JP4255540B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関し、特に、遊技者の操作によって遊技領域に遊技媒体が発射され、遊技媒体が遊技領域に設けられた入賞領域に入賞すると所定の価値が遊技者に付与されるとともに、特定入賞部への遊技媒体の進入により特別遊技を行い、特別遊技の結果が所定の態様になったことにもとづいて遊技者に所定の遊技価値が付与可能となる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
【0003】
可変表示部には複数の表示領域があり、通常、複数の可変表示の表示結果を時期を異ならせて表示するように構成されている。可変表示部には、例えば、図柄等の複数の識別情報が可変表示される。可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態となるための権利を発生させたりすることである。「大当り」が発生すると、例えば、遊技者に大量の賞球などの価値が払い出される。
【0004】
そのような遊技機における遊技制御においては、所定の条件(例えば可変表示開始の条件となる始動入賞)が成立すると乱数を発生させ、乱数値があらかじめ決まられている所定値と一致すると「大当り」となる。また、ノイズ対策等の理由によって遊技制御を行う回路部分は、所定の時間間隔でリセットされ起動される。乱数値の発生は、遊技制御を行う回路部分において行われているので、遊技制御を行う回路部分の起動の時間間隔に同期せざるを得ない。
【0005】
すると、何らかの手段で起動の時間間隔が検出されると、乱数値発生タイミングが認識されてしまう。さらに、「大当り」となる乱数値が発生するタイミングが認識されてしまう。すると、「大当り」となる乱数値が発生するタイミングで始動入賞を狙うことによって、頻繁に「大当り」を発生させることが可能になってしまう。
【0006】
遊技制御を行う回路部分の起動タイミングを検出するために、遊技機に不正基板が取り付けられる場合がある。そのような不正基板は遊技制御を行う回路部分から外部に出力される信号を導入し、その信号にもとづいて遊技制御を行う回路部分の起動タイミングを検出し、「大当り」となる乱数値が発生するタイミングを検出している。そして、不正基板は、そのタイミングで遊技制御を行う回路部分に始動入賞信号を送り「大当り」を不正に発生させることが可能になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
遊技機には、可変表示装置、装飾ランプ、音発生機器などの各種部品が存在するので、遊技制御を行う回路部分からそれらの部品に至る信号線をなくすことはできない。従って、上述したような不正基板が取り付けられ不正遊技行為が行われる余地がどうしても残る。よって、不正基板を用いた不正遊技行為をいかに防ぐかは遊技機における重要な課題になっている。
【0008】
そこで、本発明は、不正基板による遊技に対する攻撃を効果的に防御できる遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技機は、特定入賞部への遊技媒体の入賞によって始動口スイッチ始動スイッチがオンしたことにもとづいて特別遊技を行い、特別遊技の結果が所定の態様になったことにもとづいて遊技者に所定の遊技価値が付与可能となる遊技機であって、遊技制御プログラムに従って所定の間隔で始動口スイッチがオンしたか否かを判定するスイッチ判定処理と遊技の進行に応じた信号を出力する出力処理とを含む定期処理を実行し、始動口スイッチからの検出信号が入力される入力ポートを有する遊技制御手段と、遊技制御手段とは別個に設けられ、所定の間隔よりも短い間隔で所定範囲の数値が周期的に更新される外部カウンタと、遊技制御手段とは別個に設けられ、外部カウンタによって更新される数値をラッチするラッチ回路とを備え、始動口スイッチからの検出信号は、分岐されてラッチ回路と遊技制御手段の入力ポートとに入力され、ラッチ回路は、始動口スイッチからの検出信号が入力されたことにもとづいて、外部カウンタによって更新される数値をラッチし、遊技制御手段は、定期処理で実行されるスイッチ判定処理において、入力ポートに始動口スイッチからの検出信号が入力されたか否かを所定期間ごとに判定し、該判定の結果にもとづいて始動口スイッチがオンしたと判定し、始動口スイッチがオンしたと判定したときに、始動入賞記憶に空きがあるか否かを判定し、始動入賞記憶に空きがあると判定した場合にラッチ回路によってラッチされた数値をラッチ回路から読み込み、ラッチ回路から読み込んだ数値を用いて、特別遊技の結果を所定の態様とするか否かを判定する抽選処理を実行するとともに、所定範囲の数値を全て更新するのに要する時間として、定期処理が実行される所定の間隔とは異なる時間であって、少なくとも所定の間隔の整数倍となっていない非同期となる時間が設定され、定期処理で実行される出力処理において出力される信号により、所定範囲の数値を全て更新するのに要する時間を認識不能とするように構成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、例えばコイン遊技機等であってもよく、特定入賞部への遊技媒体の進入により特別遊技を行い、特別遊技の結果が所定の態様になったことにもとづいて遊技者に所定の遊技価値が付与可能となる全ての遊技機に適用可能である。
【0012】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3からあふれた景品玉を貯留する余剰玉受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が設けられている。
【0013】
遊技領域7の中央付近には、ゲーム内容を表示するための画像表示部9と7セグメントLEDによる可変表示器10とを含む可変表示装置8が設けられている。可変表示装置8の側部には、打球を導く通過ゲート11が設けられている。通過ゲート11を通過した打球は、玉出口13を経て始動入賞口14の方に導かれる。通過ゲート11と玉出口13との間の通路には、通過ゲート11を通過した打球を検出するゲートスイッチ12がある。また、始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ17によって検出される。
【0014】
始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(Vゾーン)に入った入賞球はVカウントスイッチ22で検出される。また、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。可変表示装置8の下部には、始動入賞口14に入った入賞球数を表示する4個の表示部を有する始動入賞記憶表示器18が設けられている。この例では、4個を上限として、始動入賞がある毎に、始動入賞記憶表示器18は点灯している表示部を1つずつ増やす。そして、画像表示部9の可変表示が開始される毎に、点灯している表示部を1つ減らす。
【0015】
遊技盤6には、複数の入賞口19,24が設けられている。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、遊技効果ランプ・LED28が設けられている。そして、この例では、一方のスピーカ27の近傍に、景品玉払出時に点灯する賞球ランプ51が設けられ、他方のスピーカ27の近傍に、補給玉が切れたときに点灯する玉切れランプ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技台1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって玉貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0016】
打球発射装置から発射された打球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が通過ゲート11を通ってゲートスイッチ12で検出されると、可変表示器10の表示数字が連続的に変化する状態になる。また、打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、可変表示を開始できる状態であれば、画像表示部9内に所定の可変表示画像が表示される。可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶を1増やす。なお、始動入賞記憶については、後で詳しく説明する。
【0017】
画像表示部9内の可変表示は、一定時間が経過したとき、または所定の条件が成立したときに終了する。条件が成立した場合には、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間(例えば29.5秒)経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球が特定入賞領域に入賞しVカウントスイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。この継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0018】
停止時の可変表示部9内の画像の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、高確率状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
また、可変表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、高確率状態では、可変表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
【0019】
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図2を参照して説明する。
可変表示装置8の背面では、図2に示すように、機構板36の上部に景品玉タンク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊技機設置島に設置された状態でその上方から景品玉が景品玉タンク38に供給される。景品玉タンク38内の景品玉は、誘導樋39を通って玉払出装置に至る。
【0020】
機構板36には、中継基板30を介して可変表示部9を制御する可変表示制御ユニット29、基板ケース32に覆われ遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、可変表示制御ユニット29と主基板31との間の信号を中継するための中継基板33、および景品玉の払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球基板37が設置されている。さらに、機構板36には、モータの回転力を利用して打球を遊技領域7に発射する打球発射装置34と、スピーカ27および遊技効果ランプ・LED28a,28b,28cに信号を送るためのランプ制御基板35が設置されている。
【0021】
また、図3はパチンコ遊技機1の遊技盤を背面からみた背面図である。遊技盤6の裏面には、図3に示すように、各入賞口および入賞球装置に入賞した入賞玉を所定の入賞経路に沿って導く入賞玉集合カバー40が設けられている。入賞玉集合カバー40に導かれる入賞玉のうち、開閉板20を経て入賞したものは、玉払出装置97が相対的に多い景品玉数(例えば15個)を払い出すように制御される。始動入賞口14を経て入賞したものは、玉払出装置(図3において図示せず)が相対的に少ない景品玉数(例えば6個)を払い出すように制御される。そして、その他の入賞口24および入賞球装置を経て入賞したものは、玉払出装置が相対的に中程度の景品玉数(例えば10個)を払い出すように制御される。なお、図3には、中継基板33が例示されている。
【0022】
賞球払出制御を行うために、入賞球検出スイッチ99、始動口スイッチ17およびVカウントスイッチ22からの信号が、主基板31に送られる。主基板31に入賞球検出スイッチ99のオン信号が送られると、主基板31から賞球基板37に賞球個数信号が送られる。入賞があったことは入賞球検出スイッチ99で検出されるが、その場合に、主基板31から、賞球基板37に賞球個数信号が与えられる。例えば、始動口スイッチ17のオンに対応して入賞球検出スイッチ99がオンすると、賞球個数信号に「6」が出力され、カウントスイッチ23またはVカウントスイッチ22のオンに対応して入賞球検出スイッチ99がオンすると、賞球個数信号に「15」が出力される。そして、それらのスイッチがオンしない場合に入賞球検出スイッチ99がオンすると、賞球個数信号に「10」が出力される。
【0023】
図4は、主基板(主基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、賞球基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、表示制御基板80および発射制御基板91等も示されている。主基板31には、遊技制御プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22およびカウントスイッチ23からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16および開閉板20を開閉するソレノイド21を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と、始動記憶表示器18の点灯および滅灯を行うとともに7セグメントLEDによる可変表示器10を駆動し、また、装飾ランプ25を点滅させるランプ・LED回路60と、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、画像表示部9の画像表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する情報出力回路64とを含む。
【0024】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用されるRAM55、制御用のプログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。なお、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている場合もある。
【0025】
主基板31には、電源投入時に基本回路53をリセットするための初期リセット回路65と、定期的(例えば、2ms毎)に基本回路53にリセットパルスを与えてゲーム制御用のプログラムを先頭から再度実行させるための定期リセット回路66と、基本回路53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート部57のうちのいずれかのI/Oポートを選択するための信号を出力するアドレスデコード回路67とが設けられている。
【0026】
さらに、主基板31には、高速で乱数を生成する外部乱数生成手段を構成する発振回路75、16ビットカウンタ76および乱数確定レジスタ77も搭載されている。
【0027】
実施の形態1.
図5は、発振回路75、16ビットカウンタ76および乱数確定レジスタ77を、CPU56とともに示すブロック図である。この実施の形態では、発振回路75は、20MHzでクロック信号を発生する。発振回路75からのクロック信号は、16ビットカウンタ76に入力される。16ビットカウンタ76は、例えば、4個の4ビットカウンタ(ここでは74HC161)76a〜76dを直列接続して構成される。すなわち、発振回路75からのクロック信号は4ビットカウンタ76aのクロック入力端子に入力され、4ビットカウンタ76aの桁上げ信号が4ビットカウンタ76bのクロック入力端子に入力される。また、4ビットカウンタ76bの桁上げ信号が4ビットカウンタ76cのクロック入力端子に入力され、4ビットカウンタ76cの桁上げ信号が4ビットカウンタ76dのクロック入力端子に入力される。従って、4個の4ビットカウンタ76a〜76dの出力は、16ビットのカウンタ出力となる。
【0028】
この例では、乱数確定レジスタ77を構成するラッチ回路77a,77bとして、2個の8回路を有するDフリップフロップ(74HC574)が用いられている。ラッチ回路77a,77bは、16ビットカウンタ76のカウンタ出力を入力し、ラッチ信号が入力されるとカウンタ出力をラッチする。図5に示された例では、ラッチ信号はCPU56から出力される。そして、リード信号(RD)に応じて、ラッチした16ビットの値をCPU56に出力する。ラッチ回路77a,77bの出力は、CPU56のバスを介してCPU56に入力される。CPU56の割込入力端子には始動口スイッチ17の出力が接続され、始動口スイッチ17の出力がオン状態になると、割込処理が起動される。なお、始動口スイッチ17の出力は、図4に示されるように、スイッチ回路58およびI/Oポート57を介してもCPU56に入力されている。
【0029】
発振回路75の発振周波数は20MHzであるから、0.05μsで1クロックが発生する。16ビットカウンタ76は0〜65535の範囲の値を出力する。よって、乱数周期は、0.05μs×65535=3.2768msである。
【0030】
次に動作について説明する。
図6は、主基板31における基本回路53の動作を示すフローチャートである。上述したように、この処理は、定期リセット回路66が発するリセットパルスによって、例えば2ms毎に起動される。基本回路53が起動されると、基本回路53は、まず、スタックポインタの指定アドレスをセットするためのスタックセット処理を行う(ステップS1)。次いで、初期化処理を行う(ステップS2)。初期化処理では、基本回路53は、RAM55にエラーが含まれているか判定し、エラーが含まれている場合には、RAM55を初期化するなどの処理を行う。そして、表示制御基板80に送出されるコマンドコードをRAM55の所定の領域に設定する処理を行った後に(ステップS3)、コマンドコードを表示制御データとして出力する処理を行う(ステップS4)。
【0031】
次いで、ランプ制御基板35および音声制御基板70に音声発生やLED点灯制御用の所定のコマンドを送信するための処理を行うとともに、情報出力回路64を介して、ホール管理用コンピュータに大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを送信するための処理を行う(データ出力処理:ステップS5)。また、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる(エラー処理:ステップS6)。
【0032】
次に、遊技制御に用いられる各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処理を行う(ステップS7)。ステップS7では、基本回路53は、判定用乱数としての大当り図柄決定用乱数(ランダム3)のカウントアップ(1加算)を行う。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2−1〜2−3:左右中のはずれ図柄決定用
(3)ランダム3:大当り時の図柄の組合せを決定する(大当り図柄決定用=特定図柄判定用)
(4)ランダム4:はずれ時にリーチするか否か決定する(リーチ判定用)
(5)ランダム5:リーチ種類を決定する(リーチ動作決定用)
【0033】
なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(5)の乱数以外の乱数も用いられている。また、可変表示部9には、遊技効果を高めるために、各図柄以外の画像、例えば背景や所定の動きをするキャラクタ等も表示される。
ステップS7では、基本回路53は、(3)の大当り図柄判定用乱数のカウントアップ(1加算)を行う。なお、(1)の大当り判定用乱数も判定用乱数であるが、メイン処理では、大当り判定用乱数の更新は行われない。
【0034】
次に、基本回路53は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS8)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS9)。普通図柄プロセス処理では、7セグメントLEDによる可変表示器10を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。さらに、基本回路53は、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17およびカウントスイッチ23の状態を入力し、各入賞口や入賞装置に対する入賞があったか否か判定する(ステップS10)。
【0035】
基本回路53は、さらに、表示用乱数を更新する処理を行う(ステップS11)。すなわち、(2)のはずれ図柄決定用の乱数、(4)のリーチ判定用の乱数および(5)のリーチ動作用の乱数のカウントアップ(1加算)を行う。ただし、ランダム2−2は、ランダム2−1の桁上げが生ずるときに、すなわち、ランダム2−1の値が「15」になって「0」に戻されるときにカウントアップされる。また、ランダム2−3は、ランダム2−2の桁上げが生ずるときに、すなわち、ランダム2−2の値が「15」になって「0」に戻されるときにカウントアップされる。
【0036】
また、基本回路53は、賞球基板37との間の信号処理を行う(ステップS12)。すなわち、所定の条件が成立すると賞球基板37に賞球個数信号を出力する。賞球基板37に搭載されている賞球制御用CPUは、賞球個数信号に応じて玉払出装置97を駆動する。
その後、基本回路53は、次に定期リセット回路66からリセットパルスが与えられるまで、ステップS13の表示用乱数更新処理を繰り返す。
【0037】
図8は、始動口スイッチ17のオンにもとづく割込によって起動されるCPU56の割込処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ17がオンすると、割込処理が起動される。割込処理では、CPU56は、まず、乱数確定レジスタ77に、ラッチパルスを出力する(ステップS21)。すると、乱数確定レジスタ77は、そのときの16ビットカウンタ76の出力をラッチする。CPU56は、乱数確定レジスタ77にラッチされたカウンタ値を入力する(ステップS22)。そして、CPU56は、入力した値をランダム1格納領域に保存する(ステップS23)。なお、ランダム1格納領域は、RAM55内の所定の領域である。
【0038】
図9は、定期リセット信号によって起動されるCPU56の通常の処理(メイン処理)と、始動口スイッチ17のオンにもとづく割込処理との関係の一例を示すタイミング図である。図9に示すように、CPU56の通常の処理は2ms毎に再起動されるが、始動口スイッチ17のオンは、遊技者による遊技における打球の入賞にもとづくものであるから、2ms周期とは全く非同期である。また、ランダム1にもとになるカウンタ値を生成する16ビットカウンタ76を駆動する20MHzのクロック信号も、2ms周期とは全く非同期である。従って、始動口スイッチ17のオンにもとづいて16ビットカウンタ76のカウント値をランダム1(大当り判定用乱数)として抽出すれば、2ms周期とは同期しないランダム1の値を得ることができる。
【0039】
すると、主基板31の外部で主基板31から出力される信号を観測しても、ランダム1の周期を知ることができない。すなわち、主基板31から出力される信号を観測して主基板31に対して不正に大当りを発生させるような信号を与えることはできなくなる。
【0040】
次に、始動入賞口14への入賞(始動入賞)にもとづいて画像表示部9に可変表示される図柄の決定方法について図10〜図12のフローチャートを参照して説明する。図10は打球が始動入賞口14に入賞したことを判定する処理を示し、図11は図柄を決定する処理を示し、図12は大当り判定の処理を示すフローチャートである。なお、図11および図12に示す処理は、図6に示されたメイン処理における特別図柄プロセス処理(ステップS8)において実行される。
【0041】
打球が遊技盤6に設けられている始動入賞口14に入賞すると、始動口スイッチ17がオンする。始動口スイッチ17のオンおよびオフ時にはチャタリング(オン波形およびオフ波形のばたつき)がでる。また、始動口スイッチ17から主基板31に至るケーブルにノイズが乗ることもある。よって、始動口スイッチ17がオンしたか否かを直ちに検出すると検出誤りが生ずる可能性がある。そこで、この実施の形態では、チャタリング対策およびノイズ対策として、CPU56は、2回連続してオンしたことを検出すると、始動口スイッチ17がオンしたと認識する。図10に示された処理は2ms毎に1回実行されるので、結局、少なくとも2ms継続して始動口スイッチ17がオン信号を出力すると、CPU56は、始動口スイッチ17がオンしたと認識する。なお、チャタリング期間が長いような遊技機では、3回以上連続してオンしたことを検出すると、始動口スイッチ17がオンしたと認識してもよい。
【0042】
また、図10に示された処理ではチャタリング対策およびノイズ対策が施されるが、図8に示された割込処理ではチャタリング対策およびノイズ対策が施されない。従って、例えば、始動口スイッチ17がオンするときの信号のばたつきに起因して、始動口スイッチ17のオン時に、何回も割込処理が起動されることがある。しかし、図10に示された処理によって、始動口スイッチ17が確実にオンしたと判断されたときにランダム1格納領域の値が用いられるので(ステップS47)、CPU56が始動入賞を検出した時点の直前の割込処理によって取り込まれた乱数値が、乱数値格納エリアに格納される。
【0043】
ステップS10のスイッチ処理において、基本回路53のCPU56は、図10に示すように、スイッチ回路58およびI/Oポート57を介して始動口スイッチ17がオンしたことを検出すると(ステップS41)、スイッチオンフラグがセットされているか否か確認する(ステップS42)。スイッチオンフラグは初回のオン検出時にセットされるフラグである。よって、始動口スイッチ17のオンを検出しスイッチオンフラグがセットされていない場合には、CPU56は、スイッチオンフラグをセットする(ステップS43)。
【0044】
始動口スイッチ17のオンを検出しスイッチオンフラグがセットされている場合には、CPU56は、スイッチオンフラグをリセットするとともに(ステップS44)、始動入賞記憶数が始動記憶上限値に達しているかどうか確認する(ステップS45)。始動入賞記憶数が始動記憶上限値に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やす(ステップS46)。なお、この実施の形態では、始動記憶上限値=4である。
【0045】
そして、各始動入賞記憶数n(n=1,2,3,・・・,始動記憶上限値)に対応して設けられている乱数値格納エリアに、ランダム1格納領域に保存されている値を格納する(ステップS47)。なお、始動入賞記憶数が始動記憶上限値に達している場合には、ステップS46〜S47の処理を行わない。
また、ステップS10のスイッチ処理では始動口スイッチ17以外のスイッチの検出処理も行われる。
【0046】
基本回路53は、画像表示部9の可変表示を開始できる状態になると図11のフローチャートに示す処理を行う。
まず、始動入賞記憶数の値を確認する(ステップS50)。始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する乱数値格納エリアに格納されている値を読み出すとともに(ステップS51)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各乱数値格納エリアの値をシフトする(ステップS52)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,・・・)に対応する乱数値格納エリアに格納されている値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する乱数値格納エリアに格納する。
【0047】
そして、基本回路53は、ステップS51で読み出した値、すなわち抽出されている大当り判定用乱数の値にもとづいて当たり/はずれを決定する(ステップS53)。この実施の形態では、大当り判定用乱数は0〜65535の範囲の値をとる。そして、図12に示すように、低確率時(後述する確変フラグがセットされていないとき)には例えばその値があらかじめ定められている188個の値のうちのいずれかである場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」と決定する。高確率時には例えばその値があらかじめ定められている9440個の値のうちのいずれかである場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」と決定する。
【0048】
大当り判定用乱数が0〜65535の範囲の値をとり、そのうちの188個が当選値(「大当り」と決定される値)であるから、この例では、低確率時の大当り確率は、188/65536=1/348.60である。また、高確率時の大当り確率は、940/65536=1/69.19である。
【0049】
大当りと判定されたときには、基本回路53は、特別図柄判定用乱数(ランダム3)の値にもとづいて停止図柄を決定する。ここで、リミッタが作動中でないならば、全図柄を含むテーブルから停止図柄を決定する(ステップS54,S55)。リミッタが作動している場合には、確率変動が行われる特別図柄(確変図柄)を含まないテーブルから停止図柄を決定する(ステップS54,S56)。リミッタは、連続して確変図柄による大当りが発生すること、すなわち連続して高確率状態が継続することを制限するためのものである。例えば、4回連続して高確率状態が継続するとリミッタが作動状態になる。従って、リミッタ作動状態では、確率変動が行われる特別図柄を含まないテーブルから停止図柄が決定される。
【0050】
さらに、基本回路は、決定された図柄が確変図柄である場合には確変フラグをセットし、そうでない場合には確変フラグをリセットする(ステップS71,S72,S73)。そして、ランダム5の値に従ってリーチ種類を決定し(ステップS74)、大当りとするか否か、大当りの場合の図柄、およびリーチ種類を所定の格納エリアに設定する(ステップS75)。なお、格納エリアは、基本回路53におけるRAM55に設けられる。
【0051】
ステップS53においてはずれと判定されていた場合には、基本回路53は、リーチとするか否か判定する(ステップS59)。例えば、図7に示すリーチ判定用乱数の値が「0」〜「104」のいずれかである場合にはリーチとすることに決定する。リーチとすることに決定したときには、基本回路は、停止図柄の決定を行う。この実施の形態では、ランダム2−1の値に従って左右図柄を決定する(ステップS60)。また、ランダム2−2の値に従って中図柄を決定する(ステップS61)。ここで、決定された中図柄が左右図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に1加算した値に対応する図柄を中図柄の確定図柄として、大当り図柄と一致しないようにする。
【0052】
さらに、基本回路は、ランダム5の値に従ってリーチ種類を決定する(ステップS62)。そして、所定の格納エリアに「リーチ」、リーチ図柄、およびリーチ種類を設定する(ステップS63)。
ステップS59における抽選結果がはずれである場合には、所定の格納エリアにはずれであることを設定する(ステップS64)。
【0053】
以上のように、この実施の形態では、基本回路53におけるCPU56に与えられる定期リセット間隔(2ms)とは同期せずに0〜65535の間で循環する外部乱数の値を、定期リセット間隔とは非同期に発生する始動入賞でラッチし、ラッチされた値を、抽出された大当り判定用乱数とする。
【0054】
すると、2msの起動タイミングに同期した主基板31から出力される各種信号を観測しても、大当り判定用乱数の抽出タイミングを推測することはできない。よって、主基板31の外部から、大当りを不正に発生させるための信号を主基板31に与えることができなくなる。
【0055】
なお、この実施の形態では、割込処理において16ビットカウンタ76のカウント値を取り込み、始動入賞したか否かはメイン処理におけるスイッチ処理(ステップS10)で判定したが、割込処理において、確かに始動入賞したか否かの判定まで実行するようにしてもよい。その場合には、割込処理において、始動入賞したか否かを判定する際にチャタリング対策およびノイズ対策が施される。例えば、何回か連続してオン状態が確認されたら始動入賞があったと判定する。そのように構成した場合には、CPU56は、メイン処理を実行しているときに始動口スイッチ17がオン状態になったら、チャタリング対策およびノイズ対策と高速外部乱数のラッチ処理とを含むスイッチ処理が優先して実行される。そのように構成した場合には、始動入賞検出時点と乱数取得タイミングとのずれがさらに短縮される。
【0056】
実施の形態2.
第1の実施の形態では始動口スイッチ17からの信号をI/Oポート57とともにCPU56の割込端子にも接続し、CPU56の割込処理によって外部乱数をラッチするようにしたが、割込処理によらずに、外部乱数をラッチしてもよい。図13は、そのような処理を行うための発振回路75、16ビットカウンタ76および乱数確定レジスタ77を、CPU56とともに示すブロック図である。この実施の形態でも外部乱数を始動口スイッチ17のオンにもとづいてラッチするが、第1の実施の形態とは異なり、CPU56は、外部乱数のラッチのための始動口スイッチ17のオンを、I/Oポート57を介して入力する始動口スイッチ17の状態を用いて認識する。
【0057】
図14は、この実施の形態における基本回路53のメイン処理を示すフローチャートである。この場合には、2ms毎に再起動されるメイン処理において、複数箇所(この例では3箇所)で始動口スイッチ処理(ステップS15a,S15b,S15c)が実行される。
【0058】
図15は、始動口スイッチ処理(ステップS15a,S15b,S15c)を示すフローチャートである。CPU56は、スイッチ回路58およびI/Oポート57を介して始動口スイッチ17がオンしたことを検出すると(ステップS81)、スイッチオンカウンタが10になっているか否か確認する(ステップS82)。スイッチオンカウンタは始動口スイッチ17の連続オン検出回数を計数するためのカウンタである。よって、始動口スイッチ17のオンを検出しスイッチオンカウンタが10に達していない場合には、CPU56は、スイッチオンカウンタを+1する(ステップS83)。
【0059】
スイッチオンカウンタが10になっている場合には、スイッチオンカウンタをクリアするとともに(ステップS84)、乱数確定レジスタ77に、ラッチパルスを出力する(ステップS85)。そして、CPU56は、乱数確定レジスタ77にラッチされたカウンタ値を入力し(ステップS86)、入力した値をランダム1格納領域に保存する(ステップS87)。また、始動口オンフラグをセットする(ステップS88)。
【0060】
以上のように、10回連続して始動口スイッチ17のオンを検出した場合には、CPU56は、始動口スイッチ17が間違いなくオンしたとして、16ビットカウンタ76のカウント値をラッチするとともに始動口オンフラグをセットする。なお、この実施の形態では、1回のメイン処理中に3回の始動口スイッチ処理(ステップS15a,S15b,S15c)が実行されるので、(10÷3)×2ms、すなわち6ms以上かけて始動口スイッチ17が間違いなくオンしたことが検知される。
【0061】
この実施の形態では連続回数を10回としたが、連続回数は適用される遊技機の始動口スイッチ17のチャタリング特性に応じて設定される。また、この実施の形態では1回のメイン処理中に3回の始動口スイッチ処理が実行されるように構成したが、始動口スイッチ処理の回数は3回に限られない。
【0062】
図16は、この実施の形態におけるステップS10のスイッチ処理において実行される打球の始動入賞に応じた大当り判定用乱数の抽出処理を示すフローチャートである。基本回路53のCPU56は、図16に示すように、始動口スイッチオンフラグがセットされたことを検出すると(ステップS41a)、始動口スイッチオンフラグをリセットするとともに(ステップS48)、始動入賞記憶数が始動記憶上限値に達しているかどうか確認する(ステップS45)。始動入賞記憶数が始動記憶上限値に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やす(ステップS46)。なお、この実施の形態では、始動記憶上限値=4である。
【0063】
そして、各始動入賞記憶数n(n=1,2,3,・・・,始動記憶上限値)に対応して設けられている乱数値格納エリアに、ランダム1格納エリアに保存されている値を格納する(ステップS47)。なお、始動入賞記憶数が始動記憶上限値に達している場合には、ステップS46〜S47の処理を行わない。
また、ステップS10のスイッチ処理では始動口スイッチ17以外のスイッチの検出処理も行われる。
【0064】
その後、CPU56は、画像表示部9の可変表示を開始できる状態になると、ステップS8の特別図柄プロセス処理において図11のフローチャートに示す処理を行う。
【0065】
以上のように、この実施の形態では、メイン処理中において複数の始動口スイッチ処理(ステップS15a,S15b,S15c)を行うように構成したので、始動口スイッチ17が確実にオンしたと判断されたときに、高速でカウントアップする外部乱数生成手段が生成する大当り判定用乱数値が抽出される。
【0066】
そして、始動口スイッチ17のオンはメイン処理の2ms周期とは全く非同期であり、この実施の形態でも始動口スイッチ17のオンにもとづいてランダム1(大当り判定用乱数)が抽出されることになるので、2ms周期とは同期しないランダム1を得ることができる。
【0067】
なお、この実施の形態では、始動口スイッチ17が確実にオンしたと判断されたときに16ビットカウンタ76のカウント値がラッチされるので、CPU56が始動入賞を検出した時点の乱数値が、乱数値格納エリアに格納される。すなわち、始動入賞検出時点と乱数取得タイミングのずれはない。
しかし、始動入賞検出時点と乱数取得タイミングとの間にある程度のずれが許容される場合には、第1の実施の形態の場合と同様に、始動口スイッチ17がオン状態を示したときには直ちに16ビットカウンタ76のカウント値を入力してランダム1格納領域に保存するように構成してもよい。そのように構成する場合には、メイン処理中における複数の始動口スイッチ処理(ステップS15a,S15b,S15c)において、スイッチオンカウンタは用いられず、始動口スイッチ17のオンを検出すると、乱数確定レジスタ77を介して16ビットカウンタ76のカウント値が入力され、ランダム1格納領域に保存される。
【0068】
そして、図16に示された処理に代えて、図10に示された処理が実行される。そのように構成した場合には、メイン処理中における複数の始動口スイッチ処理(ステップS15a,S15b,S15c)において始動口スイッチ17がオン状態を示しているときに随時16ビットカウンタ76のカウント値が入力されるので、第1の実施の形態のように割込処理を用いることなく、第1の実施の形態の場合と同様の処理が行われることになる。従って、このように構成すれば、割込処理によらないで随時ランダム1格納領域の保存値を更新できるので、割込処理が他の処理として既に使用されていたり、何らかの理由で割込処理を使用できない場合に有用である。
【0069】
実施の形態3.
図17は、第3の実施の形態の発振回路75、16ビットカウンタ76および乱数確定レジスタ77を、CPU56とともに示すブロック図である。図17に示すように、この実施の形態では、始動口スイッチ17の出力が、乱数確定レジスタ77のラッチ入力にも接続され、始動口スイッチ17のオンによって、16ビットカウンタ76のカウント値が乱数確定レジスタ77にラッチされる。
【0070】
この実施の形態では、メイン処理は、図6に示されたように実行される。そして、ステップS10のスイッチ処理において、図18のフローチャートに示すよりが実行される。すなわち、基本回路53のCPU56は、スイッチ回路58およびI/Oポート57を介して始動口スイッチ17がオンしたことを検出すると(ステップS41)、スイッチオンフラグがセットされているか否か確認する(ステップS42)。始動口スイッチ17のオンを検出しスイッチオンフラグがセットされていない場合には、CPU56は、スイッチオンフラグをセットする(ステップS43)。
【0071】
始動口スイッチ17のオンを検出しスイッチオンフラグがセットされている場合には、CPU56は、スイッチオンフラグをリセットするとともに(ステップS44)、始動入賞記憶数が始動記憶上限値に達しているかどうか確認する(ステップS45)。始動入賞記憶数が始動記憶上限値に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やす(ステップS46)。なお、この実施の形態では、始動記憶上限値=4である。
【0072】
そして、CPU56は、乱数確定レジスタ77にラッチされているカウンタ値を入力する(ステップS22)。さらに、CPU56は、入力した値を、各始動入賞記憶数n(n=1,2,3,・・・,始動記憶上限値)に対応して設けられている乱数値格納エリアに格納する(ステップS47a)。なお、始動入賞記憶数が始動記憶上限値に達している場合には、ステップS46〜S47aの処理を行わない。
また、ステップS10のスイッチ処理では始動口スイッチ17以外のスイッチの検出処理も行われる。
その後、CPU56は、画像表示部9の可変表示を開始できる状態になると、ステップS8の特別図柄プロセス処理において図11のフローチャートに示す処理を行う
【0073】
以上のように、この実施の形態では、始動口スイッチ17の出力を、I/Oポート57に入力するとともに、乱数確定レジスタ77にラッチ信号として入力する。よって、乱数確定レジスタ77は、始動口スイッチ17の出力にもとづいて随時16ビットカウンタ76のカウント値をラッチしている。そして、CPU56は、I/Oポート57を介して入力した始動口スイッチ17の出力が確実にオンしていると判断したら、乱数確定レジスタ77にラッチされているカウンタ値を入力する。従って、始動入賞検出時点と乱数取得タイミングのずれはない。また、乱数確定レジスタ77におけるラッチはハードウェア的に行われるので、大当り判定用乱数を抽出するための基本回路53の負担が軽減される。
【0074】
この実施の形態でも、基本回路53におけるCPU56に与えられる定期リセット間隔(2ms)とは同期せずに0〜65535の間で循環する外部乱数の値を、定期リセット間隔とは非同期に発生する始動入賞でラッチし、ラッチされた値を、抽出された大当り判定用乱数とする。よって、2msの起動タイミングに同期した主基板31から出力される各種信号を観測しても、大当り判定用乱数の抽出タイミングを推測することはできない。よって、主基板31の外部から、大当りを不正に発生させるための信号を主基板31に与えることができなくなる。
【0075】
なお、上記の各実施の形態の遊技機、すなわち図1の正面図に示されたパチンコ遊技機は、始動入賞にもとづいて画像表示部9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0076】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、遊技機を、遊技制御プログラムに従って所定の間隔で始動口スイッチがオンしたか否かを判定するスイッチ判定処理と遊技の進行に応じた信号を出力する出力処理とを含む定期処理を実行し、始動口スイッチからの検出信号が入力される入力ポートを有する遊技制御手段と、遊技制御手段とは別個に設けられ、所定の間隔よりも短い間隔で所定範囲の数値が周期的に更新される外部カウンタと、遊技制御手段とは別個に設けられ、外部カウンタによって更新される数値をラッチするラッチ回路とを備え、始動口スイッチからの検出信号は、分岐されてラッチ回路と遊技制御手段の入力ポートとに入力され、ラッチ回路は、始動口スイッチからの検出信号が入力されたことにもとづいて、外部カウンタによって更新される数値をラッチし、遊技制御手段は、定期処理で実行されるスイッチ判定処理において、入力ポートに始動口スイッチからの検出信号が入力されたか否かを所定期間ごとに判定し、該判定の結果にもとづいて始動口スイッチがオンしたと判定し、始動口スイッチがオンしたと判定したときに、始動入賞記憶に空きがあるか否かを判定し、始動入賞記憶に空きがあると判定した場合にラッチ回路によってラッチされた数値をラッチ回路から読み込み、ラッチ回路から読み込んだ数値を用いて、特別遊技の結果を所定の態様とするか否かを判定する抽選処理を実行するとともに、所定範囲の数値を全て更新するのに要する時間として、定期処理が実行される所定の間隔とは異なる時間であって、少なくとも所定の間隔の整数倍となっていない非同期となる時間が設定され、定期処理で実行される出力処理において出力される信号により、所定範囲の数値を全て更新するのに要する時間を認識不能とするように構成したので、遊技制御プログラムの起動周期とは同期せずに数値を発生する外部カウンタの出力にもとづいて抽選処理を行うことができるので、所定の起動タイミングに同期して遊技制御手段から出力される各種信号を観測しても、大当り判定用乱数の抽出タイミングを推測することはできなくなり、遊技制御手段の外部から、大当りを不正に発生させるための信号を与えることができなくなって、不正遊技行為を効果的に防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】 主基板における回路構成の一例と周辺基板を示すブロック図である。
【図3】 CPUの周辺回路のうちの主要部を示すブロック図である。
【図4】 主基板における基本回路の動作を示すフローチャートである。
【図5】 第1の実施の形態における外部乱数生成手段の構成を示すブロック図である。
【図6】 基本回路のメイン処理を示すフローチャートである。
【図7】 各乱数を示す説明図である。
【図8】 割込処理を示すフローチャートである。
【図9】 メイン処理と割込処理との関係の一例を示すタイミング図である。
【図10】 第1の実施の形態における打球が始動入賞口に入賞したことを判定する処理を示すフローチャートである。
【図11】 図柄を決定する処理を示すフローチャートである。
【図12】 大当り判定の処理を示すフローチャートである。
【図13】 第2の実施の形態における外部乱数生成手段の構成を示すブロック図である。
【図14】 第2の実施の形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。
【図15】 始動口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。
【図16】 第2の実施の形態における打球が始動入賞口に入賞したことを判定する処理を示すフローチャートである。
【図17】 第3の実施の形態における外部乱数生成手段の構成を示すブロック図である。
【図18】 第3の実施の形態における打球が始動入賞口に入賞したことを判定する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
8 可変表示装置
31 主基板
53 基本回路
56 CPU
75 発振回路
76 16ビットカウンタ
77 乱数確定レジスタ
Claims (1)
- 特定入賞部への遊技媒体の入賞によって始動口スイッチがオンしたことにもとづいて特別遊技を行い、特別遊技の結果が所定の態様になったことにもとづいて遊技者に所定の遊技価値が付与可能となる遊技機であって、
遊技制御プログラムに従って所定の間隔で前記始動口スイッチがオンしたか否かを判定するスイッチ判定処理と遊技の進行に応じた信号を出力する出力処理とを含む定期処理を実行し、前記始動口スイッチからの検出信号が入力される入力ポートを有する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段とは別個に設けられ、前記所定の間隔よりも短い間隔で所定範囲の数値が周期的に更新される外部カウンタと、
前記遊技制御手段とは別個に設けられ、前記外部カウンタによって更新される数値をラッチするラッチ回路とを備え、
前記始動口スイッチからの前記検出信号は、分岐されて前記ラッチ回路と前記遊技制御手段の前記入力ポートとに入力され、
前記ラッチ回路は、前記始動口スイッチからの前記検出信号が入力されたことにもとづいて、前記外部カウンタによって更新される数値をラッチし、
前記遊技制御手段は、
前記定期処理で実行される前記スイッチ判定処理において、前記入力ポートに前記始動口スイッチからの前記検出信号が入力されたか否かを所定期間ごとに判定し、該判定の結果にもとづいて前記始動口スイッチがオンしたと判定し、前記始動口スイッチがオンしたと判定したときに、始動入賞記憶に空きがあるか否かを判定し、
前記始動入賞記憶に空きがあると判定した場合に前記ラッチ回路によってラッチされた数値を前記ラッチ回路から読み込み、
前記ラッチ回路から読み込んだ数値を用いて、前記特別遊技の結果を前記所定の態様とするか否かを判定する抽選処理を実行するとともに、
前記所定範囲の数値を全て更新するのに要する時間として、前記定期処理が実行される前記所定の間隔とは異なる時間であって、少なくとも前記所定の間隔の整数倍となっていない非同期となる時間が設定され、前記定期処理で実行される前記出力処理において出力される信号により、前記所定範囲の数値を全て更新するのに要する時間を認識不能とした
ことを特徴とする遊技機。
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