JP4250883B2 - スクラッチくじ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクラッチくじに関するものであり、特に、改ざんが極めて困難であり、また、デザイン性を向上させ、ゲーム性を付加し、更に可変情報の機械読み取りが可能なスクラッチくじに関する。
【0002】
【従来の技術】
スクラッチくじ等で知られているように、紙、プラスチック等の基材上に文字、記号などの情報(可変情報)を印刷し、その上に不透明印刷インキ、例えば、スクリーン印刷用銀インキ等で隠蔽層を形成し、情報(可変情報)を印刷した部分を隠蔽した印刷物が知られている。
この印刷物は硬貨等で擦ることにより隠蔽層を剥がし、下層の文字、記号などの印刷された情報(可変情報)を表示させ、くじとしての役割を果たしている。
【0003】
このようなスクラッチくじの当選券の改ざんは、他の券の可変情報(例えば、1等、アタリなどの文字)部の全部又は一部を切取り、改ざんする券に貼り合わせて当選券として改ざんすることが多い。
この切り貼りによる改ざんの防止策としては、可変情報の下地に彩紋などを印刷により設け、切り貼りによる改ざんを困難なものとするといった方法が一般に用いられている。この際の彩紋は、可変情報を機械で読み取りることを考慮し、赤色の細線、各色の網点、淡い色などで施されている。
しかし、彩紋として連続した細線を用いた場合には、改ざんの防止策としては不十分なものである。
【0004】
図7、及び図8は、スクラッチくじの当選券の改ざんの一例を示す説明図である。
図7は、当選券の改ざんが良好に行われなかった場合、図8は、当選券の改ざんが良好に行われた場合の説明図である。また、図7、及び図8において、(イ)は、改ざん前の改ざんする券の状態、(ロ)は、改ざん中の状態、(ハ)は、改ざん後の状態を示している。
また、説明の都合上、図7、及び図8では隠蔽層はすべて剥離した状態のものである。
【0005】
図7(イ)に示すように、改ざんする券(41)は、基材上に彩紋として連続した細線(42)が基材に印刷され、その上に1等、ハズレで表す可変情報が各々の位置に印刷されたものである。
連続した細線(42)は、すべての券に同一に印刷されている。また、この一例は、スクラッチくじに「1等」が三個連続して出た場合に当選となる例であり、この改ざんする券(41)は落選券である。
【0006】
図7(ロ)に示すように、先ず、改ざんする券(41)の券内右上部の「ハズレ」が印刷された可変情報部(44)を切取って破棄する。次に、他の券(45A)の券内左上部の「1等」が印刷された可変情報部(46A)を切取り、改ざんする券(41)の可変情報部(44)を切取った跡に貼り合わせる。
このようにして得られた、改ざん後の券(41’)は、図7(ハ)に示すように、「1等」が三個連続して出たものとなるが、基材上に印刷された連続した細線(42)と、貼り合わせた可変情報部(46A)の細線(42A)は、貼り合わせの境界部で不連続なものとなり、改ざん後の券(41’)はその真贋が容易に判ってしまう。
【0007】
図8(イ)〜(ハ)は、当選券の改ざんが良好に行われた場合の説明図である。図8(イ)に示すように、改ざんする券(41)は、図7(イ)と同じ改ざんする券を用いる。
図8(ロ)に示すように、先ず、改ざんする券(41)の券内右上部の「ハズレ」が印刷された可変情報部(44)を切取って破棄する。
次に、可変情報部(44)と同じ位置に「1等」が印刷されている他の券を選び出し、選び出した他の券(45B)の券内右上部の「1等」が印刷された可変情報部(46B)を切取り、改ざんする券(41)の可変情報部(44)を切取った跡に貼り合わせる。
【0008】
このようにして得られた、改ざん後の券(41’’)は、図8(ハ)に示すように、「1等」が三個連続して出たものとなり、且つ、基材上に印刷された連続した細線(42)と、貼り合わせた可変情報部(46B)の細線(42B)は、貼り合わせの境界部で連続したものとなり、この改ざんは良好に行われたものとなる。
【0009】
このように、切り貼りによる改ざんの防止策として、可変情報の下地に彩紋などを印刷により設けても、単純な彩紋では、他の券の同じ位置の可変情報を貼り合わせることで彩紋の連続性は再現されてしまう。
また、単純な彩紋では、彩紋自体を偽造することも容易に行うことができるものである。
【0010】
このような彩紋の弱点を補う方法として、例えば、彩紋に蛍光体を配合したり、彩紋を複雑なものとしたり、彩紋をマイクロ文字化したりする方法が提案されているが、これらの方法では、改ざん後の券の真贋鑑定を一見して容易に行うことは困難である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、改ざんを試みても改ざんすることが極めて困難であり、また、その真贋鑑定は一見して容易にできるスクラッチくじであって、彩紋では制約されるデザイン性を向上させ、ゲーム性を付加し、更には、可変情報の機械読み取りが可能なスクラッチくじを提供することを課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材の片面上に順次に形成した、多色で階調がある画像であり、且つ意味を持つ複数の領域を含む画像を表示する印刷層(印刷層1)及びスクラッチくじの当選または落選に関する可変情報を表示する印刷層(印刷層2)を被覆するように隠蔽層を形成し、前記印刷層は、前記画像の単一の又は複数の領域上に配置され、前記可変情報は前記単一の又は複数の領域との位置関係により意味を付加されることを特徴とするスクラッチくじである。
【0013】
また、本発明は、上記発明によるスクラッチくじにおいて、前記隠蔽層を形成する前に、画像を表示する印刷層(印刷層1)及び可変情報を表示する印刷層(印刷層2)を被覆するように剥離ニス層を形成したことを特徴とするスクラッチくじである。
【0014】
また、本発明は、上記発明によるスクラッチくじにおいて、前記画像を表示する印刷層(印刷層1)と前記可変情報を表示する印刷層(印刷層2)の間にアンカー層を形成したことを特徴とするスクラッチくじである。
【0015】
また、本発明は、上記発明によるスクラッチくじにおいて、前記隠蔽層上に印刷層(印刷層3)を形成したことを特徴とするスクラッチくじである。
【0016】
また、本発明は、上記発明によるスクラッチくじにおいて、前記印刷層(印刷層3)が、前記画像を表示する印刷層(印刷層1)の画像と同一の画像を表示する印刷層であることを特徴とするスクラッチくじである。
【0017】
また、本発明は、上記発明によるスクラッチくじにおいて、前記画像を表示する印刷層(印刷層1)における画像の印刷濃度のPCS値をB、前記可変情報を表示する印刷層(印刷層2)における可変情報の印刷濃度のPCS値をAとした際に、該Bと該Aの関係が、0.01<B<(A−0.02)であることを特徴とするスクラッチくじである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明によるスクラッチくじを、その実施形態に基づいて説明する。
図1は、本発明によるスクラッチくじの一実施例を示す平面図であり、また、図2は、図1に示すスクラッチくじのX−X’線における断面図である。
図1及び図2に示すように、本発明によるスクラッチくじは、基材(10)の片面上に画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)、及び可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(12)を順次に形成し、この画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)、及び可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(12)を被覆するように、点線で示す隠蔽層(13)を形成したものである。
尚、説明の都合上、隠蔽層は全て剥離した状態で示してある。
【0019】
画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)は、改ざんを防止するために可変情報の下地として形成したものであるが、従来の技術におけるような、彩紋の印刷層ではなく画像を表示する印刷層である。図1においては、ヨーロッパ諸国を表す画像が用いられている。
図1においては、説明の都合上、ヨーロッパ諸国は線画で表されているが、本発明における画像は階調のある1色又は多色の画像である。
【0020】
可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(12)は、前記文字、記号などの可変情報を表示する印刷層であり、図1においては、可変情報として数字が用いられ斜線で表されている。
この可変情報は、濃度の低い藍色又は墨色で印刷されたものである。
【0021】
このように、本発明によるスクラッチくじは、切り貼りによる改ざんの防止策として可変情報の下地に階調のある画像が印刷により設けられているので、図7に示すように、切取って破棄してしまう改ざんする券の可変情報部とは異なる位置にある他の券の可変情報を貼り合わた場合は勿論のこと、図8に示すように、切取って破棄してしまう改ざんする券の可変情報部と同じ位置にある他の券の可変情報を貼り合わせても、貼り合わせの境界部での画像の連続性、すなわち、画像の形状、色彩、階調の連続性を再現することは困難である。
従って、本発明によるスクラッチくじを切り貼りによって改ざんすることは極めて困難なものとなる。
【0022】
また、本発明によるスクラッチくじは、このように階調のある画像が印刷により設けられているので、彩紋におけるようなデザイン上の制約はなくなり、スクラッチくじとしてはデザイン性が向上した美麗なものとなる。
また、本発明によるスクラッチくじは、このように階調のある画像が印刷により設けられているので、スクラッチくじにゲーム性が付加されたものとなる。
【0023】
すなわち、従来の技術においては、可変情報は、例えば、1等、ハズレ、☆、#など文字、記号がもつ単独の意味を表すものであった。しかし、本発明における可変情報は、画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)の画像に関連した意味を表すことができるものである。
例えば、ヨーロッパ諸国の内、フランス国の位置に可変情報として記号を印刷することにより、画像に関連した「フランス国」の意味を持たせることができるものとなる。また、その記号として「F」を用いることにより、その意味は一層深いものとなる。
【0024】
可変情報は機械で読み取ることを考慮し、可変情報の下地である画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)は、その読み取りに影響がないようにする必要がある。
一般に、機械読み取り(OCR装置)には赤光源を採用する事が多いので、下地としての画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)が黄色、紅色にて印刷された箇所の可変情報の読み取りは比較的支障は少ない。一方、画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)が藍色、墨色にて印刷された箇所の可変情報の読み取りは支障が出やすい。従って、藍色は濃度を低減し、墨色は黄色、紅色、藍色の混ぜ合わせにて作製した墨色を用いることで可変情報の読み取りを可能としている。
【0025】
しかし、本発明における画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)では、その画像は彩紋がもつデザイン上の制約から開放されたデザインとなり、階調のある1色又は多色の画像となるので、画像が有する、このデザイン性を損なうことなく、且つ可変情報の読み取りが支障をきたすことのないように、画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)と可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(12)の各々の印刷濃度を設定することが必要となる。
【0026】
OCR装置は、その光源と受光素子の組み合わせにより装置特有の分光感度をもっている。例えば、OCR装置の分光感度が波長600nm〜700nmの範囲にある場合、画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)の画像の印刷濃度は下記に示す数式(1)のPCS(Print Contrast Signal)値で0.01以上に設定することが好ましい。
PCS値が0.01以下であると、画像は肉眼で見にくいものとなる。
【0027】
【数1】
Figure 0004250883
【0028】
また、可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(12)の可変情報の印刷濃度をPCS値でAとすると、画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)の画像の印刷濃度はPCS値でA以下に設定することが好ましい。
画像の印刷濃度のPCS値がA以上であると、可変情報の読み取りに支障をきたすものとなる。
また、実際には、OCR装置の印刷濃度差の検出能を考慮するので、( A−0.02)以下の設定となる。
【0029】
すなわち、画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)の画像の印刷濃度と、可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(12)の可変情報の印刷濃度の関係は、画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)の画像の印刷濃度をPCS値でBとすると、0.01<B<( A−0.02)となる。
従って、可変情報の印刷濃度を高くしPCS値Aを大きなものにするほど、画像の印刷濃度のPCS値Bは大きく設定することができ階調の豊富な画像が得られデザイン上好ましいものとなる。
尚、PCS値の測定器としては、例えば、Macbeth PCMII(商品名)があげられる。
【0030】
画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)の画像の階調を網点で表現する際には、網点線数は20線/インチ〜800線/インチ、網点面積は10%〜90%であることが好ましい。
網点線数が20線/インチ以下では画像の再現が悪く、また、800線/インチ以上では材料などの対応がとれないこともあり、画像の再現は困難なものとなる。また、網点面積が10%以下では画像として視認性が悪くなり、また、90%以上では可変情報との識別が困難なものとなる。
【0031】
画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)の印刷は、例えば、オフセット、フレキソ、グラビア印刷などにて行い、インキ盛量は0.01μm〜10μm程度のものが好ましい。
0.01μm以下であると印刷濃度が低く、デザイン上支障をきたすものとなり、また、10μm以上であると、この印刷層の凹凸によって可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(12)が良好に形成されず印刷ムラなどが発生し、読み取りなどに支障をきたすものとなる。
【0032】
可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(12)の印刷は、例えば、オフセット、レーザープリンターなどにて直接に印刷する事ができる。
また、ドットインパクト、インクジェットなどにて印刷を行う場合にはインキの密着性が低い場合がある。このような際には、画像を表示する印刷層(印刷層1)(11)と可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(12)の間にインキの密着性を良くするために、透明なアンカー層を設けることが好ましい。
このアンカー層は光の透過性の高い、例えば、アンカー層単体で可視光領域でのPCS値0.5以下のものがよい。PCS値0.5以上であると画像を表示する印刷層(印刷層1)の画像の判読に影響がでるためである。
【0033】
アンカー層には炭酸カルシウム、シリカゲル、硫酸バリウムのような無色の体質顔料を配合し、インキを浸透させて定着させるか、カチオン系樹脂など電位的に定着させる樹脂を用いる。
アンカー層の盛量は0.1μm〜20μm程度のものが好ましい。0.1以下であるとインキの定着性が不十分なものとなり、また、20μm以上であるとアンカー層に凹凸がつき、可変情報の印刷品質を低下させ、また、その上方に印刷層(印刷層3)を設ける際にはその印刷品質を低下させることになる。
尚、可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(12)の可変情報としては、文字、記号などの他にOCR用文字、バーコードなど機械読み取りの可能なものも含まれる。
【0034】
剥離ニス層は、隠蔽層を擦りとる際に剥離性が悪く、可変情報が壊れてしまうような場合には設けることが好ましい。
剥離ニス層の材料としては、透明でこの層を通して可変情報を読み取ることができ、画像を視認でき、また、硬貨などで擦っても削りとられない強靱さを持っていれば特に限定されるものではない。例えば、紫外線もしくは電子線硬化型のアクリル系インキなどにシリコンなどの滑剤を添加したものが用いられる。
剥離ニス層は、画像を表示する印刷層(印刷層1)及び可変情報を表示する印刷層(印刷層2)を被覆するように形成する。
【0035】
図3は、本発明によるスクラッチくじの他の例を示す平面図であり、図4は、図3に示すスクラッチくじの断面図の一例である。
図3及び図4に示すように、他の例のスクラッチくじは、基材(20)の片面上に画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)、アンカー層(24)、可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(22)を順次に形成し、この画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)、アンカー層(24)、可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(22)を被覆するように剥離ニス層(25)を形成し、次に、該剥離ニス層(25)を被覆するように隠蔽層(23)を形成し、更に、該隠蔽層(23)上に印刷層(印刷層3)(26)を形成したものである。
尚、印刷層(印刷層3)(26)にはスクラッチくじの説明文も印刷されている。
【0036】
画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)は、図1と同様に、彩紋の印刷層ではなく画像の印刷層であり、ヨーロッパ諸国を表す画像が用いられている。
また、説明の都合上、ヨーロッパ諸国は線画で表されているが、本発明における画像は階調のある1色又は多色の画像である。
アンカー層(24)は、画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)へ可変情報の印刷する際に用いるインキの密着性を良くするために形成したものである。また、可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(22)は、図1と同様に、文字、記号などの可変情報を表示する印刷層である。
また、剥離ニス層は、隠蔽層の剥離性を良くし、可変情報が壊れてしまうのを防ぐために形成したものである。隠蔽層(23)は図1と同様のものである。
【0037】
印刷層(印刷層3)(26)は、隠蔽層(23)上に形成した印刷層であり、この例においては、印刷層(印刷層3)(26)の画像には、画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)の画像と同一の画像が用いられている。
この印刷層(印刷層3)(26)の画像は、画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)の画像と同一でなくともよく、画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)の画像に近似した画像でも構わない。
例えば、画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)の画像のヨーロッパ諸国の画像を階調のある多色の画像とし、印刷層(印刷層3)(26)の画像を1色線画とし、印刷層(印刷層3)(26)の下層に隠蔽層(23)の有無が判断できるようにしてもよい。
また、この印刷層(印刷層3)(26)の画像は、画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)の画像と異なる画像でも構わない。
【0038】
このように、他の例のスクラッチくじは、隠蔽層(23)上に印刷層(印刷層3)(26)が形成されているので、スクラッチくじとしてデザイン性がより向上したものとなる。
また、隠蔽層(23)を擦りおとす前には視認できない、画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)の画像を表示、予告することができるものともなる。
このような、画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)の画像と、隠蔽層(23)上の画像を利用することによって、スクラッチくじとしてのゲーム性をより一段と向上させることができるものともなる。
【0039】
図5、及び図6は、図3に示すスクラッチくじの表面を硬貨等で擦り隠蔽層(23)及び印刷層(印刷層3)(26)を全て剥離した状態の一例を示す平面図である。図5は当選券、図6は落選券を示している。
尚、説明の都合上、図5、及び図6においては透明なアンカー層(24)及び剥離ニス層(25)は省略してある。
図3に示す印刷層(印刷層3)(26)の画像は、1色線画で表したヨーロッパ諸国であり、印刷層(印刷層3)(26)の下層に位置する隠蔽層(23)の有無が予め判断できるようになっている。また、印刷層(印刷層3)(26)にはスクラッチくじの当落についての説明文が印刷されている。
【0040】
このようなスクラッチくじの表面を硬貨等で擦り隠蔽層(23)及び印刷層(印刷層3)(26)を剥離すると、当選券の場合には図5に示すように、階調のある多色印刷で表現したスペイン国の位置に、可変情報である☆印、及びスペイン国の左方に当選券であることの説明文が出現する。
また、落選券の場合には図6に示すように、海上の位置に、可変情報である☆印、及びスペイン国の左方に落選券であることの説明文が出現する。
【0041】
このように、画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)の画像に関連した意味を、用いる可変情報の位置によって、その可変情報に付加することができる。
また、隠蔽層(23)を擦りおとす前にはスクラッチくじの仕組みの説明文、擦りおとした後には当落についての説明文なども付加することができ、スクラッチくじとしてゲーム性が一段と向上したものとなる。
【0042】
また、図3、及び図4に示すように、他の例のスクラッチくじにおいては、図1に示すスクラッチくじが有する改ざんの防止効果に加え、画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)上にはアンカー層(24)を形成し、また、画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)、アンカー層(24)、可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(22)を被覆するように剥離ニス層(25)を形成したので、可変情報を表示する印刷層(印刷層2)(22)を形成する際のインキの密着性は良好なものとなり、鮮明な可変情報が得られる。また、隠蔽層(23)を擦りおとす際の剥離性は良好なものとなる。
尚、画像を表示する印刷層(印刷層1)(21)の表示領域の一部分に、OCR用文字、バーコードなどの機械での読み取りが可能なものを印刷してもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明は、多色で階調がある画像であり、且つ意味を持つ複数の領域を含む画像を表示する印刷層(印刷層1)及びスクラッチくじの当選または落選に関する可変情報を表示する印刷層(印刷層2)を被覆するように隠蔽層を形成し、前記印刷層は、前記画像の単一の又は複数の領域上に配置され、前記可変情報は前記単一の又は複数の領域との位置関係により意味を付加されることを特徴とするスクラッチくじであるので、改ざんを試みても改ざんすることが極めて困難であり、また、その真贋鑑定は一見して容易にできるスクラッチくじであって、彩紋では制約されるデザイン性を向上させ、ゲーム性を付加したスクラッチくじとなる。
【0044】
また、本発明は、上記スクラッチくじにおいて、画像の印刷濃度のPCS値をB、可変情報の印刷濃度のPCS値をAとした際に、BとAの関係が、0.01<B<(A−0.02)であるので、改ざんを試みても改ざんすることが極めて困難であり、また、その真贋鑑定は一見して容易にできるスクラッチくじであって、彩紋では制約されるデザイン性を向上させ、ゲーム性を付加し、更には、可変情報の機械読み取りが可能なスクラッチくじとなる。
【0045】
また、本発明は、上記スクラッチくじにおいて、隠蔽層を形成する前に、剥離ニス層を形成したので、隠蔽層は容易に擦りとることができ、可変情報が壊れてしまうことはない。
また、本発明は、上記スクラッチくじにおいて、画像を表示する印刷層(印刷層1)を形成する前に、アンカー層を形成したので、可変情報を表示する印刷層(印刷層2)の印刷インキの密着性が良くなり、印刷ムラなどが発生し、読み取りなどに支障をきたすことがない。
また、本発明は、上記スクラッチくじにおいて、隠蔽層上に印刷層(印刷層3)を形成したので、スクラッチくじとしてデザイン性及びゲーム性がより一段と向上したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスクラッチくじの一実施例を示す平面図である。
【図2】図1に示すスクラッチくじのX−X’線における断面図である。
【図3】本発明によるスクラッチくじの他の例を示す平面図である。
【図4】図3に示すスクラッチくじの断面図の一例である。
【図5】図3に示すスクラッチくじの表面を硬貨等で擦り隠蔽層及び印刷層(印刷層3)を全て剥離した状態の当選券の一例を示す平面図である。
【図6】図3に示すスクラッチくじの表面を硬貨等で擦り隠蔽層及び印刷層(印刷層3)を全て剥離した状態の落選券の一例を示す平面図である。
【図7】スクラッチくじの当選券の改ざんが良好に行われなかった場合の一例を示す説明図である。
【図8】スクラッチくじの当選券の改ざんが良好に行われなかった場合の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10、20・・・基材
11、21・・・画像を表示する印刷層(印刷層1)
12、22・・・可変情報を表示する印刷層(印刷層2)
13、23・・・隠蔽層
24・・・アンカー層
25・・・剥離ニス層
26・・・印刷層(印刷層3)
41・・・改ざんする券
41’、41’’・・・改ざん後の券
42・・・連続した細線
42A、42B・・・可変情報部の細線
44・・・改ざんする券の可変情報部
45A、45B・・・他の券
46A、46B・・・他の券の可変情報部

Claims (6)

  1. 基材の片面上に順次に形成した、多色で階調がある画像であり、且つ意味を持つ複数の領域を含む画像を表示する印刷層(印刷層1)及びスクラッチくじの当選または落選に関する可変情報を表示する印刷層(印刷層2)を被覆するように隠蔽層を形成し、前記印刷層は、前記画像の単一の又は複数の領域上に配置され、前記可変情報は前記単一の又は複数の領域との位置関係により意味を付加されることを特徴とするスクラッチくじ。
  2. 前記隠蔽層を形成する前に、画像を表示する印刷層(印刷層1)及び可変情報を表示する印刷層(印刷層2)を被覆するように剥離ニス層を形成したことを特徴とする請求項1記載のスクラッチくじ。
  3. 前記画像を表示する印刷層(印刷層1)と前記可変情報を表示する印刷層(印刷層2)の間にアンカー層を形成したことを特徴とする請求項1、又は請求項2記載のスクラッチくじ。
  4. 前記隠蔽層上に印刷層(印刷層3)を形成したことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3記載のスクラッチくじ。
  5. 前記印刷層(印刷層3)が、前記画像を表示する印刷層(印刷層1)の画像と同一の画像を表示する印刷層であることを特徴とする請求項4記載のスクラッチくじ。
  6. 前記画像を表示する印刷層(印刷層1)における画像の印刷濃度のPCS値をB、前記可変情報を表示する印刷層(印刷層2)における可変情報の印刷濃度のPCS値をAとした際に、該Bと該Aの関係が、0.01<B<(A−0.02)であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のスクラッチくじ。
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