JP4250990B2 - 便座装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トイレに設置される便座装置に係わり、特に、高周波の電波は利用して極近距離内(数cm〜数m以内)の複数の検知対象領域における静止を含めた人体の検知に好適な人体検知手段を備えた便座装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の便座装置において、人体検知手段としては赤外線を利用したものが最も多く採用されている。(例えば特許文献1参照)
また最近では、高周波の電波を利用した静止状態も含めた人体検知手段が提案されてきている。その1例としては人体の検知が無い状態で学習する更新可能な基準信号と、ドップラー信号のレベル(定在波により生じる検波信号と同じもの)との差分信号のレベルと所定の閾値との比較により検知するものが提案されている。(例えば特許文献2参照)
【0003】
【特許文献1】
特開平8−319648号公報(第1−8頁、図1−図9)
【特許文献2】
特開平10−62526号公報(第1−7頁、図1−図13)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の便座装置の赤外線を利用した人体検知手段は、焦点距離や反射量等の設定上の制約条件や前方の障害物により、検知したい領域の数や必要状況に応じて同数のものを必要としており、また赤外線を透過できる窓部を外観に設ける必要があるといった外観的な問題がある。
これに対して、高周波の電波を利用したものは、内部に隠蔽が可能であり、また複数の検知したい領域を1つでまかなう事が可能である。しかしながら、従来の例としては自動洗浄型小便器を対象にしているため、非検知中に判定基準信号を更新可能としているが、これに対し便座装置では、便蓋や便座という可動物が人体検知手段の前に存在するため、人体検知中でも判定基準信号が変化してしまうことがある。(例えば、便座装置の前方に使用者が立った状態で便蓋を開けるといった状況。)この場合、仮に判定基準信号の調整を行わなかったとすると、判定基準信号が不適切なものであり、差分信号のレベルそのものがずれたものとなり、誤検知しやすいという問題が発生してしまう。逆に容易に判定基準信号の調整を行うようにしてしまうと、今度は人体により差分信号のレベルが現れているにも関わらず、これを置換えてしまう可能性があり、肝心の人体検知が不安定となるといった問題が発生する可能性がある。
【0005】
また上記不具合の対策として、周波数の移動等により検知領域間の移動方向を判定することも提案されているが、明確な周波数の移動を観測できない場合には、人体検知が十分にできない不具合を補いきれないことがある。
さらに差分信号のレベル自身も、距離に依存した1/2波長毎の節となる差分信号レベルの低い部分が存在し、この節の位置近辺の距離で静止された場合には、設定された閾値を下回っている状態が継続する可能性が高く、非検知となりやすくなる。
【0006】
本発明は、上記課題を少なくとも1つ解決するためになされたもので、本発明の目的は、極近距離内(数cm〜数m以内)の複数の検知対象領域における静止を含めた人体の検知を、安定して精度良く検知可能な人体検知手段を備えた便座装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
上記目的を達成するために請求項1は、高周波の電波を送信波として送信し、人体によって跳ね返された反射波を受信波として受信し、前記送信波と前記受信波の干渉により生じる定在波を検波して検波信号を生成する検波信号生成手段と、前記検波信号と判定基準信号との差分に基づいて、人体の有無を判定する人体検知手段を備えた便座装置において、この便座装置は、前記検波信号の変動により便蓋または便座の姿勢変化を判断するとともに、変動終了時の検波信号の大きさにより開閉姿勢を検知する開閉検知手段を備え、前記人体検知手段は、前記開閉検知手段が便蓋または便座の姿勢変化を判断すると、人体の有無の判定を停止するとともに、前記開閉検知手段による便蓋または便座の開閉姿勢に基づいて前記判定基準信号を切替えることを特徴としている。
【0008】
従って、検波信号を人体だけでなく便蓋や便座の姿勢変化や開閉姿勢の検知にも利用することで、便蓋や便座の姿勢変化時に確実に人体検知の判定を停止することができるだけでなく、その後の姿勢変化の終了時にも、人体の有無の判定の適切なタイミングで再開することができる。さらに人体の有無の判定に用いる判定基準を開閉姿勢に基づいて切替えて適切なものを利用することができるため、誤検知を防止でき、より確実に人体の有無の判定をすることができる。
なお、人体検知手段や開閉検知手段においては、検波信号を所定倍率で増幅した増幅信号を利用することが望ましい。
【0009】
請求項2では、前記人体検知手段は、前記便座装置の各機能部品を収納する本体部の便蓋または便座が回動可能に枢軸された軸近傍に配置され、便蓋または便座の開および閉姿勢間の所定区間内の動きを前記検波信号により検知可能となるような方向および範囲に向けて送信波を送信するよう配置されたことを特徴としている。
【0010】
従って、人体検知だけに適した送信方向ではなく、所定範囲の広がりを持って送信波を送信しているので、便蓋または便座の姿勢変化を確実に検波信号で捕らえられることができる。
【0011】
請求項3では、前記開閉検知手段は、前記検波信号を人体による体動よりも遅い周波数のみを通過させる低域周波数通過フィルタを備えたことを特徴としている。
【0012】
従って、便座装置の前方に使用者がいる状況下では、検波信号が人体の体動の影響を受けてしまうが、便蓋や便座の姿勢変化の速度は人体の体動に対してかなり遅く、数Hz以下であり、検波信号を体動以下の周波数の動きだけを取り出せるようフィルタ処理することで、便蓋や便座の開閉姿勢の姿勢変化だけを取り出すことができ、姿勢変化および姿勢変化の終了をより確実に判定することができる。
【0013】
請求項4では、前記人体検知手段は、便座装置に対する人体の移動方向を判定する移動方向判定手段を備え、前記移動方向判定手段の判定結果も加味して人体の有無の判定を行うことを特徴としている。
【0014】
従って、便蓋または便座は人体検知手段に対して近距離で動作するのに対して、人体は便座装置前方から上方まで、あるいはその逆の移動を伴うため、検波信号の変動には差があり、移動方向を加味することで、使用者が便蓋または便座を開閉動作を始めてから、開閉検知手段が便蓋または便座の姿勢変化を判断するまでに、その検波信号の変動で人体を誤検知することを防止でき、より確実に人体の有無を判定することができる。
【0015】
請求項5では、前記便座装置は、前記開閉検知手段とは独立の便蓋または便座の開姿勢または閉姿勢の一方を検知する第2開閉検知手段を備え、この第2開閉検知手段からの信号を便蓋または便座の姿勢変化のトリガーとして利用することを特徴としている。
【0016】
従って、第2開閉検知手段を利用することで、便蓋または便座の姿勢変化のトリガー、または姿勢変化の終了の判断に単純に利用できるだけでなく、便蓋または便座の開あるいは閉姿勢のいずれかの姿勢(例えば便蓋の開姿勢)を確定することができるため、人体の有無を判定するのに必要な判定基準信号の切替を確実に補うことができ、より確実に人体の有無を判定することができる。
【0017】
請求項6では、前記検波信号生成手段は、前記送信波と前記受信波を同数に分割するとともに、互いの位相が異なるよういずれか一方に位相差を持たせて干渉させ、各々の定在波を検波することにより、複数の位相の異なる検波信号を生成可能に構成されていることを特徴としている。
【0018】
従って、位相の異なる複数の検波信号を利用しているので、各々の定在波が持つ1/2波長毎の節を互いに補うことができ、人体の有無の判定をより確実により安定してできるだけでなく、1つの検波信号の定在波の節が、便蓋や便座の開姿勢あるいは閉姿勢近傍にあたる場合等で姿勢変化の終了が判定しにくい場合にも、別の位相の異なる検波信号から判定することで節を補うことができ、姿勢変化および姿勢変化の終了の判定もより確実に、より安定してできる。
【0019】
請求項7では、前記人体検知手段は、互いに位相の異なる前記検波信号の時間領域における位相の遅れ・進みをもとに、便座装置に対する人体の移動方向を判定する移動方向判定手段を備え、この判定結果も加味して人体の有無の判定を行うことを特徴としている。
【0020】
従って、互いに位相の異なる複数の検波信号の時間領域における位相の遅れ・進みをもとに人体の移動方向を判定するようにしているので、移動方向をより確実に判断することができ、また便蓋または便座の姿勢変化による検波信号の変動で、人体を誤検知することを防止でき、より確実に人体の有無を判定することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施例の便座装置Aの外観全体を示す斜視図であり、図2は、その全体構成を示すブロック図である。
本発明の第1の実施例の便座装置Aは、便座Aおよび便蓋Aと、これら2つを回転自在に固定し、内部に局部洗浄や脱臭といった様々な機能を実現する図2のブロック図で示すような局部洗浄手段2や、脱臭手段5をはじめとする様々な手段を収納する本体Aと、さらに便器Aが一体となったものである。
また、本体Aの前方の便座Aおよび便蓋Aの回転を支持する部分である左右のヒンジ部間には、便座Aおよび便蓋Aの閉止時の速度を抑える閉止機構が左右に設けられている。図1では、便蓋閉止機構Aを破線で示している。この便蓋閉止機構Aは、内側側面に第2開閉検知手段12を固定しており、便蓋Aが開姿勢であるかどうか検知することができるようになっている。
【0022】
さらに、本体Aの前方の便座Aおよび便蓋Aの回転を支持する部分である左右のヒンジ部間の略中央には、人体検知手段Aが前方に向けて配置されている。図1では破線で示している。
【0023】
図3は、本発明の第1実施例の人体検知手段10の構成を示すブロック図である。
本発明の第1実施例の人体検知手段10は、10.525GHz近傍の周波数を中心周波数とする高周波の電波を送信波SSとして送信し、前記送信波SSが人体等で反射して得られる反射波を受信波SRとして受信して、前記送信波SSと前記受信波SRをそれぞれ2つに分割して、各々干渉させて位相を90度ずらした2つの検波信号を得て、各々増幅して2つの増幅信号S1を得る信号検波増幅手段10a、前記2つの増幅信号S1を元に第1開閉検知手段11または第2開閉検知手段12で得られる便蓋または便座の開閉姿勢情報S5を元に、判定基準信号S3を切替える判定基準切替手段10c、前記2つの増幅信号S1と前記各々の判定基準信号S3を元に移動方向を判定し、接近検知フラグあるいは離座検知フラグS4を出力する移動方向判定手段10d、便蓋または便座の開閉姿勢情報S5と、前記2つの増幅信号S1と、前記各々の判定基準信号S3および接近検知フラグあるいは離座検知フラグS4を加味して人体の有無を判定し、着座検知フラグS2を出力する着座領域判定手段10bにより構成されている。
上記のように2つの90度位相の異なる検波信号を利用しているのは、定在波の波長の1/2の距離を周期とした節に対して互いの節の部分を補うことができるためであり、また便蓋または便座の開閉姿勢情報S5を利用しているのは、開閉姿勢の変化を検知することにより判定基準信号S3の切替の必要性を的確に判定するためであり、さらに、人体によるものか便蓋または便座の開閉動作によるものかを的確に判断し、人体の有無の不用意な判定を避けることができるようにするためである。
【0024】
図4は、本発明の第1実施例の便座装置Aの第1開閉検知手段11の構成を示すブロック図である。
第1開閉検知手段11は、人体検知手段10で生成される2つの増幅信号S1を利用して、姿勢変化を含めた便蓋または便座の開閉姿勢情報S5を得るものであり、2つの増幅信号を取り込んで人体の体動等で現れる周波数より低い周波数のみのフィルタ信号S6を取り出す低域周波数通過フィルタ11aと、フィルタ信号S6の変動とその大きさにより便蓋または便座の姿勢変化および姿勢状態を判定する姿勢判定手段11bとで構成されている。さらに前記姿勢判定手段11bは、第2開閉検知手段12からの便蓋閉トリガーS7を取り込むことで、便蓋の開姿勢を姿勢判定の基準位置に置くことができ、人体の有無を最も的確に判定する必要のある便蓋の開姿勢時の判定を確実に行うことができる。
【0025】
図5は、本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の着座領域を示す全体側面図である。
人体検知手段10の送信波SSは前方斜め上方に向けて送信されており、着座領域Vaとして図示されている領域内の人体の有無の判定が可能なように配置されている。また同時に、この着座領域Vaは便蓋Aまたは便座Aが開閉する動作範囲をカバーしており、特に水平位置L1と便座Aが自立できない位置L2間を確実にカバーできるような広がりを持たせたものである。
このような配置および範囲に設定することで、人体検知手段10の前方を必ず便蓋Aまたは便座Aが開閉動作時に通過することになり、確実に検波することができ、第1開閉検知手段11で利用する増幅信号を得ることができる。
【0026】
図6は、この第2開閉検知手段12を示す図であり、(a)は便蓋閉止機構Aを含めた斜視図であり、(b)は磁極検出部材12と便蓋Aの開閉により回動するマグネット12の配置を示す便座開状態を示す配置図で、(c)は便座閉状態を示す配置図である。マグネット12にはS極部12bsとN極部12bnを備えており、(b)で示す便蓋Aが開状態では、磁極検出部材12はN極部12bnに面する位置関係となり、逆に、(c)で示す閉状態では、磁極検出部材12はS極部12bnに面する位置関係となるため、磁極が状態により異なることなり、これにより開かどうかを検知可能になっている。ここでマグネット12のS極部12bsとN極部12bnの2極間の切替位置を開姿勢側により近づけることで、便蓋Aの開姿勢の確定と便蓋閉トリガーとして役割を確保している。
【0027】
図7は、本発明の第1実施例の便座装置Aの第1開閉検知手段11が利用するフィルタ信号の便蓋の開動作時の出力波形の1例を示す図である。
2つのフィルタ信号W(z)とW(z)は、便蓋閉姿勢状態では、各々便蓋閉用の判定基準信号W3aとW4a近傍で安定している。これに対して便蓋開動作点Paからは大きく変動を開始し、開動作の終了点Pbでは、前記便蓋閉用の判定基準信号W3aとW4aとは異なる便蓋開用の判定基準信号W3bとW に、フィルタ信号W(z)とW(z)は安定する。図示はしていないが、同様に便座開姿勢においても前記の判定基準信号とは異なる便座開用の判定基準信号W3cとW4cに安定する。
このような特徴を利用することで、便蓋または便座の姿勢変化や開閉姿勢を判定することが可能である。
【0028】
ここで第1開閉検知手段11の姿勢判定手段11bで行われる姿勢変化判定フローについて説明する。図8は、本発明の第1実施例の便座装置Aの第1開閉検知手段11の姿勢変化判定フローを示すフローチャート図である。
まずStepAaとStepAbで便蓋状態フラグと便座状態フラグを確認し、いずれの姿勢と認識されているかを確認し、姿勢毎の姿勢変化判定用の判定基準信号W3zおよびW4zをそれぞれStepAc、StepAd、StepAeに進んでセットし、StepAfに進むようにしている。StepAfでは、第2開閉検知手段12で得られる便蓋閉トリガーを確認し、セットされていればStepAjに進んで判定基準切替フラグをセットし、次のStepAkに進み、姿勢変化終了判定処理を行ってこのフローを抜けるようにしている。一方で、クリアであれば、StepAgとStepAhに進み、2つのフィルタ信号W(0)とW(0)と、設定されている判定基準信号W3zおよびW4zの差分が姿勢変化閾値THX以上かを確認し、以上であれば、便蓋閉トリガーのセット時と同様に、StepAjに進んで判定基準切替フラグをセットし、次のStepAkに進み、姿勢変化終了判定処理を行ってこのフローを抜けるようにしている。未満であれば姿勢変化はないと判定し、StepAiに進んで判定基準切替フラグをクリアして抜けるようにしている。
このようにすることで、便蓋または便座の開閉姿勢に応じた適切な判定基準信号を利用でき、フィルタ信号の変動から姿勢変化を判定できるだけでなく、第2開閉検知手段12で得られる便蓋閉トリガーを優先的に利用することもできる。また、適切な閾値を設定することで、不用意な姿勢変化の判定を防止することもできる。さらにフィルタ信号の変動からではなく、平均値を利用すればさらに不用意な姿勢変化の判定を防止でき、より安定した判定も可能である。
なお特に図示はしていないが、不用意な姿勢変化の判定を防止するため、着座検知フラグのセット中はこのフローに入らないようにしている。
【0029】
次に前記姿勢変化終了判定処理について説明する。
図9は、本発明の第1実施例の便座装置Aの第1開閉検知手段11の姿勢変化終了判定フローを示すフローチャート図である。
このフローでもまず最初にStepBaとStepBbで便蓋状態フラグと便座状態フラグを確認し、いずれの姿勢と認識されているかを確認し、次のStep以降では、各々認識している姿勢と異なる姿勢との比較を行うようにしている。例えば、便蓋状態フラグがクリアされている場合は便蓋が閉姿勢にあると認識し、StepBcに進み、便蓋開用の判定基準信号W3bとW4bとの比較処理を行い、StepBdに進むようにしている。StepBdでは、前記の処理の結果便蓋開用の判定基準信号W3bとW4bに安定したか確認し、安定している場合は、StepBsとStepBtへ進み、便蓋状態フラグをセットし、便座状態フラグをクリアして、さらにStepBzに進んで、判定基準切替フラグをクリアしてこのフローを抜けるようにしている。安定していなかった場合は、StepBeに進んで、もう1つの異なる姿勢である便座開用の判定基準信号W3cとW4cとの比較処理を行い、StepBfに進むようにしている。StepBfでは、前記の処理の結果便座開用の判定基準信号W3cとW4cに安定したか確認し、安定している場合は、StepBgとStepBhへ進み、便座状態フラグをセットし、便蓋状態フラグもセットして、さらにStepBzに進んで、判定基準切替フラグをクリアしてこのフローを抜けるようにしている。2回目の判定でも安定していなかった場合は、そのままこのフローを抜けるようにしている。他の2つの姿勢を認識した場合についても同様なフローで処理される。
このようにすることで、フィルタ信号が変動後に落ち着くであろう判定基準信号を適切に選択し比較することで、確実に姿勢変化の終了を判定することができ、また終了後の姿勢も判定することができる。もちろん変化の途中で元の姿勢側に戻したとしても、前記した姿勢変化判定処理側の中で判定が行えるため、復帰することができる。
【0030】
次に人体検知手段10で行う各制御フローについて説明する。
図10は、本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の人体検知メインフローを示すフローチャート図である。このフローが人体の有無の判定のメインフローであり、所定の時間間隔で繰り返し行うものである。
まず人体の有無の判定の前処理として、Step1aで図3で示した信号検波増幅手段10aで得られる増幅信号S1を取り込む取込信号処理を行い、続けてStep1bで、人体の有無の判定に利用する判定基準信号を、便蓋または便座の開閉姿勢の現在の認識状況に応じて切替処理する判定基準信号切替処理を行い、次のStep1cに進むようにしている。この判定基準信号切替処理は図3で示した判定基準切替手段10cで行われる。Step1cでは、着座検知フラグがセットされているかどうかを確認し、セットされていればオフするかどうかを判定する着座領域オフ判定処理を行い、クリアされていればオンするかどうかを判定する着座領域オン判定処理を行い1回のフローを終了するよう構成されている。この着座領域オフ判定処理および着座領域オン判定処理はともに、図3で示した着座領域判定手段10bで行われる。
【0031】
次に着座領域判定手段10bで行われる上記2つの処理について、もう少し詳しく説明する。図11は、本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の着座領域判定手段10bの着座領域オン判定フローを示すフローチャート図であり、図12は、本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の着座領域判定手段10bの着座オフ判定フローを示すフローチャート図である。
着座領域オン判定処理では、まず最初にStep2zで、第2開閉検知手段12で得る便蓋閉トリガーを確認し、クリアであれば便蓋は開姿勢と判定し、次のStep2aに進み、セットであればそのままこのフローを抜けるようにしている。このようにすることで、便蓋を閉じたままで便座装置Aの各機能を使用することは考えられない状態では着座領域オン判定そのものをしないようにして、誤判定の防止をすることができる。
【0032】
次のStep2aでは、着座検知フラグがセット状態からクリアされる際にセットされる離座後タイマーSPDTimが0かどうかを確認し、0の場合はStep2bに進み、図3で示す移動方向判定手段10dで行う接近判定処理を行い、Step2cに進むようにしている。0でない場合には、Step2dに進み、離座検知フラグがセットされているかを確認し、セットされていればStep2eに進み、Step2hとStep2iで利用するオン閾値に第3閾値TH3をセットし、クリアされていればStep2fに進み、同様にオン閾値に第1閾値TH1をセットして次のStep2xへ進むようにしている。この際前記2つの閾値間は、第1閾値TH1<第3閾値TH3となるように設定されている。このようにすることで、接近検知後に着座領域の判定をするという通常状態に対して、座り直し等の着座中の動作により、着座検知フラグがクリアになってしまった場合に、セットに復帰しやすいようにするため、離座後所定時間は接近判定がなくとも着座判定ができるように条件を緩和することができる。一方で、離座時に便座の浮き等が生じて判定基準信号に対してズレが残ったままとなっている可能性があることに対しては、離座判定処理の結果である離座検知フラグを確認し、セットであれば前記ズレの分を予め考慮したやや大きいオン閾値を設定することで、本当に座り直し等であれば着座検知フラグがセットに復帰することが容易であり、逆に離座していれば、不用意に着座検知フラグがセットされるのを防止することもできる。
【0033】
次にStep2cでは、Step2bの接近判定処理で判定した結果である接近検知フラグがセットされているかを確認し、セットされていればStep2fに進み、Step2hとStep2iで利用するオン閾値に第1閾値TH1をセットし、クリアされていればStep2sに進むようにしている。Step2sでは、便蓋または便座の姿勢変化でセットされる判定基準切替フラグがクリアされているか確認し、セットされていれば、便蓋または便座の姿勢変化があり、判定基準信号を切替える必要があるため、このフローを抜けるようにしている。クリアされていれば判定基準信号が適切なものに切替済みであるため、Step2gに進み、Step2hとStep2iで利用するオン閾値に第2閾値TH2をセットして次のStep2hとStep2iへ進むようにしている。この際前記2つの閾値間は、第1閾値TH1<第2閾値TH2となるように設定されている。このようにすることで、接近検知後に着座領域の判定をするという通常状態に対して、横からの座り込み等で接近判定が適切に行われなかった場合にも、便座または便蓋の姿勢変化がなく、すでに判定基準信号が適切なものに切替済みである場合には、閾値判定を優先することで着座検知フラグのセットが容易にできる一方で、逆にやや大きいオン閾値を設定することで、便蓋または便座の姿勢変化の開始時による変化で誤判定することを防止することができる。
【0034】
ここまでのフローで、Step2hとStep2iで利用するオン閾値を状況に応じて切り替えることができ、適切な人体の有無の判定ができるように構成されている。
Step2eとStep2fを経由してきた場合にも、Step2xで判定基準切替フラグがクリアとなっているか確認し、クリアであった場合にはStep2hとStep2iへ進み、セットされていれば便蓋または便座の姿勢変化があり、判定基準信号を切替える必要があるため、このフローを抜けるようにしている。このように判定基準切替フラグを確認することで、便蓋または便座の姿勢変化を判定した際には、人体の有無の判定を行わずに確実にこのフローを抜けることができ、不用意に人体の有無の判定をすることを防止できる。
【0035】
Step2hとStep2iでは、2つの判定基準信号の設定値W1zとW2zと、2つの増幅信号の現在値W(0)とW(0)との各々の差分が上記で設定したオン閾値以上であるかを確認し、いずれか一方でも満たせばStep2kに進み、着座検知カウンタCnt1をカウントアップし、Step2mに進んで、着座判定継続タイマーTim1に着座検知カウンタクリア時間T1をセットし、さらにStep2nに進むようにしている。Step2nでは、着座検知カウンタCnt1が着座判定カウント数N1以上かどうかを確認し、未満であればそのままこのフローを抜け、以上であればStep2pへ進み、着座検知フラグをセットし、Step2gに進んで、着座検知オフディレイタイマーTim2に着座検知フラグクリア時間T2をセットし、さらにStep2rに進んで、着座検知カウンタCnt1をクリアして抜けるようにしている。Step2hとStep2iでいずれもオン閾値未満だった場合には、Step2jに進み、着座判定継続タイマーTim1が0かどうかを確認し、0でなければそのままこのフローを抜け、0となっていればStep2rに進み、着座検知カウンタCnt1をクリアして抜けるようにしている。
このようにすることで、信号ノイズ等で一時的にオン閾値を以上となることがあっても複数回の判定を行うことで、不用意な着座検知フラグのセットを防止することができる一方、2つの増幅信号を有効に利用することで、確実に着座検知フラグのセットも可能である。なお図示はしていないが、前記に記載した各タイマーは別フローでカウントダウンされるようになっている。
【0036】
次に着座領域オフ判定処理では、まず着座領域オン判定処理と同様に、Step3zで第2開閉検知手段12で得る便蓋閉トリガーを確認し、クリアであれば便蓋は開姿勢と判定し、次のStep3aに進み、セットであれば便座装置Aの各機能の使用はないと判断して、Step3yに進み、着座検知オフディレイタイマーTim2をクリアし、さらにStep3kと進み、着座検知フラグをクリアしてこのフローを抜けるようにしている。このようにすることで、万が一着座検知フラグがセットしっぱなしになった誤検知状態となっても、便蓋を閉じることで強制的に着座検知フラグをクリアすることができる。
【0037】
次にStep3aでは、離座判定処理を行いStep3bに進むようにしている。Step3bでは、Step3aで判定した離座検知フラグがセットされているかを確認し、セットされていればStep3hに進み、着座検知オフディレイタイマーTim2をクリアし、Step3j、Step3kと進み、離座後タイマーSPDTimに条件緩和時間Tspをセットし、着座検知フラグをクリアし、このフローを抜けるようにしている。このように離座判定を優先することで、着座検知フラグが人体の離座動作を確実に捕らえてクリアされるようにしている。
【0038】
一方Step3bでクリアであった場合には、Step3dとStep3eに進み、上記の着座領域オン判定処理と同様、2つの判定基準信号の設定値W1zとW2zと、2つの増幅信号の現在値W(0)とW(0)との各々の差分がオフ閾値TH4以上であるかを確認し、いずれか一方でも満たせばStep3iに進み、着座検知オフディレイタイマーTim2に着座検知フラグクリア時間T2をセットし直してこのフローを抜けるようにしている。この際オフ閾値は、前記オン閾値のいずれよりも小さい値に設定されている。このようにすることで、ヒステリシスを持つ事ができ、2つの位相で補っている定在波の1/2波長毎の節以外の互いの節と節の間の低くなる部分を補うことができ、着座検知フラグのセット状態を確実に継続することができる。Step3cとStep3dでいずれもオフ閾値TH4未満だった場合には、Step3eに進み、着座延長判定処理を行って、Step3fに進むようにしている。ここで行う着座延長判定処理は、図示はしていないが、各々の判定基準信号に対する増幅信号の現在までの振幅の最大値または最小値をいくつか保持しておき、そのいずれかと各々の判定基準信号との差分が所定の閾値以上あれば、着座延長フラグをセットし、いずれも未満の場合はクリアするものである。これは増幅信号が定在波から得られるものであることを利用しており、位置に依存した増幅信号であるため、これが変化しない限りその場に止まっていると考えれることによるものであり、前記閾値はオン閾値>閾値>オフ閾値となるように設定している。
このため、Step3fでは着座延長フラグがセットされているかを確認し、セットされていれば、上記の閾値判定時と同様に、Step3iに進み、着座検知オフディレイタイマーTim2に着座検知フラグクリア時間T2をセットし直してこのフローを抜けるようにしている。逆にクリアであれば、Step3gに進み、着座検知オフディレイタイマーTim2が0となったかどうか確認し、0でなければこのフローをそのまま抜け、0となっている場合には、Step3j、Step3kと進み、離座後タイマーSPDTimに条件緩和時間Tspをセットし、着座検知フラグをクリアし、このフローを抜けるようにしている。
このようなフローにすることで、着座検知フラグのセット状態を確実に継続することができるとともに、逆に離座を検知したときには確実に着座検知フラグをクリアすることができる。なお図示はしていないが、前記に記載した各タイマーは別フローでカウントダウンされるようになっている。
【0039】
図13は、本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の1つの増幅信号の信号波形の1例を示す図である。(a)は使用状況全体を示す図であり、(b)は便蓋Aの開放時近傍の拡大図であり、(c)は便座Aへの着座動作近傍の拡大図である。
図8において、大きめの振幅をともなった信号波形は、1つの増幅信号W(z)の離散時間領域での信号波形であり、前記信号波形の振幅の略中心を通った振幅の少ない信号波形は、前記増幅信号の平均値W1avg(z)の離散時間領域での信号波形である。また1点鎖線で示しているのは、判定基準信号の設定値W1Zである。なおこの判定基準信号の設定値W1Zは、便蓋または便座の姿勢変化を判定後、姿勢変化の終了と開閉姿勢をを判定することにより切替えられるため、図13(b)に示すように切替点P’でステップ状に変化する。
【0040】
(a)に示す信号波形をもとに便座装置Aの使用状況を時間的流れで説明する。
まず左端は便蓋Aの閉止状態での待機状態である。その後トイレ内への入室点Pに達し、人体の遠方領域での動きによりW(z)の振幅が若干大きくなる。次に便蓋Aの開放動作開始点Pに達し、この便蓋Aの動きによりW(z)が振幅の中心も含めて大きく変動すると共に、W1avg(z)も大きく変動する。さらに脱衣動作等を行った後、着座に向けた接近動作開始点Pに達し、W1avg(z)は安定したままW(z)の振幅が連続的に増加傾向となる。着座点Pに達すると、W(z)の振幅はほとんどなくり、W1avg(z)も含め着座に向けた接近動作中のW1avg(z)からはずれた状態で安定する。用便終了後の離座動作開始点Pに達すると、W(z)の振幅が連続的に減少傾向となり、W1avg(z)は着座に向けた接近動作中と同レベルに安定する。その後の着衣動作等では先の脱衣動作と同様な状態が続く。また図示していないが、便蓋Aの閉止動作が入れば、先述した便蓋A開放動作開始点P以前と同様な状態となる。
【0041】
図13(b)と(c)を比較して分かるように、単純に信号波形と基準信号との差分信号のレベルだけで着座領域での人体を検知するようにしていると、便蓋Aの開放動作を着座領域での人体検知と判断してしまう恐れがあるのに対して、W(z)の振幅の連続的な増加傾向等の接近判定を経由しない限り、着座領域での人体検知はないとしておけば、人体の着座動作と便蓋Aの開閉動作を区別することができる。つまり、便座装置Aの前方から着座領域に向けた移動を判定する必要がある。このため、図3に示すように移動方向判定手段10dで判定される接近検知フラグあるいは離座検知フラグS4を着座領域判定手段10bに利用するようにしている。このようにしておくことで、便蓋Aや便座Aの開閉動作開始時に、人体検知の判定を停止する前に、大きく増幅信号が変動した場合にも、不用意に人体の有無の判定を行ってしまうのを防止することができる。
【0042】
図14は、移動方向判定手段10dの便座装置Aの前方から着座領域に向かう接近判定フローを示すフローチャート図である。Step4aでは、判定基準信号の設定値W1zに対して増幅信号の現在値W(0)が大きいかどうか、つまり差分が正か負かを確認し、正ならStep4bへ進み、それ以外はStep4cへ進む。正であれば直近の最大値W1H1を書き換え中である可能性があるため、以降の処理で利用しないようにしている。逆に負であれば最小値W1L1を書き換え中である可能性があるため、以降の処理で利用しないようにしている。Step4b〜Step4gでは、最大値と最小値の差分が増加傾向にあるかどうか確認し、Step4bのルートであれ、Step4cのルートであれ、3ステップ分通過すればStep4hへ進み、それ以外ではStep4iへ進み、W(0)の振幅は増加傾向にないと判断し、接近検知フラグをクリアして抜けるようにしている。Step4hでは、W(0)の一番古い最大値と最小値の差分が接近判定閾値TH5を超えているかどうか確認し、超えていれば接近検知フラグをセットし、超えていなければ十分に接近した距離ではないと判断し、接近検知フラグをクリアして抜けるようにしている。
このような制御フローにすることで、確実に便座装置Aの前方から着座領域に向かう接近動作を判定することができ、また判定内に閾値判定を加えることで、不要に接近検知してしまうことも防止できる。
【0043】
図15は、移動方向判定手段10dの着座領域から前方に向かう離座判定フローを示すフローチャート図である。まずStep5aでは、前記判定基準信号の設定値W1zに対して増幅信号の現在値W(0)が大きいかどうか、つまり差分が正か負かを確認し、正ならStep5bへ進み、それ以外はStep5cへ進む。正であれば直近の最大値W1H1を書き換え中である可能性があるため、以降の処理で利用しないようにしている。逆に負であれば最小値W1L1を書き換え中である可能性があるため、以降の処理で利用しないようにしている。Step5b〜Step5gでは、最大値と最小値の差分が減少傾向にあるかどうか確認し、Step5bのルートであれ、Step5cのルートであれ、3ステップ分通過すればStep5hへ進み、それ以外ではStep5iへ進み、W(0)の振幅は減少傾向にないと判断し、離座検知フラグをクリアして抜けるようにしている。Step5hでは、W(0)の一番古い最大値と最小値の差分が離遠判定閾値TH6を下回っているかどうか確認し、下回っていれば離座検知フラグをセットし、下回っていなければ十分に離座した距離ではないと判断し、離座検知フラグをクリアして抜けるようにしている。
このような制御フローにすることで、確実に着座領域から前方に向かう離座動作を検知することができ、また閾値判定を加えることで、不要に離座検知してしまうことも防止できる。
また図14および図15の両フローでは、1つの増幅信号で判定を行っているが、2つの増幅信号をともに確認し、いずれか一方でも条件を満たせばフラグをセットするといったフローも考えられ、このようにすることでより確実に判定することが可能である。
【0044】
図16は、本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の2つの増幅信号の位相の関係を示すグラフである。(a)は検知対象物との距離による出力レベルと位相の関係を示すグラフであり、(b)は接近時、(c)は離座時の時間領域での出力レベルと位相の関係を示す図である。
2つの検波信号から得られる増幅信号Wおよび90度位相をずらした増幅信号Wは、互いに(a)に示すような関係にある。この状況において、2点差線で示す位置から左方向に動くことは接近を意味し、逆に右方向に動くことは離遠を意味している。これをそれぞれ時間軸で記載した図が(b)と(c)である。まず(b)で接近方向について説明すると、W(z)が判定基準信号の設定値に向かう時に、W(z)は最大値に向かう動きをする。またW(z)は位相の90度分遅れて判定基準信号の設定値に向かう動きとなる。このため、接近方向への動きに対してはW(z)がW(z)に対して先行することになる。次に(c)で離遠方向について説明すると、W(z)が判定基準信号の設定値に向かう時に、W(z)は最大値に向かう動きをする。またW(z)は位相の90度分遅れて基準信号の設定値に向かう動きとなる。このため、離遠方向への動きに対してはW(z)がW(z)に対して先行することになる。つまり、移動方向の違いで互いの時間領域での遅れと進みが逆転することになる。これを利用することで移動方向の判定は可能である。
【0045】
以下に、上記を利用した接近判定のフローを説明する。
図17は、本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の移動方向判定手段10dの接近判定フローを示すフローチャート図である。
まずStep6aでは、W(z)の直前値W2(1)と現在値W(0)の差分が増幅信号変動判定閾値THA以上かどうか大小関係も含めて確認し、以上ならStep6bへ進み、未満ならStep6gへ進むようにしている。ここでは、図16(b)で示したW(z)が基準信号の設定値に向かう状態かどうかの確認をしており、また変動量が少ない場合は無視するようにしている。次にStep6bでは、現在値W(0)と判定基準信号の設定値W2Zとの差分の絶対値が判定基準信号の設定値近傍判定閾値THB以内かどうか確認し、以内ならStep6cへ進み、超えるならStep6gへ進むようにしている。ここでは、図16(b)で示したW(z)が判定基準信号の設定値に達したかどうかの確認をしており、きっちりその瞬間を検出できるか不明であるため、閾値を設けてある程度の範囲をカバーするようにしている。Step6cでは、現在値W(0)と判定基準信号の設定値W1Zとの差分の絶対値が接近判定閾値THC以上かどうか確認し、以上ならStep6dへ進み、未満ならStep6gへ進むようにしている。ここでは、図16(b)で示したW(z)が最大値に向かう状態となっているかどうかの確認と十分に大きな振幅が発生しているかの確認をしており、振幅が小さければ無視するようにしている。Step6dでは、接近検知カウンタCCNTをカウントアップし、さらにStep6eに進み、接近判定継続タイマーCTIMに接近判定継続時間TAを設定してStep6fへ進み、Step6fでは、接近検知カウンタCCNTの値が接近検知カウント数NAに達したかどうか確認し、達したならStep6jへ進み、接近検知フラグをセットし、未達ならStep6kへ進み、接近検知フラグをクリアして抜けるようにしている。一方Step6gでは、前記接近判定継続タイマーCTIMが0かどうかを確認し、0でないならそのままStep6kへ進み、また0となっているならStep6hに進み前記接近検知カウンタCCNTをクリアし、さらにStep6iに進み、前記接近判定継続タイマーCTIMをクリアしてStep6kへ進み、接近検知フラグをクリアして抜けるようにしている。ここでは、単発の動作ではなく連続的な動作を検知するようにしており、複数回の検知とまた所定時間の継続を考慮させている。もちろん継続性がなければ、無視することができる。
【0046】
次に、逆向きの離座判定のフローを説明する。
図18は、本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の移動方向判定手段10dの離座判定フローを示すフローチャート図である。
まずStep7aでは、W(z)の直前値W(1)と現在値W(0)の差分が増幅信号変動判定閾値THD以上かどうか大小関係も含めて確認し、以上ならStep7bへ進み、未満ならStep7gへ進むようにしている。ここでは、図16(c)で示したW(z)が判定基準信号の設定値に向かう状態かどうかの確認をしており、また変動量が少ない場合は無視するようにしている。次にStep7bでは、現在値W(0)と判定基準信号の設定値W1Zとの差分の絶対値が判定基準信号の設定値近傍判定閾値THE以内かどうか確認し、以内ならStep7cへ進み、超えるならStep7gへ進むようにしている。ここでは、図16(c)で示したW(z)が判定基準信号の設定値に達したかどうかの確認をしており、きっちりその瞬間を検出できるか不明であるため、閾値を設けてある程度の範囲をカバーするようにしている。Step7cでは、現在値W(0)と判定基準信号の設定値W2Zとの差分の絶対値が離遠判定閾値1THF以上かつ離遠判定閾値2THG以下かどうか確認し、条件を満たせばStep7dへ進み、それ以外ならStep7gへ進むようにしている。ここでは、図16(c)で示したW(z)が最大値に向かう状態となっているかどうかの確認とある程度振幅が小さくなっているかの確認をしており、振幅が大きければ無視するようにしている。また振幅が小さすぎてもノイズを検出する可能性があるため、無視するようにしている。Step7dでは、離座検知カウンタRCNTをカウントアップし、さらにStep7eに進み、離座判定継続タイマーRTIMに離座判定継続時間TBを設定してStep7fへ進み、Step7fでは、離座検知カウンタRCNTの値が離座検知カウント数NBに達したかどうか確認し、達したならStep7jへ進み、離遠判定フラグをセットし、未達ならStep7kへ進み、離座検知フラグをクリアして抜けるようにしている。一方Step7gでは、前記離座判定継続タイマーRTIMが0かどうかを確認し、0でないならそのままStep7kへ進み、また0となっているならStep7hに進み前記離座検知カウンタRCNTをクリアし、さらにStep7iに進み、前記離座判定継続タイマーRTIMをクリアしてStep7kへ進み、接近検知フラグをクリアして抜けるようにしている。ここでは、単発の動作ではなく連続的な動作を検知するようにしており、複数回の検知とまた所定時間の継続を考慮させている。もちろん継続性がなければ、無視することができる。
【0047】
上記実施例では、時間領域において先行する側が基準信号の設定値に向かうポイントを移動方向の判定に利用しているが、逆に遅れ側が基準信号の設定値に向かうポイントや、最大値や最小値近傍の上昇方向と下降方向との切り替わりポイントを利用することも可能である。
なお、実施例で記載した便蓋開閉検知手段は磁力のN極とS極の切り替わりを利用したもので説明したが、特に限定するものではない。
また、人体検知手段で利用した周波数は10.525GHzであるが、24.1GHz等人体検知に利用可能な高周波の電波であればどの周波数にも適応する事が可能である。
【0048】
また改めて図示はしていないが、電子部品の持つドリフト等の対策として、人体検知手段で利用される判定基準信号および第1開閉検知手段で利用される判定基準信号は、便蓋または便座の開閉姿勢の変化がない状況でかつ、人体無しと判定している状態で、増幅信号およびフィルタ信号の平均値に基づいて補正可能に構成している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の便座装置の外観全体を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例の便座装置の全体構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施例の便座装置Aの第1開閉検知手段11の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の着座領域を示す全体側面図である。
【図6】本発明の第1実施例の便座装置の便座開閉検知手段を示す図であり、(a)は閉止機構を含めた斜視図であり、(b)は開状態を示す配置図で、(c)は閉状態を示す配置図である。
【図7】本発明の第1実施例の便座装置Aの第1開閉検知手段11が利用するフィルタ信号の便蓋の開動作時の出力波形の1例を示す図である。
【図8】本発明の第1実施例の便座装置Aの第1開閉検知手段11の姿勢変化判定フローを示すフローチャート図である。
【図9】本発明の第1実施例の便座装置Aの第1開閉検知手段11の姿勢変化終了判定フローを示すフローチャート図である。
【図10】本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の人体検知メインフローを示すフローチャート図である。
【図11】本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の着座領域判定手段10bの着座領域オン判定フローを示すフローチャート図である。
【図12】本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の着座領域判定手段10bの着座オフ判定フローを示すフローチャート図である。
【図13】本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の1つの増幅信号の信号波形の1例を示す図である。(a)は使用状況全体を示す図であり、(b)は便蓋Aの開放時近傍の拡大図であり、(c)は便座Aへの着座動作近傍の拡大図である。
【図14】本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の移動方向判定手段10dの接近判定フローを示すフローチャート図である。
【図15】本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の移動方向判定手段10dの離座判定フローを示すフローチャート図である。
【図16】本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の2つの増幅信号の位相の関係を示すグラフである。(a)は検知対象物との距離による出力レベルと位相の関係を示すグラフであり、(b)は接近時、(c)は離座時の時間領域での出力レベルと位相の関係を示す図である。
【図17】本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の移動方向判定手段10dの第2の接近判定フローを示すフローチャート図である。
【図18】本発明の第1実施例の便座装置Aの人体検知手段10の移動方向判定手段10dの第2の離座判定フローを示すフローチャート図である。
【符号の説明】
A … 便座装置, A … 便座, A … 本体, A … 便蓋,
… 便器, A … 便蓋閉止機構, A … 人体検知手段,
1 … 制御手段, 1a … 電源部,2 … 局部洗浄手段,
3 … 局部乾燥手段, 4 … 暖房便座手段, 5 … 脱臭手段,
6 … 操作手段, 7 … 表示手段, 8 … 信号受信手段,
9 … 便器洗浄手段, 10 … 人体検知手段,
10a … 信号検波増幅手段, 10b … 着座領域判定手段,
10c … 判定基準切替手段, 10d … 移動方向判定手段,
11 … 第1開閉検知手段, 11a … 低域周波数通過フィルタ,
11b … 姿勢判定手段, 12 … 第2開閉検知手段,
12 … 磁極検出部材, 12 … マグネット,
12bs … S極部, 12bn … N極部,
SS … 送信波, SR … 受信波,
S1 … 増幅信号, S2 … 着座検知フラグ, S3 … 判定基準信号,
S4 … 接近検知フラグあるいは離座検知フラグ,
S5 … 便蓋または便座の開閉姿勢情報,
S6 … フィルタ信号, S7 … 便蓋閉トリガー,
Va … 着座領域, L1 …水平位置, L2 … 便座が自立できない位置,
(z) … 第1位相増幅信号[W(0)は現在値],
1Z … 第1位相判定基準信号の設定値,
1avg(z) … 増幅信号の平均値,
1H1、W1H2、W1H3 … 増幅信号最大値[末尾1が直近],
1L1、W1L2、W1L3 … 増幅信号最小値[末尾1が直近],
(z) … 第2位相増幅信号[W(0)は現在値],
2Z … 第2位相判定基準信号の設定値,
(z) … 第1位相フィルタ信号の現在値,
3Z … 第1位相判定基準信号の設定値,
3a … 便蓋閉用第1位相判定基準信号,
3b … 便蓋開用第1位相判定基準信号,
3c … 便座開用第1位相判定基準信号,
(z) … 第2位相フィルタ信号の現在値,
4Z … 第2位相判定基準信号の設定値,
4a … 便蓋閉用第2位相判定基準信号,
4b … 便蓋開用第2位相判定基準信号,
4c … 便座開用第2位相判定基準信号,
… 入室点, P … 便蓋部開放動作開始点,
’ … 切替点, P … 着座動作開始点,
… 着座点, P … 離座動作開始点,
TH1 … 第1閾値, TH2 … 第2閾値, TH3 … 第3閾値,
TH4 … オフ閾値, TH5 … 接近判定閾値, TH6 … 離座判定閾値,
THA,THD … 増幅信号変動判定閾値,
THB,THE … 判定基準信号の設定値近傍判定閾値,
THC … 接近判定閾値, THF … 離座判定閾値1,
THG … 離座判定閾値2, THX … 姿勢変化閾値
Cnt1 … 着座検知カウンタ,
CCNT … 接近検知カウンタ, RCNT … 離座検知カウンタ,
Tim1 … 着座判定継続タイマー,
Tim2 … 着座検知オフディレイタイマー,
SPDTim … 離座後タイマー,
CTIM … 接近判定継続タイマー, RTIM … 離座判定継続タイマー,
N1 … 着座判定カウント数,
NA … 接近検知カウント数, NB … 離座検知カウント数,
T1 … 着座検知カウンタクリア時間, T2 … 着座検知フラグクリア時間,
TA … 接近判定継続時間, TB … 離座判定継続時間,
Tsp … 条件緩和時間,
Step1a〜StepBz … 制御ステップ,

Claims (7)

  1. 高周波の電波を送信波として送信し、人体によって跳ね返された反射波を受信波として受信し、前記送信波と前記受信波の干渉により生じる定在波を検波して検波信号を生成する検波信号生成手段と、前記検波信号と判定基準信号との差分に基づいて、人体の有無を判定する人体検知手段を備えた便座装置において、
    この便座装置は、前記検波信号の変動により便蓋または便座の姿勢変化を判断するとともに、変動終了時の検波信号の大きさにより開閉姿勢を検知する開閉検知手段を備え、
    前記人体検知手段は、前記開閉検知手段が便蓋または便座の姿勢変化を判断すると、人体の有無の判定を停止するとともに、前記開閉検知手段による便蓋または便座の開閉姿勢に基づいて前記判定基準信号を切替えることを特徴とする便座装置。
  2. 前記人体検知手段は、前記便座装置の各機能部品を収納する本体部の便蓋または便座が回動可能に枢軸された軸近傍に配置され、
    便蓋または便座の開および閉姿勢間の所定区間内の動きを前記検波信号により検知可能となるような方向および範囲に向けて送信波を送信するよう配置されたことを特徴とする請求項1記載の便座装置。
  3. 前記開閉検知手段は、前記検波信号を人体による体動よりも遅い周波数のみを通過させる低域周波数通過フィルタを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の便座装置。
  4. 前記人体検知手段は、便座装置に対する人体の移動方向を判定する移動方向判定手段を備え、前記移動方向判定手段の判定結果も加味して人体の有無の判定を行うことを特徴とする請求項1及至3何れか一項記載の便座装置。
  5. 前記便座装置は、前記開閉検知手段とは独立の便蓋または便座の開姿勢または閉姿勢の一方を検知する第2開閉検知手段を備え、この第2開閉検知手段からの信号を便蓋または便座の姿勢変化のトリガーとして利用することを特徴とする請求項1及至4何れか一項記載の便座装置。
  6. 前記検波信号生成手段は、前記送信波と前記受信波を同数に分割するとともに、互いの位相が異なるよういずれか一方に位相差を持たせて干渉させ、各々の定在波を検波することにより、複数の位相の異なる検波信号を生成可能に構成されていることを特徴とする請求項1及至5何れか一項記載の便座装置。
  7. 前記人体検知手段は、互いに位相の異なる前記検波信号の時間領域における位相の遅れ・進みをもとに、便座装置に対する人体の移動方向を判定する移動方向判定手段を備え、この判定結果も加味して人体の有無の判定を行うことを特徴とする請求項6記載の便座装置。
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