JP4251974B2 - 高周波フィルタ - Google Patents

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Description

この発明は、主にマイクロ波帯及びミリ波帯において用いられる高周波フィルタおよび多層容量回路に関するものである。
従来の高周波フィルタの例として、非特許文献1に開示された高周波フィルタが上げられる。非特許文献1に記載された高周波フィルタは、接地導体と誘電体基板と誘電体基板上に形成されたストリップ導体から形成される2つの入出力線路および3つの共振器、入出力線路と共振器または共振器同士を相互に結合させる結合部から構成され、3つの共振器を縦続接続させた3段の高周波フィルタである。
非特許文献1に記載の高周波フィルタでは、周波数fを中心周波数とするマイクロ波等の高周波が通過するように、共振器の共振周波数および結合部の結合度が調整されている。これらの調整は、主に共振器の線路方向の電気長または結合部の間隔を調整することによって行われる。
中心周波数fから離れた周波数の高周波が、入出力線路から高周波フィルタへ入射した場合、共振器は共振せず入射した高周波は反射される。一方、入射する高周波の周波数がfもしくはその近傍の周波数である場合には、共振器が共振し、入出力線路と共振器、および共振器同士は結合部を介してそれぞれ強く結合する。この結果、周波数fもしくはその近傍の周波数の高周波は、入出力線路から入出力線路へと伝播することになる。すなわち、この高周波フィルタの通過特性は、fを中心周波数とする周波数帯域を通過帯域とし、その高周波側と低周波側における両側の通過特性が抑圧された、いわゆる帯域通過フィルタの通過特性になる。
また、従来の高周波フィルタの別の例として、特許文献1に開示された高域通過フィルタがある。特許文献1に記載された高域通過フィルタは、接地導体と誘電体基板と誘電体基板上に形成されたストリップ導体から形成される2つの入出力線路、異なる誘電体層に配置されたストリップ導体の結合により構成される容量回路、接地導体と誘電体基板とストリップ導体から形成され先端部が開放端であるスタブ(オープンスタブ)から構成される。
特許文献1に記載の高域通過フィルタでは、オープンスタブはある所定の周波数fcにおいてそれぞれ特定のインダクタンス値を持つように調整されている。また、容量回路は、周波数fにおいて、それぞれ特定の容量値を有するように調整されている。なお、これらの調整は、主に各スタブの線路方向の物理長、線路幅により決まる特性インピーダンス、ないしは容量回路の結合度の強さを調整することにより行われる。この調整により、周波数fにおける全体回路は、直列容量回路と並列インダクタンス回路がはしご型接続された等価回路を構成し、この等価回路は、遮断周波数をfとする高域通過フィルタを構成する。
一般的な高域通過フィルタにおいては、遮断周波数fより高周波側の波は、並列インダクタンス回路によるサセプタンスが小さくかつ直列容量回路によるリアクタンスも小さいため、フィルタ回路内で反射することなく伝播し、反射特性は良好で挿入損失は小さくなる。一方、遮断周波数fより低周波側の波は、並列インダクタンス回路によるサセプタンスが大きくかつ直列容量回路によるリアクタンスも大きいため、フィルタ回路内で反射され、通過特性は抑圧される。
オープンスタブにより並列インダクタンス回路を構成した高周波フィルタにおいては、接続部から見たオープンスタブの入力サセプタンスが発散する周波数の信号も、フィルタ回路内で反射され通過特性が抑圧される。ここでは、オープンスタブの入力サセプタンスが発散することで通過特性が抑圧される周波数を、反共振周波数と呼ぶ。回路中のオープンスタブは、遮断周波数fにおいて特定のインダクタンス値を取ることから、その電気長は遮断周波数fの低域側の周波数fにおいて1/4波長となり、周波数fの奇数倍の周波数において入力サセプタンスが発散する。その結果、周波数fの奇数倍の周波数が反共振周波数となり、その近傍の通過特性が抑圧される。
よって、並列インダクタンス回路としてオープンスタブを用いた高周波フィルタの通過特性は、例えば非特許文献1に記載の高周波フィルタの通過特性に加え、周波数fの奇数倍の周波数における通過特性も抑圧された特性になる。すなわち、反共振周波数fにおける通過特性抑圧効果により、遮断周波数fの低周波側における通過特性が急峻に抑圧され、かつ遮断周波数fより高周波側においては周波数fの奇数倍の周波数近傍に阻止帯域を持ち、さらに遮断周波数f近傍の周波数帯域における反射特性が良好で挿入損失の小さい特性を持った高周波フィルタが得られる。
Seymour B. Cohn,"Parallel−Coupled Transmission−Line−Resonator Filters",1958 Transactions on IEEE Microwave Theory and Techniques 6.2,Apr.1958,p.223−231 特開2002−252330号公報
非特許文献1に記載された、複数の共振器を電磁界により結合させた帯域通過フィルタにおいては、通過帯域における挿入損失は基本的に各共振器のQ値に依存し、Q値が大きいほど挿入損失は小さくなる性質がある。各共振回路のQ値は、基本的に共振器部分の占める体積が大きいほど大きく、ストリップ導体の構成物質の導体損失が小さいほど大きく、また、誘電体基板の誘電体損失が小さいほど大きくなる性質がある。
従って、薄い誘電体基板を積層して構成する多層構造にこのような高周波フィルタを内蔵すると、共振器のQ値が小さくなってしまい、通過帯域の挿入損失が大きくなってしまうことから、低損失な帯域通過フィルタを得にくいという問題がある。また、誘電体基板の誘電体損失は、入力信号の周波数が高くなるほど大きくなるため、ミリ波等の高周波においては上述の問題はより顕著になる。
また、従来の帯域通過フィルタの場合、通過帯域の高周波側と低周波側における両側の通過特性の抑圧は連続的であり、通過帯域から離れるに従って減衰量が大きくなる。その一方、阻止帯域幅が狭くてよい、離散的な阻止帯域を要する等必ずしも連続的な阻止帯域を必要としない場合でも、要求される阻止帯域幅と減衰量に対して過剰な阻止帯域幅と減衰量を有する場合が多く、その結果通過帯域の挿入損失が大きくなる場合も少なくない。
また、特許文献1に記載された高周波フィルタにおいては、遮断周波数fにおいて特定のインダクタンス値を有するようにオープンスタブの物理寸法を調整しており、スタブの線路方向の電気長がほぼ一意的に決まるので、反共振周波数もその電気長を1/4波長とする周波数の奇数倍の周波数に一意的に決まってしまう。つまり、遮断周波数fの低周波側における通過特性の抑圧は可能だが、遮断周波数fの高周波側の通過特性については、オープンスタブの線路長により一意的に決まる周波数fの奇数倍の周波数近傍の通過特性は抑圧できるが、阻止帯域の位置と間隔の調整ができないという問題がある。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、通過帯域とする周波数帯域の高周波側と低周波側に必要十分な帯域幅と減衰量を有した阻止帯域を有し、挿入損失の小さい高周波フィルタを得ることを目的とする。
また、多層基板内に上記の高周波フィルタを構成する際、積層ずれによる高周波フィルタの特性変動を防ぐのに適した多層容量回路を得ることを目的とする。
この発明に係る高周波フィルタは、遮断周波数近傍において誘導性を呈する1つ以上のインダクタンス素子を有する並列インダクタンス回路と、上記遮断周波数近傍において、容量性を呈する1つ以上の容量素子を有する直列容量回路とを備え、上記インダクタンス素子と上記容量素子とを交互に縦続接続するとともに、上記縦続接続の両端に外部回路と接続するための入力線路及び出力線路を備えた高周波フィルタにおいて、上記インダクタンス素子のうちの少なくとも1つは、上記直列容量回路に接続された端部とは反対側に延在する伝送線路の中途に、一つ以上の分岐箇所を有する分岐スタブであると共に、分岐スタブは、分岐箇所において先端部が開放端である2つの伝送線路に分岐し、上記分岐スタブの入力サセプタンスが、遮断周波数の半分に相当する第2の周波数の1倍、3倍、4倍の周波数において発散するように、上記分岐スタブの入力端から上記分岐箇所までを構成する第1の伝送線路区間の電気長と、上記分岐箇所から一方の先端部までを構成する第2の伝送線路区間の電気長と、上記分岐箇所から他方の先端部までを構成する第3の伝送線路区間の電気長が設定されているものである。
この発明に係る高周波フィルタは、遮断周波数近傍において誘導性を呈する1つ以上のインダクタンス素子を有する並列インダクタンス回路と、上記遮断周波数近傍において、容量性を呈する1つ以上の容量素子を有する直列容量回路とを備え、上記インダクタンス素子と上記容量素子とを交互に縦続接続するとともに、上記縦続接続の両端に外部回路と接続するための入力線路及び出力線路を備えた高周波フィルタにおいて、上記インダクタンス素子のうちの少なくとも1つは、上記直列容量回路に接続された端部とは反対側に延在する伝送線路の中途に、一つ以上の分岐箇所を有する分岐スタブであると共に、上記分岐スタブは、分岐箇所において先端部が開放端である2つの伝送線路に分岐し、上記分岐スタブの入力サセプタンスが、遮断周波数の3分の1に相当する第3の周波数の2倍、4倍、6倍の周波数において発散するように、上記分岐スタブの入力端から上記分岐箇所までを構成する第1の伝送線路区間の電気長と、上記分岐箇所から一方の先端部までを構成する第2の伝送線路区間の電気長と、上記分岐箇所から他方の先端部までを構成する第3の伝送線路区間の電気長が設定されているものである。
この発明によれば、並列インダクタンス回路を構成するインダクタンス素子のうちの少なくとも1つに、伝送線路の中途に1つ以上の分岐構造を有するスタブを適用するようにしたので、その形状の調節により任意の周波数帯域に阻止帯域を設定することが可能であり、通過帯域の低周波側の通過特性を急峻に抑圧しつつ高周波側には所望の周波数帯域に設定された阻止帯域を有し、且つ挿入損失の小さい高周波フィルタを得ることができる。
以下、この発明の実施の様々な形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による、高周波フィルタ100の回路図である。図に示すように、高周波フィルタ100は、ブランチスタブ(インダクタンス素子、分岐スタブ)38a,38b、容量素子32a,32b,32c、オープンスタブ(インダクタンス素子)33a,33b、入出力端35a,35bを備えている。
ブランチスタブ38a,38bは線路途中に分岐箇所を有する分岐スタブであり、伝送線路29a,30a,34aによってブランチスタブ38aが構成され、伝送線路29b,30b,34bによってブランチスタブ38bが構成される。伝送線路29a,29bは、それぞれブランチスタブ38a,38bの線路途中を構成する部分(幹スタブ)である。
伝送線路30a,30bは、先端部が開放端となっており、伝送線路34a,34bは、先端部が短絡端となっている。伝送線路30a,30b,34a,34bは、それぞれブランチスタブ38a,38bの末端を構成する部分(枝スタブ)である。
オープンスタブ33a,33bは、先端部が開放端である伝送線路から構成されている。オープンスタブ33a,33b、ブランチスタブ38a,38bは、並列インダクタンス回路を構成する。また、容量素子32a,32b,32cは、直列容量回路を構成する。
このように、高周波フィルタ100は、1つまたは複数の伝送線路からなる並列インダクタンス回路と直列容量回路がはしご型に縦続接続されることにより構成される、高域通過フィルタである。
次に、高周波フィルタ100の動作について説明する。
図1に示すように、高周波フィルタ100の全体回路は、入出力端35a、ブランチスタブ38a、容量素子32a、オープンスタブ33a、容量素子32b、オープンスタブ33b、容量素子32c、ブランチスタブ38b、入出力端35bの順に縦続接続された回路を構成している。ここで、ブランチスタブ38a,38bとオープンスタブ33a,33bは、ある所定の周波数fにおいて、それぞれ特定のインダクタンス値を持つように調整されている。なお、この調整は主に各スタブの線路方向の物理長、及び特性インピーダンスを調整することにより行われる。
また、容量素子32a,32b,32cは、周波数fにおいて、それぞれ特定の容量値を持つように調整されている。
上記の調整により、周波数fにおける全体回路は、図2に示すような、インダクタンス素子16a,16b,16c,16dによって構成される並列インダクタンス回路と容量素子32a,32b,32cによって構成される直列容量回路が7段のはしご型に接続された等価回路を構成する。この等価回路は、遮断周波数をfとする高域通過フィルタを構成している。図2において、インダクタンス素子16a,16b,16c,16dは、それぞれブランチスタブ38a、オープンスタブ33a、オープンスタブ33b、ブランチスタブ38bに対応している。以下、高周波フィルタ100の遮断周波数をfとする。
図3は、ブランチスタブ38aを示す図である。伝送線路29aの一端は、接続部31となっている。図に示すように伝送線路29a,30a,34aの線路方向の物理長をそれぞれl,l,lとし、伝送線路29a,30a,34aの特性インピーダンスをZとすると、接続部31から見たときの周波数fにおけるブランチスタブ38aの入力サセプタンス値Binは、式(1)で与えられる。ただし、αは式(2)で与えられ、εeffは各スタブの実効誘電率、cは真空中の高速を表している。
Figure 0004251974
ここでは、遮断周波数fにおいてブランチスタブ38aが特定のインダクタンス値に対応するサセプタンス値Bを取るように調整されており、式(3)が成り立つ。
Figure 0004251974
また、入力サセプタンスBinを発散させる周波数f(i=1,2,3,・・・)が反共振周波数になり、式(4)を満たす周波数f近傍において、阻止帯域を設定することができる。
Figure 0004251974
よって、遮断周波数をfとする高域通過フィルタを構成するために、ブランチスタブ38aが満たすべき入力サセプタンスB、遮断周波数f、及び近傍に阻止帯域を設定したい周波数fに対して、式(3)と式(4)を満たすようにZ,l,l,lを調整すれば、ブランチスタブ38aは遮断周波数fにおいて高域通過フィルタを構成するのに必要な入力サセプタンス値を取ると共に、周波数fを反共振周波数に設定することができる。
このように調整したときの、接続部31から見たブランチスタブ38aの入力サセプタンスを図4に示す。図中、実線はブランチスタブ38aの入力サセプタンスを示し、一点鎖線は、背景技術に関連して述べた特許文献1に記載の高周波フィルタにおいて、並列インダクタンス回路に適用されるオープンスタブの入力サセプタンスを示している。fは、従来の高周波フィルタの反共振周波数である。また、図5に高周波フィルタ100の通過特性を示す。図中、実線は高周波フィルタ100の通過特性を示し、一点鎖線は背景技術に関連して述べた特許文献1に記載の高周波フィルタの通過特性を示している。
図4、図5に示すように、調整したブランチスタブ38aを高周波フィルタ100の並列インダクタンス回路に適用することにより、背景技術に関連して述べた従来の高域通過フィルタの通過特性に加え、周波数f(i=1,2,3,・・・)近傍に阻止帯域を有する高周波フィルタ100を得ることができる。すなわち、遮断周波数fの低周波側のみでなく、遮断周波数fの高周波側と低周波側に必要十分な帯域幅と減衰量を有した阻止帯域を得ることができる。
なお、ブランチスタブ38aにおいて、線路中途で1箇所の分岐箇所があり、伝送線路29a,30a,34aのそれぞれの線路幅が等しい場合には、接続部31から見たブランチスタブ38aの入力サセプタンスは式(1)で表されるが、例えば線路中途における分岐箇所数が増えるなど、ブランチスタブ38aの構成が変化すれば、それに伴い接続部31から見た入力サセプタンスを表す式も変化する。
また、ブランチスタブ38bについても同様に調整することができる。
以上のように、実施の形態1によれば、線路途中に分岐箇所を有し、伝送線路29a,29b,30a,30b,34a,34bによって構成されるブランチスタブ38a,38bを高周波フィルタ100の並列インダクタンス回路に使用するようにしたので、近傍に阻止帯域を設定したい周波数fに対して、式(3)と式(4)を満たすように伝送線路29a,29b,30a,30b,34a,34bの物理長と特性インピーダンスを調整することにより、周波数fを反共振周波数に設定することができる。すなわち、遮断周波数fにおいて高域通過フィルタを構成するのに必要な入力サセプタンス値を取り、通過帯域の反射特性が良好で挿入損失が小さく、さらに、遮断周波数fの高周波側と低周波側に必要十分な帯域幅と減衰量を有した阻止帯域を持つ高周波フィルタを得ることができる。
なお、高周波フィルタ100は、直列容量回路と並列インダクタンス回路を7段に縦続接続して構成しているが、縦続接続の接続段数は7段には限られない。
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2による高周波フィルタ200の回路図である。図1と同一の符号は同一の構成要素を表している。高周波フィルタ200は、1つまたは複数の伝送線路からなる並列インダクタンス回路と、直列容量回路がはしご型に縦続接続されて構成されている点では実施の形態1の高周波フィルタ100と同様であるが、ブランチスタブ38a,38bの代わりに、ブランチスタブ38c,38dを備えている。
ブランチスタブ38c,38dは、ブランチスタブ38a,38bと同様、線路途中に分岐箇所を有する分岐スタブであるが、それぞれ、先端部が短絡端である伝送線路34a,34bの代わりに、先端部が開放端である伝送線路30c,30dを有している。このように、高周波フィルタ200においては、ブランチスタブ38c,38dを構成する全ての枝スタブの先端部が開放端になっている。
次に、高周波フィルタ200の動作について説明する。
ブランチスタブ38c,38dを遮断周波数fにおいて特定のインダクタンス値を持つように調整すれば、実施の形態1と同様に、周波数fにおける全体回路は図2に示した、並列インダクタンス回路と直列容量回路が7段のはしご型接続された遮断周波数をfとする高域通過フィルタを構成する。ただし、インダクタンス素子16a,16b,16c,16dは、それぞれブランチスタブ38c、オープンスタブ33a、オープンスタブ33b、ブランチスタブ38dに対応する。
図7は、ブランチスタブ38cを示す図である。伝送線路29aの一端は、接続部31となっている。図に示すように伝送線路29a,30a,30cの線路方向の物理長をそれぞれl,l,lとし、伝送線路29a,30a,30cの特性インピーダンスをZとすると、接続部31から見たときの周波数fにおけるブランチスタブ38cの入力サセプタンス値Binは、式(5)で与えられる。ただし、αは式(6)で与えられ、εeffは各スタブの実効誘電率、cは真空中の高速を表している。
Figure 0004251974
ここでは、遮断周波数fにおいてブランチスタブ38cが特定のインダクタンス値に対応するサセプタンス値Bを取るように調整されており、式(7)が成り立つ。
Figure 0004251974
また、入力サセプタンスBinを発散させる周波数f(i=1,2,3,・・・)が反共振周波数になり、式(8)を満たす周波数f近傍において、阻止帯域を設定することができる。
Figure 0004251974
よって、遮断周波数をfとする高域通過フィルタを構成するために、ブランチスタブ38cが満たすべき入力サセプタンスB、遮断周波数f、及び近傍に阻止帯域を設定したい周波数fに対して、式(7)と式(8)を満たすようにZ,l,l,lを調整すれば、ブランチスタブ38cは遮断周波数fにおいて高域通過フィルタを構成するのに必要な入力サセプタンス値を取ると共に、周波数fを反共振周波数に設定することができる。
なお、ブランチスタブ38dについても同様に調整することができる。
以上のように、実施の形態2によれば、ブランチスタブ38c,38dの先端部分を開放端とすることで、通過帯域の低周波側に阻止帯域を設定することができるので、通過帯域の低周波側の通過帯域が、より急峻に抑圧された高周波フィルタを得ることができる。
さらに、実施の形態2によれば、全ての枝スタブの先端部を開放端とし、先端部を短絡させないようにしたため、多層構造において枝スタブの先端部を短絡させるために貫通VIAを配置する必要がなく、回路設計がしやすいという利点がある。
実施の形態3.
図8は、この発明の実施の形態3による、高周波フィルタ300の分解図である。図に示すように、高周波フィルタ300は、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3a,3b,3c,3d、入出力線路4a,4b、多層容量回路7a,7b、容量回路8、オープンスタブ9a,9b、ブランチスタブ(分岐スタブ)12c,12dを備えている。
高周波フィルタ300は、2層の接地導体間に複数の誘電体基板を配置し、それらの誘電体基板上にストリップ導体を配置して構成された、いわゆる多層ストリップ線路型フィルタである。ストリップ導体3a,3dは誘電体基板2b上に形成され、ストリップ導体3b,3cは誘電体基板2c上に形成されている。
図9は、図8に示すB−B’面から下方を見た透過図である。図9において、破線は、誘電体基板2cに配置されたストリップ導体3b,3cの透視図を示している。
入出力線路4aは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3aから構成され、入出力線路4bは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3dから構成される。
多層容量回路7aは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3a,3bから構成され、多層容量回路7bは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3c,3dから構成される。多層容量回路7a,7bは、異なる誘電体基板層に配置されたストリップ導体間の結合により構成される多層容量回路であり、多層容量回路7aはストリップ導体3aの部分7a−1とストリップ導体3bの部分7a−2の結合により構成され、多層容量回7bはストリップ導体3dの部分7b−1とストリップ導体3cの部分7b−2の結合により構成される。
容量回路8は、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3b,3cから構成され、ストリップ導体3b,3c間の結合により構成される容量回路である。
オープンスタブ9aは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3bから構成され、オープンスタブ9bは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3cから構成される。
ブランチスタブ12cは、伝送線路10a,11a,11cから構成され、ブランチスタブ12dは、伝送線路10b,11b,11dから構成される。伝送線路10a,11a,11cは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3aから構成され、伝送線路10b,11b,11dは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3dから構成される。
伝送線路10a,10bは、それぞれブランチスタブ12c,12dの線路途中を構成する部分(幹スタブ)に相当する。伝送線路11a,11b,11c,11dは、先端部が開放端となっており、それぞれブランチスタブ12c,12dの末端を構成する部分(枝スタブ)に相当する。
次に、高周波フィルタ300の動作について説明する。
高周波フィルタ300の全体回路は、入出力線路4a、ブランチスタブ12c、多層容量回路7a、オープンスタブ9a、容量回路8、オープンスタブ9b、多層容量回路7b、ブランチスタブ12b、入出力線路4bの順に縦続接続された回路を構成している。ここで、ブランチスタブ12c,12dとオープンスタブ9a,9bは、所定の周波数fにおいて、それぞれ特定のインダクタンス値を持つように調整されている。また、多層容量回路7a,7bおよび容量回路8は、周波数fにおいて、それぞれ特定の容量値を有するように調整されている。なお、この調整は主に各スタブの線路方向の物理長、線路幅によって決まる特性インピーダンス、または容量回路の結合度の強さを調整することにより行われる。
これらの調整により、周波数fにおける全体回路は、図2に示した、並列インダクタンス回路と直列容量回路が7段のはしご型に接続された遮断周波数をfとする高域通過フィルタを構成する。ただし、インダクタンス素子16a,16b,16c,16dは、それぞれブランチスタブ12c、オープンスタブ9a、オープンスタブ9b、ブランチスタブ12dに対応し、容量素子32a,32b,32cは、それぞれ多層容量回路7a、容量回路8、多層容量回路7bに対応する。
ブランチスタブ12c,12dは、1箇所の分岐箇所を有し、全ての枝スタブを先端部が開放端である伝送線路により構成しているので、その等価回路は図7で示したブランチスタブ38cの等価回路と同じ構成である。ここでは、遮断周波数fにおける波長をλとして、伝送線路10a,10bの電気長を1/2λ以下、伝送線路11a,11bの電気長を1/5λ、伝送線路11c,11dの電気長を1/6λに調整している。なお、この電気長の調整は、伝送線路10a,10bと伝送線路11a,11b,11c,11dの線路方向の物理長、及び線路幅を調整することにより行われる。
このように調整したときの、図7に示す接続部31から見たブランチスタブ12c,12dの入力サセプタンスを図10に示す。図中、実線はブランチスタブ12c,12dの入力サセプタンスを示し、一点鎖線は、背景技術に関連して述べた特許文献1に記載の高周波フィルタにおいて、並列インダクタンス回路に適用されるオープンスタブの入力サセプタンスを示している。fは、従来の高周波フィルタの反共振周波数である。また、図11に、高周波フィルタ300の通過特性を示す。図中、実線は高周波フィルタ300の通過特性を示し、一点鎖線は背景技術に関連して述べた特許文献1に記載の高周波フィルタの通過特性を示している。
図10に示すように、ブランチスタブ12c,12dは、遮断周波数fにおいて高域通過フィルタを構成するのに必要な入力サセプタンス値を取ると共に、遮断周波数fの半分の周波数をf01とした場合の周波数f01、3f01、4f01が反共振周波数に設定されている。また、図11に示すように、ブランチスタブ12c,12dを高周波フィルタ300の並列インダクタンス回路に適用することにより、背景技術に関連して述べた従来の高域通過フィルタの通過特性に加え、周波数f01、3f01、4f01近傍に阻止帯域を有する高周波フィルタ300を得ることができる。
ここで、一般に周波数n×fの信号を得るために、発振機を信号源とする周波数fのLocal信号をn逓倍器に入力すると、所望の周波数n×fを持った出力信号に付随して不要波が出力される。この不要波はスプリアスとも言い、周波数がm×f(ただしm≠n)の波である。一般に、mの値が小さく周波数が小さいスプリアスほど信号レベルは大きくなる。また、通常は信号レベルを上げるために逓倍器に増幅器を縦続接続して使用するため、逓倍器に縦続接続された増幅器の出力には周波数n×fの信号の倍波にあたる周波数2n×fのスプリアスも出力されてしまう。
図12に、発振機と2逓倍器と増幅器の縦続接続回路を示す。図に示すように、発振機26、2逓倍器27、増幅器13が縦続接続され、出力線路28につながっている。図13は、図12に示す回路の出力の信号レベル分布を示す図である。図中、Local信号の周波数はfであり、周波数が2f以外の信号がスプリアスにあたる。
高周波フィルタ300は、周波数f(〜2f01)近辺を通過帯域とし、周波数f01、3f01、4f01近傍に阻止帯域を有し、特に周波数fより低周波数側の通過特性抑圧量が大きいことから、f01をLocal信号の周波数とし、2f01を出力信号の周波数とする2逓倍器のスプリアス抑圧に適した通過特性を有しているということができる。
以上のように、実施の形態3によれば、ブランチスタブ12c,12dを構成する伝送線路10a,10b,11a,11b,11cの電気長を調整することにより、高周波側では、周波数3f01、4f01近傍に阻止帯域を有するようにしたので、通過帯域の低周波側の通過特性を急峻に抑圧しつつ、通過帯域における反射特性が良好で挿入損失を小さくできると共に、2逓倍器出力に付随するスプリアスの抑圧に適した高周波フィルタを得ることができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、図8に示した実施の形態3の高周波フィルタ300において、ブランチスタブ12c,12dの遮断周波数fに対応する波長をλとした場合に、伝送線路10a,10bの電気長を1/2λ以下、伝送線路11a,11bの電気長を1/4λ、伝送線路11c,11dの電気長を1/7λに調整する。その他の構成は実施の形態3と同様である。
図14は、ブランチスタブ12c,12dを上記のように調整したときの、接続部31から見たブランチスタブ12c,12dの入力サセプタンスを示す図である。図中、実線はブランチスタブ12c,12dの入力サセプタンスを示し、一点鎖線は、背景技術に関連して述べた特許文献1に記載の高周波フィルタにおいて、並列インダクタンス回路に適用されるオープンスタブの入力サセプタンスを示している。また、図15に、実施の形態4による高周波フィルタの通過特性を示す。
図14に示すように、実施の形態4によるブランチスタブ12c,12dは、遮断周波数fにおいて高域通過フィルタを構成するのに必要な入力サセプタンス値を取ると共に、遮断周波数fの1/3の周波数をf02とした場合の周波数2f02、4f02、6f02が反共振周波数に設定されている。また、図15に示すように、実施の形態4では、背景技術に関連して述べた従来の高域通過フィルタの通過特性に加え、周波数2f02、4f02、6f02近傍に阻止帯域を有する高周波フィルタを得ることができる。
ここで、実施の形態4の高周波フィルタは、周波数f(〜3f02)近辺を通過帯域とすると共に、周波数2f02、4f02、6f02近傍に阻止帯域を有している。特に、周波数fより低周波数側の通過特性抑圧量が大きいことから、f02をLocal信号の周波数とし、3f02を出力信号の周波数とする3逓倍器のスプリアス抑圧に適した通過特性を有している。
以上のように、実施の形態4によれば、ブランチスタブ12c,12dを構成する伝送線路10a,10b,11a,11b,11cの電気長を調整することにより、高周波側では、周波数2f02、4f02、6f02近傍に阻止帯域を有するようにしたので、通過帯域の低周波側の通過特性を急峻に抑圧しつつ、通過帯域における反射特性が良好で挿入損失を小さくできると共に、3逓倍器出力に付随するスプリアスの抑圧に適した高周波フィルタを得ることができる。
実施の形態5.
図16は、この発明の実施の形態5による、高周波フィルタ500の分解図である。図8と同一の符号は、同一の構成要素を表している。また、図17は、図16に示すB−B’面から下方を見た透過図である。図17において、破線は、誘電体基板2cに配置されたストリップ導体3b,3cの透視図を示している。図17において、破線は、誘電体基板2cに配置されたストリップ導体3b,3cの透視図を示している。さらに、図18は、図16に示す矢印C方向から見た高周波フィルタ500の平面図である。
実施の形態5では、オープンスタブ9a,9bをショートスタブ37a,37b(先端部が短絡端であるスタブ)で置き換えている。ショートスタブ37aは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3b、貫通VIA36aから構成され、ショートスタブ37bは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3c、貫通VIA36bから構成される。貫通VIA36a,36bは、ストリップ導体3b,3cと接地導体1bを短絡させている。ショートスタブ37a,37bは、先端部が短絡端であるスタブである。
ブランチスタブ12c,12dは、実施の形態3による高周波フィルタ300のブランチスタブ12c,12dと同様の調整がなされている。
一般に、ある周波数においてオープンスタブと同じ入力サセプタンス値を持つように、線路幅が同じであるショートスタブの線路方向の物理長を調整する場合、後者の線路方向の物理長は前者の線路方向の物理長よりも短くなる。ショートスタブ37a,37bは、遮断周波数fにおいて、実施の形態3による高周波フィルタ300のオープンスタブ9a,9bと同じ入力サセプタンス値を持つように、その線路方向の物理長が調整されている。
図19は、並列接続部から見たショートスタブ37a,37bの入力サセプタンスを示す図である。実線はショートスタブ37a,37bの入力サセプタンスを示し、一点鎖線は、実施の形態3による高周波フィルタ300のオープンスタブ9a,9bの入力サセプタンスを示している。図に示すように、ショートスタブ37a,37bは、遮断周波数fにおいて高域通過フィルタを構成するのに必要な入力サセプタンス値を取るが、オープンスタブ9a,9bとは違い、周波数fの奇数倍の周波数が反共振周波数にならない。
図20は、高周波フィルタ500の通過特性を示す図である。実線は高周波フィルタ500の通過特性を示し、一点鎖線は、実施の形態3による高周波フィルタ300の通過特性を示している。図に示すように、実施の形態5では、上述のように調整したショートスタブ37a,37bを高周波フィルタ500の並列インダクタンス回路に適用することにより、周波数fの奇数倍の周波数における通過特性の抑圧が緩和される。その結果、実施の形態3による高周波フィルタ300の通過特性と比較して、通過帯域幅が広がった通過特性が得られる。
以上のように、実施の形態5によれば、通過帯域の低周波側の通過特性を抑圧しつつ、高周波側では、ブランチスタブの調整により設定した阻止帯域を有し、且つ、通過帯域における反射特性が良好で挿入損失の小さい高周波フィルタを得ることができる。また、同じ入力サセプタンス値を有する並列インダクタンス回路として働くようにように調整した場合に、オープンスタブよりも線路長を短くできるショートスタブを用いることにより、実施の形態3による高周波フィルタよりも高周波フィルタ全体の大きさを小さくすることができる。
実施の形態6.
実施の形態1から実施の形態5では高周波フィルタにブランチスタブを用いたが、多層基板内にこれらの高周波フィルタを構成する場合、一般には図8、図16に示したように多層容量回路7a,7bが用いられる。この場合、積層ずれにより層間の位置ずれが起きると、多層容量回路7a,7bの容量値が変化してしまい、それに伴って高周波フィルタの特性も変化してしまうという問題がある。
実施の形態6では、多層基板の積層ずれによる、多層容量回路の容量変化を防ぐ。
図21は、実施の形態6による多層容量回路600を示す分解図である。図8と同一の符号は同一の構成要素を表している。図に示すように、多層容量回路600は、接地導体(第1、第2の接地導体)1a,1bの間に誘電体基板(第1、第2、第3の誘電体基板)2a,2b,2cを配置し、複数の誘電体基板上にストリップ導体を配置して構成された、いわゆる多層ストリップ線路型の多層容量回路となっている。ストリップ導体3aは誘電体基板2b上に配置され、ストリップ導体3bは誘電体基板2c上に配置されている。図22は、図21に示すB−B’面より下を見た透過図である。図22の破線は、誘電体基板2cに配置されたストリップ導体3bの透視図を示している。
容量回路18は、結合ストリップ導体(第1、第2の結合ストリップ導体)18a,18bの結合により構成される。結合ストリップ導体18a,18bは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3a,3bから構成され、結合ストリップ導体18aは誘電体基板2aと誘電体基板2bとの間に配置され、結合ストリップ導体18bは誘電体基板2bと誘電体基板2cの間に配置される。
ストリップ線路(第1、第2のストリップ線路)25a,25bは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3a,3b,3c,3dから構成される。ストリップ線路25aは、結合ストリップ導体18aと入出力線路4aとを接続し、ストリップ線路25bは、結合ストリップ導体18bと入出力線路4bとを接続する。
スタブ状ストリップ導体(第1、第2のスタブ状ストリップ導体)19a,19bは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3a,3b,3c,3dから構成される。スタブ状ストリップ導体19aは、誘電体基板2aと誘電体基板2bとの間において、ストリップ線路25aと対向する位置にて結合ストリップ導体18aに接続される。スタブ状ストリップ導体19bは、誘電体基板2bと誘電体基板2cとの間において、ストリップ線路25bと対向する位置にて結合ストリップ導体18bに接続される。ストリップ線路25a、結合ストリップ導体18a、スタブ状ストリップ導体19aは、それぞれの線路幅が等しく形成されており、入出力線路4aとストリップ線路25aの接続部からスタブ状ストリップ導体19aの端部までは均一な線路幅になっている。また、同様にストリップ線路25b、結合ストリップ導体18b、スタブ状ストリップ導体19bはそれぞれの線路幅が等しく形成されており、入出力線路4bとストリップ線路25bの接続部からスタブ状ストリップ導体19bの端部までは、均一な線路幅になっている。
次に、多層容量回路600の動作について説明する。
多層容量回路600において、全体回路は、ストリップ線路25a、スタブ状ストリップ導体19a、容量回路18、スタブ状ストリップ導体19b、ストリップ線路25bの順に縦続接続された回路を構成する。ここで、スタブ状ストリップ導体19a,19bと結合ストリップ導体18a,18bは、接地導体1a,1bとの間に並列容量回路を形成するので、全体回路の等価回路は、図23に示すように、伝送線路22a,22b、並列容量素子21a,21b、直列容量素子20を縦続接続した回路となる。
一般に、伝送線路の一端に接続された並列容量は、その伝送線路の他端に接続された直列インダクタンス回路に等価変換することができるので、図23の等価回路において、並列容量素子21a,21bをそれぞれ伝送線路22a,22bの他端に直列接続したインダクタンス素子23a,23bに等価変換することで図24の回路が得られる。これより、回路全体の直列容量値は、インダクタンス素子23a,23bのインダクタンス値、直列容量素子20の容量値、伝送線路22a,22bの電気長によって決まり、各値が大きいほど回路全体の直列容量値は大きくなる。
多層容量回路600において、誘電体基板2bと誘電体基板2cの間に積層ずれが起きた場合を考える。
まず、誘電体基板2cに対して誘電体基板2bが図22における左方向に積層ずれを起こした場合、ストリップ線路25aの線路方向の物理長が増加し、スタブ状ストリップ導体19aの線路方向の物理長が減少することで、スタブ状ストリップ導体19aと結合ストリップ導体18aが形成する並列容量回路の容量値が減少する。この変化は、図24において伝送線路22aの電気長θが増加し、インダクタンス素子23aのインダクタンス値が減少する変化と等価である。また、容量回路18の大きさは変化しないため直列容量素子20の容量値は変化しない。
上述の積層ずれを考えた場合、スタブ状ストリップ導体19aは回路全体の容量値を小さくする方向に変化し、ストリップ線路25aは回路全体の容量値を大きくする方向に変化し、容量回路18は変化しない。つまり、スタブ状ストリップ導体19aとストリップ線路25aは互いに打ち消しあう方向に変化するので、その結果回路全体の容量値の変化を抑えることができる。
また、誘電体基板2cに対して誘電体基板2bが図22における右方向に積層ずれを起こした場合は、ストリップ線路25aの線路方向における物理長が減少し、スタブ状ストリップ導体19aの線路方向の物理長が増加することで、スタブ状ストリップ導体19aと結合ストリップ導体18aが形成する並列容量回路の容量値が増加する。この変化は、図24において、伝送線路22aの電気長θが減少し、インダクタンス素子23aのインダクタンス値が増加する変化と等価であり、この場合においても、スタブ状ストリップ導体19aとストリップ線路25aは互いに打ち消しあう方向に変化する。
また、誘電体基板2cに対して誘電体基板2bが図22における上下方向に積層ずれを起こした場合は、ストリップ線路25bとスタブ状ストリップ導体19bは、上述のストリップ線路25aとスタブ状ストリップ導体19aの変化と同様に、互いに打ち消しあう方向に変化する。
また、ストリップ線路25a,25bとスタブ状ストリップ導体19a,19bの線路方向の物理長を、あらゆる方向で予想される積層ずれの大きさよりも長くしておくことにより、どのような方向の積層ずれが起きた場合でも、容量回路18が変化しないようにすることができる。
つまり、多層容量回路600は、図22における上下左右方向の積層ずれが起こると、結合ストリップ導体18a,18bによって形成される容量回路18の容量値を一定に保ったまま、ストリップ線路25aとスタブ状ストリップ導体19a、及びストリップ線路25bとスタブ状ストリップ導体19bが、それぞれ独立に打ち消しあう方向に変動する。よって、積層ずれが起きた際の各変動値がそれぞれの組で相殺するように、各回路の線路方向の物理長、及び線路幅を調整すれば、積層ずれによる全体回路の特性変動の影響を抑えることができる。
以上のように、実施の形態6によれば、多層基板中の異なる誘電体層に配置されたストリップ導体3a,3bの結合により構成される容量回路18において、積層ずれにより各層の導体パターンの位置関係が設計値から変動した場合でも、特性の変動を低減することが可能な多層容量回路600を得ることができる。なお、実施の形態6による多層容量回路600を以下入出力直交型多層容量回路と記載する。
また、実施の形態6では、接地導体1a,1b間に配置された誘電体基板2a,2b,2cとストリップ導体3a,3bにて構成される多層ストリップ線路構造における入出力直交型多層容量回路について説明したが、誘電体基板を挟むように配置したストリップ導体間の結合にて構成される容量回路であれば、その構造は多層ストリップ線路構造に限定する必要はない。
実施の形態7.
実施の形態7では、実施の形態6の入出力直交型多層容量回路を、多層基板内に構成された高周波フィルタに適用する。
図25は、実施の形態7による高周波フィルタ700の分解図である。図8と同一の符号は、同一の構成要素を表している。図に示すように、高周波フィルタ700は、2層の接地導体間に複数の誘電体基板を配置し、その中の異なる誘電体基板上にストリップ導体を配置して構成された、いわゆる多層ストリップ線路型フィルタとなっている。図に示すように、高周波フィルタ700は、接地導体1a,1bの間に誘電体基板2a,2b,2cを配置し、複数の誘電体基板上にストリップ導体を配置して構成された、いわゆる多層ストリップ線路型の多層容量回路となっている。ストリップ導体3a,3dは誘電体基板2b上に配置され、ストリップ導体3b,3cは誘電体基板2c上に配置されている。図26は、図25に示すB−B’面より下を見た透過図である。図26の破線は、誘電体基板2cに配置されたストリップ導体3b,3cの透視図を示している。
高周波フィルタ700は、図8に示す高周波フィルタ300のブランチスタブ12c,12dをオープンスタブ9a,9dで置き換え、多層容量回路7a,7bを入出力直交型多層容量回路24a,24bで置き換えている。その他の構成は高周波フィルタ300と同様である。
オープンスタブ9a,9dは、周波数fにおいて、図8に示すブランチスタブ12c,12dの周波数fにおける入力サセプタンス値を取るように調整されている。
入出力直交型多層容量回路24aは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3a,3bから構成され、入出力直交型多層容量回路24bは、接地導体1a,1b、誘電体基板2a,2b,2c、ストリップ導体3c,3dから構成される。入出力直交型多層容量回路24aはストリップ導体3aの部分24a−1とストリップ導体3bの部分24a−2の結合により構成され、入出力直交型多層容量回路24bはストリップ導体3dの部分24b−1とストリップ導体3cの部分24b−2の結合により構成される。
入出力直交型多層容量回路24a,24bは、周波数fにおいて、図8に示す多層容量回路7a,7bの周波数fにおける容量値と同じ値を取るように調整されている。これらの調整は、主にスタブの線路方向の物理長、スタブの線路幅により決まる特性インピーダンス、ないしは容量回路の結合度の強さを調整することにより行われる。
すなわち、実施の形態7による高周波フィルタ700は、実施の形態3による高周波フィルタ300と同様に、遮断周波数がfである高域通過フィルタを構成すると共に、入出力直交型多層容量回路24a,24bを適用することにより、積層ずれの影響を抑えることができる。高周波フィルタ700はブランチスタブを使用していないので、通過特性は背景技術に関連して述べた特許文献1に記載の高周波フィルタの通過特性と同様になる。
以上のように、実施の形態7によれば、入出力直交型多層容量回路24a,24bを用いたことにより、積層ずれの影響が抑えられる高周波フィルタを得ることができる。
実施の形態8.
図27は、実施の形態8による高周波フィルタ800の分解図である。図8および図25と同一の符号は、同一の構成要素を表している。図に示すように、高周波フィルタ800は、2層の接地導体間に複数の誘電体基板を配置し、その中の異なる誘電体基板上にストリップ導体を配置して構成された、いわゆる多層ストリップ線路型フィルタとなっている.図に示すように、高周波フィルタ800は、接地導体1a,1bの間に誘電体基板2a,2b,2cを配置し、複数の誘電体基板上にストリップ導体を配置して構成された、いわゆる多層ストリップ線路型の多層容量回路となっている。ストリップ導体3a,3dは誘電体基板2b上に配置され、ストリップ導体3b,3cは誘電体基板2c上に配置されている。図28は、図27に示すB−B’面より下を見た透過図である。図28の破線は、誘電体基板2cに配置されたストリップ導体3b,3cの透視図を示している。
高周波フィルタ700は、図8に示す高周波フィルタ300の多層容量回路7a,7bを入出力直交型多層容量回路24a,24bで置き換えている。その他の構成は高周波フィルタ300と同様である。
入出力直交型多層容量回路24a,24bは、周波数fにおいて、図8に示す多層容量回路7a,7bの周波数fにおける容量値と同じ値を取るように調整されている。これらの調整は、主にスタブの線路方向の物理長、スタブの線路幅により決まる特性インピーダンス、ないしは容量回路の結合度の強さを調整することにより行われる。
つまり、本実施の形態における高周波フィルタは、実施の形態3による高周波フィルタ300と同様に、遮断周波数がfである高域通過フィルタを構成すると共に、ブランチスタブ12c,12dの有する特性により、周波数f01、3f01、4f01が反共振周波数に設定される。さらに、入出力直交型多層容量回路24a,24bを使用することにより、積層ずれの影響を抑えることができる。
以上のように、実施の形態8によれば、実施の形態3における高周波フィルタと同様の通過特性を有し、且つ、入出力直交型多層容量回路24a,24bの効果により、積層ずれの影響が抑えられる高周波フィルタを得ることができる。
実施の形態9.
実施の形態9の高周波フィルタは、実施の形態8の高周波フィルタ800のブランチスタブ12c,12dに、実施の形態4と同様の調整を施したものである。その他の構成は高周波フィルタ800と同様である。
すなわち、実施の形態9による高周波フィルタは、実施の形態4の高周波フィルタと同じく、遮断周波数がfである高域通過フィルタを構成すると共に、周波数2f02、4f02、6f02に反共振周波数を設定する。さらに、入出力直交型多層容量回路24a,24bを使用することにより、積層ずれの影響を抑えることができる。
以上のように、実施の形態9によれば、実施の形態4による高周波フィルタと同様の通過特性を有し、且つ、入出力直交型多層容量回路24a,24bの効果により、積層ずれの影響が抑えられる高周波フィルタを得ることができる。
この発明の実施の形態1による、高周波フィルタの回路図である。 この発明の実施の形態1による、高周波フィルタの周波数fにおける等価回路図である。 この発明の実施の形態1による、ブランチスタブの回路図である。 この発明の実施の形態1による、ブランチスタブの入力サセプタンスを示す図である。 この発明の実施の形態1による、高周波フィルタの通過特性を示す図である。 この発明の実施の形態2による、高周波フィルタの回路図である。 この発明の実施の形態2による、ブランチスタブの回路図である。 この発明の実施の形態3による、高周波フィルタの分解図である。 図8のB−B’面から下を見た透過図である。 この発明の実施の形態3による、ブランチスタブの入力サセプタンスを示す図である。 この発明の実施の形態3による、高周波フィルタの通過特性を示す図である。 信号源−2逓倍器−増幅器の縦続接続図である。 図12の縦続接続回路の出力図である。 この発明の実施の形態4による、ブランチスタブの入力サセプタンスを示す図である。 この発明の実施の形態4による、高周波フィルタの通過特性を示す図である。 この発明の実施の形態5による、高周波フィルタの分解図である。 図16のB−B’面から下を見た透過図である。 図16の矢印C方向から見た高周波フィルタの平面図である。 この発明の実施の形態5による、ショートスタブの入力サセプタンスを示す図である。 この発明の実施の形態5による、高周波フィルタの通過特性を示す図である。 この発明の実施の形態6による、入出力直交型多層容量回路の分解図である。 図21のB−B’面から下を見た透過図である。 この発明の実施の形態6による、入出力直交型多層容量回路の等価回路図である。 図23の回路の等価回路図である。 この発明の実施の形態7による、高周波フィルタの分解図である。 図25のB−B’面から下を見た透過図である。 この発明の実施の形態8による、高周波フィルタの分解図である。 図27のB−B’面から下を見た透過図である。
符号の説明
1a,1b 接地導体、2a,2b,2c 誘電体基板、3a,3b,3c,3d ストリップ導体、4a,4b 入出力線路、7a,7b 多層容量回路、8,18 容量回路、9a,9b,9c,9d オープンスタブ、10a,10b,11a,11b,11c,11d 伝送線路、12c,12d ブランチスタブ、13 増幅器、16a,16b,16c,16d インダクタンス素子、18a,18b 結合ストリップ導体、19a,19b スタブ状ストリップ導体、20 直列容量素子、21a,21b 並列容量素子、22a,22b 伝送線路、23a,23b インダクタンス素子、24a,24b 入出力直交型多層容量回路、25a,25b ストリップ線路、26 発振機、27 2逓倍器、28 出力線路、29a,29b,30a,30b,30c,30d,34a,34b 伝送線路、31 接続部、32a,32b,32c 容量素子、33a,33b オープンスタブ、35a,35b 入出力端、36a,36b 貫通VIA、37a,37b ショートスタブ、38a,38b,38c,38d ブランチスタブ、100,200,300,500,700,800 高周波フィルタ、600 多層容量回路。

Claims (5)

  1. 遮断周波数近傍において誘導性を呈する1つ以上のインダクタンス素子を有する並列インダクタンス回路と、
    上記遮断周波数近傍において、容量性を呈する1つ以上の容量素子を有する直列容量回路とを備え、
    上記インダクタンス素子と上記容量素子とを交互に縦続接続するとともに、上記縦続接続の両端に外部回路と接続するための入力線路及び出力線路を備えた高周波フィルタにおいて、
    上記インダクタンス素子のうちの少なくとも1つは、上記直列容量回路に接続された端部とは反対側に延在する伝送線路の中途に、一つ以上の分岐箇所を有する分岐スタブであると共に、
    上記分岐スタブは、分岐箇所において先端部が開放端である2つの伝送線路に分岐し、
    上記分岐スタブの入力サセプタンスが、遮断周波数の半分に相当する第2の周波数の1倍、3倍、4倍の周波数において発散するように、
    上記分岐スタブの入力端から上記分岐箇所までを構成する第1の伝送線路区間の電気長と、上記分岐箇所から一方の先端部までを構成する第2の伝送線路区間の電気長と、上記分岐箇所から他方の先端部までを構成する第3の伝送線路区間の電気長が設定されていることを特徴とする高周波フィルタ。
  2. 第1の伝送線路区間の電気長を遮断周波数に対応する波長の半波長以下とし、
    第2の伝送線路区間の電気長を遮断周波数に対応する波長の5分の1波長とし、
    第3の伝送線路区間の電気長を遮断周波数に対応する波長の6分の1波長とすることを特徴とする請求項記載の高周波フィルタ。
  3. 遮断周波数近傍において誘導性を呈する1つ以上のインダクタンス素子を有する並列インダクタンス回路と、
    上記遮断周波数近傍において、容量性を呈する1つ以上の容量素子を有する直列容量回路とを備え、
    上記インダクタンス素子と上記容量素子とを交互に縦続接続するとともに、上記縦続接続の両端に外部回路と接続するための入力線路及び出力線路を備えた高周波フィルタにおいて、
    上記インダクタンス素子のうちの少なくとも1つは、上記直列容量回路に接続された端部とは反対側に延在する伝送線路の中途に、一つ以上の分岐箇所を有する分岐スタブであると共に、
    上記分岐スタブは、分岐箇所において先端部が開放端である2つの伝送線路に分岐し、
    上記分岐スタブの入力サセプタンスが、遮断周波数の3分の1に相当する第3の周波数の2倍、4倍、6倍の周波数において発散するように、
    上記分岐スタブの入力端から上記分岐箇所までを構成する第1の伝送線路区間の電気長と、上記分岐箇所から一方の先端部までを構成する第2の伝送線路区間の電気長と、上記分岐箇所から他方の先端部までを構成する第3の伝送線路区間の電気長が設定されていることを特徴とする高周波フィルタ。
  4. 第1の伝送線路区間の電気長を遮断周波数に対応する波長の半波長以下とし、
    第2の伝送線路区間の電気長を遮断周波数に対応する波長の4分の1波長とし、
    第3の伝送線路区間の電気長を遮断周波数に対応する波長の7分の1波長とすることを特徴とする請求項記載の高周波フィルタ。
  5. 分岐スタブ以外のインダクタンス素子のうち少なくとも一つは、貫通VIAを備えた先端部が短絡端のスタブであることを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の高周波フィルタ。
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