源装置の実現が要請されてきたが、現在一般的に使用されている角型・円筒型のリチウムイオン二次電池は容量・サイズともに補助電源用としては大きいため、補助電源用の電気化学デバイスとして用いることはできなかった。そのため、小型の携帯電子機器、特に携帯電話に接続したままで使用できるだけの充電容量とサイズとを備えた補助電源装置の実現が課題となっている。
そこで、本発明は携帯電話機に接続したままの状態で使用可能な、小型の補助電源装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、電池収納部と接続コネクタを有し、電池収納部の内部に電気化学デバイスを内蔵した補助電源装置において、電気化学デバイスがリチウムイオン二次電池を含むこと、接続コネクタが補助電源装置の接続対象である携帯電子機器の電源コネクタ仕様に準じた形状を有すること、電池収納部と接続コネクタの間が電気伝導機構を含んだ接続部によって接続されていること、および、接続部は自由度1以上の可動機構を有し、この可動機構が板ばねによる可動機構であることによって解決される。この自由度1以上の可動機構は、スプリングを内蔵した関節による可動機構とすることもできる。補助電源装置を携帯電子機器に略一体化するに当り、補助電源装置は携帯電子機器の背面に装着される。ここで、携帯電子機器の「背面」とは、スイッチ類が配列された面に対して反対側の面をいう。装着方法には携帯電子機器への接着などが考えられるが、携帯電子機器の背面を汚すなど、使用者に不快感を与える場合がある。それに対して、電気伝導機構を含んだ接続部を自由度1以上の可動機構、例えば、スプリングを内蔵した関節や板ばねによる可動機構とすることにより、携帯電話を汚すことなく補助電源装置を装着できる。すなわち、接続コネクタ部分を固定点として、補助電源装置を携帯電子機器の背面に、関節部や板ばねなどの弾力を利用して押し付けることができ、接着を用いなくても補助電源装置と携帯電子機器との略一体化が可能となる。
【0009】
本発明の補助電源装置に用いられる二次電池は、大きな電気容量を有する必要があるためリチウムイオン二次電池を用いる。携帯電子機器として最も汎用されているのは携帯電話機であるが、その一般的なサイズにおいて、装着したままで使用できる補助電源装置の大きさには制限がある。同時使用を考慮した場合、リチウムイオン二次電池の外装体を含む厚さは4mm以下であることが好ましい。
【0010】
一般的なリチウムイオン二次電池は、正極と、負極と、セパレータとを複数枚積層した積層体を基本構成とする。この積層体を外装体に収め、電解質を含浸させてリチウムイオン二次電池となる。リチウムイオン二次電池の厚さは、電極などの各材料の厚さ及び積層数を規定して制御することができる。しかし、電極を薄くし積層数を増やすことは製造コストを上げ、エネルギー密度を下げる。逆に電極を厚くしすぎると内部抵抗が増加し、損失が大きくなる。
【0011】
この問題は、電極の電極活物質の担持量を規定することで解決することができる。すなわち、正極の正極活物質の担持量を17〜30mg/cmの範囲とし、また、負極の負極活物質の担持量を8.5〜15.5mg/cmの範囲とすることによって、電池特性を低下させること無くリチウムイオン二次電池の薄層化が可能となり、厚みが4mm以下のリチウムイオン二次電池を得ることができる。このリチウムイオン二次電池を用いることにより、小型で携帯電子機器に装着したままで長時間使用可能な補助電源装置が得られる。
【0012】
補助電源装置の電池収納部は、補助電源装置を携帯電子機器に取り付けた状態において、携帯電子機器の背面部分に保持されることが好ましい。携帯電話機の場合、この背面には内蔵電池が収納されていることが多い。このような配置とすることにより、補助電源装置と携帯電子機器とを、携帯電子機器の機能を損なうことなく略一体化できる。
【0014】
また、上記課題は、電池収納部と接続コネクタを有し、電池収納部の内部に電気化学デバイスを内蔵した補助電源装置において、電気化学デバイスがリチウムイオン二次電池を含むこと、接続コネクタが補助電源装置の接続対象である携帯電子機器の電源コネクタ仕様に準じた形状を有すること、電池収納部と接続コネクタの間が電気伝導機構を含んだ接続部によって接続されていること、および、補助電源装置の電池収納部、少なくとも1つ以上の電池収納容器を、上面に保持する構造と、電池収納部と電池収納容器とを、電気的に接続する機構と、を有することによって解決される。
本発明の補助電源装置の電池収納部は、薄型のリチウムイオン二次電池を用いているため非常に薄型である。したがって、同じ大きさのリチウムイオン二次電池を収容した電池収納容器を複数積み重ねて使用することが可能である。これにより、電子機器の使用時間をより延長することができる。この電池収納容器を追加する場合は、補助電源装置の電池収納部と、電池収納容器とを互いに保持し、電気的に接続する機構を有することが好ましい。
【0015】
保持のための機構としては、電池収納容器の下面には少なくとも1箇所に爪形状部品を設け、補助電源装置の電池収納部の上面には少なくとも1箇所に凹形状を設けることが好ましい。電池収納容器の爪形状部品は、電池収納部の凹形状にはめ込まれることによって、前記電池収納容器を前記電池収納部の上面に保持する。上記の爪形状部品と凹形状とは、補助電源装置の電池収納部の上面に電池収納容器を保持すべき位置に合わせて置いたときに、はめ込みによって略固定の状態にできる位置と形状であることが好ましい。したがって、爪形状部品と、上記の凹形状とは、電池収納容器を補助電源装置の電池収納部上面に保持した状態において、各々対向する位置に形成されていることが好ましい。
【0016】
電気的に接続するための機構としては、補助電源装置の電池収納部の上面に電極端子を設けること、電池収納容器の下面には収納部電極端子に対向する面および位置に電極端子を設けることが好ましい。この電極端子同士の接触によって、電池収納部と電池収納容器との電気接続を確保することができる。
【0017】
補助電源装置には、電池収納容器の着脱とともに開閉される電気接点を設けることが好ましい。補助電源装置の電池収納部には、電池収納容器との電機接続を得るための収納部電極端子が必要である。この収納部電極端子を、電池収納容器を設置しない状態では露出した構造とした場合、何らかのショート対策が必要だからである。このような電気接点は、上記の凹形状へ電池収納容器の爪形状部品を挿入・脱離することによって接点の開・閉を制御する機構を設けるのが好ましい。上記の構造とすることにより、電池収納容器が装着されない状態では収納部電極端子は電位を有さない。これにより、ショートなどの事故、例えば、金属片などの接触や、水濡れなどによるショートを回避することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。一般に用いられる携帯電子機器としては、携帯電話機が最も小型のものであり、通話の必要から本発明のような補助電源装置の需要が大きい。また、携帯電話機は電源導入端子の形状が規格化されており、汎用性のある実施形態を設定しやすい。そこで本実施形態では、携帯電話機に用いる補助電源装置の好ましい形態を例に説明する。
【0019】
携帯電話機以外の携帯電子機器には、例えば、ノート型(あるいは、ラップトップ型)のコンピュータやPDAなどがある。これらは、製造元によって異なった規格の電源導入端子を用いる場合が多いが、そうした場合も、装置に対応した電源導入端子の形式を選択することによって、本発明の補助電源装置を本実施形態のごとく使用することができる。
【0020】
1.リチウムイオン二次電池
本発明の補助電源装置では、電気化学デバイスとして各種二次電池あるいはキャパシタを用いることができる。ここでは、本発明の好ましい実施形態として、リチウムイオン二次電池について説明する。
【0021】
一般的なリチウムイオン二次電池は、正極と負極とセパレータとを、積層あるいは捲回して、電解質とともに外装体に装填した構成である。本実施形態では薄型リチウムイオン二次電池を用いるため積層型とした。図7に、本実施形態におけるリチウムイオン二次電池の断面図を示す。正極3と負極4は、共にリチウムイオンを吸収/脱離する機能を有する。また、正極3は正極集電体5と、負極4は負極集電体6と、それぞれ一体化されている。さらに、正極3と負極4とは、それぞれ電極活物質とバインダと導電助剤とを含む。
【0022】
正極3と負極4とは、リチウム二次電池の電極として公知のものから適宜選択して使用することができる。特に、電極活物質とバインダからなる組成物を、集電体上に塗布して作製した電極が好ましい。
【0023】
正極集電体5および負極集電体6の材質と形状は、電極の極性、使用する形状、ケース内への配置方法によって適宜選択することができる。集電体の材質は、正極集電体5にはアルミニウム、負極集電体6には銅やニッケルを用いるのが好ましい。集電体の形状は、表面積が広く接触抵抗を小さくできるため、金属箔や金属メッシュを用いることが好ましい。
【0024】
正極3の活物質は、リチウムイオンを吸収/脱離できる酸化物材料又は炭素材料を用いることが好ましく、特にリチウムを含む酸化物材料が好ましい。例えば、LiCoO、LiMn、LiNiO、LiVあるいはLiCo1−x−yNiMn(0≦x≦1、0≦y≦1)などや、それらの混合物を用いることができる。
【0025】
負極4の活物質は、リチウムイオンを吸収/脱離できる炭素材料、リチウム金属、リチウム合金あるいは酸化物材料を用いるのが好ましく、中でも炭素材料は安全性が高く安価なため非常に好ましい。負極活物質として用いる炭素材料は、例えばメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、メソフェーズカーボンファイバー(MCF)、天然あるいは人造の黒鉛、コークス類、ガラス状炭素、有機高分子化合物焼結体、カーボンブラック、炭素繊維などから適宜選択して用いることができる。
【0026】
活物質と組み合わせるバインダは、フッ素系樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂のような熱可塑性エラストラマー系樹脂、又はフッ素ゴムのようなゴム系樹脂を用いることができる。例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ニトリルゴム、ポリブタジエン、ブチレンゴム、ポリスチレン、スチレン−ブタジエンゴム、多硫化ゴム、ニトロセルロース、シアノエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどがある。
【0027】
電極の活物質には、内部抵抗の改善などの必要に応じて導電助剤を添加してもよい。導電助剤は、黒鉛、カーボンブラック、炭素繊維などの炭素繊維材料や、ニッケル、アルミニウム、銅、銀などの金属を用いることができる。特に黒鉛、カーボンブラックは、電解質と反応が生じないため好ましい。
【0028】
電極は以下の手順で作製することができる。
まず電極活物質と、必要に応じて導電助剤を、バインダ溶液に分散して電極塗布液を調整する。バインダ溶液への分散方法は特に限定されず、一般的な混合分散方法が使用できる。たとえばハイパーミキサ、ディゾルバ、ヘンシェルミキサ、プラネタリーミキサ、メディア型ミル、ホモミキサなどの混合分散装置を、単独もしくは組み合わせて使用することができる。
【0029】
得られた電極塗布液は正極集電体5あるいは負極集電体6に塗布される。集電体への塗布方法は特に限定されるものではなく、集電体の材質あるいはその形状によって適宜選択することができる。例えば、メタルマスク印刷法、静電塗布法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などが使用できる。
その後、溶媒を蒸発させて電極を作製する。溶媒蒸発後の塗布厚みは、正極および負極とも50〜400μm程度が好ましい。
【0030】
電極活物質の担持量は、正極3では17〜30mg/cmが、負極4では8.5〜15.5mg/cmがそれぞれ好ましい。担持量が少なすぎる場合にはエネルギー密度が低下するが、内部抵抗による損失を少なくするためには可能な限り低いことが好ましい。
【0031】
電極の空孔率は、正極3では20〜40%が、負極4では20〜35%がそれぞれ好ましい。電池の薄型化に際し電極の厚みを低下させるためには、空孔率は低い方が有利である。しかし、その場合は空孔への非水電解液の含浸量が制限される。したがって、担持率は電池厚みの設計値と含浸量のバランスから検討される。完成時に約4mm程度の厚みで、かつ、優れた電池特性を有するリチウムイオン二次電池を得る場合は、空孔率を上記の範囲とすることが好ましい。また、得られた電極に設計値と比較して厚み調整が必要な場合は、平板プレスやカレンダーロールなどを用いて圧延処理を行なってもよい。
【0032】
本発明の一実施形態のセパレータ7は、ポリオレフィンを含む材料で構成される多孔質膜であることが好ましい。さらに、95〜160℃に閉塞温度を有するシャットダウン型であることが好ましい。セパレータ7をシャットダウン型とすることにより、二次電池の熱暴走を防止することができる。
【0033】
以上のように作製した正極3と負極4とセパレータ7とを組み合わせて電極群を形成する。電極群の構成は、最終的に正極3−セパレータ7−負極4の積層構造を形成できれば、積層型でも捲回型でもよい。薄型形状の二次電池を形成するには、正極3と負極4とセパレータ7とを順次積層した電極群とすることが好ましい。
【0034】
上記作製した電極群は外装体2に収められる。外装体2は、ステンレスやアルミ合金あるいはアルミニウム等による缶を用いることができる。また外装体2を、アルミニウム等の金属箔両面に、熱硬化性樹脂であるポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂層および耐熱性のポリエステル樹脂層が積層されたフィルムとすることもできる。
【0035】
次に、電極群を収めた外装体2に、非水電解液8を所定量注液して、主にセパレータ7に含浸させる。この非水電解液8は、電解質塩を非水溶媒に溶解させた液体である。
【0036】
電解質塩は、LiBF、LiPF、LiAsF、LiCFCFO、LiSOCF、LiCFCFSO、LiClO、LiN(COCFCF、LiN(SOCFなどのリチウム塩およびその混合物を用いるのが好ましい。特にLiPFは、高いイオン伝導度が得られるため、電解質塩としてより好ましい。非水電解液8中の電解質塩の濃度は、0.3〜5mol/リットルが好ましい。より好ましい濃度は0.8〜2mol/リットルである。電解質はこの濃度範囲で大きなイオン伝導度を示す。
【0037】
非水溶媒は、リチウムと化学反応を起こさず、リチウムイオンを溶解可能でイオン導電性を与える溶媒が好ましい。特に、非プロトン系の極性有機溶媒は非常に好ましい。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等のカーボネート類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどの環式エーテル、あるいはγ−ブチルラクトン等のラクトン、スルホラン等を用いることができる。あるいは、3−メチルスルホラン、ジエトキシエタン、エチルジグライム等を用いてもよい。
【0038】
非水電解液8には、必要に応じて添加物を加えることができる。例えば、ビニレンカーボネートや硫黄を含む有機化合物を非水電解液8に添加すると、電池の保存特性やサイクル特性を改善する効果があり、非常に好ましい。非水電解液8の注液および含浸の後、外装体2の開口部分を封止して積層型リチウムイオン二次電池1となる。
【0039】
以上、本発明の補助電源装置の実施形態における好ましい薄型二次電池の例として、非水電解液を用いた積層型リチウムイオン二次電池を示した。ただし、本実施形態以外の二次電池、例えば、ポリマー電解質を用いたポリマーリチウムイオン二次電池などを用いても本発明を実施することができる。
【0040】
2.携帯電話機用補助電源装置
ここでは、携帯電話機用の補助電源装置の好ましい一実施形態を説明する。図1に、本発明の補助電源装置を装着した携帯電話機の外観図を示す。携帯電話機には、主に「ストレートタイプ」と「折り畳みタイプ」と称される形式がある。本実施形態では、「ストレートタイプ」の携帯電話機を例として用いた。ただし、本発明の補助電源装置は、「折り畳みタイプ」の携帯電話機に対しても用いることができる。図1に示すように、本実施形態の補助電源装置は、携帯電話機の操作性を確保するため背面に装着されるのが好ましい。
【0041】
図2および図3に、本実施形態の携帯電話機用補助電源装置の外観図を示す。本実施形態における補助電源装置は、主に電池収納部9と、接続部10と、接続機構11との3つの構成要素を有する。電池収納部9と、接続部10とは、接続機構11によって接続される。補助電源装置のリチウムイオン二次電池は、電池収納部9に収められているのが好ましい。携帯電話機29と補助電源装置の接続は、接続部10のような部品によっておこなうことが好ましい。
【0042】
(1)電池収納部
電池収納部9には、二次電池を含む電気回路を内蔵するのが好ましい。図4に、本実施形態における補助電源回路の回路図を示す。本実施形態における補助電源回路は、充電回路部26と、接続部10との二つに区分される。このうち充電回路部26は電池収納部9に収めるのが好ましい。本実施形態における充電回路部26は、積層型リチウムイオン二次電池16と、充電制御回路15と、温度ヒューズ20と、電気接点21と、追加用端子13とを含む。
【0043】
積層型リチウムイオン二次電池16は、すでに実施の形態を説明した薄型のリチウムイオン二次電池を用いるのが好ましい。補助電源装置は、携帯電話機に装着したままで使用できる大きさであることが好ましく、内蔵される二次電池を小型かつ薄型とするのが好ましいためである。
【0044】
充電制御回路15は、二次電池の最大充電電圧を超えると電力の供給を停止する機能を有していることが好ましい。これにより、内蔵される二次電池が過充電状態となることを回避できる。また、充電制御回路15は電池収納部9の内部に格納できる大きさであることが好ましい。例えば,積層型リチウムイオン二次電池の最大充電電圧が4.2Vの場合、最大充電電圧が4.2Vに対応するIC回路を、一般的な充電制御回路から選択して用いることができる。
【0045】
補助電源装置には、温度ヒューズ20を設けるのが好ましい。補助電源装置には、電池あるいはその周辺で過電流あるいは加熱が生じた場合のため、何らかの回路遮断機構を設けることが好ましい。このような回路遮断機構としては、例えば、温度式あるいは通常のヒューズや、PTC(Positive Temperature Coefficient)素子などを選択して用いることができる。本実施形態では、図4に示すように温度ヒューズ20を用いた。
【0046】
電池収納部9には上記の充電回路部26に加え、追加用端子13と電気接点21とを設けるのが好ましい。これらは補助電源装置の電池収納部9に、さらに他の電池収納容器を追加して用いる場合に有効である。これらの機能については後述する。
【0047】
(2)接続部
図2、図3および図4に示すように、本実施携帯における接続部10には、接続プラグ24と接続ソケット25とが含まれる。本実施形態の接続プラグ24と接続ソケット25との構造は、携帯電話機の電力端子の規格に準じた構造となっている。接続プラグ24を携帯電話機29の電力端子に接続することにより、補助電源装置を携帯電話機29に接続することができる。このとき接続プラグ24によって、補助電源装置と携帯電話機29とを電気的に接続すると同時に、補助電源装置と携帯電話機29とを機械的に略固定することができる。
【0048】
接続部10の内部では、補助電源装置と携帯電話の双方に電力を供給できるように、電気回路が構成されていることが好ましい。本実施形態では、2つの充電端子17からの接続線が、充電回路部26方向と、充電端子18の方向に分岐されている。充電端子18は、携帯電話機の電力端子に接続され、外部および補助電源装置からの電力を供給するために用いられる。
【0049】
充電端子17と充電端子18による組の、少なくともいずれか一方には、逆流防止用ダイオード19が接続されていることが好ましい。逆流防止用ダイオード19が無い場合、電力端子間に金属などが触れた場合にショートを起こしてしまう。逆流防止用ダイオード19によって、充電時には充電器から携帯電話機29の内蔵電池や補助電源装置の積層型リチウムイオン二次電池16の方向のみ電流が流れる。また、放電時には携帯電話機29側の充電端子18へは電流が流れるが、充電器側の充電端子17へは電流が流れない。
【0050】
上述のように、本実施形態の接続プラグ24と接続ソケット25とは、携帯電話機の電力端子の規格に準じた構造となっている。したがって、充電端子17と充電端子18と信号端子27とは、携帯電話機およびその周辺機器と互換性を有する。このような構造であることにより、携帯電話機29は下記の二つの機能を得ることができる。
【0051】
第一の効果は、接続プラグ24と接続ソケット25とを通じて、通常の外部端子を用いた充電が可能になることである。一般に携帯電話機への充電には、充電スタンドを用いた方法や、外部端子を接続する方法がある。本実施形態の補助電源装置の場合、接続ソケット25に、一般の外部端子付きケーブルを有する充電器を接続して充電することができる。その場合は、携帯電話機29に純正として付属しているケーブル付き充電器をそのまま用いることができる。また、専用の電力端子を設けた充電スタンドを用意できれば、充電スタンドを用いて充電することもできる。
【0052】
第二の効果は、接続プラグ24と接続ソケット25とを通して、外部からの電力とともに、電気信号の送受信をおこなうことができる。したがって、例えば、携帯電話機による電気通信回線を用いたインターネット通信や、携帯電話機による電気通信回線を用いた電子メール通信などに用いることができる。
【0053】
(3)接続機構
電池収納部9と接続部10は、接続機構11によって接続される。接続機構11は、電池収納部9と接続部10を機械的に接続することとともに、電気的に接続する機構を有することが好ましい。加えて、接続機構11は、接続部10の接続プラグ24とともに、補助電源装置全体を携帯電話機29に保持する機構を有することが好ましい。
【0054】
接続機構11の電気的な接続機構には特に制限は無い。例えば、接続機構11の内部に適当な電気配線を内蔵することができる。また、電気ケーブルなどの適当な弾力を有する導電体を用いて接続機構11の内部を形成してもよい。接続機構11自体を弾力性のある電気ケーブルとしてもよい。あるいは、ポリイミドなどの柔軟な高抵抗シートで適当な導電パターンを覆い、これを接続機構11に内蔵してもよい。本実施形態では、銅箔により形成された導電パターンをポリイミドフィルムで挟んだシートを接続機構11の内部に内蔵した。
【0055】
接続機構11における、補助電源装置全体を携帯電話機29に保持する機構は、接続機構11が自由度1以上の可動機構を有することが好ましい。自由度1以上の可動機構は、例えば、接続機構11をユニバーサルジョイントで作製することで得ることができる。接続機構11を弾力性のある電気ケーブルとしてもよい。あるいは、接続機構11に板ばねを内蔵させてもよい。本実施形態では、接続機構11の内部に板ばねを内蔵させた。このとき、板ばねを携帯電話機29の背面方向への湾曲構造とすれば、電池収納部9を適当な圧力で携帯電話機29に押し付けることができる。
【0056】
3.電池収納容器の追加
本発明の補助電源装置は、単体でも携帯電話機の通話時間の延長に効果的である。しかし、電池収納容器をさらに追加できれば、さらに大きな効果が得られる。本発明の補助電源装置は、薄型のリチウムイオン二次電池を用いるため、このような電池収納容器の追加は容易である。本実施形態では、補助電源装置と電池収納容器との組み合わせを説明する。
【0057】
図5に、補助電源装置と電池収納容器を組み合わせる一形態の外観図を示す。本実施形態における電池収納容器28は、図5に示す位置関係によって、電池収納部9上に保持される。このとき、電池収納容器28と電池収納部9とを、取り外しが容易な状態で保持する機構があることが好ましい。この保持機構の形式には大きな制限は無い。例えば、電池収納容器28と電池収納部9とを、適当なネジ部品によって固定することができる。また、電池収納容器28と電池収納部9との双方に、互いにかみ合うような溝構造や凹凸構造を設けてはめ合わせてもよい。あるいは、電池収納容器28と電池収納部9とに溝構造を設けてスライドさせてもよい。さらに、電池収納容器28と電池収納部9とのいずれか一方に爪部品を、他方にその爪部品と大きさおよび位置が対応した凹部を設けてはめ込む方法としてもよい。本実施形態では、電池収納容器28の電池収納部9に接する側の一部分に爪部品22を設け、電池収納部9の上面で爪部品22の位置に対応する個所に凹部12を設け、保持機構とした。爪部品22を凹部12に差し込むことにより、電池収納容器28を電池収納部9上に保持することができる。
【0058】
上記ような保持機構に加えて、電池収納容器28と電池収納部9とを電気的に接続する機構が必要である。この電機接続機構は、電池収納容器28と電池収納部9との相対向する適当な個所に任意の形状で設けることができる。例えば、電池収納容器28に突起状の電極を設けて電池収納部9の凹型電極にはめ込んでもよい。あるいは、上記の機械的な保持機構をそのまま電極としてもよい。本実施形態では、電池収納部9の上面に追加用端子13を設け、電池収納容器28の下面に充電端子23を設けた。追加用端子13と充電端子23とは、電池収納容器28を電池収納部9上に保持した状態で接触し電気的な接続が得られる。
【0059】
電池収納容器28には、補助電源装置の電池収納部9と同様な、機械的および電気的接続機構を設けることが好ましい。この構成により、電池収納容器に他の電池収納容器をさらに増設することが可能となる。図5に示すように、本実施形態の場合、電池収納容器28にも、電池収納部9と同様な凹部12と追加用端子13を設けた。
【0060】
図5に示すように、本実施形態の電池収納容器28、および、電池収納部9の追加用端子13は、他の電池収納容器が接続されていない状態では露出している。そのため、例えば、金属片などの電導体が接触した場合にショートを起こす可能性がある。このような問題を回避する機構を設けることが好ましい。例えば、追加用端子13に対して、電極収納容器28を装着した状態でのみ追加用端子13が露出する構造のカバーを設けることができる。あるいは、電池収納容器28を電池収納部9に装着する前は追加用端子13が充電回路から切り離されており、装着後には追加用端子13が充電回路に接続されるような電気接点を用いてもよい。本実施形態では、図4に示すように、1つの追加用端子13の回路側に保護接点21を設けた。保護接点21は、追加用端子13の両方に設けてもよい。保護接点21は適当な部位を選択しておこなうことができるが、電池収納容器28と電池収納部9、あるいは複数の電池収納容器28の装着と連動しておこなえることが非常に好ましい。例えば、本実施形態における保護接点21は、電池収納容器28および電池収納部9における凹部12の中に組み込まれる。これにより、電池収納容器28と電池収納部9、あるいは複数の電池収納容器28が装着された場合のみ、追加用端子13は充電回路に接続される。
【0061】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。
(実施例1 薄型リチウムイオン二次電池)
実施例1では、補助電源装置に有効な積層型リチウムイオン二次電池を作製した。
【0062】
最初に、次の手順で正極を作製した。正極活物質であるLiCoOを90重量部、導電助剤であるカーボンブラックを6重量部、バインダとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF)を4重量部、プラネタリーミキサによって混合分散した後、適量のNMP(N−メチル−2−ピロリドン)を加えて粘度調整し、スラリー状の塗布液を得た。得られた塗布液を、焦電体であるアルミニウム箔(20μm)上に、ドクターブレード法により塗布して乾燥させた。乾燥後の正極を、空孔率31%、担持量19.1mg/cm、になるようにプレスした後、所定の大きさに打ちぬいた。
次に、以下の手順で負極を作製した。負極活物質である人造グラファイトを90重量部、バインダであるPVdFを10重量部、プラネタリーミキサにて混合分散した後、適量のNMPで粘度調整してスラリー状の塗布液を得た。得られた塗布液を、ドクターブレード法で集電体である銅箔(15μm)の上に塗布し、乾燥させた。乾燥後の負極を、空孔率20%、担持量8.6mg/cm、になるようにプレスした後、所定の大きさに打ちぬいた。
正負両電極には、電極集電体の端部を延長して電気接続端子を形成した。
【0063】
次に、非水電解液を以下の手順で合成した。エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを、体積比率4:6となるよう混合した。これに、電解質塩であるLiPFを1mol/dmの割合で添加した。
【0064】
1軸延伸ポリオレフィンセパレータを、規定サイズに打ちぬいた。これを、規定サイズに打ちぬいた正極と負極の間に挟み、電極群を得た。電極群の端部には、片面のみ塗布液を塗った正極を用いた。
【0065】
上記の電極群を、袋状のアルミラミネートフィルムからなる外装体に挿入した。電極群を外装体に挿入した後、そのまま減圧下の真空槽に保持し、外装体に上記の非水電解液を注入した。そのまま10分間保持して非水電解液を電極群に含侵させた。非水電解液の含浸が完了した後、減圧状態のままで外装体の未シール部分をシールした。シール後には、規定の初期充電工程を実施した。以上の手順により、縦46mm、横20mm、厚さ3.2mmの外形で、定格電圧4.2V、定格容量200mAhの積層型リチウムイオン二次電池を得た。
【0066】
得られた積層型リチウムイオン二次電池に対し、サイクル試験による容量保持率の評価をおこなった。サイクル試験の温度は23℃とした。充電は充電電圧4.2Vに達するまで1Cの電流で定電流充電し、充電電圧が4.2Vに達した後、充電電圧を4.2Vに0.5時間保持する定電圧充電をおこなった。放電は、1Cの定電流放電を終止電圧3.0Vに達するまでおこなった。サイクル試験の結果、実施例1の積層型リチウムイオン二次電池は、400サイクル後にも90%の容量保持率が得られた。以上の結果から、本実施例の積層型リチウムイオン二次電池は、携帯用補助電源装置の電源として必要な形状と、性能とを有することを確認できた。
【0067】
(実施例2 補助電源装置)
上記の薄型リチウムイオン二次電池を用いて、携帯電話機用の補助電源装置を作製した。この補助電源装置は、図2および図3に示す外観を有するものである。補助電源装置は、図1に示す形態で使用される。
【0068】
電池収納部9の容器を樹脂により作製し、上記の薄型リチウムイオン二次電池と充電回路26を組み込んだ。容器には、追加用の電池収納容器を保持するための凹部12を4箇所にわたって設けた。容器の携帯電話機に接する面には、滑り止め14としてシリコンゴム製のシートを設けた。これにより、補助電源装置が携帯電話機に対して横方向にずれる動きを抑制することができた。
【0069】
充電回路26は、充電制御回路15を含む電子回路基板と、温度ヒューズ20と、保護接点21と、2つの追加用端子13とを含む。上記の部品は、図4の回路図に示すように接続した。図3に示すように、追加用端子13は電池収納部9の外部に露出する構造とした。保護接点21は、充電回路26のように温度ヒューズ20側の追加用端子13に接続した。このとき、保護接点21は温度ヒューズ20と片方の追加用端子13に最近接した凹部12の一つに設けた。接点の構造は、凹部12に追加用の電池収納容器28に設けた爪部品22が差し込まれた際に、保護接点21が接続状態となるよう形成した。
【0070】
接続部10の容器を樹脂で作製し、接続プラグ24と接続ソケット25を設けた。接続プラグ24と接続ソケット25は、携帯電話機の規格に準じた形状とした。2本の充電端子18は、それぞれ対向する位置にある充電端子17と電気的に接続した。また、図4の回路図に示すように逆流防止用ダイオード19を組み込むなど、接続加工をおこなった。
【0071】
信号端子27には複数の電極を形成した。それら複数の電極は接続プラグ24側から接続ソケット25側に貫通した構造とした。この貫通構造とは、接続プラグ24側に設けられた信号用端子を、接続ソケット18側にそのまま延長した構造をいう。このような構造とすることにより、通常の携帯電話機に用いられる充電用ケーブル、あるいは、通信用ケーブルを、従来と同様に接続して使用できるようになった。
【0072】
電池収納部9と接続部10とは、接続機構11によって接続した。接続機構11は、湾曲した樹脂製の板ばねとした。板ばねの湾曲形状は、接続部10の容器の接続プラグ24を有する面と、電池収納部9の携帯電話機に接する面とが形成する角度が、携帯電話機に接続部10と電池収納部9とを保持した状態の角度よりも2度〜4度ほど鋭角になる形状とした。これにより、接続部10を携帯電話機22に接続した際に、電池収納部9が適度な圧力で携帯電話機22に押し付けられる構造とすることができた。
【0073】
図4の回路図に示すように、接続部10の分岐と電池収納部9の充電回路26とを電気的に接続する必要がある。この電気接続は、接続機構11に導電体を内蔵することにより形成した。導電体は、柔軟な絶縁基板表面に導電体を形成する方法を用い、ポリイミドフィルムで銅箔を挟んだ基板を用いた。このパターン基板の端子上に、接続部10の分岐と充電回路26の端子とをケーブルによって接続した。接続後のパターン基板の一部のみを板ばねに接着し、これを板ばねの両端部が露出するように樹脂で被覆した。接続機構11の板ばねが露出した部分を、接続部10と電池収納部9とにそれぞれ挿入し、エポキシ接着剤を用いて接着した。
【0074】
以上の手順で作製した補助電源装置を携帯電話機に接続して使用を試みた。補助電源装置の接続ソケット25に、携帯電話機の充電ケーブルを接続して充電を試みたところ、携帯電話機にも補助電源装置にも問題なく充電することができた。携帯電話機にも補助電源装置にも、加熱などの異常は認められなかった。
【0075】
補助電源装置を使用することによって、携帯電話機の内蔵電池のみで通話した場合に比べて約40分間の通話延長が可能であった。上記のように、本実施例の薄型リチウムイオン二次電池は400回以上の充放電が可能である。そのため、電池の破棄サイクルを大幅に伸ばすことが可能である。
【0076】
(実施例3 電池収納容器の追加使用)
本実施例では、本発明の補助電源装置に追加使用する電池収納容器を作製した。
図5に示す電池収納容器28の外形を有する容器を樹脂によって作製し、実施例1の薄型リチウムイオン二次電池と必要な電子部品などを収めた。電池収納容器28の上部には凹部12と追加用端子13が設けられており、これらは実施例2の補助電源装置と同じ機能を有する構造とした。電池収納容器28の下部、すなわち補助電源装置の電池収納部9と接する面には、充電端子23と爪部品22を形成した。爪部品22は、電池収納部9の凹部12に挿入できる形状および位置とした。
【0077】
図6に、電池収納容器28内部の電気回路図を示す。電池収納容器28内部には、積層型リチウムイオン二次電池16と、温度ヒューズ20と、保護接点21とを接続して収容した。充電制御回路は、補助電源装置の電池収納部9に内蔵された充電制御回路15と併用できるため、特に設けなかった。充電端子23は、電池収納容器28を電池収納部9に装着した状態で電池収納部9の追加用端子13に接する位置に設けた。
【0078】
完成した電池収納容器28を補助電源装置の電池収納部9に装着する前に、電池収納部9の保護端子21の機能を確認した。電池収納部9の2つの追加用端子13に、テスターを接触させたところ、電圧はほぼ0Vであった。したがって、電池収納容器28を装着する前は、電池収納部9の2つの追加用端子13の間は接続されていないことが確認できた。
【0079】
次に、電池収納容器28を電池収納部9に装着して、実施例2と同様の手順で充電をおこない、携帯電話機の使用をおこなった。その結果、携帯電話機単体に比べて約80分間の通話時間延長が可能であった。通話中に補助電源装置にも、携帯電話機にも、発熱などの異常は認められなかった。
【0080】
以上の結果から、電池収納容器21を電池収納部1に装着した際に、電池収納容器21の充電端子16と、電池収納部1の追加用端子13との間に導通が得られること、リチウムイオン二次電池の個数に比例した通話時間の延長が得られることがわかった。
【0081】
以上、添付図面を参照して本発明の補助電源装置の好ましい実施例について示したが、本発明はこれらの例に限定されない。いわゆる当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることはあきらかであり、それらについても当然に本発明の技術的思想に属するものと了解される。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によって、携帯電話機などの携帯電子機器における緊急時に有効な、薄型の補助電源装置を実施することができる。本発明の補助電源装置は簡便な構造で、電子機器との同時使用が容易であり、電池破棄の必要性が無いため環境面でも優れた補助電源装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における補助電源装置を装着した携帯電話機の外観図である。
【図2】本発明の一実施形態における補助電源装置の模式図である。
【図3】本発明の一実施形態における補助電源装置の模式図である。
【図4】本発明の一実施形態における補助電源装置の回路図である。
【図5】本発明の一実施形態における補助電源装置と電池収納容器の模式図である。
【図6】本発明の一実施形態における電池収納容器の回路図である。
【図7】本発明の一実施形態における積層型リチウムイオン二次電池の断面図である。
【符号の説明】
1 積層型リチウムイオン二次電池
2 外装体
3 正極
4 負極
5 正極集電体
6 負極集電体
7 セパレータ
8 非水電解液
9 電池収納部
10 接続部
11 接続機構
12 凹部
13 追加用端子
14 滑り止め
15 充電制御回路
16 積層型リチウムイオン二次電池
17 充電端子
18 充電端子
19 逆流防止用ダイオード
20 温度ヒューズ
21 保護接点
22 爪部品
23 充電端子
24 接続プラグ
25 接続ソケット
26 充電回路部
27 信号端子
28 電池収納容器
29 携帯電話機

Claims (12)

  1. 電池収納部と接続コネクタを有する補助電源装置であって、
    前記電池収納部は、リチウムイオン二次電池を含む電気化学デバイスを内蔵し、
    前記接続コネクタは、前記補助電源装置を接続すべき携帯電子機器の電源コネクタ仕様に準じた形状を有し、
    前記電池収納部と前記接続コネクタは、電気伝導機構を含む接続部によって接続され
    前記接続部は自由度1以上の可動機構を有し、
    前記自由度1以上の可動機構は、板ばねによる可動機構であることを特徴とする補助電源装置。
  2. 前記リチウムイオン二次電池は、
    正極と、負極と、セパレータと、電解質と、外装体とを含み、
    1以上の前記正極と、1以上の前記負極と、1以上の前記セパレータを含む積層体を有し、
    前記外装体を含むリチウムイオン二次電池の厚さが4mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の補助電源装置。
  3. 前記リチウムイオン二次電池は、
    前記正極は正極活物質を17〜30mg/cmの範囲の担持量で含み、
    前記負極は負極活物質を8.5〜15.5mg/cmの範囲の担持量で含むことを特徴とする請求項2に記載の補助電源装置。
  4. 前記電池収納部は、
    携帯電子機器に補助電源装置を取り付けた状態において、携帯電子機器の背面に保持されることを特徴とする請求項1〜のうちのいずれか1項に記載の補助電源装置。
  5. 電池収納部と接続コネクタを有する補助電源装置であって、
    前記電池収納部は、リチウムイオン二次電池を含む電気化学デバイスを内蔵し、
    前記接続コネクタは、前記補助電源装置を接続すべき携帯電子機器の電源コネクタ仕様に準じた形状を有し、
    前記電池収納部と前記接続コネクタは、電気伝導機構を含む接続部によって接続され、 前記電池収納部は、
    1以上の電池収納容器を保持する機構と、
    前記電池収納部と前記電池収納容器とを、電気的に接続する機構とを有することを特徴とする補助電源装置。
  6. 前記電池収納部の電池収納容器を保持する機構は、
    前記電池収納部の上面の少なくとも1箇所に形成された凹形状であることを特徴とする請求項に記載の補助電源装置。
  7. 前記電池収納容器は、
    少なくとも1箇所に、
    前記電池収納部に形成された前記凹形状に差し込み可能な大きさ、かつ、形状を有する爪形状部品を含むことを特徴とする請求項に記載の補助電源装置。
  8. 前記爪形状部品と前記凹形状とは、
    前記電池収納容器を、前記電池収納部に保持した状態において、各々対向する位置に形成してあることを特徴とする請求項に記載の補助電源装置。
  9. 前記爪形状部品は、
    前記凹形状にはめ込まれて、前記電池収納容器を前記電池収納部の上面に保持することを特徴とする請求項またはに記載の補助電源装置。
  10. 前記電池収納部は、
    前記凹形状への前記爪形状部品の挿入/脱離によって、接点の開・閉を設定する機構の電気接点を有することを特徴とする請求項のうちのいずれか1項に記載の補助電源装置。
  11. 前記電池収納部は上面に収納部電極端子を有し、
    前記電池収納容器は前記収納部電極端子に対向する側の前記収納部電極端子に対向する位置に収納容器電極端子を有することを特徴とする請求項10のうちのいずれか1項に記載の補助電源装置。
  12. 前記電池収納部と前記電池収納容器とは、
    前記収納部電極端子と前記収納容器電極端子との接触部において電気的接続を有することを特徴とする請求項11に記載の補助電源装置。
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