JP4250912B2 - 高周波リレー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波信号の開閉に適した高周波リレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、高周波リレーとして、例えば、特開平6−12957号公報に開示のものがある。この高周波リレーでは、高さ寸法を抑制するため、固定端子をインサート成形することにより伝送路の上面のみがベースの上面に露出するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の高周波リレーでは、高インピーダンスを得るために、伝送路の周囲の樹脂を少なくしたり、伝送路の板厚を薄くしたり、あるいは、伝送路の幅を狭くしたりする等の構成を採用する必要がある。そして、このような構成を採用すれば、接点を開閉する際に作用する力によって固定端子が浮き上がるという問題がある。つまり、高インピーダンスを得るための構成と、接点開閉時の固定端子の浮き上がりを防止するための構成とを同時に得ることは不可能であった。
【0004】
そこで、本発明は、所望のインピーダンス特性を確保しつつ、接点開閉時の固定端子の浮き上がりを防止することのできる高周波リレーを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
上面に固定接点が露出するように固定端子をインサート成形されたベースブロックと、
鉄心にスプールを介してコイルを巻回してなり、前記ベースブロックに載置される電磁石ブロックと、
該電磁石ブロックの励磁・消磁に基づいて駆動し、前記ベースブロックの固定接点に接離する可動接点を有する可動ブロックとを備えた高周波リレーにおいて、
前記固定端子は、固定接点が形成される固定接点部と、該固定接点部から同一面内に延びる水平部及び該水平部から直角に折れ曲がった垂直部からなる脚部とで構成され、固定接点部と脚部の水平部とがベースブロックの上面に露出し、
前記ベースブロックは、上面に、実質的に周縁部に形成された突条部によって囲まれた凹所を有し、
前記突条部は、その上面で、前記固定接点部及び前記脚部の水平部上方に配置されるグランドプレートを支持し、2箇所に架橋部を形成され、該架橋部の幅寸法は、インサート成形時に樹脂が流動可能な最小肉厚となっており、前記水平部を部分的に保持したものである。
【0006】
この構成により、接点開閉部分に位置する固定接点部の全表面をベースブロックの表面に露出させることができ、絶縁性を高めて所望のインピーダンス特性を得ることが可能となる。また、ベースブロックに形成した架橋部で脚部の水平部を部分的に保持するようにしたので、たとえ接点開閉時に力が作用したとしても、固定端子の浮き上がりを確実に防止することができる。また、水平部でも露出面積すなわち空気との接触面積を大きくとることができるので、絶縁性が向上する。
【0008】
前記ベースブロックは、前記凹所の底面に台座部を形成され、
該台座部は、前記固定端子の固定接点部を、その上面及び側縁を露出させた状態で支持し、脚部の水平部を、その上面を露出させた状態で支持すると、固定接点部の露出面積が増大し、絶縁性をさらに向上させることが可能となる点で好ましい。
【0009】
前記ベースブロックは、上方に配設するグランドプレートを前記突条部の上面で支持し、該突条部は、部分的に切除することによりグランドプレートの下面側に空気層を形成すると、より一層絶縁性を高めることが可能となる点で好ましい。
【0010】
前記ベースブロックは、インサート成形時に固定端子の固定接点部を直接金型で支持することにより得られる貫通孔を備えると、インサート成形時の固定端子の位置ずれを適切に防止可能となる点で好ましい。
【0011】
前記ベースブロックは、突条部に、凹所の周囲に亘ってシール溝を備えると、絶縁性を高めつつ、ベースブロックにケースを被せてシールする際、内部へのシール剤の侵入をも防止することができる点で好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係る高周波リレーを示す。この高周波リレーは、大略、ベースブロック1上に、グランドプレート2、可動ブロック3及び電磁石ブロック4を載置し、ケース5で被覆した構成である。
【0014】
ベースブロック1は、図2及び図3に示すように、略矩形板状で、固定端子6a,6b,6cをインサート成形することにより得られる。
【0015】
固定端子6a,6b,6cは、導電性板状体を略直角に折曲したもので、固定接点部7と脚部8とで構成されている。ベースブロック1の中央部に配設される固定端子6c(共通端子)の固定接点部7には2箇所に固定接点7cが設けられ、両端部に配設される固定端子6a,6b(a,b端子)の固定接点部7には1箇所に固定接点7a,7bがそれぞれ設けられている。
【0016】
ベースブロック1の両端部上面にはガイド壁9が立設されている。ガイド壁9(端面側)には略U字形の保持部10が形成され、上端の幅狭部11を加締ることにより後述する鉄心39を固定可能となっている。保持部10の両側には係合凹部12が形成され、その中央部は保持凹部13となっている。また、ガイド壁9(側面側)は、内外面が段状に形成されている。
【0017】
ベースブロック1の上面には、突条部14によって囲まれた凹所15が形成されている。突条部14にはグランドプレート2が載置される。突条部14は、複数箇所で高さ寸法が抑えられ、載置されるグランドプレート2との間に空気層16(図3(b)参照)を形成できるようになっている。また、突条部14には4箇所に突起17が形成され、グランドプレート2の固定に利用される。また、突条部14にはシール溝18が形成され、後述するシール作業の際、内部へのシール剤の侵入が防止される。また、突条部14には架橋部19が形成され、薄肉の固定端子6a,6b,6c(ここでは、板厚約0.18mmのものを使用)が接点開閉時に変形することを防止する。架橋部19の幅寸法は、インサート成形時、樹脂が流動可能な最小寸法とされており、接点開閉時の固定端子6a,6b,6cの浮き上がりを防止しつつ、露出面積が最大となるように設計されている。凹所15には、両端部及び中央部が上方に突出する台座部20が形成され、固定端子6の固定接点部7がそれぞれ露出している。台座部20では、固定接点部7の上面だけでなく縁部7dも露出している。また、凹所15には、復帰バネ100を位置決めするための係止受部21が形成されている。
【0018】
復帰バネ100は、図4に示すように、板状のバネ材をプレス加工することにより矩形枠部22内に弾性舌片23を形成したものである。矩形枠部22の一端両側には係止部24が延設されている。弾性舌片23は、基部側が湾曲部25を介して矩形枠部22に支持されると共に、矩形枠部22に形成した窪み部26の働きにより弾性変形容易となっている。また、弾性舌片23は、先端に位置ずれ防止用のズレ止め部27を形成されている。復帰バネ100は、係止部24がベースブロック1の係止受部21に係止された状態でベースブロック1の凹所15内に配設される。このため、弾性舌片23の先端を押圧すると、復帰バネ100は、弾性舌片23のみならず、弾性舌片23の基部から矩形枠部22の係止部24までの広い範囲で弾性変形する。したがって、ベースブロック1の凹所15内という限られた狭い空間であっても、復帰バネ100に所定の変位量に対して所望の弱い弾性力を得ることが可能となっている。
【0019】
ベースブロック1の側面には、前述のように、前記ガイド壁9の一部が延在し、一方の側縁では中央部及び両端部を除く領域で窪んでおり、他方の側縁では中央部両側及び両側部1箇所及び2箇所で窪んでいる。そして、この窪んだ位置には、後述するグランドプレート2のシールド片33が配置される。
【0020】
ベースブロック1の底面では、図3(c)に示すように、外縁部とが所定深さまで切除され、固定端子6の固定接点部7が位置する各台座部20の中央に貫通する貫通孔1a,1b,1cがそれぞれ形成されている。これにより、インサート成形時、固定端子6を直接金型で支持することができ、位置ずれを防止することが可能となる。なお、凹部1dにはベースブロック1を射出成形する際のゲートが位置し、ゲート跡が底面から突出することが防止されている。
【0021】
グランドプレート2は、図5に示すように、導電性板状体をプレス加工したもので、両側には矩形孔28がそれぞれ形成されている。矩形孔28の両側には下面から突出する当接部29がそれぞれ形成されている。グランドプレート2の両側部には上方に膨出する補強リブ30がそれぞれ形成され、各補強リブ30の両端近傍には取付孔31が穿設されている。また、グランドプレート2の一方の側縁4箇所と他方の側縁2箇所から脚部32がそれぞれ延設されている。各脚部32の基部には幅広のシールド片33が形成されている。
【0022】
可動ブロック3は、図6に示すように、導電性板材からなる可動接触片34の中央部に合成樹脂製の支持部35を一体化したものである。支持部35の上面中央部には可動接触片34の延在方向に沿って逃し溝36が形成され、両側中央部には突条37がそれぞれ形成されている。逃し溝36は、図示しないゲート跡が上面から突出することを防止するために設けられている。支持部35の下面には一対の突部38が形成され、復帰バネ100のズレ止め部27が係止される。可動ブロック3は、支持部35をグランドプレート2の矩形孔28に配設されて上下動し、復帰バネ100によって付勢された上動位置で可動接触片34の両端部をグランドプレート2の当接部29に当接され、下動位置で固定接点7a,7c又は7b,7cに閉成する。
【0023】
電磁石ブロック4は、図7に示すように、鉄心39にスプール40を介してコイル41を巻回したものである。鉄心39は磁性板材を屈曲したもので、両端部をベースブロック1の保持部10に位置決めされ、その幅狭部11を熱加締されることによりベースブロック1に固定される。スプール40は、鉄心39の中間部を覆う胴部42(図11参照)と、胴部42の両端及び中央にそれぞれ形成されるガイド部43a,43b,43cとからなる。両端ガイド部43a,43bには、鍔部44と、この鍔部44から延設される厚肉部45とで構成されている。鍔部44には溝部44aが形成され、自動巻線機にてコイル41を巻き始める際の案内に利用される。厚肉部45には、鍔部44に沿って凹部45aが形成され、その近傍には絶縁壁46が形成されると共に、コイル端子47が圧入されている。凹部45aは、樹脂の使用量を抑えて成形後の変形を防止し、胴部42にコイル41を巻回する際のチャッキングに利用される。絶縁壁46は、隣接するコイル端子47間の絶縁を図る(本実施形態は、各厚肉部45に1つのコイル端子47をそれぞれ圧入する構成にしたが、形式の違いにより、2つのコイル端子を圧入する場合もあり、その際のコイル端子47間の絶縁を図る意である。)。厚肉部45の端面には逃し部48が形成され、ベースブロック1の幅狭部11を熱加締する際の樹脂の広がりスペースが確保されている。また、厚肉部45の対向内面間には鉄心39の一端部が露出し、対向内面上部には上方に向かうに従って徐々に離間する傾斜面45bが形成されている。傾斜面45bは、成形用金型の強度を大きくするために設けたものである。さらに、厚肉部45の下面には、ベースブロック1の係合凹部12に係合する係合突部49がそれぞれ形成されている。中央ガイド部43cの両側面には上下方向にガイド溝50(ここでは、幅寸法は0.3mm)が延びている。ガイド溝50の上方側には逃し凹部51が形成され、下方側には調整用凹部52が形成されている。これら凹部51,52は、幅狭のガイド溝50を成形するための金型の加工を可能とするために設けられている。特に、調整用凹部52は、後述する押込バネ57の支持部35の弾性変形及び調整の役割をも果たす。また、中央ガイド部43cの上面4箇所には、この中央ガイド部43cによって分離された各胴部42間にコイル41を架け渡すためのガイド突部53が形成されている。さらに、中央ガイド部43cの下面には凹部43d(図11参照)が形成され、そこには永久磁石101が配設されている。永久磁石101は上下面で極性が相違し、上面が鉄心39に接触している。コイル41は、一端部をガイド部43aに圧入したコイル端子47に巻き付けられ、鍔部44に形成した溝部44aに挿通されて方向付けされ、胴部42に巻回された後、ガイド部43bに圧入したコイル端子47に巻き付けられる。
【0024】
前記電磁石ブロック4の下方には、可動鉄片54が回動自在に配設されている。可動鉄片54は、図9に示すように、磁性板材からなり、中央部には幅方向に延びる突条55が形成され、永久磁石101の下面に吸着され、突条55を中心として回動自在となる。また、可動鉄片54の一端側上面にはステンレス等の非磁性材料からなる遮磁板56が貼着されている。これにより、可動鉄片54は、電磁石ブロック4の永久磁石101に回動自在に支持された状態で、両端部の磁気バランスが崩れ、一端側(遮磁板56とは反対側)を鉄心39に吸引される。
【0025】
前記可動鉄片54の下面中央部には押込バネ57が固定されている。押込バネ57は、図9(b)に示すように、磁性板材をプレス加工することにより得られ、可動鉄片54に固定される固定部58と、可動ブロック3を駆動する駆動部59と、電磁石ブロック4のガイド溝50に支持される脚部60とで構成されている。固定部58は、可動鉄片54の中央部下面にスポット溶接等によって固定される短冊状のものである。駆動部59は、固定部58の両側中央部から延び、固定部58の周囲に形成される枠状のもので、下方に向かって段状に屈曲されている。駆動部59の両側部には、部分的に可動鉄片54からはみ出す調整部61が形成され、先端中央部には可動ブロック3の支持部35に形成した突条37を押圧するための押圧部62が設けられている。脚部60は、駆動部59の両側中央部から上方に屈曲されたもので、前記両押圧部62の中心に位置している。脚部60の先端には円弧状の屈曲部63が形成されている。また、脚部60は、前記電磁石ブロック4の中央ガイド部43cに形成したガイド溝50にガイドされる。
【0026】
なお、可動鉄片54に固定する押込バネ57には、図8(b)に示す脚部60のないタイプのものがあり、このような脚部60のない押込バネ57を備えたものであっても、前記構成の電磁石ブロック4であれば、図8(a)に示すように、調整用凹部52に係合凹部102を形成することにより、簡単に対応することが可能となっている(図8(d)参照)。
【0027】
ケース5は、図1に示すように、下面が開口する箱状で、上面中央部にゲート跡の突出を防止する凹部64、角部にガス抜き孔65がそれぞれ形成されている。また、下面開口縁部には、両端中央部にスタンドオフ66が設けられ、組立完了後、図示しないプリント基板に実装される際、ベースブロック1の底面とプリント基板との間に所定の間隙を形成する。
【0028】
続いて、前記高周波リレーの組立方法について説明する。
【0029】
固定端子6をインサート成形してなるベースブロック1の凹所15に復帰バネ100を配設する。復帰バネ100は、係止部24を係止受部21に係止した状態で、両端に位置する各固定接点7a,7c又は7b,7cに対して一方側に偏って配設される。すなわち、中央部の固定接点部7との間には十分な距離が確保され、絶縁性が担保されている。
【0030】
続いて、ベースブロック1上に可動ブロック3及びグランドプレート2を順次載置する。グランドプレート2は、取付孔31に挿通した突起17を熱加締することによりベースブロック1に固定される。この状態では、図10に示すように、可動ブロック3は、支持部35の突部38に復帰バネ100の弾性舌片23に形成したズレ止め部27を係合されると共に、支持部35の側面をグランドプレート2の矩形孔28にガイドされ、押し込み可能な状態で上方に付勢され、可動接触片34の両端部(可動接点)がグランドプレート2の当接部29に当接する。
【0031】
一方、鉄心39にスプール40を介してコイル41を巻回し、凹部43dに永久磁石101を配設することにより電磁石ブロック4を形成する。そして、可動鉄片54の下面中央部に押込バネ57を一体化し、押込バネ57の脚部60を電磁石ブロック4のガイド溝50に挿入すると共に、可動鉄片54の突条55を永久磁石101の下面に吸着させることにより、電磁石ブロック4の下方に可動鉄片54を回動自在に配設する。この状態では、可動鉄片54は、一端部に貼着した遮磁板56によって磁気バランスが崩れているため、永久磁石101の吸引力に従って図11中時計回り方向に回動する。
【0032】
続いて、復帰バネ100、可動ブロック3及びグランドプレート2を取り付けたベースブロック1に、可動鉄片54及び押込バネ57を設けた電磁石ブロック4を載置する。電磁石ブロック4のガイド部43a,43bにそれぞれ形成される係合突部49をベースブロック1の係合凹部12にそれぞれ係合させ、幅狭部11を熱加締して鉄心39を保持することにより一体化する。これにより、可動接触片34の両端部(可動接点)と固定端子6の固定接点7a,7c又は7b,7cとの開閉は、グランドプレート2によって囲まれた凹所15内に位置する。グランドプレート2の側縁には下方に向かって延びるシールド片33が形成されている。また、グランドプレート2と凹所15を構成する突条部14との間には空気層16が部分的に形成されている。したがって、接点開閉部分の絶縁性が高く、高周波信号の伝送を適切に行うことが可能である。また、可動鉄片54が回動し、押込バネ57によって可動ブロック3を押圧する領域の側方は開口している。
【0033】
この状態で、一旦、コイル端子47を介してコイル41に通電し、電磁石ブロック4を励磁・消磁する。そして、固定端子6a,6c間又は6b,6c間の信号の導通状態、すなわち接点開閉のタイミングや接点圧等の動作特性を検査する。これにより、可動鉄片54が適切に回動しているか否かを判断することができる。動作状態が適切でない場合には、押込バネ57を変形させて調整する。ここでは、まず、可動鉄片54に比べて幅方向にはみ出した調整部61を側方より直接掴んで変形させる。この調整部61による調整作業で所望の動作状態が得られなければ、電磁石ブロック4の側面に形成した調整用凹部52を介して脚部60を掴んで変形させることにより調整作業を行う。これにより、確実に所望の動作特性を得ることが可能となる。
【0034】
このようにして調整作業が済めば、ベースブロック1にケース5を被せ、底面の合わせ面をシールする。シール作業では、内部にシール剤が侵入することがあるが、ベースブロック1にはシール溝18を形成しているため、可動ブロック3等の駆動部品や固定接点部7等に至ることはない。
【0035】
次に、前記高周波リレーの動作について説明する。
【0036】
前述のようにして形成された高周波リレーは、グランドパターンを形成されたプリント基板(図示せず)に実装して使用する。これにより、グランドプレート2とプリント基板のグランドパターンによって囲まれた領域内に接点開閉機構を位置させることができ、より一層、絶縁性を高めることができる。
【0037】
コイル端子47間に電圧を印加する前は、可動鉄片54は遮磁板56によって磁気バランスが崩れているため、永久磁石101の磁力に従って、図11中、突条55を中心として時計回り方向に回動している。このため、押込バネ57の押圧部62によって一方の可動ブロック3が押し下げられ、可動接触片14の両端部(可動接点)が固定接点7a,7cに閉成し、固定端子6a,6c間が導通し、復帰バネ100によって他方の可動ブロック3が押し上げられ、可動接触片14の両端部(可動接点)がグランドプレート2の当接部29に当接している(初期位置)。
【0038】
ここで、コイル端子47間に電圧を印加して電磁石ブロック4を励磁すると、可動鉄片54は、鉄心39から離間している方の端部を吸引され、図11中、突条55を中心として反時計回り方向に回動する。可動鉄片54は、回動する際、下面に固定した押込バネ57の脚部60、詳しくは、ガイド溝50を構成する側面に接触する先端の屈曲部63までの広い範囲での弾性変形に伴う弱い弾性力を受けるだけとなり、可動鉄片54の回動はスムーズに行われる。これに伴い、押込バネ57が復帰バネ100の付勢力に抗して可動ブロック3を押し下げる。押込バネ57と復帰バネ100とは、接点開閉位置に対してほぼ対称な位置に配設され、上下以外の成分すなわち水平方向の成分を相殺するように構成されている。このため、可動ブロック3に作用する力の殆どが上下方向にのみ働くことになる。しかも、復帰バネ100は、弾性舌片23のみならず、矩形枠体の一部をも弾性変形させるため、押込力がそれ程強くなくても変位する。したがって、可動ブロック3はスムーズに下動して可動接触片14の両端部(可動接点)を固定接点7b,7cに閉成し、固定端子6b,6c間を導通する。固定接点部7は上面を露出させるだけでなく、台座部20の存在により、縁部をも露出させることにより、空気との接触面積が増大している。このため、絶縁性が高く、信号が漏洩しにくい。
【0039】
一方、可動鉄片54の回動によって押込力を除去された可動ブロック3は、復帰バネ100の弾性力によって上動して可動接触片の両端部(可動接点)を固定接点7a,7cから離間し、固定端子6a,6c間の導通を遮断する。そして、上動した可動ブロック3の可動接触片34は、両端部をグランドプレート2の当接部29に当接させて接地され、高周波信号の漏れが確実に防止される。
【0040】
コイル端子47間への印加電圧を除去すると、可動鉄片54は、押込バネ57及び復帰バネ100の弾性力、遮磁板56によって一端側のみ弱められた永久磁石101の磁力等に従って図11中時計回り方向に回動し、前述の初期位置に復帰する。
【0041】
なお、前記実施形態では、可動鉄片54に遮磁板56を設け、コイル41に通電する場合と通電しない場合とで接点の開閉位置を切り替えるようにした、いわゆる自己復帰型のリレーについて説明したが、次のような構成としてもよい。すなわち、遮磁板56を設けることなく、コイル41への通電方向を変更し、鉄心39の端部での極性を変更することにより接点の開閉位置を切り替えるようにした、いわゆる自己保持型のリレーとしてもよい。また、コイル端子47を3箇所に設け、そのうちの1つを共通コイル端子とすることにより、コイルを巻回方向の相違する2本で構成してもよい。共通コイル端子と他の2つのコイル端子とをそれぞれ連結する各コイルの巻回方向を異ならせることにより、共通コイル端子と、選択したいずれか一方のコイル端子との間に通電して可動鉄片54を回動させることも可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ベースブロックに固定端子の脚部の水平部を部分的に保持する架橋部を備えたので、固定接点部の全表面を露出させて絶縁性を高めることにより、所望のインピーダンス特性を確保しつつ、接点開閉時の固定端子の浮き上がりを適切に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る高周波リレーの分解斜視図である。
【図2】 (a)は図1に示すベースブロックの斜視図、(b)は平面図である。
【図3】 (a)は図2に示すベースブロックの断面図、(b)は(a)の部分拡大図、(c)は底面側からの斜視図である。
【図4】 図1に示す復帰バネの斜視図である。
【図5】 図1に示すグランドプレートの斜視図である。
【図6】 (a)は図1に示す可動ブロックの斜視図、(b)は底面側からの斜視図、(c)は断面図である。
【図7】 (a)は図1に示す電磁石ブロックの斜視図、(b)は正面図である。
【図8】 (a)は図1に示す電磁石ブロックの底面側からの斜視図、(b)は可動鉄片及び他の実施形態に係る押込バネの底面側からの斜視図、(c)は可動鉄片及び押込バネの底面側からの斜視図、(d)は(b)に示す可動鉄片及び押込バネを組み付けた状態を示す電磁石ブロックの底面側からの斜視図、(e)は(c)に示す可動鉄片及び押込バネを組み付けた状態を示す電磁石ブロックの底面側からの斜視図である。
【図9】 (a)は可動鉄片及び押込バネの分解斜視図、(b)は組み付けた状態を示す底面側からの斜視図である。
【図10】 (a)はベースブロックに可動ブロック及びグランドプレートを組み付けた状態を示す斜視図、(b)は断面図である。
【図11】 本実施形態に係る高周波リレーの断面図である。
【図12】 本実施形態に係る高周波リレーのケースを組み付ける前の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…ベースブロック
2…グランドプレート
3…可動ブロック
4…電磁石ブロック
5…ケース
6a,6b,6c…固定端子
7…固定接点部
7a,7b,7c…固定接点
8…脚部
14…突条部
15…凹所
16…空気層
18…シール溝
19…架橋部
20…台座部
21…係止受部
22…矩形枠部
23…弾性舌片
24…係止部
29…当接部
30…補強リブ
33…シールド片
34…可動接触片
39…鉄心
40…スプール
41…コイル
43a,43b,43c…ガイド部
44…鍔部
45…厚肉部
46…絶縁壁
47…コイル端子
50…ガイド溝
51…逃し凹部
52…調整用凹部
53…ガイド突部
54…可動鉄片
56…遮磁板
57…押込バネ
58…固定部
59…駆動部
60…脚部
61…調整部
62…押圧部

Claims (5)

  1. 上面に固定接点が露出するように固定端子をインサート成形されたベースブロックと、
    鉄心にスプールを介してコイルを巻回してなり、前記ベースブロックに載置される電磁石ブロックと、
    該電磁石ブロックの励磁・消磁に基づいて駆動し、前記ベースブロックの固定接点に接離する可動接点を有する可動ブロックとを備えた高周波リレーにおいて、
    前記固定端子は、固定接点が形成される固定接点部と、該固定接点部から同一面内に延びる水平部及び該水平部から直角に折れ曲がった垂直部からなる脚部とで構成され、固定接点部と脚部の水平部とがベースブロックの上面に露出し、
    前記ベースブロックは、上面に、実質的に周縁部に形成された突条部によって囲まれた凹所を有し、
    前記突条部は、その上面で、前記固定接点部及び前記脚部の水平部上方に配置されるグランドプレートを支持し、2箇所に幅寸法の小さくなった架橋部を形成され、該架橋部の幅寸法は、インサート成形時に樹脂が流動可能な最小肉厚となっており、前記水平部を部分的に保持したことを特徴とする高周波リレー。
  2. 前記ベースブロックは、前記凹所の底面に台座部を形成され、
    該台座部は、前記固定端子の固定接点部を、その上面及び側縁を露出させた状態で支持し、脚部の水平部を、その上面を露出させた状態で支持することを特徴とする請求項1に記載の高周波リレー。
  3. 前記ベースブロックは、上方に配設するグランドプレートを前記突条部の上面で支持し、該突条部は、部分的に切除することによりグランドプレートの下面側に空気層を形成したことを特徴とする請求項2に記載の高周波リレー。
  4. 前記ベースブロックは、インサート成形時に固定端子の固定接点部を直接金型で支持することにより得られる貫通孔を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の高周波リレー。
  5. 前記ベースブロックは、突条部に、凹所の周囲に亘ってシール溝を備えたことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の高周波リレー。
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